JP2008061542A - 豆腐用凝固剤組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】粗製海水塩化マグネシウムの凝固速度を遅効化し、内相が均一で風味も優れた豆腐用凝固剤組成物を提供する。
【解決手段】粗製海水塩化マグネシウム固形分を被覆剤で被覆し、得られた被覆物を多価アルコール脂肪酸エステル中に分散させることを特徴とする豆腐用凝固剤組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、豆腐用凝固剤に関するものである。
豆腐は、広く食されている大豆の代表的な加工食品であり、豆乳に凝固剤を加えてたんぱく質を凝固させることにより製造される。該凝固剤としては、例えば塩化マグネシウム(MgCl26H2O,95%以上を含む)の凝固速度を遅効化させた製剤などが知られている。(特許文献1参照)
最近、消費者の食に対する健康志向が高まり、人体が必要とする成分をバランス良く含み且つ口当たり良く飲食できる食品が求められるようになってきた。しかし、上記塩化マグネシウム製剤を凝固剤として使用した豆腐では、豆腐の内相組織がきめ細かく優れた食感を呈するが、人体が必要とする海水由来のミネラル成分がバランス良く含まれず、また大豆の風味、旨味および濃厚感が著しく弱かった。
これを受けて、製塩の副産物である苦汁(にがり)、いわゆる粗製海水塩化マグネシウムを凝固剤として用いる豆腐の製造が注目されている。粗製海水塩化マグネシウムには海水からのミネラルが多量に含まれることから、健康によく、また美味しい豆腐ができることは広く知られている。しかし、粗製海水塩化マグネシウムの凝固速度は、塩化マグネシウム(MgCl26H2O)に比べると相対的に遅いものの、それを用いる豆腐の製造は依然として手寄せによる熟練を要する方法が主流であり、機械化による量産が難しいことが問題となっている。
特開2006−94831号公報
本発明は、粗製海水塩化マグネシウムの凝固速度を遅効化させた豆腐用凝固剤組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは上記課題に対して鋭意検討を行った結果、粗製海水塩化マグネシウム固形分を被覆剤で被覆し、得られた被覆物を多価アルコール脂肪酸エステル中に分散させることにより課題が解決されることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成させた。
即ち、本発明は、被覆剤で被覆された粗製海水塩化マグネシウム固形分が多価アルコール脂肪酸エステル中に分散されてなることを特徴とする豆腐用凝固剤組成物、からなっている。
本発明の凝固剤組成物を使用することにより、特別な技術を必要とすることなく、内相が均一で、風味の優れた豆腐をつくることができる。
本発明に用いられる粗製海水塩化マグネシウムは、海水から塩化カリウム及び塩化ナトリウムを析出・分離して得られた塩化マグネシウムを主成分とするものであれば特に制限はなく、例えば天日干製法、煮釜製法、逆浸透膜製法およびイオン交換膜透析製法など自体公知の製法によって得ることができる。粗製海水塩化マグネシウムのミネラル量は、季節、産地、製法、製造業者によって異り、例えば粗製海水塩化マグネシウム100g中、マグネシウム含量(Mg2+として)が3000〜4000mg、ナトリウム含量(Na+として)1500〜3000mgであって、その他ミネラル分がバランスよく含まれている。粗製海水塩化マグネシウムは、粒状、フレーク状または水溶液の形態など多種多様の製品が商業的に製造・販売されているが、本発明ではいずれも用いることができる。
本発明に用いられる被覆剤としては、例えば、澱粉、糖類、寒天、ゼラチンおよび増粘安定剤などが挙げられ、好ましくは、澱粉または糖類である。
澱粉としては、コーンスターチ、馬鈴薯澱粉、小麦澱粉、米澱粉、甘藷澱粉、タピオカ澱粉、緑豆澱粉、サゴ澱粉、エンドウ豆澱粉、およびこれらにエステル化処理(例えば、酢酸澱粉など)、エーテル化処理(例えば、ヒドロキシプロピル澱粉など)、架橋処理(例えば、リン酸架橋澱粉など)、酸化処理(例えば、ジアルデヒド澱粉など)および湿熱処理などの処理を単一でまたは組み合わせて施した加工澱粉などが挙げられ、好ましくはエステル化澱粉である。
エステル化澱粉としては、例えば、酢酸エステル化澱粉、リン酸エステル化澱粉、
コハク酸エステル化澱粉およびアルケニルコハク酸エステル化澱粉などが挙げられ、好ましくはアルケニルコハク酸エステル化澱粉である。
アルケニルコハク酸エステル化でん粉としては、例えば、オクテニルコハク酸エステル化澱粉、デセニルコハク酸エステル化澱粉、ドデセニルコハク酸エステル化澱粉、テトラデセニルコハク酸エステル化澱粉、ヘキサデセニルコハク酸エステル化澱粉およびオクタデセニルコハク酸エステル化澱粉などが挙げられ、好ましくはオクテニルコハク酸エステル化澱粉またはその塩である。上記オクテニルコハク酸エステル化澱粉は、上市品からも入手可能であり、その例としては、エマルスター30A(製品名;松谷化学工業社製)、ピュリティーガムBE、ピュリティーガム1773、エヌクリーマー46およびカプシュールハイキャップ100(製品名;日本エヌエヌシー社製)などが挙げられる。
糖類としては、例えば、キシロース、ブドウ糖および果糖などの単糖、ショ糖、乳糖、麦芽糖などのニ糖、デキストリン、水飴などのでん粉分解物、フラクトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、マルトトリオース、マルトテトラオース、マルトペンタオース、マルトヘキサオースなどのマルトオリゴ糖、ソルビトール、マンニトール、マルチトール、還元水飴などの糖アルコールおよびサイクロデキストリンなどが挙げられる。
増粘安定剤としては、例えば、アラビアガム、アルギン酸及び/又はその塩、カシアガム、ガティガム、カラギナン、カラヤガム、キサンタンガム、キチン、キトサン、グアーガム、サイリウムシードガム、ジェランガム、タマリンドシードガム、デキストラン、トラガントガム、ファーセレラン、プルランおよびペクチンなどが挙げられる。
上記被覆剤を用いて粗製海水塩化マグネシウム固形分を被覆する方法に特に制限は無く、例えば粗製海水塩化マグネシウムと該被覆剤とを混合して溶解し、得られた水溶液を噴霧乾燥する方法、粗製海水塩化マグネシウムから水分を蒸発させて取り出した固形分を流動層造粒乾燥機などを用いて流動状態とし、そこに該被覆剤の水溶液を噴霧し、被覆或いは造粒する方法、あるいは前記の固形分に撹拌式混合・造粒機などを用いて該被覆剤の水溶液を添加し、混合・分散させる方法など自体公知の方法にて行ってよい。その際、粗製海水塩化マグネシウムに含まれる固形分100質量%に対して該被覆剤約2〜15質量%が使用されるのが好ましい。
上記例示した方法の内、好ましくは噴霧乾燥による製造方法である。その製法の概略は以下の通りである。即ち、約50〜80℃、好ましくは約60〜70℃に加温した粗製海水塩化マグネシウムに被覆剤を加えて溶解する。得られた溶液を、例えば回転円盤式噴霧乾燥装置に供給し、例えば回転数約10000rpm、熱風入口温度約150〜270℃、排気温度約70〜130℃の条件下で噴霧乾燥する。本発明で使用される噴霧乾燥装置に特に制限は無く、噴射式噴霧乾燥装置または回転円盤式噴霧乾燥装置など、自体公知の装置を使用することができる。乾燥物はサイクロンで捕集され、被覆物(被覆された粗製海水塩化マグネシウム固形分)が得られる。また、該溶液を例えばドラム乾燥、ベルト乾燥、真空乾燥あるいは真空凍結乾燥などにより乾燥し、その後乾燥したものを粉砕するなどして製造することもできる。
本発明に用いられる多価アルコールの脂肪酸エステルとしては、例えば、グリセリンと脂肪酸のエステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン縮合リシノール酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステルおよびソルビタン脂肪酸エステル、などが挙げられ、好ましくは、グリセリンと脂肪酸のエステルおよび/またはプロピレングリコール脂肪酸エステルとポリグリセリン縮合リシノール酸エステルとの併用である。
グリセリンと脂肪酸のエステルとしては、例えば、モノグリセライド、ジグリセライドおよびトリグリセライド(油脂)が挙げられ、グリセリンと脂肪酸とのエステル化反応あるいはグリセリンと油脂とのエステル交換反応により製造される。原料脂肪酸としては、食用可能な動植物油脂を起源とする脂肪酸であれば特に制限はなく、例えば、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸およびエルカ酸などから選ばれる1種あるいは2種以上の混合物が挙げられ、好ましくはカプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸およびオレイン酸から選ばれる1種あるいは2種以上の混合物である。
動植物を起源とするトリグリセライド(油脂)としては、例えば大豆油、菜種油、綿実油、サフラワー油、ヒマワリ油、米糠油、コーン油、椰子油、パーム油、パーム核油、落花生油、オリーブ油、ハイオレイック菜種油、ハイオレイックサフラワー油、ハイオレイックコーン油およびハイオレイックヒマワリ油などの植物油脂や牛脂、ラード、魚油および乳脂などの動物油脂、さらにこれら動植物油脂を分別、水素添加、エステル交換したものなどが挙げられ、好ましくは大豆油、菜種油またはコーン油などである。
プロピレングリコール脂肪酸エステルは、プロピレングリコールと脂肪酸のエステル化生成物であり、エステル化反応自体公知の方法で製造される。
プロピレングリコール脂肪酸エステルを構成する脂肪酸としては、食用可能な動植物油脂を起源とする脂肪酸であれば特に制限はなく、例えば、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、およびエルカ酸などから選ばれる1種あるいは2種以上の混合物が挙げられ、好ましくはカプリル酸、カプリン酸およびラウリン酸から選ばれる1種あるいは2種以上の混合物である。なお、本発明で用いられる上記プロピレングリコール脂肪酸エステルのエステル化率は、50%以上、好ましくは85%以上である。
ポリグリセリン縮合リシノール酸エステルは、ポリグリセリンと縮合リシノール酸とのエステル化生成物であり、エステル化反応など自体公知の方法で製造される。該ポリグリセリンとしては平均重合度が2〜15程度のものが挙げられ、好ましくは平均重合度が3〜10程度のもの、さらに好ましくはトリグリセリン、テトラグリセリンおよびヘキサグリセリンなどである。縮合リシノール酸は、リシノール酸を加熱し、重縮合反応させて得られる混合物である。該縮合リシノール酸としては平均重合度が2〜10程度のものが挙げられ、好ましくは平均重合度が3〜6程度のものである。ポリグリセリン縮合リシノール酸エステルとしては、例えば、ポエムPR−100(製品名;理研ビタミン社製)、ポエムPR−300(製品名;理研ビタミン社製)、SYグリスターCR−310(製品名;阪本薬品工業社製)、SYグリスターCR−500(製品名;阪本薬品工業社製)およびサンソフト818SK(製品名;太陽化学社製)などが商業的に製造・販売されており、本発明ではこれらを用いることができる。
被覆剤で被覆された粗製海水塩化マグネシウム固形分を多価アルコール脂肪酸エステル中に分散させる装置としては、特に制限されず、例えば、攪拌機、加熱用ジャケットおよびジャマ板などを備えた通常の攪拌混合槽を用いることができる。装備する攪拌機としては、プロペラ攪拌機、T.Kミキサー(プライミクス社製)およびクリアミックス(エムテクニック社製)などが挙げられ、好ましくは、クリアミックスである。さらに攪拌混合して得られた混合液は、湿式粉砕機などを用いて微粉砕するのが好ましい。湿式粉砕機は、粉砕室内に充填されたガラスビーズおよびジルコニアビーズなどを分散メディアとして被粉砕物スラリーを微粉砕するものであり、例えばサンドミル(新東工業社製)、ビーズミル(ファインテック社製)あるいはダイノーミル(スイスWAB社製)などを好ましく使用することができる。
本発明の豆腐用凝固剤組成物中、被覆剤で被覆された粗製海水塩化マグネシウム固形分の平均粒子径は、約0.01〜50μmであり、好ましくは約0.6〜30μmである。
本発明の豆腐用凝固剤組成物100質量%中、被覆剤で被覆された粗製海水塩化マグネシウム固形分含量は約42〜70質量%(有効成分濃度として約33.8〜56.3質量%)であり、好ましくは約45〜55質量%(有効成分濃度として約36.2〜44.3質量%)である。含有量が約70質量%(有効成分濃度として約56.3質量%)以上だと組成物の調整が困難になり、約42質量%(有効成分濃度として約33.8質量%)に満たないと豆乳に対する凝固剤組成物の使用量が多くなり、経済性に劣ると共に豆腐の物性や風味にも好ましくない影響が出る。なお、ここでいう有効成分とは、塩化マグネシウム(MgCl26H2O)、塩化カルシウム(CaCl2・nH2O n=2,1,1/2,1/3,または0)、硫酸マグネシウム(MgSO4・nH2O n=7または3)および硫酸カルシウム(CaSO4・2H2O)から選ばれる1種または2種以上を指している。
本発明の豆腐用凝固剤組成物の豆乳に対する添加量は、被覆剤で被覆された粗製海水塩化マグネシウム固形分として豆乳に対して約0.2〜0.7質量%(有効成分濃度として約0.16〜0.56質量%)であるのが好ましい。
以下に本発明を実施例に基づいて、より具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[製造例1]プロピレングリコール脂肪酸エステル(試作品1)の作製
攪拌機、温度計、ガス吹き込み管および水分離器を取り付けた20L反応缶に、プロピレングリコール2700g、カプリン酸およびラウリン酸からなる混合脂肪酸(C10:C12=60:40質量%)12300gを仕込み、窒素ガス気流中、約160〜220℃で、生成水を系外へ除去しながら約6時間エステル化反応を行わせ、反応終了後、液温を約235℃まで昇温し、減圧下(約3KPa)で脱酸処理し、酸価を約8以下にした。得られた反応液を遠心式分子蒸留機に供給し、約140〜190℃、約80Paの真空条件で、残留する脂肪酸およびプロピレングリコールモノ脂肪酸エステルを除去し、さらに約210℃、約30Paの条件で蒸留し、留分としてプロピレングリコール脂肪酸エステル(試作品1)約3300gを得た。該留分の酸価は約0.6で、プロピレングリコールジ脂肪酸エステルを約95%以上含有していた。
[実施例1]
約60〜70℃に加温した粗製海水塩化マグネシウム(商品名:おたふく印にがり液:倉谷化学産業社製:乾燥減量50.4%)5.9kgに化工澱粉(商品名:ハイキャップ100:日本エヌエスシー社製)200gを十分に溶解し、スプレードライヤー原液とした。この原液を実験用小型噴霧乾燥機(型式:L−8i型;大河原化工機社製)を使用して、入口温度約180℃、排風温度約80〜90℃にて噴霧乾燥し、約2.8kgの粗製海水塩化マグネシウム固形分の被覆物を得た。この被覆物2.6kgとプロピレングリコール脂肪酸エステル(試作品1)1.9kg、ポリグリセリン縮合リシノール酸エステル(商品名:ポエムPR−300:理研ビタミン社製)500gを混合し、小型湿式粉砕機(型式:ダイノーミル、ジルコニアビーズ1.5mm使用;スイスWAB社製)を使用し、流量約80g/分、品温約30〜50℃にて湿式粉砕を行い、被覆剤で被覆された粗製海水塩化マグネシウム固形分の平均粒子径約21μmの豆腐用凝固剤組成物(実施品1)約4.5kgを得た。
[比較例1]
実施例1に記載されている粗製海水塩化マグネシウム(商品名:おたふく印にがり液;倉谷化学産業社製:乾燥減量50.4%)5.9kgに替えて、塩化マグネシウム(商品名:ホワイトにがり:鳴門塩業社製:MgCl26H2O 95%以上を含む)3kgおよび水道水2kgを使用する以外は、実施例1と同様に実施し、被覆剤で被覆された粗製海水塩化マグネシウム固形分の平均粒子径約18μmの豆腐用凝固剤組成物(比較品1)約4.5kgを得た。
[豆腐用凝固剤組成物の粒度分布の測定方法]
実施品1、ならびに比較例1で得た豆腐用凝固剤組成物をそれぞれ0.2g、菜種白絞油(豊年製油社製)200gに均一に分散させ、レーザー回折粒度分布測定器(型式:LA−910;堀場製作所社製)により測定した。
[豆腐の作製]
豆乳(Brix.約12、温度約75〜80℃)13Lに、上記実施例1で得た組成物(実施品1)を109ml、比較例1で得た組成物(比較品1)を78ml、対照として粗製海水塩化マグネシウム(商品名:おたふく印にがり液;倉谷化学産業社製:乾燥減量50.4%)109mlをそれぞれ添加し、ミクロンミキサー(型式:MCR−1;サトウ社製)を用いて攪拌圧力約0.07MPaで攪拌し、得られた混合物を常法により型箱(350mm×360mm×150mm)に流し込み、豆乳が充填されてから凝固が始まるまでの時間を計測し、凝固開始時間として記録した。豆腐は、室温で約20分間熟成後、105mm×70mm×45mmのサイズに切り出し、水道水にて約1時間の水さらしの工程を経た後、パックに詰め、5℃で一晩保存し試料とした。
[豆腐の評価]
上記により得られた豆腐試料の内相組織の状態および官能評価を表1に示す評価基準に従い10名のパネラーで評価を行い、評点の平均点を求め、以下の基準にしたがって記号化した。また、レオメーターを用いて豆腐の破断応力を測定した。結果を表2に示した。
◎:極めて良好 評点の平均点3.5以上
○:良好 評点の平均点2.5〜3.4
△:やや悪い 評点の平均点1.5〜2.4
×:悪い 評点の平均点1.4以下
Figure 2008061542
Figure 2008061542
表2から明らかなように、本発明の凝固剤組成物を使用した豆腐(試料1)は、内相が均一で風味も優れていた。これに対して、比較例の凝固剤組成物を使用した豆腐もまた、均一な内相の豆腐(試料2)が得られたが、その風味は、前記の豆腐(試料1)より劣っていた。被覆処理されていない粗製塩化海水マグネシウムは、凝固速度が速く、豆腐の形にならなかった。
本発明の豆腐用凝固剤組成物は、絹ごし豆腐、ソフト豆腐、木綿豆腐、焼き豆腐、油揚げおよび厚揚げなどの製造に用いることができる。

Claims (1)

  1. 被覆剤で被覆された粗製海水塩化マグネシウム固形分が多価アルコール脂肪酸エステル中に分散されてなることを特徴とする豆腐用凝固剤組成物。
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