JP2006093482A - コンデンサ内蔵ガラスセラミック配線基板 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ガラスセラミック配線基板内に形成したコンデンサの電気的な短絡を防止して、信頼性の高いコンデンサ内蔵ガラスセラミック配線基板を提供すること。
【解決手段】 コンデンサ内蔵ガラスセラミック配線基板は、ガラスセラミックスから成る複数の絶縁層1を積層して成る絶縁基体の内部に、一対の電極層2が誘電体層3を挟んで対向配置されて成るコンデンサが内蔵されており、電極層2は、絶縁基体の表面に形成された表面配線導体4に接続導体によって電気的に接続されており、接続導体は、貫通導体5および内部配線導体6から成り、内部配線導体6は長さが1mm以上である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ガラスセラミックス焼結体から成る絶縁基体内部に容量素子(コンデンサ)を内蔵したコンデンサ内蔵ガラスセラミック配線基板に関する。
従来、携帯電子機器や携帯用情報端末等の分野では、半導体素子を実装した配線基板と共に、受動部品として抵抗体、コンデンサ、インダクタ等をプリント回路基板等の配線基板上に実装したモジュール基板が用いられてきた。
しかしながら、近年、このような携帯電子機器や携帯用情報端末等に用いられる部品の小型化、複合化、高性能化が強く求められており、半導体素子を実装する配線基板の内部に受動部品に相当する機能を有する電子回路素子を内蔵させて、半導体素子と受動部品とを高密度に実装するという集積化の流れが進んでいる。これらの受動部品を配線基板内部に取り込むことは、配線基板表面に受動部品の実装スペースを確保する必要をなくし、また設計の自由度も増すため、配線基板の小型化に寄与できる。
また、上記の配線基板として、誘電率が低いため高周波用絶縁基板として好適であり、かつ、高周波信号を高速で伝送するために必要な低抵抗金属を配線導体として使用できるガラスセラミック配線基板に、受動部品としてコンデンサを内蔵したものが検討されている。
このようなコンデンサ内蔵ガラスセラミック配線基板(以下、配線基板ともいう)は、絶縁層となるガラスセラミックグリーンシート(以下、グリーンシートともいう)の上面にコンデンサの電極層となる金属ペーストを塗布形成しておき、その表面にコンデンサの誘電体層となる誘電体ペーストを塗布形成し、その後、コンデンサの電極となる金属ペーストを形成したグリーンシートを積層して、ガラスセラミック積層体と金属ペーストと誘電体ペーストとを同時焼成することで形成する方法が採用されている。
しかしながら、このような配線基板は、グリーンシートと誘電体ペーストとを同時焼成によって焼結させて一体化させるため、これらの収縮率の差によって、焼成後の配線基板が変形したり、クラックが生じたりしていた。このため、配線基板内部に形成したコンデンサの容量値が低下したり、配線基板内の配線導体や貫通導体の電気的導通が断線したりするという不具合が発生していた。
そこで、高寸法精度を有する配線基板を製造するにあたって用いられている、焼成工程において配線基板の主面方向での収縮を実質的に生じさせないようにすることができる、所謂無収縮プロセスを配線基板の製造に適用することが提案されている。この無収縮プロセスを配線基板の製造に適用した場合、ガラスセラミック積層体の表面に形成した、配線基板の焼成温度では焼結しにくい拘束層が、ガラスセラミック積層体の主面方向での収縮を拘束して、厚み方向にのみ収縮して焼結する。これにより、グリーンシートと誘電体ペーストとの収縮率の差による配線基板の変形やクラックの発生を抑制することができる。
特開平8−17674号公報
しかしながら、上記の厚み方向にのみ収縮する無収縮プロセスを適用して製造した配線基板においては、グリーンシートと貫通導体組成物との厚み方向の収縮挙動の違いにより、焼成後に、貫通導体中に空隙が生じたり、ガラスセラミック焼結体と貫通導体との界面で部分的に剥離を生じたりすることがあった。このため、無収縮プロセスを適用した配線基板にコンデンサを内蔵した場合、この貫通導体中の空隙やガラスセラミック焼結体と貫通導体との剥離部を通じて、配線基板表面からコンデンサ部分へ大気中の水分などが浸入することにより、対向配置されたコンデンサの電極層同士が電気的に短絡して、配線基板の信頼性が低下するという問題点を有していた。
本発明は上記問題点に鑑みて完成されたものであり、その目的は、内部のコンデンサと外部とを連続しようとする水分の浸入経路等の欠陥部を遮断することにより、配線基板内に形成したコンデンサの長期信頼性を高くすることのできるコンデンサ内蔵ガラスセラミック配線基板を提供することにある。
本発明のコンデンサ内蔵ガラスセラミック配線基板は、ガラスセラミックスから成る複数の絶縁層を積層して成る絶縁基体の内部に、一対の電極層が誘電体層を挟んで対向配置されて成るコンデンサが内蔵されたコンデンサ内蔵ガラスセラミック配線基板において、前記電極層は、前記絶縁基体の表面に形成された表面配線導体に接続導体によって電気的に接続されており、該接続導体は、貫通導体および内部配線導体から成るとともに、前記電極層側の端部が前記貫通導体または前記内部配線導体、前記表面配線導体側の端部が前記貫通導体から成り、前記内部配線導体は長さが1mm以上であることを特徴とする。
本発明のコンデンサ内蔵ガラスセラミック配線基板は好ましくは、前記誘電体層は、平均粒径が0.3μm以下のチタン酸バリウム粉末100質量部と焼結助剤としてのガラス粉末2〜10質量部との焼結体からなることを特徴とする。
本発明のコンデンサ内蔵ガラスセラミック配線基板によれば、内部配線導体は長さが1mm以上であることから、貫通導体中の空隙やガラスセラミック焼結体と貫通導体との剥離部を通じた大気中の水分などの浸入を、空隙や剥離部が少なく緻密な内部配線導体によって阻止することができ、内蔵したコンデンサの電気的な短絡を防止して、信頼性の高い配線基板とすることができる。
また、本発明のコンデンサ内蔵ガラスセラミック配線基板によれば、上記構成において、誘電体層を、平均粒径が0.3μm以下のチタン酸バリウム粉末100質量部と焼結助剤としてのガラス粉末2〜10質量部との焼結体から形成した場合、誘電体層の焼結温度がガラスセラミックグリーンシートの焼結温度に近くなり、緻密に焼結するため、焼成後に誘電率の高い安定した誘電体層を形成することができる。その結果、長期信頼性が高く、かつ高容量のコンデンサを配線基板内部に形成することができる。
本発明のコンデンサ内蔵ガラスセラミック配線基板について以下に詳細に説明する。図1は本発明の配線基板の実施の形態の一例を示す断面図である。1は絶縁層、2は電極層、3は誘電体層、4は表面配線導体、5は貫通導体、6は内部配線導体である。
本発明における絶縁層1は、ガラスとセラミック粉末との焼結体から成る。このガラスとしては、例えばSiO−B系、SiO−B−Al系、SiO−B−Al−MO系(但し、MはCa,Sr,Mg,BaまたはZnを示す)、SiO−Al−MO−MO系(但し、MおよびMは同じまたは異なっており、Ca,Sr,Mg,BaまたはZnを示す)、SiO−B−Al−MO−MO系(但し、MおよびMは上記と同じである)、SiO−B−M O系(但し、MはLi,NaまたはKを示す)、SiO−B−Al−M O系(但し、Mは上記と同じである)、Pb系ガラス、Bi系ガラス等が挙げられる。
また、セラミック粉末としては、例えばAl、SiO、ZrOとアルカリ土類金属酸化物との複合酸化物、TiOとアルカリ土類金属酸化物との複合酸化物、AlおよびSiOから選ばれる少なくとも1種を含む複合酸化物(例えばスピネル,ムライト,コージェライト)等が挙げられる。
この絶縁層1の焼成前の生シートであるグリーンシートは、ガラス粉末およびセラミック粉末と、有機バインダ、有機溶剤、可塑剤等とを混合してスラリーと成し、そのスラリーを用いてドクターブレード法やカレンダロール法を採用することによってシート状に成形することによって形成される。
上記有機バインダとしては、従来からセラミックグリーンシートに使用されているものが使用可能であり、例えばアクリル系(アクリル酸,メタクリル酸またはそれらのエステルの単独重合体または共重合体、具体的にはアクリル酸エステル共重合体,メタクリル酸エステル共重合体,アクリル酸エステル−メタクリル酸エステル共重合体等)、ポリビニルブチラール系、ポリビニルアルコール系、アクリル−スチレン系、ポリプロピレンカーボネート系、セルロース系等の単独重合体または共重合体が挙げられる。
上記有機溶剤としては、ガラス粉末、セラミック粉末および有機バインダを分散させ、グリーンシート成形に適した粘度のスラリーが得られるように、例えば炭化水素類、エーテル類、エステル類、ケトン類、アルコール類等の有機溶剤が挙げられる。
以上のようにして作製したグリーンシートに、金型加工等により貫通孔を形成し、この貫通孔にCu等の金属粉末に適当な有機バインダ、溶剤を添加混合して成る貫通導体用ペーストをスクリーン印刷等により充填して、グリーンシートと同時焼成することで貫通導体5となる貫通導体組成物を形成する。また、グリーンシート表面に、Cu等の金属粉末に適当な有機バインダ、溶剤を添加混合して成る表面配線導体用ペーストをスクリーン印刷等により塗布し、グリーンシートと同時焼成することで表面配線導体4となる表面配線導体パターンを形成する。同様に、グリーンシート表面に、Cu等の金属粉末に適当な有機バインダ、溶剤を添加混合して成る内部配線導体用ペーストをスクリーン印刷等により塗布し、グリーンシートと同時焼成することで内部配線導体6となる内部配線導体パターンを形成する。
次に、グリーンシート表面に、Cu等の金属粉末に適当な有機バインダ、溶剤を添加混合して成る電極層用ペーストをスクリーン印刷等により塗布し、グリーンシートと同時焼成することで電極層2となる電極層パターンを形成する。電極層用ペーストに用いる金属粉末がCu粉末の場合、積算50%粒径が0.8〜1.2μmで積算10%粒径が0.5μm以上の球状のCu粉末であることが好ましい。Cu粉末の積算50%粒径が0.8μm未満の場合、ペースト化する際にCu粉末の分散性が劣化しやすく、スクリーン印刷性が劣化する。他方、Cu粉末の積算50%粒径が1.2μmを超えると、電極層2の焼結中に誘電体層3の成分が相互拡散しやすく、誘電体層3の焼結性が劣化する。また、Cu粉末の積算10%粒径が0.5μm未満では、微粉末が凝集しやすく、ペースト化する際にCu粉末の分散性が劣化しやすく、スクリーン印刷性が劣化しやすい。
なお、積算10%粒径とは、例えばレーザ式粒度分布測定装置により粒度を測定して、測定した粒径が小さい方から粉末の個数を積算して、その積算した個数が全体の個数の10%となった時点での粒径であり、積算50%粒径とは、同様に測定した粒径が小さい方から粉末の個数を積算して、その積算した個数が全体の個数の50%となった時点での粒径である。
次に、電極層2となる電極層パターンを形成したグリーンシート表面に、チタン酸バリウム粉末に焼結助剤および有機バインダ、溶剤を添加して成る誘電体層用ペーストをスクリーン印刷等により塗布し、グリーンシートと同時焼成することで誘電体層3となる誘電体層パターンを形成する。この誘電体層用ペーストは、グリーンシートと同時焼成することができることや、高い比誘電率を有することから、チタン酸バリウム粉末を主成分とすることが好ましい。
また、この誘電体層ペーストに用いるチタン酸バリウム粉末は、平均粒径が0.3μm以下であることが好ましい。0.3μmを超えると、誘電体層3の焼結性が劣化しやすい。また、焼結助剤としては、例えばSiO−B系、SiO−B−Al系、SiO−B−Al−MO系(但し、MはCa,Sr,Mg,BaまたはZnを示す)、SiO−B−M O系(但し、MはLi,NaまたはKを示す)、SiO−B−Al−M O系(但し、Mは上記と同じである)、Pb系ガラス、Bi系ガラス等を用いることができる。
また、この焼結助剤の誘電体層用ペーストへの添加量は、チタン酸バリウム粉末100質量部に対して、2〜10質量部であることが好ましい。焼結助剤の添加量が2質量部未満では、チタン酸バリウムが焼結しにくい。他方、焼結助剤の添加量が10質量部を超えると、誘電体層3の誘電率が低下しやすい。
次に、誘電体層3となる誘電体層パターンを形成したグリーンシートに、電極層2となる電極層パターンを、電極層2が対向配置するように塗布し形成する。この電極層2となる電極層パターンも、先に使用した電極層用ペーストと同じものを用いてスクリーン印刷等により塗布形成することができる。
これらのグリーンシートを、複数枚積み重ねて3〜20MPaの圧力および30〜80℃の温度で加熱圧着することにより積層体を作製する。
次に、この積層体の両主面に、積層体の焼成温度では焼結しない拘束グリーンシートを積み重ねて加熱圧着する。この拘束グリーンシートは、難焼結性無機材料とガラスとから成る無機成分に有機バインダ、可塑剤、溶剤等を加えてスラリーと成し、そのスラリーを用いてドクターブレード法やカレンダロール法を採用することによってシート状に成形することによって得られる。難焼結性無機材料としては、AlおよびSiOから選ばれる少なくとも1種が挙げられるが、これらに制限されるものではない。また、ガラスについても、特に制限されるものではなく、グリーンシートに配合されるガラスと同様のものが使用可能である。
次に、この拘束グリーンシートを積層した積層体を、加湿窒素雰囲気中で有機分を除去して、次に800〜1000℃の温度で焼成した後に、サンドブラスト処理などで両主面の拘束シート(図示せず)を除去することにより、ガラスセラミックスから成る絶縁基体内部にコンデンサが内蔵されたコンデンサ内蔵ガラスセラミック配線基板が得られる。
コンデンサの電極層2から表面配線導体4への電気的な接続は、図1に示すように、貫通導体5と、貫通導体5間に形成された長さ1mm以上の内部配線導体6とによって構成される。内部配線導体6の長さが1mm未満の場合、貫通導体5中の空隙や貫通導体5と絶縁層1との剥離部分から、大気中の水分が浸入しやすく、コンデンサの電極層5同士が短絡する傾向がある。また、内部配線導体6の長さは、配線基板の小型化や高密度化の点から、10mm以下にすることが好ましい。
また、図3に示すように、1mm以上の長さの内部配線導体6を電極層2から水平方向に引き出して形成したり、図4に示すように、電極層2を内部配線導体6と一体化させて、水平方向に1mm以上の長さに引き出して形成してもよい。
なお、本発明は上述の実施の形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲内であれば種々の変更は可能である。例えば、上述の実施の形態では、誘電体層3は誘電体層用ペーストをグリーンシートに塗布することにより形成したが、予めシート状に成形した誘電体グリーンシートを打ち抜き加工等により所定の形状に加工して、これをグリーンシートに加熱圧着することにより転写して誘電体層3を形成してもよい。
本発明の配線基板の実施例を以下に説明する。まず、ガラスセラミック成分として、SiO−CaO−MgO系ガラス粉末50質量部と、Al粉末50質量部とを混合し、この無機粉末100質量部に、有機バインダとしてのアクリル系樹脂12質量部、フタル酸系可塑剤6質量部および溶剤としてのトルエン30質量部を加え、ボールミル法により混合しスラリーとした。このスラリーを用いてドクターブレード法により厚さ200μmのグリーンシートを成形した。
このグリーンシートに金型による打ち抜き加工によって、直径200μmの貫通孔を形成した。この貫通孔に、貫通導体用ペーストをスクリーン印刷法によって充填し、70℃で30分乾燥して貫通導体5となる貫通導体組成物を形成した。貫通導体用ペーストとしては、Cu粉末100質量部と、焼結助剤としてのガラス粉末10質量部に、アクリル樹脂12質量部と有機溶剤としてのα−テルピネオール2質量部とを加え、攪拌脱泡機により十分に混合した後に3本ロールにて十分に混練したものを用いた。
次に、このグリーンシートに表面配線導体用ペーストをスクリーン印刷法によって20μmの厚みに塗布し、70℃で30分乾燥して表面配線導体4となる表面配線導体パターンを形成した。表面配線導体用ペーストとしては、Cu粉末100質量部に、アクリル樹脂12質量部と有機溶剤としてのα−テルピネオール2質量部とを加え、攪拌脱泡機により十分に混合した後に3本ロールにて十分に混練したものを用いた。
同様に、このグリーンシートに内部配線導体用ペーストをスクリーン印刷法によって20μmの厚みに塗布し、70℃で30分乾燥して内部配線導体6となる内部配線導体パターンを形成した。内部配線導体用ペーストとしては、Cu粉末100質量部に、アクリル樹脂12質量部と有機溶剤としてのα−テルピネオール2質量部とを加え、攪拌脱泡機により十分に混合した後に3本ロールにて十分に混練したものを用いた。また、この内部配線導体パターンは、積層することによって、図1に示すように、貫通導体5と貫通導体5との間を2mmの長さで電気的に接続するように形成した。
次に、グリーンシートに電極層用ペーストをスクリーン印刷法によって20μmの厚みに塗布し、70℃で30分乾燥して電極層2となる電極層パターンを形成した。この電極層パターンの形状は2×2mmの四角形のパターンとした。電極層用ペーストとしては、Cu粉末100質量部に、アクリル樹脂12質量部と有機溶剤としてのα−テルピネオール2質量部とを加え、攪拌脱泡機により十分に混合した後に3本ロールにて十分に混練したものを用いた。
次に、電極層2となる電極層パターン上に、誘電体層用ペーストをスクリーン印刷法によって25μmの厚みに塗布し、70℃で30分乾燥して誘電体層3となる誘電体層パターンを形成した。この誘電体層パターンの形状は2×2mmの四角形のパターンとした。誘電体層用ペーストとしては、チタン酸バリウム粉末100質量部に対して5質量部のB,SiO,CaO,BaO,ZnOを含むガラス粉末の混合物に、アクリル樹脂12質量部と有機溶剤としてのα−テルピネオール2質量部とを加え、攪拌脱泡機により十分に混合した後に3本ロールにて十分に混練したものを用いた。
次に、誘電体層3となる誘電体層パターンの上に、上記と同様の電極層用ペーストを20μmの厚みに塗布して、電極層2がチタン酸バリウムからなる誘電体層3を挟んで配置されて成るコンデンサが形成されるように構成した。
次に、コンデンサとなる部位を形成したグリーンシートと、コンデンサとなる部位を形成していないグリーンシートとを積み重ねて、5MPaの圧力と50℃の温度で加熱圧着して、厚み1mmのグリーンシートの積層体を作製した。
なお、電極層2となる電極層パターンは、グリーンシートの貫通孔にCuペーストを充填して形成した貫通導体4となる貫通導体組成物と、内部配線導体6となる内部配線導体用パターンとによって、積層体の表面に形成した表面配線導体4となる表面配線導体用パターンに電気的に引き出されるようにした。
次に、積層体表面に厚みが300μmの拘束グリーンシートを5MPaの圧力と50℃の温度で加熱圧着して、拘束グリーンシートを形成した積層体を作製した。拘束グリーンシートとしては、Al粉末95質量部とSiO−Al−MgO−B−ZnO系ガラス粉末5質量部とを用いて、上記グリーンシートと同様にしてスラリーを作製し、次いで成形したものを用いた。
次に、拘束グリーンシートを積層した積層体を、加湿窒素場雰囲気中で500℃で3時間焼成して有機分を除去し、窒素雰囲気中で900℃で1時間焼成した後に、表面の拘束シートをサンドブラストによって除去することにより、緻密なガラスセラミック焼結体から成る絶縁基体の内部に同時焼成により形成された、電極層2と誘電体層3とを配設したコンデンサを有する配線基板を作製した。
また、比較例1,2として、電極層2から貫通導体5のみによって表面配線導体4に電気的に引き出したものと、内部配線導体6の長さが0.5mmになるように配置したものとし、それ以外の構成は上記と同様にして配線基板を作製した。
さらに、比較例3、4として、誘電体層用ペーストに添加するガラス粉末をそれぞれ1質量部と15質量部とした以外は上記と同様にして配線基板を作製した。
そして、得られたそれぞれの配線基板を、温度85℃で湿度85%の高温高湿雰囲気中に1000時間投入して信頼性試験を実施した。その前後で、それぞれの配線基板について、コンデンサの電気的な容量と絶縁抵抗値とを測定して変化率を比較した。容量の測定は、測定周波数1MHz、測定温度25℃の条件で、インピーダンス測定器を用いて測定した。絶縁抵抗値の測定は、測定電圧5V、測定温度25℃、測定湿度40%の条件で絶縁抵抗計を用いて測定した。
その結果、実施例のサンプルは、コンデンサの容量の変化率が4.8%であり、信頼性試験後の絶縁抵抗値が3.6×1012Ωであった。これに対して、比較例1,2のサンプルは、信頼性試験後の絶縁抵抗値がそれぞれ3.1×10Ω、2.2×10Ωと劣化していた。また、比較例3,4のサンプルは、信頼性試験投入前のコンデンサの容量が実施例のサンプルの40%しかないことがわかった。
本発明のコンデンサ内蔵ガラスセラミック配線基板の実施の形態の一例を示す断面図である。 従来のコンデンサ内蔵ガラスセラミック配線基板の一例を示す断面図である。 本発明のコンデンサ内蔵ガラスセラミック配線基板について実施の形態の他の例を示す断面図である。 本発明のコンデンサ内蔵ガラスセラミック配線基板について実施の形態の他の例を示す断面図である。
符号の説明
1・・・絶縁層
2・・・電極層
3・・・誘電体層
4・・・表面配線導体
5・・・貫通導体
6・・・内部配線導体

Claims (2)

  1. ガラスセラミックスから成る複数の絶縁層を積層して成る絶縁基体の内部に、一対の電極層が誘電体層を挟んで対向配置されて成るコンデンサが内蔵されたコンデンサ内蔵ガラスセラミック配線基板において、前記電極層は、前記絶縁基体の表面に形成された表面配線導体に接続導体によって電気的に接続されており、該接続導体は、貫通導体および内部配線導体から成るとともに、前記電極層側の端部が前記貫通導体または前記内部配線導体、前記表面配線導体側の端部が前記貫通導体から成り、前記内部配線導体は長さが1mm以上であることを特徴とするコンデンサ内蔵ガラスセラミック配線基板。
  2. 前記誘電体層は、平均粒径が0.3μm以下のチタン酸バリウム粉末100質量部と焼結助剤としてのガラス粉末2〜10質量部との焼結体からなることを特徴とする請求項1記載のコンデンサ内蔵ガラスセラミック配線基板。
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