JP2006089777A - 感光性樹脂組成物、金属パターン及びその形成方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】(A)加水分解性シラン化合物、その加水分解物及び該加水分解物の縮合物からなる混合物と、(B)光酸発生剤と、(C)無電解メッキの触媒となり得る、金属原子を有する化合物とを含む感光性樹脂組成物を調製する。基材1上にこの感光性樹脂組成物を塗布して、塗布層2を形成した後、塗布層2の一部に選択的に光を照射して、塗布層2を部分的に硬化させる。その後、塗布層2を現像処理して、未硬化部分を除去し、所定のパターン形状を有する樹脂硬化物5を得る。樹脂硬化物5と無電解メッキ液6とを接触させると、樹脂硬化物5の表面に金属薄膜層7を形成してなる金属パターン10が得られる。
【選択図】図1
Description
ペースト印刷法は、低コストの点で優れているが、ペーストの粘着性が原因で、金属薄膜層のパターン形状の微細化が困難である。
真空蒸着法は、金属薄膜層のパターン形状の微細化が可能である点で優れているが、真空下で金属を加熱し蒸散させるための高価な装置が必要であり、また、揮発温度の高い金属を用いることが困難である。
スパッタリング法は、金属薄膜層のパターン形状の微細化が可能である点で優れているが、減圧下で金属を加熱し蒸散させるための高価な装置が必要であり、また、金属薄膜層を形成させるための大型の対象物が必要である。
無電解メッキ法は、金属薄膜層のパターン形状の微細化及び厚さの均一化が可能であり、また、真空蒸着法やスパッタリング法のような高価な装置を必要とせず、さらには、金属薄膜層を短時間で形成し得る点で、優れている。
例えば、被メッキ表面を水中で酸化して、該表面に水酸基を導入する親水化処理工程と、前記水酸基とカップリング剤を反応させるカップリング処理工程と、塩化スズで保護したパラジウムコロイドを用い、該塩化スズのスズ原子を前記カップリング剤に配位結合させて、被メッキ表面に前記パラジウムコロイドを結合させる触媒化処理工程と、前記塩化スズで保護したパラジウムコロイドから塩化スズを剥離して、パラジウム(触媒金属)を露出させて活性化処理する活性化処理工程と、露出したパラジウム(触媒金属)上で金属を還元して、被メッキ表面全面に均一な膜厚のバリアメタル層を形成する無電解メッキ処理工程を含む無電解メッキ処理方法が、知られている(特許文献1)。
また、樹脂材料からなる被メッキ素地表面に対して波長350nm以下の遠紫外線を照射して、被メッキ素地表面を親水性に変える工程と、この親水性の被メッキ素地表面に、アミノ系官能基を有するシランカップリング剤を吸着させた後、Pd−Sn化合物(スズ−パラジウム系触媒)を付与して、このパラジウム(Pd)と前記アミノ系官能基との配位結合を形成させることによって、被メッキ素地表面上にPd−Sn化合物を付着させる工程と、このPd−Sn化合物を中和処理して、スズ(Sn)を除去し、メタル化したパラジウムを生成させる工程と、このメタル化したパラジウムを触媒として、被メッキ素地の表面に、無電解メッキによってメッキ層(例えば、ニッケル層)を形成させる工程を含む無電解メッキ方法が、知られている(特許文献2)。
しかし、上述の技術はいずれも、無電解メッキの触媒となる金属パラジウムを形成させるために、複数の工程(例えば、カップリング処理工程、触媒化処理工程、活性化処理工程の3つの工程)を必要とするなど、複雑な工程を有するものである。
そこで、本発明は、従来の方法と比べて少ない工程を有し、短時間で容易に、集積回路用基板等の各種基材上に金属パターンを形成することのできる方法、及び、それに用いる材料を提供することを目的とする。
すなわち、本発明は、以下の[1]〜[5]を提供するものである。
[1] (A)加水分解性シラン化合物、その加水分解物及び該加水分解物の縮合物からなる群より選ばれる少なくとも1種以上、(B)光酸発生剤、及び(C)無電解メッキの触媒となり得る、金属原子を有する化合物を含むことを特徴とする感光性樹脂組成物。
[2] 成分(C)に含まれる前記金属原子が、パラジウム、ニッケル及び白金からなる群より選ばれる金属原子である前記[1]の感光性樹脂組成物。
[3] 前記[1]の感光性樹脂組成物を硬化させてなる所定のパターン形状を有する樹脂硬化物の表面に、金属層を形成してなることを特徴とする金属パターン。
[4] 前記金属層が、ニッケルまたは銅からなる前記[3]の金属パターン。
[5] (a)基板上に、前記[1]の感光性樹脂組成物を塗布して、該感光性樹脂組成物からなる塗布層を形成する塗布工程と、(b)前記塗布層の一部に選択的に光を照射して、部分的に硬化した塗布層を得る光硬化工程と、(c)前記部分的に硬化した塗布層を現像処理して、未硬化部分を除去し、所定のパターン形状を有する樹脂硬化物を得る現像工程と、(d)前記所定のパターン形状を有する樹脂硬化物と、無電解メッキ液とを接触させて、前記樹脂硬化物の表面に金属層を形成してなる金属パターンを得るメッキ工程を含むことを特徴とする金属パターンの形成方法。
また、本発明の感光性樹脂組成物を用いた金属パターンの形成方法は、無電解メッキ処理を採用しているので、金属パターンの微細化及び金属パターンの表面部分を形成する金属薄膜層の厚さの均一化が可能であり、また、高価な装置や電源等を必要とせず、製造コストの削減を達成することができる。
[成分(A)]
本発明の感光性樹脂組成物を構成する成分(A)は、加水分解性シラン化合物、その加水分解物及び該加水分解物の縮合物からなる群より選ばれる少なくとも1種以上からなるものである。ここで、加水分解性シラン化合物の加水分解物とは、例えば加水分解反応によりアルコキシ基がシラノール基に変化した生成物を意味するばかりでなく、一部のシラノール基同士、あるいはシラノール基とアルコキシ基が縮合した部分縮合物をも意味するものである。
成分(A)の好ましい例としては、下記一般式(1)で表される加水分解性シラン化合物、その加水分解物及び該加水分解物の縮合物からなる群より選ばれる少なくとも1種以上からなるものが挙げられる。
(R1)pSi(X)4−p (1)
[一般式(1)中、R1は、炭素数が1〜12の非加水分解性の有機基、Xは加水分解性基、pは0〜3の整数である。]
成分(A)は、一般に、前記一般式(1)で表される加水分解性シラン化合物、または、該化合物と一般式(1)以外の加水分解性シラン化合物との混合物を加熱することにより得ることができる。加熱によって加水分解性シラン化合物が加水分解されて加水分解物となり、さらには、該加水分解物が縮合反応を起こすことによって、加水分解性シラン化合物、その加水分解物及び該加水分解物の縮合物を含む混合物である成分(A)が得られる。
一般式(1)中のR1は、炭素数が1〜12である非加水分解性の有機基である。ここで、非加水分解性とは、加水分解性基Xが加水分解される条件において、そのまま安定に存在する性質であることを意味する。このような非加水分解性の有機基の例として、アルキル基、アリール基、アラルキル基等が挙げられる。ここで、アルキル基の例として、メチル基、エチル基、プロピル基、デシル基、オクチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。アリール基の例として、フェニル基等が挙げられる。アラルキル基の例として、ベンジル基等が挙げられる。
非加水分解性の有機基は、フッ素原子を有するものでもよい。フッ素原子を有することによって、フォトリソグラフ法で所定のパターン形状を有する樹脂硬化物を形成する際のパターニング性等を向上させることができる。
フッ素原子を有する非加水分解性の有機基の例として、フッ素化アルキル基、フッ素化アリール基等が挙げられる。フッ素化アルキル基の例としては、トリフルオロメチル基、トリフルオロプロピル基、ヘプタデカフルオロデシル基、トリデカフルオロオクチル基、ノナフルオロヘキシル基等が挙げられる。フッ素化アリール基の例としては、ペンタフルオロフェニル基等が挙げられる。
フッ素原子を有する非加水分解性の有機基の好ましい例は、CnF2n+1CmH2m[mは0〜5の整数、nは1〜12の整数であり、m+nは1〜12である。]で表されるフッ素化アルキル基である。ヘプタデカフルオロデシル基、トリデカフルオロオクチル基、ノナフルオロヘキシル基等のようなフッ素含有量が大きく、かつ長鎖のものが特に好ましい。
非加水分解性の有機基は、重合性の反応基を有するものでもよい。重合性の反応基の例としては、ラジカル重合性の官能基や、カチオン重合性の官能基が挙げられる。重合性の反応基を有することによって、感光性樹脂組成物をより効果的に硬化させることができる。
一般式(1)中のpが2または3である場合、一般式(1)中の複数のR1は、互いに同じでも異なってもよい。
一般式(1)中のpは、0〜3の整数、好ましくは0〜2の整数、より好ましくは0または1である。
一般式(1)中のXは、加水分解性基である。ここで、加水分解性基とは、通常、1気圧でかつ触媒および過剰の水の存在下において、0〜150℃の温度範囲内で1〜10時間加熱することにより、加水分解されてシラノール基を生成することができる基、もしくはシロキサン縮合物を形成することができる基である。
ここで触媒としては、酸触媒、又はアルカリ触媒を用いることができる。酸触媒としては、例えば1価もしくは多価の有機酸や無機酸、ルイス酸等が挙げられる。有機酸の例として、蟻酸、酢酸、シュウ酸等が挙げられる。ルイス酸の例として、金属化合物、Ti、Zr、Al、B等の無機塩、アルコキシド、カルボキシレート等が挙げられる。アルカリ触媒の例としては、アルカリ金属もしくはアルカリ土類金属の水酸化物や、アミン類、酸性塩、塩基性塩等が挙げられる。加水分解に必要な触媒の添加量は、シラン化合物の全量に対して、好ましくは0.001〜5質量%、より好ましくは0.002〜1質量%である。
ここで、炭素数1〜12のアルコキシ基の例としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、フェノキシベンジロキシ基、メトキシエトキシ基、アセトキシエトキシ基、2−(メタ)アクリロキシエトキシ基、3−(メタ)アクリロキシプロポキシ基、4−(メタ)アクリロキシブトキシ基などの他、グリシジロキシ基、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エトキシ基等のエポキシ基含有アルコキシ基や、メチルオキセタニルメトキシ基、エチルオキセタニルメトキシ基等のオキセタニル基含有アルコキシ基や、オキサシクロヘキシロキシ等の6員環エーテル基を有するアルコキシ基等が挙げられる。
ハロゲン原子の例としては、塩素、フッ素、臭素、ヨウ素等が挙げられる。
一般式(1)で表される加水分解性シラン化合物の例としては、テトラクロロシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラブトキシシラン、テトラフェノキシシラン、テトラアミノシラン、テトラアセトキシシラン、テトラベンジロキシシラン等の4個の加水分解性基を有するシラン化合物;トリフルオロメチルトリメトキシシラン、トリフルオロメチルトリエトキシシラン、3,3,3−トリフルオロプロピルトリクロロシラン、3,3,3−トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロヘキシルトリクロロシラン、3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,10−ヘプタデカフルオロデシルトリクロロシラン、3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,10−ヘプタデカフルオロデシルトリメトキシシラン、3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,10−ヘプタデカフルオロデシルトリエトキシシラン、3−(ヘプタフルオロイソプロポキシ)プロピルトリエトキシシラン、ペンタフルオロフェニルプロピルトリメトキシシラン、ペンタフルオロフェニルプロピルトリクロロシラン、メチルトリクロロシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリブトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリイソプロポキシシラン、エチルトリブトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、重水素化メチルトリメトキシシラン等の3個の加水分解性基を有するシラン化合物;メチル−3,3,3,−トリフルオロプロピルジクロロシラン、ジメトキシメチル−3,3,3,−トリフルオロプロピルシラン、3,3,3−トリフルオロプロピルメチルジクロロシラン、3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロヘキシルメチルジクロロシラン、3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,10−ヘプタデカフルオロデシルメチルジクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、ジメチルジアミノシラン、ジメチルジアセトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ジブチルジメトキシシラン等の2個の加水分解性基を有するシラン化合物等が挙げられる。
一般式(1)で表される加水分解性シラン化合物を加熱して成分(A)を得るための方法は、特に限定されないが、一例として、以下に示す1)〜3)の工程からなる方法が挙げられる。
1)一般式(1)に示す加水分解性シラン化合物と酸触媒とを、攪拌機付の容器内に収容する。
2)次いで、得られた溶液の粘度を調節しながら、有機溶媒を容器内にさらに収容し、混合溶液とする。
3)得られた混合溶液を、空気雰囲気中において、有機溶媒もしくは加水分解性シラン化合物の沸点以下の温度で攪拌しながら、水を滴下した後、0〜150℃(好ましくは50〜150℃)で、1〜24時間の間加熱攪拌する。なお、加熱攪拌中、必要に応じて蒸留によって混合溶液を濃縮したり、あるいは有機溶媒を置換することも好ましい。
成分(B)は光酸発生剤である。光を照射することにより、成分(B)が分解し、成分(A)を光硬化させる酸性活性物質を放出することができる。
ここで、使用される光の例としては、可視光、紫外線、赤外線、X線、電子線、α線、γ線等が挙げられる。ただし、一定のエネルギーレベルを有し、硬化速度が大であり、しかも照射装置が比較的安価でかつ小型である観点から、紫外線を使用することが好ましい。
成分(B)としては、例えば、下記一般式(2)で表される構造を有するオニウム塩や、下記一般式(3)で表される構造を有するスルフォン酸誘導体等を挙げることができる。
[R2 aR3 bR4 cR5 dW]m+[MZm+n]m− (2)
[一般式(2)中、カチオンはオニウムイオンであり、WはS、Se、Te、P、As、Sb、Bi、O,I、Br、Clまたは−N≡Nであり、R2、R3、R4およびR5は同一または異なる有機基であり、a、b、cおよびdはそれぞれ0〜3の整数であって、(a+b+c+d)はWの価数に等しい。また、Mはハロゲン化物錯体[MZm+n]の中心原子を構成する金属またはメタロイドであり、例えばB、P、As、Sb、Fe、Sn、Bi、Al、Ca、In、Ti、Zn、Sc、V、Cr、Mn、Coである。Zは、例えばF、Cl、Br等のハロゲン原子またはアリール基であり、mはハロゲン化物錯体イオンの正味の電荷であり、nはMの原子価である。]
Qs−〔S(=O)2−R6〕t (3)
[一般式(3)中、Qは1価もしくは2価の有機基、R6は炭素数1〜12の1価の有機基、sは0または1、tは1または2である。]
一般式(2)で表されるオニウム塩中のアニオン[MZm+n]の例としては、テトラフルオロボレート(BF4 −)、ヘキサフルオロホスフェート(PF6 −)、ヘキサフルオロアンチモネート(SbF6 −)、ヘキサフルオロアルセネート(AsF6 −)、ヘキサクロルアンチモネート(SbCl6 −)、テトラフェニルボレート、テトラキス(トリフルオロメチルフェニル)ボレート、テトラキス(ペンタフルオロメチルフェニル)ボレート等が挙げられる。
また、一般式(2)におけるアニオン[MZm+n]の代わりに、一般式[MZnOH−]で表されるアニオンを使用することも好ましい。さらに、過塩素酸イオン(ClO4 −)、トリフルオロメタンスルフォン酸イオン(CF3SO4 −)、フルオロスルフォン酸イオン(FSO4 −)、トルエンスルフォン酸イオン、トリニトロベンゼンスルフォン酸アニオン、トリニトロトルエンスルフォン酸アニオン等の他のアニオンを有するオニウム塩を使用することもできる。
[R11−Ph1−I+−Ph2−R12][Y−] (5)
[一般式(5)中、R11およびR12は、それぞれ1価の有機基であり、同一でも異なっていてもよく、R11およびR12の少なくとも一方は、炭素数が4以上のアルキル基を有しており、Ph1およびPh2はそれぞれ芳香族基であり、同一でも異なっていてもよく、Y−は1価の陰イオンであり、周期律表3族、5族のフッ化物陰イオンもしくは、ClO4 −、CF3SO3 −から選ばれる陰イオンである。]
一般式(5)で表されるジアリールヨードニウム塩の例としては、(4−n−デシロキシフェニル)フェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、〔4−(2−ヒドロキシ−n−テトラデシロキシ)フェニル〕フェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、〔4−(2−ヒドロキシ−n−テトラデシロキシ)フェニル〕フェニルヨードニウムトリフルオロスルホネート、〔4−(2−ヒドロキシ−n−テトラデシロキシ)フェニル〕フェニルヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、〔4−(2−ヒドロキシ−n−テトラデシロキシ)フェニル〕フェニルヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロフォスフェート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムトリフルオロスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムテトラフルオロボレート、ビス(ドデシルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、ビス(ドデシルフェニル)ヨードニウムテトラフルオロボレート、ビス(ドデシルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロフォスフェート、ビス(ドデシルフェニル)ヨードニウムトリフルオロメチルスルフォネート等が挙げられる。
一般式(3)で表されるスルフォン酸誘導体としては、ジスルホン類、ジスルホニルジアゾメタン類、ジスルホニルメタン類、スルホニルベンゾイルメタン類、イミドスルホネート類、ベンゾインスルホネート類、1−オキシ−2−ヒドロキシ−3−プロピルアルコールのスルホネート類、ピロガロールトリスルホネート類、ベンジルスルホネート類等が挙げられる。
これらの中で好ましくはイミドスルホネート類であり、さらに好ましくはトリフルオロメチルスルホネート誘導体である。
本発明に用いる成分(C)は、無電解メッキの触媒となり得る、金属原子を有する化合物である。
成分(C)に含まれる金属原子の例としては、パラジウム、ニッケル、白金等が挙げられる。
成分(C)の例としては、塩化パラジウム、酢酸パラジウム、硫酸パラジウム等のパラジウム塩や、塩化ニッケル、酢酸ニッケル、硫酸ニッケル等のニッケル塩等が挙げられる。中でも、パラジウム塩は、好ましく用いられる。
成分(C)は、本発明の感光性樹脂組成物を用いて金属パターンを形成する際に、次のように、無電解メッキの触媒として作用する。
まず、シリコンウェハ等の基材上に本発明の感光性樹脂組成物を塗布して、塗布層を形成した後、この塗布層に対して、所定のパターン形状の露光部分が得られるように光(紫外線)を照射して、露光部分のみを硬化させる。この際、塗布層の露光部分の表面においては、酸素の存在下に光が照射されることによって、成分(A)中のSi−Si結合が切断されて、Si−OH(シラノール基)が生成する。すると、このシラノール基の生成に伴って、成分(C)に含まれる金属原子(パラジウム)が還元されて、パラジウムの金属粒子が生成し、この金属粒子が塗布層の表面に吸着された状態となる。
次いで、現像処理を行なって非露光部分を除去すると、所定のパターン形状を有する樹脂硬化物が得られる。この樹脂硬化物の表面には、上述のようにパラジウムの金属粒子が吸着されている。この樹脂硬化物と無電解メッキ液とを接触させると、無電解メッキ液中の金属イオン(例えば、銅イオン)が、樹脂硬化物の表面に存在するパラジウムの金属粒子を触媒として、樹脂硬化物の表面に析出し、金属薄膜層(例えば、銅からなる薄膜層)が形成される。このように、成分(C)中のパラジウムを触媒として、樹脂硬化物の表面に金属薄膜層(例えば、銅からなる薄膜層)が形成されてなる金属パターンが得られるのである。
成分(D)は、酸拡散制御剤である。成分(D)(酸拡散制御剤)は、光照射によって光酸発生剤から生じた酸性活性物質の被膜中における拡散を制御し、非照射領域での硬化反応を抑制する作用を有する化合物と定義される。ただし、定義上、光酸発生剤と区別するため、酸拡散制御剤は、酸発生機能を有しない化合物である。
酸拡散制御剤を添加することにより、感光性樹脂組成物を効果的に硬化して、パターン精度を向上させることができる。
含窒素有機化合物の一例としては、下記一般式(6)で表される化合物が挙げられる。
NR13R14R15 (6)
[一般式(6)中、R13、R14およびR15はそれぞれ独立して、水素原子、置換もしくは非置換のアルキル基、置換もしくは非置換のアリール基、または置換もしくは非置換のアラルキル基を表す。]
含窒素有機化合物の例としては、n−ヘキシルアミン、n−ヘプチルアミン、n−オクチルアミン、n−ノニルアミン、n−デシルアミン等のモノアルキルアミン類;ジ−n−ブチルアミン、ジ−n−ペンチルアミン、ジ−n−ヘキシルアミン、ジ−n−ヘプチルアミン、ジ−n−オクチルアミン、ジ−n−ノニルアミン、ジ−n−デシルアミン等のジアルキルアミン類;トリエチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、トリ−n−ペンチルアミン、トリ−n−ヘキシルアミン、トリ−n−ヘプチルアミン、トリ−n−オクチルアミン、トリ−n−ノニルアミン、トリ−n−デシルアミン等のトリアルキルアミン類;アニリン、N−メチルアニリン、N,N−ジメチルアニリン、2−メチルアニリン、3−メチルアニリン、4−メチルアニリン、4−ニトロアニリン、ジフェニルアミン、トリフェニルアミン、1−ナフチルアミン等の芳香族アミン類;エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミン類等が挙げられる。
なお、酸拡散制御剤は、1種を単独であるいは2種以上を組み合わせて用いられる。
本発明の感光性樹脂組成物には、成分(E)として有機溶媒を配合することができる。成分(E)(有機溶媒)を配合することによって、感光性樹脂組成物の保存安定性を向上させることができ、かつ、適当な粘度が付与されることから感光性樹脂組成物の塗布性及び塗布層の厚さの均一性を向上させることができる。
成分(E)(有機溶媒)としては、大気圧下での沸点が50〜200℃の範囲内の値を有し、各成分を均一に溶解させることのできる有機溶媒を用いることが、好ましい。
かかる有機溶媒の好ましい例としては、脂肪族炭化水素系溶媒、芳香族炭化水素系溶媒、モノアルコール系溶媒、多価アルコール系溶媒、ケトン系溶媒、エーテル系溶媒、エステル系溶媒、含窒素系溶媒、含硫黄系溶媒等が挙げられる。特に、アルコール系溶媒およびケトン系溶媒は、感光性樹脂組成物の保存安定性の観点から、好ましく用いられる。
これらの有機溶媒は、1種を単独であるいは2種以上を組み合わせて用いられる。
成分(E)(有機溶媒)の配合量は、成分(A)100質量部に対して、好ましくは1〜300質量部、より好ましくは2〜200質量部である。該配合量をこの範囲内に定めれば、感光性樹脂組成物の保存安定性を向上させ、かつ塗布性および塗布層の厚さの均一性を向上させることができる。
さらに、本発明の目的や効果を損なわない範囲において、反応性希釈剤、ラジカル発生剤(光重合開始剤)、光増感剤、金属アルコキシド、無機微粒子、脱水剤、レベリング剤、重合禁止剤、重合開始助剤、濡れ性改良剤、界面活性剤、可塑剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、帯電防止剤、シランカップリング剤、高分子添加剤等を配合することができる。
感光性樹脂組成物の調製方法としては、特に制限されないが、例えば、撹拌機付の容器内に、成分(C)以外の成分を収容して撹拌し、均一な溶液を得た後、この溶液に成分(C)を加えて更に撹拌し、均一な溶液を得る方法等が挙げられる。
本発明の感光性樹脂組成物(光照射前)中の全Si上の結合基の数に占めるシラノール基の数の割合は、好ましくは10〜50%、より好ましくは20〜40%である。該割合をこの数値範囲内に調整することによって、アルカリ現像の際のパターニング性等を向上させることができる。
[感光性樹脂組成物の粘度]
本発明の感光性樹脂組成物の粘度は、25℃において、好ましくは5〜5,000mPa・s、より好ましくは10〜1,000mPa・sである。粘度が5,000mPa・sを超えると、塗布層の厚さを均一にすることが困難となる。粘度は、成分(E)(有機溶媒)や反応性希釈剤等の配合量を調整することによって、所望の値に調整することができる。
次に、本発明の感光性樹脂組成物を用いて金属パターンを形成する方法を、図面を参照しつつ説明する。図1は、本発明の金属パターンの形成方法を示すフロー図である。
(1)基板の準備
まず、図1中の(a)に示すように、基材として、平坦な表面を有する基板1を用意する。この基板1の種類としては、特に制限されるものではないが、例えば、シリコン基板やガラス基板等を用いることができる。
(2)感光性樹脂組成物の塗布工程
次に、図1中の(b)に示すように、基板1の表面に、本発明の感光性樹脂組成物を塗布し、乾燥および必要に応じてさらにプリベークさせて塗布層2を形成する。
ここで、感光性樹脂組成物の塗布方法としては、スピンコート法、ディッピング法、スプレー法、バーコート法、ロールコート法、カーテンコート法、グラビア印刷法、シルクスクリーン法、またはインクジェット法等が挙げられる。中でも、均一な厚さの薄膜が得られることから、スピンコート法を採用することが好ましい。
感光性樹脂組成物からなる塗布層は、塗布後、50〜200℃で1〜60分間プリベークすることが好ましい。
図1中の(c)に示すように、塗布層2の上面に対して、所定のパターンに従って光4の照射(露光)を行なう。これによって、光が照射された部分のみが硬化する。
所定のパターンを与える方法としては、所定のラインパターンを有するフォトマスク3を介して光を照射する方法(図1参照)や、以下に示すa〜c等の方法が挙げられる。
a.液晶表示装置と同様の原理を利用した、所定のパターンに従って光透過領域と不透過領域とからなるマスク像を電気光学的に形成する手段を利用する方法。
b.多数の光ファイバーを束ねてなる導光部材を用い、この導光部材における所定のパターンに対応する光ファイバーを介して光を照射する方法。
c.レーザー光、あるいはレンズ、ミラー等の集光性光学系により得られる収束光を走査させながら光硬化性組成物に照射する方法。
光の照射は、照度が1〜1,000mW/cm2、照射量が0.01〜5,000mJ/cm2(好ましくは0.1〜1,000mJ/cm2)となるように行なわれる。
光の照射装置としては、例えば、高圧水銀ランプ、低圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、エキシマランプなどの広い面積を同時に照射するランプ光源と、パルス、連続発光等のレーザー光源のいずれか一方又は両方の光源から、ミラー、レンズ、光ファイバーを用いて収束光を生じさせるものなどを用いることができる。
光を照射した後、塗布層2の硬化部分の硬化を促進させるために、加熱処理を行うことが好ましい。加熱条件は、感光性樹脂組成物の配合組成や添加剤の種類等によっても異なるが、通常、加熱温度が好ましくは30〜300℃、より好ましくは50〜200℃で、加熱時間が好ましくは10秒間〜10分間、より好ましくは30秒間〜5分間である。
図1中の(d)に示すように、現像処理を行なうことによって、塗布層2の未硬化部分を除去し、硬化部分からなる所定のパターン形状を有する樹脂硬化物5を得る。
現像処理に用いる現像液としては、塩基性物質を溶媒で希釈した溶液を用いることができる。
塩基性物質の例としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア、エチルアミン、n−プロピルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン、エタノールアミン、N―メチルエタノールアミン、N,N―ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、コリン、ピロール、ピペリジン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノナン等が挙げられる。
溶媒の例としては、水、メタノール、エタノール、プロピルアルコール、ブタノール、オクタノール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、N−メチルピロリドン、ホルムアミド、N,N―ジメチルホルムアミド、N,N―ジメチルアセトアミド等が挙げられる。
現像液中の塩基性物質の濃度は、通常0.05〜25質量%、好ましくは0.1〜10質量%である。
現像液として有機溶媒を用いた場合には、そのまま風乾することにより、また、アルカリ水溶液を用いた場合には流水洗浄を例えば30〜90秒間行なった後、圧縮空気や圧縮窒素等で風乾させて表面上の水分を除去することにより、所定のパターン形状を有する樹脂硬化物5を形成することができる。
現像処理後、樹脂硬化物5をさらに硬化させるために、ホットプレート、オーブン等の加熱装置を用いて、例えば30〜400℃(好ましくは50〜300℃)の温度で1分間〜10時間(好ましくは2分間〜3時間)ポストベーク処理を行なうことが好ましい。
図1中の(e)及び(f)に示すように、樹脂硬化物5と無電解メッキ液6を接触させて、樹脂硬化物5の表面に金属薄膜層7を形成させると、金属パターン10が完成する。金属パターン10は、樹脂硬化物5からなる絶縁膜と、金属薄膜層7からなる電極用薄膜とが同一のパターン形状で積層されてなる構造体である。
無電解メッキ液6は、例えば、金属層7の形成材料となる金属化合物と、還元剤と、錯化剤と、必要に応じて配合されるpH調整剤等を含む液体として調製される。
金属薄膜層7の形成材料となる金属化合物としては、通常、水溶性金属塩が用いられる。該水溶性金属塩の例としては、硫酸ニッケル、塩化ニッケル等のニッケル化合物や、硫酸銅、塩化銅等の銅化合物等が挙げられる。
基板1上の樹脂硬化物5と無電解メッキ液6との接触は、例えば、無電解メッキ液6を貯留した液槽内に樹脂硬化物5を浸漬することによって行なわれる。
樹脂硬化物5の表面に形成される金属薄膜層7の厚さは、特に制限されないが、例えば、0.1〜20μmである。
[実施例1]
(1)成分(A)の調製
撹拌機、還流管付のフラスコに、フェニルトリメトキシシラン(30.79g)、3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,10−ヘプタデカフルオロデシルトリエトキシシラン(22.64g)、テトラエトキシシラン(4.62g)、1−メトキシ−2−プロパノール(29.93g)、およびシュウ酸(0.04g)を添加、攪拌した後、溶液の温度を60℃に加熱した。次いで、蒸留水(11.98g)を滴下し、滴下終了後、溶液を120℃にて6時間攪拌した。そして、最終的に固形分を65質量%に調整したシロキサンオリゴマー溶液(成分(A))を得た。
得られたシロキサンオリゴマー溶液92.56g(固形分および有機溶媒の合計量)に対し、光酸発生剤(成分(B))として4,7−ジ−t−ブトキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート0.32g、酸拡散制御剤(成分(D))としてトリ−n−オクチルアミン0.03g、有機溶媒(成分(E))として1−メトキシ−2−プロパノール7.09gを添加し、均一に混合して、混合液(光酸発生剤含有シロキサンオリゴマー溶液)を得た。
この混合液100質量部に対して、成分(C)として塩化パラジウム0.65質量部を配合し、室温で撹拌することにより、感光性樹脂組成物を得た。
得られた感光性樹脂組成物をNMR測定溶媒である重水素化クロロホルムで希釈し、Si−NMRにてシラノール含量を測定した。具体的には、−120ppm〜−60ppmにかけて現れる置換基、結合基の異なる複数のシラン成分をカーブフィティングにてピーク分離し、ピークの面積比から各成分のモル%を算出した。得られた各成分中のシラノール基の数を掛け合わせ、全Si上の結合基の数に占める割合(%)を算出した。
計算例を以下に示すと、
モル% シラノール基数
ピーク1:R−Si(OH)3 a 3
ピーク2:R−Si(OH)2(OSi) b 2
ピーク3:R−Si(OH)(OSi)2 c 1
ピーク4:R−Si(OSi)3 d 0
全Si上の結合基の数に占めるシラノールの数の割合(シラノール含有率)(%)
=(3a+2b+c)×100/[4×(a+b+c+d)]
得られた感光性樹脂組成物におけるシラノールの含有率は、29%であった。
感光性樹脂組成物をシリコン基板の表面上にスピンコータで塗布し、100℃で5分間乾燥させた後、幅10μmの直線パターンを刻んだフォトマスクを用いて、波長365nm、照度6mW/cm2の紫外線を露光機にて1分間照射することにより、露光を行った。その後、この基板を100℃にて1分間加熱した後、5%テトラメチルアンモニウムハイドロキサイド(TMAH)水溶液からなる現像液中に浸漬して未露光部分を溶解した。次いで、シリコン基板上に残った露光部分に対して、水洗浄を行なった後、200℃にて1時間加熱して、直線パターンを有する厚さ10μmの樹脂硬化物を得た。
次に、この樹脂硬化物が形成されているシリコン基板を、無電解メッキ液を貯留した液槽(液温:60℃)内に5分間浸漬して、無電解メッキ処理を行なった。
無電解メッキ液の成分組成は、硫酸ニッケル20g/リットル、酢酸ナトリウム5g/リットル、次亜リン酸ナトリウム10g/リットル、クエン酸ナトリウム5g/リットル、及び乳酸3g/リットルであった。なお、この無電解メッキ液は、表1中に「ニッケルメッキ浴」と表示されている。
無電解メッキ処理の後、シリコン基板上の樹脂硬化物を水洗した。水洗後の樹脂硬化物の表面を顕微鏡で観察して、金属薄膜層が形成されていることを確認した。
成分(C)の種類及び配合量、無電解メッキ液の種類、メッキ液温度、及び浸漬時間を表1に示すように定めた以外は実施例1と同様にして実験し、金属層の形成の有無を確認した。その結果を表1に示す。表1中、金属層が形成されていた場合を「○」、金属層が形成されていなかった場合を「×」で示す。
なお、表1中に「銅メッキ浴」と表示されている無電解メッキ液の成分組成は、硫酸銅5g/リットル、ロッシェル塩25g/リットル、ホルマリン10g/リットル、及び水酸化ナトリウム7g/リットルである。
実施例2〜3、比較例1で用いた各感光性樹脂組成物におけるシラノールの含有率は、いずれも29%であった。
2 塗布層
3 フォトマスク
4 光
5 樹脂硬化物
6 無電解メッキ液
7 金属薄膜層
10 金属パターン
Claims (5)
- (A)加水分解性シラン化合物、その加水分解物及び該加水分解物の縮合物からなる群より選ばれる少なくとも1種以上、
(B)光酸発生剤、及び
(C)無電解メッキの触媒となり得る、金属原子を有する化合物
を含むことを特徴とする感光性樹脂組成物。 - 成分(C)に含まれる前記金属原子が、パラジウム、ニッケル及び白金からなる群より選ばれる金属原子である請求項1に記載の感光性樹脂組成物。
- 請求項1に記載の感光性樹脂組成物を硬化させてなる所定のパターン形状を有する樹脂硬化物の表面に、金属薄膜層を形成してなることを特徴とする金属パターン。
- 前記金属薄膜層が、ニッケルまたは銅からなる請求項3に記載の金属パターン。
- 基材上に、請求項1に記載の感光性樹脂組成物を塗布して、該感光性樹脂組成物からなる塗布層を形成する塗布工程と、
前記塗布層の一部に選択的に光を照射して、部分的に硬化した塗布層を得る光硬化工程と、
前記部分的に硬化した塗布層を現像処理して、未硬化部分を除去し、所定のパターン形状を有する樹脂硬化物を得る現像工程と、
前記所定のパターン形状を有する樹脂硬化物と、無電解メッキ液とを接触させて、前記樹脂硬化物の表面に金属薄膜層を形成してなる金属パターンを得るメッキ工程と
を含むことを特徴とする金属パターンの形成方法。
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