JP2006089066A - ボトル缶 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 金属製の缶基体11と、缶基体11の外面に形成された塗装膜13とを有し、缶基体11が、キャップ2に設けられた雌ネジ部24と螺合する雄ネジ部18を有する口金部16を有し、口金部16の塗装膜13が、エポキシ樹脂を主体として構成されている。また、塗装膜13のゲル分率が、60%以上85%以下である。
【選択図】 図1
Description
ここで、エポキシ樹脂の含有量は、塗装膜に対して60重量%以上であることが望ましい。
この発明によれば、ゲル分率が60%以上であることによって加工時に塗装膜が剥がれることを防止し、ゲル分率が85%以下であることによって加工時に塗装膜が割れることを防止する。
この発明によれば、エポキシ樹脂に架橋剤としてアミノ樹脂あるいはフェノール樹脂を用いて、ゲル分率が60%以上85%以下である塗装膜を構成する。
本実施形態におけるボトル缶1は、図1に示すように、キャップ2が螺着されることで、キャップ付ボトル缶3として用いられるものであって、アルミニウムあるいはアルミニウム合金などからなる缶基体11の外面に塗装膜13を形成したものである。
口金部16は、その下端部に径方向に膨出して形成されたかぶら部17と、このかぶら部17の上方かつ口金部16の軸方向ほぼ中央部に形成された雄ネジ部18と、口金部16の上端縁を径方向外方へ折り曲げて形成されたカール部19とを備えている。なお、このカール部19は、スロット加工されることで潰され、これにより若干のアールを有する突出部が形成される。
また、このキャップ2は、ボトル缶2に備えられるブリッジ支持具(図示略)に、ブリッジ(図示略)を介して一時的に固着される。そして、消費者は、キャップ2を回転させてそのブリッジを切断し、ボトル缶2を開栓する。
まず、アルミニウム板材を所定の大きさの円形状板に打ち抜いて形成されたアルミニウム円板31に、まずDI加工工程を施すことによってDI缶(有底筒状体)32を形成する。
このDI加工工程は、アルミニウム円板31からカップ33を形成する絞り工程と、カップ33を所定高さの筒状缶体34に形成する再絞り加工及びしごき加工と、筒状缶体34の上端34aを切りそろえてDI缶32とするトリミング加工とを備えている。アルミニウム円板31の板厚とほぼ同じ厚みにカップ33は、再絞り加工及びしごき加工によって所定厚み及び高さの筒状缶体34に加工されるが、その際に、筒状缶体34の上端34aの高さが一様に変形されずに、山谷状に変形される。この山谷状の部分は、通常「耳」と呼ばれ、トリミング加工によって切断される。これにより、DI缶32の上端32aは、一様の高さに形成される。このDI加工工程の後、ウォッシャで洗浄され、耐腐食性向上のためにクロムやジルコニウムなどで化成処理が行われる。
塗装処理は、塗料の噴き付けによって行われ、DI缶32の全周を周回するように塗装される。ここで、DI缶32の全周に良好に塗装されるように、塗装の周回開始部分と塗装の周回終了部分とが重複するように塗装されている。これは、まず、サイズコート膜を塗装し、これを200℃、60分間で焼付け乾燥させることでサイズコート膜を形成する。そして、印刷・乾燥によってインク膜を形成し、その後サイズコート膜と同様にオーバーバーニッシュ膜を形成することによって、塗装膜13を形成する。
以上のようにして、DI缶32に塗装膜13を形成した原型缶基体35が形成される。
ここで、焼付け後のサイズコート膜及びオーバーバーニッシュ膜のゲル分率は、それぞれ60%以上85%以下となるように形成されている。
また、塗装膜13が、フェノール樹脂を架橋剤として含有し、そのゲル分率が60%以上85%以下であることで、ネックイン加工やネジ成形加工における塗装膜13の剥がれや割れを抑制し、安定した加工を行うことができる。
まず、実施例1〜5として、異なるアルミ樹脂またはフェノール樹脂を架橋剤として添加することによって、ゲル分率がそれぞれ、55%、60%、80%、85%、90%である塗装膜を形成したボトル缶を製作した。また、比較例1、2として、ガラス転移点がそれぞれ45℃、65℃のポリエステル/アミノ系の塗料である塗装膜を形成したボトル缶を製作した。
このように製作したボトル缶に対して、それぞれホット販売時での温度である50℃〜60℃に加熱し、そのときの開栓トルクを測定した。また、雄ネジ部の加工時における塗装膜の割れや剥がれの有無を確認した。この測定結果を表1に示す。なお、開栓トルクの測定にあっては、ファーストトルクとセカンドトルクとについて測定している。ここで、ファーストトルクとは、キャップを回転させて前記ブリッジ支持具に一時的に固着するブリッジを切断するのに要する回転トルクを意味し、セカンドトルクとは、通常キャップを回転させるのに要する回転トルクを意味する。また、塗装膜の割れや剥がれがなかったときを○と表記している。
例えば、上記実施形態では、缶基体としてアルミニウムまたはアルミニウム合金を用いたが、これらに限らず、スチールなど他の金属を用いてもよい。また、アルミニウム板材から一体的に形成されているが、缶底が別部材によって形成されたツーピース缶であってもよい。
また、サイズコート膜とオーバーバーニッシュ膜とにエポキシ樹脂を含有しているが、オーバーバーニッシュ膜のみにエポキシ樹脂を含有していればよい。
また、架橋剤として、アミノ樹脂を用いてもよい。
2 キャップ
11 缶基体
13 塗装膜
16 口金部
18 雄ネジ部
24 雌ネジ部
Claims (3)
- 金属製の缶基体と、該缶基体の外面に形成された塗装膜とを有し、
前記缶基体が、キャップに設けられた雌ネジ部と螺合する雄ネジ部を有する口金部を有するボトル缶において、
前記口金部の前記塗装膜が、エポキシ樹脂を主体として構成されていることを特徴とするボトル缶。 - 前記塗装膜のゲル分率が、60%以上85%以下であることを特徴とする請求項1に記載のボトル缶。
- 前記塗装膜が、架橋剤としてアミノ樹脂あるいはフェノール樹脂を含有することを特徴とする請求項2に記載のボトル缶。
Priority Applications (1)
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JP2004274914A JP2006089066A (ja) | 2004-09-22 | 2004-09-22 | ボトル缶 |
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JP2004274914A JP2006089066A (ja) | 2004-09-22 | 2004-09-22 | ボトル缶 |
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JP2006089066A true JP2006089066A (ja) | 2006-04-06 |
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Family Applications (1)
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JP2004274914A Pending JP2006089066A (ja) | 2004-09-22 | 2004-09-22 | ボトル缶 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2006089066A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2023013614A1 (ja) * | 2021-08-02 | 2023-02-09 | 東洋製罐グループホールディングス株式会社 | シームレス缶及び塗装金属板 |
WO2023013631A1 (ja) * | 2021-08-02 | 2023-02-09 | 東洋製罐グループホールディングス株式会社 | シームレス缶及び塗装金属板 |
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2004
- 2004-09-22 JP JP2004274914A patent/JP2006089066A/ja active Pending
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WO2023013614A1 (ja) * | 2021-08-02 | 2023-02-09 | 東洋製罐グループホールディングス株式会社 | シームレス缶及び塗装金属板 |
WO2023013631A1 (ja) * | 2021-08-02 | 2023-02-09 | 東洋製罐グループホールディングス株式会社 | シームレス缶及び塗装金属板 |
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