JP2006085865A - ディスク試験装置、ディスク試験方法およびディスク装置 - Google Patents

ディスク試験装置、ディスク試験方法およびディスク装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ヘッドの無駄な廃却を防止することや、出荷までの試験に費やされる余分な時間や労力を軽減することを課題とする。
【解決手段】ディスク試験装置10は、先ずは、試験対象であるディスク装置20に組み込まれたヘッドのランクに応じたフォーマット条件(BPIおよびTPI)をディスク装置20に最初に設定し、エラーレート試験やサイドイレーズ試験などを含むディスク試験を実施する。そして、ディスク試験装置10は、かかるフォーマット条件下で実施したエラーレートやサイドイレーズの試験結果がNGであった場合には、フォーマット条件を緩和してディスク装置20に新たなフォーマット条件を設定し、この緩和されたフォーマット条件下で試験を再び実施する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、ディスク装置に対して所定の記録密度条件を設定した上で少なくともデータ読み出しに係る試験(エラーレート試験やサイドイレーズ試験)を実施するディスク試験装置、ディスク試験方法およびディスク試験プログラム、並びに、これらによって試験されたディスク装置に関する。
従来より、出荷前の磁気ディスク装置に対しては各種の試験(社検ともいう。)が実施されている(例えば、特許文献1や2参照)。具体的に説明すると、一般的には、ヘッド単品に対してヘッドテストを実施することで、装置仕様(線記録密度やトラック密度といったフォーマット条件)に見合ったランク分けを行う。そして、高ランクのヘッドについては高密度のフォーマット条件が設定されるディスク装置に組み込んだ後に、また、低ランクのヘッドについては低密度のフォーマット条件が設定されるディスク装置に組み込んだ後に、それぞれ設定されるフォーマット条件下で、エラーレート試験やサイドイレーズ試験など、データ読み出しに係る試験を実施する。
ここで、「エラーレート試験」とは、ディスク装置のディスクに記録されたデータに対して複数回の読み出しを試みて、かかる読み出しに失敗する確率(エラーレート)を測定する試験のことであり、「サイドイレーズ試験」とは、ディスクに記録されたデータに対して複数回の読み出しを試みた場合のエラーレートを、隣接箇所に対して複数回のライト動作を行う前後でそれぞれ測定する試験のことである。なお、ここでいう「エラーレート」の代替として、「VMM(Viterbi Metric Margin:ビタビ検出法によって最適と選択される値に対して、それ以外の値を選択してしまう割合を数値化したもの)」などのリードチャンネル(RDC)が有する検出機能を使用することもある。
ところで、ヘッド単品とディスク装置との間では、例えば、ヘッドテストは常温で実施する一方、ディスク装置に対する試験は高温から低温の広範囲で実施するなど、試験環境に相違がある。また、ヘッドやディスクなどからディスク装置を組み立てる段階でヘッドにキズが生じ、ヘッドの特性(ランク)が変化することがある。このため、当初のランク分けに応じた装置仕様でディスク装置を組み立てて試験を行った場合でも、エラーレートNGやサイドイレーズNGとなってしまい、ヘッド不良と診断されることが往々にしてある。そこで、ヘッド不良と診断された場合には、不良と診断されたヘッドを同ランクのヘッドに交換してディスク装置を再び組み立て、前回の試験と同様のフォーマット条件下でエラーレート試験やサイドイレーズ試験などを再び実施することが一般的である。
特開2004−071061号公報 特表平11−514480号公報
しかしながら、上記した従来の技術は、以下に説明するように、ヘッドが無駄に廃却されるという問題や、出荷までの試験に余分な時間や労力が費やされるという問題がある。
具体的に説明すると、上記した従来の技術では、ヘッド不良と診断されたヘッドはディスク装置から取り外されて廃却処分されるが、このようなヘッドであっても、より低密度のフォーマット条件が設定されるディスク装置であれば、エラーレート試験やサイドイレーズ試験でOKとなる可能性もある。したがって、いわばヘッドが無駄に廃却されるという問題があり、ディスク装置の低コスト化を阻害する要因にもなっている。
また、上記した従来の技術では、エラーレート試験やサイドイレーズ試験でNGとなると、ヘッドを交換してディスク装置を再び組み立てた後に再試験を実施する。したがって、いわば出荷までの試験に余分な時間や労力が費やされるという問題があり、ディスク装置の量産化を阻害する要因にもなっている。
そこで、この発明は、上述した従来技術の課題を解決するためになされたものであり、ヘッドの無駄な廃却を防止することや、出荷までの試験に費やされる余分な時間や労力を軽減することが可能なディスク試験装置、ディスク試験方法およびディスク試験プログラム並びにディスク装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、請求項1に係る発明は、ディスク装置に対して所定の記録密度条件を設定した上で少なくともデータ読み出しに係る試験を実施するディスク試験装置であって、前記データ読み出しに係る試験結果が不良であった場合に、当該不良のディスク装置に設定されている記録密度条件を緩和して新たな記録密度条件を設定する条件緩和手段と、前記条件緩和手段によって緩和された記録密度条件が新たに設定されたディスク装置に対して前記試験を再び実施する再試験手段と、を備えたことを特徴とする。
また、請求項2に係る発明は、上記の発明において、前記データ読み出しに係る試験は、エラーレート試験および/またはサイドイレーズ試験であって、前記条件緩和手段は、前記エラーレートの試験結果のみが不良であった場合には、ディスク上の円周方向に係る記録密度条件を緩和し、前記サイドイレーズの試験結果のみが不良であった場合には、ディスク上の半径方向に係る記録密度条件を緩和し、前記エラーレートおよびサイドイレーズの試験結果がともに不良であった場合には、ディスク上の円周方向に係る記録密度条件を緩和することを特徴とする。
また、請求項3に係る発明は、上記の発明において、前記再試験手段は、前記試験を再び実施する場合に、前記記録密度条件の緩和に影響されない試験項目を除外することを特徴とする。
また、請求項4に係る発明は、ディスク装置に対して所定の記録密度条件を設定した上で少なくともデータ読み出しに係る試験を実施するディスク試験方法であって、前記ディスク装置に対して所定の記録密度条件を最初に設定する条件初期設定工程と、前記条件初期設定工程によって記録密度条件が設定されたディスク装置に対して少なくとも前記データ読み出しに係る試験を実施する試験工程と、前記試験工程によるデータ読み出しに係る試験結果が不良であった場合に、当該不良のディスク装置に設定されている記録密度条件を緩和して新たな記録密度条件を設定する条件緩和工程と、前記条件緩和工程によって緩和された記録密度条件が新たに設定されたディスク装置に対して前記試験を再び実施する再試験工程と、を含んだことを特徴とする。
また、請求項5に係る発明は、所定の記録密度条件が設定された上で少なくともデータ読み出しに係る試験が実施されたディスク装置であって、前記データ読み出しに係る試験結果が不良であった場合に、現に設定されている記録密度条件が緩和されて新たな記録密度条件が設定され、当該新たに設定された記録密度条件の下で前記試験が再び実施されたことを特徴とする。
請求項1、4または5の発明によれば、最初に設定した記録密度条件(BPIやTPIといったフォーマット条件)下で実施したエラーレートやサイドイレーズの試験結果が不良であった場合でも、直ぐにヘッドを交換するのではなく、フォーマット条件を緩和して新たなフォーマット条件を設定し、新たなフォーマット条件下で試験を再び実施するので、高いフォーマット条件下でエラーレート不良やサイドイレーズ不良を生じさせたヘッドであっても、低いフォーマット条件下で救済して出荷することができる。このため、ヘッドの無駄な廃却を防止することが可能であり、ディスク装置の低コスト化に寄与することも可能である。また、このようにしてヘッドが救済される結果、ヘッドの交換やディスク装置の再組み立てという工程を経ることなく再試験を実施することができる。このため、出荷までの試験に費やされる余分な時間や労力を軽減することが可能であり、ディスク装置の量産化に寄与することも可能である。
また、請求項2の発明によれば、エラーレート不良に対しては、BPI(円周方向に係る線記録密度)を緩和するので、エラーレートを的確に良化させることが可能である。一方、サイドイレーズ不良に対しては、TPI(半径方向に係るトラック密度)を緩和するので、サイドイレーズを的確に減少させることが可能である。さらに、エラーレートおよびサイドイレーズがともに不良であった場合には、BPIを優先的に緩和するので、エラーレートを良化させることが可能であるだけでなく、かかるエラーレートの良化によってサイドイレーズに対する耐力を向上させ、サイドイレーズを減少させることも可能である。
また、請求項3の発明によれば、再試験に際しては、フォーマット条件の緩和に影響されない試験項目(例えば、発振セレクト試験、ロード/アンドロード試験、パワーON/OFF試験など)を除外するので、再試験に要する時間を短縮化することができ、これによって、出荷までの試験時間を短縮化することが可能である。
以下に添付図面を参照して、この発明に係るディスク試験装置、ディスク試験方法およびディスク試験プログラム並びにディスク装置の実施例を実施例1と2に分けて詳細に説明する。
以下の実施例1では、実施例1で用いる主要な用語、ヘッドテストから出荷に至る処理の流れ、実施例1に係るディスク試験装置の概要および特徴、ディスク試験装置の構成および処理を順に説明し、最後に実施例1による効果を説明する。
[用語の説明(実施例1)]
最初に、以下の実施例で用いる主要な用語を説明する。「BPI(Bit Per Inch:特許請求の範囲に記載の「円周方向に係る記録密度条件」に対応する)」とは、図3に示すように、ディスク上の円周方向における1トラック上で1インチ当たりのビット数を表す線記録密度のことである。
また、「TPI(Track Per Inch:特許請求の範囲に記載の「半径方向に係る記録密度条件」に対応する)」とは、同図に示すように、ディスク上の半径方向(プラッタの中心から外方向)における1インチ当たりのトラック数を表すトラック密度のことである。なお、図3は、BPIおよびTPIを説明するための図である。
また、「エラーレート試験(特許請求の範囲に記載の「データ読み出しに係る試験」に対応する)」とは、ディスク装置のディスクに記録されたデータに対して複数回の読み出しを試みて、かかる読み出しに失敗する確率(エラーレート)を測定する試験のことであり、測定されたエラーレートが予め設定されている閾値を超える場合には、試験結果が不良(NG)とされる。なお、この「エラーレート」の代替として、「VMM」などのリードチャンネル(RDC)が有する検出機能を使用してもよい。
さらに、「サイドイレーズ」とは、ディスクに記録されたデータの記録(磁化)状態が隣接箇所に対するライト動作の影響を受けて弱くなる現象のことである。そして、「サイドイレーズ試験(特許請求の範囲に記載の「データ読み出しに係る試験」に対応する)」とは、ディスクに記録されたデータに対して複数回の読み出しを試みた場合のエラーレートを、隣接箇所に対して複数回のライト動作を行う前後でそれぞれ測定する試験のことであり、ライト動作後とライト動作前とのエラーレートの差分(あるいはライト動作後のエラーレート)が予め設定されている閾値を超える場合には、試験結果が不良(NG)とされる。
ところで、以下の説明に登場するディスク装置では、上記したBPIおよびTPIをフォーマット条件としてシステムエリア(SA)に書き換え可能に記憶する。また、実施例1に係るディスク試験装置では、ディスク装置に対する試験に際して、システムエリアにBPIおよびTPIを書き込むことでディスク装置のフォーマット条件を設定する。そして、ディスク装置に対してリードやライトを行うファームウエアでは、システムエリアに書かれているBPIおよびTPIを読み出した後に、かかるBPIおよびTPIに従ってデータのリードやライトを実行する。なお、以下の説明では、このような記録密度条件(BPIやTPI)を高い方から低い方に変更することを「緩和」と表現する。
[ディスク試験装置の概要および特徴(実施例1)]
次に、図2などを用いて、実施例1に係るディスク試験装置が利用される局面として、ヘッドのテストからディスク装置の出荷に至る処理の流れを説明し、そのなかで、かかるディスク試験装置の概要および特徴を説明する。図2は、ヘッドテストから出荷に至る処理の流れを示すフローチャートである。
図2に示すように、同一の仕様(製品)である複数のヘッドのなかから取り出された各ヘッドに対して、ヘッド試験装置(ヘッドテストを実施する装置)を用いて、データの読み出し精度などのヘッドテストが実施される(ステップS201)。そして、このヘッドテストの試験結果から不良品であると判別されたヘッドは、ディスク装置に組み込まれることなく廃却される(ステップS202否定およびS212)。
その一方、ヘッドテストの試験結果から良品であると判別されたヘッドは、データ読み出し精度の高低に応じてランク分けされる(ステップS202肯定およびS203)。具体的には、ディスク装置の仕様(BPIやTPIといったフォーマット条件)に見合ったランク分けを行うわけであるが、例えば、図4に例示するように、データ読み出し精度が高い順にヘッドランクA、B、CまたはDのいずれかにランク分けされる。なお、このランク分けは、データ読み出し精度が高いヘッドは、高い記録密度(BPIやTPI)が設定されるディスク装置に組み込み、データ読み出し精度が低いヘッドは、低い記録密度が設定されるディスク装置に組み込むという趣旨から行うものである。
このようなヘッドのランク分けに続いて、ヘッドやディスクなどからディスク装置が組み立てられる(ステップS204)。そして、かかるディスク装置は、図1に示すように、実施例1に係るディスク試験装置と接続され、このディスク試験装置を用いて、ディスク装置に対する試験(社検)が実施される(ステップS205)。
ここで、ディスク試験装置の概要および特徴を説明すると、このディスク試験装置は、ディスク装置に対して所定のフォーマット条件(BPIおよびTPI)を設定した上で少なくともエラーレート試験やサイドイレーズ試験を実施するものである。そして、このディスク試験装置では、以下に簡単に説明するように、ヘッドの無駄な廃却を防止する点と、出荷までの試験に費やされる余分な時間や労力を軽減する点に主たる特徴がある。
すなわち、ディスク試験装置は、先ずは、ディスク装置に組み込まれたヘッドのランクに応じたフォーマット条件(図4参照)をディスク装置に最初に設定し、エラーレート試験やサイドイレーズ試験などを含むディスク試験(図5参照)を実施する。そして、最初に設定したフォーマット条件下で実施したエラーレートやサイドイレーズの試験結果がNGであった場合には、フォーマット条件を緩和してディスク装置に新たなフォーマット条件を設定し、この緩和されたフォーマット条件下で試験を再び実施する。つまり、ディスク試験装置は、エラーレートやサイドイレーズの試験結果がOKになるまで、フォーマット条件を段階的に緩和しながら試験を繰り返し実施する。
そして、最初に設定したフォーマット条件下における試験結果、または緩和されたフォーマット条件下における試験結果にNGがなく、ディスク試験装置によって良品と判別されたディスク装置は、最終的に設定されているフォーマット条件の製品仕様で出荷される(ステップS206肯定およびS207)。
その一方、フォーマット条件を最下位まで緩和してもエラーレートやサイドイレーズの試験結果がNGのままであるなど、ディスク試験装置によって不良品と判別されたディスク装置に対しては、個別に診断が行われる(ステップS206否定およびS208)。そして、かかる診断において、ヘッド等の部品交換によって不良が解消できると判別されると、部品交換の後に再びディスク装置として組み立てられ、ディスク試験装置による試験が改めて実施される(ステップS209肯定およびS210)。ただし、部品交換によっても不良が解消できないと判別されたディスク装置は廃却される(ステップS209否定およびS211)。
このように、上記したステップS205において、実施例1に係るディスク試験装置は、最初に設定したフォーマット条件下で実施したエラーレートやサイドイレーズの試験結果がNGであった場合でも、直ぐにヘッドを交換するのではなく(ステップS208の診断を直ぐに行うのではなく)、フォーマット条件を緩和して新たなフォーマット条件下で試験を再び実施する。このため、高いフォーマット条件下でエラーレートNGやサイドイレーズNGを生じさせたヘッドであっても、低いフォーマット条件下で救済して出荷することができる。また、このようにしてヘッドが救済される結果、ヘッドの交換やディスク装置の再組み立てという工程を経ることなく再試験を実施することができる。したがって、上記した主たる特徴のように、ヘッドの無駄な廃却を防止することが可能であり、また、出荷までの試験に費やされる余分な時間や労力を軽減することが可能である。
[ディスク試験装置の構成(実施例1)]
続いて、図1や図4、図5を用いて、実施例1に係るディスク試験装置の構成を説明する。図1は、実施例1に係るディスク試験装置の構成を示すブロック図であり、図4は、フォーマット条件記憶部に記憶される情報を示す図であり、図5は、試験の内容を示す図である。
図1に示すように、このディスク試験装置10は、入力部11と、出力部12と、ディスク制御IF部13と、記憶部14と、制御部15とを所定のバスで接続して構成される。そして、このディスク試験装置10には、同図に示すように、試験対象であるディスク装置20が所定のバスを介して接続される。以下に、これらの各部の処理を説明する。
入力部11は、各種の情報を入力する入力手段であり、操作パネルやスイッチ、ボタンなどによって構成され、例えば、ディスク装置20に最初に設定するフォーマット条件(具体的には、ディスク装置20に組み込まれたヘッドのランクに応じた装置仕様A、B、CまたはDのいずれか)、エラーレート試験やサイドイレーズ試験におけるNG判別に用いる閾値などを操作者から受け付けて入力する。
出力部12は、各種の情報を出力する出力手段であり、モニタ(若しくはディスプレイや操作パネル)やスピーカ、ランプなどによって構成され、例えば、ディスク試験の処理結果(具体的には、出荷OKおよび装置仕様の表示、もしくは出荷NGを示す診断要の表示)、後述する試験結果記憶部14bに記憶された試験結果などを出力する。
ディスク制御IF部13は、ディスク装置20との間におけるデータ転送を制御する手段であり、例えば、後述する制御部15の指示に応じて、ディスク装置20の所定箇所に対してデータをリードまたはライトするなど、制御部15による試験の実施に際して、ディスク装置20との間で制御データや測定データなどの授受を行う。
記憶部14は、制御部15による各種の処理に必要なデータやプログラムを格納するメモリであり、特に本発明に密接に関連するものとしては、図1に示すように、フォーマット条件記憶部14aと、試験結果記憶部14bとを備える。
かかる記憶部14のなかで、フォーマット条件記憶部14aは、ディスク装置20に設定されるフォーマット条件に係る情報を記憶する手段であり、具体的には、図4に例示するように、ヘッドのランク分けにも対応する装置仕様ごとに、BPIおよびTPIの組合せからなるフォーマット条件を記憶する。なお、図4は、ディスク装置20のデータ記憶容量(例えば、40GB、35GB、30GB、25GB)ごとに装置仕様A〜Dが定められる場合の例であり、また、同図では、BPIおよびTPIを「高低」によって表現しているが、実際には、BPI値およびTPI値をそれぞれ記憶する。
また、試験結果記憶部14bは、ディスク装置20に対する試験の結果に係る情報を記憶する手段であり、具体的には、図5に示す試験項目(より具体的には、装置仕様フォーマット条件入力、チューニングを除く他の試験項目)ごとに、OKまたはNGで示される試験結果、さらには、試験で取得された測定データ(例えば、エラーレート、装置の起動時間など)を記憶する。
制御部15は、各種の処理手順を規定したプログラムや制御データを格納するための内部メモリを有し、これらによって種々の処理を実行するプロセッサであり、特に本発明に密接に関連するものとしては、図1に示すように、条件初期設定部15aと、試験処理部15bと、試験結果判定部15cと、条件緩和部15dと、再試験処理部15eとを備える。なお、条件初期設定部15aは特許請求の範囲に記載の「条件初期設定手段」に対応し、条件緩和部15dは同じく「条件緩和手段」に対応し、再試験処理部15eは同じく「再試験手段」に対応する。
かかる制御部15のなかで、条件初期設定部15aは、ディスク装置20に対する試験に際して最初にフォーマット条件を設定する処理部である。具体的には、入力部11を介して、試験対象であるディスク装置20に組み込まれたヘッドのランク(装置仕様A、B、CまたはD)が入力されると、かかる装置仕様に対応したフォーマット条件(BPIおよびTPI)をフォーマット条件記憶部14aから読み出し、ディスク制御IF部13を介して、ディスク装置20のシステムエリアにBPIおよびTPIを書き込む。
試験処理部15bは、条件初期設定部15aによって設定されたフォーマット条件の下でディスク装置20に対して試験を実施する処理部である。具体的には、図5に示すように、ディスク装置20に設定されたフォーマット条件を試験条件として読み込んだ後、ディスク制御IF部13を介してディスク装置20にアクセスし、同図に示す各試験項目を規定の温度および電圧に従ってそれぞれ順番に実施する。そして、各試験項目の実施に応じて測定データ(例えば、エラーレート、装置の起動時間など)を取得すると、これを予め設定されている閾値と比較するなどして、OKもしくはNGの試験結果を導出する。さらに、この試験結果や測定データを試験項目ごとに試験結果記憶部14bに格納する。
ここで、試験処理部15bによって実施される試験項目としては、図5に示すように、上記で説明した「エラーレート試験」や「サイドイレーズ試験」の他に、ディスク装置20の動作が周波数の発振からメカ的に暴走することがないかを試験する「発振セレクト試験」、ライトエラーやリードエラーが生じるか否かを試験する「ライト/リード試験」、ヘッドをランプに退避させた状態から媒体上へロードする動作と、ヘッドを媒体上からランプにアンロードする動作とを繰り返して異常が生じるかを試験する「ロード/アンロード試験」、電源のON/OFFを繰り返してディスク装置20の起動時間を測定し、所定の時間内に起動するかを試験する「パワーON/OFF試験」がある。
試験結果判定部15cは、試験処理部15bによって実施された試験の結果、さらには、後述する再試験処理部15eによって実施された再試験の結果を判定する処理部である。具体的には、試験結果記憶部14bに記憶された試験結果(OKまたはNG)を参照し、試験結果の全てがOKであるか、エラーレート試験のみがNG(もしくは、これに加えてサイドイレーズ試験もNG)であるか、サイドイレーズ試験のみがNGであるか、エラーレート試験およびサイドイレーズ試験の両者以外にNGがあるかを判定する。さらに、試験結果の全てがOKである場合には、「出荷OK」および「装置仕様」を示す情報を出力部12から出力し、エラーレート試験およびサイドイレーズ試験の両者以外にNGがある場合には、「診断要」を示す情報を出力部12から出力する。
条件緩和部15dは、ディスク装置20に設定されているフォーマット条件を緩和して新たなフォーマット条件を設定する処理部である。具体的に説明すると、先ずは、フォーマット条件記憶部14aに記憶されたフォーマット条件を参照し、現に設定されているフォーマット条件を緩和できるかを判定する。より詳細には、エラーレート試験のみがNG(もしくは、これに加えてサイドイレーズ試験もNG)であると試験結果判定部15cによって判定された場合には、BPIを緩和できるかを判定し、サイドイレーズ試験のみがNGであると試験結果判定部15cによって判定された場合には、TPIを緩和できるかを判定する。つまり、図4に示す例では、現に設定されているフォーマット条件が装置仕様AまたはCであれば、BPIを緩和できるとされ、また、現に設定されているフォーマット条件が装置仕様AまたはBであれば、TPIを緩和できるとされる。
そして、条件緩和部15dは、BPIを緩和する場合には、現に設定されているフォーマット条件のうちでBPIを1ランクだけ緩和したフォーマット条件(BPIおよびTPI)をフォーマット条件記憶部14aから読み出して、ディスク装置20のシステムエリアに書き込む。また、TPIを緩和する場合には、現に設定されているフォーマット条件のうちでTPIを1ランクだけ緩和したフォーマット条件(BPIおよびTPI)をフォーマット条件記憶部14aから読み出して、ディスク装置20のシステムエリアに書き込む。その一方、フォーマット条件を緩和できない場合には、「診断要」を示す情報を出力部12から出力する。なお、エラーレート試験に加えてサイドイレーズ試験もNGである場合に、BPIを優先的に緩和する理由は、BPIの緩和によるエラーレートの良化によってサイドイレーズに対する耐力も向上するからである。
再試験処理部15eは、条件緩和部15dによって緩和されたフォーマット条件が新たに設定されたディスク装置20に対して試験を再び実施する処理部である。具体的には、緩和されたフォーマット条件の下で、上記した試験処理部15cと同様、図5に示した試験項目をディスク装置20に対して実施するが、この再試験に際しては、フォーマット条件の緩和に影響されない試験項目を除外して実施する。
ここで、再試験に際して除外できる試験項目としては、発振セレクト試験やロード/アンロード試験がある。また、以下のようにすれば、パワーON/OFF試験も再試験に際して除外することができる。すなわち、パワーON/OFF試験で測定される起動時間とは、ディスク装置20のシステムエリアに書き込まれているフォーマット条件などの装置情報をパワーON後に読み出すまでに要する時間であるが、システムエリアに適用されるフォーマット条件を固定値にしておけば(つまり、システムエリアに適用されるBPIおよびTPIについては条件緩和部15dによっても変更不可能とし、システムエリアに対しては常に低い固定値のBPIおよびTPIで装置情報を書き込むようにしておけば)、条件緩和部15dによるフォーマット条件の緩和によっても起動時間は影響を受けなくなるので、再試験に際してパワーON/OFF試験を除外することもできる。
[ディスク試験の処理手順(実施例1)]
次に、図6を用いて、ディスク試験装置10によるディスク試験の処理手順を説明する。図6は、実施例1におけるディスク試験の処理手順を示すフローチャートである。なお、以下では、ディスク試験の処理に先立って、図2に示した「ヘッドテスト、ヘッドのランク分け、ディスク装置の組み立て」が既に行われているものとして説明する。
同図に示すように、試験対象であるディスク装置20がディスク試験装置10にセットされ(ステップS601肯定)、さらに、かかるディスク装置20に組み込まれたヘッドのランク(装置仕様A、B、CまたはD)が入力部11を介して入力されると(ステップS602肯定)、ディスク試験装置10の条件初期設定部15aは、ディスク装置20に対して最初のフォーマット条件を設定する(ステップS603)。つまり、入力された装置仕様に対応するフォーマット条件(BPIおよびTPI)をフォーマット条件記憶部14aから読み出し(図4参照)、ディスク制御IF部13を介して、このBPIおよびTPIをディスク装置20のシステムエリアに書き込む。
これに続いて、ディスク試験装置10の試験処理部15bは、上記のステップS603で設定されたフォーマット条件の下で、ディスク装置20に対して試験を実施して試験結果を格納する(ステップS604)。具体的には、ディスク装置20に設定されたフォーマット条件を試験条件として読み込んだ後、ディスク制御IF部13を介してディスク装置20にアクセスし、同図に示す各試験項目を規定の温度および電圧に従ってそれぞれ順番に実施する。そして、各試験項目の実施に応じて測定データ(例えば、エラーレート、装置の起動時間など)を取得すると、これを予め設定されている閾値と比較するなどして、OKもしくはNGの試験結果を導出する。さらに、この試験結果や測定データを試験項目ごとに試験結果記憶部14bに格納する。
そして、ディスク試験装置10の試験結果判定部15cは、試験結果記憶部14bに記憶された試験結果(OKまたはNG)を参照し、試験結果の全てがOKであるか否かを判定する(ステップS605)。その結果、試験結果の全てがOKである場合には(ステップS605肯定)、試験結果判定部15cは、「出荷OK」および「装置仕様」を示す情報を出力部12から出力して、ディスク試験の処理を終了する(ステップS606)。なお、ここで出力される「装置仕様」は、ステップS605による判定が一度目である限り、上記のステップS603でディスク装置20に対して最初に設定されたフォーマット条件に対応する装置仕様である(図4参照)。
これとは反対に、試験結果にNGがある場合には(ステップS605否定)、試験結果判定部15cは、試験結果記憶部14bに記憶された試験結果を参照し、エラーレート試験のみがNG(もしくは、これに加えてサイドイレーズ試験もNG)であるかを判定し(ステップS607)、そうでない場合には(ステップS607否定)、サイドイレーズ試験のみがNGであるかを続けて判定する(ステップS611)。その結果、エラーレート試験およびサイドイレーズ試験の両者以外にNGがある場合には(ステップS611否定)、試験結果判定部15cは、「診断要」を示す情報を出力部12から出力して、ディスク試験の処理を終了する(ステップS614)。
その一方、上記のステップS607による判定において、エラーレート試験のみがNG(もしくは、これに加えてサイドイレーズ試験もNG)であると判定された場合には(ステップS607肯定)、ディスク試験装置10の条件緩和部15dは、フォーマット条件記憶部14aに記憶されたフォーマット条件を参照し、現に設定されているフォーマット条件のなかでBPIを緩和できるかを判定する(ステップS608)。なお、図4に示す例で言えば、現に設定されているフォーマット条件が装置仕様AまたはCであれば、BPIを緩和できる。
これと同様に、上記のステップS611による判定において、サイドイレーズ試験のみがNGであると判定された場合には(ステップS611肯定)、ディスク試験装置10の条件緩和部15dは、フォーマット条件記憶部14aに記憶されたフォーマット条件を参照し、現に設定されているフォーマット条件のなかでTPIを緩和できるかを判定する(ステップS612)。なお、図4に示す例で言えば、現に設定されているフォーマット条件が装置仕様AまたはBであれば、TPIを緩和できる。
そして、これらの判定において、フォーマット条件を緩和できない場合には(ステップS608否定またはS612否定)、条件緩和部15dは、「診断要」を示す情報を出力部12から出力して、ディスク試験の処理を終了する(ステップS614)。これとは反対に、上記のステップS608による判定において、BPIを緩和できると判定された場合には(ステップS608肯定)、条件緩和部15dは、BPIを緩和したフォーマット条件をディスク装置20に再設定する(ステップS609)。つまり、現に設定されているフォーマット条件のうちでBPIを1ランクだけ緩和したフォーマット条件をフォーマット条件記憶部14aから読み出し(図4参照)、このフォーマット条件をディスク装置20のシステムエリアに書き込む。
これと同様に、上記のステップS612による判定において、TPIを緩和できると判定された場合には(ステップS612肯定)、条件緩和部15dは、TPIを緩和したフォーマット条件をディスク装置20に再設定する(ステップS613)。つまり、現に設定されているフォーマット条件のうちでTPIを1ランクだけ緩和したフォーマット条件をフォーマット条件記憶部14aから読み出し(図4参照)、このフォーマット条件をディスク装置20のシステムエリアに書き込む。
このようにしてフォーマット条件が緩和されると(ステップS609またはS613)、制御部15の再試験処理部15eは、緩和されたフォーマット条件が新たに設定されたディスク装置20に対して試験を再び実施し、試験結果を試験結果記憶部14bに格納する(ステップS610)。具体的には、上記したステップS604と同様、新たな緩和されたフォーマット条件の下で、図5に示した試験項目を再び実施するが、この再試験に際しては、フォーマット条件の緩和に影響されない試験項目(つまり、発振セレクト試験、ロード/アンロード試験、パワーON/OFF試験)を除外して実施する。
かかる再試験が行われると、ディスク試験の処理は上記したステップS605に戻り、試験結果判定部15cは、試験結果記憶部14bに記憶された再試験の試験結果(OKまたはNG)を参照し、再試験における試験結果の全てがOKであるか否かを判定する(ステップS605)。その結果、試験結果の全てがOKである場合には(ステップS605肯定)、試験結果判定部15cは、「出荷OK」および「装置仕様」を示す情報を出力部12から出力して、ディスク試験の処理を終了する(ステップS606)。なお、ここで出力される「装置仕様」は、上記のステップS609またはS613でディスク装置20に対して再設定されたフォーマット条件に対応する装置仕様である(図4参照)。
これとは反対に、再試験後の試験結果にもNGがある場合には(ステップS605否定)、図6に示すように、上記した最初の試験の場合と同様、ステップS607の処理に移行し、上記したステップS607〜S614およびS605の処理を繰り返す。つまり、ディスク試験装置10は、各試験結果の全てがOKになるまで、もしくは、フォーマット条件を緩和できなくなるまで、フォーマット条件を段階的に緩和しながら試験を繰り返し実施する。
[ディスク試験の具体例(実施例1)]
続いて、実施例1によるディスク試験の具体例を説明する。図7は、実施例1によるディスク試験の具体例を示すフローチャートである。なお、ここでは、図4に示すランクA(装置仕様A)のヘッドが組み込まれたディスク装置20を試験対象とする場合を具体例とし、このディスク装置20がディスク試験でどのように処理されるかを説明する。
図7に示すように、ランクAのヘッドが組み込まれたディスク装置20に対して、ディスク試験装置10は、装置仕様Aに対応するフォーマット条件(BPI:高、TPI:高)を最初に設定する(ステップS701)。そして、ディスク試験装置10は、このフォーマット条件の下で試験を実施するが、その試験結果の全てがOKであった場合には(ステップS702肯定)、試験対象であるディスク装置20は装置仕様Aの製品として出荷可能であると判別してディスク試験を終了する(ステップS703)。
これとは反対に、試験結果にNGはあるが(ステップS702否定)、エラーレート試験のみがNG(もしくは、これに加えてサイドイレーズ試験もNG)である場合には(ステップS704肯定)、ディスク試験装置10は、BPIを1ランクだけ緩和して、装置仕様Bに対応するフォーマット条件(BPI:低、TPI:高)をディスク装置20に再設定する(ステップS705)。
また、サイドイレーズ試験のみがNGである場合には(ステップS704否定およびS708肯定)、ディスク試験装置10は、TPIを1ランクだけ緩和して、装置仕様Cに対応するフォーマット条件(BPI:高、TPI:低)をディスク装置20に再設定する(ステップS709)。ただし、ディスク試験装置10は、エラーレート試験およびサイドイレーズ試験の両者以外にNGがある場合には(ステップS704否定およびS708否定)、試験対象であるディスク装置20は診断が必要であると判別してディスク試験を終了する(ステップS712)。
そして、上記のステップS705によって、装置仕様Bに対応するフォーマット条件(BPI:低、TPI:高)がディスク装置20に再設定されると、ディスク試験装置10は、このフォーマット条件の下で再試験を実施し、その試験結果の全てがOKであった場合には(ステップS706肯定)、試験対象であるディスク装置20は装置仕様Bの製品として出荷可能であると判別してディスク試験を終了する(ステップS707)。
これと同様に、上記のステップS709によって、装置仕様Cに対応するフォーマット条件(BPI:高、TPI:低)がディスク装置20に再設定されると、ディスク試験装置10は、このフォーマット条件の下で再試験を実施し、その試験結果の全てがOKであった場合には(ステップS710肯定)、試験対象であるディスク装置20は装置仕様Cの製品として出荷可能であると判別してディスク試験を終了する(ステップS711)。
その一方、装置仕様Bに対応するフォーマット条件(BPI:低、TPI:高)の下で実施した試験結果にNGはあるが(ステップS706否定)、エラーレート試験のみがNG(もしくは、これに加えてサイドイレーズ試験もNG)である場合には(ステップS713肯定)、BPIを緩和できないので(図4参照)、ディスク試験装置10は、試験対象であるディスク装置20は診断が必要であると判別してディスク試験を終了する(ステップS714)。また、エラーレート試験およびサイドイレーズ試験の両者以外にNGがある場合も(ステップS715否定)、ディスク試験装置10は、試験対象であるディスク装置20は診断が必要であると判別してディスク試験を終了する(ステップS716)。
これとは反対に、装置仕様Bに対応するフォーマット条件(BPI:低、TPI:高)の下で実施した試験結果にNGはあるが(ステップS706否定)、サイドイレーズ試験のみがNGである場合には(ステップS713否定およびS715肯定)、ディスク試験装置10は、TPIを1ランクだけ緩和して、装置仕様Dに対応するフォーマット条件(BPI:低、TPI:低)をディスク装置20に再設定する(ステップS717)。
ここで、上記したステップS710の説明に戻ると、装置仕様Cに対応するフォーマット条件(BPI:高、TPI:低)の下で実施した試験結果にNGはあるが(ステップS710否定)、エラーレート試験のみがNG(もしくは、これに加えてサイドイレーズ試験もNG)である場合には(ステップS721肯定)、ディスク試験装置10は、BPIを1ランクだけ緩和して、装置仕様Dに対応するフォーマット条件(BPI:低、TPI:低)をディスク装置20に再設定する(ステップS717)。
これとは反対に、装置仕様Cに対応するフォーマット条件(BPI:高、TPI:低)の下で実施した試験結果にNGはあるが(ステップS710否定)、サイドイレーズ試験のみがNGである場合には(ステップS721否定およびS722肯定)、TPIを緩和できないので(図4参照)、ディスク試験装置10は、試験対象であるディスク装置20は診断が必要であると判別してディスク試験を終了する(ステップS723)。また、エラーレート試験およびサイドイレーズ試験の両者以外にNGがある場合も(ステップS722否定)、ディスク試験装置10は、試験対象であるディスク装置20は診断が必要であると判別してディスク試験を終了する(ステップS724)。
そして、上記のステップS717によって、装置仕様Dに対応するフォーマット条件(BPI:低、TPI:低)がディスク装置20に再設定されると、ディスク試験装置10は、このフォーマット条件の下で再試験を実施し、その試験結果の全てがOKであった場合には(ステップS718肯定)、試験対象であるディスク装置20は装置仕様Dの製品として出荷可能であると判別してディスク試験を終了する(ステップS719)。
その一方、装置仕様Dに対応するフォーマット条件(BPI:低、TPI:低)の下で実施した試験結果にNGがある場合には(ステップS718否定)、BPIおよびTPIのいずれも緩和できないので(図4参照)、ディスク試験装置10は、試験対象であるディスク装置20は診断が必要であると判別してディスク試験を終了する(ステップS720)。
[実施例1の効果]
上述してきたように、実施例1によれば、最初に設定したフォーマット条件(BPIやTPI)下で実施したエラーレートやサイドイレーズの試験結果がNGであった場合でも、直ぐにヘッドを交換するのではなく、フォーマット条件を緩和して新たなフォーマット条件を設定し、新たなフォーマット条件下で試験を再び実施するので、高いフォーマット条件下でエラーレートNGやサイドイレーズNGを生じさせたヘッドであっても、低いフォーマット条件下で救済して出荷することができる。このため、ヘッドの無駄な廃却を防止することが可能であり、ディスク装置20の低コスト化に寄与することも可能である。
また、このようにしてヘッドが救済される結果、ヘッドの交換やディスク装置の再組み立てという工程を経ることなく再試験を実施することができる。このため、出荷までの試験に費やされる余分な時間や労力を軽減することが可能であり、ディスク装置20の量産化に寄与することも可能である。
また、実施例1によれば、エラーレートNGに対しては、BPIを緩和するので、エラーレートを的確に良化させることが可能である。一方、サイドイレーズNGに対しては、TPIを緩和するので、サイドイレーズを的確に減少させることが可能である。さらに、エラーレートおよびサイドイレーズがともにNGであった場合には、BPIを優先的に緩和するので、エラーレートを良化させることが可能であるだけでなく、かかるエラーレートの良化によってサイドイレーズに対する耐力を向上させ、サイドイレーズを減少させることも可能である。
また、実施例1によれば、複数あるフォーマット条件のなかで最上位のフォーマット条件(例えば、図4に示す装置仕様A)を常に最初に設定するのではなく、予め実施されたヘッド試験の結果に応じたフォーマット条件(例えば、ヘッドランクがBであれば図4に示す装置仕様B)を最初に設定するので、ヘッドに合致する可能性が高いフォーマット条件を早急に設定することができる。このため、常に最上位のフォーマット条件から試験を開始する場合に比較して、出荷までの試験時間を短縮化することが可能である。
また、実施例1によれば、再試験に際しては、フォーマット条件の緩和に影響されない試験項目(例えば、発振セレクト試験、ロード/アンドロード試験、パワーON/OFF試験など)を除外するので、再試験に要する時間を短縮化することができ、これによって、出荷までの試験時間を短縮化することが可能である。
さて、これまで実施例1に係るディスク試験装置10について説明したが、本発明は上述した実施例以外にも、種々の異なる形態にて実施されてよいものである。そこで、以下では実施例2に係るディスク試験装置として、種々の異なる実施例を(1)〜(5)に区分けして説明する。
(1)フォーマット条件の緩和
上記の実施例1では、BPIおよびTPIがそれぞれ「高低」の2種類であるフォーマット条件を用意する場合を説明したが(図4参照)、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、図8に例示するように、3以上の複数種類のBPIおよびTPIからなるフォーマット条件をフォーマット条件記憶部に記憶するようにしてもよい。このように、より複数に細分化されたフォーマット条件を用意するようにすれば、フォーマット条件を小刻みに緩和することができ、ディスク装置20のデータ記憶容量が必要以上に低下する事態を回避することが可能である。
また、上記の実施例1では、BPIまたはTPIを1ランクごと緩和する場合を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、試験結果における不良の程度に応じて、複数ランクを超えてBPIまたはTPIを緩和するようにしてもよい。つまり、図8に示す例で言えば、装置仕様Aのフォーマット条件で実施したエラーレート試験の試験結果が著しく芳しくない場合には、BPIが1ランク緩和される装置仕様Bのフォーマット条件を再設定するのではなく、よりBPIが緩和される装置仕様Cのフォーマット条件を再設定するようにしてもよい。
このように、複数あるフォーマット条件のなかで現フォーマット条件よりも1ランク低いフォーマット条件へ常に緩和するのではなく、不良の程度に応じて1ランクもしくは複数ランク低いフォーマット条件に緩和するようにすれば、再試験に際してヘッドに合致するフォーマット条件を早急に設定することができ、これによって、フォーマット条件を1ランクずつ順番に緩和しながら何度も再試験を実施する場合に比較して、出荷までの試験時間を短縮化することが可能である。
また、上記の実施例1では、エラーレート試験のみでなくサイドイレーズ試験もNGである場合に、BPIを優先的に緩和するようにしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、BPIおよびTPIの両者を緩和するようにしてもよい。ただし、上記したように、BPIの緩和によるエラーレートの良化によってサイドイレーズに対する耐力も向上するので、BPIを優先的に緩和する方が、ディスク装置20のデータ記憶容量を必要以上に低下させない観点からも好ましい。
また、上記の実施例1では、サイドイレーズ試験のみがNGである場合に、TPIを緩和するようにしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、TPIおよびBPIの両者を緩和するようにしてもよく、また、BPIのみを緩和するようにしてもよい。すなわち、上記したように、TPIの緩和は、サイドイレーズを減少させることができるだけであるが、BPIの緩和は、エラーレートを良化させるとともにサイドイレーズを減少させることもできるからである。
また、上記の実施例1では、サイドイレーズ試験のみがNGである場合に、TPIを緩和できるかを判定するようにしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、BPIを緩和できるかを積極的に判定することで、TPIを緩和できなくてもBPIを緩和できるのであれば、BPIを緩和するようにしてもよい。つまり、図4に示す例で説明すると、装置仕様Cのフォーマット条件下で実施した試験の結果において、サイドイレーズ試験のみがNGであった場合に、フォーマット条件の緩和を諦めるのではなく、BPIを緩和する装置仕様Dのフォーマット条件を再設定するようにしてもよい。
なお、上記の実施例1では、エラーレート試験およびサイドイレーズ試験の両者を実施する場合を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、エラーレート試験またはサイドイレーズ試験のいずれか一方のみを実施する場合はもちろん、他のデータ読み出しに係る一または複数の試験(BPIやTPIといった記録密度条件の緩和によって試験結果が良好になる試験)を実施する場合にも本発明を同様に適用することができる。
(2)ヘッドのランク分け
上記の実施例1では、ヘッドのランク分けを事前に行った上で、ヘッドのランクに対応したフォーマット条件を最初にディスク装置20に設定する場合を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、このようなランク分けを行うことなく、最上位のフォーマット条件(図4に示す例では装置仕様Aのフォーマット条件)を最初に設定し、この最上位のフォーマット条件から常に試験を開始するようにしてもよい。これによって、ヘッドのランク分け作業を事前に行う必要がなくなるが、ヘッドのランク分けを事前に行う方が、ディスク試験装置10の処理負担を軽減する観点からは好ましい。
(3)複数のディスク装置
上記の実施例1では、1台のディスク装置20に対して試験を実施する場合を説明したが(図1参照)、本発明はこれに限定されるものではなく、複数台のディスク装置10をディスク試験装置10にセットし、一度に複数台のディスク装置20に対して試験を実施するようにしてもよい。なお、この場合には、複数のディスク装置20ごとにヘッドのランクに見合った装置仕様が入力部11を介して入力され、また、複数のディスク装置20ごとに「出荷OK」や「診断要」の情報が出力部12から出力される。
(4)装置構成
図1に示したディスク試験装置10の各構成要素は機能的な区分けであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、ディスク試験装置10の分散や統合の具体的形態は図示のものに限られず、例えば、条件初期設定部15aと条件緩和部15dとを統合し、または、試験処理部15bと再試験処理部15eとを統合し、もしくは、試験結果判定部15cを判定項目ごとに分散するなど、各構成要素の全部または一部を各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。さらに、各装置にて行なわれる各処理機能は、その全部または任意の一部が、CPUおよび当該CPUにて解析実行されるプログラムにて実現され、あるいは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現され得る。
(5)ディスク試験プログラム
ところで、上記の実施例1で説明した各種の処理は、あらかじめ用意されたプログラムをコンピュータで実行することによって実現することができる。そこで、以下では、図9を用いて、上記の実施例1と同様の機能を有するディスク試験プログラムを実行するコンピュータの一例を説明する。図9は、ディスク試験プログラムを実行するコンピュータを示す図である。
同図に示すように、ディスク試験装置としてのコンピュータ30は、操作パネル31、ディスプレイ32、スピーカ33、ディスク制御IF34、HDD35、RAM36、ROM37およびCPU38をバス39で接続して構成される。ここで、操作パネル31は、図1に示した入力部11に対応し、ディスプレイ32およびスピーカ33は同じく出力部12に対応し、ディスク制御IF34は同じくディスク制御IF部13に対応する。
そして、ROM37には、上記の実施例1と同様の機能を発揮するディスク試験プログラム、つまり、図9に示すように、条件初期設定プログラム37a、試験処理プログラム37b、試験結果判定プログラム37c、条件緩和プログラム37d、再試験処理プログラム37eが予め記憶されている。なお、プログラム37a〜37eについては、図1に示したディスク試験装置10の各構成要素と同様、適宜統合または分散してもよい。
そして、CPU38が、これらのプログラム37a〜37eをROM37から読み出して実行することで、図9に示すように、各プログラム37a〜37eは、条件初期設定プロセス38a、試験処理プロセス38b、試験結果判定プロセス38c、条件緩和プロセス38dおよび再試験処理プロセス38eとして機能するようになる。各プロセス38a〜38eは、図1に示した条件初期設定部15a、試験処理部15b、試験結果判定部15c、条件緩和部15dおよび再試験処理部15eにそれぞれ対応する。
また、HDD35には、図9に示すように、フォーマット条件テーブル35aと、試験結果テーブル35bとが設けられる。なお、フォーマット条件テーブル35aおよび試験結果テーブル35bは、図1に示したフォーマット条件記憶部14aおよび試験結果記憶部14bにそれぞれ対応する。そして、CPU38は、試験結果テーブル35bに対して試験結果を登録するとともに、フォーマット条件テーブル35aおよび試験結果テーブル35bからフォーマット条件データ36aや試験結果データ36bを読み出してRAM36に格納し、RAM36に格納されたフォーマット条件データ36aや試験結果データ36bに基づいて試験や試験結果の判定等を実行する。
ところで、上記した各プログラム37a〜37eについては、必ずしも最初からROM37に記憶させておく必要はなく、例えば、コンピュータ30に挿入されるフレキシブルディスク(FD)、CD−ROM、MOディスク、DVDディスク、光磁気ディスク、ICカードなどの「可搬用の物理媒体」、または、コンピュータ30の内外に備えられるハードディスクドライブ(HDD)などの「固定用の物理媒体」、さらには、公衆回線、インターネット、LAN、WANなどを介してコンピュータ30に接続される「他のコンピュータ(またはサーバ)」などに各プログラムを記憶させておき、コンピュータ30がこれらから各プログラムを読み出して実行するようにしてもよい。
(付記1)ディスク装置に対して所定の記録密度条件を設定した上で少なくともデータ読み出しに係る試験を実施するディスク試験装置であって、
前記データ読み出しに係る試験結果が不良であった場合に、当該不良のディスク装置に設定されている記録密度条件を緩和して新たな記録密度条件を設定する条件緩和手段と、
前記条件緩和手段によって緩和された記録密度条件が新たに設定されたディスク装置に対して前記試験を再び実施する再試験手段と、
を備えたことを特徴とするディスク試験装置。
(付記2)前記データ読み出しに係る試験は、エラーレート試験および/またはサイドイレーズ試験であって、
前記条件緩和手段は、前記エラーレートの試験結果のみが不良であった場合には、ディスク上の円周方向に係る記録密度条件を緩和し、前記サイドイレーズの試験結果のみが不良であった場合には、ディスク上の半径方向に係る記録密度条件を緩和し、前記エラーレートおよびサイドイレーズの試験結果がともに不良であった場合には、ディスク上の円周方向に係る記録密度条件を緩和することを特徴とする付記1に記載のディスク試験装置。
(付記3)前記条件緩和手段は、前記試験結果における不良の程度に応じて、前記記録密度条件を所定の記録密度条件に緩和することを特徴とする付記1または2に記載のディスク試験装置。
(付記4)前記試験の開始に際して、前記ディスク装置に対して所定の記録密度条件を最初に設定する条件初期設定手段を備え、
当該条件初期設定手段は、前記ディスク装置のヘッドに対して予め実施されたヘッド試験の結果に応じて、所定の記録密度条件を設定することを特徴とする付記1、2または3に記載のディスク試験装置。
(付記5)前記再試験手段は、前記試験を再び実施する場合に、前記記録密度条件の緩和に影響されない試験項目を除外することを特徴とする付記1〜4のいずれか一つに記載のディスク試験装置。
(付記6)ディスク装置に対して所定の記録密度条件を設定した上で少なくともデータ読み出しに係る試験を実施するディスク試験方法であって、
前記ディスク装置に対して所定の記録密度条件を最初に設定する条件初期設定工程と、
前記条件初期設定工程によって記録密度条件が設定されたディスク装置に対して少なくとも前記データ読み出しに係る試験を実施する試験工程と、
前記試験工程によるデータ読み出しに係る試験結果が不良であった場合に、当該不良のディスク装置に設定されている記録密度条件を緩和して新たな記録密度条件を設定する条件緩和工程と、
前記条件緩和工程によって緩和された記録密度条件が新たに設定されたディスク装置に対して前記試験を再び実施する再試験工程と、
を含んだことを特徴とするディスク試験方法。
(付記7)前記データ読み出しに係る試験は、エラーレート試験および/またはサイドイレーズ試験であって、
前記条件緩和工程は、前記エラーレートの試験結果のみが不良であった場合には、ディスク上の円周方向に係る記録密度条件を緩和し、前記サイドイレーズの試験結果のみが不良であった場合には、ディスク上の半径方向に係る記録密度条件を緩和し、前記エラーレートおよびサイドイレーズの試験結果がともに不良であった場合には、ディスク上の円周方向に係る記録密度条件を緩和することを特徴とする付記6に記載のディスク試験方法。
(付記8)ディスク装置に対して所定の記録密度条件を設定した上で少なくともデータ読み出しに係る試験を実施する方法をコンピュータに実行させるディスク試験プログラムであって、
前記データ読み出しに係る試験結果が不良であった場合に、当該不良のディスク装置に設定されている記録密度条件を緩和して新たな記録密度条件を設定する条件緩和手順と、
前記条件緩和手順によって緩和された記録密度条件が新たに設定されたディスク装置に対して前記試験を再び実施する再試験手順と、
をコンピュータに実行させることを特徴とするディスク試験プログラム。
(付記9)前記データ読み出しに係る試験は、エラーレート試験および/またはサイドイレーズ試験であって、
前記条件緩和手順は、前記エラーレートの試験結果のみが不良であった場合には、ディスク上の円周方向に係る記録密度条件を緩和し、前記サイドイレーズの試験結果のみが不良であった場合には、ディスク上の半径方向に係る記録密度条件を緩和し、前記エラーレートおよびサイドイレーズの試験結果がともに不良であった場合には、ディスク上の円周方向に係る記録密度条件を緩和することを特徴とする付記8に記載のディスク試験プログラム。
(付記10)所定の記録密度条件が設定された上で少なくともデータ読み出しに係る試験が実施されたディスク装置であって、
前記データ読み出しに係る試験結果が不良であった場合に、現に設定されている記録密度条件が緩和されて新たな記録密度条件が設定され、当該新たに設定された記録密度条件の下で前記試験が再び実施されたことを特徴とするディスク装置。
以上のように、本発明に係るディスク試験装置、ディスク試験方法およびディスク試験プログラムは、ディスク装置に対して所定の記録密度条件を設定した上で少なくともデータ読み出しに係る試験を実施する場合に有用であり、特に、ヘッドの無駄な廃却を防止することや、出荷までの試験に費やされる余分な時間や労力を軽減することに適する。
実施例1に係るディスク試験装置の構成を示すブロック図である。 ヘッドテストから出荷に至る処理の流れを示すフローチャートである。 BPIおよびTPIを説明するための図である。 フォーマット条件記憶部に記憶される情報を示す図である。 試験の内容を示す図である。 実施例1におけるディスク試験の処理手順を示すフローチャートである。 実施例1におけるディスク試験の具体例を示すフローチャートである。 フォーマット条件記憶部に記憶される情報を示す図である。 ディスク試験プログラムを実行するコンピュータを示す図である。
符号の説明
10 ディスク試験装置
11 入力部
12 出力部
13 ディスク制御IF部
14 記憶部
14a フォーマット条件記憶部
14b 試験結果記憶部
15 制御部
15a 条件初期設定部
15b 試験処理部
15c 試験結果判定部
15d 条件緩和部
15e 再試験処理部
20 ディスク装置
30 コンピュータ
31 操作パネル
32 ディスプレイ
33 スピーカ
34 ディスク制御IF
35 HDD(Hard Disk Drive)
36 RAM(Random Access Memory)
37 ROM(Read Only Memory)
38 CPU(Central Processing Unit)

Claims (5)

  1. ディスク装置に対して所定の記録密度条件を設定した上で少なくともデータ読み出しに係る試験を実施するディスク試験装置であって、
    前記データ読み出しに係る試験結果が不良であった場合に、当該不良のディスク装置に設定されている記録密度条件を緩和して新たな記録密度条件を設定する条件緩和手段と、
    前記条件緩和手段によって緩和された記録密度条件が新たに設定されたディスク装置に対して前記試験を再び実施する再試験手段と、
    を備えたことを特徴とするディスク試験装置。
  2. 前記データ読み出しに係る試験は、エラーレート試験および/またはサイドイレーズ試験であって、
    前記条件緩和手段は、前記エラーレートの試験結果のみが不良であった場合には、ディスク上の円周方向に係る記録密度条件を緩和し、前記サイドイレーズの試験結果のみが不良であった場合には、ディスク上の半径方向に係る記録密度条件を緩和し、前記エラーレートおよびサイドイレーズの試験結果がともに不良であった場合には、ディスク上の円周方向に係る記録密度条件を緩和することを特徴とする請求項1に記載のディスク試験装置。
  3. 前記再試験手段は、前記試験を再び実施する場合に、前記記録密度条件の緩和に影響されない試験項目を除外することを特徴とする請求項1または2に記載のディスク試験装置。
  4. ディスク装置に対して所定の記録密度条件を設定した上で少なくともデータ読み出しに係る試験を実施するディスク試験方法であって、
    前記ディスク装置に対して所定の記録密度条件を最初に設定する条件初期設定工程と、
    前記条件初期設定工程によって記録密度条件が設定されたディスク装置に対して少なくとも前記データ読み出しに係る試験を実施する試験工程と、
    前記試験工程によるデータ読み出しに係る試験結果が不良であった場合に、当該不良のディスク装置に設定されている記録密度条件を緩和して新たな記録密度条件を設定する条件緩和工程と、
    前記条件緩和工程によって緩和された記録密度条件が新たに設定されたディスク装置に対して前記試験を再び実施する再試験工程と、
    を含んだことを特徴とするディスク試験方法。
  5. 所定の記録密度条件が設定された上で少なくともデータ読み出しに係る試験が実施されたディスク装置であって、
    前記データ読み出しに係る試験結果が不良であった場合に、現に設定されている記録密度条件が緩和されて新たな記録密度条件が設定され、当該新たに設定された記録密度条件の下で前記試験が再び実施されたことを特徴とするディスク装置。
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