JP2006085649A - 売掛債権に対応した融資回収のための入金処理システム及び入金処理方法 - Google Patents

売掛債権に対応した融資回収のための入金処理システム及び入金処理方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2006085649A
JP2006085649A JP2004272559A JP2004272559A JP2006085649A JP 2006085649 A JP2006085649 A JP 2006085649A JP 2004272559 A JP2004272559 A JP 2004272559A JP 2004272559 A JP2004272559 A JP 2004272559A JP 2006085649 A JP2006085649 A JP 2006085649A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
receivable
loan
accounts receivable
details
amount
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2004272559A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3706121B1 (ja
Inventor
Kazuaki Urata
和明 浦田
Katsunori Tachiki
克典 立木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
MUFG Bank Ltd
Original Assignee
UFJ Bank Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by UFJ Bank Ltd filed Critical UFJ Bank Ltd
Priority to JP2004272559A priority Critical patent/JP3706121B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3706121B1 publication Critical patent/JP3706121B1/ja
Publication of JP2006085649A publication Critical patent/JP2006085649A/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Financial Or Insurance-Related Operations Such As Payment And Settlement (AREA)

Abstract

【課題】 売掛債権に対応した融資について、売掛債権のバリエーションに柔軟に対応しながら売掛債権にかかる回収資金からの融資の回収を確実にするとともに、売掛債権の消し込みを効率的に処理し、かつ融資の返済への充当を優先的に確保することができる入金処理システムを提供する。
【解決手段】 金融機関は、借入人の有する売掛債権見合いで融資を実行する。売掛先からは回収用口座に売掛金が入金され、入金者や入金日をキーに売掛明細とマッチングして売掛債権を特定し、さらに当該売掛債権に対応する融資を特定し、入金された資金を特定された融資の返済に充当する。残金があれば、借入人の通常使用する口座に振替えられ、不足する場合は、通常使用する口座から不足分を引き落とす。マッチングした売掛明細の消し込みは、入金日と回収予定日との前後関係、対応する融資の有無により、優先順位が決定される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、売掛債権に対応した融資の実行後に、融資の回収に伴う入金処理を実行するための入金処理システム及び入金処理方法に関するものである。
企業間の取引等において商品やサービスを販売して売上を計上すると、販売代金の支払には一定の期限が設けられていることが一般的である。このような販売代金の受取りに関する債権を売掛債権というが、売掛債権の回収前に販売者が原材料の仕入代金等を支払わなければならない場合もあり、売掛債権の回収までに資金需要が発生することが少なくない。かかる資金需要に対応するために、金融機関においては、販売先の発行した手形を割り引いて現金化する手形割引や、販売者の有する売掛債権を買い取るファクタリング等により、販売者の有する債権を資金化するサービスが提供されている。
このうちファクタリングについては、対象となる債権の特定や必要な手続を効率化するためのコンピュータシステムに関する発明(例えば、特許文献1、特許文献2参照。)が開示されている。
販売者の有する債権を資金化する手法は、上記のように金融機関が手形や債権を買い取る手法に限られず、売掛債権を担保にした融資や売掛債権の債権額や回収時期に対応した売掛債権見合いの融資も実行されるようになっている。前者は、融資の担保として売掛債権を徴し、万一の場合は販売先から回収した代金を融資の返済に充当する。後者については、売掛債権の回収期日には債権額相当の入金がなされる確度が高いことから、売掛債権に担保を設定するか否かに関わらず、この入金予定を引当にして、回収期日までの融資を実行するものである。
このような融資を効率的に行うための技術として、売掛債権を担保にした融資を実行するまでの手続をシステム化する発明や(例えば、特許文献3参照。)、売掛債権を引当にした融資を実行するまでの手続をシステム化する発明(例えば、特許文献4参照。)が開示されている。
特開平11−96247号公報 特開平11−96262号公報 特開2001−319060号公報 特開2003−99612号公報
尚、出願人は、売掛債権見合いの融資について、融資の対象となった売掛債権にかかる回収資金から融資を回収するための融資回収システム及び融資回収方法に関する発明について、特許出願を行っている(特願2003−286836号明細書、未公開特許文献1。)。
売掛債権に関連する融資手法のうち、特に売掛債権見合いの融資は、売掛債権にかかる売掛先の承諾や担保設定等の手続を必要としない点において、融資を行う側にとって手続的な面から利用しやすい手法である。一方で、売掛債権の移転は行われず、かつ売掛債権に担保設定を行わない場合もあることから、与信管理上の問題として売掛債権の回収が確実であることを確認し、かつ売掛債権について入金された資金を融資の返済のために確実に抑えておくことが課題になる。
このような課題に対して、前記特許文献4記載の発明は、売掛債権の入金予定日に借入人の口座から貸出人の口座に返済資金を自動振込するための振込依頼書を自動発行して、借入人に返済資金の振込を予約させることによって融資の返済を確実にすることとしている。しかしながら、この発明は以下のような課題を残している。
まず、前記の振込依頼書は借入人により作成されなければならないため、融資を実行した後に借入人が振込依頼書を作成しない場合、又は振込依頼書に不備があるなどの理由で金融機関において振込を受け付けられなくなった場合には、振込が実行されないために返済資金の入金が担保されない。このように、振込依頼書を用いる方法については、借入人の確実な手続が前提になるという制限が存在する。つまり、売掛債権に対応して入金された資金を確実に返済に充てるためには、個別に振込依頼書の作成が不要な手段を用いることが好ましい。
上記の点について借入人側からみると、融資に対応する売掛債権毎に、振込依頼書を作成しなければならないという手間の問題が発生する。そのため、例えば一の販売先について期日を同じくする複数の売掛債権が存在する場合には、振込依頼書は売掛債権の数だけ作成する必要が生じてしまって大量の売掛債権を対象とする融資は困難になるとともに、販売先からは借入人にまとめて入金がされる場合であっても、入金された資金を売掛債権単位で小口に分割して貸出人に振込むこととなり、振込コストが嵩むという問題も生じてしまう。また、売掛債権の発生後に、例えば売掛先の資金繰りに合わせて入金日を延長したというような場合には、貸出人への振込日を変更するためには既にセットされた振込を取り消して、新たな振込依頼書を提出しなければならない。このように振込依頼書による返済資金の回収は、手続的な手間がかかるとともに売上債権のバリエーションへの対応にも限界があるため、より柔軟性の高い方法によることが好ましい。
この他に振込依頼書により借入金の返済が事前にセットされることの問題点として、売掛債権の入金が入金予定日以前になされた場合、予めセットされた返済資金の振込日との間にタイムラグが生じてしまって、入金日から振込日までの間に返済に充てられるべき資金が借入人の口座に滞留するという問題も挙げられる。その間に借入人が返済資金を流用してしまう可能性もあり、返済資金が確保できなくなるリスクが発生する。かかる問題に対応するためには、売掛債権の入金が行われると、返済期日に関わらず速やかに融資の返済に充当されることが好ましい。
このような前記特許文献4記載の振込依頼書方式による発明の課題に対応するためには、前記未公開特許文献1記載の発明のように、売掛債権の回収専用口座を設け、回収専用口座に入金された資金を売掛明細、融資明細とマッチングさせて、融資の返済に優先的に充当する方法が考えられる。しかしながら、通常の企業活動において締日等には多くの売掛債権に対する支払が行われ、複数の売掛債権分の資金がまとめて同一口座に振り込まれることが少なくない。このようなケースに対応して、入金された資金を売掛明細と対応付ける、いわゆる「消し込み」を効率的に行う仕組みを導入しないと、前記の方法の実効性を担保することはできない。
また、回収された売掛債権の中には、見合いの融資が行われているものと行われていないものが含まれていることが通常である。融資を行なう側の債権保全上は見合いの融資がある売掛債権の消し込みを優先し、回収資金を速やかに融資の返済に充当することが好ましく、そのためには見合いの融資の有無によって売掛債権の消し込みや回収資金の充当における優先順位を的確に判断する仕組みを用いないと、前記の方法の実効性を担保することはできない。
本発明はこのような課題に対応してなされたものであり、売掛債権に対応した融資の実行後に融資の回収に伴う入金処理を実行するための入金処理システムであって、売掛債権のバリエーションに柔軟に対応しながら売掛債権にかかる回収資金からの融資の回収を確実にするとともに、売掛債権の消し込みを効率的に処理し、かつ融資の返済への充当を優先的に確保することができる入金処理システム及びこの入金処理システムを用いた入金処理方法を提供することを目的とするものである。
このような課題を解決する本発明は、借入者の有する売掛債権の回収用口座への入金金額及び入金日を含む入金明細を格納する入金明細格納手段と、前記売掛債権の債権額及び回収予定日を含む売掛明細を格納する売掛明細格納手段と、前記売掛債権に対応して実行された融資の融資明細を、前記売掛明細と関連付けた明細番号を付して格納する融資明細格納手段と、前記入金明細格納手段に格納された入金明細について、前記入金明細に含まれる入金金額と前記売掛明細格納手段に格納された売掛明細に含まれる債権額、又は前記入金明細に含まれる入金日と前記売掛明細格納手段に格納された売掛明細に含まれる回収予定日の少なくとも一つを照合して、対応する売掛明細を特定する売掛明細特定手段と、前記売掛明細特定手段により特定された売掛明細について、前記入金明細に含まれる入金金額の少なくとも一部である消込対象額を前記売掛明細に含まれる債権額と対応付けることにより前記売掛債権の消込処理を行う売掛債権消込手段と、前記売掛明細特定手段が二以上の売掛明細を特定する場合に、前記売掛債権消込手段が消込処理を行う優先順位を特定する消込順位特定手段と、前記売掛明細格納手段に格納された売掛明細について、前記融資明細格納手段から前記明細番号をキーに対応する融資明細を特定する融資明細特定手段と、前記売掛債権消込手段が消込処理を行った売掛明細について、前記消込処理による売掛債権の消込金額の少なくとも一部を、前記融資明細特定手段により特定された融資明細に対応する融資の返済に充当するために前記回収口座から引き落とす引落処理を行う引落処理手段と、を備えていて、前記消込順位特定手段は、回収予定日が入金日より前の売掛明細、回収予定日が入金日と一致する売掛明細、回収予定日が入金日より後の売掛明細、の順に優先順位を特定し、前記売掛債権消込手段は、前記消込処理後に前記入金金額に残余が生じる場合は、前記優先順位の次順位の売掛明細について消込処理を行うことを特徴とする売掛債権に対応した融資の回収に伴う入金処理を実行する入金処理システムである。
この発明においては、回収用口座へ入金された資金の入金明細について、対応する売掛明細、さらに対応する融資明細を特定して、入金された資金を融資の返済に充当することにより、売掛債権のバリエーションにも柔軟に対応しながら、売掛債権にかかる回収資金からの回収を確実に担保することができる。また、売掛債権の消込処理について売掛明細の回収予定日と入金明細の入金日をキーに優先順位を特定し、優先順位に従って消込処理を行うことにより、売掛債権の消し込みを効率的に処理することができる。
また、本発明は、前記売掛明細特定手段が特定した二以上の売掛明細に、前記融資明細特定手段により対応する融資明細が特定される売掛明細と、対応する融資明細が特定されない売掛明細が含まれる場合、前記消込順位特定手段は、前記融資明細が特定されない売掛明細のうち回収予定日が入金日より前の売掛明細及び回収予定日が入金日と一致する売掛明細について、前記融資明細が特定される売掛明細のうち前記回収予定日が前記入金日より後の売掛明細より上位に、かつ前記融資明細が特定される売掛明細のうち回収予定日が入金日より前の売掛明細及び回収予定日が入金日と一致する売掛明細より下位に、前記優先順位を特定することを特徴とすることもできる。
この構成においては、回収予定日と対応する融資の有無を基準に、回収予定日を経過した売掛債権の消し込みを回収予定日以前のものより優先しながら、それぞれの中では対応する融資のある売掛債権の優先順位を上位に設定することにより、回収された資金について、融資の返済への充当を優先的に確保することが可能になる。
さらに、本発明は、前記売掛債権消込手段は、前記融資明細特定手段により対応する融資明細が特定される売掛明細について、前記引落処理手段による引落金額分の消込処理を行い、前記消込順位特定手段は、前記消込処理後に前記売掛明細について売掛債権が残存する場合には、残存する売掛債権について融資明細が特定されない売掛明細として優先順位を特定することを特徴とすることもできる。
対応する融資が存在している売掛債権であっても債権額と同額の融資残高があるとは限らず、むしろ債権額に一定の掛け目を乗じて融資額が決定されるため、債権額全額が入金された場合は、見合いの融資の返済に充当した後に残余が発生することも少なくない。このように生じた残余については、他の売掛債権の融資の返済に充当することを優先すべき場合も生じるため、この構成においてはかかる残余分を対応する融資が存在しない売掛債権と扱うことにより、返済を優先すべき融資残高が存在する場合に対応することが可能になる。
さらに、本発明は、前記売掛債権消込手段において前記債権額に対応付けられた消込対象額の少なくとも一部について、前記借入者の有する通常口座に振替処理を行う振替処理手段を備えていて、前記売掛債権消込手段が、前記融資明細特定手段により対応する融資明細が特定される売掛明細について消込処理を行った場合は、前記引落処理手段による引落金額分の消込処理後に前記消込対象額に対する残余金額が発生すれば、前記残余金額を前記優先順位が次順位の売掛明細の消込処理に使用し、前記融資明細特定手段により対応する融資明細が特定されない売掛明細について消込処理を行った場合は、前記消込処理に使用した消込対象額について、前記振替処理手段が振替処理を行うことを特徴とすることもできる。
本発明においては、売掛債権に対応する融資の返済への充当を優先するために、売掛債権の回収資金を回収用口座に入金させることとしているが、消込処理を行って融資の返済を行った後の残余分については、資金の引き出しが可能な通常口座へ速やかに振替えることが好ましい。対応する融資の存在しない売掛債権の消込処理が行われる場合は、回収予定日を経過した売掛債権に対応する融資の存在するものについての消込処理と融資の返済は全て終了しているものと考えられるため、この構成においては、対応する融資が存在しない売掛債権の消込分については、通常口座への振替処理を行うこととしている。
さらに、本発明は、本発明にかかる売掛債権に対応した融資回収のための入金処理システムのそれぞれの構成に対応して、売掛債権に対応した融資回収のための入金処理システムを用いた入金処理方法として特定することもできる。
本発明により、売掛債権に対応した融資の回収において、対象となる売掛債権や売掛先からの入金方法のバリエーションに柔軟に対応しながら、売掛債権にかかる回収資金からの融資の回収を確実にすることが可能になる。また、融資の返済への充当を優先的に確保しながら、売掛債権の消し込みを効率的に処理することが可能になる。
借入人にとっては、売掛債権の回収までの資金調達が行いやすくなるとともに、回収において発生した剰余金が速やかに利用可能となって、効率的な資金運用を行うことができる。貸出人にとっては、売掛債権の消込処理を効率化して売掛債権に対応した融資を行いやすくするとともに、融資の返済への充当を優先的に確保して債権保全の手段を強化することができる。
本発明を実施するための最良の形態について、図面を用いて以下に詳細に説明する。尚、以下の説明における使用される口座の種類、紐付けのキーとなる明細番号の設定などの具体例は、本発明にかかる入金処理システムの一例であって、本発明はかかる実施形態に限定されるものではない。
図1は、本発明にかかる入金処理システムによる入金処理の全体スキームを示す図である。図2は、本発明にかかる入金処理システムの構成を示すブロック図である。図3は、本発明にかかる入金処理システムにおいて設定される、売掛債権の消込処理の優先順位の一例を示す図である。図4〜図7は、本発明にかかる入金処理システムによる入金処理において、回収口座への入金額、売掛債権額、融資残高の対応関係のそれぞれ第1〜第4の例を示す図である。図8〜図17は、本発明にかかる入金処理システムによる入金処理手順の第1の例(回収予定日に通常入金されるケース)において、それぞれ第1〜第10の処理ステップを示す図である。図18〜図30は、本発明にかかる入金処理システムによる入金処理手順の第2の例(延滞明細が存在するケース)において、それぞれ第1〜第13の処理ステップを示す図である。図31〜図40は、本発明にかかる入金処理システムによる入金処理手順の第3の例(延滞明細が存在し、一部の返済が通常口座から行われるケース)において、それぞれ第1〜第10の処理ステップを示す図である。図41〜図45は、本発明にかかる入金処理システムによる入金処理手順の第4の例(回収予定額より多く入金されるケース)において、それぞれ第1〜第5の処理ステップを示す図である。
図1を用いて、本発明にかかる入金処理システムによる入金処理の全体スキームについて説明する。銀行等の金融機関は、借入人から売掛債権の明細を取得して、当該売掛債権の回収期日や債権額に対応して、売掛債権の回収資金を融資の返済に充当できるような条件を設定して、売掛債権見合いの融資を実行する。当該売掛債権にかかる売掛先からの入金は、売掛金回収のために設けられた専用口座に入金される。尚、売掛金の回収は借入人が通常資金の入出金のために設けている当座預金口座を用いてもよいが、入金された資金と売掛債権とのマッチングを正確に行うためには、回収専用口座を用いることが好ましい。
回収専用口座に売掛債権の回収資金が入金されると、入金者や入金日に関する情報から対応する売掛債権を特定して消し込みを行うとともに、当該売掛債権見合いで実行された融資を特定し、当該融資の返済に優先的に充当するために、回収専用口座から引落処理が実行される。売掛債権の特定方法については特に限定されるものではなく、入金日や入金金額を売掛明細の回収予定日や債権額とマッチングさせてもよいし、売掛先からの送金時に識別番号の付与を求める方法など、売掛債権の消し込み専用に用いられる手法によることとしてもよい。
引落処理がされると、融資の返済分を反映して、当座貸越勘定や貸出勘定などの融資勘定について、融資残高を減じる処理が実行される。引落処理後に残金がある場合、残額については借入人が通常使用している当座預金口座に入金処理が実行され、借入人は入金された資金を自由に使用することが可能になる。一方、売掛債権の未入金や一部入金などにより、融資の返済期日になっても回収専用口座に入金された資金が返済予定金額に不足する場合は、不足分について借入人が通常使用している当座預金口座から引落処理を実行することとしてもよい。
図2において、本発明にかかる入金処理システムは、銀行システム10の一部として構成されている。銀行システム10には、演算処理部11、回収口座元帳ファイル12、預金口座元帳ファイル13、銀行勘定元帳ファイル14、売掛明細データベース15及び融資明細データベース16が含まれており、銀行システム10は売掛先端末20及びATM30と通信ネットワークを通じて接続されている。演算処理部11は、コンピュータの演算処理を行うCPU、メインメモリ、銀行システム10で動作するプログラムを格納したハードディスクを少なくとも備えており、演算処理部11の機能は1台のコンピュータに限られず、複数のコンピュータで各々の機能を処理することとしてもよい。
銀行等の金融機関は、借入人から借入人が有する売掛債権の明細を取得して、当該売掛債権の回収期日や債権額に応じて回収資金からの返済が可能なように、売掛債権見合いの融資を実行する。売掛債権と融資の対応関係を明確にするため、実行される融資の融資明細に対応する売掛明細の明細番号を記録するか、又は売掛明細に対応する融資明細の取組番号を記録するなどの方法で、売掛明細と融資明細の紐付けが付与される。売掛債権見合いの融資は、一般に売掛債権の回収期日を期限として、売掛債権の債権額に安全性を考慮した一定の掛け目を乗じた融資額で実行される。融資が実行されなかった売掛明細については、融資明細との紐付けは行われない。このようにして、借入人から取得した売掛債権の明細は売掛明細として売掛明細データベース15に、実行された融資についての融資明細は融資明細データベース16に、それぞれの明細の紐付けを記録して格納される。
借入人が商品等を販売した売掛先では、売掛金の入金期日になるとEB端末などの売掛先端末20やATM30から、借入人の指定する口座に振り込むことにより代金を入金する。当該振込に関するデータを銀行システム10が受け付けると、演算処理部11について振込みに伴う口座ファイルへの記帳処理が行われる。振り込まれた資金については回収用口座への入金処理が実行されて、入金明細が回収口座元帳ファイル12に格納される。売掛金の入金先の回収用口座には、借入人が通常資金の入出金のために設けている当座預金口座を用いてもよいが、入金された資金と売掛債権とのマッチングを正確に行うためには、売掛金の回収のみを分別管理した専用口座を設けることが好ましい。
このようにして作成された売掛債権にかかる入金明細は、演算処理部11において売掛明細とのマッチングプログラムが起動され、入金者と債務者、入金日と回収予定日、入金額と債権額等をキーに売掛明細データベース15の売掛明細とのマッチングが行われて、対応する売掛明細が特定される。入金明細に対応する売掛明細が特定されると、次に演算処理部11において融資明細とのマッチングプログラムが起動され、紐付けられた明細番号をキーに融資明細データベース16の融資明細とマッチングして、入金明細に対応する融資明細を特定する。
このように入金明細に対応する融資明細を特定すると、演算処理部11において口座間の資金移動処理を実行するプログラムが起動され、当該回収口座から融資の返済分の金額を引き落とし、回収口座元帳ファイル12に引落後の金額を残高として記録する。併せて、銀行勘定元帳ファイル14においては、貸出債権や当座貸越勘定の金額を減じて、当該融資明細の返済分を銀行勘定に反映する処理が実行される。
一方、該当する融資明細が特定されなかった入金分の入金額については、演算処理部11において口座間の資金移動処理を実行するプログラムが起動され、回収口座元帳ファイル12に入金された金額を当該借入人の有する通常使用する当座預金口座等に入金する処理が実行され、入金後の残高が該当する口座の預金口座元帳ファイル13に記録される。
また、該当する融資明細が特定されたものの、入金された資金が融資の要返済額に満たない場合は、返済の不足分を通常使用する当座預金口座等から引き落として返済に充てることとしてもよい。つまり、明細のマッチング時において不足が明らかになった場合、又は融資期限が到来しても銀行勘定元帳ファイル14に返済が記録されない場合には、演算処理部11において口座間の資金移動処理を実行するプログラムが起動され、当該借入人の有する通常使用する当座預金口座等の預金口座元帳ファイル13から返済分の資金を引き落とし、銀行勘定元帳ファイル14に貸出債権や当座貸越勘定の金額を減じて、当該融資明細の返済分を銀行勘定に反映する処理を実行することとしてもよい。
このような処理の過程で、入金された資金に対応する売掛債権が確定すると、対応付けの行われた売掛債権を次の入金分のマッチング対象から除外するために、売掛債権の消込処理が行われる。消込処理は、回収の確認された売掛明細にかかるレコードにフラグを立てるなどの方法で行うことができるが、入金された資金により債権額の一部のみについて消し込みが行われる場合もあるので、債権額の残高を更新することにより残存する売掛債権を管理する方法が好適である。かかる消込処理は、演算処理部11において消込処理のためのプログラムを起動して、売掛明細データベース15に格納された売掛明細の債権額の残高を更新することにより行われる。
ところで、売掛債権の入金時においては、同じ支払先であれば複数の債権についての支払いがまとめて行われることも多い。入金明細と売掛明細のマッチング処理において、一の入金に対して複数の売掛債権がヒットする場合には、どの売掛債権から順に消し込みを行うかが問題になる。消し込みの順序については、回収予定日の早いものを優先すべきであるが、一方で見合いの融資残高のある売掛債権については優先して消込処理を行い、返済資金を確保することが好ましく、予めこれらの条件に沿って効率的に消込処理が進められるよう設定しておくことが好ましい。
図3は、融資の返済資金を優先的に確保しながら、効率的に消込処理を行うための売掛債権の消込処理の優先順位に関する定義の一例である。入金明細と売掛明細のマッチングに伴う消込処理においては、演算処理部11において実行される消込処理のためのプログラムにかかる優先順位を定義しておいて、複数の売掛明細がヒットした場合の処理を効率化することが好ましい。
図3の定義に従って優先順位を決定し、当該優先順位に従って売掛債権の消込処理を順に進める場合、入金額が売掛債権の債権額を超過することにより発生する入金余り額、回収した売掛債権について見合い融資の返済に充当した後の上端額が発生し得るため、これらの残余分の債権についての取扱いが問題となる。例えば図4〜図7の例のように、回収口座への入金額、売掛債権額、融資残高の対応関係によって、入金余り額と上端額が発生する。尚、以下の例に示す入金余り額とは、入金額から消込対象の売掛債権額を減じた額であり、上端額とは、売掛債権の消込対象額から融資残高を減じた額と定義している。
図4では、回収口座への入金額が売掛債権額を超過しているため、入金余り額が発生する。対応する売掛債権は全額が回収されることになるため、売掛債権額全額が消込対象額となる。この売掛債権見合いで実行された融資残高は売掛債権額より小さいため、入金額は融資残高全額分の返済に充てられた上で、消し込みの対象となるが融資返済には充当されない上端額が発生する。ここでの消込対象額は、融資返済に充当される消込対象額1.と上端額に対応する消込対象額2.に区分することが可能であり、売掛債権の消し込みにおいては、融資返済を優先するために消込対象額1.が優先され、上端額に対応する消込対象額2.は見合い融資が存在しない売掛債権として扱われることになる。
図5では、回収口座への入金額が売掛債権額を超過しているため、入金余り額が発生する。対応する売掛債権は全額が回収されることになるため、売掛債権額全額が消込対象額となる。この売掛債権見合いでは融資残高が残存していないため、売掛債権額全額が上端額となり、当該上端額について消込処理が行われる。
図6では、回収口座への入金額は売掛債権額に満たないため、入金余り額は発生せず、対応する売掛債権の一部について回収が行われ、売掛債権額の一部が消込対象額となり、残りの売掛債権は消込未済として残存する。この売掛債権見合いで実行された融資残高は売掛債権額より小さいため、入金額は融資残高全額分の返済に充てられた上で、消し込みの対象となるが融資返済には充当されない上端額が発生する。ここでの消込対象額は、融資返済に充当される消込対象額1.と上端額に対応する消込対象額2.に区分することが可能であり、売掛債権の消し込みにおいては、融資返済を優先するために消込対象額1.が優先され、上端額に対応する消込対象額2.は見合い融資が存在しない売掛債権として扱われることになる。
図7では、回収口座への入金額は売掛債権額に満たないため、入金余り額は発生せず、対応する売掛債権の一部について回収が行われ、売掛債権額の一部が消込対象額となり、残りの売掛債権は消込未済として残存する。この売掛債権見合いで実行された融資残高は売掛債権額より小さいが、入金額を超過しているため、入金額は融資残高全額分の返済に充てられた上で融資残高が残存し、融資残高を超過する部分も含めて消込未済の売掛債権が残存する。ここでは消込対象額より融資残高が大きいため、上端額は発生しない。
このようにして発生する入金余り額と上端額は、次のように扱われる。まず、入金余り額については、ある売掛債権の消し込みを行った後に生じる余り額なので、図3に示した優先順位が次順位の売掛債権の消し込みに用いられる。一方、上端額については、消込対象である売掛債権のうち見合いの融資の返済を行った後の残額なので、原則として借入人が自由に使えるように通常口座に振替えられる。但し、次順位以降の売掛債権に返済すべき見合い融資の残高が存在する場合には当該融資の返済への充当を優先すべきであるので、図3に示したように、見合い融資の存在する売掛債権について発生した上端額は次順位の明細の消し込みに用いられる。図3の例では、上記のルールと合せて、決済日が将来で回収予定日前に入金されたものについては、例え見合い融資が存在するとしても当該融資は返済期限前であるので、見合い融資の存在しない売掛債権の上端額であっても、通常口座に振替えることとしている。
続いて、図8〜図45の例を用いて、本発明にかかる入金処理システムによる入金処理手順について、具体的に説明する。図8〜図17は、回収予定日に通常入金されるケースである第1の例、図18〜図30は、延滞明細が存在するケースである第2の例、図31〜図40は、延滞明細が存在し、一部の返済が通常口座から行われるケースである第3の例、図41〜図45は、回収予定額より多く入金されるケースである第4の例を示している。尚、これらの例においては、いずれも入金明細と売掛明細について、入金者と売掛先のマッチングが行われた後の同一の売掛先についての明細を抽出したものであることを前提としている。
まず、回収予定日に通常入金されるケースである第1の例について、2004年8月31日に、回収口座に400万円と300万円の2件の入金が明細として記録されている。これに対して、入金者と売掛先のマッチングにより売掛番号001〜003の3件の売掛明細が特定されていて、これらの売掛債権に見合いの融資として取組番号1−01及び1−02の2件の融資明細が存在している(図8)。2件の入金明細のうち、いずれから消込処理を開始するかは特に限定されるものではないが、ここでは金額の大きいものから処理を開始することとする。
売掛番号001は決済日が入金日と同日、売掛番号をキーに融資明細を検索すると見合いの融資が存在しないため、図3の優先順位は4位となる。売掛番号002は決済日が入金日と同日、売掛番号をキーに融資明細を検索すると見合いで取組番号1−01の融資残高が存在するため、図3の優先順位は2位となる。売掛番号003は決済日が入金日より先となっていて、売掛番号をキーに融資明細を検索すると見合いで取組番号1−02の融資残高が存在するため、図3の優先順位は5位となる。従って、400万円の入金は優先順位が最上位の売掛番号002の消し込みに充てられるが、売掛残高は300万円であるので入金余り額が100万円発生する。売掛番号002には見合いの融資残高が存在しているため、入金額のうち融資残高相当の240万円は銀行融資勘定への返済に充てられて、融資明細の残高が0円に更新される(図9)。
返済を行った240万円については、売掛明細の売掛残高から減じて、売掛金が回収されたことを記録する消込処理を行う。その結果、売掛番号002の売掛金額300万円は残高が60万円となるが、この60万円の売掛債権は、見合いの融資残高の存在しない売掛債権として消込処理の対象となる。また、融資返済後には、消込対象額のうち融資返済に充てられなかった金額が上端額の扱いとなるため、上端額60万円が発生する(図10)。
上端額60万円については、優先順位2の融資残高のある売掛債権から発生したものなので、次順位の明細の消し込みに充てられる。従って、上端額の60万円と入金余り額の100万円が、次順位の明細として売掛番号002について残存した60万円の売掛債権の消し込みに充てられる(図11)。つまり、60万円の売掛債権に対して160万円が消込処理に充てられるが、60万円分の売掛残高を0円とする消込処理が行われ、差額の100万円が入金余り額となる。見合い融資が存在せず、消し込みに充てられた金額は上端額の扱いとなるが、ここでは消込対象の売掛債権は見合い融資の存在しないものであったため、発生した上端額60万円は売掛債権者の通常口座に振替えられる(図12)。尚、この段階で売掛番号002については消込済となる。
入金余り額の100万円は、優先順位が次順位である売掛番号001の消込処理に充てられる(図13)。売掛番号001の売掛残高は400万円であるので、その一部である100万円の消込処理が行われて、売掛残高は300万円に更新される。売掛番号001には見合いの融資が存在しないため、消し込みに充てられた100万円は上端額の扱いとなる(図14)。発生した上端額100万円は売掛債権者の通常口座に振替えられる(図15)。
次に、入金番号2の300万円の入金が、優先順位が最上位である売掛番号001の300万円の売掛残高の消込処理に充てられる(図16)。売掛番号001の売掛残高は300万円であるので全額の消込処理が行われて、売掛残高は0万円に更新される。売掛番号001には見合いの融資が存在しないため、消し込みに充てられた300万円は上端額の扱いとなり、発生した上端額300万円は売掛債権者の通常口座に振替えられる(図17)。尚、この段階で売掛番号001については消込済となる。全ての入金明細について消込処理が行われた(つまり、全ての入金余り額及び上端額がなくなった)ので、ここで入金処理を終了する。
続いて、延滞明細が存在するケースである第2の例について、2004年8月31日に、回収口座に400万円と300万円の2件の入金が明細として記録されている。これに対して、入金者と売掛先のマッチングにより売掛番号101〜103の3件の売掛明細が特定されていて、これらの売掛債権に見合いの融資として取組番号2−01及び2−02の2件の融資明細が存在している(図18)。2件の入金明細のうち、いずれから消込処理を開始するかは特に限定されるものではないが、ここでは金額の大きいものから処理を開始することとする。
売掛番号101は決済日が入金日より前となっている延滞債権であり、売掛番号をキーに融資明細を検索すると見合いで取組番号2−01の融資残高が存在するため、図3の優先順位は1位となる。売掛番号102は決済日が入金日と同日、売掛番号をキーに融資明細を検索すると見合いの融資が存在しないため、図3の優先順位は4位となる。売掛番号103は決済日が入金日と同日、売掛番号をキーに融資明細を検索すると見合いで取組番号2−02の融資残高が存在するため、図3の優先順位は2位となる。従って、400万円の入金は優先順位が最上位の売掛番号101の消し込みに充てられるが、売掛残高は200万円であるので入金余り額が200万円発生する。売掛番号101には見合いの融資残高が存在しているため、入金額のうち融資残高相当の160万円は銀行融資勘定への返済に充てられて、融資明細の残高が0円に更新される(図19)。
返済を行った160万円については、売掛明細の売掛残高から減じて、売掛金が回収されたことを記録する消込処理を行う。その結果、売掛番号101の売掛金額200万円は残高が40万円となるが、この40万円の売掛債権は、見合いの融資残高の存在しない売掛債権として消込処理の対象となる。また、融資返済後には、消込対象額のうち融資返済に充てられなかった金額が上端額の扱いとなるため、上端額40万円が発生する(図20)。
上端額40万円については、優先順位2位の融資残高のある売掛債権から発生したものなので、次順位の明細の消し込みに充てられる。従って、上端額の40万円と入金余り額の200万円が、優先順位が次順位の明細の消込処理に充てられるが、上記のとおり売掛明細102について残存する40万円の売掛債権は見合い融資の存在しないものであるので、図3の優先順位は3位となる。従って、次順位の明細は優先順位が2位である売掛番号103の明細となり、300万円の売掛債権に対して240万円が消込処理に充てられる。(図21)。
売掛番号103については、売掛残高が300万円となっているため、240万円は全額消し込みに充てられて、入金余り額は発生しない。売掛番号103には見合いの融資残高が存在しているため、入金額のうち融資残高相当の240万円が銀行融資勘定への返済に充てられて、融資明細の残高が0円に更新される(図22)。
返済を行った240万円については、売掛明細の売掛残高から減じて、売掛金が回収されたことを記録する消込処理を行う。その結果、売掛番号103の売掛金額300万円は残高が60万円となるが、この60万円の売掛債権は、見合いの融資残高の存在しない売掛債権として消込処理の対象となる。尚、消込対象額240万円は全額融資返済に充てられたため、上端額は発生しない(図23)。
次に、入金番号2の300万円の入金が、優先順位が最上位である売掛明細の消込処理に充てられるが、上記のとおり売掛明細103について残存する60万円の売掛債権は見合い融資の存在しないものであるので、図3の優先順位は4位となる。そうすると、優先順位が2位である売掛番号102の売掛残高40万円が最上位となるため、この売掛残高の消込処理に充てられる(図24)。つまり、40万円の売掛債権に対して300万円が消込処理に充てられるが、40万円分の売掛残高を0円とする消込処理が行われ、差額の260万円が入金余り額となる。見合い融資が存在せず、消し込みに充てられた金額は上端額の扱いとなるが、ここでは消込対象の売掛債権は見合い融資の存在しないものであるため、発生した上端額40万円は売掛債権者の通常口座に振替えられる(図25)。尚、この段階で売掛番号101については消込済となる。
ここで発生した入金余り額の260万円は、優先順位が次順位である売掛番号103の消込処理に充てられる(図26)。売掛番号103の売掛残高は60万円となっているため、売掛残高を0円とする消込処理が行われ、差額の200万円が入金余り額となる。見合い融資が存在せず、消し込みに充てられた金額は上端額の扱いとなるが、ここでは消込対象の売掛債権は見合い融資の存在しないものであるため、発生した上端額60万円は売掛債権者の通常口座に振替えられる(図27)。尚、この段階で売掛番号103については消込済となる。
入金余り額の200万円については、優先順位が次順位である売掛番号102の消込処理に充てられる(図28)。売掛番号102の売掛残高は400万円であるので、入金余り額の240万円について、売掛明細の売掛残高から減じて、売掛金が回収されたことを記録する消込処理を行う。その結果、売掛番号102の売掛金額400万円は残高が200万円となり(図29)、消込対象の売掛債権は見合い融資の存在しないものであるため、発生した上端額200万円は売掛債権者の通常口座に振替えられる(図30)。全ての入金明細について消込処理が行われた(つまり、全ての入金余り額及び上端額がなくなった)ので、ここで入金処理を終了する。
続いて、延滞明細が存在し、一部の返済が通常口座から行われるケースである第3の例について、2004年9月3日に、回収口座に400万円と300万円の2件の入金が明細として記録されている。これに対して、入金者と売掛先のマッチングにより売掛番号201〜203の3件の売掛明細が特定されていて、これらの売掛債権に見合いの融資として取組番号3−01及び3−02の2件の融資明細が存在している(図31)。2件の入金明細のうち、いずれから消込処理を開始するかは特に限定されるものではないが、ここでは金額の大きいものから処理を開始することとする。
売掛番号201は決済日が入金日より前となっている延滞債権であり、売掛番号をキーに融資明細を検索すると見合いの融資が存在しないため、図3の優先順位は3位となる。売掛番号202は決済日が入金日より前となっている延滞債権であり、売掛番号をキーに融資明細を検索すると見合いで取組番号3−01の融資残高が存在するため、図3の優先順位は1位となる。売掛番号203は決済日が入金日より先となっていて、売掛番号をキーに融資明細を検索すると見合いで取組番号3−02の融資残高が存在するため、図3の優先順位は5位となる。従って、400万円の入金は優先順位が最上位の売掛番号202の消し込みに充てられるが、売掛残高は300万円であるので入金余り額が100万円発生する。売掛番号202には見合いの融資残高が存在しているため、入金額のうち融資残高相当の200万円は銀行融資勘定への返済に充てられて、融資明細の残高が0円に更新される(図32)。
ここで取組番号3−01の融資明細の融資残高は200万円となっているが、当初の融資額は240万円と記録されている。このように40万円の差額が生じたのは、対応する売掛債権の決済日が到来しても売掛金回収の入金がなされなかったため、通常口座から引落し可能であった40万円が、融資の返済に充当するために引き落とされたためである。尚、40万円の返済は行われたが、売掛先からの売掛債権の回収は行われていないため、ここでは対応する売掛明細の売掛残高は変更されていないことがポイントになる。
返済を行った200万円については、売掛明細の売掛残高から減じて、売掛金が回収されたことを記録する消込処理を行う。その結果、売掛番号202の売掛金額300万円は残高が100万円となるが、この100万円の売掛債権は、見合いの融資残高の存在しない売掛債権として消込処理の対象となる。また、融資返済後には、消込対象額のうち融資返済に充てられなかった金額が上端額の扱いとなるため、上端額100万円が発生する(図33)。
上端額100万円については、優先順位2位の融資残高のある売掛債権から発生したものなので、次順位の明細の消し込みに充てられる。従って、上端額の100万円と入金余り額の100万円が、次順位の明細として売掛番号202について残存した100万円の売掛債権の消し込みに充てられる(図34)。つまり、100万円の売掛債権に対して200万円が消込処理に充てられるが、100万円分の売掛残高を0円とする消込処理が行われ、差額の100万円が入金余り額となる。見合い融資が存在せず、消し込みに充てられた金額は上端額の扱いとなるが、ここでは消込対象の売掛債権は見合い融資の存在しないものであったため、発生した上端額100万円は売掛債権者の通常口座に振替えられる(図35)。尚、この段階で売掛番号202については消込済となる。
入金余り額の100万円は、優先順位が次順位である売掛番号201の消込処理に充てられる(図36)。売掛番号201の売掛残高は400万円であるので、その一部である100万円の消込処理が行われて、売掛残高は300万円に更新される。売掛番号201には見合いの融資が存在しないため、消し込みに充てられた100万円は上端額の扱いとなる(図37)。発生した上端額100万円は売掛債権者の通常口座に振替えられる(図38)。
次に、入金番号2の300万円の入金が、優先順位が最上位である売掛番号201の300万円の売掛残高の消込処理に充てられる(図39)。売掛番号201の売掛残高は300万円であるので全額の消込処理が行われて、売掛残高は0万円に更新される。売掛番号201には見合いの融資が存在しないため、消し込みに充てられた300万円は上端額の扱いとなり、発生した上端額300万円は売掛債権者の通常口座に振替えられる(図40)。尚、この段階で売掛番号201については消込済となる。全ての入金明細について消込処理が行われた(つまり、全ての入金余り額及び上端額がなくなった)ので、ここで入金処理を終了する。
続いて、回収予定額より多く入金されるケースである第4の例について、2004年8月31日に、回収口座に400万円の入金が明細として記録されている。これに対して、入金者と売掛先のマッチングにより売掛番号301〜303の3件の売掛明細が特定されていて、これらの売掛債権に見合いの融資として取組番号4−01の融資明細が存在している(図41)。
売掛番号301は決済日が入金日と同日であって、売掛番号をキーに融資明細を検索すると見合いの融資が存在しないため、図3の優先順位は4位となる。売掛番号302は決済日が入金日より先となっていて、売掛番号をキーに融資明細を検索すると見合いの融資が存在しないため、図3の優先順位は6位となる。売掛番号303は決済日が入金日より先となっていて、売掛番号をキーに融資明細を検索すると見合いで取組番号4−01の融資残高が存在するため、図3の優先順位は5位となる。従って、400万円の入金は優先順位が最上位の売掛番号301の消し込みに充てられるが、売掛残高は300万円であるので入金余り額が100万円発生する。売掛番号301には見合いの融資残高が存在してないため、消し込みに充てられた300万円は上端額の扱いとなり、発生した上端額300万円は売掛債権者の通常口座に振替えられる(図42)。尚、この段階で売掛番号301については消込済となる。
入金余り額の100万円は、優先順位が次順位である売掛番号303の消込処理に充てられる(図43)。売掛番号303には見合いの融資残高が存在しているため、入金余り額の100万円は全額銀行融資勘定への返済に充てられるが、残高は60万円残存するため、融資明細の残高は60万円に更新される(図44)。
返済を行った100万円については、売掛明細の売掛残高から減じて、売掛金が回収されたことを記録する消込処理を行う。その結果、売掛番号303の売掛金額200万円は残高が100万円に更新される。融資返済への充当後に残余は生じていないため、上端額は発生しない(図45)。この段階で入金明細について消込処理が行われた(つまり、全ての入金余り額及び上端額がなくなった)ので、ここで入金処理を終了する。
本発明にかかる入金処理システムによる入金処理の全体スキームを示す図である。 本発明にかかる入金処理システムの構成を示すブロック図である。 本発明にかかる入金処理システムにおいて設定される、売掛債権の消込処理の優先順位の一例を示す図である。 本発明にかかる入金処理システムによる入金処理において、回収口座への入金額、売掛債権額、融資残高の対応関係の第1の例を示す図である。 本発明にかかる入金処理システムによる入金処理において、回収口座への入金額、売掛債権額、融資残高の対応関係の第2の例を示す図である。 本発明にかかる入金処理システムによる入金処理において、回収口座への入金額、売掛債権額、融資残高の対応関係の第3の例を示す図である。 本発明にかかる入金処理システムによる入金処理において、回収口座への入金額、売掛債権額、融資残高の対応関係の第4の例を示す図である。 本発明にかかる入金処理システムによる入金処理手順の第1の例(回収予定日に通常入金されるケース)において、第1の処理ステップを示す図である。 本発明にかかる入金処理システムによる入金処理手順の第1の例(回収予定日に通常入金されるケース)において、第2の処理ステップを示す図である。 本発明にかかる入金処理システムによる入金処理手順の第1の例(回収予定日に通常入金されるケース)において、第3の処理ステップを示す図である。 本発明にかかる入金処理システムによる入金処理手順の第1の例(回収予定日に通常入金されるケース)において、第4の処理ステップを示す図である。 本発明にかかる入金処理システムによる入金処理手順の第1の例(回収予定日に通常入金されるケース)において、第5の処理ステップを示す図である。 本発明にかかる入金処理システムによる入金処理手順の第1の例(回収予定日に通常入金されるケース)において、第6の処理ステップを示す図である。 本発明にかかる入金処理システムによる入金処理手順の第1の例(回収予定日に通常入金されるケース)において、第7の処理ステップを示す図である。 本発明にかかる入金処理システムによる入金処理手順の第1の例(回収予定日に通常入金されるケース)において、第8の処理ステップを示す図である。 本発明にかかる入金処理システムによる入金処理手順の第1の例(回収予定日に通常入金されるケース)において、第9の処理ステップを示す図である。 本発明にかかる入金処理システムによる入金処理手順の第1の例(回収予定日に通常入金されるケース)において、第10の処理ステップを示す図である。 本発明にかかる入金処理システムによる入金処理手順の第2の例(延滞明細が存在するケース)において、第1の処理ステップを示す図である。 本発明にかかる入金処理システムによる入金処理手順の第2の例(延滞明細が存在するケース)において、第2の処理ステップを示す図である。 本発明にかかる入金処理システムによる入金処理手順の第2の例(延滞明細が存在するケース)において、第3の処理ステップを示す図である。 本発明にかかる入金処理システムによる入金処理手順の第2の例(延滞明細が存在するケース)において、第4の処理ステップを示す図である。 本発明にかかる入金処理システムによる入金処理手順の第2の例(延滞明細が存在するケース)において、第5の処理ステップを示す図である。 本発明にかかる入金処理システムによる入金処理手順の第2の例(延滞明細が存在するケース)において、第6の処理ステップを示す図である。 本発明にかかる入金処理システムによる入金処理手順の第2の例(延滞明細が存在するケース)において、第7の処理ステップを示す図である。 本発明にかかる入金処理システムによる入金処理手順の第2の例(延滞明細が存在するケース)において、第8の処理ステップを示す図である。 本発明にかかる入金処理システムによる入金処理手順の第2の例(延滞明細が存在するケース)において、第9の処理ステップを示す図である。 本発明にかかる入金処理システムによる入金処理手順の第2の例(延滞明細が存在するケース)において、第10の処理ステップを示す図である。 本発明にかかる入金処理システムによる入金処理手順の第2の例(延滞明細が存在するケース)において、第11の処理ステップを示す図である。 本発明にかかる入金処理システムによる入金処理手順の第2の例(延滞明細が存在するケース)において、第12の処理ステップを示す図である。 本発明にかかる入金処理システムによる入金処理手順の第2の例(延滞明細が存在するケース)において、第13の処理ステップを示す図である。 本発明にかかる入金処理システムによる入金処理手順の第3の例(延滞明細が存在し、一部の返済が通常口座から行われるケース)において、第1の処理ステップを示す図である。 本発明にかかる入金処理システムによる入金処理手順の第3の例(延滞明細が存在し、一部の返済が通常口座から行われるケース)において、第2の処理ステップを示す図である。 本発明にかかる入金処理システムによる入金処理手順の第3の例(延滞明細が存在し、一部の返済が通常口座から行われるケース)において、第3の処理ステップを示す図である。 本発明にかかる入金処理システムによる入金処理手順の第3の例(延滞明細が存在し、一部の返済が通常口座から行われるケース)において、第4の処理ステップを示す図である。 本発明にかかる入金処理システムによる入金処理手順の第3の例(延滞明細が存在し、一部の返済が通常口座から行われるケース)において、第5の処理ステップを示す図である。 本発明にかかる入金処理システムによる入金処理手順の第3の例(延滞明細が存在し、一部の返済が通常口座から行われるケース)において、第6の処理ステップを示す図である。 本発明にかかる入金処理システムによる入金処理手順の第3の例(延滞明細が存在し、一部の返済が通常口座から行われるケース)において、第7の処理ステップを示す図である。 本発明にかかる入金処理システムによる入金処理手順の第3の例(延滞明細が存在し、一部の返済が通常口座から行われるケース)において、第8の処理ステップを示す図である。 本発明にかかる入金処理システムによる入金処理手順の第3の例(延滞明細が存在し、一部の返済が通常口座から行われるケース)において、第9の処理ステップを示す図である。 本発明にかかる入金処理システムによる入金処理手順の第3の例(延滞明細が存在し、一部の返済が通常口座から行われるケース)において、第10の処理ステップを示す図である。 本発明にかかる入金処理システムによる入金処理手順の第4の例(回収予定額より多く入金されるケース)において、第1の処理ステップを示す図である。 本発明にかかる入金処理システムによる入金処理手順の第4の例(回収予定額より多く入金されるケース)において、第2の処理ステップを示す図である。 本発明にかかる入金処理システムによる入金処理手順の第4の例(回収予定額より多く入金されるケース)において、第3の処理ステップを示す図である。 本発明にかかる入金処理システムによる入金処理手順の第4の例(回収予定額より多く入金されるケース)において、第4の処理ステップを示す図である。 本発明にかかる入金処理システムによる入金処理手順の第4の例(回収予定額より多く入金されるケース)において、第5の処理ステップを示す図である。
符号の説明
10 銀行システム
11 演算処理部
12 回収口座元帳ファイル
13 預金口座元帳ファイル
14 銀行勘定元帳ファイル
15 売掛明細データベース
16 融資明細データベース
20 売掛先端末
30 ATM
このような課題を解決する本発明は、借入者の有する売掛債権の回収用口座への入金金額及び入金日の少なくとも一つに関する情報を含む入金明細データを格納する入金明細格納手段と、前記売掛債権の債権額及び回収予定日の少なくとも一つに関する情報を含む売掛明細データを格納する売掛明細格納手段と、前記売掛債権に対応して実行された融資に関する情報について、前記売掛債権と対応付けられた明細番号を含む融資明細データを格納する融資明細格納手段と、前記入金明細格納手段に格納された入金明細データについて、前記入金明細データに含まれる入金金額と前記売掛明細格納手段に格納された売掛明細データに含まれる債権額、又は前記入金明細データに含まれる入金日と前記売掛明細格納手段に格納された売掛明細データに含まれる回収予定日の少なくとも一つが一致する売掛明細データを、前記入金明細データに対応する売掛明細データとして特定する売掛明細特定手段と、前記売掛明細特定手段により特定された売掛明細データについて、前記入金明細データに含まれる入金金額の少なくとも一部である消込対象額を前記売掛明細データに含まれる債権額と対応付けることにより前記売掛債権が回収済であることを記録する消込処理を行い、前記消込処理を行った売掛債権にかかる売掛明細データを前記消込処理を反映して更新する売掛債権消込手段と、前記売掛明細特定手段が二以上の売掛明細データを特定する場合に、前記売掛債権消込手段が消込処理を行う優先順位について、回収予定日が入金日より前の売掛明細データ、回収予定日が入金日と一致する売掛明細データ、回収予定日が入金日より後の売掛明細データ、の順に特定する消込順位特定手段と、前記売掛明細格納手段に格納された売掛明細データについて、前記融資明細格納手段に格納された融資明細データを前記明細番号をキーに照合して、前記売掛明細データに対応する融資明細データを特定する融資明細特定手段と、前記売掛債権消込手段が消込処理を行った売掛明細データについて、前記消込処理による売掛債権の消込金額の少なくとも一部を、前記融資明細特定手段により前記売掛明細データに対応すると特定された融資明細データに定められた約定返済に充当するために前記回収口座の口座元帳から引き落とす引落処理を行う引落処理手段と、を備えていて、前記売掛債権消込手段は、前記消込処理後に前記入金金額に残余が生じる場合は、前記消込順位特定手段が優先順位を次順位と特定する売掛明細データについて消込処理を行うことを特徴とする売掛債権に対応した融資の回収に伴う入金処理を実行する入金処理システムである。
また、本発明は、前記売掛明細特定手段が特定した二以上の売掛明細データについて、少なくとも一の売掛明細データについては前記融資明細特定手段により対応する融資明細データが特定され、少なくとも一の売掛明細データについては前記融資明細特定手段により対応する融資明細データが特定されない場合、前記消込順位特定手段は、前記融資明細データが特定されない売掛明細データのうち回収予定日が入金日より前の売掛明細データ及び回収予定日が入金日と一致する売掛明細データについて、前記融資明細データが特定される売掛明細データのうち前記回収予定日が前記入金日より後の売掛明細データより上位に、かつ前記融資明細データが特定される売掛明細データのうち回収予定日が入金日より前の売掛明細データ及び回収予定日が入金日と一致する売掛明細データより下位に、前記優先順位を特定することを特徴とすることもできる。
さらに、本発明は、前記売掛債権消込手段は、前記融資明細特定手段により対応する融資明細データが特定される売掛明細データについて、前記引落処理手段による引落金額分の消込処理を行って、前記売掛明細データについて売掛債権が残存する場合には、残存する売掛債権について融資明細データが特定されない売掛明細データとして売掛明細データを更新し、前記消込順位特定手段は、前記売掛債権消込手段によって更新された前記売掛明細データについて、融資明細データが特定されない売掛明細データとして優先順位を特定することを特徴とすることもできる。
さらに、本発明は、前記売掛債権消込手段において前記債権額に対応付けられた消込対象額の少なくとも一部について、前記借入者の有する通常口座の口座元帳に振替処理を行う振替処理手段を備えていて、前記売掛債権消込手段が、前記融資明細特定手段により対応する融資明細データが特定される売掛明細データについて消込処理を行った場合は、前記引落処理手段による引落金額分の消込処理後に前記消込対象額に対する残余金額が発生すれば、前記売掛債権消込手段が前記残余金額について優先順位が次順位の売掛明細データの消込処理を実行し、前記融資明細特定手段により対応する融資明細データが特定されない売掛明細データについて消込処理を行った場合は、前記振替処理手段が前記消込処理に使用した消込対象額について振替処理を行うことを特徴とすることもできる。
このような課題を解決する本発明は、借入者の有する売掛債権の回収用口座への入金金額及び入金日に関する情報を含む入金明細データを格納する入金明細格納手段と、前記売掛債権の債権額及び回収予定日に関する情報を含む売掛明細データを格納する売掛明細格納手段と、前記売掛債権に対応して実行された融資に関する情報について、前記売掛債権と対応付けられた明細番号を含む融資明細データを格納する融資明細格納手段と、前記入金明細格納手段に格納された入金明細データについて、前記入金明細データに含まれる入金金額と前記売掛明細格納手段に格納された売掛明細データに含まれる債権額、又は前記入金明細データに含まれる入金日と前記売掛明細格納手段に格納された売掛明細データに含まれる回収予定日の少なくとも一つを照合して、前記入金明細データに対応する売掛明細データとして特定する売掛明細特定手段と、前記売掛明細特定手段により特定された売掛明細データについて、前記入金明細データに含まれる入金金額の少なくとも一部である消込対象額を前記売掛明細データに含まれる債権額の少なくとも一部と対応付けることにより前記売掛債権が回収済であることを記録する消込処理を行い、前記消込処理を行った売掛債権にかかる売掛明細データを、前記消込処理を反映して更新する売掛債権消込手段と、前記売掛明細特定手段が二以上の売掛明細データを特定する場合に、前記売掛債権消込手段が消込処理を行う優先順位を特定する消込順位特定手段と、前記売掛明細格納手段に格納された売掛明細データについて、前記融資明細格納手段に格納された融資明細データを、前記明細番号をキーに照合して、前記売掛明細データに対応する融資明細データを特定する融資明細特定手段と、前記売掛明細特定手段により特定された売掛明細データのうち、前記融資明細特定手段により対応する融資明細データが特定された売掛明細データについて、前記融資明細データに定められた融資残高の返済に充当するために、前記売掛明細データに対応する入金明細データに含まれる入金金額の少なくとも一部を、前記回収用口座の口座元帳から引き落とす引落処理を行う引落処理手段と、前記売掛債権消込手段において消込処理が行われた売掛明細データに対応する入金明細データに含まれる入金金額の少なくとも一部を、前記借入者の有する通常口座の口座元帳に振り替える振替処理を行う振替処理手段と、を備えていて、前記融資明細特定手段により対応する融資明細データが特定される売掛明細データについては、前記引落処理手段による引落処理を実行し、前記売掛債権消込手段は、前記引落処理による引落金額分の消込処理を行って前記売掛明細データを更新するとともに、前記引落処理の後に前記売掛明細データについて売掛債権が残存する場合には、残存する売掛債権について消込処理未済で融資明細データが特定されない売掛明細データとして売掛明細データを更新して、更新された売掛明細データについては、前記消込順位特定手段において融資明細データが特定されない売掛明細データとして優先順位が特定され、前記融資明細特定手段により対応する融資明細データが特定されない売掛明細データについては、前記売掛債権消込手段は、対応する入金明細データに含まれる入金金額を限度に前記売掛明細データに含まれる債権額全額を対象に消込処理を行って前記売掛明細データを更新して、前記振替処理手段は、前記消込処理における消込対象額について振替処理を行うことを特徴とする売掛債権に対応した融資の回収に伴う入金処理を実行する入金処理システムである。また、本発明は、前記消込順位特定手段は、回収予定日が入金日より前の売掛明細データであって前記融資明細特定手段により融資明細データが特定される売掛明細データ、回収予定日が入金日と一致する売掛明細データであって前記融資明細特定手段により融資明細データが特定される売掛明細データ、回収予定日が入金日より前の売掛明細データであって前記融資明細特定手段により融資明細データが特定されない売掛明細データ、回収予定日が入金日と一致する売掛明細データであって前記融資明細特定手段により融資明細データが特定されない売掛明細データ、回収予定日が入金日より後の売掛明細データであって前記融資明細特定手段により融資明細データが特定される売掛明細データ、回収予定日が入金日より後の売掛明細データであって前記融資明細特定手段により融資明細データが特定されない売掛明細データ、の順に優先順位を特定することを特徴とすることもできる。
本発明においては、回収予定日と対応する融資の有無を基準に、回収予定日を経過した売掛債権の消し込みを回収予定日以前のものより優先しながら、それぞれの中では対応する融資のある売掛債権の優先順位を上位に設定することにより、回収された資金について、融資の返済への充当を優先的に確保することが可能になる。

Claims (8)

  1. 借入者の有する売掛債権の回収用口座への入金金額及び入金日を含む入金明細を格納する入金明細格納手段と、
    前記売掛債権の債権額及び回収予定日を含む売掛明細を格納する売掛明細格納手段と、
    前記売掛債権に対応して実行された融資の融資明細を、前記売掛明細と関連付けた明細番号を付して格納する融資明細格納手段と、
    前記入金明細格納手段に格納された入金明細について、前記入金明細に含まれる入金金額と前記売掛明細格納手段に格納された売掛明細に含まれる債権額、又は前記入金明細に含まれる入金日と前記売掛明細格納手段に格納された売掛明細に含まれる回収予定日の少なくとも一つを照合して、対応する売掛明細を特定する売掛明細特定手段と、
    前記売掛明細特定手段により特定された売掛明細について、前記入金明細に含まれる入金金額の少なくとも一部である消込対象額を前記売掛明細に含まれる債権額と対応付けることにより前記売掛債権の消込処理を行う売掛債権消込手段と、
    前記売掛明細特定手段が二以上の売掛明細を特定する場合に、前記売掛債権消込手段が消込処理を行う優先順位を特定する消込順位特定手段と、
    前記売掛明細格納手段に格納された売掛明細について、前記融資明細格納手段から前記明細番号をキーに対応する融資明細を特定する融資明細特定手段と、
    前記売掛債権消込手段が消込処理を行った売掛明細について、前記消込処理による売掛債権の消込金額の少なくとも一部を、前記融資明細特定手段により特定された融資明細に対応する融資の返済に充当するために前記回収口座から引き落とす引落処理を行う引落処理手段と、を備えていて、
    前記消込順位特定手段は、回収予定日が入金日より前の売掛明細、回収予定日が入金日と一致する売掛明細、回収予定日が入金日より後の売掛明細、の順に優先順位を特定し、
    前記売掛債権消込手段は、前記消込処理後に前記入金金額に残余が生じる場合は、前記優先順位の次順位の売掛明細について消込処理を行うこと
    を特徴とする売掛債権に対応した融資の回収に伴う入金処理を実行する入金処理システム。
  2. 前記売掛明細特定手段が特定した二以上の売掛明細に、前記融資明細特定手段により対応する融資明細が特定される売掛明細と、対応する融資明細が特定されない売掛明細が含まれる場合、
    前記消込順位特定手段は、前記融資明細が特定されない売掛明細のうち回収予定日が入金日より前の売掛明細及び回収予定日が入金日と一致する売掛明細について、前記融資明細が特定される売掛明細のうち前記回収予定日が前記入金日より後の売掛明細より上位に、かつ前記融資明細が特定される売掛明細のうち回収予定日が入金日より前の売掛明細及び回収予定日が入金日と一致する売掛明細より下位に、前記優先順位を特定すること
    を特徴とする請求項1記載の入金処理システム。
  3. 前記売掛債権消込手段は、前記融資明細特定手段により対応する融資明細が特定される売掛明細について、前記引落処理手段による引落金額分の消込処理を行い、
    前記消込順位特定手段は、前記消込処理後に前記売掛明細について売掛債権が残存する場合には、残存する売掛債権について融資明細が特定されない売掛明細として優先順位を特定すること
    を特徴とする請求項2記載の入金処理システム。
  4. 前記売掛債権消込手段において前記債権額に対応付けられた消込対象額の少なくとも一部について、前記借入者の有する通常口座に振替処理を行う振替処理手段を備えていて、
    前記売掛債権消込手段が、前記融資明細特定手段により対応する融資明細が特定される売掛明細について消込処理を行った場合は、前記引落処理手段による引落金額分の消込処理後に前記消込対象額に対する残余金額が発生すれば、前記残余金額を前記優先順位が次順位の売掛明細の消込処理に使用し、前記融資明細特定手段により対応する融資明細が特定されない売掛明細について消込処理を行った場合は、前記消込処理に使用した消込対象額について、前記振替処理手段が振替処理を行うこと
    を特徴とする請求項2又は3記載の入金処理システム。
  5. 売掛債権に対応した融資の回収に伴う入金処理を実行する入金処理システムが、借入者の有する売掛債権の回収用口座への入金金額及び入金日を含む入金明細を格納する入金明細格納部に格納された入金明細について、前記入金明細に含まれる入金金額と前記売掛債権の債権額及び回収予定日を含む売掛明細を格納する売掛明細格納部に格納された売掛明細に含まれる債権額、又は前記入金明細に含まれる入金日と前記売掛明細格納部に格納された売掛明細に含まれる回収予定日の少なくとも一つを照合して、対応する売掛明細を特定するステップと、
    前記入金処理システムが、前記売掛明細を特定するステップで特定された売掛明細について、前記入金明細に含まれる入金金額の少なくとも一部である消込対象額を前記売掛明細に含まれる債権額と対応付けることにより前記売掛債権の消込処理を行うステップと、
    前記入金処理システムが、前記売掛明細を特定するステップで二以上の売掛明細を特定する場合に、前記売掛債権の消込処理を行うステップで消込処理を行う優先順位を特定するステップと、
    前記入金処理システムが、前記売掛明細格納部に格納された売掛明細について、前記売掛債権に対応して実行された融資の融資明細を前記売掛明細と関連付けた明細番号を付して格納する融資明細格納部から、前記明細番号をキーに対応する融資明細を特定するステップと、
    前記売掛債権の消込処理を行うステップで消込処理を行った売掛明細について、前記消込処理による売掛債権の消込金額の少なくとも一部を、前記融資明細を特定するステップにより特定された融資明細に対応する融資の返済に充当するために前記回収口座から引き落とす引落処理を行うステップと、を有していて、
    前記入金処理システムは、前記消込処理を行う優先順位を特定するステップでは、回収予定日が入金日より前の売掛明細、回収予定日が入金日と一致する売掛明細、回収予定日が入金日より後の売掛明細、の順に優先順位を特定し、
    前記売掛債権の消込処理を行うステップでは、前記消込処理後に前記入金金額に残余が生じる場合は、前記優先順位の次順位の売掛明細について消込処理を行うこと
    を特徴とする売掛債権に対応した融資の回収に伴う入金処理を実行するための入金処理方法。
  6. 前記売掛明細を特定するステップで特定した二以上の売掛明細に、前記融資明細を特定するステップにおいて対応する融資明細が特定される売掛明細と、対応する融資明細が特定されない売掛明細が含まれる場合、
    前記入金処理システムは、前記消込処理を行う優先順位を特定するステップでは、前記融資明細が特定されない売掛明細のうち回収予定日が入金日より前の売掛明細及び回収予定日が入金日と一致する売掛明細について、前記融資明細が特定される売掛明細のうち前記回収予定日が前記入金日より後の売掛明細より上位に、かつ前記融資明細が特定される売掛明細のうち回収予定日が入金日より前の売掛明細及び回収予定日が入金日と一致する売掛明細より下位に、前記優先順位を特定すること
    を特徴とする請求項5記載の入金処理方法。
  7. 前記入金処理システムは、前記売掛債権の消込処理を実行するステップでは、前記融資明細を特定するステップにおいて対応する融資明細が特定される売掛明細について、前記引落処理を行うステップにおいて引落金額分の消込処理を行い、
    前記消込処理を行う優先順位を特定するステップでは、前記消込処理後に前記売掛明細について売掛債権が残存する場合には、残存する売掛債権について融資明細が特定されない売掛明細として優先順位を特定すること
    を特徴とする請求項6記載の入金処理方法。
  8. 前記入金処理システムが、前記売掛債権の消込処理を行うステップにおいて前記債権額に対応付けられた消込対象額の少なくとも一部について、前記借入者の有する通常口座に振替処理を行うステップを有していて、
    前記売掛債権の消込処理を行うステップでは、前記融資明細を特定するステップにおいて対応する融資明細が特定される売掛明細について消込処理を行った場合は、前記引落処理を行うステップにおける引落金額分の消込処理後に前記消込対象額に対する残余金額が発生すれば、前記残余金額を前記優先順位が次順位の売掛明細の消込処理に使用し、前記融資明細を特定するステップにおいて対応する融資明細が特定されない売掛明細について消込処理を行った場合は、前記消込処理に使用した消込対象額について、前記振替処理を行うステップにより振替処理を行うこと
    を特徴とする請求項6又は7記載の入金処理方法。
JP2004272559A 2004-09-17 2004-09-17 売掛債権に対応した融資回収のための入金処理システム及び入金処理方法 Expired - Fee Related JP3706121B1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004272559A JP3706121B1 (ja) 2004-09-17 2004-09-17 売掛債権に対応した融資回収のための入金処理システム及び入金処理方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004272559A JP3706121B1 (ja) 2004-09-17 2004-09-17 売掛債権に対応した融資回収のための入金処理システム及び入金処理方法

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005190807A Division JP2006085675A (ja) 2005-06-29 2005-06-29 売掛債権に対応した融資回収のための入金処理システム及び入金処理方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP3706121B1 JP3706121B1 (ja) 2005-10-12
JP2006085649A true JP2006085649A (ja) 2006-03-30

Family

ID=35185109

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004272559A Expired - Fee Related JP3706121B1 (ja) 2004-09-17 2004-09-17 売掛債権に対応した融資回収のための入金処理システム及び入金処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3706121B1 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013065177A (ja) * 2011-09-16 2013-04-11 Ricoh Co Ltd サーバ装置、消込方法およびプログラム
JP2017182793A (ja) * 2016-03-29 2017-10-05 株式会社オービック 入金消込処理装置、入金消込処理方法、及び入金消込処理プログラム
JP6462167B1 (ja) * 2018-03-26 2019-01-30 株式会社スマイルワークス 情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
JP2019139493A (ja) * 2018-02-09 2019-08-22 株式会社オービック 入金額充当装置、入金額充当方法および入金額充当プログラム
JP2023017558A (ja) * 2021-07-26 2023-02-07 株式会社オービック 融資管理装置、融資管理方法、およびプログラム

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013065177A (ja) * 2011-09-16 2013-04-11 Ricoh Co Ltd サーバ装置、消込方法およびプログラム
JP2017182793A (ja) * 2016-03-29 2017-10-05 株式会社オービック 入金消込処理装置、入金消込処理方法、及び入金消込処理プログラム
JP2019139493A (ja) * 2018-02-09 2019-08-22 株式会社オービック 入金額充当装置、入金額充当方法および入金額充当プログラム
JP7084737B2 (ja) 2018-02-09 2022-06-15 株式会社オービック 入金額充当装置、入金額充当方法および入金額充当プログラム
JP6462167B1 (ja) * 2018-03-26 2019-01-30 株式会社スマイルワークス 情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
JP2019169031A (ja) * 2018-03-26 2019-10-03 株式会社スマイルワークス 情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
JP2023017558A (ja) * 2021-07-26 2023-02-07 株式会社オービック 融資管理装置、融資管理方法、およびプログラム
JP7393391B2 (ja) 2021-07-26 2023-12-06 株式会社オービック 融資管理装置、融資管理方法、およびプログラム

Also Published As

Publication number Publication date
JP3706121B1 (ja) 2005-10-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4701510B2 (ja) 金融取引に関する取引情報を集約する装置、及びその方法
US8346638B2 (en) Systems and methods for processing transaction data to perform a merchant chargeback
US8682730B2 (en) System and method for linked account having sweep feature
US20040002916A1 (en) Systems and methods for managing balance transfer accounts
US20080195534A1 (en) Method for paying an obligation
US20070067236A1 (en) Method and system for advancing funds
CN108320142A (zh) 资金清算监管系统及其数据处理方法
JP2006506739A (ja) 利付きギフト・カード機構
KR101775400B1 (ko) 플렛폼 구축을 통한 투자자 주도형 가맹점 펀딩시스템
CN101901460A (zh) 贷款组合管理和自动偿还贷款的方法和系统
JP2011159260A (ja) 仕訳データ作成装置、仕訳データ作成方法及びプログラム
JP2003016368A (ja) 電子決済処理システム
JP3706121B1 (ja) 売掛債権に対応した融資回収のための入金処理システム及び入金処理方法
JP2006085675A (ja) 売掛債権に対応した融資回収のための入金処理システム及び入金処理方法
KR102288517B1 (ko) 정산 서버 및 그 방법
JP5889379B1 (ja) 電子記録債権の担保管理サービスシステムおよび方法
JP4252267B2 (ja) 与信額算出方法および銀行システム
JP3731823B2 (ja) 売掛債権に対応した融資回収システム及び売掛債権に対応した融資回収方法
JP2004220554A (ja) 債権管理システム、コンピュータ・プログラム、記録媒体及び債権管理方法
JP5986168B2 (ja) 電子記録債権を利用した自動当座貸越システムおよび方法
JP2005293613A (ja) 売掛債権に対応した融資回収システム及び売掛債権に対応した融資回収方法
KR100974800B1 (ko) 기한부신용장 방식 수출환어음 추심 건을 기반으로 하는 원화통장대출 방법 및 시스템
JP3903471B2 (ja) 先日時付完結処理システム
JP7425427B1 (ja) デジタル資産の取引・清算処理システム
JP2006039649A (ja) 投資信託販売システムおよびコンピュータプログラム

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050629

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050721

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050727

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080805

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110805

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110805

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140805

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees