JP5986168B2 - 電子記録債権を利用した自動当座貸越システムおよび方法 - Google Patents

電子記録債権を利用した自動当座貸越システムおよび方法 Download PDF

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Description

本発明は、電子記録債権を利用した自動当座貸越のためのシステムおよび方法に関する。より詳細には、発生済の電子記録債権の債権者である顧客に対して、電子記録債権を担保として自動当座貸越機能を提供するシステムであって、借入実行、電子記録債権の担保追加や債務者の支払不能処分、期日到来、口座間送金決済および決済口座への入金などにともなう貸付回収、貸付極度額や貸付可能残高などの計算処理を自動的に行う、電子記録債権を利用した自動当座貸越システムおよび方法に関する。
従来の紙の手形に代わる存在として導入された、電子記録債権(以下、「でんさい」(登録商標)という)の利用促進が進められている。でんさいの一利用形態として、でんさいを担保として、銀行から融資を受ける業務形態がある。
特許文献1には、でんさいの債権者であり、銀行の顧客である企業が、銀行に対し、でんさいを担保として銀行から融資を受ける際に発生する一連の業務を自動化するシステムについて記載されている。
特許文献2には、口座に関連付けられた顧客の保有するでんさいの割引可能枠および割引条件を確認し、必要な分のでんさいの分割を行い、でんさいを割引くことにより、口座内の現金残高以上の金額の振込処理を可能にするためのシステムについて記載されている。
特願2014−041783号 特開2013−50909号公報
銀行の当座貸越による貸付業務として、総合口座を持つ個人と銀行とが契約をすることで、別資金(例えば、定期預金など)を担保として一定の極度額まで、預金残高(総合口座の普通預金残高)を超えて支払をし、自動融資を行う業務形態が存在する。しかしながら、従来の紙の手形またはでんさいを担保対象として、自動当座貸越機能を提供するシステムは存在していなかった。
特許文献1で開示されているシステムは、担保差入金額の範囲内で融資を行うためのものであるが、自動当座貸越機能を提供するものではない。
特許文献2で開示されているシステムは、口座の現金残高を超えた振り出しを許容するが、不足額が発生する都度、その不足額に見合ったでんさいの選出および割引などの処理を必要とする。顧客が債権者として記録されているでんさいを担保として貸付極度額計算をし、さらには、決済口座への入金や担保対象とされたでんさいの口座間送金決済資金を貸付回収に割り当てる処理を自動的に行うような、自動当座貸越機能を提供するものではない。
つまり、上記特許文献に係わるシステムはいずれも、借入実行、担保差入対象のでんさいの追加や債務者の支払不能処分、でんさいの期日到来、口座間送金決済資金の被振込および決済口座への入金などにともなう即時貸付回収、それらにともなう貸付極度額や貸付可能残高を自動計算し直す機能も備わっていない。したがって、でんさいを担保対象とした、弾力的な自動当座貸越機能および自動回収機能を提供するシステムの構築が望まれていた。
このような目的を達成するために、本発明は、電子記録債権を担保として自動当座貸越機能を提供するシステムであって、顧客が債権者として記録されている電子記録債権情報を格納する顧客管理データベースと、前記顧客に関連付けられた所定の決済口座ごとの残高および入出金情報を記憶する顧客預金データベースと、前記顧客が債権者として記録されている電子記録債権に対する前記顧客による選択に基づき、または担保指定決済口座に関連付けられた電子記録債権の抽出に基づき、前記電子記録債権を担保差入の対象として登録し、前記担保差入対象として登録された電子記録債権の債務者や債権金額に基づき担保価値を計算し、前記担保価値に基づき担保単位の貸付極度額を算出し、適用極度額を設定するデータ照合部と、前記顧客に関連付けられた所定の決済口座に対して前記適用極度額を上限として貸付を許容する処理実行部であって、前記所定の決済口座への入金、および/または、前記担保差入対象として登録された電子記録債権の口座間送金決済資金が被振込された際に、前記所定の決済口座に貸付が発生していることを検知すると、前記所定の決済口座への入金資金および/または前記口座間送金決済資金で即座に前記貸付の回収に充当する、処理実行部とを有することを特徴とする。
さらに、電子記録債権を担保として自動当座貸越機能を提供する方法であって、コンピューターが、顧客管理データベースに顧客が債権者として記録されている電子記録債権情報を格納するステップと、顧客預金データベースに前記顧客に関連付けられた所定の決済口座ごとの残高および入出金情報を記憶するステップと、前記顧客が債権者として記録されている電子記録債権に対する前記顧客による選択に基づきまたは前記顧客の前記所定の決済口座に関連づけられた電子記録債権の抽出に基づき、前記電子記録債権を担保差入の対象として登録し、前記担保差入対象として登録された電子記録債権の債務者や債権金額に基づき担保価値を計算し、前記担保価値に基づき担保単位の貸付極度額を算出し、適用極度額を設定するステップと、前記所定の決済口座に対して前記適用極度額を上限として貸付を許容するステップと、前記所定の決済口座への入金、および/または、前記担保差入対象として登録された電子記録債権の口座間送金決済資金が被振込された際に、前記所定の決済口座に貸付が発生していることを検知すると、前記決済口座への入金資金および/または前記口座間送金決済資金で即座に前記貸付の回収に充当するステップを実行することを特徴とする。
以上説明したように、本発明は、顧客が債権者として記録されているでんさいを担保として自動当座貸越機能を提供するものであって、本発明によれば、借入実行、でんさいの担保追加や債務者の支払不能、期日到来、口座間送金決済資金の被振込および決済口座への入金などにともなう貸付資金の回収、それらにともなう貸付極度額や貸付可能残高などの計算処理を自動化することが可能となる。当座貸越機能が自動化されることにともない、作業の効率性および顧客にとっての利便性および処理の迅速性が高まる。さらには、顧客にとっては、決済口座への入金および担保対象とされたでんさいの口座間送金決済資金が即座に貸付金回収に充当されることにより、不要な借入を抑制し、金利計算上のメリットを享受することが可能になる。
本発明を概念的に説明する図である。 本発明の一実施形態に係る、全体的なシステム環境を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係る、当座貸越管理DB202で管理されるデータ構造の一例を説明する図である。 事例に従い、本発明の一実施形態に係る処理を説明する図である。 本発明の一実施形態に係る、図4におけるステップ408の貸付を行う際の処理をより詳細に説明した図である。 本発明の一実施形態に係る、図4におけるステップ411で、口座間送金決済資金が入金された際の処理をより詳細に説明した図である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳細に説明する。
図1は、本発明を概念的に説明する図である。図1においては、資金の流れを実線で表し、関連付けを点線(小)で、要求処理を点線(大)で表す。図1の例において、顧客1は、顧客取引銀行2(以下、単に「銀行2」という。)とでんさいを担保とした自動当座貸越契約を申し込む。
銀行2は、顧客1が債権者として記録されているでんさい情報9を参照し、担保差入対象となり得るでんさいを決定する。本例において、説明のため、顧客1はでんさい情報9に示すように、通番1から8のでんさいの債権者として記録されていると仮定する。顧客が債権者として記録されているでんさい通番1から8のうち、顧客の選択によって、担保差入対象となるでんさいを決定してもよい。または、通番1から8のでんさいのうち、担保指定決済口座5が債権者決済口座として記録されていることを条件として、それらのでんさいを全て自動的に担保差入対象と決定してもよい。本例においては、通番1のでんさいは、担保指定決済口座5とは異なる決済口座7が債権者決済口座として記録されていることから、担保差入対象から除外する。通番2から8のでんさいは、担保指定決済口座5が債権者決済口座として記録されており、担保差入対象とみなす。なお、担保差入対象は、適宜入れ替え可能としてもよい。担保差入対象のでんさいの管理は、でんさいネット4に対し、債権者決済口座を担保指定決済口座5に指定(変更)するための譲渡記録請求を実施するか、または、銀行2が内部的に担保差入対象のでんさいを記録し管理しておくか、またはその他の別の方法により行ってもよい。
銀行は顧客情報を参照して、顧客1に対する適用極度額(当座貸越極度額)を決定する。一例であって限定的に解釈されるべきではないが、適用極度額は、顧客ごとに設定された極度上限金額(顧客単位の貸付極度額)もしくは担保差入対象(のうち担保価値算出対象として選出された)でんさいの担保価値合計額の、例えば6割(担保単位の貸付極度額)のいずれか小さい方とする。
本例においては、顧客1の保有でんさいのうち、債務者がABC商事であるでんさいの債権金額の合計が、担保差入対象の通番2から8のでんさいの債権金額の合計の4割超となっている。担保となったでんさいの支払不能により、担保がなくなり、貸付資金が回収できなくなるリスクを軽減するために、同一銘柄(債務者が同一)のでんさいの担保割合を一定以下に抑えてもよい。本例においては、4割をその目安とし、債務者がABC商事であるでんさいのうち、担保差入対象のでんさいの全合計額に対する割合が4割を超える部分については、貸付極度額を算出するためのベースとなる担保価値としては算入しない。貸付極度額を算出するためのベースとなる担保価値としては算出しないものの、債務者がABC商事であるでんさいについては、4割を超える部分も全て担保差入対象とみなされ、資金回収の対象となることに留意されたい。なお、上記4割とは、例示のために示された割合であって、合計金額に対する割合を適宜変更可能であることは言うまでもない。
銀行2は、担保価値金額の合計の例えば6割の額を担保単位の貸付極度額として算出する。なお、上記6割とは、例示のために示された割合であって、担保価値金額の合計に対する割合を適宜変更可能であることは言うまでもない。銀行2は、算出された担保単位の貸付極度額と、顧客ごとに設定された顧客単位の貸付極度額のいずれか小さい方を、その時点の適用極度額とし、対応するデータベースに登録する。
適用極度額が決定され、自動当座貸越契約が締結されると(ステップ1)、顧客1は、貸付指定決済口座6から、口座の残高よりも多い金額、すなわち、適用極度額に定められた金額まで、資金を借り入れして引出すことができる(ステップ2)。なお、担保指定決済口座5と貸付指定決済口座6は、同一口座としてもよいし、別口座とし分けて管理してもよい。
担保差入対象とされたでんさいの支払期日が到来すると、支払不能などの状況に陥らない限り、債務者取引銀行3を経由して、口座間送金決済資金が被振込される(ステップ3)。担保差入対象とされていない通番1のでんさいは、決済口座7が債権者決済口座に指定されているので、決済口座7に対して被振込が行われる。一方、担保差入対象とされている通番2から8のでんさいについては、担保指定決済口座5が債権者決済口座に指定されているので、担保指定決済口座5に送金が行われる。銀行2は、でんさいの期日が到来した時点で、貸付指定決済口座6に対して貸付が発生していることを確認すると、担保指定決済口座5に送金された口座間送金決済資金を、即座に貸付金の回収に振替る(ステップ4)。担保差入対象のでんさいの口座間送金決済資金を即座に貸付返済に充当させることで、担保だけが減少して貸付金額が担保金額を上回ることがないように制御する。一方、でんさいの期日が到来した時点で、貸付指定決済口座6に対して貸付が発生していない場合は、口座間送金決済資金を、回収の対象とはせず、そのまま被振込口座に入金する。
なお、本明細書において、「貸付金の回収の充当」とは、銀行2の勘定系のシステム(本明細書においては、ホストサーバー21)において、対象資金を記録し、融資の残高修正などの勘定処理が行われることを意味する。
担保差入対象とされたでんさいの支払期日が到来した場合は、当該でんさいを担保差入対象から除外し、担保単位の貸付極度額および適用極度額を見直す必要がある。支払期日が到来したでんさい担保差入対象から除外し(ステップ5)、新たに担保単位の貸付極度額を計算し、適用極度額を再設定する。
一方、銀行2は担保権を確定するために、担保差入対象となっているでんさいについて、銀行の許可なしに、債権者として記録されている顧客が譲渡記録請求や支払等記録請求ができないように制御を行う。担保差入対象でんさいの債務者側からの支払等記録請求の通知を受けた場合も、即座に「否認」するようにシステム制御する。
図2は、本発明の一実施形態に係る、全体的なシステム環境を示すブロック図である。図2の例において、顧客端末10および営業店端末11は、送受信部101と、入出力部102を備える。
入出力部102は、銀行からの、契約条件、極度額についての情報、各種アラートなどの通知情報を提示したり、必要な事項を入力するために用いられ、マウス、キーボード、ディスプレイ、タッチパネルなどの、情報を入力したり出力したりする機能を有する周知の入出力装置で構成される。
送受信部101は、インターネットなどのネットワークを経由して、でんさいネット連携システム(DRS)20(以下、「DRS20」という。)の入出力インターフェースサーバー201に接続されており、銀行システム22が提供する種々のサービス、通知情報などを受信し、融資の申し込み、担保差入候補とするでんさいのなどの情報を送信する。
銀行システム22は、自動当座貸越機能を利用する債権者の取引銀行のシステムであり、DRS20、およびホストサーバー21などから構成される。
DRS20は、ネットワークを経由して、顧客端末10または営業店端末11、ホストサーバー21およびでんさいネット4と接続される。DRS20は、入出力インターフェースサーバー201、当座貸越管理DB202、顧客管理DB203、データ照合部204、処理実行部205を有する。
DRS20は、でんさいネット4と連携する機能を有するシステムであり、DRS20は、でんさいネット4と顧客端末10および営業店端末11との間に位置する。
入出力インターフェースサーバー201は、顧客端末10、営業店端末11とでんさいネット4とネットワーク越しまたは専用線を介して接続され、顧客に各種画面を提供し、当該画面に入力された情報を受け付けるためのインターフェース機能を有する。また、入出力インターフェースサーバー201は、顧客管理DB203、データ照合部204、当座貸越管理DB202、処理実行部205と接続される。入出力インターフェースサーバー201は、顧客端末10や、でんさいネット4から各種記録請求や記録通知を受信し、でんさいネット4に各種記録請求または請求受付拒否電文等を送信する機能を有する。また、入出力インターフェースサーバー201は、でんさいネット4から支払不能処分もしくは債務者利用停止処分(以下、あわせて「支払不能処分」という。)の通知(以下、「支払不能通知」という。)を受信する。入出力インターフェースサーバー201は、支払不能通知を受けると、当座貸越管理DB202(または顧客管理DB203など)に対して、支払不能処分となった利用者および、その利用者が債務者として記録されているでんさいの情報を記録してもよい。さらに、入出力インターフェースサーバー201は、提示する種々の画面を通じて、顧客または各営業店から、申し込み情報、担保差入対象でんさいなどに関する情報を得て、連携するデータベースにその情報を格納する。入出力インターフェースサーバー201が、データ照合部204(または顧客管理DB203)から、債権者として記録されているでんさいの情報を得て、担保差入候補となるでんさいを一覧にした画面を生成し顧客に提示し、担保差入対象とするでんさいを選択させるよう構成してもよい。
当座貸越管理DB202は、データ照合部204、入出力インターフェースサーバー201、処理実行部205などと接続される。当座貸越管理DB202は、主に、担保差入対象とされるでんさいの情報、顧客単位の貸付極度額、担保単位の貸付極度額、適用極度額、貸付可能金額、貸付利用残高など、貸付に関する情報全般の管理をする。当座貸越管理DB202は、顧客管理DB203で管理される顧客が債権者として記録されているでんさい情報と連携され、顧客の担保指定決済口座が、債権者決済口座として記録されているでんさいを自動的に担保差入対象として管理するよう構成されてもよい。または、債権者決済口座の記録に関わらず(債権者決済口座が担保指定決済口座であるかないかに関わらず)、顧客の選択により担保差入対象として任意のでんさいを指定する構成を採用してもよい。後者の構成の場合は、(例えば、担保差入対象を示すフラグなどを用いて)担保差入対象であることを登録することにより、担保差入対象のでんさいを識別し管理してもよい。当座貸越管理DB202を顧客管理DB203と連携させ、支払不能処分を受けた利用者が債務者として記録されているでんさいの情報を共有してもよい。さらに当座貸越管理DB202は、適用極度額、顧客単位および担保単位での貸付極度額、貸付利用残高、貸付可能金額などの情報を管理する貸付残高管理情報や、貸付指定決済口座や担保指定決済口座などの各種口座情報などを管理する。当座貸越管理DB202に登録された情報は、後述する貸付DB212と適宜連携が取られる。当座貸越管理DB202についての詳細は、下記でさらに詳細に説明する。
顧客管理DB203は、データ照合部204、入出力インターフェースサーバー201、処理実行部205などと接続される。顧客管理DB203は、銀行システム22を利用する顧客に関する、例えば、企業名、口座情報などの全般的な情報、顧客の与信に関する情報全般、および、顧客が債権者として記録されているでんさい情報などを格納する。顧客管理DB203は、銀行システム22を通じて記録原簿への記録が行われたでんさいに関する各種情報、例えば、各でんさいの記録番号、債権金額、支払期日、債権者および債務者の情報(例えば、名前、決済口座など)、などを格納する。上述のように、顧客管理DB203を当座貸越管理DB202と連携させ、顧客のでんさい、およびその債務者について、支払不能情報を連携させてもよい。
データ照合部204は、入出力インターフェースサーバー201、当座貸越管理DB202、顧客管理DB203、処理実行部205と接続される。データ照合部204は、登録されたでんさい情報などを照合し、担保差入対象となり得るでんさいを抽出する機能を有する。さらに、データ照合部204は、処理実行部205と連携して、または単独で、担保差入対象のでんさいの債務者や債権金額に基づき、担保価値の合計額、担保単位の貸付極度額、適用極度額、貸付利用残高および/または貸付可能金額などを算出し、これら算出した情報を当座貸越管理DB202などに記録してもよい。データ照合部204は、処理実行部205と連携してまたは単独で、支払不能処分となった債務者のでんさいまたは期日到来したでんさいの情報を、担保差入対象から除外する情報を当座貸越管理DB202などに記録してもよい。データ照合部204は、処理実行部205と連携してまたは単独で、顧客からの入出金、担保差入対象のでんさいの債務者への支払不能処分や期日到来、および期日到来のでんさいの口座間送金決済資金による貸付回収などに応じて、担保単位の貸付極度額、適用極度額、貸付利用残高および/または貸付可能金額などを再算出し、これら再算出した情報を当座貸越管理DB202などに記録してもよい。
処理実行部205は、入出力インターフェースサーバー201、データ照合部204、顧客管理DB203、当座貸越管理DB202、ホストサーバー21の顧客預金DB211および貸付DB212と接続される。また、図示しない銀行の入出金システムと接続され、状況に応じて、振替などの指示を与える。処理実行部205は、ホストサーバー21の、担保指定決済口座5および貸付指定決済口座6の情報を包含する顧客預金DB211を参照し、貸付指定決済口座6への入金や、担保差入対象のでんさいの期日が到来し口座間送金決済がされると、被振込された資金を貸付DB212などに振替えて回収する指示を与える。なお、口座間送金決済資金の被振込の電文に含まれる債権番号を有するEDI情報によって、担保差入対象のでんさいの決済資金であることが識別され得る。処理実行部205は、単独でまたはデータ照合部204と連携して、債務者が支払不能処分となったでんさいや、支払期日が到来したでんさいの情報を、担保差入対象から除外する情報を当座貸越管理DB202などに記録してもよい。さらに、その後、処理実行部205は、単独でまたはデータ照合部204と連携して、担保単位の貸付極度額、適用極度額、貸付利用残高および/または貸付可能金額などを再算出し、これら再算出した情報を当座貸越管理DB202などに記録してもよい。また、処理実行部205は、でんさいネット4から支払不能通知を受信すると、単独でまたはデータ照合部204と連携して、当座貸越管理DB202などに対して、当該支払不能処分の利用者およびその利用者が債務者として記録されているでんさいについての支払不能情報を記録してもよい。さらに、処理実行部205は、単独でまたはデータ照合部204と連携して、当座貸越管理DB202を参照し、貸付金額(すなわち、貸付利用残高)が適用極度額を上回ることを検知すると、アラートを生成し、入出力インターフェースサーバー201を介して顧客端末10または営業店端末11に対するアラートおよび引出し拒否電文を送信してもよい。すなわち、処理実行部205は、ホストサーバー21における入出金システムと連携して、適用極度額を上限として口座引落しに対する貸付を許容する。貸付金額(すなわち、貸付利用残高)が適用極度額を上回ることの検知処理は、担保差入対象のでんさいの追加や期日到来、支払不能通知の受信、貸付指定決済口座からの資金引落し要求などを契機として、および/または定期的に行われてもよい。
データ照合部204および/または処理実行部205は、さらに、入出力インターフェースサーバー201を介して、譲渡記録請求などを受信した際に、請求に係わるでんさいが担保差入対象であることを確認すると、でんさいネットへの記録請求をブロックする機能を有する。債務者からの支払等記録請求受付にあっては、入出力インターフェースサーバー201、データ照合部204および/または処理実行部205は、債権者である顧客に代わってでんさいネット4に対して、否認通知を送信する機能を有する。
ホストサーバー21は、DRS20と接続され、銀行内の基幹系サーバーとしての機能を持つ。貸付DB212、および顧客預金DB211などを有する。
顧客預金DB211は、処理実行部205と貸付DB212と接続される。顧客預金DB211は、担保差入対象とされたでんさいの債権者決済口座となり、口座間送金決済資金の入金口座となる担保指定決済口座5、および当座貸越極度額を設定する貸付指定決済口座6などの情報を包含する。上述したように、担保指定決済口座5および貸付指定決済口座6を分けて個別に管理しても、同一の口座としてもよい。顧客預金DB211は、担保指定決済口座5、および貸付指定決済口座6に対する入出金の記録を格納する。さらに、これらの口座と当座貸越管理DB202における貸付情報は関連付けられる。
貸付DB212は、顧客預金DB211と接続され、貸付指定決済口座への入金または口座間送金決済にともなう資金の被振込がなされ、その時点で貸付が発生している場合は、入金された当該資金は貸付DB212にて貸付回収、すなわち勘定処理がなされ、その情報が連携される。
でんさいネット4は、上記の電子債権記録機関であり、利用者は、DRS20を通じて、でんさいネット4が提供する各種サービスを利用することができる。でんさいネット4は、送受信部301と、記録原簿登録部302と、記録原簿DB303などを備える。送受信部301は、DRS20の入出力インターフェースサーバー201と債務者取引銀行3と接続される。送受信部301は、DRS20の入出力インターフェースサーバー201から送信される、でんさいに関する各種記録請求などを送受信する。また、送受信部301は、債務者取引銀行3から口座間送金決済の結果情報を受信し、DRS20の入出力インターフェースサーバー201に支払不能通知を送信する。記録原簿登録部302は、記録原簿DB303に、でんさいに関する情報を登録する。記録原簿DB303は、発生記録、譲渡記録、支払等記録などの記録内容を格納する。
なお、本実施形態の顧客端末10および営業店端末11、銀行システム22およびDRS20、ホストサーバー21などを構成する各種端末およびサーバーは、プロセッサ、メモリ(ROM、RAM、EEPROM、磁気ストレージデバイス、またはその他あらゆる媒体であって、情報を保存することに用いられ、且つ、アクセスされ得る媒体)、システムバスなどを備えた通常のコンピューターであって、無線または有線でネットワークに接続するための機能の他、必要に応じて記憶装置や、LCD、タッチパネルなどの表示装置、あるいはキーボード、マウス、音声入力装置、タッチパッドなどの入力機器を備える。これに限られず、本技術分野で知られた様々なハードウェアを内蔵あるいは接続することができる。また、顧客端末10および営業店端末11や各種サーバーには、OSや様々なドライバーまたはアプリケーションがインストールされ、本発明における実施形態で後述する様々の処理を全体として実行する。
図3は、本発明の一実施形態に係る、当座貸越管理DB202で管理されるデータ構造の一例を説明する図である。図面において記載されている、債権番号、債権金額、担保価値、支払期日、債務者および債権者の情報などは、説明のために簡略化させた一例にすぎず、実際に使用されているものとは異なることは言うまでもない。
貸付指定決済口座情報2021は、当座貸越の対象となる口座に関する情報を格納する。顧客は当該口座から貸付可能金額の範囲内であれば、残高を超えて資金の引出しができる。当該口座に入金された場合、入金された時点で貸付が発生していれば、即座に回収の対象となる。主に、支店情報、口座種別、口座番号の情報などを格納する。
担保指定決済口座情報2022は、顧客が債権者として記録されているでんさいのうち、担保差入対象となるでんさいについての債権者決済口座として指定されるべき口座に関する情報を格納する。当該口座に口座間送金決済資金が被振込された場合、その時点で貸付が発生していれば、即座に回収の対象とされる。なお、回収の際には、貸付金額を超えた金額を回収しないようにシステム制御し、余剰資金は当該口座に入金されるべきである。主に、支店番号、口座種別、口座番号の情報などを格納する。
貸付残高管理情報2023は、顧客の口座に対する貸付についての情報全般を格納する。顧客の信用状況に応じて設定される顧客単位の貸付極度額と、担保差入対象のでんさいのうち、担保価値として算出された金額の例えば60%を設定額とする担保単位の貸付極度額情報などを格納する。なお、60%は単に説明のための例示であって、いかなる値にも設定可能であることは言うまでもない。一例であって限定して解釈されるべきではないが、顧客と自動当座貸越契約を締結する際に、銀行システム22は、顧客単位の貸付極度額情報と担保単位の貸付極度額情報を比較し、いずれか低い金額の方を、その時点の適用極度額として設定すべきである。本例においては、担保単位の貸付極度額の方が低額であるため、適用極度額は担保単位の貸付極度額である110,400,000円に設定される。貸付利用残高は、顧客に貸付されている資金の合計金額を表す。例えば、2度にわたり、残高を超えて、10,000,000円の引出しが行われたとすると、貸付利用残高は20,000,000円となる。貸付可能金額は、適用極度額から貸付利用残高を引いた金額であって、今後さらに顧客が、貸付指定決済口座または担保指定決済口座から引出し可能な資金の上限金額を表す。本例においては、適用極度額が110,400,000円であり、既に顧客に対して20,000,000円貸付されているので、顧客はさらに90,400,000円まで貸付指定決済口座から残高を超えて引出し可能である。貸付利用残高および貸付可能金額は、貸付指定口座への入出金または担保差入対象のでんさいの口座間送金決済の被振込資金による貸付回収により更新される。担保単位の貸付極度額および適用極度額も、担保差入対象のでんさいの追加や債務者の支払不能処分、期日到来により更新される。
担保管理情報2024は、債権番号、債権金額といった担保差入対象のでんさいについての情報、担保価値金額、支払不能処分を受けた債務者が記録されているでんさいであることを示す支払不能フラグや担保差入対象であることを示す担保差入フラグ情報などを格納する。本例においては、顧客は合計7件のでんさいを保有しており、債権番号777777777以外の6件のでんさいは担保指定決済口座が債権者決済口座として記録されているものとする。
ある実施形態においては、担保指定決済口座が債権者決済口座として記録されているでんさいを自動的に担保差入対象として選定し、識別する。一方、債権者決済口座に係わらず、顧客の選別またはその他条件に基づいて、担保差入対象のでんさいを選別する実施形態においては、担保差入フラグにより担保差入対象のでんさいを識別してもよい。
本例においては、債権番号111111111〜777777777の計7件のでんさいについて、顧客が債権者として記録されており、その合計債権金額は210,000,000円である。例えば、2014年9月1日の時点で、債権番号111111111〜666666666の計6件のでんさいが、担保差入対象として選定されるものとする。
回収不能リスクを回避するために、同一銘柄のでんさいの割合が合計債権金額の4割を超えるものは、担保価値の計算対象外とする。本例においては、債権番号111111111と222222222が、同一債務者(利用者番号:444444444)であってそれらの債権金額の合計が全体の4割を超える。したがって、債権番号222222222のでんさいについては、債権金額の一部を担保価値に算入させず、債権金額50,000,000円のうち、34,000,000円を担保価値に算入する。さらに、2014年9月20日に、利用者番号666666666の利用者について支払不能通知を受けると、債権番号4444444のでんさいでんさいの担保差入フラグが解除され、担保価値は0円となる。すると、2014年9月30日時点の担保価値合計は184,000,000円となり、この金額の例えば60%を担保単位の貸付極度額として設定することができる。
例えば、その後、2014年10月1日に、債権番号1111111のでんさいが支払期日を迎えると、担保差入フラグを解除し担保価値を計算し直す。債権番号2222222は、1111111と同一債務者のため担保価値が債権金額より減額されていたが、1111111が担保差入対象から外れたことで債権金額全額50,000,000円を担保価値とすることが可能となり、担保価値合計は150,000,000円となる。
図4は、事例に従い、本発明の一実施形態に係る処理を説明する図である。顧客1は、以下の表のとおり、1から5のでんさいを担保差入指定し、予め設定されている顧客単位の貸付極度額が100,000,000円であるとする。
ステップ401において、顧客は自動当座貸越契約の申し込み情報を、銀行2に対して送信する。顧客端末10または営業店端末11から電子的に申し込み情報を銀行システム22に対して送信してもよいし、書面にて申し込みしてもよい。銀行システム22は、顧客からの自動当座貸越契約の申し込みを受領すると、ステップ402において、審査情報をはじめとする顧客情報を確認し当該契約を許容可能か確認のうえ顧客が債権者として記録されている担保差入候補でんさいを抽出して送信する。ステップ403において、顧客は、図示しない担保差入候補を示す画面などから担保差入候補を選択し、銀行システム22に対して送信する。上述のように、担保指定決済口座が債権者決済口座として指定されているでんさいを自動的に担保差入対象として選定する場合は、ステップ402およびステップ403の処理は割愛してもよい。
ステップ404において、データ照合部204および/または処理実行部205は、当座貸越管理DB202において、担保差入対象として選定されたでんさいに対して担保差入フラグをつける。担保指定決済口座が債権者決済口座として指定されているでんさいを自動的に担保差入対象として選定する場合は、この処理は割愛してもよい。さらに、ステップ404においては、データ照合部204および/または処理実行部205は、担保差入対象のでんさいの債権金額の合計と担保価値の合計を算出し、担保価値の例えば6割を担保単位の貸付極度額として算出する。当ステップにおいて、前述したように、データ照合部204および/または処理実行部205は、債務者が同一のでんさいは担保差入対象でんさいの債権金額合計の例えば4割を超過する金額は担保価値として算出しない。
ステップ405において、銀行システム22は、顧客に対して適用極度額を提示する。本例においては、担保単位の貸付極度額が90,000,000円(150,000,000円の6割)であり、予め設定されている顧客単位の貸付極度額が100,000,000円であるから、適用極度額は少ない方の90,000,000円となる。
ステップ406において、顧客が適用極度額や契約条項を確認などすると、自動当座貸越契約が成立する。
次に、ステップ407において、顧客が口座残高を超えて、口座から50,000,000円を引出す処理を要求する。
ステップ408において、データ照合部204および/または処理実行部205は、当座貸越管理DB202において、貸付利用残高を50,000,000円に更新するとともに貸付可能金額を40,000,000円に更新する。当該引出しは、貸付可能金額の範囲内であるため、処理実行部205は、ホストサーバー21と連携の上、引出し処理を許容し、顧客は貸付指定決済口座から上記金額を引出す。
ステップ409において、顧客が貸付指定決済口座に対して10,000,000円入金する。データ照合部204および/または処理実行部205は、貸付利用残高を確認するなどして、貸付が発生していることを確認すると、処理実行部205は、入金された資金を自動的に貸付DB212などに振替えて回収する。データ照合部204および/または処理実行部205は、当座貸越管理DB202において、貸付利用残高を40,000,000円に、そして貸付可能金額を50,000,000円に更新する。
2014年8月30日に通番1のでんさいの期日が到来し、ステップ411において、口座間送金決済により10,000,000円の資金が担保指定決済口座に被振込される。
ステップ412において、処理実行部205は、貸付利用残高を確認するなどして、貸付が発生していることを確認すると、口座間送金決済資金で貸付回収する指示をホストサーバー21に対して与えるとともに、当座貸越管理DB202における貸付利用残高を30,000,000円に更新する。一方、通番1のでんさいは支払期日を迎えたため、担保差入フラグを外し、担保差入対象から除外する。担保差入対象のでんさいの債権金額の合計は140,000,000円(150,000,000−10,000,000円)に更新され、担保価値の合計金額も更新され、担保単位の貸付極度額は、84,000,000円に更新される。さらに、データ照合部204および/または処理実行部205は、貸付可能金額を54,000,000円(84,000,000円―30,000,000円)に更新する。
ステップ413において、さらに顧客は50,000,000円を貸付指定決済口座から引出す処理を要求する。
ステップ414において、データ照合部204および/または処理実行部205は、当座貸越管理DB202において、貸付利用残高を80,000,000円に更新するとともに貸付可能金額を4,000,000円に更新する。当該引出しは、貸付可能金額の範囲内であるため、処理実行部205およびホストサーバー21は、引出し処理を許容し、顧客は貸付指定決済口座から上記金額を引出す。
通番2のでんさいの支払期日が到来し、ステップ415において、口座間送金決済により20,000,000円が担保指定決済口座に被振込される。
ステップ416において、データ照合部204および/または処理実行部205は、貸付利用残高を確認するなどして、貸付が発生していることを確認すると、処理実行部205は、口座間送金決済資金で貸付回収するための指示をホストサーバー21に対して与えるとともに、当座貸越管理DB202における貸付利用残高を60,000,000円に更新する。一方、通番2のでんさいは支払期日を迎えたため、担保差入フラグを外し、担保差入対象から除外する。担保差入対象でんさいの債権金額の合計は120,000,000円(140,000,000−20,000,000円)に更新され、担保価値の合計金額も更新され、担保単位の貸付極度額は、72,000,000円に更新される。さらに、データ照合部204および/または処理実行部205は、貸付可能金額を12,000,000円(72,000,000円―60,000,000円)に更新する。
通番3のでんさいは支払期日が到来したのでステップ417において、データ照合部204および/または処理実行部205は、通番3のでんさいについて、担保差入フラグを外し、担保価値を0円に更新し、担保差入対象から除外する。担保差入対象でんさいの債権金額の合計は90,000,000円(120,000,000−30,000,000円)に更新され、担保価値の合計金額も更新され、担保単位の貸付極度額は、54,000,000円に更新される。さらに、データ照合部204および/または処理実行部205は、貸付可能金額を上回って貸付がされていることを把握する(54,000,000円―60,000,000円)。
ステップ418において、処理実行部205は、顧客1または銀行内の管理部門や営業店に対して、貸付可能金額を上回って貸付がされている旨のアラートを送信する。
さらにその後、通番3のでんさいの債務者が支払不能となると、ステップ419において、支払不能通知がでんさいネット4から送信されるのでステップ420において支払不能フラグを登録する。
図5は、本発明の一実施形態に係る、図4におけるステップ408の貸付を行う際の処理をより詳細に説明した図である。ステップ501において、顧客が貸付指定決済口座の預金残高を超える金額の出金の指示を行うと、ステップ502において、データ照合部204および/または処理実行部205は、顧客が引出しを行おうとする口座に対して、貸付可能金額の枠(適用極度額)が設定されているか判断される。口座に対して貸付可能金額の枠が設定されていなければ、処理は終了する。一方、貸付可能金額の枠が設定されていることを確認すると、ステップ503に進み、データ照合部204および/または処理実行部205により、顧客が引出そうとする金額は、預金残高と貸付可能金額の合計金額の範囲内であるか確認される。
顧客が引出そうとする金額が貸付可能金額を超えた額であることが判定されると、処理は終了する。この際、顧客に対して、「貸付可能金額を超えた出金は認められません」などのメッセージを通知してもよい。
一方、顧客が引出そうとする金額が預金残高と貸付可能金額の合計金額の範囲内であることが判定されると、ステップ504において、顧客に対して、資金の支払が実行される。
ステップ505において、貸付利用残高を、引出した資金分を加算することにより更新するとともに、貸付可能金額も現在の貸付可能金額から引出した資金分を差し引くことにより更新する。
図6は、本発明の一実施形態に係る、図4におけるステップ411で、口座間送金決済資金が被振込された際の処理をより詳細に説明した図である。ステップ601において、口座間送金決済資金が被振込される。ステップ602において、データ照合部204および/または処理実行部205は、当座貸越管理DB202を参照して、被振込電文のEDI情報に含まれる債権番号に一致するでんさいが担保として登録されているか照合する。一致するでんさいがあることを判別すると、ステップ603に進み、データ照合部204および/または処理実行部205は、当該でんさいに関係付けられた顧客の貸付指定決済口座に対する貸付利用残高を参照し、貸付が発生しているか確認する。一方、データ照合部204および/または処理実行部205は、EDI情報に含まれる債権番号に一致するでんさいが、当座貸越管理DB202に担保として登録されていなければ、処理を終了する。
データ照合部204および/または処理実行部205は、ステップ603において貸付が発生していることを確認すると、ステップ604に進み、データ照合部204および/または処理実行部205は、被振込された金額と貸付利用残高を比較する。被振込金額が貸付利用残高より少ない場合、ステップ605に進み、被振込金額を全て回収してステップ608に進む。一方、被振込金額が貸付利用残高より多い場合、ステップ606に進み、データ照合部204および/または処理実行部205は、貸付利用残高分の資金のみ回収し、ステップ607において、被振込金額から貸付回収分を差し引いた資金を顧客の決済口座に入金する。
さらに、ステップ608において、貸付利用残高、および貸付可能金額を更新する。
なお、本発明の一実施形態において、担保差入対象とされるでんさいは、銀行への譲渡記録請求などを必ずしも経ず、あくまでも顧客と銀行との契約に基づき、担保として設定されるにすぎない。したがって、担保差入対象とされるでんさいの債権者である顧客が勝手に、譲渡記録請求、保証記録請求および/または支払等記録請求を請求し記録される事態は銀行にとっては損害を及ぼしかねない。さらに、でんさいの債務者からの支払等記録請求も銀行にとって損害を及ぼしかねない。したがって、これらの請求を妨げる機能が求められる。
本発明の一実施形態においては、銀行システム22の入出力インターフェースサーバー201が、顧客からの、譲渡記録請求などを受信すると、データ照合部204および/または処理実行部205が、請求に係わるでんさいが、当座貸越管理DB202に登録され、担保フラグが付されているか否か確認する。データ照合部204および/または処理実行部205が、請求に係わるでんさいに担保フラグが付されていることを確認すると、入出力インターフェースサーバー201経由で当該要求はでんさいネットへの記録請求を行わない。その際、認められない旨の通知を顧客へ返してもよい。また、債権者決済口座によって担保差入対象のでんさいを識別する実施形態においては、債権者決済口座によって担保差入対象のでんさいであることを判別し、要求を認めるか認めないかを決定してもよい。さらに、債務者からの支払等記録請求にあっては、本発明の一実施形態においては、でんさいネット4に対して、否認通知を送信する。
本明細書および図面において開示される実施形態は一例にすぎず、本発明の技術的範囲を定める際に、本開示の内容に限定して解釈されるべきではない。説明のため、処理実行部205またはデータ照合部204を、それぞれ分けて記載したが、それぞれの機能を統合、連携させ、それぞれが有する機能の一部または全部を他方に持たせてもよい。本実施形態で開示されるデータベース群も、それぞれが有するデータの一部または全部を他方に持たせ、統合、連携さてもよい。
以上説明したように、本発明によれば、顧客が債権者として記録されているでんさいを担保として自動当座貸越機能を提供するものであって、本発明によれば、借入実行、担保差入対象のでんさいの追加や債務者の支払不能処分、でんさいの期日到来、口座間送金決済資金の被振込および決済口座への入金などにともなう貸付回収、および/または貸付極度額や貸付可能残高などの計算処理を自動化することが可能になる。当座貸越機能が自動化されることにともない、作業の効率性および顧客にとっての利便性を高めるとともに、処理の迅速性を高め、さらには、顧客にとっては、口座への入金および担保対象とされたでんさいの口座間送金決済資金が即座に貸付金に充当されることにより、金利計算上のメリットを享受することが可能になる。
1 顧客
2 顧客取引銀行
3 債務者取引銀行
4 でんさいネット
5 担保指定決済口座
6 貸付指定決済口座
7 決済口座
8 貸付DB
9 顧客1が債権者として記録されているでんさい情報
10 顧客端末
11 営業店端末
20 でんさいネット連携システム(DRS)
21 ホストサーバー
22 銀行システム
101 送受信部
102 入出力部
201 入出力インターフェースサーバー
202 当座貸越管理DB
203 顧客管理DB
204 データ照合部
205 処理実行部
211 顧客預金DB
212 貸付DB
301 送受信部
302 記録原簿登録部
303 記録原簿DB
2021 貸付指定決済口座情報
2022 担保指定決済口座情報
2023 貸付残高管理情報
2024 担保管理情報

Claims (12)

  1. 電子記録債権を担保として自動当座貸越機能を提供するシステムであって、
    顧客が債権者として記録されている電子記録債権情報を格納する顧客管理データベースと、
    前記顧客に関連付けられた所定の決済口座ごとの残高および入出金情報を記憶する顧客預金データベースと、
    前記顧客が債権者として記録されている電子記録債権に対する前記顧客による選択に基づき、または担保指定決済口座に関連付けられた電子記録債権の抽出に基づき、前記電子記録債権を担保差入の対象として登録し、前記担保差入の対象として登録された電子記録債権の債務者や債権金額に基づき担保価値を計算し、前記担保価値に基づき担保単位の貸付極度額を算出し、適用極度額を設定するデータ照合部と、
    前記顧客に関連付けられた所定の決済口座に対して前記適用極度額を上限として貸付を許容する処理実行部であって、前記所定の決済口座への入金、および/または、前記担保差入の対象として登録された電子記録債権の口座間送金決済資金が被振込された際に、前記所定の決済口座に貸付が発生していることを検知すると、前記所定の決済口座への入金資金および/または前記口座間送金決済資金で即座に前記貸付の回収に充当する、処理実行部とを有する
    ことを特徴とする電子記録債権を担保として自動当座貸越機能を提供するシステム。
  2. 前記処理実行部はさらに、単独でまたはデータ照合部と連携して、
    前記担保差入の対象として新たな電子記録債権が登録された際に前記電子記録債権を前記担保差入の対象として登録し、あるいは、前記担保差入の対象として登録された電子記録債権が支払期日を迎えた際には前記担保差入の対象としての登録を除外する処理を行い、
    前記担保単位の貸付極度額、前記適用極度額および貸付可能金額を再算出する
    ことを特徴とする請求項1のシステム。
  3. 前記処理実行部はさらに、単独でまたはデータ照合部と連携して、
    前記所定の決済口座から資金の引出しがされた際には、貸付利用残高および貸付可能金額を再算出する請求項1または2いずれか1項に記載のシステム。
  4. 前記処理実行部はさらに、単独でまたはデータ照合部と連携して、
    前記所定の決済口座に資金が入金された際および/または担保差入の対象として登録された電子記録債権の口座間送金決済資金が被振込された際に前記所定の口座に貸付が発生している場合には、前記所定の決済口座への入金資金および/または前記口座間送金決済資金で即座に前記貸付の回収に充当するとともに、貸付利用残高および貸付可能金額を再算出する、
    ことを特徴とする請求項1ないし3いずれか1項に記載のシステム。
  5. 前記処理実行部はさらに、
    でんさいネット(登録商標)から支払不能通知を受信し、前記支払不能通知に含まれる支払不能処分対象の利用者が前記担保差入の対象として登録された前記電子記録債権の債務者として記録されていることを判別すると、単独でまたはデータ照合部と連携して、前記判別された利用者が債務者となっている担保差入の対象の電子記録債権に支払不能情報の登録をし、担保価値を解除するとともに、前記担保単位の貸付極度額、前記適用極度額および貸付可能金額を再算出する、
    ことを特徴とする請求項1ないし4いずれか1項に記載のシステム。
  6. 前記処理実行部はさらに、
    前記担保差入の対象として登録された電子記録債権の口座間送金決済資金が被振込された際に、
    単独でまたはデータ照合部と連携して、前記被振込された口座間送金決済資金と貸付利用残高を比較し、
    前記被振込された前記口座間送金決済資金が前記貸付利用残高より少ない場合、前記被振込された前記口座間送金決済資金を全て回収充当し
    前記被振込された前記口座間送金決済資金が前記貸付利用残高より多い場合、前記被振込された前記口座間送金決済資金のうち前記貸付利用残高の金額分の資金のみ回収し、前記被振込された前記口座間送金決済資金から前記貸付利用残高の金額分の資金を差し引いた資金を前記所定の決済口座に入金させる
    ことを特徴とする請求項1ないし5いずれか1項に記載のシステム。
  7. 前記顧客または前記顧客以外のその他利用者から、電子記録債権の譲渡記録請求、保証記録請求および/または支払等記録請求を受け付ける入出力インターフェースサーバーをさらに有し、
    前記入出力インターフェースサーバーは、前記顧客から電子記録債権の前記譲渡記録請求および/または前記保証記録請求および/または前記支払等記録請求を受け付けると、単独でまたは前記データ照合部および/または前記処理実行部と連携して、前記譲渡記録請求および/または前記保証記録請求および/または前記支払等記録請求に係わる電子記録債権が前記担保差入の対象として登録されていることを確認すると、前記譲渡記録請求および/または前記保証記録請求および/または前記支払等記録請求の処理を中止し、前記譲渡記録請求および/または前記保証記録請求および/または前記支払等記録請求は認められない旨の電文を前記顧客に返す
    ことを特徴とする請求項1ないし6いずれか1項に記載のシステム。
  8. 前記顧客または前記顧客以外のその他利用者から、電子記録債権の譲渡記録請求、保証記録請求および/または支払等記録請求を受け付ける入出力インターフェースサーバーをさらに有し、
    前記入出力インターフェースサーバーは、前記顧客以外のその他の利用者からの前記支払等記録請求を受け付けると、単独でまたは前記データ照合部および/または前記処理実行部と連携して、前記支払等記録請求に係わる電子記録債権が前記担保差入の対象として登録されていることを確認すると、受け付けした前記支払等記録請求の否認通知を作成しでんさいネットに送信する
    ことを特徴とする請求項1ないし7いずれか1項に記載のシステム。
  9. 前記適用極度額は、顧客ごとに設定された顧客単位の貸付極度額もしくは前記担保単位の貸付極度額、のいずれか小さい金額に設定される
    ことを特徴とする請求項1ないし8いずれか1項に記載のシステム。
  10. 前記適用極度額を設定する際に、前記担保差入の対象の電子記録債権の債権金額の合計に対する同じ債務者の電子記録債権の債権金額の合計が、所定の割合を超える場合に、前記所定の割合を超える金額については、前記担保価値の算出には含まない
    ことを特徴とする請求項1ないし9いずれか1項に記載のシステム。
  11. 前記担保指定決済口座と前記所定の口座は同一の口座である
    ことを特徴とする請求項1ないし10いずれか1項に記載のシステム。
  12. 電子記録債権を担保として自動当座貸越機能を提供する方法であって、
    コンピューターが、
    顧客管理データベースに顧客が債権者として記録されている電子記録債権情報を格納するステップと、
    顧客預金データベースに前記顧客に関連付けられた所定の決済口座ごとの残高および入出金情報を記憶するステップと、
    前記顧客が債権者として記録されている電子記録債権に対する前記顧客による選択に基づきまたは前記顧客の前記所定の決済口座に関連づけられた電子記録債権の抽出に基づき、前記電子記録債権を担保差入の対象として登録し、前記担保差入の対象として登録された電子記録債権の債務者や債権金額に基づき担保価値を計算し、前記担保価値に基づき担保単位の貸付極度額を算出し、適用極度額を設定するステップと、
    前記所定の決済口座に対して前記適用極度額を上限として貸付を許容するステップと、前記所定の決済口座への入金、および/または、前記担保差入の対象として登録された電子記録債権の口座間送金決済資金が被振込された際に、前記所定の決済口座に貸付が発生していることを検知すると、前記決済口座への入金資金および/または前記口座間送金決済資金で即座に前記貸付の回収に充当するステップを実行する
    ことを特徴とする電子記録債権を担保として自動当座貸越機能を提供する方法。
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