JP2006082379A - キャリッジガイド軸の軸受装置、記録装置及び液体噴射装置 - Google Patents

キャリッジガイド軸の軸受装置、記録装置及び液体噴射装置 Download PDF

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Abstract

【課題】組立後の潤滑剤の補充が可能で、潤滑剤の外部への漏出と摺接部への異物の侵入を防止でき、永年に亘る滑らかな移動を可能にしたキャリッジガイド軸の軸受装置等を提供する。
【解決手段】本発明は、キャリッジガイド軸12と直接摺接する摺接部30に対して主走査方向X外側から連通する外部潤滑剤充填空間31と、当該外部潤滑剤充填空間31と連通し、キャリッジガイド軸12にキャリッジ10を組み付けた後においても外部から潤滑剤Gを注入できる注入口32とを備えている。また外部潤滑剤充填空間31には、摺接部30の外側端面37の一部を切り欠くことによって形成され、注入口32から延びている潤滑剤供給経路33が連接されている。
【選択図】図4

Description

本発明は、キャリッジガイド軸に沿って主走査方向に往復動するキャリッジに対して設けられ、キャリッジガイド軸と摺接嵌合するキャリッジガイド軸の軸受装置及び該軸受装置を備えた記録装置に関する。
更に本発明は、インク等の液体をそのヘッドから吐出(噴射)して被記録材(被液体噴射材)に記録を実行する(液体を付着する)インクジェット式記録装置などの液体噴射装置及び該液体噴射装置において設けられるキャリッジガイド軸の軸受装置に関するものである。
ここで液体噴射装置とは、インクジェット式記録ヘッドが用いられ、該記録ヘッドからインクを吐出して被記録材に記録を行なうプリンタ、複写機およびファクシミリ等の記録装置に限らず、インクに代えてその用途に対応する液体を前記記録ヘッドに相当する液体噴射ヘッドから被記録材に相当する被液体噴射材に噴射して、前記液体を前記被液体噴射材に付着させる装置を含む意味で用いる。
液体噴射ヘッドとして、前記記録ヘッドの他に、液晶ディスプレー等のカラーフィルター製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレーや面発光ディスプレー(FED)等の電極形成に用いられる電極材(導電ペースト)噴射ヘッド、バイオチップ製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド、更に精密ピペットとしての試料噴射ヘッド等が挙げられる。
スライド軸上を移動するスライダ部材の軸受部に対して、潤滑剤を供給する手段としては、従来から種々発案されている。下記の特許文献1では、スライド軸にコイルスプリング状のコイル部材を装着し、コイル部材のコイルの間に潤滑剤を充填している。そして、充填された潤滑剤は、スライダ部材の移動に伴って軸受部に進入し供給されるようになっている。しかし、このような特許文献1の構成では、潤滑剤を充填するコイル部材が常に露出した状態にあり、別途シール構造等も設けられていないため、外部から異物が混入し易く、軸受部に異物が至ったような場合には、スライダ部材の円滑な移動を妨げるおそれがある。
また、インクジェット式記録装置あるいは液体噴射装置の一例であるインクジェットプリンタに適用したものとして、下記特許文献2、3に示す機構が存在する。特許文献2は、軸受部の両端にグリス遮断部材としてフェルトリングを設け、グリスを接触部に留めてキャリッジを移動させるようにしたものである。即ち接触部への外部からの異物の侵入を防止する封止機能を備えることによって、キャリッジの円滑な動きを確保するようにしたものである。しかし、永年の使用等によってグリスの量が減少した場合や、グリスの粘度が増し、所望の潤滑特性が得られなくなったような場合には、グリスを補充してやる必要が生ずる。このような場合には、複雑な作業手順を経てキャリッジガイド軸からキャリッジを取り外し、分解した後でなければグリスの補充はできなかった。
特許文献3は、軸受部の内側に設けられる潤滑剤収納部、潤滑剤収納部を形成する潤滑剤案内形成部及び堰形成部の構造とこれらの効果等に言及している。即ち、潤滑剤案内形成部によって摺接部への潤滑剤の供給を円滑にし、堰形成部のかき取り作用によって余分な潤滑剤を回収するようにしている。しかし、特許文献3の場合も特許文献2の場合と同様、潤滑剤の量が減少した場合や所望の潤滑特性が得られなくなった場合には、複雑な作業手順を経てキャリッジガイド軸からキャリッジを取り外し、分解した後でなければ潤滑剤の補充はできなかった。
実開平5−6222号公報 特開2004−181682号公報 特開2004−138140号公報
そこで本発明は、このような背景技術及び背景技術が抱えていた問題点の存在を踏まえてなされたものであって、組立後における潤滑剤の補充を可能にし、潤滑剤の外部への漏出及び摺接部への異物の侵入を防止することでキャリッジの永年に亘る滑らかな移動を可能にしたキャリッジガイド軸の軸受装置及び該軸受装置を備えた記録装置等を提供することを課題とするものである。
上記課題を解決するために本発明の第1の態様に係るキャリッジガイド軸の軸受装置は、キャリッジガイド軸に沿って主走査方向に往復動するキャリッジに対して設けられ、キャリッジガイド軸と摺接嵌合するキャリッジガイド軸の軸受装置であって、前記キャリッジガイド軸の軸受装置は、キャリッジガイド軸と直接摺接する摺接部に対して主走査方向外側から連通する外部潤滑剤充填空間と、当該外部潤滑剤充填空間と連通し、キャリッジガイド軸にキャリッジを組み付けた後においても外部から潤滑剤を注入できる注入口とを備えていることを特徴とするものである。
本発明の第1の態様によれば、キャリッジガイド軸にキャリッジを組み付けた後において、外部から潤滑剤を補充することが可能となり、キャリッジの永年に亘る滑らかな移動を可能にする。
本発明の第2の態様に係るキャリッジガイド軸の軸受装置は、第1の態様において、前記外部潤滑剤充填空間は、摺接部の外側端面と、該外側端面の内周縁から摺接部内側に向けて傾斜して設けられる潤滑剤案内傾斜面と、摺接部の外側端面と対向する位置に設けられるシール部材とによって区画された空間であることを特徴とするものである。
本発明の第2の態様によれば、外部潤滑剤充填空間内に充填された潤滑剤は、摺接部の外側から潤滑剤案内傾斜面に案内されて摺接面に向けて安定供給される。また、シール部材によるシール作用によって、外部潤滑剤充填空間内の潤滑剤の外部への漏出と、摺接部内への外部からの異物の侵入は防止されている。
本発明の第3の態様に係るキャリッジガイド軸の軸受装置は、第2の態様において、前記シール部材は、液体に対する滲透性に優れ、当接する摺接部の外側端面の形状に合わせて柔軟に形状を変化させることができるリング状のフェルト材によって形成されていることを特徴とするものである。
本発明の第3の態様によれば、摺接部に外部から侵入しようとするインク等の液体はシール部材によって吸収されるから、摺接部内へのインク等の侵入は防止される。また潤滑剤として使用される粘度の高いグリス等は、シール部材によって摺接部外部への漏出が防止されるから外部潤滑剤充填空間内の潤滑剤の量は一定に保たれる。またシール部材を柔軟なフェルト材によって形成することによって複雑な外側端面形状を有する摺接部に対しても所望のシール性を発揮できる。
本発明の第4の態様に係るキャリッジガイド軸の軸受装置は、第1〜第3のいずれか1つの態様において、前記外部潤滑剤充填空間には、摺接部の外側端面の一部を切り欠くことによって形成され、注入口から延びている潤滑剤供給経路が連接されていること特徴とするものである。
本発明の第4の態様によれば、比較的簡単な構成によって注入口と外部潤滑剤充填空間とを連接する潤滑剤供給経路を形成できる。また注入口から注入された潤滑剤はキャリッジガイド軸の外周面に案内されながら円滑に外部潤滑剤充填空間内に至ることができる。
本発明の第5の態様に係るキャリッジガイド軸の軸受装置は、第4の態様において、前記注入口は前記潤滑剤供給経路の端部と、前記シール部材と、摺接部の外周側において、その一部を覆うように設けられているシャフトカバーとによって区画された空隙によって構成されていること特徴とするものである。
本発明の第5の態様によれば、外部潤滑剤充填空間内に充填された潤滑剤の外部への漏出を極力防止した状態で注入口を形成することが可能となる。
本発明の第6の態様に係るキャリッジガイド軸の軸受装置は、第5の態様において、前記潤滑剤供給経路の端部は、キャリッジガイド軸の軸方向から視た状態において、前記シャフトカバーの先端とほぼ一致する位置あるいはシャフトカバーの先端より幾分内側のシャフトカバーによって覆われた位置に設けられていること特徴とするものである。
本発明の第6の態様によれば、外部潤滑剤充填空間内に充填された潤滑剤の外部への漏出を更に確実に防止できる。また注入口への異物の侵入も防止される。
本発明の第7の態様に係る記録装置は、主走査方向に往復動し下面に記録ヘッドが搭載されたキャリッジと、キャリッジの往復動を案内する主走査方向に架け渡されたキャリッジガイド軸と、キャリッジに対して設けられ、キャリッジガイド軸と摺接嵌合するキャリッジガイド軸の軸受装置とを備え、主走査方向と直交する副走査方向に搬送される被記録材に対して所望の記録を実行する記録装置であって、前記キャリッジガイド軸の軸受装置として第1〜第6のいずれか1つの態様のキャリッジガイド軸の軸受装置を適用したことを特徴とするものである。
本発明の第7の態様によれば、キャリッジガイド軸にキャリッジを組み付けた後において、外部から潤滑剤を補充することが可能になるから、キャリッジの永年に亘る滑らかな移動を可能とし、高品質の記録を安定して長期間に亘って実行できるようになる。
本発明の第8の態様に係る液体噴射装置は、主走査方向に往復動し下面に液体噴射ヘッドが搭載されたキャリッジと、キャリッジの往復動を案内する主走査方向に架け渡されたキャリッジガイド軸と、キャリッジに対して設けられ、キャリッジガイド軸と摺接嵌合するキャリッジガイド軸の軸受装置とを備え、主走査方向と直交する副走査方向に搬送される被液体噴射材に対して液体を噴射する液体噴射装置であって、前記キャリッジガイド軸の軸受装置は、キャリッジガイド軸と直接摺接する摺接部に対して主走査方向外側から連通する外部潤滑剤充填空間と、当該外部潤滑剤充填空間と連通し、キャリッジガイド軸にキャリッジを組み付けた後においても外部から潤滑剤を注入できる注入口とを備えていることを特徴とするものである。
以下、本願発明に係るキャリッジガイド軸の軸受装置及び該軸受装置を設けた液体噴射装置の一例である記録装置について説明する。最初に本願発明の液体噴射装置、そしてその一例である記録装置を実施するための最良の形態としてインクジェットプリンタを採り上げて、その全体構成の概略を図面に基づいて説明する。
図1はインクジェットプリンタの内部構造の概略を示す斜視図、図2はインクジェットプリンタの内部構造の概略を示す側断面図である。インクジェットプリンタ100には、被液体噴射材の一例である被記録材P(以下単に用紙Pともいう。)に記録を実行する液体噴射実行手段の一例である記録実行手段の主たる構成要素として、主走査方向Xに往復可能にキャリッジガイド軸12によって軸支されたキャリッジ10が設けられている。そして、該キャリッジ10には用紙P等に液体の一例であるインクを吐出(噴射)して記録を行なう液体噴射ヘッドの一例である記録ヘッド13が搭載されている。また、キャリッジ10には、液体カートリッジの一例であるインクカートリッジ11が装着されている。
記録ヘッド13の下方には、記録ヘッド13と対向して記録ヘッド13のヘッド面と用紙P等との間のプラテンギャップPGを規定するプラテン28が設けられている。そしてキャリッジ10とプラテン28との間に、用紙P等を主走査方向Xと直交する副走査方向Yに所定の搬送量で搬送する動作と、記録ヘッド13を主走査方向Xに一往復させる間に記録ヘッド13から用紙P等にインクを噴射する動作とを交互に繰り返すことによって用紙P等に記録が行われる。
次に、用紙Pの搬送経路に従ってインクジェットプリンタ100の構成を更に説明する。先ず、最も搬送方向上流側に用紙Pを積畳する被液体噴射材積畳部の一例である給送用トレイ5が設けられている。また、給送用トレイ5には用紙Pの側端面(エッジ)に当接し、副走査方向Yへの円滑な搬送を案内するエッジガイド15が設けられている。給送用トレイ5上の用紙Pは、給送用ローラ14の回転軸17の回転に伴って、ホッパ16が所定のタイミングで上昇し、給送用ローラ14に向けて押し上げられる。
また、これらの給送用トレイ5、給送用ローラ14及びホッパ16を含む装置が自動給送装置2であり、給送用ローラ14の回転に伴って最上面に位置する用紙Pから順番に、給送用ローラ14近傍に設けられる分離作用部の一例である分離パッド等の力を借りて単位数ずつピックアップして搬送方向下流に向かって送られる。
給送用ローラ14の下流には、用紙Pの通過を検出する被液体噴射材検出手段の一例である図示しない被記録材検出手段(以下単に検出レバーという)が設けられており、検出レバーの下流には搬送用駆動ローラ19aと搬送用従動ローラ19bとによって構成される搬送用ローラ19が設けられている。このうち搬送用従動ローラ19bは、搬送用従動ローラ用のローラホルダ18の下流側において軸支され、当該ローラホルダ18は、図示しない回転軸を中心に回動可能に設けられ、かつ図示しないねじりコイルばねによって搬送用従動ローラ19bが常に搬送用駆動ローラ19aに圧接したニップ状態になるように回動付勢されている。
搬送用ローラ19によって挟圧された状態で搬送される用紙Pは、記録ヘッド13の下方の記録ポジション26に導かれ、上述のキャリッジ10及び用紙Pの動作によって用紙Pの記録面のほぼ全面に亘って所望の記録が実行される。記録ヘッド13とその下方において、これと対向して設けられるプラテン28とのプラテンギャップPGは、高精度の記録を実行する上で極めて重要な要素となっており、用紙Pの厚さの変化に応じて適宜調節されるようになっている。
記録ヘッド13の下流には、排出用駆動ローラ20aと、排出用ギザローラ20bとによって構成される被液体噴射材排出手段の一例である排出用ローラ20が設けられ、この排出用ローラ20によって排出された用紙Pは、更に下流に位置する被液体噴射材受け部の一例である排出用スタッカ50上の載置面51に排出されるようになっている。
排出用従動ローラ20bは、その外周に複数の歯を有する歯付きローラであり、排出用従動ローラ用の図示しないローラホルダによって自由回転可能に軸支されている。排出用従動ローラ20bの上流には、補助従動ローラ22が設けられ、用紙Pは該補助従動ローラ22によってやや下方に押し付けられるようになっている。また搬送用従動ローラ19bは、その軸芯位置が搬送用駆動ローラ19aよりやや下流側に配設されていて、更に排出用従動ローラ20bは、排出用駆動ローラ20aよりその軸芯位置がやや上流側に配設されている。
このような構成によって用紙Pは、搬送用ローラ19と排出用ローラ20との間において僅かに下に凸となる俗に「逆ぞり」と呼ばれている湾曲状態となり、記録ヘッド13に対向する位置にある用紙Pは、プラテン28に押し付けられ、これにより用紙Pの浮き上がりが防止され、正常に記録が実行されるようになっている。尚、補助従動ローラ22は、排出用従動ローラ20bと同様に歯付きローラから構成されており、図示しない補助従動ローラ用のローラホルダに軸支されている。
[実施例]
次に、このようなインクジェットプリンタ100に対して適用される本願発明に係るキャリッジガイド軸の軸受装置1について説明する。
図3はキャリッジを裏返した状態の斜め背面からの斜視図、図4は左右一対設けられるキャリッジガイド軸の軸受装置の一方を拡大して示す斜視図である。図5は同上、シール部材の取付金具を取り外した状態を示す斜視図、図6は同上、シール部材を取り外した状態を示す斜視図である。また図7はキャリッジガイド軸の軸受装置の一方を拡大して示す縦断面図、図8は同上、横断面図である。また図9は摺接部の内側に形成される内部潤滑剤充填空間周辺を拡大して示す斜視図である。
キャリッジガイド軸の軸受装置1は、キャリッジガイド軸12に直接摺接する摺接部30と、該摺接部30に対して主走査方向Xの外側から連通する外部潤滑剤充填空間31と、該外部潤滑剤充填空間31と連通する注入口32とを備えている。また、本実施例に係る軸受装置1にあっては、更に注入口32と外部潤滑剤充填空間31とを連接する潤滑剤供給経路33と、摺接部30の外周側において、その一部を覆うように設けられているシャフトカバー34と、摺接部30に対して主走査方向Xの内側から連通する内部潤滑剤充填空間35とを備えている。
摺接部30は、キャリッジ10の背面側下部の左右両端付近にキャリッジ10と一体に2つ設けられている。摺接部30は、キャリッジガイド軸12に直接摺接する軸受として機能する略円筒状の部材であり、その内周面はキャリッジガイド軸12と摺接する摺接面36となっている。外部潤滑剤充填空間31は、摺接部30の外側端面37と、該外側端面37の内周縁から摺接部30の内側に向けて傾斜して設けられる潤滑剤案内傾斜面38と、摺接部30の外側端面37と対向するようにその外方に設けられるシール部材39と、シャフトカバー34の内周面40とによって区画された空間である。
また、摺接部30の外側端面37は、その一部(図示の実施例にあっては半周程度の範囲)が切り欠かれており、その切り欠かれた部分が潤滑剤供給経路33になっている。潤滑剤案内傾斜面38は、外部潤滑剤充填空間31内の潤滑剤(本実施例では一例として粘度の高いグリスを使用した。以下潤滑剤と同一の符号Gを付し、グリスGとする)Gを摺接面36に導く役割を有している。従って、潤滑剤案内傾斜面38の内周縁は、摺接面36の最も外方寄りの内周縁と一致している。
シール部材39は、液体の一例であるインクに対する滲透性に優れ、当接する摺接部30の外側端面37の形状に合わせて柔軟に形状を変化し得るリング状のフェルト材によって一例として形成されている。尚、フェルト材は、グリスG等粘度の高い材料に対してはシール性を発揮するから、外部潤滑剤充填空間31内のグリスGの外部への漏出も同時に防止される。尚、シール部材39は、図4に示すように外方から取付金具42を摺接部30ないしシャフトカバー34の外周面に設けられている係止突起43に係止させることによって保持される。
注入口32は、潤滑剤供給経路33の端部に位置し、具体的には当該端部とその外周側に位置するシャフトカバー34とによって区画された空隙が注入口32となっている。また潤滑剤供給経路33の端部は、図8に示すようにキャリッジガイド軸12の軸方向から視た状態において、シャフトカバー34の先端41とほぼ一致する位置、あるいはシャフトカバー34の先端41より幾分内側のシャフトカバー34によって覆われた位置に設けられている。尚、このような構成は、注入口32からのグリスGの漏出と、注入口32への外部からの異物の侵入を防止するための構成である。
内部潤滑剤充填空間35は、図9に拡大して示すように摺接部30の内側において設けられており、潤滑剤案内傾斜面44と、シール作用部45の垂直な内壁面と、摺接部30の内側に設けられるシャフトカバー46とキャリッジガイド軸12の外周面とによって区画された空間である。尚、内部潤滑剤充填空間35内へのグリスGの充填は、製品の組立段階において行なわれ、組立後のグリスGの補充は想定されていないため、外部からのグリスGの注入を可能となる注入口32やグリスGの供給経路は特に設けられていない。
次に、このようにして構成されるキャリッジガイド軸の軸受装置1にグリスGを補充する場合の作業手順と、キャリッジが往復動する時のキャリッジガイド軸の軸受装置1の作動態様について説明する。
(1)グリスを補充する場合の作業手順
本発明では、キャリッジガイド軸12からキャリッジ10を取り外すことなく、そのまま組み付けた状態で外部から外部潤滑剤充填空間31内にグリスGを注入することが可能である。また外部潤滑剤充填空間31は、左右の摺接部30の外側にそれぞれ設けられているから、その両方にグリスGを注入する。
シャフトカバー34の先端41の内側に臨んでいる注入口32にグリスGを注入する。注入口32に注入されたグリスGは、潤滑剤供給経路33内に流入し、キャリッジガイド軸12の外周を約2分の1程進んで、潤滑剤供給経路33の終端に至り、外部潤滑剤充填空間31をいっぱいにする。
(2)キャリッジ往復動時の軸受装置の作動態様
外部潤滑剤充填空間31内に充填されたグリスGは、キャリッジ10の移動に伴って、潤滑剤案内傾斜面38のグリス案内作用によって摺接面36に供給される。また、シール部材39によるシール作用によって、グリスGの外部への漏出と外部からの異物やインク等の侵入は防止されている。
また注入口32は、シャフトカバー34によって被覆されているから、注入口32からのグリスGの外部への漏出と外部からの異物の侵入も防止されている。また摺接面36に供給されたグリスGの一部は、摺接部30の内側に移動するが、摺接部30の内側には内部潤滑剤充填空間35が形成されており、内部潤滑剤充填空間35のシール作用部45のシール作用によってグリスGの外部への漏出は防止されている。
[他の実施例]
本願発明に係るキャリッジガイド軸の軸受装置1及び該軸受装置1を備えた記録装置100等は、以上述べたような構成を基本とするものであるが、本願発明の要旨を逸脱しない範囲内の部分的構成の変更や省略等を行なうことも勿論可能である。例えば、シール部材の材料としては、所望のシール性と柔軟性を備えるものであれば、フェルト材に限らず種々の材料が適用できる。また、摺接部30の外側端面37を切り欠くことによって形成される潤滑剤供給経路33は、外側端面37の半周程度の範囲に設ける他、それより小さな範囲や大きな範囲であってもよいし、潤滑剤供給経路33を省略して直接注入口32から外部潤滑剤充填空間31にグリスGが供給されるようにしてもよい。また、本発明のキャリッジガイド軸の軸受装置1は、記録装置100に限らず、キャリッジガイド軸12とキャリッジ10とを備える種々の摺動機構に適用することが可能である。
インクジェットプリンタの内部構造の概略を示す斜視図である。 インクジェットプリンタの内部構造の概略を示す側断面図である。 キャリッジを裏返した状態の斜め背面からの斜視図である。 キャリッジガイド軸の軸受装置の一方を拡大して示す斜視図である。 同上、シール部材の取付金具を取り外した状態を示す斜視図である。 同上、シール部材を取り外した状態を示す斜視図である。 キャリッジガイド軸の軸受装置の一方を拡大して示す縦断面図である。 キャリッジガイド軸の軸受装置の一方を拡大して示す横断面図である。 内部潤滑剤充填空間周辺を拡大して示す斜視図である。
符号の説明
1 (キャリッジガイド軸の)軸受装置、2 自動給送装置、5 給送用トレイ、
10 キャリッジ、11 インクカートリッジ、12 キャリッジガイド軸、
13 記録ヘッド、14 給送用ローラ、15 エッジガイド、16 ホッパ、
17 回転軸、18 ローラホルダ(搬送用従動ローラの)、19 搬送用ローラ、
19a 搬送用駆動ローラ、19b 搬送用従動ローラ、20 排出用ローラ、
20a 排出用駆動ローラ、20b 排出用ギザローラ、22 補助ギザローラ、
26 記録ポジション、28 プラテン、30 摺接部、31 外部潤滑剤充填空間、
32 注入口、33 潤滑剤供給経路、34 シャフトカバー(外側)、
35 内部潤滑剤充填空間、36 摺接面、37 外側端面、
38 潤滑剤案内傾斜面(外側)、39 シール部材、40 内周面、41 先端、
42 取付金具、43 係止突起、44 潤滑剤案内傾斜面(内側)、45 シール作用部、46 シャフトカバー(内側)、50 排出用スタッカ、51 載置面、
100 インクジェットプリンタ(記録装置)、P 用紙(被記録材)、X 主走査方向、Y 副走査方向、PG プラテンギャップ、G グリス(潤滑剤)

Claims (8)

  1. キャリッジガイド軸に沿って主走査方向に往復動するキャリッジに対して設けられ、キャリッジガイド軸と摺接嵌合するキャリッジガイド軸の軸受装置であって、
    キャリッジガイド軸と直接摺接する摺接部に対して主走査方向外側から連通する外部潤滑剤充填空間と、
    当該外部潤滑剤充填空間と連通し、キャリッジガイド軸にキャリッジを組み付けた後においても外部から潤滑剤を注入できる注入口と、
    を備えていることを特徴とするキャリッジガイド軸の軸受装置。
  2. 請求項1において、前記外部潤滑剤充填空間は、摺接部の外側端面と、該外側端面の内周縁から摺接部内側に向けて傾斜して設けられる潤滑剤案内傾斜面と、摺接部の外側端面と対向する位置に設けられるシール部材とによって区画された空間であることを特徴とするキャリッジガイド軸の軸受装置。
  3. 請求項2において、前記シール部材は、液体に対する滲透性に優れ、当接する摺接部の外側端面の形状に合わせて柔軟に形状を変化させることができるリング状のフェルト材によって形成されていることを特徴とするキャリッジガイド軸の軸受装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項において、前記外部潤滑剤充填空間には、摺接部の外側端面の一部を切り欠くことによって形成され、注入口から延びている潤滑剤供給経路が連接されていることを特徴とするキャリッジガイド軸の軸受装置。
  5. 請求項4において、前記注入口は、前記潤滑剤供給経路の端部と、前記シール部材と、摺接部の外周側において、その一部を覆うように設けられているシャフトカバーとによって区画された空隙によって構成されていることを特徴とするキャリッジガイド軸の軸受装置。
  6. 請求項5において、前記潤滑剤供給経路の端部は、キャリッジガイド軸の軸方向から視た状態において、前記シャフトカバーの先端とほぼ一致する位置あるいはシャフトカバーの先端より幾分内側のシャフトカバーによって覆われた位置に設けられていることを特徴とするキャリッジガイド軸の軸受装置。
  7. 主走査方向に往復動し下面に記録ヘッドが搭載されたキャリッジと、キャリッジの往復動を案内する主走査方向に架け渡されたキャリッジガイド軸と、キャリッジに対して設けられ、キャリッジガイド軸と摺接嵌合するキャリッジガイド軸の軸受装置とを備え、主走査方向と直交する副走査方向に搬送される被記録材に対して所望の記録を実行する記録装置であって、
    前記キャリッジガイド軸の軸受装置として請求項1〜6のいずれか1項に記載のキャリッジガイド軸の軸受装置を適用したことを特徴とする記録装置。
  8. 主走査方向に往復動し下面に液体噴射ヘッドが搭載されたキャリッジと、キャリッジの往復動を案内する主走査方向に架け渡されたキャリッジガイド軸と、キャリッジに対して設けられ、キャリッジガイド軸と摺接嵌合するキャリッジガイド軸の軸受装置とを備え、主走査方向と直交する副走査方向に搬送される被液体噴射材に対して液体を噴射する液体噴射装置であって、
    前記キャリッジガイド軸の軸受装置は、キャリッジガイド軸と直接摺接する摺接部に対して主走査方向外側から連通する外部潤滑剤充填空間と、当該外部潤滑剤充填空間と連通し、キャリッジガイド軸にキャリッジを組み付けた後においても外部から潤滑剤を注入できる注入口とを備えていることを特徴とする液体噴射装置。
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