JP4947280B2 - キャリッジ、記録装置、液体噴射装置 - Google Patents

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Description

本発明は、被記録材の記録面にドットを形成する記録ヘッドを搭載したキャリッジを所定の往復動方向へ往復動可能に支持する構成を有する記録装置、被噴射材に対して液体を噴射する液体噴射ヘッドを搭載したキャリッジを所定の往復動方向へ往復動可能に支持する構成を有する液体噴射装置に関する。
ここで、液体噴射装置とは、液体噴射ヘッドとしての記録ヘッドから記録紙等の被記録材へインクを噴射して被記録材への記録を実行するインクジェット式記録装置、複写機及びファクシミリ等の記録装置に限らず、インクに代えて特定の用途に対応する液体を前述した記録ヘッドに相当する液体噴射ヘッドから、被記録材に相当する被噴射材に噴射して、液体を被噴射材に付着させる装置を含む意味で用いる。
また、液体噴射ヘッドとしては、前述した記録ヘッド以外に、液晶ディスプレイ等のカラーフィルタ製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレイや面発光ディスプレイ(FED)等の電極形成に用いられる電極材(導電ペースト)噴射ヘッド、バイオチップ製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド、精密ピペットとしての試料を噴射する試料噴射ヘッド等が挙げられる。
記録ヘッドを搭載したキャリッジを所定の往復動方向へ往復動可能に支持する構成を有する記録装置、液体噴射ヘッドを搭載したキャリッジを所定の往復動方向へ往復動可能に支持する構成を有する液体噴射装置においては、このキャリッジを支持する摺接支持面での摩擦抵抗に起因した課題が生ずる。具体的には、例えば、この摺接支持面に生ずる摩擦抵抗によって、キャリッジ側の被支持面が摩耗し、それによって、キャリッジの支持姿勢の傾斜角度等が変化し、記録ヘッド等のヘッド面と被記録材等との間隔が適正でなくなってしまう虞がある。この記録ヘッド等のヘッド面と被記録材等との間隔は、記録装置等における記録実行精度(液体噴射精度)に直接的に大きく影響するため、高精度に適正な間隔に維持されないと記録画質の低下等が生じてしまう。
このような課題を解決可能な従来技術の一例としては、例えば、記録装置に設けられた支持部材の摺接支持面に摺接するキャリッジ側の被支持部を突起部で構成し、その突起部がテーパを有する形状となっているキャリッジが公知である。このように、キャリッジの被支持部がテーパを有する突起部で形成されていることによって、摺接支持面における摩擦抵抗でキャリッジの突起部が摩耗していくと、それに伴って摺接支持面における記録装置の支持面とキャリッジの突起部との摺接面積が漸次増大していくことになる。すると、それによって摺接支持面における支持部面と被支持面との接触面に作用する単位面積当たりの圧力が漸次減少していくことになるので、摺接支持面におけるキャリッジの被支持面の摩耗が抑制される(例えば、特許文献1を参照)。
また、上記課題を解決可能な他の従来技術の一例としては、例えば、キャリッジに装着されるリボンカセットに設けた潤滑剤供給手段で、キャリッジを摺接支持しているキャリッジガイドに潤滑剤を供給する構成を有するプリンタが公知である。このように、キャリッジを摺接支持するキャリッジガイドに潤滑剤を供給する手段を設けることによって、キャリッジとキャリッジガイドとの摺接支持面に潤滑剤が間接的に供給されることなる。それによって、摺接支持面における摩擦抵抗を低減することができるので、キャリッジの被支持面の摩耗を低減させることができる(例えば、特許文献2を参照)。
特開2001−277636号公報 特開平6−143775号公報
しかしながら、上記の特許文献1に開示されている従来技術においては、突起部の摩耗によって摺接支持面におけるキャリッジの被支持面の面積が漸次増大することになる。そのため、それに伴って摺接支持面の摩擦抵抗が増加し、キャリッジの摺動負荷が増加することとなって、キャリッジの往復動が不安定になる虞がある。また、上記の特許文献2に開示されている従来技術においては、消耗品であるリボンカセットに潤滑剤供給手段が設けられているため、リボンカセットを交換する度に潤滑油保持部材等の潤滑剤供給手段も必然的に丸ごと新品に交換することになるので、無駄が多くコストパフォーマンスの面で課題が生ずる。
本発明は、このような状況に鑑み成されたものであり、その課題は、極めて低コストな構成で摺接支持面における被支持面の摩耗を低減させることができるキャリッジを実現することにある。
上記課題を達成するため、本発明の第1の態様は、被記録材の記録面にドットを形成する記録ヘッドを搭載したキャリッジを所定の往復動方向へ往復動可能に支持する構成を有する記録装置の前記キャリッジであって、前記記録装置に構成された支持面と摺接する被支持面を有し、前記被支持面に潤滑剤を供給可能な潤滑剤供給手段を備えている、ことを特徴としたキャリッジである。
このように、本発明の第1の態様に記載のキャリッジは、キャリッジの被支持面に潤滑剤を供給可能な潤滑剤供給手段を備えているので、記録装置の支持面とキャリッジの被支持面との摺接面における摩擦抵抗を潤滑剤で低減することができる。それによって、摩擦抵抗によるキャリッジの被支持面の摩耗を低減することができる。また、摺接面における摩擦抵抗により生ずるキャリッジの摺動負荷によってキャリッジの往復動が不安定になる虞を低減することができる。そして、本発明の第1の態様に記載のキャリッジは、被支持面に潤滑剤を供給可能な潤滑剤供給手段を備えているので、消耗品であるインクカートリッジやリボンカートリッジ等に潤滑剤供給手段を設ける必要がない。したがって、消耗品であるインクカートリッジやリボンカートリッジ等を交換する度に潤滑剤供給手段も丸ごと新品に交換されてしまうという無駄が生じない。
さらに、本発明の第1の態様に記載のキャリッジは、被支持面に潤滑剤が直接的に供給される構成とすることができる。すなわち、記録装置の支持面とキャリッジの被支持面との摺接面に直接潤滑剤が供給されることになる。したがって、従来のように記録装置の支持面を介して間接的に潤滑剤を被支持面に供給するのと比較して、被支持面の潤滑剤不足が生ずる虞が少なくなるとともに、摺接面以外の部分に供給される無駄な潤滑剤を低減することもできる。
このようにして、本発明の第1の態様に記載のキャリッジによれば、極めて低コストな構成で摺接支持面における被支持面の摩耗を低減させることができるという作用効果が得られる。
本発明の第2の態様は、被記録材の記録面にドットを形成する記録ヘッドを搭載したキャリッジを所定の往復動方向へ往復動可能に支持する構成を有する記録装置の前記キャリッジであって、前記記録装置に構成された支持面と摺接する被支持面と、潤滑剤を保持可能な保持部とを有し、前記保持部と前記被支持面又は前記被支持面の直近との連通路が形成されている、ことを特徴としたキャリッジである。
このように、本発明の第2の態様に記載のキャリッジは、被支持面と潤滑剤を保持可能な保持部との連通路が被支持面又は被支持面の直近に形成されているので、この連通路を介して保持部から被支持面に潤滑剤を直接的に供給することができる。したがって、その潤滑剤によって記録装置の支持面とキャリッジの被支持面との摺接面における摩擦抵抗を低減することができ、摩擦抵抗による被支持面の摩耗を低減することができる。また、摺接面における摩擦抵抗により生ずるキャリッジの摺動負荷によってキャリッジの往復動が不安定になる虞を低減することができる。
そして、本発明の第2の態様に記載のキャリッジは、被支持面又は被支持面の直近に形成された連通路を介して保持部の潤滑剤が被支持面に直接的に供給可能な構成を有しているので、消耗品であるインクカートリッジやリボンカートリッジ等に潤滑剤供給手段を設ける必要がない。したがって、消耗品であるインクカートリッジやリボンカートリッジ等を交換する度に潤滑剤供給手段も丸ごと新品に交換されてしまうという無駄が生じない。さらに、従来のように記録装置の支持面を介して間接的に被支持面に潤滑剤を供給するのと比較して、被支持面の潤滑剤不足が生ずる虞が少なくなるとともに、摺接面以外の部分に供給される無駄な潤滑剤を低減することもできる。
このようにして、本発明の第2の態様に記載のキャリッジによれば、極めて低コストな構成で摺接支持面における被支持面の摩耗を低減させることができるという作用効果が得られる。
本発明の第3の態様は、前述した第2の態様に記載のキャリッジにおいて、前記連通路の一部が前記被支持面に形成された凹部で構成されている、ことを特徴としたキャリッジである。
このように、潤滑剤を保持可能な保持部との連通路の一部が被支持面に形成された凹部で構成されていることによって、被支持面のより広範囲に保持部から潤滑剤を供給することが可能になる。
本発明の第4の態様は、前述した第3の態様に記載のキャリッジにおいて、前記凹部は、前記往復動方向と略直交する長溝である、ことを特徴としたキャリッジである。
このように、キャリッジ往復動方向と直交する方向の長溝で潤滑剤を保持可能な凹部を被支持面又は被支持面の直近に形成することによって、記録装置の支持面とキャリッジの被支持面との摺接面の全域に効率的に必要最小限の潤滑剤を供給することが可能になる。
本発明の第5の態様は、被記録材の記録面にドットを形成する記録ヘッドを搭載したキャリッジを所定の往復動方向へ往復動可能に支持する構成を有する記録装置であって、請求項1〜4のいずれか1項に記載のキャリッジを備えている、ことを特徴とした記録装置である。
本発明の第5の態様に記載の記録装置によれば、被記録材の記録面にドットを形成する記録ヘッドを搭載したキャリッジを所定の往復動方向へ往復動可能に支持する構成を有する記録装置において、前述した第1〜第4の態様のいずれかに記載の発明による作用効果を得ることができる。
本発明の第6の態様は、被噴射材に対して液体を噴射する液体噴射ヘッドを搭載したキャリッジを所定の往復動方向へ往復動可能に支持する構成を有する液体噴射装置であって、前記キャリッジは、前記液体噴射装置に構成された支持面と摺接する被支持面と、潤滑剤を保持可能な保持部とを有し、前記保持部と前記被支持面又は前記被支持面の直近との連通路が形成されている、ことを特徴とした液体噴射装置である。
本発明の第6の態様に記載の液体噴射装置によれば、被噴射材に対して液体を噴射する液体噴射ヘッドを搭載したキャリッジを所定の往復動方向へ往復動可能に支持する構成を有する液体噴射装置において、前述した第2の態様に記載の発明による作用効果を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
まず、本願発明に係る「記録装置」及び「液体噴射装置」の一例であるインクジェットプリンタの全体構成の概略を説明する。
図1は、インクジェットプリンタ100の外観を示す斜視図である。図2は、ハウジングを取り外した状態のインクジェットプリンタ100の内部構造を示す斜視図である。図3は、インクジェットプリンタ100の内部構造の概略を示す側断面図である。
インクジェットプリンタ100は、プリンタ本体3の上部に公知のスキャナ装置4を備えている(図1)。プリンタ本体3の前面パネル6の中央には、液晶モニタ画面7、その左右には、操作ボタン8がそれぞれ配設されている。また、前面パネル6の下側には、デジタルカメラで撮影した写真データ等が保存されたメモリカードを挿入するためのメモリカード挿入部9が設けられている。インクジェットプリンタ100は、このメモリカード挿入部9に挿入されたメモリカード(図示せず)から、パーソナルコンピュータを介さず直接デジタル画像ファイルのデータを読み込んで、そのデジタル画像ファイルの画像を記録紙Pに記録することができる、いわゆるダイレクトプリント機能を有している。ユーザは、メモリカード挿入部9にメモリカードを挿入し、液晶モニタ画面7を見ながら操作ボタン8を操作することによって、好みの写真を簡単に家庭に居ながら何枚でも高品質にプリントすることができる。
プリンタ本体3の前面下部には、給送用カセット30が前後方向に着脱自在に設けられている。また、この給送用カセット30の上側には、排出用スタッカ50が設けられている。この排出用スタッカ50は、閉じた未使用状態(実線で図示した状態)ではプリンタ本体3の前面カバーの一部として機能し、手前側に開いて載置面51を上方に向けた状態で(二点鎖線で図示した状態)排出用スタッカとして機能する。一方、プリンタ本体3の背面側の上部には、「被噴射材」及び「被記録材」の一例である記録紙Pを連続して自動的に給送可能な公知の自動給送装置2が設けられている。
次に、インクジェットプリンタ100の各部の概略構成について、図3を参照しつつ記録紙Pの搬送経路に沿って説明する。
搬送方向(図3においては、向かって右から左への方向)の上流側に配設された自動給送装置2は、給送用トレイ5、ホッパ16、給送用ローラ14及び図示していない分離パッド等の分離手段や紙戻しレバー等を有している。給送用トレイ5には、複数の記録紙Pが積重可能であり、積重された記録紙Pの側端縁(エッジ)に当接して搬送方向への記録紙Pの搬送を案内するエッジガイド15が設けられている。給送用トレイ5上の記録紙Pは、給送用ローラ14の回転軸17の回転に連動して所定のタイミングで上昇するホッパ16によって、給送用ローラ14へ向けて押圧される。ホッパ16によって給送用ローラ14に押圧された給送用トレイ5上の記録紙Pは、最上位の記録紙Pが給送用ローラ14でピックアップされて給送される。その際には、分離パッド等の分離手段によって次位以降の記録紙Pが給紙されるべき最上位の記録紙Pから分離され、それによって、記録紙Pの重送が防止される。
給送用ローラ14の搬送方向下流側には、記録紙Pの通過を検出するための検出器(図示せず)が設けられている。その検出器の搬送方向下流側には、搬送用駆動ローラ19aと搬送用従動ローラ19bとで構成された搬送用ローラ19が配設されている。搬送用駆動ローラ19aは、DCモータ等(図示せず)の回転駆動力が伝達されて駆動回転する。搬送用従動ローラ19bは、従動回転可能に搬送用従動ローラホルダ18に軸支されているとともに、その搬送用従動ローラホルダ18に配設されている捻りコイルばね等の押圧手段(図示せず)によって、搬送用駆動ローラ19aに回動付勢されている。給紙後の記録紙Pは、この搬送用駆動ローラ19aと搬送用従動ローラ19bとで挟持され、搬送用駆動ローラ19aの駆動回転によって搬送方向へ所定の搬送量で搬送される。
搬送用ローラ19によって搬送される記録紙Pは、記録ポジション26において記録面に記録が実行される。この記録ポジション26には、主走査方向X(図1)に往復移動可能にキャリッジガイド軸12に軸支されたキャリッジ10が配設されている。キャリッジ10は、主走査方向Xと並行に掛架された無端ベルト11が連結されており、DCモータ等(図示せず)の回転駆動力が無端ベルト11を介して伝達されて主走査方向Xへ往復動する構成を有している。キャリッジ10の底面には、記録ポジション26にある記録紙Pの記録面とヘッド面が対面する位置に記録ヘッド13が配設されている。記録紙Pの記録面には、この記録ヘッド13からインクが噴射されてドットが形成される。また、キャリッジ10には、インクが充填されたインクカートリッジCが着脱可能に装着されており、このインクカートリッジCから記録ヘッド13へインクが供給される。
記録ポジション26の搬送方向下流側には、記録実行後の記録紙Pを排出用スタッカ50の載置面51へ排出するための排出用ローラ20が配設されている。この排出用ローラ20は、DCモータ等(図示せず)の回転駆動力が伝達されて駆動回転する排出用駆動ローラ20aと、記録実行後の記録面に接して記録紙Pを排出用駆動ローラ20aへ押圧しつつ従動回転する複数の排出用従動ローラ20bとで構成されている。また、排出用従動ローラ20bの搬送方向上流側には、複数の排出用補助従動ローラ22が配設されている。排出用従動ローラ20b及び排出用補助従動ローラ22は、外周に複数の歯を有する歯付きローラであり、図示していない排出用従動ローラホルダによって押圧付勢されつつ従動回転可能に軸支されている。
このような構成を有するインクジェットプリンタ100において、給送用トレイ5から自動給紙された記録紙Pは、搬送用ローラ19により記録ポジション26へ向けて搬送される。記録ポジション26において、記録ヘッド13のヘッド面と記録紙Pの記録面との間隔PGは、プラテン28により高精度に一定間隔に規定される。そして、記録紙Pは、主走査方向Xへ往復動するキャリッジ10の記録ヘッド13からインクが噴射される動作と搬送用ローラ19により副走査方向Yへ所定の搬送量で搬送される動作とが交互に繰り返し行われて記録面への記録が実行される。記録実行後の記録紙Pは、排出用ローラ20により排出用スタッカ50の載置面51へ排出される。
つづいて、本発明に係るキャリッジ10について説明する。
図4は、本発明に係るキャリッジ10の支持構造を前方から図示した要部斜視図であり、図5は、後方から図示した要部斜視図である。図6は、本発明に係るキャリッジ10の斜視図である。図7は、本発明に係るキャリッジ10の支持構造を図示した要部側面図である。
キャリッジ10は、DCモータであるキャリッジ駆動用モータ65の駆動プーリ651と従動プーリ70との間に主走査方向Xと並行に掛架された無端ベルト11がベルト連結部64(図7)に連結されている。従動プーリ70は、従動プーリホルダ701に従動回転可能に軸支されている。従動プーリホルダ701は、ばね702によって無端ベルト11に所定の張力が付与されるように付勢されている。キャリッジ10は、キャリッジ駆動用モータ65の回転駆動力が無端ベルト11を介して伝達されて主走査方向Xへ往復動する。
また、キャリッジ10の近傍には、主走査方向Xと並行に公知のリニアスケール621がばね622によって張設されている。キャリッジ10には、キャリッジ10の移動位置、移動方向及び移動速度等を演算する目的で、このリニアスケール621のスリットを検出してスリット検出信号を出力する公知のリニアスケールセンサ62が配設されている。キャリッジ10の上部開口を開閉可能に配設されているキャリッジカバー66の内部には、前方側内壁面に複数所定の間隔で形成された凸部671と後方側内壁面に複数所定の間隔で形成された凸部672とで、複数のインクカートリッジCの装着スロットが構成されている。各装着スロットには、公知のCSICコネクタ68が配設されている。
そして、キャリッジ10は、主走査方向Xに往復移動可能にキャリッジガイド軸12に軸支されているとともに、主走査方向Xと並行にインクジェットプリンタ100に配設された平坦な「支持面」としてのキャリッジ支持フレーム31に被支持部63の凸部631が摺接した状態で支持されている(図7)。本発明に係るキャリッジ10は、この被支持部63の構造に特徴を有しており、以下複数の実施例に基づいて説明する。
図8は、キャリッジ10の被支持部63の第1実施例を図示した斜視図であり、図9は、その平面拡大図である。
キャリッジ10の被支持部63の凸部631は、変性PPEで形成されており、図示の如く緩やかな円弧状の曲面を有し、円弧状の曲面の頂部近傍が被支持面Sとなって「支持面」としてのキャリッジ支持フレーム31と摺接する。この被支持面Sは、平坦面としても良い。また、被支持部63は、被支持面Sに潤滑剤を直接供給可能な「潤滑剤供給手段」を備えている。より具体的には、被支持部63は、被支持面S、潤滑剤を保持可能な保持部632、保持部632と被支持面Sとの連通路633及び連通路633の一部を構成しつつ潤滑剤ポケットとなる「凹部」として長溝634が形成されている。この長溝634は、当該実施例においては、溝幅が約0.5mmで長さが約2.5mmの非貫通溝となっているが、特にこの形状に限定されるものでないことは言うまでもない。
保持部632に保持されている潤滑剤(図示せず)は、重力又は毛細管現象によって、被支持面Sに形成された主走査方向Xと略直交する長溝634へ連通路633を経由して供給される。連通路633は、図示の如く、保持部632から凸部631までの滑らかな凸面と、凸部631の上端部に形成された長溝634へ向けて下降する傾斜面とで構成されている。長溝634へ供給された潤滑剤は、キャリッジ支持フレーム31との摺接面である被支持面Sへ直接供給され、それによって、キャリッジ支持フレーム31と被支持面Sとの摩擦抵抗を低減することができる。尚、潤滑剤は、例えば、ちょう度320前後のグリース(半固体の潤滑剤)であり、たれ流れないまでも重力や毛細管現象により長溝634へ供給される程度のちょう度とするのが、潤滑剤による潤滑効果の安定性及び持続性の観点から好ましい。
このように、「支持面」となるキャリッジ支持フレーム31とキャリッジ10の被支持面Sとの摺接面における摩擦抵抗を潤滑剤で低減することができるので、摩擦抵抗によるキャリッジ10の被支持面Sの摩耗を低減することができる。また、摺接面における摩擦抵抗により生ずるキャリッジ10の摺動負荷によってキャリッジ10の主走査方向Xへの往復動が不安定になる虞を低減することができる。
そして、上記説明したように、キャリッジ10は、被支持面Sに潤滑剤を直接供給可能な「潤滑剤供給手段」を備えているので、消耗品であるインクカートリッジCに潤滑剤供給手段を設ける必要がない。したがって、消耗品であるインクカートリッジCを交換する度に潤滑剤供給手段も丸ごと新品に交換されてしまうという無駄が生じない。さらに、「支持面」となるキャリッジ支持フレーム31とキャリッジ10の被支持面Sとの摺接面に直接潤滑剤が供給されるので、従来と比較して、被支持面Sの潤滑剤不足が生ずる虞が少なくなるとともに、摺接面以外の部分に供給される無駄な潤滑剤を低減することもできる。
このようにして、本発明の係るキャリッジ10によれば、極めて低コストな構成でキャリッジ支持フレーム31との摺接支持面における被支持面Sの摩耗を低減させることができる。また、保持部632との連通路633の一部が被支持面Sに形成された凹部(長溝624)で構成されているので、被支持面Sのより広範囲に保持部632から潤滑剤を供給することが可能になる。さらに、キャリッジ10の往復動方向と直交する方向の長溝624を被支持面Sに形成することによって、キャリッジ支持フレーム31の「支持面」とキャリッジ10の被支持面Sとの摺接面の全域に効率的に必要最小限の潤滑剤を供給することが可能になる。
図10は、キャリッジ10の被支持部63の第2実施例を図示した斜視図である。
当該実施例における被支持部63は、潤滑剤の保持部632が図示の如く箱形状を成している。保持部632の底面近傍からは、円弧状の凸部631の被支持面Sへの連通路633及び連通路633の一部を構成するように形成された長溝634が形成されている。このように、潤滑剤の保持部632を箱形状として、その一部に連通路633及び連通路633の一部を構成する適当な形状及び大きさの長溝624を形成することによって、グリース等の半固体潤滑剤の他、液体の潤滑油を含浸させたフェルトのようのものを保持部632に配設することも可能になる。
図11は、キャリッジ10の被支持部63の第3実施例を図示した斜視図である。
当該実施例における被支持部63は、上述した第2実施例に加えて、被支持面Sに長溝624から葉脈状に分岐する複数の分岐溝635が図示の如く形成されている。このような構成とすることによって、キャリッジ支持フレーム31との周接面となる被支持面Sの広範囲に潤滑剤を供給することが可能になり、特に被支持面Sの面積が広い態様において効果的である。
図12は、キャリッジ10の被支持部63の第4実施例を図示した斜視図である。
当該実施例における被支持部63は、円弧状の凸部631における被支持面Sの直近に連通路633の一部を構成する2つの長溝624が設けられている。2つの長溝624は、被支持面Sを主走査方向Xに挟んだ両側から保持部632の潤滑剤を被支持面Sへ供給可能に形成されている。このように、被支持面Sの直近に形成された複数の長溝624を介して、潤滑剤が保持部632から被支持面Sへ直接的に供給されるようにしても良い。また、保持部632の底面の奥側を図示の如く緩やかに傾斜した曲面形状とすることによって、潤滑剤が連通路633を介して長溝624へより流入し易くなる効果が得られる。
図13は、キャリッジ10の被支持部63の第5実施例を図示した斜視図である。
当該実施例における被支持部63は、保持部632の底面近傍から被支持面Sへ連通する円形孔の連通路633が形成されている。このように、被支持面に第1〜第4実施例のような長溝624を形成しない態様でも本発明の実施は可能である。また、図示の如く被支持面Sを円弧状ではなく平坦面とすることも可能である。
尚、本発明は上記実施例に限定されることなく、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内で、種々の変形が可能であり、それらも本発明の範囲内に含まれるものであることは言うまでもない。
インクジェットプリンタの外観を示す斜視図である。 インクジェットプリンタの内部構造を示す斜視図である。 インクジェットプリンタの内部構造の概略を示す側断面図である。 キャリッジの支持構造を前方から図示した要部斜視図である。 キャリッジの支持構造を後方から図示した要部斜視図である。 本発明に係るキャリッジの斜視図である。 キャリッジの支持構造を図示した要部側面図である。 キャリッジの被支持部の第1実施例を図示した斜視図である。 キャリッジの被支持部の第1実施例を図示した平面拡大図である。 キャリッジの被支持部の第2実施例を図示した斜視図である。 キャリッジの被支持部の第3実施例を図示した斜視図である。 キャリッジの被支持部の第4実施例を図示した斜視図である。 キャリッジの被支持部の第5実施例を図示した斜視図である。
符号の説明
2 自動給送装置、3 プリンタ本体、4 スキャナ装置、5 給送用トレイ、6 前面パネル、7 液晶モニタ画面、8 操作ボタン、9 メモリカード挿入部、10 キャリッジ、11 無端ベルト、12 キャリッジガイド軸、13 記録ヘッド、19 搬送用ローラ、20 排出用ローラ、22 排出用補助従動ローラ、26 記録ポジション、28 プラテン、30 給送用カセット、31 キャリッジ支持フレーム、50 排出用スタッカ、63 被支持部、631 凸部、632 保持部、633 連通路、634 長溝、635 分岐溝、100 インクジェットプリンタ、C インクカートリッジ、P 記録紙、S 被支持面、X 主走査方向、Y 副走査方向

Claims (4)

  1. 被記録材の記録面にドットを形成する記録ヘッドを搭載したキャリッジを所定の往復動方向へ往復動可能に支持する構成を有する記録装置の前記キャリッジであって、
    前記記録装置に構成された支持面と摺接する被支持面と、潤滑剤を保持可能な保持部とを有し、前記保持部と前記被支持面又は前記被支持面の直近との連通路が形成されており、
    前記連通路の一部が前記被支持面に形成された凹部で構成されている、ことを特徴としたキャリッジ。
  2. 請求項に記載のキャリッジにおいて、前記凹部は、前記往復動方向と略直交する長溝である、ことを特徴としたキャリッジ。
  3. 被記録材の記録面にドットを形成する記録ヘッドを搭載したキャリッジを所定の往復動方向へ往復動可能に支持する構成を有する記録装置であって、請求項1または2に記載のキャリッジを備えている、ことを特徴とした記録装置。
  4. 被噴射材に対して液体を噴射する液体噴射ヘッドを搭載したキャリッジを所定の往復動方向へ往復動可能に支持する構成を有する液体噴射装置であって、
    前記キャリッジは、前記液体噴射装置に構成された支持面と摺接する被支持面と、潤滑剤を保持可能な保持部とを有し、前記保持部と前記被支持面又は前記被支持面の直近との連通路が形成されており、
    前記連通路の一部が前記被支持面に形成された凹部で構成されている、ことを特徴とした液体噴射装置。
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