JP2006082279A - 充填剤含有ポリテトラフルオロエチレン多孔質体の製造方法 - Google Patents

充填剤含有ポリテトラフルオロエチレン多孔質体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 製造効率に優れ、充填剤が高配合であっても強度の問題がなく、長尺のシートが可能となる充填剤含有PTFE多孔質体が得られる製造方法を提供する。
【解決手段】 まず、PTFEと充填剤と成形助剤との混合物10を押出成形機101に充填し、第1の押出方向(MD)201に押出されるように押出成形し、この押出により得られた押出成形物20を、前記第1の押出方向(MD)201と直交する第2の押出方向(TD)301に押出されるように押出成形機101に充填して、さらに、押出成形する。そして、この押出成形物30を圧延処理し、さらに成形助剤を除去する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、充填剤含有ポリテトラフルオロエチレン(以下、「PTFE」と略す。)多孔質体の製造方法に関する。
PTFEは、耐熱性、撥水性等に優れた高分子材料であり、その特性により充填剤のバインダーとして広く利用されている。例えば、PTFEガスケット、導電性シート、熱伝導性シート、電気二重層コンデンサ用分極性電極シート、殺菌性シート、抗菌性シート、有機ELディスプレイ等用のシート乾燥剤等にPTFEが汎用されている。
例えば、電気二重層コンデンサ用分極性電極シートは、エネルギー密度、導電性、機械的特性が必要とされるため、活性炭およびカーボンブラック等の炭素微粉末とPTFEとの混合物を圧延してシート化したものが使用されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。このようにPTFEをバインダーとしたシートは、通常、圧延成形等によるPTFEの繊維化によって、強度の向上を図っている。
しかしながら、電気二重層コンデンサ用分極性電極シートは、導電性等の性能を高めるために炭素微粉末の含有割合を高くする必要がある一方、強度に寄与するバインダーとしてのPTFEの含有割合が逆に低くなるという問題がある。このため、PTFEの含有割合が低くても、十分な強度を維持する必要がある。この強度を維持する方法としては、現在、シートを一方向のみに圧延するのではなく、さらに、初めの圧延方向(MD:Machine Direction)と垂直方向(TD:Transversal Direction)に対しても圧延を行うことによって、前記両方向におけるPTFEの繊維化を促進する方法がとられている(例えば、特許文献3参照)。この方法の一例を、図4および図5を用いて説明する。通常は、図4(a)に示すように、炭素微粉末とPTFEと成形助剤との混合物11を円筒状等に予備成形した後、押出成形機101に充填して、ピストン102でこれを押出し、得られた押出成形物40について、その押出方向と同一方向に圧延処理を施す。この処理によって得られる圧延シート41は、主としてMD方向203にPTFEが繊維化された状態となる。次に、この圧延シート41に対して、さらに、MD方向203と直交する方向(TD)204に圧延処理を施すため、図4(b)に示すように、前記圧延シート41を裁断し、この裁断シート42を、図4(c)に示すように、前記TD方向204に圧延処理を施す。これにより、図4(d)に示すように、直交する二方向にPTFEが繊維化されたPTFEシート43が得られる。また、シート強度をさらに向上させるためには、必要に応じて、図5(a)に示すように、前記裁断したシート42を積層し、この積層シート42aを、図5(b)に示すように、前記TD方向204に圧延処理を施す。そして、この圧延シート44を、図5(c)に示すように積層し、この積層シート44aを、図5(d)に示すように、さらに前記圧延方向と直交するMD方向203に圧延処理を施す。これにより、図5(e)に示すように、互いに直交する二方向にPTFEがより繊維化されたPTFEシート45が得られる。なお、圧延処理は、図4(a)、図4(c)、図5(b)および図5(d)に示すように、圧延ロール103を矢印B方向に回転させ、圧延ロール103間にシート等を通せばよい。
しかしながら、このような方法には以下のような問題がある。すなわち、一般に、圧延に使用するロールの幅には限りがあるため、前記圧延シート41の矢印方向204に圧延処理を行うには、前記図4(b)に示すように、ロール幅に合うように、前記圧延シート41を裁断しなければならず、手間がかかる。また、裁断したシートを圧延するため、得られるPTFEシートの長さが短くなり、巻取り回収も困難であって、その後の加工の作業性も悪くなるという問題がある。さらに強度を発現するためには、裁断したシートを積層して圧延したり、圧延したシートを積層し、それを90度回転してさらに圧延する必要等が生じるため作業効率が悪くなるという問題もある。このため、結果として、作業効率、生産効率、歩留まりが低下するというような、製造上の問題が生じるのである。
特開昭63−107011号公報 特開2000−235938号公報 特表平11−508976号公報
そこで、本発明は、充填剤含有PTFE多孔質体の製造方法であって、製造効率に優れ、充填剤の含有割合を高くした場合に強度の問題がない充填剤含有PTFE多孔質体が得られ、しかも前記多孔質体を圧延加工等によりシート化した場合に長尺シートが得られる製造方法の提供を目的とする。
前記目的を達成するために、本発明の充填剤含有PTFE多孔質体の製造方法は、下記工程(A)〜工程(D)を含む製造方法である。
(A)PTFEと、充填剤と、成形助剤との混合物を押出成形機に充填し、第1の押出方向(この方向を、MDとする)に押出されるように押出成形する工程、
(B)前記工程(A)で得られた押出成形物を、前記第1の押出方向(MD)と直交する第2の押出方向(この方向を、TDとする)に押出されるように押出成形機に充填して押出成形する工程、
(C)前記工程(B)で得られた押出成形物を圧延する工程、
(D)前記工程(C)で得られた圧延物から前記成形助剤を除去する工程。
本発明の製造方法によれば、少なくとも2回の押出成形工程により、互いに直交する2方向(つまり、MD方向およびTD方向の双方)にPTFEを繊維化でき、その結果、充填剤が高配合であっても強度に優れたシートに加工可能な充填剤含有PTFE多孔質体を得ることができる。また、本発明は、少なくとも2回の押出成形工程によりPTFEを繊維化するため、従来のような圧延工程による場合に比べ、製造効率が高くなる。また、本発明の製造方法により得られる多孔質体は、帯状の長尺シートにすることができ、巻取り回収が可能であり、その後の製造においても歩留まり等の支障がない。
以下に、本発明の製造方法の一例について詳細に説明する。
まず、PTFEと充填剤と成形助剤との混合物を準備する。
本発明で使用するPTFEは、例えば、剪断力を与えることにより繊維状に転化するPTFEが好ましく、具体的な形態としては、例えば、テトラフルオロエチレンの乳化重合により得られるポリマー粒子を安定化させた乳白色の水性ディスパージョン、前記ディスパージョンを凝析して乾燥させた粉末体(ファインパウダー)等があげられる。
前記PTFEの含有量は、例えば、充分な機械的特性を持つPTFE多孔質体を得られることから、前記PTFEと充填剤との合計に対して、例えば、5重量%〜95重量%であり、好ましくは5重量%〜60重量%、より好ましくは10重量%〜30重量%である。
前記充填剤としては、例えば、炭素微粉末、金属粉末、高分子粉末、セラミック粉末、ガラス粉末、金属酸化物粉末若しくはこれらの短繊維等があげられる。なお、これらの充填剤は、一種類で使用しても、二種類以上を併用してもよく、作製するPTFE多孔質体の役割に応じて適宜決定できる。
前記炭素微粉末としては、例えば、活性炭、カーボンブラック、グラファイト、アセチレンブラック、黒鉛ウィスカ、カーボンナノチューブ等があげられる。前述のような炭素微粉末は、一種類で使用しても、二種類以上を併用してもよく、例えば、それぞれの役割に応じて組み合わせることが好ましい。具体例としては、電気二重層コンデンサ用分極性電極シートを作製するにあたって、シート中のエネルギー密度を向上させるための活性炭と、導電材としてのカーボンブラックとの組み合わせがあげられる。
前記金属粉末としては、例えば、銅(Cu)、銀(Ag)、金(Au)、鉄(Fe)、白金(Pt)、ニッケル(Ni)、アルミニウム(Al)等の純金属粉末やステンレス、真鍮等の合金等があげられる。また、前記高分子粉末の材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリウレタン、ポリビニルアルコール、ポリメチルメタクリレート、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアニリン、ポリピロール、ポリアセチレン、ポリパラフェニレン、ポリパラフェニレンビニレン等があげられる。前記金属酸化物粉末としては、例えば、酸化アルミニウム(Al23)、酸化チタン(TiO2)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化銀(Ag2O)、酸化マグネシウム(MgO)、酸化カルシウム(CaO)、酸化バリウム(BaO)、酸化ストロンチウム(SrO)、酸化ケイ素(SiO2)、酸化ジルコニウム(ZrO2)等があげられる。
これらの充填剤は、前述のように、作製するPTFE多孔質体の役割に応じて適宜決定すればよく、例えば、導電性シートを作製するにあたっては、導電性の炭素粉末や金属粉末を使用すればよい。また、触媒シートを作製するにあたっては、アルミナやシリカに、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、イリジウム(Ir)、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)等の混合物からなる合金触媒を担持したり、酸化チタン(TiO2)等を混合すればよく、乾燥シートを作製するにあたっては、酸化カルシウム(CaO)、酸化バリウム(BaO)、酸化ストロンチウム(SrO)等を混合して使用すればよい。
前記充填剤の割合は、前記PTFEと前記充填剤との合計に対して、例えば、5重量%〜95重量%であり、好ましくは50重量%〜95重量%、より好ましくは80重量%〜93重量%である。
前記成形助剤(以下、「助剤」ともいう)は、例えば、灯油、ケシロン、流動パラフィン、ソルベントナフサ、石油エーテル、ホワイトオイル、エチレングリコール、グリセリン、水、アルコール等があげられ、好ましくは灯油、ケロシン、流動パラフィン等である。
前記助剤の含有量は、特に制限されないが、押出成形が可能でPTFEの繊維化が促進され、強度に優れたPTFE多孔質体を得られる範囲をその他の配合により適宜選択することができる。前記PTFEと充填剤との合計に対して、例えば、20重量%〜90重量%であり、好ましくは40重量%〜80重量%である。
前記PTFEと充填剤と成形助剤との混合物は、例えば、PTFEと充填剤とを混合し、その後、成形助剤を添加してさらに混合することにより調製できる。
前記PTFEと充填剤との混合方法は、例えば、前記PTFEファインパウダーと前記充填剤とを乾燥状態で混合する方法、前記PTFEディスパージョン液と前記充填剤とを直接混合する方法、それらにさらに水を添加して混合する方法等があげられる。この中でも、PTFEと充填剤との混合時におけるPTFEの繊維化をさらに抑制することに加えて、その後の取り扱いや作業工程の面からも、乾燥状態で混合する方法が好ましい。
前記PTFEと充填剤とを乾燥状態で混合する場合、PTFE粒子に剪断力が加わるとPTFEの繊維化が促進され、PTFEと充填剤との混合性が悪くなることから、短時間で行うことが好ましい。例えば、10秒〜1時間で混合すれば、十分に均一な混合物を得ることができ、好ましくは30秒〜30分、より好ましくは1分〜10分である。また、具体的な混合手段としては、例えば、ヘンシェルミキサー、タンブラーミキサー等があげられ、これらを用いて可能な限り剪断力を加えることなく行うことが好ましい。
前記PTFEと充填剤とを乾燥状態で混合する場合、混合温度は、例えば、PTFEの転移点が20℃〜30℃付近に存在すること、混合時に剪断力が加わった場合でもPTFEの繊維化の進行が抑制されること等から、15℃以下であることが好ましく、より好ましくは−10℃〜15℃、特に好ましくは0℃〜10℃である。
そして、前記助剤を添加して、さらに混合すればよく、前記混合方法としては、例えば、前記PTFEと充填剤との混合物と前記助剤とをボトルに入れて回転させる方法、V型ブレンダーやタンブラー等を用いて混合する方法等があげられる。前記混合時間は、例えば、1分〜60分であり、好ましくは2分〜30分である。
前記助剤の混合温度は、前述と同様に、例えば、PTFEの転移点が20℃〜30℃付近に存在すること、混合時に剪断力が加わった場合でもPTFEの繊維化の進行が抑制されること等から、15℃以下であることが好ましく、より好ましくは−10℃〜15℃、特に好ましくは0℃〜10℃である。
また、前記PTFEと充填剤と助剤とを混合した後に、さらにエージング処理を施すことが好ましい。エージング処理を施すことによって、混合物中に前記助剤がより均一に浸透するためである。前記エージング処理時間は、例えば、1時間〜100時間であり、好ましくは2時間〜72時間、より好ましくは6時間〜24時間である。また、前記エージング処理温度は、例えば、−10℃〜15℃であり、好ましくは0℃〜10℃である。
次に、前記工程(A)、すなわち、前記混合物を押出成形機に充填して1回目の押出成形を行う。この工程(A)において、押出成形による第1の方向(MD)に沿ってPTFEが繊維化された押出成形物(以下、「第1の押出成形物」という)が得られる。
前記押出成形は、例えば、ペースト押出法により行うことができる。
前記押出ダイスのRR(Reduction Ratio)は、例えば、2〜200であり、好ましくは10〜150、より好ましくは20〜100である。なお、前記RRとは、押出成形ダイスにおける導入口から導出口への断面積減少比を意味する。
前記1回目の押出成形の温度は、PTFEの繊維化をより一層促進し、また、前記混合物中の助剤の乾燥を防ぐため、例えば、30℃〜100℃であり、好ましくは30℃〜70℃、より好ましくは30℃〜60℃である。
前記1回目の押出成形の圧力は、例えば、10MPa〜30MPaであり、好ましくは15MPa〜25MPa、より好ましくは15MPa〜20MPaである。
1回目の押出成形を行うにあたっては、第1の押出成形物が連続して得られるように押出成形することが好ましく、前記第1の押出成形物の形状は、例えば、紐状や帯状等があげられる。また、前記紐状の押出成形物の断面形状は、特に制限されないが、例えば、円状、四角状等があげられる。2回目の押出成形において、得られた予備成形体のすき間をより小さくできるため、四角状が好ましい。
また、前記混合物を前記押出成形機に充填するにあたっては、予め前記混合物を予備成形金型(管)に充填してエア抜きする予備成形工程を行うことが好ましい。これにより、押出成形物中に気泡が混入することをより一層防止できる。そして、得られた予備成形物を前記押出成形機に充填すればよい。
前記エア抜きは、前記予備成形金型内の加圧により行うことができ、その圧力は、例えば、1MPa〜3MPaであり、好ましくは1MPa〜2MPaである。前記エア抜きの温度は、次の押出成形工程においてPTFEの繊維化をより一層促進し、また、前記混合物中の助剤の乾燥を防ぐため、例えば、30℃〜100℃であり、好ましくは30℃〜70℃、より好ましくは30℃〜60℃である。
次に、前記工程(B)、すなわち、前記工程(A)で得られた第1の押出成形物が、前記工程(A)の第1の押出方向(MD)と直交する第2の押出方向(TD)に押出されるように、前記押出成形物を押出成形機に充填して2回目の押出成形を行う。この工程(B)において、MDに加えてTDにPTFEが繊維化された押出成形物(以下、「第2の押出成形物」という)が得られる。このような2回の押出成形を行うことで、互いに直交する2方向(MDとTDとの双方)にPTFEが繊維化され、MDならびTDの双方の強度に優れた充填剤含有PTFE多孔質体を得ることができるのである。
前記工程(B)における充填方法としては、前記TDに押出されるように、前記第1の押出成形物を充填できればよく、特に制限されない。充填方法の具体例について、図2および図3を用いて説明する。図2(a)〜(c)および図3は、それぞれ、第1の押出成形物を押出成形機に充填する際の形態を示す斜視図である。図2(a)〜(c)および図3において、同一箇所には同一符号を付しており、図中の矢印201は第1の押出成形物のMD、矢印301は押出成形機への充填方向(すなわち、第2の押出方向(TD))をそれぞれ示す。
前記第1の押出成形物が紐状の場合、前記紐状成形物を渦巻状に巻いて所定の厚みを持った円盤状に成形し、これを前記押出成形機に充填する方法や、図2(a)に示すように、前記紐状成形物24aを渦巻状に巻いて所定の厚みを持った円盤状に成形し、前記円盤状成形物をさらに複数枚積層して円柱状成形物24とし、これを前記押出成形機に充填する方法、図2(b)に示すように、前記紐状成形物25aを棒体104の側面に周方向に添って螺旋状に巻きつけて円柱状成形物25とし、これを前記押出成形機に充填する方法等があげられる。また、前記第1の押出成形物が帯状の場合、図2(c)に示すように、前記帯状成形物26aを巻回して円柱状成形物26とし、これを前記押出成形機に充填する方法等があげられる。なお、前記円盤状成形物ならびに前記円柱状成形物の大きさは、例えば、押出成形機に応じて適宜決定できる。
また、これらの他に、図3に示すように、ブロック状の第1の押出成形物27aを、各MDが並行となるように順に並べて集合体27とし、これをMD(201)と直交する第2の押出方向(TD)(301)となるように前記押出成形機に充填する方法もあげられる。なお、前記集合体の大きさは、例えば、押出成形機に応じて適宜決定できる。
2回目の押出成形を行うにあたっては、第2の押出成形物が連続して得られるように押出成形することが好ましく、前記第2の押出成形物の形状は、例えば、紐状や帯状等があげられる。また、前記紐状の押出成形物の断面形状は、特に制限されないが、例えば、円状、四角状等があげられる。2回目の押出成形において、得られた予備成形体のすき間をより小さくできることため、四角状が好ましい。
前記2回目の押出成形の温度は、例えば、30℃〜100℃であり、好ましくは30℃〜70℃、より好ましくは30℃〜60℃である。
前記2回目の押出成形の圧力は、例えば、10MPa〜30MPaであり、好ましくは15MPa〜25MPa、より好ましくは15MPa〜20MPaである。
なお、得られたPTFE多孔質体(第2の押出成形物)に対して、さらに前記工程(A)および工程(B)を複数回繰り返し行ってもよい。
次に、前記(C)工程、すなわち、前記(B)工程において得られた押出成形物に圧延処理を施す。この圧延処理により、押出成形物の厚みを薄くしてシート状とし、かつ、PTFE粒子の結着強度をより一層大きくすることができる。前記圧延処理は、押出成形物に助剤が含まれた状態で行われることが好ましい。この圧延処理により、例えば、幅はあまり変化させることなく、押出成形物の厚みを薄くするとともに、長さを長くすることができる。圧延処理としては、例えば、ロールプレス、間欠的なプレス処理、ダブルベルトプレス等があげられ、好ましくはロールプレスである。
前記圧延処理を施す際、歪み速度が小さいほうが、PTFE粒子間の結着と繊維化とがより促進され、MD方向の強度がより一層向上すること等から、少しずつ多段の圧延回数で目的の厚みに調整することが好ましい。しかし、圧延回数が多すぎると生産性の低下につながることから、前記圧延処理の回数は、例えば、10回以下が好ましく、2〜8回がより好ましい。
前記圧延処理の温度は、例えば、30℃〜200℃であり、好ましくは40℃〜100℃、より好ましくは50℃〜80℃である。
前記圧延処理後のPTFE多孔質体の厚みは、特に制限されず、用途に応じて決定すればよいが、例えば、10μm〜10mmである。
次に、前記工程(D)、すなわち、前記工程(C)において得られた圧延処理後のPTFE多孔質体の内部に含まれる成形助剤を除去する。前記除去方法は、例えば、乾燥処理等があげられ、前記乾燥処理は、例えば、加熱による助剤の蒸発、低沸点溶媒で助剤を抽出し、加熱による前記低沸点溶媒の蒸発等があげられる。なお。この乾燥処理は、PTFE多孔質体(第2の押出成形物)に直接行ってもよいし、後述する延伸処理と同時に行ってもよい。
具体的な加熱方法は、特に制限されないが、例えば、ロール状に巻き取られた圧延後のPTFE多孔質体を乾燥機の導入口から内部に長手方向に繰り出し、加熱した炉内を通過させることや、加熱した複数のロール上を通過させること等によって加熱し、乾燥機の導出口で再度ロール状に巻き取ればよい。
前記加熱温度は、蒸発させる溶媒の沸点によって適宜選択すればよく、例えば、100℃〜300℃であり、好ましくは120℃〜250℃、より好ましくは150℃〜200℃である。
前記加熱時間は、その他条件やシートの厚み等によって適宜選択すればよく、例えば、1分〜60分である。
前記乾燥処理後のPTFE多孔質体の厚みは、特に制限されず、用途に応じて適宜選択でき、例えば、10μm〜10mmである。
前記圧延および乾燥後のPTFE多孔質体のMD引張強度は、例えば、0.2MPa以上であり、好ましくは1.0MPa以上である。
また、そのMD引張強度/TD引張強度は、例えば、0.05〜20であり、好ましくは0.07〜15であり、より好ましくは0.1〜10である。
前記引張強度は、例えば、JIS K 6891に示される方法で、試験片の標点間隔20mm、測定するPTFE多孔質体の幅10mm、引張速度100mm/min、温度25℃の条件で測定することができる。
前記圧延処理後のPTFE多孔質体の気孔率は、特に制限されず、用途に応じて適宜設定できるが、例えば、10〜90%である。
前記気孔率(α)は、例えば、以下のようにして決定する。まず、使用するPTFEの真の比重(d1)と充填剤の真の比重(d2)とを用いて、PTFEと充填剤との配合比(A/B)から、PTFEと充填剤との混合物の真の比重(d0)を下記式より算出する。
0=Ad1+Bd2
そして、得られたシート状物の厚み(t)、面積(s)、重量(w)および前記混合物の真の比重(d0)から、下記式を用いて気孔率α(%)を算出する。
α={1−w/(t×s×d0)}×100
このようにして得られる充填剤含有PTFE多孔質体は、前記工程(A)においてMDに、前記工程(B)においてTDにそれぞれ押出成形されるため、PTFEが前記両方向に繊維化された状態となり、特に、充填剤が高配合であっても強度に優れる。また、このような製造方法により得られる本発明のPTFE多孔質体は、巻取り回収が可能であり、その後の加工工程においても従来の方法のような歩留まり等の支障がない。さらには、本発明の充填剤含有PTFE多孔質体に、後述する延伸処理、圧縮処理等の各処理を施すことで、例えば、強度に優れた電気二重層コンデンサ用分極性電極シート、PTFEガスケット、導電性シート、熱伝導性シート、殺菌性、抗菌性のあるシート、シート乾燥剤等の各種シートを効率よく提供できる。
また、前述のようにして得られた充填剤含有PTFE多孔質体に、さらに、延伸処理、圧縮処理等の各処理を施してもよい。これらの処理は、例えば、目的に応じて適宜決定でき、その組み合わせや順序も特に制限されず、複数の処理を行ってもよいし、いずれか1つの処理であってもよい。前記延伸処理は、シートに助剤が含まれない状態で行われることが好ましく、延伸処理を施し、例えば、シートの気孔率を高くする等により、孔径、通気性等のシートの特性を調整できる。前記圧縮処理は、延伸処理後のシートに対して行われることが好ましく、圧延処理を施すことにより、例えば、シートの厚みを薄くすることや、気孔率を低減することができる。
前記PTFE多孔質体の延伸方法は特に制限されないが、例えば、長手方向に一軸延伸するロール縦延伸、長手方向を固定した状態で幅方向に一軸延伸するテンター横延伸、長手方向および幅方向の両方向に延伸を行う逐次または同時二軸延伸等の方法等があげられる。
前記延伸倍率は、延伸前の長さに対し、例えば、1.5倍〜10倍である。
前記延伸処理の温度は、例えば、60℃〜350℃であり、好ましくは80℃〜300℃である。
前記延伸処理後のPTFE多孔質体の厚みは、特に制限されず、用途に応じて適宜選択でき、例えば、10μm〜1mmである。
前記延伸処理後のPTFE多孔質体の気孔率は、用途に応じて適宜変更でき、例えば、10%〜90%である。
一方、前記圧縮処理の方法は、特に制限されないが、例えば、加熱プレス板の間に、シリコーンゴムシート、フッ素ゴムシート等を介してPTFE多孔質体を挟み、圧力を一定時間加える方法、一定間隔の2本の加熱した金属ロール間にPTFE多孔質体を通す方法、一定の圧力で密着している金属ロールとゴムロールとの間に加熱条件下でPTFE多孔質体を通す方法等があげられる。
前記圧縮処理の加熱温度は、例えば、20℃〜350℃であり、好ましくは30℃〜300℃、より好ましくは40℃〜250℃である。
前記圧縮処理の加圧圧力は、例えば、0.2MPa〜60MPaであり、好ましくは1MPa〜50MPa、より好ましくは5MPa〜40MPaである。
前記圧縮処理は、例えば、ロール間圧延で行うことができ、そのロール面の速度は、例えば、0.1m/min〜200m/minであり、好ましくは0.5m/min〜100m/minである。
前記圧縮処理後のPTFE多孔質体の厚みは、特に制限されず、用途に応じて適宜選択でき、例えば、10μm〜5mmである。
前記圧縮処理後のPTFE多孔質体の気孔率は、例えば、0.1%〜90%である。このように、PTFE多孔質体を緻密化することで、得られるPTFE多孔質体中の気孔率を目的に応じて調整できる。
以上のような処理を施すことによって得られるPTFE多孔質体は、そのMD引張強度が、例えば、0.2MPa以上であり、好ましくは1.0MPa以上である。なお、ここで述べるMDとは、最終工程におけるPTFE多孔質体の進行方向である。
また、そのPTFE多孔質体のMD引張強度/TD引張強度は、例えば、0.05〜20であり、0.07〜15が好ましく、0.1〜10がより好ましい。このような範囲とすることで、例えば、負荷が加わった場合において、シートが裂けることや延びることをより防止できる。
本発明の充填剤含有PTFE多孔質体は、巻取り回収が可能であり、前述のような加工処理やその他の加工処理を行うにあたっても効率よく行うことができる。なお、得られたPTFE多孔質シートは、そのままシートとして使用することができる。
次に、本発明の製造方法の具体例を、図1を用いて説明する。図1は、本発明の製造工程の一例の概略図であり、図1(a)〜(f)において、同一箇所には同一符号を付し、同図において矢印201はMD、矢印301はTDをそれぞれ示す。
まず、図1(a)に示すように、PTFEと充填剤とを含む混合物10を押出成形機101内に充填し、混合物10をピストン102により矢印A方向に押出し、連続して紐状または帯状の第1の押出成形物20を作製する。この押出によって、押出成形物20は、MD(201)にPTFEが結着し、繊維化された状態となる。次に、図1(b)に示すように、前記押出成形物20を所定の長さに裁断して押出成形物21aとし、この前記押出成形物21aを渦巻状に密に巻いて、図1(c)に示すように、所定の厚みを持つ円盤状成形物21bを作製する。この円盤状成形物21bを、図1(d)に示すように、そのMD(201)と直交する第2の押出方向TD(図において矢印301)に順に密に積層して、円柱状成形物21を作製する。この円柱状成形物21を、図1(e)に示すように、さらに押出成形機101内に充填して、ピストン102により矢印A方向に押出し、連続して紐状または帯状の第2の押出成形物30を作製する。そして、このPTFE多孔質体30に対して、図1(f)に示すように、2本の圧延ロール103を矢印B方向に回転させ、前記圧延ロール103間を矢印A方向に移動させて圧延処理を施した後、例えば、乾燥処理によって助剤を除去することにより、本発明のPTFE多孔質体31を作製することができる。このPTFE多孔質体31は、図1(a)に示す1回目の押出成形によりMD(矢印201)にPTFEが結着・繊維化され、図1(e)に示す2回目の押出成形によりMDと直交する第2の押出方向TD(矢印301)にPTFEが結着・繊維化されている。
次に、本発明の実施例について説明する。なお、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。
(PTFEと充填剤との混合)
まず、活性炭(和光純薬工業製)70重量%、カーボンブラック(商品名トーカブラック#4500、東海カーボン(株)製)10重量%ならびにPTFEファインパウダー(商品名F104、ダイキン工業(株)製)20重量%を、ヘンシェルミキサーにより15℃で2分間撹拌混合した。次に、その混合物に対して76.5体積%となるように灯油(成形助剤)を加え、さらに15℃で混合し、PTFEと充填剤と成形助剤との混合物を調製した。前記混合物を予備成形金型に充填して15℃で12時間静置し、その後、前記混合物中のエア抜きを行った(15℃、圧力2MPa)。
(押出成形(1回目))
前記エア抜きした混合物を、RR(Reduction Ratio)38の押出ダイスに充填して紐状に連続して押出し(40℃、圧力15MPa)、第1の押出成形物(断面直径16mm)を得た。
(押出成形(2回目))
前記第1の押出成形物を長さ30cmに裁断し、それを渦巻状に密に巻いて円盤状とし、これを複数枚積層して円柱状成形物とした。この円柱状成形物を予備成形金型に充填してエア抜きした(15℃、圧力2MPa)後、それを1回目の押出方向MDと直交する第2の押出方向TDに押出されるように押出ダイスに充填して、1回目の押出成形と同様に紐状に連続して押出し、充填剤含有PTFE多孔質体(第2の押出成形物)(断面直径16mm)を得た。
(圧延成形)
前記第2の押出成形物を、圧延ロールにより、60℃、圧延倍率57倍の条件で圧延成形して、充填剤含有PTFE多孔質体(厚み0.25mm)を作製した。ついで、得られた充填剤含有PTFE多孔質体に、乾燥機を用いて加熱による乾燥処理を施した(150℃、3分間)。
混合物の調製において成形助剤量を78.0体積%とした以外は、実施例1と同様にして、充填剤含有PTFE多孔質体を作製した(厚み0.25mm)。得られた充填剤含有PTFE多孔質体に、実施例1と同様にして乾燥処理を施した(150℃、3分間)。
混合物の調製において助剤量を79.0体積%とした以外は、実施例1と同様にして、充填剤含有PTFE多孔質体を作製した(厚み0.25mm)。得られた充填剤含有PTFE多孔質体に、実施例1と同様にして乾燥処理を施した(150℃、3分間)。
(比較例1)
2回目の押出成形を省略した以外は、実施例1と同様にして、充填剤含有PTFE多孔質シートを作製した(厚み0.25mm)。得られた充填剤含有PTFE多孔質シートに、実施例1と同様にして乾燥処理を施した(150℃、3分間)。
(比較例2)
実施例1と同様にして作成した第1の押出成形物を、60℃、圧延倍率7.1倍の条件で圧延成形して、厚み2mmのシート得た。この圧延シートを長さ30cmごとに裁断して、1回目の圧延方向MDと直交する方向TDに、さらに圧延成形(60℃、圧延倍率8倍)して充填剤含有PTFE多孔質シートを作製した(厚み0.25mm)。得られた充填剤含有PTFE多孔質シートに、実施例1と同様にして乾燥処理を施した(150℃、3分間)。
(比較例3)
実施例1と同様にして作成した第1の押出成形物を、60℃、圧延倍率57倍の条件で圧延成形し、厚み0.25mmのシート得た。この圧延シートを長さ30cmごとに裁断して、裁断したものを3枚積層し、それを1回目の圧延方向MDと直交する方向TDに、60℃、圧延倍率3倍の条件で圧延し、厚み0.25mmのシート得た。さらにこの圧延シートを3枚積層し、それを2回目の圧延方向TDと直交する方向MDに、圧延成形(60℃、圧延倍率3倍)して充填剤含有PTFE多孔質シートを作製した(厚み0.25mm)。得られたPTFE多孔質シートに、実施例1と同様にして乾燥処理を施した(150℃、3分間)。
(引張強度測定)
引張強度は、JIS K 6891に示される方法を用いて、試験片の標点間隔20mm、PTFE多孔質体の幅10mm、引張速度100mm/min、温度25℃の条件で測定した。
その結果を、下記表1に示す。
(表1)
MD引張 TD引張 MD引張強度 外観 圧延 長尺化 作業効率
強度 強度 /TD引張強度 回数
(MPa) (MPa) (回)
実施例1 2.52 0.31 8.1 ○ 1 ○ ○
実施例2 0.86 0.16 5.4 ○ 1 ○ ○
実施例3 0.53 0.13 4.1 ○ 1 ○ ○
比較例1 0.22 0.05 4.4 × 1 ○ ○
比較例2 0.30 0.25 1.2 △ 2 × ×
比較例3 1.78 0.13 14 ○ 3 ×× ××
表中の実施例1〜3、比較例1〜3のMD引張強度とは、圧延方向の引張強度であって、同TD引張強度とは、前記MD引張強度と直交する方向の引張強度を表す。なお、前記表中における○は良好、△はやや悪い、×は悪い、××は非常に悪いことを示す。
前記表1に示すように、実施例1〜3は、前述のような2回の押出成形を行うことで、押出成形を1回しか行っていない比較例1と比べてMDおよびTDの双方においてPTFEの繊維化がより一層促進され、その結果、強度の優れた充填剤含有PTFE多孔質体を得られた。さらに、比較例1では、シートの内部および端の部分に割れが生じたのに対し、すべての実施例において、優れた外観を示した。また、圧延成形をMDおよびTDの双方に行った比較例2についても、シートの端の部分に割れが生じた。MD方向の強度についても、比較例2に比べてすべての実施例において優れた強度を示し、シートの裁断による作業効率の低下もない。比較例3については、外観は良好であるが、押出成形後にシートの裁断と圧延とをそれぞれ3回ずつ行うため、作業効率が極めて悪い。また、MD引張強度/TD引張強度が14であり、シートが裂けやすい。実施例1〜3により得られたPTFE多孔質体のMD引張強度/TD引張強度が0.1〜10であることから、乾燥処理で前記シートが裂けることがない。
本発明の製造方法により得られる多孔質体は、巻取り回収が可能であるため、運搬やその他の加工処理を行うにあたっても、効率よく行うことができる。さらに、本発明の充填剤含有PTFE多孔質体を使用して、例えば、熱伝導性シート、電気二重層コンデンサ用分極性電極シート、シート乾燥剤等の各種シートを効率よく作製することができる。
図1は、本発明の製造方法の一例の概略図である。 図2は、押出成形物を押出成形機に充填する際の形態の一例を示す斜視図である。 図3は、押出成形物を押出成形機に充填する際の形態のその他の例を示す斜視図である。 図4は、従来の製造方法の一例の概略図である。 図5は、従来の製造方法のその他の例の概略図である。
符号の説明
10、11 混合物
20、21a、24a、25a、26a、27a 第1の押出成形物
21、21b、24、25、26、27 充填する成形物
30、31 PTFE多孔質体
40 押出成形物
41、42 圧延シート
43 PTFE多孔質シート
101 押出成形機
102 ピストン
103 圧延ロール
104 棒体
201、203 MD
202、204 TD
301 充填方向(TD)
A 進行方向
B 回転方向

Claims (6)

  1. 充填剤含有ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)多孔質体の製造方法であって、下記工程(A)〜工程(D)を含む製造方法。
    (A)PTFEと、充填剤と、成形助剤との混合物を押出成形機に充填し、第1の押出方向(MD)に押出されるように押出成形する工程、
    (B)前記工程(A)で得られた押出成形物を、前記第1の押出方向(MD)と直交する第2の押出方向(TD)に押出されるように押出成形機に充填して押出成形する工程、
    (C)前記工程(B)で得られた押出成形物を圧延する工程、
    (D)前記工程(C)で得られた圧延物から前記成形助剤を除去する工程。
  2. 前記工程(A)において、押出成形物が紐状にまたは帯状に連続して得られるように押出成形し、前記工程(B)において、前記工程(A)で得られた紐状または帯状の押出成形物を渦巻状に巻いて所定の厚みを持った円盤状に成形し、これを押出成形機に充填する請求項1に記載の方法。
  3. 前記工程(B)において、前記円盤状成形物を複数枚積層して円柱状成形物にして、これを前記押出成形機に充填する請求項2に記載の方法。
  4. 前記工程(A)において、押出成形物が紐状または帯状に連続して得られるように押出成形し、前記工程(B)において、前記工程(A)で得られた紐状または帯状の押出成形物を棒体の側面に周方向に添って巻き付けて円柱状成形物とし、これを前記押出成形機に充填する請求項1に記載の製造方法。
  5. 前記工程(A)および前記工程(B)を複数回繰り返す請求項1から4のいずれかに記載の製造方法。
  6. 前記工程(D)で得られた押出成形物に対し、延伸処理および圧縮処理の少なくとも一方の処理を行う請求項1から5のいずれかに記載の製造方法。

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