JP2006080494A - 表示装置及びその作製方法、並びにテレビジョン装置 - Google Patents

表示装置及びその作製方法、並びにテレビジョン装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明は、材料の利用効率を向上させ、少ないフォトマスク数で、しきい値のずれが生じにくく、高速動作が可能なTFTを有する表示装置の作製方法を提供する。
【解決手段】 本発明の表示装置の一は、絶縁表面上に設けられたゲート電極層及び画素電極層を有し、ゲート電極層上にゲート絶縁層を有し、ゲート絶縁層上に結晶性半導体層を有し、結晶性半導体層に接して一導電型を有する半導体層を有し、一導電性を有する半導体層に接してソース電極層及びドレイン電極層を有し、ソース電極層、ドレイン電極層及び画素電極層上に絶縁層を有し、絶縁層はソース電極層又はドレイン電極層に達する第1の開口部を有し、ゲート絶縁層及び絶縁層は画素電極層に達する第2の開口部を有し、第1の開口部及び第2の開口部に、ソース電極層又はドレイン電極層と画素電極層とが電気的に接続する配線層を有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、表示装置及びその作製方法、それを用いたテレビジョン装置に関する。
近年、フラットパネルディスプレイ(FPD)は、これまでのCRTに替わる表示装置として注目を集めている。特にアクティブマトリクス駆動の大型表示パネルを搭載した大画面テレビジョン装置の開発は、パネルメーカーにとって注力すべき重要な課題になっている。
従来の表示装置において、各画素を駆動する半導体素子としては、半導体活性層にアモルファスシリコンを用いた薄膜トランジスタ(以下、TFT(Thin film transistor)とも示す。)が用いられている(特許文献1参照。)。
一方、従来の液晶テレビにおいては、視野角特性の限界、液晶材料等が原因の高速動作の限界による画像のぼやけが欠点であったが、近年それを解消する新たな表示モードとして、OCB(optically compensated bend)モードが提案されている(非特許文献1)。
特開平5−35207号公報 長広恭明他編、「日経マイクロデバイス別冊 フラットパネル・ディスプレイ2002」、日系BP社、2001年10月、P102−109
しかしながら、アモルファスシリコン(非晶質半導体)膜を用いたTFTを直流駆動した場合は、しきい値がずれやすく、それに伴いTFTの特性バラツキが生じやすい。このため、非晶質半導体膜を用いたTFTを画素のスイッチングに用いた表示装置は、輝度ムラが発生する。このような現象は、対角30インチ以上(典型的には40インチ以上)の大画面テレビジョン装置であるほど顕著であり、画質の低下が深刻な問題である。
一方、画質を向上させるために高速動作が可能なスイッチング素子が必要とされている。しかしながら、非晶質半導体膜を用いたTFTでは動作速度に限界がある。例えば、OCBモードの液晶表示装置を実現することが困難となる。
本発明は、このような状況に鑑みなされたものであり、少ないフォトマスク数で、しきい値のずれが生じにくく、高速動作が可能なTFTを有する表示装置の作製方法を提供することを目的とする。また、スイッチング特性が高く、コントラストがすぐれた表示が可能な表示装置の作製方法を提供することを目的とする。
上述した従来技術の課題を解決するために、本発明においては以下の手段を講じる。
本発明は、非晶質半導体膜に触媒元素を添加し加熱して結晶性半導体膜を形成し、該結晶性半導体膜から触媒元素を除いた後、逆スタガ型薄膜トランジスタを作製する。また本発明は、薄膜トランジスタのゲート電極層と画素電極層を同工程同材料を用いて形成し、工程の簡略化と、材料のロスの軽減を達成する。また、本発明において表示装置とは、表示素子として液晶材料を用いた液晶表示素子、又は発光素子(EL素子)を有するものであり、液晶表示装置、発光表示装置、EL表示装置ともいえる。
非晶質半導体膜に、結晶化を促進又は助長させる元素(以下、主に金属元素を指すことから金属元素、触媒元素ともいう)を添加し加熱して結晶性半導体膜を形成し、該結晶性半導体膜に接して周期律15族元素を有する半導体膜または希ガス元素を有する半導体膜を形成し加熱して、金属元素を結晶性半導体膜から除去した後、逆スタガ型薄膜トランジスタを形成することを要旨とする。なお、該結晶性半導体膜に接して周期律15族元素を有する半導体膜を形成した場合、周期律15族元素を有する半導体膜をソース領域及びドレイン領域として用いて、nチャネル型薄膜トランジスタを形成する。また、n型を付与する不純物元素として周期律15族元素を有する半導体膜にp型を付与する不純物元素として周期律13族元素を添加して、pチャネル型薄膜トランジスタを形成する。さらには、希ガス元素を有する半導体膜を形成した場合、加熱の後に希ガス元素を有する半導体膜を除去し、ソース領域及びドレイン領域を形成して、nチャネル型薄膜トランジスタ又はpチャネル型薄膜トランジスタを形成する。
本発明の表示装置の一は、絶縁表面上に設けられたゲート電極層及び第1の電極層を有し、ゲート電極層上にゲート絶縁層を有し、ゲート絶縁層上に結晶性半導体層を有し、結晶性半導体層に接して一導電型を有する半導体層を有し、一導電型を有する半導体層に接してソース電極層及びドレイン電極層を有し、ソース電極層、ドレイン電極層及び第1の電極層上に第1の絶縁層を有し、第1の絶縁層はソース電極層またはドレイン電極層に達する第1の開口部を有し、ゲート絶縁層及び第1の絶縁層は第1の電極層に達する第2の開口部を有し、第1の開口部及び第2の開口部に、ソース電極層またはドレイン電極層と第1の電極層とが電気的に接続する配線層を有し、第1の電極層の一部、及び配線層を覆う第2の絶縁層を有し、第1の電極層上に電界発光層を有し、電界発光層上に第2の電極層を有する。
本発明の表示装置の一は、絶縁表面上に設けられたゲート電極層及び第1の電極層を有し、ゲート電極層上にゲート絶縁層を有し、ゲート絶縁層上にソース領域及びドレイン領域が設けられた結晶性半導体層を有し、ソース領域及びドレイン領域に接してソース電極層及びドレイン電極層を有し、ソース電極層、ドレイン電極層及び第1の電極層上に第1の絶縁層を有し、第1の絶縁層はソース電極層またはドレイン電極層に達する第1の開口部を有し、ゲート絶縁層及び第1の絶縁層は第1の電極層に達する第2の開口部を有し、第1の開口部及び第2の開口部に、ソース電極層またはドレイン電極層と第1の電極層とが電気的に接続する配線層を有し、第1の電極層の一部、及び配線層を覆う第2の絶縁層を有し、第1の電極層上に電界発光層を有し、電界発光層上に第2の電極層を有する。
本発明の表示装置の一は、画素領域及び駆動回路領域を同一基板上に有し、駆動回路領域において基板上に第1のゲート電極層及び第2のゲート電極層を有し、第1のゲート電極層及び第2のゲート電極層上にゲート絶縁層を有し、ゲート絶縁層上に第1の結晶性半導体層及び第2の結晶性半導体層を有し、第1の結晶性半導体層に接してn型を有する半導体層を有し、第1の結晶性半導体層に接してp型を有する半導体層を有し、n型を有する半導体層に接する第1のソース電極層及び第1のドレイン電極層を有し、p型を有する半導体層に接する第2のソース電極層及び第2のドレイン電極層を有し、画素領域において基板上に第1の電極層を有し、第1の電極層上に電界発光層を有し、電界発光層上に第2の電極層を有する第1の電極層の一部がゲート絶縁層で覆われている。
本発明の表示装置の作製方法の一は、絶縁表面上に導電層を形成し、導電層上にレジストを形成し、レジストをレーザ光で露光してパターニングし、マスクを形成し、マスクを用いて導電層をパターニングし、ゲート電極層及び第1の電極層を形成し、ゲート電極層及び第1の電極層上にゲート絶縁層を形成し、ゲート絶縁層上に非晶質半導体層を形成し、非晶質半導体層に金属元素を添加して加熱し、非晶質半導体層を結晶化し、結晶性半導体層を形成し、結晶性半導体層に接して一導電型を有する半導体層を形成し、結晶性半導体層及び一導電型を有する半導体層を加熱し、一導電型を有する半導体層をパターニングし、ソース領域及びドレイン領域を形成し、ソース領域及びドレイン領域に接してソース電極層及びドレイン電極層を形成し、ソース電極層、ドレイン電極層及びゲート絶縁層上に第1の絶縁層を形成し、第1の絶縁層にソース電極層またはドレイン電極層に達する第1の開口部、及び第1の絶縁層とゲート絶縁層に第1の電極層に達する第2の開口部を形成し、第1の開口部及び第2の開口部に、ソース電極層またはドレイン電極層及び第1の電極層を電気的に接続する配線層を形成し、第1の電極層の一部、及び配線層を覆う第2の絶縁層を形成し、第1の電極層上に電界発光層を形成し、電界発光層上に第2の電極層を形成する。
本発明の表示装置の作製方法の一は、絶縁表面上に導電層を形成し、導電層上にレジストを形成し、レジストをレーザ光で露光してパターニングし、マスクを形成し、マスクを用いて導電層をパターニングし、ゲート電極層及び第1の電極層を形成し、ゲート電極層及び第1の電極層上にゲート絶縁層を形成し、ゲート絶縁層上に第1の半導体層を形成し、第1の半導体層に金属元素を添加して加熱し、第1の半導体層に接して第1の不純物元素を有する第2の半導体層を形成し、第1の半導体層及び第1の不純物元素を有する第2の半導体層を加熱し、第1の不純物元素を有する第2の半導体層を除去し、第1の半導体層に第2の不純物元素を添加してソース領域及びドレイン領域を形成し、ソース領域及びドレイン領域に接してソース電極層及びドレイン電極層を形成し、ソース電極層、ドレイン電極層及びゲート絶縁層上に第1の絶縁層を形成し、第1の絶縁層にソース電極層またはドレイン電極層に達する第1の開口部、及び第1の絶縁層とゲート絶縁層とに第1の電極層に達する第2の開口部を形成し、第1の開口部及び第2の開口部に、ソース電極層またはドレイン電極層及び第1の電極層を電気的に接続する配線層を形成し、第1の電極層の一部、及び配線層を覆う第2の絶縁層を形成し、第1の電極層上に電界発光層を形成し、電界発光層上に第2の電極層を形成する。
本発明の表示装置の作製方法の一は、画素領域及び駆動回路領域において、基板上に導電層を形成し、導電層をレーザ光を用いて露光して、パターニングし、駆動回路領域に第1のゲート電極層及び第2のゲート電極層、画素領域に第3のゲート電極層及び第1の電極層を形成し、第1のゲート電極層、第2のゲート電極層、第3のゲート電極層、及び第1の電極層上にゲート絶縁層を形成し、ゲート絶縁層上に、半導体膜を形成し、半導体膜に金属元素を添加して加熱し、半導体膜上にn型を有する半導体膜を形成し、半導体膜及びn型を有する半導体膜を加熱し、半導体膜及びn型を有する半導体膜をパターニングし、駆動回路領域において第1の半導体層、第2の半導体層、第1のn型を有する半導体層、及び第2のn型を有する半導体層を形成し、画素領域において、第3の半導体層及び第3のn型を有する半導体層を形成し、第1のn型を有する半導体層、及び第3のn型を有する半導体層を覆う第1のマスクを形成し、第2のn型を有する半導体層にp型を付与する不純物元素を添加し、第2のn型を有する半導体層をp型を有する半導体層に反転し、第1のn型を有する半導体層に接して第1のソース電極層及び第1のドレイン電極層を、p型を有する半導体層に接して第2のソース電極層及び第2のドレイン電極層を、第3のn型を有する半導体層に接して第3のソース電極層及び第3のドレイン電極層を形成し、第1のソース電極層、第1のドレイン電極層、第2のソース電極層、第2のドレイン電極層、第3のソース電極層、第3のドレイン電極層及びゲート絶縁層上に第1の絶縁層を形成し、第1の絶縁層に第3のソース電極層または第3のドレイン電極層に達する第1の開口部と、第1の絶縁層及びゲート絶縁層に、第1の電極層に達する第2の開口部を形成し、第1の開口部及び第2の開口部に、第3のソース電極層または第3のドレイン電極層及び第1の電極層を電気的に接続する配線層を形成し、第1の電極層の一部、及び配線層を覆う第2の絶縁層を形成し、第1の電極層上に電界発光層を形成し、電界発光層上に第2の電極層を形成する。
本発明の表示装置の一は、絶縁表面上に設けられたゲート電極層及び画素電極層を有し、ゲート電極層上にゲート絶縁層を有し、ゲート絶縁層上に結晶性半導体層を有し、結晶性半導体層に接して一導電型を有する半導体層を有し、一導電性を有する半導体層に接してソース電極層及びドレイン電極層を有し、ソース電極層、ドレイン電極層及び画素電極層上に絶縁層を有し、絶縁層はソース電極層またはドレイン電極層に達する第1の開口部を有し、ゲート絶縁層及び絶縁層は画素電極層に達する第2の開口部を有し、第1の開口部及び第2の開口部に、ソース電極層またはドレイン電極層と画素電極層とが電気的に接続する配線層を有する。
本発明の表示装置の一は、絶縁表面上に設けられたゲート電極層及び画素電極層を有し、ゲート電極層上にゲート絶縁層を有し、ゲート絶縁層上にソース領域及びドレイン領域が設けられた結晶性半導体層を有し、ソース領域及びドレイン領域に接してソース電極層及びドレイン電極層を有し、ソース電極層、ドレイン電極層及び画素電極層上に絶縁層を有し、絶縁層はソース電極層またはドレイン電極層に達する第1の開口部を有し、ゲート絶縁層及び絶縁層は画素電極層に達する第2の開口部を有し、第1の開口部及び第2の開口部に、ソース電極層またはドレイン電極層と画素電極層とが電気的に接続する配線層を有する。
本発明の表示装置の一は、画素領域及び駆動回路領域を同一基板上に有し、駆動回路領域において基板上に第1のゲート電極層及び第2のゲート電極層を有し、第1のゲート電極層及び第2のゲート電極層上にゲート絶縁層を有し、ゲート絶縁層上に第1の結晶性半導体層及び第2の結晶性半導体層を有し、第1の結晶性半導体層に接してn型を有する半導体層を有し、第1の結晶性半導体層に接してp型を有する半導体層を有し、n型を有する半導体層に接する第1のソース電極層及び第1のドレイン電極層を有し、p型を有する半導体層に接する第2のソース電極層及び第2のドレイン電極層を有し、画素領域において基板上に画素電極層を有し、画素電極層の一部がゲート絶縁層で覆われている。
本発明の表示装置の作製方法の一は、絶縁表面上に導電層を形成し、導電層上にレジストを形成し、レジストをレーザ光で露光してパターニングし、マスクを形成し、マスクを用いて導電層をパターニングし、ゲート電極層及び画素電極層を形成し、ゲート電極層及び画素電極層上にゲート絶縁層を形成し、ゲート絶縁層上に非晶質半導体層を形成し、非晶質半導体層に金属元素を添加して加熱し、非晶質半導体層を結晶化し、結晶性半導体層を形成し、結晶性半導体層に接して一導電型を有する半導体層を形成し、結晶性半導体層及び一導電型を有する半導体層を加熱し、一導電型を有する半導体層をパターニングし、ソース領域及びドレイン領域を形成し、ソース領域及びドレイン領域に接してソース電極層及びドレイン電極層を形成し、ソース電極層、ドレイン電極層及びゲート絶縁層上に絶縁層を形成し、絶縁層にソース電極層またはドレイン電極層に達する第1の開口部、及び絶縁層とゲート絶縁層に画素電極層に達する第2の開口部を形成し、第1の開口部及び第2の開口部に、ソース電極層またはドレイン電極層及び画素電極層を電気的に接続する配線層を形成する。
本発明の表示装置の作製方法の一は、絶縁表面上に導電層を形成し、導電層上にレジストを形成し、レジストをレーザ光で露光してパターニングし、マスクを形成し、マスクを用いて導電層をパターニングし、ゲート電極層及び画素電極層を形成し、ゲート電極層及び画素電極層上にゲート絶縁層を形成し、ゲート絶縁層上に第1の半導体層を形成し、第1の半導体層に金属元素を添加して加熱し、第1の半導体層に接して第1の不純物元素を有する第2の半導体層を形成し、第1の半導体層及び第1の不純物元素を有する第2の半導体層を加熱し、第1の不純物元素を有する第2の半導体層を除去し、第1の半導体層に第2の不純物元素を添加してソース領域及びドレイン領域を形成し、ソース領域及びドレイン領域に接してソース電極層及びドレイン電極層を形成し、ソース電極層、ドレイン電極層及びゲート絶縁層上に絶縁層を形成し、絶縁層にソース電極層またはドレイン電極層に達する第1の開口部、及び絶縁層とゲート絶縁層とに画素電極層に達する第2の開口部を形成し、第1の開口部及び第2の開口部に、ソース電極層またはドレイン電極層及び画素電極層を電気的に接続する配線層を形成する。
本発明の表示装置の作製方法の一は、画素領域及び駆動回路領域において、基板上に導電層を形成し、導電層をレーザ光を用いて露光して、パターニングし、駆動回路領域に第1のゲート電極層及び第2のゲート電極層、画素領域に第3のゲート電極層及び画素電極層を形成し、第1のゲート電極層、第2のゲート電極層、第3のゲート電極層、及び画素電極層上にゲート絶縁層を形成し、ゲート絶縁層上に、第1の半導体膜を形成し、半導体膜に金属元素を添加して加熱し、半導体膜上にn型を有する半導体膜を形成し、半導体膜及びn型を有する半導体膜を加熱し、半導体膜及びn型を有する半導体膜をパターニングし、駆動回路領域において第1の半導体層、第2の半導体層、第1のn型を有する半導体層、及び第2のn型を有する半導体層を形成し、画素領域において、第3の半導体層及び第3のn型を有する半導体層を形成し、第1のn型を有する半導体層、及び第3のn型を有する半導体層を覆う第1のマスクを形成し、第2のn型を有する半導体層にp型を付与する不純物元素を添加し、第2のn型を有する半導体層をp型を有する半導体層に反転し、第1のn型を有する半導体層に接して第1のソース電極層及び第1のドレイン電極層を、p型を有する半導体層に接して第2のソース電極層及び第2のドレイン電極層を、第3のn型を有する半導体層に接して第3のソース電極層及び第3のドレイン電極層を形成し、第1のソース電極層、第1のドレイン電極層、第2のソース電極層、第2のドレイン電極層、第3のソース電極層、第3のドレイン電極層及びゲート絶縁層上に絶縁層を形成し、絶縁層に第3のソース電極層または第3のドレイン電極層に達する第1の開口部と、絶縁層及びゲート絶縁層に、画素電極層に達する第2の開口部を形成し、第1の開口部及び第2の開口部に、第3のソース電極層または第3のドレイン電極層及び画素電極層を電気的に接続する配線層を形成する。
本発明により、結晶性半導体膜を有する逆スタガ型薄膜トランジスタを形成することができる。このため少ないマスク数でTFTを形成することができる。また、本発明で形成されるTFTは、結晶性半導体膜で形成されるため非晶質半導体膜で形成される逆スタガ型TFTと比較して移動度が高い。また、ソース領域及びドレイン領域には、p型を付与する不純物元素(アクセプター型元素)又はn型を付与する不純物元素(ドナー型元素)に加え、結晶化を促進する元素である金属元素をも含む。このため、抵抗率の低いソース領域及びドレイン領域が形成できる。この結果、高速動作が可能な表示装置を作製することが可能である。代表的には、OCBモードのような応答速度が速く且つ高視野角な表示が可能な表示装置を製造することが可能である。
また、非晶質半導体膜で形成される薄膜トランジスタと比較して、しきい値のずれが生じにくく、TFT特性のバラツキを低減することが可能である。このため、表示ムラを低減することが可能であり、信頼性の高い表示装置を作製することが可能である。
更には、ゲッタリング工程により、成膜段階で半導体膜中に混入する金属元素をゲッタリングするため、オフ電流を低減することが可能である。このため、このようなTFTを表示装置のスイッチング素子に設けることにより、コントラストを向上させることが可能である。
また本発明によると、材料のロスも少なく、コストダウンも達成できる。よって高性能、高信頼性の表示装置を歩留まりよく作製することができる。
(実施の形態1)
本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。但し、本発明は以下の説明に限定されず、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、本発明は以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。なお、以下に説明する本発明の構成において、同一部分又は同様な機能を有する部分には同一の符号を異なる図面間で共通して用い、その繰り返しの説明は省略する。
図29(A)は本発明に係る表示パネルの構成を示す上面図であり、絶縁表面を有する基板2700上に画素2702をマトリクス上に配列させた画素部2701、走査線側入力端子2703、信号線側入力端子2704が形成されている。画素数は種々の規格に従って設ければ良く、XGAであれば1024×768×3(RGB)、UXGAであれば1600×1200×3(RGB)、フルスペックハイビジョンに対応させるのであれば1920×1080×3(RGB)とすれば良い。
画素2702は、走査線側入力端子2703から延在する走査線と、信号線側入力端子2704から延在する信号線とが交差することで、マトリクス状に配設される。画素2702のそれぞれには、スイッチング素子とそれに接続する画素電極が備えられている。スイッチング素子の代表的な一例はTFTであり、TFTのゲート電極側が走査線と、ソース若しくはドレイン側が信号線と接続されることにより、個々の画素を外部から入力する信号によって独立して制御可能としている。
図29(A)は、走査線及び信号線へ入力する信号を、外付けの駆動回路により制御する表示パネルの構成を示しているが、図30(A)に示すように、COG(Chip on Glass)方式によりドライバIC2751を基板2700上に実装しても良い。また他の実装形態として、図30(B)に示すようなTAB(Tape Automated Bonding)方式を用いてもよい。ドライバICは単結晶半導体基板に形成されたものでも良いし、ガラス基板上にTFTで回路を形成したものであっても良い。図30において、ドライバIC2751は、FPC2750と接続している。
また、画素に設けるTFTをSASで形成する場合には、図29(B)に示すように走査線側駆動回路3702を基板3700上に形成し一体化することもできる。図29(B)において、3701は画素部であり、信号線側駆動回路は、図29(A)と同様に外付けの駆動回路により制御する。画素に設けるTFTを移動度の高い、多結晶(微結晶)半導体、単結晶半導体などで形成する場合は、図29(C)は、走査線駆動回路4702と、信号線駆動回路4704をガラス基板4700上に一体形成することもできる。
本発明は、配線層若しくは電極を形成する導電層や、所定のパターンに形成するためのマスク層など表示パネルを作製するために必要な物体(その目的や機能に応じて膜や層などあらゆる形態で存在する)のうち、少なくとも一つ若しくはそれ以上を、選択的に所望な形状に形成可能な方法により形成して、表示装置を作製することを特徴とするものである。本発明は、薄膜トランジスタや表示装置を構成する、ゲート電極層、ソース電極層、ドレイン電極層などの導電層、半導体層、マスク層、絶縁層など、所定の形状を有して形成される全ての構成要素に対して適用できる。選択的に所望な形状に形成可能な方法として、導電層や絶縁層など形成し、特定の目的に調合された組成物の液滴を選択的に吐出(噴出)して所定のパターンに形成することが可能な、液滴吐出(噴出)法(その方式によっては、インクジェット法とも呼ばれる。)を用いる。また、物体が所望のパターンに転写、または描写できる方法、例えば各種印刷法(スクリーン(孔版)印刷、オフセット(平版)印刷、凸版印刷やグラビア(凹版)印刷など所望なパターンで形成される方法)なども用いることができる。
本実施の形態は、流動性を有する形成する材料を含む組成物を、液滴として吐出(噴出)し、所望なパターンに形成する方法を用いている。形成物の被形成領域に、形成する材料を含む液滴を吐出し、焼成、乾燥等を行って固定化し所望なパターンで物体を形成する。
液滴吐出法に用いる液滴吐出装置の一態様を図27に示す。液滴吐出手段1403の個々のヘッド1405、ヘッド1412は制御手段1407に接続され、それがコンピュータ1410で制御することにより予めプログラミングされたパターンに描画することができる。描画するタイミングは、例えば、基板1400上に形成されたマーカー1411を基準に行えば良い。或いは、基板1400の縁を基準にして基準点を確定させても良い。これを撮像手段1404で検出し、画像処理手段1409にてデジタル信号に変換したものをコンピュータ1410で認識して制御信号を発生させて制御手段1407に送る。撮像手段1404としては、電荷結合素子(CCD)や相補型金属酸化物半導体(CMOS)を利用したイメージセンサなどを用いることができる。勿論、基板1400上に形成されるべきパターンの情報は記憶媒体1408に格納されたものであり、この情報を基にして制御手段1407に制御信号を送り、液滴吐出手段1403の個々のヘッド1405、ヘッド1412を個別に制御することができる。吐出する材料は、材料供給源1413、材料供給源1414より配管を通してヘッド1405、ヘッド1412にそれぞれ供給される。
ヘッド1405内部は、点線1406が示すように液状の材料を充填する空間と、吐出口であるノズルを有する構造となっている。図示しないが、ヘッド1412もヘッド1405と同様な内部構造を有する。ヘッド1405とヘッド1412のノズルのサイズは異なっており、異なる材料を異なる幅で同時に描画することができる。一つのヘッドで、導電性材料や有機、無機材料などをそれぞれ吐出し、描画することができ、層間膜のような広領域に描画する場合は、スループットを向上させるため複数のノズルより同材料を同時に吐出し、描画することができる。大型基板を用いる場合、ヘッド1405、ヘッド1412は基板上を、矢印の方向に自在に走査し、描画する領域を自由に設定することができ、同じパターンを一枚の基板に複数描画することができる。
本発明では、形成物のパターニング工程においてを感光性のレジストや感光性物質を含む材料に光を照射し、露光する工程を行う。露光に用いる光は、特に限定されず、赤外光、可視光、または紫外光のいずれか一またはそれらの組み合わせを用いることが可能である。例えば、紫外線ランプ、ブラックライト、ハロゲンランプ、メタルハライドランプ、キセノンアークランプ、カーボンアークランプ、高圧ナトリウムランプ、または高圧水銀ランプから射出された光を用いてもよい。その場合、ランプ光源は、必要な時間点灯させて照射してもよいし、複数回照射してもよい。
レーザ光(レーザビームともいう)を用いてもよく、レーザ光を用いるとより精密なパターンで被形成領域を露光処理できるので、そこに形成される物体も高繊細化することができる。本発明で用いることのできるレーザ光を処理領域に照射してパターンを描画する、レーザ光直接描画装置について、図26を用いて説明する。本実施の形態では、レーザ光を照射する領域をマスク等を介して選択するのではなく、処理領域を選択して直接照射して処理するため、レーザ光直接描画装置を用いる。図26に示すようにレーザ光直接描画装置1001は、レーザ光を照射する際の各種制御を実行するパーソナルコンピュータ(以下、PCと示す。)1002と、レーザ光を出力するレーザ発振器1003と、レーザ発振器1003の電源1004と、レーザ光を減衰させるための光学系(NDフィルタ)1005と、レーザ光の強度を変調するための音響光学変調器(AOM)1006と、レーザ光の断面の拡大又は縮小をするためのレンズ、光路の変更するためのミラー等で構成される光学系1007、Xステージ及びYステージを有する基板移動機構1009と、PC1002から出力される制御データをデジタルーアナログ変換するD/A変換部1010と、D/A変換部から出力されるアナログ電圧に応じて音響光学変調器1006を制御するドライバ1011と、基板移動機構1009を駆動するための駆動信号を出力するドライバ1012とを備えている。
レーザ発振器1003としては、紫外光、可視光、又は赤外光を発振することが可能なレーザ発振器を用いることができる。レーザ発振器としては、KrF、ArF、KrF、XeCl、Xe等のエキシマレーザ発振器、He、He−Cd、Ar、He−Ne、HF等の気体レーザ発振器、YAG、GdVO4、YVO4、YLF、YAlO3などの結晶にCr、Nd、Er、Ho、Ce、Co、Ti又はTmをドープした結晶を使った固体レーザ発振器、GaN、GaAs、GaAlAs、InGaAsP等の半導体レーザ発振器を用いることができる。なお、固体レーザ発振器においては、基本波の第2高調波〜第5高調波を適用するのが好ましい。
次に、レーザ光直接描画装置を用いた物質(表面)の露光処理について述べる。基板1008が基板移動機構1009に装着されると、PC1002は図外のカメラによって、基板1008に付されているマーカの位置を検出する。次いで、PC1002は、検出したマーカの位置データと、予め入力されている描画パターンデータとに基づいて、基板移動機構1009を移動させるための移動データを生成する。この後、PC1002が、ドライバ1011を介して音響光学変調器1006の出力光量を制御することにより、レーザ発振器1003から出力されたレーザ光は、光学系1005によって減衰された後、音響光学変調器1006によって所定の光量になるように光量が制御される。一方、音響光学変調器1006から出力されたレーザ光は、光学系1007で光路及びレーザ光(ビームスポット)の形状を変化させ、レンズで集光した後、基板上に形成された被処理物に該レーザ光を照射して、被処理物を改質処理する。このとき、PC1002が生成した移動データに従い、基板移動機構1009をX方向及びY方向に移動制御する。この結果、所定の場所にレーザ光が照射され、被処理物の露光処理が行われる。
この結果、レーザ光が照射された領域で、被処理物は露光され、感光される。感光性物質には大きくわけてネガ型とポジ型がある。ネガ型の場合は、露光された部分で化学反応が生じ、現像液によって化学反応が生じた部分のみが残されてパターンが形成される。また、ポジ型の場合は、露光された部分で化学反応が生じ、現像液によって化学反応が生じた部分が溶解され、露光されなかった部分のみが残されてパターンが形成される。レーザ光のエネルギーの一部は被処理物材料で熱に変換され、被処理物の一部を反応させるため、処理された被処理物の領域の幅が、処理するレーザ光の幅より若干大きくなることもある。また、短波長のレーザ光ほど、レーザ光の径を短く集光することが可能であるため、微細な幅に処理領域を形成するためには、短波長のレーザ光を照射することが好ましい。
また、レーザ光の膜表面でのスポット形状は、点状、円形、楕円形、矩形、または線状(厳密には細長い長方形状)となるように光学系で加工されている。
また、図26に示した装置は、基板の表面側からレーザ光を照射して露光する例を示したが、光学系や基板移動機構を適宜変更し、基板の裏面側からレーザ光を照射して露光するレーザビーム描画装置としてもよい。
なお、ここでは、基板を移動して選択的にレーザ光を照射しているが、これに限定されず、レーザ光をX−Y軸方向に走査してレーザ光を照射することができる。この場合、光学系1007にポリゴンミラーやガルバノミラーを用いることが好ましい。
また、光は、ランプ光源による光とレーザ光とを組み合わせて用いることもでき、比較的広範囲なパターニングを行う領域は、マスクを用いてランプによる照射処理を行い、高繊細なパターニングを行う領域のみレーザ光で照射処理を行うこともできる。このように光の照射処理を行うと、スループットも向上でき、かつ高繊細にパターニングされた配線基板などを得ることができる。
本発明の実施の形態について、図1乃至図9を用いて説明する。より詳しくは、本発明を適用した表示装置の作製方法について説明する。まず、本発明を適用した、チャネルエッチ型の薄膜トランジスタを有する表示装置の作製方法について説明する。図2〜図6(A)は表示装置画素部の上面図であり、図2〜図6の(B)は、図2〜図6(A)における線A―Cによる断面図、図2〜図6の(C)は、図2〜図6(A)における線B−Dによる断面図である。
基板100は、バリウムホウケイ酸ガラス、アルミノホウケイ酸ガラス等からなるガラス基板、石英基板、シリコン基板、金属基板、ステンレス基板又は本作製工程の処理温度に耐えうる耐熱性を有するプラスチック基板を用いる。また、基板100の表面が平坦化されるようにCMP法などによって、研磨しても良い。なお、基板100上に、絶縁層を形成してもよい。絶縁層は、CVD法、プラズマCVD法、スパッタリング法、スピンコート法等の公知の方法により、珪素を含む酸化物材料、窒化物材料を用いて、単層又は積層して形成される。この絶縁層は、形成しなくても良いが、基板100からの汚染物質などを遮断する効果がある。基板100として、320mm×400mm、370mm×470mm、550mm×650mm、600mm×720mm、680mm×880mm、1000mm×1200mm、1100mm×1250mm、1150mm×1300mmのような大面積基板を用いることができる。
基板100上に導電膜101を形成する。導電膜101は、パターニングされゲート電極層と画素電極層となる。導電膜101は、印刷法、電界メッキ法、PVD法(Physical Vapor Deposition)、CVD法(Chemical Vapor Deposition)、蒸着法等の公知の手法により高融点材料を用いて形成することが好ましい。また形成方法としては、液滴吐出法によって所望のパターンに形成することもできる。高融点材料を用いることにより、後の加熱工程が可能となる。高融点材料としては、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、ジルコニア(Zr)、ハフニウム(Hf)、ビスマス(Bi)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)、クロム(Cr)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、白金(Pt)等の金属又はその合金、若しくはその金属窒化物を適宜用いることができる。また、これら複数の層を積層して形成しても良い。代表的には、基板表面に窒化タンタル膜、その上にタングステン膜を積層してもよい。なお、後の加熱工程が、ハロゲンランプ、メタルハライドランプ、キセノンアークランプ、カーボンアークランプ、高圧ナトリウムランプ、高圧水銀ランプから選ばれた一種または複数種からの輻射により行うLRTA(Lamp Rapid Thermal Anneal)法、窒素やアルゴンなどの不活性気体を加熱媒質として用いるGRTA(Gas Rapid Thermal Anneal)法を用いる場合、短時間による熱処理のため比較的融点の低いアルミニウム(Al)、銀(Ag)、金(Cu)を用いて導電膜を形成しても良い。このような反射性を有する金属は、上面放射型の表示パネルを作製する場合には好ましい。また、珪素に一導電型を付与する不純物元素を添加した材料を用いても良い。例えば、非晶質珪素膜にリン(P)などのn型を付与する不純物元素が含まれたn型を有する珪素膜などを用いることができる。
導電膜101は、画素電極層としても機能するので、透明導電性材料を用いて形成することもできる。よって導電膜101は、インジウム錫酸化物(ITO)、酸化珪素を含むインジウム錫酸化物(ITSO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ(SnO2)などにより形成してもよい。好ましくは、スパッタリング法によりインジウム錫酸化物(ITO)、酸化珪素を含むインジウム錫酸化物(ITSO)、酸化亜鉛(ZnO)などで形成する。より好ましくは、ITOに酸化珪素が2〜10重量%含まれたターゲットを用いてスパッタリング法で形成された酸化珪素を含む酸化インジウムスズ膜を用いる。この他、酸化珪素を含み酸化インジウムに2〜20%の酸化亜鉛(ZnO)を混合した酸化インジウム酸化亜鉛合金などの導電性材料を用いても良い。
本実施の形態では、導電膜101は、導電性材料としてインジウム錫酸化物を含む組成物を吐出して、550℃で焼成し、導電膜101を形成する。液滴吐出手段とは、組成物の吐出口を有するノズルや、1つ又は複数のノズルを具備したヘッド等の液滴を吐出する手段を有するものの総称とする。液滴吐出手段が具備するノズルの径は、0.02〜100μm(好適には30μm以下)に設定し、該ノズルから吐出される組成物の吐出量は0.001pl〜100pl(好適には0.1pl以上40pl以下、より好ましくは10pl以下)に設定する。吐出量は、ノズルの径の大きさに比例して増加する。また、被処理物とノズルの吐出口との距離は、所望の箇所に滴下するために、出来る限り近づけておくことが好ましく、好適には0.1〜3mm(好適には1mm以下)程度に設定する。
吐出口から吐出する組成物は、導電性材料を溶媒に溶解又は分散させたものを用いる。導電性材料とは、Ag、Au、Cu、Ni、Pt、Pd、Ir、Rh、W、Al等の金属、Cd、Znの金属硫化物、Fe、Ti、Si、Ge、Si、Zr、Baなどの酸化物、ハロゲン化銀の微粒子又は分散性ナノ粒子に相当する。また、透明導電膜として用いられるインジウム錫酸化物(ITO)、インジウム錫酸化物と酸化珪素からなるITSO、有機インジウム、有機スズ、酸化亜鉛、窒化チタン等に相当する。導電層材料として複数の前述した金属材料などを混合してもよい。但し、吐出口から吐出する組成物は、比抵抗値を考慮して、金、銀、銅のいずれかの材料を溶媒に溶解又は分散させたものを用いることが好適であり、より好適には、低抵抗な銀、銅を用いるとよい。但し、銀、銅を用いる場合には、不純物対策のため、合わせてバリア膜を設けるとよい。バリア膜としては、窒化珪素膜やニッケルボロン(NiB)を用いるとことができる。
また、導電性材料の周りに他の導電性材料がコーティングされ、複数の層になっている粒子でも良い。例えば、銅の周りにニッケルボロン(NiB)がコーティングされ、その周囲に銀がコーティングされている3層構造の粒子などを用いても良い。溶媒は、酢酸ブチル、酢酸エチル等のエステル類、イソプロピルアルコール、エチルアルコール等のアルコール類、メチルエチルケトン、アセトン等の有機溶剤等を用いる。組成物の粘度は20mPa・s(cp)以下が好適であり、これは、乾燥が起こることを防止したり、吐出口から組成物を円滑に吐出できるようにしたりするためである。また、組成物の表面張力は、40mN/m以下が好適である。但し、用いる溶媒や、用途に合わせて、組成物の粘度等は適宜調整するとよい。一例として、ITOや、有機インジウム、有機スズを溶媒に溶解又は分散させた組成物の粘度は5〜20mPa・s、銀を溶媒に溶解又は分散させた組成物の粘度は5〜20mPa・s、金を溶媒に溶解又は分散させた組成物の粘度は5〜20mPa・sに設定するとよい。
また、電極層となる導電膜101は、複数の導電性材料を積層しても良い。また、始めに導電性材料として銀を用いて、液滴吐出法で導電層を形成した後、銅などでめっきを行ってもよい。めっきは電気めっきや化学(無電解)めっき法で行えばよい。めっきは、めっきの材料を有する溶液を満たした容器に基板表面を浸してもよいが、基板を斜め(または垂直)に立てて設置し、めっきする材料を有する溶液を、基板表面に流すように塗布してもよい。基板を立てて溶液を塗布するようにめっきを行うと、工程装置が小型化する利点がある。
各ノズルの径や所望のパターン形状などに依存するが、ノズルの目詰まり防止や高精細なパターンの作製のため、導電体の粒子の径はなるべく小さい方が好ましく、好適には粒径0.1μm以下が好ましい。組成物は、電解法、アトマイズ法又は湿式還元法等の公知の方法で形成されるものであり、その粒子サイズは、一般的に約0.01〜10μmである。但し、ガス中蒸発法で形成すると、分散剤で保護されたナノ分子は約7nmと微細であり、またこのナノ粒子は、被覆剤を用いて各粒子の表面を覆うと、溶剤中に凝集がなく、室温で安定に分散し、液体とほぼ同じ挙動を示す。従って、被覆剤を用いることが好ましい。
組成物を吐出する工程は、減圧下で行うと、組成物を吐出して被処理物に着弾するまでの間に、該組成物の溶媒が揮発し、後の乾燥と焼成の工程を省略することができる。また、減圧下で行うと、導電体の表面に酸化膜などが形成されないため好ましい。また、組成物を吐出後、乾燥と焼成の一方又は両方の工程を行う。乾燥と焼成の工程は、両工程とも加熱処理の工程であるが、例えば、乾燥は100度で3分間、焼成は200〜350度で15分間〜60分間で行うもので、その目的、温度と時間が異なるものである。乾燥の工程、焼成の工程は、常圧下又は減圧下で、レーザ光の照射や瞬間熱アニール、加熱炉などにより行う。なお、この加熱処理を行うタイミングは特に限定されない。乾燥と焼成の工程を良好に行うためには、基板を加熱しておいてもよく、そのときの温度は、基板等の材質に依存するが、一般的には100〜800度(好ましくは200〜350度)とする。本工程により、組成物中の溶媒の揮発、又は化学的に分散剤を除去するとともに、周囲の樹脂が硬化収縮することで、ナノ粒子間を接触させ、融合と融着を加速する。
レーザ光の照射は、連続発振(CW:continuous−wave)またはパルス発振の気体レーザ又は固体レーザを用いれば良い。前者の気体レーザとしては、エキシマレーザ、YAGレーザ等が挙げられ、後者の固体レーザとしては、Cr、Nd等がドーピングされたYAG、YVO4、GdVO4等の結晶を使ったレーザ等が挙げられる。なお、レーザ光の吸収率の関係から、連続発振のレーザを用いることが好ましい。また、パルス発振と連続発振を組み合わせたレーザ照射方法を用いてもよい。但し、基板100の耐熱性に依っては、レーザ光の照射による加熱処理は、該基板100が破壊しないように、数マイクロ秒から数十秒の間で瞬間的に行うとよい。瞬間熱アニール(RTA)は、不活性ガスの雰囲気下で、紫外光乃至赤外光を照射する赤外ランプやハロゲンランプなどを用いて、急激に温度を上昇させ、数分〜数マイクロ秒の間で瞬間的に熱を加えて行う。この処理は瞬間的に行うために、実質的に最表面の薄膜のみを加熱することができ、下層の膜には影響を与えない。つまり、プラスチック基板等の耐熱性が弱い基板にも影響を与えない。
また、液滴吐出法により、導電膜101を組成物を吐出し形成した後、その平坦性を高めるために表面を圧力によってプレスして平坦化してもよい。プレスの方法としては、ローラー状のものを表面に走査することによって、凹凸をならすように軽減したり、平坦な板状な物で表面を垂直にプレスしてもよい。プレスする時に、加熱工程を行っても良い。また溶剤等によって表面を軟化、または融解させエアナイフで表面の凹凸部を除去しても良い。また、CMP法を用いて研磨しても良い。この工程は、液滴吐出法によって凹凸が生じる場合に、その表面の平坦化する場合適用することができる。また、平坦化の工程は、マスク102a、マスク102b、マスク102cによって導電膜101がパターニングされ、ゲート電極層103、第1の電極層120が形成された後行っても良い。
導電膜101上にレジストからなるマスクを形成する。レジストからなるマスクは、レーザ光170a、レーザ光170b、レーザ光170cによって露光されることによって微細に加工され、マスク102a、マスク102b、マスク102cを形成する(図2参照。)。本実施の形態におけるマスクを形成するレジストは、露光領域をエッチャントに不溶とするネガ型のレジストを用いている。よって、マスクとして残存する領域にレーザ光を照射する。レーザ光による加工前のレジストマスクも液滴吐出法を用いて形成することができる。液滴吐出法を組み合わせることで、スピンコート法などによる全面塗布形成に比べ、材料のロスが防げ、コストダウンが可能になる。
マスクは、感光剤を含む市販のレジスト材料を用いてもよく、例えば、代表的なポジ型レジストである、ノボラック樹脂と感光剤であるナフトキノンジアジド化合物、ネガ型レジストであるベース樹脂、ジフェニルシランジオール及び酸発生剤などを用いてもよい。いずれの材料を用いるとしても、その表面張力と粘度は、溶媒の濃度を調整したり、界面活性剤等を加えたりして適宜調整する。また導電膜101に感光性を有する感光性物質を含む導電性材料を用いると、レジストからなるマスクを形成しなくても導電膜101に直接レーザ光を照射し、露光、エッチャントによる除去を行うことで、所望のパターンにパターニングすることができる。この場合、マスクを形成せずともよいので工程が簡略化する利点がある。感光性物質を含む導電性材料は、Ag、Au、Cu、Ni、Al、Ptなどの金属或いは合金と、有機高分子樹脂、光重合開始剤、光重合単量体、または溶剤などからなる感光性樹脂とを含んだものを用いればよい。有機高分子樹脂としては、ノボラック樹脂、アクリルコポリマー、メタクリルコポリマー、セルロース誘導体、環化ゴム樹脂などを用いる。
このように微細に加工されたマスク102a、マスク102b、マスク102cを用いて導電膜101をパターニングし、ゲート電極層103、ゲート電極層104、及び画素電極層となる第1の電極層120を形成する(図3参照。)。
次に、ゲート電極層103、ゲート電極層104、画素電極層となる第1の電極層120の上にゲート絶縁層105a、ゲート絶縁層105bを形成する。ゲート絶縁層105a、ゲート絶縁層105bは、酸化珪素(SiOx)、窒化珪素(SiNx)、酸化窒化珪素(SiOxNy)(x>y)、窒化酸化珪素(SiNxOy)(x>y)などを適宜用いることができる。更には、ゲート電極層103、ゲート電極層104を陽極酸化して、ゲート絶縁層105aの代わりに、陽極酸化膜を形成しても良い。なお、基板側から不純物などの拡散を防止するため、ゲート絶縁層105aとしては、窒化珪素(SiNx)、窒化酸化珪素(SiNxOy)(x>y)などを用いて形成することが好ましい。また、ゲート絶縁層105bとしては、後に形成される半導体層との界面特性から、酸化珪素(SiOx)、酸化窒化珪素(SiOxNy)(x>y)を用いて形成することが望ましい。しかしながら、該工程に限定されず、酸化珪素(SiOx)、窒化珪素(SiNx)、酸化窒化珪素(SiOxNy)(x>y)、窒化酸化珪素(SiNxOy)(x>y)等のいずれかで形成される単層で形成してもよい。なお、ゲート絶縁層105bには、水素が含まれている。また、液滴吐出法で形成される導電層に銀や銅などを用いる場合、その上にバリア膜として窒化珪素膜やNiB膜を形成すると、不純物の拡散を防ぎ、表面を平坦化する効果がある。なお、低い成膜温度でゲートリーク電流が少ない緻密な絶縁膜を形成するには、アルゴンなどの希ガス元素を反応ガスに含ませ、形成される絶縁膜中に混入させると良い。本実施の形態では、SiH4、NH3を反応ガスとして窒化珪素膜を膜厚50nmでゲート絶縁層105aを形成し、SiH4及びN2Oを反応ガスとして酸化珪素膜を膜厚100nmでゲート絶縁層105bを形成する。また窒化酸化珪素膜の膜厚を140nm、積層する酸化窒化珪素膜の膜厚を100nmとしてもよく、ゲート絶縁層105a及びゲート絶縁層105bの膜厚をそれぞれ50nm〜100nmとすると好ましい。
次に半導体膜を形成する。半導体層の詳細な作製方法を図9を用いて説明する。図9はゲート電極層103上に形成される薄膜トランジスタの作製方法を示しているが、ゲート電極層104上に形成される薄膜トランジスタも同様に作製することができる。半導体膜は25〜200nm(好ましくは30〜150nm)の厚さで公知の手段(スパッタ法、LPCVD法、またはプラズマCVD法等)により成膜すればよい。本実施の形態では、非晶質半導体膜を結晶化し、結晶性半導体膜とするものを用いるのが好ましい。
半導体膜を形成する材料は、シランやゲルマンに代表される半導体材料ガスを用いて気相成長法やスパッタリング法で作製される非晶質半導体(以下「アモルファス半導体:AS」ともいう。)、該非晶質半導体を熱エネルギーを利用して結晶化させた多結晶半導体、或いはセミアモルファス(微結晶若しくはマイクロクリスタルとも呼ばれる。以下「SAS」ともいう。)半導体などを用いることができる。
SASは、非晶質と結晶構造(単結晶、多結晶を含む)の中間的な構造を有し、自由エネルギー的に安定な第3の状態を有する半導体であって、短距離秩序を持ち格子歪みを有する結晶質な領域を含んでいる。少なくとも膜中の一部の領域には、0.5〜20nmの結晶領域を観測することが出来、珪素を主成分とする場合にはラマンスペクトルが520cm-1よりも低波数側にシフトしている。X線回折では珪素結晶格子に由来するとされる(111)、(220)の回折ピークが観測される。未結合手(ダングリングボンド)を終端化するため水素またはハロゲンを少なくとも1原子%またはそれ以上含ませている。SASは、珪化物気体をグロー放電分解(プラズマCVD)して形成する。珪化物気体としては、SiH4、その他にもSi26、SiH2Cl2、SiHCl3、SiCl4、SiF4などを用いることが可能である。またF2、GeF4を混合させても良い。この珪化物気体をH2、又は、H2とHe、Ar、Kr、Neから選ばれた一種または複数種の希ガス元素で希釈しても良い。希釈率は2〜1000倍の範囲、圧力は概略0.1Pa〜133Paの範囲、電源周波数は1MHz〜120MHz、好ましくは13MHz〜60MHzである。基板加熱温度は300℃以下が好ましく、100〜200℃の基板加熱温度でも形成可能である。ここで、主に成膜時に取り込まれる不純物元素として、酸素、窒素、炭素などの大気成分に由来する不純物は1×1020cm-3以下とすることが望ましく、特に、酸素濃度は5×1019cm-3以下、好ましくは1×1019cm-3以下となるようにすることが好ましい。また、ヘリウム、アルゴン、クリプトン、ネオンなどの希ガス元素を含ませて格子歪みをさらに助長させることで安定性が増し良好なSASが得られる。また半導体膜としてフッ素を含むガスより形成されるSAS層に水素を含むガスより形成されるSAS層を積層してもよい。
なお、後の結晶化で良質な結晶構造を有する半導体膜を得るためには、図9に示す非晶質半導体膜403膜中に含まれる酸素、窒素などの不純物濃度を5×1018/cm3(以下、濃度はすべて二次イオン質量分析法(SIMS)にて測定した原子濃度として示す。)以下に低減させておくと良い。これらの不純物は、触媒元素と反応しやすく、後の結晶化を妨害する要因となり、また、結晶化後においても捕獲中心や再結合中心の密度を増加させる要因となる。
本実施の形態では、非晶質半導体膜、又はSAS膜に結晶化を助長する元素を用いた熱結晶化法を用いる。加熱方法として加熱したガスを用いるGRTA(Gas Rapid Thermal Anneal)法、ランプ光を用いるLRTA(Lamp Rapid Thermal Anneal)法等のRTA法がある。
非晶質半導体膜への金属元素の導入の仕方としては、当該金属元素を非晶質半導体膜の表面又はその内部に存在させ得る手法であれば特に限定はなく、例えばスパッタ法、CVD法、プラズマ処理法(プラズマCVD法も含む)、吸着法、金属塩の溶液を塗布する方法、イオン注入法、イオンドーピング法を使用することができる。このうち溶液を用いる方法は簡便であり、金属元素の濃度調整が容易であるという点で有用である。また、このとき非晶質半導体膜の表面のぬれ性を改善し、非晶質半導体膜の表面全体に水溶液を行き渡らせるため、酸素雰囲気中でのUV光の照射、熱酸化法、ヒドロキシラジカルを含むオゾン水又は過酸化水素による処理等により、酸化膜を成膜することが望ましい。
本実施の形態では、ゲート絶縁層105b上に、非晶質半導体膜403を形成し、非晶質半導体膜403を結晶化させることによって結晶性半導体膜405を形成する。非晶質半導体膜403としては、SiH4、H2の反応ガスにより形成する非晶質珪素を用いる。本実施の形態において、ゲート絶縁層105a、ゲート絶縁層105b、非晶質半導体膜403は、同チャンバー内で真空を破らずに同一温度(本実施の形態では330℃)下で、反応ガスを切り変えながら連続的に形成する。また本実施の形態では、ゲート絶縁層105a、ゲート絶縁層105bを形成した後、チャンパー内をプラズマを発生させずにSiH4の反応ガスを流し、チャンバー内の酸素を除去する。その後、連続的に非晶質半導体膜403を形成する。チャンバー内の酸素を除去することによって、非晶質半導体膜403中の酸素濃度を5×1019atom/cm3以下、好ましくは2×1019atom/cm3以下にする事ができ、後に金属元素として添加したニッケルがゲッタリングしやすくなる。非晶質半導体膜403の膜厚は100nm〜300nmが好ましい。本実施の形態では、非晶質半導体膜403を150nm形成する。
非晶質半導体膜上に形成された酸化膜を除去した後、酸素雰囲気中でのUV光の照射、熱酸化法、ヒドロキシラジカルを含むオゾン水又は過酸化水素による処理等により、酸化膜を1〜5nm形成する。本実施の形態では、結晶化を助長する元素としてNiを用いる。Ni元素を重量換算で10ppm〜100ppm(好ましくは10ppm〜50ppm)を含有した水溶液をスピンコーティング法により塗布し、金属膜404を形成する(図9(A)参照。)。結晶化を助長する元素としては、この珪素の結晶化を助長する金属元素としては鉄(Fe)、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)、ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)、オスニウム(Os)、イリジウム(Ir)、白金(Pt)、銅(Cu)及び金(Au)から選ばれた一種又は複数種類を用いて、金属膜404を形成することができる。金属膜404はその形成条件によっては膜厚が極薄であり、膜として形態を保っていなくてもよい。結晶化を助長させる効果が得られるように、非晶質半導体膜403に接して形成されればよい。
次に、非晶質半導体膜を加熱して、結晶性半導体膜405を形成する。この場合、結晶化は半導体の結晶化を助長する金属元素が接した半導体膜の部分でシリサイドが形成され、それを核として結晶化が進行する。ここでは、脱水素化のための熱処理の後、結晶化のための熱処理(550℃〜650℃で5分〜24時間)を行う。また、RTA、GRTAにより結晶化を行っても良い。ここで、加熱にレーザ光照射を行わず結晶化することで、結晶性のばらつきを低減することが可能であり、後に形成されるTFTのばらつきを抑制することが可能である。
本実施の形態では、熱処理を550℃で4時間行うが、熱処理をRTA法により650℃で6分間行ってもよい。
このようにして得られた結晶性半導体膜405に対して、薄膜トランジスタのしきい値電圧を制御するために微量な不純物元素(ボロンまたはリン)のドーピングを行ってもよい。この不純物元素のドーピングは、結晶化工程の前の非晶質半導体膜に行ってもよいし、結晶性半導体膜405中の金属元素をゲッタリング工程によって軽減、除去した後行ってもよい。本実施の形態ではジボラン(B26)を質量分離しないでプラズマ励起したイオンドープ法でボロンを添加する。なお、質量分離を行うイオン注入法を用いてもよい。非晶質半導体膜の状態で不純物元素をドーピングすると、その後の結晶化のための加熱処理によって、不純物の活性化も行うことができる。また、ドーピングの際に生じる欠陥等も改善することができる。
金属元素を用いた結晶化を行った場合、金属元素を低減、又は除去するためにゲッタリング工程を施す。結晶性半導体膜405中の金属元素を吸い込み自らに取り込む層として半導体膜を、結晶性半導体膜405に接して形成する。本実施の形態では、不純物元素を有する非晶質半導体膜を、金属元素を捕獲するゲッタリングシンクとして形成する。まず、結晶性半導体膜405上に形成された酸化膜を洗浄処理によって除去する。次いでプラズマCVD法を用いて、半導体膜406a、半導体膜406bを形成する。半導体膜406aの膜厚は、30〜100nm(代表的には40〜60nm)、半導体膜406bの膜厚は、20〜200nm(代表的には50〜150nm)とする。半導体膜406a、半導体膜406bは不純物元素を有しており、不純物元素としてはn型を付与する不純物元素、p型を付与する不純物元素や希ガス元素などを用いることができ、例えばリン(P)、窒素(N)、ヒ素(As)、アンチモン(Sb)、ビスマス(Bi)、ボロン(B)、ヘリウム(He)、ネオン(Ne)、アルゴン(Ar)、Kr(クリプトン)、Xe(キセノン)から選ばれた一種または複数種を用いることができる。n型を付与する不純物元素を含むn型を有する半導体層に、アルゴンなどの希ガス元素が含まれるように形成することもできる。本実施の形態では、半導体膜406a及び半導体膜406bには、n型を付与する不純物元素(本実施の形態ではリンを用いる)が含まれており、半導体膜406aの不純物元素の濃度は、半導体膜406bより低くなるように形成されている。不純物元素は、CVD法などによって、不純物元素を含むように半導体膜を形成しても良いし、半導体膜を形成後に、イオンドーピング法などによって添加してもよい。
このときのn型を付与する不純物元素が含まれる半導体膜の不純物のプロファイルを図38に示す。図38(A)は、結晶性半導体膜903上に、プラズマCVD法によりn型を付与する不純物元素が含まれる半導体膜901a、901bを形成した時のn型を付与する不純物元素のプロファイル900aを示す。半導体膜901a、半導体膜901bは、半導体膜406a、半導体膜406bと対応しており、半導体膜901aはn型の低濃度不純物領域(n−領域ともいう)として形成され、半導体膜901bはn型の高濃度不純物領域(n+領域ともいう)として形成されている。よって半導体膜901a、半導体膜901bのそれぞれの膜において深さ方向に対して一定の濃度のn型を付与する不純物元素が分布しており、半導体膜901aの方が、半導体膜901bより低い濃度でn型を付与する不純物元素が分布している。n+領域である半導体膜901bは後にソース領域及びドレイン領域として機能し、n−領域である半導体膜901aはLDD(LightlyDoped Drain)領域として機能する。なお、n+領域とn−領域はそれぞれ作り分けているので界面が存在する。n+領域とn−領域の膜厚制御は、それぞれ各濃度の半導体膜の膜厚を制御することによって達成できる。
図38(A)で形成した半導体膜901a及び半導体膜901bにp型を付与する不純物元素としてボロンをイオンドープ法又はイオン注入法によって添加して半導体膜911を形成した時のp型を付与する不純物元素のプロファイル913を図39(A)に示す。p型を付与する不純物元素の濃度の方が、n型を付与する不純物元素の濃度より高く、半導体膜911はp型を有する半導体膜となっているのがわかる。また、p型を付与する不純物元素は、チャネルドープされるため、結晶性半導体膜903にも添加されている。図39(A)に示すように、半導体膜911の表面付近は、p型を付与する不純物元素濃度が比較的が高いp型の不純物領域(p+領域ともいう)912bとなっており、一方、結晶性半導体膜903に近づくにつれ、p型を付与する不純物元素濃度が比較的減少しておりp型の低濃度不純物領域(p−領域ともいう)912aとなっている。
一方、図38(B)は、結晶性半導体膜903上に、非晶質半導体、SAS、微結晶半導体、及び結晶性半導体から選ばれたいずれかの状態を有する膜の半導体膜を形成し、イオンドープ法又はイオン注入法により該半導体膜にn型を付与する不純物元素を添加して半導体膜902を形成した時のn型を付与する不純物元素のプロファイル900bを示す。図38(B)に示すように、半導体膜902の表面付近は、n型を付与する不純物元素濃度が比較的が高い。n型を付与する不純物元素濃度が1×1019/cm3以上の領域をn型の高濃度不純物領域(n+領域ともいう)904bと示す。一方、結晶性半導体膜903に近づくにつれ、n型を付与する不純物元素濃度が比較的減少している。n型を付与する不純物元素濃度が5×1017〜1×1019/cm3の領域をn型の低濃度不純物領域(n−領域ともいう)904aと示す。n+領域904bは後にソース領域及びドレイン領域として機能し、n−領域904aはLDD領域として機能する。なお、n+領域とn−領域それぞれの界面は存在せず、n+領域とn−領域の半導体膜中の占有領域は、相対的なn型を付与する不純物元素濃度の大小によって変化する。このようにイオンドープ法又はイオン注入法により形成されたn型を付与する不純物元素が含まれる半導体膜902は、添加条件によって濃度プロファイルを制御することが可能であり、n+領域とn−領域の膜厚を適宜制御することが可能である。n+領域とn−領域を有することにより電界の緩和効果が大きくなり、ホットキャリア耐性を高めた薄膜トランジスタを形成することが可能となる。
図38(B)で形成した半導体膜902にp型を付与する不純物元素としてボロンをイオンドープ法又はイオン注入法によって添加して半導体膜921を形成した時のp型を付与する不純物元素のプロファイル923を図39(B)に示す。p型を付与する不純物元素の濃度の方が、n型を付与する不純物元素の濃度より高く、半導体膜921はp型を有する半導体膜(p型の不純物領域を有する半導体膜ともいえる)となっているのがわかる。また、p型を付与する不純物元素は、チャネルドープされるため、結晶性半導体膜903にも添加されている。図39(B)に示すように、半導体膜921の表面付近は、p型を付与する不純物元素濃度が比較的が高いp型の不純物領域(p+領域ともいう)922bとなっており、一方、結晶性半導体膜903に近づくにつれ、p型を付与する不純物元素濃度が比較的減少しておりp型の低濃度不純物領域(p−領域ともいう)922aとなっている。また、n型を付与する不純物元素の添加工程で、その添加条件によって、膜表面の不純物元素濃度が高くなっている場合がある。このような場合は、膜表面を薄くエッチングし、高不純物元素濃度領域の膜を除去してから、p型を付与する不純物元素を添加する工程を行えばよい。
本実施の形態では、半導体膜406a、半導体膜406bとして、n型を付与する不純物元素(ドナー型元素)であるリンを含むn型を有する半導体膜をプラズマCVD法によって形成する。また、半導体膜406a、半導体膜406bに含まれるn型を付与する不純物元素の濃度を異ならせているので、半導体膜406aはn型の低濃度不純物領域となり、半導体膜406bはn型の高濃度不純物領域となっている。n型の低濃度不純物領域の不純物濃度は、1×1017〜3×1019/cm3、好ましくは1×1018〜1×1019/cm3、n型の高濃度不純物領域の不純物濃度は、その10倍から100倍が好ましく、1×1019〜3×1021/cm3とすることができる。またn型の低濃度不純物領域である半導体膜406aの膜厚は20〜200nm、代表的には50〜150nmであり、本実施の形態では、膜厚50nmで形成する。n型の高濃度不純物領域である半導体膜406bの膜厚は30〜100nm、代表的には40〜60nmであり、本実施の形態では、膜厚50nmで形成する。
その後、熱処理を行い、金属元素を低減、又は除去する。結晶性半導体膜405中の金属元素は、図9(C)に示すように、矢印の方向へ加熱処理によって移動し、半導体膜406a、半導体膜406b中に捕獲される。結晶性半導体膜405は、膜中の金属元素を除去され結晶性半導体膜407となり、半導体膜406a、半導体膜406bは結晶化を促進する金属元素を含む半導体膜408a、半導体膜408bとなる。本実施の形態では半導体膜408a、半導体膜408bにはn型を付与する不純物元素と、結晶化を助長する金属元素が含まれる。この工程により、結晶性半導体膜中の結晶化を促進させる元素(本実施の形態ではニッケル元素)がデバイス特性に影響を与えない濃度、即ち膜中のニッケル濃度が1×1018/cm3以下、望ましくは1×1017/cm3以下とすることができる。また、ゲッタリング後の金属元素が移動した半導体膜408a、半導体膜408bも加熱処理により結晶化される場合がある。なお、本実施の形態においては、ゲッタリング工程と共に、半導体膜408a、半導体膜408b中のn型を付与する不純物元素(ドナー型元素)の活性化を行っている。熱処理は窒素雰囲気下で行ってもよい。本実施の形態では、熱処理を550℃で4時間行うが、熱処理をRTA法により650℃で6分間行ってもよい。
次に結晶性半導体膜407、半導体膜408a、半導体膜408bをマスクを用いてパターニングする。本実施の形態では、フォトマスクを作製し、フォトリソグラフィ法を用いたパターニング処理により、半導体層107、n型を有する半導体層109、n型を有する半導体層111を形成する(図4参照。)。同様に半導体層106、n型を有する半導体層108、n型を有する半導体層110も形成する。フォトマスクはマスク102aを形成したときと同様にレジストをスピンコート法などによる全面塗布、または液滴吐出法によって選択的に形成し、レーザ光照射による露光によって微細なパターンのマスクを形成すればよい。微細なパターンのマスクによって半導体膜は微細かつ精巧に所望な形状にパターニングすることができる。
マスクを露光加工せずに組成物を選択的に吐出して形成する場合、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、フェノール樹脂、ノボラック樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂等の樹脂材料を用いることができる。また、ベンゾシクロブテン、パリレン、フレア、透過性を有するポリイミドなどの有機材料、シロキサンポリマー等の重合によってできた化合物材料、水溶性ホモポリマーと水溶性共重合体を含む組成物材料等を用いて液滴吐出法で形成する。いずれの材料を用いるとしても、その表面張力と粘度は、溶媒の濃度を調整したり、界面活性剤等を加えたりして適宜調整する。
パターニングの際のエッチング加工は、プラズマエッチング(ドライエッチング)又はウエットエッチングのどちらを採用しても良いが、大面積基板を処理するにはプラズマエッチングが適している。エッチングガスとしては、CF4、NF3、SF6、CHF3などのフッ素系ガス又はCl2、BCl3、SiCl4もしくはCCl4などを代表とする塩素系ガス、あるいはO2のガスを用い、HeやArなどの不活性ガスを適宜加えても良い。また、大気圧放電のエッチング加工を適用すれば、局所的な放電加工も可能であり、基板の全面にマスク層を形成する必要はない。
導電性材料を含む組成物を吐出して、ソース電極層又はドレイン電極層112、ソース電極層又はドレイン電極層113、ソース電極層又はドレイン電極層114、ソース電極層又はドレイン電極層115を形成し、該ソース電極層又はドレイン電極層112、ソース電極層又はドレイン電極層113、ソース電極層又はドレイン電極層114、ソース電極層又はドレイン電極層115をマスクとして、半導体層106、n型を有する半導体層108及びn型を有する半導体層110、半導体層107、n型を有する半導体層109及びn型を有する半導体層111をパターン加工して、半導体層146、n型を有する半導体層148a、n型を有する半導体層148b、n型を有する半導体層150a、n型を有する半導体層150b、半導体層147、n型を有する半導体層149a、n型を有する半導体層149b、n型を有する半導体層151a、n型を有する半導体層151bを形成する(図5参照。)。ソース電極層又はドレイン電極層112、ソース電極層又はドレイン電極層113、ソース電極層又はドレイン電極層114、ソース電極層又はドレイン電極層115を形成する工程も、前述したゲート電極層103、ゲート電極層104とを形成したときと同様に形成することができる。ソース電極層又はドレイン電極層112、ソース電極層又はドレイン電極層114は配線層としても機能する。
ソース電極層又はドレイン電極層を形成する導電性材料としては、Ag(銀)、Au(金)、Cu(銅)、W(タングステン)、Al(アルミニウム)等の金属の粒子を主成分とした組成物を用いることができる。また、透光性を有するインジウム錫酸化物(ITO)、インジウム錫酸化物と酸化珪素からなるITSO、有機インジウム、有機スズ、酸化亜鉛、窒化チタンなどを組み合わせても良い。
ソース電極層又はドレイン電極層の形成方法を図7及び図8を用いて説明する。ソース電極層又はドレイン電極層112、ソース電極層又はドレイン電極層113、ソース電極層又はドレイン電極層114、ソース電極層又はドレイン電極層115は、微細なパターンで形成されており、制御性よく形成しなければ形成不良によるショート等の不良を引き起こす。よって、半導体層上の微細なパターニングはレーザ光による微細な加工によって行う。図7(A)で示すように、基板200上にゲート電極層201a、ゲート電極層201b、ゲート絶縁層202a、ゲート絶縁層202b、半導体層203a、半導体層203b、n型を有する半導体層204a、n型を有する半導体層204bが形成されており、これらを覆うように導電膜205を全面に形成する。導電膜205は蒸着法、CVD法、スパッタ法などによって形成することができる。その後、レジストからなるマスク230を形成する。
レジストからなるマスク230に、レーザ光240a、レーザ光240b、レーザ光240cを照射し、露光することによって領域231a、領域231b、領域231cを感光する(図7(B)参照。)。本実施の形態ではポジ型の感光性のレジストを用いるため、露光された領域231a、領域231b、領域231cはエッチャントによって除去され、開口部232a、開口部232b、開口部232cが形成される(図7(C)参照。)。開口部232a、開口部232b、開口部232cを有するマスクを用いて導電膜205をエッチングによりパターニングすることによって、ソース電極層又はドレイン電極層208a、ソース電極層又はドレイン電極層208b、ソース電極層又はドレイン電極層208c、ソース電極層又はドレイン電極層208dが形成される。このソース電極層又はドレイン電極層208a、ソース電極層又はドレイン電極層208b、ソース電極層又はドレイン電極層208c、ソース電極層又はドレイン電極層208dをマスクとして半導体層203a、半導体層203b、n型を有する半導体層204a、n型を有する半導体層204bをエッチングし、半導体層206a、半導体層206b、n型を有する半導体層207a、n型を有する半導体層207b、n型を有する半導体層207c、n型を有する半導体層207dを形成することができる(図7(D)参照。)。このようにレーザ光による微細な加工によりマスクを形成し、導電膜のパターニングを行うことで、制御性よく精密に導電膜をパターニングでき、所望な形状のソース電極層やドレイン電極層を形成することができる。よって形成不良が生じないために薄膜トランジスタの信頼性も向上する。
図8も図7と同様にレーザ光による露光工程を用いる導電膜のパターニング方法であるが、導電膜205を図7のように全面に形成せず、液滴吐出法によって選択的に形成する方法を示す。図7(A)のように半導体層を形成した後、液滴吐出装置280a、液滴吐出装置280bによって導電膜215a、導電膜215bが選択的に形成される(図8(A)参照。)。その後は同様にレジストをレーザ光によって露光し、微細なマスクを形成する。そのマスクを用いて、半導体チャネル形成領域上における導電膜215a、導電膜215bの微細なパターニングを行う。図8においては液滴吐出法により選択的に導電膜215a、導電膜215bを接せずに形成しているので、図7のように開口部232bを形成する必要がない。また、エッチングによるパターニングを行っていないので得られるソース電極層又はドレイン電極層218a、ソース電極層又はドレイン電極層218b、ソース電極層又はドレイン電極層218c、ソース電極層又はドレイン電極層218dの端部は曲率半径を有するような丸みを帯びた形状となりうる。よって液滴吐出法を用いると、材料のロスも軽減し、工程も簡略化するため、コストが低く生産性が上がるという利点がある。
ソース電極層又はドレイン電極層112、ソース電極層又はドレイン電極層113、ソース電極層又はドレイン電極層114、ソース電極層又はドレイン電極層115を形成後もゲート電極層103の時と同様、プレス等による平坦化工程を行っても良い。また、ソース電極層又はドレイン電極層を液滴吐出法によって吐出し、仮焼成をしてから、本焼成の間にプレス工程を挟むことによって、電極層の平坦化の他に、電極層に含まれる酸素が放出され酸素濃度が低下するので、電気抵抗が下がるという効果もある。
ソース電極層又はドレイン電極層、半導体層、ゲート電極層、ゲート絶縁層を覆うようにパッシベーション膜となる絶縁膜140を成膜することが好ましい。絶縁膜140は、プラズマCVD法又はスパッタリング法などの薄膜形成法を用い、窒化珪素、酸化珪素、窒化酸化珪素、酸化窒化珪素、酸化窒化アルミニウム、または酸化アルミニウム、ダイアモンドライクカーボン(DLC)、窒素含有炭素(CN)、その他の絶縁性材料を用いて形成することができる。なお、パッシベーション膜は単層でも積層構造でもよい。ここでは、半導体層146、半導体層147の界面特性から酸化珪素、又は酸化窒化珪素を形成したのち、外部からの不純物が半導体素子内に侵入するのを防ぐため窒化珪素、又は窒化酸化珪素を形成する積層構造が好ましい。本実施の形態では、半導体層146、半導体層147に接して、酸化珪素膜を膜厚150nm形成した後、同チャンバー内でガス切り替えを行い連続的に窒化珪素膜を膜厚200nm形成する積層構造で絶縁膜140を形成する。
この後、半導体層146、半導体層147を水素雰囲気又は窒素雰囲気で加熱して水素化することが好ましい。なお、窒素雰囲気で加熱する場合は、絶縁膜140として水素を含む絶縁膜を形成することが好ましい。
次に、絶縁層116を形成する。本実施の形態では、絶縁層116を全面に形成し、レジスト等のマスクによって、エッチングしパターニングする。絶縁層116を、直接選択的に形成できる液滴吐出法や印刷法などを用いて形成する場合は、エッチングによるパターニングは必ずしも必要はない。本実施の形態において、層間絶縁層として絶縁層116を設けた上に、隔壁として機能する第2の増感層を設ける。この場合、絶縁層116は、第1の絶縁層とも言える。
絶縁層116は、酸化珪素、窒化珪素、酸化窒化珪素、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、酸化窒化アルミニウム、ダイアモンドライクカーボン(DLC)、窒素含有炭素膜(CN)その他の無機絶縁性材料、又はアクリル酸、メタクリル酸及びこれらの誘導体、又はポリイミド(polyimide)、芳香族ポリアミド、ポリベンゾイミダゾール(polybenzimidazole)、ベンゾシクロブテン、ポリシラザンなどの有機絶縁性材料、又はシロキサン材料を出発材料として形成された珪素、酸素、水素からなる化合物のうちSi−O−Si結合を含む無機シロキサン、珪素上の水素がメチルやフェニルのような有機基によって置換された有機シロキサンの絶縁材料で形成することができる。アクリル、ポリイミド等の感光性、非感光性の材料を用いて形成してもよい。
本実施の形態では、絶縁層116の材料としては、シロキサン樹脂を用いてもよい。なお、シロキサン樹脂とは、Si−O−Si結合を含む樹脂に相当する。シロキサンは、シリコン(Si)と酸素(O)との結合で骨格構造が構成される。置換基として、少なくとも水素を含む有機基(例えばアルキル基、芳香族炭化水素)が用いられる。置換基として、フルオロ基を用いてもよい。または置換基として、少なくとも水素を含む有機基と、フルオロ基とを用いてもよい。
絶縁膜140及び絶縁層116にソース電極層又はドレイン電極層113に達する開口部136と、ソース電極層又はドレイン電極層115に達する開口部138とを、ゲート絶縁層105a、ゲート絶縁層105b、絶縁膜140、絶縁層116に、第1の電極層120に達する開口部139、ゲート電極層103に達する開口部135、ゲート電極層104に達する開口部137を形成する。この開口部もレジストからなるマスクを用いてエッチングし形成する。パターニングに用いるマスクは、レーザ光の照射による露光を行うことで微細な形状を有するマスクとすることができる。このようにして形成した開口部138及び開口部139に配線層119を形成し、ソース電極層又はドレイン電極層115と第1の電極層120とを電気的に接続する。開口部136及び開口部137に配線層118を形成し、ソース電極層又はドレイン電極層113とゲート電極層104とを電気的に接続する。また、開口部135にもゲート電極層103と電気的に接続するようにゲート配線層117を形成する。ゲート配線層117を低抵抗な材料によって形成することで、ゲート電極層103が多少高抵抗の材料であっても、高速動作が可能となり、大きな電流も流すことができる。
以上の工程により、基板100上にボトムゲート型(逆スタガ型ともいう。)の薄膜トランジスタと画素電極が接続された表示パネル用のTFT基板が完成する。また本実施の形態の薄膜トランジスタはチャネルエッチ型である。
次に、絶縁層121(隔壁、土手とも呼ばれる)を選択的に形成する。絶縁層121は、第1の電極層120上に開口部を有するように形成し、配線層119を覆って形成する。本実施の形態では、絶縁層121を全面に形成し、レジスト等のマスクによって、エッチングしパターニングする。絶縁層121を、直接選択的に形成できる液滴吐出法や印刷法などを用いて形成する場合は、エッチングによるパターニングは必ずしも必要はない。また絶縁層121も本発明の前処理によって、所望の形状に形成できる。
絶縁層121は、酸化珪素、窒化珪素、酸化窒化珪素、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、酸窒化アルミニウムその他の無機絶縁性材料、又はアクリル酸、メタクリル酸及びこれらの誘導体、又はポリイミド(polyimide)、芳香族ポリアミド、ポリベンゾイミダゾール(polybenzimidazole)などの耐熱性高分子、又はシロキサン材料を出発材料として形成された珪素、酸素、水素からなる化合物のうちSi−O−Si結合を含む無機シロキサン、珪素上の水素がメチルやフェニルのような有機基によって置換された有機シロキサンの絶縁材料で形成することができる。アクリル、ポリイミド等の感光性、非感光性の材料を用いて形成してもよい。絶縁層121は曲率半径が連続的に変化する形状が好ましく、上に形成される電界発光層122、第2の電極層123の被覆性が向上する。
また、液滴吐出法により、絶縁層121を組成物を吐出し形成した後、その平坦性を高めるために表面を圧力によってプレスして平坦化してもよい。プレスの方法としては、ローラー状のものを表面に走査することによって、凹凸をならすように軽減したり、平坦な板状な物で表面を垂直にプレスしてもよい。また溶剤等によって表面を軟化、または融解させエアナイフで表面の凹凸部を除去しても良い。また、CMP法を用いて研磨しても良い。この工程は、液滴吐出法によって凹凸が生じる場合に、その表面の平坦化する場合適用することができる。この工程により平坦性が向上すると、表示パネルの表示ムラなどを防止することができ、高繊細な画像を表示することができる。
薄膜トランジスタに電気的に接続するように、発光素子を形成する(図1参照。)。
電界発光層122を形成する前に、大気圧中で200℃の熱処理を行い第1の電極層120、絶縁層121中若しくはその表面に吸着している水分を除去する。また、減圧下で200〜400℃、好ましくは250〜350℃に熱処理を行い、そのまま大気に晒さずに電界発光層122を真空蒸着法や、減圧下の液滴吐出法で形成することが好ましい。
電界発光層122として、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の発光を示す材料を、それぞれ蒸着マスクを用いた蒸着法等によって選択的に形成する。赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の発光を示す材料はカラーフィルタ同様、液滴吐出法により形成することもでき(低分子または高分子材料など)、この場合マスクを用いずとも、RGBの塗り分けを行うことができるため好ましい。電界発光層122上に第2の電極層123を積層形成して、発光素子を用いた表示機能を有する表示装置が完成する。
図示しないが、第2の電極層123を覆うようにしてパッシベーション膜を設けることは有効である。表示装置を構成する際に設ける保護膜は、単層構造でも多層構造でもよい。パッシベーション膜としては、窒化珪素(SiN)、酸化珪素(SiO2)、酸化窒化珪素(SiON)、窒化酸化珪素(SiNO)、窒化アルミニウム(AlN)、酸化窒化アルミニウム(AlON)、窒素含有量が酸素含有量よりも多い窒化酸化アルミニウム(AlNO)または酸化アルミニウム、ダイアモンドライクカーボン(DLC)、窒素含有炭素膜(CNX)を含む絶縁膜からなり、絶縁膜を単層もしくは組み合わせた積層を用いることができる。例えば窒素含有炭素膜(CNX)と窒化珪素(SiN)とのような積層、また有機材料を用いることも出来、スチレンポリマーなど高分子の積層でもよい。また、シロキサン樹脂を用いてもよい。
この際、カバレッジの良い膜をパッシベーション膜として用いることが好ましく、炭素膜、特にDLC膜を用いることは有効である。DLC膜は室温から100℃以下の温度範囲で成膜可能であるため、耐熱性の低い電界発光層の上方にも容易に成膜することができる。DLC膜は、プラズマCVD法(代表的には、RFプラズマCVD法、マイクロ波CVD法、電子サイクロトロン共鳴(ECR)CVD法、熱フィラメントCVD法など)、燃焼炎法、スパッタ法、イオンビーム蒸着法、レーザ蒸着法などで形成することができる。成膜に用いる反応ガスは、水素ガスと、炭化水素のガス(例えばCH4、C22、C66など)とを用い、グロー放電によりイオン化し、負の自己バイアスがかかったカソードにイオンを加速衝突させて成膜する。また、CN膜は反応ガスとしてC24ガスとN2ガスとを用いて形成すればよい。DLC膜は酸素に対するブロッキング効果が高く、電界発光層の酸化を抑制することが可能である。そのため、この後に続く封止工程を行う間に電界発光層が酸化するといった問題を防止できる。
続いて、シール材を形成し、封止基板を用いて封止する。その後、ゲート電極層103と電気的に接続して形成されるゲート配線層に、フレキシブル配線基板を接続し、外部との電気的な接続をしても良い。これは、ソース配線層でもあるソース電極層又はドレイン電極層112、ソース電極層又はドレイン電極層114と電気的に接続して形成されるソース配線層も同様である。
続いて、異方性導電体層を介して、表示装置内の配線層が電気的に接続するように、接続用の配線基板を設ける。配線基板は、外部からの信号や電位を伝達する役目を担い、FPC(Flexible printed circuit)などを用いることができる。上記工程を経て、チャネルエッチ型のスイッチング用TFT、駆動TFTと容量素子を含む表示パネルが完成する。容量素子は、ソース電極層又はドレイン電極層114とゲート絶縁層105a、ゲート絶縁層105bとゲート電極層104とで形成される。
表示装置内の配線層とFPCは端子電極層を用いて接続され、端子電極層はゲート電極層と同材料及び同工程、ソース電極層及びドレイン電極層を兼ねるソース配線層と同材料及び同工程、ゲート配線層と同材料同工程で、それぞれ作製することができる。FPCと表示装置内の配線層との接続例を図43を用いて説明する。
図43において、基板1上に薄膜トランジスタ9及び発光素子が設けられた第1の電極層6が形成され、シール材3で対向基板8と張り合わされている。表示装置内から延長してシール材外部に形成される配線層とFPC2b及びFPC2aは異方性導電膜7a、異方性導電膜7bによって接着されている。
図43(A1)、(B1)、(C1)は表示装置の上面図であり、図43(A2)、(B2)、(C2)は図43(A1)、(B1)、(C1)における線O−P、線R−Qの断面図である。図43(A1)、(A2)において、端子電極層5a及び端子電極層5bはゲート電極層と同材料同工程で形成されている。端子電極層5aにシール材外部に延長して形成されたソース配線層4aが接続され、端子電極層5aとFPC2aとが異方性導電膜7aを介して接続されている。一方端子電極層5bにシール材外部に延長して形成されたゲート配線層4bが接続され、端子電極層5bとFPC2bとが異方性導電膜7bを介して接続されている。
図43(B1)、(B2)において、端子電極層55a及び端子電極層55bはソース配線層と同材料同工程で形成されている。端子電極層55aはシール材外部に延長して形成されたソース配線層で形成され、端子電極層55aとFPC2aとが異方性導電膜7aを介して接続されている。一方、端子電極層55bにシール材外部に延長して形成されたゲート配線層54bが接続され、端子電極層55bとFPC2bとが異方性導電膜7bを介して接続されている。
図43(C1)、(C2)において、端子電極層64a及び端子電極層64bはゲート配線層と同材料同工程で形成されている。シール材外部に延長して形成されたソース配線層65aに端子電極層64aが接続され、端子電極層64aとFPC2aとが異方性導電膜7aを介して接続されている。一方、端子電極層64bはシール材外部に延長して形成されたゲート配線層で形成され、端子電極層64bとFPC2bとが異方性導電膜7bを介して接続されている。
本実施の形態では、スイッチングTFTはシングルゲート構造を示したが、ダブルゲート構造などのマルチゲート構造でもよい。
以上の工程により、結晶性半導体膜を有する逆スタガ型薄膜トランジスタを形成することができる。本実施の形態で形成される薄膜トランジスタは、結晶性半導体膜で形成されるため非晶質半導体膜で形成される薄膜トランジスタと比較して移動度(2〜50cm2/Vsec程度)が高い。また、ソース領域及びドレイン領域には、一導電型を付与する不純物元素に加え、結晶化を促進する機能を有する金属元素をも含む。このため、抵抗率の低いソース領域及びドレイン領域が形成できる。この結果、高速動作が可能な表示装置を作製することが可能である。
また、非晶質半導体膜で形成される薄膜トランジスタと比較して、しきい値のずれが生じにくく、薄膜トランジスタ特性のバラツキを低減することが可能である。
更には、ゲッタリング工程により、成膜段階で半導体膜中に混入する金属元素をもゲッタリングするため、オフ電流を低減することが可能である。このため、このようなTFTを表示装置のスイッチング素子に設けることにより、コントラストを向上させることが可能である。
また、レーザ光照射の微細な加工により、配線等の細線化も自由に設計できる。本発明により、所望なパターンを制御性よく形成でき、材料のロスも少なく、コストダウンも達成できる。よって高性能、高信頼性の表示装置を歩留まりよく作製することができる。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態について、図10を用いて説明する。本実施の形態は、実施の形態1において、結晶性半導体膜のゲッタリング工程が異なる例である。よって、同一部分又は同様な機能を有する部分の繰り返しの説明は省略する。
基板400上にゲート電極層401を形成し、ゲート電極層401を覆うようにゲート絶縁層402a及びゲート絶縁層402bを形成する。ゲート絶縁層402b上に非晶質半導体膜403を形成し、金属膜404を形成する(図10(A)参照。)。その後加熱処理により非晶質半導体膜403を結晶化し、結晶性半導体膜405を形成する(図10(B)参照。)。
本実施の形態では、結晶性半導体膜405中に含まれる結晶化を助長するための金属元素をゲッタリングするゲッタリング層として、希ガス元素を不純物元素として含む半導体層421を形成する。希ガス元素は、ヘリウム、アルゴン、キセノン、クリプトンなどを用いることができ、本実施の形態ではアルゴンを不純物元素として含んだ半導体膜を形成する。その後加熱処理によって結晶性半導体膜405中に含まれる金属元素は図10(C)の矢印の方向に移動し、半導体膜422中に捕獲される。よって膜中に含まれる金属元素が軽減された結晶性半導体膜423が形成される。そして、ゲッタリングシンクとなっていた半導体膜422、及び半導体膜422上に形成された酸化膜をフッ酸等により除去し、金属元素が低減、又は除去された結晶性半導体膜423を得ることができる。本実施の形態では、ゲッタリングシンクとなった半導体膜422の除去をTMAH(Tetramethyl ammonium hydroxide)を用いて行う。結晶性半導体膜423上に、図10(D)に示すように一導電型を有する半導体膜424を形成し、パターニングした後、ソース電極層又はドレイン電極層425a、ソース電極層又はドレイン電極層425bを形成する(図10(E)参照。)。本実施の形態では、一導電型を有する半導体膜424としてn型を付与する不純物元素であるPを含むn型を有する半導体膜を形成する。
ソース電極層又はドレイン電極層425a、ソース電極層又はドレイン電極層425bをマスクとしてn型を有する半導体膜及び結晶性半導体膜をエッチングし、半導体層426及びソース領域またはドレイン領域として機能するn型を有する半導体層427a、n型を有する半導体層427bが形成される(図10(F)参照。)。
以上の工程で、金属元素により結晶化した結晶性半導体膜にゲッタリングを行い、金属元素の軽減された半導体層を有し、かつソース領域またはドレイン領域として機能する一導電型を有する半導体層中に金属元素の含まれない薄膜トランジスタを形成することができる。
実施の形態1において図9及び本実施の形態において図10を用いて示した薄膜トランジスタは、一つの一導電型を有する薄膜トランジスタであるが、同工程で2つ以上の複数の薄膜トランジスタを作製することもできる。例えば、nチャネル型薄膜トランジスタを複数形成し、電気的に接続することよって、NMOSで回路を構成することができ、pチャネル型薄膜トランジスタを複数形成し、同様に電気的に接続することによって、PMOSで回路を構成することができる。また、nチャネル型薄膜トランジスタとpチャネル型薄膜トランジスタを電気的に接続したCMOS構造も形成することができ、このようなNMOS、PMOS、CMOSを画素領域や駆動領域に組み込んで、表示装置を作製することができる。
本実施の形態は、実施の形態1と組み合わせて用いることが可能である。
(実施の形態3)
本発明の実施の形態として、図11を用いて説明する。本実施の形態は、nチャネル型薄膜トランジスタ及びpチャネル型薄膜トランジスタの2種類の薄膜トランジスタを作製する例である。よって、同一部分又は同様な機能を有する部分の繰り返しの説明は省略する。
基板430上にゲート電極層431a、ゲート電極層431bを形成しゲート絶縁層433a、ゲート絶縁層433bを形成する。ゲート絶縁層433b上に非晶質半導体膜を形成し、金属元素を添加し加熱結晶化させ、結晶性半導体膜を形成する。結晶性半導体膜上に、n型を有する半導体膜435を形成し、加熱する(図11(A)参照。)。
加熱処理により、結晶性半導体膜中に含まれる金属元素はゲッタリングされ、矢印の方向にn型を有する半導体膜435中に移動し捕獲され、結晶性半導体膜434が形成される。結晶性半導体膜434及びn型を有する半導体膜435をパターニングし、半導体層436a、半導体層436b、n型を有する半導体層437を形成する。その後、半導体層436a及びn型を有する半導体層437を覆うマスク438a、半導体層436b中のチャネル形成領域上のn型を有する半導体層444を覆うマスク438bを形成し、p型を付与する不純物元素439をn型を有する半導体層に添加する。n型を有する半導体層は、n型を付与する不純物元素の濃度の2〜10倍の濃度となるようにp型を付与する不純物元素を添加することによって、p型を有する半導体層にその導電型が反転し、p型の不純物領域445a、p型の不純物領域445bを形成することができる(図11(B)参照。)。
ソース電極層又はドレイン電極層440a、ソース電極層又はドレイン電極層440b、ソース電極層又はドレイン電極層440c、ソース電極層又はドレイン電極層440dを液滴吐出法とレーザ光による微細な露光によって形成する(図11(C)参照。)。ソース電極層又はドレイン電極層440a、ソース電極層又はドレイン電極層440b、ソース電極層又はドレイン電極層440c、ソース電極層又はドレイン電極層440dをマスクとして、半導体層436a、半導体層436b、n型を有する半導体層437、n型を有する半導体層444をエッチングし、半導体層442a、半導体層442b、n型を有する半導体層443a、n型を有する半導体層443b、p型を有する半導体層443c、p型を有する半導体層443dを形成することができる(図11(D)参照。)。半導体層及びn型を有する半導体層のエッチングは、ソース電極層又はドレイン電極層のパターニングの際に形成したレジストマスクを設けた状態で行っても良い。また、エッチングはドライエッチングでもウェットエッチングで行っても良く、ソース電極層又はドレイン電極層のエッチングをエッチャントによるウェットエッチングで行い、半導体層のエッチングをドライエッチングで行っても良い。
以上の工程で同一基板上に、nチャネル型薄膜トランジスタ及びpチャネル型薄膜トランジスタを形成することができる。また、nチャネル型薄膜トランジスタとpチャネル型薄膜トランジスタとを電気的に接続することによってCMOS構造とすることができ、このCMOS構造を画素領域、駆動回路領域に組み込んで表示装置を作製することができる。
本実施の形態は、実施の形態1及び実施の形態2それぞれと組み合わせて用いることが可能である。
(実施の形態4)
本発明の実施の形態として、図12を用いて説明する。本実施の形態は、nチャネル型薄膜トランジスタ及びpチャネル型薄膜トランジスタの2種類の薄膜トランジスタを作製する例である。よって、同一部分又は同様な機能を有する部分の繰り返しの説明は省略する。
基板450上にゲート電極層451a、ゲート電極層451bを形成しゲート絶縁層452a、ゲート絶縁層452bを形成する。ゲート絶縁層452b上に非晶質半導体膜を形成し、金属元素を添加し加熱結晶化させ、結晶性半導体膜を形成する。結晶性半導体膜上に、希ガス元素を不純物元素として含む半導体膜454を形成し、加熱する(図12(A)参照。)。
加熱処理により、結晶性半導体膜中に含まれる金属元素はゲッタリングされ、矢印の方向に希ガス元素を有する半導体膜454中に移動し捕獲され、結晶性半導体膜453が形成される。ゲッタリングシンクとして用いた半導体膜454をエッチングによって除去する。結晶性半導体膜453をパターニングし、チャネル形成領域455aを覆うマスク456a、半導体層455bを覆うマスク456bを形成し、n型を付与する不純物元素458を添加し、n型の不純物領域457a、n型の不純物領域457bを形成する(図12(B)参照。)。
マスク456a、及びマスク456bを除去し、新たにn型の不純物領域457a、チャネル形成領域455a、n型の不純物領域457bを覆うマスク459a、チャネル形成領域463を覆うマスク459bを形成し、p型を付与する不純物元素461を添加する。p型を付与する不純物元素によってp型の不純物領域460a、p型の不純物領域460bを形成する(図12(C)参照。)。n型の不純物領域457a、n型の不純物領域457b、p型の不純物領域460a、p型の不純物領域460bはソース領域またはドレイン領域として機能する。ソース領域又はドレイン領域に接してソース電極層又はドレイン電極層462a、ソース電極層又はドレイン電極層462b、ソース電極層又はドレイン電極層462c、ソース電極層又はドレイン電極層462dが形成される(図12(D)参照。)。
以上の工程で同一基板上に、nチャネル型薄膜トランジスタ及びpチャネル型薄膜トランジスタを形成することができる。また、nチャネル型薄膜トランジスタとpチャネル型薄膜トランジスタとを電気的に接続することによってCMOS構造とすることができ、このCMOS構造を画素領域、駆動回路領域に組み込んで表示装置を作製することができる。本実施の形態によれば実施の形態3と比べ成膜工程が削減できるため、スループットを向上させることが可能である。
(実施の形態5)
本発明の実施の形態として、図13を用いて説明する。本実施の形態は、nチャネル型薄膜トランジスタ及びpチャネル型薄膜トランジスタの2種類の薄膜トランジスタを作製する例であり、ゲッタリングの工程が異なる例である。よって、同一部分又は同様な機能を有する部分の繰り返しの説明は省略する。
基板470上にゲート電極層471a、ゲート電極層471bを形成しゲート絶縁層472a、ゲート絶縁層472bを形成する。ゲート絶縁層472b上に非晶質半導体膜を形成し、金属元素を添加し加熱結晶化させ、結晶性半導膜を形成する。結晶性半導体膜をパターニングし、半導体層473a、半導体層473bを形成する(図13(A)参照。)。
チャネル形成領域483aを覆うマスク474a、チャネル形成領域483bを覆うマスク474bを形成し、n型を付与する不純物元素476を添加し、n型の不純物領域475a、n型の不純物領域475b、n型の不純物領域475c、n型の不純物領域475dを形成する(図13(B)参照。)。その後加熱処理を行う。
加熱処理により、半導体層中のチャネル形成領域483a、チャネル形成領域483bに含まれる金属元素はゲッタリングされ、それぞれ矢印の方向にn型の不純物領域477a、n型の不純物領域477b、n型の不純物領域477c、n型の不純物領域477dに移動し捕獲され、金属元素が除去、軽減されたチャネル形成領域478a、チャネル形成領域478bが形成される(図13(C)参照。)。また、この熱処理によって、添加されたn型を付与する不純物元素の活性化も行うことができる。
n型の不純物領域477a、チャネル形成領域478a、n型の不純物領域477bを覆うマスク479a、チャネル形成領域478bを覆うマスク479bを形成し、p型を付与する不純物元素481を添加する。p型を付与する不純物元素によってp型の不純物領域480a、p型の不純物領域480bを形成する(図13(D)参照。)。n型の不純物領域477a、n型の不純物領域477b、p型の不純物領域480a、p型の不純物領域480bはソース領域またはドレイン領域として機能する。ソース領域又はドレイン領域に接してソース電極層又はドレイン電極層482a、ソース電極層又はドレイン電極層482b、ソース電極層又はドレイン電極層482c、ソース電極層又はドレイン電極層482dが形成される(図13(D)参照。)。
以上の工程で同一基板上に、nチャネル型薄膜トランジスタ及びpチャネル型薄膜トランジスタを形成することができる。また、nチャネル型薄膜トランジスタとpチャネル型薄膜トランジスタとを電気的に接続することによってCMOS構造とすることができ、このCMOS構造を画素領域、駆動回路領域に組み込んで表示装置を作製することができる。本実施の形態によれば、実施の形態3と比べ成膜工程が削減できるため、スループットを向上させることが可能である。
(実施の形態6)
本実施の形態を、図14乃至18を用いて説明する。本実施の形態は、画素領域を実施の形態1で作製した画素領域で、周辺駆動回路領域も本発明を用いた薄膜トランジスタにより作製され、実施の形態2で作製されるnチャネル型薄膜トランジスタ及びpチャネル型薄膜トランジスタからなるCMOSを適用している。よって、同一部分又は同様な機能を有する部分の繰り返しの説明は省略する。
図19は本実施の形態で作製する表示装置の画素領域の上面図であり、図14乃至図17、図18(B)は、各工程の図6における線A−C、B−Dの断面図に対応している。また、図14乃至図17におけるL−S、T−K、I−Jの領域は、図18(A)の表示装置の周辺駆動回路領域である線I−Jに対応する断面図である。
基板300上に導電膜を形成し、レジストからなるマスクによってパターニングを行い、ゲート電極層301、ゲート電極層302、ゲート電極層303、ゲート電極層360a、ゲート電極層360b、第1の電極層304(画素電極層ともいう)を形成する。本実施の形態では、ゲート電極層を透明導電膜の単層で形成するが、積層構造としてもよい。積層構造としては、Ta、Ti、W、Mo、Cr、前記元素の窒化膜などの積層を用いることはでき、具体的にはTaNとWとの積層、TaNとMoとの積層、TaNとCrとの積層、TiNとWとの積層、TiNとMoとの積層、TiNとCrとの積層などを用いることができる。本実施の形態では、液滴吐出法によって酸化珪素を含むインジウム錫酸化物(ITSO)を含む組成物を吐出し、焼成してゲート電極層形成領域を含む近傍に導電膜を形成する。この導電膜をレーザ光による露光によって微細に加工されたマスクを用いて、精密にパターニングし、ゲート電極層301、ゲート電極層302、ゲート電極層303、ゲート電極層360a、ゲート電極層360b、第1の電極層304を形成する。
ゲート電極層301、ゲート電極層302、ゲート電極層303、ゲート電極層360a、ゲート電極層360b、第1の電極層304上にゲート絶縁層を形成し、ゲート絶縁層上に非晶質半導体膜306を形成する。本実施の形態では、ゲート絶縁層として、窒化珪素からなるゲート絶縁層305aと酸化珪素からなるゲート絶縁層305bを積層する。非晶質半導体膜306は、非晶質珪素膜を用いる。ゲート絶縁層305a、ゲート絶縁層305b及び非晶質半導体膜306は、プラズマCVD法により、ガス種の切り替えのみで連続的に形成する。連続的に形成することで、工程が簡略化し、大気中の汚染物質が膜表面や界面に付着するのを防ぐことができる。
非晶質半導体膜306上に、結晶化を促進、助長する元素を導入する方法として、金属膜307を形成する(図14(A)参照。)。金属膜307は非常に膜厚が薄いため膜としての形状を保っていない場合がある。本実施の形態では、Niを30ppmを含有した水溶液をスピンコーティング法により塗布し、金属膜307を形成する。金属膜307を塗布された非晶質半導体膜306を加熱し、結晶化させる。本実施の形態では、550℃で8時間加熱処理を行い、結晶性半導体膜309を形成する。
結晶性半導体膜309上に、n型を有する半導体膜308を形成する(図14(B)参照。)。本実施の形態では、n型を有する半導体膜308として、n型を付与する不純物元素としてリン(P)を含む非晶質珪素膜をプラズマCVD法により100nm形成する。n型を有する半導体膜308をゲッタリングシンクとして、加熱処理を行い、結晶性半導体膜309中の金属元素をゲッタリングする(図14(C)参照。)。本実施の形態では、550℃で4時間加熱処理を行う。結晶性半導体膜309中の金属元素は加熱処理により矢印の方向へ移動し、n型を有する半導体膜308中に捕獲される。よって、結晶性半導体膜309は、膜中の金属元素が軽減された結晶性半導体膜310となり、n型を有する半導体膜308は、n型を付与する不純物元素(本実施の形態ではP)と金属元素(本実施の形態ではNi)を含むn型を有する半導体膜311となる。
結晶性半導体膜310及びn型を有する半導体膜311をパターニングし、半導体層312、半導体層313、半導体層314、半導体層361、n型を有する半導体層315、n型を有する半導体層316、n型を有する半導体層317、及びn型を有する半導体層362を形成することができる(図15(A)参照。)。これらの半導体層のパターニングも、本発明のレーザ光による露光によって微細に加工されたマスクを用いて、精密にパターニングすることができる。
次に、半導体層312、n型を有する半導体層315を覆うマスク318a、半導体層313のチャネル形成領域及びn型を有する半導体層316のチャネル形成領域を覆うマスク318b、半導体層314及びn型を有する半導体層317を覆うマスク318c、半導体層361及びn型を有する半導体層362を覆うマスク318dを形成する。p型を付与する不純物元素319を添加し、n型を有する半導体層316中に、p型の不純物領域320a、p型の不純物領域320bを形成する(図15(B)参照。)。本実施の形態では、イオンドーピング法を用いてp型を付与する不純物元素(本実施の形態ではボロン(B))を添加する。その後、550℃で4時間加熱処理を行い、不純物元素の添加領域を活性化する。
本実施の形態では、駆動回路領域において、CMOS構成を用いてインバーターとして機能させている。PMOSのみ、NMOSのみの構成の場合においては、一部のTFTのゲート電極層とソース電極層又はドレイン電極層とを接続させる。このような例を図40に示す。フォトマスクを用いてゲート絶縁層305a、ゲート絶縁層305bの一部をエッチングして、図40に示すようなコンタクトホール890を形成する。本実施の形態では、画素電極層となる第1の電極層とソース電極層又はドレイン電極層との接続を、絶縁層に形成するコンタクトホールを介して行うが、ソース電極層又はドレイン電極層と第1の電極層を絶縁層を介さないで接続してもよい。この場合、第1の電極層に達する開口部を、コンタクトホール890と同時に形成することができる。その後、これらのコンタクトホールにソース電極層又はドレイン電極層を形成し、それぞれゲート電極層、又は第1の電極層と電気的に接続する。ソース電極層又はドレイン電極層327bとゲート電極層302を接続することによって、後に形成する薄膜トランジスタ335と薄膜トランジスタ336とがNMOS同士、PMOS同士であってもインバーターとして機能させることができる。前述したように本実施の形態では、薄膜トランジスタ335と薄膜トランジスタ336とはCMOS構成となっているので、図40で示す構造としなくてもインバーターとして機能させることができる。
マスク318a、マスク318b及びマスク318cを除去した後、半導体層312、半導体層313、半導体層314、及び半導体層362上に、導電層321、導電層322、導電層363を形成する。本実施の形態では、液滴吐出法を用いて、選択的に導電層321、導電層322、導電層363を形成し、材料のロスを軽減する。導電性材料として銀(Ag)を用い、液滴吐出装置380a、液滴吐出装置380b、液滴吐出装置380cよりAgを含む組成物を吐出し、300℃で焼成して、導電層321、導電層322、導電層363を形成する(図15(C)参照。)。また、同工程で、容量素子も形成するソース電極層又はドレイン電極層となる導電層370も、ゲート電極層360a上のゲート絶縁層305b上に形成する。
実施の形態1で、図8を用いて説明したように、導電層321、導電層322、導電層363、導電層370を精密にパターニングし、ソース電極層又はドレイン電極層327a、ソース電極層又はドレイン電極層327b、ソース電極層又はドレイン電極層327c、ソース電極層又はドレイン電極層328、ソース電極層又はドレイン電極層366a、ソース電極層又はドレイン電極層366b、ソース電極層又はドレイン電極層366cを形成する。ソース電極層又はドレイン電極層327a、ソース電極層又はドレイン電極層327b、ソース電極層又はドレイン電極層327c、ソース電極層又はドレイン電極層328、ソース電極層又はドレイン電極層366a、ソース電極層又はドレイン電極層366bをマスクとして、半導体層312、半導体層313、半導体層314、半導体層361、n型を有する半導体層315、n型を有する半導体層316、n型を有する半導体層317、n型を有する半導体層362をエッチングし、半導体層371、半導体層372、半導体層373、半導体層375、n型を有する半導体層324a、n型を有する半導体層324b、p型を有する半導体層325a、p型を有する半導体層325b、n型を有する半導体層326a、n型を有する半導体層326b、n型を有する半導体層365a、n型を有する半導体層365bを形成する。エッチングはドライエッチング又はウェットエッチングを用いることができる。本実施の形態では、ドライエッチング法を用いる。
以上の工程で、CMOSを構成するnチャネル型薄膜トランジスタ335及びpチャネル型薄膜トランジスタ336、nチャネル型薄膜トランジスタ337、nチャネル型薄膜トランジスタ364、容量素子338を形成することができる(図16(A)参照。)。本実施の形態ではCMOSの構成としたが、本発明はそれに限定されず、PMOSの構成でもNMOSの構成としてもよい。
パッシベーション膜となる絶縁膜330を形成する。本実施の形態では、絶縁膜330を、半導体層に接する側から、膜厚150nmの酸化珪素膜と膜厚200nmの窒化珪素膜との積層膜で形成する。絶縁膜330は、他の珪素を含む膜で形成しても良く、酸化珪素膜の代わりに酸化窒化珪素膜を用い、酸化窒化珪素膜と窒化珪素膜の積層としてもよい。
絶縁膜330には水素を含ませるように形成し、温度300〜500℃窒素雰囲気下で加熱処理を行い、半導体層の水素化を行う。
絶縁膜330上に絶縁層339を形成する。本実施の形態では、スリットコーターを用いて、アルキル基を含む酸化珪素膜を形成する。絶縁層339、絶縁膜330にソース電極層又はドレイン電極層328に達する開口部340b、及びソース電極層又はドレイン電極層366bに達する開口部340dを、絶縁層339、絶縁膜330、ゲート絶縁層305a、ゲート絶縁層305bに、ゲート電極層303に達する開口部340a、ゲート電極層360aに達する開口部340c、及び第1の電極層304に達する開口部340eを形成する(図16(B)参照。)。開口部を形成するパターニングには、本発明のレーザ光による微細加工を用いることができる。また、本実施の形態では、ドライエッチングにより開口部を形成する。
次に配線層341、ゲート配線層342、ゲート配線層367を形成する。本実施の形態では、ゲート配線層、または配線層を、Agを用い、液滴吐出法によって形成する。導電性材料としてAgを含む組成物を開口部340a、開口部340b、開口部340c、開口部340d、開口部340eに吐出し、300℃で焼成する。以上の工程より、ソース電極層又はドレイン電極層328とゲート電極層360aとを電気的に接続するゲート配線層367と、ソース電極層又はドレイン電極層366bと第1の電極層304とを電気的に接続する配線層341と、ゲート電極層303と電気的に接続するゲート配線層342を形成する(図16(C)参照。)。
続いて、土手(隔壁ともよばれる)となる絶縁層343を形成する。絶縁層343は、スピンコート法やディップ法により全面に絶縁層を形成した後、エッチング加工によって図17に示すように開孔を形成する。また、液滴吐出法により絶縁層343を形成すれば、エッチング加工は必ずしも必要ない。
絶縁層343は、第1の電極層304に対応して画素が形成される位置に合わせて貫通孔の開口部を備えて形成される。
第1の電極層304上に、電界発光層344、第2の電極層345を積層形成する。その後、封止基板347によって充填剤346を封入して封止する。充填剤346の代わりに、窒素などの不活性ガスを充填してもよい。また、乾燥剤を表示装置内に設置することによって、発光素子の水分による劣化を防止することができる。乾燥剤の設置場所は、封止基板347側でも、素子が形成さえている基板300側でもよく、シール材348が形成される領域に基板に凹部を形成して設置してもよい。また、封止基板347の駆動回路領域や配線領域など表示に寄与しない領域に対応する場所に設置すると、乾燥剤が不透明な物質であっても開口率を低下させることがない。充填剤346に吸湿性の材料を含むように形成し、乾燥剤の機能を持たせても良い。以上により、発光素子を用いた表示機能を有する表示装置が完成する(図17参照)。
また、表示装置内部と外部を電気的に接続するための端子電極層352に、異方性導電膜353によってFPC354が接着され、端子電極層352と電気的に接続する。
図18(A)に、表示装置の上面図を示す。図18(A)で示すように、画素領域390、走査線駆動領域391a、走査線駆動領域391b、接続領域393が、シール材348によって、基板300と封止基板347との間に封止され、基板300上にドライバICによって形成された信号線駆動回路392が設けられている。
本実施の形態で示す図18の表示装置は、ゲート電極層301、ゲート電極層302、ゲート電極層303、ゲート電極層360a、ゲート電極層360b、第1の電極層304を単層構造で示しているが、前述したように、ゲート電極層を2層以上の複数層積層してもよい。ゲート電極層及び第1の電極層を積層構造にした例を図44に示す。
積層構造としては、Ta、Ti、W、Mo、Cr、前記元素の窒化膜などの積層を用いることはでき、具体的にはTaNとWとの積層、TaNとMoとの積層、TaNとCrとの積層、TiNとWとの積層、TiNとMoとの積層、TiNとCrとの積層などを用いることができる。本実施の形態では第1のゲート電極層301a、第1のゲート電極層302a、第1のゲート電極層303a、第1のゲート電極層360a1、第1のゲート電極層360b1としてTaNを用い、第2のゲート電極層301b、第2のゲート電極層302b、第2のゲート電極層303b、第2のゲート電極層360a2、第2のゲート電極層360b2としてWを用いる。同工程で形成される画素電極層においても、第1の電極層304aとしてTaN膜を、第1の電極層304bとしてW膜を形成する。このようにゲート電極層及び画素電極層を積層構造とすることができる。また、画素電極層を単層構造で形成し、ゲート電極層を積層構造としてもよく、反対に、画素電極層を積層構造としゲート電極層を単層構造としてもよい。表示装置に要求される機能に応じて適宜設定すればよい。
以上の工程により、結晶性半導体膜を有する逆スタガ型薄膜トランジスタを形成することができる。本実施の形態で形成される薄膜トランジスタは、結晶性半導体膜で形成されるため非晶質半導体膜で形成される薄膜トランジスタと比較して移動度が高い。また、ソース領域及びドレイン領域には、一導電型を付与する不純物元素に加え、金属元素をも含む。このため、抵抗率の低いソース領域及びドレイン領域が形成できる。この結果、高速動作が可能な表示装置を作製することが可能である。
また、非晶質半導体膜で形成される薄膜トランジスタと比較して、しきい値のずれが生じにくく、薄膜トランジスタ特性のバラツキを低減することが可能である。
更には、ゲッタリング工程により、成膜段階で半導体膜中に混入する金属元素をもゲッタリングするため、オフ電流を低減することが可能である。このため、このような薄膜トランジスタを表示装置のスイッチング素子に設けることにより、コントラストを向上させることが可能である。
(実施の形態7)
本実施の形態では、実施の形態6における表示装置において、配線間の接続構造が異なる例を図19を用いて説明する。よって、同一部分又は同様な機能を有する部分の繰り返しの説明は省略する。
実施の形態6では、ソース電極層又はドレイン電極層と、ゲート電極層または第1の電極層とを電気的に接続する際、ゲート電極層と層間絶縁層である絶縁膜140及び絶縁層116をパターニングして、形成された開口部を形成している。この方法であると開口部を一回の工程ですべて作製することができるので、工程は簡略化する利点がある。形成する開口部と配線間の接続構造が異なる例を図19に示す。
図19に本実施の形態で作製する表示装置の画素領域を示す。図19(A)は本実施の形態における表示装置の上面図であり、図19(B)は、図19(A)における線A−Cの断面図、図19(C)は、図19(A)における線B−Dの断面図である。
ソース電極層193とゲート電極層104とは、配線層を介しないで、直接ゲート絶縁層に形成された開口部197にて接続している。また、ソース電極層又はドレイン電極層195と第1の電極層120も配線層を介しないで、直接接続する構造となっている。このように、ゲート絶縁層を形成した後、ソース電極層又はドレイン電極層を形成する前に、ゲート絶縁層にゲート電極層、又は第1の電極層に達する開口部を形成しておけば、その開口部にソース電極層又はドレイン電極層を形成することによって、間に配線層を設けなくても良い。その後、絶縁膜140、絶縁層116を形成し、開口部135、開口部139を形成する。開口部135にゲート配線層117を形成し、ゲート電極層103と電気的に接続する。このように開口部を形成する工程を分けると、配線間を接続する配線層を形成しなくても良い構造とすることができる。また上面放射型の表示装置ならば、反射性を有する材料をソース電極層又はドレイン電極層195に用い、第1の電極層120と積層するような構造であってもよい。
本実施の形態は、実施の形態1乃至6とそれぞれ組み合わせて用いることが可能である。
(実施の形態8)
実施の形態1では、ゲート電極層と、ソース電極層又はドレイン電極層(ソース配線層も含む)及び容量配線層とがゲート絶縁層を介して積層し、ソース電極層又はドレイン電極層(ソース配線層も含む)とゲート配線層とが層間絶縁層を介して積層している多層構造を用いている。本実施の形態では、これらの積層構造が異なる例を図31乃至図36、及び図41を用いて説明する。図31(A)乃至図33(A)は、表示装置の上面図であり、図31(B)乃至図33(B)は、図31(A)乃至図33(A)において線X1−V1、線X2−V2、線X3−V3による断面図である。図34(A)乃至図36(A)は、表示装置の上面図であり、図34(B)乃至図36(B)は、図34(A)乃至図36(A)において線Y1−Z1、線Y2−Z2、線Y3−Z3による断面図である。
図31(A)は、表示装置の上面図であり、図31(B)は、図31(A)における線X1−V1による断面図である。
図31において、表示装置の画素領域内には、基板600上にゲート電極層601a、ゲート電極層601b、画素電極層611、ゲート絶縁層602a、ゲート絶縁層602b、容量配線層604、ソース電極層又はドレイン電極層603a、ソース電極層又はドレイン電極層603b、ゲート配線層607、半導体層608、n型を有する半導体層609a、n型を有する半導体層609b、パッシベーション膜である絶縁膜605、絶縁層606が形成されている。
絶縁膜605は必ずしも必要ではないが、絶縁膜605を形成すると、パッシベーション膜として機能するので、より表示装置の信頼性が向上する。また、絶縁膜605を形成し、熱処理を行うと、絶縁膜605中に含まれる水素によって半導体層の水素化を行うことができる。
図31(B)で示すようにソース電極層又はドレイン電極層603bは、層間絶縁層である絶縁層606を介して、ゲート配線層607と積層しており、ゲート配線層607は、ゲート電極層601a、ゲート電極層601bと絶縁層606、絶縁膜605、ゲート絶縁層602a、ゲート絶縁層602bに形成されたコンタクトホールで接続されている。よってゲート配線層607と、ソース電極層又はドレイン電極層603b及び容量配線層604とはショートしない構造となっている。
図32(A)は、表示装置の上面図であり、図32(B)は、図32(A)における線X2−V2による断面図である。図32において、表示装置の画素領域内には、基板620上にゲート電極層621a、ゲート電極層621b、ゲート絶縁層622a、ゲート絶縁層622b、容量配線層624、ソース電極層又はドレイン電極層623a、ソース電極層又はドレイン電極層623b、ゲート配線層627a、ゲート配線層627b、パッシベーション膜である絶縁膜625、絶縁層626が形成されている。
図32(B)で示すようにソース電極層又はドレイン電極層623bは、層間絶縁層である絶縁層626を介して、ゲート配線層627bと積層しており、ゲート配線層627bは、ゲート電極層621a、ゲート電極層621bと絶縁層626、絶縁膜625、ゲート絶縁層622a、ゲート絶縁層622bに形成されたコンタクトホールで接続されている。よってゲート配線層627bと、ソース電極層又はドレイン電極層623b及び容量配線層624とはショートしない構造となっている。また、図32で示す表示装置は、ゲート配線層とゲート電極層は連続的ではなく断続的に形成され、お互いにコンタクトホールを介して電気的な接続を取りながら形成されている構造となっている。よって、ソース電極層又はドレイン電極層623b、容量配線層624が形成されている領域では、ゲート電極層621aとゲート電極層621bとは、絶縁層626上に形成するゲート配線層627bとコンタクトホールにおいて接続することで電気的に接続されている。
図33(A)は、表示装置の上面図であり、図33(B)は、図33(A)における線X3−V3による断面図である。図33において、表示装置の画素領域内には、基板630上にゲート電極層631a、ゲート電極層631b、ゲート絶縁層632a、ゲート絶縁層632b、容量配線層634、ソース電極層又はドレイン電極層633a、ソース電極層又はドレイン電極層633b、ゲート配線層637a、ゲート配線層637b、配線層638a、配線層638b、パッシベーション膜である絶縁膜635、絶縁層636が形成されている。
図33(B)で示すようにソース電極層又はドレイン電極層633bは、層間絶縁層である絶縁層636を介して、ゲート配線層637bと積層している。図32で示す表示装置において、ゲート電極層621aとゲート配線層627a及びゲート配線層627bとは直接接続している。しかし図33で示す表示装置では、ゲート電極層631aと、ゲート配線層637a及びゲート配線層637bとは、ソース電極層と同材料、同工程で形成される配線層638aを介して電気的に接続される。よって、ゲート電極層631aはゲート絶縁層632a、ゲート絶縁層632b上に形成される配線層638aとコンタクトホールで接続し、配線層638aは、ゲート配線層637a及びゲート配線層637bとコンタクトホールを介して接続する。よって、ゲート電極層631a、ゲート配線層637a、及びゲート配線層637bは電気的に接続する。ソース電極層又はドレイン電極層633b、容量配線層634は層間絶縁層である絶縁層636を介してゲート配線層637bと積層されるので、ソース電極層又はドレイン電極層633b及び容量配線層634とゲート配線層637bとはショートしない構造となっている。
図31、図32及び図33は層間絶縁層として絶縁層を、広範囲にわたって覆うように形成した場合を示した。図34、図35及び図36は配線層間を隔てる層間絶縁層を、液滴吐出法を用いて必要な個所のみに選択的に形成する例を示す。
図34は図31に、図35は図32に、図36は図33の表示装置にそれぞれ対応しており、層間絶縁層の構造が異なる構造となっている。図34(A)は、表示装置の上面図であり、図34(B)は、図34(A)における線Y1−Z1による断面図である。図34において、ソース電極層又はドレイン電極層603b及び容量配線層604を覆うように絶縁層650が液滴吐出法により形成されている。その絶縁層650上を跨ぐようにゲート配線層607が形成されている。ゲート配線層607上には、パッシベーション膜として絶縁膜660が形成されている。絶縁膜660は必ずしも必要ではないが、形成することで信頼性を向上させることができる。また本実施の形態では、絶縁層650単層で形成するが、絶縁層650の上、または下に絶縁膜を形成して積層構造としてもよい。
図35(A)は、表示装置の上面図であり、図35(B)は、図35(A)における線Y2−Z2による断面図である。図35においても図34と同様に、ソース電極層又はドレイン電極層623b及び容量配線層624を覆うように絶縁層651が、液滴吐出法により選択的に形成されている。その絶縁層651上を跨ぐようにゲート配線層627bが形成され、ゲート電極層621aとコンタクトホールにより接続されている。ゲート配線層627a上には、パッシベーション膜として絶縁膜661が形成されている。
図36(A)は、表示装置の上面図であり、図36(B)は、図36(A)における線Y3−Z3による断面図である。図36においても図34と同様に、ソース電極層又はドレイン電極層633b及び容量配線層634を覆うように絶縁層652が、液滴吐出法により選択的に形成されている。その絶縁層652上を跨ぐようにゲート配線層637bが形成され、配線層638aを介してゲート配線層637a及びゲート電極層631aと電気的に接続している。
絶縁層650、絶縁層651、絶縁層652のように配線層間のショートを防くための絶縁層を、液滴吐出法を用いて選択的に形成すると、材料のロスが軽減する。また、直接配線間が接するように形成することができるので、絶縁層にコンタクトホールを形成する工程が減る。よって、工程が簡略化し低いコスト、高い生産性を得ることができる。
図41の表示装置もソース電極層又はドレイン電極層643b及び容量配線層644と配線層647bを物理的に隔てるために設ける絶縁層653を液滴吐出法を用いて選択的に形成する例である。図34乃至図36における表示装置では、絶縁層上にゲート配線層を跨ぐように形成することで、ソース電極層又はドレイン電極層とゲート配線層とのショートを防いでいた。図41の表示装置では、ゲート電極層641a、ゲート電極層641bを形成する工程で、配線層647a、配線層647bを形成する。その後ソース電極層又はドレイン電極層643a、容量配線層644を形成する前に、配線層647a、配線層647bを覆うゲート絶縁層642の一部をエッチングによって除去する。図41(A)の表示装置上面図に示すように、ゲート絶縁層642は、半導体層上、ゲート電極層とソース電極層又はドレイン電極層が積層する領域、容量素子を形成する領域上に存在するが、配線層647a、配線層647b、配線層648a、配線層648bが形成される領域は除去されている。よって、コンタクトホールを形成することなく、配線層同士は直接接続することができる。配線層647b上の一部に絶縁層653を液滴吐出法によって選択的に形成し、絶縁層653上にソース電極層又はドレイン電極層643a、容量配線層644を形成する。ソース電極層又はドレイン電極層643b及び容量配線層644を形成するのと同工程で、配線層648a、配線層648bをゲート電極層641a、ゲート電極層641bとそれぞれ接するように形成する。配線層648aと配線層648bとは、絶縁層653の下で配線層647bによって電気的に接続されている。このように、絶縁層653の下層でゲート配線層とゲート電極層を電気的に接続することができる。
以上の工程で示すように、信頼性の高い表示装置を低コストで生産性よく作製することができる。
本実施の形態は、実施の形態1乃至7とそれぞれ組み合わせて用いることが可能である。
(実施の形態9)
次に、実施の形態1乃至7によって作製される表示パネルに駆動用のドライバ回路を実装する態様について説明する。
まず、COG方式を採用した表示装置について、図30(A)を用いて説明する。基板2700上には、文字や画像などの情報を表示する画素部2701が設けられる。複数の駆動回路が設けられた基板を、矩形状に分断し、分断後の駆動回路(以下ドライバICと表記)2751は、基板2700上に実装される。図30(A)は複数のドライバIC2751、ドライバIC2751の先にFPC2750を実装する形態を示す。また、分割する大きさを画素部の信号線側の辺の長さとほぼ同じにし、単数のドライバICに、該ドライバICの先にテープを実装してもよい。
また、TAB方式を採用してもよく、その場合は、図30(B)で示すように複数のテープを貼り付けて、該テープにドライバICを実装すればよい。COG方式の場合と同様に、単数のテープに単数のドライバICを実装してもよく、この場合には、強度の問題から、ドライバICを固定する金属片等を一緒に貼り付けるとよい。
これらの表示パネルに実装されるドライバICは、生産性を向上させる観点から、一辺が300mmから1000mm以上の矩形状の基板上に複数個作り込むとよい。
つまり、基板上に駆動回路部と入出力端子を一つのユニットとする回路パターンを複数個形成し、最後に分割して取り出せばよい。ドライバICの長辺の長さは、画素部の一辺の長さや画素ピッチを考慮して、長辺が15〜80mm、短辺が1〜6mmの矩形状に形成してもよいし、画素領域の一辺、又は画素部の一辺と各駆動回路の一辺とを足した長さに形成してもよい。
ドライバICのICチップに対する外形寸法の優位性は長辺の長さにあり、長辺が15〜80mmで形成されたドライバICを用いると、画素部に対応して実装するのに必要な数がICチップを用いる場合よりも少なくて済み、製造上の歩留まりを向上させることができる。また、ガラス基板上にドライバICを形成すると、母体として用いる基板の形状に限定されないので生産性を損なうことがない。これは、円形のシリコンウエハからICチップを取り出す場合と比較すると、大きな優位点である。
また、図29(B)のように走査線側の駆動回路3704は基板上に一体形成される場合、画素領域3701の外側の領域には、信号線側の駆動回路駆動回路が形成されたドライバICが実装される。これらのドライバICは、信号線側の駆動回路である。RGBフルカラーに対応した画素領域を形成するためには、XGAクラスで信号線の本数が3072本必要であり、UXGAクラスでは4800本が必要となる。このような本数で形成された信号線は、画素領域3701の端部で数ブロック毎に区分して引出線を形成し、ドライバICの出力端子のピッチに合わせて集められる。
ドライバICは、基板上に形成された結晶質半導体により形成されることが好適であり、本発明を用いた薄膜トランジスタを用いることができる。また移動度や応答速度が良好なために高速駆動が可能で、従来よりも素子の動作周波数を向上させることができ、特性バラツキが少ないために高い信頼性を得ることができる。
画素領域は、信号線と走査線が交差してマトリクスを形成し、各交差部に対応してトランジスタが配置される。画素領域に配置されるトランジスタとしても、本発明を用いた薄膜トランジスタを適用することができる。本発明を適用して作製される薄膜トランジスタは、簡略化した工程で比較的高移動度が得られるため、大画面の表示装置を作製する上で有効である。従って、この薄膜トランジスタを画素のスイッチング用素子や、走査線側の駆動回路を構成する素子として用いることができる。従って、システムオンパネル化を実現した表示パネルを作製することができる。
図30(A)、(B)のように走査線駆動回路及び信号線駆動回路の両方として、ドライバICを実装してもよい。その場合には、走査線側と信号線側で用いるドライバICの仕様を異なるものにするとよい。
その場合には、走査線側と信号線側で用いるドライバICの仕様を異なるものにすることが好適である。例えば、走査線側のドライバICを構成するトランジスタには30V程度の耐圧が要求されるものの、駆動周波数は100kHz以下であり、比較的高速動作は要求されない。従って、走査線側のドライバを構成するトランジスタのチャネル長(L)は十分大きく設定することが好適である。一方、信号線側のドライバICのトランジスタには、12V程度の耐圧があれば十分であるが、駆動周波数は3Vにて65MHz程度であり、高速動作が要求される。そのため、ドライバを構成するトランジスタのチャネル長などはミクロンルールで設定することが好適である。なおチャネル長方向とは、チャネル形成領域において、電流が流れる方向と一致する。
ドライバICの実装方法は、特に限定されるものではなく、公知のCOG方法やワイヤボンディング方法、或いはTAB方法を用いることができる。
ドライバICの厚さは、対向基板と同じ厚さとすることで、両者の間の高さはほぼ同じものとなり、表示装置全体としての薄型化に寄与する。また、それぞれの基板を同じ材質のもので作製することにより、この表示装置に温度変化が生じても熱応力が発生することなく、TFTで作製された回路の特性を損なうことはない。その他にも、本実施の形態で示すようにICチップよりも長尺のドライバICで駆動回路を実装することにより、1つの画素領域に対して、実装されるドライバICの個数を減らすことができる。
以上のようにして、表示パネルに駆動回路を組み入れることができる。
本実施の形態は、実施の形態1乃至7とそれぞれ組み合わせて用いることが可能である。
(実施の形態10)
本実施の形態では、上記実施の形態において、ゲート電極層とソース電極層及びドレイン電極層との端部の位置関係、即ちゲート電極層の幅とチャネル長の大きさの関係について、図25を用いて説明する。
図25(A)は基板540上に形成された、ゲート電極層541、ゲート絶縁層542a、ゲート絶縁層542b、半導体層543、一導電型を有する半導体層544a、一導電型を有する半導体層544b、ソース電極層又はドレイン電極層545a、ソース電極層又はドレイン電極層545bからなる薄膜トランジスタである。
図25(A)は、ゲート電極層541上をソース電極層又はドレイン電極層545a、ソース電極層又はドレイン電極層545bの端部がc1だけ重なっている。ここでは、ソース電極層又はドレイン電極層545aと、ソース電極層又はドレイン電極層545bとが、ゲート電極層541に重なっている領域をオーバーラップ領域と呼ぶ。即ち、ゲート電極層の幅b1がチャネル長a1よりも大きい。オーバーラップ領域の幅c1は、(b1-a1)/2で表される。このようなオーバーラップ領域を有するnチャネルTFTは、ソース電極層及びドレイン電極層と、半導体領域との間に、n+領域とn-領域とを有することが好ましい。この構造により、電界の緩和効果が大きくなり、ホットキャリア耐性を高めることが可能となる。
図25(B)は基板550上に形成された、ゲート電極層551、ゲート絶縁層552a、ゲート絶縁層552b、半導体層553、一導電型を有する半導体層554a、一導電型を有する半導体層554b、ソース電極層又はドレイン電極層555a、ソース電極層又はドレイン電極層555bからなる薄膜トランジスタである。
図25(B)は、ゲート電極層551の端部と、ソース電極層又はドレイン電極層555a、ソース電極層又はドレイン電極層555bの端部が一致している。即ち、ゲート電極層の幅b2とチャネル長a2とが等しい。
図25(C)は基板560上に形成された、ゲート電極層561、ゲート絶縁層562a、ゲート絶縁層562b、半導体層563、一導電型を有する半導体層564a、一導電型を有する半導体層564b、ソース電極層又はドレイン電極層565a、ソース電極層又はドレイン電極層565bからなる薄膜トランジスタである。
図25(C)は、ゲート電極層561とソース電極層又はドレイン電極層565a、ソース電極層又はドレイン電極層565bの端部とがc3だけ離れている。ここでは、ここでは、ゲート電極層561と、ソース電極層又はドレイン電極層565a、ソース電極層又はドレイン電極層565bとが離れている領域をオフセット領域と呼ぶ。即ち、ゲート電極層の幅b3がチャネル長a3よりも小さい。オフセット領域の幅c3は、(a3-b3)/2で表される。このような構造のTFTは、オフ電流を低減することができるため、該TFTを表示装置のスイッチング素子として用いた場合、コントラストを向上させることができる。
さらには、半導体領域が複数のゲート電極を覆ういわゆるマルチゲート構造のTFTとしても良い。この様な構造のTFTも、オフ電流を低減することができる。
本実施の形態は、実施の形態1乃至9とそれぞれ組み合わせて用いることが可能である。
(実施の形態11)
上記実施の形態において、チャネル形成領域表面に対して垂直な端部を有するソース電極層及びドレイン電極層を示したが、この構造に限定されない。本実施の形態では、一導電型を有する半導体層の形状が異なる例を図24を用いて説明する。
図24は基板520上に形成された、ゲート電極層521、ゲート絶縁層522a、ゲート絶縁層522b、半導体層523、一導電型を有する半導体層524a、一導電型を有する半導体層524b、ソース電極層又はドレイン電極層525a、ソース電極層又はドレイン電極層525bからなる薄膜トランジスタである。
図24に示すように、一導電型を有する半導体層524a、及び一導電型を有する半導体層524bは、チャネル形成領域表面に対して90度より大きく、180度未満、好ましくは95〜140度、さらに好ましくは135度〜140度を有する端部であってもよい。また、ソース電極層とチャネル形成領域表面との角度をθ1、ドレイン電極層とチャネル形成領域表面との角度をθ2とすると、θ1とθ2が等しくてもよい。また、異なっていてもよい。このような形状のソース電極及びドレイン電極は、ドライエッチング法により形成することが可能である。
本実施の形態は、実施の形態1乃至10とそれぞれ組み合わせて用いることが可能である。
(実施の形態12)
本実施の形態では、上記実施の形態に適応可能な半導体膜の結晶化工程を図22及び図23を用いて説明する。
図22において、基板490上に、ゲート電極層491、ゲート絶縁層492a、ゲート絶縁層492bが形成され、半導体膜493が形成されている。半導体膜493上に絶縁膜で形成されるマスク494a、マスク494bを形成し、選択的に金属層495を形成して、半導体膜の結晶化を行うことができる。半導体膜を加熱すると、図22(B)の矢印で示すように、金属層495と半導体膜との接触部分から、基板の表面に平行な方向へ結晶成長が発生し、結晶性半導体膜496が形成する。なお、金属層495から、かなり離れた部分では結晶化は行われず、非晶質部分が残存する。
また、図23(A)に示すように、マスクを用いず、液滴吐出法により選択的に金属層504を形成して、上記結晶化を行ってもよい。図23(B)は、図23(A)の上面図である。また、図23(D)は、図23(C)の上面図である。
図23において、基板500上に、ゲート電極層501、ゲート絶縁層502a、ゲート絶縁層502bが形成され、半導体膜503が形成されている。半導体膜503上に液滴吐出法により選択的に金属層504を形成する。加熱処理により半導体膜の結晶化を行うと図23(C)及び図23(D)に示すように、金属層と半導体膜との接触部分から、基板の表面に平行な方向へ結晶成長が発生する。ここでも、金属層504から、かなり離れた部分では結晶化は行われず、非晶質部分が残存する。
このように、基板に平行な方向への結晶成長を横成長またはラテラル成長と称する。横成長により大粒径の結晶粒を形成することができるため、より高い移動度を有する薄膜トランジスタを形成することができる。
本実施の形態は、実施の形態1乃至11とそれぞれ組み合わせて用いることが可能である。
(実施の形態13)
本発明の半導体装置に具備される保護回路の一例について説明する。
図30で示すように、外部回路と内部回路の間に保護回路2703、保護回路2713を形成することができる。保護回路は、TFT、ダイオード、抵抗素子及び容量素子等から選択された1つ又は複数の素子によって構成されるものであり、以下にはいくつかの保護回路の構成とその動作について説明する。まず、外部回路と内部回路の間に配置される保護回路であって、1つの入力端子に対応した保護回路の等価回路図の構成について、図42を用いて説明する。図42(A)に示す保護回路は、pチャネル型薄膜トランジスタ7220、7230、容量素子7210、7240、抵抗素子7250を有する。抵抗素子7250は2端子の抵抗であり、一端には入力電圧Vin(以下、Vinと表記)が、他端には低電位電圧VSS(以下、VSSと表記)が与えられる。
図42(B)に示す保護回路は、pチャネル型薄膜トランジスタ7220、7230を、整流性を有するダイオード7260、7270で代用した等価回路図である。図42(C)に示す保護回路は、pチャネル型薄膜トランジスタ7220、7230を、TFT7350、7360、7370、7380で代用した等価回路図である。また、上記とは別の構成の保護回路として、図42(D)に示す保護回路は、抵抗7280、7290と、nチャネル型薄膜トランジスタ7300を有する。図42(E)に示す保護回路は、抵抗7280、7290、pチャネル型薄膜トランジスタ7310及びnチャネル型薄膜トランジスタ7320を有する。保護回路を設けることで電位の急激な変動を防いで、素子の破壊又は損傷を防ぐことができ、信頼性が向上する。なお、上記保護回路を構成する素子は、耐圧に優れた非晶質半導体により構成することが好ましい。
本実施の形態は、実施の形態1乃至12とそれぞれ組み合わせて用いることが可能である。
(実施の形態14)
本発明を適用して薄膜トランジスタを形成し、該薄膜トランジスタを用いて表示装置を形成することができるが、発光素子を用いて、なおかつ、該発光素子を駆動するトランジスタとしてN型トランジスタを用いた場合、該発光素子から発せられる光は、下面放射、上面放射、両面放射のいずれかを行う。ここでは、それぞれの場合に応じた発光素子の積層構造について、図46を用いて説明する。
また、本実施の形態では、本発明を適用したチャネルエッチ型の薄膜トランジスタ671、681及び691を用いる。本実施の形態では、半導体層として結晶性の構造を有する珪素膜を用い、一導電型の半導体層としてN型の半導体層を用いる。N型半導体層を形成するかわりに、PH3ガスによるプラズマ処理を行うことによって、半導体層に導電型を付与してもよい。半導体層は本実施の形態に限定されず、一導電型の半導体層を形成せず、結晶性半導体層に不純物を導入(添加)して一導電型を有する不純物領域を形成してもよい。
また、薄膜トランジスタはチャネル保護層を有するチャネル保護型の薄膜トランジスタでもよく、チャネル保護層は、液滴吐出法を用いてポリイミド又はポリビニルアルコール等を滴下してもよい。その結果、露光工程を省略することができる。チャネル保護層としては、無機材料(酸化珪素、窒化珪素、酸化窒化珪素、窒化酸化珪素など)、感光性または非感光性の有機材料(有機樹脂材料)(ポリイミド、アクリル、ポリアミド、ポリイミドアミド、ベンゾシクロブテンなど)、レジスト、低誘電率であるLow k材料などの一種、もしくは複数種からなる膜、またはこれらの膜の積層などを用いることができる。また、シロキサン樹脂を用いてもよい。作製法としては、プラズマCVD法や熱CVD法などの気相成長法やスパッタリング法を用いることができる。また、液滴吐出法や、印刷法(スクリーン印刷やオフセット印刷などパターンが形成される方法)を用いることもできる。塗布法で得られるTOF膜やSOG膜なども用いることができる。
まず、基板680側に放射する場合、つまり下面放射を行う場合について、図46(A)を用いて説明する。この場合、薄膜トランジスタ681に電気的に接続するように、ソース電極層又はドレイン電極層に接続する配線層682に接して、第1の電極層684、電界発光層685、第2の電極層686が順に積層される。光が透過する基板680は透光性を有する必要がある。次に、基板690と反対側に放射する場合、つまり上面放射を行う場合について、図46(B)を用いて説明する。薄膜トランジスタ691は、前述した薄膜トランジスタの同様に形成することができる。
薄膜トランジスタ691に電気的に接続するソース電極層又はドレイン電極層に接続する配線層692が第1の電極層684と接し、電気的に接続する。薄膜トランジスタ691のゲート電極層は積層構造となっており、同工程同材料で形成される第1の電極層も第1の電極層693a、第1の電極層693bの積層構造となっている。第1の電極層693aは反射性を有する金属層であり、発光素子から放射される光を矢印の上面に反射する。よって、第1の電極層693bにおいて光が透過しても、該光は第1の電極層693aにおいて反射され、基板690と反対側に放射する。もちろん第1の電極層は反射性を有する金属層の単層構造でもよい。第1の電極層693a、第1の電極層693b、電界発光層694、第2の電極層695が順に積層される。最後に、光が基板670側とその反対側の両側に放射する場合、つまり両面放射を行う場合について、図46(C)を用いて説明する。薄膜トランジスタ671は、薄膜トランジスタ681と同様のチャネルエッチ型の薄膜トランジスタであり。薄膜トランジスタ681と同様に形成することができる。薄膜トランジスタ671に電気的に接続するソース電極層又はドレイン電極層と接続する配線層675に第1の電極層672が電気的に接続している。第1の電極層672、電界発光層673、第2の電極層674が順に積層される。このとき、第1の電極層672と第2の電極層674のどちらも透光性を有する材料、又は光を透過できる厚さで形成すると、両面放射が実現する。この場合、光が透過する絶縁層や基板670も透光性を有する必要がある。
本実施の形態において適用できる発光素子の形態を図45に示す。発光素子は、電界発光層860を第1の電極層870と第2の電極層850で挟んだ構成になっている。第1の電極層及び第2の電極層は仕事関数を考慮して材料を選択する必要があり、そして第1の電極層及び第2の電極層は、画素構成によりいずれも陽極、又は陰極となりうる。本実施の形態では、駆動用TFTの極性がNチャネル型であるため、第1の電極層を陰極、第2の電極層を陽極とすると好ましい。また駆動用TFTの極性がpチャネル型である場合、第1の電極層を陽極、第2の電極層を陰極とするとよい。
図45(A)及び(B)は、第1の電極層870が陽極であり、第2の電極層850が陰極である場合であり、電界発光層860は、第1の電極層870側から、HIL(ホール注入層)/HTL(ホール輸送層)804、EML(発光層)803、ETL(電子輸送層)/EIL(電子注入層)802、第2の電極層850の順に積層するのが好ましい。図45(A)は第1の電極層870から光を放射する構成であり、第1の電極層870は透光性を有する酸化物導電性材料からなる電極層805で構成し、第2の電極層は電界発光層860側から、LiFやMgAgなどアルカリ金属又はアルカリ土類金属を含む電極層801とアルミニウムなどの金属材料で形成する電極層800より構成されている。図45(B)は第2の電極層850から光を放射する構成であり、第1の電極層は、アルミニウム、チタンなどの金属、又は該金属と化学量論的組成比以下の濃度で窒素を含む金属材料で形成する電極層807と、酸化珪素を1〜15原子%の濃度で含む酸化物導電性材料で形成する第2の電極層806より構成されている。第2の電極層は、第2の電極層は電界発光層860側から、LiFやMgAgなどアルカリ金属又はアルカリ土類金属を含む電極層801とアルミニウムなどの金属材料で形成する電極層800より構成されているがいずれの層も100nm以下の厚さとして光を透過可能な状態としておくことで、第2の電極層850から光を放射することが可能となる。
図45(C)及び(D)は、第1の電極層870が陰極であり、第2の電極層850が陽極である場合であり、電界発光層860は、陰極側からEIL(電子注入層)/ETL(電子輸送層)802、EML(発光層)803、HTL(ホール輸送層)/HIL(ホール注入層)804、陽極である第2の電極層850の順に積層するのが好ましい。図45(C)は第1の電極層870から光を放射する構成であり、第1の電極層870は電界発光層860側から、LiFやMgAgなどアルカリ金属又はアルカリ土類金属を含む電極層801とアルミニウムなどの金属材料で形成する電極層800より構成されているがいずれの層も100nm以下の厚さとして光を透過可能な状態としておくことで、第1の電極層870から光を放射することが可能となる。第2の電極層は、電界発光層860側から、酸化珪素を1〜15原子%の濃度で含む酸化物導電性材料で形成する第2の電極層806、アルミニウム、チタンなどの金属、又は該金属と化学量論的組成比以下の濃度で窒素を含む金属材料で形成する電極層807より構成されている。図45(D)は第2の電極層850から光を放射する構成であり、第1の電極層870は電界発光層860側から、LiFやMgAgなどアルカリ金属又はアルカリ土類金属を含む電極層801とアルミニウムなどの金属材料で形成する電極層800より構成されており、膜厚は電界発光層860で発光した光を反射可能な程度に厚く形成している。第2の電極層850は、透光性を有する酸化物導電性材料からなる電極層805で構成されている。なお電界発光層は、積層構造以外に単層構造、又は混合構造をとることがでる。
また、電界発光層として、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の発光を示す材料を、それぞれ蒸着マスクを用いた蒸着法等によって選択的に形成する。赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の発光を示す材料はカラーフィルタ同様、液滴吐出法により形成することもでき(低分子または高分子材料など)、この場合マスクを用いずとも、RGBの塗り分けを行うことができるため好ましい。
また上面放射型の場合で、第2の電極層に透光性を有するITOやITSOを用いる場合、ベンゾオキサゾール誘導体(BzOS)にLiを添加したBzOS−Liなどを用いることができる。また例えばEMLは、R、G、Bのそれぞれの発光色に対応したドーパント(Rの場合DCM等、Gの場合DMQD等)をドープしたAlq3を用いればよい。
なお、電界発光層は上記材料に限定されない。例えば、CuPcやPEDOTの代わりに酸化モリブデン(MoOx:x=2〜3)等の酸化物とα−NPDやルブレンを共蒸着して形成し、ホール注入性を向上させることもできる。また電界発光層の材料は、有機材料(低分子又は高分子を含む)、又は有機材料と無機材料の複合材料として用いることができる。以下発光素子を形成する材料について詳細に述べる。
電荷注入輸送物質のうち、特に電子輸送性の高い物質としては、例えばトリス(8−キノリノラト)アルミニウム(略称:Alq3)、トリス(5−メチル−8−キノリノラト)アルミニウム(略称:Almq3)、ビス(10−ヒドロキシベンゾ[h]−キノリナト)ベリリウム(略称:BeBq2)、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)−4−フェニルフェノラト−アルミニウム(略称:BAlq)など、キノリン骨格またはベンゾキノリン骨格を有する金属錯体等が挙げられる。また正孔輸送性の高い物質としては、例えば4,4'−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニル−アミノ]−ビフェニル(略称:α−NPD)やN,N'−ビス(3−メチルフェニル)−N,N'−ジフェニル−[1,1'−ビフェニル]−4,4'−ジアミン(略称:TPD)や4,4',4''−トリス(N,N−ジフェニル−アミノ)−トリフェニルアミン(略称:TDATA)、4,4',4''−トリス[N−(3−メチルフェニル)−N−フェニル−アミノ]−トリフェニルアミン(略称:MTDATA)などの芳香族アミン系(即ち、ベンゼン環−窒素の結合を有する)の化合物が挙げられる。
また、電荷注入輸送物質のうち、特に電子注入性の高い物質としては、フッ化リチウム(LiF)、フッ化セシウム(CsF)、フッ化カルシウム(CaF2)等のようなアルカリ金属又はアルカリ土類金属の化合物が挙げられる。また、この他、Alq3のような電子輸送性の高い物質とマグネシウム(Mg)のようなアルカリ土類金属との混合物であってもよい。
電荷注入輸送物質のうち、正孔注入性の高い物質としては、例えば、モリブデン酸化物(MoOx)やバナジウム酸化物(VOx)、ルテニウム酸化物(RuOx)、タングステン酸化物(WOx)、マンガン酸化物(MnOx)等の金属酸化物が挙げられる。また、この他、フタロシアニン(略称:H2Pc)や銅フタロシアニン(CuPC)等のフタロシアニン系の化合物が挙げられる。
発光層は、発光波長帯の異なる発光層を画素毎に形成して、カラー表示を行う構成としても良い。典型的には、R(赤)、G(緑)、B(青)の各色に対応した発光層を形成する。この場合にも、画素の光放射側にその発光波長帯の光を透過するフィルターを設けた構成とすることで、色純度の向上や、画素部の鏡面化(映り込み)の防止を図ることができる。フィルターを設けることで、従来必要であるとされていた円偏光版などを省略することが可能となり、発光層から放射される光の損失を無くすことができる。さらに、斜方から画素部(表示画面)を見た場合に起こる色調の変化を低減することができる。
発光材料には様々な材料がある。低分子有機発光材料では、4−ジシアノメチレン−2−メチル−6−[2−(1,1,7,7−テトラメチル−9−ジュロリジン−9-イル)−エテニル]−4H−ピラン(略称:DCJT)、4−ジシアノメチレン−2−t−ブチル−6−[2−(1,1,7,7−テトラメチルジュロリジン−9-イル)エテニル]−4H−ピラン(略称:DCJTB)、ペリフランテン、2,5−ジシアノ−1,4−ビス[2−(10−メトキシ−1,1,7,7−テトラメチルジュロリジン−9−イル)エテニル]ベンゼン、N,N’−ジメチルキナクリドン(略称:DMQd)、クマリン6、クマリン545T、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム(略称:Alq3)、9,9’−ビアントリル、9,10−ジフェニルアントラセン(略称:DPA)や9,10−ビス(2−ナフチル)アントラセン(略称:DNA)等を用いることができる。また、この他の物質でもよい。
一方、高分子有機発光材料は低分子に比べて物理的強度が高く、素子の耐久性が高い。また塗布により成膜することが可能であるので、素子の作製が比較的容易である。高分子有機発光材料を用いた発光素子の構造は、低分子有機発光材料を用いたときと基本的には同じであり、順に陰極、有機発光層、陽極となる。しかし、高分子有機発光材料を用いた発光層を形成する際には、低分子有機発光材料を用いたときのような積層構造を形成させることは難しく、多くの場合2層構造となる。具体的には、順に陰極、発光層、正孔輸送層、陽極という構造である。
発光色は、発光層を形成する材料で決まるため、これらを選択することで所望の発光を示す発光素子を形成することができる。発光層の形成に用いることができる高分子の有機発光材料は、ポリパラフェニレンビニレン系、ポリパラフェニレン系、ポリチオフェン系、ポリフルオレン系が挙げられる。
ポリパラフェニレンビニレン系には、ポリ(パラフェニレンビニレン) [PPV] の誘導体、ポリ(2,5−ジアルコキシ−1,4−フェニレンビニレン) [RO−PPV]、ポリ(2−(2'−エチル−ヘキソキシ)−5−メトキシ−1,4−フェニレンビニレン)[MEH−PPV]、ポリ(2−(ジアルコキシフェニル)−1,4−フェニレンビニレン)[ROPh−PPV]等が挙げられる。ポリパラフェニレン系には、ポリパラフェニレン[PPP]の誘導体、ポリ(2,5−ジアルコキシ−1,4−フェニレン)[RO−PPP]、ポリ(2,5−ジヘキソキシ−1,4−フェニレン)等が挙げられる。ポリチオフェン系には、ポリチオフェン[PT]の誘導体、ポリ(3−アルキルチオフェン)[PAT]、ポリ(3−ヘキシルチオフェン)[PHT]、ポリ(3−シクロヘキシルチオフェン)[PCHT]、ポリ(3−シクロヘキシル−4−メチルチオフェン)[PCHMT]、ポリ(3,4−ジシクロヘキシルチオフェン)[PDCHT]、ポリ[3−(4−オクチルフェニル)−チオフェン][POPT]、ポリ[3−(4−オクチルフェニル)−2,2ビチオフェン][PTOPT]等が挙げられる。ポリフルオレン系には、ポリフルオレン[PF]の誘導体、ポリ(9,9−ジアルキルフルオレン)[PDAF]、ポリ(9,9−ジオクチルフルオレン)[PDOF]等が挙げられる。
なお、正孔輸送性の高分子有機発光材料を、陽極と発光性の高分子有機発光材料の間に挟んで形成すると、陽極からの正孔注入性を向上させることができる。一般にアクセプター材料と共に水に溶解させたものをスピンコート法などで塗布する。また、有機溶媒には不溶であるため、上述した発光性の有機発光材料との積層が可能である。正孔輸送性の高分子有機発光材料としては、PEDOTとアクセプター材料としてのショウノウスルホン酸(CSA)の混合物、ポリアニリン[PANI]とアクセプター材料としてのポリスチレンスルホン酸[PSS]の混合物等が挙げられる。
また、発光層は単色又は白色の発光を呈する構成とすることができる。白色発光材料を用いる場合には、画素の光放射側に特定の波長の光を透過するフィルター(着色層)を設けた構成としてカラー表示を可能にすることができる。
白色に発光する発光層を形成するには、例えば、Alq3、部分的に赤色発光色素であるナイルレッドをドープしたAlq3、Alq3、p−EtTAZ、TPD(芳香族ジアミン)を蒸着法により順次積層することで白色を得ることができる。また、スピンコートを用いた塗布法によりELを形成する場合には、塗布した後、真空加熱で焼成することが好ましい。例えば、正孔注入層として作用するポリ(エチレンジオキシチオフェン)/ポリ(スチレンスルホン酸)水溶液(PEDOT/PSS)を全面に塗布、焼成し、その後、発光層として作用する発光中心色素(1,1,4,4−テトラフェニル−1,3−ブタジエン(TPB)、4−ジシアノメチレン−2−メチル−6−(p−ジメチルアミノ−スチリル)−4H−ピラン(DCM1)、ナイルレッド、クマリン6など)ドープしたポリビニルカルバゾール(PVK)溶液を全面に塗布、焼成すればよい。
発光層は単層で形成することもでき、ホール輸送性のポリビニルカルバゾール(PVK)に電子輸送性の1,3,4−オキサジアゾール誘導体(PBD)を分散させてもよい。また、30wt%のPBDを電子輸送剤として分散し、4種類の色素(TPB、クマリン6、DCM1、ナイルレッド)を適当量分散することで白色発光が得られる。ここで示した白色発光が得られる発光素子の他にも、発光層の材料を適宜選択することによって、赤色発光、緑色発光、または青色発光が得られる発光素子を作製することができる。
さらに、発光層は、一重項励起発光材料の他、金属錯体などを含む三重項励起材料を用いても良い。例えば、赤色の発光性の画素、緑色の発光性の画素及び青色の発光性の画素のうち、輝度半減時間が比較的短い赤色の発光性の画素を三重項励起発光材料で形成し、他を一重項励起発光材料で形成する。三重項励起発光材料は発光効率が良いので、同じ輝度を得るのに消費電力が少なくて済むという特徴がある。すなわち、赤色画素に適用した場合、発光素子に流す電流量が少なくて済むので、信頼性を向上させることができる。低消費電力化として、赤色の発光性の画素と緑色の発光性の画素とを三重項励起発光材料で形成し、青色の発光性の画素を一重項励起発光材料で形成しても良い。人間の視感度が高い緑色の発光素子も三重項励起発光材料で形成することで、より低消費電力化を図ることができる。
三重項励起発光材料の一例としては、金属錯体をドーパントとして用いたものがあり、第三遷移系列元素である白金を中心金属とする金属錯体、イリジウムを中心金属とする金属錯体などが知られている。三重項励起発光材料としては、これらの化合物に限られることはなく、上記構造を有し、且つ中心金属に周期表の8〜10属に属する元素を有する化合物を用いることも可能である。
以上に掲げる発光層を形成する物質は一例であり、正孔注入層、正孔輸送層、電子注入層、電子輸送層、発光層、電子ブロック層、正孔ブロック層などの機能性の各層を適宜積層することで発光素子を形成することができる。また、これらの各層を合わせた混合層又は混合接合を形成しても良い。発光層の層構造は変化しうるものであり、特定の電子注入領域や発光領域を備えていない代わりに、もっぱらこの目的用の電極層を備えたり、発光性の材料を分散させて備えたりする変形は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において許容されうるものである。
上記のような材料で形成した発光素子は、順方向にバイアスすることで発光する。発光素子を用いて形成する表示装置の画素は、単純マトリクス方式、若しくは実施例2で示すようなアクティブマトリクス方式で駆動することができる。いずれにしても、個々の画素は、ある特定のタイミングで順方向バイアスを印加して発光させることとなるが、ある一定期間は非発光状態となっている。この非発光時間に逆方向のバイアスを印加することで発光素子の信頼性を向上させることができる。発光素子では、一定駆動条件下で発光強度が低下する劣化や、画素内で非発光領域が拡大して見かけ上輝度が低下する劣化モードがあるが、順方向及び逆方向にバイアスを印加する交流的な駆動を行うことで、劣化の進行を遅くすることができ、発光装置の信頼性を向上させることができる。また、デジタル駆動、アナログ駆動どちらでも適用可能である。
よって、図46には図示していないが、基板680の封止基板にカラーフィルタ(着色層)を形成してもよい。カラーフィルタ(着色層)は液滴吐出法によって形成することができ、その場合、前述の下地前処理として光照射処理などを適用することができる。本発明を用いると、所望なパターンに制御性よくカラーフィルタ(着色層)を形成することができる。カラーフィルタ(着色層)を用いると、高精細な表示を行うこともできる。カラーフィルタ(着色層)により、各RGBの発光スペクトルにおいてブロードなピークを鋭くなるように補正できるからである。
以上、各RGBの発光を示す材料を形成する場合を説明したが、単色の発光を示す材料を形成し、カラーフィルタや色変換層を組み合わせることによりフルカラー表示を行うことができる。カラーフィルタ(着色層)や色変換層は、例えば第2の基板(封止基板)に形成し、基板へ張り合わせればよい。また上述したように、単色の発光を示す材料、カラーフィルタ(着色層)、及び色変換層のいずれも液滴吐出法により形成することができる。
もちろん単色発光の表示を行ってもよい。例えば、単色発光を用いてエリアカラータイプの表示装置を形成してもよい。エリアカラータイプは、パッシブマトリクス型の表示部が適しており、主に文字や記号を表示することができる。
上記構成において、陰極としては、仕事関数が小さい材料を用いることが可能で、例えば、Ca、Al、CaF2、MgAg、AlLi等が望ましい。電界発光層は、単層型、積層型、また層の界面がない混合型のいずれでもよい。またシングレット材料、トリプレット材料、又はそれらを組み合わせた材料や、有機化合物又は無機化合物を含む電荷注入輸送物質及び発光材料で形成し、その分子数から低分子有機化合物、中分子有機化合物(昇華性を有さず、且つ分子数が20以下、又は連鎖する分子の長さが10μm以下の有機化合物を指していう)、高分子有機化合物から選ばれた一種又は複数種の層を含み、電子注入輸送性又は正孔注入輸送性の無機化合物と組み合わせてもよい。第1の電極層684、第1の電極層693a、第1の電極層672は光を透過する透明導電膜を用いて形成し、例えばITO、ITSOの他、酸化インジウムに2〜20%の酸化亜鉛(ZnO)を混合した透明導電膜を用いる。なお、第1の電極層684、第1の電極層693a、第1の電極層693b、第1の電極層672形成前に、酸素雰囲気中でのプラズマ処理や真空雰囲気下での加熱処理を行うとよい。隔壁(土手ともいう)は、珪素を含む材料、有機材料及び化合物材料を用いて形成する。また、多孔質膜を用いても良い。但し、アクリル、ポリイミド等の感光性、非感光性の材料を用いて形成すると、その側面は曲率半径が連続的に変化する形状となり、上層の薄膜が段切れせずに形成されるため好ましい。本実施の形態は、実施の形態1乃至13とそれぞれ組み合わせて用いることが可能である。
(実施の形態15)
本実施の形態で示す表示パネルの画素の構成について、図47に示す等価回路図を参照して説明する。
図47(A)に示す画素は、列方向に信号線710及び電源線711、電源線712、電源線713、行方向に走査線714が配置される。また、TFT701は、スイッチング用TFT、TFT703は駆動用TFT、TFT704は電流制御用TFTであり、他に容量素子702及び発光素子705を有する。
図47(C)に示す画素は、TFT703のゲート電極が、行方向に配置された電源線715に接続される点が異なっており、それ以外は図47(A)に示す画素と同じ構成である。つまり、図47(A)(C)に示す両画素は、同じ等価回路図を示す。しかしながら、行方向に電源線712が配置される場合(図47(A))と、列方向に電源線715が配置される場合(図47(C))では、各電源線は異なるレイヤーの導電体層で形成される。ここでは、TFT703のゲート電極が接続される配線に注目し、これらを作製するレイヤーが異なることを表すために、図47(A)(C)として分けて記載する。
図47(A)(C)に示す画素の特徴として、画素内にTFT703、TFT704が直列に接続されており、TFT703のチャネル長L3、チャネル幅W3、TFT704のチャネル長L4、チャネル幅W4は、L3/W3:L4/W4=5〜6000:1を満たすように設定される点が挙げられる。6000:1を満たす場合の一例としては、L3が500μm、W3が3μm、L4が3μm、W4が100μmの場合がある。また本発明を用いると、微細なパターニングができるので、このようなチャネル幅が短い微細な配線も、ショート等の不良が生じることなく安定的に形成することができる。よって、図47(A)(C)のような画素を十分機能させるのに必要な電気特性を有するTFTを形成でき、表示能力の優れた信頼性の高い表示パネルを作製することが可能となる。
なお、TFT703は、飽和領域で動作し発光素子705に流れる電流値を制御する役目を有し、TFT704は線形領域で動作し発光素子705に対する電流の供給を制御する役目を有する。両TFTは同じ導電型を有していると作製工程上好ましい。またTFT703には、エンハンスメント型だけでなく、ディプリーション型のTFTを用いてもよい。上記構成を有する本発明は、TFT704が線形領域で動作するために、TFT704のVGSの僅かな変動は発光素子705の電流値に影響を及ぼさない。つまり、発光素子705の電流値は、飽和領域で動作するTFT703により決定される。上記構成を有する本発明は、TFTの特性バラツキに起因した発光素子の輝度ムラを改善して画質を向上させた表示装置を提供することができる。
図47(A)〜(D)に示す画素において、TFT701は、画素に対するビデオ信号の入力を制御するものであり、TFT701がオンして、画素内にビデオ信号が入力されると、容量素子702にそのビデオ信号が保持される。なお図47(A)(C)には、容量素子702を設けた構成を示したが、本発明はこれに限定されず、ビデオ信号を保持する容量がゲート容量などでまかなうことが可能な場合には、明示的に容量素子702を設けなくてもよい。
発光素子705は、2つの電極間に電界発光層が挟まれた構造を有し、順バイアス方向の電圧が印加されるように、画素電極と対向電極の間(陽極と陰極の間)に電位差が設けられる。電界発光層は有機材料や無機材料等の広汎に渡る材料により構成され、この電界発光層におけるルミネッセンスには、一重項励起状態から基底状態に戻る際の発光(蛍光)と、三重項励起状態から基底状態に戻る際の発光(リン光)とが含まれる。
図47(B)に示す画素は、TFT706と走査線716を追加している以外は、図47(A)に示す画素構成と同じである。同様に、図47(D)に示す画素は、TFT706と走査線716を追加している以外は、図47(C)に示す画素構成と同じである。
TFT706は、新たに配置された走査線716によりオン又はオフが制御される。TFT706がオンになると、容量素子702に保持された電荷は放電し、TFT706がオフする。つまり、TFT706の配置により、強制的に発光素子705に電流が流れない状態を作ることができる。従って、図47(B)(D)の構成は、全ての画素に対する信号の書き込みを待つことなく、書き込み期間の開始と同時又は直後に点灯期間を開始することができるため、デューティ比を向上することが可能となる。
図47(E)に示す画素は、列方向に信号線750、電源線751、電源線752、行方向に走査線753が配置される。また、TFT741はスイッチング用TFT、TFT743は駆動用TFTであり、他に容量素子742及び発光素子744を有する。図47(F)に示す画素は、TFT745と走査線754を追加している以外は、図47(E)に示す画素構成と同じである。なお、図47(F)の構成も、TFT745の配置により、デューティ比を向上することが可能となる。
以上のように、本発明を用いると、配線等のパターンを形成不良を生じることなく精密に安定して形成することが出来るので、TFTに高い電気的特性や信頼性をも付与することができ、使用目的に合わせて画素の表示能力を向上するための応用技術にも十分対応できる。
本実施の形態は、実施の形態1乃至14とそれぞれ組み合わせて用いることが可能である。
(実施の形態16)
図20は、本発明を適用して作製されるTFT基板2800を用いてEL表示モジュールを構成する一例を示している。図20において、TFT基板2800上には、画素により構成された画素部が形成されている。
図20では、画素部の外側であって、駆動回路と画素との間に、画素に形成されたものと同様なTFT又はそのTFTのゲートとソース若しくはドレインの一方とを接続してダイオードと同様に動作させた保護回路部2801が備えられている。駆動回路2809は、単結晶半導体で形成されたドライバIC、ガラス基板上に多結晶半導体膜で形成されたスティックドライバIC、若しくはSASで形成された駆動回路などが適用されている。
TFT基板2800は、液滴吐出法で形成されたスペーサ2806a、スペーサ2806bを介して封止基板2820と固着されている。スペーサは、基板の厚さが薄く、また画素部の面積が大型化した場合にも、2枚の基板の間隔を一定に保つために設けておくことが好ましい。TFT2802、TFT2803とそれぞれ接続する発光素子2804、発光素子2805上であって、TFT基板2800と封止基板2820との間にある空隙には透光性の樹脂材料を充填して固体化しても良いし、無水化した窒素若しくは不活性気体を充填させても良い。
図20では発光素子2804、発光素子2805、発光素子2815を上面放射型(トップエミッション型)の構成とした場合を示し、図中に示す矢印の方向に光を放射する構成としている。各画素は、画素を赤色、緑色、青色として発光色を異ならせておくことで、多色表示を行うことができる。また、このとき封止基板2820側に各色に対応した着色層2807a、着色層2807b、着色層2807cを形成しておくことで、外部に放射される発光の色純度を高めることができる。また、画素を白色発光素子として着色層2807a、着色層2807b、着色層2807cと組み合わせても良い。
外部回路である駆動回路2809は、外部回路基板2811の一端に設けられた走査線若しくは信号線接続端子と、配線基板2810で接続される。また、TFT基板2800に接して若しくは近接させて、ヒートパイプ2813と放熱板2812を設け、放熱効果を高める構成としても良い。
なお、図20では、トップエミッションのELモジュールとしたが、発光素子の構成や外部回路基板の配置を変えてボトムエミッション構造、もちろん上面、下面両方から光が放射する両面放射構造としても良い。トップエミッション型の構成の場合、隔壁となる絶縁層を着色しブラックマトリクスとして用いてもよい。この隔壁は液滴吐出法により形成することができ、ポリイミドなどの樹脂材料に、顔料系の黒色樹脂やカーボンブラック等を混合させて形成すればよく、その積層でもよい。
また、TFT基板2800において、画素部が形成された側にシール材や接着性の樹脂を用いて樹脂フィルムを貼り付けて封止構造を形成してもよい。本実施の形態では、ガラス基板を用いるガラス封止を示したが、樹脂による樹脂封止、プラスチックによるプラスチック封止、フィルムによるフィルム封止、など様々な封止方法を用いることができる。樹脂フィルムの表面には水蒸気の透過を防止するガスバリア膜を設けておくと良い。フィルム封止構造とすることで、さらなる薄型化及び軽量化を図ることができる。
本実施の形態は、実施の形態1乃至15とそれぞれ組み合わせて用いることが可能である。
(実施の形態17)
上記実施の形態により作製される表示パネル(液晶表示パネル、EL表示パネル)によって、テレビジョン装置(液晶テレビジョン装置、ELテレビジョン装置)を完成させることができる。表示パネルには、図29(A)で示すような構成として画素部のみが形成されて走査線側駆動回路と信号線側駆動回路とが、図30(B)のようなTAB方式により実装される場合と、図30(A)のようなCOG方式により実装される場合と、図29(B)に示すようにSASでTFTを形成し、画素部と走査線側駆動回路を基板上に一体形成し信号線側駆動回路を別途ドライバICとして実装する場合、また図29(C)のように画素部と信号線側駆動回路と走査線側駆動回路を基板上に一体形成する場合などがあるが、どのような形態としても良い。
その他の外部回路の構成として、映像信号の入力側では、チューナで受信した信号のうち、映像信号を増幅する映像信号増幅回路と、そこから出力される信号を赤、緑、青の各色に対応した色信号に変換する映像信号処理回路と、その映像信号をドライバICの入力仕様に変換するためのコントロール回路などからなっている。コントロール回路は、走査線側と信号線側にそれぞれ信号が出力する。デジタル駆動する場合には、信号線側に信号分割回路を設け、入力デジタル信号をm個に分割して供給する構成としても良い。
チューナで受信した信号のうち、音声信号は、音声信号増幅回路に送られ、その出力は音声信号処理回路を経てスピーカに供給される。制御回路は受信局(受信周波数)や音量の制御情報を入力部から受け、チューナや音声信号処理回路に信号を送出する。
表示モジュールを、図37(A)、(B)に示すように、筐体に組みこんで、テレビジョン装置を完成させることができる。図20のようなEL表示モジュールを用いると、ELテレビジョン装置を完成することができる。表示モジュールにより主画面2003が形成され、その他付属設備としてスピーカ部2009、操作スイッチなどが備えられている。このように、本発明によりテレビジョン装置を完成させることができる。
また、EL表示モジュールは、図21に示すように、位相差板や偏光板を用いて、外部から入射する光の反射光を遮断する構成にしてもよい。図21はトップエミッション型の構成であり、隔壁となる絶縁層3605を着色しブラックマトリクスとして用いている。この隔壁は液滴吐出法により形成することができ、ポリイミドなどの樹脂材料に、カーボンブラック等を混合させてもよく、その積層でもよい。液滴吐出法によって、異なった材料を同領域に複数回吐出し、隔壁を形成してもよい。本実施の形態では、顔料系の黒色樹脂を用いる。位相差板3603、位相差板3604としてはλ/4板、λ/2板を用い、光を制御できるように設計すればよい。構成としては、順にTFT基板2800、発光素子2804、封止基板(封止材)2820、位相差板3603、位相差3604(λ/4板、λ/2板)、偏光板3602の構成となり、発光素子から放射された光は、これらを通過し偏光板側より外部に放射される。この位相差板や偏光板は光が放射される側に設置すればよく、両面放射される両面放射型の表示装置であれば両方に設置することもできる。また、偏光板の外側に反射防止膜3601を有していても良い。これにより、より高精細で精密な画像を表示することができる。
図61は液晶表示モジュールの一例であり、TFT基板6600と対向基板6601がシール材6602により固着され、その間に画素部6603と液晶層6604が設けられ表示領域を形成している。着色層6605はカラー表示を行う場合に必要であり、RGB方式の場合は、赤、緑、青の各色に対応した着色層が各画素に対応して設けられている。TFT基板6600と対向基板6601の外側には偏光板6606、6607、レンズフィルム6613が配設されている。光源は冷陰極管6610と反射板6611により構成され、回路基板6612は、フレキシブル配線基板6609によりTFT基板6600と接続され、コントロール回路や電源回路などの外部回路が組みこまれている。
また、本発明で作製する液晶表示装置は高速応答が可能なOCBモードを用いることでより高性能化することができる。図71は図61の液晶表示モジュールにOCBモードを適用した一例であり、FS−LCD(Field seqential−LCD)となっている。FS−LCDは、1フレーム期間に赤色発光と緑発光と青発光をそれぞれ行うものであり、各発光を発光ダイオード等で行うので、カラーフィルタが不要である。よって、3原色のカラーフィルタを並べる必要がないため同じ面積で9倍の画素を表示できる。一方、1フレーム期間に3色の発光を行うため、液晶の高速な応答が求められる。本発明の液晶表示装置の有する薄膜トランジスタは高速作動することができるため、OCBモードを用いることができる。よって、本発明の液晶表示装置に、FS方式、及びOCBモードを適用することができ、一層高性能で高画質な液晶表示装置、また液晶テレビジョンを完成させることができる。また、FS方式に対応するモードとして、強誘電性液晶(FLC:Ferroelectric Liquid Crystal)を用いたHV−FLC、SS−FLCなども用いることができる。OCBモードは粘度の比較的低いネマチック液晶が用いられ、HV−FLC、SS−FLCには、スメクチック液晶が用いられる。図71の液晶表示モジュールは透過型の液晶表示モジュールを示しており、光源として赤色光源6910a、緑色光源6910b、青色光源6910cが設けられている。光源は赤色光源6910a、緑色光源6910b、青色光源6910cを、それぞれオンオフを制御するために、制御部6912が設置されている。制御部6912によって、各色の発光は制御され、液晶に光は入射し、画像として表示される。
筐体2001に液晶素子、発光素子(EL素子)などの表示素子を利用した表示用パネル2002が組みこまれ、受信機2005により一般のテレビ放送の受信をはじめ、モデム2004を介して有線又は無線による通信ネットワークに接続することにより一方向(送信者から受信者)又は双方向(送信者と受信者間、又は受信者間同士)の情報通信をすることもできる。テレビジョン装置の操作は、筐体に組みこまれたスイッチ又は別体のリモコン装置2006により行うことが可能であり、このリモコン装置にも出力する情報を表示する表示部2007が設けられていても良い。
また、テレビジョン装置にも、主画面2003の他にサブ画面2008を第2の表示用パネルで形成し、チャネルや音量などを表示する構成が付加されていても良い。この構成において、主画面2003を視野角の優れたEL表示用パネルで形成し、サブ画面を低消費電力で表示可能な液晶表示用パネルで形成しても良い。また、低消費電力化を優先させるためには、主画面2003を液晶表示用パネルで形成し、サブ画面をEL表示用パネルで形成し、サブ画面は点滅可能とする構成としても良い。本発明を用いると、このような大型基板を用いて、多くのTFTや電子部品を用いても、信頼性の高いEL表示装置とすることができる。
図37(B)は例えば20〜80インチの大型の表示部を有するテレビジョン装置であり、筐体2010、表示部2011、操作部であるリモコン装置2012、スピーカー部2013等を含む。本発明は、表示部2011の作製に適用される。図37(B)のテレビジョン装置は、壁かけ型となっており、設置するスペースを広く必要としない。
勿論、本発明はテレビジョン装置に限定されず、パーソナルコンピュータのモニタをはじめ、鉄道の駅や空港などにおける情報表示盤や、街頭における広告表示盤など特に大面積の表示媒体として様々な用途に適用することができる。
(実施の形態18)
本発明を適用して、様々な表示装置を作製することができる。即ち、それら表示装置を表示部に組み込んだ様々な電子機器に本発明を適用できる。
その様な電子機器としては、ビデオカメラ、デジタルカメラ等のカメラ、プロジェクター、ヘッドマウントディスプレイ(ゴーグル型ディスプレイ)、カーナビゲーション、カーステレオ、パーソナルコンピュータ、ゲーム機器、携帯情報端末(モバイルコンピュータ、携帯電話または電子書籍等)、記録媒体を備えた画像再生装置(具体的にはDigital Versatile Disc(DVD)等の記録媒体を再生し、その画像を表示しうるディスプレイを備えた装置)などが挙げられる。それらの例を図28に示す。
図28(A)は、パーソナルコンピュータであり、本体2101、筐体2102、表示部2103、キーボード2104、外部接続ポート2105、ポインティングマウス2106等を含む。本発明は、表示部2103の作製に適用される。本発明を用いると、小型化し、配線等が精密化しても、信頼性の高い高画質な画像を表示することができる。
図28(B)は記録媒体を備えた画像再生装置(具体的にはDVD再生装置)であり、本体2201、筐体2202、表示部A2203、表示部B2204、記録媒体(DVD等)読み込み部2205、操作キー2206、スピーカー部2207等を含む。表示部A2203は主として画像情報を表示し、表示部B2204は主として文字情報を表示するが、本発明は、これら表示部A、B2203、2204の作製に適用される。本発明を用いると、小型化し、配線等が精密化しても、信頼性の高い高画質な画像を表示することができる。
図28(C)は携帯電話であり、本体2301、音声出力部2302、音声入力部2303、表示部2304、操作スイッチ2305、アンテナ2306等を含む。本発明により作製される表示装置を表示部2304に適用することで、小型化し、配線等が精密化する携帯電話であっても、信頼性の高い高画質な画像を表示できる。
図28(D)はビデオカメラであり、本体2401、表示部2402、筐体2403、外部接続ポート2404、リモコン受信部2405、受像部2406、バッテリー2407、音声入力部2408、操作キー2409等を含む。本発明は、表示部2402に適用することができる。本発明により作製される表示装置を表示部2402に適用することで、小型化し、配線等が精密化するビデオカメラであっても、信頼性の高い高画質な画像を表示できる。本実施の形態は、上記の実施の形態と自由に組み合わせることができる。
(実施の形態19)
本発明の実施の形態について、図48乃至図53、図7、図8、図9を用いて説明する。より詳しくは、本発明を適用した液晶表示装置の作製方法について説明する。まず、本発明を適用した、チャネルエッチ型の薄膜トランジスタを有する液晶表示装置の作製方法について説明する。図49〜図53(A)は液晶表示装置画素部の上面図であり、図49〜図53の(B)は、図49〜図53(A)における線a−bによる断面図、図49〜図53の(C)は、図49〜図53(A)における線c−dによる断面図である。
基板5100は、バリウムホウケイ酸ガラス、アルミノホウケイ酸ガラス等からなるガラス基板、石英基板、シリコン基板、金属基板、ステンレス基板又は本作製工程の処理温度に耐えうる耐熱性を有するプラスチック基板を用いる。また、基板5100の表面が平坦化されるようにCMP法などによって、研磨しても良い。なお、基板5100上に、絶縁層を形成してもよい。絶縁層は、CVD法、プラズマCVD法、スパッタリング法、スピンコート法等の公知の方法により、珪素を含む酸化物材料、窒化物材料を用いて、単層又は積層して形成される。この絶縁層は、形成しなくても良いが、基板5100からの汚染物質などを遮断する効果がある。基板5100として、大面積基板を用いることができる。
基板5100上に導電膜5101を形成する。導電膜5101は、パターニングされゲート電極層と画素電極層となる。導電膜5101は、印刷法、電解メッキ法、PVD法、CVD法、蒸着法等の公知の手法により高融点材料を用いて形成することが好ましい。また形成方法としては、液滴吐出法によって所望のパターンに形成することもできる。高融点材料を用いることにより、後の加熱工程が可能となる。高融点材料としては、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、ジルコニア(Zr)、ハフニウム(Hf)、ビスマス(Bi)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)、クロム(Cr)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、白金(Pt)等の金属又はその合金、若しくはその金属窒化物を適宜用いることができる。また、これら複数の層を積層して形成しても良い。代表的には、基板表面に窒化タンタル膜、その上にタングステン膜を積層してもよい。なお、後の加熱工程が、ハロゲンランプ、メタルハライドランプ、キセノンアークランプ、カーボンアークランプ、高圧ナトリウムランプ、高圧水銀ランプから選ばれた一種または複数種からの輻射により行うLRTA法、窒素やアルゴンなどの不活性気体を加熱媒質として用いるGRTA法を用いる場合、短時間による熱処理のため比較的融点の低いアルミニウム(Al)、銀(Ag)、金(Cu)を用いて導電膜を形成しても良い。このような反射性を有する金属は、反射型の液晶表示パネルを作製する場合には好ましい。また、珪素に一導電型を付与する不純物元素を添加した材料を用いても良い。例えば、非晶質珪素膜にリン(P)などのn型を付与する不純物元素が含まれたn型を有する珪素膜などを用いることができる。
導電膜5101は、画素電極層としても機能するので、透明導電性材料を用いて形成することもできる。画素電極層は、透過型の液晶表示パネルを作製する場合には、インジウム錫酸化物(ITO)、酸化珪素を含むインジウム錫酸化物(ITSO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ(SnO2)などにより形成してもよい。好ましくは、スパッタリング法によりインジウム錫酸化物(ITO)、酸化珪素を含むインジウム錫酸化物(ITSO)、酸化亜鉛(ZnO)などで形成する。より好ましくは、ITOに酸化珪素が2〜10重量%含まれたターゲットを用いてスパッタリング法で形成された酸化珪素を含む酸化インジウムスズ膜を用いる。この他、酸化珪素を含み酸化インジウムに2〜20%の酸化亜鉛(ZnO)を混合した酸化インジウム酸化亜鉛合金などの導電性材料を用いても良い。
本実施の形態では、導電膜5101は、導電性材料としてインジウム錫酸化物を含む組成物を吐出して、550℃で焼成し、導電膜5101を形成する。
また、液滴吐出法により、導電膜5101を組成物を吐出し形成した後、その平坦性を高めるために表面を圧力によってプレスして平坦化してもよい。プレスの方法としては、ローラー状のものを表面に走査することによって、凹凸をならすように軽減したり、平坦な板状な物で表面を垂直にプレスしてもよい。プレスする時に、加熱工程を行っても良い。また溶剤等によって表面を軟化、または融解させエアナイフで表面の凹凸部を除去しても良い。また、CMP法を用いて研磨しても良い。この工程は、液滴吐出法によって凹凸が生じる場合に、その表面の平坦化する場合適用することができる。また、平坦化の工程は、マスク5102a、マスク5102bによって導電膜5101がパターニングされ、ゲート電極層5103、画素電極層5111が形成された後行っても良い。
導電膜5101上にレジストからなるマスクを形成する。レジストからなるマスクは、レーザ光5170によって露光されることによって微細に加工され、マスク5102a、マスク5102bを形成する(図49参照。)。レーザ光による加工前のレジストマスクも液滴吐出法を用いて形成することができる。液滴吐出法を組み合わせることで、スピンコート法などによる全面塗布形成に比べ、材料のロスが防げ、コストダウンが可能になる。
マスクは、感光剤を含む市販のレジスト材料を用いてもよく、例えば、代表的なポジ型レジストである、ノボラック樹脂と感光剤であるナフトキノンジアジド化合物、ネガ型レジストであるベース樹脂、ジフェニルシランジオール及び酸発生剤などを用いてもよい。いずれの材料を用いるとしても、その表面張力と粘度は、溶媒の濃度を調整したり、界面活性剤等を加えたりして適宜調整する。また導電膜5101に感光性を有する感光性物質を含む導電性材料を用いると、レジストからなるマスクを形成しなくても導電膜5101に直接レーザ光を照射し、露光、エッチャントによる除去を行うことで、所望のパターンにパターニングすることができる。この場合、マスクを形成せずともよいので工程が簡略化する利点がある。感光性物質を含む導電性材料は、Ag、Au、Cu、Ni、Al、Ptなどの金属或いは合金と、有機高分子樹脂、光重合開始剤、光重合単量体、または溶剤などからなる感光性樹脂とを含んだものを用いればよい。有機高分子樹脂としては、ノボラック樹脂、アクリルコポリマー、メタクリルコポリマー、セルローズ誘導体、環化ゴム樹脂などを用いる。
このように微細に加工されたマスク5102a、マスク5102bを用いて導電膜5101をパターニングし、ゲート電極層5103と画素電極層5111を形成する(図50参照。)。
次に、ゲート電極層5103、画素電極層5111の上にゲート絶縁層5105a、ゲート絶縁層5105bを形成する。ゲート絶縁層5105a、ゲート絶縁層5105bは、酸化珪素(SiOx)、窒化珪素(SiNx)、酸化窒化珪素(SiOxNy)(x>y)、窒化酸化珪素(SiNxOy)(x>y)などを適宜用いることができる。更には、ゲート電極層5103を陽極酸化して、ゲート絶縁層5105aの代わりに、陽極酸化膜を形成しても良い。なお、基板側から不純物などの拡散を防止するため、ゲート絶縁層5105aとしては、窒化珪素(SiNx)、窒化酸化珪素(SiNxOy)(x>y)などを用いて形成することが好ましい。また、ゲート絶縁層5105bとしては、後に形成される半導体層との界面特性から、酸化珪素(SiOx)、酸化窒化珪素(SiOxNy)(x>y)を用いて形成することが望ましい。しかしながら、該工程に限定されず、酸化珪素(SiOx)、窒化珪素(SiNx)、酸化窒化珪素(SiOxNy)(x>y)、窒化酸化珪素(SiNxOy)(x>y)等のいずれかで形成される単層で形成してもよい。なお、上記ゲート絶縁層5105bには、水素が含まれている。また、液滴吐出法で形成される導電層に銀や銅などを用いる場合、その上にバリア膜として窒化珪素膜やNiB膜を形成すると、不純物の拡散を防ぎ、表面を平坦化する効果がある。なお、低い成膜温度でゲートリーク電流が少ない緻密な絶縁膜を形成するには、アルゴンなどの希ガス元素を反応ガスに含ませ、形成される絶縁膜中に混入させると良い。本実施の形態では、SiH4、NH3を反応ガスとして窒化珪素膜を膜厚50nmでゲート絶縁層5105aを形成し、SiH4及びN2Oを反応ガスとして酸化珪素膜を膜厚100nmでゲート絶縁層5105bを形成する。また窒化酸化珪素膜の膜厚を140nm、積層する酸化窒化珪素膜の膜厚を100nmとしてもよく、ゲート絶縁層5105a及びゲート絶縁層5105bの膜厚をそれぞれ50nm〜100nmとすると好ましい。
次に半導体膜を形成する。半導体層の詳細な作製方法は、実施の形態1と同様な材料、工程で図9のように作製すればよい。よってここでは詳細な説明を省略する。図9(D)において、本実施の形態で作製する薄膜トランジスタは、半導体層107が半導体層5106に、n型を有する半導体層109がn型を有する半導体層5107aに、n型を有する半導体層111がn型を有する半導体層5107bに、ソース電極層又はドレイン電極層114はソース電極層又はドレイン電極層5108に、ソース電極層又はドレイン電極層115がソース電極層又はドレイン電極層5130にそれぞれ対応する。また、図9(D)(E)において、本実施の形態で作製する薄膜トランジスタは、半導体層147が半導体層5115に、n型を有する半導体層149aがn型を有する半導体層5116aに、n型を有する半導体層149bがn型を有する半導体層5116bに、n型を有する半導体層151aがn型を有する半導体層5117aに、n型を有する半導体層151bがn型を有する半導体層5117bにそれぞれ対応する。
本実施の形態では、フォトマスクを作製し、フォトリソグラフィ法を用いたパターニング処理により、半導体層5106、n型を有する半導体層5107a、n型を有する半導体層5107bを形成する(図51参照。)。フォトマスクはマスク5102aを形成したときと同様にレジストをスピンコート法などによる全面塗布、または液滴吐出法によって選択的に形成し、レーザ光照射による露光によって微細なパターンのマスクを形成すればよい。微細なパターンのマスクによって半導体膜は微細かつ精巧に所望な形状にパターニングすることができる。
マスクを露光加工せずに組成物を選択的に吐出して形成する場合、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、フェノール樹脂、ノボラック樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂等の樹脂材料を用いることができる。また、ベンゾシクロブテン、パリレン、フレア、透過性を有するポリイミドなどの有機材料、シロキサンポリマー等の重合によってできた化合物材料、水溶性ホモポリマーと水溶性共重合体を含む組成物材料等を用いて液滴吐出法で形成する。いずれの材料を用いるとしても、その表面張力と粘度は、溶媒の濃度を調整したり、界面活性剤等を加えたりして適宜調整する。
パターニングの際のエッチング加工は、プラズマエッチング(ドライエッチング)又はウエットエッチングのどちらを採用しても良いが、大面積基板を処理するにはプラズマエッチングが適している。エッチングガスとしては、CF4、NF3、SF6、CHF3などのフッ素系ガス又はCl2、BCl3、SiCl4もしくはCCl4などを代表とする塩素系ガス、あるいはO2のガスを用い、HeやArなどの不活性ガスを適宜加えても良い。また、大気圧放電のエッチング加工を適用すれば、局所的な放電加工も可能であり、基板の全面にマスク層を形成する必要はない。
導電性材料を含む組成物を吐出して、ソース電極層又はドレイン電極層5130、ソース電極層又はドレイン電極層5108、容量配線層5104を形成し、該ソース電極層又はドレイン電極層5130、ソース電極層又はドレイン電極層5108をマスクとして、半導体層5106、n型を有する半導体層5107a及びn型を有する半導体層5107bをパターン加工して、半導体層5115、n型を有する半導体層5116a、n型を有する半導体層5116b、n型を有する半導体層5117a、n型を有する半導体層5117bを形成する(図52参照。)。ソース電極層又はドレイン電極層5130、ソース電極層又はドレイン電極層5108を形成する工程も、前述したゲート電極層5103とを形成したときと同様に形成することができる。ソース電極層又はドレイン電極層5130は配線層としても機能する。
ソース電極層又はドレイン電極層5130、ソース電極層又はドレイン電極層5108を形成する導電性材料としては、Ag(銀)、Au(金)、Cu(銅)、W(タングステン)、Al(アルミニウム)等の金属の粒子を主成分とした組成物を用いることができる。また、透光性を有するインジウム錫酸化物(ITO)、インジウム錫酸化物と酸化珪素からなるITSO、有機インジウム、有機スズ、酸化亜鉛、窒化チタンなどを組み合わせても良い。
ソース電極層又はドレイン電極層は、実施の形態1において図7及び図8を用いて説明したように形成すればよい。よってここでの詳細な説明は省力する。ソース電極層又はドレイン電極層5130及びソース電極層又はドレイン電極層5108は、微細なパターンで形成されており、制御性よく形成しなければ形成不良によるショート等の不良を引き起こす。よって、半導体層上の微細なパターニングはレーザ光による微細な加工によって行う。レーザ光による微細な加工によりマスクを形成し、導電膜のパターニングを行うことで、制御性よく精密に導電膜をパターニングでき、所望な形状のソース電極層やドレイン電極層を形成することができる。よって形成不良が生じないために薄膜トランジスタの信頼性も向上する。
図8も図7と同様にレーザ光による露光工程を用いる導電膜のパターニング方法であるが、導電膜205を図7のように全面に形成せず、液滴吐出法によって選択的に形成する方法である。図8においては液滴吐出法により選択的に導電膜215a、導電膜215bを接せずに形成しているので、図7のように開口部232bを形成する必要がない。また、エッチングによるパターニングを行っていないので得られるソース電極層又はドレイン電極層218a、ソース電極層又はドレイン電極層218b、ソース電極層又はドレイン電極層218c、ソース電極層又はドレイン電極層218dの端部は曲率半径を有するような丸みを帯びた形状となりうる。よって液滴吐出法を用いると、材料のロスも軽減し、工程も簡略化するため、コストが低く生産性が上がるという利点がある。
ソース電極層又はドレイン電極層5130、ソース電極層又はドレイン電極層5108を形成後もゲート電極層5103の時と同様、プレス等による平坦化工程を行っても良い。また、ソース電極層又はドレイン電極層を液滴吐出法によって吐出し、仮焼成をしてから、本焼成の間にプレス工程を挟むことによって、電極層の平坦化の他に、電極層に含まれる酸素が放出され酸素濃度が低下するので、電気抵抗が下がるという効果もある。
ソース電極層又はドレイン電極層、半導体層、ゲート電極層、ゲート絶縁層を覆うようにパッシベーション膜となる絶縁膜5109を成膜することが好ましい。絶縁膜5109は、プラズマCVD法又はスパッタリング法などの薄膜形成法を用い、窒化珪素、酸化珪素、窒化酸化珪素、酸化窒化珪素、酸化窒化アルミニウム、または酸化アルミニウム、ダイアモンドライクカーボン(DLC)、窒素含有炭素(CN)、その他の絶縁性材料を用いて形成することができる。なお、パッシベーション膜は単層でも積層構造でもよい。ここでは、半導体層5115の界面特性から酸化珪素、又は酸化窒化珪素を形成したのち、外部からの不純物が半導体素子内に侵入するのを防ぐため窒化珪素、又は窒化酸化珪素を形成する積層構造が好ましい。本実施の形態では、半導体層5115に接して、酸化珪素膜を膜厚150nm形成した後、同チャンバー内でガス切り替えを行い連続的に窒化珪素膜を膜厚200nm形成する積層構造で絶縁膜5109を形成する。
この後、半導体層5115を水素雰囲気又は窒素雰囲気で加熱して水素化することが好ましい。なお、窒素雰囲気で加熱する場合は、絶縁膜5109として水素を含む絶縁膜を形成することが好ましい。
次に、絶縁層5110を形成する。本実施の形態では、絶縁層5110を全面に形成し、レジスト等のマスクによって、エッチングしパターニングする。絶縁層5110を、直接選択的に形成できる液滴吐出法や印刷法などを用いて形成する場合は、エッチングによるパターニングは必ずしも必要はない。
絶縁層5110は、酸化珪素、窒化珪素、酸化窒化珪素、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、酸化窒化アルミニウム、ダイアモンドライクカーボン(DLC)、窒素含有炭素膜(CN)その他の無機絶縁性材料、又はアクリル酸、メタクリル酸及びこれらの誘導体、又はポリイミド(polyimide)、芳香族ポリアミド、ポリベンゾイミダゾール(polybenzimidazole)、ベンゾシクロブテン、ポリシラザンなどの有機絶縁性材料、又はシロキサン材料を出発材料として形成された珪素、酸素、水素からなる化合物のうちSi−O−Si結合を含む無機シロキサン、珪素上の水素がメチルやフェニルのような有機基によって置換された有機シロキサンの絶縁材料で形成することができる。アクリル、ポリイミド等の感光性、非感光性の材料を用いて形成してもよい。
本実施の形態では、絶縁層5110の材料としては、また、シロキサン樹脂を用いてもよい。
絶縁膜5109及び絶縁層5110にソース電極層又はドレイン電極層5108に達する開口部5135と、ゲート絶縁層5105a、ゲート絶縁層5105b、絶縁膜5109、絶縁層5110に、画素電極層5111に達する開口部5136、ゲート電極層5103に達する開口部5137を形成する。この開口部もレジストからなるマスクを用いてエッチングし形成する。パターニングに用いるマスクは、レーザ光の照射による露光を行うことで微細な形状を有するマスクとすることができる。このようにして形成した開口部5135及び開口部5137に配線層5113を形成し、ソース電極層又はドレイン電極層5108と画素電極層5111を電気的に接続する。また、開口部5137にもゲート電極層5103と電気的に接続するようにゲート配線層5112を形成する。ゲート配線層5112を低抵抗な材料によって形成することで、ゲート電極層5103が多少高抵抗の材料であっても、高速動作が可能となり、大きな電流も流すことができる。
以上の工程により、基板5100上にボトムゲート型(逆スタガ型ともいう。)の薄膜トランジスタと画素電極が接続された液晶表示パネル用のTFT基板が完成する。また本実施の形態の薄膜トランジスタはチャネルエッチ型である。
次に、図48に示すように、画素電極層5111を覆うように、印刷法やスピンコート法により、配向膜と呼ばれる絶縁層5114を形成する。図48は図49乃至53で示した上面図の線A―Bによる断面図であり、液晶表示パネルの完成図である。なお、絶縁層5114は、スクリーン印刷法やオフセット印刷法を用いれば、選択的に形成することができる。その後、ラビングを行う。続いて、シール材を液滴吐出法により画素を形成した周辺の領域に形成する(図示せず。)。
その後、配向膜として機能する絶縁層5121、カラーフィルタとして機能する着色層5122、対向電極として機能する導電体層5123、偏光板5125が設けられた対向基板5124とTFTを有する基板5100とをスペーサを介して貼り合わせ、その空隙に液晶層5120を設けることにより液晶表示パネルを作製することができる(図48参照。)。シール材にはフィラーが混入されていても良く、さらに対向基板5124には、遮蔽膜(ブラックマトリクス)などが形成されていても良い。なお、液晶層を形成する方法として、ディスペンサ式(滴下式)や、対向基板5124を貼り合わせてから毛細管現象を用いて液晶を注入するディップ式(汲み上げ式)を用いることができる。
ディスペンサ方式を採用した液晶滴下注入法を図60を用いて説明する。図60において、40は制御装置、42は撮像手段、43はヘッド、33は液晶、35、41はマーカー、34はバリア層、32はシール材、30はTFT基板、20は対向基板である。シール材32で閉ループを形成し、その中にヘッド43より液晶33を1回若しくは複数回滴下する。ヘッド43は複数のノズルを備えており、一度に多量の液晶材料を滴下することができるためスループットが向上する。そのとき、シール材32と液晶33とが反応することを防ぐため、バリア層34を設ける。続いて、真空中で基板を貼り合わせ、その後紫外線硬化を行って、液晶が充填された状態とする。
以上の工程で形成された画素部と外部の配線基板を接続するために接続部を形成する。大気圧又は大気圧近傍下で、酸素ガスを用いたアッシング処理により、接続部の絶縁体層を除去する。この処理は、酸素ガスと、水素、CF4、NF3、H2O、CHF3から選択された一つ又は複数とを用いて行う。本工程では、静電気による損傷や破壊を防止するために、対向基板を用いて封止した後に、アッシング処理を行っているが、静電気による影響が少ない場合には、どのタイミングで行っても構わない。
続いて、異方性導電体層を介して、液晶表示装置内の配線層が電気的に接続するように、接続用の配線基板を設ける。配線基板は、外部からの信号や電位を伝達する役目を担い、FPC(Flexible printed circuit)などを用いることができる。上記工程を経て、チャネルエッチ型のスイッチング用TFTと容量素子を含む液晶表示パネルが完成する。容量素子は、容量配線層5104とゲート絶縁層5105a、ゲート絶縁層5105bと画素電極層5111とで形成される。
液晶表示装置内の配線層とFPCは端子電極層を用いて接続され、端子電極層はゲート電極層と同材料及び同工程、ソース電極層及びドレイン電極層を兼ねるソース配線層と同材料及び同工程、ゲート配線層と同材料同工程で、それぞれ作製することができる。FPCと液晶表示装置内の配線層との接続例を図69を用いて説明する。
図69において、基板701上に薄膜トランジスタ709及び画素電極層706が形成され、シール材703で対向基板708と張り合わされている。液晶表示装置内から延長してシール材外部に形成される配線層とFPC702b及びFPC702aは異方性導電膜707a、異方性導電膜707bによって接着されている。
図69(A1)、(B1)、(C1)は液晶表示装置の上面図であり、図69(A2)、(B2)、(C2)は図69(A1)、(B1)、(C1)における線O−P、線R−Qの断面図である。図69(A1)、(A2)において、端子電極層705a及び端子電極層705bはゲート電極層と同材料同工程で形成されている。端子電極層705aにシール材外部に延長して形成されたソース配線層704aが接続され、端子電極層705aとFPC702aとが異方性導電膜707aを介して接続されている。一方端子電極層705bにシール材外部に延長して形成されたゲート配線層704bが接続され、端子電極層705bとFPC702bとが異方性導電膜707bを介して接続されている。
図69(B1)、(B2)において、端子電極層755a及び端子電極層755bはソース配線層と同材料同工程で形成されている。端子電極層755aはシール材外部に延長して形成されたソース配線層で形成され、端子電極層755aとFPC702aとが異方性導電膜707aを介して接続されている。一方、端子電極層755bにシール材外部に延長して形成されたゲート配線層754bが接続され、端子電極層755bとFPC702bとが異方性導電膜707bを介して接続されている。
図69(C1)、(C2)において、端子電極層764a及び端子電極層764bはゲート配線層と同材料同工程で形成されている。シール材外部に延長して形成されたソース配線層765aに端子電極層764aが接続され、端子電極層764aとFPC702aとが異方性導電膜707aを介して接続されている。一方、端子電極層764bはシール材外部に延長して形成されたゲート配線層で形成され、端子電極層764bとFPC702bとが異方性導電膜707bを介して接続されている。
本実施の形態では、スイッチングTFTはシングルゲート構造を示したが、ダブルゲート構造などのマルチゲート構造でもよい。
以上の工程により、結晶性半導体膜を有する逆スタガ型薄膜トランジスタを形成することができる。本実施の形態で形成される薄膜トランジスタは、結晶性半導体膜で形成されるため非晶質半導体膜で形成される薄膜トランジスタと比較して移動度(2〜50cm2/Vsec程度)が高い。また、ソース領域及びドレイン領域には、一導電型を付与する不純物元素に加え、金属元素をも含む。このため、抵抗率の低いソース領域及びドレイン領域が形成できる。この結果、高速動作が可能な液晶表示装置を作製することが可能である。よってOCBモードのような応答速度が速く且つ高視野角な表示が可能な液晶表示装置を製造することが可能である。
また、非晶質半導体膜で形成される薄膜トランジスタと比較して、しきい値のずれが生じにくく、薄膜トランジスタ特性のバラツキを低減することが可能である。
更には、ゲッタリング工程により、成膜段階で半導体膜中に混入する金属元素をもゲッタリングするため、オフ電流を低減することが可能である。このため、このようなTFTを液晶表示装置のスイッチング素子に設けることにより、コントラストを向上させることが可能である。
また、レーザ光照射の微細な加工により、配線等の細線化も自由に設計できる。本発明により、所望なパターンを制御性よく形成でき、材料のロスも少なく、コストダウンも達成できる。よって高性能、高信頼性の液晶表示装置を歩留まりよく作製することができる。
(実施の形態20)
本実施の形態を、図54乃至59を用いて説明する。本実施の形態は、画素領域を実施の形態1で作製した画素領域で、画素が有する薄膜トランジスタがマルチゲート型である場合を適用したものである。また、周辺駆動回路領域も本発明を用いた薄膜トランジスタにより作製され、実施の形態2で作製されるnチャネル型薄膜トランジスタ及びpチャネル型薄膜トランジスタからなるCMOSを適用している。よって、同一部分又は同様な機能を有する部分の繰り返しの説明は省略する。
図59は本実施の形態で作製する液晶表示装置の画素領域の上面図であり、図54乃至図57、図58(B)は、各工程の図59における線e−f、g−hの断面図である。また、図54乃至図57におけるi−jの領域は、図58(A)の液晶表示装置の周辺駆動回路領域である線l−s、t−k、i−jに対応する断面図である。
基板5300上に導電膜を形成し、レジストからなるマスクによってパターニングを行い、ゲート電極層5301、ゲート電極層5302、ゲート電極層5303a、ゲート電極層5303b、ゲート電極層5303c、画素電極層5304を形成する。本実施の形態では、ゲート電極層を透明導電膜の単層で形成するが、積層構造としてもよい。積層構造としては、Ta、Ti、W、Mo、Cr、前記元素の窒化膜などの積層を用いることはでき、具体的にはTaNとWとの積層、TaNとMoとの積層、TaNとCrとの積層、TiNとWとの積層、TiNとMoとの積層、TiNとCrとの積層などを用いることができる。本実施の形態では、液滴吐出法によって酸化珪素を含むインジウム錫酸化物(ITSO)を含む組成物を吐出し、焼成してゲート電極層形成領域を含む近傍に導電膜を形成する。この導電膜をレーザ光による露光によって微細に加工されたマスクを用いて、精密にパターニングし、ゲート電極層5301、ゲート電極層5302、ゲート電極層5303a、ゲート電極層5303b、ゲート電極層5303c、画素電極層5304を形成する。
ゲート電極層5301、ゲート電極層5302、ゲート電極層5303a、ゲート電極層5303b、ゲート電極層5303c、画素電極層5304上にゲート絶縁層を形成し、ゲート絶縁層上に非晶質半導体膜5306を形成する(図54(A)参照。)。本実施の形態では、ゲート絶縁層として、窒化珪素からなるゲート絶縁層5305aと酸化珪素からなるゲート絶縁層5305bを積層する。非晶質半導体膜5306は、非晶質珪素膜を用いる。ゲート絶縁層5305a、ゲート絶縁層5305b及び非晶質半導体膜5306は、プラズマCVD法により、ガス種の切り替えのみで連続的に形成する。連続的に形成することで、工程が簡略化し、大気中の汚染物質が膜表面や界面に付着するのを防ぐことができる。
非晶質半導体膜5306上に、結晶化を促進、助長する元素を導入する方法として、金属膜5307を形成する。金属膜5307は非常に膜厚が薄いため膜としての形状を保っていない場合がある。本実施の形態では、Niを100ppmを含有した水溶液をスピンコーティング法により塗布し、金属膜5307を形成する。金属膜5307を塗布された非晶質半導体膜5306を加熱し、結晶化させる。本実施の形態では、550℃で4時間加熱処理を行い、結晶性半導体膜5309を形成する(図54(B)参照。)。
結晶性半導体膜5309上に、n型を有する半導体膜5308を形成する。本実施の形態では、n型を有する半導体膜5308として、n型を付与する不純物元素としてリン(P)を含む非晶質珪素膜をプラズマCVD法により100nm形成する。n型を有する半導体膜5308をゲッタリングシンクとして、加熱処理を行い、結晶性半導体膜5309中の金属元素をゲッタリングする(図54(C)参照。)。結晶性半導体膜中の金属元素は加熱処理により矢印の方向へ移動し、n型を有する半導体膜5308中に捕獲される。よって、結晶性半導体膜5309は、膜中の金属元素が軽減された結晶性半導体膜5310となり、n型を有する半導体膜5308は、n型を付与する不純物元素(本実施の形態ではP)と金属元素(本実施の形態ではNi)を含むn型を有する半導体膜5311となる。
結晶性半導体膜5310及びn型を有する半導体膜5311をパターニングし、半導体層5312、半導体層5313、半導体層5314、n型を有する半導体層5315、n型を有する半導体層5316、及びn型を有する半導体層5317を形成することができる(図55(A)参照。)。これらの半導体層のパターニングも、本発明のレーザ光による露光によって微細に加工されたマスクを用いて、精密にパターニングすることができる。
次に、半導体層5312、n型を有する半導体層5315を覆うマスク5318a、半導体層5316のチャネル形成領域及びn型を有する半導体層5316のチャネル形成領域を覆うマスク5318b、半導体層5314及びn型を有する半導体層5317を覆うマスク5318cを形成する。p型を付与する不純物元素5319を添加し、p型を有する半導体層5316中に、p型の不純物領域5320a、p型の不純物領域5320bを形成する(図55(B)参照。)。本実施の形態では、イオンドーピング法を用いてp型を付与する不純物元素を添加する。その後、550℃で4時間加熱処理を行い、不純物元素の添加領域を活性化する。
次に、駆動回路領域において、一部のTFTのゲート電極とソース電極又はドレイン電極とを接続させるために、フォトマスクを用いてゲート絶縁層5305a、ゲート絶縁層5305bの一部をエッチングして、図40に示すようなコンタクトホール890を形成する。図40において、本実施の形態では、ゲート電極層301はゲート電極層5301に、ゲート電極層302はゲート電極層5302に、半導体層371は半導体層5371に、半導体層372は半導体層5372に、ソース電極層又はドレイン電極層327aはソース電極層又はドレイン電極層5327aに、ソース電極層又はドレイン電極層327bはソース電極層又はドレイン電極層5327bに、ソース電極層又はドレイン電極層327cはソース電極層又はドレイン電極層5327cにそれぞれ対応している。本実施の形態では、画素電極層とソース電極層又はドレイン電極層との接続を、層間絶縁層に形成するコンタクトホールを介して行うが、ソース電極層又はドレイン電極層と画素電極層を層間絶縁層を介さないで接続してもよい。この場合、画素電極層に達する開口部を、コンタクトホール890と同時に形成することができる。その後、これらのコンタクトホールにソース電極層又はドレイン電極層を形成し、それぞれゲート電極層、又は画素電極層と電気的に接続する。
マスク5318a、マスク5318b及びマスク5318cを除去した後、半導体層5312、半導体層5313及び半導体層5314上に、導電層5321、導電層5322を形成する。本実施の形態では、液滴吐出法を用いて、選択的に導電層5321、導電層5322を形成し、材料のロスを軽減する。導電性材料として銀(Ag)を用い、液滴吐出装置5380a、液滴吐出装置5380bよりAgを含む組成物を吐出し、300℃で焼成して、導電層5321、導電層5322を形成する(図55(C)参照。)。また、同工程で、容量配線層となる導電層370も、画素電極層5304上のゲート絶縁層5305b上に形成する。
実施の形態1で、図8を用いて説明したように、導電層5321、導電層5322を精密にパターニングし、ソース電極層又はドレイン電極層5327a、ソース電極層又はドレイン電極層5327b、ソース電極層又はドレイン電極層5327c、ソース電極層又はドレイン電極層5328a、ソース電極層又はドレイン電極層5328b、ソース電極層又はドレイン電極層5328c、容量配線層5332を形成する。ソース電極層又はドレイン電極層5327a、ソース電極層又はドレイン電極層5327b、ソース電極層又はドレイン電極層5327c、ソース電極層又はドレイン電極層5328a、ソース電極層又はドレイン電極層5328b、ソース電極層又はドレイン電極層5328cを、マスクとして、半導体層5312、半導体層5313、半導体層5314、n型を有する半導体層5315、n型を有する半導体層5316、及びn型を有する半導体層5317をエッチングし、半導体層371、半導体層372、半導体層373、n型を有する半導体層5324a、n型を有する半導体層5324b、p型を有する半導体層5325a、p型を有する半導体層5325b、n型を有する半導体層5326a、n型を有する半導体層5326b、n型を有する半導体層5326cを形成する。エッチングはドライエッチング又はウェットエッチングを用いることができる。本実施の形態では、ドライエッチング法を用いる。
以上の工程で、CMOSを構成するnチャネル型薄膜トランジスタ5335及びpチャネル型薄膜トランジスタ5336、nチャネル型薄膜トランジスタ5337、容量素子5338を形成することができる(図56(A)参照。)。本実施の形態ではCMOS構造としたが、本発明はそれに限定されず、PMOS構造でもNMOS構造としてもよい。
パッシベーション膜となる絶縁膜5330を形成する。本実施の形態では、絶縁膜5330を、半導体層に接する側から、膜厚150nmの酸化珪素膜と膜厚200nmの窒化珪素膜との積層膜で形成する。絶縁膜5330は、他の珪素を含む膜で形成しても良く、酸化珪素膜の代わりに酸化窒化珪素膜を用い、酸化窒化珪素膜と窒化珪素膜の積層としてもよい。
絶縁膜5330には酸素を含ませるように形成し、温度300〜500℃窒素雰囲気下で加熱処理を行い、半導体層の水素化を行う。
絶縁膜5330上に絶縁層5339を形成する。本実施の形態では、スリットコーターを用いて、アルキル基を含む酸化珪素膜を形成する。絶縁層5339、絶縁膜5330にソース電極層又はドレイン電極層5328bに達する開口部5340aを、絶縁層5339、絶縁膜5330、ゲート絶縁層5305a、ゲート絶縁層5305bに、画素電極層5304に達する開口部5340b及びゲート電極層5303cに達する開口部5340cを形成する(図56(B)参照。)。開口部を形成するパターニングには、本発明のレーザ光による微細加工を用いることができる。また、本実施の形態では、ドライエッチングにより開口部を形成する。
次にゲート配線層5341及びゲート配線層5342を形成する。本実施の形態では、ゲート配線層を、Agを用い、液滴吐出法によって形成する。導電性材料としてAgを含む組成物を開口部5340a、開口部5340b、開口部5340cに吐出し、300℃で焼成する。以上の工程より、ソース電極層又はドレイン電極層5328bと画素電極層5304を電気的に接続するゲート配線層5341と、ゲート電極層5303cと電気的に接続するゲート配線層5342を形成する(図56(C)参照。)。
図59に本実施の形態で作製する液晶表示装置の画素領域の上面図を示す。画素領域に設けられる薄膜トランジスタはマルチゲート型である。画素領域には、ゲート電極層5303a、ゲート電極層5303b、画素電極層5304、半導体層373、ソース電極層又はドレイン電極層5328a、ソース電極層又はドレイン電極層5328b、ソース電極層又はドレイン電極層5328c、容量配線層5332、ゲート配線層5342、ゲート配線層5341である。
次に、図57に示すように、画素電極層5304を覆って、印刷法やスピンコート法により、配向膜と呼ばれる絶縁層5343を形成する。なお、絶縁層5343は、スクリーン印刷法やオフセット印刷法を用いれば、選択的に形成することができる。その後、ラビング処理を行う。続いて、シール材5351を画素を形成した周辺の領域に形成する。
その後、配向膜として機能する絶縁層5345、カラーフィルタとして機能する着色層5346、対向電極として機能する導電体層5347、偏光板5350が設けられた対向基板5348と基板5300とをスペーサ5375を介して貼り合わせ、その空隙に液晶層5344を設けることにより液晶表示パネルを作製することができる(図58参照。)。スペーサは、スペーサは数μmの粒子を散布して設ける方法でも良いが、本実施の形態では基板全面に樹脂膜を形成した後これをパターニングして形成する方法を採用した。このようなスペーサの材料を、スピナーで塗布した後、露光と現像処理によって所定のパターンに形成する。さらにクリーンオーブンなどで150〜200℃で加熱して硬化させる。このようにして作製されるスペーサは露光と現像処理の条件によって形状を異ならせることができるが、好ましくは、スペーサの形状は柱状で頂部が平坦な形状となるようにすると、対向側の基板を合わせたときに液晶表示パネルとしての機械的な強度を確保することができる。形状は円錐状、角錐状などを用いることができ、特別な限定はない。シール材にはフィラーが混入されていても良く、さらに対向基板5348には、遮蔽膜(ブラックマトリクス)などが形成されていても良い。また、液晶表示装置内部と外部を電気的に接続するための端子電極層5352に、異方性導電膜5353によってFPC5354が接着され、端子電極層5352と電気的に接続する。
図58(A)に、表示装置の上面図を示す。図58(A)で示すように、画素領域5360、走査線駆動領域5361a、走査線駆動領域5361bが、シール材5351によって、基板5300と封止基板5348との間に封止され、基板5300上にICドライバによって形成された信号線駆動回路5362が設けられている。本実施の形態において、偏光板は対向基板3548側にしか設けられていないが、TFTを有する基板5300側にも設けてもよい。
本実施の形態で示す図58の液晶表示装置は、ゲート電極層5301、ゲート電極層5302、ゲート電極層5303a、ゲート電極層5303b、画素電極層5304を単層構造で示しているが、前述したように、ゲート電極層を2層以上の複数層積層してもよい。ゲート電極層及び画素電極層を積層構造にした例を図70に示す。
積層構造としては、Ta、Ti、W、Mo、Cr、前記元素の窒化膜などの積層を用いることはでき、具体的にはTaN\W、TaN\Mo、TaN\Cr、TiN\W、TiN\Mo、TiN\Crなどを用いることができる。本実施の形態では第1のゲート電極層5301a、第1のゲート電極層5302a、第1のゲート電極層5303a1、第1のゲート電極層5303b1、第1のゲート電極層5303c1としてTaNを用い、第2のゲート電極層5301b、第2のゲート電極層5302b、第2のゲート電極層5303a2、第2のゲート電極層5303b2、第2のゲート電極層5303c2としてWを用いる。同工程で形成される画素電極層においても、第1の画素電極層5304aとしてTaN膜を、第2の画素電極層5304bとしてW膜を形成する。このようにゲート電極層及び画素電極層を積層構造とすることができる。また、画素電極層を単層構造で形成し、ゲート電極層を積層構造としてもよく、反対に、画素電極層を積層構造としゲート電極層を単層構造としてもよい。液晶表示装置に要求される機能に応じて適宜設定すればよい。
以上の工程により、結晶性半導体膜を有する逆スタガ型薄膜トランジスタを形成することができる。本実施の形態で形成される薄膜トランジスタは、結晶性半導体膜で形成されるため非晶質半導体膜で形成される薄膜トランジスタと比較して移動度が高い。また、ソース領域及びドレイン領域には、一導電型を付与する不純物元素に加え、金属元素をも含む。このため、抵抗率の低いソース領域及びドレイン領域が形成できる。この結果、高速動作が可能な液晶表示装置を作製することが可能である。よってOCBモードのような応答速度が速く且つ高視野角な表示が可能な液晶表示装置を製造することが可能である。
また、非晶質半導体膜で形成される薄膜トランジスタと比較して、しきい値のずれが生じにくく、薄膜トランジスタ特性のバラツキを低減することが可能である。
更には、ゲッタリング工程により、成膜段階で半導体膜中に混入する金属元素をもゲッタリングするため、オフ電流を低減することが可能である。このため、このような薄膜トランジスタを液晶表示装置のスイッチング素子に設けることにより、コントラストを向上させることが可能である。
(実施の形態21)
実施の形態1では、ゲート電極層と、ソース電極層又はドレイン電極層(ソース配線層も含む)及び容量配線層とがゲート絶縁層を介して積層し、ソース電極層又はドレイン電極層(ソース配線層も含む)とゲート配線層とが層間絶縁層を介して積層している多層構造を用いている。本実施の形態では、これらの積層構造が異なる例を図62乃至図67、及び図68を用いて説明する。図62(A)乃至図67(A)は、液晶表示装置の上面図であり、図62(B)乃至図64(B)は、図62(A)乃至図64(A)において線x1−v1、線x2−v2、線x3−v3による断面図である。図65(A)乃至図68(A)は、液晶表示装置の上面図であり、図65(B)乃至図68(B)は、図65(A)乃至図68(A)において線y1−z1、線y2−z2、線y3−z3による断面図である。
図62(A)は、液晶表示装置の上面図であり、図62(B)は、図62(A)における線x1−v1による断面図、図62(C)は、図62(A)における線M−Nによる断面図である。図62に示す液晶表示装置は、実施の形態1で示すようにソース電極層又はドレイン電極層と画素電極層が、ゲート配線層によって電気的に接続されている構造ではなく、ソース電極層又はドレイン電極層5600が直接画素電極層5611と接するように形成され、電気的に接続している構造である。このように直接ソース電極層又はドレイン電極層5610が画素電極層5611に接続する構造でもよく、反射型液晶表示装置ならば、反射性を有する材料をソース電極層又はドレイン電極層5610に用い、画素電極層5611と積層するような構造であってもよい。
図62において、液晶表示装置の画素領域内には、基板5600上にゲート電極層5601a、ゲート電極層5601b、画素電極層5601、ゲート絶縁層5602a、ゲート絶縁層5602b、容量配線層5604、ソース電極層又はドレイン電極層5603a、ソース電極層又はドレイン電極層5603b、ゲート配線層5607、半導体層5608、n型を有する半導体層5609a、n型を有する半導体層5609b、パッシベーション膜である絶縁膜5605、絶縁層5606が形成されている。
絶縁膜5605は必ずしも必要ではないが、絶縁膜5605を形成すると、パッシベーション膜として機能するので、より液晶表示装置の信頼性が向上する。また、絶縁膜5605を形成し、熱処理を行うと、絶縁膜5605中に含まれる水素によって半導体層の水素化を行うことができる。
図62(B)で示すようにソース電極層又はドレイン電極層5603bは、層間絶縁層である絶縁層5606を介して、ゲート配線層5607と積層しており、ゲート配線層5607は、ゲート電極層5601a、ゲート電極層5601bと絶縁層5606、絶縁膜5605、ゲート絶縁層5602a、ゲート絶縁層5602bに形成されたコンタクトホールで接続されている。よってゲート配線層5607と、ソース電極層又はドレイン電極層5603b及び容量配線層5604とはショートしない構造となっている。
図63(A)は、液晶表示装置の上面図であり、図63(B)は、図63(A)における線x2−v2による断面図である。図63において、液晶表示装置の画素領域内には、基板5620上にゲート電極層5621a、ゲート電極層5621b、ゲート絶縁層5622a、ゲート絶縁層5622b、容量配線層5624、ソース電極層又はドレイン電極層5623a、ソース電極層又はドレイン電極層5623b、ゲート配線層5627a、ゲート配線層5627b、パッシベーション膜である絶縁膜5625、絶縁層5626が形成されている。
図63(B)で示すようにソース電極層又はドレイン電極層5623bは、層間絶縁層である絶縁層5626を介して、ゲート配線層5627bと積層しており、ゲート配線層5627bは、ゲート電極層5621a、ゲート電極層5621bと絶縁層5626、絶縁膜5625、ゲート絶縁層5622a、ゲート絶縁層5622bに形成されたコンタクトホールで接続されている。よってゲート配線層5627bと、ソース電極層又はドレイン電極層5623b及び容量配線層5624とはショートしない構造となっている。また、図63で示す液晶表示装置は、ゲート配線層とゲート電極層は連続的ではなく断続的に形成され、お互いにコンタクトホールを介して電気的な接続を取りながら形成されている構造となっている。よって、ソース電極層又はドレイン電極層5623b、容量配線層5624が形成されている領域では、ゲート電極層5621aとゲート電極層5621bとは、絶縁膜5626上に形成するゲート配線層5627bとコンタクトホールにおいて接続することで電気的に接続されている。
図64(A)は、液晶表示装置の上面図であり、図64(B)は、図64(A)における線x3−v3による断面図である。図64において、液晶表示装置の画素領域内には、基板5630上にゲート電極層5631a、ゲート電極層5631b、ゲート絶縁層5632a、ゲート絶縁層5632b、容量配線層5634、ソース電極層又はドレイン電極層5633a、ソース電極層又はドレイン電極層5633b、ゲート配線層5637a、ゲート配線層5637b、配線層5638a、配線層5638b、パッシベーション膜である絶縁膜5635、絶縁層5636が形成されている。
図64(B)で示すようにソース電極層又はドレイン電極層5633bは、層間絶縁層である絶縁層5636を介して、ゲート配線層5637bと積層している。図63で示す液晶表示装置において、ゲート電極層5621aとゲート配線層5627a及びゲート配線層5627bとは直接接続している。しかし図64で示す液晶表示装置では、ゲート電極層5631aと、ゲート配線層5637a及びゲート配線層5637bとは、ソース電極層と同材料、同工程で形成される配線層5638aを介して電気的に接続される。よって、ゲート電極層5631aはゲート絶縁層5632a、ゲート絶縁層5632b上に形成される配線層5638aとコンタクトホールで接続し、配線層5638aは、ゲート配線層5637a及びゲート配線層5637bとコンタクトホールを介して接続する。よって、ゲート電極層5631a、ゲート配線層5637a、及びゲート配線層5637bは電気的に接続する。ソース電極層又はドレイン電極層5633b、容量配線層5634は層間絶縁層である絶縁層5636を介してゲート配線層5637bと積層されるので、ソース電極層又はドレイン電極層5633b及び容量配線層5634とゲート配線層5637bとはショートしない構造となっている。
図62、図63及び図64は層間絶縁層として絶縁層を、広範囲にわたって覆うように形成した場合を示した。図65、図66及び図67は配線層間を隔てる層間絶縁層を、液滴吐出法を用いて必要な個所のみに選択的に形成する例を示す。
図65は図62に、図66は図63に、図67は図64の液晶表示装置にそれぞれ対応しており、層間絶縁層の構造が異なる構造となっている。図65(A)は、液晶表示装置の上面図であり、図65(B)は、図65(A)における線Y1−Z1による断面図である。図65において、ソース電極層又はドレイン電極層5603b及び容量配線層5604を覆うように絶縁層5650が液滴吐出法により形成されている。その絶縁層5650上を跨ぐようにゲート配線層5607が形成されている。ゲート配線層5607上には、パッシベーション膜として絶縁膜5660が形成されている。絶縁膜5660は必ずしも必要ではないが、形成することで信頼性を向上させることができる。また本実施の形態では、絶縁層5650単層で形成するが、絶縁層5650の上、または下に絶縁膜を形成して積層構造としてもよい。
図66(A)は、液晶表示装置の上面図であり、図66(B)は、図66(A)における線Y2−Z2による断面図である。図66においても図65と同様に、ソース電極層又はドレイン電極層5623b及び容量配線層5624を覆うように絶縁層5651が、液滴吐出法により選択的に形成されている。その絶縁層5651上を跨ぐようにゲート配線層5627bが形成され、ゲート電極層5621aとコンタクトホールにより接続されている。ゲート配線層5627a上には、パッシベーション膜として絶縁膜5661が形成されている。
図67(A)は、液晶表示装置の上面図であり、図67(B)は、図67(A)における線Y3−Z3による断面図である。図67においても図65と同様に、ソース電極層又はドレイン電極層5633b及び容量配線層5634を覆うように絶縁層5652が、液滴吐出法により選択的に形成されている。その絶縁層5652上を跨ぐようにゲート配線層5637bが形成され、配線層5638aを介してゲート配線層5637a及びゲート電極層5631aと電気的に接続している。
絶縁層5650、絶縁層5651、絶縁層5652のように配線層間のショートを防ぐための絶縁層を、液滴吐出法を用いて選択的に形成すると、材料のロスが軽減する。また、直接配線間が接するように形成することができるので、絶縁層にコンタクトホールを形成する工程が減る。よって、工程が簡略化し低いコスト、高い生産性を得ることができる。
図68の液晶表示装置もソース電極層又はドレイン電極層5643b及び容量配線層5644と配線層5647bを物理的に隔てるために設ける絶縁層5653を液滴吐出法を用いて選択的に形成する例である。図65乃至図67における液晶表示装置では、絶縁層上にゲート配線層を跨ぐように形成することで、ソース電極層又はドレイン電極層とゲート配線層とのショートを防いでいた。図68の液晶表示装置では、ゲート電極層5641a、ゲート電極層5641bを形成する工程で、配線層5647a、配線層5647bを形成する。その後ソース電極層又はドレイン電極層5643a、容量配線層5644を形成する前に、配線層5647a、配線層5647bを覆うゲート絶縁層の一部をエッチングによって除去する。配線層5647b上の一部に絶縁層5653を液滴吐出法によって選択的に形成し、絶縁層5653上にソース電極層又はドレイン電極層5643a、容量配線層5644を形成する。ソース電極層又はドレイン電極層5643b及び容量配線層5644を形成するのと同工程で、配線層5648a、配線層5648bをゲート電極層5641a、ゲート電極層5641bとそれぞれ接するように形成する。配線層5648aと配線層5648bとは、絶縁層5653の下で配線層5647bによって電気的に接続されている。このように、絶縁層5653の下層でゲート配線層とゲート電極層を電気的に接続することができる。
以上の工程で示すように、信頼性の高い液晶表示装置を低コストで生産性よく作製することができる。
本発明の表示装置を説明する図。 本発明の表示装置の作製方法を説明する図。 本発明の表示装置の作製方法を説明する図。 本発明の表示装置の作製方法を説明する図。 本発明の表示装置の作製方法を説明する図。 本発明の表示装置の作製方法を説明する図。 本発明の表示装置の作製方法を説明する図。 本発明の表示装置の作製方法を説明する図。 本発明の表示装置の作製方法を説明する図。 本発明の表示装置の作製方法を説明する図。 本発明の表示装置の作製方法を説明する図。 本発明の表示装置の作製方法を説明する図。 本発明の表示装置の作製方法を説明する図。 本発明の表示装置の作製方法を説明する図。 本発明の表示装置の作製方法を説明する図。 本発明の表示装置の作製方法を説明する図。 本発明の表示装置の作製方法を説明する図。 本発明の表示装置の作製方法を説明する図。 本発明の表示装置の作製方法を説明する図。 本発明のEL表示モジュールの構成を説明する図。 本発明のEL表示モジュールの構成を説明する図。 本発明の表示装置の説明する図。 本発明の表示装置の説明する図。 本発明の表示装置の説明する図。 本発明の表示装置の説明する図。 本発明に適用することのできるレーザビーム直接描画装置の構成を説明する図。 本発明に適用することのできる液滴吐出装置の構成を説明する図。 本発明が適用される電子機器を示す図。 本発明のEL表示パネルを説明する上面図。 本発明のEL表示パネルを説明する上面図。 本発明の表示装置の説明する図。 本発明の表示装置の説明する図。 本発明の表示装置の説明する図。 本発明の表示装置の説明する図。 本発明の表示装置の説明する図。 本発明の表示装置の説明する図。 本発明が適用される電子機器を示す図。 本発明の表示装置の説明する図。 本発明の表示装置の説明する図。 本発明の表示装置の説明する図。 本発明の表示装置の説明する図。 本発明が適用される保護回路を示す図。 本発明のEL表示パネルを説明する図。 本発明の表示装置の説明する図。 本発明に適用できる発光素子の構成を説明する図。 本発明の表示装置の説明する図。 本発明のEL表示パネルに適用できる画素の構成を説明する回路図。 本発明の表示装置を説明する図。 本発明の表示装置の作製方法を説明する図。 本発明の表示装置の作製方法を説明する図。 本発明の表示装置の作製方法を説明する図。 本発明の表示装置の作製方法を説明する図。 本発明の表示装置の作製方法を説明する図。 本発明の表示装置の作製方法を説明する図。 本発明の表示装置の作製方法を説明する図。 本発明の表示装置の作製方法を説明する図。 本発明の表示装置の作製方法を説明する図。 本発明の表示装置の作製方法を説明する図。 本発明の表示装置の作製方法を説明する図。 本発明に適用することのできる液晶滴下方法を説明する図。 本発明の表示モジュールの構成を説明する図。 本発明の表示装置の説明する図。 本発明の表示装置の説明する図。 本発明の表示装置の説明する図。 本発明の表示装置の説明する図。 本発明の表示装置の説明する図。 本発明の表示装置の説明する図。 本発明の表示装置の説明する図。 本発明の表示パネルを説明する図。 本発明の表示装置の説明する図。 本発明の表示モジュールの構成を説明する図。

Claims (25)

  1. 絶縁表面上に設けられたゲート電極層及び画素電極層を有し、
    前記ゲート電極層上にゲート絶縁層を有し、
    前記ゲート絶縁層上に結晶性半導体層を有し、
    前記結晶性半導体層に接して一導電型を有する半導体層を有し、
    前記一導電性を有する半導体層に接してソース電極層及びドレイン電極層を有し、
    前記ソース電極層、前記ドレイン電極層及び前記画素電極層上に絶縁層を有し、
    前記絶縁層は前記ソース電極層または前記ドレイン電極層に達する第1の開口部を有し、
    前記ゲート絶縁層及び前記絶縁層は画素電極層に達する第2の開口部を有し、
    前記第1の開口部及び前記第2の開口部に、前記ソース電極層または前記ドレイン電極層と前記画素電極層とが電気的に接続する配線層を有することを特徴とする表示装置。
  2. 絶縁表面上に設けられたゲート電極層及び第1の電極層を有し、
    前記ゲート電極層上にゲート絶縁層を有し、
    前記ゲート絶縁層上に結晶性半導体層を有し、
    前記結晶性半導体層に接して一導電型を有する半導体層を有し、
    前記一導電性を有する半導体層に接してソース電極層及びドレイン電極層を有し、
    前記ソース電極層、前記ドレイン電極層及び前記第1の電極層上に第1の絶縁層を有し、
    前記第1の絶縁層は前記ソース電極層または前記ドレイン電極層に達する第1の開口部を有し、
    前記ゲート絶縁層及び前記第1の絶縁層は前記第1の電極層に達する第2の開口部を有し、
    前記第1の開口部及び前記第2の開口部に、前記ソース電極層または前記ドレイン電極層と前記第1の電極層とが電気的に接続する配線層を有し、
    前記第1の電極層の一部、及び前記配線層を覆う第2の絶縁層を有し、
    前記第1の電極層上に電界発光層を有し、
    前記電界発光層上に第2の電極層を有することを特徴とする表示装置。
  3. 請求項1又は請求項2において、前記一導電性を有する半導体層は金属元素を含むことを特徴とする表示装置。
  4. 絶縁表面上に設けられたゲート電極層及び画素電極層を有し、
    前記ゲート電極層上にゲート絶縁層を有し、
    前記ゲート絶縁層上にソース領域及びドレイン領域が設けられた結晶性半導体層を有し、
    前記ソース領域及び前記ドレイン領域に接してソース電極層及びドレイン電極層を有し、
    前記ソース電極層、前記ドレイン電極層及び前記画素電極層上に絶縁層を有し、
    前記絶縁層は前記ソース電極層または前記ドレイン電極層に達する第1の開口部を有し、
    前記ゲート絶縁層及び前記絶縁層は画素電極層に達する第2の開口部を有し、
    前記第1の開口部及び前記第2の開口部に、前記ソース電極層または前記ドレイン電極層と前記画素電極層とが電気的に接続する配線層を有することを特徴とする表示装置。
  5. 絶縁表面上に設けられたゲート電極層及び第1の電極層を有し、
    前記ゲート電極層上にゲート絶縁層を有し、
    前記ゲート絶縁層上にソース領域及びドレイン領域が設けられた結晶性半導体層を有し、
    前記ソース領域及び前記ドレイン領域に接してソース電極層及びドレイン電極層を有し、
    前記ソース電極層、前記ドレイン電極層及び前記第1の電極層上に第1の絶縁層を有し、
    前記第1の絶縁層は前記ソース電極層または前記ドレイン電極層に達する第1の開口部を有し、
    前記ゲート絶縁層及び前記第1の絶縁層は前記第1の電極層に達する第2の開口部を有し、
    前記第1の開口部及び前記第2の開口部に、前記ソース電極層または前記ドレイン電極層と前記第1の電極層とが電気的に接続する配線層を有し、
    前記第1の電極層の一部、及び前記配線層を覆う第2の絶縁層を有し、
    前記第1の電極層上に電界発光層を有し、
    前記電界発光層上に第2の電極層を有することを特徴とする表示装置。
  6. 請求項4又は請求項5において、前記ソース領域及び前記ドレイン領域は金属元素を含むことを特徴とする表示装置。
  7. 請求項1又は請求項4において、前記ゲート電極層及び前記画素電極層はタングステン、モリブデン、ジルコニア、ハフニウム、ビスマス、ニオブ、タンタル、クロム、コバルト、ニッケル、及び白金から選ばれる一つ又は複数からなることを特徴とする表示装置。
  8. 請求項1又は請求項4において、前記ゲート電極層及び前記画素電極層はインジウム錫酸化物、酸化珪素を含むインジウム錫酸化物、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化インジウム酸化亜鉛合金からなることを特徴とする表示装置。
  9. 請求項2又は請求項5において、前記ゲート電極層及び前記第1の電極層はタングステン、モリブデン、ジルコニア、ハフニウム、ビスマス、ニオブ、タンタル、クロム、コバルト、ニッケル、及び白金から選ばれる一つ又は複数からなることを特徴とする表示装置。
  10. 請求項2又は請求項5において、前記ゲート電極層及び前記第1の電極層はインジウム錫酸化物、酸化珪素を含むインジウム錫酸化物、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化インジウム酸化亜鉛合金からなることを特徴とする表示装置。
  11. 請求項1乃至10のいずれか一項において、前記ゲート絶縁層及び前記第1の絶縁層は前記ゲート電極層に達する第3の開口部を有し、
    前記第3の開口部に前記ゲート電極層に接するゲート配線層を有することを特徴とする表示装置。
  12. 画素領域及び駆動回路領域を同一基板上に有し、
    前記駆動回路領域において前記基板上に第1のゲート電極層及び第2のゲート電極層を有し、
    前記第1のゲート電極層及び前記第2のゲート電極層上にゲート絶縁層を有し、
    前記ゲート絶縁層上に第1の結晶性半導体層及び第2の結晶性半導体層を有し、
    前記第1の結晶性半導体層に接してn型を有する半導体層を有し、
    前記第1の結晶性半導体層に接してp型を有する半導体層を有し、
    前記n型を有する半導体層に接する第1のソース電極層及び第1のドレイン電極層を有し、
    前記p型を有する半導体層に接する第2のソース電極層及び第2のドレイン電極層を有し、
    前記画素領域において前記基板上に画素電極層を有し、
    前記画素電極層の一部がゲート絶縁層で覆われていることを特徴とする表示装置。
  13. 画素領域及び駆動回路領域を同一基板上に有し、
    前記駆動回路領域において前記基板上に第1のゲート電極層及び第2のゲート電極層を有し、
    前記第1のゲート電極層及び前記第2のゲート電極層上にゲート絶縁層を有し、
    前記ゲート絶縁層上に第1の結晶性半導体層及び第2の結晶性半導体層を有し、
    前記第1の結晶性半導体層に接してn型を有する半導体層を有し、
    前記第1の結晶性半導体層に接してp型を有する半導体層を有し、
    前記n型を有する半導体層に接する第1のソース電極層及び第1のドレイン電極層を有し、
    前記p型を有する半導体層に接する第2のソース電極層及び第2のドレイン電極層を有し、
    前記画素領域において前記基板上に第1の電極層を有し、
    前記第1の電極層上に電界発光層を有し、
    前記電界発光層上に第2の電極層を有し、
    前記第1の電極層の一部がゲート絶縁層で覆われていることを特徴とする表示装置。
  14. 請求項1乃至14のいずれか一項における表示装置によって表示画面を構成されたテレビジョン装置。
  15. 絶縁表面上に導電層を形成し、
    前記導電層上にレジストを形成し、
    前記レジストをレーザ光で露光してパターニングし、マスクを形成し、
    前記マスクを用いて前記導電層をパターニングし、ゲート電極層及び画素電極層を形成し、
    前記ゲート電極層及び前記画素電極層上にゲート絶縁層を形成し、
    前記ゲート絶縁層上に非晶質半導体層を形成し、
    前記非晶質半導体層に金属元素を添加して加熱し、前記非晶質半導体層を結晶化し、結晶性半導体層を形成し、
    前記結晶性半導体層に接して一導電型を有する半導体層を形成し、
    前記結晶性半導体層及び前記一導電型を有する半導体層を加熱し、
    前記一導電型を有する半導体層をパターニングし、ソース領域及びドレイン領域を形成し、
    前記ソース領域及び前記ドレイン領域に接してソース電極層及びドレイン電極層を形成し、
    前記ソース電極層、前記ドレイン電極層及び前記ゲート絶縁層上に絶縁層を形成し、
    前記絶縁層に前記ソース電極層または前記ドレイン電極層に達する第1の開口部、及び前記絶縁層と前記ゲート絶縁層に前記画素電極層に達する第2の開口部を形成し、
    前記第1の開口部及び前記第2の開口部に、前記ソース電極層または前記ドレイン電極層及び前記画素電極層を電気的に接続する配線層を形成することを特徴とする表示装置の作製方法。
  16. 絶縁表面上に導電層を形成し、
    前記導電層上にレジストを形成し、
    前記レジストをレーザ光で露光してパターニングし、マスクを形成し、
    前記マスクを用いて前記導電層をパターニングし、ゲート電極層及び第1の電極層を形成し、
    前記ゲート電極層及び前記第1の電極層上にゲート絶縁層を形成し、
    前記ゲート絶縁層上に非晶質半導体層を形成し、
    前記非晶質半導体層に金属元素を添加して加熱し、前記非晶質半導体層を結晶化し、結晶性半導体層を形成し、
    前記結晶性半導体層に接して一導電型を有する半導体層を形成し、
    前記結晶性半導体層及び前記一導電型を有する半導体層を加熱し、
    前記一導電型を有する半導体層をパターニングし、ソース領域及びドレイン領域を形成し、
    前記ソース領域及び前記ドレイン領域に接してソース電極層及びドレイン電極層を形成し、
    前記ソース電極層、前記ドレイン電極層及び前記ゲート絶縁層上に第1の絶縁層を形成し、
    前記第1の絶縁層に前記ソース電極層または前記ドレイン電極層に達する第1の開口部、及び前記第1の絶縁層と前記ゲート絶縁層に前記第1の電極層に達する第2の開口部を形成し、
    前記第1の開口部及び前記第2の開口部に、前記ソース電極層または前記ドレイン電極層及び前記第1の電極層を電気的に接続する配線層を形成し、
    前記第1の電極層の一部、及び前記配線層を覆う第2の絶縁層を形成し、
    前記第1の電極層上に電界発光層を形成し、
    前記電界発光層上に第2の電極層を形成することを特徴とする表示装置の作製方法。
  17. 絶縁表面上に導電層を形成し、
    前記導電層上にレジストを形成し、
    前記レジストをレーザ光で露光してパターニングし、マスクを形成し、
    前記マスクを用いて前記導電層をパターニングし、ゲート電極層及び画素電極層を形成し、
    前記ゲート電極層及び前記画素電極層上にゲート絶縁層を形成し、
    前記ゲート絶縁層上に第1の半導体層を形成し、
    前記第1の半導体層に金属元素を添加して加熱し、
    前記第1の半導体層に接して第1の不純物元素を有する第2の半導体層を形成し、
    前記第1の半導体層及び前記第1の不純物元素を有する第2の半導体層を加熱し、
    前記第1の不純物元素を有する第2の半導体層を除去し、
    前記第1の半導体層に第2の不純物元素を添加してソース領域及びドレイン領域を形成し、
    前記ソース領域及び前記ドレイン領域に接してソース電極層またはドレイン電極層を形成し、
    前記ソース電極層、前記ドレイン電極層及び前記ゲート絶縁層上に絶縁層を形成し、
    前記絶縁層に前記ソース電極層または前記ドレイン電極層に達する第1の開口部、及び前記絶縁層と前記ゲート絶縁層とに前記画素電極層に達する第2の開口部を形成し、
    前記第1の開口部及び前記第2の開口部に、前記ソース電極層または前記ドレイン電極層及び前記画素電極層を電気的に接続する配線層を形成することを特徴とする表示装置の作製方法。
  18. 絶縁表面上に導電層を形成し、
    前記導電層上にレジストを形成し、
    前記レジストをレーザ光で露光してパターニングし、マスクを形成し、
    前記マスクを用いて前記導電層をパターニングし、ゲート電極層及び第1の電極層を形成し、
    前記ゲート電極層及び前記第1の電極層上にゲート絶縁層を形成し、
    前記ゲート絶縁層上に第1の半導体層を形成し、
    前記第1の半導体層に金属元素を添加して加熱し、
    前記第1の半導体層に接して第1の不純物元素を有する第2の半導体層を形成し、
    前記第1の半導体層及び前記第1の不純物元素を有する第2の半導体層を加熱し、
    前記第1の不純物元素を有する第2の半導体層を除去し、
    前記第1の半導体層に第2の不純物元素を添加してソース領域及びドレイン領域を形成し、
    前記ソース領域及び前記ドレイン領域に接してソース電極層またはドレイン電極層を形成し、
    前記ソース電極層、前記ドレイン電極層及び前記ゲート絶縁層上に第1の絶縁層を形成し、
    前記第1の絶縁層に前記ソース電極層または前記ドレイン電極層に達する第1の開口部、及び前記第1の絶縁層と前記ゲート絶縁層とに前記第1の電極層に達する第2の開口部を形成し、
    前記第1の開口部及び前記第2の開口部に、前記ソース電極層または前記ドレイン電極層及び前記第1の電極層を電気的に接続する配線層を形成し、
    前記第1の電極層の一部、及び前記配線層を覆う第2の絶縁層を形成し、
    前記第1の電極層上に電界発光層を形成し、
    前記電界発光層上に第2の電極層を形成することを特徴とする表示装置の作製方法。
  19. 請求項17又は請求項18において、前記第1の不純物元素としてHe、Ne、Ar、Kr、Xeから選ばれた一種または複数種を有する半導体層を形成することを特徴とする表示装置の作製方法。
  20. 請求項17乃至19のいずれか一項において、前記第2の不純物元素としてリン、窒素、ヒ素、アンチモン、ビスマスから選ばれた一種または複数種を添加することを特徴とする表示装置の作製方法。
  21. 請求項15乃至20のいずれか一項において、前記導電層、前記ソース電極層及びドレイン電極層は、導電性材料を含む組成物を吐出して選択的に形成することを特徴とする表示装置の作製方法。
  22. 画素領域及び駆動回路領域において、基板上に導電層を形成し、
    前記導電層をレーザ光を用いて露光して、パターニングし、駆動回路領域に第1のゲート電極層及び第2のゲート電極層、画素領域に第3のゲート電極層及び画素電極層を形成し、
    前記第1のゲート電極層、前記第2のゲート電極層、前記第3のゲート電極層、及び前記画素電極層上にゲート絶縁層を形成し、
    前記ゲート絶縁層上に、半導体膜を形成し、
    前記半導体膜に金属元素を添加して加熱し、
    前記半導体膜上にn型を有する半導体膜を形成し、
    前記半導体膜及び前記n型を有する半導体膜を加熱し、
    前記半導体膜及び前記n型を有する半導体膜をパターニングし、駆動回路領域において第1の半導体層、第2の半導体層、第1のn型を有する半導体層、及び第2のn型を有する半導体層を形成し、画素領域において、第3の半導体層及び第3のn型を有する半導体層を形成し、
    第1のn型を有する半導体層、及び第3のn型を有する半導体層を覆う第1のマスクを形成し、
    前記第2のn型を有する半導体層にp型を付与する不純物元素を添加し、前記第2のn型を有する半導体層をp型を有する半導体層に反転し、
    前記第1のn型を有する半導体層に接して第1のソース電極層及び第1のドレイン電極層を、前記p型を有する半導体層に接して第2のソース電極層及び第2のドレイン電極層を、前記第3のn型を有する半導体層に接して第3のソース電極層及び第3のドレイン電極層を形成し、
    前記第1のソース電極層、前記第1のドレイン電極層、前記第2のソース電極層、前記第2のドレイン電極層、前記第3のソース電極層、前記第3のドレイン電極層及び前記ゲート絶縁層上に絶縁層を形成し、
    前記絶縁層に前記第3のソース電極層または前記第3のドレイン電極層に達する第1の開口部と、
    前記絶縁層及び前記ゲート絶縁層に、前記画素電極層に達する第2の開口部を形成し、
    前記第1の開口部及び前記第2の開口部に、前記第3のソース電極層または前記第3のドレイン電極層及び前記画素電極層を電気的に接続する配線層を形成することを特徴とする表示装置の作製方法。
  23. 画素領域及び駆動回路領域において、基板上に導電層を形成し、
    前記導電層をレーザ光を用いて露光して、パターニングし、駆動回路領域に第1のゲート電極層及び第2のゲート電極層、画素領域に第3のゲート電極層及び第1の電極層を形成し、
    前記第1のゲート電極層、前記第2のゲート電極層、前記第3のゲート電極層、及び前記第1の電極層上にゲート絶縁層を形成し、
    前記ゲート絶縁層上に、半導体膜を形成し、
    前記半導体膜に金属元素を添加して加熱し、
    前記半導体膜上にn型を有する半導体膜を形成し、
    前記半導体膜及び前記n型を有する半導体膜を加熱し、
    前記半導体膜及び前記n型を有する半導体膜をパターニングし、駆動回路領域において第1の半導体層、第2の半導体層、第1のn型を有する半導体層、及び第2のn型を有する半導体層を形成し、画素領域において、第3の半導体層及び第3のn型を有する半導体層を形成し、
    第1のn型を有する半導体層、及び第3のn型を有する半導体層を覆う第1のマスクを形成し、
    前記第2のn型を有する半導体層にp型を付与する不純物元素を添加し、前記第2のn型を有する半導体層をp型を有する半導体層に反転し、
    前記第1のn型を有する半導体層に接して第1のソース電極層及び第1のドレイン電極層を、前記p型を有する半導体層に接して第2のソース電極層及び第2のドレイン電極層を、前記第3のn型を有する半導体層に接して第3のソース電極層及び第3のドレイン電極層を形成し、
    前記第1のソース電極層、前記第1のドレイン電極層、前記第2のソース電極層、前記第2のドレイン電極層、前記第3のソース電極層、前記第3のドレイン電極層及び前記ゲート絶縁層上に第1の絶縁層を形成し、
    前記第1の絶縁層に前記第3のソース電極層または前記第3のドレイン電極層に達する第1の開口部と、
    前記第1の絶縁層及び前記ゲート絶縁層に、前記第1の電極層に達する第2の開口部を形成し、
    前記第1の開口部及び前記第2の開口部に、前記第3のソース電極層または前記第3のドレイン電極層及び前記第1の電極層を電気的に接続する配線層を形成し、
    前記第1の電極層の一部、及び前記配線層を覆う第2の絶縁層を形成し、
    前記第1の電極層上に電界発光層を形成し、
    前記電界発光層上に第2の電極層を形成することを特徴とする表示装置の作製方法。
  24. 請求項22又は請求項23において、前記導電層、前記第1のソース電極層、前記第1のドレイン電極層、前記第2のソース電極層、前記第2のドレイン電極層、前記第3のソース電極層、及び前記第3のドレイン電極層は、導電性材料を含む組成物を吐出して選択的に形成することを特徴とする表示装置の作製方法。
  25. 請求項22乃至24いずれか一項において、前記第1の絶縁層及び前記第2の絶縁層は、絶縁性材料を含む組成物を吐出して選択的に形成することを特徴とする表示装置の作製方法。
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