JP2006079831A - 燃料電池セル及びセルスタック - Google Patents

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Abstract

【課題】集電部材を用いてのセルの連結を低い接触抵抗で行うことが可能な固体電解質型燃料電池セルを提供する。
【解決手段】ガス通路を有するガス透過性の導電性支持基板を有し、該導電性支持基板の少なくとも一方の面に、内側電極層、固体電解質層及び外側電極層が、この順に積層されており、該導電性支持基板の他方の面にはインターコネクタが設けられている燃料電池セルにおいて、前記外側電極層上には、貴金属成分からなる第1の集電補助層が設けられており、前記インターコネクタ上には、P型半導体層が設けられ、該P型半導体層上には、貴金属成分からなる第2の集電補助層が形成されていることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、固体電解質型燃料電池セル及びセルスタックに関するものである。
次世代エネルギーとして、近年、燃料電池セルのスタックを収納容器内に収容した燃料電池が種々提案されている。
図1は、従来の固体電解質型燃料電池のセルスタックの概略構造を示すもので、このセルスタックは、複数の燃料電池セル1を整列集合させ、隣り合う一方の燃料電池セル1aと他方の燃料電池セル1bとの間に金属フェルトからなる集電部材5を介在させ、一方の燃料電池セル1aの燃料極7と他方の燃料電池セル1bの酸素極(空気極)11とを電気的に接続して構成されている。
燃料電池セル1(1a、1b)は、円筒状のサーメットからなる燃料極7(内部が燃料ガス通路となる)の外周面に、固体電解質9、導電性セラミックスからなる酸素極11を順次設けて構成されており、固体電解質9や酸素極11によって覆われていない燃料極7の表面には、インターコネクタ13が設けられている。図1から明らかなように、このインターコネクタ13は、酸素極11に接続しないように燃料極7と電気的に接続されている。
インターコネクタ13は、燃料ガス及び空気等の酸素含有ガスで変質しにくい導電性セラミックスにより形成されているが、この導電性セラミックスは、燃料極7の内部を流れる燃料ガスと酸素極11の外側を流れる酸素含有ガスとを確実に遮断するために、緻密なものでなければならない。
また、互いに隣り合う燃料電池セル1a,1bの間に設けられる集電部材5は、インターコネクタ13を介して一方の燃料電池セル1aの燃料極7に電気的に接続され、且つ他方の燃料電池セル1bの酸素極11に直接接続されており、これにより、隣り合う燃料電池セルは、直列に接続されている。
燃料電池は、上記の構造を有するセルスタックを収納容器内に収容して構成され、燃料極7の内部に燃料ガス(水素)を流し、酸素極11に空気(酸素)を流して1000℃程度で発電される。
上述した燃料電池を構成する燃料電池セルにおいては、一般に、燃料極7が、Niと、所謂安定化ジルコニアと称されるYを含有するZrO(YSZ)とから形成され、固体電解質9が安定化ジルコニア(YSZ)から形成され、酸素極11はランタンマンガネート系のペロブスカイト型複合酸化物から構成されている。
また、近年では、金属材料が使用できるように、固体電解質型燃料電池の作動温度を800〜900℃程度に下げる試みがなされており、固体電解質のイオン伝導性を高める、その厚みを薄くするなどの改良された燃料電池セル用の固体電解質が提案されている(特許文献1参照)。
また、一般的に、燃料電池では、これらの燃料電池セルを複数、電気的に連結して発電が行われるように構成されており、このような燃料電池セルの連結には、導電材からなる集電部材が用いられ、一方の燃料電池セルの外側電極と、他方の燃料電池セルの内側電極に連結されたインターコネクタとが集電部材を介して電気的に直列に連結されている。
しかし、インターコネクタに直接、集電部材を介して連結すると、接触抵抗が大きくなり、発電性能が低下するという問題があった。このため、インターコネクタ上にPt等の金属の接合層を設け、この接合層を介して直接外側電極と連結させることで接触抵抗を小さくすることが提案されている(特許文献2参照)。
更に、近年では外側電極と集電部材が接触する部分にもガスを供給する目的で、例えば、Ag等の金属繊維を編み込んだフェルト状の接合層を用いることが提案されている(特許文献3、4参照)。
特表1996−503193号 特開1998−106611号 特開2003−317725号 特表2003−510788号
しかしながら、接合層として金属フェルトを用いた場合には、接合層の電気的な抵抗が高いために、集電ロスが生じ、燃料電池セルの発電量の総和よりも、燃料電池としての性能が極端に低くなるという問題があった。
また、インターコネクタ上に設けられた接合層を介して直接他のセルの外側電極と連結させた場合、発電時の作動温度(例えば800℃〜900℃)という高温に曝され続けると、接合層である金属が劣化してしまい、集電抵抗が増大するという問題があった。
従って本発明の目的は、集電部材を用いてのセルの連結を低い接触抵抗で行うことが可能な固体電解質型燃料電池セルを提供することにある。
本発明の他の目的は、セル間の接触抵抗が低減され、且つ高温の作動温度に曝されてもセル間を連結している集電部材の劣化が有効に抑制され、長期にわたって高い発電性能を維持できる固体電解質型燃料電池セルスタックを提供することにある。
本発明の更に他の目的は、集電部材による外側電極へのガスの供給阻害が有効に抑制されている燃料電池セルスタックを提供することにある。
本発明によれば、ガス通路を有するガス透過性の導電性支持基板を有し、該導電性支持基板の少なくとも一方の面に、内側電極層、固体電解質層及び外側電極層が、この順に積層されており、該導電性支持基板の他方の面にはインターコネクタが設けられている燃料電池セルにおいて、
前記外側電極層上には、貴金属成分からなる第1の集電補助層が設けられており、
前記インターコネクタ上には、P型半導体層が設けられ、該P型半導体層上には、貴金属成分からなる第2の集電補助層が形成されていることを特徴とする燃料電池セルが提供される。
本発明によれば、また、ガス通路を有し且つ内側電極形成材料からなるガス透過性の導電性支持基板を有し、該導電性支持基板の少なくとも一方の面に、固体電解質層及び外側電極層が、この順に積層されており、該導電性支持基板の他方の面にはインターコネクタが設けられている燃料電池セルにおいて、
前記外側電極層上には、貴金属成分からなる第1の集電補助層が設けられており、
前記インターコネクタ上には、P型半導体層が設けられ、該P型半導体層上には、貴金属成分からなる第2の集電補助層が形成されていることを特徴とする燃料電池セルが提供される。
本発明によれば、さらに、上記燃料電池セルの複数を電気的に直列に接続してなるセルスタックにおいて、隣り合う燃料電池セルの第1の集電補助層と第2の集電補助層とが、金属乃至合金製のフラットな接合面を有する集電部材によって接合されていることを特徴とするセルスタックが提供される。
本発明の燃料電池セルにおいては、外側電極層上に貴金属成分からなる第1の集電補助層が設けられ、さらには内側電極層に電気的に接続されているインターコネクタ上には、P型半導体層が設けられ、さらに、P型半導体層上に貴金属成分からなる第2の集電補助層が形成されているため、セルを集電部材によって連結してセルスタックを構成するときには、このような低電気抵抗の第1の集電補助層と第2の集電補助層とが集電部材によって電気的に接続されることとなり、セル間の接触抵抗を有効に低減でき、高い発電性能を確保することができる。特に第1及び第2の集電補助層は、貴金属成分により形成されているため、外側電極層やP型半導体層よりも電子伝導性が高く、集電に際しての電位降下を低減させ、集電効率を高め、高い発電性能を確保できる。
本発明の燃料電池セルにおいては、前記内側電極層が燃料極層であり、外側電極層が酸素極層であることが好ましい。このような燃料電池セルでは、導電性支持基板の内部に形成されているガス通路に燃料ガス(水素)が供給され、セルの外部(外側電極層の外面)に空気等の酸素含有ガスが供給されることとなるため、特にコストの高い燃料ガスの有効利用を図ることができる。
また、インターコネクタ上に形成されているP型半導体層は、20%以上の気孔率を有し、且つ5μm以上の最大表面粗さRmax(JIS B 0601)を有していることが好ましい。このようなP型半導体層を形成した場合には、アンカー効果によって、特に第2の集電補助層が強固に接続されて界面剥離を有効に抑制できると同時に、P型半導体層と第2の集電補助層との間の電気的接点を増大させることができ、集電ロスを大幅に低減させることができ、高い発電性能を確保することができる。
さらに、前記第1の集電補助層は、外側電極層上に間欠的に複数形成されていることが好ましい。これにより、複数のセルスタックを集電部材により接続してセルスタックを構成したとき、隣り合うセル間の間に、適度な大きさのガス供給空間を形成し、外側電極層に十分な量のガスを供給することができる。
第1及び第2の集電補助層の形成成分である前記貴金属は、酸化されにくいという点で、Pt,Ag、Pdまたはこれらの合金乃至混合物であることが好ましい。
また、前記第1及び第2の集電補助層は、貴金属以外に、高融点金属成分を副成分として含有していることが好適である。このような高融点金属成分の使用により、高温に曝されたときの貴金属の焼結や揮発を防止し、高温での接触抵抗の増大を回避することができる。
前記P型半導体層は、AサイトにLaを含有するペロブスカイト型酸化物から形成されていることが好ましい。このようなP型半導体層は、インターコネクタよりも電子伝導性が高く、接触抵抗による電位降下を低減させ、集電性能を高める上で有利である。
上記のような燃料電池セルの複数を集電部材で接合した本発明のセルスタックにおいては、隣り合うセルの第1の集電補助層と第2の集電補助層とが金属乃至合金製のフラットな接合面を有する集電部材によって接合されているため、高い接合強度を確保し、且つセル間の接触抵抗を低減させ、集電ロスを低減させることができる。
かかるセルスタックにおいて、前記集電部材は、表面に、主成分として貴金属を含み且つ副成分として高融点金属を含む導電性保護膜を有していることが好ましい。このような導電性保護膜を設けた場合には、集電部材の酸化による高抵抗化を有効に抑制することができ、特に外側電極層を酸素極層とした燃料電池セルが使用されているときに(セル外部に酸素含有ガスが流される)、特に有効である。
また、前記集電部材は、板状の基部と、該基部から櫛歯状に延びている複数の櫛歯状接合部とを有していることが好ましい。このような櫛形の集電部材を用いたときには、集電部材による外側電極層へのガス供給阻害を回避し、外側電極への十分なガス供給量を確保できる。
さらに、前記複数の櫛歯状接合部とは互い違いに、屈曲もしくは傾斜した足部を介して複数の角柱針状突起が前記基部から延びており、該複数の角柱針状突起は、前記櫛歯状接合部とは異なる接合部を形成していることが好ましい。即ち、このような構造の集電部材では、一方の接合部が外側電極層上の第1の集電補助層に接合され、他方の接合部がP型半導体層上の第2の集電補助層に接合されるため、隣り合うセル間に適度な大きさのガス供給空間を確保することができ、外側電極層に対するガス供給量を確保する上で極めて有利である。また、一方の接合部を形成する角柱針状突起が弾性を有しているため、振動等を生じた場合にも確実な接合を確保することができる。
また、前記集電部材は、平板状基部の上面及び下面のそれぞれに、フラットな上面あるいは下面を有する接合突部が適当な間隔で配列されているような形態を有していてもよい。このような形態の集電部材を用いた場合にも、隣り合うセル間に適度な大きさのガス供給空間を確保することができ、外側電極層に対するガス供給量を十分に確保することができる。
本発明を、以下添付図面に示す具体例に基づいて詳細に説明する。
図2は、本発明の燃料電池セルの好適例の構造を示す図であり、図2中、(a)は横断面図、(b)は部分斜視図である。
図3は、図2の燃料電池セルの要部を拡大して示す図であり、図3中、(a)は部分拡大縦断面図であり、(b)は、一方の面の部分拡大平面図であり、(c)は他方の面の部分拡大平面図である。
図4は、図1の燃料電池セルから形成されたセルスタックの構造を示す図である。
図5は、図4のセルスタックの組み立てに使用される集電部材の好適例を示す図である。
図6は、図5のセルスタックを用いて形成される発電ユニットの構造を示す概略斜視図である。
図2及び図3、特に図2を参照して、全体として30で示されている本発明の燃料電池セルは、断面が扁平状で、全体的に見て楕円柱状の支持基板31を備えている。支持基板31の内部には、適当な間隔で複数の燃料ガス通路31aが形成されており、燃料電池セル30は、この支持基板31上に各種の部材が設けられた構造を有している。このような燃料電池セル30の複数を、図4に示すように、集電部材20を用いて互いに直列に接続することにより、燃料電池を構成するセルスタックが形成される。
図2において、支持基板31は、平坦部と平坦部の両端の弧状部とからなっている。平坦部の両面は互いにほぼ平行に形成されており、支持基板31の平坦部の一方の面と両側の弧状部を覆うように内側電極層となる燃料極層32が設けられており、さらに、この燃料極層32を覆うように、緻密質な固体電解質層33が積層されており、この固体電解質層33の上には、燃料極層32と対面するように、平坦部の一方の表面に、外側電極層となる酸素極層34が積層されている。また、燃料極層32及び固体電解質層33が積層されていない平坦部の他方の表面には、インターコネクタ35が設けられている。
また、上記の燃料電池セル30において、燃料極層32及び固体電解質層33の両端は、インターコネクタ35の両端部とオーバーラップする位置まで延びており、インターコネクタ35の両端は、燃料極層32及び固体電解質層33の両端部分の上に重なっている。これにより、支持基板31の表面が外部に露出せず、ガスのリークを確実に防止できるように構成されている。また、インターコネクタ35の上面には、集電のためのP型半導体層36が設けられており、インターコネクタ35の下側には、支持基板31との接合強度を高めるために、必要により接合層37が設けられる。この接合層37の両端部分も、燃料極層32及び固体電解質層33の両端部分とオーバーラップしている。
また、固体電解質層33と酸素極層34との間には、必要により、拡散防止層38が設けられており、固体電解質層33と酸素極層34間での元素拡散による界面絶縁層の形成を抑制できるようになっている。
本発明においては、上記の酸素極層34上に第1の集電補助層39aが設けられ、P型半導体層36上には、第2の集電補助層39bが設けられている(図1及び図2参照)。
上記のような構造の燃料電池セル30では、燃料極層32の酸素極層34と対面している部分が燃料極として作動して発電する。即ち、酸素極層34の外側に空気等の酸素含有ガスを流し、且つ支持基板31内のガス通路に燃料ガス(水素)を流し、所定の作動温度まで加熱することにより、酸素極層34で下記式(1)の電極反応を生じ、また燃料極層32の燃料極となる部分では例えば下記式(2)の電極反応を生じることによって発電し、かかる発電によって生成した電流は、インターコネクタ35を介して集電される。
酸素極層34: 1/2O+2e → O2− (固体電解質) (1)
燃料極層32: O2− (固体電解質)+ H → HO+2e…(2)
即ち、図4に示されているように、上記のような構造の燃料電池セル30の複数を、集電部材20により互いに直列に接続することによりセルスタックを形成し、このセルスタックを所定の収容容器に収容して、燃料ガス(水素)及び酸素含有ガスを所定の部位に流すことにより、燃料電池として機能させることができる。
(支持基板31)
支持基板31は、燃料ガスを燃料極まで透過させるためにガス透過性であること、及びインターコネクタ35を介しての集電を行うために導電性であることが要求される。このことから、支持基板31は鉄属金属成分と特定の希土類酸化物とから支持基板31を構成することが望ましい。
鉄族金属には、鉄、ニッケル及びコバルトがあり、本発明では、何れをも使用することができるが、安価であること及び燃料ガス中で安定であることからNi及び/またはNiOを鉄族成分として含有していることが好ましい。
また希土類酸化物成分は、支持基板31の熱膨張係数を、固体電解質層33と近似させるために使用されるものであり、高い導電率を維持し且つ固体電解質層33等への拡散を防止するために、Y,Lu,Yb,Tm,Er,Ho,Dy,Gd,Sm,Prからなる群より選ばれた少なくとも1種の希土類元素を含む酸化物が、上記鉄族成分と組合せで使用される。このような希土類酸化物の具体例としては、Y、Lu、Yb、Tm、Er、Ho、Dy、Gd、Sm、Prを例示することができ、特に安価であるという点で、Y、Ybが好適である。
尚、支持基板31を構成する鉄族金属成分と希土類酸化物成分とは、良好な導電率を維持し且つ適度な熱膨張係数を有するために、一般に、35:65乃至65:35の体積比で存在することが好適である。
また、支持基板31の平坦部の長さは、通常、15〜35mm、支持基板31の厚みは1〜3.5mm程度であることが望ましい。これにより、セル構成成分の実抵抗値を低くできるからである。
(燃料極層32)
本発明において、燃料極層32は、前述した式(2)の電極反応を生じせしめるものであり、それ自体公知の多孔質の導電性セラミックスから形成される。例えば、希土類元素が固溶しているCeO(希土類セリア)又は希土類元素が固溶しているZrO(安定化ジルコニア)と、Ni及び/またはNiOとから形成される。
燃料極層32中の希土類セリアまたは安定化ジルコニアの含量は、35乃至65体積%の範囲にあるのが好ましく、またNi或いはNiO含量は、65乃至35体積%であるのがよい。さらに、この燃料極層32の開気孔率は、15%以上、特に20乃至40%の範囲にあるのがよく、その厚みは、5〜30μmであることが望ましい。例えば、燃料極32の厚みがあまり薄いと、性能が低下するおそれがあり、またあまり厚いと、固体電解質層33と燃料極32との間で熱膨張差による剥離等を生じるおそれがある。
(固体電解質33)
燃料極層32上に設けられている固体電解質層33は、特に限定されるものではないが、一般に3〜15モル%の希土類元素が固溶したZrO(安定化ジルコニア)の緻密質なセラミックスから形成されている。ジルコニアに固溶している希土類元素としては、Sc,Y,La,Ce,Pr,Nd,Pm,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,Luを例示することができるが、高イオン伝導度であるという点からYb、Scが望ましい。
この固体電解質層33を形成する安定化ジルコニアセラミックスは、ガス透過を防止するという点から、相対密度(アルキメデス法による)が93%以上、特に96%以上の緻密質であることが望ましく、且つその厚みが10〜50μmであることが望ましい。
(酸素極層34)
酸素極層34は、所謂ABO型のペロブスカイト型酸化物からなる導電性セラミックスから形成される。かかるペロブスカイト型酸化物としては、遷移金属ペロブスカイト型酸化物、特にAサイトにLaを有するLaMnO系酸化物、LaFeO系酸化物、LaCoO系酸化物の少なくとも1種が好適であり、600〜1000℃程度の作動温度での電気伝導性が高いという点からLaFeO系酸化物が特に好適である。尚、上記ペロブスカイト型酸化物においては、AサイトにLaと共にSrなどが存在していてもよいし、さらにBサイトには、FeとともにCoやMnが存在していてもよい。
また、酸素極層34は、ガス透過性を有していなければならず、従って、酸素極層34を形成する導電性セラミックス(ペロブスカイト型酸化物)は、開気孔率が20%以上、特に30乃至50%の範囲にあることが望ましい。このような酸素極層34の厚みは、集電性という点から10〜100μmであることが望ましい。
尚、外側電極層であるこの酸素極層34は、図3(a)の部分拡大縦断面図にも示されているように、支持基板31の平坦部の一部分に形成されていてもよい。
(インターコネクタ35)
上記の酸素極層34に対面するように、支持基板31上に設けられているインターコネクタ35は、導電性セラミックスからなるが、燃料ガス(水素)及び酸素含有ガスと接触するため、耐還元性、耐酸化性を有していることが必要である。このため、かかる導電性セラミックスとしては、一般に、ランタンクロマイト系のペロブスカイト型酸化物(LaCrO系酸化物)が使用される。また、支持基板31の内部を通る燃料ガス及び支持基板31の外部を通る酸素含有ガスのリークを防止するため、かかる導電性セラミックスは緻密質でなければならず、例えば93%以上、特に95%以上の相対密度を有していることが好適である。
かかるインターコネクタ35は、ガスのリーク防止と電気抵抗という点から、100〜500μmの厚みを有していることが望ましい。即ち、この範囲よりも厚みが薄いと、ガスのリークを生じやすく、またこの範囲よりも厚みが大きいと、電気抵抗が大きく、電位降下により集電機能が低下してしまうおそれがあるからである。
(P型半導体層36)
インターコネクタ35の外面(上面)に設けられているP型半導体層36は、図4に示されているように集電部材20を用いてのセルの接合によりセルスタックを構成したときに、集電部材20とインターコネクタ35との間に介在させることにより、接触抵抗による電位降下を少なくするためのものであり、これにより、集電性能の低下を有効に回避することが可能となり、例えば、一方の燃料電池セル30の酸素極層34からの電流を、他方の燃料電池セル30の支持基板31に効率良く伝達できる。
このようなP型半導体層36は、例えば遷移金属ペロブスカイト型酸化物により形成することができる。この遷移金属ペロブスカイト型酸化物としては、インターコネクタ35を構成するLaCrO系酸化物よりも電子伝導性が大きいもの、例えば、BサイトにMn、Fe、Coなどが存在するLaMnO系酸化物、LaFeO系酸化物、LaCoO系酸化物などの少なくとも一種が好適であり、特に電位降下を防止するという点で、酸素極層34の形成に使用されているものが好適である。
また、P型半導体層36の厚みは、一般に、30乃至100μmの範囲にあることが好ましく、さらにアンカー効果により後述する第2の集電補助層39bとの接合力を高め、しかも電気的接点を増大させるために、開気孔率が20%以上、特に30乃至50%の範囲にあり、且つ粗面加工などにより、5μm以上の最大表面粗さRmax(JIS B 0601)を有していることが好ましい。これにより、集電ロスを大幅に低減させることができ、高い発電性能を確保することができる。
尚、このP型半導体層36は、集電部材20を用いてのセル間の接合に際して(図4参照)、集電部材20と各セル30(第1の集電補助層31a或いは第2の集電補助層39b)との間に十分な接合面積を確保できる限り、インターコネクタ35の上面の全面にわたって設ける必要はなく、図2(b)に示されているように、その上面の一部分に形成されていてもよい。
(接合層37)
接合層37は、支持基板31とインターコネクタ35との接合強度を高めるために設けられる接着層であり、Ni金属及び/又はNi金属の酸化物と希土類で安定化したジルコニアからなり、接合層37中の安定化ジルコニア含量は、35乃至45体積%の範囲にあるのが好ましく、またNi或いはNiO含量は、65乃至55体積%であるのがよい。この接合層37においては、そのNi含量を、通常、燃料極層32のNi含有量よりも大きくすることが、電位降下を小さくする上で好適である。また、接合層37の厚みは10μm以下であることが望ましい。10μm以下の薄さにすることで、インターコネクタのクラック発生、インターコネクタの支持基板31からの剥離等を有効に抑えることができるからである。
(拡散防止層38)
固体電解質層33と、酸素極層34との間に設けられる拡散防止層38は、この拡散防止層は、酸素極層34と固体電解質層33との間でのLa等の元素拡散によって界面に絶縁層が形成されての出力低下を防止するためのものである。従って、このような元素拡散を遮断或いは抑制し得るのであれば、その材質は特に制限されないが、一般には、Smが固溶したCeOからなる複合酸化物から形成される。この複合酸化物は、下記一般式;
(CeO1−x(SmO1.5
式中、xは、0<x≦0.3、特に0.1≦x≦0.2の数である、
で表される組成を有していることが、電気抵抗を低減するという点から好適である。
(第1及び第2の集電補助層39a,39b)
本発明において、外部電極層である酸素極層34の上面には、第1の集電補助層39aが設けられ、内側電極層である燃料極層32に導通しているインターコネクタ35上のP型半導体層36の上面には、第2の集電補助層39bが設けられる。即ち、集電部材20を用いての複数のセルの接合によりセルスタック(図4)を組み立てる場合、一方のセルのインターコネクタ35(或いはP型半導体層36)と他方のセルの酸素極層34とを、直接、導電性の集電部材20で接合すると、接触抵抗が大きく、電位降下が大きくなってしまい、集電性能が低下してしまう。しかるに、酸素極層34上に形成された第1の集電補助層39aと、P型半導体層36上に形成された第2の集電補助層39bとを集電部材20で接合することにより、接触抵抗が小さくなり、電位降下が低減され、集電性能の低下を有効に回避することが可能となり、例えば、一方の燃料電池セル30の酸素極層34からの電流を、他方の燃料電池セル30の支持基板31に効率良く伝達できるのである。
これらの集電補助層39a,39bは、貴金属により形成されるが、特に酸素含有ガス雰囲気下で酸化され難い、Pt、Ag、Pd、またはこれらの合金もしくは混合物等により形成することが好適である。さらに、これらの集電補助層39a,39bは、副成分として高融点金属、例えばRh、Ti、Siの少なくとも1種を含有していてもよい。このような高融点金属を含有させることにより、高温(例えばセル30の作動温度)に曝されたときの貴金属の焼結を抑制することができ、その結果、収縮による固体電解質層33からの酸素極層34の剥離、あるいはインターコネクタ35からのP型半導体層36の剥離を防止できる。また、貴金属の揮発を防ぐことができ、その結果、集電抵抗を抑制できる。このような高融点金属の含量は、貴金属の優れた導電性が損なわれない限り特に制限されないが、一般的には、2質量%以下、特に0.1乃至1.5質量%の範囲で集電補助層39a,39b中に含まれているのがよい。
また、これら集電補助層39a,39bの厚みは、所定の電位降下抑制機能を発現させるために、10乃至80μmの範囲にあることが好ましい。
さらに、本発明においては、酸素極層34上の第1の集電補助層39aは、特に図3(a),(b)に示されているように、酸素極層34の全面に形成せず、適当な間隔をおいて、酸素極層34の外面に、複数個、形成することが好適である。即ち、酸素極層34の全面を第1の集電補助層39aで覆ってしまうと、酸素極層34への酸素含有ガスの供給が遮断され、出力低下を引き起こしてしまうおそれがあるからである。従って、酸素極層34へのガス供給を有効に行い、且つ集電ロスを有効に低減させるため、集電補助層39aは、酸素極層34の外面の面積当り、30%〜80%の割合で存在していることが望ましい。
尚、第2の集電補助層39bに関しては、これをP型半導体層36の上面全体にわたって形成しても格別の弊害は生じないが、コストの低減等の見地から、前述した集電部材20と上記第1の集電補助層39aとの接合が確実に行われる範囲で、図3(a),(c)に示されているように、P型半導体層36の上面の一部を覆うように、第1の集電補助層39aと同様、間欠的に第2の集電補助層39bを形成するのがよい。
尚、図2の燃料電池セルにおいては、層構造を逆にすることもでき、例えば支持基板31上に、内側電極層として酸素極層34を形成し、その上に固体電解質層33及び燃料極層32(外側電極層となる)が形成された層構造とすることも可能である。この場合には、支持基板31の内部空間に酸素含有ガスが流され、外部に燃料ガスが流されることとなり、第1の集電補助層39aは、燃料極層32上に形成されることとなる。但し、燃料ガスの有効利用という点で、図2に示す層構造とすることが好ましい。
また、上記の例では、導電性支持基板31と燃料極層32とが別個の材料で形成され、独立した部材として形成されているが、かかる導電性支持基板31を燃料極層形成材料で形成することもできる。即ち、この場合には、導電性支持基板31自体が燃料極となるため、燃料極層32を形成する必要がない。
(燃料電池セルの製造)
以上のような構造を有する燃料電池セルは、図2に示されているものを例にとると、以下のようにして製造される。
先ず、所定の鉄族金属成分(例えばNiやNiO)の粉末と、希土類元素酸化物(例えばY)の粉末と、有機バインダーと、溶媒を混合して成形用スラリーを調製し、このスラリーを用いて、常法にしたがい、所定形状の支持基板用成形体を作製する。
また、所定の微細な粒径を有する希土類セリア粉末又は安定化ジルコニア粉末と、Ni及び/又はNiO粉末とを所定量比で混合した混合粉末に、有機バインダーと、溶媒と、市販の分散剤とを加えて燃料極層用スラリーを調製する。このスラリーを、前記支持基板成形体の所定位置に、スクリーン印刷法等の方法で所定厚みに塗布し、80〜150℃の温度で乾燥し、燃料極コーティング層を形成する。
次に、安定化ジルコニア粉末等の固体電解質原料粉末と、有機バインダーと、溶媒を混合し、所定の成形手段でシート状の固体電解質成形体を作製する。この固体電解質成形体の所定位置に、前記燃料極層用スラリーを塗布し、スラリー塗布層が前記の燃料極コーティング層に当接するようにして、前記支持基板成形体に巻き付けて積層成形体を作製する。この場合、固体電解質成形体の両端面の間に、インターコネクタを設ける空間が残るように、支持基板成形体の一部の平坦面が露出するようにしておく。この積層成形体を、80〜150℃の温度で乾燥し、酸素含有雰囲気中で800〜1100℃で脱脂及び仮焼を行って積層仮焼体を得る。
次に、Smが固溶したCeOからなる複合酸化物の粉末などの拡散防止層用原料粉末に、アクリル系バインダー等の有機バインダーと、トルエン等の溶媒とを加えてスラリー調製し、このスラリーを、得られた積層仮焼体の固体電解質仮焼体上に、スクリーン印刷にて塗布後、乾燥し、拡散防止層用のコーティング層を形成する。
尚、上記の拡散防止層用原料粉末は、レーザー光散乱法で求めた平均粒径(マイクロトラック法にて測定した平均粒径)と、比表面積から求めた擬似的球の直径から算出される凝集度が、5〜35、特に5〜13の範囲となるように粒度調整されていることが、焼成収縮を抑制し、固体電解質層33の剥離やクラック発生を防止し、さらには発電性能の低下を防止する上で望ましい。このような粒度調整は、例えば所定の酸化物粉末を、イソプロピルアルコール(IPA)などの溶媒を用いて振動ミル又はボールミルにて粉砕し、次いで900℃程度の温度で仮焼処理をし、さらにボールミルにて解砕処理することにより行うことができる。
さらに、ランタン−クロム系酸化物粉末などのインターコネクタ用原料酸化物粉末と、有機バインダーと、溶媒を混合してスラリーを調製し、所定の成形手段によって、シート状のインターコネクタ成形体を作製する。
また、Ni及び/又はNiO粉末及び安定化ジルコニア粉末などを用い、これらを、有機バインダー、溶媒と混合してスラリーを調製し、このスラリーを上記インターコネクタ成形体の片方の面に塗布し、接合層用コーティング層を形成する。
このようにして接合層用コーティング層が片面に形成されたインターコネクタ成形体を、前記で作製された積層仮焼体に積層する。この際、接合層用コーティング層が積層仮焼体における支持基板仮焼体の露出面に当接し、且つインターコネクタ成形体の両端部が、固体電解質仮焼体の両端部にオーバーラップするように積層する。
このようにして、支持基板仮焼体に、燃料極層仮焼体、固体電解質仮焼体、拡散防止層用コーティング層が順次積層され、且つ支持基板仮焼体の露出面に接合層用コーティング層を介してインターコネクタ成形体が積層された積層成形体を得る。なお、各成形体やコーティング層等は、ドクターブレードによるシート成形や印刷、スラリーディップ、スプレーによる吹き付けなどにより作製することができる。
上記の積層成形体を脱脂処理し、酸素含有雰囲気中で1300〜1600℃で同時焼成して積層焼結体を得る。
次に、遷移金属ペロブスカイト型酸化物粉末等の酸素極層用粉末と、溶媒と、市販の分散剤とを混合したスラリーを調製し、用いてシート状の酸素極層成形体を作製する。
上記の酸素極層成形体を、前記で作成された積層焼結体上に形成された拡散防止層上に積層し、さらにインターコネクタ上に、P型半導体層用材料(例えば、LaFeO系酸化物粉末)と溶媒を含むスラリーを、ディッピング等により塗布し、酸素含有雰囲気中で900〜1200℃で焼き付けることにより、酸素極層及びP型半導体層を形成する。
最後に、Ag等の金属及び必要によりRh等の高融点金属を含む集電補助層用ペーストを、スクリーン印刷法等により所定のパターンで、酸素極層及びP型半導体層に塗布し、700〜900℃で脱脂、焼付けて第1及び第2の集電補助層を形成することで、図2に示す構造の本発明の燃料電池セル30を製造することができる。
尚、燃料電池セル30は、酸素含有雰囲気での焼成により、燃料極層32中のNi成分が、NiOとなっているため、その後、ガス流路31aから還元性の燃料ガスを流し、NiOを800〜1000℃で還元処理する。また、この還元処理は発電時に行ってもよい。
(セルスタック)
上記の燃料電池セル30は、その複数を、図4に示すように、集電部材20により、一方のセルの第1の集電補助層39aと隣り合うセルの第2の集電補助層39bとを接合することにより、燃料電池を構成するセルスタックを形成することができる。また、このセルスタックの複数は、サイドバイサイドに配列され、互いに金属板等の集電プレート21により互いに直列に接続され、電流が取り出されるようになっている。図4の例では、2つのセルスタックが配置されており、それぞれ発電ユニットA,Bを形成している。
上記のような本発明のセルスタックにおいては、隣り合うセルの第1の集電補助層39aと第2の集電補助層39bとを接合する集電部材20が金属乃至合金製のフラットな接合面を有するものであり、このような集電部材20の使用により、高い接合強度を確保し、且つセル間の接触抵抗を低減させ、集電ロスを低減させることができる。例えば、フェルト材を集電部材として使用した場合には、接触抵抗が高くなってしまい、集電ロスが大きくなってしまう。
また、集電部材20は、表面に、主成分として貴金属を含み且つ副成分として高融点金属を含む導電性保護膜を有していることが好ましい。このような導電性保護膜を設けた場合には、酸化による高抵抗化を有効に抑制することができる。尚、このような導電性保護膜は、前述した第1或いは第2の集電補助層と同様の材料から形成される。
さらに、前記集電部材20は、全体として櫛形形状を有していることが好ましく、例えば板状の基部と、該基部から櫛歯状に延びている複数の櫛歯状接合部とを有していることが好ましい。このような櫛歯状の接合部で第1の集電補助層39aに接合するときには、酸素極層34をできるだけ露出させることができるため、集電部材20による酸素極層34へのガス供給阻害を低減させることができる。
本発明においては、特に図5(a)或いは図5(b)に示されている形態の集電部材20を好適に用いる事ができる。
図5(a)の集電部材は、複数の櫛歯状接合部20aが、板状の基部20bから延びているが、上記の櫛歯状接合部とは互い違いに、屈曲もしくは傾斜した足部を介して複数の角柱針状突起20cが基部20bから延びており、この角柱針状突起(接合部と呼ぶことがある)20cは、上記の櫛歯状接合部20bとは異なる接合部を形成している。即ち、接合部20a,20cは、何れも細長い角柱形状であり、フラットな面を有しているため、面接触で接合することができ、高い接合強度を確保できるばかりか、2つの接合部が形成されているため、一方の接合部(例えば20a)を第1の集電補助層39aに接合し、他方の接合部(例えば20c)を、第2の集電補助層39bに接合することができ、両接合部の間に大きなガス供給空間を確保することができる。従って、酸素極層34に対する酸素含有ガスの供給量を十分に確保することができ、発電性能を低下させることがない。接合部20cを形成する角柱針状突起が弾性を有しているため、振動等を生じた場合にも確実な接合を長期間にわたって確保することができる。
また、図5(b)の集電部材20は、平板状基部20bの上面及び下面のそれぞれに、フラットな上面あるいは下面を有する接合突部20aが適当な間隔で配列されている。このような形態の集電部材20においても、隣り合うセル間に適度な大きさのガス供給空間を確保することができ、酸素極層34に対するガス供給量を十分に確保することができる。
尚、上述した図5(a)或いは図5(b)の集電補助部材20の大きさや、櫛歯状の接合部20a,20c,接合突部20aのピッチ、高さなどのパラメータは、第1の集電補助層39aや第2の集電補助層39bの形成パターンに応じて設定すればよく、何れの場合にも、隣り合うセル間の間隔が1乃至8mm程度となるようなものとすればよい。
尚、上記のようなセルスタックがそれぞれ形成している発電ユニットは、例えば図6に示すような構造となっている。即ち、図6において、全体として50で示す発電ユニットは、燃料電池セル30から形成されているセルスタック45が、上方にガス供給路が露出するように立設して接続されており、このセルスタック45は、マニホールド42に取り付けられている。このマニホールド42は、内部にガス供給空間が形成されており、各セル30のガス供給路がこのガス供給空間に露出するようになっている。
また、上記セルスタック45の上部には、燃料ガス供給管52(及び必要により空気供給管54)が接続された改質器53が配置されており、この改質器53は、改質ガス供給管51が接続され、この供給管51の他端は、上記のマニホールド42に接続されている。即ち、天然ガス等の原料ガスが、上記改質器53に導入され、改質器53で水素含有の燃料ガスに改質され、改質されたガスは、マニホールド42に供給され、セルスタック45を構成する各セル30のガス供給路に供給される。従って、このセルスタック45の外部に空気等の酸素含有ガスを流し、各セル30を所定の作動温度に加熱することにより、発電が行われるようになっている。
即ち、上記のような発電ユニット50を複数配列接続することにより、燃料電池モジュールが構成され、発電が行われる。
尚、セルスタック45のマニホールド42への取り付けは、例えばマニホールド42の上壁に、所定の開口が適当なピッチで形成されている基板を設けておき、この基板の各開口にセルスタック45を構成しているセル30のそれぞれを挿入し、耐熱性に優れたセラミック、ガラス、セメントなどの接合材などによって気密に封止、固定することにより行われる。この場合、ソケット等を用いてセルスタック45をマニホールド42に固定することも可能である。
平均粒径0.5μmのNiO粉末と、Y粉末(平均粒径は0.6〜0.9μm)を、焼成後におけるNiOがNi換算で48体積%、Yが52体積%になるようにして混合し、この混合粉末に、ポアー剤、有機バインダー(ポリビニルアルコール)と、水(溶媒)とを混合して形成した支持基板用スラリーを押出成形し、これを乾燥し、1000℃で仮焼した。
次に、8モル%Yを含有するZrO(YSZ)粉末と、NiO粉末と、有機バインダー(アクリル樹脂)と、溶媒(トルエン)とを混合したスラリーを用いて燃料極層形成用シートを作製し、また、上記YSZ粉末と、有機バインダー(アクリル樹脂)と、トルエンからなる溶媒とを混合したスラリーを用いて、固体電解質層用シートを作製し、これらのシートを積層した。
この積層シートを、上記支持基板用成形体に、その両端間が所定間隔をおいて離間するように(図2参照)巻き付け、乾燥した。
一方、平均粒径2μmのLaCrO系酸化物粉末と、有機バインダー(アクリル樹脂)と、溶媒(トルエン)とを混合したスラリーを用いて、インターコネクタ用シートを作製し、このシートを、上記積層シートにおける支持基板用成形体の露出部分に積層し、支持基板用成形体、燃料極層用シート、固体電解質層用シートからなる焼結用積層シートを作製した。
次に、この焼結用積層シートを脱バインダ処理し、大気中にて1500℃で同時焼成した。
得られた焼結体を、平均粒径2μmのLa0.6Sr0.4Co0.2Fe0.8粉末と、溶媒(ノルマルパラフィン)からなるペースト中に浸漬し、焼結体に形成されている固体電解質層の表面に酸素極用コーティング層を設け、同時に、上記ペーストを焼結体に形成されているインターコネクタの外面に塗布し、P型半導体用コーティング層を設け、1150℃で焼き付けた。
この後、P型半導体表面層を表面粗さ計を用い、最大表面粗さRmaxを求め、その結果を表1に記載した。また、焼結体を横断面方向に一部切り出し、樹脂に埋めた後、観察面を研磨し、該研磨面を走査型電子顕微鏡(SEM)にて観察し、画像解析装置によりP型半導体の気孔率を算出した。
この後、表1に示した貴金属、高融点金属と、溶媒と、分散剤とを混合したペーストを用いて、酸素極層上、P型半導体上にスクリーン印刷し、850℃で焼き付け、第1、第2集電補助層を形成した。
作製した燃料電池セルにおいて、支持基板の平坦部の長さは26mm、厚みは2.8mm、燃料極層の厚みは10μm、固体電解質層の厚みは40μm、酸素極の厚みは50μm、インターコネクタの厚みは100μm、P型半導体層の厚みは50μm、第1、第2集電補助層の厚みは、10μmであった。
そして、図5(a)に示すようなFe、Crを主成分とするフェライト系ステンレス製の櫛歯状で、表面がAg100質量部に対してRhを0.2質量部含むもので被覆された集電部材を、図4に示したように燃料電池セル間であって、第1、第2集電補助層の間に、櫛歯状の集電部材を配置した。
この後、燃料電池セルを電気炉にセットし、燃料電池セルの内部に水素を、外部に空気を導入して850℃で発電試験を行い、さらに電流密度0.5A/cmの条件で100hrの発電試験を行い、その結果を表1に記載した。また、耐久試験後のセルを取り出し、目視にて集電部材、酸素極層及びP型半導体層の剥離の有無を確認し、その結果を表1に記載した。
Figure 2006079831
この表1から、第1、第2集電補助層を有しない試料No.1、2では、初期における発電性能が低く、また、100時間後における発電性能の劣化が著しく、さらに100時間後において集電部材、酸素極層及びP型半導体層の剥離が見られた。一方、本発明の試料では、初期における発電性能が良好であり、しかも100時間後における性能劣化も小さく、集電部材等の剥離も生じないことが判る。
従来公知の燃料電池セルの構造を示す図である。 本発明の燃料電池セルの好適例の構造を示す図であり、図2中、(a)は横断面図、(b)は部分斜視図である。 図2の燃料電池セルの要部を拡大して示す図であり、図3中、(a)は部分拡大縦断面図であり、(b)は、一方の面の部分拡大平面図であり、(c)は他方の面の部分拡大平面図である。 図1の燃料電池セルから形成されたセルスタックの構造を示す図である。 図4のセルスタックの組み立てに使用される集電部材の好適例を示す図である。 図5のセルスタックを用いて形成される発電ユニットの構造を示す概略斜視図である。
符号の説明
20・・・集電部材
30・・・燃料電池セル
31・・・支持基板
31a・・・燃料ガス通路
32・・・燃料極層
33・・・固体電解質層
34・・・酸素極層
35・・・インターコネクタ
36・・・P型半導体層
39a,39b・・・集電補助層

Claims (13)

  1. ガス通路を有するガス透過性の導電性支持基板を有し、該導電性支持基板の少なくとも一方の面に、内側電極層、固体電解質層及び外側電極層が、この順に積層されており、該導電性支持基板の他方の面にはインターコネクタが設けられている燃料電池セルにおいて、
    前記外側電極層上には、貴金属成分からなる第1の集電補助層が設けられており、
    前記インターコネクタ上には、P型半導体層が設けられ、該P型半導体層上には、貴金属成分からなる第2の集電補助層が形成されていることを特徴とする燃料電池セル。
  2. ガス通路を有し且つ内側電極形成材料からなるガス透過性の導電性支持基板を有し、該導電性支持基板の少なくとも一方の面に、固体電解質層及び外側電極層が、この順に積層されており、該導電性支持基板の他方の面にはインターコネクタが設けられている燃料電池セルにおいて、
    前記外側電極層上には、貴金属成分からなる第1の集電補助層が設けられており、
    前記インターコネクタ上には、P型半導体層が設けられ、該P型半導体層上には、貴金属成分からなる第2の集電補助層が形成されていることを特徴とする燃料電池セル。
  3. 前記内側電極が燃料極であり、外側電極が酸素極である請求項1または2に記載の燃料電池セル。
  4. 前記P型半導体層は、20%以上の気孔率を有し、且つ5μm以上の最大表面粗さRmax(JIS B 0601)を有している請求項1乃至3のいずれかに記載の燃料電池セル。
  5. 前記第1の集電補助層は、外側電極層上上に、間欠的に複数形成されている請求項1乃至4のいずれかに記載の燃料電池セル。
  6. 前記貴金属がPt,Ag、Pdまたはこれらの合金乃至混合物である請求項1乃至5のいずれかに記載の燃料電池セル。
  7. 前記第1及び第2の集電補助層は、貴金属以外に、高融点金属成分を副成分として含有している請求項1乃至6のいずれかに記載の燃料電池セル。
  8. 前記P型半導体層が、AサイトにLaを含有するペロブスカイト型酸化物から形成されている請求項1乃至7の何れかに記載の燃料電池セル。
  9. 請求項1乃至8の何れかに記載の燃料電池セルの複数を電気的に直列に接続してなるセルスタックにおいて、隣り合う燃料電池セルの第1の集電補助層と第2の集電補助層とが、金属乃至合金製のフラットな接合面を有する集電部材によって接合されていることを特徴とするセルスタック。
  10. 前記集電部材は、表面に、主成分として貴金属を含み且つ副成分として高融点金属を含む導電性保護膜を有している請求項9に記載のセルスタック。
  11. 前記集電部材は、板状の基部と、該基部から櫛歯状に延びている複数の櫛歯状接合部とを有している請求項9または10に記載のセルスタック。
  12. 前記複数の櫛歯状接合部とは互い違いに、屈曲もしくは傾斜した足部を介して複数の角柱針状突起が前記基部から延びており、該複数の角柱針状突起は、前記櫛歯状接合部とは異なる接合部を形成している請求項11に記載のセルスタック。
  13. 前記集電部材は、平板状基部の上面及び下面のそれぞれに、フラットな上面あるいは下面を有する接合突部が適当な間隔で配列されている請求項9または10に記載のセルスタック。
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