JP2006077955A - 弁装置および冷凍サイクル装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】必要部品点数の増加を招くことなく、弁装置側のポート位置に制約を与えることなく良好な流体流動音低減効果を得て弁装置における流体流動音を低減すること。
【解決手段】弁室12内に複数個の柱状の流れ障害板41、42、43を配置する。
【選択図】図3

Description

この発明は、弁装置および冷凍サイクル装置に関し、特に、冷凍サイクル装置の冷媒回路など、液相と気相が混在した2相流を含む流体回路で用いられる弁装置および空気調和装置や冷凍・冷蔵庫等の冷凍サイクル装置に関するものである。
冷凍サイクル装置の電動膨張弁等として用いられる弁装置として、弁ハウジングに弁室と前記弁室に開口した第1の入出口ポートおよび第2の入出口ポートを有し、弁体が前記弁室内に配置され、ステッピングモータ駆動の送りねじ機構によって前記弁体を軸線方向に移動させ、当該弁体の軸線方向移動によって前記弁ハウジングに設けられている弁ポートの実効開口面積を増減し、流体の通過量を調節する電動式の弁装置がある(例えば、特許文献1)。
冷凍サイクル装置の凝縮器から膨張弁へ送られる冷媒は、完全な液冷媒でなく、液相と気相が混在した2相冷媒であり、膨張弁を気液2相流が流れる。このような場合、液相と気相が弁ポートを不規則に通過することになり、このことによって弁室内の圧力変動が発生しやすく、流体通過時の騒音(流体流動音)の発生の原因となる。特に、液相中の気相(気泡)が大きく、大きい気泡が弁ポートを断続的に不規則に通過するほど、気液2相流が通過する際の弁ポートの圧力変動が大きくなり、流体流動音の発生レベルが大きくなる。
また、弁ポートに流れ込む流体の状態が不均一であると、弁室内の圧力が変動し、この圧力変動が弁ハウジングや継手などに伝わると、音を発生し、騒音となる。弁ハウジングの底部中央にある弁ポートに対して弁ハウジングの側部に入出口ポートの継手がある構成であると、弁ポートの方向に対し、流体が流れ込む量や相が異なるために、流体の状態に不均一を生じ、流体流動音の増大を招く。
この種の流体流動音の低減策として、弁座面に形成した接線方向溝や傾斜貫通孔等によって弁ポートを通過する流体の流れを旋回流とすることにより、整流効果を得て圧力変動を緩和することが提案されている(例えば、特許文献2、3)。
また、整流筒を配置し、気液2相流が整流筒に明けられた貫通孔を通過して弁室内に入るようにして弁室内の圧力変動を抑制するものがある(例えば、特許文献4)。
しかし、上述したような従来のものは、充分な流体流動音低減効果を得ることが難しい、必要部品点数が増え、構造が複雑になる、弁装置側のポート位置の制約から配管に細工を施さなくてはならない等の不具合、問題がある。
特許第2615021号公報 特開平10−61805号公報 特開2004−108764号公報 特許第3380395号公報
この発明が解決しようとする課題は、必要部品点数の増加を招くことなく、弁装置側のポート位置に制約を与えることなく良好な流体流動音低減効果を得ることができ、弁装置における流体流動音を充分に低減することである。
この発明による弁装置は、弁ハウジングに弁室と第1の入出口ポートおよび第2の入出口ポートを有し、前記弁ハウジングに取り付けられた弁軸ガイド部材より軸線方向に移動可能に支持された弁体が前記弁室内に配置され、当該弁体の軸線方向移動によって前記弁ハウジングに設けられている弁ポートの実効開口面積を増減し、前記第1の入出口ポートと前記第2の入出口ポートとの間の流体の通過量を調節する弁装置において、前記弁室内に複数個の柱状の流れ障害部が配置されている。
この発明による弁装置は、好ましくは、前記流れ障害部は、円形、楕円形、多角形、平板形、翼形あるいは水滴形の何れかより選ばれた横断面形状のものである。
この発明による弁装置は、好ましくは、前記流れ障害部は、前記弁室の中心位置を中心に、放射状、同心円状、渦巻状、碁盤目状、ランダムの何れかより選ばれた配置である。
この発明による弁装置は、好ましくは、前記流れ障害部は、剛体材料、弾性材料、制振材料、整流消音材料の何れかより選ばれた材料によって構成されている。
この発明による弁装置は、好ましくは、前記弁軸ガイド部材が樹脂成形品であり、前記流れ障害部は前記弁軸ガイド部材と一体成形されている。
この発明による弁装置は、更に、電動モータと、前記電動モータによって回転駆動され回転運動を軸線方向の運動に変換する送りねじ機構とを有し、前記送りねじ機構によって前記弁体が軸線方向に駆動される電動式コントロールバルブである。
この発明による冷凍サイクル装置は、上述の発明による弁装置を冷媒回路中に有する。
この発明による弁装置によれば、弁室に流入して弁ポートに流れ込む流体の状態が不均一であっても、流れ障害部によって流体の流れ方向が変わり、流れ障害部の配置に応じて弁ポートのどの方向からも等しい量の流体が流れ込むように整流したり、渦巻きの流れを発生させたりすることができる。また、液相と気相が混在した気液2相流でも、流体流れが流れ障害部に衝突することにより、気相の細分化が行われる。これらのことにより、弁室内や弁ポートの圧力変動が小さくなり、流体流動音が低減する。
この発明による弁装置を電動式コントロールバルブとして適用した一つの実施形態を、図1〜図4を参照して説明する。
図1に示されているように、この実施形態の電動式コントロールバルブは、全体を符号10で示している。電動式コントロールバルブ10は金属製の弁ハウジング11を有する。弁ハウジング11は、上方開口のカップ形状をなしており、円筒状空間をなす弁室12と、弁ハウジング11の側周壁部11Bの弁室12に位置する部分(弁室の側周部)に開口した第1の継手ポート18と、弁ハウジング11の底壁部11Cの弁室12に位置する部分(弁室の底部)の中央に開口した弁ポート15とを有している。弁ポート15は所定のポート径を有する弁ポート形状をなしている。
弁ハウジング11の第1の継手ポート18には管継手16が直接取り付けられており、弁室12内に突出する管継手16の一端が入出口ポート13を構成している。弁ハウジング11には弁室12の外側において弁ポート15に直接連通する第2の継手ポート14が形成され、第2の継手ポート14にもう一つの管継手17が取り付けられている。
弁ハウジング11の上方開口部11Aは弁軸ガイド部材20によって閉じられている。弁軸ガイド部材20は、フランジ部21に金属製の取付板22をインサート成形された樹脂成形品であり、フランジ部21が弁ハウジング11の上方開口部11Aに嵌合し、取付板22によって溶接等により弁ハウジング11に固着されている。これにより、弁室12は、弁ハウジング11の円筒状の側周壁部11Bと底壁部11Cと弁軸ガイド部材20のフランジ部21とで円筒状空間を画定される。
弁軸ガイド部材20は、中心部に軸受孔23を有する。軸受孔23は、弁室12の中心位置、つまり、弁ポート15と同心で弁ポート15の真上位置にある。
軸受孔23には弁室12内に配置された弁体(ニ一ドル弁)30の弁軸部31が軸線方向に移動可能に嵌合している。これにより、弁体30は、弁軸ガイド部材20より軸線方向に移動可能に支持され、軸線方向移動によって弁ポート15の実効開口面積を増減し、軸線方向位置に応じて流体の通過量(流量)を調節する。
弁ハウジング11の上部にはステッピングモータ90が取り付けられている。ステッピングモータ90は、弁ハウジング11の上方開口部11Aに溶接等により気密に固着されて内側にロータ室91を画定するキャン状のロータケース92と、ロータ室91に回転可能に配置された多極着磁の永久磁石を外周部93Aに有するロータ93と、ロータケース92の外周部に固定装着された円環状のステータコイルユニット94とを有する。ステータコイルユニット94は、詳細図示を省略しているが、ステータコイル部や磁極歯等を有する一般的構造のものである。
ステッピングモータ90は、ステータコイルユニット94のステータコイル部(図示省略)に対するパルス通電により、パルス数に応じて回転角をもってロータ93を回転させる。
弁軸ガイド部材20には、フランジ部21の上部中央より立設されてロータ室91内に位置する雌ねじ筒部24が一体成形されている。雌ねじ筒部24の内筒部は軸受孔23と同心連通しており、この内筒部には雌ねじ25が形成されている。
弁軸31は上部延長軸として雄ねじ軸32を一体に有する。雄ねじ軸32の外周部には雄ねじ33が形成されている。雄ねじ33は、雌ねじ25とねじ係合し、雌ねじ25と共働して回転運動を軸線方向の運動に変換する送りねじ機構をなす。雄ねじ軸32は、ステッピングモータ90のロータ93と連結され、ロータ軸を兼ねている。
以上の構造は、電動式コントロールバルブ10としての一般的構造である。
この実施形態の電動式コントロールバルブ10では、図4に示されているように、弁軸ガイド部材20に、請求項中の流れ障害部に相当するものとして、正面配置流れ障害板41と、隔壁状流れ障害板42と、複数個の放射状配置流れ障害板43が各々一体成形されている。
これら流れ障害板41、42、43は、すべて弁軸ガイド部材20のフランジ部21より垂下された形態で弁軸ガイド部材20と一体成形されていて、板状(湾曲板、平板)の横断面形状を有しており、図1及び図2に示されているように、弁室12内に配置されて各々の先端(下端)が弁ハウジング11の底壁部11Cに当接又は接近している。
図3に示されているように、正面配置流れ障害板41は、入出口ポート13の正面対向位置にあり、一種のディフィザをなしている。
隔壁状流れ障害板42は、正面配置流れ障害板41の配置位置より中心軸線周りに180度回転変位した反対側位置にあり、外側縁42Aが弁ハウジング11の側周壁部11Bに当接し、弁室12内を区切っている。
放射状配置流れ障害板43は、この実施形態では、6個、等間隔(等回転角配置)に設けられており、各々外側縁43Aと弁ハウジング11の側周壁部11Bとの間に外側通路44を画定している。放射状配置流れ障害板43は、隣接する放射状配置流れ障害板43、正面配置流れ障害板41、隔壁状流れ障害板42の各々の間に放射状通路45を画定している。
なお、放射状配置流れ障害板43は、正面配置流れ障害板41の側にあるものから隔壁状流れ障害板42の側にあるものほど板幅が大きく、これに従って外側通路44は、正面配置流れ障害板41の側にあるものから、隔壁状流れ障害板42にあるものほど小さくなっている。
また、隔壁状流れ障害板42といくつかの(2個)放射状配置流れ障害板43の内側縁42B、43B(合計3個で、120度間隔)は、弁軸31の外周面に接触し、弁軸31の補助支持部をなしている。なお、正面配置流れ障害板41に隣り合って配置されて、内側縁43Bが弁軸31の外周面に接触している放射状配置流れ障害板43と、隔壁状流れ障害板42とには、図1に示されているように、弁ポート15周りの空間を確保するための切欠部43C、42Cが設けられている。
つぎに、上述の構成による電動式コントロールバルブ10の作用について説明する。ステータコイルユニット94のステータコイル部(図示省略)に対してパルス通電が行われることにより、パルス数に応じて回転角をもってロータ93が回転する。このロータ93の回転によって雄ねじ軸32が回転し、雄ねじ33と固定配置の雌ねじ25とのねじ係合によって回転運動が軸線方向の運動に変換され、弁体30が軸線方向に移動する。
これにより、弁体30の軸線方向位置が変更され、弁ポート15の実効開口面積が増減し、弁体30の軸線方向位置に応じて、第1の継手ポート18の管継手16より弁室12を経て第2の継手ポート14の管継手17へ流れる流体の通過量(流量)が調節される。
第1の継手ポート18の管継手16より弁室12に流入する流体は、図3中の破線の矢印で示されているように、まず、正面配置流れ障害板41に衝突し、時計廻り方向の流れと反時計廻り方向の流れに分けられる。
これらの流体流れは、外側通路44を通って隔壁状流れ障害板42の側へ流れ、その途中で、放射状配置流れ障害板43や隔壁状流れ障害板42に衝突するなどして、正面配置流れ障害板41と放射状配置流れ障害板43との間や、隣接する放射状配置流れ障害板43間や、放射状配置流れ障害板43と隔壁状流れ障害板42との間の各々の放射状通路45を通って分散して弁室12の中央側、つまり弁ポート15の側へ流れる。
これにより、弁ポート15のどの方向からも等しい量の流体が流れ込むようになり、弁ハウジング11の底部中央にある弁ポート15に対して弁ハウジング11の側部に第1の継手ポート18の管継手16がある構成でも、弁ポート15の方向に対し、流体が流れ込む量が異なることがなく、流体の状態が均一なる。
また、液相と気相が混在した気液2相流が管継手16より弁室12に流入しても、気液2相流が正面配置流れ障害板41や放射状配置流れ障害板43、隔壁状流れ障害板42に衝突することにより、液相中の気相(気泡)が細分化される。
これらのことにより、弁室12内や弁ポート15の圧力変動が小さくなり、これに応じて流体流動音が低減する。
上述の効果を奏する正面配置流れ障害板41、隔壁状流れ障害板42、放射状配置流れ障害板43は、樹脂成形品として弁軸ガイド部材20に一体的に形成されているから、必要部品点数の増加を招くことなく、しかも、樹脂成形品であるから、これら流れ障害板41、42、43の形状を全流量域において所要の効果を得る有効な形状に容易に設定することができる。
つぎに、この発明による弁装置を電動式コントロールバルブとして適用した他の実施形態を、図5、図6を参照して説明する。なお、図5、図6において、図1〜図4に対応する部分は、図1〜図4に付した符号と同一の符号を付けて、その説明を省略する。
この実施形態では、図5に示されているように、弁軸ガイド部材20に、請求項中の流れ障害部に相当するものとして、偏流用流れ障害板51と、複数個の放射状配置流れ障害板52が各々一体成形されている。
これら流れ障害板51、52は、すべて弁軸ガイド部材20のフランジ部21より垂下された形態で弁軸ガイド部材20と一体成形されて弁室12内にあり、板状の横断面形状を有し、各々先端(下端)にて弁ハウジング11の底壁部11Cに当接又は接近している。
図6に示されているように、偏流用流れ障害板51は、入出口ポート13の一側方にあって外側縁51Aにて弁ハウジング11の側周壁部11Bに当接し弁室12内を区切る隔壁部51Bと、入出口ポート13に正面対向する正面対向壁部51Cとを有する。
放射状配置流れ障害板52は、この実施形態では、7個、等間隔(等回転角配置)に設けられており、各々外側縁52Aと弁ハウジング11の側周壁部11Bとの間に外側通路53を画定している。放射状配置流れ障害板52は、隣接する放射状配置流れ障害板52、偏流用流れ障害板51の各々に間に放射状通路54を画定している。
なお、放射状配置流れ障害板52は、もっとも正面対向壁部51Cの側にあるものより、図6(底面図)で見て反時計廻り方向にあるものに従って板幅が大きく、これに従って外側通路53は、正面対向壁部51Cの側にあるものから、図6(底面図)で見て反時計廻り方向にあるものほど小さくなっている。
また、偏流用流れ障害板51といくつかの(2個)放射状配置流れ障害板52の内側縁51D、52B(合計3個で、120度間隔)は、弁軸31の外周面に接触し、弁軸31の補助支持部をなしている。なお、偏流用流れ障害板51と内側縁52Bが弁軸31の外周面に接触している放射状配置流れ障害板52には、弁ポート15周りの空間を確保するために、切欠部51E、52Cが設けられている。
また、偏流用流れ障害板51と放射状配置流れ障害板52の全てが回転方向に角度をつけて配置されており、全体として渦巻状の配置になっている。
この実施形態では、第1の継手ポート18の管継手16より弁室12に流入する流体は、図6中の破線の矢印で示されているように、まず、偏流用流れ障害板51の正面対向壁部51Cに衝突し、図6で見て反時計廻り方向の流れ(上から見れば時計廻り方向の流れ)となる。
この流体流れは、外側通路53を通って流れ、途中で、放射状配置流れ障害板52に衝突するなどして、隣接する放射状配置流れ障害板52間や、放射状配置流れ障害板52と偏流用流れ障害板51との間の各々の放射状通路54を通って分散して弁室12の中央側、つまり弁ポート15の側へ流れる。
これにより、この実施形態でも、弁ポート15のどの方向からも等しい量の流体が流れ込むようになり、弁ハウジング11の底部中央にある弁ポート15に対して弁ハウジング11の側部に第1の継手ポート18の管継手16がある構成でも、弁ポート15の方向に対し、流体が流れ込む量が異なることがなく、流体の状態が均一なる。
また、液相と気相が混在した気液2相流が管継手16より弁室12に流入しても、気液2相流が偏流用流れ障害板51や放射状配置流れ障害板52に衝突することにより、液相中の気相(気泡)が細分化される。
これらのことにより、弁室12内や弁ポート15の圧力変動が小さくなり、これに応じて流体流動音が低減する。
上述の効果を奏する偏流用流れ障害板51、放射状配置流れ障害板52は、この実施形態でも、樹脂成形品として弁軸ガイド部材20に一体的に形成されているから、必要部品点数の増加を招くことなく、しかも、樹脂成形品であるから、これら流れ障害板51、52の形状を全流量域において所要の効果を得る有効な形状に容易に設定することができる。
流れ障害板41〜43、51、52など、請求項中の流れ障害部に相当するものとして弁室12内に配置される流れ障害部は、横断面形状が板状のものに限定されることはなく、図7に示されているように、翼形〜水滴形の横断面形状を有する流れ障害翼体59であってもよい。図7に示されている実施形態では、流れ障害翼体59は、渦巻状配置になっている。
つぎに、この発明による弁装置を電動式コントロールバルブとして適用した他の実施形態を、図8、図9を参照して説明する。なお、図8、図9においても、図1〜図4に対応する部分は、図1〜図4に付した符号と同一の符号を付けて、その説明を省略する。
この実施形態では、図8に示されているように、弁軸ガイド部材20に、請求項中の流れ障害部に相当するものとして、多数の流れ障害柱61が一体成形されている。
流れ障害柱61は、すべて弁軸ガイド部材20のフランジ部21より垂下された形態で弁軸ガイド部材20と一体成形されて弁室12内にあり、各々先端(下端)にて弁ハウジング11の底壁部11Cに当接又は接近している。
図9に示されているように、流れ障害柱61は、円形〜楕円形の横断面形状を有し、弁室12の中心に対して同心円状の配置になっている。
この実施形態では、第1の継手ポート18の管継手16より弁室12に流入した流体は、図9中の破線の矢印で示されているように、流れ障害柱61に衝突し、隣接する流れ障害柱61間を通り、このことにより、分散して弁室12の中央側、つまり弁ポート15の側へ流れる。
これにより、弁室12内における流体流れが拡散し、また、液相と気相が混在した気液2相流が管継手16より弁室12に流入しても、気液2相流が流れ障害柱61に衝突することにより、液相中の気相(気泡)が細分化される。
これらのことにより、弁室12内や弁ポート15の圧力変動が小さくなり、これに応じて流体流動音が低減する。
上述の効果を奏する流れ障害柱61も、樹脂成形品として弁軸ガイド部材20に一体的に形成されているから、必要部品点数の増加を招くことがない。
請求項中の流れ障害部に相当するものとして弁室12内に配置する流れ障害柱は、円形〜楕円形の横断面形状を有する流れ障害柱61に限られることはなく、図10に示されているように、四角形等の多角形の横断面形状を有する角柱状の流れ障害柱62であってもよい。また、弁室12内における流れ障害柱61等の配置は、マトリクス状の配置に限られることはなく、図11に示されているように、無作為なランダム配置でもよい。また、流れ障害柱61や62の大きさ(横断面)を不揃いにしてもよい。
また、図12に示されているように、羽根形(翼形)の横断面形状を有する流れ障害柱63を、請求項中の流れ障害部に相当するものとして弁室12内に配置してもよい。この場合の弁室12の流体流れは図1〜図4に示されている実施形態のものと似たものになる。図12に示されている実施形態での流れ障害柱63の横断面形状、配置は、乱流を積極的に発生させるのでなく、流れの均一な分散を意図している。
また、流れ障害柱63を図13に示されているような配置にして、破線の矢印で示すように、旋回流れのもとに、流れの分散が行われるようにしてもよい。
また、図14に示されているように、流れ障害柱61の長さや先端形状を不揃いにして、弁室12における乱流の発生を促進してもよい。
また、図15に示されているように、弁軸ガイド部材20より垂下されている流れ障害柱61に加えて、弁ハウジング11の底壁部11Cより多数の流れ障害柱64を請求項中の流れ障害部に相当するものとして、立設してもよい。この場合には、弁室12内における流れ障害柱61、64間の流体流れが、より複雑なものになり、乱流発生が促進されると共に、流体流れが障害柱61、64に衝突する機会も増え、液相中の気相(気泡)の細分化も促進される。これらのことにより、流体流動音が効果的に低減する。
また、図16に示されているように、流れ障害柱61は、硬質プラスチック相当の高剛性材料製のものに限られることがなく、軟質プラスチックやゴム等の弾性材料製であってもよく、流体流れによって流れ障害柱61が不規則に揺れ動くことによって、より複雑な流体流れを弁室12内に作ることもできる。また、流れ障害柱61の弾性変形によって弁室12内の圧力変動を防振ゴム的作用によって減少させる効果も得られる。
また、流れ障害柱61は、その他、制振鋼板等の制振材料、多孔質材、発泡材、メッシュ積層材等の整流消音材料により構成することもでき、流れ障害柱61によって整流消音効果を得ることもできる。
次に、この発明による冷凍サイクル装置の一つの実施形態を、図17を参照して説明する。
この実施形態による冷凍サイクル装置は、圧縮機101と、凝縮器(室外熱交換器)102と、膨張弁103と、蒸発器(室内熱交換器)104と、これらをループ接続する冷媒通路105〜108とを有する。
この冷凍サイクル装置は、空気調和装置(冷房)や冷凍・冷蔵庫等で使用される。
膨張弁103としては、上述したこの発明による電動式コントロールバルブ10が用いられる。
なお、上述したこの電動式コントロールバルブが適用される冷凍サイクル装置は、図17に示されているような基本的な冷凍サイクル装置に限られることはなく、四方弁の組み込みにより、冷媒回路における冷媒流れ方向を逆転できる冷房・暖房用の空気調和装置や、室内機に二つの熱交換器が直列接続され、その二つの熱交換器間に追加の膨張弁を有する冷暖房・除湿可能な空気調和装置等、あらゆる冷凍サイクル装置にも適用可能である。
この発明による弁装置を電動式コントロールバルブとして適用した一つの実施形態を示す縦断面図である。 この発明による弁装置を電動式コントロールバルブとして適用した一つの実施形態を示す他の縦断面図(図3の線B−B断面相当)である。 図1の線A−Aに沿った断面図である。 この実施形態の電動式コントロールバルブの要部の斜視図である。 この発明による弁装置を電動式コントロールバルブとして適用した他の一つの実施形態を示す縦断面図である。 図5の線C−Cに沿った断面図である。 この発明による弁装置を電動式コントロールバルブとして適用した他の実施形態の要部の底断面図(図5の線C−C断面相当)である。 この発明による弁装置を電動式コントロールバルブとして適用した他の一つの実施形態を示す縦断面図である。 図8の線D−Dに沿った断面図である。 この発明による弁装置を電動式コントロールバルブとして適用した他の実施形態の要部の底断面図(図8の線D−D断面相当)である。 この発明による弁装置を電動式コントロールバルブとして適用した他の実施形態の要部の底断面図(図8の線D−D断面相当)である。 この発明による弁装置を電動式コントロールバルブとして適用した他の実施形態の要部の底断面図(図8の線D−D断面相当)である。 この発明による弁装置を電動式コントロールバルブとして適用した他の実施形態の要部の底断面図(図8の線D−D断面相当)である。 この発明による弁装置を電動式コントロールバルブとして適用した他の実施形態の要部の縦断面図である。 この発明による弁装置を電動式コントロールバルブとして適用した他の実施形態の要部の縦断面図である。 この発明による弁装置を電動式コントロールバルブとして適用した他の実施形態の要部の縦断面図である。 この発明による冷凍サイクル装置の一つの実施形態を示す冷媒回路図である。
符号の説明
10 電動式コントロールバルブ
11 弁ハウジング
11A 上方開口部
11B 側周壁部
11C 底壁部
12 弁室
12A 側周面
12B 底面
13 入出口ポート
14 第2の継手ポート
15 弁ポート
16、17 管継手
18 第1の継手ポート
20 弁軸ガイド部材
21 フランジ部
22 取付板
23 軸受孔
24 雌ねじ筒部
25 雌ねじ
30 弁体
31 弁軸
32 雄ねじ軸
33 雄ねじ
41 正面配置流れ障害板
42 隔壁状流れ障害板
42A、43A、51A、52A 外側縁
42B、43B、51D、52B 内側縁
42C、43C、51E、52C 切欠部
43、52 放射状配置流れ障害板
44 外側通路
45 放射状通路
51 偏流用流れ障害板
51B 隔壁部
51C 正面対向壁部
59 流れ障害翼体
61、62、63、64 流れ障害柱
90 ステッピングモータ
91 ロータ室
92 ロータケース
93 ロータ
93A 外周部
94 ステータコイルユニット
101 圧縮機
102 凝縮器
103 膨張弁
104 蒸発器
105〜108 冷媒通路

Claims (7)

  1. 弁ハウジングに弁室と第1の入出口ポートおよび第2の入出口ポートを有し、前記弁ハウジングに取り付けられた弁軸ガイド部材より軸線方向に移動可能に支持された弁体が前記弁室内に配置され、当該弁体の軸線方向移動によって前記弁ハウジングに設けられている弁ポートの実効開口面積を増減し、前記第1の入出口ポートと前記第2の入出口ポートとの間の流体の通過量を調節する弁装置において、
    前記弁室内に複数個の柱状の流れ障害部が配置されている弁装置。
  2. 前記流れ障害部は、円形、楕円形、多角形、平板形、翼形あるいは水滴形の何れかより選ばれた横断面形状のものである請求項1記載の弁装置。
  3. 前記流れ障害部は、前記弁室の中心位置を中心に、放射状、同心円状、渦巻状、碁盤目状、ランダムの何れかより選ばれた配置である請求項1または2記載の弁装置。
  4. 前記流れ障害部は、剛体材料、弾性材料、制振材料、整流消音材料の何れかより選ばれた材料によって構成されている請求項1〜3の何れか1項記載の弁装置。
  5. 前記弁軸ガイド部材が樹脂成形品であり、前記流れ障害部は前記弁軸ガイド部材と一体成形されている請求項1〜3の何れか1項記載の弁装置。
  6. 電動モータと、前記電動モータによって回転駆動され回転運動を軸線方向の運動に変換する送りねじ機構とを有し、前記送りねじ機構によって前記弁体が軸線方向に駆動される電動式コントロールバルブである請求項1〜5の何れか1項記載の弁装置。
  7. 請求項1〜6の何れか1項記載の弁装置を冷媒回路中に有する冷凍サイクル装置。
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