JP2006077043A - ポリエーテルスルホンの精製方法並びにそれにより得られる高純度ポリエーテルスルホン溶液及び高純度ポリエーテルスルホン - Google Patents

ポリエーテルスルホンの精製方法並びにそれにより得られる高純度ポリエーテルスルホン溶液及び高純度ポリエーテルスルホン Download PDF

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Abstract

【課題】 アルカリ金属化合物や、アルカリ金属のハロゲン化物などの無機固体の少ない、高純度のポリエーテルスルホン溶液及び高純度のポリエーテルスルホンを提供すること、並びにそのための粗ポリエーテルスルホンの精製方法を提供すること。
【解決手段】 粗ポリエーテルスルホンの溶液を、オキシ酸ビスマス、オキシ酸アンチモン、オキシ酸ジルコニウム、オキシ酸マグネシウムおよびオキシ酸アルミニウムからなる群から選ばれる無機イオン交換体と接触させた後、該無機イオン交換体を除くポリエーテルスルホンの精製方法。該精製方法により得られる高純度ポリエーテルスルホン溶液、ならびに該高純度ポリエーテルスルホン溶液から、溶媒を除くことにより得られる高純度ポリエーテルスルホン。
【選択図】 なし

Description

本発明は電気・電子部品等の分野に有用な高純度のポリエーテルスルホン溶液及び高純度のポリエーテルスルホン、並びにそれを得るための粗ポリエーテルスルホンの精製方法に関する。
ポリエーテルスルホンは、近年その優れた耐熱性、機械特性、電気特性、成形安定性、加工性、光学特性等を生かし、回路基板や光ディスク、磁気ディスク等のディスク用支持基板、電気絶縁性保護膜、多層基板用絶縁膜、集積回路用層間絶縁膜などの電気・電子部品の用途での需要が急速に伸びている。一般的にこのポリエーテルスルホンを製造する方法としては、反応系で2価フェノール化合物のアルカリ金属二塩を合成したり、あるいは2価フェノール化合物のアルカリ金属二塩を入手し、それとジハロジフェニルスルホンとを有機溶媒中で反応させる方法が最も良く知られている(特許文献1)。
この製造方法においては通常、所望の分子量を有するポリエーテルスルホンを含んだ状態で得られる反応溶液は、反応溶液中に残存しているアルカリ金属化合物、あるいはアルカリ金属のハロゲン化物などの無機固体を含む状態で得られる。したがって、従来は(1)反応溶液中に含まれている無機固体を(加圧)ろ過もしくは遠心分離によって分離した後、反応溶液に貧溶媒を加えたり、または貧溶媒に反応溶液を加えることにより、ポリエーテルスルホンを析出固体として分離したり、あるいは(2)無機固体を分離せずに反応溶液に貧溶媒を加えたり、または貧溶媒に反応溶液を加えることにより、ポリエーテルスルホンを析出固体として分離した後、水洗などにより無機固体を除くなどの方法で、得られたポリエーテルスルホンは精製されていた。また、更なる精製方法として(3)前記(1)または(2)の方法で得られたポリエーテルスルホンを極性溶媒に溶解させ、ハイドロタルサイト等の珪藻土系吸着剤に曝し、該珪藻土系吸着剤を(加圧)ろ過または遠心分離によって分離した後、得られた溶液に再び貧溶媒を加えたり、または得られた溶液を貧溶媒に加えることにより、ポリエーテルスルホンを析出固体として分離し無機固体を除去する方法が知られていた(特許文献2)。
特開昭48−19700号公報 特開2002−338688号公報
しかしながら、(1)の方法の場合、反応溶媒中に溶解していたポリエーテルスルホンが析出する際、溶媒中に溶解していた無機固体を含んだ状態で析出したり、(2)の方法では、析出固体を抱合した状態のポリエーテルスルホンの粉末から水洗しても、十分に無機固体を除くことができなかったり、また(3)の場合にはイオン交換反応によりアルカリ金属が溶出したりすることがあり、電気・電子部品の分野、特に多層基板の絶縁膜や集積回路用の層間絶縁膜等の非常に薄い膜での高いレベルの絶縁性能が要求される用途では、従来の方法により精製されたポリエーテルスルホンを用いることは必ずしも市場の要求を満たし得るものではなかった。本発明は、上記問題に鑑み、電気・電子部品等の分野、特に多層基板の絶縁膜や集積回路用の層間絶縁膜等の非常に薄い膜での高いレベルの絶縁性能が要求される分野にも有用な、アルカリ金属化合物や、アルカリ金属のハロゲン化物などの無機固体の少ない、高純度のポリエーテルスルホン溶液及び高純度のポリエーテルスルホンを提供すること、並びにそのための粗ポリエーテルスルホンの精製方法および高純度ポリエーテルスルホン溶液の製造方法を提供することを目的とする。
即ち本発明は、粗ポリエーテルスルホンの溶液を、オキシ酸ビスマス、オキシ酸アンチモン、オキシ酸ジルコニウム、オキシ酸マグネシウムおよびオキシ酸アルミニウムからなる群から選ばれる無機イオン交換体と接触させた後、該無機イオン交換体を除くポリエーテルスルホンの精製方法に関するものであり、また本発明は、該精製方法を実施する工程を含む高純度ポリエーテルスルホン溶液の製造方法、該精製方法により得られる高純度ポリエーテルスルホン溶液、ならびに該高純度ポリエーテルスルホン溶液から、溶媒を除くことにより得られる高純度ポリエーテルスルホンに関するものである。
本発明で用いられる粗ポリエーテルスルホンは通常、有機溶媒中、アルカリ金属化合物の存在下に、ジハロジフェニル化合物と二価フェノール化合物とを重縮合させたり、あるいは、予め合成した二価フェノールのアルカリ金属二塩とジハロジフェニル化合物とを重縮合させることにより得られる。
この重縮合の際の有機溶媒としては、有機極性溶媒が好ましい。例えば、ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド系溶媒、N−メチル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドンなどのピロリドン系溶媒、N−メチル−2−ピペリドンなどのピペリドン系溶媒、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンなどの2−イミダゾリノン系溶媒、ヘキサメチルホスホラスアミド、γ−ブチロラクトン、スルホラン、ジフェニルエーテル、ジフェニルスルホンなどのジフェニル化合物、あるいはこれらの二種以上の混合物が挙げられる。該有機溶媒として好ましくは、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホン、ジフェニルスルホン、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ヘキサメチルホスホラスアミド、γ−ブチロラクトン、スルホラン、1,3−ジオキソラン及び1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンからなる群から選ばれた一種または二種以上の化合物が用いられる。
前記アルカリ金属化合物としては、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属水素化物、あるいはアルカリ金属アルコキシドなどが挙げられる。特に炭酸カリウム、炭酸ナトリウムなどの無水アルカリ金属炭酸塩が好ましい。
前記ジハロジフェニル化合物としては、スルホン基を有するジハロジフェニル化合物、例えば4,4’−ジクロルジフェニルスルホン、4,4’−ジフルオロジフェニルスルホンなどのジハロジフェニルスルホン類、1,4−ビス(4−クロルフェニルスルホニル)ベンゼン、1,4−ビス(4−フルオロフェニルスルホニル)ベンゼンなどのビス(ハロゲノフェニルスルホニル)ベンゼン類、4,4’−ビス(4−クロルフェニルスルホニル)ビフェニル、4,4’−ビス(4−フルオロフェニルスルホニル)ビフェニルなどのビス(ハロゲノフェニルスルホニル)ビフェニル類、などが挙げられる。中でも入手が容易であることから、ジハロジフェニルスルホン類が好ましく、下式(2)で表される4,4’ジハロジフェニルスルホンがさらに好ましく、4,4’−ジクロルジフェニルスルホン、または4,4’−ジフルオロジフェニルスルホンがより好ましい。これらのジハロジフェニル化合物は、二種類以上を混合して用いることも出来る。
Figure 2006077043
(式中、2つのXはそれぞれ独立に、フッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子を表す。)
前記二価フェノール化合物としては、ハイドロキノン、カテコール、レゾルシン、4,4’−ビフェノールの他に、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタンなどの−ビス(4−ヒドロキシフェニル)アルカン類、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンなどのジヒドロキシジフェニルスルホン類、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテルなどのジヒドロキシジフェニルエーテル類、あるいはそれらのベンゼン環の水素原子の少なくとも一つが、メチル基、エチル基、プロピル基などの低級アルキル基、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基などの低級アルコキシ基、あるいは塩素原子、臭素原子、フッ素原子などのハロゲン原子で置換されたものが挙げられる。中でも価格と入手の容易性から、ハイドロキノン、4,4’−ビフェノール、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニルプロパン)、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、または4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンが好ましく、下式(1)で表されるビスフェノールがより好ましく、特に4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンが好ましい。上記の二価フェノール化合物は、二種以上混合して用いていてもよい。
Figure 2006077043
(式中、Yは直接結合、−SO2−、−C(CH32−、または−O−を示す。)
前記の粗ポリエーテルスルホンは、二価フェノール化合物とジハロジフェニルスルホン化合物が実質上等モル量で使用されて重縮合されたものが好ましい。分子量を調整するために、二価フェノール化合物を等モルから僅かに過剰量あるいは過小量で使用して得られたものでもよい。また同様に分子量を調整するために、少量のモノハロジフェニル化合物あるいは一価フェノール化合物を重合溶液中に添加して得られたものでも良い。
前記の粗ポリエーテルスルホンを得る際の重縮合の反応温度は、140〜340℃が好ましい。この反応温度が高すぎると、生成物ポリマーの分解反応が進むため、より純度の高い粗ポリエーテルスルホンを得ることができず、この反応温度が低すぎると、有用な高分子量の重合体が得られない。
本発明で用いられる無機イオン交換体は、オキシ酸ビスマス、オキシ酸アンチモン、オキシ酸ジルコニウム、オキシ酸マグネシウム及びオキシ酸アルミニウム化合物からなる群から選ばれる無機イオン交換体である。該無機イオン交換体としては、オキシ酸アンチモン、またはオキシ酸ビスマスが特に好ましく用いられる。
該無機イオン交換体の量としては、取り扱いできる範囲であれば特に限定されないが、粗ポリエーテルスルホンに対し、0.01〜30重量倍用いることが好ましく、0.1〜10重量倍用いることがより好ましい。この量が少ないと高純度のポリエーテルスルホンが得られず、またあまりに多くしても使用量に見合った精製効果が得られない。
本発明の適用対象とする粗ポリエーテルスルホンの溶液は、例えば(A)ポリエーテルスルホンを合成した際の無機固体を含む溶液であってもよいし、(B)予めポリエーテルスルホンを合成した際の無機固体を、(加圧)ろ過または遠心分離によって分離した後、得られた溶液に貧溶媒を加えるか、または、得られた溶液を貧溶媒に加えることにより、ポリエーテルスルホンを析出固体として分離したものを再度溶媒に溶解した溶液、あるいは(C)無機固体を分離せずに反応溶液(ポリエーテルスルホンを合成した際の溶液)に貧溶媒を加えるか、または、貧溶媒に反応溶液を加えることにより、ポリエーテルスルホンを析出固体として分離した後、水洗などにより無機固体を除いて、得られたポリエーテルスルホンを、再度溶媒に溶解した溶液のいずれの溶液でも良い。中でも(B)あるいは(C)の方法により得られた粗ポリエーテルスルホンの溶液を用いることが好ましい。
(B)あるいは(C)の方法で、一旦無機固体を除いて得られたポリエーテルスルホンを再度溶解する溶媒としては、特に限定されないが、反応の際好適に用いられるジメチルスルホキシドなどのスルホキシド系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド系溶媒、N−メチル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドンなどのピロリドン系溶媒、N−メチル−2−ピペリドンなどのピペリドン系溶媒、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンなどの2−イミダゾリノン系溶媒、ヘキサメチルホスホラスアミド、γ−ブチロラクトン、スルホラン、ジフェニルエーテル、ジフェニルスルホンなどのジフェニル化合物や、塩化メチレン、クロロホルム、ジクロロエタン、テトラクロロエタン、トリクロロエチレンなどのハロゲン系溶媒、あるいはこれらの二種以上の混合物が挙げられ、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホン、ジフェニルスルホン、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ヘキサメチルホスホラスアミド、γ−ブチロラクトン、スルホラン、1,3−ジオキソラン及び1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンからなる群から選ばれた一種または二種以上の化合物が好ましく用いられる。
無機イオン交換体を除く方法としては、特に限定されないが、(加圧)ろ過あるいは遠心分離によって分離する方法が好適に用いられる。
本発明で用いられる溶液には、用いる用途の目的に応じてほかの熱可塑性樹脂、例えばポリアミド、ポリエステル、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルケトン、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、ポリフェニルエーテル及びその変性物、ポリエーテルイミド等や、熱硬化性樹脂、例えばフェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、シアネート樹脂等を一種または二種以上を添加し、ポリエーテルスルホンと同時に精製することもできる。
[実施例1]
ポリエーテルスルホン(住友化学工業株式会社製 スミカエクセル7600P)20gをN,N−ジメチルアセトアミド 380gに85℃で攪拌しながら溶解し、無機イオン交換体(東亞合成株式会社製IXE600;オキシ酸アンチモンとオキシ酸ビスマスの混合物)1gを加えてさらに60分攪拌した。得られた溶液をろ過し、ろ液を回収した。
得られたろ液について、ナトリウム、カリウム元素の含量を定量し、溶液状態及び樹脂換算での純度を次のようにして評価した。検体1gを精密に量り、濃硫酸4ml及び濃硝酸3mlを加え、ホットプレート上で液が無色になるまで加熱分解した。放冷後、濃塩酸1.25ml、超純水を加えて溶かし、超純水で正確に25mlとし、検液とした。検液をフレーム原子吸光装置(バリアン社製 spectrAA 220FS)に導入してカリウム及びナトリウムの濃度を定量した。その結果を表1に示す。
[実施例2]
ポリエーテルスルホン(住友化学工業株式会社製 スミカエクセル5003P)20gをN,N−ジメチルアセトアミド380gに85℃で攪拌しながら溶解し、無機イオン交換体(東亞合成株式会社製IXE600)1gを加えてさらに60分攪拌した。得られた溶液をろ過し、ろ液を回収した。
[比較例1]
ポリエーテルスルホン(住友化学工業株式会社製 スミカエクセル7600P) 64gをN,N−ジメチルアセトアミド336gに85℃で攪拌しながら溶解し、ハイドロタルサイト(協和化学工業株式会社製 キョーワード#700) 3.2gを加えてさらに60分攪拌した。得られた溶液をろ過し、ろ液を回収した。
[比較例2]
ポリエーテルスルホン(住友化学工業株式会社製 スミカエクセル7600P) 5gをN,N−ジメチルアセトアミド95gに85℃で攪拌しながら溶解した。次いで、得られた溶液室温まで冷やし、イオン交換樹脂(第一化成株式会社製 DUORITE UP7000)30gを充填したカラムで無機固体除去処理を施し、処理溶液を回収した。
[比較例3]
ポリエーテルスルホン(住友化学工業株式会社製 スミカエクセル7600P) に含まれるカリウム及びナトリウムの含有量を測定した。
[比較例4]
ポリエーテルスルホン(住友化学工業株式会社製 スミカエクセル5003p) に含まれるカリウム及びナトリウムの含有量を測定した。
以上の実施例および比較例ならびにそれらに用いた原料のポリエーテルスルホンについて、実施例1と同じ分析を行った結果を表1にまとめた。
Figure 2006077043
本発明によれば、電気・電子部品等の分野、特に多層基板の絶縁膜や集積回路用の層間絶縁膜等の非常に薄い膜での高いレベルの絶縁性能が要求される分野にも有用な、アルカリ金属化合物や、アルカリ金属のハロゲン化物などの無機固体の少ない、高純度のポリエーテルスルホン溶液及び高純度のポリエーテルスルホン、並びにそのための粗ポリエーテルスルホンの精製方法が提供される。

Claims (8)

  1. 粗ポリエーテルスルホンの溶液を、オキシ酸ビスマス、オキシ酸アンチモン、オキシ酸ジルコニウム、オキシ酸マグネシウムおよびオキシ酸アルミニウムからなる群から選ばれる無機イオン交換体と接触させた後、該無機イオン交換体を除くポリエーテルスルホンの精製方法。
  2. 粗ポリエーテルスルホンの溶液における溶媒が、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホン、ジフェニルスルホン、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ヘキサメチルホスホラスアミド、γ−ブチロラクトン、スルホラン、1,3−ジオキソラン及び1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンからなる群から選ばれた一種または二種以上の化合物からなる請求項1記載のポリエーテルスルホンの精製方法。
  3. 粗ポリエーテルスルホンが、有機溶媒中、アルカリ金属化合物の存在下に、式(1)で表されるビスフェノールと式(2)で表される4,4’−ジハロジフェニルスルホンを重縮合させて得られるポリマーである請求項1または2記載のポリエーテルスルホンの精製方法。
    Figure 2006077043
    (式中、Yは直接結合、−SO2−、−C(CH32−、または−O−を示す。)
    Figure 2006077043
    (式中、2つのXはそれぞれ独立に、フッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子を表す。)
  4. Yが、−SO2−である請求項3記載のポリエーテルスルホンの精製方法。
  5. アルカリ金属化合物が、無水アルカリ金属炭酸塩である請求項3または4記載のポリエーテルスルホンの精製方法。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の精製方法を実施する工程を含む高純度ポリエーテルスルホン溶液の製造方法。
  7. 請求項1〜5のいずれかに記載の精製方法により得られる高純度ポリエーテルスルホン溶液。
  8. 請求項7記載の高純度ポリエーテルスルホン溶液から、溶媒を除くことにより得られる高純度ポリエーテルスルホン。
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