JP2006076115A - 印刷システム、印刷装置、印刷方法及びプログラム - Google Patents

印刷システム、印刷装置、印刷方法及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】搬送方向最下流側のラスタラインを補正用パターンに確実に形成する。
【解決手段】本発明の印刷システムは、(A)インクを吐出するヘッドを移動方向に移動させる移動部と、(B)搬送方向に媒体を搬送させる搬送部と、(C)前記移動方向に沿う単位領域に形成される単位画像の濃度を補正するための補正値を記憶するメモリと、(D1)複数の前記単位画像を前記媒体の前記搬送方向下流側の端部から前記搬送方向に並べて形成する際には、印刷開始位置まで前記媒体を搬送し、前記単位領域に対応する前記補正値に基づいて補正された濃度にて、各単位領域に前記単位画像を形成するコントローラであって(D2)複数の前記単位画像を前記搬送方向に並べて形成して、前記補正値を取得するための補正用パターンを前記媒体に印刷する際には、前記印刷開始位置よりも前記搬送方向下流側に前記媒体を搬送し、前記補正用パターンを構成するための前記単位画像を各単位領域に形成するコントローラと、を備えることを特徴とする。
【選択図】 図24

Description

本発明は、印刷システム、印刷装置、印刷方法及びプログラム
媒体としての紙に複数色のインクを吐出して画像を形成する印刷装置として、カラーインクジェットプリンタ(以下、プリンタという。)が知られている。このプリンタは、キャリッジの移動方向に移動するヘッドからインクを吐出して紙にドットを形成するドット形成動作と、搬送ユニットにより紙を移動方向と交差する交差方向(以下、搬送方向ともいう。)に搬送する搬送動作とを交互に繰り返す。これにより、移動方向に沿う複数のドットから構成されたラスタラインが搬送方向に複数形成され、印刷画像が紙に印刷される。
この種のプリンタでは、インク滴の量や飛行方向などのインク滴の吐出特性が、ノズル毎にばらつく。この吐出特性のばらつきは、印刷画像の濃度ムラの原因となるため好ましくない。そこで、従来は、まず、吐出可能な各色のインクにてそれぞれ、補正用パターンを紙に印刷する。次に、印刷した補正用パターンの濃度を読み取り、読み取ったデータに基づいて補正情報を取得し、取得した補正情報に基づいて濃度補正を実行し印刷している(例えば特許文献1を参照。)。
一方、紙に余白を形成せず、紙の端部までにも印刷画像を印刷する「縁なし印刷」と呼ばれる印刷方法がある(例えば特許文献2を参照)。この縁なし印刷では、紙よりも広い範囲に向けてインクが吐出される。
特開平6−166247号公報 特開2002−172772号公報
縁なし印刷を行うプリンタで濃度補正を行うためには、縁なし印刷用の補正用パターンを紙に印刷することになる。しかし、通常の縁なし印刷により補正用パターンを形成すると、補正用パターンを形成するために吐出されたインクの一部が、紙に着弾しない。このため、縁なし印刷時に濃度補正を行うための必要な情報を、補正用パターンから得られなくなる。
そこで、本発明は、濃度補正に必要な情報が得られるように、補正用パターンを印刷することを目的とする。
上記目的を達成するための主たる発明は、(A)インクを吐出するヘッドを移動方向に移動させる移動部と、(B)搬送方向に媒体を搬送させる搬送部と、(C)前記移動方向に沿う単位領域に形成される単位画像の濃度を補正するための補正値を記憶するメモリと、(D)複数の前記単位画像を前記媒体の前記搬送方向下流側の端部から前記搬送方向に並べて形成する際には、印刷開始位置まで前記媒体を搬送し、前記単位領域に対応する前記補正値に基づいて補正された濃度にて、各単位領域に前記単位画像を形成し、複数の前記単位画像を前記搬送方向に並べて形成して、前記補正値を取得するための補正用パターンを前記媒体に印刷する際には、前記印刷開始位置よりも前記搬送方向下流側に前記媒体を搬送し、前記補正用パターンを構成するための前記単位画像を各単位領域に形成するコントローラと、を備えることを特徴とする。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
===開示の概要===
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも、以下の事項が明らかとなる。
(A)インクを吐出するヘッドを移動方向に移動させる移動部と、
(B)搬送方向に媒体を搬送させる搬送部と、
(C)前記移動方向に沿う単位領域に形成される単位画像の濃度を補正するための補正値を記憶するメモリと、
(D)複数の前記単位画像を前記媒体の前記搬送方向下流側の端部から前記搬送方向に並べて形成する際には、
印刷開始位置まで前記媒体を搬送し、
前記単位領域に対応する前記補正値に基づいて補正された濃度にて、各単位領域に前記単位画像を形成し、
複数の前記単位画像を前記搬送方向に並べて形成して、前記補正値を取得するための補正用パターンを前記媒体に印刷する際には、
前記印刷開始位置よりも前記搬送方向下流側に前記媒体を搬送し、
前記補正用パターンを構成するための前記単位画像を各単位領域に形成する
コントローラと、
(E)を備えることを特徴とする印刷システム。
このような印刷システムによれば、濃度補正に必要な情報が得られるように、補正用パターンを印刷することができる。
かかる印刷システムであって、前記媒体に着弾しないインクを受けるインク受け部を更に備え、前記印刷開始位置まで前記媒体が搬送されたとき、前記媒体の前記搬送方向下流側の端部は、前記インク受け部の上に位置し、前記補正用パターンを前記媒体に印刷する際に、前記印刷開始位置よりも前記搬送方向下流側に前記媒体が搬送されたとき、前記媒体の前記搬送方向下流側の端部は、前記インク受け部よりも前記搬送方向下流側に位置することが望ましい。これにより、この補正用パターンを読み取れば、全ての単位領域の濃度を測定できる。
かかる印刷システムであって、前記ヘッドは、前記搬送方向に沿って並ぶ複数のノズルを備え、前記印刷開始位置まで前記媒体が搬送されたとき、前記媒体の前記搬送方向下流側の端部は、前記複数のノズルのうちの前記搬送方向最下流側のノズルよりも搬送方向上流側に位置し、前記補正用パターンを前記媒体に印刷する際に、前記印刷開始位置よりも前記搬送方向下流側に前記媒体が搬送されたとき、前記媒体の前記搬送方向下流側の端部は、前記複数のノズルのうちの前記搬送方向最下流側のノズルよりも前記搬送方向下流側に位置することが望ましい。これにより、この補正用パターンを読み取れば、全ての単位領域の濃度を測定できる。
かかる印刷システムであって、前記メモリは、前記単位画像を構成するドットの生成率に関する情報を、補正値として記憶することが望ましい。これにより、各単位領域に形成される単位画像の濃度を補正することができる。
かかる印刷システムであって、前記メモリは、前記補正用パターンの前記単位領域における濃度に関する情報を、前記補正値として記憶することが望ましい。これにより、各単位領域に形成される単位画像の濃度を補正することができる。
(A)インクを吐出するヘッドを移動方向に移動させる移動部と、
(B)搬送方向に媒体を搬送させる搬送部と、
(C)前記移動方向に沿う単位領域に形成される単位画像の濃度を補正するための補正値を記憶するメモリと、
(D)複数の前記単位画像を前記媒体の前記搬送方向下流側の端部から前記搬送方向に並べて形成する際には、
印刷開始位置まで前記媒体を搬送し、
前記単位領域に対応する前記補正値に基づいて補正された濃度にて、各単位領域に前記単位画像を形成し、
複数の前記単位画像を前記搬送方向に並べて形成して、前記補正値を取得するための補正用パターンを前記媒体に印刷する際には、
前記印刷開始位置よりも前記搬送方向下流側に前記媒体を搬送し、
前記補正用パターンを構成するための前記単位画像を各単位領域に形成する
コントローラと、
(E)を備える印刷システムであって、
(F)前記媒体に着弾しないインクを受けるインク受け部を更に備え、
前記印刷開始位置まで前記媒体が搬送されたとき、前記媒体の前記搬送方向下流側の端部は、前記インク受け部の上に位置し、
前記補正用パターンを前記媒体に印刷する際に、前記印刷開始位置よりも前記搬送方向下流側に前記媒体が搬送されたとき、前記媒体の前記搬送方向下流側の端部は、前記インク受け部よりも前記搬送方向下流側に位置し、
(G)前記ヘッドは、前記搬送方向に沿って並ぶ複数のノズルを備え、
前記印刷開始位置まで前記媒体が搬送されたとき、前記媒体の前記搬送方向下流側の端部は、前記複数のノズルのうちの前記搬送方向最下流側のノズルよりも搬送方向上流側に位置し、
前記補正用パターンを前記媒体に印刷する際に、前記印刷開始位置よりも前記搬送方向下流側に前記媒体が搬送されたとき、前記媒体の前記搬送方向下流側の端部は、前記複数のノズルのうちの前記搬送方向最下流側のノズルよりも前記搬送方向下流側に位置し、
(H)前記メモリは、前記単位画像を構成するドットの生成率に関する情報を、補正値として記憶し、
(I)前記メモリは、前記補正用パターンの前記単位領域における濃度に関する情報を、前記補正値として記憶する
ことを特徴とする印刷システム。
このような印刷システムによれば、濃度補正に必要な情報が得られるように、補正用パターンを印刷することができる。
(A)インクを吐出するヘッドを移動方向に移動させる移動部と、
(B)搬送方向に媒体を搬送させる搬送部と、
(C)前記移動方向に沿う単位領域に形成される単位画像の濃度を補正するための補正値を記憶するメモリと、
(D)複数の前記単位画像を前記媒体の前記搬送方向下流側の端部から前記搬送方向に並べて形成する際には、
印刷開始位置まで前記媒体を搬送し、
前記単位領域に対応する前記補正値に基づいて補正された濃度にて、各単位領域に前記単位画像を形成し、
複数の前記単位画像を前記搬送方向に並べて形成して、前記補正値を取得するための補正用パターンを前記媒体に印刷する際には、
前記印刷開始位置よりも前記搬送方向下流側に前記媒体を搬送し、
前記補正用パターンを構成するための前記単位画像を各単位領域に形成する
コントローラと、
(E)を備えることを特徴とする印刷装置。
このような印刷装置によれば、濃度補正に必要な情報が得られるように、補正用パターンを印刷することができる。
(A)インクを吐出するヘッドを移動方向に移動させる移動部と、搬送方向に媒体を搬送させる搬送部と、前記移動方向に沿う単位領域に形成される単位画像の濃度を補正するための補正値を記憶するメモリと、を備えた印刷装置を準備し、
(B)複数の前記単位画像を前記媒体の前記搬送方向下流側の端部から前記搬送方向に並べて形成する際には、
印刷開始位置まで前記媒体を搬送し、
前記単位領域に対応する前記補正値に基づいて補正された濃度にて、各単位領域に前記単位画像を形成し、
(C)複数の前記単位画像を前記搬送方向に並べて形成して、前記補正値を取得するための補正用パターンを前記媒体に印刷する際には、
前記印刷開始位置よりも前記搬送方向下流側に前記媒体を搬送し、
前記補正用パターンを構成するための前記単位画像を各単位領域に形成する
(D)ことを特徴とする印刷方法。
このような印刷方法によれば、濃度補正に必要な情報が得られるように、補正用パターンを印刷することができる。
インクを吐出するヘッドを移動方向に移動させる移動部と、搬送方向に媒体を搬送させる搬送部と、前記移動方向に沿う単位領域に形成される単位画像の濃度を補正するための補正値を記憶するメモリと、を備えた印刷装置に、
複数の前記単位画像を前記媒体の前記搬送方向下流側の端部から前記搬送方向に並べて形成する際には、
印刷開始位置まで前記媒体を搬送させ、
前記単位領域に対応する前記補正値に基づいて補正された濃度にて、各単位領域に前記単位画像を形成させ、
複数の前記単位画像を前記搬送方向に並べて形成して、前記補正値を取得するための補正用パターンを前記媒体に印刷する際には、
前記印刷開始位置よりも前記搬送方向下流側に前記媒体を搬送させ、
前記補正用パターンを構成するための前記単位画像を各単位領域に形成させる
ことを特徴とするプログラム。
このようなプログラムによれば、濃度補正に必要な情報が得られるように、印刷装置に補正用パターンを印刷させることができる。
===印刷システムの構成===
次に、印刷システムの実施形態について、図面を参照しながら説明する。ただし、以下の実施形態の記載には、コンピュータプログラム、及び、コンピュータプログラムを記録した記録媒体等に関する実施形態も含まれている。
図1は、印刷システムの外観構成を示した説明図である。この印刷システム100は、プリンタ1と、コンピュータ110を備えている。プリンタ1は、紙、布、フィルム等の媒体に画像を印刷する印刷装置である。コンピュータ110は、プリンタ1と通信可能に接続されており、プリンタ1に画像を印刷させるため、印刷させる画像に応じた印刷データをプリンタ1に出力する。コンピュータ110は、印刷データを介してプリンタ1を制御するので、印刷制御装置でもある。
印刷システム100は、他にも表示装置120と、入力装置130と、記録再生装置140とを備えている。表示装置120は、ディスプレイを有し、プリンタドライバ等のユーザインタフェースを表示する。入力装置130は、例えばキーボード130Aやマウス130Bであり、表示装置120に表示されたユーザインタフェースに沿って、アプリケーションプログラムの操作やプリンタドライバの設定等に用いられる。記録再生装置140は、例えばフレキシブルディスクドライブ装置140AやCD−ROMドライブ装置140Bが用いられる。
コンピュータ110にはプリンタドライバがインストールされている。プリンタドライバは、表示装置120にユーザインタフェースを表示させる機能を実現させるほか、アプリケーションプログラムから出力された画像データを印刷データに変換する機能を実現させるためのプログラムである。このプリンタドライバは、フレキシブルディスクFDやCD−ROMなどの記録媒体(コンピュータ読み取り可能な記録媒体)に記録されている。または、このプリンタドライバは、インターネットを介してコンピュータ110にダウンロードすることも可能である。なお、このプログラムは、各種の機能を実現するためのコードから構成されている。
===プリンタとコンピュータの構成===
<プリンタとコンピュータの構成について>
図2は、コンピュータ110とプリンタ1の全体構成のブロック図である。
コンピュータ110は、インターフェース部161と、CPU162と、コンピュータ側メモリ163とを有する。インターフェース部161は、外部装置であるプリンタ1とコンピュータ110との間でデータの送受信を行うためのものである。CPU162は、コンピュータ110全体の制御を行うための演算処理装置である。コンピュータ側メモリ163は、プリンタドライバ等のプログラムを格納する領域や作業領域等を確保する記憶素子である。CPU162は、コンピュータ側メモリ163に格納されているプリンタドライバに従って、画像データから印刷データを生成し、印刷データをプリンタ1に送信する。プリンタドライバをコンピュータ110にインストールすることにより、CPU162とコンピュータ側メモリ163は、印刷データを介してプリンタ1を制御するコンピュータ側コントローラとなる。なお、本実施形態では、コンピュータ側メモリ163の一部領域を、後述する補正用ファイルを格納するための補正用ファイル格納部163aとして利用している。
プリンタ1は、搬送ユニット20、キャリッジユニット30、ヘッドユニット40、検出器群50、及びプリンタ側コントローラ60を有する。外部装置であるコンピュータ110から印刷データを受信したプリンタ1は、プリンタ側コントローラ60によって各ユニット(搬送ユニット20、キャリッジユニット30、ヘッドユニット40)を制御する。プリンタ側コントローラ60は、コンピュータ110から受信した印刷データに基づいて、各ユニットを制御し、紙に画像を印刷する。プリンタ1内の状況は検出器群50によって監視されており、検出器群50は、検出結果をプリンタ側コントローラ60に出力する。プリンタ側コントローラ60は、検出器群50から出力された検出結果に基づいて、各ユニットを制御する。
プリンタ側コントローラ60は、プリンタの制御を行うための制御ユニットである。プリンタ側コントローラ60は、インターフェース部61と、CPU62と、プリンタ側メモリ63と、ユニット制御回路64とを有する。インターフェース部61は、外部装置であるコンピュータ110とプリンタ1との間でデータの送受信を行うためのものである。CPU62は、プリンタ全体の制御を行うための演算処理装置である。プリンタ側メモリ63は、CPU62のプログラムを格納する領域や作業領域等を確保するためのものであり、RAM、EEPROM等の記憶手段を有する。CPU62は、プリンタ側メモリ63に格納されているプログラムに従って、ユニット制御回路64を介して各ユニットを制御する。なお、本実施形態では、プリンタ側メモリ63の一部領域を、後述する補正用データを格納するための補正用データ格納部63aとして利用している。
なお、コンピュータ側コントローラ(CPU162とコンピュータ側メモリ163)とプリンタ側コントローラ60は、印刷システム全体を制御するコントローラとなる。また、コンピュータ側メモリ163に格納されたプリンタドライバは、コンピュータ110に、印刷データを生成させ、印刷データをプリンタ1に送信させる。一方、プリンタ側メモリ63に格納されたプログラムは、印刷データに応じて、搬送ユニット20に紙を搬送させ、キャリッジユニット30にキャリッジを移動させ、ヘッドユニット40にインクを吐出させる。このため、プリンタドライバとプリンタ側のプログラムは、協働して印刷システムに印刷を行わせるプログラムともなる。
図3は、プリンタ1の全体構成の概略図である。また、図4は、プリンタ1の全体構成の横断面図である。以下、本実施形態のプリンタの基本的な構成について説明する。
搬送ユニット20は、媒体(例えば、紙Sなど)を印刷可能な位置に送り込み、印刷時に所定の方向(以下、搬送方向という)に所定の搬送量で紙を搬送させるためのものである。すなわち、搬送ユニット20は、紙を搬送する搬送部となる。搬送ユニット20は、給紙ローラ21と、搬送モータ22(PFモータとも言う)と、搬送ローラ23と、プラテン24と、排紙ローラ25とを有する。ただし、搬送ユニット20が搬送部として機能するためには、必ずしもこれらの構成要素を全て必要とするわけではない。給紙ローラ21は、紙挿入口に挿入された紙をプリンタ内に給紙するためのローラである。給紙ローラ21は、D形の断面形状をしており、円周部分の長さは搬送ローラ23までの搬送距離よりも長く設定されているので、この円周部分を用いて紙を搬送ローラ23まで搬送できる。搬送モータ22は、紙を搬送方向に搬送するためのモータであり、例えばDCモータにより構成される。搬送ローラ23は、給紙ローラ21によって給紙された紙Sを印刷可能な領域まで搬送するローラであり、搬送モータ22によって駆動される。プラテン24は、印刷中の紙Sを支持する。排紙ローラ25は、紙Sをプリンタの外部に排出するローラであり、印刷可能な領域に対して搬送方向下流側に設けられている。この排紙ローラ25は、搬送ローラ23と同期して回転する。
キャリッジユニット30は、ヘッドを所定の方向(以下、移動方向という)に移動(「走査」とも呼ばれる)させるためのものである。キャリッジユニット30は、キャリッジ31と、キャリッジモータ32(CRモータとも言う)とを有する。キャリッジ31は、移動方向に往復移動可能である。(これにより、ヘッドが移動方向に沿って移動する。)また、キャリッジ31は、インクを収容するインクカートリッジを着脱可能に保持している。キャリッジモータ32は、キャリッジ31を移動方向に移動させるためのモータであり、例えばDCモータにより構成される。このキャリッジモータ32は、ヘッド(後述)を移動方向に移動させる移動部となる。
ヘッドユニット40は、紙にインクを吐出するためのものである。ヘッドユニット40は、ヘッド41を有する。ヘッド41は、複数のノズルを有し、各ノズルから断続的にインクを吐出する。このヘッド41は、キャリッジ31に設けられている。そのため、キャリッジ31が移動方向に移動すると、ヘッド41も移動方向に移動する。そして、ヘッド41が移動方向に移動中にインクを断続的に吐出することによって、移動方向に沿ったドットライン(ラスタライン)が紙に形成される。
検出器群50には、リニア式エンコーダ51、ロータリー式エンコーダ52、紙検出センサ53、および光学センサ54等が含まれる。リニア式エンコーダ51は、キャリッジ31の移動方向の位置を検出するためのものである。ロータリー式エンコーダ52は、搬送ローラ23の回転量を検出するためのものである。紙検出センサ53は、印刷される紙の先端の位置を検出するためのものである。この紙検出センサ53は、給紙ローラ21が搬送ローラ23に向かって紙を給紙する途中で、紙の先端の位置を検出できる位置に設けられている。なお、紙検出センサ53は、機械的な機構によって紙の先端を検出するメカニカルセンサである。詳しく言うと、紙検出センサ53は搬送方向に回転可能なレバーを有し、このレバーは紙の搬送経路内に突出するように配置されている。そのため、紙の先端がレバーに接触し、レバーが回転させられるので、紙検出センサ53は、このレバーの動きを検出することによって、紙の先端の位置を検出する。光学センサ54は、キャリッジ31に取付けられている。光学センサ54は、発光部から紙に照射された光の反射光を受光部が検出することにより、紙の有無を検出する。そして、光学センサ54は、キャリッジ31によって移動しながら紙の端部の位置を検出し、紙の幅を検出することができる。また、光学センサ54は、状況に応じて、紙の先端(搬送方向下流側の端部であり、上端ともいう)・後端(搬送方向上流側の端部であり、下端ともいう)も検出できる。光学センサ54は、光学的に紙の端部を検出するため、機械的な紙検出センサ53よりも、検出精度が高い。
<ノズルについて>
図5は、ヘッド41の下面におけるノズルの配列を示す説明図である。ヘッド41の下面には、4つのノズル群(ブラックインクノズル群Kと、シアンインクノズル群Cと、マゼンタインクノズル群Mと、イエローインクノズル群Y)が形成されている。各ノズル群は、各色のインクを吐出するための吐出口であるノズルを複数個(本実施形態では180個)備えている。
各ノズル群の複数のノズルは、搬送方向に沿って、一定の間隔(ノズルピッチ:k・D)でそれぞれ整列している。ここで、Dは、搬送方向における最小のドットピッチ(つまり、紙Sに形成されるドットの最高解像度での間隔)である。また、kは、1以上の整数である。
各ノズル群のノズルは、搬送方向下流側のノズルほど小さい数の番号が付されている(♯1〜♯180)。なお、前述の光学センサ54は、紙搬送方向の位置に関して、一番上流側にあるノズル♯180とほぼ同じ位置にある。
各ノズルには、それぞれインクチャンバー(不図示)と、ピエゾ素子が設けられている。ピエゾ素子の駆動によってインクチャンバーが伸縮・膨張し、ノズルからインク滴が吐出される。
===プリンタドライバ===
<プリンタドライバが行う処理について>
図6は、プリンタドライバが行う基本的な処理の概略的な説明図である。既に説明された構成要素については、同じ符号を付しているので、説明を省略する。
コンピュータ110では、コンピュータに搭載されたオペレーティングシステムの下、ビデオドライバ112やアプリケーションプログラム114やプリンタドライバ116などのコンピュータプログラムが動作している。ビデオドライバ112は、アプリケーションプログラム114やプリンタドライバ116からの表示命令に従って、例えばユーザインターフェース等を表示装置120に表示する機能を有する。アプリケーションプログラム114は、例えば、画像編集などを行う機能を有し、画像に関するデータ(画像データ)を作成する。ユーザは、アプリケーションプログラム114のユーザインターフェースを介して、アプリケーションプログラム114により編集した画像を印刷する指令を与えることができる。アプリケーションプログラム114は、印刷の指令を受けると、プリンタドライバ116に画像データを出力する。
プリンタドライバ116は、アプリケーションプログラム114から画像データを受け取り、この画像データを印刷データに変換し、印刷データをプリンタに出力する。ここで、印刷データとは、プリンタ1が解釈できる形式のデータであって、各種のコマンドデータと画素データとを有するデータである。コマンドデータとは、プリンタに特定の動作の実行を指示するためのデータである。また、画素データとは、画像を構成する画素に関するデータである。印刷データ中の画素データは、ある画素に対応する紙上の位置に形成されるドットに関するデータ(印刷画像を構成するドットのデータ)である。一方、画像データ中の画素データは、印刷画像を構成する画素の色や階調に関するデータである。
プリンタドライバ116は、アプリケーションプログラム114から出力された画像データを印刷データに変換するため、解像度変換処理、色変換処理、ハーフトーン処理、ラスタライズ処理などを行う。以下に、プリンタドライバ116が行う各種の処理について説明する。
解像度変換処理は、アプリケーションプログラム114から出力された画像データ(テキストデータ、イメージデータなど)を、紙Sに画像を印刷する際の解像度(印刷するときのドットの間隔であり、印刷解像度ともいう。)に変換する処理である。例えば、印刷解像度が720×720dpiに指定されている場合には、アプリケーションプログラム114から受け取った画像データを720×720dpiの解像度の画像データに変換する。
なお、アプリケーションプログラム114から出力された画像データ中の各画素データは、RGB色空間により表される多段階(例えば256段階)の階調値を示すデータである。以下、RGBの階調値を示す画素データのことをRGB画素データと言い、また、RGB画素データから構成される画像データをRGB画像データと言う。
色変換処理は、前記RGB画像データの各RGB画素データを、CMYK色空間により表される多段階(例えば256段階)の階調値を示すデータに変換する処理である。ここでCMYKという表記では、Cはシアン、Mはマゼンタ、Yはイエロー、Kはブラックをそれぞれ意味している。以下、CMYKの階調値を示す画素データのことをCMYK画素データといい、CMYK画素データから構成される画像データのことをCMYK画像データという。色変換処理は、RGBの階調値とCMYKの階調値とを対応づけたテーブル(色変換ルックアップテーブルLUT)をプリンタドライバ116が参照することによって行われる。
ハーフトーン処理は、多段階の階調値を示すCMYK画素データを、プリンタ1が表現可能な色の少段階の階調値を示す2値画素データに変換する処理である。例えば、ハーフトーン処理により、4色(シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック)の256段階の階調値を示すCMYK画素データが、4色の2段階の階調値を示す1ビットの2値画素データに変換される。この2値画素データは、各色について、例えば、「ドットの形成なし」(2進数の値として「0」)、及び「ドットの形成あり」(同じく「1」)を示すデータである。なお、本実施形態では、説明の簡略化のため、ハーフトーン処理後の画素データが1ビットであるが、2ビットであってもよい。画素データが2ビットであれば、ドットの有無だけでなく、ドットの大きさ(大ドット、中ドット、小ドットなど)を示すことが可能である(4段階の階調値を示す)。なお、プリンタドライバ116は、ドット生成率テーブルを参照することにより、256階調の画素データを2値画素データに変換する。このドット生成率テーブルについては、後で詳述する。
このようなハーフトーン処理では、例えばディザ法等が利用され、プリンタ1がドットを分散して形成できるような2値画素データが作成される。また、このハーフトーン処理に用いる方法は、ディザ法に限るものではなく、γ補正法や誤差拡散法等を利用しても良い。
ラスタライズ処理は、前記ハーフトーン処理がなされたCMYK画像データを、プリンタ1に転送すべきデータ順に変更する処理である。ラスタライズ処理されたデータは、前記印刷データとしてプリンタ1に出力される。
<ドット生成率について>
図7は、上述のハーフトーン処理の際に用いられるドット生成率テーブルの説明図である。横軸は、ハーフトーン処理前の画素データ(CMYK画素データ)の階調値を示している。縦軸は、ドット生成率を示している。ある画素についてドット生成率が50%の場合、ハーフトーン処理後の2値画素データは、50%の確率で「1」になる(その画素に対応する紙上の位置にドットを生成する)。また、256画素(16×16画素)の領域が全てドット生成率50%の場合、ハーフトーン処理後の画素データは、128画素においてドットを生成することを示すようになる。
本実施形態のドット生成率テーブルでは、階調値が高くなるとドット生成率も高くなる。なお、本実施形態では、各ドット列領域毎に補正されたドット生成率テーブルを用いて、ハーフトーン処理が行われる(後述)。
===印刷動作===
<基本動作について>
図8は、印刷時の処理のフロー図である。以下に説明される各処理は、プリンタ側コントローラ60が、プリンタ側メモリ63内に格納されたプログラムに従って、各ユニットを制御することにより実行される。このプログラムは、各処理を実行するためのコードを有する。
印刷命令受信(S001):まず、プリンタ側コントローラ60は、コンピュータ110からインターフェース部61を介して、印刷命令を受信する。この印刷命令は、コンピュータ110から送信される印刷データのヘッダに含まれている。そして、プリンタ側コントローラ60は、受信した印刷データに含まれる各種コマンドの内容を解析し、各ユニットを用いて、以下の給紙処理・搬送処理・ドット形成処理等を行う。
給紙処理(S002):給紙処理とは、印刷すべき紙をプリンタ内に供給し、印刷開始位置(頭出し位置とも言う)に紙を位置決めする処理である。プリンタ側コントローラ60は、給紙ローラ21を回転させ、印刷すべき紙を搬送ローラ23まで送る。続いて、プリンタ側コントローラ60は、搬送ローラ23を回転させ、給紙ローラ21から送られてきた紙を印刷開始位置に位置決めする。紙が印刷開始位置に位置決めされたとき、ヘッド41の少なくとも一部のノズルは、紙と対向している。
ドット形成処理(S003):ドット形成処理とは、移動方向に沿って移動するヘッドからインクを断続的に吐出させ、紙上にドットを形成する処理である。プリンタ側コントローラ60は、キャリッジモータ32を駆動し、キャリッジ31を移動方向に移動させる。そして、プリンタ側コントローラ60は、キャリッジ31が移動している間に、印刷データに基づいてヘッドからインクを吐出させる。ヘッド41から吐出されたインク滴が紙上に着弾すれば、紙上にドットが形成される。移動するヘッド41からインクが断続的に吐出されるので、紙上には移動方向に沿った複数のドットからなるドット列(ラスタライン)が形成される。
搬送処理(S004):搬送処理とは、紙をヘッドに対して搬送方向に沿って相対的に移動させる処理である。プリンタ側コントローラ60は、搬送モータを駆動し、搬送ローラを回転させて紙を搬送方向に搬送する。この搬送処理により、ヘッド41は、先ほどのドット形成処理によって形成されたドットの位置とは異なる位置に、ドットを形成することが可能になる。
排紙判断(S005):プリンタ側コントローラ60は、印刷中の紙の排紙の判断を行う。印刷中の紙に印刷すべきデータが残っていれば、排紙は行われない。そして、プリンタ側コントローラ60は、印刷すべきデータがなくなるまで、ドット形成処理と搬送処理とを交互に繰り返し、ドットから構成される画像を徐々に紙に印刷する。
排紙処理(S006):印刷中の紙に印刷すべきデータがなくなれば、プリンタ側コントローラ60は、排紙ローラを回転させることにより、その紙を排紙する。なお、排紙を行うか否かの判断は、印刷データに含まれる排紙コマンドに基づいても良い。
印刷終了判断(S007):次に、プリンタ側コントローラ60は、印刷を続行するか否かの判断を行う。次の紙に印刷を行うのであれば、印刷を続行し、次の紙の給紙処理を開始する。次の紙に印刷を行わないのであれば、印刷動作を終了する。
===画像中の濃度ムラの発生原因について===
多色印刷された画像中に生じる濃度ムラは、基本的には、その各色(シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック)でそれぞれに生じる濃度ムラが原因である。このため、通常は、各色の濃度ムラをそれぞれ別々に抑制することによって、多色印刷された画像中の濃度ムラを抑制する方法が採られている。そこで、以下では、単色印刷された画像中に生じる濃度ムラの発生原因について説明する。
図9Aは、理想的にドットが形成されたときの様子の説明図である。キャリッジが移動方向に移動する間、各ノズルからインクが吐出され、紙にインクが着弾してドットが形成される。各ノズルは、移動中に断続的にインクを吐出するので、移動方向に沿ってドットの列(ラスタライン)が形成される。各ラスタラインは画像片を形成し、多数の画像片が搬送方向に並ぶことによって、印刷画像が構成される。
同図では、理想的にドットが形成されているので、各ドットは、紙上に架空に定められた領域に正確に形成される。ここで、ラスタラインが形成されるべき領域を「ドット列領域」と呼ぶ。図中、点線に挟まれる領域としてドット列領域が示されている。なお、ドット列領域は、移動方向に並ぶ複数の画素に対応する紙上の領域でもある。
図9Bは、ノズルの加工精度のばらつきの影響の説明図である。ここでは、ノズル♯2の吐出するインクの飛行方向のばらつきにより、ノズル♯2により形成されるラスタラインが、ノズル♯3により形成されるラスタライン側(搬送方向上流側)にずれて形成されている。また、ノズル♯5から吐出されるインク量が少なく、ノズル♯5により形成されるドットが小さくなっている。
本来であれば同じ濃度の画像片が各ドット列領域に形成されるにもかかわらず、加工精度のばらつきのため、ドット列領域に応じて濃淡が発生する。例えば、第2ドット列領域の画像は比較的淡くなり、第3ドット列領域の画像は比較的濃くなる。また、第5ドット列領域の画像は、比較的淡くなる。
そして、このようなラスタラインからなる印刷画像を巨視的に見ると、キャリッジの移動方向に沿う縞状の濃度ムラが視認される。この濃度ムラは、印刷画像の画質を低下させる原因となる。
本実施形態では、濃く視認されやすいドット列領域に対しては、淡く画像片が形成されるようにドット生成率を補正し、淡く視認されやすいドット列領域に対しては、濃く画像片が形成されるようにドット生成率を補正し、印刷画像の濃度ムラを抑制している。
図9Cは、本実施形態の印刷方法によりドットが形成されたときの様子の説明図である。本実施形態では、第2ドット列領域のドットの生成率を高くし、第3ドット列領域のドットの生成率を低くし、第5ドット列領域のドットの生成率を高くなるようにする。これにより、各ドット列領域に形成される画像片の濃度を補正し、印刷画像の濃度ムラを抑制する。
===本実施形態のプリンタが出荷されるまで===
本実施形態では、プリンタ製造工場においてプリンタが製造され出荷される。そして、プリンタを購入したユーザーは、自らのコンピュータにプリンタドライバをインストールし、アプリケーションソフトにより作成した画像をプリンタで印刷する。そこで、まず、プリンタが出荷されるまでの工程について、以下に説明する。
図10は、プリンタ製造工場においてプリンタが出荷されるまでのフローチャートである。
まず、製造ラインにおいてプリンタ1が製造される(S110)。次に、検査担当の作業者によって、濃度を補正するための補正用データがプリンタ1に設定される(S120)。補正用データについては、後で詳しく説明する。
次に、プリンタ1とドライバCD−ROMが出荷される(S130)。ドライバCD−ROMは、プログラムであるプリンタドライバを記憶しており、プリンタ1と共に同梱されて出荷される。なお、ドライバCD−ROMには、プリンタドライバ以外の他のアプリケーションソフトも記憶されている。
<ステップS120:補正用データの設定について>
図11は、補正用データの設定に使用される機器を説明するブロック図である。なお、既に説明した構成要素については、同じ符号を付し説明を省略する。
同図において、コンピュータ110Aは、プリンタ製造工場内の検査ラインに設置されたコンピュータである。このコンピュータ110Aでは、アプリケーション114Aとプリンタドライバ116Aが動作している。アプリケーション114Aは、指定された階調値の補正用パターンCPの画像データをプリンタドライバ116Aに出力する。プリンタドライバは、アプリケーション114Aからの画像データを印刷データに変換し、補正用パターンCPを印刷させるための印刷データをプリンタ1に対して出力する。
また、このコンピュータ110Aでは、工程用補正プログラム118Aが動作している。この工程用補正プログラムは、コンピュータ110Aに、補正用データ生成処理をさせることができる。この補正用データ生成処理により、コンピュータ110Aは、補正用パターンCPをスキャナ装置150により読み取り、読み取り結果(各ドット列領域の濃度の測定値)に基づき、各ドット列領域についてそれぞれ補正用データを生成する。そして、コンピュータ110Aは、生成された補正用データ(補正用データテーブル)を、プリンタ側メモリ63の補正用データ格納部63aに設定する。
図12は、補正用データ生成処理のフローチャートである。以下、このフローチャートを参照し、補正用データの設定手順について説明する。
この設定手順は、補正用パターンCPを印刷するステップ(S121),補正用パターンCPを読み取るステップ(S122),各ドット列領域に対する濃度の測定値に基づいて補正用データを設定するステップ(S123)を有する。以下、各ステップについて詳細に説明する。
(1)補正用パターンCPの印刷(S121)について:
まず、ステップS121において、コンピュータ110Aは、プリンタに、補正用パターンCPを紙Sにそれぞれ印刷させる。ここでは、検査担当の作業者が、検査ラインに設置されたコンピュータ110Aにプリンタ1を通信可能な状態に接続し、コンピュータ110Aのユーザーインタフェースを介してプリンタ1に補正用パターンCPを印刷させる。なお、この補正用パターンCPを印刷するプリンタ1は、補正用データの設定対象となるプリンタ1である。つまり、補正用データの設定は、プリンタ1毎に行われる。
図13は、印刷された補正用パターンCPの説明図である。図示するように、本実施形態の補正用パターンCPは、各色のインク(シアンインク、マゼンタインク、イエローインク、ブラックインク)毎に形成される。ここでは、シアンの補正用パターンCPについて説明する。
シアンの補正用パターンCPは、4種類のドット生成率のパターンを有する。4つのパターンは、それぞれ搬送方向に沿って帯状に、それぞれ並行に、形成される。ここでの4種類のドット生成率は、20%、40%、60%、80%である。ある1つのラスタラインに注目すると、ドット生成率20%の領域と、ドット生成率40%の領域と、ドット生成率60%の領域と、ドット生成率80%の領域がある。なお、100%のドット生成率は階調値「255」に相当し、0%のドット生成率は階調値「0」に相当する(図7参照)。ここでは、40%のドット生成率の補正用パターンCP40%について説明する。
補正用パターンCP40%は、一定濃度の帯状画像を示す画像データから生成された印刷データに基づいて印刷される。また、補正用パターンCP40%は、搬送方向に並ぶ多数のラスタラインから構成されている。もしプリンタが理想的に製造されていれば、補正用パターンCP40%は、一定の濃度で印刷される。しかし、前述の通り、加工精度のばらつきのため、補正用パターンCP40%には濃度ムラが発生している。
(2)補正用パターンCPの読み取り(ステップS122)について:
次に、検査担当の作業者が補正用パターンCPを印刷した紙Sをスキャナ装置150に設置し、コンピュータ110Aがスキャナ装置150に補正用パターンCPを読み取らせる。
図14は、シアンインクの補正用パターンCPのドット生成率40%のパターンの測定結果の一部である。縦軸は測定値を示し、横軸はドット列領域番号を示す。ここで、ドット列領域番号とは、紙に仮想的に定められた各ドット列領域に紙の先端側から付した番号である。
もしプリンタが理想的に製造されていれば、補正用パターンCP40%の濃度は一定なので、測定値は、図中の点線のようになる。しかし、インクの吐出方向のばらつき等により、ドット列領域内のドットの密度にばらつきがあるので、測定値は、図中の実線のようになる。
(3)ドット列領域毎に測定値を記憶(ステップS123)について
次に、コンピュータ110Aは、プリンタ側メモリ63に測定値を記憶させて、プリンタ側メモリ63に補正用データテーブルを記憶させる。
図15は、プリンタ側メモリ63に格納される補正用データテーブルの概念図である。この補正用データテーブルは、各インク色毎についてそれぞれ用意されている。
各補正用データテーブルには、ドット列領域とドット生成率とに対応づけられて、測定値が記憶される。各ドット列領域には番号が付けられている。また、同じドット列領域における補正用パターンCP20%,CP40%,CP60%,CP80%の測定値は、同じ番号のテーブルに記録される。
工場で製造される個々のプリンタ1のプリンタ側メモリ63の補正用データ格納部63aには、そのプリンタに固有の補正用データテーブルが記憶される。そして、補正用テーブルを記憶した状態で、プリンタが出荷される(前述のステップS130)。
===本実施形態のプリンタドライバのインストール===
図16は、プリンタドライバのインストール時の処理の流れを説明するためのフロー図である。
プリンタを購入したユーザは、プリンタとコンピュータ110とを接続し、プリンタと同梱されているドライバCD−ROMをコンピュータ110のCD−ROMドライブ装置140Bにセットする。このドライバCD−ROMには、プリンタドライバやアプリケーションソフト等のプログラムが記録されている。
CD−ROMドライブ装置140BにドライバCD−ROMがセットされると、コンピュータ110は、プリンタドライバのインストールを行う(ステップS140)。
そして、コンピュータ110にインストールされたプリンタドライバは、プリンタ側メモリ63の補正用データ格納部63aに記憶されている補正用データテーブルの補正用データをそれぞれ読み出し、読み出された補正用データをコンピュータ側メモリ163に記憶する(ステップS150)。
その後、プリンタドライバは、取得した補正用データに基づいて、補正用ファイルを作成する(ステップS160)。補正用ファイルの作成については、後述する。なお、上記の補正用データの取得(S150)や補正用ファイルの作成(ステップS160)は、ドライバCD−ROMに記憶されている他のアプリケーションソフトのインストール処理と並行して行われる。補正用ファイルの作成や他のアプリケーションソフトのインストールが終了したら、コンピュータ110は、CD−ROMドライブ装置140Bの動作を終了し、ドライバCD−ROMからの情報の読み出しを終了する。
<ステップS160:補正用ファイル作成>
図17は、あるドット列領域における指令階調値と測定値との関係を示すグラフである。同図は、あるドット列領域における補正用パターンCP40%の濃度の測定値がC(40%)であり、あるドット列領域における補正用パターンCP20%の濃度の測定値がC(20%)であること示している。
前述の補正用パターンCP40%は、ドット生成率40%を示す指令階調値に基づいて印刷される。ドット生成率40%は階調値102(256階調)の画像に相当するが、加工精度のばらつきのため、測定階調値C(40%)は必ずしも「102」にはならない。例えば、濃度の淡いドット列領域では、測定階調値C(40%)は、102よりも低い値になる。
逆に言えば、階調値C(40%)の画像を印刷する場合、ハーフトーン処理する際に、階調値「102」に相当するドット生成率でその画像をハーフトーン処理すれば、加工精度のばらつきがあっても、目標とする階調値C(40%)の画像が印刷されることになる。
同様に、階調値90の画像を印刷する場合、ハーフトーン処理する際に、図中の階調値「S90」に相当するドット生成率でその画像をハーフトーン処理すれば、加工精度のばらつきがあっても、目標とする階調値90の画像が印刷されることになる。この階調値「S90」は、測定階調値C(40%)と測定階調値C(20%)に基づいて、線形補間により算出することができる。
このように、ある目標階調値にて印刷する場合、補正用データ格納部63aに記憶されている補正用データに基づいて、その目標階調値に適したドット生成率を算出することができる。このようにして、各ドット列領域の各階調値ごとに、適したドット生成率をそれぞれ算出すれば、本実施形態の補正用ファイルを作成することができる。
図18は、本実施形態の補正用ファイルの説明図である。図に示す通り、補正用ファイルは、各色毎に用意される。プリンタドライバは、線形補間により算出したドット生成率を、ドット列領域と階調値とに対応付けて、コンピュータ側メモリ163の補正用ファイル格納部163aに記憶する。つまり、プリンタドライバは、算出したドット生成率を図中の空欄に記録するようにして、補正用ファイルを作成する。そして、各ドット列領域毎に、異なるドット生成率テーブルになる。
図19は、あるドット列領域におけるドット生成率テーブルの説明図である。図中の点線は、図7のドット生成率を示すものである。
図中の点線のドット生成率に基づいてハーフトーン処理を行うと、加工精度のばらつきにより濃度ムラが発生する。一方、本実施形態では、図中の実線に示すように、補正用データテーブルに基づいて算出されたドット生成率を用いてハーフトーン処理を行う。
図中のドット生成率テーブルに対応するドット列領域は、加工精度のばらつきにより、比較的濃く印刷されるドット列領域と考えられる。そして、本実施形態では、このドット列領域に対応する画素データは、補正用ファイルのドット生成率を用いてハーフトーン処理されるので、そのドット列領域に形成されるドットの密度が低くなり、そのドット列領域の画像片の濃度が目標濃度に補正される。
===縁なし印刷===
ここで、縁なし印刷について説明する。縁なし印刷とは、紙Sの側端部や上下端部に余白を残さないように印刷する印刷方式である。縁なし印刷が実行されるときには、図20に示されるように、紙Sの大きさよりも広い範囲に向けて、それぞれのノズルからインクが吐出される。これにより、紙の位置が搬送時にずれても、余白を残さずに印刷することができる。
但し、縁なし印刷の際、紙よりも外側に吐出されるインクが存在する。このインクは、紙Sに着弾しないので、紙Sを支持するプラテン24に着弾する。なお、紙Sに着弾しないインクが着弾する領域を、「打ち漏らし領域」と呼ぶ。プラテン24にインクが着弾すると、次に搬送される紙の裏面にインクが付着し、その紙を汚すことになる。そこで、縁なし印刷を行うプリンタのプラテン24は、以下に説明するような構造になっている。
図21Aは、紙Sの側端部を縁なし印刷する時のインクの吐出の説明図である。図21Bは、この時のインクの着弾の説明図である。但し、説明の簡略化のため、インクの吐出数は少なくしてある。これらの図では、紙面と平行な方向にキャリッジが移動し、紙面と垂直な方向に紙Sが搬送される。
図21Aに示されるように、プラテン24は、紙Sを支持する支持部242と、支持部よりも低い位置に設けられる溝部244を有している。
縁なし印刷時には、ヘッド41に設けられたノズルから紙Sよりも広い範囲に向けてインクが吐出される。そして、紙Sに着弾しないインクは、溝部244に着弾する。但し、溝部244は支持部242よりも低い位置にあるので、溝部に着弾したインクは、支持部242よりも低い位置にある。これにより、溝部244に着弾したインクが紙の裏面に付着することを防止できる。
なお、溝部244は、打ち漏らし領域が溝部244上に位置するように、予め設計されている(図21Bにおいて、溝部244にインクが着弾している領域が、打ち漏らし領域である)。
ところで、溝部244に多量のインクが着弾すると、溝部244にインクが堆積し、溝部244に固化したインクの山ができてしまう。このインクの山が支持部242の高さに達すると、紙Sの裏面を汚す虞がある。これを防ぐため、溝部244において打ち漏らし領域となる位置には、インクを吸収する吸収材としてスポンジ246が設けられている。
図22Aは、紙Sの上端部を縁なし印刷する時のインクの吐出の説明図である。図22Bは、この時のインクの着弾の説明図である。但し、説明の簡略化のため、ノズル数は少なくしてある。これらの図では、紙面と平行な方向に紙Sが搬送され、紙面と垂直な方向にキャリッジが移動する。
紙の上端部の縁なし印刷時には、紙Sに対向しないノズルからもインクが吐出され、紙Sよりも広い範囲に向けてインクが吐出される。このため、紙Sに対向しないノズル(図中の搬送方向下流側のノズル)から吐出されたインクは、紙Sに着弾せずに、溝部244のスポンジ246に着弾する(このインクが着弾する領域が打ち漏らし領域となる)。
なお、紙の上端部に余白なく印刷するためには、図22Bに示すように、給紙処理(S002)において、紙の上端が溝部244の上に位置するように、紙を給紙する必要がある(このときの紙の位置を「印刷開始位置」という)。これにより、印刷開始位置よりも搬送方向下流側のノズルから吐出されたインクは、紙に着弾せずに、溝部244に着弾する。また、印刷開始位置よりも搬送方向上流側のノズルから吐出されたインクは、紙に着弾し、紙の上端部にドットを形成する。
ところで、縁なし印刷において前述の濃度補正処理を行うためには、プリンタ製造工場において、縁なし印刷用の補正用パターンを印刷し(S121)、その補正用パターンを読み取り(S122)、補正用データテーブルをプリンタに記憶する必要がある。
===縁なし印刷用の補正用パターン===
<参考例>
図23は、参考例の縁なし印刷用の補正用パターンの上端付近を上から見たときの拡大図である。図中の黒丸は、紙に着弾したインク(ドット)を示している。図中の白丸は、縁なし印刷により溝部244に着弾したインクを示している。紙上の点線に挟まれる領域は、ドット列領域を示している。
参考例の補正用パターンは、図22Aに示される印刷開始位置から印刷開始される。紙が印刷開始位置まで給紙されたとき、搬送方向最下流のノズル♯1とノズル♯2は、紙と対向せず、溝部244に対向している。このため、補正用パターンを形成するとき、ノズル♯1及びノズル♯2が吐出したインクは、紙に着弾せずに、溝部244に着弾する。このため、ノズル♯1及びノズル♯2が形成するラスタラインは、紙に形成されない。つまり、補正用パターンの上端部付近は、ノズル♯1及びノズル♯2が形成するラスタラインを含んでいない(但し、紙の上端部以外では、ノズル♯1及びノズル♯2が形成するラスタラインはある)。
このため、この補正用パターンを読み取っても、第1ドット列領域と第2ドット列領域の濃度を測定できず、第1ドット列領域と第2ドット列領域の補正用データがプリンタに記憶されなくなる。この結果、後にプリンタドライバが補正用ファイルを作成するとき(S160)、プリンタドライバは、第1ドット列領域と第2ドット列領域のドット生成率を補正用データから算出することができない。つまり、プリンタが縁なし印刷時に紙の上端部を印刷するとき、ノズル♯1及びノズル♯2が形成する画像片の濃度(ラスタラインのドット生成率)を補正することができない。
一方、縁なし印刷時に、紙を印刷開始位置まで給紙したとき、搬送誤差により、補正用パターン形成時よりも若干搬送方向下流側に搬送されることがある。仮に、搬送誤差により、ノズルピッチ分(1/180インチ)だけ補正用パターン形成時よりも搬送方向下流側に搬送された場合、ノズル♯2から吐出されたインクが紙に着弾する(ゆえに、搬送誤差があっても、紙Sの上端部に余白ができない)。しかし、参考例では、ノズル♯2が形成するラスタラインの濃度は補正できない。この結果、紙の上端部に濃度ムラが発生するおそれがある。
<本実施形態の補正用パターンの印刷方法について>
図24Aは、縁なし印刷用の補正用パターンを形成する時のインクの吐出の説明図である。図24Bは、この時のインクの着弾の説明図である。前述の参考例と比較すると、補正用パターンの印刷を開始するときの紙の上端部の位置が異なる。
本実施形態では、補正用パターンを印刷する際に、図22Aに示される印刷開始位置よりも搬送方向下流側に紙Sを給紙し、補正用パターンの印刷を開始する。言い換えると、本実施形態では、紙Sと全てのノズルとが対向するようになるまで、紙Sを給紙し、補正用パターンの印刷を開始する。
この結果、縁なし印刷用の補正用パターンを形成するとき、全てのノズルから吐出されるインクが紙に着弾する。つまり、ノズル♯1やノズル♯2から吐出されたインクも紙に着弾する。このため、上端部の全てのラスタラインを紙Sに形成することができる。
本実施形態の補正用パターンによれば、図13に示されるように、紙の上端部には余白(マージン)が形成される。そして、その余白の搬送方向上流側に、補正用パターンを構成する多数のラスタラインが形成される。つまり、本実施形態によれば、補正用パターンの上端側を形成するために吐出されたインクが、紙の上端部から打ち漏れず、確実に紙に着弾する。
そして、このように形成された縁なし印刷用の補正用パターンを読み取れば、第1ドット列領域(搬送方向最上流側のラスタラインが形成される領域)や第2ドット列領域の濃度を測定することができ、これらの測定値に基づいて補正用データをプリンタに記憶することができる。この結果、後にプリンタドライバが補正用ファイルを作成するとき(S160)、プリンタドライバは、第1ドット列領域や第2ドット列領域のドット生成率を、補正用データに基づいて算出することができる。つまり、本実施形態によれば、縁なし印刷の時、第1ドット列領域や第2ドット列領域に形成される画像片の濃度を補正することが可能である。
なお、ユーザが縁なし印刷を行う際には、補正用パターンの印刷時と異なり、プリンタは、通常通りに紙Sを印刷開始位置まで給紙し、印刷を開始する。このため、縁なし印刷の時、ノズル♯1やノズル♯2から吐出されるインクは紙に着弾しないかもしれないが、プリンタは、ノズル♯1及びノズル♯2が形成するラスタラインの濃度を補正した状態で、ノズルからインクを吐出する。これにより、搬送誤差によって紙Sが搬送方向下流側に搬送され、例えばノズル♯2から吐出されたインクが着弾しても、濃度ムラのない印刷画像が紙の上端部から印刷される。
===その他の実施の形態===
上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは言うまでもない。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に含まれるものである。
<ヘッドについて>
前述の実施形態では、圧電素子を用いてインクを吐出していた。しかし、液体を吐出する方式は、これに限られるものではない。例えば、熱によりノズル内に泡を発生させる方式など、他の方式を用いてもよい。
また、前述の実施形態では、ヘッドはキャリッジに設けられていた。しかし、キャリッジに着脱可能なインクカートリッジにヘッドが設けられても良い。
<移動部について>
前述の実施形態では、ヘッドを移動方向に移動させる移動部として、DCモータからなるキャリッジモータ32が用いられている。但し、このようなモータに限られるものではない。要するに移動部はヘッドを移動方向に移動させることができればよい。
<搬送部について>
前述の実施形態では、紙などの媒体を搬送方向に搬送させる搬送部として、搬送ユニット20が用いられている。但し、搬送部の構成は、前述の搬送ユニットのような構成に限られるものではない。例えば、搬送部は、搬送ローラではなく、搬送ベルトなどによって紙を搬送するものでも良い。
<単位領域について>
前述の実施形態では、図9Aに示されるように、ラスタラインが形成されるドット列形成領域を単位領域としている。但し、ラスタラインの中心とラスタラインの中心との間の領域を単位領域としても良い。この場合、ラスタラインの中心とラスタラインの中心との間の単位領域の画像が単位画像となり、この単位画像の濃度を検出して、補正用データが作成される。
<解像度について>
前述の実施形態では、説明の簡略化のため、搬送方向の解像度(ドットの間隔)は、ノズルピッチと同じ180dpiであった。しかし、これに限られるものではない。例えば、搬送方向の解像度を720dpiにしても良い。この場合、あるドット形成処理で形成される2つのラスタラインの間に、他のドット形成処理で形成される3つのラスタラインが挟まれることになる。
<ドットの大きさについて>
前述の実施形態では、説明を簡略化するため、画素データが2値であった。しかし、これに限られるものではなく、画素データを2ビットデータにして、画素データがドットの大きさ(大ドット、中ドット、小ドットなど)を示せるようにしてもよい。この場合、ドット生成率テーブルは、大ドットのドット生成率、中ドットのドット生成率及び小ドットのドット生成率に関する情報を含んでいる。
<補正用パターンの印刷について>
前述の実施形態では、補正用パターンは、プリンタ製造工場の検査工程において印刷され、読み取られていた。しかし、これに限られるものではない。プリンタを購入したユーザー先でプリンタが補正用パターンを印刷しても良い。この場合、補正用パターンを読み取るため、プリンタはスキャナ機能を有する複合機であることが望ましい。
===まとめ===
(1)前述の印刷システム100は、インクを吐出するヘッド41を移動させるキャリッジモータ32(移動部の一例)と、搬送方向に紙(媒体の一例)を搬送させる搬送ユニット20(搬送部の一例)と、を備えている。このような印刷システムは、ドット形成動作と搬送動作とを交互に繰り返して印刷画像を形成する。なお、印刷画像は、搬送方向に並べられた多数の画像片(単位画像の一例である)から構成される。この画像片は、移動方向に沿うドット列領域(単位領域の一例)に形成されるラスタラインによって、構成される。
このような印刷システム100では、ノズルの加工精度のばらつきの影響により、印刷画像に濃度ムラが発生することがある。そこで、前述の印刷システムでは、印刷画像を構成する画像片の濃度を補正するため、補正用データ(図15参照)を記憶するプリンタ側メモリ63や、補正用データにより作成される補正用ファイル(図18参照)を記憶するコンピュータ側メモリ163が備えられている。
そして、プリンタドライバ(詳しくは、プリンタドライバをインストールしたコンピュータのコンピュータ側コントローラ(CPU162及びコンピュータ側メモリ163))は、補正用ファイルの示すドット生成率に基づいてハーフトーン処理を行って印刷データを生成する。この印刷データがプリンタ1に送信されると、プリンタ側コントローラ60は、印刷開始位置まで紙を搬送し、各ドット列領域に画像片を形成し、紙に印刷画像を形成する。このときの印刷画像を構成する画像片の濃度は補正用ファイルに基づいて補正されているので(言い換えると、印刷画像を構成するラスタラインのドット生成率は補正用ファイルに基づいて補正されているので)、濃度ムラのない印刷画像が得られる。
ところで、縁なし印刷と呼ばれる印刷方法がある。この縁なし印刷では、紙の大きさよりも広い範囲に向けてインクが吐出されるので、余白を残さずに印刷画像を紙に印刷できる。そして、この縁なし印刷を行う場合、印刷開始位置は、図22Aに示されるように、溝部244の上に位置する。この印刷開始位置まで紙が給紙されたとき、搬送方向上流側(紙の下端側)のノズルは紙と対向するが、搬送方向下流側(紙の上端側)のノズルは紙と対向しない。そして、搬送方向下流側のノズルから吐出されるインクが紙に打ち漏れるようにして、紙の上端部に余白なく印刷画像を形成する。
この縁なし印刷において濃度補正処理を行うためには、縁なし印刷用の補正用パターンを印刷し(S121)、その補正用パターンを読み取り(S122)、補正用データテーブルをプリンタに記憶する必要がある。
但し、図22Aに示される縁なし印刷時の印刷開始位置から縁なし印刷用の補正用パターンを印刷すると、搬送方向最下流側のノズルから吐出されたインクが紙から打ち漏れて、紙に形成されないラスタラインが存在する(図23参照)。そうすると、この補正用パターンを読み取っても、搬送方向最上流側のドット列領域の濃度を測定できず、このドット列領域に対応する補正用データをプリンタが記憶できない。そして、縁なし印刷時に搬送誤差により、補正用パターン形成時よりも搬送方向下流側に搬送されると、本来ならば打ち漏れるはずのインクが紙に着弾し、濃度補正処理されていない画像片が上端部に形成され、印刷画像の上端部で濃度ムラが生じるおそれがある。
そこで、本実施形態では、プリンタ側コントローラ60は、縁なし印刷時の印刷開始位置よりも搬送方向下流側に紙を搬送し、補正用パターンを構成するための画像片を各ドット列領域に形成する。これにより、補正用パターンの上端側を形成するために吐出されたインクが、紙の上端部から打ち漏れず、確実に紙に着弾する。
そして、この補正用パターンを読み取れば、搬送方向最下流側のドット列領域の濃度を測定でき、この測定値に基づいて、補正用データをプリンタ側メモリ63に記憶することができ、補正用ファイル(図18参照)をコンピュータ側メモリ163に記憶することができる。そして、縁なし印刷時に、プリンタドライバが補正用ファイルに基づくドット生成率にて印刷データを生成すれば、各ドット列領域に形成される画像片の濃度が補正された状態で、プリンタ側コントローラが印刷画像を紙に印刷する。この結果、たとえ搬送誤差がある状態で紙が印刷開始位置に給紙されても、紙の上端部に濃度ムラなく印刷画像を印刷できる。
(2)前述の実施形態によれば、紙に着弾しないインクを受けるインク受け部として、溝部244が設けられている。そして、縁なし印刷の際に紙が印刷開始位置まで給紙されたとき、紙の上端(搬送方向下流側の端部)は、溝部244の上に位置する(図22A参照)。これにより、プリンタは、紙の上端から、余白なく印刷画像を印刷することができる(図22B参照)。一方、補正用パターンを紙に印刷する際に紙が印刷開始位置よりも搬送方向下流側に給紙されたとき、このときの紙の上端は、溝部244よりも搬送方向下流側に位置する(図24A)。これにより、吐出されたインクは溝部244に着弾せず、紙に着弾する(図24B)。そして、この補正用パターンを読み取れば、搬送方向上流側の全てのドット列領域の濃度を測定できる。
(3)前述の実施形態によれば、ヘッド41は、搬送方向に沿って並ぶ複数のノズルを備えている(図5)。そして、縁なし印刷の際に紙が印刷開始位置まで給紙されたとき、紙の上端(搬送方向下流側の端部)は、ノズル♯1(搬送方向最下流側のノズル)よりも搬送方向上流側に位置する(図22A参照)。これにより、プリンタは、紙の上端から、余白なく印刷画像を印刷することができる(図22B参照)。一方、補正用パターンを紙に印刷する際に紙が印刷開始位置よりも搬送方向下流側に給紙されたとき、このときの紙の上端は、ノズル♯1よりも搬送方向下流側に位置する(図24A)。これにより、ヘッドから吐出されたインクは、紙から打ち漏れることなく、紙に着弾する(図24B)。そして、この補正用パターンを読み取れば、搬送方向上流側の全てのドット列領域の濃度を測定できる。
(4)前述のコンピュータ側メモリ163は、補正用ファイルに各ドット列領域のドット生成率を記憶している(図18参照)。そして、この補正用ファイルのドット生成率により、各ドット列領域に形成される画像片の濃度が補正される。
但し、コンピュータ側メモリ163に記憶すべき情報は、ドット生成率に限られるものではない。例えば、解像度変換後のRGB画像データを各ドット列領域毎に補正するような補正値を、コンピュータ側メモリ163に記憶しても良い。このようにしても、画像片の濃度を補正することができる。
(5)前述のプリンタ側メモリ63は、ドット列領域(単位領域)における濃度の測定値を、補正用データとして記憶している(図15参照)。そして、この補正用データにより、各ドット列領域に形成される画像片の濃度が補正される。
但し、プリンタ側メモリ63に記憶すべき情報は、前述の実施形態の測定値に限られるものではない。例えば、測定値を演算して得られる情報を記憶しても良い。
(6)印刷システムが前述の実施形態の全ての構成を備えていれば、全ての効果を奏することができるであろう。但し、全ての構成要素が必須の構成要素とは限らない。
(7)なお、前述のコンピュータ側の機能の一部をプリンタ側で行っても良い。例えば、プリンタが、コンピュータから印刷データではなく画像データを受信し、この画像データから印刷データを生成し、この印刷データに基づいて、濃度補正された印刷画像を縁なし印刷しても良い。
(8)前述の印刷方法によれば、印刷装置を準備するステップと、縁なし印刷をするステップと、補正用パターンを印刷するステップと、を有することになる。
準備される印刷装置は、インクを吐出するヘッド41を移動させるキャリッジモータ32(移動部の一例)と、搬送方向に紙(媒体の一例)を搬送させる搬送ユニット20(搬送部の一例)と、補正用データ(図15参照)を記憶するプリンタ側メモリ63と、を備えている。
そして、縁なし印刷をする際には、プリンタは、印刷開始位置まで紙を給紙し、各ドット列領域に画像片を形成し、紙に印刷画像を形成する。このときの印刷画像を構成する画像片の濃度は補正用データに基づいて補正されているので、濃度ムラのない印刷画像が得られる。
この縁なし印刷に先立って、補正用データを取得するための補正用パターンの印刷が行われる。そして、補正用パターンを紙に印刷する際には、プリンタは、縁なし印刷時の印刷開始位置よりも搬送方向下流側に紙を給紙し、補正用パターンを構成するための画像片を各ドット列領域に形成する。これにより、補正用パターンの上端側を形成するために吐出されたインクが、紙の上端部から打ち漏れず、確実に紙に着弾する。
(9)前述のプリンタドライバ(プログラム)は、コマンドデータと画素データを有する印刷データを生成する。この印刷データがプリンタに送信されると、プリンタ側コントローラは、コマンドデータに応じてキャリッジモータ32(移動部の一例)や搬送ユニット20(搬送部の一例)を制御し、画素データに応じてヘッドを制御する。
そして、プリンタドライバは、縁なし印刷をする際には、印刷データを介して、プリンタに、印刷開始位置まで紙を給紙させ、各ドット列領域に画像片を形成させ、紙に印刷画像を形成させる。このときの印刷画像を構成する画像片の濃度は補正用データに基づいて補正されているので、プリンタドライバは、プリンタに、濃度ムラのない印刷画像を印刷させることができる。
一方、プリンタドライバは、補正用パターンを紙に印刷する際には、印刷データを介して、プリンタに、縁なし印刷時の印刷開始位置よりも搬送方向下流側に紙を給紙させ、補正用パターンを構成するための画像片を各ドット列領域に形成させる。これにより、補正用パターンの上端側を形成するために吐出されたインクが、紙の上端部から打ち漏れず、確実に紙に着弾する。
印刷システムの外観構成を示した説明図である。 コンピュータ110とプリンタ1の全体構成のブロック図である。 プリンタ1の全体構成の概略図である。 プリンタ1の全体構成の横断面図である。 ノズルの配列を示す説明図である。 プリンタドライバが行う基本的な処理の概略的な説明図である。 ドット生成率テーブルの説明図である。 印刷時の処理のフロー図である。 図9Aは、理想的にドットが形成されたときの様子の説明図である。図9Bは、ノズルの加工精度のばらつきの影響の説明図である。図9Cは、本実施形態の印刷方法によりドットが形成されたときの様子の説明図である。 プリンタ製造工場においてプリンタが出荷されるまでのフローチャートである。 補正用データの設定に使用される機器を説明するブロック図である。 補正用データ生成処理のフローチャートである。 印刷された補正用パターンCPの説明図である。 ドット生成率40%のパターンの測定結果の一部である。 補正用データテーブルの概念図である。 プリンタドライバのインストール時のフロー図である。 あるドット列領域における指令値と測定値との関係を示すグラフである。 本実施形態の補正用ファイルの説明図である。 あるドット列領域におけるドット生成率テーブルの説明図である。 縁なし印刷時のインクの吐出範囲の説明図である。 図21Aは、紙Sの側端部を縁なし印刷する時のインクの吐出の説明図である。図21Bは、この時のインクの着弾の説明図である。 図22Aは、紙Sの上端部を縁なし印刷する時のインクの吐出の説明図である。図22Bは、この時のインクの着弾の説明図である。 参考例の縁なし印刷用の補正用パターンの上端付近を上から見たときの拡大図である。 図24Aは、縁なし印刷用の補正用パターンを形成する時のインクの吐出の説明図である。図24Bは、この時のインクの着弾の説明図である。
符号の説明
1 プリンタ
20 搬送ユニット 21 給紙ローラ
22 搬送モータ 23 搬送ローラ
24 プラテン 25 排紙ローラ
30 キャリッジユニット 31 キャリッジ
32 キャリッジモータ 40 ヘッドユニット
41 ヘッド 50 検出器群
51 リニア式エンコーダ 52 ロータリー式エンコーダ
53 紙検出センサ 54 光学センサ
60 プリンタ側コントローラ 61 インターフェース部
63 プリンタ側メモリ 63a 補正用データ格納部
64 ユニット制御回路
100 印刷システム 110 コンピュータ
120 表示装置 130 入力装置
140 記録再生装置 150 スキャナ装置
161 インターフェース部 163 コンピュータ側メモリ
163a 補正用ファイル格納部

Claims (9)

  1. (A)インクを吐出するヘッドを移動方向に移動させる移動部と、
    (B)搬送方向に媒体を搬送させる搬送部と、
    (C)前記移動方向に沿う単位領域に形成される単位画像の濃度を補正するための補正値を記憶するメモリと、
    (D)複数の前記単位画像を前記媒体の前記搬送方向下流側の端部から前記搬送方向に並べて形成する際には、
    印刷開始位置まで前記媒体を搬送し、
    前記単位領域に対応する前記補正値に基づいて補正された濃度にて、各単位領域に前記単位画像を形成し、
    複数の前記単位画像を前記搬送方向に並べて形成して、前記補正値を取得するための補正用パターンを前記媒体に印刷する際には、
    前記印刷開始位置よりも前記搬送方向下流側に前記媒体を搬送し、
    前記補正用パターンを構成するための前記単位画像を各単位領域に形成する
    コントローラと、
    (E)を備えることを特徴とする印刷システム。
  2. 請求項1に記載の印刷システムであって、
    前記媒体に着弾しないインクを受けるインク受け部を更に備え、
    前記印刷開始位置まで前記媒体が搬送されたとき、前記媒体の前記搬送方向下流側の端部は、前記インク受け部の上に位置し、
    前記補正用パターンを前記媒体に印刷する際に、前記印刷開始位置よりも前記搬送方向下流側に前記媒体が搬送されたとき、前記媒体の前記搬送方向下流側の端部は、前記インク受け部よりも前記搬送方向下流側に位置する
    ことを特徴とする印刷システム。
  3. 請求項1又は2に記載の印刷システムであって、
    前記ヘッドは、前記搬送方向に沿って並ぶ複数のノズルを備え、
    前記印刷開始位置まで前記媒体が搬送されたとき、前記媒体の前記搬送方向下流側の端部は、前記複数のノズルのうちの前記搬送方向最下流側のノズルよりも搬送方向上流側に位置し、
    前記補正用パターンを前記媒体に印刷する際に、前記印刷開始位置よりも前記搬送方向下流側に前記媒体が搬送されたとき、前記媒体の前記搬送方向下流側の端部は、前記複数のノズルのうちの前記搬送方向最下流側のノズルよりも前記搬送方向下流側に位置する
    ことを特徴とする印刷システム。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の印刷システムであって、
    前記メモリは、前記単位画像を構成するドットの生成率に関する情報を、補正値として記憶する
    ことを特徴とする印刷システム。
  5. 請求項1〜3のいずれかに記載の印刷システムであって、
    前記メモリは、前記補正用パターンの前記単位領域における濃度に関する情報を、前記補正値として記憶する
    ことを特徴とする印刷システム。
  6. (A)インクを吐出するヘッドを移動方向に移動させる移動部と、
    (B)搬送方向に媒体を搬送させる搬送部と、
    (C)前記移動方向に沿う単位領域に形成される単位画像の濃度を補正するための補正値を記憶するメモリと、
    (D)複数の前記単位画像を前記媒体の前記搬送方向下流側の端部から前記搬送方向に並べて形成する際には、
    印刷開始位置まで前記媒体を搬送し、
    前記単位領域に対応する前記補正値に基づいて補正された濃度にて、各単位領域に前記単位画像を形成し、
    複数の前記単位画像を前記搬送方向に並べて形成して、前記補正値を取得するための補正用パターンを前記媒体に印刷する際には、
    前記印刷開始位置よりも前記搬送方向下流側に前記媒体を搬送し、
    前記補正用パターンを構成するための前記単位画像を各単位領域に形成する
    コントローラと、
    (E)を備える印刷システムであって、
    (F)前記媒体に着弾しないインクを受けるインク受け部を更に備え、
    前記印刷開始位置まで前記媒体が搬送されたとき、前記媒体の前記搬送方向下流側の端部は、前記インク受け部の上に位置し、
    前記補正用パターンを前記媒体に印刷する際に、前記印刷開始位置よりも前記搬送方向下流側に前記媒体が搬送されたとき、前記媒体の前記搬送方向下流側の端部は、前記インク受け部よりも前記搬送方向下流側に位置し、
    (G)前記ヘッドは、前記搬送方向に沿って並ぶ複数のノズルを備え、
    前記印刷開始位置まで前記媒体が搬送されたとき、前記媒体の前記搬送方向下流側の端部は、前記複数のノズルのうちの前記搬送方向最下流側のノズルよりも搬送方向上流側に位置し、
    前記補正用パターンを前記媒体に印刷する際に、前記印刷開始位置よりも前記搬送方向下流側に前記媒体が搬送されたとき、前記媒体の前記搬送方向下流側の端部は、前記複数のノズルのうちの前記搬送方向最下流側のノズルよりも前記搬送方向下流側に位置し、
    (H)前記メモリは、前記単位画像を構成するドットの生成率に関する情報を、補正値として記憶し、
    (I)前記メモリは、前記補正用パターンの前記単位領域における濃度に関する情報を、前記補正値として記憶する
    ことを特徴とする印刷システム。
  7. (A)インクを吐出するヘッドを移動方向に移動させる移動部と、
    (B)搬送方向に媒体を搬送させる搬送部と、
    (C)前記移動方向に沿う単位領域に形成される単位画像の濃度を補正するための補正値を記憶するメモリと、
    (D)複数の前記単位画像を前記媒体の前記搬送方向下流側の端部から前記搬送方向に並べて形成する際には、
    印刷開始位置まで前記媒体を搬送し、
    前記単位領域に対応する前記補正値に基づいて補正された濃度にて、各単位領域に前記単位画像を形成し、
    複数の前記単位画像を前記搬送方向に並べて形成して、前記補正値を取得するための補正用パターンを前記媒体に印刷する際には、
    前記印刷開始位置よりも前記搬送方向下流側に前記媒体を搬送し、
    前記補正用パターンを構成するための前記単位画像を各単位領域に形成する
    コントローラと、
    (E)を備えることを特徴とする印刷装置。
  8. (A)インクを吐出するヘッドを移動方向に移動させる移動部と、搬送方向に媒体を搬送させる搬送部と、前記移動方向に沿う単位領域に形成される単位画像の濃度を補正するための補正値を記憶するメモリと、を備えた印刷装置を準備し、
    (B)複数の前記単位画像を前記媒体の前記搬送方向下流側の端部から前記搬送方向に並べて形成する際には、
    印刷開始位置まで前記媒体を搬送し、
    前記単位領域に対応する前記補正値に基づいて補正された濃度にて、各単位領域に前記単位画像を形成し、
    (C)複数の前記単位画像を前記搬送方向に並べて形成して、前記補正値を取得するための補正用パターンを前記媒体に印刷する際には、
    前記印刷開始位置よりも前記搬送方向下流側に前記媒体を搬送し、
    前記補正用パターンを構成するための前記単位画像を各単位領域に形成する
    (D)ことを特徴とする印刷方法。
  9. インクを吐出するヘッドを移動方向に移動させる移動部と、搬送方向に媒体を搬送させる搬送部と、前記移動方向に沿う単位領域に形成される単位画像の濃度を補正するための補正値を記憶するメモリと、を備えた印刷装置に、
    複数の前記単位画像を前記媒体の前記搬送方向下流側の端部から前記搬送方向に並べて形成する際には、
    印刷開始位置まで前記媒体を搬送させ、
    前記単位領域に対応する前記補正値に基づいて補正された濃度にて、各単位領域に前記単位画像を形成させ、
    複数の前記単位画像を前記搬送方向に並べて形成して、前記補正値を取得するための補正用パターンを前記媒体に印刷する際には、
    前記印刷開始位置よりも前記搬送方向下流側に前記媒体を搬送させ、
    前記補正用パターンを構成するための前記単位画像を各単位領域に形成させる
    ことを特徴とするプログラム。

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