JP2006075310A - 加熱調理器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 触媒ヒーターの電力を下げることなく触媒ヒーター近傍の温度を下げて、調理庫内の調理物が均一に加熱されるようにする加熱調理器を提供する。
【解決手段】 調理庫3内に配設されたほぼ凹字状に形成された上ヒーター1及び下ヒーター2と、調理庫3内と外気に通じる排気経路6に配置された触媒ヒーター8とを備え、上ヒーター1の触媒ヒーター8と対向する折返し部分を、その触媒ヒーター8から遠ざける形状とした。
【選択図】 図2

Description

本発明は、加熱調理中に発生する調理物の煙や臭いの素となる物質を酸化分解する触媒を備えた加熱調理器に関するものである。
従来、この種の加熱調理器は、調理庫内に設けられた調理用の上ヒーター及び下ヒーターと、排気経路に設置された触媒と、触媒ヒーターと、除煙ファンとを備え、調理開始時に触媒ヒーターに一定時間通電して、触媒が浄化作用を行うのに必要な温度になるまで加熱し、その後、調理用の上ヒーター及び下ヒーターと除煙ファンとに通電して調理物を加熱するようにしている。この時、触媒の浄化作用により、調理物から発生する煙や臭いを除去する(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−317947(第3−4頁、図1,図4)
前述した従来の加熱調理器では、触媒の温度が約300℃前後になるように制御されているため、電力が200〜400W位の触媒ヒーターが必要となっている。一方、調理用の上ヒーター及び下ヒーターは、調理庫内で均一に熱が伝わるように配設されているため、触媒ヒーター近傍では、その触媒ヒーターからの熱が加わってその分高い温度となっている。このため、調理庫内に収納された調理物は、触媒ヒーター近傍の部分が余計に焼けて焦げることがあった。
本発明は、かかる課題を解決するためになされたもので、触媒ヒーターの電力を下げることなく触媒ヒーター近傍の温度を下げて、調理庫内の調理物が均一に加熱されるようにする加熱調理器を提供することを目的とする。
本発明に係る加熱調理器は、調理庫内に配設された調理用ヒーターと、調理庫内と外気に通じる排気経路に配置された触媒ヒーターとを備え、調理用ヒーターの触媒ヒーターと対向する部分を、その触媒ヒーターから所定距離離れた位置に設けたものである。
本発明においては、調理用ヒーターの触媒ヒーターと対向する部分を、その触媒ヒーターの所定距離離れた位置に設けたので、触媒ヒーター近傍の調理物の上面側が余計に加熱されることなく均一に加熱され、焦げなどが均一になる。
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1に係る加熱調理器の構成を示すブロック図である。
本実施の形態の加熱調理器は、例えばグリルのユニットとして組込式の電磁調理器に搭載されたもので、調理庫3と、この調理庫3内に配設された上ヒーター1及び下ヒーター2と、調理庫3内に出し入れ自在に設置された受け皿4及び受け皿4に載置された焼き網5と、調理庫3の扉3aに対向する側壁の上角部から延びて外気に通じる排気経路6と、排気経路6の吸引口側に配置された触媒ヒーター8と、排気経路6の触媒ヒーター8の上流側に配置された触媒7と、排気経路6の触媒7の上流側に配置された除煙ファン9と、調理庫3内の温度を検出する庫内温度センサ10と、触媒の加熱温度を検出する触媒温度センサ11とを備えている。
また、この加熱調理器は、上ヒーター1及び下ヒーター2の通電を制御する上下ヒーター制御部12と、触媒ヒーター8の通電を制御する触媒ヒーター制御部13と、除煙ファン9の運転を制御する除煙ファン制御部14と、例えば1チップマイコンからなる主制御部15と、各種のキーが設けられた操作部16と、表示部17と、調理終了等を音で知らせる報知部18とを備えている。操作部16と表示部17は、電磁調理器のトッププレート21側(外枠)に配置されている。また、操作部16に設けられた各種のキーは、手動メニューキー、自動メニューキー、火力設定キー、調理時間設定キー、調理スタートキー等である。
前記の主制御部は、焼き網5に載せた調理物が受け皿4と共に調理庫3に収納された後、例えば、操作部16の手動メニューキーがONされると、表示部7に火力及び調理時間を選択可能に表示し、火力設定キーにより例えば上ヒーター1及び下ヒーター2の火力が選択操作され、次いで、調理時間設定キーにより調理時間が設定されて、調理スタートキーがオンされると、調理時間設定キーにより設定された調理時間が経過するまで、上下ヒーター制御部12を通じて上下ヒーター1,2の通電を制御し、触媒ヒーター制御部13を通じて触媒ヒーター8の通電を制御し、また、除煙ファン制御部14を通じて除煙ファン9を駆動する。この時、主制御部15は、庫内温度を庫内温度センサ10から検知して、設定火力に応じた庫内温度になるように上下ヒーター1,2を制御し、また、触媒7の温度を触媒温度センサ11から検知して一定になるように触媒ヒーター8を制御する。
次に、前述した上下ヒーターについて図2を用いて説明する。図2は実施の形態1における加熱調理器の調理庫内を上から見た平面図である。
上ヒーター1は、調理庫3の天井面近傍に、下ヒーター2は、上ヒーター1との間に焼き網5が介在するように調理庫3の底面側にそれぞれ配設されている(図1参照)。これら上下ヒーター1,2は、扉3a側から見てほぼ凹字状に形成された例えばシーズヒーターからなっている。そのうち、下ヒーター2は、調理庫3の底面側全域に熱が均一に伝わるように、受け皿4の出入方向(図2に示す矢印)の調理庫3の中心を軸にほぼ左右対称の形状となっている。また、上ヒーター1は、触媒ヒーター8と対向する折返し部分が下ヒーター2と比べ触媒ヒーター8から所定距離離れた位置となっている。その触媒ヒーター8との間隔は、触媒ヒーター8の加熱電力分、上ヒーター1の加熱温度分布が下がるようにした距離である。
以上のように実施の形態1によれば、上ヒーター1の触媒ヒーター8と対向する折返し部分を触媒ヒーター8から所定距離離れた位置としたため、触媒ヒーター8近傍の調理物の上面側が余計に加熱されることなく均一に加熱され、焦げなどが均一になるという効果がある。
なお、前記の実施の形態1では、調理庫3の扉3aに対向する側壁の上角部に排気経路6が取り付けられて、その排気経路6の吸引口内に触媒ヒーター8が配置された構造としたため、上ヒーター1の折返し部分を触媒ヒーター8から遠ざかるような形状としたが、前述した調理庫3の側壁の下角部に排気経路6が取り付けられていた場合は、下ヒーター2の折返し部分のみを触媒ヒーター8から遠ざかるような形状とする。このように構成した場合、触媒ヒーター8近傍の調理物の下面側が余計に加熱されることなく均一に加熱され、焦げなどが均一になる。
また、図3に示すように、上ヒーター1及び下ヒータ2ともに、触媒ヒーター8と対向する折返し部分がそれぞれ触媒ヒーター8から所定距離離れた位置になるようにしてもよい。
実施の形態2.
図4は本発明の実施の形態2に係る加熱調理器の上下ヒーターの説明図である。
本実施の形態における上ヒーター1は、前記と同様に、触媒ヒーター8と対向する折返し部分が下ヒーター2と比べ触媒ヒーター8から所定距離離れた位置となっており、また、上ヒーター1の給電側の一方、即ち触媒ヒーター8の設置側が下ヒーター2と比べ側壁から離れた位置で折り曲げられた形状となっている。下ヒーター2は、前述した如く調理庫3の底面側全域に熱が均一に伝わるように、ほぼ左右対称の凹字状となっている。なお、触媒ヒーター8が設置されている排気経路6の取付位置は、調理庫3の扉3aに対向する側壁の上角部である。
以上のように実施の形態2によれば、上ヒーター1の触媒ヒーター8と対向する折返し部分を触媒ヒーター8から所定距離離れた位置にすると共に、上ヒーター1の触媒ヒーター8の設置側を下ヒーター2と比べ側壁から離れた位置で折り曲げた形状としたので、調理物の触媒ヒーター8周辺の部分が余計に加熱されることなく、表面と裏面ともに均一に焼き上げることができる。
なお、前記の実施の形態2では、触媒ヒーター8が設置されている排気経路6が前記の側壁の上角部に取り付けられている場合の上ヒーター1の形状について述べたが、図5に示すように触媒ヒーター8がほぼ中央に配置されていた場合、本実施の形態で述べたように、下ヒーター2も前記の上ヒーター1と同じ形状とする。これにより、触媒ヒーター8近傍の調理物が余計に加熱されることなく、表面と裏面ともに均一に焼き上げることができる。
本発明の実施の形態1に係る加熱調理器の構成を示すブロック図である。 実施の形態1における加熱調理器の調理庫内を上から見た平面図である。 実施の形態1の他の例を示す上下ヒーターの説明図である。 本発明の実施の形態2に係る加熱調理器の上下ヒーターの説明図である。 実施の形態2の他の例を示す上下ヒーターの説明図である。
符号の説明
1 上ヒーター、2 下ヒーター、3 調理庫、4 受け皿、5 焼き網、6 排気経路、7 触媒、8 触媒ヒーター、9 除煙ファン、10 庫内温度センサ、11 触媒温度センサ、12 上下ヒーター制御部、13 触媒ヒーター制御部、14 除煙ファン制御部、15 主制御部、16 操作部、17 表示部、18 報知部。

Claims (3)

  1. 調理庫内に配設された調理用ヒーターと、
    調理庫内と外気に通じる排気経路に配置された触媒ヒーターとを備え、
    前記調理用ヒーターの前記触媒ヒーターと対向する部分を、その触媒ヒーターから所定距離離れた位置に設けたことを特徴とする加熱調理器。
  2. 前記調理用ヒーターは、ほぼ凹字状に形成された上ヒーター及び下ヒーターからなり、これら上ヒーター及び下ヒーターの何れか一方の前記触媒ヒーターと対向する部分を、その触媒ヒーターから所定距離離れた位置に設けたことを特徴とする請求項1記載の加熱調理器。
  3. 前記上ヒーター及び下ヒーターの両方の前記触媒ヒーターと対向する部分を、その触媒ヒーターから所定距離離れた位置に設けたことを特徴とする請求項2記載の加熱調理器。
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