JP2006074978A - 交流モータの制御装置 - Google Patents

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    • H02P2207/00Indexing scheme relating to controlling arrangements characterised by the type of motor
    • H02P2207/05Synchronous machines, e.g. with permanent magnets or DC excitation

Abstract

【課題】モータの制御において、高調波の制御を効果的に行う。
【解決手段】d,q軸目標電流idr,iqrとid,iqの誤差について、それぞれKpeを乗算し比例項を演算する。また、d,q軸目標電流idr,iqrとid,iqの誤差について、積分してそれぞれKieを乗算し積分項を演算するが、それぞれの積分器の手前に他軸の積分結果をフィードバックする。すなわち、d軸の積分器の前には、q軸の積分器の積分値をフィードバックして誤差に加算し、q軸の積分器の前には、d軸の積分器の積分値をフィードバックして誤差から減算する。このような積分項についての干渉項を設けることで、ef軸上のPI制御をdq軸上で適切に行うことができ、また変数について個別に座標変換する必要がない。
【選択図】図9

Description

本発明は、ロータおよびステータを含む交流モータに供給する駆動電流の制御に関する。
ロータおよびステータを含む交流モータの駆動電流は、3相のモータであれば、iu,iv,iwの3相の電流である。この3相の駆動電流をモータの出力トルク指令に基づき制御することになるが、この制御の手法として、モータの各相(u,v,wの各相)電流を励磁電流軸(d軸)、トルク電流軸(q軸)のd,q軸座標系の電流に変換し、変換した各軸電流について、モータのトルク指令から求められた各軸指令値に近づくように制御する手法が広く採用されている。
このような制御は、基本的にモータ駆動電流が理想的な正弦波であることを前提として、この基本波成分のみを対象として制御を行っている。しかし、実際には、モータ駆動電流に応じて生じる磁束が歪んだり、インバータスイッチング時の特性など各種の事情で、モータの駆動電流には、高調波成分が生じる。
従って、より精密な制御を行うためには、高調波成分についても考慮して制御を行うことが必要となる。
このような、基本波成分のn倍の周波数成分である高調波電流の制御法として、制御の対象とするすべての電流成分に対して、その電流を直流として扱える座標系を用意し、その座標系上に変換した電流と指令値に対して制御を実施することが提案されている(特許文献1参照)。これによって、高調波電流成分も考慮して、モータの駆動制御が行える。
特開2002−223600号公報
しかし、上述の従来例においては、高調波電流成分についての制御は、その高調波電流成分についての座標系で行うようにしている。従って、u,v,wの3相(αβ相:ステータ固定の座標系)から軸座標系などへ座標変換を行った後に、例えば制御を行い、その制御の出力を再度逆座標変換して戻している。従って、座標変換の演算を多数行わなければならず、計算が煩雑になるという問題があった。
本発明では、座標変換の回数を最小限度に抑制できる制御手法を提供する。
本発明は、ロータおよびステータを含む交流モータの制御装置であって、ステータ固定の座標系、ロータ固定の座標系、およびロータのn(nは0または1でない整数)倍の回転数で回転する座標系を含む任意の直交座標系の中の1つの座標系において、他の座標系上のフィルタを定義し、このフィルタを利用してモータの駆動を制御することを特徴とする。
また、ロータおよびステータを含む交流モータの制御装置であって、交流モータの相電流の主に励磁電流成分であるd軸電流と主にトルク電流成分であるq軸電流について、ロータに同期して回転する軸座標系でモータ電流の基本波成分を制御する電流制御出力を得る基本波電流制御回路と、交流モータの基本波成分の周波数の整数倍の周波数を持つ電流成分(高調波電流)において、前記d軸電流に対応する電流成分であるe軸電流と、前記q軸電流に対応する電流成分であるf軸電流とを制御する回路であって、その制御をd,q軸上で実現し、d,q軸電流についての電流制御出力を得る高調波電流制御回路と、前記基本波電流制御回路の出力と前記高調波電流制御回路の出力を加算する加算回路と、加算回路の出力を受けて、モータ駆動電流を出力するインバータ回路と、を有し、d,q軸上の電流制御として、高調波電流制御回路におけるPI制御も併せて行うことを特徴とする。
また、前記高調波電流制御回路は、f軸電流誤差積分制御器出力の定数倍と、e軸電流誤差とについて減算または加算する第1演算器と、e軸電流誤差積分制御器出力の定数倍と、e軸電流誤差とについて加算または減算するする第2演算器と、前記第1演算器出力を比例倍するe軸電流誤差比例制御器と、前記第1演算器出力を積分するe軸電流誤差積分制御器と、前記第2演算器出力を比例倍するf軸電流誤差比例制御器と、前記第2演算器出力を積分し比例倍するf軸電流誤差積分制御器と、e軸電流誤差の定数倍と、e軸電流誤差比例制御器との出力とを加算するe軸高調波制御器と、f軸電流誤差の定数倍とf軸電流誤差比例制御器との出力とを加算するf軸高調波制御器と、を有することが好適である。
また、前記高調波電流制御回路は、e,f軸上におけるPI制御の式をd,q軸上の式に変換した式を利用することで、d,q軸上で、e,f軸上におけるPI制御を実現することを特徴とする。
また、前記f軸電流誤差積分制御器出力の定数倍およびe軸電流誤差積分制御器出力の定数倍は、ロータ固定のd,q軸の座標系とd,q軸のn(nは0または1でない整数)倍の回転数で回転するe,f軸の回転次数nとの差であるn−1と、電気角に基づく回転角速度との積倍であることが好適である。
また、ロータおよびステータを含む交流モータについて、ステータに固定され互いに直交する軸の電流成分であるα相電流と、β相電流とに分け、これらについてのモータ電流の指令値からの誤差であるα相電流誤差およびβ相電流誤差に基づいて、前記各相電流を制御する電流制御回路において、α相電流誤差に所定の比例係数を乗算してα相比例制御成分を得るα相比例器と、α相電流誤差と、β相積分器出力のロータ回転数に基づく係数倍と、の差分値を積分するα相積分器と、β相電流誤差と、α相積分器出力の回転数に基づく係数倍との加算値を積分するβ相積分器と、α相積分器の出力を所定の比例係数倍したα相積分制御成分と、前記α相比例器の出力であるα相比例制御成分とを加算し、α相電圧指令を出力するα相電圧指令器と、β相積分器の出力を所定の比例係数倍したβ相積分制御成分と、前記β相比例器の出力であるβ相比例制御成分とを加算し、β相電圧指令を出力するβ相電圧指令器と、前記α相電圧指令器およびβ相電圧指令器からのα相電圧指令およびβ相電圧指令に基づき前記交流モータを駆動するインバータ回路と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、高調波成分についても制御することができる。このため、モータ駆動電流に含まれる高調波を抑制することができ、これによって銅損を低減することができる。また、磁石に含まれる高調波成分に対して、適切な高調波電流を加えることにより、出力トルクの増加が期待できる。そして、1つの座標軸上で他の座標軸上の制御を行うことができるため、座標変換の演算をいちいち行う必要がなく、制御を効果的に行うことができる。例えば、ロータの回転数のn倍の高調波電流のPI制御をロータ固定のdq軸座標系において行ったり、ステータ固定のαβ座標系上で、ロータ固定のdq軸座標系のdq電流に対するPI制御を行うことができる。
以下、本発明の実施形態について、説明する。
「座標系」
角速度ωで回転する回転子(ロータ)を考え、角速度一定とし、その回転角θをとする。固定子(ステータ)固定のαβ座標系、回転子固定のdq軸座標系、回転子のn倍の回転速度で回転するef軸座標系を導入する。
αβ座標系、dq軸座標系、ef軸座標系上のそれぞれの状態量(列ベクトル)(xα、xβ),(xd、xq),(xe、xf)は、変換行列T(θ)を介して、次の関係がある。
Figure 2006074978
次に、各座標系におけるPI 制御を以下のように用意する。なお、Kpは、比例制御の定数であり、Kiは積分制御の定数である。また、添え字rは、目標値を示す。さらに、本明細書の説明文においては、ベクトル、行列についても太字ではなく、スカラー同一の字体を便宜的に使用し、また数式として入力されたものとは字体が異なる場合もある。
(α−β座標系)
Figure 2006074978
(d−q軸座標系)
Figure 2006074978
(e−f軸座標系)
Figure 2006074978
「dq軸座標系での高調波制御(dq軸座標系でのef軸座標系のPI制御)」
まず、dq軸座標系とef軸座標系には、式(1)(2)の関係があり、状態量として、電圧v、電流i、電流の誤差積分値(式(5)参照)eの3つを考えれば、これらは、次のように表される。なお、T’((n−1)θ)は、T((n−1)θ)の転置行列であり、dq軸座標系は、αβに対しθ進んでいるため、両座標系の次数の差はn−1となる。
Figure 2006074978
この式(10)〜(12)を利用し、式(8)(9)で表されるef座標系のPI制御をdq軸座標系に変換する。
Figure 2006074978
式(15)は、式(17)に変換できる。また、簡単のために、Kpe=Kpf,Kie=Kifとして式を整理すると式(16)になる。
Figure 2006074978
式(17)における電流誤差(idr−id,iqriq)から積分値(ed,eq)の伝達関数は、式(18)となる。
Figure 2006074978
この式によれば、対角成分は通過帯域が回転数ωとなるバンドパスフィルタを構成し、非対角成分はカットオフ周波数が回転数ωとなるローパスフィルタを構成している。このため、回転数ωに対してロバスト性が危惧される場合には、以下のように変形することが考えられる。
Figure 2006074978
ただし、F()はラプラス変換を、sはラプラス演算子を、ζはダンピングに相当する定数で0<ζ<0.7が妥当な値と考えられる。
Figure 2006074978
上述の制御系をn次高調波(ef)の制御系、先の式(6)(7)を基本波(dq)の制御系として、基本波とn次高調波の制御系を示すと図1や図2となる。また、この制御系を実現する構成は図3である。
図1において、ローパスフィルタ(Low pass filter)により基本は成分を取り出すためここを通過した信号についての処理が基本波の処理に該当し、ハイパスフィルタ(High pass filter)でn次の高調成分を取り出すためここを通過した信号についての処理がn次高調波の処理に該当する。
ローパスフィルタを通過した基本波についてのidrとid、iqrとiqは減算器にそれぞれ入力され、ここで誤差(idr−id)、(iqr−iq)がそれぞれ算出される。得られた誤差には、Kpdがそれぞれ乗算して、基本波のPI制御における比例項が算出される。また、誤差(idr−id)、(iqr−iq)について、それぞれ積分(1/s)した後、Kidを乗算してPI制御の積分項が算出される。そして、これらを加算して、基本波についての制御電圧vd、vqが得られる。
また、ハイパスフィルタを通過した高調波成分についてのidrとid、iqrとiqは減算器にそれぞれ入力され、ここで誤差(idr−id)、(iqr−iq)がそれぞれ算出される。得られた誤差には、Kpをそれぞれ乗算して、基本波のPI制御における比例項が算出される。また、誤差(idr−id)、(iqr−iq)について、それぞれ積分(1/s)した後、Kieを乗算してPI制御の積分項が算出されるが、各積分器の前には加算器(減算器)が設けられており、d軸についての積分項は(n−1)ωを乗算した後q軸についての誤差から減算され、これがq軸についての積分器に入力され、q軸についての積分項は(n−1)ωを乗算した後d軸についての誤差に加算され、これがd軸についての積分器に入力される。これによって、式(15)などに示された制御が行える。
このような構成によって、n次の高調波についてのPI制御の比例項と、積分項がd軸、q軸について得られ、基本波の比例項および積分項と、高調波についての比例項および積分項がd軸、q軸別に加算器で加算され、d軸についての制御電圧vdと、q軸についての制御電圧vqが得られる。
このようにして、ef軸におけるPI制御をdqの制御としてまとめて行うことができる。なお、この例では、Kpd=Kpq,Kid=Kiq,Kpe=Kpf,Kie=Kifとしている。
図9には、図1における高調波についての処理の部分を取り出して記載してある。
また、図2は、比例制御について、その係数をKpd=Kpeとして、比例項について基本波と高周波と一緒に算出するものである。すなわち、d軸について、idr,idをフィルタを介さず加算し、これにKpdを乗算して比例項を得る。また、q軸についても、iqr,iqをフィルタを介さず加算し、これにKpdを乗算して比例項を得る。
図3には、システムの全体構成が示されている。上述した図1、2の構成は、電流補償器(current compensator)内で行われる。この電流補償器からは、d軸、q軸の電圧指令であるvd,vqが出力され、これがdq/uvw変換部に入力される。dq/uvw変換部は、dq軸の電圧指令値を三相モータを各相電圧駆動電圧を出力するためのインバータのスイッチング指令に変換し、スイッチング指令を出力する。スイッチング指令はPWMインバータ(PWM inverter)に入力される。PWMインバータスイッチング指令に応じて3相のモータ3の各相コイルに、vd,vqに対応するモータ駆動電圧vu,vv,vwを供給する。
一方、モータ(motor)のロータ回転位置は、位置センサ(position sensor)により検出される。位置センサは、ホール素子の他モータ電流の変化を検出する方式のものでもよい。位置センサの検出値は、角度および角速度演算器(angle and angula velocity calculator)に入力され、ここでロータ位置検出結果から、ロータの角度θおよび角速度ωが算出される。このロータ角度θは、uvw/dq変換器に入力される。このuvw/dq変換器には、電流検出器で検出したv相およびw相(いずれの2相でもよく、3相でもよい)のモータ電流が供給され、ここでdq軸座標系における励磁電流id、トルク電流iqが算出される。
そして、このuvw/dq変換器からのid,iqと、角度および角速度演算器からの角速度ωが電流補償器に供給される。すなわち、この電流補償器には、励磁電流の目標値idr、トルク電流の目標値iqr、検出結果のid、iqおよびωが入力されるため、図1、2のような構成によって、vd,vqが算出される。
このような構成によって、座標変換の演算を行わずに、高調波を考慮した、モータ駆動制御を行うことができる。
「αβ座標系でのdq軸電流制御(αβ座標系でのdq軸座標系のPI制御)」
ロータ固定のdq軸座標系でのPI制御をステータ固定のαβ座標系に変換すると、次のようになる。
Figure 2006074978
これは、上述の式(16)(17)に対応するものであり、αβ座標系と、dq軸座標系の次数の差は、1であり、式(17)の(n−1)ωに代えてωが採用されている。
従って、この制御のためのブロック線図を図4に示す。励磁電流およびトルク電流指令(目標値)idr、iqrは、dq/αβ変換器に入力され、iαr,iβrに変換される。なお、この変換には、ロータ角度θが必要であり、このθもdq/αβ変換器に入力されている。
iαrとiα、iβrとiβは減算器にそれぞれ入力され、ここで誤差(iαr−iα)、(iβr−iβ)がそれぞれ算出される。得られた誤差には、Kpdをそれぞれ乗算して、基本波のPI制御における比例項が算出される。また、誤差(iαr−iα)、(iβr−iβ)について、それぞれ積分(1/s)した後、Kidを乗算してPI制御の積分項が算出されるが、各積分器の前には加算器または減算器が設けられており、α軸についての積分項はωを乗算した後β軸についての誤差に加算され、これがβ軸についての積分器に入力される。また、α軸についての積分項はωを乗算した後β軸についての誤差から減算され、これがβ軸についての積分器に入力される。これによって、式(15)などに示された制御が行える。
このような構成によって、dq軸座標系におけるPI制御の比例項と、積分項がαβ座標系について得られ、α軸についての制御電圧vαと、β軸についての制御電圧vβが得られる。
図5には、制御システム全体が示されている。この構成は、基本的に図3と同様である。電流補償器には、iαr,iβr、iα,iβ、ωが入力され、図4の構成によって、vα、vβが得られる。このvα、vβは、αβ/uvw変換器に入力され、uvw各相の指令が作成され、これによってモータが駆動される。また、モータ電流iv,iwは、uvw/αβ変換器において、iα、iβに変換される。
このようして、dq軸座標系におけるPI制御がαβ座標系において実現できる。
「dq座標系での高調波制御法(dq座標系でのef座標系の一般のフィルタ)」
上述の例では、ef軸座標系におけるPI制御(誤差の比例項および積分項を算出する制御)について、dq軸座標系において実施する例を説明した。ここでは、ef座標系(n回転の座標系)における一般のフィルタをdq軸座標系で実現する例を説明する。
なお、以下の説明では、フィルタの次数を4次で説明するが、フィルタの次数は、6次,8次,...と容易に拡張できる。なお、m=n−1とする。
まず、式(10)〜(12)に対応する4次のフィルタでのdq軸座標系への変換は次のように表される。
Figure 2006074978
一方、ef軸座標系における4次のフィルタを表現すると、次のようになる。
Figure 2006074978
式(29)(30)で表されるef座標系の一般的なフィルタをdq座標系に変換する。ただし、φ2×2は2行2列の零行列である。
Figure 2006074978
式(32)において、右辺第1項が積分項の干渉にあたる部分、第2項、第3項が通常のフィルタにあたる部分である。すなわち、上述のPI制御の場合に、(n−1)ωを乗算して他軸の誤差に加算または減算した部分にあたる。このように、本例においては、右辺第1項が存在することで、n次のフィルタをdq軸座標系において実現する場合において適切な制御を達成することができる。
さらに、この例では、ef軸座標系上のフィルタをdq軸座標系上において実現した。しかし、同様の手法によって、1つの座標系上のフィルタを他の座標形状において、実現することができる。
「シミュレーション例」
dq軸で表されるモータの電圧方程式で、逆起電力に6次高調波を乗せた場合のシミュレーション結果について図6〜図8を用いて、以下に説明する。これら図において、上段が軸電流、下段が軸電流を表し、右側は左側の拡大図である。
図6は、dq軸における基本波についてのPI制御を行った従来手法であり、高調波成分を抑制できていないことがわかる。図7は、高調波毎にdq軸を用意した手法であり、図8は制御手法自体をdq軸座標系に変換しており、dq軸座標系の制御としてロータの回転の6倍の周波数の高調波についての制御も行う上述した本実施形態の手法である。このように、本実施形態の手法や高調波毎に座標系を用意した方法は従来法と比較し6倍の高調波を抑制できていることがわかる。
このように、本実施形態によれば、ロータ回転数のn倍の回転数で回転するef座標系におけるPI制御をdq軸座標系における制御として実施できる。さらに、1つの座標系におけるn次のフィルタをその座標系に対し、相対回転している他の座標系上のフィルタとして取り扱うことができる。従って、モータ駆動制御において、各種の変数についていちいち座標変換をすることなく、高調波などを考慮した制御を達成することができる。
n次高調波のPI制御のdq軸座標系での構成を示す図である。 n次高調波のPI制御のdq軸座標系での他の構成を示す図である。 dq軸上での制御システムの構成例を示す図である。 dq軸電流のPI制御のαβ座標系での構成を示す図である。 αβ上での制御システムの構成例を示す図である。 dq軸での従来手法のモータ電流の変化を示す図である。 高調波毎にdq軸を用意した手法のモータ電流の変化を示す図である。 ef軸(n=6)上での制御をdq軸上で実現する本実施形態の手法のモータ電流の変化を示す図である。 図1における高調波成分についての構成を示す図である。

Claims (6)

  1. ロータおよびステータを含む交流モータの制御装置であって、
    ステータ固定の座標系、ロータ固定の座標系、およびロータのn(nは0または1でない整数)倍の回転数で回転する座標系を含む任意の直交座標系の中の1つの座標系において、他の座標系上のフィルタを定義し、このフィルタを利用してモータの駆動を制御することを特徴とするモータの制御装置。
  2. ロータおよびステータを含む交流モータの制御装置であって、
    交流モータの相電流の主に励磁電流成分であるd軸電流と主にトルク電流成分であるq軸電流について、ロータに同期して回転する軸座標系でモータ電流の基本波成分を制御する電流制御出力を得る基本波電流制御回路と、
    交流モータの基本波成分の周波数の整数倍の周波数を持つ電流成分(高調波電流)において、前記d軸電流に対応する電流成分であるe軸電流と、前記q軸電流に対応する電流成分であるf軸電流とを制御する回路であって、その制御をd,q軸上で実現し、d,q軸電流についての電流制御出力を得る高調波電流制御回路と、
    前記基本波電流制御回路の出力と前記高調波電流制御回路の出力を加算する加算回路と、
    加算回路の出力を受けて、モータ駆動電流を出力するインバータ回路と、
    を有し、
    d,q軸上の電流制御として、高調波電流制御回路におけるPI制御も併せて行うことを特徴とする交流モータの制御装置。
  3. 請求項2に記載の装置において、
    前記高調波電流制御回路は、
    f軸電流誤差積分制御器出力の定数倍と、e軸電流誤差とについて減算または加算する第1演算器と、
    e軸電流誤差積分制御器出力の定数倍と、e軸電流誤差とについて加算または減算するする第2演算器と、
    前記第1演算器出力を比例倍するe軸電流誤差比例制御器と、
    前記第1演算器出力を積分するe軸電流誤差積分制御器と、
    前記第2演算器出力を比例倍するf軸電流誤差比例制御器と、
    前記第2演算器出力を積分し比例倍するf軸電流誤差積分制御器と、
    e軸電流誤差の定数倍と、e軸電流誤差比例制御器との出力とを加算するe軸高調波制御器と、
    f軸電流誤差の定数倍とf軸電流誤差比例制御器との出力とを加算するf軸高調波制御器と、
    を有することを特徴とする交流モータの制御装置。
  4. 請求項2または3に記載の装置において、
    前記高調波電流制御回路は、e,f軸上におけるPI制御の式をd,q軸上の式に変換した式を利用することで、d,q軸上で、e,f軸上におけるPI制御を実現することを特徴とする交流モータの制御装置。
  5. 請求項2〜4のいずれか1つに記載の装置において、
    前記f軸電流誤差積分制御器出力の定数倍およびe軸電流誤差積分制御器出力の定数倍は、ロータ固定のd,q軸の座標系とd,q軸のn(nは0または1でない整数)倍の回転数で回転するe,f軸の回転次数nとの差であるn−1と、電気角に基づく回転角速度との積倍であることを特徴とする交流モータの制御装置。
  6. ロータおよびステータを含む交流モータについて、ステータに固定され互いに直交する軸の電流成分であるα相電流と、β相電流とに分け、これらについてのモータ電流の指令値からの誤差であるα相電流誤差およびβ相電流誤差に基づいて、前記各相電流を制御する電流制御回路において、α相電流誤差に所定の比例係数を乗算してα相比例制御成分を得るα相比例器と、
    α相電流誤差と、β相積分器出力のロータ回転数に基づく係数倍と、の差分値を積分するα相積分器と、
    β相電流誤差と、α相積分器出力の回転数に基づく係数倍との加算値を積分するβ相積分器と、
    α相積分器の出力を所定の比例係数倍したα相積分制御成分と、前記α相比例器の出力であるα相比例制御成分とを加算し、α相電圧指令を出力するα相電圧指令器と、
    β相積分器の出力を所定の比例係数倍したβ相積分制御成分と、前記β相比例器の出力であるβ相比例制御成分とを加算し、β相電圧指令を出力するβ相電圧指令器と、
    前記α相電圧指令器およびβ相電圧指令器からのα相電圧指令およびβ相電圧指令に基づき前記交流モータを駆動するインバータ回路と、
    を有することを特徴とする交流モータの制御装置。
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