JP2006073477A - スライドスイッチのクリック機構及び撮像装置用のスライドスイッチのクリック機構 - Google Patents
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Abstract
【課題】 本発明は、スライドスイッチのクリック構造に関し、スライド形スイッチの切替時のクリック感を良好とすると共に、確実な切替が行えるスライドスイッチのクリック機構を提供する。
【解決手段】 スライドスイッチの切換え用の摘み84を有するスライド部材130に案内用突出部134を設け、この案内用突出部134の断面形状を円弧状とし、クリックプレート135のクリック片150に形成した波状凹部139とレール141間に案内用突出部134を挟着する様にしてスライドさせることでクリック感のあるスライドスイッチのクリック機構を得る。
【選択図】 図6
【解決手段】 スライドスイッチの切換え用の摘み84を有するスライド部材130に案内用突出部134を設け、この案内用突出部134の断面形状を円弧状とし、クリックプレート135のクリック片150に形成した波状凹部139とレール141間に案内用突出部134を挟着する様にしてスライドさせることでクリック感のあるスライドスイッチのクリック機構を得る。
【選択図】 図6
Description
本発明は、横長の撮像装置に用いて好適な撮像装置用のスライドスイッチのクリック機構及び撮像装置用のスライドスイッチのクリック機構に係わり、特に、スライド時のクリック感を向上させ所定位置でのクリック感を高めたスライドスイッチのクリック機構及び撮像装置用のスライドスイッチのクリック機構に関するものである。
従来、この種のスライドスイッチのクリック機構としては種々ものが提案されている。例えばスライド部材の略中央位置に上方に形成した案内突出部が摺動可能に係合する略波状凹部を有するクリックプレートに、案内突出部を案内するレールの無いものがあり、これであると案内突出部がクリックプレートの略波状凸部を乗り越えるときに、案内突出部がクリックプレートから離れていく力が加わり良好なクリック感を得られなかった。
又、クリックプレートに案内突出部を案内するレールがあるものもあり、従来は案内突出部を案内するレールが直線形状をしている為、良好なクリック感を得る為にはクリックプレートと案内突出部との形状でスライド摘みの位置を決める必要が有り、外装筐体とスライド摘みの位置合わせの精度が保てず不自然なクリアランスを持つことがあった。また案内突出部がクリックプレートから離れる力を抑える為に常にクリックプレートにテンションがかかるようにレールを配する必要があり、特に合成樹脂製のクリックプレートであると高温環境下でのクリープによるクリックプレートの変形などの問題があった。
更に、特許文献1に開示されている様なスライド方向両端に弾性アームを延在させ、クリック作用部にテンションを常にかけながらもクリックプレートのクリープを避ける工夫をしているものもある。この構成はスライド形スイッチのスライド切り換え構造に関し、スライド形スイッチの切り換え操作感を良好とするとともに、確実な切り換えが行えるスライド切り換え構造の提供をするもので、装置筐体100を貫通するとともにこの装置筐体100にガイドされて所定範囲スライドするスライド摘み101と、装置筐体100内部に固定されスライド摘み101の内部側のアーム102と係合するスライド形スイッチ103とからなり、スライド摘み101を装置筐体100の外部より所定範囲内でスライドさせてスライド形スイッチ103を切り換える切り換え構造において、スライド摘み101にスライド方向に延在され装置筐体100に弾接する弾性アーム104を設けたことを特徴とするものである。
図9は上記特許文献1に記載された構成を示すものであり、図9は、要部を示す斜視図であり、図において、装置筐体100は電話機等の装置筐体であり、装置筐体100の第1の半体である下部筐体105と、装置筐体100の第2の半体である破線で示す上部筐体106とからなる。
下部筐体105の壁107の内部にはスライド摘み101の1部分を受け入れる凹穴108と、壁107に並行する第2の壁109とが形成されている。凹穴108は壁107と第2の壁109とを連結する形の仕切り壁110とで構成され、第2の壁109には2本の凸条111が形成されている。
下部筐体105の内部に取り付けられたプリント基板112上に実装されたスライド形スイッチ103には、その上に突設されたレバー113により内部のクリック機構とともにスイッチ機能が3段階にスライド移動できるように構成されている。
スライド摘み101は、上下筐体106,105外部に露出する操作部114と、内部側に延びるアーム102と、その先端部に形成されレバー113と係合するレバー係合凹所115と、アーム102の途中から直交方向に延びる弾性アーム104と、この弾性アーム104の先端に下方に向けて突設された凸部116と、アーム102の下方に延びる舌片117と、操作部114と舌片117とで構成される溝118とアーム102の上面に形成された畝状部分119とからなる。なお、符号120はアーム102にこれから延びる弾性アーム104の部分に形成された切り欠きである。
上記上部筐体106及び下部筐体105は成形性と外観の良好な合成樹脂、たとえばABSなどで一体に成形され、スライド摘み101も弾性を有する合成樹脂で一体に成形される。上記構成で、下部筐体105の凹穴108にスライド摘み101の舌片117を挿入し、続けて溝118に壁107を挿入して、スライド摘み101を壁107にまたがらせるとともに、レバー係合凹所115をスライド形スイッチ103のレバー113と係合させる。ついで上部筐体106を下部筐体105に被せて図示しないねじなどで結合固定する。
以上の構成によれば、舌片117が凹穴108の内部で壁107の内面と第2の壁109の凸条111との間に嵌まり合い、がたつくことがない。そうして、スライド摘み101は壁107と並行な方向に移動可能である。又、舌片117の移動範囲は、仕切り壁110,110によって両端部において当接しそれ以上は移動しないように規制される。
弾性アーム104の先端の凸部116は第2の壁109の上面121に当接され、アーム102の上面の畝状部分119が上部筐体105の部分の下面に当接されている。この畝状部分119と弾性アーム104の下面122との当接状態はアーム102を僅かに押し下げており、弾性アーム104を凸部116,116間で湾曲させるようにしている。したがって、スライド摘み101はアーム102の長手方向には舌片117によって動きを規制され、上下方向には凸部116と畝状部分119によって動きを規制されて、がたつきがない。
このように、スライド摘み101は、弾性アーム116の湾曲変形による復元力で、上下方向に弾接状態で軽く圧接されているから、がたつきなく移動容易である。操作部114を押圧する力は、舌片117を凸条111に圧接することから、この部分での接触抵抗は面接触でないので小さく、軽い操作力で移動することができる。
スライド形スイッチ103のクリックは、スライド摘み101のガタ付きないことにより、容易に感じることができ、凸部116を通じて上下筐体105,106に伝達、共鳴し、これによっても感知することができる。又、各部の接触抵抗が少ないことは、スライド形スイッチ103の切り換え位置にスライド形スイッチのクリック機構自体で正確に設定させることができる旨の記載がある。
上述のスライドスイッチによると、スライド時にバランスをとるためにスライドスイッチの両端にクリック作用部弾性アーム104,104を延在させなければならず、スライド方向のデッドスペースが大きくなり、比較的スライド量が多いものであると、このデッドスペースにより他の部品配置に制限が出るだけでなく、クリック部が複数あるためダブルクリック等の発生する課題を有する。
特開平5−274961号公報
本発明は上述の課題を解決するためになされたもので、本発明が解決しようとするか課題は、VTRやディスク装置に取手と光学系のレンズを有する撮像装置において、レンズに付加する光学フイルタを電気的にスライドスイッチを介して切換える時に用いて好適なスライドスイッチのクリック機構及び撮像装置用のスライドスイッチのクリック機構を提供することを目的とする。
本発明は、業務用或いはプロアマチュア用のニュース取材等に使用される高画質用の撮像装置に用いるスライドスイッチの切換え機構に係わり、特に合成樹脂製のクリックプレートの波状凹部のクリープによる変形を防止し、案内突出部を案内用のレールの凸形状により強制的にクリックプレートの波状凹部に入れ込むことで、クリック感の向上及び操作の確実性の得られるスライドスイッチのクリック機構及び撮像装置用のスライドスイッチのクリック機構を得る様に成したものである。
第1の本発明は、ケース本体に形成した楕円形状の透孔をスライド可能と成された摘みと1体に形成し、切換え手段と係合する係合アームを有するスライド部材と、スライド部材の略中央位置に上方に形成した案内突出部と、案内突出部と摺動可能に係合する略波状凹部を有するクリックプレートと、を具備し、クリックプレートの波状凹部中心線上と対抗する位置に凸部を有するレールを設けたことを特徴とするスライドスイッチのクリック機構としたものである。
第2の本発明は、ケース本体に形成した楕円形状の透孔をスライド可能と成された摘みと1体に形成し、切換え手段と係合する係合アームを有するスライド部材と、スライド部材の略中央位置に上方に形成した案内突出部と、案内突出部と摺動可能に係合する略波状凹部を有するクリックプレートと、を具備し、案内突出部をクリックプレートの波状凹部と嵌合するように略円弧状と成したことを特徴とするスライドスイッチのクリック機構としたものである。
第3の本発明は、特定の軸平面に投影すると略直線上かつ少なくとも3ヶ所を往復するスライドスイッチの各ポジション間の移動にクリック感を伴わせるスライドスイッチのクリック機構において、クリック感を発生させるスライドポジション数と同数の略波状凹部を持つクリックプレートと、クリックプレート上を動き、クリックプレートの略波状凹部に入り込んで停止することによりスライドポジションを保つ案内突出部と、案内突出部のクリックプレートとの接触面の反対面でクリックプレートの略波状凹部の中心線上に凸部を設けたレールを配したことを特徴とするスライドスイッチのクリック機構としたものである。
第4の本発明は、ケース本体に形成した楕円形状の透孔をスライド可能と成された摘みと1体に形成し、切換え手段と係合する係合アームを有するスライド部材と、スライド部材の略中央位置に上方に形成した案内突出部と、案内突出部と摺動可能に係合する略波状凹部を有するクリックプレートと、を具備し、クリックプレートの波状凹部中心線上と対抗する位置に凸部を有するレールを設けたことを特徴とする撮像装置用のスライドスイッチのクリック機構としたものである。
第5の本発明は、横長のケース本体に設けられたメカデッキ内に記録/再生媒体を交換可能に配設し、該ケース本体の1端にレンズ系を有する光学手段を配し、該光学手段の光軸と垂直に直交する面上に該光学系と平行するように取手を備えた撮像装置用のスライドスイッチのクリック機構において、ケース本体に形成した楕円形状の透孔をスライド可能と成された摘みと1体に形成し、切換え手段と係合する係合アームを有するスライド部材と、スライド部材の略中央位置に上方に形成した案内突出部と案内突出部と摺動可能に係合する略波状凹部を有するクリックプレートとを具備し、案内突出部をクリックプレートの波状凹部と嵌合するように略円弧状と成したことを特徴とする撮像装置用のスライドスイッチのクリック機構としたものである。
第6の本発明は、特定の軸平面に投影すると略直線上かつ少なくとも3ヶ所を往復するスライドスイッチの各ポジション間の移動にクリック感を伴わせる撮像装置用のスライドスイッチのクリック機構において、クリック感を発生させるスライドポジション数と同数の略波状凹部を持つクリックプレートと、クリックプレート上を動き、クリックプレートの略波状凹部に入り込んで停止することによりスライドポジションを保つ案内突出部と、案内突出部の前記クリックプレートとの接触面の反対面で前記クリックプレートの略波状凹部の中心線上に凸部を設けたレールを配したことを特徴とする撮像装置用のスライドスイッチのクリック機構としたものである。
第1及び第4の本発明によれば、案内用のレールの凸形状により案内突出部を強制的にクリックプレートの波状凹部に入れ込むことが出来るので、次のスライドポジションまで行き過ぎずに確実に隣のスライドポジションで停止させることが出来るのでクリック感の向上及び操作の確実性が得られるスライドスイッチのクリック機構及び撮像装置用のスライドスイッチのクリック機構を提供可能となる。
第2及び第5本発明によれば、案内突出部をクリックプレートの波状凹部と嵌合するように略円弧状と成したので、案内用のレール上のなだらかな凸形状に当たる際に案内用の突出部を矯正する力を連続的に変化させることが出来るので不自然なひっかかり感がなく、クリックプレートに常に負荷をかける必要が無いので、クリープによる変形の可能性を極力除去できるスライドスイッチのクリック機構及びスライドスイッチのクリック機構が得られる。
第3及び第6の本発明によれば、クリック感が更に向上し操作の確実性が増すと共にクリープによる変形の可能性を極力除去できるスライドスイッチのクリック機構及びスライドスイッチのクリック機構が得られる。
本発明のスライドスイッチのクリック機構及び撮像装置用のスライドスイッチのクリック機構構成によれば、スライド時に次のスライドポジションまで行き過ぎずに確実に隣のスライドポジションで停止させることが出来る。又、クリック感の向上及び操作の確実性が得られるクリックプレートに常に負荷をかける必要が無いので、クリープによる変形の可能性を極力除去できる。更に、クリック感を向上させるための機構を特許文献1の様にスライド方向に延在させる必要が無い為、不必要なデッドスペースを生ぜず、内部構造物の配置及びデザイン上の自由度が高まる。更に、又、スライド摘みの位置をスライド摘み押えとの位置精度よりも外筐体との位置精度を優先して設計できる為、デザイン上自由度が高まるなどの効果を生ずる。
本発明のスライドスイッチのクリック機構及び撮像装置用のスライドスイッチのクリック機構によれば、少なくとも3個以上の波状凹部が形成されたクリックプレートに案内用の円弧状突出部を対接させ、更に案内用のレールを設けて、このレールの所定位置に凸部を設けることでスライド摘みに所定のクリック感を与え、途中の切換えポイントで確実に案内用の突出部を介しスライド摘みにクリック感を伝えることが可能なスライドスイッチのクリック機構及び撮像装置用のスライドスイッチのクリック機構を得ることを目的とするものである。
以下、本発明のスライドスイッチのクリック機構及び撮像装置用のスライドスイッチのクリック機構を搭載した撮像装置としてのビデオカメラを図1乃至図4の実施の形態例で説明する。図1は本発明に用いる撮像装置としての1形態例を示すカセット挿入口の開閉蓋を開いた状態を示すビデオカメラの斜視図、図2は図1のビデオカメラのカセット挿入口の開閉蓋を閉じた状態を示すビデオカメラの斜視図、図3は図1及び図2に示すビデオカメラとは反対側から視たビデオカメラの斜視図、図4は図1及び図2に示すビデオカメラの側面図である。本発明に用いる撮像装置、即ち、ビデオカメラは、業務用或いはプロアマチュア用のニュース取材等に使用される高画質用に有用なもので、特に、ケース本体の上部中心位置に取手を有するビデオカメラの取手を持った状態で撮像を行なっても左右上下方向にアンバランス状態にならないで高画質の画像または映像を撮像可能な大型の撮像装置に於いて、光学レンズに付随するフイルタの切換えに用いるスライドスイッチの所定位置で確実に停止可能でクリック感が与えられるスライドスイッチのクリック機構及び撮像装置用のスライドスイッチのクリック機構を提供しようとするものである。
図1〜図4に示すビデオカメラ10は撮像装置の一具体例を示すもので、情報記録媒体としてテープ状記録媒体を用いたデジタルビデオカセット(以下「DVカセット」という。)を使用し、光学的な画像をCCD(電荷結合素子)で電気的な信号に変換してDVカセットに記録又は/及び再生(以下記録/再生と記す)し、液晶ディスプレイ等の表示装置に表示できるようにしたものである。然しながら、本発明に用いる撮像装置としては、ビデオカメラに限定されるものではなく、電子スチルカメラその他の撮像装置に適用可能である。更に、情報記録媒体としては、DVカセットに限定されるものではなく、アナログビデオカセットその他のテープ状記録媒体を用いることができることは勿論のこと、DVD(デジタルバーサタイルディスク)やCD−ROMその他の記録可能な光ディスク、光磁気ディスク、磁気ディスク等のようなディスク状記録媒体、更には、半導体記録媒体等のようなその他の記録媒体を適用することもできる。
このビデオカメラ10は、中空の筐体からなるケース本体11と、このケース本体11の前面に突出するように取り付けられたレンズ装置12と、このレンズ装置12から入力される光に基づいて被写体の映像信号を形成する撮像手段と、この撮像手段で形成された映像信号又は予め情報記録媒体(撮像手段の記憶装置或いはDVカセット)に記録されている情報に基づいて映像を表示する表示装置13等から構成されている。ここで、本発明における映像と画像について定義する。本発明では、表示装置13の表示面に表された1コマ毎の静止像を「画像」といい、その画像の任意数の集合の動画像を「映像」というものとする。従って、本発明の撮像装置は画像および映像を撮像可能な構成と成されている。
図1乃至図4において、撮像手段としてのビデオカメラ10は、ケース本体11の内部に収納されているDVカセット51が着脱自在に装着されるカセットホルダ50と、このカセットホルダ50に装着されたDVカセット51のテープ状記録媒体を走行させて情報信号の記録(書き込み)及び/又は再生(読み出し)(記録/再生)を行う記録/再生装置(以下メカデッキと記す)52と、このメカデッキ52の駆動制御等を行う制御装置から構成されている。メカデッキ52はカメラレンズ及びCCDを含むレンズ装置12の光軸L(図4参照)上の後方に配置されていて、このレンズ装置12のCCDで電気的な信号に変換された情報がDVカセットに記録/再生される。
カセットホルダ50のカセット挿入口53はケース本体11に設けた開口部54から外部に突出可能とされていて、その開口部54は、ケース本体11に回動自在に取り付けられた開閉蓋14によって開閉自在とされている。符号15は、開閉蓋14のロックを解除して開閉蓋14を開く蓋開放ボタンである。この蓋開放ボタン15をスライド操作することにより、開閉蓋14の下部を回動自在に支持する軸を中心に回動されて、開閉蓋14の上部がケース本体11の側方(図1で手前側)に図1の様に開放される。
ケース本体11の開閉蓋14の下側には図2及び図4に示されている様に左側からアイリスボタン55、ゲインボタン56、シャッタスピードボタン57、ホワイトバランスボタン58、オートロックスィツチ59が配設されている。更に、ケース本体11の開閉蓋15とレンズ装置12間には後述する取手20の真下に設けられたショートトランジション操作部60とこの操作部60の下に配されたフォーマットランプ61と、フォーマットランプ61の下に配された3個のRECレビューボタン62、逆光補正ボタン63、スポットライトボタン64と、スポットライトボタン64の下に設けられた3個のユーザ設定ボタン65と、この3個のユーザ設定ボタン65の隣に配されたフォーカスボタン66とプッシュ自動ボタン67とワンプッシュ方式のホワイトバランスボタン68と、このフォーカスボタン66の隣に配されたズームスイッチ69等の手動操作可能な操作ボタン群及びランプが配設されている。勿論オート操作も可能なようにオートボタン群も設けられている。
また、ケース本体11の背面の開閉蓋14と反対側には、凹陥部からなるバッテリー収納部16(図3参照)が形成されている。このバッテリー収納部16には、電源としてのバッテリー17が着脱可能に装着されている。そして、ケース本体11の背面側には、図2及び図3に示す様に撮像手段を操作するための多数の操作ボタン(例えば、ピクチャープロファイルボタン、メニュースボタン、選択/決定ダイアル等)18が設けられている。
ケース本体11の上部には、レンズ装置12の光軸方向である前後方向に延在されたマグネシューム・アルミニューム合金等で構成した取手20が一体に設けられている。取手20は、ケース本体11の前側上部に立設された前脚部20aと、ケース本体11の後側上部に立設された後脚部20bと、これら前後脚部20a,20bの上端間を連結する把持部20cから構成されている。取手20の把持部20cは、レンズ装置12の光軸L(図4参照)から上方へ高さHだけ離れた位置において光軸Lに略平行に延在されている。そして、取手20の前脚部20aの下部と後脚部20bは前側に傾斜するよう形成されていて、後脚部20bの上部に電子ビューファインダ21が取り付けられている。
電子ビューファインダ21は、光軸L方向の後方に突出するように設けられていて、先端部にはアイカップ22が取り付けられている。この電子ビューファインダ21は、光軸方向前側において取手20に回動自在に支持されており、アイカップ22側が図3に示す様に略80度上方へ回動可能に構成されている。
取手20の前端部には、把持部20cの先端に連続する台座部24(図2参照)と、この台座部24の先端に連続して光軸L方向の前方に突出する突出部25が設けられている。突出部25は、前方及び左右側方に開口された金属性のマグネシューム・アルミニューム合金からなる中空状の部分からなり、その内部にはマイクロホン26が収納され、上部には金属製のアクセサリシュー41が形成されている。また、台座部24は、光軸L方向と交差する方向の両側に張り出すように比較的大きく形成されていて、上面に開口する凹陥部が設けられている。この台座部24には、多数の操作ボタンからなる操作ボタン群27(図42参照)を有する蓋体が一体的に嵌合固定されている。
図4の側面図に示すように、台座部24に装着された蓋体の上面24aは、光軸L方向の前側を高くして後方へ傾斜するように形成されている。即ち、取手20の把持部20cの中心線TLが光軸方向Lに対して略平行となるように設定されていて、その中心線TLに対して蓋体の上面24aが、若干後向きの線DLとなるように傾斜角Φが設定されている。これにより、ビデオカメラ10を体の前に捧げ持つ撮影者の目線が、蓋体の上面24aに対して交差する所定の角度となるようにしている。この蓋体に設けられる操作ボタン群27の具体的内容としては、例えば、再生ボタン、停止ボタン、早送りボタン、巻戻しボタン、一時停止ボタン、音量調整スイッチ、バックライトスイッチ等をあげることができる。
この台座部24の一方の側部には、回動支持部30を介して表示装置としての液晶ディスプレイ13が回動動作及び反転動作可能に取り付けられている。液晶ディスプレイ13は、映像が表示される表示面13a(図2参照)と、この表示面13aを露出させる開口部が設けられたケース部13bを備えており、ケース部13bが回動支持部30と連結されている。回動支持部30は、台座部24に対して液晶ディスプレイ13を光軸Lの方向と直交する方向である左右方向S(図1参照)に回動可能とした第1の回動部と、液晶ディスプレイ13を光軸Lの方向である前後方向T(図1、図2参照)に回動可能とした第2の回動部から構成されている。
第1の回動部は、台座部24の一側部において所定間隔をあけて設けられた一対の軸受部31,31と、両軸受部31間に介在される軸受片32と、これら一対の軸受部31,31及び軸受片32を貫通する第1の回動軸33から構成されている。第1の回動軸33の軸心線方向と直交する方向に液晶ディスプレイ13が略180度の角度範囲で左右方向Sに回動可能とされている。その結果、液晶ディスプレイ13は、図1に示すように表示面13aと反対側のケース面が表側に現されるディスプレイ閉じ状態と、液晶ディスプレイ13を左右方向へ180度回動させて表示面13aを表側に現したディスプレイ開き状態を取ることができる。
第2の回動部は、軸受片32と、この軸受片32に立設された図示しない第2の回動軸と、この第2の回動軸とケース部13bとの間に摩擦力を生じさせて液晶ディスプレイ13を任意の角度で保持できるようにした図示しない回動摩擦機構から構成されている。第2の回動軸は第1の回動軸33の軸心線方向と直交する方向に延在されていて、図2に示すように、液晶ディスプレイ13が略270度の角度範囲で前後方向Tに回動可能とされている。その結果、液晶ディスプレイ13は、表示面13aを上側に現した状態から後方へ90度回動させて表示面13aを背面に向けた状態(通常の撮影状態)を経て、更に後方へ90度回動させることによりケース面を上側に現した状態(表示面13aは下向き)と、その状態から逆方向へ270度回動させて表示面13aを前側(被写体側)に向けた状態(自己を撮影する状態)を取ることができる。
又、液晶ディスプレイ13は、その表示面13aを下に向けてケース部12bの面を上側に現した状態から左右方向に180度回動させることにより、台座部24の上に液晶ディスプレイ13を重ね合わせて表示面13aを上側に現した状態を取ることができる。この表示面13aが表側である上面に現された状態では、その表示面13aは、台座部24の上面24aと同様に傾斜角Φによって取手20の中心線TLに対して若干後向きに傾斜されている。なお、液晶ディスプレイ13の表示面13aが被写体に向く状態(自己を撮影する状態)のときには、切替えスイッチの作動を介して画像が自動的に反転するように構成する。
このように台座部24によって姿勢変更可能に支持された液晶ディスプレイ13の近傍であって、取手20の把持部20cの前端部20dには、ビデオカメラ10を操作するための操作ボタンの一具体例を示す録画ボタン35と、レンズ装置12を操作するための操作ボタンの一具体例を示すズームボタン36が設けられている。この前端部20d上面は、台座部24の上面24aと同様に傾斜角Φによって若干後向きに傾斜され、把手20の中心線TLと傾斜角Φで交差するように設定されているが前端部20d上面は、取手20の中心線TLと平行であってもよい。
録画ボタン35とズームボタン36は横並びに配置されていて取手20を手で持った状態において、持ち方を変えることなく親指でともに操作できる位置に設定されている。これら録画ボタン35及びズームボタン36は、操作性を向上するために取手20に設けた第2の録画ボタン及び第2のズームボタンである。そのため、図3に示す様にケース本体11の開閉蓋14と反対側のケース本体11の側面上部には、第2の録画ボタン35及び第2のズームボタン36とは別個独立に第1の録画ボタン37と第1のズームボタン38が設けられている。
図3に示す符号40は、ビデオカメラ10の取り落とし等を防止するためのハンドベルトである。また、符号41は、フラッシュ装置等が着脱自在に装着されるアクセサリシューである。本例に用いられるアクセサリシュー41はマイクロホン26を内蔵する突出部25の上部に三脚用の雄型のアクセサリシュー41が取り付けられている。アクセサリシュー41は取り付けたアクセサリが落ちない様に外れにくい構造をとつている。アクセサリを取り付けるときは、図3に示す様に雌型のシューアダプタ72を雄型のアクセサリシュー41に押し付けながら嵌め合わせ、固定ネジ73で締め付ける様に固定する様に成されている。図3はビデオカメラ10を図1、2、4とは反対側から視た外観斜視図を示すものでレンズ装置12のレンズ部にはレンズキャップ付フード71をつけた状態を示す。
このような構成を有するビデオカメラ10は、例えば、次のようにして良好な撮像作業等を実行することができる。まず、図1の状態では、液晶ディスプレイ13が取手20の台座部24に格納されていて、その表示面13aが操作ボタン群27と重なり合うよう内向きに対向されているため、表示面13aをしっかりと保護することができる。ビデオカメラ10の図1の状態から、回動支持部30の第1の回動部を中心に液晶ディスプレイ13を左右方向Sへ略180度回動させることにより、液晶ディスプレイ13を側方に突出させて表示面13aを上方へ向けることができる。この状態では、液晶ディスプレイ13の表示面13aを見て、被写体の状態を確認することができる。また、台座部24に設けられた操作ボタン群27が露出されるため、その操作ボタン群27を使用してビデオカメラ10の撮像手段を操作することができる。例えば、撮影した映像を再生するためのボタン類を配置しておくことにより、その映像内容の確認を容易に行うことができる。
更に、回動支持部30の第2の回動部を中心に液晶ディスプレイ13を前方へ略90度回動させることにより、表示面13aを被写体に向けることができる。また、液晶ディスプレイ13を後方へ略90度回動させることにより、図3の様に表示面13aを撮影者に向けることができる。このような状態のビデオカメラ10を、液晶ディスプレイ13の表示面13aを撮影者の目線上に設定して支持することにより、楽な姿勢でビデオカメラ10を支持しつつ、その表示面13aを目で見て被写体を確認しながら撮影することができる。
この場合、手に大きな力を加えることなく、比較的小さな力でビデオカメラ10を楽に、しかも確実に支えることができる。そのため、長時間の撮影においても疲労を少なくし、表示面13aが安定してブレの少ない良好な撮影を行うことができる。
また、回動支持部30の第2の回動部を中心に液晶ディスプレイ13を更に後方へ略90度回動させて表示面13aを下に向けた後、第1の回動部を中心に液晶ディスプレイ13を左右方向Sへ略180度回動させ、液晶ディスプレイ13を台座部24に格納することにより、表示面13aを操作ボタン群27の上に重ね合わせて上方へ向けることができる。この状態では、ケース本体11の中心線上に液晶ディスプレイ13が設置されるため、表示面13aを見易くすることができる。しかも、液晶ディスプレイ13の両端がケース本体11の側面部から側方に大きく突出することがないため、撮影時に液晶ディスプレイ13が邪魔になることがない。
このような液晶ディスプレイ13の取り付け姿勢は、ビデオカメラ10がブレないように電子ビューファインダ21の先端のアイカップ22を胸に押し当ててビデオカメラ10を固定して撮影する場合に好適である。このようなビデオカメラ10の固定状態で撮影者が液晶ディスプレイ13の表示面13aを見ると、その目が水平方向を見るときの水平目線とその目が表示面13aを見るときの表示面目線とのなす角度を、従来例の場合に比べて小さくすることができる。そのため、撮影者が被写体と表示面13aを交互に見るために頭を上下方向に振る角度を小さくすることができる。従って、首の振れを少なくして首の筋肉疲労を軽減できるとともに、録画チャンスを逃すおそれを少なくすることができる。
更に、液晶ディスプレイ13の取り付け姿勢として、取手20を手で持ってビデオカメラ10を下げた状態で撮影する、いわゆるローアングル撮影をする場合に好適である。この状態では、取手20を持つ手のすぐ前方に液晶ディスプレイ13の表示面13aが配置されているとともに、その表示面13aが後方へ少々傾斜されているため、楽な姿勢において目線を表示面13a上におくことができる。そのため、従来例の場合に比べて楽な姿勢で表示面13aを見ることができる。
しかも、ローアングルで撮影する場合に、液晶ディスプレイがケース本体11の側面部から側方に大きく突出していないため、撮影者の肩の関節と手首の関節を結ぶ腕線と肩の関節から垂直に降ろした垂線とのなす角度を従来よりも小さくすることができるため、撮影者の足に当たらないようにビデオカメラ10を足から所定距離だけ遠ざけるようにしても、そのときの手の角度を小さくすることができ、従って、手を足から遠ざける力を小さくすることができる。これにより、重さを感じ易い窮屈な姿勢を軽減させて、比較的楽にビデオカメラ10を捧げ持つことができる。
更に、取手20の把持部20cにおける台座部24の近傍に録画ボタン35とズームボタン36が設置されているため、把持部20cを持った姿勢を変えることなく、その姿勢のままで親指の操作により録画ボタン35とズームボタン36の操作を行うことができる。従って、録画チャンスを逃がすおそれを少なくできるとともに、ズーミング操作を迅速に行うことができる。更に、ケース本体11及びカセット挿入口53の開閉蓋14の下端に配設されたズームスイッチ69やオートロックスイッチ59等の手動ボタン群によってマニュアル操作が出来る様に成されている。
上述のビデオカメラ10の外観構造から得られる構成効果を述べたが、以下スライドスイッチを構成するズームスイッチ69部分の詳細構造を図5乃至図8で説明する。図5及び図6は図1及び図2のC方向から視た要部の斜視図を示すもので、図5はスライドスイッチの摘みが中央位置に配された状態を示す斜視図、図6はスライドスイッチの組み立て状態を示す斜視図を示すものである。図5に於いて、図1乃至図4で示したケース本体11は断面がC字状の合成樹脂で形成した左右のケース半体11L,11R(図3参照)で構成されている。ケース半体11L,11Rの突合せ面内にはアルミニューム(Al)52S合金等で形成した基板シャーシを含む枠体75が配設されている。この枠体75の前端部はレンズ装置12のレンズ鏡胴等が挿着可能に構成された半円形状の半円状部76と成され,Al等で成型した枠体75のボス77a,77bに雌ネジ78a,78bが形成されボス77bの上側に回り止め用のピン79が立設されている。
80はケース本体11のケース半体11Rの一部を構成するレンズ装置12の鏡胴の後段に設けられた半円状部76と対を成す半円形状の断面C字状のスライドスイッチ半体部である。このスライドスイッチ半体部80はチタン合金で形成され、ケース本体11のケース半体11Lに形成した切溝81内にスライドスイッチ半体部80のスライドスイッチ凸部82が下方から挿入されケース半体11Lを構成する。従って、スライドスイッチ半体部80はケース本体11と同色に塗装されている。
図5でスライドスイッチ凸部82の中央に穿たれた楕円状の透孔83内にズームスイッチ69のスライドスイッチ摘み84が上下方向にスライド可能に配設されている。摘み84は図5では楕円状の透孔83の中心のポジションに保持されているが透孔83の一番上のポジション或は一番下の状態も存在する。本例では上、中、下の3段のポジションをスライドする場合を説明するが、これらのスライドスイッチの構成は3ポジション以上のものであってもよい。従って、本例ではスライドスイッチ半体部80の半径が45R程度の円周の曲率に沿ってスライドされるが、図5のX,Y,Z平面で示すX−Y平面に投影した場合には略直線状に上下にスライドされる。
スライドスイッチ半体部80とスライドクリック機構との組立状態図を図6に示し、図6の下方向から視た上記スライドスイッチ半体部とスライドクリック機構部品を展開してX−Y平面に投影した状態の組立状態平面図を図7に示す。同様に展開した裏面のF方向から視たスライドスイッチ半体部80とスライドクリック機構部品を図8(A)(B)(C)(D)に平面的に示している。
上述の各図面を用いて、スライドスイッチ半体部80の全体的構成を説明する。図5及び図6の外側から視たスライドスイッチ半体部80のF方向矢視図の展開図である図8(A)に示すX−Y平面に投影展開した平面図の様に、スライドスイッチ半体部80は展開状態では略矩形状と成され、この矩形状の略中央位置に凸部85を設けた凸形状のチタン合金板を図5及び図6の様にC字状のスライドスイッチ半体部80に形成する。スライドスイッチ凸部82は上方に略矩形状に盛り上げられて中央部に楕円状の透孔83が1体成型されている。86はスライドスイッチ半体部80の後部円周下部に設けられた下部取付脚、87は同様に後部円周上部に設けられた上部取付脚で夫々枠体75に形成したボス77a,77b及びピン79と螺合する透孔88が穿たれている。
スライドスイッチ凸部82の裏面の先端には図8(A)に示す様にリブ90が立設され、このリブ90の両端にはピン91a,91bが、中央には雌ネジ91dを形成したボス91cが立設されている。又、楕円状の透孔83の左右端にもピン92a,92bが植立されている。93a,93bはボス部で取付用の雌ネジが形成されている。これらピン92a及び92bには摘みカバー94に形成したボス95a,95bに穿った透孔96a,96bに挿通固定される。93はスライドスイッチ半体成型時の湯口で凹状の円口と成されている。
摘みカバー94は合成樹脂で図8(B)及び図6に示す様に成型されている。即ち、X−Y平面への展開状態では図8(B)の様に略矩形状の板材の略中央位置にスライドスイッチ凸部82に形成した透孔83の円周線と嵌合する円周溝97が設けられ、円周溝97内に楕円孔98が穿たれ、取付脚99が長辺部の1側から延設されている。この取付脚99には透孔100が穿たれ、スライドスイッチ凸部82に立設したボス93a,93bにネジ止めされることでスライドスイッチ半体部80と摘みカバー94は1体化されて後述する摘みを有する曲面状のスライド部材130を摘みカバー94上で滑らかにスライドさせることが出来る。
スライド部材130は図6及び図8(C)に示す様にX−Y平面に投影展開された状態では略矩形状の合成樹脂板の本体130aの略中央位置の表面側(図6参照)には摘み84が形成され、本体130aの中央位置からT字状に延設されたアーム131には、その先端部に図9で示したと同様のスライド型スイッチ103のレバー113と嵌合するレバー係合部132(図8参照)が形成されている。
又、スライド部材130の裏面側の本体130aの略中央位置には摘み84の底面から楕円孔133を貫通して、案内突出部134が立設されている。この案内突出部134は、その断面形状が前後共に略円弧状に形成されていて、後述するクリックプレート135に形成した波状凹部139に嵌り合う様に成されている。
上述の構成のスライド部材130の摘み84は摘みカバー94に形成した楕円溝98を介してスライドスイッチ凹部82に穿った透孔83から図5に示す様に摘み84の1部が突出して楕円形状の透孔83内を上下に滑らかにスライドする。
この様な摘み84を有するスライド部材130にクリック機能を持たせるためのクリックプレート135は合成樹脂、例えばポリプロピレン、ABS等で図6乃至図8(D)に示すように成型する。即ち、スライド部材130のスライド方向に所定のクリック感を与えるために取付脚136を略矩形状に形成した本体137の長辺側の1側に延設し、本体137の略中央に形成した方形状の透孔138を橋絡する様に中央部に波状凹部139を有するクリック片150を形成する。このクリック片150の波状凹部139は合成樹脂製の本体と1体に形成され、クリックポジション位置に対応した弾性に富み、丈夫な3個の波状凹部139が形成されている。勿論この波状凹部139の数はクリックポジション数に応じて2個乃至N個に適宜変更可能である。
クリックプレート135の取付脚136側には両脚間に渡ってリブ140が形成されて案内突出部134を案内するレール141を補強している。又、このレール141の波状凹部139の真中の位置と対向する位置には小さな滑らかな円弧状の凸部142が形成されている。この凸部142はレール141の真中位置に限定されるものではなく、波状凹部139の波底部の中心位置と対向する位置に適宜配設することが出来る。更に本体137の取付脚136とは反対側の長辺に沿って3個の透孔143が穿たれている。
この透孔143の左右端は図8(A)のスライドスイッチ凸部82のリブ90に立設したピン91a,91bに挿通され、中央の透孔143は中央のボス91cの雌ネジ91dにネジ止めされ、更に取付脚136に穿った透孔144を介してスライドスイッチ凸部82に立設したボス93a,93bにネジ止めされてスライド部材130に裏面に立設した案内突出部134がレール141とクリック片150の波状凹部139間に図7に示す組立状態図(裏側から視た)に示す様に突出されている。この状態で摘み84を図7でG−G方向へスライドさせると案内突出部134はスライド部材130と共にクリックモーションを与えられながらG−G方向にスライドされる。
図7のA部の拡大図を左下に示すが、案内突出部134がクリック片150の波状凹部139と接する面は波状凹部139の波形のカーブと滑らかに嵌合する円弧状と成され、その反対の面はレール141の中央部に形成した凸部142とスライド時に滑らかに点接触しながら変化する様に凸状の円弧状に形成されている。
上述のクリックプレート135の動作を以下に説明する。先ず摘み84を楕円状の透孔84の1番上のポジションから下方向へスライドさせると、スライド部材130の裏側に立設された案内突出部134がクリックプレートの1番上の波状凹部(図8(D)で波底部)から中心の波状凹部139に移動しようとし、波状凹部139間にある波形の凸部(図8(D)で波高部)151によってクリックプレート135の波状凹部139に対応する案内突出部134の円弧形状の中心がクリックプレート135の凸部151にさしかかるまでは案内突出部134に掛かる負荷(摩擦)が連続的に増加する。
次に案内突出部134の円弧状の円弧中心を越えた後は案内突出部134に掛かる負荷が連続的に減少することでクリック感を発生させている。
そして、案内突出部134の円弧部がクリックプレート135の波状凹部139内に入り込み保持されることにより、所定のスライドポジションが保たれ、摘み84は楕円形状の透孔83の中央位置に保持される。
従来例で説明した案内用のレール141が無い様なクリックプレート135では案内突出部134は負荷が増加している様な時には図7に於いて、図中矢印H方向に逃げ様とするので、そのまま摘み84を押し下げると、クリックプレート135の波状凹部139に案内突出部134が入りきらずに、次のスライドポジションまで行き過ぎてしまう弊害を生じていた。
然るに、本発明のスライドスイッチのクリック機構によれば案内突出部134へ負荷が増加している時に、案内突出部134は図7でH方向に逃げ様とするが案内突出部134の右側に配設したレール141の左側面に設けた波状凹部139と同じ高さの凸部142によって1度H方向に逃げた案内突出部134をH方向と反対方向に矯正することが出来る。
即ち、図5の様に縦方向にスライドされていた摘み84の軌道をクリックプレート135の波状凹部139に入り込んで行く方向に力を掛けられるので、次のスライドポジションまでに行き過ぎずに確実に次のスライドポジションで停止させることが出来る。
又、案内用のレール141に対向する案内突出部134の形状を略円弧状にしたことで案内突出用のレール141上のなだらかな凸部142に当る際に図7の矢印Hと反対方向に矯正する際の力を連続的に変化させることが出来るので不自然な引っ掛り感のないクリック機構が得られる。
従来のスライド型スイッチ等では所定位置でのクリック感を強調する様に成すことは広く用いられているが、本例ではスライドスイッチ凸部82の湯口93c位置の凹部にアーム131のR状にカーブされた下面が落ち込むことで、この部分のクリック感を強調させることも出来る。
更に、取手20の把持部20cにおける台座部24の近傍に録画ボタン35とズームボタン36が設置されているため、把持部20cを持った姿勢を変えることなく、その姿勢のままで親指の操作により録画ボタン35とズームボタン36の操作を行うことができる。従って、録画チャンスを逃がすおそれを少なくできるとともに、ズーミング操作を迅速に行うことができる。
以上説明したように、本発明のスライドスイッチのクリック機構は案内用のレールの凹部により案内突出部を強制的にクリックプレートの波状凹部139に入れ込むことが出来るので、次のスライドポジションまで行き過ぎずに確実に隣のスライドポジションで停止させることが出来てクリック感の向上及び操作の確実性が得られるスライドスイッチのクリック機構及び撮像装置用のスライドスイッチのクリック機構を提供可能となる。
又、案内突出部をクリックプレートの波状凹部139と嵌合するように略円弧状と成したので、案内用のレール141上のなだらかな凸部142に当たる際に案内突出部134を矯正する力を連続的に変化させることが出来て不自然な引っ掛り感がなく、クリックプレート135に常に負荷をかける必要が無いので、クリープによる変形の可能性を極力除去できるスライドスイッチのクリック機構及び撮像装置用のスライドスイッチのクリック機構が得られる。
本発明のスライドスイッチのクリック機構及び撮像装置用のスライドスイッチのクリック機構構成によれば、スライド時に次のスライドポジションまで行き過ぎずに確実に隣のスライドポジションで停止させることが出来る。又、クリック感の向上及び操作の確実性が得られるクリックプレートに常に負荷をかける必要が無いので、クリープによる変形の可能性を極力除去できる。更に、クリック感を向上させるための機構を特許文献1の様にスライド方向に延在させる必要が無い為、不必要なデッドスペースを生ぜず、内部構造物の配置及びデザイン上の自由度が高まる。更に、又、スライド摘みの位置をスライド摘み押えとの位置精度よりも外筐体との位置精度を優先して設計できる為、デザイン上自由度が高まるなどの効果を生ずる。
更に、撮影時には、ケース本体11の上部に設置された取手20の前部に液晶ディスプレイ13を配置する構成としたため、撮影者がビデオカメラ10を体から遠ざけることなく、しかも上に持ち上げる動作を極力避けて支持することができ、非常に持ち易くすることができた。しかも、ローアングル撮影時に取手20を握りながら撮影する場合においても、液晶ディスプレイ13が邪魔になることがないから、窮屈な撮影姿勢を強いられることがなく、楽な操作で撮影活動を行うことができる。
又、取手20の近傍に液晶ディスプレイ13が配置されているため、目線を大きく動かすことなく表示面13aを見ながら操作ボタンの操作を行うことができ、この種の撮像装置における操作性を大幅に向上させることができる。更に、取手20に比較的大きな表示装置を配置したことにより、ケース本体11の内部構造に余裕を生じさせることができ、機能面のアップを図ることができるとともに、デザイン面の自由度を高めることができる。
本発明は、前述し、図面に示した実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形実施が可能である。上述の形態例においては、スライドスイッチのクリック機構及び撮像装置用のスライドスイッチのクリック機構をズームスイッチ69に適用し、ND用の濃いフイルタポジション、フイルタの無いポジション、中程度の濃さのフイルタポジションの切換えについて説明したが、これらに限定されるものではなく蓋開閉ボタン15、オートロックスイッチ59などの通常のスライドスイッチに本発明を適用することも出来る。又、本例では曲面上に摘みをスライドさせたが平面上でスライドさせる様に構成させる様にすることも出来る。
10…ビデオカメラ(撮像装置)、11…ケース本体、12…レンズ装置、13…液晶ディスプレイ(表示装置)、13a…表示面、13b…ケース部、24…台座部、27…操作ボタン群、30…回動支持部、33…回動軸、35,37…録画ボタン(操作ボタン)、36,38…ズームボタン(操作ボタン)、41…アクセサリシュー、50…カセットホルダ、51…DVカセット、53…カセット挿入口、69…ズームスイッチ、75…枠体、80…スライドスイッチ半体部、84…摘み、94…摘みカバー、130…スライド部材、135…クリックプレート
Claims (8)
- ケース本体に形成した楕円形状の透孔をスライド可能と成された摘みと1体に形成し、切換え手段と係合する係合アームを有するスライド部材と、
前記スライド部材の略中央位置に上方に形成した案内突出部と、
前記案内突出部と摺動可能に係合する略波状凹部を有するクリックプレートと、
を具備し、
前記クリックプレートの前記波状凹部中心線上と対抗する位置に凸部を有するレールを設けたことを特徴とするスライドスイッチのクリック機構。 - ケース本体に形成した楕円形状の透孔をスライド可能と成された摘みと1体に形成し、切換え手段と係合する係合アームを有するスライド部材と、
前記スライド部材の略中央位置に上方に形成した案内突出部と、
前記案内突出部と摺動可能に係合する略波状凹部を有するクリックプレートと、
を具備し、
前記案内突出部を前記クリックプレートの前記波状凹部と嵌合するように略円弧状と成したことを特徴とするスライドスイッチのクリック機構。 - 特定の軸平面に投影すると略直線上かつ少なくとも3ヶ所を往復するスライドスイッチの各ポジション間の移動にクリック感を伴わせるスライドスイッチのクリック機構において、
クリック感を発生させるスライドポジション数と同数の略波状凹部を持つクリックプレートと、
前記クリックプレート上を動き、該クリックプレートの前記略波状凹部に入り込んで停止することによりスライドポジションを保つ案内突出部と、
前記案内突出部の前記クリックプレートとの接触面の反対面で前記クリックプレートの略波状凹部中心線上に凸部を設けたレールを配したことを特徴とするスライドスイッチのクリック機構。 - 前記案内突出部の前記レールに対する面の形状が略円弧状であることを特徴とする請求項1乃至請求項3記載のいずれか1項記載のスライドスイッチのクリック機構。
- ケース本体に形成した楕円形状の透孔をスライド可能と成された摘みと1体に形成し、切換え手段と係合する係合アームを有するスライド部材と、
前記スライド部材の略中央位置に上方に形成した案内突出部と、
前記案内突出部と摺動可能に係合する略波状凹部を有するクリックプレートと、
を具備し、
前記クリックプレートの前記波状凹部中心線上と対抗する位置に凸部を有するレールを設けたことを特徴とする撮像装置用のスライドスイッチのクリック機構。 - 横長のケース本体に設けられたメカデッキ内に記録/再生媒体を交換可能に配設し、該ケース本体の1端にレンズ系を有する光学手段を配し、該光学手段の光軸と垂直に直交する面上に該光学系と平行するように取手を備えた撮像装置用のスライドスイッチのクリック機構において、
前記ケース本体に形成した楕円形状の透孔をスライド可能と成された摘みと1体に形成し、切換え手段と係合する係合アームを有するスライド部材と、
前記スライド部材の略中央位置に上方に形成した案内突出部と、
前記案内突出部と摺動可能に係合する略波状凹部を有するクリックプレートと、
を具備し、
前記案内突出部を前記クリックプレートの前記波状凹部と嵌合するように略円弧状と成したことを特徴とする撮像装置用のスライドスイッチのクリック機構。 - 特定の軸平面に投影すると略直線上かつ少なくとも3ヶ所を往復するスライドスイッチの各ポジション間の移動にクリック感を伴わせる撮像装置用のスライドスイッチのクリック機構において、
クリック感を発生させるスライドポジション数と同数の略波状凹部を持つクリックプレートと、
前記クリックプレート上を動き、該クリックプレートの前記略波状凹部に入り込んで停止することによりスライドポジションを保つ案内突出部と、
前記案内突出部の前記クリックプレートとの接触面の反対面で前記クリックプレートの略波形状の凹部中心線上に凸部を設けたレールを配したことを特徴とする像装置用のスライドスイッチのクリック機構。 - 前記スライドスイッチのクリック機構を前記ケース本体の円弧状部に配設してなることを特徴とする請求項5乃至請求項7記載の撮像装置用のスライドスイッチのクリック機構。
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JP2010172983A (ja) * | 2009-01-27 | 2010-08-12 | Panasonic Electric Works Co Ltd | 切替操作装置 |
JP2018033955A (ja) * | 2016-08-30 | 2018-03-08 | ダイソン テクノロジー リミテッド | 手持ち式電気器具 |
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2004
- 2004-09-06 JP JP2004258765A patent/JP2006073477A/ja active Pending
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