JP2006072860A - 負荷駆動用半導体装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】負荷に流れる電流を検出する電流検出抵抗を内蔵させて、基板スペースを小さくし、コストを低減させるとともに、電流検出を高い精度で行うことができる負荷駆動用半導体装置を提供すること。
【解決手段】負荷駆動用半導体装置100の金属配線層の一部の金属配線を用いて、出力電流Ioを検出するための検出抵抗30を形成し、この検出抵抗の抵抗値R1を測定するための抵抗測定用パッドPAD1、PAD2を備える。そして、検出抵抗の抵抗値R1に応じて、トリミングされた基準電圧Vrefを発生し、検出抵抗の電圧降下に応じた検出電圧Vdetとの比較に基づいて負荷Mの駆動を制御する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、負荷に流れる電流を検出して、モータなどの負荷を駆動するための負荷駆動用半導体装置に関する。
従来から、モータなどの負荷を駆動する負荷駆動装置において、負荷駆動用の半導体装置(IC)を用いて負荷に流れる電流を制御したり、電流を制限したり、あるいはトルクを制御したりするために、負荷に流れる負荷電流を検出することが行われている。その負荷電流を検出するために、ディスクリート(外付け)の電流検出抵抗を設けて、その電流検出抵抗の電圧降下を利用して負荷電流の大きさを検出している(特許文献1参照)。
この検出抵抗は、負荷に十分な電圧を印加したり、それによる損失を少なくしたりするために、その抵抗値は通常かなり低い抵抗値(例えば、0.1〜0.5Ω程度)に設定されている。この電流検出抵抗は、かなり大きい寸法となるから基板への取り付けスペースも大きくなり、また、コストアップの要因にもなっている。
また、この検出抵抗の電圧降下は、IC内部の基準電圧と比較されるが、検出抵抗と負荷駆動用ICの温度の違いにより、その電圧降下と基準電圧との特性にずれが生じてしまうという問題もあった。
特開2003−209993号公報
そこで、本発明は、負荷に流れる電流を検出する電流検出抵抗を内蔵させて、基板スペースを小さくし、コストを低減させるとともに、電流検出を高い精度で行うことができる負荷駆動用半導体装置を提供することを目的とする。
請求項1の負荷駆動用半導体装置は、負荷への出力電流を検出して該負荷の駆動を制御するための負荷駆動用半導体装置において、該負荷駆動用半導体装置100の金属配線層の一部の金属配線を用いて形成され、前記負荷Mへの出力電流Ioを検出するための検出抵抗30と、この検出抵抗の抵抗値を測定するための少なくとも1つの抵抗測定用パッドPAD1、PAD2を有することを特徴とする。
請求項2の負荷駆動用半導体装置は、請求項1に記載の負荷駆動用半導体装置において、可変に調整された基準電圧Vrefを発生する基準電圧発生回路40、50と、この基準電圧Vrefと前記検出抵抗30の電圧降下に応じた検出電圧Vdetとに基づいて前記負荷Mの駆動を制御する制御回路を有することを特徴とする。
請求項3の負荷駆動用半導体装置は、請求項1または2に記載の負荷駆動用半導体装置において、前記負荷駆動用半導体装置は多層の金属配線層を有しており、前記検出抵抗30は前記多層の金属配線層のうちの最上層の金属配線層を用いて形成されていることを特徴とする。
請求項4の負荷駆動用半導体装置は、請求項2に記載の負荷駆動用半導体装置において、前記基準電圧発生回路は、所定値の発生電圧Vgenを発生する電圧発生回路40と、その発生電圧Vgenをトリミングして調整された基準電圧Vrefを発生するトリミング回路50とを有することを特徴とする。
請求項5の負荷駆動用半導体装置は、請求項4に記載の負荷駆動用半導体装置において、前記トリミング回路50は、前記発生電圧Vgenを分圧して調整された基準電圧Vrefとして出力するための複数の抵抗からなる抵抗分圧回路と、該抵抗分圧回路の所定の抵抗に並列接続された可断部材を備え、前記可断部材を選択的に断にして所定値に調整された基準電圧Vrefを発生することを特徴とする。
請求項6の負荷駆動用半導体装置は、請求項4に記載の負荷駆動用半導体装置において、前記トリミング回路50は、前記発生電圧Vgenを分圧して調整された基準電圧Vrefとして出力するための複数の抵抗からなる抵抗分圧回路と、該抵抗分圧回路の所定の抵抗に並列接続されたスイッチ手段と、該スイッチ手段をオンあるいはオフに制御するためのスイッチ制御回路とを備え、前記スイッチ手段を選択的にオンもしくはオフにして所定値に調整された基準電圧を発生することを特徴とする。
請求項7の負荷駆動用半導体装置は、請求項4〜6のいずれかに記載の負荷駆動用半導体装置において、前記電圧発生回路40は、発生電圧Vgenが、前記金属配線層の抵抗温度係数とほぼ同等の電圧温度係数を有するように構成されていることを特徴とする。
請求項8の負荷駆動用半導体装置は、請求項2〜7のいずれかに記載の負荷駆動用半導体装置において、調整された基準電圧Vrefを測定するための電圧測定用パッドPAD3を有することを特徴とする。
請求項9の負荷駆動用半導体装置は、負荷への出力電流を検出して該負荷の駆動を制御するための負荷駆動用半導体装置において、該負荷駆動用半導体装置100の金属配線層の一部の金属配線を用いて形成され、前記負荷Mへの出力電流Ioを検出するための検出抵抗30と、該検出抵抗の抵抗値を測定するための少なくとも1つの抵抗測定用パッドPAD1、PAD2と、調整された基準電圧Vrefを発生する基準電圧発生回路40、50と、その基準電圧Vrefと前記検出抵抗30の電圧降下に応じた検出電圧Vdetとを比較した比較信号に基づいて前記負荷Mの駆動を制御する制御回路を有し、
前記制御回路は、所定の制御ロジックにしたがって出力トランジスタ回路への制御信号のタイミングを制御するとともに、前記比較信号に基づいて前記出力トランジスタ回路への制御信号のレベルを制御するものであることを特徴とする。
請求項10の負荷駆動用半導体装置は、請求項9に記載の負荷駆動用半導体装置において、前記制御回路はさらに、前記負荷に印加される出力電圧と、前記検出電圧Vdetを可変に調整した飽和防止設定電圧Vsbとを比較した比較出力にしたがって、前記比較信号のレベルを低減することを特徴とする。
本発明によれば、半導体装置の金属配線層の一部を用いて電流検出用の抵抗を形成するから、従来のように外付け抵抗とするものと比して、負荷駆動装置としてのスペースを小さくでき、且つコストを低く抑えることができる。また、多層金属配線層(例えば、3層)の場合に、配線層の厚みが下層に比して通常厚く形成されている最上層の金属配線層を電流検出用抵抗として用いるから、所要面積を小さくすることができる。
一般に、金属配線の抵抗値を予定された抵抗値に正確に作り込むことは困難である。本発明では、検出抵抗の抵抗値を測定するための測定用パッドを設け、測定された抵抗値に応じて基準電圧値をトリミング(調整)する。したがって、金属配線の抵抗値を正確に作り込むといった困難な問題を解消して、基準値と検出値との比較を適正に行うことができる。
また、本発明では、電流検出用抵抗が基準電圧発生回路とともに同じ半導体装置に作り込まれるので、ほぼ同様の温度変化を受ける。また、基準電圧発生回路に金属配線の抵抗温度係数と同程度の電圧温度係数を持たせる。これにより、従来のように、外付け抵抗とICの発熱の違いなどにより発生していた、基準値と検出値との間の特性のずれをほぼ解消することができる。
本発明の負荷駆動用半導体装置は、負荷への出力電流もしくは負荷電流を検出する電気装置に広く且つ好適に適用することができる。
以下、本発明の負荷駆動用半導体装置(半導体集積回路:IC)の実施例について、図を参照して説明する。なお、以下の実施例では、負荷としてモータを用いた場合を例に説明するが、モータに限ることなく、その他の負荷にも同様に適用できる。
図1は、本発明の第1実施例に係る負荷駆動用半導体装置の構成を示す図である。
図1において、負荷駆動用半導体装置100には、電源入力端子Pvccを介して電池電源BATから電源電圧Vccが入力される。また、負荷駆動用半導体装置100から出力端子Pm1、Pm2を介して負荷であるモータMに出力電圧、出力電流が供給される。
出力アンプ10は例えばトランジスタを用いた出力用のトランジスタ回路が含まれており、制御ブロック20からの制御信号に応じてその出力用のトランジスタ回路が制御される。出力アンプ10からは、制御信号に応じて制御されたトランジスタ回路を介して、モータMに出力電流が供給されるとともに、その出力電流Ioが検出抵抗30を通ってグランド電圧Vgndに流れる。その検出抵抗30は、抵抗値R1であるから、検出電圧Vdetは、Io×R1で表される。
この検出抵抗30は、負荷駆動用半導体装置100の金属配線層の一部の金属配線を用いて形成されている。その金属配線層には、アルミニュームもしくはアルミニューム合金(以下、総称して、アルミ、という)が好適に用いられる。
また、金属配線層は多層(例えば、3層)に形成されることが多く、その場合には最上層の金属配線層はそれ以外の金属配線層よりもその層厚が、通常厚く形成される。本発明では、多層金属配線層である場合には、最上層の金属配線層の一部の金属配線を用いて、検出抵抗30を形成している。これにより、出力電流Ioを流すために必要となる配線の面積を小さくできる。
以下、検出抵抗30として、3層アルミ配線層の最上層(即ち、最外層)を用いることとして説明する。
検出抵抗30をアルミ配線層で形成する場合には、その抵抗値は0.1〜0.5Ω程度の低抵抗であるため、所定の抵抗値(例えば、0.2Ω)を正確に得ることは難しい。
そこで、本発明では、アルミ配線層に作り込まれた検出抵抗30の抵抗値R1をウエハの状態で測定し、基準電圧Vrefを、トリミングして、測定された抵抗値R1と出力電流Ioの所定レベルに基づく所要値(R1×Io)に合わせ込むこととしている。
そのために、まず、アルミ配線の検出抵抗30となる部分の両端に抵抗測定用のパッドPAD1、PAD2を設ける。このパッドPAD1、PAD2間の抵抗値R1をウエハの状態で測定する。これらパッドは、外部への端子ではないから、端子数の増加による半導体装置の寸法増加やコストアップにはほとんど影響を与えない。
次に、基準電圧Vrefを、電圧発生回路40とトリミング回路50とから構成される基準電圧発生回路で、測定された検出抵抗30の抵抗値R1に応じて可変に調整して、発生させる。
その電圧発生回路40は、所定値の発生電圧Vgenを発生する。この発生電圧Vgenは、検出抵抗30となるアルミ配線層の抵抗温度係数とほぼ同等の電圧温度係数を有するように構成されていること、が望ましい。
即ち、検出抵抗30の抵抗値R1は、アルミ配線層の抵抗温度係数にしたがって温度とともに変化するから、比較対象となる基準電圧Vref及び基準電圧Vrefの基となっている発生電圧Vgenも検出抵抗30の抵抗値R1の温度変化に対応して変化することがよい。このようにするために、電圧発生回路40は、電圧温度係数が零のものでなく、敢えて所定の電圧温度係数(この電圧温度係数は、アルミ配線層の抵抗温度係数と同等である)を有するものを用いることとしている。
トリミング回路50は、抵抗51と、抵抗52−1〜52−6、抵抗53が直列に接続されて、抵抗分圧回路を構成する。この抵抗分圧回路の一端を電圧発生回路40に接続して発生電圧Vgenを印加し、その他端をパッドPAD2もしくはその近傍に接続する。なお、安定したグランド電圧Vgnd点が得られる場合には、抵抗分圧回路の他端をそのグランド電圧Vgnd点に接続し、且つパッドPAD2を省略してもよい。このトリミング回路の構成において、抵抗の数や接続構成は単なる例示であり、それらは必要に応じて変更できるものである。
抵抗分圧回路の抵抗52−1〜52−6にそれぞれ並列に可断部材であるヒューズ54−1〜54−6を設ける。ヒューズ54−1〜54−6は、例えばレーザーによって断にすることができる。抵抗52−3と抵抗52−4との接続点から基準電圧Vrefを出力する。
基準電圧Vrefは、抵抗51と抵抗52−1〜52−3の合成抵抗値をR2とし、抵抗52−4〜52−6と抵抗31との合成抵抗値をR3とすると、式「Vref=Vgen×{R3/(R2+R3)}」で表される。この基準電圧Vrefが、検出抵抗30の抵抗値R1と出力電流Ioの所定レベルとの積に基づく所要値(R1×Io)に等しくなるように、ヒューズ54−1〜54−6を選択的に断にする。また、抵抗52−3と抵抗52−4との接続点に、基準電圧Vrefのレベルを測定するための電圧測定用パッドPAD3を設けてもよい。この電圧測定用パッドPAD3で調整された基準電圧Vrefを測定することにより、トリミングの結果を確認することができる。
このように、トリミング回路50は、発生電圧Vgenを分圧して調整された基準電圧Vrefとして出力するための複数の抵抗51、52−1〜52−6、53からなる抵抗分圧回路と、この抵抗分圧回路の所定の抵抗52−1〜52−6に並列接続されたヒューズ54−1〜54−6を備え、ヒューズ54−1〜54−6をレーザーによって、検出抵抗30の抵抗値に応じて選択的に断にして所定値にトリミング(調整)された基準電圧Vrefを発生する。
誤差増幅器60に、検出抵抗30の抵抗値に応じて可変に調整された基準電圧Vrefと検出抵抗30の電圧降下に応じた検出電圧Vdetとが入力され、この2入力Vref、Vdetの差に基づく誤差信号を制御ブロック20に供給する。制御ブロック20や誤差増幅器60を含む制御回路により、負荷Mの駆動を制御する。
このように、本発明では、半導体装置の金属配線層(主として、アルミ配線層)の一部を用いて電流検出抵抗30を形成するから、従来のように外付け抵抗とするものと比して、負荷駆動装置としてのスペースを小さくでき、且つコストを低く抑えることができる。また、配線層の厚みが下層に比して通常厚く形成されている最上層の金属配線層を電流検出用抵抗30として用いるから、所要面積を小さくすることができる。
また、検出抵抗30の抵抗値を測定するための測定用パッドPAD1、PAD2を設け、測定された抵抗値に応じて基準電圧値Vrefをトリミング(調整)する。したがって、アルミ配線の抵抗値を正確に作り込むといった困難な問題を解消して、基準値Vrefと検出値Vdetとの比較を適正に行うことができる。
さらに、検出抵抗30が電圧発生回路40やトリミング回路50とともに同じ半導体装置に作り込まれるのでほぼ同様の温度変化を受けるし、また、電圧発生回路50にアルミ配線の抵抗温度係数と同程度の電圧温度係数を持たせる。これにより、従来のように、外付け抵抗の発熱などにより発生していた、基準値Vrefと検出値Vdetとの間の特性のずれをほぼ解消することができる。
図2は、本発明の第2実施例に係る負荷駆動用半導体装置の構成を示す図である。この図2においては、図1のトリミング回路50の可断部材であるヒューズ54−1〜54−6に代えて、スイッチ手段55−1〜55−6を用いており、これらスイッチ手段55−1〜55−6をオンあるいはオフの状態に設定するための情報を記憶し制御するためのスイッチ制御回路として不揮発性の記憶装置56を設けている。スイッチ手段55−1〜55−6としては、MOSトランジスタやバイポーラトランジスタ等を用いることができ、また、不揮発性記憶装置56はEEPROMやFRAM等を用いることができる。
この不揮発性記憶装置56には、図1におけると同様に、検出抵抗30の測定された抵抗値にしたがって、スイッチ手段55−1〜55−6をオンあるいはオフに制御して、トリミングを行うためのスイッチ制御情報が記憶される。各スイッチ手段55−1〜55−6は、不揮発性記憶装置56に記憶されたスイッチ制御情報に基づいて、オンまたはオフ状態にスイッチングされる。その他の点は、図1におけると同様である。
図3は、本発明の第3実施例に係る負荷駆動用半導体装置の構成を示す図であり、図1や図2の制御ブロック20や出力アンプ10の構成を具体化して示したものである。
図3において、トリミング回路50は、その内容を2つの可変抵抗器(抵抗値はR2とR3で示している)で表している。
また、電圧発生回路40からの発生電圧Vgenを電圧変換回路41を介して変換して、トリミング回路50に供給している。この電圧変換回路41は、この例では6ビットのD/A変換器42とボルテージフォロア43とから構成されており、D/A変換器42に入力されるディジタル指令信号Dinにしたがって、発生電圧Vgenを所定電圧に変換して出力する。
この電圧変換回路41を設けることにより、トリミング回路50における電圧調整(トリミング)に加えて、ディジタル指令信号Dinによる電圧調整も行えるから、基準電圧Vrefのトリミングの可能範囲を一層拡げることができるし、基準電圧VrefをモータMの駆動条件に応じて任意に変更可能となる。
また、トリミング回路50を省略して、電圧変換回路41によって基準電圧Vrefをトリミングしてもよい。この場合には、電圧変換回路41がトリミング回路として機能する。なお、この電圧変換回路41は、図1及び図2においても同様に、採用することができる。
図3においては、モータMをHブリッジ形式の出力アンプで駆動するものであり、出力アンプは出力トランジスタQ1〜Q4としてMOSトランジスタを用いている。
図3で、コントロール入力IN1、IN2がコントロールロジック回路23に入力されると、コントロール入力IN1、IN2の論理にしたがって、ロジック信号S11〜S14がプリドライバの上側回路21と下側回路22に供給される。上側回路21と下側回路22から制御信号S21〜S24が出力トランジスタQ1〜Q4のゲートに供給されて、出力トランジスタQ1〜Q4のオン/オフ及び導通度を制御する。
いま、コントロール入力IN1がHレベルで、コントロール入力IN2がLレベルの時に、出力トランジスタQ1、Q4がオンしていたとすると、出力電流Ioは、Vcc−Q1−M−Q4−30−Vgndの経路で流れる。検出抵抗30に出力電流Ioと抵抗値R1に応じた検出電圧Vdetが発生する。
この検出電圧Vdetが基準電圧Vrefに等しくなるように、誤差増幅器60の出力によりプリドライバの下側回路22が制御されて、出力トランジスタQ4への制御信号(ゲート電圧)S24を制御する。これにより、所定の出力電流値において、カレントリミットをかけることができる。
図4は、プリドライバ21、22の内部構成例を示す図である。上側回路21は、電源電圧Vccを動作電源とするCMOSインバータINV11,1NV21及びINV13、INV23により、ロジック信号S11、S13を増幅して制御信号S21、S23として出力する。一方、下側回路22は、電源電圧Vccを動作電源とするCMOSインバータINV12と誤差増幅器60の出力を動作電源とするCMOSインバータINV22により、ロジック信号S12を増幅すると共に、振幅が制限された制御信号S22として出力する。また、下側回路22は、電源電圧Vccを動作電源とするCMOSインバータINV14と誤差増幅器60の出力を動作電源とするCMOSインバータINV24により、ロジック信号S14を増幅すると共に、振幅が制限された制御信号S24として出力する。
図5は、本発明の第4実施例に係る3相モータを負荷とする負荷駆動用半導体装置の構成を示す図であり、この例ではロータの位置検出にホール素子を用いているが、センサレスタイプでも同様である。
図5において、電源電圧Vccとグランド間に、ホール素子302〜304が、抵抗301、305を介して接続されている。306〜308、310はキャパシタである。ホール素子302〜304の検出信号が端子Phu+〜Phw−を介してホールアンプ221〜223に入力される。
ホール素子の検出信号をホールアンプ221〜223で増幅し、波形合成回路224で回転方向・ブレーキ回路226の出力と波形合成し、上下分配回路225で上下信号に分配し、出力アンプ210で増幅して、出力端子Pu〜Pwを介してモータMの適切な相に電流を流す。例えば、ロータ位置によって、電源電圧Vcc−出力アンプ210の上側出力トランジスタ−U相コイル−V相コイルー出力アンプ210の下側出力トランジスター検出抵抗230ーグランド、といった形で出力電流Ioが流れる。
この検出抵抗230の抵抗値R1がパッドPAD1とグランド端子Pgndを用いて測定される。このように、グランド端子Pgndが、検出抵抗230の抵抗値R1の測定用に利用される場合は、グランド側のパッド(例、図1のPAD2)は省略できる。
この図5では、検出電圧Vdetを電流帰還制御と飽和防止制御に使用している。したがって、それら電流帰還制御回路では基準電圧Vrefをトリミングし、また飽和防止制御回路では飽和防止設定電圧Vsbをトリミングすることになる。
電流帰還制御回路は、電流指令値Isが端子Pisを介して入力され、トリミング回路250で調整されて基準電圧Vrefとなり、この基準電圧Vrefと検出電圧Vdetとが誤差増幅器260で比較されて比較信号を発生する。この比較信号が上下分配回路225に印加されて、出力電流Ioを制御する。このトリミング回路250は、図1や図2のトリミング回路50と同様でよい。位相補償用キャパシタ310は、端子Ppcを介して誤差増幅器260の出力端に接続される。
また、飽和防止制御回路270は、モータMに印加される出力電圧と飽和防止設定電圧Vsbとを比較器271で比較し、飽和防止設定電圧Vsbが出力電圧を上回るときに、上下分配回路225への比較信号を低減させる。これにより、出力アンプ210の出力トランジスタを、飽和させずに、リニア領域で動作させる。
この飽和防止設定電圧Vsbは、図6に示されるような飽和防止設定電圧発生回路280で検出電圧Vdetに応じて発生される。
飽和防止設定電圧発生回路280は、ベースとコレクタとが接続されたPNP型バイポーラトランジスタ(以下、PNPトランジスタ)281と、NPN型バイポーラトランジスタ(以下、NPNトランジスタ)282と、可変調整抵抗283とが、電源電圧Vccとグランド間に接続される。
検出電圧Vdetと可変調整抵抗283の電圧降下を2入力とする比較器286の出力をNPNトランジスタ282のベースに供給する。
一方、PNPトランジスタ284のベースが、PNPトランジスタ281のベースに接続されて、カレントミラー回路を構成する。PNPトランジスタ284と可変調整抵抗285とが、電源電圧Vccとグランド間に接続され、その接続点から飽和防止設定電圧Vsbを出力する。
可変調整抵抗283の抵抗値R2及び可変調整抵抗285の抵抗値R3を、図1や図2のトリミング回路における抵抗値R2や抵抗値R3のトリミングと同様に調整する。これにより、飽和防止設定電圧Vsbも正確に設定することができる。
このように、本発明は、負荷への出力電流もしくは負荷電流を検出する電気装置に広く且つ好適に適用することができる。
本発明の第1実施例に係る負荷駆動用半導体装置の構成を示す図 本発明の第2実施例に係る負荷駆動用半導体装置の構成を示す図 本発明の第3実施例に係る負荷駆動用半導体装置の構成を示す図 図3のプリドライバの構成例を示す図 本発明の第4実施例に係る負荷駆動用半導体装置の構成を示す図 図5の飽和防止設定電圧発生回路の構成例を示す図
符号の説明
100 負荷駆動用半導体装置
M モータ
10 出力アンプ
20 制御ブロック
21、22 プリドライバ
23 コントロールロジック回路
30、230 検出抵抗
40 電圧発生回路
41 電圧変換回路
50、250 トリミング回路
51,52−1〜52−6、53 抵抗
PAD1〜PAD3 パッド
54−1〜54−6 ヒューズ
55−1〜55−6 スイッチ
56 不揮発性記憶装置
60、260 誤差増幅器
270 飽和防止制御回路
280 飽和防止設定電圧発生回路
Io 出力電圧
Vref 基準電圧
Vdet 検出電圧

Claims (10)

  1. 負荷への出力電流を検出して該負荷の駆動を制御するための負荷駆動用半導体装置において、該負荷駆動用半導体装置の金属配線層の一部の金属配線を用いて形成され、前記負荷への出力電流を検出するための検出抵抗と、この検出抵抗の抵抗値を測定するための少なくとも1つの抵抗測定用パッドを有することを特徴とする、負荷駆動用半導体装置。
  2. 可変に調整された基準電圧を発生する基準電圧発生回路と、この基準電圧と前記検出抵抗の電圧降下に応じた検出電圧とに基づいて前記負荷の駆動を制御する制御回路を有することを特徴とする、請求項1に記載の負荷駆動用半導体装置。
  3. 前記負荷駆動用半導体装置は多層の金属配線層を有しており、前記検出抵抗は前記多層の金属配線層のうちの最上層の金属配線層を用いて形成されていることを特徴とする、請求項1または2に記載の負荷駆動用半導体装置。
  4. 前記基準電圧発生回路は、所定値の発生電圧を発生する電圧発生回路と、その発生電圧をトリミングして調整された基準電圧を発生するトリミング回路とを有することを特徴とする、請求項2に記載の負荷駆動用半導体装置。
  5. 前記トリミング回路は、前記発生電圧を分圧して調整された基準電圧として出力するための複数の抵抗からなる抵抗分圧回路と、該抵抗分圧回路の所定の抵抗に並列接続された可断部材を備え、前記可断部材を選択的に断にして所定値に調整された基準電圧を発生することを特徴とする、請求項4に記載の負荷駆動用半導体装置。
  6. 前記トリミング回路は、前記発生電圧を分圧して調整された基準電圧として出力するための複数の抵抗からなる抵抗分圧回路と、該抵抗分圧回路の所定の抵抗に並列接続されたスイッチ手段と、該スイッチ手段をオンあるいはオフに制御するためのスイッチ制御回路とを備え、前記スイッチ手段を選択的にオンもしくはオフにして所定値に調整された基準電圧を発生することを特徴とする、請求項4に記載の負荷駆動用半導体装置。
  7. 前記電圧発生回路は、発生電圧が、前記金属配線層の抵抗温度係数とほぼ同等の電圧温度係数を有するように構成されていることを特徴とする、請求項4〜6のいずれかに記載の負荷駆動用半導体装置。
  8. 調整された基準電圧を測定するための電圧測定用パッドを有することを特徴とする、請求項2〜7のいずれかに記載の負荷駆動用半導体装置。
  9. 負荷への出力電流を検出して該負荷の駆動を制御するための負荷駆動用半導体装置において、該負荷駆動用半導体装置の金属配線層の一部の金属配線を用いて形成され、前記負荷への出力電流を検出するための検出抵抗と、該検出抵抗の抵抗値を測定するための少なくとも1つの抵抗測定用パッドと、調整された基準電圧を発生する基準電圧発生回路と、その基準電圧と前記検出抵抗の電圧降下に応じた検出電圧とを比較した比較信号に基づいて前記負荷の駆動を制御する制御回路を有し、
    前記制御回路は、所定の制御ロジックにしたがって出力トランジスタ回路への制御信号のタイミングを制御するとともに、前記比較信号に基づいて前記出力トランジスタ回路への制御信号のレベルを制御するものであることを特徴とする、負荷駆動用半導体装置。
  10. 前記制御回路はさらに、前記負荷に印加される出力電圧と、前記検出電圧を可変に調整した飽和防止設定電圧とを比較した比較出力にしたがって、前記比較信号のレベルを低減することを特徴とする、請求項9に記載の負荷駆動用半導体装置。
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