JP2006069074A - 複合フィルムの製造方法及び樹脂フィルムの表面改質方法 - Google Patents

複合フィルムの製造方法及び樹脂フィルムの表面改質方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 樹脂フィルムの少なくとも片面に、接着剤層を介することなく、金属層が形成された層構成を有し、樹脂フィルムと金属層との間の密着性に優れ、熱劣化試験後にも高い剥離強度を示す複合フィルムを提供する。
【解決手段】 樹脂フィルムを、酸素濃度0.01%以下の不活性ガス気流中で1.0×10-1Pa以下の真空度に保持して、脱ガス処理を行う工程1;樹脂フィルムの表面に対し、酸素濃度0.01%以下の不活性ガス気流中で1.0×10-3Paから1.0×10-2Paまでの間の真空度を保持しながら、直流電界を印加すると同時に、0.2W/cm2以上の印加パワーで10秒間以上真空放電処理を行う工程2;及び樹脂フィルムの表面に、酸素濃度0.01%以下の不活性ガス気流中で、スパッタリング法により金属層を形成する工程3;を連続的に実施する複合フィルムの製造方法、並びに工程1及び2を含む樹脂フィルムの表面改質方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、樹脂フィルムの少なくとも片面に金属層が形成された樹脂フィルム/金属層の層構成を有する複合フィルムの製造方法に関する。また、本発明は、複合フィルムの製造に適した樹脂フィルムの表面改質方法に関する。
本発明の製造方法により得られる複合フィルムは、樹脂フィルムの表面に、接着剤層を介することなく、金属層が形成された構造を有している。本発明の複合フィルムは、樹脂フィルムと金属層との間の密着性に優れ、熱劣化試験後の密着性にも優れているため、例えば、フレキシブル配線板などの基板材料として好適である。この複合フィルムは、例えば、静電気防止フィルム、反射材料、アンテナ、ヒーター、装飾材料などとして、基板材料以外の用途にも利用することができる。
フレキシブル配線板とは、フレキシブルな材料の上に形成されたプリント配線板の総称であり、その基本的な構成要素は、回路となる導体と樹脂フィルムである。樹脂フィルム(「ベースフィルム」ともいう)としては、例えば、ポリイミド、ポリエーテルスルホン、芳香族ポリアミド、フッ素樹脂、液晶ポリマーなどの耐熱性樹脂から形成されたフィルムが使用されている。
導体としては、圧延銅箔や電解銅箔などの銅箔が主流である。基板材料としては、樹脂フィルム上に、エポキシ系接着剤やアクリル系接着剤などの接着剤を用いて、銅箔を積層する方法により得られた銅張積層板が汎用されている。
しかし、接着剤の耐熱性は、一般に、ポリイミドフィルムや芳香族ポリアミドフィルムなどの耐熱性樹脂フィルムより低いため、接着剤層が存在すると、これらの樹脂フィルムが有する高度の耐熱性を生かすことができなくなる。
接着剤層が存在すると、例えば、接着剤に起因する熱劣化により基板の寸法精度が低下したり、不純物イオン汚染により電気特性が低下したりする。また、接着剤層が存在すると、基板材料の厚みが厚くなるため、軽量化や小型化に対応することが困難となり、スルーホールの穴あけ加工などでの加工性も低下する。
上記欠点を克服する方法として、接着剤を用いない接着剤レス(adhesiveless)の2層銅張板が開発されている。2層銅張板の製造方法の一つは、銅箔の上に溶融したポリイミドを流して成形するキャスティング法である。しかし、この方法は、ポリイミドフィルムと銅箔との間の層間密着性に劣るという欠点がある。
2層銅張板の他の製造方法として、ポリイミドフィルムなどのベースフィルム表面に、真空中で銅をスパッタリングして銅薄層を形成し、これを核(シード)として電気めっきにより所望の厚みの銅層に成長させるスパッタリング法が知られている。この方法によれば、不純物汚染が少なく、均一な厚みの銅薄層を形成することができる。この方法により得られた2層銅張板は、例えば、セミアディティブ法により微細な回路を容易に形成することができる。また、この方法によれば、スパッタリングの如きドライプロセスにより、連続的に大面積の銅薄層を形成することができるため、ロール状に巻回した長尺の樹脂フィルムを用いて2層銅張板を製造することができる。
しかし、スパッタリング法によっても、樹脂フィルムと銅薄層との間の層間密着性を十分に高めることが困難である。そこで、従来、スパッタリング法による樹脂フィルムと銅薄層との間の層間密着性を向上させるために、例えば、ニッケルやクロムなどの下地金属薄層を形成し、その上に銅薄層を形成する方法;プラズマ処理やコロナ処理などにより、予め樹脂フィルムの表面処理を行う方法;これらを組み合わせた方法などが提案されている。
例えば、従来、不活性ガスと5%酸素の雰囲気下でクロムターゲットから樹脂フィルム上にスパッタリングしてクロム/酸化クロムの薄層を形成し、この薄層の上にスパッタリングにより銅層を形成する工程を含む回路材料の製造方法が提案されている(特許文献1)。クロム/酸化クロムの薄層は、樹脂フィルムと銅層との接着層として機能するものである。
また、従来、重合体フィルムを、金属電極から生成されイオン化された酸素を含むプラズマに接触させて、金属−酸化物処理されたフィルムを形成し、該フィルム上に、スパッタリングによって50〜500nmの厚さを有する金属層を形成する工程を含む金属−フィルム積層板の製造方法が提案されている(特許文献2)。酸素プラズマ処理をすることにより、金属または金属酸化物のクラスタを重合体フィルム表面上にランダムに堆積させそして接着させる。金属−酸化物部分は、重合体フィルムと金属層との剥離強度を増大させる。
さらに、従来、ポリイミドフィルムと、該ポリイミドフィルムの主面上に下地金属の薄膜が形成され、その上に銅の薄膜が形成された多層薄膜と、該ポリイミドフィルムのもう一方の主面に形成された酸素透過率の小さな薄膜とから構成されるフレキシブル回路基板用材料が提案されている(特許文献3)。
この特許文献3の実施例1には、ポリイミドフィルムの片面に、DCマグネトロンスパッタリングにより、銅薄膜を酸素透過率が小さな薄膜として積層し、もう一方の主面に、酸素のグロー放電で処理した後、クロムをターゲットとして、DCマグネトロンスパッタリングにより平均厚みが約50nmのクロム薄膜を形成し、さらに、銅をターゲットにして、連続的にDCマグネトロンスパッタリングにより、該クロム薄膜上に銅薄膜を積層した実験例が示されている。このように、酸素のグロー放電処理により、ポリイミドフィルムの表面処理を行って、クロム薄膜及び銅薄膜との密着性を向上させている。
従来、0.02〜1重量%のスズを含有するポリイミドフィルムを用いて、その片面または両面に、クロムなどの第一蒸着金属層を設け、次いで、その上に銅からなる第二蒸着層を設けたフレキシブルプリント配線用基板が提案されている(特許文献4)。この特許文献4には、蒸着操作の前に、ポリイミドフィルムの表面処理を行って、フィルムを清浄化し、同時に官能基量を大幅に増加させて、水の接触角度が15〜35度となるようにすることにより、密着性を向上させることが記載されている。表面処理の手段としては、例えば、グロー放電プラズマ処理を行う方法や、コロナ放電等の他の処理を施した後にグロー放電プラズマ処理を併用する方法が挙げられている。
しかし、従来の手法では、ポリイミドフィルムなどの樹脂フィルムに対する銅層の剥離強度は、未だ十分ではなく、特に熱劣化試験後に剥離強度が大幅に低下するという問題があった。従来のスパッタリング工程を含む方法により得られた銅層/樹脂フィルムの層構成を有する基板材料は、初期の剥離強度はある程度改善されているものの、この技術分野で一般に行われている150℃のオーブンに10日間放置する条件下での熱劣化試験を行うと、剥離強度が著しく低下してしまう。また、従来品は、半導体プロセスにおいて、めっき処理や配線回路形成などの各種工程を経ると、熱劣化試験での剥離強度が著しく低下する。
実際、市販されているポリイミドフィルムをベースフィルムとする接着剤レスの2層銅張板について、150℃のオーブン中に10日間放置する熱劣化試験を行ったところ、剥離強度の低下が著しいことが判明している(後記の表3)。
特公平4−65558号公報 特開平4−290742号公報 特開平6−29634号公報 特開平8−330728号公報
本発明の課題は、ドライプロセスにより、樹脂フィルムの少なくとも片面に、接着剤層を介することなく、金属層が形成された層構成を有し、樹脂フィルムと金属層との間の密着性に優れ、熱劣化試験後にも高い剥離強度を示す複合フィルムの新規な製造方法を提供することにある。
本発明の他の課題は、樹脂フィルムと金属層との間の密着性に優れ、熱劣化試験後にも高い剥離強度を示す複合フィルムの製造に適した樹脂フィルムの表面改質方法を提供することにある。
本発明者らは、樹脂フィルムと金属層との間の密着性(剥離強度)を十分に高めることができない原因について検討した結果、従来法には共通する問題点のあることを突き止めた。従来、スパッタリングなどのドライプロセスによる樹脂フィルム上への金属薄膜の形成方法では、樹脂フィルムに対する金属層の剥離強度を高めるために、予め樹脂フィルムをプラズマ処理で表面処理を行い、さらに酸素にさらすことにより、樹脂フィルム表面にカルボキシル基や水酸基、カルボニル基などの官能基を生成させていた。酸素や空気、炭酸ガスなどの存在下にプラズマ処理を行うことによっても、樹脂フィルムの表面に前記の如き官能基が形成される。
樹脂フィルム表面を、酸素の存在下でグロー放電処理する方法も採用されている(前記の特許文献3)。さらに、下地金属層を形成する場合も、酸素の存在下で処理することにより、樹脂フィルムと形成された下地金属層との間の密着性を確保する方法も採用されている(前記の特許文献1〜2)。
プラズマ処理、あるいは酸素の存在下でのグロー放電処理やスパッタリングによれば、樹脂フィルム表面にカルボキシル基や水酸基、カルボニル基などの官能基が生成し、この官能基の極性や反応性により、金属層との間の密着性が改善される。このような官能基の生成により密着性の向上を図る手法は、樹脂フィルム表面に接着剤層を介して銅箔を積層する従来技術の延長線上にあるものである。ポリイミドフィルムなどの樹脂フィルムは、銅箔との密着性だけではなく、接着剤との密着性に劣るものが多い。そのため、接着剤との密着性に劣る樹脂フィルムの表面を改質して官能基を生成させ、この官能基により接着剤との密着性を向上させている。
しかし、樹脂フィルム表面に金属層を形成する場合、金属原子とカルボキシル基(−COOH)や水酸基(−OH)、カルボニル基(>=O)などの官能基との間の結合は、水素結合や酸素原子を介しての結合であって、樹脂の骨格を構成する炭素原子などと金属との間の強固な化学的結合ではない。金属層との間の密着性を向上させるために、樹脂フィルム表面に生成させる官能基量を増大させようとすると、表面処理条件が強くなりすぎて、樹脂フィルムが劣化するおそれが生じる。
本発明者らは、このような金属原子と官能基との間の結合様式、あるいは樹脂フィルムと金属層との間の官能基を介しての結合が、樹脂フィルムと金属層との間の剥離強度を十分に向上させることができず、熱劣化試験後の剥離強度が著しく低下する原因ではないかと考えた。
そこで、本発明者らは、樹脂フィルム表面にカルボキシル基や水酸基などの官能基を生成させる従来の手法ではなく、樹脂フィルムの表面から酸素を極力排除した条件下でのドライプロセスに想到した。具体的には、樹脂フィルムの脱ガス処理、真空放電による表面処理、さらにはスパッタリングによる金属層の形成に至るまでのすべての工程を、酸素を極力排除した真空下で連続して行う方法を着想した。
その結果、驚くべきことに、樹脂フィルムと金属層との間の剥離強度が顕著に改善され、熱劣化試験後の剥離強度の低下も効果的に抑制できることが見出された。酸素を極力排除した条件下での前処理と表面処理とドライプロセスの連続的な実施により、いわば還元条件下で樹脂フィルムの表面に、樹脂を構成する原子または原子団のフリーラジカルが生成し、該ラジカルと金属原子とが強固に化学結合することにより、樹脂フィルムと金属層との間の剥離強度が顕著に改善されるものと推定される。本発明は、これらの知見に基づいて完成するに至ったものである。
本発明によれば、下記の工程1〜3:
(1)樹脂フィルムを、酸素濃度0.01%以下の不活性ガス気流中で1.0×101-Pa以下の真空度に保持して、脱ガス処理を行う工程1;
(2)脱ガス処理した樹脂フィルムの表面に対し、酸素濃度0.01%以下の不活性ガス気流中で1.0×10-3Paから1.0×10-2Paまでの間の真空度を保持しながら、直流電界を印加すると同時に、0.2W/cm2以上の印加パワーで10秒間以上真空放電処理を行う工程2;及び
(3)真空放電処理した樹脂フィルムの表面に、酸素濃度0.01%以下の不活性ガス気流中で、スパッタリング法により金属層を形成する工程3;
を、真空状態を保持したまま連続的に実施することを特徴とする樹脂フィルム/金属層からなる層構成を有する複合フィルムの製造方法が提供される。
また、本発明によれば、下記の工程1及び2:
(1)樹脂フィルムを、酸素濃度0.01%以下の不活性ガス気流中で1.0×10-1Pa以下の真空度に保持して、脱ガス処理を行う工程1;及び
(2)脱ガス処理した樹脂フィルムの表面に対し、酸素濃度0.01%以下の不活性ガス気流中で1.0×10-3Paから1.0×10-2Paまでの間の真空度を保持しながら、直流電界を印加すると同時に、0.2W/cm2以上の印加パワーで10秒間以上真空放電処理を行う工程2;
を、真空状態を保持したまま連続的に実施することを特徴とする樹脂フィルムの表面改質方法が提供される。
本発明によれば、樹脂フィルムと金属層との間の密着性を顕著に高めることができ、初期の剥離強度が高水準であるだけではなく、熱劣化試験後の剥離強度の低下が抑制された複合フィルムを製造することができる。本発明の製造方法により得られた複合フィルムは、エレクトロニクス実装技術分野での基板材料を初めとする広範な技術分野で利用することができる。
本発明の複合フィルムの製造方法は、樹脂フィルムの脱ガス処理工程1、樹脂フィルム表面に対する真空放電処理工程2、及び樹脂フィルム表面に金属層を形成するスパッタリング工程3を含んでいる。
これらの工程1乃至3は、真空状態を保持しながら、一連の工程として連続的に行うことが必要である。例えば、真空放電処理工程2の後に、従来法のように酸素にさらすと、生成したフリーラジカルが消滅して、金属原子と樹脂との間の強固な化学的結合の生成が阻害されると推定される。したがって、真空放電処理工程2の終了直後に、真空状態を保持しながらスパッタリング工程を行うことが好ましい。
スパッタリング工程3では、ニッケルやクロムなどからなる第一金属層(下地金属層)を形成し、その上に銅からなる第二金属層を形成することが好ましい。スパッタリング工程の後、スパッタリングにより形成された金属層の膜厚を増大させるために、電気めっきまたは無電解めっきにより、銅などの金属を堆積させる工程4を配置することが好ましい。
また、本発明の樹脂フィルムの表面改質方法は、樹脂フィルムの脱ガス処理工程1、及び樹脂フィルム表面に対する真空放電処理工程2を含むものである。
本発明で使用する樹脂フィルムとしては、樹脂基板材料などの技術分野で用いられているものであれば特に限定されないが、耐熱性樹脂フィルムであることが好ましい。樹脂フィルムの具体例としては、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド、ポリエステル、ポリエーテルスルホン、脂肪族ポリアミド、芳香族ポリアミド、液晶ポリマー、フッ素樹脂、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアリレート、熱可塑性ノルボルネン系樹脂(環状オレフィン系樹脂)などから形成されたフィルムを挙げることができる。
ポリエステルとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)が挙げられる。
脂肪族ポリアミドとしては、例えば、ポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミド610、ポリアミド612、ポリアミド11、ポリアミド12、ポリアミド46、ポリアミド6/66が挙げられる。
芳香族ポリアミドとしては、全芳香族ポリアミドの他、テレフタル酸(T)、イソフタル酸(I)、メタキシリレンジアミンなどの芳香族化合物を共重合成分とする耐熱性ポリアミド、例えば、ポリアミド6T/66、ポリアミド6T/6I、ポリアミド6T/6I/66、ポリアミド6T/M−5T、ポリアミド6T/6、ポリアミドMXD6が挙げられる。
フッ素樹脂としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体(ETFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、クロロトリフルオロエチレン−エチレン共重合体(ECTFE)が挙げられる。
これらの樹脂の中でも、高度の耐熱性フィルムが得られる点で、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルスルホン、脂肪族ポリアミド、芳香族ポリアミド、液晶ポリマー、及びフッ素樹脂(例えば、PTFE、PFA、FEP)が好ましく、ポリイミドが特に好ましい。
樹脂フィルムの厚みは、通常2〜250μm、好ましくは7.5〜25μmである。樹脂フィルムは、一般に、単層のフィルムとして用いられるが、2層以上の多層フィルムであってもよい。フレキシブルプリント配線板の基板材料などに使用する場合には、通常、ポリイミドフィルムなどの単層フィルムを用いることが好ましい。
不活性ガスとしては、例えば、アルゴン(Ar)、ヘリウム(He)、ネオン(Ne)、クリプトン(Kr)、キセノン(Xe)などの希ガス;窒素ガスなどが挙げられる。これらの中でも、真空放電処理中での安定性に優れている点で希ガスが好ましく、入手が容易である点でアルゴン及びヘリウムがより好ましく、アルゴンが特に好ましい。
樹脂フィルムの脱ガス処理工程1では、樹脂フィルムを、酸素濃度0.01%以下の不活性ガス気流中で1.0×10-1Pa以下の真空度に保持して、脱ガス処理を行う。脱ガス処理工程1は、樹脂フィルム中に含まれる残留モノマー、溶剤、水分などの揮発性物質を除去する工程である。樹脂フィルムとしては、予めコロナ放電処理などの処理が施されていない未処理の樹脂フィルムを用いることが好ましい。ただし、樹脂フィルムは、予め乾燥処理が施されたものであってもよい。
樹脂フィルム中には、樹脂合成の際に使用したモノマーが少量残留していることが多い。残留モノマーのほか、オリゴマーや副生成物、触媒残渣、分解物など低分子量の揮発性成分も含まれていることがある。また、ポリイミドフィルムのように、ワニス(溶剤の溶液)をコーティングして成膜した樹脂フィルムには、乾燥後に少量の溶剤が残留していることが多い。さらに、樹脂フィルムは、水分を含有していることが多く、吸湿性のある樹脂フィルムほど保存中に吸湿して、含水量が増える。樹脂フィルム中の微量の水分は、加熱オーブンなどを用いた通常の乾燥処理では十分に除去することが困難である。
樹脂フィルムが水分などの揮発性成分(ガス)を含んでいると、微量であっても、樹脂フィルム表面と金属との強固な結合が損なわれやすくなる。また、樹脂フィルムが水分などの揮発性成分を含んでいると、真空放電処理工程2で水分などの揮発性成分が揮散して、真空放電処理の安定性が損なわれる。
脱ガス処理工程1で使用する不活性ガスの酸素濃度は、0.01%以下である。不活性ガスの酸素濃度は、必要に応じて0.001%以下にまで低減することができる。本発明の製造方法において、不活性ガスの酸素濃度は、低ければ低いほど好ましい。しかし、不活性ガスの酸素濃度を極めて低水準にまで低減させるにはコストが嵩むため、通常は、脱ガス処理などの各処理工程での効率と不活性ガスのコストとのバランスを考慮して、0.01%以下の範囲内から酸素濃度を決定することが望ましい。
不活性ガスの酸素濃度については、工程1のみならず、工程2及び3においても、上記と同様である。不活性ガス中の酸素濃度が高すぎると、工程1乃至3での処理中に、樹脂フィルムの表面にカルボキシル基や水酸基などの官能基が生じて、樹脂フィルム表面と金属との直接的かつ強固な結合が阻害される。ここで、酸素濃度(%)は、重量基準(重量%)を意味している。
真空度は、不活性ガス気流中での真空度であるため、「ガス圧」とも呼ばれている。脱ガス処理工程1での不活性ガス気流中での真空度(ガス圧)は、1.0×10-1Pa以下、好ましくは5.0×10-2Pa以下、より好ましくは1.0×10-2Pa以下である。真空度の下限は、1.0×10-4Pa程度である。
脱ガス処理工程1は、樹脂フィルムを真空チャンバー中に配置して実施する。その際、例えば、5.0×10-4Pa程度まで真空度を上げて真空チャンバー内の空気を排除した後、不活性ガスを導入して所定の真空度(ガス圧)になるように制御してもよい。また、5.0×10-4Pa程度の高真空のまま脱ガス処理を行ってもよい。
脱ガス処理工程1は、低温条件下でも実施することができるが、樹脂フィルムを加熱することが脱ガス効率を高める上で好ましい。樹脂フィルムを加熱する方法としては、特に限定されないが、例えば、樹脂フィルムを真空チャンバー内に搬送するためのロールに加熱機構を設けて、接触加熱させる方法が好ましい。加熱温度は、樹脂フィルムの耐熱性にもよるが、好ましくは30〜100℃、より好ましくは40〜90℃、特に好ましくは50〜80℃である。
脱ガス処理工程1では、樹脂フィルムを、酸素濃度0.01%以下の不活性ガス気流中で1.0×10-2Pa以下の真空度に保持し、かつ、樹脂フィルムを30〜100℃の温度に加熱して、脱ガス処理を行うことが好ましい。この場合、樹脂フィルムを50〜80℃の温度に加熱して脱ガス処理を行うことがより好ましい。
脱ガス処理工程1では、水分などの微量の揮発性成分の除去が目的とされているため、上記処理条件で十分に揮発性成分が除去されるまで処理を行う。脱ガス工程1での処理時間は、その後工程である真空放電処理を安定して実施することができるか否か、さらには、得られた複合フィルムの金属層の剥離強度が満足できるか否かによって、実験的に定めることができる。
一般に、脱ガス処理工程1での処理時間は、好ましくは20〜90秒間、より好ましくは30〜80秒間、特に好ましくは40〜70秒間である。脱ガス処理工程1での処理時間が短すぎると、水分などの揮発性成分の除去が不十分になり、真空放電処理の安定性が損なわれたり、複合フィルムの金属層の剥離強度が低下したりする。脱ガス処理工程1での処理時間が長すぎると、一連の連続した工程1乃至3の円滑な実施が阻害される。
真空放電処理工程2では、脱ガス処理工程1で脱ガス処理した樹脂フィルムの表面に対して、酸素濃度0.01%以下の不活性ガス気流中で1.0×10-3Paから1.0×10-2Paまでの間の真空度を保持しながら、直流電界を印加すると同時に、0.2W/cm2以上の印加パワーで10秒間以上真空放電処理を行う。
不活性ガスの酸素濃度は、0.01%以下であり、必要に応じて0.001%以下に低減させることができる。不活性ガス中の酸素濃度が高すぎると、真空放電処理により樹脂フィルム表面に官能基が生成しやすくなるため、複合フィルムの層間密着性を十分に高めることが困難になる。
真空放電処理工程2は、樹脂フィルムの表面を清浄化するとともに、改質する工程である。真空放電処理には、例えば、コロナ放電処理やグロー放電処理などがあるが、低圧下でのグロー放電処理が好ましい。不活性ガスの存在下で真空放電処理を行うと、使用ガスがイオン化し、気体イオンと電子とが共存するプラズマが発生する。
本発明者らは、一般にプラズマ処理と呼ばれる真空放電処理の実施条件について詳細な検討を行った。その結果、不活性ガス気流中で真空放電処理を実施する場合、真空度(ガス圧)を1.0×10-3〜1.0×10-2Paの範囲内に調整することが好ましいことを見出した。
真空放電処理工程2での真空度が高すぎると(1.0×10-3Paより低圧であると)、イオン化(カチオン化)した不活性ガス原子の絶対数が少なすぎるため、十分な真空放電処理効果を得ることが困難になる。他方、真空度が低すぎると(1.0×10-2Paを超えると)、真空中における原子の平均自由行程が小さくなり、真空放電処理でのイオン加速衝撃の度合いが小さくなりすぎ、その結果、十分な真空放電処理効果を得ることが困難になる。
そのため、本発明では、真空放電処理工程2における真空度を1.0×10-3〜1.0×10-2Pa、好ましくは3.0×10-3〜1.0×10-2Pa、より好ましくは5.0×10-3〜9.0×10-3Paの範囲とする。
上記真空度の下で真空放電処理を行うには、通常、交流の電界を印加する。交流の周波数は、数十kHzから数百MHzの範囲が好ましい。交流電界の印加パワー(単位=エネルギー束密度W/cm2)は、0.2W/cm2以上、好ましくは0.3W/cm2以上、より好ましくは0.4W/cm2以上である。この印加パワーは、大きいほど処理効果が高くなるが、あまり大きくなりすぎると、樹脂フィルムを過剰に加熱してしまうことになり、樹脂フィルムの熱劣化や変形などの不都合が生じやすくなる。そのため、樹脂フィルムの耐熱性や処理時の樹脂フィルムの冷却機構や冷却能力などに応じて、印加パワーを選択することが望ましい。印加パワーの上限は、多くの場合1.0W/cm2、好ましくは0.8W/cm2、より好ましくは0.6W/cm2である。
樹脂フィルムに対して真空放電処理を施す時間は、10秒間以上、好ましくは15秒間以上、より好ましくは20秒間以上である。多くの場合、20秒間以上の処理時間で顕著な効果が確認される。処理時間を長くすることにより、樹脂フィルムと金属層との剥離強度がさらに顕著に改善され、熱劣化試験後の剥離強度の保持率も高くなる。
処理時間は、長い方が処理効果が高くなるが、長すぎると樹脂フィルムの表面が炭化するおそれがある。実際の処理時間は、樹脂フィルムの種類、印加パワーの大きさ、樹脂フィルムの冷却機構と冷却能力、生産性などを勘案して決定することが好ましい。また、工業的規模での複合フィルムの製造では、処理時間は、できるだけ短い方が好ましい。そのため、処理時間は、好ましくは100秒間以下、より好ましくは70秒間以下、特に好ましくは50秒間以下とすることが望ましい。処理時間が長すぎると、樹脂フィルムと金属層との剥離強度の安定性が低下したり、連続処理の円滑性が損なわれたりする。
真空放電処理工程2において、放電を樹脂フィルムの表面に集中させるため、樹脂フィルム近傍にマグネットを配置して放電の方向を制御することが有効である。
本発明においては、樹脂フィルムの表面を改質するために、真空放電処理と同時に樹脂フィルムの表面に対して、直流電界を印加する。本発明者らは、酸素ガス濃度が低い不活性ガス気流中で真空放電処理を行う場合、樹脂フィルムに直流電界を印加することにより、驚くべきことに、150℃での熱劣化試験における剥離強度の低下を顕著に抑制できることを見出した。
直流電界は、カチオン化した不活性ガス原子を樹脂フィルム表面に対して強制的に誘引する方向に印加する。直流電界を樹脂フィルムに印加するには、樹脂フィルムの処理面とは反対側に設置された電極にマイナスを、それと対向して置かれた電極に相対的にプラスとなるように印加する。いずれかの電極をアース電位に接地してもよい。
樹脂フィルムに印加する直流電界の電界強度(単位=V/cm)は、電圧と電極間距離によって決定される。この電界強度は、通常10V/cm以上、好ましくは30V/cm以上、より好ましくは50V/cm以上、特に好ましくは70V/cm以上である。電界強度が大きすぎると、同時に印加する真空放電のための交流電界と干渉したり、相互作用により異常放電を引き起こしたりするおそれがある。そのため、電界強度は、好ましくは200V/cm以下、より好ましくは150V/cm以下とすることが望ましい。
スパッタリング工程3においては、工程3で真空放電処理した樹脂フィルムの表面に、酸素濃度0.01%以下の不活性ガス気流中で、スパッタリング法により金属層(「金属薄膜」ともいう)を形成する。
不活性ガスの酸素濃度は、0.01%以下であり、必要に応じて0.001%以下にまで低減させることができる。不活性ガス中の酸素濃度が高すぎると、真空放電処理工程2で生成した樹脂フィルム表面のフリーラジカルなどの活性部位を保持することが困難になる。
スパッタリング工程3は、真空放電処理工程2での真空状態を保持したままで連続的に実施することが必要である。スパッタリング工程3は、真空放電処理工程2の直後に実施することが好ましい。放電処理工程2では、樹脂フィルムの表面が真空放電、好ましくは直流電界の印加と真空放電により処理されるが、それにより、樹脂フィルムの表面は、フリーラジカルなどの活性部位が生起された還元状態となり、極めて活性かつ不安定な状態となる。その状態を極力保持した状態で、金属をスパッタリングにより原子に近い状態の金属粒として樹脂フィルム表面に加速投下することにより、樹脂フィルムに対して金属が直接結合するものと推定される。
スパッタリング工程3を真空放電処理工程2に連続して行わなければ、工程2で生起した活性部位が失活し、最悪の場合には、活性部位が系中に微量に存在する酸素分子と反応して、カルボキシル基や水酸基などの酸化官能基に変換してしまい、その結果、剥離強度が低い従来法と同等の剥離強度しか得られなくなってしまう。真空放電処理工程2からスパッタリング工程3への移行に許容される時間は、概ね数十秒間から60秒間以内であり、製造ラインのライン速度やラインの設計を、この許容時間に合致させることが好ましい。
スパッタリング法によれば、他のドライプロセスに比べて、安定して加工することができ、プロセスが簡単で、しかも均一な蒸着膜を形成することができる。スパッタリング時の不活性ガス気流の真空度(ガス圧)は、1.0×10-1Pa以下と高真空とすることが好ましく、1.0×10-1Paから1.0×10-2Paまでの間とすることがより好ましい。
スパッタリング工程3では、真空放電処理した樹脂フィルムの表面に、酸素濃度0.01%以下の不活性ガス気流中で1.0×10-1Pa以下の真空度を保持しながら、スパッタリング法により金属層を形成することが好ましい。
スパッタリングは、前記条件を採用するほか、常法に従って実施することができる。スパッタリング法とは、ターゲット材にエネルギー粒子を衝突させて、その運動量を置換することによって物質(原子または分子)を気体として放出させる方法である。本発明では、エネルギー粒子としてアルゴンやヘリウムなどの不活性ガスを使用することが好ましく、アルゴンを使用することがより好ましい。
スパッタリング工程3では、樹脂フィルム表面に、銅、ニッケル、クロム、チタン、コバルト、モリブデン、ジルコニウム、タングステン、パラジウム、インジウム、スズ、金、及び銀からなる群より選ばれる少なくとも一種の金属からなる薄膜を形成する。
スパッタリング法で使用する金属種は、1種でもよく、必要に応じて2種以上の複数の金属を使用することもできる。例えば、第一の金属と第二の金属を準備し、第一の金属を極薄層で形成した後、第二の金属をより厚く形成することもできる。複数の金属を同時にスパッタリング膜を形成することも可能であるし、複数の金属の入った合金を用いてスパッタリング膜を形成することも可能である。ただし、第一金属層と第二金属層を同一の金属で形成してもよいし、異なる金属により形成してもよい。本発明では、樹脂フィルム表面に生起した活性部位に対して結合させる金属を原子に近い状態でぶつけることが肝要であって、それを満たすべく様々な手法を講ずることが可能である。
スパッタリング工程で形成する金属層の厚みは、特に限定されないが、通常1nmから0.5μm(500nm)、好ましくは5〜300nm、より好ましくは10〜200nmの範囲である。金属層は、多層であってもよく、例えば、第一の金属としてニッケル層を10nmの厚みで形成した後、第二の金属として銅層を150nmの厚みで形成し、合計160nmの厚みの金属層とすることができる。
スパッタリング工程3において、真空放電処理した樹脂フィルムの表面に、スパッタリング法により、銅、ニッケル、クロム、チタン、コバルト、モリブデン、ジルコニウム、タングステン、パラジウム、インジウム、スズ、金、及び銀からなる群より選ばれる少なくとも一種の金属からなる第一金属層を形成し、その上に銅からなる第二金属層を形成することが好ましい。第一金属層(下地金属層)としては、ニッケル、ニッケル合金、クロム、クロム合金などがより好ましい。第二金属層の銅層の上に、必要に応じて、第三の金属層を設けることもできる。
このような3つの工程1乃至3を連続的に経ることにより、樹脂フィルムに対して十分に高い初期の剥離強度及び熱劣化後の剥離強度を有する金属層が形成された複合フィルムを得ることができる。これらの工程1乃至3は、樹脂フィルムの片面のみに対して適用してもよいし、両面に同時に適用することもできる。また、樹脂フィルムの片面を工程1乃至3で処理した後、再び他方の片面に対して処理し、その結果、両面の処理を完了する方法を採用することもできる。
このような方法により得られる複合フィルムは、樹脂フィルムの表面を十分に被覆することができる厚みの金属層を形成すれば、真空状態を解除して大気中に曝しても、金属層の剥離強度を保持することができる。
スパッタリング法により形成した金属層は、一般に厚みが薄いので、例えば、複合フィルムを基板材料として使用する場合には、めっき法により金属を堆積させて、金属層の厚みを増大させることが好ましい。すなわち、本発明では、前記工程1〜3の後、スパッタリング法により形成された金属層上に、めっき法により金属を堆積させる工程4を付加的に配置することができる。
めっき法としては、電気めっきや無電解めっきを採用することができる。めっきにより、金属層の厚みを数ミクロン程度にまで増大させることが好ましい。めっき法により堆積させる金属としては、基板材料の分野では、銅が好ましい。
スパッタリング法により形成した金属層の厚みを比較的低コストで増大させるには、電気めっき法を適用することが好ましい。電気めっきは、この技術分野の常法に従って行うことができる。電気めっきを行うには、長尺の複合フィルムに対して給電したり、発生するガスの排除を排除したり、薬液中で搬送したりする各種機構を設けることが望ましい。電気めっきの代わりに無電解めっきを適用することもできる。無電解めっきでは、給電機構は必要ないが、薬液処理を均一に行う方法が必要である。
工程2及び3で形成した金属層の合計厚みは、特に限定されないが、通常2〜35μm、好ましくは5〜18μm程度である。スパッタリング法により形成した金属層とめっき法により形成した金属層を構成する金属の種類は、同じであってもよいし、同じでなくてもよい。複合フィルムを基板材料の用途に利用する場合には、スパッタリング法により形成された銅層(銅薄膜)の上に、めっき法により銅層を形成することが好ましい。
本発明の製造方法により得られた複合フィルムは、樹脂フィルムと金属層との間の剥離強度が強く、熱劣化試験後の剥離強度の保持率または剥離強度の水準も高いものである。本発明の複合フィルムは、JIS C6481に規定されている180度ピール試験に準じて測定した剥離強度が、初期値で500g/cm以上である。また、本発明の複合フィルムは、150℃/3日の熱劣化試験後の剥離強度が300g/cm以上であり、150℃/10日の熱劣化試験後の剥離強度が200g/cm以上である。
本発明の複合フィルムは、工程2において、脱ガス処理した樹脂フィルムの表面に対して、酸素濃度0.01%以下の不活性ガス気流中で1.0×10-3Paから1.0×10-2Paの間の真空度を保持しながら、70V/cm以上の直流電界を印加すると同時に0.4W/cm2以上の印加パワーで真空放電処理を20秒間以上行う方法を採用すると、剥離強度を初期値で500g/cm以上、150℃/3日の熱劣化試験後に450g/cm以上、150℃/10日の熱劣化試験後に400g/cm以上とすることができる。
以下に実施例及び比較例を挙げて、本発明をより具体的に説明する。
[実施例1]
樹脂フィルムとしてポリイミドフィルム(東レデュポン製、商品名「カプトンV」、厚み25μm)を用いて、複合フィルムを製造した。
1.脱ガス処理工程1:
具体的には、脱ガス処理工程1において、ロール状に巻いた長尺のポリイミドフィルムを加熱ロールを用いて60℃に加熱し、純度99.99%(酸素濃度0.01%以下)のアルゴン気流中で1.0×10-2Paの真空度を保持して、50秒間加熱脱ガス処理を行った。
2.真空放電処理工程2:
次に、真空放電処理工程2において、純度99.99%(酸素濃度0.01%以下)のアルゴン気流中で7.0×10-3Paの真空度を保持しながら、0.3W/cm2の印加パワーで20秒間真空放電処理を行い、同時に直流電界100V/cm印加して処理を行った。。
3.スパッタリング工程3:
スパッタリング工程3では、純度99.99%(酸素濃度0.01%以下)のアルゴン気流中で6.0×10-2Paの真空度を保持しながら、先ず、ニッケルの蒸着膜を形成し(厚み10nm)、次いで、銅の蒸着膜を形成した(厚み150nm)。
スパッタリング工程では、樹脂フィルムの温度は、30℃とし、スパッタ電圧を500Vとした。
4.めっき工程4:
スパッタリング工程3で得られた複合フィルムの金属層の厚みを増大させるために、電気めっきにより、銅粒子を堆積させた(めっき厚み12μm)。
各層の厚みは、膜厚計、及び透過率や抵抗値より検量線を用いて測定した。
5.剥離強度の測定:
このようにして得られた複合フィルムを用いて、剥離試験を行った。剥離試験は、金属層を3mm幅にエッチングして180度剥離にて行い、測定値を1cm幅に換算した(単位=g/cm)。各工程での処理条件を表1に示し、剥離試験の結果を表2に示す。
[実施例2]
真空放電処理工程2において、直流電界100V/cm印加すると同時に真空放電処理の印加パワーを0.3W/cm2から0.4W/cm2に変えたこと以外は、実施例1と同様に処理し、剥離強度を測定した。各工程での処理条件を表1に示し、剥離強度の結果を表2に示す。
[実施例3]
真空放電処理工程2において、直流電界100V/cm印加を50V/cm印加に変えたこと以外は、実施例1と同様に処理し、剥離強度を測定した。各工程での処理条件を表1に示し、剥離強度の結果を表2に示す。
[比較例1]
脱ガス処理工程1を行わず、かつ真空放電処理工程2において直流電界印加を行わなかったこと以外は、実施例1と同様に処理し、剥離強度を測定した。各工程での処理条件を表1に示し、剥離強度の結果を表2に示す。
[比較例2]
真空放電処理工程2において、真空放電処理と直流電界印加を行わなかったこと以外は、実施例1と同様に処理し、剥離強度を測定した。各工程での処理条件を表1に示し、剥離強度の結果を表2に示す。
[比較例3]
真空放電処理工程2において、真空放電の印加パワーを0.3W/cm2から0.1W/cm2に変え、かつ直流電界印加を行わなかったこと以外は、実施例1と同様に処理し、剥離強度を測定した。各工程での処理条件を表1に示し、剥離強度の結果を表2に示す。
[比較例4]
真空放電処理工程2において、真空放電の印加パワーを0.3W/cm2から0.2W/cm2に変え、かつ直流電界印加を行わなかったこと以外は、実施例1と同様に処理し、剥離強度を測定した。各工程での処理条件を表1に示し、剥離強度の結果を表2に示す。
[比較例5]
真空放電処理工程2において、直流電界印加を行わなかったこと以外は、実施例1と同様に処理し、剥離強度を測定した。各工程での処理条件を表1に示し、剥離強度の結果を表2に示す。
[比較例6]
真空放電処理工程2において、直流電界印加を行わず、かつ真空放電処理時間を20秒間から80秒間に変えたこと以外は、実施例1と同様に処理し、剥離強度を測定した。各工程での処理条件を表1に示し、剥離強度の結果を表2に示す。
[参考例1]
実施例2で得られた複合フィルムの剥離強度の測定に際し、酸素を極力排除した条件で熱劣化試験を行ったこと以外は、実施例2と同様に実施した。剥離強度の結果を表2に示す。
Figure 2006069074
Figure 2006069074
本発明の工程1乃至3を連続的に実施して得られた複合フィルム(実施例1〜3)は、20秒間という比較的短時間の真空放電処理でも、初期の剥離強度に優れることに加えて、150℃/3日の熱劣化試験後と150℃/10日の熱劣化試験後の剥離強度が良好である。また、実施例1〜3の結果は、真空放電処理時に50V/cm以上の直流電界を印加することが好ましく、70V/cm以上の直流電界を印加することがより好ましいことを示している。
これに対して、脱ガス処理工程を行わないで得られた複合フィルム(比較例1)と真空放電処理工程を行わないで得られた複合フィルム(比較例2)は、初期の剥離強度が著しく劣悪で、熱劣化試験後の剥離強度も低水準である。
脱ガス処理工程と真空放電処理工程を実施しても、真空放電処理工程で直流電界印加を行わなかった場合には、真空放電処理の印加パワーを0.1W/cm2(比較例3)、0.2W/cm2(比較例4)、及び0.3W/cm2(比較例5)と上げるにつれて、得られる複合フィルムの初期の剥離強度が上昇傾向を示すが十分な高水準ではなく、しかも熱劣化試験後の剥離強度の低下が著しい。したがって、実施例1と比較例3〜5との対比結果は、真空放電処理工程での直流電界の印加により、複合フィルムの剥離強度を顕著に向上させることができ、熱劣化試験後にも剥離強度を高水準に保持できることを示している。
真空放電処理工程で直流電界印加を行わなかった場合において、真空放電処理時間を長くすることにより、複合フィルムの初期の剥離強度を高水準とすることができるが(比較例6)、150℃/3日の熱劣化試験後に剥離強度が1/2以下に低下し、剥離強度の安定性が不十分である。
実施例1〜3と比較例1〜6との対比結果は、本発明の工程1乃至3を連続的に実施することにより、初期の剥離強度はもとより、熱劣化試験後の剥離強度も高水準に保持できる剥離強度の安定性に優れた複合フィルムの得られることを示している。
参考例1は、実施例2で得られた複合フィルムの剥離強度の測定に際し、熱劣化試験時に酸素を極力排除した条件で行った場合であり、150℃の熱劣化試験後の剥離強度の減少が顕著に改善されており、密着性の低下に対する酸素の影響を排除するという本発明の着眼点を裏付ける結果であることがわかる。
[実施例4]
ポリイミドフィルムをカプトンV(東レデュポン製、厚み25μm)からカプトンEN(東レデュポン製、厚み12.5μm)に代えたこと以外は、実施例2と同様にして複合フィルムを作製した。結果を表3に示す。
[実施例5]
ポリイミドフィルムをカプトンV(東レデュポン製、厚み25μm)からユーピレックスS(宇部興産製、厚み25μm)に代えたこと以外は、実施例2と同様にして複合フィルムを作製した。結果を表3に示す。
[実施例6]
樹脂フィルムをポリイミドフィルム(東レデュポン製、商品名「カプトンV」、厚み25μm)から芳香族ポリアミドフィルム(帝人アドバンスフィルム製、商品名「アラミカ」、厚み9μm)に代えたこと以外は、実施例2と同様にして複合フィルムを作製した。結果を表3に示す。
[対照例1〜2]
ポリイミドフィルム(東レデュポン製、カプトンEN、厚み12.5μm)をベースフィルムとする市販の接着剤レス2層銅張板(複合フィルム)を2品目入手して剥離強度を測定した。結果を表3に示す。
Figure 2006069074
表3には、前述の実施例2の測定結果を併せて示した。実施例2と実施例4及び5とを対比すると、ポリイミドフィルムを他のグレードのものに代えても、直流電界を印加すると同時に真空放電処理を行う工程を実施することにより、初期の剥離強度及び熱劣化試験後の剥離強度に優れた複合フィルムの得られることが明らかである。
同様に、ポリイミドフィルムを芳香族ポリアミドフィルムに代えた場合(実施例6)にも、初期の剥離強度及び熱劣化試験後の剥離強度に優れた複合フィルムの得られることがわかる。
これに対して、同様の層構成を有する市販品1及び2(対照例1及び2)は、旧来の表面処理技術とスパッタリング技術を採用しているものと推定されるが、いずれも、初期の剥離強度はある程度改善されているものの、熱劣化試験後の剥離強度の低下が著しいことがわかる。
本発明の製造方法により得られた複合フィルムは、エレクトロニクス実装技術分野での基板材料として利用できる。また、本発明の複合フィルムは、例えば、静電気防止フィルム、反射材料、アンテナ、ヒーター、装飾材料などとして広範な技術分野で利用することができる。
本発明の樹脂フィルムの表面改質方法によれば、表面改質により金属層との密着性に優れた樹脂フィルムが提供されるが、この表面改質樹脂フィルムは、前記の複合フィルムのベースフィルムとして利用することができる。

Claims (9)

  1. 下記の工程1〜3:
    (1)樹脂フィルムを、酸素濃度0.01%以下の不活性ガス気流中で1.0×10-1Pa以下の真空度に保持して、脱ガス処理を行う工程1;
    (2)脱ガス処理した樹脂フィルムの表面に対し、酸素濃度0.01%以下の不活性ガス気流中で1.0×10-3Paから1.0×10-2Paまでの間の真空度を保持しながら、直流電界を印加すると同時に、0.2W/cm2以上の印加パワーで10秒間以上真空放電処理を行う工程2;及び
    (3)真空放電処理した樹脂フィルムの表面に、酸素濃度0.01%以下の不活性ガス気流中で、スパッタリング法により金属層を形成する工程3;
    を、真空状態を保持したまま連続的に実施することを特徴とする樹脂フィルム/金属層からなる層構成を有する複合フィルムの製造方法。
  2. 工程2において、50V/cm以上の直流電界を印加する請求項1記載の製造方法。
  3. 工程1において、樹脂フィルムを30〜100℃の温度に加熱して、脱ガス処理を行う請求項1記載の製造方法。
  4. 工程3において、真空放電処理した樹脂フィルムの表面に、スパッタリング法により、銅、ニッケル、クロム、チタン、コバルト、モリブデン、ジルコニウム、タングステン、パラジウム、インジウム、スズ、金、及び銀からなる群より選ばれる少なくとも一種の金属からなる第一金属層を形成し、その上に銅からなる第二金属層を形成する請求項1記載の製造方法。
  5. 前記工程1〜3の後、
    (4)スパッタリング法により形成された金属層上に、めっき法により金属を堆積させる工程4が付加的に配置されている請求項1記載の製造方法。
  6. めっき法により堆積させる金属が銅である請求項5記載の製造方法。
  7. 樹脂フィルムが、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルスルホン、脂肪族ポリアミド、芳香族ポリアミド、液晶ポリマーまたはフッ素樹脂から形成されたフィルムである請求項1記載の製造方法。
  8. 下記の工程1及び2:
    (1)樹脂フィルムを、酸素濃度0.01%以下の不活性ガス気流中で1.0×10-1Pa以下の真空度に保持して、脱ガス処理を行う工程1;及び
    (2)脱ガス処理した樹脂フィルムの表面に対し、酸素濃度0.01%以下の不活性ガス気流中で1.0×10-3Paから1.0×10-2Paまでの間の真空度を保持しながら、直流電界を印加すると同時に、0.2W/cm2以上の印加パワーで10秒間以上真空放電処理を行う工程2;
    を、真空状態を保持したまま連続的に実施することを特徴とする樹脂フィルムの表面改質方法。
  9. 工程2において、50V/cm以上の直流電界を印加する請求項8記載の表面改質方法。
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