JP2006068498A - 幼児用椅子 - Google Patents

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Abstract

【課題】 幼児を椅子に着座させた際の安全性を確実に確保できるとともに、簡単に幼児を椅子へ着座させたり、椅子から抱き上げたりする動作を行う幼児用椅子を提供する。
【解決手段】 背もたれ部12と座板14とを含む椅子本体16と、座板14に幼児を着座させた際に該幼児の前方転倒方向の動きを規制する落下防止部材18と、を含み、落下防止部材18は、幼児を座板14に着座させた状態である程度動ける程度のゆとり隙間を保持しつつ幼児が前屈みに凭れる動作に対して上半身を不動支持し得るハンドル体52からなり、さらに、該落下防止部材18は椅子本体16に対して着脱自在に取付けられて椅子本体16の前方から座らせる状態と、ある程度の自由度で動けるようにしながら凭れ動作を支持する状態と、を変換自在とした幼児用椅子10から構成される。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、家庭やレストラン等の施設内で、幼児若しくは必要に応じて低学年の児童を着座させる際に用いられる幼児用椅子に関する。
例えば、家庭やレストランでの食事等の際に幼児を着座させる場合には、幼児の体格が小さいので、高い位置に座板が配置された幼児専用の椅子を利用する場合が多い。この種の幼児専用の椅子については種々提案されており、例えば、特開2004−147802号公報に開示されている。特開2004−147802号公報提案の乳幼児用ハイチェアでは、同添付図面、図1に示すように、左右両脚11の間に座板12と足載せ台13が横架され、両脚の上部側には、背板19が固定されている。さらに、背板19の前方側で座板12の上方位置には、C字状に湾曲した保護枠20が配置されその両端側がネジ18で左右両脚11に固定されている。この保護枠20は、着座した乳幼児を囲むように配置され、乳幼児が前に倒れるのを防止したり、椅子上で暴れて椅子から落下するのを防止している。
特開2004−147802号公報 (図1)
特開2004−147802号公報の乳幼児用ハイチェアに、例えば乳幼児を座らせる際には、大人が乳幼児を抱え上げながら椅子の上方側から保護枠と背板の間に乳幼児の足を配置させつつ、保護枠と座板との間の間隙から乳幼児の脚を前に出して着座姿勢をとらせる必要があった。しかしながら、この際、例えば、1歳前後ぐらいの乳幼児は、自分の意志で脚を適切な位置へと動かすことができないので、大人が乳幼児を抱えたままその脚を操作しなければならず作業が煩雑なものとなっていた。同時に、乳幼児は自由に脚をばたつかせるので乳幼児の脚や体が保護枠に干渉する場合もあり、保護枠がかえって邪魔になっていた。乳幼児を椅子から抱き上げる際にも同様に、保護枠が邪魔になっていた。すなわち、保護枠が座板上に固定配置されているために、乳幼児を着座させたり、抱え上げたりすることが困難であり、不便で実用性の低いものであった。また、この保護枠を椅子に対して脱着しようとする場合には、ドライバやレンチ等の工具が必要で、保護枠を手で持ちながら工具を使って作業を行わなければならないので、作業が煩雑で時間もかかるものであった。特に、乳幼児を椅子に座らせた状態で保護枠を脱着する場合には、保護枠や脚等の部材の間に乳幼児の衣服を巻き込んだり、体を挟んだり、保護枠が不意にの脚の上に落下したりするおそれがあり、実用的ではなかった。
また、乳幼児等の幼児から児童にいたるまでのある程度の年齢スパンにわたって同じ幼児用椅子の使用継続を前提とした場合には、座板を将来の成長した児童に合わせるようにある程度大きくせざる得なくなるが、そのため幼児の時代には座板の奥行きが幼児の体に対して深くなる。したがって、幼児は奥行きの深い座板上では胡坐すわりの姿勢をとらざるを得ず、胡坐すわりだと安定した着座状態を維持しにくく食事等をしづらいという問題があった。また、胡坐を組む習慣もなく、幼児時代でもある程度成長すると椅子に腰掛状態で着座するように躾ける傾向にある欧米諸国等の家庭にとっては、受け入れ難いという問題があった。
本発明は、上記従来の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、落下防止部材によって幼児を椅子に着座させた際の安全性を確実に確保できるとともに、該落下防止部材を椅子本体に対して着脱させて簡単に幼児を椅子へ着座させたり、椅子から抱き上げたりする動作を行える幼児用椅子を提供することである。また、他の発明は、簡単な構成で、落下防止部材の着脱操作を簡単かつ短時間で確実に行え、しかも着座している幼児に対しても安全に行える幼児用椅子を提供することである。さらに、必要に応じて、腰掛け状態で着座でき、しかもある程度の年齢スパンに渡って使用できる幼児用椅子を低コストで提供することにある。
上記課題を解決するために本発明は、背もたれ部12と座板14とを含む椅子本体16と、座板14に幼児Mを着座させた際に該幼児Mの前方転倒方向の動きを規制する落下防止部材18と、を含み、落下防止部材18は、幼児Mを座板14に着座させた状態である程度動ける程度のゆとり隙間を保持しつつ幼児Mが前屈みに凭れる動作に対して上半身を不動支持し得るハンドル体52からなり、さらに、該落下防止部材18は椅子本体16に対して着脱自在に取付けられて椅子本体16の前方から座らせる状態と、ある程度の自由度で動けるようにしながら凭れ動作を支持する状態と、を変換自在としたことを特徴とする幼児用椅子10から構成される。椅子本体は、例えば、脚のある形態又は脚のない座椅子形態、肘掛を有する形態、折り畳み式或は組立式のもの等その他任意の形態でも良い。椅子本体は、例えば、普及している一般用の椅子または幼児用椅子に落下防止部材を着脱させる構成を直接加工して設けても良く、又は着脱構成を後付け的に取り付けて構成しても良い。幼児用椅子、座板、背もたれ部、落下防止部材、その他各構成部材は、木製、金属製、合成樹脂製等任意の素材で形成されていても良い。
この際、落下防止部材18は着座した幼児Mの前部胴体を囲むように曲がる曲がり部54を有しある程度の強い外力で端部が弾性的に内側に撓む素材のハンドル体52からなり、その両端が椅子本体の穴(50)に対して着脱自在に嵌着可能に設けられていることとするとよい。椅子本体の穴が形成される位置は、椅子本体の脚、骨格フレーム、背もたれ部、肘掛部等、その他幼児の所定の位置に落下防止部材が配置される場所であれば任意でも良い。椅子本体側の穴は、椅子本体の所定位置に一体的に形成しても良く、穴が形成された受け部材を椅子本体に後付け的に取り付けて構成してもよい。
また、落下防止部材18は、帯板状積層板からなることとしてもよい。例えば、複数枚の木製の単板を繊維方向が直交するように又は揃えて積層、接着し、プレス加工、研磨等して所要形状へ加工される。
また、着座する幼児の股の間を通すように落下防止部材18の幅方向中央から座板14との間に縦に配置され、かつ落下防止部材18または座板14に対して着脱自在に設けられた縦帯部56を備えたこととしてもよい。縦帯部は、落下防止部材、座板いずれにも着脱自在の構成であってもよく、一端側を落下防止部材または座板に固定的に設けられていても良い。
さらに、椅子本体16が、それ自体を安定自立させる安定辺部24と、前方側へ倒伏させた状態で椅子本体16を揺動させうる揺動曲辺部28と、を含む脚部20と、椅子本体16の背面側に配置され、安定自立状態では背もたれ部12となり、倒伏状態では人が跨いで着座できるように設けられた馬乗り部36と、を有し、遊具兼用として構成されていることとしてもよい。
さらに、椅子本体16には、座板14の上方離隔位置であって座板14の前後幅より狭い前後幅の腰掛板材72を有する腰掛部70が設けられ、幼児が座板14に足を載せるようにして腰掛部70に着座できる構成としてもよい。加えて、椅子本体16は、ハンドル体52の両端を受け入れて嵌着させる受穴77と腰掛部70を連結する連結部74とを有し、背もたれ部12の両側に配置されて幼児の両側を保護する取付け部76を含み、該取付け部76が、幼児を保護する幼児保護部材78と、幼児用椅子10を遊具として使用する際の揺動端を決める揺動端設定部材80と、を兼ねていてもよい。
本発明の幼児用椅子によれば、背もたれ部と座板とを含む椅子本体と、座板に幼児を着座させた際に該幼児の前方転倒方向の動きを規制する落下防止部材と、を含み、落下防止部材は、幼児を座板に着座させた状態である程度動ける程度のゆとり隙間を保持しつつ幼児が前屈みに凭れる動作に対して上半身を不動支持し得るハンドル体からなり、さらに、該落下防止部材は椅子本体に対して着脱自在に取付けられて椅子本体の前方から座らせる状態と、ある程度の自由度で動けるようにしながら凭れ動作を支持する状態と、を変換自在とした構成であるから、幼児を座らせる際には、落下防止部材を椅子本体から取り外して椅子本体の前方側から着座空間に連続する広い空間を利用して、簡単に幼児を座らせることができる。幼児を座らせた後には、落下防止部材を椅子本体に取り付けて、幼児に不快感を与えることない状態で該幼児の椅子上からの転倒を良好に防止して安全に着座させておくことができる。
また、落下防止部材は着座した幼児の前部胴体を囲むように曲がる曲がり部を有しある程度の強い外力で端部が弾性的に内側に撓む素材のハンドル体からなり、その両端が椅子本体の穴に対して着脱自在に嵌着可能に設けられている構成とすることにより、ボルト、ナットのような固定部材を別に必要とせず落下防止部材の着脱自在の構成を簡単な構成で実現できるとともに、工具等も不要で落下防止部材を手操作だけで簡単かつ短時間でスムーズに着脱操作することができる。幼児を着座させて落下防止部材を着脱させる際でも、着脱操作の操作性を損なうことがなく簡単に着脱できる。この際、構成部材等の間に幼児の体や衣服を挟んだりするおそれがないとともに、ハンドル体と幼児との間のゆとり隙間によりハンドル体を内側へ撓ませても幼児に当たることもないので、安全にハンドル体を脱着できる。さらに、落下防止部材を取り付けた状態では、例えば、幼児が落下防止部材に凭れかかっても椅子本体から外れにくく、その際にかかるせん断力にも抗して安定して支持することができる。又、幼児が動いて手や体がぶつかったり、周りの大人等の手や体がぶつかったりして該落下防止部材が衝撃を受けた際等、その他任意の外力が加わった場合でも該落下防止部材は椅子本体から外れにくく、安全性を維持できる。
また、落下防止部材は、帯板状積層板からなる構成とすることにより、通常は曲がり部形状を保持するある程度の剛性と、内側へある程度強い外力を加えた場合にのみ端部が弾性的に内側に撓むような弾性力と、幼児が凭れた際に生じるせん断力に対する強度と、を有するハンドル体の構成を具体的に実現できる。さらに、落下防止部材を所要形状の曲がり部を有するように曲げ加工するのが比較的簡単に行える。また、加工した落下防止部材を着脱させる際に加える外力によって生じさせる弾性的な撓みに対する強度のバラツキが少なく力が良好に分散し、伸縮や狂い等の変形等も少ないので該部材の繰り返しの着脱操作にも耐え、良好に長期間使用することができる。
また、着座する幼児の股の間を通すように落下防止部材の幅方向中央から座板との間に縦に配置され、かつ落下防止部材または座板に対して着脱自在に設けられた縦帯部を備えた構成とすることにより、幼児が動いて落下防止部材と座板との間からずり落ちようとする際に、幼児の腹部から股にかけてあてがわれて幼児を支持して、ずり落ちを良好に防止できる。さらに、縦帯部を落下防止部材または座板に対して脱着させることで、落下防止部材を脱着させる際の脱着操作性や幼児を椅子上へ配置する際の作業性を維持できる。または幼児等の年齢や体格等に応じて縦帯部が不要な場合などにも有効である。
また、椅子本体が、それ自体を安定自立させる安定辺部と、前方側へ倒伏させた状態で椅子本体を揺動させうる揺動曲辺部と、を含む脚部と、椅子本体の背面側に配置され、安定自立状態では背もたれ部となり、倒伏状態では人が跨いで着座できるように設けられた馬乗り部と、を有し、遊具兼用として構成されていることにより、一台の椅子だけで、必要に応じて椅子形態と遊具形態とを変換して広く利用できるとともに、家庭内や施設内等でもスペースをとらず、コストも安くつく。
椅子本体には、座板の上方離隔位置であって座板の前後幅より狭い前後幅の腰掛板材を有する腰掛部が設けられ、幼児が座板に足を載せるようにして腰掛部に着座できる構成であるから、座板上で脚を例えばO字状、あるいは胡坐すわり状態でしか着座できないような、座部の奥行きに対してある程度小さい幼児であっても、胡坐すわり等せずに自然に足を降ろした正しい腰掛け状態で腰掛部に着座でき、しかも座板で足を踏ん張ることもできるので安定した着座状態を良好に維持可能となり、食事等もしやすくなる。また、胡坐を組む習慣もなく、幼児の頃から椅子に腰掛状態で着座するように躾ける傾向にある欧米諸国等の家庭でも受け入れやすくなり、消費者の範囲が拡大する。しかも、幼児時代には腰掛部に着座させ、ある程度成長した場合には腰掛部をはずして座板に着座させることで、ある程度の年齢スパンにわたっても使用できるので、その間は成長に応じた椅子の買い替えをする必要がなくなる。
椅子本体は、ハンドル体の両端を受け入れて嵌着させる受穴と腰掛部を連結する連結部とを有し、背もたれ部の両側に配置されて幼児の両側を保護する取付け部を含み、該取付け部が、幼児を保護する幼児保護部材と、幼児用椅子を遊具として使用する際の揺動端を決める揺動端設定部材と、を兼ねている構成であるから、例えば、ハンドル体の両端を受け入れて嵌着させる受穴と腰掛部を連結する連結部とを単一の部材に設けることができるとともに、幼児保護部材や揺動端設定部材等の複数の部材を単一の部材で兼用できるので、幼児用椅子の構造簡略化並びに低コスト化を図ることができる。また、着座時に幼児が動いて横方向に凭れたり、或いはアクシデント等で幼児用椅子がある程度傾いた場合でも幼児保護部材が幼児の側面と当接して幼児の横方向への落下を防止でき、安全性が高まる。
以下、添付図面を参照しつつ本発明の幼児用椅子の実施の形態について説明する。本発明の幼児用椅子は、筋力が弱くしかも頭が重たいことから着座姿勢ではふらつきやすい幼児を椅子に着座させる際に、幼児の前方転倒を防止する落下防止部材を取付けて安全に着座させておくことができるとともに、該落下防止部材を椅子本体から脱着させて幼児を椅子に着座させたり、椅子から抱え上げる際等の動作を楽に行える幼児用椅子である。図1ないし図7は、本発明の幼児用椅子の実施形態を示している。図1に示すように、本実施形態において、幼児用椅子10は、背もたれ部12と座板14とを含む椅子本体16と、椅子本体16に対して着脱自在に取付けられる落下防止部材18と、を含む。
本実施形態において、椅子本体16は、図1、図2に示すように、背もたれ部12と、座板14と、脚部20と、を有している。なお、図2上では、左側を椅子本体の前方、右側を後方とする。本実施形態では、脚部20は、側面視略L字状に形成されており、立てた状態で横幅方向に対向して配置されて、その間に架設された連結杆22a〜22cを介して連結されている。椅子本体は脚部20と連結杆22とが連結されたフレーム構成を有している。本実施形態において、脚部20は、例えば、帯状の木製単板等を積層、圧縮接着して形成された細長い積層板を略L字状に曲げ加工されて設けられている。本実施形態では、脚部20は、床面FLに接する部分を水平状に伸ばして椅子本体16自体を安定自立させる安定辺部24を有している。脚部16は、安定辺部24の前方端側から上方に向けてアール状のL字隅部を形成しつつ後方に反るような円弧状に曲成された曲成辺部26を有している。図7に示すように、脚部16の曲成辺部26は、椅子本体16を前方側へ倒伏させた状態で椅子本体16を揺動させ得る揺動曲辺部28であり、椅子本体16をある程度成長した幼児M1が遊べる木馬状の遊具としても使用できるようになっている。椅子本体16の倒伏状態では、脚部20の安定辺部24側(図7上右側)が木馬状遊具の前方側となる。図2に戻って、脚部20の略L字状のアール隅部の外側には、安定支持部30が突設されている。安定支持部30は、椅子本体の自立状態では、椅子本体の前方側への転倒を防止して安定自立状態を保持するとともに、倒伏状態(図7参照)では、前方側への揺動範囲を規制して安全に椅子を利用できる。
図1、図3に示すように、本実施形態では、脚部20は3本の連結杆22a、22b、22cで連結されており、脚部20の上中下にそれぞれ配置されている。図において、下連結杆22aは安定辺部24の後端側に、中連結杆22bは曲成辺部26の中間位置に、上連結杆22cは曲成辺部26の上端側に、それぞれ脚部の間を幅方向に向けて水平状に配置され、例えば、両外側から脚部20を貫通させたボルトで固定されている。各連結杆22a〜22cは、例えば、木製の丸杆で形成されている。本実施形態では、中連結杆22bは座板に着座した人の足載せを兼用している。中連結杆22bは、固定される高さを任意に調整できるようになっており、脚部20には複数の固定ボルト用孔29が形成されている。下連結部22aは、椅子本体16を倒伏させた木馬状の遊具形態では、乗っている幼児M1の把手部となることができ、該幼児は安全に遊具を揺動させることができる。
図1、図3に示すように、椅子本体16の後方側には、上下連結杆22c,22aを縦に連結するように側面視く字状の背面板32が固定されている。背面板32は、椅子本体の幅方向にある程度広がっており、その上部側を背もたれ部12としている。背面板32は、例えば、木製薄板を積層した合板で形成されている。背面板32は、座板14の支持手段も兼ねており、座板14の一部を貫通させて支持するように、該背面板のく字曲部32aより上方位置に矩形状の係止用孔34が形成されている。本実施形態では、係止用孔34は、複数個(図3上では4個)縦に配列されて設けられており、座板14の高さを調整できるようになっている。さらに、図7に示すように、背面板32は椅子本体16を倒伏させて木馬状の遊具形態にした際には、中間位置のく字曲部32a付近を幼児M1が跨いで着座できるようにして馬乗り部36を構成している。
図1、図3、図4に示すように、本実施形態において、座板14は、脚部20の高さ中間位置であって中連結杆22bよりも上方側に配置され,脚部20と背面板32とを介して支持されている。本実施形態では、座板14は、例えば、木製単板を積層、圧縮接着した広い積層板からなり平面視ヘラ状に形成されており、半円板状の人が着座する座部38と、後方側に向けて突設されて背面板に係止される延長板部40と、を含む。座板14は、後部側の延長板部40を背面板32の係止用孔34を貫通させた状態で背面板32に係止されつつ、座部が略水平になる状態で座部前方側を脚部20に連結されている。図5に示すように、座板14の前方側と脚部20の連結手段としては、例えば、脚部の内側に設けられた金具穴42に連結金具44を嵌着して、該連結金具44を座部38の前方縁部両端側の上面側からボルト46で固定することにより連結されている。本実施形態では、座板14は、背面板の係止用孔34の位置に対応して座板14の高さを調節できるようになっており、乳幼児、ある程度成長した子供、大人等幅広く体格に応じて利用できる。図7にも示すように、座板14の延長板部40は、背面板の係止用孔を貫通してある程度の長さで突設するように形成されており、遊具形態で椅子本体を揺動させる際に馬乗り部36に着座した人の臀部が後方側へずれるのを防止する。なお、椅子本体16がスムーズに揺動するように座板14の前方縁部が曲成辺部26から外側に突設しないようになっている。
図1、図4に示すように、本実施形態において、脚部20の曲成辺部の上端側であって、脚部20の対向内側には、曲成辺部26よりも上方に突設された揺動規制部材48が固定されている。揺動規制部材48は、図7に示すように、椅子本体16を倒伏させた遊具形態において、床面FLで揺動し得る揺動曲辺部28から突設して該椅子本体16の後方側への揺動範囲を規制して安全性を維持する。本実施形態では、揺動規制部材48は、ある程度の肉厚で上下方向に長い略楕円板形状に形成されており、ボルトや釘、接着剤等によって脚部20に固定されている。本実施形態において、図5に示すように、各揺動規制部材48の対向内側には、落下防止部材18を着脱自在に嵌着させるための受穴50が形成されている。受穴50は、落下防止部材18に対する椅子本体側の支持手段である。本実施形態では、受穴50は、椅子本体の着座する幼児の後方側であって背もたれ部12の両側位置して設けられており、揺動規制部材48の中間位置に縦長に形成されている。受穴50は、前後方向に2組設けられて、幼児の体型等に応じていずれか1組を選択して落下防止部材18を取付けることができるようになっている。なお、受穴50は脚部20自体に設けてもよい。
落下防止部材18は、座板14に幼児を着座させた際に該幼児Mの前方転倒方向の動きを規制する落下防止手段である。図1、図3、図5に示すように、落下防止部材18は、椅子本体16に対して着脱自在に取付けられており、幼児を椅子本体16の前方から座らせる状態と、着座した幼児がある程度の自由度で動けるようにしながら該幼児の凭れ動作を支持する状態と、を変換自在となっている。落下防止部材18は、着座させた状態の幼児がある程度動けるようにゆとり隙間を保持しつつ幼児の前屈みに凭れる動作に対して上半身を不動支持し得るハンドル体52からなる。すなわち、幼児Mを座らせる際には、落下防止部材18を椅子本体16から取り外して椅子本体16の前方側から座板上に連続する広い空間を利用して、幼児を大人が抱え上げた状態から簡単に座らせることができる。そして幼児Mを座らせた後には、落下防止部材18を椅子本体16に取り付けて、該幼児の上半身を支持して椅子上から転倒するのを防止するとともに、幼児Mは落下防止部材によってきつく拘束されることがないので不快感に感じることもなく、該幼児を良好に着座させておくことができる。図6にも示すように、本実施形態において、落下防止部材18であるハンドル体52は、着座した幼児の前部胴体を囲むように曲がる曲がり部54を有しており、ある程度の強い外力で端部が弾性的に内側に撓む素材からなる。ハンドル体52は、例えば、全体的には平面視略Ω字状で縦断面が縦長く形成された帯板状部材からなり、中間の大部分を略U字状の曲がり部54とし、座板14上方側で脚部間内側に配置され、その両端を椅子本体16側の受穴50に対して着脱自在に嵌着できるようになっている。本実施形態では、ハンドル体52は、通常は上記形状を保持するある程度の剛性を有すると同時に、内側へある程度強い外力を加えた場合にのみ端部が弾性的に内側に撓む素材からなり、例えば、約1〜3mmの厚さの帯板状の木製薄板を木材の繊維方向を長手方向に揃えて複数枚積層、圧縮接着された積層板からなる。これにより、ハンドル体を製造する際に曲がり部を有する所要形状への曲げ加工を比較的簡単に行えるとともに、撓ませるための弾性力と端部を内側へ撓ませるために加える外力によるせん断力に対しても高い強度を有する。さらに、曲げ加工したハンドル体に外力を加えて弾性的な撓ませる際に、曲げに対する強度のバラツキが少ないので、良好に力が分散して破損しにくい。なお、ハンドル体は、木製積層板に限らず、その他の加工木材、金属、合成樹脂成型体または合成樹脂積層板等その他任意の素材から形成してもよい。
ハンドル体52の曲がり部54は、幼児Mの腹側に配置される前凭れ部54aと、幼児の脇に配置される側方部54bと、を有し、幼児の胴部MBに対してある程度のゆとり隙間を生じるU字形状で形成されている。ハンドル体のU字開口側54cは、広く形成されており、ハンドル体を幼児の前方側からあてがうような操作で曲がり部54の内側へ該幼児の胴部を配置させやすくなっている。ハンドル体52の両端は、着座させる幼児の後方側の位置で曲がり部54から外側に向けてある程度延長して設けられおり、曲がり部の側方部54bと脚部20との間にある程度の隙間を形成している。本実施形態では、ハンドル体52は、前方側(前凭れ部54a)を受穴50に嵌着させる端部側よりやや下げた傾き状態で配置されており、幼児が前に凭れた際に帯板状の落下防止部材の広い面で受けるようになっている。ハンドル体52の椅子本体16に対する脱着操作は、例えば、ハンドル体52の側方部54bを手で握って、内側へある程度強い外力をかけて両端を内側に弾性的に撓ませた状態と、その弾性復帰力を介して、該両端を椅子本体側の受穴50に対して着脱することにより簡単に行える。これにより、簡単な構成で落下防止部材18の着脱構成を実現でき、落下防止部材18を手操作だけで簡単かつ短時間でスムーズに着脱操作を行える。この際、落下防止部材18の嵌着位置は幼児の後方側でかつある程度離れた位置に設けられており、さらに、ハンドル体52と脚部20との間の隙間H2が形成されているので、部材等の間に幼児の体や衣服あるいは、ハンドル体操作者の手を挟んだりするおそれがなく、安全にハンドル体52を脱着できる。さらには、ハンドル体52と幼児との間のゆとり隙間H1によりハンドル体52を内側へ撓ませても幼児に当たることがない。ハンドル体52を椅子本体16に取付けた状態では、ハンドル体自体がある程度の強度を有するとともに、ハンドル体52端部の受穴50への挿脱方向と、ハンドル体52にかかる幼児の凭れ荷重による力の方向と、は略直交するので、ハンドル体が椅子本体から簡単には脱落せず、ハンドル体に幼児が前屈みに凭れかかっても上半身を良好に不動支持し得る。
図1、図3、図4に示すように、本実施形態において、着座する幼児Mの股の間を通すように落下防止部材18の幅方向中央から座板14との間に縦に配置された縦帯部56を備えている。縦帯部56は、着座させた幼児Mが落下防止部材18と座板14との間からずり落ちるのを防止する。本実施形地では、縦帯部56は、例えば、皮や布などのある程度の強度を有しつつ可撓性のある比較的柔らかい素材の帯部材からなる。縦帯部56は、落下防止部材18または座板14に対して着脱自在に設けられている。本実施形態では、縦帯部56は、両端部をそれぞれ巻き返されて小径の円筒部57aが形成された長い帯部材からなり、該帯部材57を略中央で2つ折りして重ね合わせ、折り曲げ内側に落下防止部材18の前凭れ部54aの略中央部分を配置させて落下防止部材18に係合されている。縦帯部56の下方側は、2つ折りした帯部材57の両端側を座板14の座部38の略中央位置に設けられたスリット状の帯貫通孔58を貫通させて座板の下面側に引出している。そして座板の下面側に引出された帯部材57の両端部の円筒部57a内に帯貫通孔58よりも横長い抜脱防止杆60を挿し込んで座板側を係止して、落下防止部材18から座板14の間に縦に配置されている。なお、縦帯部56の着脱構成は、帯部材を縦に伸ばしてその両端をそれぞれ、例えば、ボタン、フック、バックル、面ファスナ等その任意の連結手段で落下防止部材18や座板14に対して連結してもよい。
次に、本実施形態に係る幼児用椅子10の作用について説明する。図1、図3に示すように、幼児用椅子10を椅子形態として利用する場合には、脚部20の安定辺部24を床面に接地させて椅子本体16を安定自立させる。落下防止部材18を椅子本体16から取り外した状態で幼児Mを座板14に座らせる。この際、椅子本体の前方側の広い空間を利用して椅子の前方側から幼児を抱きかかえた状態から簡単に座板14上に座らせることができる。落下防止部材18の取り付け際には、落下防止部材18であるハンドル体52を手で握って、該ハンドル体を幼児の前方からあてがうように配置させ曲がり部内側に胴部を囲むようにして、内側へある程度強い外力をかけて内側へ弾性的に撓ませつつその両端と受穴50とを位置合わせする。そして、該力を解除するだけで、ハンドル体の弾性復元力により両端が受穴50に嵌着されて取り付けられる。したがって、簡単かつ短時間に落下防止部材18を椅子本体16に確実に取り付けることができる。この際、落下防止部材18は、着座させた幼児の胴部を曲がり部54内側に囲った状態で、しかも幼児の胴部周りからある程度離れた位置で両端を嵌着されるので、該嵌着部分や構成部材の間等に幼児の体や衣服を挟んだりすることがなく、着座させた幼児に対しても安全に取り付けることができる。椅子本体に取りつけられた落下防止部材18は、幼児が前屈みに凭れる動作に対して上半身を不動支持して、着座している幼児の安全性を確保できる。その後、幼児の年齢や体格等必要に応じて縦帯部56を落下防止部材と座板との間に取り付ける。縦帯部56は、幼児Mが動いて落下防止部材18と座板14との間からずり落ちようとする際に、幼児の股から腹部にかけてあてがわれて幼児を支持することにより、ずり落ちを良好に防止できる。一方、落下防止部材18を取り外す際には、縦帯部56を取り外して、上記同様にハンドル体52を握って内側へ強い外力を加えて内側へ弾性的に撓ませて、端部を受穴50から脱係させて取り外す。この際も取付け操作と同様に、簡単かつスムーズな操作でしかも着座している幼児に対しても安全に取外すことができる。尚、必要に応じて落下防止部材18を椅子本体から取り外した状態では、座板14の高さを調整することにより、幼児に限らず、椅子本体をある程度成長した子供用、大人用等体格に対応して使用することができる。
図7に示すように、幼児用椅子10を遊具形態として使用する場合には、落下防止部材18を椅子本体16から取り外した状態で、椅子本体16を前方側に倒伏させて脚部20の揺動曲辺部28側を床面FLに接地させる。背面板32を跨いで馬乗り部36に馬乗り状に乗り、前方側の下連結杆22aを手で握った状態で、椅子本体16を前後に揺らしながら遊ぶことができる。一台の椅子だけで遊具と兼用させて多目的に利用できるとともに、スペースをとらず、コストも安くつく。又、椅子状態と遊具形態の変換は、落下防止部材18の着脱操作と、も椅子本体16を倒伏、起立操作だけでよいので、簡単かつスムーズに行える。
次に、本発明の幼児用椅子の第2の実施形態について図8ないし図13に基づいて説明するが、第1実施形態と同一部材には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。本実施形態における幼児用椅子の第1実施形態との相違点は、椅子本体16に腰掛部70を設けている点と、椅子本体16が取付け部76を含む点である。本実施形態において、腰掛部70は、図10に示すように、幼児が座板14に足を載せて腰掛状態で着座できる腰掛手段であり、腰掛板材72と、アーム部材82と、を含む。図8ないし図11において、腰掛板材72は、座板14の前後幅よりある程度狭い前後幅(略幼児の大腿部の長さ程度)と、椅子本体の横幅よりある程度狭い横幅を有する平板材で形成される。したがって、幼児を腰掛板材72に着座させた際には、自然に膝から下を下方に垂らすようにして着座させることができる。また、図11に示すように、腰掛板材72の所要の位置に帯貫通孔50と同じスリット状の帯貫通孔73を設け、第1実施形態と同様に落下防止部材18と腰掛板材72との間に縦帯部56(図示しない)を備えていてもよい。本実施形態において、腰掛板材72は、例えば、木製単板を積層、圧縮接着した積層板からなるが、竹製或いは合成樹脂製の板材で形成されていてもよい。
本実施形態において、アーム部材82は、腰掛部70を椅子本体16の上端部と連結して、腰掛板材72を吊支状に支持する支持部材である。図10、11に示すように、アーム部材82は、例えば、腰掛板材72の前後幅と略同じ長さの水平辺と、椅子本体16の高さの略4分の一程度の長さの縦辺を有する側面視で略逆L字状部材で形成され、その縦辺の上端近傍に後述の取付け部76と連結するためのナット穴92を有している。図11に示すように、該アーム部材82は、腰掛板材72のそれぞれの左右両端に対向して配置され、該アーム部材82の水平辺と、腰掛板材72のそれぞれの左右両端とが、例えばボルト留め(図示しない)で連結されて腰掛部70を形成している。そして、図8、10に示すように、腰掛部70は、該アーム部材82の縦辺上端部が、後述の取付け部材76を介して、左右脚部20の上端部に脱着自在に連結されている。このとき、該アーム部材82の縦辺がある程度短いので、腰掛板材72は、脚部20の上端部と座板14との中間高さ位置であって座板14の上方離隔位置に位置する。したがって、座板14の高さ位置を変えて座板14と腰掛板材72との間隔を調節すれば、腰掛部70に着座した幼児は、その下方に垂らした足を座板に載せるように着座できる。本実施形態において、アーム部材82は、例えば、帯状の木製単板等を積層、圧縮接着して形成された細長い積層板を略L字状に曲げ加工して形成されるが、竹製或いは合成樹脂製のL字状部材で形成されていてもよい。
本実施形態において、取付け部76は、後述の幼児保護部材78と、揺動端設定部材80と、を兼ねて、かつ、ハンドル体52と、腰掛部70と、を椅子本体16に連結する連結部位であり、取付け部本体84と、受穴77と、連結部74と、を含む。本実施形態において、取付け部本体84は、図8、10、12に示すように、例えば長径×短径が略14cm×8cm程度で、ある程度の肉厚を有する略楕円形状の平板で形成され、その長手方向周辺の一部に略上連結杆22Cの半径を有する半円形上の切り欠き86、ならびに、その中央近傍にボルト穴88を設けている。そして、取付け部本体84は、背もたれ部12の両側に配置される。より具体的には、図8、9、10に示すように、左右それぞれの脚部20の曲成辺部26の上端であって、脚部20の対向内側に、取付け部本体84の上半分程度を曲成辺部26よりも上方に突出させ、上連結杆22Cの両端周側面に切り欠き部86を嵌合させた状態で、例えば、ボルト穴88に貫通するボルト94を介して、固定されている。したがって、図10に示すように、幼児の体格に対して、ある程度の大きさを有する取付け部76が、背もたれ部12の両側に配置されるので、例えば、幼児用椅子10が横方向に傾斜しても、取付け部76が幼児の側面と当接して、幼児の横方向への落下を防止し、取付け部材76は、幼児保護部材78ともなる。また、図13に示すように、遊具として使用する際には、曲成辺部26よりも上方に突出させた取付け部本体84の上半分が、揺動端を決める、揺動端設定部材80ともなる。本実施形態における取付け部本体84は、略楕円状の木製単板等を積層、圧縮接着して形成されるが、無垢材で形成されていてもよいし、合成樹脂製であってもよい。
本実施形態おいて、受穴77は、ハンドル体52の両端を受け入れて嵌着させる穴であり、第1実施例の受穴50と同じなので説明は省略する。次に、本実施形態において、連結部74は、腰掛部70を取付け部76に連結するための連結手段であり、図12に示すように、取付け部本体84の下側に設けられた、例えば貫通穴90で形成される。連結部は本実施形態の貫通穴90に限らず、例えば、取付け部本体84の下側に突出して設けられた係止片であってもよい。その場合には、アーム部材の上端近傍には、貫通穴90の替わりに、該係止片と係止する係止溝を設けてもよい。
次に、本実施形態に係る幼児用椅子10の作用について説明するが、第1実施形態と重複する部分は省略する。図8ないし10に示すように、まず、幼児用椅子10を椅子形態として利用する場合には、上述したように取付け部76を固定した椅子本体16に、腰掛部70のアーム部材82を、ボルトを介して連結する。このとき、ボルトの締め付け状態によっては腰掛板材72が前後に揺動するが、腰掛板材72の後端と背もたれ部12が当接して、腰掛板材72の後方への動きが規制されるので、腰掛板材72が必要以上に後方に揺動することもなく、幼児がずり落ちることはない。次に、幼児M2を腰掛部70に着座させるときには、第1実施形態と同様に、落下防止部材18としてのハンドル体52を椅子本体16からはずした状態で着座させる。この際、図10に示すように、確実に幼児M2の膝から下を下方に垂らした状態で着座させることができ、胡坐すわり状態とならずに済む。したがって、胡坐を組む習慣もなく、幼児の頃から椅子に腰掛状態で着座するように躾ける傾向にある欧米諸国等の家庭でも受け入れやすくなる。また、腰掛板材72の下方離隔位置には所要の間隔を空けて座板14を設けているので、幼児M2は足を座板14に載せるように着座可能となり、しかも、座板14で足を踏ん張ることもできるので安定した着座状態を良好に維持可能となり、食事等もしやすくなる。次に、落下防止部材18を取り付ける際には、第1実施例の図5、6と同様に、ハンドル体52の両端を取付け部76の受穴77に差し込んで嵌着させる。本実施形態においては、取付け部76が、ハンドル体を嵌着させる受穴77と、腰掛部70を幼児用椅子10に連結させる連結部74と、を有しているので、製作時には、受穴77と連結部74とを単一の部材に設けることができ、また、その加工も脚部20に比べて小さい寸法の取付け部76に対して行えば済むので、加工をしやすく、製作容易化、低コスト化を図れる。また、第1実施形態と同様に、幼児の年齢や体格等の必要に応じて縦帯部56を落下防止部材18と腰掛板材72との間に取り付けることもできる。上述したように、取付け部76は幼児保護部材78を兼ねているので、例えば、腰掛部70に着座した幼児が眠って横方向に凭れたりしても、背もたれ部12の両側に配置された取付け部76が幼児の側面と当接して、幼児は横方向に頭から落下することもなく安全性が高まる。さらに、乳幼児等の幼児時代には腰掛部70を利用して着座させ、ある程度成長した場合には腰掛部70をはずして座板に着座させれば、乳幼児から小学校低学年程度にいたるまで同じ幼児用椅子10を継続使用できるので、その間は成長に応じた椅子の買い替え等をする必要がなくなる。
次に、幼児用椅子10を遊具として使用する際には、落下防止材18と、腰掛部70とを、取付け部76から取り外した状態にすれば、第1実施形態と同様に使用できる。このとき、曲成辺部26よりも上方に突出させた取付け部本体84の上半分程度の部分は、遊具として使用する際には、揺動曲辺部28より下方に突出する。したがって、図13に示すように、該突出した部分が、遊具の後方へ揺動時の揺動端を決めるので、取付け部材76は揺動端設定部材80を兼ねることができる。このように、幼児保護部材78や揺動端設定部材80等の複数の部材を単一の部材で兼用できるので、幼児用椅子10の構造簡略化並びに低コスト化を図ることができる。以上のように、本発明の幼児用椅子によれば、必要に応じて、腰掛け状態で着座でき、しかもある程度の年齢スパンに渡って使用できる幼児用椅子を低コストで提供できる。
以上説明した本発明の幼児用椅子は、上記した実施形態のみの構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した本発明の本質を逸脱しない範囲において、任意の改変を行ってもよい。例えば、上記実施形態では幼児用椅子は遊具兼用として構成されているが、幼児用椅子のみの構成としても良い。
実施形態に係る幼児用椅子の斜視図である。 図1の幼児用椅子の側面図である。 図1の幼児用椅子のA−A線断面図である。 図1の幼児用椅子の斜め上方側からみた説明図である。 図1の幼児用椅子の落下防止部材を取り外した状態を示す一部拡大斜視説明図である。 落下防止部材の作用説明図である。 図1の幼児用椅子の遊具状態を示す説明図である。 本発明の第2実施形態に係る幼児用椅子の斜視図である。 図8の幼児用椅子の斜め上方側からみた説明図である。 図8の幼児用椅子の側面図である。 図8の腰掛部の斜視図である。 図8の取付け部のA−A矢視側面図である。 図8の幼児用椅子の遊具状態を示す説明図
符号の説明
10 幼児用椅子
12 背もたれ部
12 座板
16 椅子本体
18 落下防止部材
20 脚部
24 安定辺部
28 揺動曲辺部
36 馬乗り部
52 ハンドル体
54 曲がり部
56 縦帯部
70 腰掛部
74 連結部
76 取付け部
78 幼児保護部材
80 揺動端設定部材

Claims (7)

  1. 背もたれ部と座板とを含む椅子本体と、
    座板に幼児を着座させた際に該幼児の前方転倒方向の動きを規制する落下防止部材と、を含み、
    落下防止部材は、幼児を座板に着座させた状態である程度動ける程度のゆとり隙間を保持しつつ幼児が前屈みに凭れる動作に対して上半身を不動支持し得るハンドル体からなり、
    さらに、該落下防止部材は椅子本体に対して着脱自在に取付けられて椅子本体の前方から座らせる状態と、ある程度の自由度で動けるようにしながら凭れ動作を支持する状態と、を変換自在としたことを特徴とする幼児用椅子。
  2. 落下防止部材は着座した幼児の前部胴体を囲むように曲がる曲がり部を有しある程度の強い外力で端部が弾性的に内側に撓む素材のハンドル体からなり、その両端が椅子本体の穴に対して着脱自在に嵌着可能に設けられていることを特徴とする請求項1記載の幼児用椅子。
  3. 落下防止部材は、帯板状積層板からなる請求項1または2記載の幼児用椅子。
  4. 着座する幼児の股の間を通すように落下防止部材の幅方向中央から座板との間に縦に配置され、かつ落下防止部材または座板に対して着脱自在に設けられた縦帯部を備えたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の幼児用椅子。
  5. 椅子本体が、それ自体を安定自立させる安定辺部と、前方側へ倒伏させた状態で椅子本体を揺動させうる揺動曲辺部と、を含む脚部と、
    椅子本体の背面側に配置され、安定自立状態では背もたれ部となり、倒伏状態では人が跨いで着座できるように設けられた馬乗り部と、を有し、遊具兼用として構成されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の幼児用椅子。
  6. 椅子本体には、座板の上方離隔位置であって座板の前後幅より狭い前後幅の腰掛板材を有する腰掛部が設けられ、幼児が座板に足を載せるようにして腰掛部に着座できることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の幼児用椅子。
  7. 椅子本体は、ハンドル体の両端を受け入れて嵌着させる受穴と腰掛部を連結する連結部とを有し、背もたれ部の両側に配置されて幼児の両側を保護する取付け部を含み、
    該取付け部が、幼児を保護する幼児保護部材と、幼児用椅子を遊具として使用する際の揺動端を決める揺動端設定部材と、を兼ねていることを特徴とする請求項6に記載の幼児用椅子。
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