JP2006066537A - 光検出装置及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 各画素の微細化にも対応可能で、光検出感度の高い光検出装置及びその製造方法を提供する。
【解決手段】
半導体基板20の一方の面20a上に2次元アレイ状に配列されて形成された複数の凸部2に、入射光強度に応じた量の電荷を発生する光検出部4が形成される。また、2次元アレイの一方の配列方向に沿って、凸部2間に形成された凹状領域3aに、読み出し部である配線6及びスイッチ7が形成される。配線6によって光検出部4から発生した電荷が読み出され、スイッチ7によって光検出部4と配線6とが電気的に接続される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光検出装置及びその製造方法に関するものである。
フォトダイオードアレイなどの複数の光検出部を含む光検出装置において、その1画素に相当するフォトダイオードの微細化が進んでいる。しかし、フォトダイオードが微細化され、その光検出面積(光検出装置での画素サイズ)が小さくなると、各画素から出力される信号強度が小さくなり、微弱な光をとらえられなくなる、という問題が発生する。
このような問題を解決するため、特許文献1及び2では、光検出装置の光検出部に対してマイクロレンズを設け、光検出感度を高めるための検討が行われている。
特開平04−259256号公報 特開平05−21770号公報
特許文献1及び2では、具体的には、基板上に先に形成された光検出部の上方に位置するよう、マイクロレンズを形成する方法が開示されている。しかしながら、このような方法では、マイクロレンズを設置する際に光検出部に対する位置合わせを行わなければならず、製造工程が複雑になる。また、光検出装置におけるフォトダイオードの微細化が進めば、位置合わせはより難しくなる。
本発明は、上記問題点を解消するためになされたものであり、各画素の微細化にも対応可能で、光検出感度の高い光検出装置及びその製造方法を提供することを目的とする。
このような目的を達成するために、本発明による光検出装置は、一方の面上に複数の凸部が形成された半導体基板と、複数の凸部のそれぞれに形成され、入射光強度に応じた量の電荷を発生する光検出部と、凸部間の凹状領域に形成され、光検出部と電気的に接続し、光検出部から発生する電荷を読み出す読み出し部と、を備えることを特徴とする。
上記した光検出装置においては、凸部に光検出部が形成されている。そのため、光検出部が平面部分に形成された場合と比べ、半導体基板上での単位面積当たりの実質的な光検出面積が大きくなり、光検出部の光検出感度が向上する。また、その形状から、光検出部が形成された凸部の凸面自体が凸レンズとして機能し、光検出感度を高めることが可能となる。加えて、マイクロレンズを用いないため、マイクロレンズと光検出部との位置合わせをする必要がなく、光検出部の微細化にも容易に対応することができる。さらに、読み出し部は、凸部間にある凹状領域に形成されるため、光検出部が配線などの陰になることがなく、高い開口率を得ることが可能となる。
また、光検出部が形成された複数の凸部が、半導体基板上で2次元アレイ状に配列され、2次元アレイの一方の配列方向に沿って、読み出し部が形成されていることが好ましい。このような配列構造がとられることにより、光検出部と読み出し部とを好適に両立しつつ、その2次元アレイ状の構造を実現することができる。
また、読み出し部が、光検出部から発生した電荷を読み出す配線と、光検出部と配線とを接続するスイッチと、を有することが好ましい。この場合、スイッチにより光検出部と配線とが電気的に接続されることによって、光検出部で発生した電荷が配線に読み出される。
また、読み出し部が、電荷転送素子を有することが好ましい。この場合、光検出部で発生した電荷は、電荷転送素子によって読み出される。
本発明による光検出装置の製造方法は、半導体基板表面の所定領域に耐酸化膜を形成する耐酸化膜形成工程と、耐酸化膜をマスクとして半導体基板表面を選択酸化し、半導体基板上に凹凸のある選択酸化膜を形成することによって、半導体基板の一方の面上に複数の凸部を形成する凸部形成工程と、半導体基板に不純物を注入して、半導体基板の複数の凸部のそれぞれに入射光強度に応じた量の電荷を発生する光検出部を形成する光検出部形成工程と、選択酸化膜を除去する酸化膜除去工程と、を備えることを特徴とする。
この製造方法では、耐酸化膜をマスクとして半導体基板表面を選択酸化することによって、半導体基板上に凸部を形成し、その凸部に光検出部を形成する。選択酸化によって得られる選択酸化膜の凹凸は通常微細であるため、光検出部が形成される凸部を微細化することができ、光検出装置の微細化にも対応することが可能となる。さらに、酸化時間を変化させることによって、選択酸化膜の凹凸の高さを制御することができる。そのため、凸部の高さを制御することが可能となる。加えて、半導体基板表面の選択酸化によって複数の凸部を形成するため、製造上の効率が良い。また、凸部に光検出部が形成されるため、製造された光検出装置の半導体基板上での単位面積当たりの実質的な光検出面積が大きくなる。また、凸部自体が凸レンズとして機能できるため、光検出部の光検出感度が高くなる。また、このようにマイクロレンズを用いずに光検出感度を高めることができるため、製造上の効率も良い。この場合、凸部間の凹状領域に、光検出部と電気的に接続し光検出部から発生する電荷を読み出す読み出し部を形成する読み出し部形成工程をさらに備えることが好適である。
また、耐酸化膜形成工程における耐酸化膜の形状によって複数の凸部のそれぞれの形状を制御することが好ましい。これにより、所望の形状をした凸部を得ることが可能となる。
また、耐酸化膜形成工程における耐酸化膜の間隔によって複数の凸部間の間隔を制御することが好ましい。これにより、凸部間に所望の間隔を形成することが可能となる。
本発明によれば、各画素の微細化にも対応可能で、光検出感度の高い光検出装置及びその製造方法を提供することができる。
以下、図面とともに、本発明による光検出装置及びその製造方法の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明においては同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。図面の寸法比率は、説明のものと必ずしも一致していない。
本発明による光検出装置の第1実施形態である光検出装置1について説明する。図1は光検出装置1の上面図、図2は光検出装置1のI−I矢印断面図である。ここで、説明の便宜上、図1の左右方向をx軸方向(右向き正)とし、上下方向をy軸方向(上向き正)とする。
光検出装置1は、半導体基板20と、光検出部4と、読み出し部5とを備える。半導体基板20は、第1導電型の不純物が添加された半導体基板からなり、その一方の面(図2における上面)20aを本光検出装置1での検出対象となる光入射面として構成される。この半導体基板20としては、具体的には例えば、リン等のN型不純物が添加されたN型のシリコン基板を用いることができる。また、半導体基板20の上面20aは、図2に示すように、酸化膜(例えば、SiO)からなる表面保護膜14によって覆われている。
半導体基板20の上面20a上には、複数の凸部2が形成されている。凸部2は、図1に示すように、その平面形状が略円形状となるように形成されている。また、凸部2は、図2に示すように、その断面形状が、半導体基板20に対する突出高さが連続的に変化する曲面形状となるように形成されている。また、半導体基板20の上面20aのうち、凸部2間の領域は、凹状領域3a、3bとなっている。なお、この上面20aにおいて、凸部及び凹状領域は明確に区分されるものではないが、図1では、説明の便宜のため、複数の凸部2のそれぞれの円形状の外径を実線で図示している。
本実施形態においては、複数の凸部2は、半導体基板20上においてx軸方向及びy軸方向を配列方向とした2次元アレイ状に配列されている。図1においては、その構成例として、x軸方向に3列、y軸方向に3行で、3×3個の凸部2が配列された構成を図示している。一般には、この複数の凸部2については、x軸方向にN列、y軸方向にM行(N、Mは自然数)で、M×N個の凸部が2次元アレイ状に配列された構成を用いることが好ましい。
複数の凸部2のそれぞれには、入射光強度に応じた量の電荷を発生する光検出部4が形成されている。これにより、図1に示す光検出装置1では、3×3個の光検出部4が2次元アレイ状に配列された構成となっている。光検出部4は、第2導電型の不純物が添加された半導体部分からなり、第1導電型の半導体基板20に対してフォトダイオードを構成している。この光検出部4は、具体的には例えば、半導体基板20に対してボロン等のP型不純物を添加することによって形成される。
半導体基板20上に形成された光検出部4に対し、光検出部4と電気的に接続して、光検出部4から発生する電荷を読み出す読み出し部5が設けられている。本光検出装置1においては、この読み出し部5は、半導体基板20の上面20a上であって、複数の凸部2間の領域である凹状領域3a、3bに設けられている。ここで、複数の凸部2間の領域について、図1に示すように、y軸方向に伸びる領域を凹状領域3aとし、x軸方向に伸びる領域を凹状領域3bとする。
読み出し部5は、具体的には、配線6と、スイッチ7とによって構成されている。配線6は、光検出部4から発生した電荷を読み出すものである。図1に示す構成においては、複数の光検出部4のそれぞれに対して、対応する配線6が右側に位置し、凹状領域3a内で3本の配線6がy軸方向に伸びるように設けられている。
また、各光検出部4と、それぞれに対応して右側に位置する配線6との間には、光検出部4と配線6とを電気的に接続するためのスイッチ7が設けられている。このスイッチ7は、一端が光検出部4に接続され、他端が対応する配線6に接続されている。このような構成において、スイッチ7が開の状態では、光検出部4において光の入射に伴って発生した電荷が蓄積される。また、スイッチ7が閉の状態では、光検出部4に蓄積された電荷が配線6によって読み出される。
また、これらの2次元アレイ状の光検出部4、及び対応する読み出し部5に対して、図1中の下側には、光検出部4で発生して読み出し部5を介して読み出された電荷を出力するためのx軸方向に伸びる出力配線8が設けられている。また、各読み出し部5の配線6と、出力配線8との間には、配線6と出力配線8とを電気的に接続するためのスイッチ9が設けられている。
以上の構成において、3×3の2次元アレイ状に配列された光検出部4からの電荷の読み出しは、スイッチ7、9の開閉によって制御される。また、これらのスイッチ7、9に対して、好ましくは、それらの開閉を制御するための読み出し制御手段が設けられる。図1に示す構成においては、読み出し制御手段として、垂直シフトレジスタ11及び水平シフトレジスタ12が設けられている。なお、図1において、スイッチ7、9、及びシフトレジスタ11、12等については、その構成を模式的に図示している。
垂直シフトレジスタ11は、光検出部4のアレイに対して右側に配置されており、光検出部4と配線6との間でのスイッチ7の開閉を制御するための垂直走査信号を出力する。また、各スイッチ7の制御端子と、垂直シフトレジスタ11とは、凹状領域3b内でx軸方向に伸びる配線10によって接続されている。これにより、垂直シフトレジスタ11からの垂直走査信号によって、光検出部4から配線6への電荷の読み出しが制御される。
水平シフトレジスタ12は、光検出部4のアレイ及び出力配線8に対して下側に配置されており、配線6と出力配線8との間でのスイッチ9の開閉を制御するための水平走査信号を出力する。また、各スイッチ9の制御端子と、水平シフトレジスタ12とは、配線13によって接続されている。これにより、水平シフトレジスタ11からの水平走査信号によって、配線6から出力配線8への電荷の読み出しが制御される。
上記実施形態による光検出装置1によって、光を検出する方法を説明する。図3は、検出対象となる光が光検出部4に入射する様子を示す光検出装置1のI−I矢印断面図である。光線lに示すように、凸部2の表面上において光検出部4が形成されている部分に入射した光は、凸面のレンズ効果によって、集光されつつ光検出部4内に入射する。また、光線lに示すように、凸部2の表面上において光検出部4が形成されていない部分に入射した光も、その一部は凸面のレンズ効果によって、光検出部4内に入射する。光検出部4では、このように光検出部4内に入射した入射光の強度に応じて、電荷が発生する。
光検出部4で発生した電荷は、まず、スイッチ7を介して、配線6に読み出される。ここで、スイッチ7の開閉は、垂直シフトレジスタ11から出力される垂直走査信号によって制御される。配線6に読み出された電荷は、スイッチ9を介して、出力配線8に読み出される。ここで、スイッチ9の開閉は、水平シフトレジスタ12から出力される水平走査信号によって制御される。その後、電荷は出力配線8によって出力され、入射光が検出される。
次に、上記実施形態による光検出装置1の効果について説明する。上記実施形態では、凸部2に光検出部4が形成されている。そのため、光検出部が平面部分に形成された場合と比べ、半導体基板20上での単位面積当たりの実質的な光検出面積は増大する。したがって、光検出装置1の1画素である各光検出部4が微細であっても、十分な光検出領域を確保することができ、微弱な光を捕らえることも可能となる。その結果、光検出装置1では、高い光検出感度を実現できる。
また、光検出部4が形成されている凸部2の凸面自体が、凸レンズとして機能する。そのため、凸部2の表面において、半導体基板20の上面20aに到達した光は集光されつつ光検出部4内に入射する。これにより、さらに光検出感度を高めることが可能となる。
また、上記したように、凸部2の凸面自体が凸レンズとして機能するため、入射光を集光し、光検出感度を高めるためのマイクロレンズを別個に設置する必要がない。そのため、マイクロレンズを用いる場合のように、光検出部とマイクロレンズとを位置合わせする必要がなく、光検出装置の光検出部の微細化にも容易に対応することが可能となる。
また、読み出し部5を構成する配線6及びスイッチ7は、凸部2間の凹状領域3aに形成される。そのため、これらの配線やスイッチが設けられる位置が、光検出部4より低くなる。したがって、光検出部4が配線などの陰にならず、高い開口率を得ることが可能となる。
また、光検出部4が形成された複数の凸部2が、半導体基板20上で2次元アレイ状に配列され、2次元アレイの一方の配列方向であるy軸方向に沿って、読み出し部5が形成されている。このような配列構造がとられることによって、光検出部4と読み出し部5とを好適に両立しつつ、その2次元アレイ状の構造を実現することが可能となる。
さらに、読み出し部5が、配線6とスイッチ7とで構成され、このスイッチ7は、一端が光検出部4に接続され、他端が対応する配線6に接続されている。そのため、光検出部4で発生した電荷を、スイッチ7を介して配線6に読み出すことが可能となる。また、スイッチ7の開閉によって、光検出部4で発生した電荷の読み出しを制御することが可能となる。
なお、半導体基板20は、シリコンに限らず、例えば化合物半導体であっても良い。また、光検出装置1では、凹状領域3a、3bに配線の他、スイッチを設置したが、図4に示す光検出装置1Aのように、凹状領域3aに読み出し部5として配線24のみを設置しても良い。光検出装置1Aでは、各光検出部4から直接、発生した電荷を読み出す構成のフォトダイオードアレイとなっているため、シフトレジスタは不要である。
次に、図5、図6を参照して、本実施形態に係る光検出装置1の製造方法について説明する。本実施形態に係る光検出装置1の製造方法は、耐酸化膜形成工程、凸部形成工程、光検出部形成工程、及び酸化膜除去工程を含んでいる。ここでは、半導体基板20として、リン等のN型不純物が添加されたN型のシリコン基板を用いる。
図5は、耐酸化膜形成工程及び凸部形成工程を説明する図である。図5の工程(a)〜工程(c)が耐酸化膜形成工程を示し、図5の工程(d)及び工程(e)が凸部形成工程を示す。
まず、図5の工程(a)に示すように、半導体基板20の表面を酸化し、50nm程度の厚さの酸化膜(SiO膜)21を形成する。次に、図5の工程(b)に示すように、酸化膜21を覆うように、窒化膜(SiN膜)22を100nm程度の厚さに形成する。
続いて、図5の工程(c)に示すように、所定領域の窒化膜22aを耐酸化膜として選択的に残し、残りの領域の窒化膜22をエッチングで除去する。これにより、酸化膜21の一部が露出する。ここで、所定領域とは、半導体基板20上において凸部2となる部分の上にある領域をいう。
その次に、図5の工程(d)に示すように、耐酸化膜である窒化膜22aをマスクとして、半導体基板20の表面、すなわち酸化膜21の表面を選択酸化する。窒化膜22aが形成されている領域では、酸化が進行せず、窒化膜22aが形成されていない領域が選択的に酸化される。この選択酸化によって、半導体基板20上に、凹凸のある選択酸化膜23が形成される。選択酸化膜23が凹凸を有することから、半導体基板20の一方の面上に、所定のパターンで複数の凸部2が形成される。なお、このような選択酸化技術を、LOCOS(Local Oxidation of Silicon)という。その後、図5の工程(e)に示すように、窒化膜22aをエッチングにより除去する。
図6は、光検出部形成工程及び酸化膜除去工程を説明する図である。図6の工程(a)が光検出部形成工程を示し、図6の工程(b)が酸化膜除去工程を示し、図6の工程(c)が表面保護膜形成工程を示す。
図6の工程(a)に示すように、選択酸化膜23を介してボロンなどの不純物をイオン注入し、半導体基板20の複数の凸部2のそれぞれに入射光強度に応じた量の電荷を発生する光検出部4を形成する。光検出部4は、ボロンなどがイオン注入されて形成されたP型不純物半導体領域からなり、N型の半導体基板20に対してフォトダイオードを構成している。また、凹凸を有する選択酸化膜23を介してイオン注入するため、選択酸化膜23の凹んでいる部分の下に位置する半導体基板20の凸部2に選択的に光検出部4が形成される。
次に図6の工程(b)に示すように、まず選択酸化膜23を、エッチングにより除去する。その次に、図6の工程(c)に示すように、半導体基板20の表面を酸化し、酸化膜(SiO)である表面保護膜14を形成する。その後、光検出部4で発生した電荷を信号として読み出すために、凸部2間の凹状領域3に読み出し部を構成する配線等を設ける。
次に、上記実施形態による光検出装置1の製造方法の効果について説明する。この製造方法では、耐酸化膜である窒化膜22aを用いた選択酸化によって、凹凸のある選択酸化膜23を形成して、半導体基板20上に凸部2を形成している。通常、半導体装置の製造過程において、選択酸化を利用して凹凸のある選択酸化膜を形成した場合、その選択酸化膜の凸状部分の高さは1〜2μm程度と非常に小さく、また横方向の広がりも小さい。そのため、光検出部4が形成された凸部2を小さくし、さらに凸部2間の間隔も小さくすることができ、光検出装置1の微細化に対応することが可能となる。
さらに、耐酸化膜を用いた選択酸化では、酸化にかける時間を変化させることによって、形成される選択酸化膜の凸状部分の高さを制御することができる。そのため、選択酸化の時間を変化させて、凸部2の突出高さを制御することが可能である。また、例えばハイプレッシャーLOCOSプロセスを利用することによって、凸部2の高さを20μm程度まで大きくすることもできる。
また、耐酸化膜をマスクとした選択酸化によって半導体基板20上に得られる凹凸を利用して、複数の凸部2を形成している。そのため、複数の凸部2を一度に形成することができ、製造上の効率が良い。
また、半導体基板20の凸部2に光検出部4が形成される。そのため、光検出部が平面部分に形成された場合と比べると、製造される光検出装置1の半導体基板20上での単位面積当たりの実質的な光検出面積が増大する。そのため、凸部2(光検出部4)が微細であっても、十分な光検出領域を確保することができ、光検出装置1は、高い光検出感度を実現できる。また、凸部2の凸面が、凸レンズとして機能でき、このことによっても光検出部4の光検出感度が高くなる。
また、この製造方法で製造された光検出装置1は、マイクロレンズを用いずに高い光検出感度を実現できる。そのため、マイクロレンズをさらに製造する必要がなく、したがってマイクロレンズと光検出部4との位置合わせも必要ない。そのため、製造上の効率が良い。
なお、窒化膜22aの形状である膜厚及び平面形状によって複数の凸部2のそれぞれの形状を制御して選択酸化を行っても良い。図7〜図9は、窒化膜22aの形状によって凸部2の形状を制御して選択酸化を行う工程を示す工程断面図である。図7を基本パターンとして、図8では窒化膜22aの膜厚を、図9では窒化膜22aの膜厚及び幅を変化させている。
図7の工程(a)は酸化膜21が窒化膜22aで覆われている状態を、工程(b)は窒化膜22aを用いて選択酸化した後の状態を、工程(c)は選択酸化膜23を除去した後の状態を示す。図7の工程(a)における、酸化膜21の厚さは50nm、窒化膜22aの膜厚は100nm、幅は1μmである。図7の工程(b)に示すように、この窒化膜22aを用いて酸化膜21を選択酸化した結果、得られる選択酸化膜23の半導体基板20表面からの高さは1μmである。図7の工程(c)に示すように、こうして形成された半導体基板20上の凸部2の高さは0.5μm、底面の径は1μm、その断面形状は半導体基板20に対する突出高さが連続的に変化する曲面形状となる。
これに対して、図8では、図7に示した基本パターンに比べ、膜厚が2倍の200nmである窒化膜22aを用いて選択酸化する工程を示す。この窒化膜22aを用いて選択酸化した場合、窒化膜22aの厚みの分だけ酸化の過程で酸素が侵入できない。そのため、半導体基板20上に形成される凸部2は、図8の工程(c)に示すように、その断面形状が上方に向かって狭くなるメサ状の台形状となる。
また、図9では、図7に示した基本パターンに比べ、膜厚が半分の50nm、幅が2倍の2μmである窒化膜22aを用いて選択酸化する工程を示す。この窒化膜22aを用いて選択酸化した場合、半導体基板20上に形成される凸部2は、図9の工程(c)に示すように、その幅が基本パターンに比べ広くなる。
さらに、窒化膜22aの形状である平面形状によって、半導体基板20上に形成される凸部2の形状を制御しても良い。図10に長い半円柱形状の凸部2を有する光検出装置の例を示す。図10の(a)は、耐酸化膜形成工程における窒化膜22aの形状を示す上面図、図10の(b)は、この窒化膜22aを用いて選択酸化した結果形成された凸部2を示す半導体基板20の斜視図である。半導体基板20上に形成された凸部2は、その縦断面形状が半円状である半円柱形状となる。図には示していないが、半円柱の両端部は実際にはなだらかに変化する曲面となっている。
このように、窒化膜22aの形状である膜厚や平面形状などを変化させることによって、半導体基板20上に形成された凸部2の形状を制御することができ、これにより、所望の形状を有する凸部2を得ることが可能となる。
また、耐酸化膜形成工程において形成する窒化膜22aの間隔によって、凸部2間の間隔及び凸部2間の凹状領域3の形状を制御しても良い。図11、図12は窒化膜22aの間隔によって凸部2間の間隔を制御して選択酸化を行う工程を示す工程断面図である。図11に示すように、窒化膜22aの間隔が狭い場合には、半導体基板20上での凸部2の間隔は狭くなり、凹状領域3は、凹状の曲面形状となる。一方、図12に示すように、窒化膜22aの間隔が広い場合には、半導体基板20上での凸部2の間隔は広くなり、凹状領域3は、平面状となる。
このように、窒化膜22aの間隔を変化させることによって、半導体基板20上に形成された凸部2間の間隔を制御することが可能となる。また、それと同時に、凸部2間の凹状領域3の形状を制御することも可能である。こうして窒化膜22aの間隔によって凸部2間の間隔を制御して選択酸化を行うことにより、読み出し部を構成する配線等の形状、敷設方法などに応じた所望の凹状領域を得ることが可能となる。
図13は、本発明による光検出装置の第2実施形態の構成を示す上面図である。本実施形態の光検出装置30は、同一面上に複数の凸部2が形成された半導体基板20と、各凸部2に形成された光検出部4とを備えている点は第1実施形態の光検出装置1と同様であるが、読み出し部5が垂直電荷転送CCD31によって構成されている点で光検出装置1と異なる。また、説明の便宜上、図13の左右方向をx軸方向(右向き正)とし、上下方向をy軸方向(上向き正)とする。
読み出し部5は、具体的には、電荷転送素子である垂直電荷転送CCD31によって構成されている。図13に示す構成においては、凹状領域3a内でy軸方向に伸びる3本の垂直電荷転送CCD31が、対応する複数の光検出部4の右側に位置するように、設けられている。また、垂直電荷転送CCD31は、複数の転送電極を含む。
これらの2次元アレイ状の光検出部4、及び対応する読み出し部5に対して、図13中の下側には、y軸方向に転送された電荷をx軸方向に転送するための水平電荷転送CCD32が設けられている。水平電荷転送CCD32は、複数の転送電極を含んでいる。
上記実施形態に係る光検出装置30によって、光を検出する方法において、発生した電荷を読み出す方法が第1実施形態にかかる光検出装置1と異なる。光検出装置30では、光検出部4で発生した電荷は、垂直電荷転送CCD31の転送電極に印加される電圧の制御により読み出され、y軸方向に転送される。y軸方向に転送された電荷は、水平電荷転送CCD32の転送電極に印加される電圧の制御により、x軸方向に転送される。x軸方向に転送された電荷は、増幅器で増幅され、各光検出部4の出力信号として外部へ出力され、光が検出される。
上記第2実施形態による光検出装置30の効果について説明する。光検出装置30では、凸部2に光検出部4が形成されているため、光検出部が平面部分に形成された場合と比べ、半導体基板上での単位面積当たりの実質的な光検出面積が大きくなり、光検出部の光検出感度が向上する。また、その形状から、光検出部4が形成された凸部2の凸面自体が凸レンズとして機能し、光検出感度を高めることが可能となる。加えて、マイクロレンズを用いないため、マイクロレンズと光検出部との位置合わせをする必要がなく、光検出部の微細化にも容易に対応することができる。さらに、読み出し部5は、凸部2間にある凹状領域3aに形成されるため、光検出部4が素子などの陰になることがなく、高い開口率を得ることが可能となる。
さらに、読み出し部5は垂直電荷転送CCD31によって構成され、この垂直電荷転送CCD31は転送電極を備える。この転送電極に印加される電圧が制御されることによって、電荷が転送される。このように、読み出し部5を構成する垂直電荷転送CCD31によって、光検出部4で発生した電荷の読み出しが可能となる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。例えば、複数の凸部は、半導体基板上で2次元アレイ状に配列していなくても良い。この場合、読み出し部も、凸部の構成に合わせて形成される。
本発明は、各画素の微細化にも対応可能で、光検出感度の高い光検出装置及びその製造方法として利用可能である。
第1実施形態に係る光検出装置の上面図である。 第1実施形態に係る光検出装置の断面図である。 光線が光検出部に入射する様子を示す光検出装置の断面図である。 第1実施形態に係る光検出装置の変形例の上面図である。 耐酸化膜形成工程、凸部形成工程を示す工程断面図である。 光検出部形成工程、酸化膜除去工程、及び表面保護膜形成工程を示す工程断面図である。 窒化膜の膜厚及び平面形状によって凸部の形状を制御する様子を示す工程断面図である。 窒化膜の膜厚及び平面形状によって凸部の形状を制御する様子を示す工程断面図である。 窒化膜の膜厚及び平面形状によって凸部の形状を制御する様子を示す工程断面図である。 長い半円柱形状の凸部を有する光検出装置の(a)上面図、(b)斜視図である。 窒化膜の間隔を変えて凸部の配列を形成する様子を示す(a)上面図、(b)、(c)工程断面図である。 窒化膜の間隔を変えて凸部の配列を形成する様子を示す(a)上面図、(b)、(c)工程断面図である。 第2実施形態に係る光検出装置の上面図である。
符号の説明
1、1A、30…光検出装置、2…凸部、3、3a、3b…凹状領域、4…光検出部、5…読み出し部、6、10、13、24…配線、7、9…スイッチ、8…出力配線、11…垂直シフトレジスタ、12…水平シフトレジスタ、14…表面保護膜、20…半導体基板、20a…上面、21…酸化膜、22、22a…窒化膜、23…選択酸化膜、31…垂直電荷転送CCD、32…水平電荷転送CCD

Claims (7)

  1. 一方の面上に複数の凸部が形成された半導体基板と、
    前記複数の凸部のそれぞれに形成され、入射光強度に応じた量の電荷を発生する光検出部と、
    前記凸部間の凹状領域に形成され、前記光検出部と電気的に接続し、前記光検出部から発生する電荷を読み出す読み出し部と、
    を備えることを特徴とする光検出装置。
  2. 前記光検出部が形成された前記複数の凸部が、前記半導体基板上で2次元アレイ状に配列され、前記2次元アレイの一方の配列方向に沿って、前記読み出し部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の光検出装置。
  3. 前記読み出し部が、
    前記光検出部から発生した電荷を読み出す配線と、
    前記光検出部と前記配線とを電気的に接続するスイッチと、
    を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の光検出装置。
  4. 前記読み出し部が、電荷転送素子を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の光検出装置。
  5. 半導体基板表面の所定領域に耐酸化膜を形成する耐酸化膜形成工程と、
    前記耐酸化膜をマスクとして前記半導体基板表面を選択酸化し、前記半導体基板上に凹凸のある選択酸化膜を形成することによって、前記半導体基板の一方の面上に複数の凸部を形成する凸部形成工程と、
    前記半導体基板に不純物を注入して、前記半導体基板の前記複数の凸部のそれぞれに入射光強度に応じた量の電荷を発生する光検出部を形成する光検出部形成工程と、
    前記選択酸化膜を除去する酸化膜除去工程と、
    を備えることを特徴とする光検出装置の製造方法。
  6. 前記耐酸化膜形成工程における前記耐酸化膜の形状によって前記複数の凸部のそれぞれの形状を制御することを特徴とする請求項5に記載の光検出装置の製造方法。
  7. 前記耐酸化膜形成工程における前記耐酸化膜の間隔によって前記複数の凸部間の間隔を制御することを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の光検出装置の製造方法。
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