JP2006064123A - ボールねじ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】セラミックボールの損傷を防止して高速運転時の騒音を低減したボールねじ装置を提供する。
【解決手段】外周面に螺旋状の軸軌道溝を形成したねじ軸と、内周面に軸軌道溝に対向するナット軌道溝を形成したナットと、軸軌道溝とナット軌道溝とにより形成される負荷路と、負荷路を連結するコマ部材と戻し路とからなる連結路と、負荷路と連結路とで構成される循環路を循環する複数のセラミックボールとを備えたボールねじ装置の連結路と負荷路との連結部にセラミックボールを連結路に掬い上げる掬上面を設け、その掬上角を負荷路におけるセラミックボールの転動軌跡の連結部における接線の方向から外側に10度以下となるように設定する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、工作機械や精密機械等の機械装置の移動体の送り機構等に用いられるボールねじ装置に関する。
従来のボールねじ装置は、ねじ軸の外周面に形成した螺旋状の軸軌道溝軸と、ナットの内周面に形成した軸軌道溝に対向するナット軌道溝と、軸軌道溝軸とナット軌道溝により形成される負荷路とこの負荷路を連結するリターンチューブとで構成される循環路に複数の転動体としての鋼球を循環させ、ナット軌道溝とリターンチューブとの連結部に設けた掬上部の掬上面の角度を負荷路における転動体の転動軌跡の連結部における接線の方向から外側に15度以下に設定してボールねじ装置の振動や騒音を抑制している(例えば、特許文献1参照。)。
特開2004−156767号公報(第16頁段落0076−段落0079、第63図−第68図)
一般に、ボールねじ装置の転動体としてセラミックボールを用いると、その質量が小さいことから循環路におけるリターンチューブ等の連結路への衝突に伴う衝突音等を低減してボールねじ装置の騒音を小さくできることが知られている。
しかしながら、上述した従来の技術においては、負荷路と連結路との連結部に設けた掬上部の掬上面の角度を負荷路における転動体の転動軌跡の連結部における接線の方向から外側に15度程度に設定しているため、ボールねじ装置の騒音が比較的大きくなる高速運転時に、セラミックボールの掬上面への衝突に伴う衝撃力が増加し、衝撃力に対する耐性に劣る脆性材料からなるセラミックボールが早期に損傷してしまうという問題がある。
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、セラミックボールの損傷を防止して高速運転時の騒音を低減する手段を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するために、外周面に螺旋状の軸軌道溝を形成したねじ軸と、内周面に前記軸軌道溝に対向するナット軌道溝を形成したナットと、前記軸軌道溝とナット軌道溝とにより形成される負荷路と、該負荷路を連結する連結路と、前記負荷路と連結路とで構成される循環路を循環する複数の転動体とを備え、前記連結路の前記負荷路との連結部に前記転動体を前記連結路に掬い上げる掬上部を設けたボールねじ装置において、前記転動体がセラミックボールであり、かつ前記掬上部の掬上面を前記負荷路における前記セラミックボールの転動軌跡の前記連結部における接線の方向に一致もしくは略一致させたことを特徴とする。
これにより、本発明は、セラミックボールの掬上面の通過時に生ずる衝撃力を小さくすることができ、セラミックボールの損傷を防止してセラミックボールを転動体として用いたボールねじ装置の高速運転時の騒音を低減することができるという効果が得られる。
以下に、図面を参照して本発明によるボールねじ装置の実施例について説明する。
図1は実施例1のボールねじ装置を示す斜視図、図2は実施例1ボールねじ装置を示す側面図、図3は実施例1のコマ部材の図1のA方向から見た斜視拡大図、図4は実施例1のコマ部材の図1のB方向から見た斜視拡大図である。
図1において、1はボールねじ装置であり、後述するコマ部材11を備えたコンパクトタイプのボールねじ装置である。
2はボールねじ装置1のねじ軸であり、合金鋼等の鋼材で製作された棒状部材であって、その外周面には略半円弧状断面形状の軸軌道溝3が所定のリードで螺旋状に形成されている。
4はボールねじ装置1のナットであり、合金鋼等の鋼材で製作された円筒状部材であって、その内周面には軸軌道溝3と対向する略半円弧状断面形状のナット軌道溝5が軸軌道溝3と同じリードで形成されている。
6は転動体としてのセラミックボールであり、窒化珪素、炭化珪素、ジルコニア、アルミナ等のセラミック材料で製作された球体であって、軸軌道溝3とナット軌道溝5とで形成される負荷路の間を転動してねじ軸2とナット4を螺合させる。
7はフランジ部であり、ナット4の外周部に設けられ、フランジ部7に設けたボルト穴等により図示しない機械装置の移動体にボルト等で固定される。
8は戻し路であり、ナット4を軸方向に貫通するセラミックボール6の外径より大きい内径を有する貫通孔である。
9はコマ収納部であり、ナット4の両側の端部4aにナット軌道溝5を切取って形成された略長円形の穴であって、その底面に戻し路8が開口しており、掬上部としてのコマ部材11を嵌合して収納する。
コマ部材11は、ポリアセタール、ナイロン、ポリブチレンテレフタレート等の樹脂材料の射出成形または金属材料の切削加工等により製作された略長円形部材であって、ナット4のコマ収納部9に嵌合して収納され、そのねじ軸2側には図3に示すように軸軌道溝3に遊嵌する嵌合突起部12が略長円形部材の一隅の両側をねじ軸2の外周面に沿うように円弧状の凹面(円弧状凹面13という。)に切取って形成されている。
また、そのナット4側には図4に示すように軸軌道溝3とナット軌道溝5とで形成される負荷路と戻し路8とを接続するためのセラミックボール6の直径に相当する深さで、底面を略円弧面として掘り込まれた接続路14が形成されている。
接続路14のセラミックボール6の移動方向の上流側には、軸軌道溝3の幅で円弧状凹面13に直交する2つの面を対向配置して形成されたガイド部15が設けられ、ガイド部15に続く嵌合突起部12の裏側の接続路14には、その円弧状の底面の端部を舌状に成形した軸軌道溝3からセラミックボール6を掬い上げる掬上面16を有する方向転換路17が設けられている。
掬上面16の舌状の先端の掬上角αは、負荷路を転動するセラミックボール6の転動軌跡の接線の方向と一致もしくは略一致するように設定される。
この場合に、掬上角αを大きくしすぎるとセラミックボール6の通過時に生ずる衝撃力が大きくなってセラミックボール6を損傷させるので、掬上角αはセラミックボール6の転動軌跡の接線の方向から外側に10度以下とすることが望ましい。
上記のナット4の両端部のコマ収納部9に収納されたコマ部材11の接続路14と戻し路8とにより本実施例の連結路が形成され、ナット軌道溝5と連結路との連結部の角部18(本実施例ではコマ収納部9の形成により切取られたナット軌道溝5の角部をいう。)にはR面取が施される。
上記の連結路および軸軌道溝3とこれに対向するナット軌道溝5により形成される負荷路により循環路が形成され、この循環路に複数のセラミックボール6と所定の量の潤滑剤、例えばグリースが封入される。
これにより、軸軌道溝3とナット軌道溝5とがセラミックボール6を介して螺合し、ねじ軸2を回転させることによってセラミックボール6が循環路を循環しながらナット4を軸方向に移動させ、ねじ軸2の回転運動がナット4の直線運動に変換され、ボールねじ装置1が直動装置として機能する。
上記の構成の作用について説明する。
ねじ軸2とナット4をセラミックボール6により螺合させてねじ軸2を回転させると、セラミックボール6が循環路を循環しながらナット4を軸方向に移動させる。
この時、負荷路を転動したセラミックボール6が負荷路と連結路との連結部に達するとセラミックボール6はコマ部材11のガイド部15に案内されながら軸軌道溝3に遊嵌する嵌合突起部12の裏側に形成された掬上面16に衝突し、掬上面16に掬い上げられて方向転換路17により移動方向をナット4の軸方向に転向し、戻し路8に進入して反対側のコマ部材11に達し、その方向転換路17により負荷路の方向に転向してナット軌道溝5の角部18を通過し、ガイド部15に案内されながら再度負荷路に戻される。
以上説明したように、本実施例では、掬上部の掬上面を負荷路におけるセラミックボールの転動軌跡の負荷路と連結路との連結部における接線の方向に一致もしくは略一致させたことによって、セラミックボールの掬上面の通過時に生ずる衝撃力を小さくすることができ、セラミックボールの損傷を防止してセラミックボールを転動体として用いたボールねじ装置の高速運転時の騒音を低減することができる。
また、掬上面とセラミックボールの転動軌跡の連結部における接線との角度である掬上角αを、転動軌跡の接線の方向から外側に10度以下としたことによって、セラミックボールの掬上面の通過時に生ずる衝撃力を低く押えてセラミックボールの損傷を防止することができる。
更に、掬上部としてのコマ部材を樹脂材料で成形したことによって、複雑な形状を有するコマ部材を容易に製造することができ、機械加工品に較べて大幅なコストダウンが可能になると共に、樹脂材料の弾性を利用してセラミックボールへの衝撃力を緩和することができる。
更に、ナット軌道溝の連結部の角部にR面取を設けたことによって、負荷路に戻るセラミックボールの通過を円滑にしてその衝撃力を減少させることができ、セラミックボールの損傷を防止して高速運転のボールねじ装置へセラミックボールを容易に適用することができる。
図5は実施例2のボールねじ装置を示す側面図、図6は図5のC−C断面図である。
なお、上記実施例1と同様の部分は、同一の符号を付してその説明を省略する。
図5、図6において、21はボールねじ装置であり、リターンチューブ式の循環路を備えたボールねじ装置である。
22はリターンチューブであり、金属材料や実施例1のコマ部材11と同様の樹脂材料等で製作され、セラミックボール6が循環できる内径を有する略U字形に曲折した管であって、ナット4の外周面の一部を軸方向に切欠いた平面であるチューブ取付面23に設けられたナット軌道溝5に連通する略円形断面のチューブ嵌合穴24にその両方の端部の外径が嵌合して取付けられる。
リターンチューブ22の両方の端部の軸軌道溝3に遊嵌する側の内径面には、内径面を円弧状の傾斜面とした掬上面16を有する掬上部が形成されており、その掬上面16の先端の掬上角αは、上記実施例1と同様に負荷路を転動するセラミックボール6の転動軌跡の接線の方向と一致もしくは略一致するように、角度をつける場合にはセラミックボール6の転動軌跡の接線の方向から外側に10度以下となるように設定される。
本実施例の掬上部はリターンチューブ22に一体に形成されており、リターンチューブ22が、軸軌道溝3とこれに対向するナット軌道溝5により形成される負荷路の両側を連結する本実施例の連結路として機能する。
また、ナット軌道溝5と連結路との連結部の角部18(本実施例ではリターンチューブ22の端面が当接するチューブ嵌合穴24の底部により切取られたナット軌道溝5の角部をいう。)にはR面取が施される。
上記の連結路および負荷路により循環路が形成され、この循環路に複数のセラミックボール6と所定の量の潤滑剤、例えばグリースが封入される。
これにより、軸軌道溝3とナット軌道溝5とがセラミックボール6を介して螺合し、ねじ軸2を回転させることによってセラミックボール6が循環路を循環しながらナット4を軸方向に移動させ、ねじ軸2の回転運動がナット4の直線運動に変換され、ボールねじ装置21が直動装置として機能する。
上記の構成の作用について説明する。
ねじ軸2とナット4をセラミックボール6により螺合させてねじ軸2を回転させると、セラミックボール6が循環路を循環しながらナット4を軸方向に移動させる。
この時、負荷路を転動したセラミックボール6が負荷路と連結路との連結部に達するとセラミックボール6はリターンチューブ22の軸軌道溝3に遊嵌する側の内径面に形成された掬上面16に衝突し、掬上面16に掬い上げられてリターンチューブ22により移動方向をナット4の略軸方向に転向しながらリターンチューブ22の反対側の端部に達し、ナット軌道溝5の角部18を通過して再度負荷路に戻される。
以上説明したように、本実施例では、リターンチューブ式のボールねじ装置においても上記実施例1と同様の効果を得ることができる。
図7は実施例3のボールねじ装置を示す側面図、図8は実施例3のボールねじ装置を示す上面図、図9は実施例3のサイドキャップを示す正面図である。
なお、上記実施例1と同様の部分は、同一の符号を付してその説明を省略する。
図7、図8において、31はボールねじ装置であり、サイドキャップ式の循環路を備えたボールねじ装置である。
本実施例のねじ軸2の軸軌道溝3は比較的大きなリードで形成されている。
32はサイドキャップであり、金属材料や実施例1のコマ部材11と同様の樹脂材料等でキャップ構成部材32a、32bに分割されて製作され、その合せ面33に沿ってセラミックボール6が循環できる内径を有する屈曲した戻し通路34が合せ面33で2分割されて形成されている。
35はキャップ取付面であり、ナット4の外周面の一部を軸方向と平行に切欠いた平面であって、図9に示す掬上部としての嵌合部36を嵌合するためのナット軌道溝5に連通する長円形断面の嵌合穴37が設けられており、両方の嵌合穴37にキャップ構成部材32a、32bにそれぞれ形成された嵌合部36a、36bを合せ面33で付き合わせて嵌合し、止めビス38により取付けられる。
図9に示すようにキャップ構成部材32aに設けられた嵌合部36aの軸軌道溝3に遊嵌する側には合せ面33で付き合わせたときに方向転換通路39となる半円弧面の方向転換溝が掘り込まれて形成されており、その先端部に掬上面16が形成されている。他方の嵌合部36aには合せ面33で付き合わせたときに方向転換通路39となる前記と同様の方向転換溝がナット軌道溝5に滑らかに接続するように形成されている。キャップ構成部材32bにおいても同様である。
上記の嵌合部36a、36bに形成された掬上面16の先端の掬上角αは、上記実施例1と同様に負荷路を転動するセラミックボール6の転動軌跡の接線の方向と一致もしくは略一致するように、角度をつける場合にはセラミックボール6の転動軌跡の接線の方向から外側に10度以下となるように設定される。
本実施例の掬上部はサイドキャップ32に一体に形成されており、キャップ構成部材32a、32bを合せ面33で付き合わせてナット4に取付けたときに形成される戻し通路34とその両側の嵌合部36に形成される方向転換通路39とが軸軌道溝3とこれに対向するナット軌道溝5により形成される負荷路の両側を連結する本実施例の連結路として機能する。
また、ナット軌道溝5と連結路との連結部の図示しない角部18(本実施例ではサイドキャップ32の他方の嵌合部36a、36bの端面が当接する嵌合穴37の底部により切取られたナット軌道溝5の角部をいう。)にはR面取が施される。
上記の連結路および負荷路により循環路が形成され、この循環路に複数のセラミックボール6と所定の量の潤滑剤、例えばグリースが封入される。
これにより、軸軌道溝3とナット軌道溝5とがセラミックボール6を介して螺合し、ねじ軸2を回転させることによってセラミックボール6が循環路を循環しながらナット4を軸方向に移動させ、ねじ軸2の回転運動がナット4の直線運動に変換され、ボールねじ装置31が直動装置として機能する。
上記の構成の作用について説明する。
ねじ軸2とナット4をセラミックボール6により螺合させてねじ軸2を回転させると、セラミックボール6が循環路を循環しながらナット4を軸方向に移動させる。
この時、負荷路を転動したセラミックボール6が負荷路と連結路との連結部に達するとセラミックボール6はサイドキャップ32の軸軌道溝3に遊嵌する側に形成された掬上面16に衝突し、掬上面16に掬い上げられ、合せ面33で突き合わせて形成された方向転換通路39により移動方向をナット4の略軸方向に転向し、突き合わせて形成された戻し通路34に進入して反対側に形成された方向転換通路39に達し、その方向転換通路39により負荷路の方向に転向してナット軌道溝5の角部18を通過し、再度負荷路に戻される。
以上説明したように、本実施例では、サイドキャップ式のボールねじ装置においても上記実施例1と同様の効果を得ることができる。
図10は実施例4のスペーサの装填状態を示す正面図である。
なお、上記実施例1と同様の部分は、同一の符号を付してその説明を省略する。
本実施例のボールねじ装置は、上記実施例1から実施例3のどれであってもよい。本実施例では実施例1のボールねじ装置1に適用した場合を例に説明する。
図10において、41はスペーサとしての樹脂ボールであり、合成ゴムや上記実施例1のコマ部材11と同様のポリアセタール等の比較的弾性に富んだ樹脂材料で成形された球体であって、その外径はセラミックボール6の外径よりも小さく、運転時の温度上昇に伴うセラミックボール6の材料との熱膨張係数の差に起因する直径の変化を考慮して設定されている。
樹脂ボール41は、循環路にセラミックボール6交互に配置されて隣合うセラミックボール6の間に間装される。循環路には、樹脂ボール41を間装した複数のセラミックボール6が所定の量の潤滑剤、例えばグリースと共に装填される。
これにより、軸軌道溝3とナット軌道溝5とが樹脂ボール41を間装したセラミックボール6を介して螺合し、ねじ軸2を回転させることによってセラミックボール6と樹脂ボール41が循環路を循環しながらナット4を軸方向に移動させ、ねじ軸2の回転運動がナット4の直線運動に変換され、ボールねじ装置31が直動装置として機能する。
上記の構成の作用について説明する。
ねじ軸2とナット4とを樹脂ボール41を間装したセラミックボール6により螺合させてねじ軸2を回転させると、セラミックボール6と樹脂ボール41が循環路を循環しながらナット4を軸方向に移動させ、図10に示す負荷路においては、ねじ軸2が図10において反時計方向に回転すると転動するセラミックボール6は時計方向に自転しながら公転する。
この時、図10に符号Sで示す接触部でセラミックボール6がねじ軸2に負荷される荷重を受けて樹脂ボール41を押圧するので、樹脂ボール41にはその弾性による弾性変形が生じ、接触部Sでセラミックボール6と樹脂ボール41とが確実に接触し、樹脂ボール41が相対的な滑りがほとんどない転がり接触により反時計方向に自転する。樹脂ボール41の他方のセラミックボール6との接触部Sにおいても同様である。
このように、隣合うセラミックボール6の間に樹脂ボール41を間装すると、セラミックボール6のみを装填した場合と比較してセラミックボール6同士の衝突や同方向に自転するセラミックボール6同士の接触に伴う相対的な滑りが生じないので、セラミックボール6の損傷を防止することができる。
以上説明したように、本実施例では、隣合うセラミックボールの間に樹脂ボールを間装するようにしたことによって、セラミックボール同士の衝突や相対的な滑りが生じることがなく、セラミックボールの損傷を防止して高速運転のボールねじ装置へセラミックボールを容易に適用することができる。
上記のセラミックボール6同士の衝突を防止することは、以下の形態によっても行うことができる。
図11は、実施例4のスペーサの他の形態を示す説明図である。
図11において、45はスペーサとしての保持ピースであり、上記樹脂ボール41と同様の樹脂材料で成形された略円盤部材であって、隣合うセラミックボール6の間に間装され、その両方のセラミックボール6側の端面にはそれぞれセラミックボール6の球面に嵌合する球状凹面46が形成されている。
このような保持ピース45によっても、セラミックボール6の球面が保持ピース45の球状凹面46に摺接するので、セラミックボール6同士の接触が生じることがなく、セラミックボールの損傷を防止することができる。
なお、上記各本実施例においては、ボールねじ装置のねじ軸を回転させてナットを軸方向に移動させるとして説明したが、ナットを回転させてねじ軸やナットを軸方向に移動させる形式のボールねじ装置に本発明を適用しても同様の効果を得ることができる。
実施例1のボールねじ装置を示す斜視図 実施例1ボールねじ装置を示す側面図 実施例1のコマ部材の図1のA方向から見た斜視拡大図 実施例1のコマ部材の図1のB方向から見た斜視拡大図 実施例2のボールねじ装置を示す側面図 図5のC−C断面図 実施例3のボールねじ装置を示す側面図 実施例3のボールねじ装置を示す上面図 実施例3のサイドキャップを示す正面図 実施例4のスペーサの装填状態を示す正面図 実施例4のスペーサの他の形態を示す説明図
符号の説明
1、21、31 ボールねじ装置
2 ねじ軸
3 軸軌道溝
4 ナット
4a 端面
5 ナット軌道溝
6 セラミックボール
7 フランジ部
8 戻し路
9 コマ収納部
11 コマ部材
12 嵌合突起部
13 円弧状凹面
14 接続路
15 ガイド部
16 掬上面
17 方向転換路
18 角部
22 リターンチューブ
23 チューブ取付面
24 チューブ嵌合穴
32 サイドキャップ
32a、32b キャップ構成部材
33 合せ面
34 戻し通路
35 キャップ取付面
36、36a、36b 嵌合部
37 嵌合穴
38 止めビス
39 方向転換通路
41 樹脂ボール
45 保持ピース
46 球状凹面

Claims (5)

  1. 外周面に螺旋状の軸軌道溝を形成したねじ軸と、内周面に前記軸軌道溝に対向するナット軌道溝を形成したナットと、前記軸軌道溝とナット軌道溝とにより形成される負荷路と、該負荷路を連結する連結路と、前記負荷路と連結路とで構成される循環路を循環する複数の転動体とを備え、前記連結路の前記負荷路との連結部に前記転動体を前記連結路に掬い上げる掬上部を設けたボールねじ装置において、
    前記転動体がセラミックボールであり、かつ前記掬上部の掬上面を前記負荷路における前記セラミックボールの転動軌跡の前記連結部における接線の方向に一致もしくは略一致させたことを特徴とするボールねじ装置。
  2. 請求項1において、
    前記掬上面と前記転動軌跡の前記連結部における接線との角度を、前記接線の方向から外側に10度以下としたことを特徴とするボールねじ装置。
  3. 請求項1または請求項2において、
    前記掬上部を、樹脂材料で成形したことを特徴とするボールねじ装置。
  4. 請求項1、請求項2または請求項3において、
    前記複数のセラミックボールの隣合うセラミックボールの間に、樹脂材料で成形したスペーサを間装したことを特徴とするボールねじ装置。
  5. 請求項1から請求項3または請求項4において、
    前記連結部の前記ナット軌道溝の角部に、R面取を設けたことを特徴とするボールねじ装置。
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