JP2007127240A - ボールねじ,電動射出成形機,及び電動プレス装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】高荷重が負荷される条件下で使用されても長寿命なボールねじを提供する。
【解決手段】ボールねじ1は、ねじ溝3aを有するねじ軸3と、ねじ溝5aを有するナット5と、両ねじ溝3a,5aにより形成されるボール転動路に装填された複数のボール9と、を備えている。ねじ溝3a,5aは、断面形状が曲率中心の異なる2つの円弧を組合せた略V字状をなすゴシックアーク形状溝であり、該ゴシックアーク形状溝の溝面を構成する2つの曲面の曲率半径は、ボール9の直径の51%以上52%以下である。また、ボール転動路内には、粒径0.5μm以上10μm以下の固体潤滑剤の微粒子を含有するグリースが配されており、両ねじ溝3a,5aの溝面とボール9の表面とが該グリースにより潤滑されている。
【選択図】 図2

Description

本発明はボールねじに係り、特に、電動射出成形機や電動プレス装置等に使用されるボールねじのように、高荷重が負荷されるボールねじに関する。また、本発明は、型締装置の型締機構にボールねじが用いられた電動射出成形機及び電動プレス装置に関する。
電動射出成形機や電動プレス装置等で使用されるボールねじは、極めて大きな負荷が作用し、比較的短いストロークで往復運動するという厳しい条件下で使用される。そのため、繰り返し応力によりボールの軌道面(ねじ溝の溝面)に剥離が生じるという問題があった。その対策としては、一般的には、ボールの直径をできるだけ大きくするとともに、ねじ溝の溝面の曲率半径をボールの半径にできるだけ近づけて面圧を下げ、繰り返し応力を低くするという方法が考えられる。
特開2005−3104号公報 特開2003−329101号公報
従来の一般的なボールねじにおいては、溝面の曲率半径はボールの直径の52%以上(54%以下)とされている。しかしながら、このような一般的なボールねじを、極めて大きな負荷が作用する電動射出成形機や電動プレス装置等に使用すると、溝面の面圧が大きくなって、繰り返し応力により溝面が疲労して剥離が早期に発生し、要求される寿命を満たさないという問題があった。
また、面圧や繰り返し応力を低くするために、溝面の曲率半径をボールの直径の52%以下とすることも考えられるが、ボールねじの場合は玉軸受やリニアガイドとは異なり、螺旋状の軌道をボールが転動するという幾何学的な理由から滑り成分が大きいので、リード角が15°以下の一般的なボールねじにおいては溝面とボールとの間の滑りが大きくなるおそれがあった。その結果、白色組織による剥離等が生じて、かえって短寿命となってしまうという問題があった(特許文献1,2を参照)。
そこで、本発明は、上記のような従来のボールねじが有する問題点を解決し、高荷重が負荷される条件下で使用されても長寿命なボールねじを提供することを課題とする。また、長寿命な電動射出成形機及び電動プレス装置を提供することを併せて課題とする。
前記課題を解決するため、本発明は次のような構成からなる。すなわち、本発明に係る請求項1のボールねじは、螺旋状のねじ溝を外周面に有するねじ軸と、前記ねじ軸のねじ溝に対向するねじ溝を内周面に有するナットと、前記両ねじ溝の間に転動自在に配された複数のボールと、前記両ねじ溝の溝面と前記ボールの表面とを潤滑するグリースと、を備えるボールねじにおいて、前記両ねじ溝のうち少なくとも一方は、断面形状が曲率中心の異なる2つの円弧を組合せた略V字状をなすゴシックアーク形状溝であり、該ゴシックアーク形状溝の溝面を構成する2つの曲面のうち少なくとも一方の曲率半径は、前記ボールの直径の51%以上52%以下であるとともに、前記グリースは固体潤滑剤の微粒子を含有することを特徴とする。
前記曲率半径を前記ボールの直径の51%以上52%以下としたため、面圧が低下し、負荷容量が大きい。52%超過であると、面圧が大きくなるおそれがある。一方、51%未満であると、接触楕円が大きくなって溝面の外にまで達し、溝面の端部に形成された面取りやねじ軸の外径面において応力集中が発生して、早期に損傷(いわゆる「ボールの乗り上げ」)が生じるおそれがある。
また、固体潤滑剤の微粒子を含有するグリースで潤滑されているため、面圧,繰り返し応力を下げるために前記曲率半径を前記ボールの直径の52%以下としても、滑りによる剥離が生じにくい。よって、前記曲率半径を前記ボールの直径の52%以下として面圧,繰り返し応力を低くしたことによる長寿命化効果を有効に活用できる。
なお、ねじ軸のねじ溝はねじ軸の外周面に形成されており、ナットのねじ溝はナットの内周面に形成されているという幾何学的な理由から、ボールとねじ溝の溝面との接触面積は、一般にナットの方が大きくなる傾向にあり、接触面圧はナットの方が低くなる傾向にある。そこで、接触面圧(繰り返し応力)を同程度とするために、前記曲率半径についてはねじ軸よりもナットの方を大きくしてもよい。
また、本発明に係る請求項2のボールねじは、請求項1に記載のボールねじにおいて、前記固体潤滑剤は有機モリブデン及び二硫化モリブデンの少なくとも一方であり、前記微粒子のうち少なくとも一部は、粒径が0.5μm以上10μm以下であることを特徴とする。
通常、ボールねじのねじ溝の溝面の表面粗さは、算術平均粗さRaで0.1〜0.3μm程度であり、最大断面高さRmaxで0.5〜5μm程度である。粒径が0.5μm以上10μm以下の固体潤滑剤の微粒子は、上記のような溝面に形成された凹凸の凹部に入り込み且つ微粒子の一部が凹部から突出するため、溝面とボールとの金属接触が生じにくくなり滑りが抑制される。
ただし、微粒子が大きすぎると(粒径が10μm超過であると)、凹部に入れなくなるため上記効果が得られにくい。また、微粒子が小さすぎると(粒径が0.5μm未満であると)、凹部の中に微粒子が完全に入ってしまって、突出する部分がほとんどなくなるので、金属接触を防いで滑りを抑制する効果は得られにくくなる。
なお、微粒子全体のうち一部が前記粒径の条件を満たせば、本発明の効果は得られるが、グリースが含有する微粒子全部が前記粒径の条件を満たしている方が効果がより得られやすい。
さらに、本発明に係る請求項3のボールねじは、請求項1又は請求項2に記載のボールねじにおいて、前記各ボールの間に保持ピースを介装したことを特徴とする。
このように、ボールとボールとの間に保持ピースが介装されていればボール同士の競り合いが解消されるので、ボールの移動がより円滑に行われる。よって、ボールの循環性能やボールねじの送り精度が優れ、騒音や振動の発生もより一層抑制される。
さらに、本発明に係る請求項4の電動射出成形機は、電動モータでボールねじを駆動することにより型締装置の型締を行う電動射出成形機において、前記ボールねじを請求項1〜3のうちいずれか一項に記載のボールねじとしたことを特徴とする。
さらに、本発明に係る請求項5の電動プレス装置は、電動モータでボールねじを駆動することにより型締装置の型締を行う電動プレス装置において、前記ボールねじを請求項1〜3のうちいずれか一項に記載のボールねじとしたことを特徴とする。
このような構成から、電動射出成形機及び電動プレス装置は長寿命である。
本発明のボールねじは、高荷重が負荷される条件下で使用されても長寿命である。また、本発明の電動射出成形機及び電動プレス装置は長寿命である。
本発明に係るボールねじの実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。図1は本発明の一実施形態であるボールねじの平面図であり、図2は図1のボールねじのA−A断面図である。
図1,2に示すように、ボールねじ1は、螺旋状のねじ溝3aを外周面に有するねじ軸3と、ねじ軸3のねじ溝3aに対向するねじ溝5aを内周面に有するナット5と、両ねじ溝3a,5aにより形成される螺旋状のボール転動路に転動自在に装填された複数のボール9と、を備えている。
ねじ軸3は、ナット5をねじ軸3の軸線方向に沿って案内するためのものであって、外周面の全長にわたって、ボール9の半径よりも僅かに大きい曲率半径を有する円弧同士を中間部で交差させた、所謂ゴシックアーチ形状のねじ溝3aが形成されている。すなわち、ねじ溝3aは、断面形状が曲率中心の異なる2つの円弧を組合せた略V字状をなすゴシックアーク形状溝であり、該ゴシックアーク形状溝の溝面を構成する2つの曲面の曲率半径は、ボール9の直径の51%以上52%以下である(図3を参照)。なお、以降の説明においては、ゴシックアーク形状溝の溝面の曲率半径とボールの直径との比([溝面の曲率半径]/[ボールの直径]×100(%))を「溝R比」と記す。また、ねじ溝3aのピッチは、ボールねじ1が組み込まれる装置(図示せず)の仕様にしたがって任意に設定することができる。
ナット5は、ねじ軸3の軸線方向に沿って直線移動する部材であって、その内周面にはねじ溝3aと同一形状,同一ピッチのねじ溝5aが形成されている。また、ナット5の一端には、前記装置のテーブル(図示せず)等に固定するためのフランジ11が形成され、外周面の一部は切り欠かれて平面部13が形成されている。そして、ねじ溝5aの一端側と他端側とを連通させて循環経路を形成するチューブ15が、チューブ押え17によって平面部13に固定されている。このようなチューブ15内を通ってボール9が移送され、ねじ溝5aの一端側から他端側へボール9が循環されるようになっている。
また、ナット5の両端には、プラスチック製のダストシール19が配され、異物が外部からナット5内部に侵入することが防止されるようになっている。
ボール9は、転動することによって摩擦損失なく滑らかにナット5を直線移動させるためのものであって、ねじ溝3a,5aで構成されたボール転動路内に転動自在に配されている。
なお、図2やボール転動路の周辺部分を拡大して示した図4に示すように、隣接するボール9の間にボール9同士の接触を防ぐ保持ピース21を介在させてもよい。そうすれば、ボール9同士の競り合いが解消されるので、ボール9の移動がより円滑に行われる。よって、ボール9の循環性能やボールねじ1の送り精度が優れ、騒音や振動の発生もより一層抑制される。
この保持ピース21は、ボール9の転動面に対面する2つの凹面21a,21aを有し、ボール9同士の直接接触を防止するためのものであって、夫々のボール9間に介装されている。保持ピース21の材質は特に限定されるものではないが、例えば、それ自体に潤滑作用を有するポリアミドやフッ素樹脂、あるいは潤滑油を含浸させたポリエチレン等である。また、保持ピース21の形状は特に限定されるものではないが、例えば、両端にボール9の半径よりも大きい曲率半径の凹球面が形成された円盤状である。
凹球面の形状は、球面形状に限定されるものではなく、2個の円弧を中間部で交差させて形成される、所謂ゴシックアーチ形の凹面でもよいし、円錐形状の凹面であってもよい。また、凹面に貫通穴を設けたり、該貫通穴内に潤滑剤を保持させてボール9との接触抵抗を低減させるようにしてもよい。
次に、ボールねじ1の動作を説明する。モータ(図示せず)によってねじ軸3を回転させると、複数個のボール9を介して螺合したナット5は、ねじ軸3の軸線方向に直線移動する。このとき、ねじ溝3a,5aは相対的に逆方向に回転するので、ボール9はねじ溝3a,5aに対して転動してねじ溝5a内を前進し、ねじ溝5aの一端側に達したボール9は、チューブ15内を転動してねじ溝5aの他端側に供給され、再び循環する。
ボール転動路内には図示しないグリースが配されており、両ねじ溝3a,5aの溝面とボール9の表面とが該グリースにより潤滑されている。このグリースは固体潤滑剤の微粒子(例えば、有機モリブデンや二硫化モリブデンの微粒子)を含有しており、微粒子全体のうち少なくとも一部は、粒径が0.5μm以上10μm以下である。よって、溝R比が51%以上52%以下であるため滑りが大きくなりやすいボールねじ1においても、早期に剥離が生じることがほとんどない。また、溝R比が51%以上であるため、ボールの乗り上げも起こりにくい。
このようなボールねじ1は、高荷重が負荷される条件下で使用されても長寿命である。よって、ボールねじ1は、電動射出成形機や電動プレス装置に組み込まれた型締装置の型締機構に好適に使用することができる。すなわち、電動モータでボールねじを駆動することにより型締装置の型締を行う型締機構におけるボールねじとして好適である。ただし、本発明のボールねじの用途は、上記のものに限定されるものではない。
なお、固体潤滑剤の微粒子の種類は、有機モリブデンや二硫化モリブデンの微粒子に限定されるものではなく、金属酸化物,金属窒化物,金属炭化物,粘土鉱物,チタン酸ジルコン酸鉛(PTZ),グラファイト,窒化ホウ素(BN),二硫化タングステン,亜鉛,銅,金,ホワイトメタル等の微粒子でもよい。金属酸化物としてはSiO2 ,Al2 3 ,MgO,TiO2 ,ZnO等が、金属窒化物としてはSi3 4 ,ZrN,CrN,TiAlN等が、金属炭化物としてはSiC,TiC,WC等が、それぞれあげられる。
〔実施例〕
以下に、さらに具体的な実施例を示して、本発明を説明する。前述したボールねじ1とほぼ同様の構成を有する日本精工株式会社製のボールねじBS6316−10.5(呼び:63×16×300−Ct7)を、日本精工株式会社製のボールねじ耐久試験機に装着して、耐久試験を行った。
このボールねじの仕様は、以下の通りである。
・ねじ軸の直径:63mm
・リード :16mm
・ボールセンターダイアメータ(BCD):65mm
・ボールの直径:12.7mm
・回路数 :3.5巻×3列
・軸方向の荷重:300kN
・試験ストローク:80mm(5rev.)
・保持ピース :あり
耐久試験に供した実施例1〜6及び比較例1〜16のボールねじは、溝R比とグリースの種類(固体潤滑剤の種類及び平均粒径)とが異なっている(表1を参照)。なお、これらのグリースは、リューベ株式会社製のYS2グリース(性状は図5を参照)、又は、YS2グリースに種々の平均粒径を有する微粒子を2質量%添加したものである。また、ボールねじの潤滑は、グリースを自動給脂装置で自動供給することにより行った。
Figure 2007127240
次に、ボールねじの耐久試験について説明する。ボールねじを、日本精工株式会社製のボールねじ耐久寿命試験機に装着して回転させ、一定時間毎に試験を中断し、ねじ軸のねじ溝,ナットのねじ溝,又はボールに剥離が生じていないか確認した。そして、剥離が発生するまでの走行距離をボールねじの寿命とした。試験結果を表1及び図6のグラフに示す。なお、表1及び図6のグラフにおける寿命の値は、比較例4のボールねじ(一般的な高負荷用途のボールねじにYS2グリースを適用したもの)の寿命を1とした場合の相対値で示してある。
実施例1〜6のボールねじは、溝R比が従来のボールねじよりも小さいため、面圧や繰り返し応力が低い。また、YS2グリース中に好適な粒径を有する有機モリブデン又は二硫化モリブデンの微粒子が添加されているので、従来のボールねじと比べて滑りが大きくなりやすいにもかかわらず、いずれも比較例4のボールねじよりも優れた寿命を有していた。なお、実施例1,3,4に関しては、剥離の形態は転動疲労に起因する剥離であった。また、実施例2,5,6に関しては、現在において剥離は認められず、試験を継続中である。
比較例1のボールねじは、実施例よりも溝R比を小さくして面圧を下げたものであるが、ボールの乗り上げが原因と思われる剥離が生じた。
比較例2,3のボールねじは、溝R比は実施例と同程度であるが、YS2グリースに有機モリブデン又は二硫化モリブデンの微粒子が添加されていないものである。従来のボールねじと比べて滑りが大きくなりやすいので、滑りに起因する剥離がねじ軸に早期に生じた。
比較例5のボールねじは、実施例及び比較例4と比べて溝R比が大きい。よって、面圧が高いため、転動疲労に起因する剥離がねじ軸に早期に生じた。
比較例6のボールねじは、溝R比は実施例よりも小さく、YS2グリースに平均粒径0.35μmの二硫化モリブデンの微粒子を添加したものである。溝R比が小さいために面圧は低いが、ボールの乗り上げが原因と思われる剥離が生じた。
比較例7のボールねじは、溝R比が実施例と同程度であり、YS2グリースに平均粒径0.45μmの二硫化モリブデンの微粒子を添加したものである。微粒子の粒径が小さすぎるので、固体潤滑剤としての作用が乏しく、滑りに起因する剥離がねじ軸に早期に生じた。
比較例8のボールねじは、溝R比が比較例4よりも大きく、YS2グリースに平均粒径0.45μmの二硫化モリブデンの微粒子を添加したものである。面圧が高く、転動疲労に起因する剥離がねじ軸に早期に生じた。
比較例9のボールねじは、溝R比が実施例と同程度であり、YS2グリースに平均粒径0.45μmの有機モリブデンの微粒子を添加したものである。比較例4と比べてやや早期に、滑りに起因する剥離がねじ軸に生じた。
比較例10のボールねじは、溝R比が実施例よりも小さく、YS2グリースに平均粒径1.3μmの二硫化モリブデンの微粒子を添加したものである。比較例1と同様に、ボールの乗り上げが原因と思われる剥離が生じた。
比較例11のボールねじは、溝R比が実施例及び比較例4よりも大きく、YS2グリースに平均粒径1.5μmの有機モリブデンの微粒子を添加したものである。比較例5,8と同様に面圧が高く、転動疲労に起因する剥離がねじ軸に早期に生じた。
比較例12のボールねじは、溝R比が実施例及び比較例4よりも大きく、YS2グリースに平均粒径9.9μmの二硫化モリブデンの微粒子を添加したものである。比較例4と比べてやや早期に、転動疲労に起因する剥離がねじ軸に生じた。
比較例13のボールねじは、溝R比が実施例よりも小さく、YS2グリースに平均粒径9.7μmの有機モリブデンの微粒子を添加したものである。比較例1と同様に、ボールの乗り上げが原因と思われる剥離が生じた。
比較例14のボールねじは、溝R比が実施例4よりも小さく、YS2グリースに平均粒径13.5μmの二硫化モリブデンの微粒子を添加したものである。比較例1と同様に、ボールの乗り上げが原因と思われる剥離が生じた。
比較例15のボールねじは、溝R比が実施例と同一であり、YS2グリースに平均粒径11.1μmの二硫化モリブデンの微粒子を添加したものである。寿命は従来のボールねじと同程度であり、転動疲労に起因する剥離がねじ軸に生じた。
比較例16のボールねじは、溝R比が実施例及び比較例4よりも大きく、YS2グリースに平均粒径13.2μmの二硫化モリブデンの微粒子を添加したものである。比較例5,8と同様に面圧が高く、転動疲労に起因する剥離がねじ軸に早期に生じた。
本発明に係るボールねじの一実施形態の平面図である。 図1のボールねじのA−A断面図である。 ねじ溝の溝面及びボールの周辺部分を拡大して示した断面図である。 ボール転動路の周辺部分を拡大して示した断面図である。 グリースの性状を示す表である。 溝R比とボールねじの寿命との関係を示すグラフである。
符号の説明
1 ボールねじ
3 ねじ軸
3a ねじ溝
5 ナット
5a ねじ溝
9 ボール
21 保持ピース

Claims (5)

  1. 螺旋状のねじ溝を外周面に有するねじ軸と、前記ねじ軸のねじ溝に対向するねじ溝を内周面に有するナットと、前記両ねじ溝の間に転動自在に配された複数のボールと、前記両ねじ溝の溝面と前記ボールの表面とを潤滑するグリースと、を備えるボールねじにおいて、
    前記両ねじ溝のうち少なくとも一方は、断面形状が曲率中心の異なる2つの円弧を組合せた略V字状をなすゴシックアーク形状溝であり、該ゴシックアーク形状溝の溝面を構成する2つの曲面のうち少なくとも一方の曲率半径は、前記ボールの直径の51%以上52%以下であるとともに、
    前記グリースは固体潤滑剤の微粒子を含有することを特徴とするボールねじ。
  2. 前記固体潤滑剤は有機モリブデン及び二硫化モリブデンの少なくとも一方であり、前記微粒子のうち少なくとも一部は、粒径が0.5μm以上10μm以下であることを特徴とする請求項1に記載のボールねじ。
  3. 前記各ボールの間に保持ピースを介装したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のボールねじ。
  4. 電動モータでボールねじを駆動することにより型締装置の型締を行う電動射出成形機において、前記ボールねじを請求項1〜3のうちいずれか一項に記載のボールねじとしたことを特徴とする電動射出成形機。
  5. 電動モータでボールねじを駆動することにより型締装置の型締を行う電動プレス装置において、前記ボールねじを請求項1〜3のうちいずれか一項に記載のボールねじとしたことを特徴とする電動プレス装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN108297932A (zh) * 2017-01-11 2018-07-20 株式会社捷太格特 滚珠丝杠装置以及具备滚珠丝杠装置的转向装置

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