JP2006061370A - 弾球遊技機 - Google Patents

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敏博 内ヶ島
Takahiro Uchigashima
隆寛 内ヶ島
Yoshiomi Ibarada
悦臣 茨田
Hiroo Nakayama
博夫 中山
Tatsuya Unno
達也 海野
Shigemitsu Ando
繁光 安藤
Norifumi Tomita
憲史 冨田
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Abstract

【課題】 本発明はラッキーナンバー制等の営業店において、遊技者が不正を出来なくすることを目的とする。またさまざまな遊技球の発射不能条件を設定出来る遊技機を提供する。
【解決手段】遊技球を発射不能状態にするか否かを切替え可能な切替スイッチ178と、複数種類の大当りのうちの特定図柄を遊技店側が設定できる設定スイッチ188を設け、大当りしたときの確定図柄が、特定図柄であった場合に、電源基板131から主制御基板130に特定図柄の内容を示す信号を出力し続ける構成で、主制御基板130が発射制御基板134aに発射不能状態にする旨を示す信号を出力するか否かの判断が、設定スイッチ188の操作による信号の入力状態、大当り遊技終了後の遊技状態、及び切替スイッチ178の切替信号の入力状態を併せて判断する。
【選択図】 図10

Description

本発明は弾球遊技機に関わる発明、詳しくは、図柄表示装置によって大当り遊技状態を出現させるとともに、遊技店側で予め定められた遊技条件(例えばラッキーナンバー)の指定や不正防止に有効な弾球遊技機に関する。
現在主流の第1種遊技機(CR機)は、通常状態、大当り遊技状態、大当り遊技終了後に行われる大当りの確率を変動させる確率変動状態、特別図柄或いは普通図柄の変動時間を短縮させる変動時間短縮状態(以下、時短状態)など様々な状態が存在する。
現在一番市場に出ている遊技機の仕様は、いわゆるハーフスペックという仕様で、その仕様は、大きく状態を分けると、通常状態、時短状態、確率変動状態、大当り状態の4つの状態があり、通常状態において、通常図柄で大当りした場合には大当り遊技後、通常状態に戻り、通常状態において、確率変動図柄で大当りした場合には大当り遊技後、大当り確率が高確率になる確率変動状態になり、確率変動状態において、通常図柄で大当りした場合には大当り遊技後、時短状態になり、時短状態中に通常図柄で大当りした場合には大当り遊技後、通常状態になり、確率変動状態時、時短状態時に確率変動図柄で大当りした場合には大当り遊技後、確率変動状態になる。また、確率変動状態は、次の大当りが発生するまで確率変動状態が継続するが、時短状態は抽選を特定回数(例えば100回)行ったら、大当りが発生しなくても通常状態になるという仕様になっている。
現在、遊技店は多数存在し、各々独自の営業形態をとっている。各々独自の営業形態とは、例えば換金率の違いであったり、持ち球遊技が可能なのか否か(ラッキーナンバー制、無制限制、サービスタイム制など)が挙げられる。また、最近ではそのような営業形態の違いによるトラブルや不正も多発し、大きな問題が発生している。
例えば、現在の遊技店は、各々独自の営業形態をとっているので、無制限制のパチンコ店でばかり遊技をしていた人は、初めて入った遊技店がラッキーナンバー制でも無制限制だと思い込み、持ち球で遊技をしてしまい、店員とトラブルになることがある。遊技者にとっては、遊技球を買う時の値段と遊技球を交換する時の値段の違いにより、ラッキーナンバー制よりも無制限制のほうが有利であるので、中にはラッキーナンバー制だと知りつつ店員が気付くまで持ち球で遊技する遊技客もいる。
そのような問題を解決するために、特開平6−296737号公報のような発明がなされている。
特開平6−296737号公報
しかしながら、現在の遊技機は前述したように様々な遊技状態が存在するので、ただ単に特定図柄(特許文献1のアンラッキーナンバー)で大当りしたら、その大当り遊技終了後に遊技球の発射を停止するという構成では問題が発生するおそれがある。例えば、アンラッキーナンバーで大当りして、その大当り遊技終了後に時短や確率変動状態に突入する場合でも、遊技球の発射を停止することとなると、遊技者に著しく不利益が生じ、遊技者の不満が増大するおそれがある。
詳しく説明すると、多くの遊技店では、大当り遊技直後に確率変動状態あるいは時短状態に突入する場合には、大当りした図柄がアンラッキーナンバーであった場合でも確率変動状態中あるいは時短状態中は出球を交換せずに持ち球遊技ができる形態をとっているのだが、大当り図柄「444」をアンラッキーナンバーに設定した場合、通常状態中において「444」で大当りしたときは何ら問題ないが、上述したハーフスペックの遊技機の確率変動中において「444」で大当りした場合には時短状態に突入するのだが、特許文献1の構成ででは発射が停止されてしまう。確率変動状態、時短状態というのは、大当りした際に与えられる付加価値であるのに、その与えられた付加価値を遊技者が存分に得ることが出来ないという問題が発生する。
また、最近の遊技機では、初めに通常図柄で大当りした場合でも、該大当り遊技中に大当り遊技終了後の状態を確率変動状態にするか否かの抽選(俗にいう再抽選)を行なう構成のものが多い。特許文献1ではこのような再抽選を行なう構成に対応されていないので、はじめに「444」で大当りし、該大当り中における再抽選で大当り遊技終了後に確率変動状態にすると決まっても大当り終了後には発射が停止されてしまう。
さらに、特許文献1では、ラッキーナンバー、アンラッキーナンバーの設定内容が当否を判定する遊技制御手段(主制御基板又は遊技制御基板と呼ばれている)に入力され、記憶する構成になっている。しかし、現在では大当りの当否判定を行う遊技制御手段は外部から送られてくる信号を記憶することはもちろん、細かい内容が入力されることも禁止されている。これは、入力された信号が不正に利用される可能性が高いからという理由からである。
そこで、本発明は、現在の遊技機の構成において、営業形態の相違によるトラブルや不正行為を回避することを目的とする。
上記の課題を解決する為の手段として、請求項1記載の発明は、遊技者に有利な状態である大当り遊技を行うか否かの抽選を行う主制御基板と、遊技球を発射する発射手段の制御を行う発射制御基板と、各制御基板に電源を供給する電源基板と、を設け、前記主制御基板が大当り遊技を行うと判断した場合には、複数種類の大当り図柄のうちの一つの大当り図柄を表示する遊技機において、遊技球を発射不能状態に設定するか否かを切替え可能な前記主制御基板以外の基板に設けられた切替スイッチと、発射不能状態を解除する解除スイッチと、を設け、前記切替スイッチを前記発射不能状態の設定に切替えると、発射不能状態にする旨を示す切替信号を前記切替スイッチが設けられた基板から前記主制御基板に出力し続け、前記主制御基板は、大当り遊技中に、前記切替スイッチが設けられた基板から前記切替信号が入力されているか否か判断し、該切替信号が入力されていると判断する場合には、前記大当り遊技中又は前記大当り遊技終了後に、遊技球発射を不能にする発射停止信号を前記発射制御基板に出力するか、又は、前記発射制御基板への電源供給を停止することを特徴とする弾球遊技機である。
本発明でいう「大当り遊技」とは、遊技者に有利な遊技状態を指す。また本発明において、大当り遊技の抽選は主制御基板で行うことになっている。本発明でいう「発射不能状態」とは、実際に発射ハンドルに触れても遊技球が発射されない状態を指す。また音、画像、ランプなどで、遊技者に遊技を終了させる為の報知を行う構成を付加することもある。
また、ここでいう「大当り遊技中」とは、大当り終了演出中も含まれることは当然ながら大当り終了演出が終わって次の大当り抽選が開始されるまでの期間も含まれ、「大当り遊技終了後」とは、大当り遊技終了後に確率変動状態や時短状態などの付加価値が与えられる構成のものであったならば該付加価値が与えられた後も含まれる。
本発明でいう「遊技球発射を不能にする」とは、直接、ある制御基板が発射制御基板に発射不能状態にする旨の信号を出力する構成や(例えば図10参照)、他の制御基板を一旦介して、発射制御基板に信号を出力する構成が考えられる(例えば図8参照)。また、発射制御基板への電源の供給を停止させる、又は発射制御基板へ電源を供給する制御基板に発射制御基板への電源の供給を停止させる旨の信号を出力する構成等が挙げられる。請求項1では、遊技球の発射を不能にすることは主制御基板が行うことになる。
なお、本発明においての切替スイッチの配置場所の「主制御基板以外の基板」については、さまざまな場所が考えられるが、電源基板であることが好ましい。また、解除スイッチの配置場所については、主制御基板、電源基板、払出制御基板などが考えられるが、切替スイッチ、後述する設定スイッチと同じ制御基板に設ける構成が好ましい。また、本発明において遊技球の発射不能状態になった場合はその旨を報知する状態報知表示装置を備える構成が挙げられる(図9参照)。該状態報知表示装置は、発射不能状態時には点灯し、発射不能状態が解除されれば、消灯する。前記状態報知表示装置は、解除スイッチが設けられている基板に備える構成が好ましい。また、発射不能状態時には外部出力端子からホールメインコンピュータに、その旨を示す信号を出力する構成が好ましい。
請求項2記載の発明は、前記主制御基板での前記発射停止信号を出力するか否か、又は、発射制御基板への電源供給を停止するか否かの判断は、前記切替信号の入力状態に加え前記大当り遊技抽選を行ったときの遊技状態も併せて判断することを特徴とする請求項1記載の弾球遊技機である。
請求項2の発明では、例え切替スイッチ操作による発射不能状態にする旨を示す信号が主制御基板に送られていても、必ずしも主制御基板は遊技球発射不能を行うわけではなく、切替スイッチ操作による発射不能状態にする旨を示す信号が主制御基板に送られていて、且つ大当り遊技抽選を行ったときの遊技状態が特定の遊技状態である等の条件を満たして初めて、遊技球発射不能を行う構成が挙げられる。
「前記大当り遊技抽選を行ったときの遊技状態も併せて判断する」とは、確率変動状態や通常状態か否かの遊技状態の判断はもちろん、保留記憶内に当りがあるか否かの判断を行う構成も含む。
請求項3記載の発明は、前記複数種類ある大当り図柄のうちの特定の大当り図柄を設定できる設定スイッチを前記主制御基板以外の基板に設け、該設定スイッチを操作すると前記設定スイッチが設けられた基板から前記設定スイッチの設定内容を示す設定スイッチ信号を出力し続け、前記主制御基板での前記発射停止信号を出力するか否か、又は、発射制御基板への電源供給を停止するか否かの判断は、前記切替スイッチの入力状態及び大当り遊技の抽選を行ったときの遊技状態に加え前記設定スイッチ信号の入力状態も併せて判断することを特徴とする請求項1記載の弾球遊技機である。
請求項3において、大当りした図柄が設定スイッチにより設定した特定図柄であったとしても、必ずしも遊技球発射不能を行うとは限らない。主制御基板が遊技球発射不能を行うか否かの判断は、設定された特定図柄で大当りしたか否か、大当り遊技抽選を行ったときの遊技状態が特定の遊技状態であるか否か、及び切替スイッチが入力されているか否かを参照して決める構成が挙げられる。尚、設定スイッチの配置場所の「主制御基板以外の基板」については、払出制御基板、図柄制御基等さまざまな場所が考えられる。
請求項4記載の発明は、遊技者に有利な状態である大当り遊技を行うか否かの抽選を行う主制御基板と、遊技球を発射する発射手段の制御を行う発射制御基板と、遊技球の払出を制御する払出制御基板と、各制御基板に電源を供給する電源基板と、を設け、前記主制御基板が大当り遊技を行うと判断した場合には、複数種類の大当り図柄のうちの一つの大当り図柄を表示する遊技機において、遊技球を発射不能状態に設定するか否かを切替え可能な前記主制御基板以外の基板に設けられた切替スイッチと、発射不能状態を解除する解除スイッチと、前記複数種類ある大当り図柄のうちの特定の大当り図柄を設定できる前記払出制御基板に設けられた設定スイッチと、を設け、前記切替スイッチを前記発射不能状態の設定に切替えると、発射不能状態にする旨を示す切替信号を前記切替スイッチが設けられた基板から前記主制御基板に出力し続け、前記主制御基板は、前記切替信号と、前記大当り遊技抽選を行ったときの遊技状態と、を参照して、大当り遊技中に、一旦、発射不能状態にするか否かの第1判断をし、該第1判断にて発射不能状態にすると判断すると、該第1判断の結果を示す第1判断結果信号を前記払出制御基板に出力し、前記払出制御基板は、前記主制御基板から送られてくる前記第1判断結果信号と設定スイッチ信号の入力状態の内容とで、大当り遊技中に一旦、発射不能状態にするか否かの第2判断を行い、大当り遊技中に一旦、発射不能状態にすると判断したら、前記大当り遊技中又は前記大当り遊技終了後に、遊技球発射を不能にする発射停止信号を前記発射制御基板に出力するか、又は前記発射制御基板への電源供給を停止することを特徴とする弾球遊技機である。
請求項4において、第2判断の結果で、発射不能状態にすると判断した場合、払出制御基板から発射制御基板に遊技球発射不能を行う構成に限らず、請求項5のように、払出制御基板から主制御基板に第2判断の結果を示す信号を送り、主制御基板が、遊技球発射不能を行う構成でも良い(例えば、図21参照)。また、請求項4において、前記設定スイッチを前記払出制御基板に代えて前記電源基板に設け、前記電源基板から前記払出制御基板に前記設定スイッチが示す設定スイッチ信号を出力し続ける構成としても良い。また、主制御基板が第1判断において、発射不能状態にしないと判断した場合にも、その旨を第1判断結果信号にて払出制御基板に出力する構成も考えられる。同じく第2判断において、発射不能状態にしないと判断した場合にも、その旨を第2判断結果信号にて発射制御基板に出力する構成でも良い。
請求項5に記載の発明は、遊技者に有利な状態である大当り遊技を行うか否かの抽選を行う主制御基板と、遊技球を発射する発射手段の制御を行う発射制御基板と、遊技球の払出を制御する払出制御基板と、各制御基板に電源を供給する電源基板と、を設け、前記主制御基板が大当り遊技を行うと判断した場合には、複数種類の大当り図柄のうちの一つの大当り図柄を表示する遊技機において、遊技球を発射不能に設定するか否かを切替え可能な前記主制御基板以外の基板に設けられた切替スイッチと、発射不能状態を解除する解除スイッチと、前記複数種類ある大当り図柄のうちの特定の大当り図柄を設定できる払出制御基板に設けられた設定スイッチと、を設け、前記切替スイッチを前記発射不能状態の設定に切替えると、発射不能状態にする旨を示す切替信号を前記切替スイッチが設けられた基板から前記主制御基板に出力し続け、前記主制御基板は、前記切替信号と、前記大当り遊技抽選を行ったときの遊技状態と、を参照して、大当り遊技中に一旦、発射不能状態にするか否かの第1判断をし、該第1判断にて発射不能状態にすると判断すると、該第1判断の結果を示す第1判断結果信号を前記払出制御基板に出力し、前記払出制御基板は、前記主制御基板から送られてくる第1判断結果信号と前記設定スイッチ信号の入力状態の内容とで、大当り遊技中に一旦、発射不能状態にするか否かの第2判断を行い、大当り遊技中に一旦、発射不能状態にすると判断したら、第2判断結果信号を前記主制御基板に送信し、前記主制御基板は、前記大当り遊技中又は前記大当り遊技終了後に、遊技球発射を不能にする発射停止信号を前記発射制御基板に出力するか、又は前記発射制御基板への電源供給を停止することを特徴とする弾球遊技機である。
請求項5において、請求項4と同様に、前記設定スイッチを前記払出制御基板に代えて前記電源基板に設け、前記電源基板から前記払出制御基板に前記設定スイッチが示す設定スイッチ信号を出力し続ける構成としても良い。また、主制御基板が第1判断において、発射不能状態にしないと判断した場合にも、その旨を第1判断結果信号にて払出制御基板に出力する構成も考えられる。同じく、第2判断において、発射不能状態にしないと判断した場合にも、その旨を第2判断結果信号にて発射制御基板に出力する構成でも良い。
請求項6に記載の発明は、遊技者に有利な状態である大当り遊技を行うか否かの抽選を行う主制御基板と、遊技球を発射する発射手段の制御を行う発射制御基板と、各制御基板に電源を供給する電源基板と、図柄の制御を行う図柄制御基板と、を設け、前記主制御基板が大当り遊技を行うと判断した場合には、複数種類の大当り図柄のうちの一つの大当り図柄を表示する遊技機において、遊技球を発射不能状態に設定するか否かを切替え可能な前記主制御基板以外の基板に設けられた切替スイッチと、発射不能状態を解除する解除スイッチと、前記複数種類ある大当り図柄のうちの特定の大当り図柄を設定できる図柄制御基板に設けられた設定スイッチと、を設け、前記切替スイッチを前記発射不能状態の設定に切替えると、発射不能状態にする旨を示す切替信号を前記切替スイッチが設けられた基板から前記主制御基板に出力し続け、前記主制御基板は、前記切替信号と、前記大当り遊技抽選を行ったときの遊技状態と、を参照して、大当り遊技中に、一旦、発射不能状態にするか否かの第1判断をし、該第1判断にて発射不能状態にすると判断すると、該第1判断の結果を示す第1判断結果信号を前記図柄制御基板に出力し、前記図柄制御基板は、前記主制御基板から送られてくる第1判断結果信号と前記設定スイッチ信号の入力状態の内容とで、大当り遊技中に一旦、発射不能状態にするか否かの第2判断を行い、大当り遊技中に一旦、発射不能状態にすると判断したら、前記大当り遊技中又は前記大当り遊技終了後に、遊技球発射を不能にする発射停止信号を前記発射制御基板に出力するか、又は前記発射制御基板への電源供給を停止することを特徴とする弾球遊技機である。
請求項6において、前記設定スイッチを前記図柄制御基板に代えて前記電源基板に設け、前記電源基板から前記図柄制御基板に前記設定スイッチが示す設定スイッチ信号を出力し続ける構成としても良い。また、主制御基板が第1判断において、発射不能状態にしないと判断した場合にも、その旨を第1判断結果信号にて図柄制御基板に出力する構成も考えられる。同じく、第2判断において、発射不能状態にしないと判断した場合にも、その旨を第2判断結果信号にて発射制御基板に出力する構成でも良い。
また、第2判断の結果で、発射不能状態にすると判断した場合、図柄制御基板から主制御基板に第2判断の結果を示す信号を送り、主制御基板が、発射制御基板に発射停止信号を出力する、又は電源を遮断する構成としても良い。また、図柄制御基板が第2判断で発射不能状態にすると判断した場合、遊技球発射を不能にする発射停止信号を前記発射制御基板に出力するか、又は前記発射制御基板への電源供給を停止する構成に限らず、図柄制御基板にて遊技者に遊技球発射の停止を促す報知を行う構成としても良い。また、設定スイッチを図柄制御基板に代えて音声制御基板、ランプ制御基板、又は音声・ランプ統合基板に設け、第1判断結果信号が前記音声制御基板、ランプ制御基板、又は音声・ランプ統合基板に入力される構成とし、当該基板において、前記第2判断を行い、遊技球の発射停止を促すためのランプ又は音声による報知を行う構成も考えられる。このように液晶画面、ランプ、音声等で大当り遊技終了後、遊技続行を止めさせるような報知を行う構成にした場合、遊技者や店員に直ちに気が付かせるようにすることができる。遊技球の発射を出来なくすれば絶対的に遊技球の交換をさせることが可能になるが、遊技球の発射を出来なくしなくても、このような報知による構成でも比較的楽に遊技球を交換させることが可能になる。なお、請求項2〜6において、「大当り遊技抽選を行ったときの遊技状態」に代えて、「大当り遊技直後の遊技状態」にしても良い。
請求項1〜6に記載した払出制御基板は遊技機の枠側に設け、遊技球の払出を制御し、図柄制御基板は、大当り抽選の結果を示す図柄の表示制御を行うものである。図柄の表示制御とは、特別図柄の制御あるいは擬似図柄の制御を行う構成が挙げられる。なお、主制御基板が特別図柄の制御あるいは擬似図柄の制御を行う構成でも良い。
請求項1〜6により、発射不能状態時に発射ハンドルに触れても強制的に遊技球の発射が出来ないようにすることで、遊技店での遊技球の発射停止条件を満たした遊技者が、勝手に遊技を続けるといった不正を未然に防ぐことが出来る。
請求項2により、大当り遊技抽選を行ったときの遊技状態も併せて判断し、遊技球発射不能を行うか否かを決めることで、さまざまな遊技形態を持った遊技機にも対応することが出来る。大当り終了後に遊技球の発射を出来なくするかの判断を、ラッキーナンバーかアンラッキーナンバーかの条件以外にも遊技状態なども併せて遊技球を発射不能状態にするか否かを決めるので、様々な状況で自動的に遊技球の発射を停止することができる。例えば、ハーフスペックの機種により確率変動状態時に交換ナンバーで大当りした場合でも、その大当り遊技終了後は時短状態となるので、遊技を続行しても良いといった遊技形態を持った遊技店で本発明は絶大な効力を発揮する。
請求項3〜6により、さまざまな営業形態を持った遊技店でも対応することができる。また、引用文献1記載の構成では、アンラッキーナンバーの設定が遊技機本体の電源投入時にしか設定できないのに対し請求項3〜6の構成では大当り遊技中以外なら設定が可能であるため、設定を変更するにあたって遊技者に大きな迷惑を与えないですむ。
請求項4〜6により、設定スイッチを大当り遊技を行うか否かの抽選を行う主制御基板ではなく払出制御基板、図柄制御基板に設けるので、設定スイッチ信号をハイロウ信号のみではなくコマンドなどで入力できるので、発射不能状態信号の細かい設定も可能となる。主制御基板に信号が入力される構成の場合は、不正に利用され難いハイロウ信号のみを使うのが主流である。主制御基板が不正に利用された場合はこうむる被害が大きいからである。また、払出制御基板等に設定内容が入力される構成ならば、不正を行われた際の被害が小さい、不正の早期発見などの効果が得られる他、払出制御基板等は枠側に設けられているので、盤面交換しても共有して設定スイッチに関するプログラムや部品が使用でき、余分な費用が発生しないですむ。
請求項6において、設定スイッチを図柄制御基板に設けることで、趣向を凝らすために擬似図柄を使った構成の遊技機にも適切に遊技球の発射不能を行うことができる。
以下、本発明の各実施形態を図面を参照して説明する。尚、本発明の実施形態は下記の内容に何ら限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採り得ることはいうまでもない。
(実施形態1)
図1に示す通り、パチンコ機1は、大きくは長方形の外枠3と前面枠5とからなり、外枠3の左隣に公知のプリペイドカードユニット4が設けられている。前面枠5は、左端上下のヒンジ9により外枠3に対し回動可能に取り付けられている。前面枠5の下方には上皿11が設けられ、この上皿11の上面に貸出釦12、精算釦13及び残高表示部14が設けられている。プリペイドカードユニット4のカード口15にプリペイドカードを挿入すると、記憶された残高が残高表示部14に表示され、貸出釦12を押下すると球の貸出しが実行され上皿11の払い出し口より球が排出される。前面枠5には、窓状の金枠16が前面枠5に対して解放可能に取り付けられている。この金枠16には板ガラス21が二重に嵌め込まれている。板ガラス21の奥には遊技盤22が収納されている。上皿11の前面枠5下部には、下皿23が設けられ、下皿23の右側には発射ハンドル25が取り付けられている。この発射ハンドル25の外周には、回動リング24が擁され、これを時計方向に回動すれば遊技球を遊技盤22上に発射することができる。上皿11と下皿23とは連結されていて、上皿11が球で満杯状態になれば下皿23に球を誘導するよう構成されている。
図2はパチンコ機1の裏面図であり、前述した遊技盤22を脱着可能に取り付ける機構盤26が前述した外枠3に収納されている。この機構盤26には、上方から、球タンク27、誘導樋28及び払出装置29が設けられている。この構成により、遊技盤22上の入賞口に球の入賞があれば球タンク27から誘導樋28を介して所定個数の球を払出装置29により前述した上皿11に排出することができる。
また、機構盤26の中央部には主制御基板30、図柄制御基板41b、ランプ制御基板69、及び音声制御基板75が、前面枠5右下部には、払出制御基板40が、前面枠5左下部には、電源基板31、発射制御基板34a、発射装置34が、各々取り付けられている。尚、機構盤26を中心とした遊技球の払い出し等に関する構造は従来の構成と同様なのでその詳細な説明は割愛する。
次に図3を用いて遊技盤22について説明する。遊技盤22には、中央にLCDパネルユニット(以下、「LCD」という。)41a、窓枠装飾表示部41f、図柄表示装置窓枠41k等を有する図柄表示装置41、その下部に特別図柄作動口としての特別図柄始動口52a、主制御基板30に備えられた保留記憶エリアに記憶された保留データの数の表示を行う特別図柄保留記憶用LED57a〜57d、特別図柄始動口52a下部の大入賞口54、普通図柄表示装置50に表示される普通図柄の変動開始に用いられる大入賞口54の左右の普通図柄作動口55及び56、その他の各種入賞口59及び60、ランプ風車61及び62、風車63及び64、及び遊技釘65等が備えられている。通過チャッカ66及び67はそれぞれ上方から入球した遊技球を内側斜め方向に方向を変換してから、排出するものである。この構成により、前述した発射ハンドル25(図1参照)の回動リング24(図1参照)を回動すれば発射制御基板34a(図2参照)により駆動される発射装置34(図2参照)が駆動されて上皿11上の遊技球がガイドレールを介して遊技盤22上に発射される。発射された遊技球が各種入賞口59,60等に入賞すれば遊技球は盤面裏面にセーフ球として取り込まれ、入賞しなければアウト口68を介してアウト球として同様に遊技盤22の盤面裏面に取り込まれる構成である。その他、大入賞口54に、普通図柄保留記憶用LED90が配置されている。
続いて前述したパチンコ機1の電気的構成を図4のブロック図を用いて説明する。パチンコ機1の電気回路は、図示する通り、前述した主制御基板30、払出制御基板40、図柄表示装置41、発射制御基板34a、電源基板31、ランプ制御基板69及び音声制御基板75等から構成されている。なお、以下図に示す本発明で使用するブロック図には、あまり関係のない、制御基板、あるいは、制御基板と制御基板の間に設ける中継基板、信号を送信する線を省略しているが、それらが存在しないというわけではない。中継基板を設けることで、各々の制御基板の取付、取り外しが容易に行えるほか、配線が整理されるので、本来不必要な線(不正に利用する線)が設けられていた場合、直ちに発見できるようになる。
主制御基板30は、遊技制御プログラムを記憶したROM、演算等を行うCPU、演算等の作業領域として働くRAM等を内蔵した8ビットワンチップマイコンを中心とした論理演算回路として構成され、この他各基板又は各種スイッチ類および各種アクチュエータ類との入出力を行うための外部入出力回路も設けられている。主制御基板30は、特別図柄始動口52aに入賞して、特別図柄始動口スイッチ52bの始動検出信号が入力されると、大当り判定用乱数と大当り図柄決定用乱数、リーチ決定用乱数、変動パターン決定用乱数をカウンタから取得し、前記各種乱数を保留データとしてRAMの保留記憶エリアに記憶する。保留データの個数が1増えたことはランプ制御基板69に送られて特別図柄保留記憶用LED57a〜57dのうち1個が左詰めに追加点灯される。保留記憶エリアに記憶された保留データに対して、大当りしているか否かの判定が行われる。大当り判定は保留データに格納されてから最も時間が経過しているものを対象に行われ、その保留データは大当り判定に伴って保留エリアから大当り判定用の一時記憶に移されて保留記憶エリアからは消去される。大当り判定では保留データの大当り判定用乱数が判定テーブルに記録されている当り値のいずれかと一致すれば大当り、そうでなければ、外れと判定する。なお、大当り判定は当り値の個数が少ない通常テーブルと同個数が多い確率変動テーブルとを切り換え使用(確率変動)する。大当り判定で大当りと判定されたなら、保留データ中の大当り図柄決定用乱数に基づいて大当り図柄を決定し、保留データ中の変動パターン決定用乱数を変動パターンテーブルと照合して変動時間を決定する。外れのときは、図柄変動開始時に外れ図柄決定用乱数を別途カウンタから取得し、該外れ図柄決定用乱数に基づいて停止図柄を決定し、リーチ用決定乱数及び変動パターン決定用乱数を変動パターンテーブルと照合して特別図柄52の変動時間を決定する。詳細は後述する。なお、変動時間の決定は上記例に限定されるものではない。
主制御基板30の入力側には、満タンスイッチ71、玉切れスイッチ72、特別図柄始動口スイッチ52b、普通図柄作動口スイッチ55a、56a、Vスイッチ(VSW)54a、カウントスイッチ54b、賞球センサ83、各種入賞口スイッチ59a、60a等が接続されている。また、主制御基板30の出力側には、払出制御基板40、図柄制御基板41b、大入賞口ソレノイド54c、Vソレノイド54d、普通役物ソレノイド52c、ランプ制御基板69、音声制御基板75、試験信号端子81および盤用外部接続端子87等が接続されている。また、盤用外部接続端子87はホールメインコンピュータ80と接続され、主制御基板30から出力された情報をホールメインコンピュータ80へと出力している。
満タンスイッチ71は下皿23内、玉切れスイッチ72は球タンク27内、特別図柄始動口スイッチ52bは特別図柄始動口52a内、普通図柄作動口スイッチ55a、56aは普通図柄作動口55、56内、Vスイッチ54aは大入賞口54内、同じくカウントスイッチ54bは大入賞口54内、賞球センサ83は払出装置29内の賞球モータ40bの下方、各種入賞口スイッチ59a、60aは各種入賞口59、60内に、各々取り付けられている。
ここで、満タンスイッチ71は下皿23内に遊技球が満タン状態になったことを、玉切れスイッチ72は球タンク27内に遊技球が存在しないことを、特別図柄始動口スイッチ52bは特別図柄始動口52aに入球したことを、普通図柄作動口スイッチ55a、56aは普通図柄作動口55、56に入球したことを、Vスイッチ54aは遊技球が大入賞口54内の特定領域を通過したことを、カウントスイッチ54bは大入賞口54内に入賞する全ての遊技球を、賞球センサ83は賞球モータ40bにより上皿11に排出される遊技球を、各種入賞口スイッチ59a、60aは入賞口59、60に入賞したことを、各々検出するためのものである。
また、主制御基板30の出力側に接続された大入賞口ソレノイド54cは大入賞口54内、Vソレノイド54dは大入賞口54内、普通役物ソレノイド52cは特別図柄始動口52a内に設けられ、それぞれ、大入賞口54、Vソレノイド54dは大入賞口54内の特別領域、普通役物ソレノイド52cは特別図柄始動口(普通電動役物)52aの各々の開閉に使用されるものである。
た一対の可動翼片の開閉に使用されるものである。
電源基板31は、前記各制御基板に電源を供給するものであり、電源投入時に各制御基板へ初期動作を行わせるためのリセット信号を送る構成を備えている。また電源基板31には、24ボルトの電圧を供給するための、AC24V電源79が備えられている。
発射制御基板34aは、遊技者が操作する発射ハンドル25の回動量に応じて発射モータ51bを駆動制御するものであり、その他遊技者が発射停止スイッチ25bを押下したとき遊技球の発射を停止させたり、発射ハンドル25に内蔵されたタッチスイッチ25cがオン状態のときタッチランプを点灯させるためのものである。ここで、タッチスイッチ25cは発射ハンドル25に内蔵され、遊技者が発射ハンドル25に触れていることを検知するためのもので、検知情報は発射制御基板34aに入力される。なお、発射停止スイッチ25bは、従来より発射ハンドル25に設けられているスイッチであり、本発明と深い関係は無い。
払出制御基板40は、出力側に球貸ソレノイド40a、賞球モータ40b、枠用外部接続端子73、発射制御基板34aが接続され、入力側に球貸しセンサー40cが接続されている。またプリペイドカードユニット4およびCR精算表示装置74が双方向通信可能に接続されている。
払出制御基板40は、主制御基板30からの指令コマンドや球貸しセンサ40cからの入力信号に従って球貸しソレノイド40a、或いは賞球モータ40bを駆動制御して入賞があった場合に遊技者に賞球としての遊技球を払い出すと共に、前述したプリペイドカードユニット4およびCR精算表示装置74等も制御するものであり、マイクロコンピュータを用いた論理演算回路として構成しても良いし、ディスクリートな回路として構成しても良い。CR精算表示装置74は、前述した下皿23の貸出釦12、精算釦13および残高表示部14等と接続されたものである。
払出制御基板40は主制御基板30からの指令に従って遊技球を払い出すが、入賞に対応した遊技球が払い出されているか否かの検知は主制御基板30で行われる。この遊技球が払い出されているか否かの検知は、主制御基板30および払出制御基板40の双方で行っても良い。
図柄表示装置41は、LCD41aを駆動制御する図柄制御基板41b等で構成されている。図柄制御基板41bは、32ビットワンチップマイコンを中心とした論理演算回路として構成されている。図柄制御基板41bの出力側にはランプ制御基板69および音声制御基板75が接続されている。
ランプ制御基板69は主として発光(LE)素子制御部を含む、トランジスタ等の駆動素子から構成されており、主制御基板30からの指令を受けて、特別図柄保留記憶用LED57a〜57d、普通図柄保留記憶用LED90、普通図柄表示装置50、賞球および貸球の払出表示、当り表示、球不足表示およびエラー表示等を行う各種ランプ84、各種LED85等を点灯報知させるためのものである。また、音声制御基板75は音源ICおよびアンプ等から構成されており、主制御基板30の指令を受けてスピーカ70を駆動制御するためのものである。
枠用外部接続端子73は、出力側にホールメインコンピュータ80、入力側には扉開放スイッチ86が接続され、払出制御基板40から出力された情報をホールメインコンピュータ80へ出力している。
以上説明した回路構成を有するパチンコ機1の主制御基板30内の8ビットワンチップマイコン(以下、単に「マイコン」と呼ぶ。)が実行する処理を図5に示すフローチャートに従って説明することにする。
図5に示すフローチャートは、主制御基板30のマイコンにより実行されるメイン処理を表したものであり、約2ms毎のハードウェア割り込みにより定期的に実行される処理である。以後、ステップをSと略記することとする。S100〜S200までの各処理は割り込み処理において1回だけ実行される処理であって「本処理」と称し、この本処理を実行して余った時間内に時間の許す限り繰り返し実行されるステップS210及びS220の処理を「残余処理」と称する。
マイコンによるハードウェア割り込みが実行されると、まず正常割り込みであるか否かが判定される(S100)。この判定処理は、メモリとしてのRAMの所定領域の値が所定値であるか否かを判定することにより行われ、マイコンにより実行される処理が本処理に移行したとき、通常の処理を実行して良いのか否かを判定するためのものである。
S100で否定判定なら、前記メモリの所定領域に所定値を書き込み、特別図柄52及び普通図柄を初期図柄とする等のメモリの作業領域への各初期値の書き込み、即ち初期設定が為され(S110)、残余処理に移行する。
S100で肯定判定なら、まず初期乱数更新処理が実行される(S120)。この処理は、初期乱数の値をこの処理を実行する毎に+1とするインクリメント処理であり、この処理実行前の初期乱数の値に+1とするが、この処理を実行する前の乱数値が最大値である「329」のときには次回の処理で初期値である「0」に戻り、「0」〜「329」までの330個の整数を繰り返し昇順に作成する。
S120に続く当否乱数更新処理(S130)は、初期乱数更新処理と同様に処理を実行する毎に+1とするインクリメント処理である。
大当り図柄乱数更新処理(S140)は、「0」〜「14」の15個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理毎に+1とされ最大値を超えると初期値である「0」に戻る。15個の各乱数値「0」〜「14」は、画面上に表示される3桁同一の「111」、「222」、「333」、「444」、「555」、「666」、「777」、「888」、「999」、[AAA¨、「BBB」、「CCC」、「DDD」、「EEE」、「FFF」に各々対応する。
外れ図柄乱数更新処理(S150)は、左図柄用乱数、中図柄用乱数及び右図柄用乱数から構成され、大当りでないときの外れ図柄として使用される。左図柄用乱数は、「0」〜「14」の15個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理毎に+1とされ最大値を超えると初期値である「0」に戻る。中図柄用乱数は、「0」〜「14」の15個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、左図柄用乱数が「0」に戻るときに本処理毎に+1とされ最大値を超えると「0」に戻る。右図柄用乱数は、「0」〜「14」の15個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、中図柄用乱数が「0」に戻るときに本処理毎に+1とされ最大値を超えると「0」に戻る。
普通図柄乱数更新処理(ステップS160)は、「0」〜「6」の7個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理毎に+1とされ最大値を超えると初期値である「0」に戻る。
前述した各乱数更新処理(S120〜S160)により、初期乱数、当否乱数、大当り図柄乱数、外れ図柄乱数及び普通図柄乱数が各々更新されるが、続く処理(S170)ではパチンコ機1に設けられ主制御基板30に接続された各スイッチ類の入力処理が実行される。前述した満タンスイッチ71、玉切れスイッチ72、タッチスイッチ25c、特別図柄始動口スイッチ52b、普通図柄作動口スイッチ55a、56a、賞球センサ83、カウントスイッチ54b、Vスイッチ54a、その他の各種入賞口59、60に設けられた各種入賞口スイッチ59a、60a等の各スイッチの作動状況をチェックする処理が実行される。
この入賞確認処理(S170)により特別図柄始動口スイッチ52bに入力がある場合には、特別図柄始動口52aに遊技球が入賞したときであり、この割り込み処理時の前記当否乱数の値が抽出され当否判定値と比較される(S180)。
実施形態1のパチンコ機1は、ハーフスペックの仕様を採用し、大きく遊技状態を分けると、通常状態、特別図柄及び/又は普通図柄の変動時間短縮状態、大当り確率が高い確率変動状態、大当り状態の4つの状態がある。(1)通常状態において、通常図柄で大当りした場合には大当り遊技後、通常状態に戻り、通常状態において、確率変動図柄で大当りした場合には大当り遊技後、確率変動状態になる。(2)確率変動状態において、通常図柄で大当りした場合には大当り遊技後、時短状態になる。(3)時短状態中に通常図柄で大当りした場合には大当り遊技後、通常状態になる。(4)確率変動状態時、時短状態時に確率変動図柄で大当りした場合には大当り遊技終了後、確率状態になる。また、確率変動状態は、次の大当りが発生するまで確率変動状態が継続するが、時短状態は、抽選を特定回数(例えば100回)行ったら、大当りが発生しなくても通常状態になるという仕様になっている。
尚、通常確率時では当否判定値は「1」であり、確率変動状態時には「1」、「3」、「5」、「7」、「9」、「11」であり、前述した当否判定処理(S180)では大当りしたときの状態によって、当否判定を採用するテーブルが異なる。抽出された当否乱数の値が当否判定値と一致して大当りとなる確率は、通常確率時には1/330であり、確率変動状態時には1/55(=6/330)となる。この大当りを発生させる確率が低確率状態から確率変動状態に移行するのは、大当りが発生するときの7/15の確率で確率変動状態に移行する。そして、確率変動状態中において、再び大当りを発生させたときの大当り図柄が確率変動図柄であれば更に確率変動状態が継続する。
前述した図5に示す当否判定処理(S180)が終了すると、続いて発射不能状態解除処理(S190)が実行される。発射不能状態解除処理とは、後述する解除スイッチ82の入力により、発射不能状態を解除する処理である。
続く各入出力処理(S200)において、主制御基板30は、遊技の進行に応じて図柄表示装置41、払出制御基板40、発射制御基板34a、ランプ制御基板69、音声制御基板75、大入賞口ソレノイド54c等の各種ソレノイドに対して各々入出力処理を実行する。即ち、前記各入賞確認処理(S170)により遊技盤22上の各入賞口に球の入賞があることが検知されたときには賞球としての球を払い出すべく払出制御基板40に賞球データを出力する処理を、遊技状態に対応したサウンドデータを音声制御基板75に出力する処理を、パチンコ機1に異常があるときにはエラー中であることを報知すべく図柄制御基板41bにエラー信号を出力する処理を、更には、大当り発生時には大当り処理等を、各々実行する。
前述した本処理に続く残余処理は、外れ図柄乱数更新処理(S210)及び初期乱数更新処理(S220)から構成されるが、各々前述したステップS150及びステップS120と概ね同じ処理である。この2つの処理は無限ループを形成し、次の割り込みが実行されるまで時間の許される限り繰り返し実行される。
前述したステップS100〜S200までの本処理を実行するのに必要とされる時間は、大当り処理を実行するか否か、特別図柄52の表示態様の相違等により割り込み毎に異なる。この結果、残余処理を実行する回数も割り込み毎に異なり、図5に示された割り込み処理が1回実行されることにより外れ図柄乱数及び初期乱数の更新される(加算される)値も一律では無くなる。これにより、初期乱数及び外れ図柄乱数が当否乱数と同期する可能性は無くなる。尚、実施形態1においては、当否乱数の更新は初期乱数の値により変更される構成なので同期の虞は全くない。また、前述した普通図柄乱数更新処理(S160)も残余処理内において実行するよう構成しても良い。
図6は、実施形態1における主制御基板30により行われる図5のS170により行われる入賞確認処理時に行われる入力チェック処理を表したフローチャートである。入力チェック処理とは、主制御基板30に内蔵されているRAMの保留記憶エリアに記憶されている保留データの個数が上限個数に達していない限り、特別図柄始動口52aに入球した際に取得した各種乱数を前記保留データに格納する処理である。なお前記保留データの上限個数は4個である。
入力チェック処理が開始されると、特別図柄始動口52aに入賞したか否か判定される(S300)。ここで否定判定ならリターンに抜け、肯定判定なら保留データが上限個数の4個格納されているか否か判定される(S310)。ここで肯定判定ならリターンに抜け、否定判定なら、S300において特別図柄始動口52aに入賞した際に取得した乱数を保留データ内に記憶して(S320)、リターンに抜ける。
図7は、実施形態1における特別図柄52と擬似図柄58の対応関係を表した図である。擬似図柄58とは大当り遊技中の再抽選、図柄の形状が変化した状態での確定停止など、特別図柄52では表現できない演出を行う場合に用いられる。擬似図柄58は特別図柄52の背景の一部として制御されており、特別図柄52が保留データの大当り図柄判定用乱数、外れ図柄決定用乱数、リーチ決定用乱数、変動パターン決定用乱数等を参照して変動内容を決定されるのに対して、該特別図柄52に係わる擬似図柄58は、前記特別図柄52の大当り図柄決定用乱数、外れ図柄決定用乱数、変動パターン決定用乱数を参照することにより変動内容が決定される。通常、特別図柄52と擬似図柄58を使用する場合、特別図柄52は小さく表示するなどして遊技者に視認困難にし、擬似図柄58は大きく表示する。つまり、遊技者は擬似図柄58で当否判定の結果や確率変動か通常か、等を認識することになる。たとえば図7に示すように、通常大当り1で大当りした場合、特別図柄52はAを示すが、遊技者にとっては認識困難なので、擬似図柄58「000」で通常図柄で大当りしたことを判断することになる。また、確変大当り1で大当りした場合、特別図柄52はBを示すが、遊技者にとっては認識困難なので、擬似図柄58「111」で確率変動図柄で大当りしたことを判断することになる。以下、通常大当り2〜5、確変大当り2〜5についても、同様であるので、説明は省略する。外れ(全て)を示す場合、特別図柄52は―を表示し、擬似図柄58で上記組合せ以外の図柄を表示するようになっている。なお、実施形態1では、図柄御基板41bが特別図柄52、擬似図柄58共に制御することになっているが、主制御基板30で特別図柄52を制御して、図柄制御基板41bで擬似図柄58を制御する構成としても良い。
図8は、実施形態1における遊技球を発射不能状態にする為の信号の流れを詳細に表したブロック図である。
実施形態1では、遊技球を発射不能状態にするか否かを切替え可能な切替スイッチ78と、前記発射不能状態を解除する解除スイッチ82と、を電源基板31に備えている。切替スイッチ78を発射不能状態にするように切替えると、電源基板31から主制御基板30に発射不能状態にする旨を示す(1)の切替信号を出力し続ける構成にし、主制御基板30は、大当り遊技中に発射不能状態にする旨を示す(1)に示す切替信号が入力されているか否か判断し、入力されていた場合には、大当り遊技中又は大当り遊技終了後に、発射制御基板34aに、前記発射不能状態にする旨を示す(5)に示す発射停止信号を払出制御基板40を介して発射制御基板34aに出力する遊技球発射不能化信号処理を行うものである。
解除スイッチ82を発射不能状態を解除するように切替えた場合、発射不能状態を解除する旨を示す(8)の解除信号が出力される。主制御基板30は、(8)の解除信号が受信されたことを検知すると、払出制御基板40を介して発射制御基板34aへ出力される(5)の発射停止信号を停止する。なお、以下の同様なブロック図に示す矢印線は信号を表し、矢印の付いてない線は電源供給線を表す。以後に表すブロック図での、(1)に示す矢印は切替スイッチ78の状態を表す切替信号、(5)は発射停止を表す発射停止信号とする。なお、電源の方向は全て電源基板31から各制御基板に送られる構成となっている。
実施形態1により、切替スイッチ82の入力により発射不能状態時に発射ハンドル25に触れても遊技球の発射が出来ないようにすることで、ラッキーナンバー制の遊技店での遊技球の発射停止条件を満たした遊技者が、遊技を続けるといった不正を未然に防ぐことが出来る。
(実施形態2)
図9〜図18を参照して実施形態2の弾球遊技機について説明する。
実施形態2では電源基板131に特定図柄(交換ナンバー)を設定するための設定スイッチ188を設けた構成となっており、実施形態1に係る図中の符号を100番台に置き換え、実施形態1と同様の構成部分についてはその説明を援用する。
図9では実施形態2における電源基板131について説明する。
実施形態2では、設定スイッチ188を電源基板131に設けた構成で、図9に示す通り設定スイッチ188a、設定スイッチ188b、設定スイッチ188cの3つのスイッチから構成される設定スイッチ188を設けている。設定スイッチ188aをON状態に切替えることにより、擬似図柄158の大当り図柄「444」の図柄で発射停止とする。設定スイッチ188bをON状態に切替えることにより、「444」、「666」の図柄で発射停止とする。設定スイッチ188cをON状態に切替えることにより、「222」、「444」、「666」の図柄で発射停止とする。これにより、交換ナンバーとすることが出来、該交換ナンバー(アンラッキーナンバー)での大当り遊技中又は大当り遊技終了後に発射不能状態になるように設定することが出来る。また、OFF状態にした設定スイッチ188に対応する大当り図柄のみを交換ナンバーとして設定する構成としても良い。例えば、設定スイッチ188 deg;yび188cがON状態で、設定スイッチ188bをOFF状態に設定する場合、擬似図柄158の大当り図柄「444」、「666」が交換ナンバーに設定される。
また、電源基板131の設定スイッチ188a〜188cの下部には、解除スイッチ182、切替スイッチ178、状態報知LED189、コネクタ190aが設置されている。設定スイッチ188a〜188cの上部には、電源スイッチ191、コネクタ190b主制御基板30のRAMをクリアするためのRAMクリアスイッチ192が設置されている。電源スイッチ191をON状態に切替えると、電源基板131はコネクタ190a、コネクタ190bを介して主制御基板130、図柄制御基板141bなどに電源を供給する構成となっている。なお、解除スイッチ182の配置場所については、複数場所が考えられるが、切替スイッチ178、設定スイッチ188、解除スイッチ182と同じ制御基板に設けたほうが、操作する人が分かり易いほか制御も複雑化しない。状態報知LED189は、発射不能状態時には点灯するようになっており、発射不能状態が解除されれば消える。状態報知LED189は、実施形態2のように解除スイッチ182が設けられている基板と同じ基板に設けられている構成が好ましい。解除スイッチ182を操作する人が報知ランプを見ることで、解除スイッチ182から手を放すタイミングが分かるし、1回押して発射不能状態が解除されなかった場合でも、直ちに気が付くためである。他の例としては、設定スイッチ188a〜188cが2つの状態に切り替わる構成において(ON、OFFの構成も含まれる)、設定スイッチ188aを1(ON)にしたときに「444」の図柄で発射が不能状態とされ、2(OFF)の状態にしたときには「444」「666」の図柄で発射が不能状態とされる構成としてもよい。
図10は実施形態2における発射不能状態にする為の信号の流れを詳細に表したブロック図である。実施形態2では、複数種類の大当りのうちの特定図柄を設定できる設定スイッチ188a〜188cを図9に示したように電源基板131に設け、設定スイッチが入力されている場合は、電源基板131から主制御基板130に前記設定した内容を示す(2)の設定スイッチ信号を出力し続ける。主制御基板130は発射制御基板134aに発射不能状態にする旨を示す(5)の発射停止信号を出力する遊技球発射不能を行うか否かの判断を、設定スイッチ188a〜188c入力による(2)に示す設定スイッチ信号の入力状態と切替スイッチ178の入力による(1)の切替信号の入力状態と、大当りしたときの遊技状態(遊技状態が確率変動か否か、図18のS1200参照)で判断するよう構成されている。なお、大当りしたときの遊技状態に限らず、大当り直後の遊技状態で判断する構成としても良い。切替スイッチ178及び解除スイッチ182の信号は、実施形態1と同様にそれぞれ(1)、(8)の信号で電源基板131から主制御基板130に出力される。なお、以後表すブロック図での(2)は設定スイッチ188の状態を表す信号とする。
次に挙げる図11、図12は、実施形態2における信号の入力状態を示すタイミングチャートである。
まず図11を説明する。切替スイッチ178がOFF状態の場合、設定スイッチ188a〜188cのいずれかがON状態となっていても、設定スイッチ188a〜188cの信号は出力(ON)されない構成になっている。例えば、図11(a)に示す時点で示す通り、設定スイッチ188cがON状態になっているが切替スイッチ178はOFF状態であるので、設定スイッチ信号は出力(オン)されない。図11(f)(g)(h)も同様である。このような構成にすることで、誤動作で設定スイッチ188a〜188cのいずれかをON状態にしてしまっても、大当り終了後の不必要な遊技球の発射停止を防止することができる。
また、いずれかの設定スイッチ信号が既に出力されていた場合には、既に出力されている信号以外に対応する設定スイッチをONにしてもONにした設定スイッチに対応する信号は出力されない構成である。例えば図11(c)に示す時点で、設定スイッチ188aがON状態になるが、既に設定スイッチ188cの信号が出力されているので設定スイッチ188aの信号は出力されない。このような構成にすることで、誤動作による問題やエラーの発生が防止できる。切替スイッチ178がONとなる時点で1つのスイッチのON状態を優先するからである。このような構成にすることで、誤動作による問題やエラーの発生が防止できる。
図11の変更例を説明する。図11の構成では電源基板131において切替スイッチ178がオン状態でなければ、設定スイッチ188a〜188cがオン状態であっても設定スイッチ信号が出力されない構成になっているが、これに限定されるわけではなく、信号を出力する構成として、主制御基板30が無効であると判断する構成にしてもよい。図11の構成では切替スイッチ178がON状態にされたときに、複数の設定スイッチがオン状態のとき、早くオン状態となる設定スイッチの信号しか出力しない構成とし、異なる設定スイッチ188a〜188cが同時にON状態になっている場合には、両方の信号を出力しない構成となっているが、複数の設定スイッチ188がON状態となっている場合にも、ON状態になっている信号を全て出力し、主制御基板130が早く出力された方の信号をもとに発射不能状態にするか否か判断する構成としたり、エラーであると判断する構成でも良い。なお、予め、設定スイッチ188a〜188cに優先順位をつけておき、主制御基板130はそれをもとに、どの信号を出力するか否かの判断をする構成としても良い。たとえば、設定スイッチ188a〜188cの全ての信号がON状態で出力されていた場合には、その各々のスイッチの入力のタイミングに関わらず、設定スイッチ188cの信号を最優先して、擬似図柄158「222」、「444」、「666」が交換ナンバーとして設定されることなどが挙げられる。
図12のタイミングチャートでは、(j)〜(k)で示している通り、発射可能状態時に解除スイッチ182を押した場合、解除スイッチ信号が出力されるが、発射可能中の状態は何ら変化しない。状態報知LED189も何も変化しないようになっている。しかし、(l)で示すように発射制御基板134aが発射可能状態から発射不能状態に変化すると、これに対応して、状態報知LED189が点灯する。発射不能中の期間は状態報知LED189を常に点灯する構成が望ましい。そして、発射不能状態のときに解除スイッチ182を、(m)〜(n)の期間が示すとおり、OFF状態からON状態にするとき、解除スイッチ信号が出力されて、発射不能状態から発射可能状態に変化する構成である。
図13は実施形態2における主制御基板130により行われる発射不能状態解除処理を表したフローチャートである。発射不能状態解除処理とは、発射不能状態時に解除スイッチ182の入力により、該発射不能状態を解除する図5のS190で行われる処理である。
発射不能状態解除処理が開始されると、発射不能状態か否か判定される(S400)。ここで肯定判定なら、解除スイッチ182の入力により出力される図10に示した(8)に示す信号を検知しているか否か判定する(S410)。ここで肯定判定なら、発射不能解除処理を行う(S420)。S400、S410で否定判定、又はS420の処理を終えるとリターンに抜ける。発射不能解除処理とは、遊技球を発射できるようにすることは勿論であるが、遊技者に分からせるために液晶表示画面、ランプ、音声などで報知したり、状態報知LED189(ランプ)の制御(命令を含む)も行う処理である。
図14は実施形態2における主制御基板130により行われる当否判定処理を表したフローチャートである。当否判定処理とは、格納されてから最も時間が経過している保留データが大当りしているか判定して、該判定に対応した大当り図柄、変動パターンを決定し、変動開始コマンドを送信する処理である。当否判定処理が開始されると、条件装置作動中か否か判定される(S500)。条件装置作動中か否か判定することで、現在大当り中か否かを判定することが出来る。条件装置が作動中なら、現在大当り中ということである。大当り中とは、大当り遊技期間に限らず、大当り開始インターバル中、大当り終了インターバル中を含む。S500にて否定判定なら、特別図柄152が変動中か否か判定される(S510)。ここで否定判定なら、特別図柄152の確定図柄が表示中か否か判定される(S520)。ここで否定判定なら、保留データが格納されているか否か判定される(S530)。ここで肯定判定なら、確率変動フラグが立っている状態であるか否か判定する(S540)。ここで否定判定なら、通常テーブルを採用して(S550)、肯定判定なら確率変動テーブルを採用する(S560)。S550、又はS560の処理を終えると、採用したテーブルから、S530にて判定した保留データのうち、格納されてから最も時間が経過しているものが大当りしているか否かを判定する(S570)。ここで肯定判定なら、S570にて判定した保留データに対応した大当り図柄を決定し(S580)、変動パターンを決定する(S590)。S570で否定判定なら、S570にて判定した保留データに対応した外れ図柄を決定し(S600)、変動パターンを決定する(S610)。S590、S610の処理を終えると、変動開始コマンドを送信する処理を行う(S620)。S500において肯定判定であるとき、S530において否定判定であるとき、又はS620の処理を終えると後述する特別遊技処理を行う。なお、S620において、主制御基板130で特別図柄152を制御して、図柄制御基板141bで擬似図柄158を制御する場合には、主制御基板130が図柄制御基板141bに変動開始コマンドを送ると共に主制御基板130は特別図柄152の変動開始も行う。
次に示す図15は、前述した図14での当否判定処理の特別図柄152が変動中か否かの判定(S510)において、肯定判定であった場合に主制御基板130により行われるフローチャートである。このフローチャートでは、特別図柄152の図柄変動時間が終了した場合に、特別図柄152が大当りの組み合わせか否かを判定し、大当りの組み合わせであると判定されて、発射不能状態であった場合には、発射不能状態を解除し、条件装置の作動を開始する処理を行う。特別図柄152が大当りの組み合わせではないと判定された場合は、現在、時短状態か否か判定し、時短状態と判断された場合は、残り時短回数から減算する処理を行う。なお、減算される前の大当り終了後の定められた時短回数は100〜150回とする構成が望ましい。
前述した当否判定処理の特別図柄152が変動中か否かの判定(S510)において、肯定判定であると、特別図柄152の変動時間が経過しているか否か判定する(S700)。S700で肯定判定なら、特別図柄152を停止するコマンドを送信する(S710)。S620と同様に、主制御基板130が特別図柄152を制御して図柄制御基板141bが擬似図柄158を制御する構成の場合には、主制御基板130が図柄制御基板141bに停止コマンドを送信するとともに特別図柄152の変動も停止させる。S710において停止する特別図柄152が大当りの組み合わせか否か判定する(S720)。ここで肯定判定なら、発射不能状態か否か判定する(S730)。S730において肯定判定なら発射不能状態解除処理を行う(S740)。S730において否定判定である場合、又はS740の処理を終えると、確定図柄表示設定を行い(S750)、条件装置作動開始処理を行う(S760)。S760の処理を終えると、確率変動フラグが立っている状態か否か判定される(S770)。ここで肯定判定なら、確率変動フラグの終了処理を行い(S780)、S770において否定判定なら、時短フラグが立っているか否か判定する(S790)。ここで肯定判定なら時短フラグの終了処理を行う(S800)。S720において否定判定であると、確定図柄表示設定を行い(S810)、時短フラグが立っているか否か判定する(S820)。ここで肯定判定なら、時短回数をマイナス1した数を残り時短回数として(S830)、時短回数が0になっているか否か判定する(S840)。ここで肯定判定なら、時短フラグの終了処理を行う(S850)。S700、S790、S820、S840において否定判定である場合、S780、S800、又はS850の処理を終えると後述する特別遊技処理を行う。
実施形態2において、例えば、通常状態時において交換ナンバーで大当りした場合に、大当り終了後、一旦、遊技球の発射が不可能になるのであるが、普通は、大当り中は保留記憶は変動しないため、大当り終了後は、保留記憶内は上限個数の4個に達している。その保留記憶内に大当り値を取得したものがあった場合に、大当りになっても遊技球の発射ができないと、遊技者にとって大きな損失になる。そこで、このフローチャートに示したS730、S740の処理を行うことで、発射不能状態時でも大当り終了後の保留記憶内に大当りがあった場合には、該保留の変動の確定時に遊技球の発射が可能になるようになっている。つまり、遊技者に大きな損失を与えることが無いようになっている。この処理は、図柄が確定する寸前であるので、遊技者には、その変動で大当りするか否かを発射できるか否かで判断することは難しいようになっている。つまり、遊技者は図柄が確定するまで、期待感を膨らませることになる。そうすることで、大当り予告になる。遊技者は、本来は発射停止になるはずなのに、遊技球の発射ができるので、この変動で大当りすることが分かり嬉しさが倍増する。
次に示す図16は、前述した図14の当否判定処理の特別図柄152の確定図柄が表示中か否かの判定(S520)において、肯定判定であった場合に主制御基板130により行われるフローチャートである。このフローチャートは、特別図柄152の確定図柄が表示中の場合に、特別図柄152の確定図柄の表示を終了させる処理を行うものである。前述した当否判定処理のS520の判定において、肯定判定であると、特別図柄152の確定図柄の表示時間が終了したか否か判定する(S900)。ここで肯定判定なら、特別図柄152の確定図柄表示終了処理を行う(S910)。S900において否定判定、又はS910の処理を終えたら、後述する特別遊技処理を行う。
次に示す図17は、主制御基板130により行われる前述した特別遊技処理を示したフローチャートである。特別遊技処理とは、大当り遊技が開始されたときに大当りした図柄及び大当りした状態の記憶をする処理を行い、大当りの停止条件を満たしていた場合には、大当りを終了させる処理を行う。
特別遊技処理が開始されると、条件装置作動中か否か判定される(S1000)。ここで肯定判定なら大入賞口154が開放中か否か判定される(S1010)。ここで否定判定なら、大当り開始演出中か否か判定する(S1020)。ここで否定判定なら、大当りのインターバル中か否か判定される(S1030)。ここで否定判定なら、大当り終了演出中か否か判定して(S1040)、否定判定なら大当りした特別図柄152及び大当りしたときの遊技状態の記憶をする処理を行い(S1050)、続いて大当り開始演出処理を行う(S1060)。S1010において、肯定判定なら、大入賞口154に10個入賞したか否か判定され(S1070)、ここで否定判定なら大入賞口154の開放時間が終了したか否か判定される(S1080)。S1070、又はS1080において肯定判定なら、大入賞口154閉鎖処理を行い(S1090)、続いて、大入賞口154閉鎖処理を行ったときのラウンドが、大当りの最終ラウンドであるか否か判定する(S1100)。ここで否定判定なら特定領域を通過していたか否か判定され(S1110)、ここで肯定判定なら大当りインターバル処理を行う(S1120)。S1100において肯定判定、又はS1110において否定判定であるなら、大当り終了演出処理を行い(S1130)、続いて条件装置停止処理を行い(S1140)、大当りした特別図柄152は確率変動図柄か否か判定される(S1150)。ここで肯定判定なら、確率変動フラグ作動処理を行う(S1160)。S1020、S1030、又はS1040において肯定判定であった場合、S1000、又はS1080において否定判定であった場合、S1120、又はS1160の処理を終えるとリターンに抜ける。このフローチャートのS1050にて大当り図柄を記憶することにより、後述する図18のフローチャートで発射停止処理を行う前に交換ナンバーで大当りしたか否かを判定することができる。
次に示す図18のフローチャートは、前述した特典遊技処理の大当りした図柄は確率変動図柄か否かの判定(S1150)において、否定判定である場合に主制御基板130により行われる処理である。
このフローチャートでは、大当り遊技終了後に通常状態に突入すると判断した場合で、切替スイッチ178及び設定スイッチ188が入力されていて、且つ大当り図柄が設定スイッチ188により設定されている特定図柄であったときは、主制御基板130が遊技球発射不能を行い、発射不能状態にする処理である。前述した特典遊技処理のS1150の判定において、否定判定であるなら、大当り抽選したときの遊技状態は確率変動状態か否か判定する(S1200)。ここで肯定判定なら、時短フラグ作動処理を行い(S1210)、否定判定なら切替スイッチ178の図10に示した(1)の切替信号が入力されているか否か判定される(S1220)。ここで肯定判定なら、設定スイッチ188の図10に示した(2)の設定スイッチ信号が主制御基板130に入力されているか否か判定される(S1230)。ここで肯定判定なら、設定スイッチ188a〜188cのうち、どの種類の信号が入力されている否かを判定する(S1240)。
S1240の判定において、設定スイッチ188の信号の種類が設定スイッチ188aと判定されたなら、擬似図柄158の大当り図柄「444」に対応した特別図柄152の大当り図柄「E」か否か判定される(S1250)。S1240の判定において、設定スイッチ188の信号の種類が設定スイッチ188bと判定されたなら、擬似図柄158の大当り図柄「444」、「666」に対応した特別図柄152の大当り図柄「E」か「G」か否か判定される(S1260)。S1240の判定において、設定スイッチ188の信号の種類が188cと判定されたなら、擬似図柄158の大当り図柄「444」、「666」、「888」に対応した特別図柄152の大当り図柄「E」、「G」、「I」か否か判定される(S1270)。S1230で否定判定、又はS1250、S1260、S1270の判定で肯定判定なら発射停止処理を行う(S1280)。S1250、S1260、S1270で否定判定、又はS1210、S1280の処理を終えると、リターンに抜ける。ここでの発射停止処理とは遊技球の発射を出来なくすることはもちろん、遊技者に発射出来ないことをわからせるために液晶表示画面やランプ、音声などで報知したりする構成も含まれる。S1230で否定判定の場合、即ち、設定スイッチ信号が入力されていなかったならば、S1280の処理を行う。大当り図柄が何であろうと(必ず通常図柄である)、大当り遊技終了後に発射停止状態とするようになっている。しかし、これに限るわけではなく、設定スイッチ信号が入力されていなかったら、大当り図柄が何であろうと発射停止状態にならないようにしてもよい。
実施形態2では大当り遊技中において、先に遊技状態を判断してから大当りした擬似図柄158が設定された交換ナンバーであるか否かの判断をする構成となっているが、先に大当りした図柄が設定された交換ナンバーであるか否か判断して、その後遊技状態を判定する構成としても良い。つまり、遊技状態に関係なく、大当りした図柄が設定された図柄なら、その時点で遊技球の発射を一旦停止する制御を行い、その後、遊技状態を判断して、大当り遊技終了後に確率変動状態、時短状態に突入すると判断したら、遊技球の発射の一旦停止を解除し、通常状態ならば、そのまま遊技球の発射停止を継続する。しかし、実施形態2に記載した構成のほうが、無駄な制御をしないでよいので好適である。
実施形態2によれば、図17及び図18に記載したように、切替スイッチ178、設定スイッチ188の状態だけでなく前記大当り遊技抽選を行ったときの遊技状態(遊技状態が確率変動か否か、図18、S1200参照)を見て大当り遊技後、一旦発射を出来なくするか否か決定しているので、確変や時短のように遊技者に有利な状態時に発射が出来なくなるということはない。また、いくら大当り遊技中に再抽選を行っても同様に問題は発生しない。
(実施形態3)
図19を参照して実施形態3の弾球遊技機について説明する。
実施形態3では、払出制御基板240が後述する第2判断の結果に応じて、遊技球発射不能を行うか否かの判断をする構成となっており、実施形態1に係る図中の符号を200番台に置き換え、実施形態1と同様の構成部分についてはその説明を援用する。
図19は実施形態3における発射不能状態にする為の信号の流れを詳細に表したブロック図である。実施形態3は、電源基板231に設けられた、遊技球を発射不能状態にするか否かを切替え可能な切替スイッチ278と、複数種類の大当りのうちの特定図柄を設定できる設定スイッチ288と、を備えている。発射制御基板234aに発射不能状態を解除する解除スイッチ282を備えている。
主制御基板230は、大当り遊技中に、切替スイッチ278の操作により電源基板231から送られてくる(1)に示す切替信号と、大当りしたときの遊技状態と、を参照して、大当り遊技中又は大当り終了後に発射不能状態にするか否かの第1判断(仮判断)をした場合、(3)に示す該第1判断結果信号を払出制御基板240に送信する。この信号には、どの図柄で大当りしたかを表す内容も含まれている。この信号が送信されてくる場合、払出制御基板240は主制御基板230から送られてくる(3)に示す第1判断結果信号と、電源基板231から入力される設定スイッチ288の(2)に示す設定スイッチ信号の内容とで、大当り遊技中に、一旦、発射不能状態にするか否かの第2判断を行い、該第2判断の結果で、発射不能状態にすると判断したら、大当り遊技中又は大当り遊技終了後に、払出制御基板240から発射制御基板234aに遊技球の発射を不能にする旨を示す(5)に示す発射停止信号を出力する。これにより、遊技球発射不能処理を行う構成である。
発射制御基板234aに(5)に示す発射停止信号が入力されて発射不能状態になると、発射制御基板234aは、発射モータ251bを動かないようにするとともに、主制御基板230に遊技球の発射停止が開始されたことを表す(6)の発射状態信号を出力する。(6)の発射状態信号は、遊技球の発射停止が開始されたこと或いは発射停止中であることを示す信号である。また発射不能状態が開始されたときだけ信号を送る構成でも、発射不能状態中は常に信号出力する構成でもどちらでもよい。また、この信号は必ず必要とするわけではないが、やはり遊技全体を司る主制御基板230には、現在が発射不能状態であることが分かっていたほうが良いので出力する構成が好ましい。解除スイッチ282は発射制御基板234aに設けられており、発射不能状態が開始されたとき(6)の発射状態信号を出力する構成ならば、解除スイッチ282が押された場合、主制御基板230にその旨が出力され、発射不能状態が解除される。また、発射不能状態中は(6)の発射状態信号が常に出力される構成にした場合には、解除スイッチ282を押したことで、(6)の発射状態信号の出力を停止する構成が好ましい。つまり、発射状態信号と解除信号の共有化(兼用)である。主制御基板230は(6)の発射状態信号が入力されなくなったら発射不能状態を解除するように制御するようになっている。
設定スイッチ288による交換ナンバーの設定は本来、多数ある遊技店のどこでも使用できるように細かい遊技球の発射停止条件の設定ができる構成が好ましい。しかし、主制御基板230にそのような設定内容を入力する構成であるとハイロウ信号だけで入力しなければならず、細かい設定は不可能である。そこで、本実施形態のように設定内容が払出制御基板240に入力される構成ならば、ハイロウ信号のみではなくコマンドなどで入力できるので、細かい設定も可能となる。払出制御基板240に設定内容が入力される構成ならば、不正を行われた際の被害が小さいことや、不正の早期発見などの効果が得られる他、払出制御基板240(及び/又は電源基板231)は枠側に設けられているので、盤面交換しても共有して設定スイッチ288に関するプログラムや部品が使用でき、余分な費用が発生しないですむ。なお、以後表すブロック図での、(3)は切替スイッチ278の状態と遊技状態とで判断した結果を表す第1判断結果信号(仮発射停止信号)、(6)は発射不能状態が開始されたこと、あるいは発射停止中であることを表す発射状態信号を示すこととする。
(実施形態3の変形例1)
次に図20を参照して実施形態3の変形例1の弾球遊技機について説明する。
実施形態3の変形例1では、設定スイッチ288を払出制御基板240に設け、払出制御基板240が第2判断において発射を停止すると判断した場合に、払出制御基板240が発射制御基板234aへの電源の供給を停止させる遊技球発射不能を行う構成となっており、実施形態3の図19に代えて図20を使用することとし、他の構成部分については、その説明を援用する。
図20は、実施形態3の変形例1における発射不能状態にする為の信号の流れを詳細に表したブロック図であり、図19との相違は、設定スイッチ288が払出制御基板240に設けられていて、電源基板231から直接、発射制御基板234aに電源を供給する構成ではなく、発射制御基板234aには電源基板231から払出制御基板240を介して、電源が供給される構成になっている点も異なる。そして、払出制御基板240が、大当り遊技中又は大当り遊技終了後に遊技球の発射を停止させると判断したら、払出制御基板240は発射制御基板234aへの電源供給を停止する。このように図19とは相違し、(5)に示す発射停止信号を出力することにより遊技球の発射を停止するのではなく、電源の供給を停止することにより遊技球の発射を停止する構成にすれば、発射制御基板234aにCPUなどを設けなくても済むわけである。解除スイッチ282も、図19と比べて発射制御基板234aについているか払出制御基板240に設けられているかの相違もある。(6)に示す発射状態信号は、払出制御基板34aから主制御基板230へ出力される。図19に示す(2)に示す設定スイッチ信号の送信経路、(5)に示す発射停止信号はない。その他の制御は同様なので、ここでは説明を省略する。
(実施形態3の変形例2)
次に図21を参照して実施形態3の変形例2の弾球遊技機について説明する。
実施形態3の変形例2では、主制御基板230が第2判断に応じて、発射を停止するか否かの判断をする構成となっており、実施形態3の図19に代えて図21を使用することとすることとし、他の構成部分については、その説明を援用する。
図21は、実施形態3の変形例2における発射不能状態にする為の信号の流れを詳細に表したブロック図である。
図21では、実施形態3における第2判断の結果を示す信号を払出制御基板240から主制御基板230に出力する構成になっており、その信号が遊技球の発射を停止するものであった場合には、大当り遊技中又は大当り遊技終了後に、主制御基板230が発射制御基板234aに遊技球の発射を不可能にするように(5)に示す発射停止信号を送信する遊技球発射不能化処理を行う。前述したように、主制御基板230は現在が遊技球の発射が可能な状態なのか不可能な状態なのか知っているほうが好ましい。図19、図20における主制御基板230に(6)の発射状態信号を送信は不要である。払出制御基板240が(4)に示す第2判断結果信号を主制御基板230へ送信するとともに、主制御基板230が発射制御基板234aに遊技球の発射を停止させる(5)の発射停止信号を発射制御基板234aに送る遊技球発射不能処理を行う構成であるなら、主制御基板230は、現在が発射可能か不能かの状態は分かる。これにより、主制御基板230は発射が可能な状態なのか不可能な状態なのかが分かる利点がある。また、解除スイッチ282は主制御基板230に備えられている。なお、以後表すブロック図での(4)は第2判断結果信号であり、(3)に示す第1判断結果信号と、設定スイッチ288の入力状態とで判断した結果を表すとする。この判断は、例えば、主制御基板230から第1判断結果信号が入力された場合(この第1判断結果信号にはどの図柄で大当りしたかという情報も含まれている)、払出制御基板340は設定スイッチの状態(どの図柄をアンラッキーナンバーに設定されているか)を確認し、大当りした図柄が設定されているアンラッキ―ナンバーであったならば第2判定信号を主制御基板230に送信する。
(実施形態3の変形例3)
次に図22〜図27を参照して実施形態3の変形例3の弾球遊技機について説明する。
実施形態3の変形例3では、主制御基板230が第2判断の結果に応じて、発射を停止すると判断した場合に、発射制御基板234aへの電源の供給を停止する遊技球発射不能を行う構成となっており、実施形態3の図20に代えて、図22を用いることとし、他の構成部分については、その説明を援用する。また、変形例3のフローチャートにおいて、図5のS190を削除したものを使用し、図13のフローチャートに代えて図26のフローチャートを使用し、図18のフローチャートに代えて図24のフローチャートを使用する。また、図25のフローチャートも使用する。
図22は、実施形態3の変形例3における発射不能状態にする為の信号の流れを詳細に表した変形例3のブロック図である。
図22では、電源基板231から直接、発射制御基板234aに電源を供給する構成ではなく、発射制御基板234aには電源基板231から主制御基板230を介して電源が供給される構成になっている。そして、電源基板231から(1)に示す切替信号が主制御基板230へ送信されると、主制御基板230が大当り遊技中に(3)に示す第1判断結果信号を払出制御基板240に送信する。そして、払出制御基板240は第1判断結果信号の内容と、設定スイッチ288の内容とで、大当り遊技中に、一旦、遊技を不能にするか否かの第2判断を行い、該第2判断の結果を元に、一旦、遊技球の発射を停止させると判断したら、(4)に示す第2判断結果信号と(8)に示す解除信号とを共有しつつ、大当り遊技中又は大当り遊技終了後に払出制御基板240から主制御基板に送信するようにしている。主制御基板230は発射制御基板234aへの電源供給を停止する遊技球発射不能を行う。この構成にすることで、図19〜図21と同様の効果が期待できる。また、遊技球の発射不能状態時に、解除スイッチ282を入力すると、払出制御基板240から主制御基板230に前述した出力し続けている(4)に示す第2判断結果信号と(8)に示す解除信号の共有信号の出力を停止し、主制御基板230は発射制御基板234aへの電源を供給を再開し、発射不能状態が解除されることになる。なお、以後ブロック図に表す(8)は発射不能状態を解除する解除信号とする。
図23は実施形態3の変形例3における主制御基板230により行われる発射制御処理を表したフローチャートである。発射制御処理とは、(4)に示す第2判断結果信号(発射停止信号と兼用)を受信しているか否かの判定をして、発射停止信号を受信していて、且つ発射停止フラグが作動していなかった場合には、発射制御基板234aへの電源の供給を停止し、遊技者に発射不能状態になったことを報知するための処理をする。また、発射停止信号を受信していない場合で、且つ発射停止フラグが作動中の場合には、発射制御基板234aの電源の供給を再開し、発射不能状態を解除した旨の報知を行う処理を行う。
発射制御処理が開始されると、第2判断結果信号が受信されたか否か判定される(S1300)。ここで否定判定なら発射停止フラグ作動中か否か判定される(S1310)。ここで肯定判定なら、発射停止フラグ終了処理を行い(S1320)、続いて発射不能解除処理を行い(S1330)、続いて発射不能解除報知処理を行う(S1340)。S1300で肯定判定なら、発射停止フラグ作動中か否か判定される(S1350)。ここで否定判定なら、発射停止フラグ作動処理を行い(S1360)、続いて発射停止報知処理を行い(S1370)、続いて、発射停止処理を行う(S1380)。S1310において否定判定であった場合、S1350において肯定判定であった場合、またはS1340、又はS1380の処理を終えるとリターンに抜ける。この処理を行うことにより、発射停止条件を満たした場合は、発射不能状態にする処理を、発射停止条件を解除する条件を満たした場合は、発射不能状態を解除する処理を行うことができる。なお、ここでのS1340とS1370の発射不能解除報知処理、及び発射停止報知処理とは、遊技球の発射停止が開始されたこと、及び遊技球の発射停止が解除されたことを主制御基板230の命令により、図柄制御基板241b、ランプ制御基板269、音声制御基板275にて報知を行う処理である。
次に示す図24のフローチャートは、変形例3において、前述した図17の特別遊技処理で大当りした特別図柄252が確率変動図柄か否かの判定(S1150)において、否定判定である場合に、主制御基板230により行われる処理である。
このフローチャートでは、大当り遊技終了後で通常状態に突入すると判断して、且つ切替スイッチ278が入力されていた場合に、図22の(3)に示す第1判断結果信号を払出制御基板240に送信する処理である。
特別遊技処理で大当りした特別図柄252が確率変動図柄か否か判定(S1150)して、否定判定だと、大当りした状態は確率変動状態であったか否か判定される(S1400)。ここで肯定判定なら時短フラグ作動処理を行い(S1410)、否定判定なら、切替スイッチ278の信号が入力されているか否か判定される(S1420)。ここで肯定判定なら、図22に示した(3)に示す第1判断結果信号を払出制御基板240への送信処理を行う(S1430)。S1420で否定判定である場合、又はS1410、S1430の処理を行った後はリターンに抜ける。
次に示す図25は実施形態3の変形例3における払出制御基板240により行われる発射停止処理を表したフローチャートである。発射停止処理とは、図24でのS1430の処理で送信する(3)に示す第1判断結果信号を受信している状態で、且つ大当り図柄が交換ナンバーであった場合に、図22に示した(4)に示す第2判断結果信号(発射停止信号を兼用)を主制御基板230に送信して、主制御基板230が発射制御基板234aに電源の供給を停止させるための処理である。
発射停止処理が開始されると、図22に示した(3)の第1判断結果信号を受信したか否か判定される(S1500)。ここで肯定判定なら、特別図柄252の大当り図柄が発射停止図柄か否か判定する(S1510)。ここで肯定判定なら第2判断結果信号(発射停止信号)送信処理を行う(S1520)。S1500、S1510で否定判定、又はS1520を行うとリターンに抜ける。なお、本実施形態では、交換ナンバーで大当りしても大当り遊技終了後、確率変動や時短になるときは次に大当りするまでは発射不能状態にはならないようになっているが、時短状態終了後に発射不能状態にする構成にしても良い。例えば、確率変動状態中において、本来遊技球が発射停止になるはずの交換ナンバーで大当りした場合、その大当り遊技終了後には遊技球が発射停止にならず、大当り終了後に行われる時短状態(例えば100回の抽選)が終了した後に遊技球の発射が停止されるなどの構成でも良いということである。
図26は実施形態3の変形例3における払出制御基板240により行われる発射不能状態解除処理を表したフローチャートである。この処理は、発射不能状態中に払出制御基板240にある解除スイッチ282の入力が検知されたら、図22に示す(4)、(8)共有信号の出力を停止する処理である。発射不能状態解除処理が開始されると、発射不能状態か否か判定する(S1600)。ここで肯定判定なら、解除スイッチ282の信号を検知したか否か判定する(S1610)。ここで肯定判定なら、(4)、(8)の共有信号の出力を停止し、発射停止信号終了処理を行う(S1620)。S1600、S1610の判定において否定判定、又はS1620の処理を終えると、リターンに抜ける。
図27は実施形態3の変形例3における信号の入力状態を表したタイミングチャートである。このタイミングチャートの(o)に示した通り、(4)、(8)の共有信号をON状態にすると、少し間を置いて発射可能状態から発射不能状態になる。そして、(p)に示した通り、解除スイッチ282がON状態からOFF状態にして、(4)、(8)の共有信号がON状態になると、少し間を置いて発射不能状態から発射可能状態になる。
(実施形態4)
図28から図29を参照して実施形態4の弾球遊技機について説明する。
実施形態4では、設定スイッチ388を図柄制御基板341bに設けた構成となっており、実施形態1に係る図中の符号を300番台に置き換え、実施形態1と同様の構成部分についてはその説明を援用する。
実施形態4では、設定スイッチ388を図柄制御基板341bに設けた弾球遊技機とする。図28は、特別図柄352と擬似図柄358の対応関係を示したものである。この場合、一つの特別図柄352につき5つの擬似図柄358が対応している。
例えば、通常で大当りした場合、特別図柄352は「X」で確定するのに対し、擬似図柄358は「000」、「222」、「444」、「666」、「888」のいずれかで確定停止する。通常で大当りした場合の擬似図柄358は、「000」、「222」、「444」、「666」、「888」のいずれかで確定停止する。一つの特別図柄352に対し、どの擬似図柄358で表示するかは図柄制御基板341bで決定する。主制御基板330は通常大当りの図柄なのか確率変動図柄の大当りなのかは分かるが、実際に表示された擬似図柄358の種類は分からない。
図29は、実施形態4における発射不能状態にする為の信号の流れを詳細に表したブロック図である。
実施形態4では、切替スイッチ378が入力されると、電源基板331から主制御基板330に(1)の信号が送られる。次に主制御基板330は、(1)で送信された切替スイッチ378からの切替信号及び大当りしたときの遊技状態と、を参照して、一旦遊技を不能にすると第1判断した場合、その旨を表す(3)の第1判断結果信号を図柄制御基板341bに入力する。次に図柄制御基板341bは、(3)の第1判断結果信号が入力された場合、第1判断結果と設定スイッチ388の内容とで、発射不能状態にするか否かの第2判断を行い、大当り遊技中、遊技球の発射を不能にすると判断した場合には、大当り遊技中又は大当り遊技終了後に、発射制御基板334aに発射を停止させる旨の(5)の発射停止信号を払出制御基板340を介して出力する遊技球発射不能を行う。
発射不能状態が開始すると払出制御基板340は、主制御基板330に遊技球の発射停止が開始されたことを表す(6)の信号を出力する。(6)の発射状態信号は、発射不能状態が開始されたときだけ(6)の信号を送る構成でも、発射不能状態中は常に(6)の発射状態信号を出力する構成でもどちらでもよい。
実施形態4で設定スイッチ388を図柄制御基板341bに設けたことで、払出制御基板340に設定スイッチ388を設けたときと同様、コマンド信号による発射停止条件の細かい設定が可能になる。また、最近の遊技機は、特別図柄352と擬似図柄358との2つの図柄を使用する遊技機が一般的になっている。この構成の場合、特別図柄352は小さく分かり辛く表示して擬似図柄358を大きく表示する。遊技者としても擬似図柄358しか見ていないし、ラッキーナンバー制を行う遊技店も特別図柄352ではなく擬似図柄358で持ち球遊技が可能なのか交換しなければならないのか判断する。実施形態1の図7に示したように、大当り図柄において、特別図柄352と擬似図柄358の比率が1:1なら問題はないのだが、図28のように特別図柄352と擬似図柄358の比率が1:複数の場合や2:2の構成である場合には主制御基板330では、どの擬似図柄358が表示されたか分からないので、主制御基板330が、一旦、遊技球の発射を出来なくするか否かの判断はできない。
しかし、図柄制御基板341bで判断は可能である。つまり、実施形態4の構成によれば、図28のような擬似図柄358と特別図柄352のような図柄の対応関係を持った遊技機でも、擬似図柄358が交換ナンバーで大当りしたことを識別することが出来、現在の多くの遊技機の構成に適している。
(実施形態4の変形例1)
図30から図34を参照して実施形態4の変形例1の弾球遊技機について説明する。
実施形態4の変形例1では、実施形態4と同様に設定スイッチ388を図柄制御基板341bに設けた構成となっており、実施形態1と同様の構成部分についてはその説明を援用する。また、変形例1のフローチャートにおいて、図5のS190を削除したものを使用し、図13のフローチャートに代えて図34のフローチャートを使用し、図18のフローチャートに代えて図24のフローチャート(図柄制御基板341bで行う)を使用する。また、図31〜図33のフローチャートも使用する。
図30は実施形態4の変形例1における発射不能状態にする為の信号の流れを詳細に表したブロック図を示したものである。図30と図29との違いは図柄制御基板から(5)の発射停止信号を発射制御基板334aに出力する際に、払出制御基板340を介さないということと、解除スイッチ382が図柄制御基板441bに設けられ、発射停止が開始されたことを表す(6)の発射状態信号が発射制御基板334aから主制御基板330に入力されるということのみで効果も同様であるので、他の構成については説明を省略する。
図31は実施形態4の変形例1に対応した図柄制御基板341bにより行われる図柄変動処理を表したフローチャートである。図柄変動処理が開始されると、主制御基板330から送られる変動開始コマンドを図柄制御基板341bが受信したか否か判定される(S1700)。ここで肯定判定なら、主制御基板330から送られてきた変動開始コマンドの内容をもとに複数の擬似図柄358のうちのどの擬似図柄358を表示するかを決める処理と、主制御基板330から送られてきた変動開始コマンドの内容をもとに該擬似図柄358の変動パターンを決める変動演出決定処理を行い(S1710)、続いてS1710で決定した擬似図柄358で変動演出の表示を行う変動開始処理(S1720)を行う。S1700の判定で否定判定、又はS1720の処理を行った後はリターンに抜ける。
図32は実施形態4の変形例1に対応した図柄制御基板341bにより行われる図柄変動停止処理を表したフローチャートである。図柄変動停止処理が開始されると、主制御基板330から変動停止コマンドを受信しているか否か判定する(S1800)。ここで肯定判定なら、擬似図柄358の変動停止処理を行う(S1810)。S1800で否定判定、又はS1810の処理を終えた後はリターンに抜ける。
図33は実施形態4の変形例1に対応した図柄制御基板341bにより行われる発射停止処理を表したフローチャートである。発射停止処理が開始されると、図30に示す(3)に示す第1判断結果信号が受信されたか否か判定する(S1900)。ここで肯定判定なら、大当りしたときに表示される大当り図柄(擬似図柄358)が発射停止図柄なのか否か判定する(S1910)。S1910で肯定判定なら、発射停止報知処理を行い(S1920)、続いて図30に示した(5)に示す発射停止信号を発射制御基板334aに送信する発射停止処理を行う(S1930)。S1900、又はS1910で否定判定、又はS1930の処理を終えるとリターンに抜ける。
図34は実施形態4の変形例1に対応した図柄制御基板341bにより行われる発射不能状態解除処理を表したフローチャートである。発射不能状態解除処理が開始されると、発射不能状態か否か判定される(S2000)。ここで肯定判定なら、解除スイッチ382の信号を検知したか否か判定される(S2010)。ここで肯定判定なら、発射不能解除処理を行い(S2020)、続いて発射不能解除報知処理を行う(S2030)。S2000、S2010で否定判定なら、又はS2030の処理を終了するとリターンに抜ける。なお、図柄制御基板341bに入力される設定スイッチの内容及び解除信号は、主制御基板330に入力されるときのようにハイロウ信号でなくとも問題ない。
(実施形態5)
図35を参照して実施形態5の弾球遊技機について説明する。
実施形態5では、大当り遊技終了後、一旦遊技を不能にする構成ではなく、音、ランプ、液晶表示画面等で大当り遊技終了後、遊技続行を停止させるような報知構成となっており、実施形態1に係る図中の符号を400番台に置き換え、実施形態1と同様の構成部分についてはその説明を援用する。
実施形態5では、交換ナンバーでの大当り遊技終了後に通常状態に突入する場合、遊技球が発射出来なくする構成ではなく、ランプ、音声、液晶表示画面などで大当り遊技終了後、遊技続行を止めさせるような報知のみを行う構成になっている。例としては、図柄表示装置441にて、「交換ナンバーです。遊技を止めて球を交換して下さい。」といった表示を行う。また、液晶表示画面の表示を真っ暗にして図柄を遊技者に見せないようにしてもよいし、音やランプを激しく作動させることで、店員に直ちに気が付かせるようにしても良い。遊技球の発射を出来なくすれば絶対的に、交換させることが可能になるが、遊技球の発射を出来なくしないでもこのような構成にすることで、遊技者に比較的楽に持球を交換させることが可能になる。実施形態5においての解除スイッチ482は、遊技球の発射不能を解除するスイッチではなく、遊技球の発射停止を促す報知を解除するスイッチになる。また実施形態5を他の実施形態を組み合わせてもよい。つまり、発射が不可能な大当りになった場合、その大当り遊技終了後に発射ができなくなるとともに、液晶表示画面やランプ、音声などで大当り遊技終了後、遊技続行を止めさせるような報知を行う構成としても良い。この構成の場合、解除スイッチ482を押すことで、遊技球の発射が可能になるとともに上記報知も解除されることになる。
図35は実施形態5における発射不能状態にする為の信号の流れを詳細に表したブロック図である。実施形態5では、切替スイッチ478が入力されると、電源基板431から主制御基板430に(1)の信号が送られる。次に主制御基板430は大当り遊技中に送信された切替スイッチ478による(1)の切替信号及び大当りしたときの遊技状態と、を参照して、大当り遊技中、一旦遊技を不能にすると第1判断した場合、その旨を表す(3)の第1判断結果信号を図柄制御基板441bに入力する。次に図柄制御基板441bは、(3)の信号が入力された場合、第1判断結果と設定スイッチ488の内容とで、一旦、発射不能状態にするか否かの第2判断を行い、一旦、遊技球の発射を停止する旨の報知を行う判断をした場合には、大当り遊技中又は大当り遊技終了後に、サブ統合基板493に遊技者に遊技停止を促す報知を行う旨の(7)の報知信号を入力する。サブ統合基板493とは、音声とランプを制御するものである。(7)は、遊技の停止を促すための報知を開始させるための報知信号である。つまり、ここに(7)の報知信号を出力することで音、及びランプで遊技球の発射停止を促す報知を遊技者、店員に対してすることになる。
解除スイッチ482を入力すると、遊技球の発射停止を促す旨の報知を停止するための(8)の解除信号が図柄制御基板441bからサブ統合基板493に送られる。
(実施形態5の変形例1)
次に図36を参照して実施形態5の変形例1の弾球遊技機について説明する。実施形態5の変形例1では、実施形態5と同様に、音、ランプ、液晶表示画面等で発射不能状態にする構成となっており、実施形態1に係る図中の符号を400番台に置き換え、実施形態1と同様の構成部分についてはその説明を援用する。
図36は実施形態5の変形例1における発射不能状態にする為の信号の流れを詳細に表したブロック図である。実施形態5の変形例1では、実施形態5と同様に音、液晶表示画面、ランプなどで遊技者に、遊技球の発射を停止する旨の報知を行う構成となっている。
切替スイッチ478が入力されると、電源基板431から主制御基板430に(1)の切替信号が送られる。次に主制御基板430は大当り遊技中に(1)で送信された切替スイッチ478の切替信号及び大当りしたときの遊技状態を参照して、一旦遊技を不能にすると第1判断した場合、その旨を表す(3)の第1判断結果信号をサブ統合基板493に入力する。次にサブ統合基板493は、(3)の第1判断結果信号が入力された場合、第1判断結果と設定スイッチ488の内容とで、大当り遊技中に一旦、発射不能状態にするか否かの第2判断を行い、大当り遊技中又は大当り遊技終了後、一旦遊技球の発射停止する報知を行う判断をした場合には、図柄制御基板441bに遊技者の遊技停止を促す旨の(7)の報知信号を入力する。
解除スイッチ482を入力すると、遊技球の発射停止を促す旨の報知を停止する(8)の解除信号がサブ統合基板493から図柄制御基板441bに送られる。なお、図柄表示装置441上で遊技球の発射停止を促すと共に、音、ランプでも発射停止を促す構成としても良い。
なお、上記各実施形態1〜5に共通の事項について説明する。
(イ)主制御基板に対して、各制御基板から、切替スイッチ、設定スイッチ、解除スイッチの操作により、出力される信号、及び(4)(6)(8)の各信号は不正に利用され難いハイロウ信号になっている。主制御基板は、遊技者に有利な状態にさせるか否かを判断する部分であり、通常、不正を監視しているのは主制御基板であり、不正が行われたら、大きな損害を被ってしまうほか不正の発見が困難であるからである。ちなみに、図柄制御基板、払出制御基板を不正に利用された場合には、被る損害が小さいほか不正の発見が容易(主制御基板が不正が行われたと判断するから)であるので、上記した信号は、ハイロウ信号ではなく、詳細な内容が送信できるコマンド信号でもよい。また前述したブロック図には中継基板を記載していないが、例えば、主基板と図柄制御基板の間、主基板と払出制御基板との間に中継基板を設けてもよい。中継基板を設けることで、各々の制御基板の取付、取り外しが容易に行えるほか、配線が整理されるので、本来不必要な線(不正に利用する線)が設けられてた場合、直ちに発見できるようになる。
(ロ)本実施形態では、交換ナンバーで大当りしても大当り遊技終了後、確変や時短になる時には発射不能にはならないようになっているが、確変や時短終了後に発射不能にする構成にしてもよい。例えば、確変状態中において本来発射停止になるはずの図柄「444」で大当りした場合、その大当り遊技終了後には発射停止にならず、大当り終了後に行われる時短状態(例えば100回の抽選)が終了した後に発射が停止されるなどの構成でもよい。特許文献1では、交換ナンバー(アンラッキーナンバー)の変更が電源投入時にしか行えないが、本実施形態では、いつでも行える効果がある。一旦、電源を切る行為は遊技時間のロスであるからである。
(ハ)上記実施形態では、大当り遊技中において、先に遊技状態を判断してから大当りした図柄(擬似図柄も含む)が設定された発射が不能になる図柄なのか比較する構成にしているが、先に大当りした図柄が設定された発射が不能になる図柄なのか比較し、その後、遊技状態を判断する構成にしてもよい。つまり、遊技状態に関係なく、大当りした図柄が前記設定された図柄なら、その時点で発射を一旦停止させる制御を行い、その後、遊技状態を判断して、確変状態、時短状態であったならば、発射の一旦停止を解除し、通常状態ならば、そのまま発射停止を継続する。しかし、実施形態に記載した構成の方が、無駄な制御をしないでよいので好適である。
(ニ)発射が不能な時期には外部出力端子からホールコンピュータに、その旨を示す信号を出力する構成にしてもよい。
(ホ)切替スイッチ、設定スイッチが入力状態を維持できる構成のスイッチを使用しているが、プッシュ式のようなボタンにしても良い。またプッシュ式のようなボタンにし、パチンコ機本体の電源を遮断すると、電源遮断の以前に切替スイッチや設定スイッチがON状態であっても、電源復帰後にはOFF状態になる構成が好ましい。
尚、本発明の実施形態1〜5は上記の内容に何ら限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採り得ることはいうまでもない。例えば、図8、図10、図19、図20、図21、図22、図29、図30、図35、図36において、(6)が記載されているが、省略しても問題ないし、(7)(8)が記載されていないものがあるが、付加しても問題ないし、さらに、電源の方向は全て電源基板31等から各基板に送られる。電源の方向は、図示に限定されるわけではなく、例えば電源基板31,131,・・・から払出制御基板40,140,・・・に供給され、払出制御基板40,140,・・・から発射制御基板34a,134a,・・・に供給するなどの構成でも問題ない。解除スイッチ82等の配置場所は図に記載したパターン以外にも考えられるが、図示は省略する。
本発明を採用した実施形態1のパチンコ機1を示す外観斜視図である。 パチンコ機1の裏面図である。 パチンコ機1の遊技盤22の構成を示す正面図である。 パチンコ機1の電気的構成を示したブロック図である。 パチンコ機1のメインルーチンを示すフローチャートである。 入力チェック処理を示すフローチャートである。 実施形態1における特別図柄152と擬似図柄158の対応関係を表した図である。 実施形態1における発射不能状態にする為の信号の流れを詳細に表したブロック図である。 実施形態2における電源基板131を示した図である。 実施形態2における発射不能状態にする為の信号の流れを詳細に表したブロック図である。 実施形態2における設定スイッチ、切替スイッチ等の信号の入力状態を示したタイミングチャートである。 実施形態2における解除スイッチ等の信号の入力状態を示したタイミングチャートである。 実施形態2における発射不能状態解除処理を示したフローチャートである。 実施形態2における当否判定処理を示したフローチャートである。 実施形態2における当否判定処理の、S510において肯定判定である場合に行われるフローチャートである。 実施形態2における当否判定処理の、S520において肯定判定である場合に行われるフローチャートである。 実施形態2における特別遊技処理を示したフローチャートである。 実施形態2における特別遊技処理のS1150において否定判定である場合に行われるフローチャートである。 実施形態3における発射不能状態にする為の信号の流れを詳細に表したブロック図である。 実施形態3の変形例1における発射不能状態にする為の信号の流れを詳細に表したブロック図である。 実施形態3の変形例2における発射不能状態にする為の信号の流れを詳細に表したブロック図である。 実施形態3の変形例3における発射不能状態にする為の信号の流れを詳細に表したブロック図である。 実施形態3の変形例3における発射制御処理を表したフローチャートである。 実施形態3の変形例3においての、特別遊技処理のS1150で否定判定であった場合に行われるフローチャートである。 実施形態3の変形例3における発射停止処理を示したフローチャートである。 実施形態3の変形例3における発射不能状態解除処理を示したフローチャートである。 実施形態3の変形例3における信号の入力状態を表したタイミングチャートである。 実施形態4における特別図柄352と擬似図柄358の対応関係を示した図である。 実施形態4における発射不能状態にする為の信号の流れを詳細に表したブロック図である。 実施形態4における発射不能状態にする為の信号の流れを詳細に表した変形例1におけるブロック図である。 実施形態4の変形例1に対応した図柄変動処理を示したフローチャートである。 実施形態4の変形例1に対応した図柄変動停止処理を示したフローチャートである。 実施形態4の変形例1に対応した発射停止処理を示したフローチャートである。 実施形態4の変形例1に対応した発射不能状態解除処理を示したフローチャートである。 実施形態5における発射不能状態にする為の信号の流れを詳細に表したブロック図である。 実施形態5の変形例1における発射不能状態にする為の信号の流れを詳細に表したブロック図である。
符号の説明
1…パチンコ機(弾球遊技機) 58、158、258.358、458…擬似図柄
52、152、252、352、452…特別図柄
30、130、230、330、430…主制御基板
31、131、231、331、431…電源基板
34a、134a、234a、334a、434a…発射制御基板
40、140、240、340、440…払出制御基板
41b、141b、241b、341b、441b…図柄制御基板
78、178、278、378、478…切替スイッチ
82、182、282、382、482…解除スイッチ
88、188、288、388、488…設定スイッチ

Claims (6)

  1. 遊技者に有利な状態である大当り遊技を行うか否かの抽選を行う主制御基板と、
    遊技球を発射する発射手段の制御を行う発射制御基板と、
    各制御基板に電源を供給する電源基板と、を設け、
    前記主制御基板が大当り遊技を行うと判断した場合には、複数種類の大当り図柄のうちの一つの大当り図柄を表示する遊技機において、
    遊技球を発射不能状態に設定するか否かを切替え可能な前記主制御基板以外の基板に設けられた切替スイッチと、
    発射不能状態を解除する解除スイッチと、を設け、
    前記切替スイッチを前記発射不能状態の設定に切替えると、発射不能状態にする旨を示す切替信号を前記切替スイッチが設けられた基板から前記主制御基板に出力し続け、
    前記主制御基板は、大当り遊技中に、前記切替スイッチが設けられた基板から前記切替信号が入力されているか否か判断し、該切替信号が入力されていると判断する場合には、前記大当り遊技中又は前記大当り遊技終了後に、遊技球発射を不能にする発射停止信号を前記発射制御基板に出力するか、又は、前記発射制御基板への電源供給を停止することを特徴とする弾球遊技機。
  2. 前記主制御基板での前記発射停止信号を出力するか否か、又は、発射制御基板への電源供給を停止するか否かの判断は、
    前記切替信号の入力状態に加え前記大当り遊技抽選を行ったときの遊技状態も併せて判断することを特徴とする請求項1記載の弾球遊技機。
  3. 前記複数種類ある大当り図柄のうちの特定の大当り図柄を設定できる設定スイッチを前記主制御基板以外の基板に設け、
    該設定スイッチを操作すると前記設定スイッチが設けられた基板から前記設定スイッチの設定内容を示す設定スイッチ信号を出力し続け、
    前記主制御基板での前記発射停止信号を出力するか否か、又は、発射制御基板への電源供給を停止するか否かの判断は、
    前記切替スイッチの入力状態及び大当り遊技の抽選を行ったときの遊技状態に加え前記設定スイッチ信号の入力状態も併せて判断することを特徴とする請求項1記載の弾球遊技機。
  4. 遊技者に有利な状態である大当り遊技を行うか否かの抽選を行う主制御基板と、
    遊技球を発射する発射手段の制御を行う発射制御基板と、
    遊技球の払出を制御する払出制御基板と、
    各制御基板に電源を供給する電源基板と、を設け、
    前記主制御基板が大当り遊技を行うと判断した場合には、複数種類の大当り図柄のうちの一つの大当り図柄を表示する遊技機において、
    遊技球を発射不能状態に設定するか否かを切替え可能な前記主制御基板以外の基板に設けられた切替スイッチと、
    発射不能状態を解除する解除スイッチと、
    前記複数種類ある大当り図柄のうちの特定の大当り図柄を設定できる前記払出制御基板に設けられた設定スイッチと、を設け、
    前記切替スイッチを前記発射不能状態の設定に切替えると、発射不能状態にする旨を示す切替信号を前記切替スイッチが設けられた基板から前記主制御基板に出力し続け、
    前記主制御基板は、前記切替信号と、前記大当り遊技抽選を行ったときの遊技状態と、を参照して、大当り遊技中に、一旦、発射不能状態にするか否かの第1判断をし、該第1判断にて発射不能状態にすると判断すると、該第1判断の結果を示す第1判断結果信号を前記払出制御基板に出力し、
    前記払出制御基板は、前記主制御基板から送られてくる前記第1判断結果信号と設定スイッチ信号の入力状態の内容とで、大当り遊技中に一旦、発射不能状態にするか否かの第2判断を行い、大当り遊技中に一旦、発射不能状態にすると判断したら、前記大当り遊技中又は前記大当り遊技終了後に、遊技球発射を不能にする発射停止信号を前記発射制御基板に出力するか、又は前記発射制御基板への電源供給を停止することを特徴とする弾球遊技機。
  5. 遊技者に有利な状態である大当り遊技を行うか否かの抽選を行う主制御基板と、
    遊技球を発射する発射手段の制御を行う発射制御基板と、
    遊技球の払出を制御する払出制御基板と、
    各制御基板に電源を供給する電源基板と、を設け、
    前記主制御基板が大当り遊技を行うと判断した場合には、複数種類の大当り図柄のうちの一つの大当り図柄を表示する遊技機において、
    遊技球を発射不能状態に設定するか否かを切替え可能な前記主制御基板以外の基板に設けられた切替スイッチと、
    発射不能状態を解除する解除スイッチと、
    前記複数種類ある大当り図柄のうちの特定の大当り図柄を設定できる払出制御基板に設けられた設定スイッチと、を設け、
    前記切替スイッチを前記発射不能状態の設定に切替えると、発射不能状態にする旨を示す切替信号を前記切替スイッチが設けられた基板から前記主制御基板に出力し続け、
    前記主制御基板は、前記切替信号と、前記大当り遊技抽選を行ったときの遊技状態と、を参照して、大当り遊技中に一旦、発射不能状態にするか否かの第1判断をし、該第1判断にて発射不能状態にすると判断すると、該第1判断の結果を示す第1判断結果信号を前記払出制御基板に出力し、
    前記払出制御基板は、前記主制御基板から送られてくる第1判断結果信号と前記設定スイッチ信号の入力状態の内容とで、大当り遊技中に一旦、発射不能状態にするか否かの第2判断を行い、大当り遊技中に一旦、発射不能状態にすると判断したら、第2判断結果信号を前記主制御基板に送信し、
    前記主制御基板は、前記大当り遊技中又は前記大当り遊技終了後に、遊技球発射を不能にする発射停止信号を前記発射制御基板に出力するか、又は前記発射制御基板への電源供給を停止することを特徴とする弾球遊技機。
  6. 遊技者に有利な状態である大当り遊技を行うか否かの抽選を行う主制御基板と、
    遊技球を発射する発射手段の制御を行う発射制御基板と、
    各制御基板に電源を供給する電源基板と、
    図柄の制御を行う図柄制御基板と、を設け、
    前記主制御基板が大当り遊技を行うと判断した場合には、複数種類の大当り図柄のうちの一つの大当り図柄を表示する遊技機において、
    遊技球を発射不能状態に設定するか否かを切替え可能な前記主制御基板以外の基板に設けられた切替スイッチと、
    発射不能状態を解除する解除スイッチと、
    前記複数種類ある大当り図柄のうちの特定の大当り図柄を設定できる図柄制御基板に設けられた設定スイッチと、を設け、
    前記切替スイッチを前記発射不能状態の設定に切替えると、発射不能状態にする旨を示す切替信号を前記切替スイッチが設けられた基板から前記主制御基板に出力し続け、
    前記主制御基板は、前記切替信号と、前記大当り遊技抽選を行ったときの遊技状態と、を参照して、大当り遊技中に、一旦、発射不能状態にするか否かの第1判断をし、該第1判断にて発射不能状態にすると判断すると、該第1判断の結果を示す第1判断結果信号を前記図柄制御基板に出力し、
    前記図柄制御基板は、前記主制御基板から送られてくる第1判断結果信号と前記設定スイッチ信号の入力状態の内容とで、大当り遊技中に一旦、発射不能状態にするか否かの第2判断を行い、大当り遊技中に一旦、発射不能状態にすると判断したら、前記大当り遊技中又は前記大当り遊技終了後に、遊技球発射を不能にする発射停止信号を前記発射制御基板に出力するか、又は前記発射制御基板への電源供給を停止することを特徴とする弾球遊技機。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008029614A (ja) * 2006-07-28 2008-02-14 Samii Kk 遊技機
JP2013017545A (ja) * 2011-07-08 2013-01-31 Daito Giken:Kk 遊技台
JP2014166303A (ja) * 2013-01-30 2014-09-11 Takao Co Ltd カード式の遊技機
JP2017158889A (ja) * 2016-03-10 2017-09-14 株式会社ニューギン 遊技機

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