JP2006059241A - 定電圧電源回路 - Google Patents

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彰 鈴木
Akimitsu Inoue
昭光 井上
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Abstract

【課題】出力電圧を一定に維持した状態のまま出力端子より負荷に電流供給する動作と出力端子に負荷から流れ込む電流を吸引する動作の双方が可能な定電圧電源回路を提供する。
【解決手段】電源出力端子の電圧を基準電圧と比較して該電源出力端子の電圧を所定の定電圧に維持するように該電源出力端子に電流供給を行なう電流供給型定電圧電源回路と、電流供給型定電圧電源回路による前記電源出力端子への供給電流を検出し、該供給電流が所定の値より低下した場合には前記電源出力端子から電流を吸引して供給電流が該所定の値より下がらないように吸引電流を制御する電流吸引回路とにより構成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、出力電圧を一定値に維持した状態のまま、出力端子より負荷に電流を供給する電流供給動作と、出力端子に負荷側から流れ込む電流を吸引する電流吸引動作の双方の動作が可能な定電圧電源回路に関する。
最近の車両には、エンジン制御、ブレーキ制御等の様々な制御にマイクロコンピュータ(以下、マイコンという。)を内蔵した電子制御回路が採用されている。これらの電子制御回路は、バッテリーの出力する12〜16Vを定電圧電源回路にて5Vに降圧した電圧により駆動されることが多い。また、これらの電子制御回路にはスイッチ、センサ等の外部機器からON/OFFの状態信号が入力されるが、外部機器がOFF状態では信号線にノイズが乗りやすいために入力信号線は外部機器側に抵抗を接続してプルアップされる。このプルアップ電圧は高い方がノイズを拾いにくいため、車載用の電子制御回路ではバッテリー電圧に等しい12〜16Vとされる。
図9は、このような電子制御回路への電源供給回路と状態信号入力回路の従来例を示したものである。電子制御回路1は、マイコン2と2本の入力信号線3、4とダイオードD1〜D4とにより構成される。ダイオードD1〜D4は入力信号線3、4の電圧制限回路を構成している。マイコン2には、バッテリー電圧Vbを電源とする5V定電圧電源回路5の出力する5Vが電源として供給される。入力信号線3、4には、それぞれスイッチS1、S2が接地GNDとの間に接続され、更にプルアップ抵抗R1、R2がバッテリー電圧Vbの供給線6との間に接続されている。
このような回路ではスイッチS1がOFF状態となったときに、電圧Vbの供給線6から抵抗R1を通った電流がダイオードD1を通って5V電圧供給線7に流入する。スイッチS2がOFF状態となったときも、同様に抵抗R2を通った電流がダイオードD3を通って5V電圧供給線7に流入する。この5V電圧供給線7に流入する電流の和をId、マイコン2の消費電流をIm、5V定電圧電源回路5の負荷電流をIoとすると、次の関係が成立している。
Io=Im−Id (1)式
ここで、5V定電圧電源回路5は電流供給型の電源で電流吸引はできない電源であったとする。その場合にIm<Idとなった場合を考えると、負荷電流Ioはゼロとなり5V定電圧電源回路5は5V電圧供給線7の電圧を制御できなくなる。5V電圧供給線7に流入する電流Idの値がマイコン2の消費電流Imより大きいため5V電圧供給線7の電圧は5Vより上昇する。その値がマイコン2の許容電源電圧を超えるとマイコン2は正常動作が保証されず、破壊に至ることもある。このような状態は、マイコン2が低消費電力モードで動作している場合や入力信号線の数が多い場合に起こり易い。
このような問題を解決するために提案された回路として、例えば図10がある(特許文献1参照)。図中の定電圧電源回路10は、電源出力端子15に接続された5V電圧供給線7に電流供給型の定電圧電源11と電流吸引型の定電圧電源12の出力を共通の電源出力端子15に接続した構成となっている。電流供給型電源11は、分圧抵抗R3、R4、R5、基準電圧生成回路8、誤差増幅器OP1、NMOSトランジスタQ1、NPNトランジスタQ2、PNPトランジスタQ3、抵抗R6〜R9とにより構成されている。電流吸引型電源12は、分圧抵抗R3、R4、R5、基準電圧生成回路8、誤差増幅器OP1、OP2、NMOSトランジスタQ4により構成されている。
電流供給型電源11が供給する電流、即ち、トランジスタQ3のコレクタ電流をIso、電流吸引型電源12が吸引する電流、即ち、トランジスタQ4のドレイン電流をIsiとする。例として、電源出力端子15に現れる電源出力電圧Voの値が5.0Vのときに図中の帰還電圧V1の値は1.4V、V2の値は1.75Vになるように分圧抵抗R3〜R5の値は調整されている。基準電圧生成回路8が生成する基準電圧Vrは1.4Vである。また、電源出力電圧Voが5.0Vであるときの誤差増幅器OP1の出力電圧V3は、前記1.75Vより低い電圧で且つトランジスタQ1が活性領域で動作する範囲の電圧、例えば1.0Vになるように回路定数が設定されている。
電源出力電圧Voの値が5.0Vであるときには電圧V3の値は1.0V、帰還電圧V1の値は1.75Vであるため、誤差増幅器OP2の出力電圧、即ち、トランジスタQ4のゲート電圧V4は低レベル側に飽和してトランジスタQ4は非道通状態となっている。即ち、吸引電流Isiはゼロになる。この状態では電流吸引型電源12は動作停止し、電流供給型電源11が動作して供給電流Isoが電源出力端子15に接続された5V電圧供給線7に供給されている。
供給電流Iso>0であるためには負荷電流Io>0、即ち、Im>Idとなっている必要がある。即ち、この定電圧電源回路10では、マイコン2の消費電流Imの値がダイオードD1〜D4を通って5V電圧供給線7に流入する流入電流Idより大きい場合には電流吸引型電源12は動作停止し(Isi=0)、電流供給型電源11によりIso=Io=Im−Id の電流が供給される。供給電流Iso>0であるため電源出力電圧Voは5.0Vに制御される。Im>Idが成立している範囲ではこのような動作を行なう。
この状態から5V電圧供給線7への流入電流Idが増加してIm=Id、即ち、負荷電流Io=0となったとする。すると供給電流Iso=0となるが、この状態ではまだ電源出力電圧Voは5.0Vのままである。
流入電流Idの値が更に増加した場合を考える。電源出力電圧Voが5.0Vのときのマイコン2の消費電流をIm5とする。マイコン2はほぼ一定の抵抗値を持つ抵抗とみなせるので、流入電流Idがその消費電流Im5を超えると電源出力電圧Voは5.0Vから上昇を始める。供給電流Isoは既にゼロとなっているため電源出力電圧Voは電流供給型電源11によっては制御されない。電源出力電圧Voが上昇するとマイコン2の消費電流Imが増加してIm=Idとなる。
電源出力電圧Voが5.0Vより上昇すると、帰還電圧V1の値も1.4Vより僅かではあるが上昇する。その上昇により誤差増幅器OP1の出力電圧V3は大きく上昇を開始する。電源出力電圧Voの上昇により誤差増幅器OP2の反転入力端子に入力されている帰還電圧V2も上昇するが、その上昇の程度は僅かで殆ど1.75Vのままである。出力電圧V3の値が上昇して帰還電圧V2の値を超えるとトランジスタQ4のゲート電圧V4が上昇を開始してトランジスタQ4のドレインが電流を吸引し始める。吸引電流Isiは、電源出力電圧Voを低下させる方向に働く。
5V電圧供給線7への流入電流Idが増加するに従って吸引電流Isiが増加して電源出力電圧Voの上昇か抑えられる。このようなフィードバック作用により電源出力電圧Voは5.0Vより僅かに高い電圧に制御される。
以上のような動作における電源出力電圧Vo、供給電流Iso、吸引電流Isiの変化を負荷電流Io(=Im5−Id)を横軸にとって描くと図11に示すようになる。Io=Im5−Id>0の場合、即ち、流入電流Idの値がマイコン2の消費電流Im5より大きい場合には、電源出力電圧Voは5.0Vに制御され、吸引電流Isiはゼロ、供給電流Isoは負荷電流Io(=Im5−Id)に等しくなる。
負荷電流Io(=Im5−Id)がゼロと微小電流−ΔIとの間、即ち、流入電流IdがIm5と(Im5+ΔI)との間では、供給電流Iso、吸引電流Isiは共にゼロとなる。その間、電源出力電圧Voの値は制御されず、流入電流Idが増す従って5.0Vからそれより微小電圧ΔVだけ高い(5.0+ΔV)まで上昇する。負荷電流Io(=Im5−Id)が微小電流−ΔI以下になると、即ち、流入電流Idが(Im5+ΔI)を超えると供給電流Isoはゼロのままで吸引電流Isiが流れ始める。電源出力電圧Voは(5.0+ΔV)の一定値に制御される。
このような動作により図10に示した定電圧電源回路10の構成では、マイコン2に供給される電圧は5.0Vと(5.0+ΔV)の間に制御される。従って、ΔVの値が小さくなるように回路定数を決定しておくことでマイコン2に定格外の高電圧が印加されることを防止することができる。
しかしながらこの定電圧電源回路10ではバッテリー電圧Vbの供給線6と接地GNDとの短絡を防止する必要があり、そのためには電流供給型電源11と電流吸引型電源12とが同時に動作しないようにする必要がある。即ち、ΔVの値が負となる動作は絶対にさせてはならない。この必要条件、及び供給電流Isoがゼロとなるときの電圧V3のバラツキ、誤差増幅器OP1、OP2の入力部のオフセット電圧とオフセット電流を考慮するとΔVの値を余り小さくすることはできない。このため電源出力電圧Voの値は、流入電流Idの大きさによりΔVだけの差が発生する。また、流入電流Idの値がIm5と(Im5+ΔI)との間では電源出力電圧Voの値は制御されずに不安定となる。
更に、流入電流Idの値が急激に変化して負荷電流Io(=Im5−Id)の値が正の値から負の値に急激に変化した場合には、電流供給型電源11はそれまでの動作停止状態から供給電流Isoを供給する動作状態に急激に変化しなければならないが、回路の動作遅れから電源出力電圧Voが一時的に5.0Vより低下するという問題もある。
特願2004−017366号
本発明はこのような従来技術の問題点を解決するためになされたもので、その課題は出力電圧を一定に維持した状態のまま、出力端子より負荷に電流を供給する動作と出力端子に負荷側から流れ込む電流を吸引する動作の双方が可能な定電圧電源回路であって、負荷電流の変化により電流供給動作と電流吸引動作との急激な切り換えが必要となった場合においても出力電圧が一定値に制御され、切り換えの際に出力電圧の一時的な低下や上昇が生じることのない定電圧電源回路を提供することにある。
前記課題を解決するための請求項1に記載の発明は、定電圧での負荷への電流供給と定電圧での負荷からの電流吸引の双方の動作が可能な定電圧電源回路(11)であって、該電源回路の電源出力端子(15)の電圧を基準電圧(Vr)と比較して該電源出力端子の電圧を所定の定電圧に維持するように該電源出力端子に電流供給を行なう電流供給型定電圧電源回路(12)と、該電流供給型定電圧電源回路による前記電源出力端子への供給電流(Iso)を検出し、該供給電流が所定の値より低下した場合には前記電源出力端子から電流吸引して供給電流が該所定の値より下がらないようにその吸引電流(Isi)を制御する電流吸引回路(13)と、からなる定電圧電源回路である。
このような構成の定電圧電源回路によれば、負荷の消費電流が減少するにつれて電流供給型定電圧電源回路の供給する供給電流も少なくなるが、供給電流が小さい所定値以下になると電流吸引回路が動作を開始して電源出力端子から電流吸引を開始する。これにより電流供給型定電圧電源回路の供給電流の更なる低下は防止され、供給電流はその小さい所定値に制御される。負荷の消費電流が更に低下して負荷から逆に電源出力端子に電流が流入する状態となった場合も、電流吸引回路がその流入電流と電流供給型定電圧電源回路が供給する前記小さい所定値を合わせた電流を吸引し、電流供給型定電圧電源回路の供給電流を前記小さい所定値に制御する。このようにして電流供給型定電圧電源回路は、最低でも前記小さい所定値の電流を継続して供給し、供給電流がゼロとなることはない。電流供給型定電圧電源回路が僅かでも電流供給を行なっている状態では、電流供給型定電圧電源回路は電源出力端子の電圧を所定の定電圧に制御する。このような動作により負荷の消費電流値が正、負の広い範囲で変化したとしても、電源出力端子の電圧は所定の定電圧に制御される。また、電流供給型定電圧電源回路は絶えず電流供給の状態で動作するため負荷変動に対する応答が速い。このため、負荷の消費電流が正から負へ、負から正へ急激に変化したとしても電源出力端子の電圧は一定値に制御され、変動を生ずることはない。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の定電圧電源回路において、前記電流供給型定電圧電源回路(12)は、一端を前記電源出力端子(15)に接続した供給電流検出用抵抗(R13)を通して電流供給を行なうように構成されており、前記電流吸引回路(13)は、該供給電流検出用抵抗(R13)の両端の差電圧を所定の基準電圧と比較し、該差電圧が該所定の基準電圧以下にならないように前記吸引電流(Isi)を制御するように構成されていることを特徴とする。
このような構成の定電圧電源回路においては、供給電流検出用抵抗の両端には供給型定電圧電源回路の供給電流に比例した差電圧が現れる。従って、その差電圧が所定の基準電圧以下にならないように電流吸引回路が吸引電流を制御することで、供給型定電圧電源回路の供給電流が所定値以下になることが防止される。これにより本発明の場合も請求項1に記載の発明と同様の効果を奏する。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の定電圧電源回路において、前記電流供給型定電圧電源回路(12)は、一端を前記電源出力端子(15)に接続した供給電流検出用抵抗(R13)を通して電流供給を行なうように構成されており、前記電流吸引回路(13a)は、前記電源出力端子(15)の電圧に、前記供給電流検出用抵抗(R13)の両端の差電圧を加えた電圧を所定の基準電圧と比較し、加えた電圧が該所定の基準電圧以下にならないように前記吸引電流(Isi)を制御するように構成されていることを特徴とする。
このような構成の定電圧電源回路においては、電流供給型定電圧電源回路が電流供給を行なっている状態では電源出力端子の電圧は所定の定電圧に制御される。また、その定電圧に供給電流検出用抵抗の両端に現れる供給電流に比例した差電圧を加えた電圧が所定の値以下にならないように電流吸引回路が吸引電流を制御するので、電流供給型定電圧電源回路の供給電流は一定値以下にならない。従って、本発明の場合も請求項1に記載の発明と同様の効果を奏する。
また、請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の定電圧電源回路において、前記電流供給型定電圧電源回路(12b)は、該電源回路の電源入力端子(14)と前記電源出力端子(15)との間に接続したトランジスタ(Q6)のベース電流を制御して前記供給電流(Iso)を制御するように構成されており、前記電流吸引回路(13b)は、該トランジスタ(Q6)のベース電流が所定の値以下にならないように前記吸引電流(Isi)を制御するように構成されていることを特徴とする。
このような構成の定電圧電源回路においては、電流供給型定電圧電源回路の供給電流は、トランジスタ(Q6)のベース電流に該トランジスタの電流増幅率Hfeを掛けた値となる。このため、そのベース電流の値が所定の値より小さくならないように電流吸引回路が吸引電流を制御すれば、電流供給型定電圧電源回路の供給電流は所定の値以下に低下することはなくなる。従って、本発明の場合も請求項1に記載の発明と同様の効果を奏する。
また、請求項5に記載の発明は、定電圧での負荷への電流供給と定電圧での負荷からの電流吸引の双方の動作が可能な定電圧電源回路(11c)であって、該電源回路の電源出力端子(15)の電圧が一定値に維持されるように該電源出力端子に電流供給を行なう電流供給型定電圧電源回路(12c)と該電源出力端子から電流を吸引する電流吸引回路(13c)とにより構成され、前記電流供給型定電圧電源回路(12c)は、前記電源出力端子の電圧を分圧した第1の帰還電圧(V1)と第1の基準電圧(Vr1)との差を第1の誤差増幅器(OP1)にて増幅し、該第1の誤差増幅器の出力電圧(V3)により前記電流供給型定電圧電源回路の電源入力端子(14)と接地(GND)との間に第1の抵抗(R6)を電源入力端子側にして直列接続した第1の抵抗と第1のNMOSトランジスタ(Q1)の該第1のNMOSトランジスタのゲートを制御し、該第1のNMOSトランジスタのドレイン電圧(V12)にて前記電源入力端子と前記電源出力端子との間に接続した増幅回路(19)を制御して前記電源出力端子への供給電流(Iso)を制御するように構成されており、前記電流吸引回路(13c)は、前記第1のNMOSトランジスタ(Q1)のドレイン電圧(V12)を第2の基準電圧(Vr2)とコンパレータ(CP1)にて比較し、該コンパレータの出力電圧と前記電源出力端子の電圧を分圧した第2の帰還電圧(V2)との差を第2の誤差増幅器(OP2)にて増幅し、該第2の誤差増幅器の出力電圧をローパスフィルタ(LP)にて平滑した電圧により前記電源出力端子と接地間に接続した第2のNMOSトランジスタ(Q4)のゲートを駆動することにより前記電源出力端子の電圧が上昇したときに前記第1のNMOSトランジスタ(Q1)のドレイン電圧(V12)が第2の基準電圧(Vr2)にクランプされるように前記電源出力端子からの吸引電流を制御するように構成されていることを特徴とする定電圧電源回路である。
このような構成の定電圧電源回路においては、電源出力端子の電圧が上昇して第1の帰還電圧(V1)が第1の基準電圧(Vr1)より一定値以上高くなると、コンパレータ(CP1)の出力は反転し、反転した電圧と第2の帰還電圧(V2)との差が第2の誤差増幅器(OP2)にて増幅され、第2の誤差増幅器(OP2)は高レベルとなる。その電圧がローパスフィルタ(LP)により平滑化されて第2のNMOSトランジスタ(Q4)のゲートを駆動して同トランジスタを導通させ、電源出力端子から電流吸引して電源出力端子の電圧を低下させる。電源出力端子の電圧が低下すると第1の帰還電圧(V1)が低下してコンパレータ(CP1)の出力は再び反転し、第2の誤差増幅器(OP2)の出力電圧は低レベルとなる。その電圧はローパスフィルタ(LP)により平滑化されて第2のNMOSトランジスタ(Q4)を駆動して第2のNMOSトランジスタ(Q4)の吸引電流を減少させる。これにより電源出力端子の電圧低下は止まる。このような動作の繰り返しにより第1の帰還電圧(V1)の電圧が第1の基準電圧(Vr1)より僅かに高い一定値より更に高くならないように制御される。その結果として電源出力端子の電圧は所定の値以上になることが防止される。電源出力端子の電圧上昇は、電流供給型定電圧電源回路の電流供給量より大きい電流が負荷側から電源出力端子に流入する場合に生ずるので、こうした制御により電源出力端子の電圧は、負荷電流が正、負の値に変化したとしても所定の定電圧に制御される。
なお、電源出力端子に流入する電流が増加した場合、第2の誤差増幅器(OP2)の出力にはパルス幅変調された形に近い電圧波形が現れるが、ローパスフィルタ(LP)によって平滑化されて第2のNMOSトランジスタ(Q4)のゲートにはそれらの平均電圧が印加される。このため第2のNMOSトランジスタ(Q4)はアナログ動作を行なう。このローパスフィルタ(LP)は、このようにパルス幅変調された形に近い電圧波形を平滑化するのが目的であるため、第2の誤差増幅器(OP2)にスルーレート(出力電圧の最大変化率で通常、V/μSの単位で表わされる。)の小さい増幅器を採用した場合には省略してもよい。スルーレートの小さい増幅器を採用した場合には、増幅器の出力にはパルス幅変調波形を平滑化した波形が現れるからである。
また、請求項6に記載の発明は、定電圧での負荷への電流供給と定電圧での負荷からの電流吸引の双方の動作が可能な定電圧電源回路(11d)であって、第1の出力端子(15a)の電圧を分圧した第2の帰還電圧(V2)を基準電圧(Vr)と比較して該第1の出力端子の電圧を第1の定電圧(Voa)に維持するように該第1の出力端子に電流供給を行なう電流供給型定電圧電源回路(12d)の該第1の出力端子(15a)と、第2の出力端子(15b)の電圧を分圧した第1の帰還電圧(V1)を基準電圧(Vr)と比較して該第2の出力端子の電圧を前記第1の定電圧(Voa)より僅かに高い第2の定電圧(Vob)に維持するように該第2の出力端子から電流を吸引する電流吸引型定電圧電源回路(15d)の該第2の出力端子と、を共通に接続して前記定電圧電源回路(11d)の電源出力端子(15)としたことを特徴とする定電圧電源回路である。
このような構成の定電圧電源回路においては、負荷が電流を消費する状態では電流供給型定電圧電源回路から電流供給が行なわれ、電源出力端子の電圧は第1の定電圧(Voa)に制御される。この第1の定電圧(Voa)は第2の定電圧(Vob)より低いため、電流吸引型定電圧電源回路はその間、動作を停止している。負荷の消費電流が減少して逆に電源出力端子に電流が流入を開始する状態となると、電流供給型定電圧電源回路は動作停止して電流供給が止まり、電源出力端子の電圧は制御されない状態となる。負荷からの流入電流量が更に増して電源出力端子の電圧が第2の定電圧(Vob)以上になろうとすると電流吸引型定電圧電源回路が動作を開始して電源出力端子から電流を吸引する。そして電源出力端子の電圧を第2の定電圧(Vob)に制御する。このような動作により負荷の消費電流が正、負の値に変化しても電源出力端子の電圧は、第1の定電圧(Voa)と第2の定電圧(Vob)との間の電圧に制御される。従って、第1の定電圧(Voa)と第2の定電圧(Vob)の差が小さくなるように回路定数を設定しておくことで、電源出力端子の電圧をほぼ一定の定電圧に制御することができる。
また、請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の定電圧電源回路において、前記電流供給型定電圧電源回路(12d)は、前記第2の帰還電圧(V2)を非反転入力端子に、基準電圧(Vr)を反転入力端子に入力した第1の誤差増幅器(OP1)にて増幅し、該第1の誤差増幅器の出力電圧(V3)により前記電流供給型定電圧電源回路の電源入力端子(14)と接地(GND)との間に第1の抵抗(R6)を電源入力端子側にして直列接続した第1の抵抗と第1のNPNトランジスタ(Q7)の該第1のNPNトランジスタのゲートを制御し、該第1のNPNトランジスタのコレクタ電圧にて前記電源入力端子(14)と前記第1の出力端子(15a)との間に接続した増幅回路(19)を制御して前記第1の出力端子への供給電流(Iso)を制御するように構成されていることを特徴とする。
このような構成の定電圧電源回路においては、電源出力端子への負荷からの電流流入量が大きい場合には電流吸引型定電圧電源回路が動作して電源出力端子の電圧は第2の定電圧(Vob)に制御されるため、電流供給型定電圧電源回路は動作停止している。このとき、第2の帰還電圧(V2)は基準電圧(Vr1)より高くなっているため、第1の誤差増幅器(OP1)の出力電圧は電圧制限がない場合には高レベル側に飽和した状態となる。高レベル側に飽和していると、負荷から電源出力端子に電流が流入する状態から逆に電流が流出する状態に変化した時に第1の誤差増幅器(OP1)が飽和状態から抜け出すのに時間がかかって動作開始が遅れる。このため電源出力端子の電圧が一時的に低下する恐れがある。しかし、本発明の構成の場合には第1の誤差増幅器(OP1)の出力端子が第1のNPNトランジスタ(Q5)のベースに接続されているため、該トランジスタのベース−エミッタ間のダイオード特性により第1の誤差増幅器(OP1)の高レベル側への電圧の振れが制限される。このため負荷が電流を消費する状態に変化した時の第1の誤差増幅器(OP1)の動作開始が速まり電源出力端子の電圧の一時的低下が抑制される効果を奏する。
また、請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の定電圧電源回路において、前記第1のNPNトランジスタ(Q7)を第3のNMOSトランジスタ(Q8)に置き換え、前記第1の誤差増幅器(OP1)の出力電圧(V3)にて該第3のNMOSトランジスタのゲートを制御すると共に、該ゲートと接地間に該ゲート電圧の最高値を制限する電圧制限回路(17)を設けたことを特徴とする。
このような構成の定電圧電源回路は、請求項7に記載の構成における第1のNPNトランジスタ(Q7)を第3のNMOSトランジスタ(Q8)に置き換え、そのゲート電圧の最高値を制限する電圧制限回路を設けたものであるので、第1の誤差増幅器(OP1)の動作は請求項7に記載の発明の場合と同様になる。従って、請求項7に記載の発明と同様の効果を奏する。
以下、本発明を実施形態に分けて図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1は本発明に係る定電圧電源回路の第1の実施形態の回路構成と、その負荷回路の例を示したものである。負荷回路は、「背景技術」の図9、図10中に示したものと同じ回路で電子制御回路1とダイオードD1〜D4、スイッチS1、S2、抵抗R1、R2により構成されている。
本実施形態の定電圧電源回路11は、電流供給型定電圧電源回路12と電流吸引回路13により構成されている。電流供給型定電圧電源回路12は、電源入力端子14に供給されるバッテリー電圧Vbを電源として電源出力端子15に安定化された電圧で電流Isoを供給する電源回路である。電源出力端子15の電圧Vo(以下、電源出力電圧Voという。)は、分圧抵抗R10、R11で分圧され、分圧された帰還電圧V5は誤差増幅器OP3の反転入力端子に入力される。誤差増幅器OP3の非反転入力端子には、基準電圧生成回路16で生成された基準電圧Vrが入力される。
誤差増幅器OP3は、基準電圧Vrと帰還電圧V5の差電圧を増幅して出力端子に接続されたNPNトランジスタQ5にベース電流を供給する。トランジスタQ5のエミッタは接地GNDに接続され、コレクタは電流供給型定電圧電源回路12の出力トランジスタであるPNPトランジスタQ6のベースに接続されている。トランジスタQ6のエミッタは電源入力端子14に接続され、コレクタは供給電流検出用抵抗R13を介して電源出力端子15に接続されている。トランジスタQ6のエミッタ−ベース間には、トランジスタQ6の動作を安定化させるための抵抗R12が接続されている。
帰還電圧V5が基準電圧Vrより僅かでも低いと、誤差増幅器OP3よりトランジスタQ5にベース電流が供給されてトランジスタQ5にコレクタ電流が流れる。コレクタ電流が流れるとトランジスタQ6にベース電流が流れ、そのベース電流が電流増幅されて電源出力端子15に電流Iso(以下、供給電流Isoという。)が供給される。供給電流Isoは電源出力電圧Voを上昇させる方向に働き、これにより帰還電圧V5が上昇して基準電圧Vrに近づく。このような帰還作用により電源出力電圧Voは安定化される。
誤差増幅器OP3の増幅率が十分に高い場合には、上記の帰還作用により誤差増幅器OP3の反転入力端子、非反転入力端子間の電圧差は殆どゼロとなることから、電源出力電圧Voは次のように計算される。
Vo=Vr・(R10+R11)/R11 (1)式
即ち、電源出力電圧Voは基準電圧Vrと抵抗R10、R11で決まる定電圧となる。
トランジスタQ6のコレクタは、電源出力端子15に向けて電流を供給するのみで電流を吸引することはできない。従って、この電源回路12は電源出力端子15の電圧Voが(1)式で計算される一定値になるように電流Isoを供給する電流供給型の定電圧電源回路として動作する。
電流吸引回路13は、誤差増幅器OP4、OP5、基準電圧生成回路16、NPNトランジスタQ7、供給電流検出用抵抗R13、分圧抵抗R14、R15、2個の抵抗Ra、2個の抵抗Rbとにより構成される。誤差増幅器OP4と2個の抵抗Ra、2個の抵抗Rbとは減算回路を構成している。トランジスタQ6と供給電流検出用抵抗R13との相互接続点の電圧をV6とする。誤差増幅器OP4の非反転入力端子には、電圧V6を抵抗Ra、Rbで分圧した電圧が入力されている。反転入力端子には、電源出力電圧Voが抵抗Raを介して入力され、反転入力端子と誤差増幅器OP4の出力端子との間には抵抗Rbが接続されている。誤差増幅器OP4の出力電圧V7は次のように計算される。
V7=(V6−Vo)・Rb/Ra
=(Iso・R13)・Rb/Ra (2)式
即ち、誤差増幅器OP4の出力には供給電流検出用抵抗R13の両端の差電圧(Iso・R13)に比例する電圧が現れる。
誤差増幅器OP5の反転入力端子には誤差増幅器OP4の出力電圧V7が、反転入力端子には基準電圧Vrを分圧抵抗R14、R15で分圧した電圧V8が入力されている。誤差増幅器OP5の出力端子はNPNトランジスタQ7のベースに接続され、トランジスタQ7のエミッタは接地GNDに、コレクタは電源出力端子15にそれぞれ接続されている。
電流供給型定電圧電源回路12が電源出力端子15に供給する供給電流Isoが十分に大きく、(2)式で計算される誤差増幅器OP4の出力電圧V7の値が基準となる電圧V8より僅かでも高い場合には誤差増幅器OP4の出力電圧は低レベル側に振れる。この状態ではトランジスタQ7にはベース電流が供給されないため、トランジスタQ7はOFFして電源出力端子15からの電流吸引は行なわれない。即ち、吸引電流Isiはゼロとなる。
電流供給型定電圧電源回路12の供給電流Isoが減少すると誤差増幅器OP4の出力電圧V7は低下していく。電圧V7が電圧V8より僅かでも低くなると誤差増幅器OP4の出力は高レベル側に振れてトランジスタQ7にベース電流が供給され、トランジスタQ7にコレクタ電流Isiが流れる。コレクタ電流Isiは電源出力端子15からの吸引電流Isiとなる。なお、分圧抵抗R10、R11、Ra、Rbに流れる電流は無視できる程小さいものとする。
電源出力端子15からの吸引電流Isiは、電源出力電圧Voを低下させる方向に働く。電源出力電圧Voが低下しようとすると、電流供給型定電圧電源回路12は電源出力電圧Voの値を一定値に維持しようとして供給電流Isoを増加させて元に戻そうとする。このような帰還作用により供給電流Isoがある値以下になろうとすると電流吸引回路13が電源出力端子15から電流を吸引し、その結果として電流供給型定電圧電源回路12が供給電流Isoを増加させて元の値に戻す。このように電流吸引回路13は、電流供給型定電圧電源回路12の供給電流Isoがある値以下になるのを防止する働きをする。
電流吸引回路13が電流吸引を開始するときの電流供給型定電圧電源回路12の供給電流Isoの値を供給電流Isoのしきい値電流Isothと呼ぶことにする。その値は誤差増幅器OP4の出力電圧V7の値が基準電圧Vrを分圧した電圧V8に等しくなる時の供給電流Isoの値である。そのしきい値電流Isothは次のように計算される。
Isoth=Vr・(Ra/Rb)・R15/(R14+R15) (3)式
トランジスタQ7はコレクタ電流として電源出力端子15から電流Isiを吸引するのみで電流供給はできない。従って、この回路13は電流吸引回路としてのみ動作する。
次に、このような電流供給型定電圧電源回路12と電流吸引回路13との組合せからなる定電圧電源回路11の動作について説明する。負荷として、「背景技術」の図9、図10の中に示したものと同じ電子制御回路1を接続した場合を例に挙げて説明する。負荷である電子制御回路1はマイコン2であってスイッチS1、S2の状態を入力するための入力信号線3、4が接続されている。入力信号線3、4はスイッチS1、S2側で抵抗R1、R2によりバッテリー電圧Vb(12〜16V)にプルアップされている。更に、マイコン2への過電圧入力を防止するために入力信号線3、4には過電圧防止用にダイオードD1〜D4が取り付けられている。
スイッチS1がOFFの状態では、バッテリー電圧Vbの電源入力端子14より抵抗R1、ダイオードD1を通った電流が電源出力端子15に流入する。スイッチS2がOFF状態となった場合も同様にダイオードD3を通った電流が電源出力端子15に流入する。このように電源出力端子15に流入する電流の総和をIdとする。マイコン2の消費電流をImとする。電源出力端子15から負荷である電子制御回路1に向かって流れる負荷電流Ioは、
Io=Im−Id (4)式
で計算される。
流入電流Idの値が変化し、それに伴い負荷電流Ioの値が変化した場合の動作を図2に示した動作特性を参照して説明する。図2の横軸には負荷電流Io、縦軸には電源出力電圧Vo、電流供給型定電圧電源回路12の供給電流Iso、電流吸引回路13の吸引電流Isiがとってある。
最初に流入電流Id=0の場合には、負荷電流Io=Imとなる。(3)式で計算される電流供給型定電圧電源回路12の供給電流Isoのしきい値電流Isothは十分小さい値に調整されているので、このときの定電圧電源回路11の動作点は図2中のIo=Imの線と各直線との交点になる。即ち、電流吸引回路13の吸引電流Isiはゼロで、負荷電流Io(=Im)は電流供給型定電圧電源回路12の供給電流Isoにより供給される。供給電流Isoの値は負荷電流Imに等しくなる。電源出力電圧Voは(1)式で計算される値に等しい。この(1)式で計算される電源出力電圧Voの値を5.0Vとする。
流入電流Idが増加するか、あるいはマンコン2の消費電流Imの値が減少して負荷電流Ioが減少すると、電流供給型定電圧電源回路12の動作点は図2中のa点からb点に向かって移動する。その間、吸引電流Isiはゼロ、電源出力電圧Voは5.0Vのままでしる。
電流供給型定電圧電源回路12の供給電流Isoが(3)式で計算されるしきい値電流Isothに等しくなる値まで低下すると、電流供給型定電圧電源回路12の動作点は図2中のb点となる。
負荷電流Ioの値がしきい値電流Isothより僅かでも小さくなろうとすると、前に説明したように電流吸引回路13が動作を開始して電源出力端子15から電流Isiを吸引する。これにより電流供給型定電圧電源回路12の供給電流Isoのそれ以上の低下は防止され、供給電流Isoの値はしきい値電流Isothに等しい一定値に制御される。
負荷電流Ioの値がしきい値電流Isothより更に減少していくと、電流吸引回路13の吸引電流Isiは増加していき、その動作点は図2中のd点からe点に向かって移動する。電流供給型定電圧電源回路12の供給電流Isoはしきい値電流Isothのままで、動作点は図2中のb点からc点に向かって移動する。その間、負荷電流Io、供給電流Iso、吸引電流Isiの間には次の関係が成立している。
Io=Iso−Isi (5)式
また、電流供給型定電圧電源回路12によって電源出力電圧Voは5.0Vの一定値に制御される。
このような動作により定電圧電源回路11の動作特性は図2に示したような線を描く。従って本実施形態の定電圧電源回路11によれば、負荷電流Ioの正、負の全区間において電流供給型定電圧電源回路12は供給電流Isoを供給する動作状態にある。電流供給型定電圧電源回路12が動作状態にあると、その電圧制御作用により電源出力電圧Voは5.0Vの一定値に制御される。従って、出力に電圧変動が生じることはない。なお、負荷電流Ioが負の状態、即ち、本来は供給電流Isoを供給する必要のない場合にもしきい値電流Isothに等しい電流が供給されるため電力損失は増加する。しかし、しきい値電流Isothが小さな値となるように回路定数を決めておくことで電力損失は小さく抑えることができる。
(第2の実施形態)
図3は本発明に係る定電圧電源回路の第2の実施形態の回路構成と、その負荷回路の例を示したものである。負荷回路は、第1の実施形態の図1中に示したものと同じ回路で電子制御回路1とダイオードD1〜D4、スイッチS1、S2、抵抗R1、R2により構成されている。なお、図1と同一又は相当部分には同じ符号を付して説明を繰り返さない。
本実施形態の定電圧電源回路11aは、電流供給型定電圧電源回路12と電流吸引回路13aにより構成されている。電流供給型定電圧電源回路12は、第1の実施形態の図1中に示したものと同じ回路構成であるのでその説明は省略する。
電流吸引回路13aは、誤差増幅器OP5、基準電圧生成回路16、NPNトランジスタQ7、供給電流検出用抵抗R13、分圧抵抗R16、R17により構成されている。誤差増幅器OP5の非反転入力端子には基準電圧生成回路16で生成された基準電圧Vrが、反転入力端子にはトランジスタQ6と供給電流検出用抵抗R13との相互接続点の電圧をV6を分圧抵抗R16、R17で分圧した電圧V9が入力されている。
電流供給型定電圧電源回路12が電源出力端子15に供給する電流Isoが十分に大きく、電圧V6を分圧した電圧V9が基準電圧Vrより僅かでも高い場合には誤差増幅器OP4の出力電圧は低レベル側に振れる。この状態ではトランジスタQ7にはベース電流が供給されないためトランジスタQ7はOFFして電源出力端子15からの電流吸引は行なわれない。即ち、電源出力端子15からの吸引電流Isiはゼロとなる。
電流供給型定電圧電源回路12の供給電流Isoの値が減少して電圧V6が低下し、電圧V9が基準電圧Vrより僅かでも低くなると誤差増幅器OP4の出力電圧が上昇してトランジスタQ7にベース電流が供給される。これによりコレクタ電流Isiが流れる。コレクタ電流Isiは電源出力端子15からの吸引電流Isiとなる。
電源出力端子15からの吸引電流Isiは、電源出力電圧Voを低下させる方向に働く。電源出力電圧Voが低下しようとすると、電流供給型定電圧電源回路12は電源出力電圧Voを一定値に維持しようとして供給電流Isoを増加させて元に戻そうとする。このような帰還作用により供給電流Isoの値がある値以下になろうとすると、電流吸引回路13aが電源出力端子15から電流を吸引し、その結果として電流供給型定電圧電源回路12が供給電流Isoを増加させて元の値に戻す。このように電流吸引回路13aは、第1の実施形態の電流吸引回路13と同様に電流供給型定電圧電源回路12が供給する供給電流Isoがある値以下になるのを防止する働きをする。
第1の実施形態の場合と同様に、電流吸引回路13が電流吸引を開始するときの電流供給型定電圧電源回路12の供給電流Isoの値を供給電流Isoのしきい値電流Isothと呼ぶことにする。その値は誤差増幅器OP4の反転入力端子の電圧V9と非反転入力端子の電圧Vrとが等しくなる時の供給電流Isoの値である。そのしきい値電流Isothは次のように計算される。
Isoth=(Vr・(R16+R17)/R17−Vo)/R13 (6)式
電源出力電圧Voの値は、電流供給型定電圧電源回路12によって一定値(例えば、5.0V)に制御される。従って、(6)式で計算されるしきい値電流Isothも一定値となる。トランジスタQ7はコレクタ電流として電源出力端子15から電流Isiを吸引するのみで電流供給はできない。従って、この回路13aも電流吸引回路としてのみ動作する。
このようにして本実施形態の電流吸引回路13aも、第1の実施形態の電流吸引回路13と同様に、電流供給型定電圧電源回路12の供給電流Isoがしきい値電流Isothより小さくなるのを防止する働きをする。従って、電流供給型定電圧電源回路12と電流吸引回路13aとの組合せからなる本実施形態の定電圧電源回路11aの動作は、第1の実施形態の定電圧電源回路11の動作と同じとなる。負荷電流Io(=Im−Id)の変化に対する供給電流Iso、吸引電流Isi、電源出力電圧Voの変化も図2に示した特性図と同じとなる。
このような動作をすることから、本実施形態の定電圧電源回路11aは、第1の実施形態の定電圧電源回路11の場合と同様の効果を奏する。
(第3の実施形態)
図4は本発明に係る定電圧電源回路の第3の実施形態の回路構成と、その負荷回路の例を示したものである。負荷回路は、第2の実施形態の図3中に示したものと同じ回路で電子制御回路1とダイオードD1〜D4、スイッチS1、S2、抵抗R1、R2により構成されている。なお、図3と同一又は相当部分には同じ符号を付して説明を繰り返さない。
本実施形態の定電圧電源回路11bは、電流供給型定電圧電源回路12bと電流吸引回路13bにより構成されている。電流供給型定電圧電源回路12bは、第1の実施形態の図1中に示したものと類似の回路構成である。異なる点は、トランジスタQ5のエミッタと接地GND間に抵抗R18を追加した点と、供給電流検出用抵抗R13と抵抗R12を無くした点である。
抵抗R12は高い抵抗値であって、動作の安定度を増すために付加してあった抵抗であるので除いても影響は殆どない。抵抗R18は、トランジスタQ6のベース電流に比例した電圧を取り出すために追加したものでその抵抗値は小さい値である。また、供給電流検出用抵抗R13は無くしても動作に関係はない。これらのことから電流供給型定電圧電源回路12bは、第1、第2の実施形態の電流供給型定電圧電源回路12と同様の動作を行なう。
電流吸引回路13bは、誤差増幅器OP5、基準電圧生成回路16、NPNトランジスタQ7、分圧抵抗R14〜R17により構成されている。誤差増幅器OP5の非反転入力端子には基準電圧生成回路16で生成された基準電圧Vrを抵抗R14、R15で分圧した電圧V8が入力される。反転入力端子には、トランジスタQ5のエミッタと抵抗R18の相互接続点の電圧V10を抵抗R16、R17で分圧した電圧V11が入力される。
抵抗R18にはトランジスタQ5のエミッタ電流が流れ、その電流値はベース電流を無視するとコレクタ電流に等しい。トランジスタQ5のコレクタ電流はトランジスタQ6のベース電流に等しい。その値はトランジスタQ6のコレクタ電流である供給電流Isoの値を、トランジスタQ6の電流増幅率Hfeの値で割った値に等しい。従って、電圧V10の値は次のようになる。
V10=R18・Iso/Hfe (7)式
電流増幅率Hfeの値は一定と考えてよいので、電圧V10は供給電流Isoに比例することになる。
電流供給型定電圧電源回路12bが電源出力端子15に供給する電流Isoが十分に大きく、電圧V10を分圧した電圧V11が基準電圧Vrを分圧した電圧V8より僅かでも高い場合には誤差増幅器OP4の出力電圧は低レベル側に振れる。この状態ではトランジスタQ7にはベース電流が供給されないためトランジスタQ7はOFFして電源出力端子15からの電流吸引は行なわれない。即ち、電源出力端子15からの吸引電流Isiはゼロとなる。
電流供給型定電圧電源回路12bの供給電流Isoの値が減少して電圧V10が低下し、それを分圧した電圧V11が電圧V8より僅かでも低くなると誤差増幅器OP4の出力電圧が上昇してトランジスタQ7にベース電流が供給され、コレクタ電流Isiが流れる。コレクタ電流Isiは電源出力端子15からの吸引電流Isiとなる。
電源出力端子15からの吸引電流Isiの吸引は、電源出力電圧Voを低下させる方向に働く。電源出力電圧Voが低下しようとすると、電流供給型定電圧電源回路12bは電源出力電圧Voの値を一定値に維持しようとして供給電流Isoを増加させて元に戻そうとする。このような帰還作用により供給電流Isoの値がある値以下になろうとすると電流吸引回路13bが電源出力端子15から電流を吸引し、その結果として電流供給型定電圧電源回路12bが供給電流Isoを増加させて元の値に戻す。このように電流吸引回路13bは、第1の実施形態の電流吸引回路13と同様に電流供給型定電圧電源回路12bの供給電流Isoの値がある値以下になるのを防止する働きをする。
第1の実施形態の場合と同様に、電流吸引回路13が電流吸引を開始するときの電流供給型定電圧電源回路12の供給電流Isoの値をしきい値電流Isothと呼ぶことにする。その値は誤差増幅器OP5の反転入力端子の電圧V11と非反転入力端子の電圧V8とが等しくなる時の供給電流Isoの値である。そのしきい値電流Isothは次のように計算される。
Isoth=Vr・Hfe・R15・(R16+R17)
/(R17・R18・(R14+R15)) (8)式
即ち、しきい値電流Isothは回路定数で決まる一定値となる。
電源出力電圧Voの値は、電流供給型定電圧電源回路12によって一定値(例えば、5.0V)に制御される。トランジスタQ7はコレクタ電流として電源出力端子15から電流Isiを吸引するのみで電流供給はできない。従って、この回路13bも電流吸引回路としてのみ動作する。
このようにして本実施形態の電流吸引回路13bも、第1の実施形態の電流吸引回路13、第2の実施形態の電流吸引回路13aと同様に、電流供給型定電圧電源回路12bの供給電流Isoの値がしきい値電流Isothより小さくなるのを防止する働きをする。従って、電流供給型定電圧電源回路12bと電流吸引回路13bとの組合せからなる本実施形態の定電圧電源回路11bの動作は、第1の実施形態の定電圧電源回路11、第2の実施形態の定電圧電源回路11aの動作と同じとなる。負荷電流Io(=Im−Id)の変化に対する供給電流Iso、吸引電流Isi、電源出力電圧Voの変化も図2に示した特性図と同じとなる。
このような動作をすることから、本実施形態の定電圧電源回路11aは、第1の実施形態の定電圧電源回路11の場合と同様の効果を奏する。
(第4の実施形態)
図5は本発明に係る定電圧電源回路の第4の実施形態の回路構成と、その負荷回路の例を示したものである。本実施形態の定電圧電源回路11cは、「背景技術」で説明した図10の定電圧電源回路10と類似点が多いので同一又は相当部分には同じ符号が付してある。負荷回路は、図10中に示したものと同じ回路で電子制御回路1とダイオードD1〜D4、スイッチS1、S2、抵抗R1、R2により構成されている。
本実施形態の定電圧電源回路11cも電流供給型定電圧電源回路12cと電流吸引回路13cにより構成されている。電流供給型定電圧電源回路12bは、第1の誤差増幅器OP1、第1の基準電圧生成回路8、第1のNMOSトランジスタQ1、NPNトランジスタQ2、PNPトランジスタQ3、抵抗R3〜R9により構成される。
第1の誤差増幅器OP1の非反転入力端子には、電源出力電圧Voを抵抗(R3+R4)とR5で分圧した第1の帰還電圧V1が入力され、反転入力端子には第1の基準電圧生成回路8で生成した第1の基準電圧Vr1が入力される。第1の誤差増幅器OP1の出力端子は第1のトランジスタQ1のゲートに接続される。トランジスタQ1のソースは接地GNDに接続され、ドレインは抵抗(第1の抵抗)R6を介してバッテリー電圧Vbが供給される電源入力端子14に接続される。トランジスタQ2のベースはトランジスタQ1のドレインに、エミッタは接地GNDに、コレクタは直列接続された抵抗R8とR7を介して電源入力端子14に接続される。トランジスタQ3のベースは、抵抗R8とR7の相互接続点に接続され、エミッタは抵抗R9を介して電源入力端子14に接続され、コレクタは電源出力端子15に接続される。
電源出力電圧Voが低下して第1の帰還電圧V1が第1の基準電圧Vr1より僅かでも低下すると第1の誤差増幅器OP1の出力電圧V3が低下してトランジスタQ1のゲート電圧を低下させる。するとトランジスタQ1のドレイン電圧V12が上昇してトランジスタQ2のベース電位が上昇し、トランジスタQ2のベース電流が増加する。するとトランジスタQ2のコレクタ電位が低下してトランジスタQ3のベース電位も低下し、トランジスタQ3のベース電流が増加して電源出力端子15に供給されるコレクタ電流(供給電流)Isoが増加する。供給電流Isoの増加は電源出力電圧Voを上昇させる方向に働き電源出力電圧Voの低下を防止しようとする。このような帰還作用により電源出力電圧Voは一定電圧に制御される。
第1の誤差増幅器OP1の電圧増幅率が十分に高い場合には、第1の誤差増幅器OP1の非反転入力端子の電圧V1と反転入力端子の電圧Vr1とは等しくなることから、供給電流Isoがゼロでないときの電源出力電圧Voは次のようになる。
Vo=Vr1・(R3+R4+R5)/R5 (9)式
電流吸引回路13cは、第2の誤差増幅器OP2、コンパレータCP1、第2のNMOSトランジスタQ4、第2の基準電圧生成回路18、抵抗19とコンデンサC1とからなるローパスフィルタLP、分圧抵抗R3、(R4+R5)とから構成される。
コンパレータCP1の反転入力端子には第2の基準電圧生成回路18で生成された第2の基準電圧Vr2が入力され、非反転入力端子にはトランジスタQ1のドレイン電圧V12が入力される。第2の誤差増幅器OP2の反転入力端子にはコンパレータCP1の出力電圧が入力され、非反転入力端子には電源出力電圧Voを抵抗R3と(R4+R5)で分圧した第2の帰還電圧V2が入力される。第2の誤差増幅器OP2の出力電圧はローパスフィルタLPで平滑化されてトランジスタQ4のゲートに印加される。トランジスタQ4のソースは接地GNDに、ドレインは電源出力端子15に接続される。
次に、こうした構成の定電圧電源回路11cの全体の動作について説明する。負荷電流Io(=Im−Id)の値が大きい場合には、電流供給型定電圧電源回路12bが負荷電流Ioに等しい電流を供給電流Isoとして供給する。
負荷電流Ioが少なくなるに従って供給電流Isoの値も小さくなる。供給電流Isoを低下させるためにはトランジスタQ1のドレイン電圧V12は低下しなければならず、その為には第1の誤差増幅器OP1の出力電圧V3が上昇しなければならない。電圧V3が上昇するためには第1の誤差増幅器OP1の非反転入力端子の第1の帰還電圧V1が僅かではあるが上昇しなければならない。即ち、負荷電流Ioが少なくなると電源出力電圧Voは僅かではあるが上昇し、それによってトランジスタQ1のドレイン電圧V12の値が下降していく。
ドレイン電圧V12が第2の基準電圧Vr2より僅かでも低くなると、コンパレータCP1の出力電圧は低レベル側に飽和する。この飽和電圧は第2の誤差増幅器OP2の非反転入力端子に入力されている第2の帰還電圧V2より低いため、第2の誤差増幅器OP2の出力では高レベル側に飽和する。高レベル側に飽和した第2の誤差増幅器OP2の出力電圧は、ローパスフィルタLPで電圧の立ち上がりが鈍くされてトランジスタQ4のゲートに印加される。これによりトランジスタQ4のドレイン電流である吸引電流Isiが緩やかに増加する。
吸引電流Isiは電源出力電圧Voを低下させる方向に働く。電源出力電圧Voが低下すると第1の帰還電圧V1が低下して第1の誤差増幅器OP1の出力電圧V3が低下し、それによりトランジスタQ1のドレイン電圧V12が上昇する。
ドレイン電圧V12が上昇して第2の基準電圧Vr2を上回るとコンパレータCP1の出力が高レベル側に飽和し、第2の誤差増幅器OP2の出力は低レベル側に飽和する。飽和した低電圧はローパスフィルタLPで立ち下がりが鈍くされてトランジスタQ4のゲートに伝わりその電圧を低下させる。ゲート電圧が低下するとドレイン電流が減少して吸引電流Isiは減少方向に向かう。吸引電流Isiの減少は電源出力電圧Voを上昇させる方向に働く。そのためトランジスタQ1のドレイン電圧V12が再び下降を開始する。
このような動作の繰り返しによりコンパレータCP1の出力にはパルス幅変調された波形が現れる。第2の誤差増幅器OP2の出力には、コンパレータCP1のパルス幅変調された出力波形を反転した波形が現れる。第2の誤差増幅器OP2の出力のパルス幅変調された電圧波形はローパスフィルタLPにて平滑化される。その結果、トランジスタQ4のゲートには第2の誤差増幅器OP2の出力に現れるパルス波形のパルス幅に比例した電圧が加わり、その電圧により決まる吸引電流Isiが流れる。
第2の誤差増幅器OP2の出力に現れるパルス幅変調波形の高レベルパルスのパルス幅は負荷電流Ioの値が小さくなる程、幅が広くなる。従ってトランジスタQ4のゲートに印加される電圧は負荷電流Ioの値が小さくなる程、高くなっていき吸引電流Isiの値は増加していく。吸引電流Isiが流れている状態ではトランジスタQ1のドレイン電圧V12は第2の基準電圧Vr2にクランプされたような状態となり、電流供給型定電圧電源回路12bの供給電流Isoは一定となる。
このように動作することから、コンパレータCP1の出力が反転を生ずる時のトランジスタQ1のドレイン電圧V12の値において、電流供給型定電圧電源回路12bが小さいしきい値電流Isothを供給できるように回路定数を決めておけば、負荷電流Ioの値が減少し、更にその値が負の値となったとしても供給電流Isoはその小さいしきい値電流Isoth以下になることはなく供給電流が流れ続けることになる。即ち、本実施形態の定電圧電源回路11cの動作特性も図2に示した動作特性と同じとなる。従って、第1〜第3の実施形態の定電圧電源回路の場合と同様の効果を奏する。
なお、コンパレータCP1の出力が反転する時のトランジスタQ1のドレイン電圧V12の値は第2の基準電圧Vr2であるから、ドレイン電圧V11の値が第2の基準電圧Vr2に等しい時に前記の小さなしきい値電流Isothが流れるように抵抗R6〜R9の値及びトランジスタQ2、Q3の電流増幅率Hfeの値を決めておけばよい。
特許請求の範囲に記載した増幅回路19は、本実施形態ではトランジスタQ2、Q3、抵抗R7〜R9により構成されている。
(第5の実施形態)
図6は本発明に係る定電圧電源回路の第5の実施形態の回路構成と、その負荷回路の例を示したものである。本実施形態の定電圧電源回路11dは、第4の実施形態で説明した図5の定電圧電源回路11cと類似点が多いので同一又は相当部分には同じ符号が付してある。負荷回路は、図5中に示したものと同じ回路で電子制御回路1とダイオードD1〜D4、スイッチS1、S2、抵抗R1、R2により構成されている。
本実施形態の定電圧電源回路11dは電流供給型定電圧電源回路12dと電流吸引型定電圧電源回路13dにより構成されている。電流供給型定電圧電源回路12dは、第5の実施形態の図5中の電流供給型定電圧電源回路12dと殆ど同様の回路である。異なる点は第1のNMOSトランジスタQ1を第1のNPNトランジスタQ7に置き換えている点と、第1の誤差増幅器OP1の非反転入力端子に第1の帰還電圧V1の代わりに第2の帰還電圧V2を入力している点のみである。
NPNトランジスタQ7は図5中のNMOSトランジスタQ1と同じように、第1の誤差増幅器OP1の出力電圧V3が上昇するに従って第1の抵抗R6通る電流を増加させ、トランジスタQ2のベース電圧を低下させる増幅作用を行なう。従って、この電流供給型定電圧電源回路12dは、図5中の電流供給型定電圧電源回路12dと同じ動作を行なう。但し、第1の誤差増幅器OP1の非反転入力端子には第1の帰還電圧V1の代わりに第2の帰還電圧V2が入力されているので、その出力電圧Voaは(9)式ではなく次の式で表わされる。
Voa=Vr・(R3+R4+R5)/(R4+R5) (10)式
この電圧Voaは、電流吸引回路13dが接続されていない場合にはトランジスタQ3のコレクタに現れる。特許請求の範囲の請求項6に記載した第1の出力端子とは、このトランジスタQ3のコレクタが接続される端子15aを意味する。
電流吸引型定電圧電源回路13dは、第2の誤差増幅器OP2、NMOSトランジスタQ4、基準電圧生成回路8、分圧抵抗(R3+R4)、R4とから構成される。第2の誤差増幅器OP2の反転入力端子には基準電圧Vrが、非反転入力端子には電源出力電圧Voを抵抗(R3+R4)とR5で分圧した第1の帰還電圧V1が入力される。第2の誤差増幅器OP2の出力電圧はNMOSトランジスタQ7のゲートに直接印加される。
この電流吸引型定電圧電源回路13dは、出力電圧Vobが一定値なるようにNMOSトランジスタQ4により出力端子から電流吸引を行なう。なお、この場合の出力端子とはこのNMOSトランジスタQ4のドレインが接続される端子15bであって、特許請求の範囲の請求項6に記載した第2の出力端子はこの端子15bを意味する。出力電圧Vobは次の式で表わされる。
Vob=Vr・(R3+R4+R5)/R5 (11)式
(10)、(11)式から明らかなように上記2つの電源回路の出力電圧は次の関係にある。
Vob>Voa (12)式
そして、電流供給型定電圧電源回路12dは出力電圧Voaが(10)式で計算される値に維持されるように電流供給を行なうのみであり、出力電圧Voaが(10)式で計算される値を超えた場合には電流供給を停止してしまう。一方、電流吸引型定電圧電源回路13dは出力電圧Vobが(11)式で計算される値に維持されるように電流吸引を行なうのみであり、出力電圧Vobが(11)式で計算される値以下に低下した場合には電流吸引を停止してしまう。
従って、電流供給型定電圧電源回路12dの出力端子(第1の出力端子)15aと、電流吸引型定電圧電源回路13dの出力端子(第2の出力端子)15bとを接続しても、トランジスタQ3のコレクタ電流(電流供給型定電圧電源回路12dの供給電流Iso)がトランジスタQ4のドレイン電流(電流吸引型定電圧電源回路13dの吸引電流Isi)となって流れることはない。即ち、電源入力端子14と接地GND間が短絡されてしまうことはない。
このような動作をすることから図6に示した本実施形態の定電圧電源回路11dは、電流供給型定電圧電源回路12dの出力端子(第1の出力端子)15aと、電流吸引型定電圧電源回路13dの出力端子(第2の出力端子)15bとを接続して定電圧電源回路11dの電源出力端子15とした構成になっている。
負荷電流Ioが変化したときの定電圧電源回路11dの動作特性は図7に示すようになる。負荷電流Ioが正の値から減少してゼロになるまでの間は、電流供給型定電圧電源回路12dの供給する供給電流Isoにより負荷に電流供給が行なわれる。その間、電源出力電圧Voは電流供給型定電圧電源回路12dの出力電圧Voaに等しい。
電源出力電圧Voが負になると供給電流Isoがゼロとなるため電源出力電圧Voは上昇を開始する。電源出力電圧Voの値が電流吸引型定電圧電源回路13dの出力電圧Vobに達すると電流吸引型定電圧電源回路13dによる吸引電流Isiが流れ始め、電源出力電圧Voは電流吸引型定電圧電源回路13dの出力電圧Vobに制御される。
吸引電流Isiが流れ始めるときの負荷電流Ioの値を−ΔIとすると、負荷電流Ioの値がゼロと−ΔIの間ある間は電流供給型定電圧電源回路12dと電流吸引型定電圧電源回路13dとは共に動作停止して電源出力電圧Voの制御は行なわれない。負荷電流Ioの値が正の大きな値のときの電源出力電圧VoはVoaであり、負の大きな値のときはVobとなり段差が生ずることになる。
しかし、(10)式、(11)式から明らかなように抵抗R4の値を小さくすることで電圧VoaとVobの値の差を小さくすることができる。実際には誤差増幅器OP1、OP2にはオフセット電圧、オフセット電流あるためゼロとすることができないが、実用上、問題にならない程度の小さいな差に調整することが可能である。
従って、本実施形態の定電圧電源回路11dの場合も、負荷電流Ioの正、負に渡る広い範囲の変化に対して電源出力電圧Voを殆ど一定値に制御できる効果を奏する。
なお、定電圧電源回路11dの電源出力電圧Voが電流吸引によりVobに制御されている状態では第2の帰還電圧V2は、基準電圧Vrより僅かに高い電圧となる。こきため第1の誤差増幅器OP1の出力電圧V3は、出力端子に電圧制限回路が付加されていないと高レベル側に飽和した状態となる。このように出力が飽和していると、負荷電流Ioが急激に増加して電流供給型定電圧電源回路12dによる電流供給が必要となったときに第1の誤差増幅器OP1の出力電圧V3の立ち下がりが遅れて、電源出力電圧Voが一時的に低下することがある。しかし、本実施形態の回路では第1の誤差増幅器OP1の出力端子が第1のNPNトランジスタQ7のベースに接続されているため、NPNトランジスタQ7のベース−エミッタ間のダイオード特性により高レベル側の値が制限される。従って、第1の誤差増幅器OP1の出力電圧V3の立ち下がりが速くなり上記の電源出力電圧Voの一時的な低下が抑制される効果を奏する。
この第1の誤差増幅器OP1の出力電圧V3の電圧制限は、NPNトランジスタQ7を図8に示したように第3のNMOSトランジスタQ8と第4のNMOSトランジスタQ9による回路に置き換えても実現することができる。図8は第1の誤差増幅器OP1の出力に接続される回路部分が図6と異なるのみで、その他の構成部分は同じとなっている。
図8の回路では、第1の誤差増幅器OP1の出力電圧V3が上昇して第4のNMOSトランジスタQ9のゲート−ソース間のスレショールド電圧を超えると第4のNMOSトランジスタQ9にドレイン電流が流れ始め、出力電圧V3のそれ以上の上昇が抑えられる。従って、この図8に示した回路構成の場合も図6に示した定電圧電源回路11dの場合と同様の効果を奏する。
なお、特許請求の範囲に記載した増幅回路19は、本実施形態ではトランジスタQ2、Q3、抵抗R7〜R9により構成されている。
第1の実施形態に係る定電圧電源回路の構成図である。 第1の実施形態に係る定電圧電源回路の動作特性図である。 第2の実施形態に係る定電圧電源回路の構成図である。 第3の実施形態に係る定電圧電源回路の構成図である。 第4の実施形態に係る定電圧電源回路の構成図である。 第5の実施形態に係る定電圧電源回路の構成図である。 第5の実施形態に係る定電圧電源回路の動作特性図である。 第5の実施形態に係る定電圧電源回路の変形実施態様の構成図である。 従来技術による定電圧電源回路の構成例である。 従来技術による他の定電圧電源回路の構成例である。 図10の定電圧電源回路の動作特性図である。
符号の説明
図面中、11、11a、11b、11c、11dは定電圧電源回路、12、12b、12c、12dは電流供給型定電圧電源回路、13、13a、13b、13cは電流吸引回路、13dは電流吸引型定電圧電源回路、14は電源入力端子、15は電源出力端子、15aは第1の出力端子、15bは第2の出力端子、19は増幅回路、CP1はコンパレータ、Isiは吸引電流、Isoは供給電流、LPはローパスフィルタ、OP1は第1の誤差増幅器、OP2は第2の誤差増幅器、Q1は第1のNMOSトランジスタ、Q4は第2のNMOSトランジスタ、Q7は第1のNPNトランジスタ、Q8は第3のNMOSトランジスタ、R6は第1の抵抗、R13は供給電流検出用抵抗、V1は第1の帰還電圧、V2は第2の帰還電圧、Vrは基準電圧、Vr1は第1の基準電圧、Vr2は第2の基準電圧を示す。

Claims (8)

  1. 定電圧での負荷への電流供給と定電圧での負荷からの電流吸引の双方の動作が可能な定電圧電源回路(11)であって、
    該電源回路の電源出力端子(15)の電圧を基準電圧(Vr)と比較して該電源出力端子の電圧を所定の定電圧に維持するように該電源出力端子に電流供給を行なう電流供給型定電圧電源回路(12)と、
    該電流供給型定電圧電源回路による前記電源出力端子への供給電流(Iso)を検出し、該供給電流が所定の値より低下した場合には前記電源出力端子から電流吸引して供給電流が該所定の値より下がらないようにその吸引電流(Isi)を制御する電流吸引回路(13)と、からなる定電圧電源回路。
  2. 前記電流供給型定電圧電源回路(12)は、一端を前記電源出力端子(15)に接続した供給電流検出用抵抗(R13)を通して電流供給を行なうように構成されており、
    前記電流吸引回路(13)は、該供給電流検出用抵抗(R13)の両端の差電圧を所定の基準電圧と比較し、該差電圧が該所定の基準電圧以下にならないように前記吸引電流(Isi)を制御するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の定電圧電源回路。
  3. 前記電流供給型定電圧電源回路(12)は、一端を前記電源出力端子(15)に接続した供給電流検出用抵抗(R13)を通して電流供給を行なうように構成されており、
    前記電流吸引回路(13a)は、前記電源出力端子(15)の電圧に、前記供給電流検出用抵抗(R13)の両端の差電圧を加えた電圧を所定の基準電圧と比較し、加えた電圧が該所定の基準電圧以下にならないように前記吸引電流(Isi)を制御するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の定電圧電源回路。
  4. 前記電流供給型定電圧電源回路(12b)は、該電源回路の電源入力端子(14)と前記電源出力端子(15)との間に接続したトランジスタ(Q6)のベース電流を制御して前記供給電流(Iso)を制御するように構成されており、
    前記電流吸引回路(13b)は、該トランジスタ(Q6)のベース電流が所定の値以下にならないように前記吸引電流(Isi)を制御するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の定電圧電源回路。
  5. 定電圧での負荷への電流供給と定電圧での負荷からの電流吸引の双方の動作が可能な定電圧電源回路(11c)であって、
    該電源回路の電源出力端子(15)の電圧が一定値に維持されるように該電源出力端子に電流供給を行なう電流供給型定電圧電源回路(12c)と該電源出力端子から電流を吸引する電流吸引回路(13c)とにより構成され、
    前記電流供給型定電圧電源回路(12c)は、前記電源出力端子の電圧を分圧した第1の帰還電圧(V1)と第1の基準電圧(Vr1)との差を第1の誤差増幅器(OP1)にて増幅し、該第1の誤差増幅器の出力電圧(V3)により前記電流供給型定電圧電源回路の電源入力端子(14)と接地(GND)との間に第1の抵抗(R6)を電源入力端子側にして直列接続した第1の抵抗と第1のNMOSトランジスタ(Q1)の該第1のNMOSトランジスタのゲートを制御し、該第1のNMOSトランジスタのドレイン電圧(V12)にて前記電源入力端子と前記電源出力端子との間に接続した増幅回路(19)を制御して前記電源出力端子への供給電流(Iso)を制御するように構成されており、
    前記電流吸引回路(13c)は、前記第1のNMOSトランジスタ(Q1)のドレイン電圧(V12)を第2の基準電圧(Vr2)とコンパレータ(CP1)にて比較し、該コンパレータの出力電圧と前記電源出力端子の電圧を分圧した第2の帰還電圧(V2)との差を第2の誤差増幅器(OP2)にて増幅し、該第2の誤差増幅器の出力電圧をローパスフィルタ(LP)にて平滑した電圧により前記電源出力端子と接地間に接続した第2のNMOSトランジスタ(Q4)のゲートを駆動することにより前記電源出力端子の電圧が上昇したときに前記第1のNMOSトランジスタ(Q1)のドレイン電圧(V12)が第2の基準電圧(Vr2)にクランプされるように前記電源出力端子からの吸引電流を制御するように構成されていることを特徴とする定電圧電源回路。
  6. 定電圧での負荷への電流供給と定電圧での負荷からの電流吸引の双方の動作が可能な定電圧電源回路(11d)であって、
    第1の出力端子(15a)の電圧を分圧した第2の帰還電圧(V2)を基準電圧(Vr)と比較して該第1の出力端子の電圧を第1の定電圧(Voa)に維持するように該第1の出力端子に電流供給を行なう電流供給型定電圧電源回路(12d)の該第1の出力端子(15a)と、
    第2の出力端子(15b)の電圧を分圧した第1の帰還電圧(V1)を基準電圧(Vr)と比較して該第2の出力端子の電圧を前記第1の定電圧(Voa)より僅かに高い第2の定電圧(Vob)に維持するように該第2の出力端子から電流を吸引する電流吸引型定電圧電源回路(15d)の該第2の出力端子と、を共通に接続して前記定電圧電源回路(11d)の電源出力端子(15)としたことを特徴とする定電圧電源回路。
  7. 前記電流供給型定電圧電源回路(12d)は、前記第2の帰還電圧(V2)を非反転入力端子に、基準電圧(Vr)を反転入力端子に入力した第1の誤差増幅器(OP1)にて増幅し、該第1の誤差増幅器の出力電圧(V3)により前記電流供給型定電圧電源回路の電源入力端子(14)と接地(GND)との間に第1の抵抗(R6)を電源入力端子側にして直列接続した第1の抵抗と第1のNPNトランジスタ(Q7)の該第1のNPNトランジスタのゲートを制御し、該第1のNPNトランジスタのコレクタ電圧にて前記電源入力端子(14)と前記第1の出力端子(15a)との間に接続した増幅回路(19)を制御して前記第1の出力端子への供給電流(Iso)を制御するように構成されていることを特徴とする請求項6に記載の定電圧電源回路。
  8. 前記第1のNPNトランジスタ(Q7)を第3のNMOSトランジスタ(Q8)に置き換え、前記第1の誤差増幅器(OP1)の出力電圧(V3)にて該第3のNMOSトランジスタのゲートを制御すると共に、該ゲートと接地間に該ゲート電圧の最高値を制限する電圧制限回路(17)を設けたことを特徴とする請求項7に記載の定電圧電源回路。

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