JP2006058114A - 制御システムおよび推定システムならびにそれを用いた電池の残存容量推定システムおよび残存容量推定方法 - Google Patents

制御システムおよび推定システムならびにそれを用いた電池の残存容量推定システムおよび残存容量推定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 二次電池の残存容量推定を、過充電および過放電をより安定的に回避して高精度に行なう。
【解決手段】 残存容量に応じて充放電が制御される電池の残存容量推定システムにおいて、暫定SOC算出部10は、電池の入出力電流積算値に基づき、暫定SOCを算出する。推定SOC算出部30は、電池の状態を表すパラメータである推定起電圧♯VOCに基づき、推定SOCを算出する。SOC算出部40は、暫定SOCおよび推定SOCを受けて、両者の偏差に応じた補正量ΔSOCによって暫定SOCを補正することによって残存容量推定値(SOC)を算出する。補正量ΔSOCは、両者の大小関係、すなわち補正が充電・放電のいずれを促進する側に行なわれるか、ならびに、当該電池の充放電制御における残存容量値の制御中心値と両者との大小関係、すなわち、現在の電池が充電および放電のいずれが好ましい領域にあるかを考慮して決定される。
【選択図】 図1

Description

この発明は、制御システムおよび推定システムならびにそれを用いた電池の残存容量推定システムおよび残存容量推定方法に関し、より特定的には、充電可能な二次電池の残存容量推定システムおよび残存容量推定方法に関する。
二次電池は、種々の分野に使用されているが、この二次電池の効率的な運用のためには、二次電池の充放電制御を的確に行なう必要がある。このために、二次電池の残存容量(SOC:State of Charge)を高い精度で推定する方法が必要となる。
従来、上記SOCの算出方法としては、充放電電流の電流積算方式が知られていた。しかし、このような電流積算方式では、たとえば満充電(フル充電)をしないような電池の使用形態の場合、SOCを演算するための演算装置(CPU)のLSB(最下位ビット)桁落ちや自己放電による容量低下による誤差が大きく影響し、あるいは電流センサ精度への依存度が高いとの理由により推定精度の向上に限界があるという問題があった。
このため、電池の起電圧(開放電圧)および電流積算値の両方を用いて電池の残存容量(SOC)を推定することによって、推定精度を高める方法が提案されている(たとえば特許文献1)。具体的には、電池の起電圧によりSOCの補正パラメータを決定し、当該補正パラメータを使用して電流積算に基づくSOCを補正することを特徴とした電池の残存容量算出方法が提案されている。
この残存容量算出方法によれば、起電圧からのSOC推定精度が高い領域では起電圧による補正量が大きくなり、起電圧からのSOC推定精度が低い領域では起電圧による補正量が小さくなるように補正パラメータを決定することにより、電池の充放電パターンに依存せず高い精度で電池の残存容量を推定することが可能となる。
同様に電流積算および二次電池の出力電圧の両方を用いて残存容量を演算する手法としては、電流積算に基づく残存容量推定に用いられる充電効率ηを出力電圧に応じて補正する残存容量制御方法が提案されている(たとえば特許文献2)。
特開2003−149307号公報 特開2002−369391号公報
しかしながら、一般的に二次電池の充放電制御では、SOCの制御中心値を境に、充電を優先あるいは放電を優先するように充放電制御が行なわれる。さらに、制御中心値を含むSOC管理範囲に上下限値を設定して、過充電および過放電が防止される。具体的には、SOC管理範囲の上限値を超えた場合には充電を制限あるいは禁止する一方で、下限値を下回った場合には放電を制御あるいは禁止する制御が行なわれる。
このため、二次電池の充放電制御システムを含めた全体系で安全性の確保、すなわち二次電池の過充電あるいは過放電の回避を図る点からは、上記のような充放電制御との関連を考慮した残存容量推定を行なうことが望ましい。
この発明は、このような問題点を解決するためになされたものであって、この発明の目的は、二次電池の残存容量推定を、過充電および過放電をより安定的に回避して高精度に行なうことである。
この発明の他の目的は、制御中心値に従って制御される物理量について、当該制御中心値を考慮した安全性を配慮して当該物理量を制御あるいは推定する、制御システムおよび推定システムを提供することである。
この発明による電池の残存容量推定システムは、残存容量に応じて充放電が制御される電池の残存容量推定システムであって、第1の推定手段と、第2の推定手段と、第3の推定手段とを備える。第1の推定手段は、前回の残存容量値推定時からの当該電池の入出力電流積算値に基づき、当該電池の残存容量に関する第1の推定値を算出する。第2の推定手段は、当該電池の状態を表すパラメータに基づき、当該電池の残存容量に関する第2の推定値を算出する。第3の推定手段は、第1および第2の推定手段から第1および第2の推定値を受けて、第1の推定値および第2の推定値の間の大小関係、ならびに第1および第2の推定値と残存容量値の制御中心値との大小関係に基づいて第1の推定値を補正することによって残存容量推定値を生成する。
上記電池の残存容量推定システムでは、短期間での入出力電流積算に基づく第1の推定値(暫定SOC)をベースとして、電池状態(たとえば電池起電圧)に基づく第2の推定値(推定SOC)との偏差を補正することで高精度の残存容量推定を行なうことができる。さらに、このような偏差の補正は、第1および第2の推定値の大小関係、すなわち補正が充電・放電のいずれを促進する側に行なわれるか、ならびに、当該電池の充放電制御における残存容量値の制御中心値と第1および第2の推定値との大小関係、すなわち、現在の電池状態が充電および放電のいずれが好ましい領域にあるかを考慮して行なわれる。したがって、上記偏差の補正を一律に行なう場合と比較して、過充電および過放電をより安定的に回避して、二次電池の残存容量を高精度に推定することができる。
好ましくは、この発明による電池の残存容量推定システムにおいて、第2の推定手段は、当該電池の起電圧に基づき第2の推定値を算出する。
上記電池の残存容量推定システムでは、電池の起電圧に基づいて、簡易に第2の推定値(推定SOC)を算出できる。
また好ましくは、この発明による電池の残存容量推定システムにおいて、第3の推定手段は、制御演算部と、制御ゲイン設定部と、推定値出力部とを含む。制御演算部は、第1の推定値に対する第2の推定値の偏差に基づく制御演算によって残存容量補正量を算出する。制御ゲイン設定部は、第1の推定値および第2の推定値の間の大小関係、ならびに第1および第2の推定値と残存容量値の制御中心値との大小関係に基づいて、制御演算部での制御演算に用いられる制御ゲインを設定する。推定値出力部は、第1の推定手段からの第1の推定値および制御演算部からの残存容量補正量の加算によって残存容量推定値を生成する。
上記電池の残存容量推定システムでは、第1および第2の推定値の大小関係、ならびに、残存容量値の制御中心値と第1および第2の推定値との大小関係を反映して制御ゲインを設定して、上記偏差を補正する制御が行なわれる。すなわち、偏差と制御ゲインとの積に応じて残存容量補正量が決定されるため、制御ゲインの設定をそれほど細分化する必要がなく、制御ゲイン設定部を簡易に構成できる。
さらに好ましくは、この発明による電池の残存容量推定システムにおいて、制御ゲイン設定部は、第1の推定値が第2の推定値より大きい領域において、第1および第2の推定値がいずれも制御中心値より大きい場合の制御ゲインを第1および第2の推定値の少なくとも1つが制御中心値以下である場合の制御ゲインよりも小さく設定する一方で、第1の推定値が第2の推定値より小さい領域において、第1および第2の推定値がいずれも制御中心値より小さい場合の制御ゲインを第1および第2の推定値の少なくとも1つが制御中心値以上である場合の制御ゲインよりも小さく設定する。
上記電池の残存容量推定システムでは、第3の推定手段による補正が残存容量推定値を低くする方向(充電促進側)に行なわれる領域(第1の推定値>第2の推定値の領域)において、第1および第2の推定値とも制御中心値より大きい場合、すなわち両者とも放電側制御が望ましいことを示している場合に、制御ゲインを相対的に小さく設定するので過充電防止の安全性を高めることができる。同様に、第3の推定手段による補正が残存容量推定値を高くする方向(放電促進側)に行なわれる領域(第1の推定値<第2の推定値の領域)において、第1および第2の推定値とも制御中心値より小さい場合、すなわち両者とも充電側制御が望ましいことを示している場合に、制御ゲインを相対的に小さく設定するので過放電防止の安全性を高めることができる。
また、さらに好ましくは、この発明による電池の残存容量推定システムにおいて、制御ゲイン設定部は、第1の推定値が第2の推定値より大きい領域において、第1の推定値が制御中心値よりも大きく、かつ第2の推定値が制御中心値よりも小さい場合の制御ゲインをそれ以外の場合の制御ゲインよりも大きく設定する一方で、第1の推定値が第2の推定値より小さい領域において、第1の推定値が制御中心値よりも小さく、かつ第2の推定値が制御中心値よりも大きい場合の制御ゲインをそれ以外の場合の制御ゲインよりも大きく設定する。
上記電池の残存容量推定システムでは、第1の推定値(暫定SOC)および第2の推定値(推定SOC)の制御中心値との大小関係がそれぞれ異なる場合に、制御ゲインを相対的に大きく設定することにより残存容量補正量を大きく取って、残存容量推定値を速やかに第2の推定値(推定SOC)に近づけることができる。
あるいは好ましくは、この発明による電池の残存容量推定システムにおいて、第3の推定手段は、補正量設定部と、推定値出力部とを含む。補正量設定部は、第1の推定値および第2の推定値を入力とする所定マップの参照によって、残存容量補正量を算出する。推定値出力部は、第1の推定手段からの第1の推定値および補正量設定部からの残存容量補正量の加算によって残存容量推定値を生成する。さらに、所定マップにおいて、第1の推定値に対する第2の推定値の偏差を分母とし残存容量補正量のマップ値を分子とする比により定義される補正比は、第1の推定値および第2の推定値の間の大小関係、ならびに第1および第2の推定値と残存容量値の制御中心値との大小関係に基づいて設定される。
上記電池の残存容量推定システムでは、第1の推定値(暫定SOC)および第2の推定値(推定SOC)の大小関係、ならびに、残存容量値の制御中心値と第1および第2の推定値との大小関係を反映して残存容量補正量を設定する所定マップを構成して、第1および第2の推定値の偏差に応じた補正が行なわれる。したがって、同様のマップによって設定された制御ゲインを用いた制御演算により同様の補正を行なう構成と比較して、演算負荷を軽減できる。
また好ましくは、この発明による電池の残存容量推定システムにおいて、第3の推定手段は、第1の推定値および第2の推定値を入力とする所定マップの参照によって、残存容量補正量を算出する。さらに、所定マップにおいて、第1の推定値に対する第2の推定値の偏差を分母とし第1の推定値に対する残存容量推定値のマップ値の差を分子とする比により定義される補正比は、第1の推定値および第2の推定値の間の大小関係、ならびに第1および第2の推定値と残存容量値の制御中心値との大小関係に基づいて設定される。
上記電池の残存容量推定システムでは、第1の推定値(暫定SOC)および第2の推定値(推定SOC)の大小関係、ならびに、残存容量値の制御中心値と第1および第2の推定値との大小関係を反映して直接残存容量推定値を算出する所定マップを構成して、第1および第2の推定値の偏差に応じた補正が行なわれる。したがって、同様のマップによって設定された制御ゲインを用いた制御演算により、あるいは同様のマップによる残存容量補正量の設定によって同様の補正を行なう構成と比較して、演算負荷を軽減できる。
さらに好ましくは、この発明による電池の残存容量推定システムにおいて、所定マップでは、第1の推定値が第2の推定値より大きい領域において、第1および第2の推定値がいずれも制御中心値より大きい場合の補正比は、第1および第2の推定値の少なくとも1つが制御中心値以下である場合の補正比よりも小さく設定される一方で、第1の推定値が第2の推定値より小さい領域において、第1および第2の推定値がいずれも制御中心値より小さい場合の補正比は、第1および第2の推定値の少なくとも1つが制御中心値以上である場合の補正比よりも小さく設定される。
上記電池の残存容量推定システムでは、第3の推定手段による補正が残存容量推定値を低くする方向(充電促進側)に行なわれる領域(第1の推定値>第2の推定値の領域)において、第1および第2の推定値とも制御中心値より大きい場合、すなわち両者とも放電側制御が望ましいことを示している場合に、補正比を相対的に小さく設定するので過充電防止の安全性を高めることができる。同様に、第3の推定手段による補正が残存容量推定値を高くする方向(放電促進側)に行なわれる領域(第1の推定値<第2の推定値の領域)において、第1および第2の推定値とも制御中心値より小さい場合、すなわち両者とも充電側制御が望ましいことを示している場合に、補正比を相対的に小さく設定するので過放電防止の安全性を高めることができる。
あるいは、さらに好ましくは、この発明による電池の残存容量推定システムにおいて、所定マップでは、第1の推定値が第2の推定値より大きい領域において、第1の推定値が制御中心値よりも大きく、かつ第2の推定値が制御中心値よりも小さい場合の補正比は、それ以外の場合の補正比よりも大きく設定される一方で、第1の推定値が第2の推定値より小さい領域において、第1の推定値が制御中心値よりも小さく、かつ第2の推定値が制御中心値よりも大きい場合の補正比は、それ以外の場合の補正比よりも大きく設定される。
上記電池の残存容量推定システムでは、第1の推定値(暫定SOC)および第2の推定値(推定SOC)の制御中心値との大小関係がそれぞれ異なる場合に、補正比を相対的に大きく設定することにより残存容量補正量を大きく取って、残存容量推定値を速やかに第2の推定値(推定SOC)に近づけることができる。
この発明による電池の残存容量推定方法は、残存容量値に応じて充放電が制御される電池の残存容量推定方法であって、第1から第3の推定ステップを備える。第1の推定ステップは、当該電池の入出力電流積算値を前回の推定値から当該電池の残存容量に関する第1の推定値を算出する。第2の推定ステップは、当該電池の起電圧に基づき、当該電池の残存容量に関する第2の推定値を算出する。第3の推定ステップは、第1および第2の推定ステップにおいて推定された第1の推定値および第2の推定値の間の大小関係、ならびに第1および第2の推定値と残存容量値の制御中心値との大小関係に基づいて第1の推定値を補正することによって残存容量値を推定する。
上記電池の残存容量推定方法では、短期間での入出力電流積算に基づく第1の推定値(暫定SOC)をベースとして、長期的には電池状態(たとえば電池起電圧)に基づく第2の推定値(推定SOC)との偏差を補正するように高精度の残存容量推定を行なうことができる。さらに、このような偏差の補正は、第1および第2の推定値の大小関係、すなわち補正が充電・放電のいずれを促進する側に行なわれるか、ならびに、当該電池の充放電制御における残存容量値の制御中心値と第1および第2の推定値との大小関係、すなわち、現在の電池が充電および放電のいずれが好ましい領域にあるかを考慮して行なわれる。したがって、上記偏差の補正を一律に行なう場合と比較して、過充電および過放電をより安定的に回避して、二次電池の残存容量を高精度に推定することができる。
好ましくは、この発明による電池の残存容量推定方法では、第2の推定ステップにおいて、第2の推定値は当該電池の起電圧に基づき算出される。
上記電池の残存容量推定方法では、電池の起電圧に基づいて、簡易に第2の推定値(推定SOC)を算出できる。
また好ましくは、この発明による電池の残存容量推定方法では、第3の推定ステップは、第1の推定値および第2の推定値の間の大小関係、ならびに第1および第2の推定値と残存容量値の制御中心値との大小関係に基づいて制御ゲインを設定するステップと、設定された制御ゲインを用いた、第1の推定値に対する第2の推定値の偏差に基づく制御演算によって残存容量補正量を算出するステップと、第1の推定ステップで推定された第1の推定値および残存容量補正量の加算によって残存容量推定値を生成するステップとを含む。
上記電池の残存容量推定方法では、第1および第2の推定値の大小関係、ならびに、残存容量値の制御中心値と第1および第2の推定値との大小関係を反映して制御ゲインを設定して、上記偏差を補正する制御が行なわれる。すなわち、偏差と制御ゲインとの積に応じて残存容量補正量が決定されるため、制御ゲインの設定をそれほど細分化する必要がなく、制御ゲイン設定部を簡易に構成できる。
あるいは好ましくは、この発明による電池の残存容量推定方法では、第3の推定ステップは、第1の推定値および第2の推定値を入力とする所定マップの参照によって、残存容量補正量を算出するステップと、第1の推定手段によって推定された第1の推定値および算出された残存容量補正量の加算によって残存容量推定値を生成するステップとを含む。所定マップにおいて、第1の推定値に対する第2の推定値の偏差を分母とし残存容量補正量のマップ値を分子とする比により定義される補正比は、第1の推定値および第2の推定値の間の大小関係、ならびに第1および第2の推定値と残存容量値の制御中心値との大小関係に基づいて設定される。
上記電池の残存容量推定方法では、第1の推定値(暫定SOC)および第2の推定値(推定SOC)の大小関係、ならびに、残存容量値の制御中心値と第1および第2の推定値との大小関係を反映して直接残存容量推定値を算出する所定マップを構成して、第1および第2の推定値の偏差に応じた補正が行なわれる。したがって、同様のマップによって設定された制御ゲインを用いた制御演算により、あるいは同様のマップによる残存容量補正量の設定によって同様の補正を行なう構成と比較して、演算負荷を軽減できる。
好ましくは、この発明による電池の残存容量推定方法では、第3の推定ステップは、第1の推定値および第2の推定値を入力とする所定マップの参照によって、残存容量補正量を算出する残存容量推定値を生成するステップを含む。所定マップにおいて、第1の推定値に対する第2の推定値の偏差を分母とし第1の推定値に対する残存容量推定値のマップ値の差を分子とする比により定義される補正比は、第1の推定値および第2の推定値の間の大小関係、ならびに第1および第2の推定値と残存容量値の制御中心値との大小関係に基づいて設定される。
上記電池の残存容量推定方法では、第1の推定値(暫定SOC)および第2の推定値(推定SOC)の大小関係、ならびに、残存容量値の制御中心値と第1および第2の推定値との大小関係を反映して直接残存容量推定値を算出する所定マップを構成して、第1および第2の推定値の偏差に応じた補正が行なわれる。したがって、同様のマップによって設定された制御ゲインを用いた制御演算により、あるいは同様のマップによる残存容量補正量の設定によって同様の補正を行なう構成と比較して、演算負荷を軽減できる。
この発明による推定システムは、所定の制御中心値を持って制御される制御量の推定システムであって、第1の推定手段と、第2の推定手段と、推定値補正手段とを備える。第1の推定手段は、第1の情報に基づき、制御量に関する第1の推定値を算出する。第2の推定手段は、第2の情報に基づき、第1の推定手段とは独立に制御量に関する第2の推定値を算出する。推定値補正手段は、第1および第2の推定手段から第1および第2の推定値を受けて、第1の推定値および第2の推定値の間の大小関係、ならびに第1および第2の推定値と制御中心値との大小関係に基づいて定義された補正優先度に応じて第1の推定値を補正することによって制御量の推定値を生成する。
上記推定システムにおいては、第1および第2の推定値ならびに制御中心値間の相関関係に基づく補正優先後に応じて、第1および第2の推定値間を偏差を補正することができる。したがって、制御中心値を持って制御される制御量について、第1および第2の推定値間の偏差を一律に補正する構成と比較して、当該制御量が好ましくない領域に入るのをより安定的に回避した上で高精度に推定することができる。
この発明による制御システムは、制御対象の所定の制御量が目標値と一致するように制御する制御システムであって、偏差演算部と、制御演算部と、制御ゲイン設定部とを備える。偏差演算部は、制御量の現在値と目標値との偏差を算出する。制御演算部と、偏差に基づく制御演算によって補正量を算出する。制御ゲイン設定部は、現在値および目標値の相関関係に基づいて定義される補正優先度に応じて、制御演算部での制御演算に用いられる制御ゲインを可変設定する。制御演算部によって算出された補正量は、制御対象の操作入力へ帰還される。
上記制御システムでは、目標値と現在値の相関関係に基づく補正優先度に応じて制御ゲインを可変設定できるため、制御ゲインを一律に設定する構成と比較して、制御対象の制御量が好ましくない領域に入るのを安定的に回避して、より安定的な制御を行なうことができる。
好ましくは、この発明による制御システムは、制御対象の状態に応じて目標値を設定する目標値設定手段をさらに備える。さらに、制御量は、目標値とは独立の制御中心値を持ってさらに制御され、制御ゲイン設定部は、目標値および現在値間の大小関係、ならびに目標値および現在値と制御中心値との大小関係に基づいて定義される複数の領域ごとに補正優先度を設定し、補正優先度が相対的に高い領域において制御ゲインを相対的に大きい値に設定する。
上記制御システムでは、制御量が制御中心値を持って制御される場合に、制御中心値との大小関係を補正優先度に反映することにより、制御量が好ましくない領域に入るのをさらに確実に回避できる。
この発明による電池の残存容量推定システムおよび残存容量推定方法によれば、二次電池の残存容量推定を、過充電および過放電をより安定的に回避して高精度に行なうことができる。
この発明による推定システムによれば、制御中心値を持って制御される制御量について、当該制御量が好ましくない領域に入るのをより安定的に回避した上で高精度に推定することができる。
この発明による制御システムによれば、目標値と現在値の相関関係に基づく補正優先度に応じて制御ゲインを可変設定できるため、制御ゲインを一律に設定する構成と比較して、制御対象の制御量が好ましくない領域に入るのを安定的に回避して、より安定的な制御を行なうことができる。
以下において、この発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、以下図中における同一部分または相当部分には同一符号を付してその詳細な説明は繰返さないものとする。
[実施の形態1]
図1は、この発明の実施の形態1による、二次電池の残存容量推定システム100の構成を説明するブロック図である。
図1を参照して、残存容量推定システム100は、所定周期で動作して、前回すなわち1周期前に算出したSOC(残存容量推定値)と、前回推定時から現在までの、実測電圧Vb、実測電流Ibおよび実測温度Tbに基づいて、現在のSOCを算出する。
実測電圧Vbおよび実測電流Ibは、図示しない二次電池の出力端子に設けられたの電圧センサおよび電流センサ(図示せず)よってそれぞれ検出される。実測電流Ibは、当該二次電池の入出力電流に相当する。同様に、実測温度Tbも、当該二次電池に設けられた温度センサによって検出される。
残存容量推定システム100は、電流積算値に基づき残存容量の第1の推定値♯SOCaを算出する暫定SOC算出部10と、電池状態に基づき二次電池の起電圧を推定する起電圧推定部20と、起電圧推定部20による起電圧推定値に基づき残存容量を推定する推定SOC算出部30と、暫定SOC算出部10および推定SOC算出部30による推定値に基づき最終的な残存容量推定値SOCを算出するSOC算出部40とを備える。
残存容量推定システム100によるSOC算出の対象となる二次電池(図示せず)に対しては、図2および図3に説明するような制御特性の充放電制御系(図示せず)が設けられているものとする。
図2を参照して、図示しない二次電池の充放電制御系によって、図1に示す残存容量推定システム100による残存容量推定値SOCに基づく充放電制御が実行される。すなわち、SOCの制御中心値Scを境に、SOC>Scの領域では放電動作が優先され、反対にSOC<Scの領域では充電動作が優先されるように、充放電動作が制御される。
さらに、図3に示すように、制御中心値Scを含むSOCの管理範囲が設けられる。たとえば、放電側に関しては、SOC≧S1である通常領域では、電池の出力密度等を考慮した一定の制限値が設けられるのに対し、SOCが管理値S1を下回ると、放電量が制限され、さらにSOCが下限値S0(S0<S1)を下回ると、放電が禁止される。
同様に、充電側については、SOC≦S2である通常領域では、電池の充電容量等を考慮した一定の制限値が設けられるのに対し、SOCがS2を超える範囲(SOC>S2)では充電量が制限され、さらにSOCが上限値S3(S3>S2)を超えると、充電が禁止される。
再び図1を参照して、暫定SOC算出部10は、実測電流Ibを積算する積算部15と、積算部15の出力および前回算出したSOCとの和を、残存容量推定に関する第1の推定値♯SOCaとして出力する加算部17とを含む。なお、以下では、暫定SOC算出部10による推定値♯SOCaを「暫定SOC」とも称することとする。すなわち、暫定SOCは、二次電池への入出力電池積算値に基づいた、残存容量に関する推定値である。
起電圧推定部20は、電圧降下算出部22と、分極電圧算出部24と、加算部26とを含む。電圧降下算出部22は、実測温度Tbおよび実測電流Ibに応じて二次電池内部での内部抵抗による電圧降下量を算出する。たとえば、実測温度Tbをパラメータに応じた内部抵抗の変化を予めマップとして記憶しておき、当該マップの参照によって求められる内部抵抗推定値および実測電流Ibの積によりこの電圧降下量を推定できる。
分極電圧算出部24は、実測温度Tbおよび実測電流Ibに基づき分極電圧を推定する。この分極電圧の推定についても、実測温度Tbおよび実測電流Ibをパラメータとするマップを予め作成し、当該マップの参照により行なうことができる。加算部26は、実測電圧Vbから、電圧降下算出部22および分極電圧算出部24によって算出された電圧降下量および分極電圧量を差し引くことによって、二次電池の起電圧(開放電圧)の推定値♯VOCを算出する。
なお、起電圧推定部20で用いられる、実測温度Tb、実測電流Ibおよび実測電圧Vbについては、たとえば、前回の残存容量推定時から今回の残存容量推定時までの期間における平均値とすればよい。
推定SOC算出部30は、起電圧推定部20によって推定された起電圧♯VOCに基づき、残存容量推定に関する第2の推定値♯SOCbを算出する。以下では、この推定値♯SOCbを、推定SOCとも称する。なお、以下では、推定SOC算出部30による推定値♯SOCbを「推定SOC」とも称することとする。すなわち、推定SOCは、電池状態に基づいた、残存容量に関する推定値である。
なお、この実施の形態では、入出力電流積算以外の手法による、電池状態に基づいた推定SOCを電池起電圧に応じて求める構成を例示するが、推定SOCの算出はこのような例に限定されるものではない。たとえば、電池内圧を用いて推定SOCを算出する構成としてもよい。すなわち、推定SOCについては、電池の電圧、電流、温度、内圧等の状態パラメータを、二次電池の種類に応じて適宜用いて求めることが可能である。
推定SOC算出部30は、たとえば図4に示すような、起電圧およびSOCの対応関係を反映したマップを有する。当該マップの参照により、起電圧推定値♯VOCに対応するマップ値を求めることで、推定SOC(♯SOCb)を0(%)〜100(%)の範囲で算出することができる。
ここで、図4に示されるように、SOCが100(%)を超えた領域では、起電圧(開放電圧)そのものはピーク値より減少してしまう。このため、SOCが100(%)を超えた領域でさらに過充電されると、起電圧の低下に伴う推定SOCの低下によって、二次電池の充放電制御系がさらに充電を促して過充電がさらに進む危険性がある。すなわち、充放電制御系が発散系となる危険性があることがわかる。
このため、この発明の実施の形態による残存充放電推定算出システムでは、以下に詳細に説明するように、SOC算出部40によって、暫定SOC(♯SOCa)および推定SOC(♯SOCb)の大小関係ならびに、推定SOCおよび推定SOCとSOC制御中心値Scとの大小関係に基づいて、SOC補正量ΔSOCを算出し、暫定SOCを補正量ΔSOCで補正することによって、SOCを算出する。
SOC算出部40は、減算部45と、制御ゲイン設定部50と、制御演算部60と、加算部70とを有する。
減算部45は、暫定SOC(♯SOCa)に対する推定SOC(♯SOCb)の偏差♯ΔSOCを算出する。すなわち、♯ΔSOC=♯SOCb−♯SOCaで定義される。
制御演算部60は、偏差♯ΔSOCに関する制御演算、たとえばP制御(比例制御)やPI制御(比例−積分制御)によって、SOC補正量ΔSOCを算出する。たとえば制御演算部60がP制御を行なう場合には、制御ゲイン設定部50により設定された制御ゲインGpを用いて、下記(1)式に従ってSOC補正量ΔSOCが算出される。
ΔSOC=Gp・♯ΔSOC …(1)
また、制御演算部60によってPI制御が行なわれる場合には、制御ゲイン設定部50により設定された制御ゲインGp,Giを用いて、下記(2)式に従ってSOC補正量ΔSOCが算出される。
(ΔSOC=Gp・♯ΔSOC+Gi・∫(♯ΔSOC) …(2)
ここで、∫(♯ΔSOC)は、残存容量推定システム100の起動時からの♯ΔSOCの積分値を示すものとする。
制御演算部60による制御演算は、偏差Δ♯SOCが0に近づくように、すなわち、各推定周期での電流積算値をベースとした上で、長期的には電池状態に基づく推定SOC(♯ΔSOC)に残存容量推定値(SOC)を近づけるように行なわれる。加算部70は、暫定SOC(♯SOCa)とSOC補正量ΔSOCの加算により、すなわち、下記(3)式に従って、最終的な残存容量推定値SOCを算出する。
SOC=♯SOCa+ΔSOC …(3)
この発明の実施の形態1に従う残存容量推定システムでは、図2および図3で説明した充放電制御方式ならびに、図4に示した過充電領域での起電圧の低下を考慮して、制御ゲイン設定部50において、以下に説明するようなマップ50♯を用いて制御ゲインを設定する。
マップ50♯は、暫定SOC(♯SOCa)および推定SOC(♯SOCb)を入力とする二次元マップであり、出力されるマップ値は制御ゲイン値である。この制御ゲイン値は、図1における制御ゲインGp,Gi等の値を総括的に示すものである。
図5を参照して、制御ゲイン設定部50に格納されるマップ50♯は、暫定SOC(♯SOCa)および推定SOC(♯SOCb)の両者が1:1となる特性線150を境に、領域160および170に分割される。
領域160は、暫定SOCが推定SOCよりも大きい領域(♯SOCa>♯SOCb)である。この領域では、偏差♯ΔSOCが負(<0)であるため、SOC補正量ΔSOCも負(<0)に設定される。すなわち、SOC算出部40によって、SOCを相対的に低下させる方向、すなわち充電を促進させる方向の補正が行なわれる。
一方、領域170は、暫定SOCが推定SOCよりも小さい領域(♯SOCa<♯SOCb)である。この領域では、偏差♯ΔSOCが正(>0)であるため、SOC補正量ΔSOCも正(>0)に設定される。すなわち、SOC算出部40によって、SOCを相対的に上昇させる方向、すなわち放電を促進させる方向の補正が行なわれる。
図6に示すように、領域160および170のそれぞれは、暫定SOC(♯SOCa)および推定SOC(♯SOCb)とSOC制御中心値Scとの大小関係に応じてさらに細分化される。具体的には、領域160は、暫定SOCおよび推定SOCの両方が制御中心値Scよりも大きい(♯SOCa>Scかつ♯ΔSOCb>Sc)領域A1と、暫定SOCおよび推定SOCの両方が制御中心値Scよりも小さい(♯SOCa<Scかつ♯ΔSOCb<Sc)領域A2と、暫定SOCが制御中心値Scよりも大きい一方で推定SOCが制御中心値Scよりも小さい(♯SOCa>Scかつ♯SOCb<Sc)領域A3とに分割される。
同様に、領域170は、暫定SOCおよび推定SOCの両方が制御中心値Scよりも小さい(♯SOCa<Scかつ♯ΔSOCb<Sc)領域B1と、暫定SOCおよび推定SOCの両方が制御中心値Scよりも大きい(♯SOCa>Scかつ♯ΔSOCb>Sc)領域B2と、推定SOCが制御中心値Scよりも大きい一方で暫定SOCが制御中心値Scよりも小さい(♯SOCa<Scかつ♯SOCb>Sc)領域B3とに分割される。
制御ゲイン設定部50におけるマップ値すなわち制御ゲイン値は、領域A1〜A3および領域B1〜B3ごとに、g1,g2,g3にそれぞれ設定される。なお、このマップ値は、図1における制御ゲインGp,Gi等の値を総括的に示すものである。
領域A1においては、暫定SOCおよび推定SOCとも制御中心値Scより大きく、両者とも放電側に制御することが望ましいことを示している。しかし一方で、推定SOCおよび推定SOCの大小関係から、偏差Δ♯SOCに制御ゲイン値を乗算して得られるSOC補正量は負となる(ΔSOC<0)。ΔSOC<0での補正は充電を促進する側に作用するので、この領域A1における制御ゲイン値g1を0あるいはごく小さな値として、SOC補正量ΔSOCの絶対値を小さくする方が過充電防止の安全性を高める点で好ましい。
同様に、領域B1においても、暫定SOCおよび推定SOCとも制御中心値Scより小さく、両者とも充電側に制御することが望ましいことを示している。しかし一方で、推定SOCおよび推定SOCの大小関係から、偏差Δ♯SOCに制御ゲイン値を乗算して得られるSOC補正量は正となる(ΔSOC>0)。ΔSOC>0での補正は放電を促進する側に作用するので、この領域B1についても、制御ゲイン値g1を0あるいはごく小さな値として、SOC補正量ΔSOCの絶対値を小さくする方が過放電防止の安全性を高める点で好ましい。
また、領域A2では、暫定SOCおよび推定SOCともに制御中心値Scよりも小さく、充電側に制御することが望ましいことを示しており、かつ、この領域では、Δ♯SOCa>Δ♯SOCbよりSOC補正量は負となる(ΔSOC<0)。ΔSOC<0での補正は充電を促進する側に作用するので、領域A2では、安全性、すなわち過放電および過充電の危険性を特別に考慮することなく、偏差Δ♯SOCを0に近づけるように制御性を考慮したゲイン設定を行なえばよい。したがって、領域A2での制御ゲイン値g2は、領域A1での制御ゲイン値よりも相対的に大きく設定される(すなわち、g2>g1)。
同様に、領域B2では、暫定SOCおよび推定SOCともに制御中心値Scよりも大きく、放電側に制御することが望ましいことを示しており、かつ、この領域では、Δ♯SOCa<Δ♯SOCbよりSOC補正量は正となる(ΔSOC>0)。ΔSOC>0での補正は放電を促進する側に作用するので、領域B2においても、安全性を特別に考慮することなく、偏差Δ♯SOCを0に近づけるように制御性を考慮したゲイン設定を行なえばよい。したがって、領域B2での制御ゲイン値g2は、領域B2での制御ゲイン値よりも相対的に大きく設定される(すなわち、g2>g1)。
これに対して、領域A3においては、推定SOCが制御中心値Scより小さく充電側に制御することが望ましいことを示している一方で、暫定SOCは制御中心値Scよりも大きいので、最終的なSOCを充電優先側にシフトさせるために、SOC補正量ΔSOCを負側に設定する必要性が高い。したがって、領域A3では、Δ♯SOCa>Δ♯SOCbより偏差Δ♯SOCが負となる(Δ♯SOC<0)ことから、領域A3における制御ゲイン値g3は、領域A1,A2での制御ゲイン値よりも相対的に大きく設定される(すなわち、g3>g2>g1)。
同様に、領域B3においては、推定SOCが制御中心値Scより大きく放電側に制御することが望ましいことを示している一方で、暫定SOCは制御中心値Scよりも小さいので、最終的なSOCを放電優先側にシフトさせるために、SOC補正量ΔSOCを正側に設定する必要性が高い。したがって、領域B3では、Δ♯SOCa<Δ♯SOCbより偏差Δ♯SOCが正となる(Δ♯SOC>0)ことから、領域B3における制御ゲイン値g3は、領域A1,A2での制御ゲイン値よりも相対的に大きく設定される(すなわち、g3>g2>g1)。
なお、図6のマップ構成例では、領域160,170の各々で、領域A1〜A3および領域B1〜B3のそれぞれでの制御ゲイン値g1〜g3を共通としたが、領域160,170のそれぞれで異なる制御ゲイン値を用いてもよい。たとえば、領域A1、A2およびA3のそれぞれでの制御ゲイン値ga1、ga2およびga3(ga3>ga2>ga1)に対して、領域B1、B2およびB3のそれぞれにおいて制御ゲイン値gb1、gb2およびgb3(gb3>gb2>gb1)を用いてもよい。
また、各領域の境界部において急激な制御ゲイン値の変化は好ましくないことがあるため、図7に示すように、当該境界部において、制御ゲイン値が一定のレートに従って徐々に変化するようにマップを構成してもよい。
たとえば、図7(a)には、領域B1およびB3の境界部での制御ゲイン値の設定が示される。図7(a)に示されるように、制御中心値Scを含む所定区間180において、推定SOC(♯SOCb)の上昇に応じて、制御ゲイン値がg1からg3へ徐々に上昇するようにマップを構成してもよい。
また、図7(b)には、領域A1およびB2の境界部での制御ゲイン値の設定が示される。図7(b)に示されるように、領域A1および領域B2の境界部において、特性線150を跨ぐ所定区間185において、偏差Δ♯SOC(♯SOCb−♯SOCa)の増加、すなわち特性線150からの距離に応じて、制御ゲイン値がg1からg2へ徐々に上昇するようにマップを構成してもよい。
さらに、領域A1〜A3および領域B1〜B3の各々において、境界部以外の領域においても、制御ゲイン値を一定値とするのではなく、♯SOCa,♯SOCb等に応じて制御ゲイン値を連続的に変化させる構成とすることも可能でなる。
また、各領域間の遷移条件について、不感帯を設けても良い。たとえば、特性線150を跨いだ領域B2(♯SOCa<♯SOCb)から領域A1(♯SOCa>♯SOCb)への遷移条件を下記(3)式、領域A1から領域B2への遷移条件を下記(4)式とすることができる。
♯SOCa>♯SOCb+Δs1 …(3)
♯SOCa<♯SOCb−Δs2 …(4)
同様に、制御中心値Scを跨いだ、領域A2(♯SOCa<Sc)から領域A3(♯SOCa>Sc)への遷移条件を下記(5)式、領域A3から領域A2への遷移条件を下記(6)式とすることができる
♯SOCa>Sc+Δs3 …(5)
♯SOCa<Sc−Δs4 …(6)
さらに、たとえば、上記(3)式および(4)式の間でΔs1≠Δs2、上記(5)式および(6)式の間でΔs3≠Δs4として、領域間の遷移にヒステリシスを設けても良い。なお、上記Δs1〜Δs4については、実験データ等に基づき制御安定性を考慮して設定すればよい。
ここで、実施の形態1による構成と本発明の構成との対応関係を説明すると、暫定SOC算出部10がこの発明における「第1の推定手段」に対応し、推定SOC算出部30(図1)がこの発明における「第2の推定手段」に対応し、SOC算出部40(図1)は、この発明における「第3の推定手段」に対応する。また、加算部70は、この発明における「推定値出力部」に対応する。
図8には、以上で説明したこの発明の実施の形態1による二次電池の残存容量推定システム110における残存容量推定方法がフローチャートで示される。
図8を参照して、この発明の実施の形態に従う残存容量推定方法では、以下に説明する残存容量推定(SOC算出)制御ルーチンが所定周期ごとに実行される。
残存容量推定制御ルーチンが実行されると、前回の算出SOCからの入出力電流積算に基づき、暫定SOC算出部10(図1)によって、暫定SOC(♯SOCa)が算出される(ステップS100)。
続いて、図1に示す起電圧推定部20および推定SOC算出部30によって、図4に示すような特性線を反映したマップの参照によって、電池状態に基づく推定SOC(♯SOCb)が算出される(ステップS110)。
さらに、ステップS100およびS110でそれぞれ算出された暫定SOC(♯SOCa)および推定SOC(♯SOCb)を用いて、暫定SOCおよび推定SOCの間の大小関係、ならびに暫定SOCおよび推定SOCとSOC制御中心値Scとの大小関係に基づいて暫定SOCを補正することによって、残存容量推定、すなわちSOCの算出が行なわれる(ステップS120)。
ステップS120は、暫定SOCおよび推定SOCの大小関係、暫定SOCおよび推定SOCと制御中心値Scとの関係に基づき図5〜図7で説明した所定マップの参照より、制御ゲイン値を決定するステップS130と、ステップS130で決定された制御ゲイン値による制御演算(P制御,PI制御等)によって暫定SOCに対する推定SOCの偏差♯ΔSOCからSOC補正量(ΔSOC)を算出するステップS140と、暫定SOC(♯SOCa)およびSOC補正量(ΔSOC)の和によって残存容量推定値(SOC)を算出するステップS150とを含む。
ここで、図8のフローチャートと、本発明の構成との対応関係を説明すると、ステップS100、S110およびS120は、「第1の推定ステップ」、「第2の推定ステップ」および「第3の推定ステップ」にそれぞれ対応する。
以上説明したように、この発明の実施の形態1による残存容量推定では、入出力電流積算に基づく暫定SOCと、電池状態(たとえば電池起電圧)に基づく推定SOCとに基づき、短期的な電流積算をベースとした上で、長期的には電池状態に応じた残存容量推定を行なうことができる。特に、暫定SOCおよび推定SOCの大小関係ならびに制御中心値との大小関係に応じて、過充電および過放電の定性的な危険性を考慮して、暫定SOCおよび推定SOCの偏差からSOC補正量(ΔSOC)を算出する際の制御ゲイン値を可変設定している。したがって、過充電および過放電をより安定的に回避して、二次電池の残存容量を高精度に推定することができる。
[実施の形態2]
図9は、この発明の実施の形態2による二次電池の残存容量推定システム110の構成を示すブロック図である。
図9を参照して、実施の形態2による残存容量推定システム110は、図1に示した残存容量推定システム100と比較して、SOC算出部40に代えて、SOC算出部40♯を備える点で異なる。
SOC算出部40♯は、SOC補正量設定部52と、加算部70とを有する。SOC補正量設定部52は、図10に示すようなマップで構成され、暫定SOC(♯SOCa)および推定SOC(♯SOCb)に基づいて、SOC補正量ΔSOCを算出する。加算部70は、暫定SOC算出部10からの暫定SOC(♯SOCa)と、SOC補正量設定部52からのSOC補正量ΔSOCとの和によって、現在の残存容量推定値(SOC)を算出する。
その他の部分の構成については、すなわち暫定SOCおよび推定SOCの算出に係る、暫定SOC算出部10、起電圧推定部20および推定SOC算出部30については、図1に示した残存容量推定システム100と同様であるので詳細な説明は繰返さない。また、残存容量推定システム110によって推定されたSOCを用いて、図2および図3で説明した二次電池の充放電制御(SOC管理)が行なわれる。
図10を参照して、SOC補正量設定部52を構成するマップ52♯は、図6に示したマップ51♯と同様に、暫定SOC(♯SOCa)および推定SOC(♯SOCb)を入力とする二次元マップであり、かつ、特性線150を境とした領域160,170のそれぞれが領域A1〜A3およびB1〜B3に分割される。
実施の形態2によるマップ52♯のマップ値は、制御ゲイン値ではなくSOC補正量ΔSOCを直接示すので、制御ゲイン値(図6におけるg1〜g3)および偏差♯ΔSOCとの乗算値に応じた値となる。したがって、各領域内において、暫定SOCおよび推定SOCによるメッシュがさらに細分化される。
たとえば、各マップ値は、領域A1〜A3,B1〜B3の各々において、図6に示した対応の制御ゲイン値g1〜g3と、それぞれのメッシュにおける偏差♯ΔSOCとの積によって決定される。
すなわち、偏差Δ♯SOCを分母としマップ値(すなわちΔSOC)を分子とする補正比kcを定義すれば(kc=ΔSOC/Δ♯SOC)、各メッシュにおける補正比kcの分布は、図6における制御ゲインg1〜g3の分布と同様に設定される。なお、マップ値については、図7で説明したような、領域間の境界部において上記補正比kcが徐々に変化するように設定することも可能である。
すなわち、SOC補正量設定部52は、図1に示す制御ゲイン設定部50および制御演算部60の機能を併せ持つように構成されたマップ52♯を、暫定SOC(♯SOCa)および推定SOC(♯SOCb)に応じて参照することによってSOC補正量ΔSOCを決定する。したがって、SOC補正量設定部52によるSOC補正量ΔSOCは、図1の制御演算部60より出力されるΔSOCと、基本的に同様の傾向で設定される。
図11は、実施の形態2による二次電池の残存容量推定システム110における残存容量推定方法を説明するフローチャートである。
図11を参照して、実施の形態2による残存容量推定制御ルーチンは、図8に示した実施の形態1による残存容量推定制御ルーチンと同様のステップS110およびS120を実行する。これにより、暫定SOC算出部10および推定SOC算出部30によって、暫定SOC(♯SOCa)および推定SOC(♯SOCb)がそれぞれ算出される。
実施の形態2による残存容量推定制御ルーチンにおいては、ステップS120は、暫定S0Cおよび推定SOCの間の大小関係ならびに暫定SOCおよび推定SOCとSOC制御中心値(Sc)との関係に基づき、マップ52♯(図10)の参照によってSOC補正量ΔSOCを決定するステップS122と、ステップS122で求められたSOC補正量ΔSOCと暫定SOC(♯SOCa)との和によって残存容量推定値(SOC)を算出するステップS150とによって構成される。
このように、実施の形態2による残存容量推定においても、実施の形態1による残存容量推定と同様に、暫定SOCおよび推定SOCの大小関係ならびに制御中心値との大小関係に応じて、過充電および過放電の定性的な危険性を考慮して、暫定SOCおよび推定SOCの偏差に対するSOC補正量(ΔSOC)を可変設定している。したがって、過充電および過放電をより安定的に回避して、二次電池の残存容量を高精度に推定することができる。
なお、実施の形態2による残存容量推定では、制御演算部60(図1)における制御演算を行なうことなくマップ参照のみでSOC補正量(ΔSOC)を求めることができるので、残存容量推定システムおよび残存容量推定方法を実現する演算装置(CPU等)における演算負荷を軽減できる。その一方、図10で説明したように、偏差Δ♯SOCをマップ値に反映するためにマップのメッシュを細分化する必要があるが、軽負荷で精度良く演算可能である。
[実施の形態3]
図12は、この発明の実施の形態3による二次電池の残存容量推定システム120の構成を示すブロック図である。
図12を参照して、実施の形態3による残存容量推定システム120は、図1に示した残存容量推定システム100と比較して、SOC算出部40に代えて、SOC算出部41を備える点で異なる。その他の部分の構成については、すなわち暫定SOCおよび推定SOCの算出に係る、暫定SOC算出部10、起電圧推定部20および推定SOC算出部30については、図1に示した残存容量推定システム100と同様であるので詳細な説明は繰返さない。また、残存容量推定システム120によって推定されたSOCを用いて、図2および図3で説明した二次電池の充放電制御(SOC管理)が行なわれる。
SOC算出部41は、SOC算出マップ53♯を含む。SOC算出マップ53♯は、図13に示すように構成され、暫定SOC(♯SOCa)および推定SOC(♯SOCb)に基づいて、残存容量推定値(SOC)を求める。
図13を参照して、SOC算出マップ53♯は、マップ50♯(図6)と同様に、暫定SOC(♯SOCa)および推定SOC(♯SOCb)を入力とする二次元マップであり、かつ、領域A1〜A3およびB1〜B3に分割される。さらに、各領域は、暫定SOCおよび推定SOCによるメッシュでさらに細分化される。各マップ値は、図10のマップ52♯でのマップ値(すなわち、SOC補正量ΔSCO)に、当該メッシュにおける暫定SOC(♯SOCa)を加えて決定される。
すなわち、SOC算出マップ53♯からの出力値は、実施の形態1および2における、(ΔSOCa+ΔSOC)すなわち、最終的な残存容量推定値(SOC)に相当する。したがって、最終的なSOCは、実施の形態1および2による残存容量推定システム110,120と基本的に同様に算出される。
したがって、偏差Δ♯SOCを分母とし、マップ値と暫定SOCとの差(SOC−ΔSOCa=ΔSOC)を分子とする補正比kcを定義すれば、各メッシュにおける補正比kcの分布は、図6における制御ゲインg1〜g3の分布と同様に設定される。なお、マップ値については、図7で説明したような、領域間の境界部において上記補正比kcが徐々に変化するように設定することも可能である。
図14は、実施の形態3による残存容量推定方法を説明するフローチャートである。
図14を参照して、実施の形態3による残存容量推定制御ルーチンは、図8に示した実施の形態2による残存容量推定制御ルーチンと同様のステップS110およびS120を実行する。これにより、暫定SOC算出部10および推定SOC算出部30によって、暫定SOC(♯SOCa)および推定SOC(♯SOCb)がそれぞれ算出される。
実施の形態3による残存容量推定制御ルーチンにおいては、ステップS120は、SOC算出マップ53♯の参照により、暫定SOCおよび推定SOCの間の大小関係ならびに推定SOCおよび暫定SOCとSOC制御中心値Scとの関係に基づき、残存容量推定値(SOC)を直接算出するステップS124で構成される。
このように、実施の形態3による残存容量推定においても、実施の形態1による残存容量推定と同様に、暫定SOCおよび推定SOCの大小関係ならびに制御中心値との大小関係に応じて、過充電および過放電の定性的な危険性を考慮して、暫定SOCおよび推定SOCの偏差に対する残存容量推定時の補正量(SOC−♯SOCa)を可変設定している。したがって、過充電および過放電をより安定的に回避して、二次電池の残存容量を高精度に推定することができる。
なお、実施の形態3による残存容量推定では、実施の形態2による残存容量推定と比較して、加算部70(図9)における加算演算を行なうことなくマップ参照のみで残存容量推定(SOC)を求めることができる。したがって、残存容量推定システムおよび残存容量推定方法を実現する演算装置(CPU等)における演算負荷をさらに軽減できる。その一方、図13で説明したように、暫定SOC(♯SOCa)をマップ値に反映するためにマップのメッシュをさらに細分化する必要があるが、軽負荷で精度良く演算可能である。
[実施の形態4]
実施の形態1〜3で説明した推定システムは、二次電池の残存容量推定だけでなく、他の物理量の推定システムにも拡張して適用することができる。
図15は、この発明の実施の形態4による推定システム500の構成例を示すブロック図である。推定システム500は、実施の形態1〜3による二次電池の残存容量推定システムと同様の方式に基づいて、二次電池の残存容量以外の、制御中心値を持って制御される種々の制御量の推定を行なうものである。このような制御量としては、インバータ電流等があげられる。
図15を参照して、推定システム500は、第1推定部510と、第2推定部520と、推定値補正部540とを備える。
第1推定部510は、推定元データPD1に基づいて、第1の推定値♯SVaを算出する。第2推定部520は、推定元データPD2に基づいて、第2の推定値♯SVbを算出する。第1推定部510および第2推定部520による推定値の算出は、それぞれ独立の方式に従って実行されるが、推定元データPD1およびPD2の少なくとも一部が重複してもよい。また、第1推定部510による第1の推定値♯SVaの算出については、過去における推定値SVを反映してもよい。
推定値補正部540は、第1推定部510,第2推定部520から推定値♯SVa、♯SVbを受けて、推定値♯SVa、♯SVbの間の大小関係、ならびに推定値♯SVa、♯SVbと制御中心値Scとの大小関係に基づいて定義された補正優先度に応じて、推定値♯SVaを補正することによって、制御量の推定値SVを生成する。
すなわち、図15の推定システムにおける推定値♯SVaおよび♯SVbは、実施の形態1〜3による二次電池の残存容量推定システムにおける、暫定SOC(♯SOCa)および推定SOC(♯SOCb)にそれぞれ対応する。推定値補正部540は、実施の形態1〜3による二次電池の残存容量推定システムでのSOC算出部40,40♯,41に相当する。
したがって、推定値補正部540における補正優先度に応じた補正としては、図6に示した領域A1〜A3,B1〜B3に分割した制御ゲイン設定、図10に示したような領域ごとに分割した補正量の設定値、あるいは、図13に示したような領域ごとに分割した補正量込みの最終的な推定値の設定を、同様のテーブルを用いて行なうことで実現される。
このような構成とすることにより、制御中心値を持って制御される制御量について、第1および第2の推定値間の偏差を一律に補正する構成と比較して、当該制御量が好ましくない領域に入るのをより安定的に回避した上で高精度に推定することができる。
あるいは、実施の形態1による制御ゲインの可変設定について、一般的な閉ループ制御系に適用することも可能である。
図16は、この発明の実施の形態4による制御システム600の構成例を示すブロック図である。
図16を参照して、制御システム600は、制御対象610と、目標値算出部630と、帰還制御部640とを備える。推定システム600は、制御対象610の制御量SVを目標値SVrへ制御するフィードバックループ系である。制御対象610はたとえば、インバータであり、制御量は、インバータの出力電流に相当する。
目標値算出部630は、制御対象610あるいはその負荷の運転状況を示す情報620に応じて、目標値SVrを設定する。一方で、制御量SVについては、目標値SVrとは独立に制御中心値Scが定義されてもよい。
帰還制御部640は、減算部645と、制御ゲイン設定部650と、制御演算部660とを含む。
減算部645は、図1の減算部45と同様に、制御量の目標値SVrおよび現在値SVの偏差ΔSVを算出する。制御ゲイン設定部650は、図1の制御ゲイン設定部50と同様に構成されて、現在値Svおよび目標値SVrの相関関係に基づいて定義される補正優先度に応じて、制御演算部660での制御演算に用いられる制御ゲインを可変設定する。たとえば、制御ゲイン設定部650は、図6に示したゲイン設定テーブルにおいて、暫定SOC(♯SCOa)および推定SOC(♯SOCb)を制御量の現在値SVおよび目標値SVrに入換えたテーブルによって実現することができる。すなわち、当該テーブルでは、目標値SVrおよび現在値SV間の大小関係、ならびに目標値SVr,現在値SVと制御中心値Scとの大小関係に基づいた領域A1〜A3,B1〜B3の分割により、補正優先度が定義されることになる。
制御演算部660は、制御ゲイン設定部650によって可変設定される制御ゲインを用いた制御演算(P制御、PI制御等)によって補正量SUを算出する。制御演算部660による偏差ΔSVに基づいた補正量SUの算出は、図1の制御ゲイン設定部60による偏差♯ΔSOCに基づくSOC補正量ΔSOCの算出と同様に行なわれるので、詳細な説明は繰り返さない。
制御演算部660によって算出された補正量SUは、制御対象610の操作入力(インバータにおけるスイッチングデューティ比等に相当)に反映(すなわち帰還)されて、制御量が目標値SVrに近づくような閉ループ補償が実現される。
このような構成とすることにより、目標値と現在値の相関関係に基づく補正優先度に応じて制御ゲインを可変設定できるため、制御ゲインを一律に設定する構成と比較して、当該制御量が好ましくない領域に入るのをより安定的に回避して、より安定的な制御を行なうことができる。特に、制御量が制御中心値を持って制御される場合には、制御中心値との大小関係を補正優先度に反映することにより、制御量が好ましくない領域に入るのをさらに確実に回避できる。
あるいは、図17に示す制御システム600♯のように、制御量の目標値SVrが固定されて、目標値SVrと制御中心値Scとが一致するような構成でも同様に、目標値SVr(制御中心値Sc)と現在値SVとの相関に応じて補正優先度を判断して、補正量演算のための制御ゲインを可変設定すれば、図16に示す制御システム600と同様の効果を享受することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
この発明の実施の形態1による二次電池の残存容量推定システムの構成を示すブロック図である。 二次電池の充放電制御のSOC制御中心値との関係を説明する図である。 二次電池の充放電制御における充電および放電の制限・禁止を説明する図である。 二次電池の開放電圧(起電圧)と残存容量(SOC)との関係を説明する概念図である。 図1に示す制御ゲイン設定部を構成するマップの構成例を説明する第1の図である。 図1に示したゲイン設定部を構成するマップの構成例を説明する第2の図である。 図1に示した制御ゲインマップ設定部を構成するマップの領域間でのゲイン設定を説明する図である。 この発明の実施の形態1による残存容量推定方法を説明するフローチャートである。 この発明の実施の形態2による残存容量推定システムを説明するブロック図である。 図9に示したSOC補正量設定部を構成するマップの構成例を説明する図である。 この発明の実施の形態2による残存容量推定方法を説明するフローチャートである。 この発明の実施の形態3による残存容量推定システムの構成を示すブロック図である。 図12に示したSOC推定部として用いられるマップの構成を示す図である。 この発明の実施の形態3による残存容量推定方法を説明するフローチャートである。 この発明の実施の形態4による推定システムの構成例を説明するブロック図である。 この発明の実施の形態4による制御システムの第1の構成例を説明するブロック図である。 この発明の実施の形態4による制御システムの第2の構成例を説明するブロック図である。
符号の説明
10 暫定SOC算出部、15 積算部、17,26,70 加算部、20 起電圧推定部、22 電圧降下算出部、24 分極電圧算出部、30 推定SOC算出部、40,40♯,41 SOC算出部、45 減算部、50 制御ゲイン設定部、51♯ マップ(制御ゲイン)、52♯ マップ(SOC補正量)、52 SOC補正量設定部、53♯ SOC算出マップ、60 制御演算部、100,110,120 残存容量推定システム、150 特性線(暫定SOC=推定SOC)、160,170,A1〜A3,B1〜B3 領域、g1〜g3 制御ゲイン値、Gp,Gi 制御ゲイン、Ib 実測電流、Sc SOC制御中心値、Tb 実測温度、Vb 実測電圧、ΔSOC SOC補正量、510 第1推定部、520 第2推定部、540 推定値補正部、610 制御対象、630 目標値算出部、640 帰還制御部、645 減算部、650 制御ゲイン設定部、660 制御演算部。

Claims (17)

  1. 残存容量に応じて充放電が制御される電池の残存容量推定システムであって、
    前回の残存容量値推定時からの当該電池の入出力電流積算値に基づき、当該電池の残存容量に関する第1の推定値を算出する第1の推定手段と、
    当該電池の状態を表すパラメータに基づき、当該電池の残存容量に関する第2の推定値を算出する第2の推定手段と、
    前記第1および第2の推定手段から前記第1および第2の推定値を受けて、前記第1の推定値および第2の推定値の間の大小関係、ならびに前記第1および第2の推定値と前記残存容量値の制御中心値との大小関係に基づいて前記第1の推定値を補正することによって残存容量推定値を生成する第3の推定手段とを備える、電池の残存容量推定システム。
  2. 前記第2の推定手段は、当該電池の起電圧に基づき前記第2の推定値を算出する、請求項1記載の電池の残存容量推定システム。
  3. 前記第3の推定手段は、
    前記第1の推定値に対する前記第2の推定値の偏差に基づく制御演算によって残存容量補正量を算出する制御演算部と、
    前記第1の推定値および第2の推定値の間の大小関係、ならびに前記第1および第2の推定値と前記残存容量値の制御中心値との大小関係に基づいて、前記制御演算部での前記制御演算に用いられる制御ゲインを設定する制御ゲイン設定部と、
    前記前記第1の推定手段からの前記第1の推定値および前記制御演算部からの前記残存容量補正量の加算によって前記残存容量推定値を生成する推定値出力部とを含む、請求項1記載の電池の残存容量推定システム。
  4. 前記制御ゲイン設定部は、前記第1の推定値が前記第2の推定値より大きい領域において、前記第1および前記第2の推定値がいずれも前記制御中心値より大きい場合の前記制御ゲインを前記第1および前記第2の推定値の少なくとも1つが前記制御中心値以下である場合の前記制御ゲインよりも小さく設定する一方で、前記第1の推定値が前記第2の推定値より小さい領域において、前記第1および前記第2の推定値がいずれも前記制御中心値より小さい場合の前記制御ゲインを前記第1および前記第2の推定値の少なくとも1つが前記制御中心値以上である場合の前記制御ゲインよりも小さく設定する、請求項2記載の電池の残存容量推定システム。
  5. 前記制御ゲイン設定部は、前記第1の推定値が前記第2の推定値より大きい領域において、前記第1の推定値が前記制御中心値よりも大きく、かつ前記第2の推定値が前記制御中心値よりも小さい場合の前記制御ゲインをそれ以外の場合の前記制御ゲインよりも大きく設定する一方で、前記第1の推定値が前記第2の推定値より小さい領域において、前記第1の推定値が前記制御中心値よりも小さく、かつ前記第2の推定値が前記制御中心値よりも大きい場合の前記制御ゲインをそれ以外の場合の前記制御ゲインよりも大きく設定する、請求項2記載の電池の残存容量推定システム。
  6. 前記第3の推定手段は、
    前記第1の推定値および前記第2の推定値を入力とする所定マップの参照によって、残存容量補正量を算出する補正量設定部と、
    前記前記第1の推定手段からの前記第1の推定値および前記補正量設定部からの前記残存容量補正量の加算によって前記残存容量推定値を生成する推定値出力部とを含み、
    前記所定マップにおいて、前記第1の推定値に対する前記第2の推定値の偏差を分母とし前記残存容量補正量のマップ値を分子とする比により定義される補正比は、前記第1の推定値および第2の推定値の間の大小関係、ならびに前記第1および第2の推定値と前記残存容量値の制御中心値との大小関係に基づいて設定される、請求項1記載の電池の残存容量推定システム。
  7. 前記第3の推定手段は、前記第1の推定値および前記第2の推定値を入力とする所定マップの参照によって、残存容量補正量を算出し、
    前記所定マップにおいて、前記第1の推定値に対する前記第2の推定値の偏差を分母とし前記第1の推定値に対する前記残存容量推定値のマップ値の差を分子とする比により定義される補正比は、前記第1の推定値および第2の推定値の間の大小関係、ならびに前記第1および第2の推定値と前記残存容量値の制御中心値との大小関係に基づいて設定される、請求項1記載の電池の残存容量推定システム。
  8. 前記所定マップでは、前記第1の推定値が前記第2の推定値より大きい領域において、前記第1および前記第2の推定値がいずれも前記制御中心値より大きい場合の前記補正比は、前記第1および前記第2の推定値の少なくとも1つが前記制御中心値以下である場合の前記補正比よりも小さく設定される一方で、前記第1の推定値が前記第2の推定値より小さい領域において、前記第1および前記第2の推定値がいずれも前記制御中心値より小さい場合の前記補正比は、前記第1および前記第2の推定値の少なくとも1つが前記制御中心値以上である場合の前記補正比よりも小さく設定される、請求項6または7記載の電池の残存容量推定システム。
  9. 前記所定マップでは、前記第1の推定値が前記第2の推定値より大きい領域において、前記第1の推定値が前記制御中心値よりも大きく、かつ前記第2の推定値が前記制御中心値よりも小さい場合の前記補正比は、それ以外の場合の前記補正比よりも大きく設定される一方で、前記第1の推定値が前記第2の推定値より小さい領域において、前記第1の推定値が前記制御中心値よりも小さく、かつ前記第2の推定値が前記制御中心値よりも大きい場合の前記補正比は、それ以外の場合の前記補正比よりも大きく設定される、請求項2記載の電池の残存容量推定システム。
  10. 残存容量値に応じて充放電が制御される電池の残存容量推定方法であって、
    当該電池の入出力電流積算値を前回の推定値から当該電池の残存容量に関する第1の推定値を算出する第1の推定ステップと、
    当該電池の起電圧に基づき、当該電池の残存容量に関する第2の推定値を算出する第2の推定ステップと、
    前記第1および第2の推定ステップにおいて推定された前記第1の推定値および第2の推定値の間の大小関係、ならびに前記第1および第2の推定値と前記残存容量値の制御中心値との大小関係に基づいて前記第1の推定値を補正することによって前記残存容量値を推定する第3の推定ステップとを備える、電池の残存容量推定方法。
  11. 前記第2の推定ステップにおいて、前記第2の推定値は当該電池の起電圧に基づき算出される、請求項10記載の電池の残存容量推定方法。
  12. 前記第3の推定ステップは、
    前記第1の推定値および第2の推定値の間の大小関係、ならびに前記第1および第2の推定値と前記残存容量値の制御中心値との大小関係に基づいて制御ゲインを設定するステップと、
    設定された前記制御ゲインを用いた、前記第1の推定値に対する前記第2の推定値の偏差に基づく制御演算によって残存容量補正量を算出するステップと、
    前記前記第1の推定ステップで推定された前記第1の推定値および前記残存容量補正量の加算によって前記残存容量推定値を生成するステップとを含む、請求項10記載の電池の残存容量推定方法。
  13. 前記第3の推定ステップは、
    前記第1の推定値および前記第2の推定値を入力とする所定マップの参照によって、残存容量補正量を算出するステップと、
    前記前記第1の推定手段によって推定された前記第1の推定値および算出された前記残存容量補正量の加算によって前記残存容量推定値を生成するステップとを含み、
    前記所定マップにおいて、前記第1の推定値に対する前記第2の推定値の偏差を分母とし前記残存容量補正量のマップ値を分子とする比により定義される補正比は、前記第1の推定値および第2の推定値の間の大小関係、ならびに前記第1および第2の推定値と前記残存容量値の制御中心値との大小関係に基づいて設定される、請求項10記載の電池の残存容量推定方法。
  14. 前記第3の推定ステップは、
    前記第1の推定値および前記第2の推定値を入力とする所定マップの参照によって、残存容量補正量を算出する前記残存容量推定値を生成するステップを含み、
    前記所定マップにおいて、前記第1の推定値に対する前記第2の推定値の偏差を分母とし前記第1の推定値に対する前記残存容量推定値のマップ値の差を分子とする比により定義される補正比は、前記第1の推定値および第2の推定値の間の大小関係、ならびに前記第1および第2の推定値と前記残存容量値の制御中心値との大小関係に基づいて設定される、請求項10記載の電池の残存容量推定方法。
  15. 所定の制御中心値を持って制御される制御量の推定システムであって、
    第1の情報に基づき、前記制御量に関する第1の推定値を算出する第1の推定手段と、
    第2の情報に基づき、前記第1の推定手段とは独立に前記制御量に関する第2の推定値を算出する第2の推定手段と、
    前記第1および第2の推定手段から前記第1および第2の推定値を受けて、前記第1の推定値および第2の推定値の間の大小関係、ならびに前記第1および第2の推定値と前記制御中心値との大小関係に基づいて定義された補正優先度に応じて前記第1の推定値を補正することによって前記制御量の推定値を生成する推定値補正手段とを備える、推定システム。
  16. 制御対象の所定の制御量が目標値と一致するように制御する制御システムであって、
    前記制御量の現在値と前記目標値との偏差を算出する偏差演算部と、
    前記偏差に基づく制御演算によって補正量を算出する制御演算部と、
    前記現在値および前記目標値の相関関係に基づいて定義される補正優先度に応じて、前記制御演算部での前記制御演算に用いられる制御ゲインを可変設定する制御ゲイン設定部とを備え、
    前記制御演算部によって算出された前記補正量は、前記制御対象の操作入力へ帰還される、制御システム。
  17. 前記制御システムは、前記制御対象の状態に応じて前記目標値を設定する目標値設定手段をさらに備え、
    前記制御量は、前記目標値とは独立の制御中心値を持ってさらに制御され、
    前記制御ゲイン設定部は、前記目標値および前記現在値間の大小関係、ならびに前記目標値および前記現在値と前記制御中心値との大小関係に基づいて定義される複数の領域ごとに前記補正優先度を設定し、前記補正優先度が相対的に高い領域において前記制御ゲインを相対的に大きい値に設定する、請求項16記載の制御システム。
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