JP2006025538A - 二次電池の残存容量推定方法、その残存容量推定方法をコンピュータに実行させるプログラムを記録した記録媒体および電池制御システム - Google Patents
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Abstract
【課題】 二次電池の残存容量を精度よく推定する。
【解決手段】 ECUのSOC算出部は、充放電電流IMおよびバッテリ温度TMを検出するステップ(S302)と、検出された充放電電流IMおよびバッテリ温度TMに基づいて、分極電圧を算出するために用いる定数FI(X)を決定するステップ(S304)と、定数FI(X)、前回算出されたSOCの推定値および前回算出された分極電圧を用いて、演算式VD(J)=VD(J−1)×1/exp(1/τ)+FI(X)×exp(−A×SOC(J−1))/τより分極電圧を算出するステップ(S306)とを含むプログラムを実行する。
【選択図】 図8
【解決手段】 ECUのSOC算出部は、充放電電流IMおよびバッテリ温度TMを検出するステップ(S302)と、検出された充放電電流IMおよびバッテリ温度TMに基づいて、分極電圧を算出するために用いる定数FI(X)を決定するステップ(S304)と、定数FI(X)、前回算出されたSOCの推定値および前回算出された分極電圧を用いて、演算式VD(J)=VD(J−1)×1/exp(1/τ)+FI(X)×exp(−A×SOC(J−1))/τより分極電圧を算出するステップ(S306)とを含むプログラムを実行する。
【選択図】 図8
Description
本発明は、二次電池の残存容量を推定する技術に関し、特に、二次電池の分極電圧に基づいて残存容量を推定する技術に関する。
従来より、二次電池の電流値を積算して、二次電池の残存容量(SOC(State Of Charge))を推定する技術が知られている。電流値を積算してSOCを推定する場合、検出
された電流値に含まれる誤差により、推定されたSOCが、実際のSOCと一致しない場合もある。このような不一致を補正するため、電流値などに基づいて推定された推定電圧と検出された実電圧とを比較して補正値を算出し、電流値を積算して得られたSOCを補正する技術がある。
された電流値に含まれる誤差により、推定されたSOCが、実際のSOCと一致しない場合もある。このような不一致を補正するため、電流値などに基づいて推定された推定電圧と検出された実電圧とを比較して補正値を算出し、電流値を積算して得られたSOCを補正する技術がある。
国際公開WO99/61929号公報(特許文献1)は、正確にSOCを推定することができる電池充電状態の推定装置を開示する。特許文献1に記載の電池充電状態の推定装置は、電池の充放電電流を検出する電流検出部と、検出された充放電電流値を積分して、予め求められていた初期値に加算して、擬似SOCを推定する擬似SOC推定部と、擬似SOCに基づき、擬似SOCに対応する開放電圧を推定する起電力推定部と、検出された充放電電流値に基づいて、電池の内部抵抗による電圧変動(内部抵抗電圧)を推定する電圧変動推定部と、充放電電流の変化に基づいて、電池の過渡的な電圧の変動(分極電圧)を推定する動的電圧変動推定部と、起電力推定部、電圧変動推定部および動的電圧変動推定部の出力値を加算して、推定電圧を算出する第1の加算器と、電池電圧を検出する電圧検出部と、推定電圧と電圧検出部によって検出された実際の電池の測定電圧とを比較する比較器と、推定電圧と測定電圧との差に基づく修正量を算出するSOC修正量算出部と、擬似SOCに修正量を加算して、SOCの推定値を算出する第2の加算器とを含む。起電力推定部、電圧変動推定部および動的電圧変動推定部には、SOCの推定値が入力され、それぞれの推定動作が補正される。
この公報に開示された発明によると、擬似SOCから電池の起電力を推定するとともに、内部抵抗電圧と、分極電圧とを推定し、これらの合計として電池の電圧を推定する。この推定電圧と実際に測定された電圧との差に基づいて、擬似SOCを修正して電池のSOCを推定している。これにより、内部抵抗や電池の状態の変動を考慮したSOCの修正が行われるので、電池のSOCの推定精度を向上することができる。
国際公開WO99/61929号公報
特許文献1には、分極電圧を推定する際、SOCの推定値を用いて補正を行なう旨を記載しているが、どのようにして補正を行なうかは記載されていない。そのため、SOCに依存する分極電圧を適切に推定することができず、算出されたSOCの精度が劣るという問題点があった。
本発明は、上述の問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、二次電池の残存容量(SOC)を精度よく推定できる、二次電池の残存容量推定方法、その残存容量推定方法をコンピュータに実行させるプログラムを記録した記録媒体および電池制御システムを提供することである。
第1の発明に係る二次電池の残存容量推定方法は、二次電池の分極電圧を用いて繰返し計算することにより、二次電池の残存容量を推定する方法である。この残存容量推定方法は、二次電池の状態を検出する検出ステップと、分極電圧を、演算により算出する算出ステップと、演算において用いられる、残存容量により影響を受ける定数を、二次電池の状態に基づいて決定する決定ステップと、定数を、以前に推定された残存容量に基づいて補正する補正ステップと、補正された定数を用いて算出された分極電圧を用いて、二次電池の残存容量を推定する容量推定ステップとを含む。
第1の発明によると、検出ステップにて二次電池の状態が検出される。分極電圧は、算出ステップにて演算により算出される。この演算において用いられ、残存容量により影響を受ける定数が、二次電池の状態に基づいて、決定ステップにて決定される。決定された定数は、以前に算出された残存容量に基づいて、補正ステップにて補正される。補正された定数を用いて算出された分極電圧を用いて、二次電池の残存容量が、容量推定ステップにて推定される。これにより、残存容量の依存性が反映された分極電圧を算出し、その分極電圧を用いて、二次電池の残存容量を推定することができる。そのため、分極電圧の残存容量の依存性を考慮して、二次電池の残存容量を精度よく推定することができる。その結果、二次電池の残存容量を精度よく推定できる二次電池の残存容量推定方法を提供することができる。
第2の発明に係る二次電池の残存容量推定方法においては、第1の発明の構成に加え、検出ステップは、電圧とは異なる二次電池の状態を検出する状態検出ステップと、二次電池の電圧を検出する電圧検出ステップとを含む。残存容量推定方法は、算出された分極電圧に基づいて二次電池の電圧を推定する電圧推定ステップと、推定された電圧および検出された電圧を比較する比較ステップとをさらに含む。容量推定ステップは、推定された電圧および検出された電圧を比較した結果に基づいて、二次電池の残存容量を推定するステップを含む。
第2の発明によると、状態検出ステップにて、電圧とは異なる二次電池の状態(たとえば電流および温度)が検出され、電圧検出ステップにて二次電池の電圧が検出される。電圧推定ステップにて、算出された分極電圧に基づいて二次電池の電圧が推定される。これにより、残存容量の依存性が反映された分極電圧に基づいて、精度よく二次電池の電圧を推定することができる。推定された電圧と電圧検出ステップにて検出された二次電池の電圧とが、比較ステップにて比較される。推定された電圧と検出された電圧との差は、分極電圧に残存容量の依存性を反映させた分だけ小さくなる。このような比較結果に基づいて、容量推定ステップにて二次電池の残存容量が推定される。これにより、たとえば、推定された電圧と検出された電圧との差が小さいほど補正量が小さくなるように、以前に算出された残存容量を補正することにより二次電池の残存容量を推定すれば、以前に算出された残存容量が必要以上に補正されることを抑制することができる。その結果、二次電池の残存容量を精度よく算出できる。
第3の発明に係る二次電池の残存容量推定方法においては、第2の発明の構成に加え、状態検出ステップは、二次電池の電流を検出するステップと、二次電池の温度を検出するステップとを含む。決定ステップは、二次電池の電流および温度に基づいて、定数を決定するステップを含む。
第3の発明によると、二次電池の電流および温度が検出され、検出された二次電池の電流および温度に基づいて、定数が決定される。これにより、二次電池の状態に応じた定数を用いて精度よく分極電圧を算出することができる。そのため、二次電池の電圧を精度よく推定することができる。その結果、二次電池の残存容量を精度よく推定することができる。
第4の発明に係る記録媒体は、第1〜3のいずれかの発明の二次電池の残存容量推定方法を、コンピュータに実行させるプログラムを記録した記録媒体である。
第4の発明によると、記録媒体には、第1〜3のいずれかの発明の二次電池の残存容量推定方法をコンピュータに実行させるプログラムが記憶されている。これにより、二次電池の残存容量を精度よく推定できる二次電池の残存容量推定方法をコンピュータに実行させるプログラムを記録した記録媒体を提供することができる。
第5の発明に係る電池制御システムは、第4の発明の記録媒体を内蔵した電池制御システムである。
第5の発明によると、電池制御システムには、第4の発明の記録媒体が内蔵されている。これにより、二次電池の残存容量を精度よく推定できる電池制御システムを提供することができる。
第6の発明に係る電池制御システムにおいては、第5の発明の構成に加え、記録媒体は、半導体記録装置である。
第6の発明によると、二次電池の残存容量を精度よく推定できる二次電池の残存容量推定方法をコンピュータに実行させるプログラムを記憶した半導体装置(たとえばROM(Read Only Memory)を内蔵した電池制御システムを提供することができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同一である。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
図1に示すように、本実施の形態に係る電池制御システムを搭載した車両は、バッテリ100とPCU(Power Control Unit)200と、走行用モータ300と、ECU(Electronic Control Unit)400とを含む。本実施の形態に係る電池制御システムを搭載した車両は、走行用モータ300の駆動力により走行する電気自動車である。なお、電気自動車の代わりに、エンジンとモータとを搭載したハイブリッド自動車や、燃料電池を搭載した燃料電池車であってもよい。
バッテリ100は、複数のバッテリセルを一体化したバッテリモジュールを、さらに複数直列に接続して構成された組電池である。PCU200は、バッテリ100から供給された直流電力を、交流電力に変換し、走行用モータ300に供給する。車両の回生制動時には、走行用モータ300が発電した交流電力を、直流電力に変換し、変換された直流電流により、バッテリ100が蓄電される。なお、PCU200は、バッテリ100から供給された電力の電圧値を昇圧したり、走行用モータ300が発電した電力の電圧値を降圧したりするDC/DCコンバータを含んでもよい。
走行用モータ300は、三相交流モータである。走行用モータ300は、バッテリ100に蓄えられた電力により駆動し、車両を走行させる。車両の回生制動時には、車輪(図示せず)により走行用モータ300が駆動され、走行用モータ300が発電機として作動する。これにより走行用モータ300は、制動エネルギを電力に変換する回生ブレーキとして作用する。走行用モータ300により発電された電力は、PCU200を介してバッテリ100に蓄えられる。
ECU400は、車両の運転状態や、アクセル開度、アクセル開度の変化率、シフトポジション、バッテリ100のSOC、ECU400に内蔵されたROM402に記録されたマップおよびプログラムに基づいて演算処理を行なう。これにより、ECU400は、車両が所望の運転状態となるように、車両に搭載された機器類を制御する。
ECU400には、バッテリ100の充放電電圧VMを検出する電圧計410と、充放
電電流IMを検出する電流計412と、バッテリ温度TMを検出するバッテリ温度センサ414とが接続されている。ECU400は、SOC算出部500を含む。SOC算出部500は、電圧計410が検出した充放電電圧VM、電流計412が検出した充放電電流IMおよびバッテリ温度センサ414が検出したバッテリ温度TMに基づいて、バッテリ100のSOCの推定値を算出する。算出されたSOCの推定値は、ECU400に内蔵されたRAM(Random Access Memory)404に記憶される。
電電流IMを検出する電流計412と、バッテリ温度TMを検出するバッテリ温度センサ414とが接続されている。ECU400は、SOC算出部500を含む。SOC算出部500は、電圧計410が検出した充放電電圧VM、電流計412が検出した充放電電流IMおよびバッテリ温度センサ414が検出したバッテリ温度TMに基づいて、バッテリ100のSOCの推定値を算出する。算出されたSOCの推定値は、ECU400に内蔵されたRAM(Random Access Memory)404に記憶される。
図2を参照して、SOC算出部500についてさらに説明する。SOC算出部500は、電流積算値算出部502と、加算器504と、補正値算出部506と、加算器508とを含む。
電流積算値算出部502は、充放電電流IMを積算し、SOCの変化量を算出する。加算器504は、前回算出されたSOCの推定値に電流積算値算出部502が算出したSOCの変化量を加算して、擬似SOCを算出する。なお、前回算出されたSOCの推定値の代わりに、2回以上前に算出されたSOCの推定値を用いてもかまわない。
補正値算出部506は、充放電電圧VM、充放電電流IMおよびバッテリ温度TMに基づいて、擬似SOCを補正する補正値を算出する。加算器508は、擬似SOCに補正値を加算し、現在のSOCの推定値を算出する。
図3を参照して、補正値算出部506についてさらに説明する。補正値算出部506は、分極電圧算出部510と、OCV(Open Circuit Voltage)算出部512と、IRドロップ電圧算出部514と、加算器516と、比較器518と、PI補償器520とを含む。
分極電圧算出部510は、前回算出されたSOCの推定値、充放電電流IMおよびバッテリ温度TMに基づいて、分極電圧VDを算出する。分極電圧は、演算式VD(J)=VD(J−1)×1/exp(1/τ)+FI(X)×exp(−A×SOC(J−1))/τを用いて算出される。算出された分極電圧は、RAM404に記憶される。
VD(J)は今回算出される分極電圧を示す。VD(J−1)は前回算出された分極電圧を示す。τは時定数を示す。FI(X)は、充放電電流IMおよびバッテリ温度TMに基づき、ROM402に記録されたマップから決定される定数である。FI(X)は、充放電電力IMがIM(X)、バッテリ温度TMがTM(X)である場合に決定される定数を示す。FI(X)は、SOCが0%である場合に、実験などにより測定された分極電圧を用いて、VD(J)=VD(J−1)×1/exp(1/τ)+FI(X)/τが成立する値に決定される。Aは正の定数である。SOC(J−1)は、前回算出されたSOCの推定値を示す。
分極電圧は、バッテリ100の充放電が行なわれず、新たな分極電圧が発生しなければ、時間経過とともに減少していく。上述の演算式のうち、VD(J−1)×1/exp(1/τ)は、前回算出された分極電圧が、今回分極電圧を算出するまでに、経時変化により減少した後の分極電圧を示す。この項は、実験により計測された分極電圧をグラフにプロットすることにより得られた近似式である。
FI(X)×exp(−A×SOC(J−1))/τは、バッテリ100の充放電により、前回分極電圧を算出してから新たに発生した分極電圧を示す。この項は、実験によりSOC毎に計測された分極電圧に基づいて得られた近似式である。
従来、分極電圧は、演算式VD(J)=VD(J−1)×1/exp(1/τ)+FI/τを用いて算出されていた。この演算式を満たす定数FIを、予め定められた充放電電流IMおよびバッテリ温度TMの組合わせにおいて、SOC毎に計測された実際の分極電圧を用いて逆算する。算出したFIを、図4に示すように、グラフにプロットする。図4から明らかなように、たとえば充放電電流IM(1)、バッテリ温度TM(1)、SOCが0%である場合のFIをFI(1)とすると、FIは、SOCが大きくなるほど小さくなる。
充放電電流IM(1)およびバッテリ温度TM(1)の組合わせとは異なる充放電電流IMおよびバッテリ温度TMの組合わせで、SOCが0%である場合のFI(2)、FI(3)およびFI(4)についても、同様の傾向がある。
このようにして得られたFIを近似することにより、FI=FI(X)×exp(−A×SOC(J−1))を得ることができる。本実施の形態においては、従来用いられていたFIの代わりにFI(X)×exp(−A×SOC(J−1))を用いて、分極電圧を算出している。すなわち、FI(X)をSOCにより補正することで、SOCにより影響を受ける定数FIを、SOCにより補正している。なお、定数Aは、実験により得られたFIとSOCとを精度よく対応させるために用いられる補正用の定数である。
図3に戻り、OCV算出部512は、前回算出されたSOCの推定値に基づいて、バッテリ100の開放電圧(以下、OCVと記載する)を算出する。OCVは、図5に示すように、予め実験などにより求められたマップから算出すればよい。
図3に戻り、IRドロップ電圧算出部514は、充放電電流IMに基づいて、IRドロップ電圧を算出する。IRドロップ電圧とは、バッテリ100の内部抵抗Rによる電圧の変化量である。加算器516は、OCVに分極電圧およびIRドロップ電圧を加算し、推定電圧を算出する。
比較器518は、推定電圧と、バッテリ100の実電圧として検出された充放電電圧VMとを比較し、電圧偏差を算出する。PI補償器520は、推定電圧と実電圧との電圧偏差がなくなるように、擬似SOCの補正値を算出する。したがって、推定電圧と実電圧との差が小さいほど、算出される補正値の絶対値は小さくなる。
図6を参照して、放電時に、電圧計410で検出される充放電電圧VMの推移について説明する。図6に示すように、バッテリ100の電圧は、放電時間が長くなるほど、すなわちSOCが低くなるほど低くなる。バッテリ100の電圧は、バッテリ100のOCV
の低下に加えて、分極の影響により低下する。そのため、推定電圧を算出する際は、分極電圧のSOC依存性を考慮する必要がある。
の低下に加えて、分極の影響により低下する。そのため、推定電圧を算出する際は、分極電圧のSOC依存性を考慮する必要がある。
図7を参照して、本実施の形態に係る電池制御システムにおいて、ECU400のSOC算出部500が実行するプログラムの制御構造について説明する。
ステップ(以下、ステップをSと略す)100にて、SOC算出部500は、充放電電流IMを検出する。S102にて、SOC算出部500の電流積算値算出部502は、充放電電流値IMを積算し、電流積算値を算出する。S200にて、SOC算出部500は、前回算出されたSOCの推定値に、電流積算値を加算して、擬似SOCを算出する。
S300にて、SOC算出部500の補正値算出部506は、補正値算出サブルーチンを実行して、擬似SOCの補正値を算出する。S400にて、SOC算出部500は、擬似SOCに補正値を加算して、現在のSOCの推定値を算出する。
図8を参照して、本実施の形態に係る電池制御システムにおいて、ECU400のSOC算出部500の補正値算出部506が実行する補正値算出サブルーチンの制御構造について説明する。
S302にて、SOC算出部500は、充放電電流IMおよびバッテリ温度TMを検出する。S304にて、SOC算出部500の分極電圧算出部510は、充放電電流IMおよびバッテリ温度TMに基づいて、ROM402に記憶されたマップから定数FI(X)を決定する。
S306にて、SOC算出部500の分極電圧算出部510は、前回算出されたSOCの推定値および分極電圧に基づいて、分極電圧を算出する。S308にて、SOC算出部500のOCV算出部512は、前回算出されたSOCの推定値およびROM402に記憶されたマップに基づいて、OCVを算出する。
S310にて、SOC算出部500のIRドロップ電圧算出部514は、充放電電流IMおよび予め記憶されたバッテリ100の内部抵抗Rに基づいて、IRドロップ電圧を算出する。S312にて、SOC算出部500は、OCVに分極電圧およびIRドロップ電圧を加算して、推定電圧を算出する。S314にて、SOC算出部500は、バッテリ100の実電圧である充放電電圧VMを検出する。
S316にて、SOC算出部500の比較器518は、推定電圧と実電圧とを比較し、推定電圧と実電圧との差である電圧偏差を算出する。S318にて、SOC算出部500のPI補償器520は、電圧偏差がなくなるように、擬似SOCの補正値を算出する。
以上のような構造、およびフローチャートに基づく、本実施の形態に係る電池制御システムにおいてECU400のSOC算出部500の動作について説明する。
車両の走行中、充放電電流値IMが検出され(S100)、電流積算値算出部502により、検出された充放電電流値IMが積算され、電流積算値が算出される(S102)。算出された電流積算値が、前回算出されたSOCの推定値に加算されて(S200)、擬似SOCが算出される。
擬似SOCには、充放電電流値IMの誤差が含まれている。そのため、擬似SOCと実際のSOCとは異なる場合がある。この差を補正するため、補正値算出部506により、補正値算出サブルーチン(S300)が実行され、擬似SOCの補正値が算出される。
補正値算出サブルーチン(S300)では、充放電電流IMおよびバッテリ温度TMが検出され(S302)、検出された充放電電流IMおよびバッテリ温度TMに基づいて、分極電圧算出部510により、定数FI(X)が決定される(S304)。決定された定数FI(X)、前回算出されたSOCの推定値および前回算出された分極電圧を用いて、演算式VD(J)=VD(J−1)×1/exp(1/τ)+FI(X)×exp(−A×SOC(J−1))/τより分極電圧が算出される(S306)。また、前回算出されたSOCの推定値に基づいて、OCV算出部512により、OCVが算出される(S308)。
バッテリ100の実電圧には、OCVおよび分極電圧のほか、バッテリ100の内部抵抗Rによる電圧(IRドロップ電圧)も含まれる。このIRドロップ電圧が、IRドロップ電圧算出部514により算出され(S310)、算出されたIRドロップ電圧および分極電圧がOCVに加算されて(S312)、推定電圧が算出される。
バッテリ100の実電圧である充放電電圧VMが検出され(S314)、比較器518により、推定電圧と実電圧とが比較されて、推定電圧と実電圧との電圧偏差が算出される(S316)。この電圧偏差がなくなるように、PI補償器520により、擬似SOCの補正値が算出される(S318)。算出された補正値が、擬似SOCに加算されることにより(S400)、現在のSOCの推定値が算出される。
以上のように、本実施の形態に係る電池制御システムにおいて、ECUのSOC算出部は、充放電電流IMおよびバッテリ温度TMに基づいて、定数FI(X)を決定する。決定されたFI(X)は、前回算出されたSOCの推定値を用いて補正され、演算式VD(J)=VD(J−1)×1/exp(1/τ)+FI(X)×exp(−A×SOC(J−1))/τより分極電圧が算出される。これにより、分極電圧にSOCの依存性を持たせることができる。
算出された分極電圧と、充放電電流IMに基づいて算出されたIRドロップ電圧がOCVに加算されて、推定電圧が算出される。バッテリの実電圧である充放電電圧VMが検出され、推定電圧と実電圧とが比較されて、推定電圧と実電圧との電圧偏差が算出される。この電圧偏差がなくなるように、擬似SOCの補正値が算出される。算出された補正値が、充放電電流値IMを積算して算出された擬似SOCに加算され、SOCの推定値が算出される。推定電圧には、SOCを考慮して算出された分極電圧が含まれているため、推定電圧に含まれる誤差が少なくなり、推定電圧と実電圧との差が必要以上に大きくなることが抑制される。これにより、SOCの補正値が必要以上に大きくならず、擬似SOCが必要以上に補正されることを抑制することができる。その結果、精度よく二次電池のSOCの推定値を算出できる。
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
100 バッテリ、400 ECU、410 電圧計、412 電流計、414 バッテリ温度センサ、500 SOC算出部、502 電流積算値算出部、504 加算器、506 補正値算出部、508 加算器、510 分極電圧算出部、511 加算器、512 OCV算出部、514 IRドロップ電圧算出部、516 加算器、518 比較器、520 PI補償器。
Claims (6)
- 二次電池の分極電圧を用いて繰返し計算することにより、二次電池の残存容量を推定する方法であって、
前記二次電池の状態を検出する検出ステップと、
前記分極電圧を、演算により算出する算出ステップと、
前記演算において用いられる、残存容量により影響を受ける定数を、前記二次電池の状態に基づいて決定する決定ステップと、
前記定数を、以前に推定された残存容量に基づいて補正する補正ステップと、
前記補正された定数を用いて算出された分極電圧を用いて、前記二次電池の残存容量を推定する容量推定ステップとを含む、二次電池の残存容量推定方法。 - 前記検出ステップは、
電圧とは異なる前記二次電池の状態を検出する状態検出ステップと、
前記二次電池の電圧を検出する電圧検出ステップとを含み、
前記残存容量推定方法は、
前記算出された分極電圧に基づいて前記二次電池の電圧を推定する電圧推定ステップと、
推定された電圧および検出された電圧を比較する比較ステップとをさらに含み、
前記容量推定ステップは、推定された電圧および検出された電圧を比較した結果に基づいて、前記二次電池の残存容量を推定するステップを含む、請求項1に記載の二次電池の残存容量推定方法。 - 前記状態検出ステップは、
前記二次電池の電流を検出するステップと、
前記二次電池の温度を検出するステップとを含み、
前記決定ステップは、前記二次電池の電流および温度に基づいて、前記定数を決定するステップを含む、請求項2に記載の二次電池の残存容量推定方法。 - 請求項1〜3のいずれかに記載の二次電池の残存容量推定方法を、コンピュータに実行させるプログラムを記録した記録媒体。
- 請求項4に記載の記録媒体を内蔵した電池制御システム。
- 前記記録媒体は、半導体記録装置である、請求項5に記載の電池制御システム。
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JP2004201358A JP2006025538A (ja) | 2004-07-08 | 2004-07-08 | 二次電池の残存容量推定方法、その残存容量推定方法をコンピュータに実行させるプログラムを記録した記録媒体および電池制御システム |
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