JP2006057110A - 穿孔群付テープロール - Google Patents

Abstract

【課題】穿孔群付テープロールのクロスウェブ方向の引き裂き性を向上させる。
【解決手段】テープロール１０は、第１面２６と第２面２８とを有する基材層２２と、基材層の第１面上の接着剤層２４と、テープ１２の第１側縁１８と第２側縁２０との間でテープ幅の少なくとも大部分に渡って延びてテープを複数のシートに分割する複数列の穿孔群３２とを備える。穿孔群のそれぞれの列は、テープロールの内側から見て、テープの各追加巻きに従って前進するように配置され、それにより、テープの長手方向第１端から長手方向第２端へ漸増する長さを有するように、複数のシートが形成される。それらシートをロール状に巻いたときに、シートの各々がその下にあるシートよりも、１．２７０ｃｍ以下のオーバーラップ長さだけ長くなっている。
【選択図】図４

Description

本発明は、テープロールに関し、特に、穿孔群付テープロールに関する。

多くのテープロールは、その意図された目的のためにテープを使用する前に、ロールから任意長さのテープを最初に取り外すことによって使用される。一般に、任意長さのテープがロールから剥離され、使用のために切断される。用途によっては、テープはロール上で使用され、使用の後にロールから取り外される。

リント除去テープは、ロール上で使用され、リント及び他の小粒子を、例えば衣類等の織物から除去する。テープは、使用後にのみロールから取り外されて、廃棄される。ロール形態において、リント除去テープは一般にコアに巻かれ、テープの接着剤側は使用のために外向きに巻かれる。リント除去用のテープロールは、一般にアプリケータで使用される。様々なリント除去テープロールが公知である（例えば、特許文献１及び２参照）。

米国特許第５０２７４６５号明細書 米国特許第５３８８３００号明細書

テープロールは、テープを個別のシートの形態で取り外すことを容易にするために、穿孔群を設けていることが多い。穿孔群を有してロールに巻かれるテープは、穿孔群によって押し上げられたテープ部分がロールに嵩高部分を作るため、波状になったりよじれたりすることがある。ロールの穿孔群が整合した状態、すなわち個々の列の穿孔群がその下側シートの穿孔群の実質的半径方向上方に位置する状態では、ロールに瘤（嵩高部分）ができる。６０シートのロールでは、高さ０．６３ｃｍ（０．２５インチ）を超える瘤を形成する可能性がある。このためロールは丸くなくなり、ロールをほどいて使用することが困難になる。

また、穿孔群が整合した状態では、ユーザがどのシートを掴んでシートを除去するかを決定するのが困難になる。ユーザは、２枚以上のシートを掴むことがあり、材料を無駄にし、材料をダウンウェブ方向（長手方向）に不適切に引き裂くことが多い。個々のシートが互いに等しい長さを有し、外側シートが隣接する内側シートの全体を覆わない場合には、穿孔群が整合していなくとも、不適切な引き裂きが生じ易い。

本発明の目的は、改良されたクロスウェブ方向の引き裂き性を有する穿孔群付テープロールを提供することにある。

上記目的を達成するために、請求項１に記載の発明は、長手方向第１端と長手方向第２端と第１側縁と第２側縁とを有するテープの、テープロールにおいて、第１面と第２面とを有する基材層と、基材層の第１面上の接着剤層と、テープの第１側縁と第２側縁との間でテープの幅の少なくとも大部分に渡って延びてテープを複数のシートに分割する複数列の穿孔群とを具備し、複数列の穿孔群のそれぞれの列は、テープロールの内側から見て、テープの各追加巻きに従って前進するように配置され、それにより、テープの長手方向第１端からテープの長手方向第２端へ漸増する長さを有するように複数のシートが形成され、それらシートをロール状に巻いたときに、シートの各々がその下にあるシートよりも、１．２７０ｃｍ以下のオーバーラップ長さだけ長くなっていること、を特徴とするテープロールを提供する。

請求項２に記載の発明は、請求項１に記載のテープロールにおいて、複数のシートのうちの最外シートが、自由な前縁と、１列の穿孔群によって規定される後端とを有し、最外シートが複数列の穿孔群の全ての列を覆うようになっているテープロールを提供する。

請求項３に記載の発明は、請求項１又は２に記載のテープロールにおいて、最外シートの後端を規定する１列の穿孔群は、最外シートがそれ自体に強く接着するのを防止して、テープが当該１列の穿孔群に平行でないダウンウェブ方向に裂ける事例を減少し、複数列の穿孔群の各列における少なくともいくつかの穿孔が、接着剤をそれぞれの外側シートから離反する方向へ向けて折り畳まれた部分を具備して、わずかに盛り上がった粘着性の落ちた領域を形成しているテープロールを提供する。

請求項４に記載の発明は、請求項１〜３のいずれか１項に記載のテープロールにおいて、複数のシートの各々は、長手方向第１端に近い方の隣接シートに比較して、オーバーラップ長さにテープの厚さの２倍のπ倍を加えた量だけ長くなっているテープロールを提供する。

請求項５に記載の発明は、請求項１〜４のいずれか１項に記載のテープロールにおいて、複数列の穿孔群は、第１側縁から第２側縁までテープの幅全体に渡って延在するテープロールを提供する。

請求項６に記載の発明は、請求項１〜６のいずれか１項に記載のテープロールにおいて、オーバーラップ長さが約０．３１７５ｃｍであるテープロールを提供する。

請求項７に記載の発明は、請求項１〜３のいずれか１項に記載のテープロールにおいて、複数のシートの各々は、長手方向第１端に近い方の隣接シートに比較して、１．２７０ｃｍ以下の長さにテープの厚さの２倍のπ倍を加えた量だけ長くなっているテープロールを提供する。

請求項８に記載の発明は、請求項１〜３のいずれか１項に記載のテープロールにおいて、複数のシートの各々は、長手方向第１端に近い方の隣接シートに比較して、約０．３１７５ｃｍにテープの厚さの２倍のπ倍を加えた量だけ長くなっているテープロールを提供する。

請求項９に記載の発明は、請求項１〜８のいずれか１項に記載のテープロールにおいて、基材層の材料がポリプロピレンを含むテープロールを提供する。

本発明によれば、最外シートの下にある１列の穿孔群（これは最外シートの後端を規定する）は、粘着性の落ちた領域として作用して、最外シートをテープロールから取り外すのを助ける。

図１〜図３は、リント除去テープ１２のロール１０を示す。図２に示されるように、テープ１２は、長手方向第１端１４と、長手方向第２端１６と、第１側縁１８と、第２側縁２０とを有する。図３に示されるように、テープは、少なくとも２つの層、すなわち基材層２２と接着剤層２４とから形成され、あらゆる公知の材料から作ることができる。テープは、複数巻きのロールに形成することができる。

基材層２２は、第１面２６と第２面２８とを有し、例えば、紙又はプラスチックフィルムから形成することができる。適切な紙基材として、飽和フラットストック及びクレープが挙げられる。適切なプラスチックフィルム基材として、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリプロピレンとポリエチレンとのコポリマー、ポリエステル及びビニルアセテートが挙げられる。ポリプロピレンは、二軸延伸ポリプロピレン（ＢＯＰＰ）であってもよく、又は、同時二軸延伸ポリプロピレン（ＳＢＯＰＰ）であってもよい。基材材料は、堆肥にすることができ、化学分解可能であり、着色され、印刷されることが可能であり、表面の肌理が異なってもよく、又はエンボスされてもよい。

接着剤層２４は、基材層２２の第１面２６上に設けられる。接着剤層は第１面全体に設けられてもよいし、基材層の一方又は両方の側縁に沿って接着剤が塗布されなくともよい。或いは、基材層の側縁に接着剤を塗布した後に、例えば、ワックス、ラッカー又はインクを使用することによってその粘着性を落とすこともできる。

接着剤は、ホットメルト塗布配合物、トランスファー塗布配合物、溶剤塗布配合物及びラテックス配合物を含むことができる。本発明における有用な接着剤として、全ての感圧接着剤が挙げられる。感圧接着剤は通常は常温で粘性を有し、指で軽く押すことによって表面に接着することができる。本発明に有用な接着剤の例として、ポリアクリレート；ポリビニルエーテル；天然ゴム、ポリイソプレン及びポリイソブチレン等のジエン含有ゴム；ポリクロロプレン；ブチルゴム；ブタジエン−アクリロニトリルポリマー；熱可塑性エラストマー；スチレン−イソプレンとスチレン−イソプレン−スチレンとのブロックコポリマー、エチレン−プロピレン−ジエンポリマー及びスチレン−ブタジエンポリマー等のブロックコポリマー；ポリ−アルファ−オレフィン；アモルファスポリオレフィン；シリコーン；エチレンビニルアセテート、エチレンアクリレート及びエチルメタクリレート等のエチレン含有コポリマー；ポリウレタン；ポリアミド；エポキシ；ポリビニルピロリドンとビニルピロリドンとのコポリマー；ポリエステル及び上記の混合物等の一般組成物に基づくものが挙げられる。さらに、接着剤は、粘着付与剤、可塑剤、充填剤、酸化防止剤、安定剤、顔料、拡散粒子、硬化剤及び溶剤等の添加剤を含むことができる。

有用な感圧接着剤の一般的な説明は、Encyclopedia of Polymer Science and Engineering（ポリマーサイエンス及びエンジニアリングの百科事典）第１３巻、ワイリー−インターサイエンスパブリッシャーズ（Wiley-Interscience Publishers）（ニューヨーク、１９８８）に記載されている。有用な感圧接着剤のさらなる説明は、Encyclopedia of Polymer Science and Technology（ポリマーサイエンス及びテクノロジーの百科事典）第１巻、インターサイエンスパブリッシャーズ（Interscience Publishers）（ニューヨーク、１９６４）に記載されている。

テープ１２は、複数巻きのロール１０に形成され、接着剤層２４は、テープをそれ自体のみに巻くことによって外側に向く。コア、ライナー、又はテープロールを支持してこれに剛性及び強度を与えることができるその他の材料等の、支持材料は、任意である。例示した実施形態では、何も使用していない。

テープロール１０は、第３の層も含むことができる。例えば、低接着裏面（ＬＡＢ）層３０を基材層２２の第２面２８上に形成することができ、その場合には、テープの外側ラップをロール１０から取り除くことが容易になる。適切なＬＡＢ層として、シリコーン、フルオロケミカル、アクリレート及びポリビニルアセテートが挙げられる。また、例えば基材層２２への接着剤層２４の接着を強化する下塗剤等の、数多くの他の層をテープに加えることができる。また、印刷された材料を、接着剤の下で基材層の第１面に設置したり、或いはＬＡＢ層３０の上又は下で基材層の第２面に設置したりすることができる。この印刷された材料は、宣伝、指示又は他の情報であってもよい。テープは、消臭剤、香料、帯電防止材料及び封入洗浄薬品を含むことができる。また、基材層２２は、火炎処理、コロナ処理及び荒引きによって変性することができる。

複数列の穿孔群３２が、テープを別個のシートに分割し、テープの外側ラップをロール１０から取り除くのを助けるために設けられる。穿孔群３２は、テープ１２がロール１０に形成される前に作られる。各シートは、第１及び第２側縁１８、２０と、隣り合う２列の穿孔群３２とによって規定される。

第１側縁１８と第２側縁２０との間でテープ１２の幅の少なくとも大部分に渡り、ｎ列の穿孔群３２が延在して、テープをｎ＋１枚のシートに分割する。それら複数列の穿孔群３２は、テープの幅の一部又は全体に渡って延在することができる。テープの複数のシートは、それらシートがロールに巻かれるときに各シートがその下のシートよりも長くなるように、長手方向第１端１４から長手方向第２端１６へ長さが漸増する。

テープ１２がロール１０を形成するときに、最外シート３４は、自由な前縁３６と、１列の穿孔群３２によって規定される後端３８とを有する。図４に示されるように、最外シート３４は全ての列の穿孔群３２を覆う。ロール１０の内側から見たときに、各列の穿孔群３２は、テープの各追加巻きに従って前進するように配置される。テープがロールに巻かれるときに、各シートはその前のシートを完全に覆う。

最外シートの後端を規定する穿孔群は、最外シートがそれ自体に強く接着するのを防止する。これによって、テープが穿孔群に平行でないダウンウェブ方向に裂ける事例を減少する。これは、穿孔群が粘着性の落ちた領域として作用することから、生じるものである。１つの実施形態（例えば、穿孔群あけナイフがテープのダウンウェブ方向により長い面を有するような実施形態）において、穿孔群あけ工程の間に、各列の少なくともいくつかの穿孔群は、材料上に折り込まれ（接着剤を外側シートから離して下方へ向ける）、わずかに盛り上がり、しかも穴を有する。これらの特徴が、個別に又は組み合わせで、粘着性の落ちた領域として作用する。また、引張ロールを過剰に駆動して、穿孔群付の領域を細長くし、より大きな粘着性の落ちた領域を作ることもできる。このようにして、最外シートの下にある１列の穿孔群（これは最外シートの後端を規定する）は、この最外シートを取り外すのを助ける。

約０．３１７５ｃｍ（０．１２５インチ）のオーバーラップ（後端３８の穿孔群が最外シート３４の前縁３６の後ろにある距離）が、良好に作用して、引き裂き性を向上させる。１．２７０ｃｍ（０．５００インチ）を超えるオーバーラップ、又はアンダーラップ（後端３８の穿孔群が最外シート３４の前縁３６に先んずる距離）は、引き裂き性を助けない。

いずれの数の穿孔群を使用して１列としてもよく、また、穿孔群にはいずれの形状及び長さを使用してもよい。高性能運動制御システムを使用する穿孔群形成装置は、長さが漸増するシート群を作製するように設計することができる。この制御システムは、穿孔群形成装置の速度を変えて、連続するシート群に所要の長さを付加する。この長さは、所望のシート数が得られるまで、増加する。制御システムは、次いで、シート数及び長さを、新しいロールの作製開始に備えて自動的に再設定する。オーバーラップの長さが約０．３１７５ｃｍ（０．１２５インチ）であると、各シートは、その前のシートよりも０．３１７５ｃｍ＋０．０７６ｃｍ（０．１２５インチ＋０．０３０インチ）長くなる。０．０７６ｃｍ（０．０３０インチ）（これはテープの厚さの２倍のπ倍である）が追加されることで、テープが巻かれるときのロール直径の増加を補償する（テープ幅は０．０１２２ｃｍ（０．００４８インチ）であり開始直径は４．４５ｃｍ（１．７５インチ）である）。

本発明の範囲又は精神から逸脱することなく、本発明に様々な変更及び修正を加えることが可能である。例えば、例示した実施形態は、リント除去テープのコアレスロールを示すが、本発明は、リント除去テープのコア付ロール、接着剤を外側にして巻かれた他のテープロール、又は接着剤を内側にして巻かれた他のテープロールに、適用することができる。

本発明の一実施形態によるテープロールの斜視図である。 図１のテープロールを構成するテープの一部の上面図である。 図２のテープの側面図である。 図１のテープロールの側面図である。

符号の説明

１０ テープロール
１２ テープ
１４ 長手方向第１端
１６ 長手方向第２端
１８ 第１側縁
２０ 第２側縁
２２ 基材層
２４ 接着剤層
３２ 穿孔群
３４ 最外シート

Claims (9)

1. 長手方向第１端（１４）と長手方向第２端（１６）と第１側縁（１８）と第２側縁（２０）とを有するテープ（１２）の、テープロール（１０）において、
   第１面（２６）と第２面（２８）とを有する基材層（２２）と、
   前記基材層（２２）の前記第１面（２６）上の接着剤層（２４）と、
   前記テープ（１２）の前記第１側縁（１８）と前記第２側縁（２０）との間で該テープの幅の少なくとも大部分に渡って延びて該テープを複数のシートに分割する複数列の穿孔群（３２）とを具備し、
   前記複数列の穿孔群のそれぞれの列は、前記テープロールの内側から見て、前記テープの各追加巻きに従って前進するように配置され、それにより、該テープの前記長手方向第１端から該テープの前記長手方向第２端へ漸増する長さを有するように前記複数のシートが形成され、それらシートをロール状に巻いたときに、該シートの各々がその下にあるシートよりも、１．２７０ｃｍ以下のオーバーラップ長さだけ長くなっていること、
   を特徴とするテープロール。
2. 前記複数のシートのうちの最外シート（３４）が、自由な前縁（３６）と、１列の前記穿孔群（３２）によって規定される後端（３８）とを有し、該最外シートが前記複数列の穿孔群の全ての列を覆うようになっている、請求項１に記載のテープロール。
3. 前記最外シート（３４）の前記後端（３８）を規定する前記１列の穿孔群（３２）は、該最外シートがそれ自体に強く接着するのを防止して、前記テープが該１列の穿孔群に平行でないダウンウェブ方向に裂ける事例を減少し、前記複数列の穿孔群の各列における少なくともいくつかの穿孔が、接着剤をそれぞれの外側シートから離反する方向へ向けて折り畳まれた部分を具備して、わずかに盛り上がった粘着性の落ちた領域を形成している、請求項１又は２に記載のテープロール。
4. 前記複数のシートの各々は、前記長手方向第１端（１４）に近い方の隣接シートに比較して、前記オーバーラップ長さに前記テープの厚さの２倍のπ倍を加えた量だけ長くなっている、請求項１〜３のいずれか１項に記載のテープロール。
5. 前記複数列の穿孔群（３２）は、前記第１側縁（１８）から前記第２側縁（２０）まで前記テープの幅全体に渡って延在する、請求項１〜４のいずれか１項に記載のテープロール。
6. 前記オーバーラップ長さが約０．３１７５ｃｍである、請求項１〜５のいずれか１項に記載のテープロール。
7. 前記複数のシートの各々は、前記長手方向第１端（１４）に近い方の隣接シートに比較して、１．２７０ｃｍ以下の長さに前記テープの厚さの２倍のπ倍を加えた量だけ長くなっている、請求項１〜３のいずれか１項に記載のテープロール。
8. 前記複数のシートの各々は、前記長手方向第１端（１４）に近い方の隣接シートに比較して、約０．３１７５ｃｍに前記テープの厚さの２倍のπ倍を加えた量だけ長くなっている、請求項１〜３のいずれか１項に記載のテープロール。
9. 前記基材層（２２）の材料がポリプロピレンを含む、請求項１〜８のいずれか１項に記載のテープロール。

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