JP2006056103A - 積層ノズルプレートの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ノズル周辺に付着したインクや異物を容易に除去できると共に、ノズルプレートと段差を形成する保護プレートとを高精度な位置調整を必要せずに効率よく接合できる積層ノズルプレートの製造方法を提供する。
【解決手段】 (A)図に示すように、板状のノズルプレート14と保護プレート12とを熱融着により接合し、(B)図及び(C)図に示すように、レジスト48を形成して孔部49にウエットエッチングによりお椀型の段差孔22を形成する。さらに、(D)図及び(E)図に示すように、ノズルプレート14にプールプレート16を積層するとともに、保護プレート12に撥水膜18を塗布する。その後、(F)図に示すように、レーザー加工によりノズルプレート14にノズル20を形成する。このような製造方法では、ノズル20を形成する前のノズルプレート14と段差孔22を形成する前の保護プレート12とを熱融着により接合するので、接合時に高精度な位置調整が必要でない。
【選択図】 図3

Description

本発明は、記録媒体にインク滴を吐出するインクジェット記録ヘッドの構成部材である積層ノズルプレートの製造方法に関する。
従来、複数のノズルからインク滴を吐出し、用紙等の記録媒体に印字を行うインクジェット記録装置は、小型で安価、静寂性等の種々の利点があり、広く市販されている。特に、圧電素子を用いて圧力室内の圧力を変化させてインク滴を吐出するピエゾインクジェット方式や、熱エネルギーの作用でインクを膨張させてインク滴を吐出する熱インクジェット方式の記録装置は、高速印字、高解像度が得られる等、多くの利点を有している。
このようなインクジェット方式の記録装置においては、複数のノズルからインク滴を吐出した際に、インク滴がノズルの周辺に付着するのを防ぐため、ノズル表面に撥水膜が塗布されている。しかし、この撥水膜は、用紙がジャム等により浮き上がると、紙擦れにより擦傷ダメージを受けてしまい、インク吐出方向が傾いたり、インク滴径及び速度にばらつきが生じるなど、インクの吐出性能が悪化する。
この対策として、例えば、ノズルプレートに形成されたノズルの周囲に円形状の段差を設けたインクジェット記録ヘッドが提案されている。このインクジェット記録ヘッドは、ノズルを形成したノズルプレートに、ノズルに対応した円形状の開孔を有する金属プレートを接着することで、ノズルの周囲に円形状の段差を形成し、ノズル周辺の撥水膜に用紙が接触しないようにしている(例えば、特許文献1参照)。
特許第3108771号公報(第2頁−第3頁、第3図、第8図)
しかし、特許文献1に記載のインクジェット記録ヘッドでは、ノズルプレートにノズルを形成した後、ノズルに対応した開孔が形成された金属プレートを積層するので、積層する際に高精度の位置調整が必要となると共に、製造効率も悪くなる。また、円形状の段差がノズルプレート面に対してほぼ直角であるため、段差の角部にインクや異物が溜まりやすい。一方、開孔を電鋳により円弧状に張り出した形状に形成したときは、円弧状の段差からインクや異物を除去しやすいが、段差内に用紙端が入り込みやすくなり、ジャムなどが発生してしまう。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、ノズル周辺に付着したインクや異物を容易に除去できると共に、段差を形成する保護プレートとノズルプレートとを効率良く接合することができる積層ノズルプレートの製造方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、記録媒体にインク滴を吐出する複数のノズルを有する積層ノズルプレートの製造方法であって、ノズルを形成する前のノズルプレートに保護プレートを接合する工程と、前記保護プレートに段差孔を形成する工程と、前記保護プレート及び前記段差孔内に撥水膜を形成する工程と、前記段差孔内の前記ノズルプレートに、前記段差孔の孔径よりも小さい口径のノズルを形成する工程と、を有することを特徴としている。
請求項1に記載の積層ノズルプレートの製造方法では、ノズルを形成する前のノズルプレートに保護プレートを接合した後、保護プレートに段差孔を形成する。つまり、ノズルを形成する前のノズルプレートと、段差孔を形成する前の保護プレートとを接合するので、接合時に位置調整が必要でなく、効率良く接合することができる。さらに、保護プレート及び段差孔内に撥水膜を形成し、その後、段差孔内のノズルプレートに、段差孔の孔径よりも小さい口径のノズルを形成する。これにより、ノズル周辺が段差孔によって保護プレート面よりも後退するので、記録媒体が保護プレートに接触しても、ノズル周辺の撥水膜を傷つけるのを回避できる。さらに、段差孔の形成後にその段差孔内にノズルを形成するので、製造効率が良い。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の積層ノズルプレートの製造方法において、前記段差孔を、エッチングによりお椀型のテーパー状に、又は、すり鉢型のテーパー状に形成することを特徴としている。
請求項2に記載の発明では、段差孔をエッチングによりお椀型のテーパー状に、又は、すり鉢型のテーパー状に形成するので、段差孔内のインクや異物を容易に除去できると共に、記録媒体が段差孔内に入り込みにくくなる。このため、ジャムなどの発生を防止できる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の積層ノズルプレートの製造方法において、ノズルを形成する前の前記ノズルプレートに、予め前記段差孔を形成した保護プレートを接合することを特徴としている。
請求項3に記載の発明では、ノズルを形成する前のノズルプレートに、予め段差孔を形成した保護プレートを接合する。保護プレートに予め段差孔を形成しても、ノズルを形成する前のノズルプレートに接合するので、位置調整が必要でなく、効率良く接合することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の積層ノズルプレートの製造方法において、ノズルを形成する前の前記ノズルプレートと前記保護プレートとを熱融着で接合することを特徴としている。
請求項4に記載の発明では、ノズルを形成する前のノズルプレートと保護プレートとを熱融着で接合するので、接着剤を用いることなく、効率良く接合することができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の積層ノズルプレートの製造方法において、前記段差孔を、単独列又は複数列の複数のノズルが形成される領域に形成した後、単独列又は複数列の前記ノズルを前記段差孔内に形成することを特徴としている。
請求項5に記載の発明では、単独列又は複数列の複数のノズルが形成される広い領域に段差孔を形成するので、段差孔の形成を効率良く行うことができる。また、段差孔の形成後、その段差孔内に単独列又は複数列の複数のノズルを形成するので、1つの段差孔に1つのノズルを形成する場合と比較して、位置調整が容易となる。
請求項6に記載の発明は、請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の積層ノズルプレートの製造方法において、前記ノズルプレートが高分子樹脂材料からなることを特徴としている。
請求項6に記載の発明では、ノズルプレートが高分子樹脂材料からなり、加工し易いので、段差孔内の所望の位置にノズルを形成できる。
本発明によれば、上記のように構成したので、段差孔を形成する保護プレートとノズルプレートとを効率良く接合することができると共に、ノズル周辺のインクや異物をテーパー状の段差孔から容易に除去することができる。
以下、本発明の第1実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の第1実施形態により製造した積層ノズルプレート10を有するインクジェット記録ヘッド40を示す断面図である。
図1に示すように、このインクジェット記録ヘッド40は、保護プレート12、ノズルプレート14、及びプールプレート16で構成された積層ノズルプレート10を備えている。保護プレート12の表面には、撥水膜18が塗布されている。さらに、積層ノズルプレート10を構成するプールプレート16の上方には、連通孔プレート30,32と、圧力室プレート34と、振動板36とが位置合わせして積層され、接着剤などの接合手段によって接合されている。
積層ノズルプレート10を構成するノズルプレート14には、インクを吐出するノズル20が形成されている。ノズルプレート14の下部の保護プレート12には、ノズル20の周囲に段差孔22が形成されている。図2に示すように、段差孔22はお椀型に湾曲したテーパー面22aを有している。この段差孔22によって、ノズル20の周辺のノズル面23が保護プレート12のプレート面19(撥水膜18が塗布された保護プレート12の表面)から凹状に後退している。これにより、印字時に浮き上がった記録媒体Pがノズル面23に接触せず、ノズル20の周辺の撥水膜18が傷つかない。この撥水膜18はノズル20の周辺にインクが付着するのを防止するものであり、この撥水膜18により、ノズル20から吐出するインク滴が常にプレート面19に対して垂直に吐出される。
また、図1に示すように、積層ノズルプレート10を構成するプールプレート16には、ノズル20と通じる連通孔24が形成されている。また、連通孔プレート30,32には、連通孔41,43がぞれぞれ形成されている。これらのノズル20、連通孔24、及び連通孔41,43は、積層ノズルプレート10と連通孔プレート30,32が積層された状態で連通し、圧力室プレート34に形成された圧力室45に繋がっている。
一方、プールプレート16には、インクプール25が形成され、図示しないインク供給孔から供給されたインクが貯留されている。また、連通孔プレート30,32には、それぞれインクプール25と連結するように供給孔42,44が形成されている。これらのインクプール25、供給孔42,44及び圧力室45は、プールプレート16と連通孔プレート30,32と圧力室プレート34が積層された状態で連通している。なお、図示しないが、振動板36の上部には、圧力室45の上方に圧力発生手段としての単板型の圧電素子が取り付けられており、図示しないフレキシブル配線基板から駆動電圧が印加されるように構成されている。
このようなインクジェット記録ヘッド40では、インクプール25から供給孔42,44、圧力室45、連通孔43,41、連通孔24及びノズル20へと連続するインクの通路が形成されており、インク供給孔(図示省略)から供給されインクプール25に貯留されたインクは、供給孔42,44を経て圧力室45内に充填される。そして、圧電素子(図示省略)に駆動電圧が印加されると、圧電素子とともに振動板36がたわみ変形して圧力室45を膨張又は圧縮させる。これによって、圧力室45に体積変化が生じ、圧力室45内に圧力波が発生する。この圧力波の作用によってインクが運動し、ノズル20から外部へインク滴が吐出される。
次に、本発明の第1実施形態であって、上記インクジェット記録ヘッド40を構成する積層ノズルプレート10の製造方法について説明する。
図3(A)に示すように、ノズル20を形成する前の板状のノズルプレート14と、段差孔22を形成する前の板状の保護プレート12とを熱融着により接合する。2枚のノズルプレート14と保護プレート12とを熱融着により接着剤を用いずに接合することで、接合時に両者の位置調整をする必要がなく、効率良く接合することができる。ノズルプレート14には、機械的強度、耐薬品性、薄膜化に優れた合成樹脂が用いられ、本実施形態ではポリイミドが用いられている。ポリイミドを用いることで、従来のSUSよりも加工しやすく、またインクに吐出エネルギーを与えた際にダンパ効果によりクロストークを抑制するという利点がある。保護プレート12には、金属プレート、樹脂フィルム、液晶フィルム、又は樹脂プレートなどが用いられる。本実施形態ではSUSが用いられている。
次いで、図3(B)に示すように、板状の保護プレート12の表面に、レジスト48を形成する。このレジスト48は、マスクを通してパターニングした後に不用部分を除去することで、段差孔22の位置に対応した孔部49が形成される。そして、図3(C)に示すように、ウエットエッチングにより保護プレート12に段差孔22のパターンを形成し、レジスト48を除去する。この段差孔22は、図2に示すようなお椀型のテーパー面22aを有する形状となる。この段差孔22の深さは5μm〜20μmに設定されている。
次いで、図3(D)に示すように、ノズルプレート14の裏面にプールプレート16を熱融着により接合する。熱融着することで、接合の際に接着剤を用いない。
さらに、図3(E)に示すように、保護プレート12の表面、すなわちインクジェット記録ヘッド40(図1参照)の吐出側表面に、スピンコート法などにより撥水膜18を形成する。この撥水膜18としては、4フッ化エチレン−6フッ化プロピレン共重合体(FEP)、4フッ化エチレン樹脂(PTFE)、4フッ化エチレン−パーフルオロアルコキシエチレン共重合樹脂(PFA)、フッ化ビニリデン樹脂、フッ化ビニル樹脂等のフッ素系樹脂が用いられる。特に、4フッ化エチレン樹脂(PTFE)、4フッ化エチレン−パーフルオロアルコキシエチレン共重合樹脂(PFA)が好ましく、本実施形態では、4フッ化エチレン樹脂(PTFE)が用いられている。
次いで、図3(F)に示すように、プールプレート16の後方から、図示しないエキシマーレーザでノズルプレート14にノズル20を穿設する。このノズル20は、段差孔22の孔径より小さい口径に形成する。本実施形態では、ノズルの口径は約25μm、段差孔22の直径は100μm〜400μmに設定されている。このようなノズル20と段差孔22は所定のパターンで複数形成され、これにより積層ノズルプレート10が完成する。
その後、図1に示すように、積層ノズルプレート10をひっくり返し、プールプレート16の上に、連通孔プレート30,32と、圧力室プレート34とを接合し、圧力室プレート34の開口を覆うように振動板36を接合する。
上記のような積層ノズルプレート10の製造方法では、ノズル20を形成する前のノズルプレート14と保護プレート12とを接合した後、保護プレート12に段差孔22を形成するので、接合時に位置調整が必要でない。また、段差孔22の形成後にノズル20を形成するので、製造効率が良い。また、ノズル20の周囲に段差孔22を形成することで、印字時に記録媒体Pが浮き上がってインクジェット記録ヘッド40のプレート面19に接触しても、ノズル20周辺の撥水膜18を傷つけることがない。また、段差孔22はお椀型のテーパー面22aを有するので、記録媒体Pの先端部が段差孔22に入り込みにくく、ジャム等の発生が防止される。さらに、ノズル20の表面をメンテナンス時にワイパーで拭き取っても、段差孔22内のインクや異物をテーパー面22aから容易に除去できる。
次に、本発明の第2実施形態について図面に基づいて説明する。
図4は、本発明の第2実施形態により製造した積層ノズルプレート50を有するインクジェット記録ヘッド70を示す断面図である。なお、第1実施形態と同一の部材には同一の符号を付し、重複した説明は省略する。
このインクジェット記録ヘッド70では、図4及び図5に示すように、積層ノズルプレート50の保護プレート52に、すり鉢型のテーパー面60aを有する段差孔60が形成されている。このすり鉢型のテーパー面60aは、テーパー面部分がほぼ直線状に傾斜した形状となっている。段差孔60内にはノズル20が形成されており、ノズル20の周囲のノズル面61がプレート面19から後退している。
次に、本発明の第2実施形態である積層ノズルプレート50の製造方法について説明する。
図6(A)に示すように、まず板状の保護プレート52に、ポンチ64によりノズル20と対向する位置に段差孔60のパターンを形成する。この段差孔60は、インクジェット記録ヘッド70(図4参照)の表面方向に拡大した直線状のテーパー面60aを有している。
次いで、図6(B)に示すように、板状のノズルプレート14と保護プレート52とを熱融着により接合する。このとき、予め保護プレート52に段差孔60を形成しても、ノズル20を形成する前の板状のノズルプレート14と接合するので、接合時に位置調整する必要がなく、効率良く接合することができる。
次いで、図6(C)に示すように、ノズルプレート14の裏面にプールプレート16を熱融着により接合する。さらに、図6(D)に示すように、保護プレート52の表面に撥水膜18を形成する。
次いで、図6(E)に示すように、プールプレート16の後方から、図示しないエキシマーレーザでノズルプレート14に段差孔60の孔径より小さい口径のノズル20を穿設する。これにより、積層ノズルプレート50が完成する。
このような積層ノズルプレート50の製造方法では、段差孔60を形成した保護プレート12に、ノズル20を形成する前の板状のノズルプレート14を接合するので、接合時に位置調整する必要がなく、効率良く製造することができる。また、テーパー面60aを有するすり鉢型の段差孔60が形成されているため、記録媒体Pの先端部が段差孔60に入り込みにくく、ジャム等の発生を防止できる。さらに、ノズル20の表面をメンテナンス時にワイパーで拭き取っても、段差孔60内のインクや異物をテーパー面60aから容易に除去することができる。
次に、本発明の第3実施形態について図面に基づいて説明する。
図7は、本発明の第3実施形態により製造した積層ノズルプレート80を示す斜視図である。なお、第1実施形態と同一の部材には同一の符号を付し、重複した説明は省略する。
この積層ノズルプレート80は、図7及び図8に示すように、複数のノズル20が1列に形成されたノズル領域85を取り囲むように、保護プレート82に段差孔84が形成されている。そして、ノズル領域85より段差孔84の外側が突出したプレート面86となっている。言い換えると、プレート面86よりもノズル領域85が段差孔84によって図中の下方に後退した形状となっている。
段差孔84には、長方形状のノズル領域85の長手方向に対向する部分にプレート面86に向かって拡大する直線状のテーパー面84aが形成されている。また、段差孔84は、ノズル領域85の長手方向と直交する方向に対向する部分がノズル領域85からほぼ直角に突出している。この積層ノズルプレート80では、ノズル20面をワイピングするワイパー(図示省略)がノズル領域85の長手方向に移動するように構成され、印字時の記録媒体P(図示省略)はノズル領域85の長手方向と直交する方向に移動するように構成されている。
この積層ノズルプレート80は、ノズル20の直径が約25μmに設定されており、ノズル領域85の長手方向と直交する方向の幅は約100μm〜400μmに設定されている。また、ノズル領域85の長手方向の全長は、例えば約50mmに設定されている。また、段差孔84の深さは、5μm〜20μmに設定されている。
次に、本発明の第3実施形態である積層ノズルプレート80の製造方法について説明する。
この積層ノズルプレート80は、図6に示す製造方法とほぼ同じ工程によって製造される。異なるところは、図6(A)に示すように、ポンチ64により、保護プレート82に段差孔84を形成する際に、段差孔84の範囲をノズル領域85と対応する広い範囲とするところである。その他の工程は同じである。
このような積層ノズルプレート80の製造方法では、段差孔84を保護プレート82の広い範囲に形成し、この段差孔84内のノズル領域85に複数のノズル20を形成するので、ノズル20毎に段差孔を作成する場合と比較して、高精度な位置調整が必要でない。
なお、本実施形態の積層ノズルプレート80では、複数のノズル20が1列形成されているが、このような構成に限定されるものではなく、ノズル20を複数列(2列以上)形成してもよい。
以上のような実施形態で説明したインクジェット記録ヘッド40は、記録媒体P上へ画像(文字を含む)を記録するものであったが、これに限定されるものではない。すなわち、記録媒体は紙に限定されるものでなく、また、吐出する液体もインクに限定されるものではない。例えば、高分子フィルムやガラス上にインクを吐出してディスプレイ用カラーフィルターを作成したり、溶接状態の半田を基板上に吐出して部品実装用のバンプを形成したりする等、工業用的に用いられる液滴噴射装置全般に含まれる。
本発明の第1実施形態に係る積層ノズルプレートの製造方法により製造した積層ノズルプレートを備えたインクジェット記録ヘッドを示す断面図である。 図1に示すインクジェット記録ヘッドの積層ノズルプレートの段差孔付近を示す拡大斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る積層ノズルプレートの製造方法を説明する図である。 本発明の第2実施形態に係る積層ノズルプレートの製造方法により製造した積層ノズルプレートを備えたインクジェット記録ヘッドを示す断面図である。 図4に示すインクジェット記録ヘッドの積層ノズルプレートの段差孔付近を示す拡大斜視図である。 本発明の第2実施形態に係る積層ノズルプレートの製造方法を説明する図である。 本発明の第3実施形態に係る積層ノズルプレートの製造方法で製造した積層ノズルプレートを示す斜視図である。 本発明の第3実施形態に係る積層ノズルプレートの製造方法で製造した積層ノズルプレートを示す平面図である。
符号の説明
10 積層ノズルプレート
12 保護プレート
14 ノズルプレート
16 プールプレート
18 撥水膜
19 プレート面
20 ノズル
22a テーパー面
22 段差孔
23 ノズル面
24 連通孔
25 インクプール
40 インクジェット記録ヘッド
50 積層ノズルプレート
52 保護プレート
60a テーパー面
60 段差孔
61 ノズル面
64 ポンチ
70 インクジェット記録ヘッド
80 積層ノズルプレート
82 保護プレート
84a テーパー面
84 段差孔
85 ノズル領域
86 プレート面

Claims (6)

  1. 記録媒体にインク滴を吐出する複数のノズルを有する積層ノズルプレートの製造方法であって、
    ノズルを形成する前のノズルプレートに保護プレートを接合する工程と、
    前記保護プレートに段差孔を形成する工程と、
    前記保護プレート及び前記段差孔内に撥水膜を形成する工程と、
    前記段差孔内の前記ノズルプレートに、前記段差孔の孔径よりも小さい口径のノズルを形成する工程と、
    を有することを特徴とする積層ノズルプレートの製造方法。
  2. 前記段差孔を、エッチングによりお椀型のテーパー状に、又は、すり鉢型のテーパー状に形成することを特徴とする請求項1に記載の積層ノズルプレートの製造方法。
  3. ノズルを形成する前の前記ノズルプレートに、予め前記段差孔を形成した保護プレートを接合することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の積層ノズルプレートの製造方法。
  4. ノズルを形成する前の前記ノズルプレートと前記保護プレートとを熱融着で接合することを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の積層ノズルプレートの製造方法。
  5. 前記段差孔を、単独列又は複数列の複数のノズルが形成される領域に形成した後、
    単独列又は複数列の前記ノズルを前記段差孔内に形成することを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の積層ノズルプレートの製造方法。
  6. 前記ノズルプレートが高分子樹脂材料からなることを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の積層ノズルプレートの製造方法。
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