JP2008062390A - 液滴吐出ヘッドの製造方法及び液滴吐出ヘッド - Google Patents

液滴吐出ヘッドの製造方法及び液滴吐出ヘッド Download PDF

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広和 松崎
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Abstract

【課題】各ノズルにおいてインクの吐出特性を安定化させることができる液滴吐出ヘッド及び液滴吐出ヘッドの製造方法を得る。
【解決手段】流路プレートユニット52を、圧力室プレート28(第1流路プレート28)と、ノズルプレート21、インクプールプレート22、23、スループレート24、インク供給路プレート26で構成された第2流路プレート56と、に分け、圧力室プレート28と振動板30を接合した状態で、振動板30の表面に圧電素子から構成されている圧電プレートを接合する。そして、圧力室14の位置に合わせて該圧電プレートを個々の圧電部材群42に個別化することで、圧電部材42と圧力室14は正確に位置決めされる。また、振動板30をハーフエッチングすることで、振動板30の肉厚を薄くして振動板30の変形量を増大させ、インクの吐出特性を安定化させると共に、向上させることができる。
【選択図】図6−2

Description

本発明は、液滴を吐出する液滴吐出ヘッドの製造方法及びこの製造方法で製造された液滴吐出ヘッドに関する。
主走査方向に往復移動するインクジェット記録ヘッド(以下、単に「記録ヘッド」という場合がある)の複数のノズルから選択的にインク滴を吐出し、副走査方向へ搬送される記録紙等の記録媒体に文字や画像等を印刷するインクジェット記録装置は従来から知られている。
記録ヘッドは、インク滴を吐出するノズルと、ノズルと連通しインクが充填されるチャンバ(いわゆる圧力室)と、チャンバの一部を構成する振動板と、振動板を介して圧力室を加減圧する単板ピエゾアクチュエータ(いわゆる圧電部材)と、で構成されている。
圧電部材を用いたインクジェット装置では、圧電素子の上下に電極を形成し、プラス側からマイナス側に駆動電圧を印加し、圧電部材の電歪を利用して、圧電部材が設けられた振動板を振動させ、流路内のインクをノズルから吐出することで用紙にインクを付着させて、画像を形成する。
このような圧電部材の製造方法として、特許文献1、2では、基板上にプレート状の圧電部材を貼り付け、サンドブラスト加工等で圧電プレートを個別化した後に圧電部材群を振動板に接合している(PZT接合)。
このPZT接合では、圧電部材群の接合の均一化を図ることが大変困難である。圧電部材群と振動板との間で位置ズレが生じると、各ノズルにおいてインクの吐出特性が不均一になる。また、圧電部材群を振動板に接合する際の接着剤が圧電部材の外縁部にはみ出してしまうと、圧電部材の変位を拘束され、インクの吐出特性悪化に影響を及ぼしてしまう。
特開2000−117989号公報 特開平11−207970号公報
本発明は上記事実を考慮し、各ノズルにおいてインクの吐出特性を安定化させることができる液滴吐出ヘッド及び液滴吐出ヘッドの製造方法を得ることを目的とする。
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、液滴が充填される圧力室の一部を構成する振動板と、前記振動板の表面に個別化され、電圧が印加されて振動板を変位させる圧電素子から構成されている圧電部材群と、前記圧力室の一部を構成し前記振動板に接合された第1流路プレートと、液滴を吐出するノズルが設けられ、前記第1流路プレートに接合され、第1流路プレートと連続して流路を構成する第2流路プレートと、を有する液滴吐出ヘッドにおいて、前記圧電部材群の下面にある振動板の肉厚よりも圧電部材の間にある振動板の肉厚の方が薄肉となっていることを特徴とする。
請求項1に記載の発明では、圧力室の一部を構成する流路プレートと振動板が接合される第1流路プレートとノズルが設けられた第2流路プレートに分けて、該第1プレートと振動板を接合した状態で、振動板の表面に圧電プレートを接合し、第1流路プレートに形成された圧力室の位置に合わせて該圧電プレートを個々の圧電部材群に個別化することで、圧電部材と圧力室は正確に位置決めされることとなる。これにより、各ノズルにおいて、液滴の吐出特性を均一化、安定化させることができる。
また、液滴の吐出特性は振動板の変形量に起因するところが大きいため、圧電部材群の下面にある振動板の肉厚よりも圧電部材の間にある振動板の肉厚の方を薄肉とすることで振動板の変形量を増大させ、液滴の吐出特性を安定化させると共に、向上させることができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の液滴吐出ヘッドにおいて、前記圧電部材と前記振動板の境界部が曲面になっていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明では、圧電部材と振動板の境界部を曲面にすることで、該境界部を角状にする場合に比べて振動板の変形時の応力集中が発生しにくい。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の液滴吐出ヘッドにおいて、前記振動板はSUS部材であることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、液滴吐出ヘッドの製造方法において、液滴が充填される圧力室の一部を構成する第1流路プレートと前記第1流路プレートに形成された貫通孔内に嵌る凸部が形成された凸部プレートとを接合する第1接合工程と、前記第1流路プレートと液滴が充填される圧力室の一部を構成する振動板とを接合する第2接合工程と、前記振動板の表面に、電圧が印加されると前記振動板を変位させる圧電素子から構成されている圧電プレートを接合する第3接合工程と、前記第1流路プレートに設けられた第1位置決め手段を利用し、前記圧電プレートを前記圧力室毎に対応させる圧電部材群として個別化する個別化工程と、前記凸部プレートを取り除く除去工程と、液滴を吐出するノズルが設けられた第2流路プレートに設けられた第2位置決め手段に前記第1位置決め手段を位置合わせして前記第2流路プレートと前記第1流路プレートとを位置決めする位置決め工程と、前記第2流路プレートと前記第1流路プレートとを接合する第4接合工程と、を有することを特徴とする。
請求項4に記載の発明では、液滴が充填される圧力室の一部を構成する第1流路プレートに形成された貫通孔内に嵌る凸部が形成された凸部プレートを用い、第1接合工程で該第1流路プレートと凸部プレートを接合し、第2接合工程で第1流路プレートと振動板とを接合する。そして、第3接合工程によって振動板の表面に圧電プレートを接合させ、個別化工程で振動板の表面に形成された第1位置決め手段を利用して、該圧電プレートを圧力室毎に個別化する。
次に、除去工程によって凸部プレートを取り除いた後、位置決め工程で、ノズルが設けられた第2流路プレートに設けられた第2位置決め手段に第1位置決め手段を位置合わせして第2流路プレートと第1流路プレートとを位置決めし、第4接合工程で、第2流路プレートと第1流路プレートを接合する。
以上のような工程により、圧電部材と圧力室は正確に位置決めされることとなる。つまり、個別化された圧電部材と圧力室とを位置合わせする必要が無く、各ノズルにおいて、液滴の吐出特性を均一化、安定化を図ることができる。
また、第1流路プレートと凸部プレートを接合し、第1流路プレートと振動板とを接合した(これらを以下、「プレート積層体」という)後に、圧電膜を成膜する。つまり、圧電プレートは振動板のみの場合と比較して剛性が高くなったプレート積層体に、接合されるため、圧電プレートの接合圧力を上げることができ、かつ圧電プレートの接合時に生じるクラックも防止することができるため、良好な接合が可能になる。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の液滴吐出ヘッドの製造方法において、前記個別化工程が、前記圧電プレートをエッチング加工した後、前記振動板をハーフエッチング加工することを特徴とする。
請求項5に記載の発明では、サンドブラスト加工等で、圧電プレートをエッチング加工した後、振動板をハーフエッチング加工するため、圧電部材群の下面にある振動板と圧電部材の外縁部の振動板の寸法は同寸法となる。つまり、各圧力室に伝達する変位が均一であるため、液滴の吐出特性を均一化、安定化させることができる。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の液滴吐出ヘッドの製造方法において、前記凸部の上面と対面する前記振動板の裏面側に接合力を低下させる処理が施されたことを特徴とする。
第1接合工程で第1流路プレートと凸部プレートを接合した状態で凸部プレートの凸部の上面は露出した状態となっているため、第2接合工程で第1流路プレートと振動板とを接合する際、凸部の上面と振動板とが接合されてしまうと、除去工程で第1流路プレートから凸部プレートを取り除けなくなってしまう恐れが生じる。このため、請求項6に記載の発明では、凸部の上面と対面する振動板の裏面側に接合力を低下させる処理を施こすことで、第2接合工程で凸部の上面と振動板とが接合されないようにする。
本発明は、上記構成としたので、各ノズルにおいて液滴の吐出特性の均一化を図ることができる。
以下、本発明の実施の形態に係るインクジェット記録ヘッドについての説明を行う。まず、最初に図1に示すインクジェット記録装置70の概要を説明する。
なお、記録媒体は記録紙Pとし、記録紙Pのインクジェット記録装置70における搬送方向を副走査方向として矢印Sで表し、その搬送方向と直交する方向を主走査方向として矢印Mで表す。
インクジェット記録装置70は、ブラック、イエロー、マゼンタ、シアンの各インクジェット記録ユニット72を搭載するキャリッジ76を備えている。このキャリッジ76の記録紙Pの搬送方向上流側には、一対のブラケット78が突設されており、そのブラケット78には円形状の開孔78Aが穿設されている。そして、この開孔78Aに、主走査方向に架設されたシャフト80が挿通されている。
また、主走査方向の両端側には、主走査機構82を構成する駆動プーリー84と従動プーリー86が配設されている。この駆動プーリー84と従動プーリー86にはタイミングベルト88が巻回されており、タイミングベルト88の一部にキャリッジ76に固定され、キャリッジ76が主走査方向に往復移動可能となっている。
また、このインクジェット記録装置70には、搬送ローラー90及び排出ローラー92からなる副走査機構94が設けられており、画像印刷前の記録紙Pを束にして載置する給紙トレイ96から1枚ずつ給紙された記録紙Pを所定のピッチで副走査方向へ搬送する。
さらに、図2に示すように、各色のインクジェット記録ユニット72は、インクジェット記録ヘッド74と、それにインクを供給するインクタンク98とが一体に構成されたものであり、インクジェット記録ヘッド74の下面に形成された複数のノズル10(図4(B)参照)が、記録紙Pと対向するようにキャリッジ76上に搭載されている。
したがって、インクジェット記録ヘッド74が主走査機構82(図1参照)によって主走査方向に移動しながら、記録紙Pに対してノズル10から選択的にインク滴を吐出することにより、所定のバンド領域BEに対して画像データに基づく画像の一部が記録される。
そして、主走査方向への1回の移動が終了すると、記録紙Pは、副走査機構94(図1参照)によって副走査方向に所定ピッチ搬送され、再びインクジェット記録ヘッド74(インクジェット記録ユニット72)が主走査方向(前述とは反対方向)に移動しながら、次のバンド領域に対して画像データに基づく画像の一部が記録されるようになっており、このような動作を複数回繰り返すことによって、記録紙Pに画像データに基づく全体画像がフルカラーで記録される。
次に、本発明の実施の形態に係るインクジェット記録ヘッドの構成について説明する。
インクジェット記録ヘッド74は、図4に示すように、ノズル10が形成されるノズルプレート21と、ノズル連通室12と共通インク室20とを形成するインクプールプレート22と、共通インク室20の開口部18とノズル連通室12とを形成するスループレート24と、インク供給路16が形成されたインク供給路プレート26と、圧力室14を形成する圧力室プレート28と、振動板30と、を備えており、ノズルプレート21には、エキシマレーザ等によってノズル10が形成され、表面には、撥水コート膜が被覆されている。
このように、ノズルプレート21、インクプールプレート22、スループレート24、インク供給路プレート26、圧力室プレート28、振動板30が積層され接着されたものを、流路プレートユニット52という。
尚、ノズルプレート21の材質はポリイミドであり、インクプールプレート22、23、スループレート24、インク供給路プレート26、圧力室プレート28、振動板30の材質はSUSである。
インクタンク98(図2参照)から供給されたインクは、図3(A)、(B)に示すように、共通インク室20へ案内される。この共通インク室20には開口部18が設けられており、インク供給路16を介して圧力室14と連通し、共通インク室20内のインクは、圧力室14へ供給されるようになっている。
また、インクジェット記録ヘッド74には、マトリックス状に配置された複数のノズル10が備えられており、ノズル連通室12を介して圧力室14と連通している。この圧力室14の上面には上下方向に弾性を有する振動板30が設けられており、圧力室14に対応する振動板30の上面には、圧電素子から構成されている圧電部材42がマトリックス状に配置されている。
この圧電部材42は、全て略同一形状を成しており、圧力室14よりも一回り小さく形成され圧力室14の上方に位置する変形部42Aと、該変形部42Aの外縁部から延出し、圧力室14と圧力室14を区画する区画壁15の上方に位置する非変形部42Bと、で構成されている。そして、この圧電部材42は互いの境界が入り組んだ状態で、マトリックス状に配設されている。
一方、図4に示すように、非変形部42Bは電気接続を行う電気パット部となり、ボール半田34を介して電気基板36が接合され、非変形部42Bに電圧が印加されると、圧力室14の上方に位置する変形部42Aは電歪作用によって変形し、圧力室14内のインクを加圧する駆動部となる。このように、圧力室14内のインクが加圧されると、ノズル10からインク滴が吐出する。
ここで、振動板30の上面にマトリックス状に配置された圧電部材42を略同一形状とすることで、圧電部材42によって変位する振動板30の変位量を各ノズル10で同一にすることができ、インク滴の吐出特性を均一化することができる。
次に、本発明の実施の形態に係るインクジェット記録ヘッドの製造方法について説明する。
本形態では、図5に示すように、この流路プレートユニット(流路プレート)52を、圧力室プレート28(以下、「第1流路プレート28」という)と、ノズルプレート21、インクプールプレート22、23、スループレート24、インク供給路プレート26と、で構成された第2流路プレート56とに分けている。
ここで、図5は模式図であり、便宜上、各プレートの肉厚は略同一となるように図示しており、インクプールプレート22、23は一枚のプレートとして図示している。図6及び図7についても同様である。
まず、図6(A)に示すように、凸部プレート58を作製する。この凸部プレート58には、図6(B)に示す第1流路プレート28に形成された圧力室14を構成する貫通孔28B内に挿通可能な凸部58Aを複数形成している。そして、図6(B)に示すように、凸部プレート58の凸部58Aを第1流路プレート28の貫通孔28B内に挿通した状態で凸部プレート58を第1流路プレート28の下部に接着する(第1接合工程)。
次に、図6(C)に示すように、第1流路プレート28の上部に振動板30を配置するが、振動板30には位置決め孔30Aを設けており、第1流路プレート28に形成された位置決め孔28B(第1位置決め手段)と位置合わせした状態で第1流路プレート28の上部に位置決めし、接着する(第2接合工程)。
ここで、振動板30の凸部プレート58の凸部58Aと対面する位置には、例えば、表面粗さを粗くするなど、凸部58Aとの接着力を低下させる処理を施している。第1接合工程で第1流路プレート28と凸部プレート58を接合した状態で凸部プレート58の凸部58Aの上面は露出した状態となっているため、第2接合工程で第1流路プレート28と振動板30とを接合する際、凸部58Aの上面と振動板30とが接合されてしまうと、後述する除去工程で第1流路プレート28から凸部プレート58を取り除けなくなってしまう恐れが生じるからである。
次に、図6(D)に示すように、振動板30上に圧電プレート60を接合(第3接合工程)させた後、図6(E)に示すように、感光性を有するフィルムレジスト62を貼り付ける。そして、圧電部材42を設ける箇所にのみ紫外線(UV)が透過するパターンを有する露光マスク(図示省略)を別途作成し、上記のフィルムレジスト62上に配置する。
露光マスクは、圧力室プレート28に形成された位置決め孔28Bを基準にしてパターニングされており、この露光マスクを介して、フィルムレジスト62で被覆した圧電プレート60へUV照射を行い、図6(F)に示すように、ブラスト加工により圧電プレート60の表面をエッチングして、各圧力室14毎に圧電部材42が配置されるよう個別化する(個別化工程)。
このとき、圧電プレート60をエッチングした後、振動板30をいわゆるハーフエッチングして振動板30の肉厚を約1/2にして、振動板30の厚肉部30Bと薄肉部30Cの境界部30Dが曲面となるようにする(図8(A)参照)。
次に、図6(G)に示すように、圧電部材42上のフィルムレジスト62を除去し洗浄を施すと共に、凸部プレート58を第1流路プレート28から取り外した後、図6(H)に示すように、第1流路プレート28と、ノズルプレート21、インクプールプレート22、23、スループレート24、インク供給路プレート26で構成された第2流路プレート56との接合を行う(第4接合工程)。
このとき、第1流路プレート28に形成された位置決め孔28Bと第2流路プレート56を構成するインク供給路プレート26に形成された位置決め孔26A(第2位置決め手段)とを位置合わせした状態で第1流路プレート28とインク供給路プレート26とを位置決めし(位置決め工程)し、接合させる。これにより、図6(I)に示すように、流路プレートユニット52が形成される。
次に、本発明の実施の形態に係るインクジェット記録ヘッドの作用について説明する。
図5に示すように、本形態では、この流路プレートユニット(流路プレート)52を、第1流路プレート28と、ノズルプレート21、インクプールプレート22、23、スループレート24、インク供給路プレート26で構成された第2流路プレート56と、に分け、図6(C)、(D)に示すように、第1流路プレート28と振動板30を接合した状態で、振動板30の表面に圧電プレート60を形成する。
そして、図6(G)に示すように、圧力室14の位置に合わせて該圧電プレート60を個々の圧電部材42に個別化することで、圧電部材42と圧力室14は正確に位置決めされることとなる。つまり、個別化された圧電部材42と圧力室14とを位置合わせする必要が無く、各ノズル10において、インクの吐出特性を均一化、安定化させることができる。
また、本形態では、図6(B)に示すように、第1流路プレート28に設けられた貫通孔28B内に挿通可能な凸部58Aが形成された凸部プレート58を第1流路プレート28の下部に接着し、該第1流路プレート28の上部に振動板30を接着した状態で振動板30上に圧電プレート60を接合している。
このため、該凸部プレート58がない状態で振動板30上に圧電プレート60を接合した場合と比較して、振動板30の剛性が高くなり、圧電プレート60を接合させるときの圧力を上げることができ、かつ圧電プレート60の接合時に生じるクラックも防止することができるため、良好な接合が可能になる。
さらに、本形態では、図6(F)に示すように、ブラスト加工により圧電プレート60の表面をエッチングして圧電部材42に個別化する際、圧電プレート60をエッチングした後、振動板30をエッチングして振動板30の肉厚を約1/2にしている(ハーフエッチング)。インクの吐出特性は振動板30の変形量に起因するところが大きいため、このように、振動板30をハーフエッチングすることで、振動板30の肉厚を薄くして振動板30の変形量を増大させ、インクの吐出特性を安定化させると共に、向上させることができる。
また、同じ工程で、圧電プレート60をエッチングした後、振動板30をハーフエッチング加工するため、振動板30の厚肉部30Bと圧電部材42の外縁部の振動板の寸法は同寸法となる。つまり、各圧力室14に伝達する変位が均一になるため、インクの吐出特性を均一化、安定化させることができる。
ここで、振動板30の厚肉部30Bと薄肉部30Cの境界部30Dを、曲面とすることで、該境界部30Dを角状にする場合に比べて振動板30の変形時の応力集中が発生しにくくなる。
ところで、本形態では、図5に示すように、各圧力室14毎に圧電部材42が配置されるよう圧電プレート60を個別化したが、図7に示すように、圧電部材42と圧電部材42の間に、隣接する圧電部材42同士の干渉(いわゆるクロストーク)を防止するダミー部64を設けるようにしても良い。
この場合、ダミー部64が振動板30の変形を阻害しないよう、圧力室14と圧力室14を区画する区画壁15の投影上に該ダミー部64を設ける。このように、ダミー部64を設けることで、隣接する圧電部材42の動きに拘束されず、各圧電部材42の動きの安定化を図ることができる。
なお、圧電部材42と圧電部材42の間にダミー部64を設けることで、圧電部材42とダミー部64との間隔は狭くなるが、図8(B)に示すように、振動板30をハーフエッチングすることで、圧電部材42とダミー部64との間に設けられる隙間にも薄肉部30Cが生じることとなり、また、境界部30Dは曲面とすることができる。
また、このダミー部64を設けた流路プレートユニット66は、図6(A)〜(I)と略同一の手順で製造されるため説明を省略する。該流路プレートユニット66では、露光マスク(図示省略)において、圧電部材42及びダミー部64にのみ紫外線が透過するパターンが形成されている点が図6と異なる。
なお、上記実施例のインクジェット記録装置70では、ブラック、イエロー、マゼンタ、シアンの各色のインクジェット記録ユニット72がそれぞれキャリッジ76に搭載され、それら各色のインクジェット記録ヘッド74から画像データに基づいて選択的にインク滴が吐出されてフルカラーの画像が記録紙Pに記録されるようになっているが、本発明におけるインクジェット記録は、記録紙P上への文字や画像の記録に限定されるものではない。
すなわち、記録媒体は紙に限定されるものでなく、また、吐出する液体もインクに限定されるものではない。例えば、高分子フィルムやガラス上にインク滴を吐出してディスプレイ用カラーフィルターを作成したり、溶接状態の半田を基板上に吐出して部品実装用のバンプを形成するなど、工業的に用いられる液滴噴射装置全般に対して、本発明に係るインクジェット記録ヘッド74を適用することができる。
また、上記実施例のインクジェット記録装置70では、主走査機構82と副走査機構94を有するPartial Width Array(PWA)の例で説明したが、本発明におけるインクジェット記録は、これに限定されず、紙幅対応のいわゆるFull Width Array(FWA)であってもよい。むしろ、本発明は、高密度ノズル配列を実現するのに有効なものであるため、1パス印字を必要とするFWAには好適である。
本発明の実施の形態に係るインクジェット記録ヘッドが適用されたインクジェット記録装置を示す斜視図である。 本発明の実施の形態に係るインクジェット記録ヘッドが適用されたインクジェット記録ユニット示す斜視図である。 (A)は、本発明の実施の形態に係るインクジェット記録ヘッドの構成を示す斜視図であり、(B)は(A)の部分拡大図である。 (A)は、本発明の実施の形態に係るインクジェット記録ヘッドの構成を示す断面図である。 本発明の実施の形態に係るインクジェット記録ヘッドの圧電素子と流路ユニットとの配置を示す模式的な断面図である。 (A)〜(E)は、本発明の実施の形態に係るインクジェット記録ヘッドの製造工程を模式的に表す工程図である。 (F)〜(I)は、本発明の実施の形態に係るインクジェット記録ヘッドの製造工程を模式的に表す工程図である。 本発明の実施の形態に係るインクジェット記録ヘッドの圧電素子と流路ユニットとの配置を示す模式的な断面図であり、変形例である。 (A)は、図6の部分拡大図であり、(B)は、図7の部分拡大図である。
符号の説明
14 圧力室
21 ノズルプレート(第2流路プレート)
22 インクプールプレート(第2流路プレート)
23 インクプールプレート(第2流路プレート)
24 スループレート(第2流路プレート)
26 インク供給路プレート(第2流路プレート)
26A 位置決め孔(第2位置決め手段)
28 圧力室プレート(第1流路プレート)
28B 位置決め孔(第1位置決め手段)
30D 境界部
30B 厚肉部
30A 位置決め孔
30 振動板
30C 薄肉部
42 圧電部材
52 流路プレートユニット(流路プレート)
56 第2流路プレート
58 凸部プレート
66 流路プレートユニット(流路プレート)
74 インクジェット記録ヘッド(液滴吐出ヘッド)

Claims (6)

  1. 液滴が充填される圧力室の一部を構成する振動板と、
    前記振動板の表面に個別化され、電圧が印加されて振動板を変位させる圧電素子から構成されている圧電部材群と、
    前記圧力室の一部を構成し前記振動板に接合された第1流路プレートと、
    液滴を吐出するノズルが設けられ、前記第1流路プレートに接合され、第1流路プレートと連続して流路を構成する第2流路プレートと、
    を有する液滴吐出ヘッドにおいて、
    前記圧電部材群の下面にある振動板の肉厚よりも圧電部材の間にある振動板の肉厚の方が薄肉となっていることを特徴とする液滴吐出ヘッド。
  2. 前記圧電部材と前記振動板の境界部が曲面になっていることを特徴とする請求項1に記載の液滴吐出ヘッド。
  3. 前記振動板はSUS部材であることを特徴とする請求項1又は2に記載の液滴吐出ヘッド。
  4. 液滴が充填される圧力室の一部を構成する第1流路プレートと前記第1流路プレートに形成された貫通孔内に嵌る凸部が形成された凸部プレートとを接合する第1接合工程と、
    前記第1流路プレートと液滴が充填される圧力室の一部を構成する振動板とを接合する第2接合工程と、
    前記振動板の表面に、電圧が印加されると振動板を変位させる圧電素子から構成されている圧電プレートを接合する第3接合工程と、
    前記第1流路プレートに設けられた第1位置決め手段を利用し、前記圧電プレートを前記圧力室毎に個別化する個別化工程と、
    前記凸部プレートを取り除く除去工程と、
    液滴を吐出するノズルが設けられた第2流路プレートに設けられた第2位置決め手段に前記第1位置決め手段を位置合わせして第2流路プレートと第1流路プレートとを位置決めする位置決め工程と、
    前記第2流路プレートと前記第1流路プレートとを接合する第4接合工程と、
    を有することを特徴とする液滴吐出ヘッドの製造方法。
  5. 前記個別化工程が、前記圧電プレートをエッチング加工した後、前記振動板をハーフエッチング加工することを特徴とする請求項4に記載の液滴吐出ヘッドの製造方法。
  6. 前記凸部の上面と対面する前記振動板の裏面側に接合力を低下させる処理が施されたことを特徴とする請求項5に記載の液滴吐出ヘッドの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012124385A (ja) * 2010-12-09 2012-06-28 Ricoh Co Ltd 電気−機械変換膜を形成する製造方法、液体吐出ヘッドおよびインクジェットプリンタ
JP2014083797A (ja) * 2012-10-25 2014-05-12 Seiko Epson Corp 液体噴射ヘッド、液体噴射装置及び圧電素子

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