JP2006050126A - 情報処理システム、情報処理装置、サーバ装置、及び情報処理方法 - Google Patents

情報処理システム、情報処理装置、サーバ装置、及び情報処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】通信処理装置のポート維持時間を検出することができる情報処理システムを提供する。
【解決手段】情報処理装置1は、返信パケットの送信を要求するパケットである1以上の要求パケットを、通信処理装置2の複数のポートを介して送信する要求パケット送信部11と、サーバ装置3から送信された返信パケットを受信する返信パケット受信部12と、返信パケット受信部11が受信した返信パケットに基づいて、通信処理装置2のポート維持時間を検出するポート維持時間検出部13とを備え、サーバ装置3は、要求パケットを受信する要求パケット受信部31と、返信パケットを送信する返信パケット送信部32と、要求パケット受信部31が受信した要求パケットに基づいて、返信パケット送信部32による返信パケットの送信を制御する返信パケット送信制御部33とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、通信処理装置のポート維持時間を検出する情報処理システム等に関する。
情報処理装置、通信処理装置、及びサーバ装置を含む情報処理システムにおいて、例えば、家庭用のPC(Personal Computer)や家電機器などの情報処理装置から通信処理装置を介して、所定のパケットをサーバ装置に定期的に送信することが行われている(例えば、特許文献1参照)。ここで、通信処理装置は、例えば、NAT(Network Address Translation)機能を有するルータなどである。また、その所定のパケットは、例えば、通信処理装置のWAN(Wide Area
Netwrok)側のIPアドレスが変化したかどうかを知るため、あるいは、携帯電話等の外部の装置から情報処理装置にサーバ装置を経由してアクセスすることができるように、通信処理装置のポートを維持する(すなわち、WAN側からのパケットが通信処理装置を経由して情報処理装置に送信されるようにしておく)ために定期的に送信される。
ルータ等のNAT機能を有する通信処理装置では、LAN(Local Area Network)側からWAN側へパケットを送信するときにLAN側のプライベートIPアドレスとポート番号を、WAN側のグローバルIPアドレスとポート番号に変換する。また、WAN側からの返信パケットを受信した場合には、その逆変換を行うことによって、情報処理装置にパケットを渡す。ここで、通信処理装置では、そのようなアドレス変換を行う時間が設定されている。具体的には、WAN側とLAN側との間において、あるアドレス変換が最後になされてから所定の期間経過した後には、WAN側から受け取ったパケットに対するそのアドレス変換は行われなくなる(LAN側から受け取ったパケットに対しては、新たなアドレス変換がなされることになる)。すなわち、そのWAN側からのパケットは情報処理装置で受信されないことになり、携帯電話等の外部の装置から情報処理装置にサーバ装置を経由してアクセスできないことになる。その所定の期間のことをポート維持時間と呼ぶことにする。
国際公開第2004/030292号パンフレット(第1頁、第1図等)
上述した情報処理システムにおいて、情報処理装置がサーバ装置からの情報を受信できるようにするには、通信処理装置において絶えずサーバ装置からの(すなわち、WAN側からの)パケットに対してアドレス変換をできるようにしておかなければならない。したがって、情報処理装置とサーバ装置との間で情報のやり取りを行う必要がない場合であっても、情報処理装置から通信処理装置を介して、サーバ装置にパケットを定期的に送信することによって、サーバ装置から送信されたパケットに対して、通信処理装置がアドレス変換を行うことができるようにしておく必要がある。この場合に、情報処理装置が定期的に送信するパケットの送信周期を、できるだけ長くしたいという要請がある。不必要なパケットの送信を削減するため、また情報処理装置におけるパケットの送信による処理負担を軽減するためである。具体的には、情報処理装置が定期的に送信するパケットの送信周期を、情報処理装置が接続されている通信処理装置のポート維持時間よりも少しだけ(例えば、1,2秒など)短い時間にすることができればよい。
しかしながら、情報処理装置がどのような通信処理装置に接続されるのかはわからないため、一般には、各メーカから販売されている各種の通信処理装置のうち、一番小さなポ
ート維持時間に対応する周期を情報処理装置において設定しておき、その周期を用いてパケットを送信することになる。この場合には、たとえ長いポート維持時間の通信処理装置に接続されている情報処理装置であっても、あらかじめ設定されている短い周期によって定期的にパケットを送信することとなり、不必要なパケットが多く送信されることになる。
ここで、情報処理装置の接続されている通信処理装置のポート維持時間を情報処理装置が知ることができれば、そのポート維持時間に基づいて、サーバ装置に対して、適切な周期で定期的にパケットを送信することができるようになる。
本発明は、上記問題点を考慮してなされたものであり、情報処理装置の接続されている通信処理装置のポート維持時間を検出することができる情報処理システム等を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明による情報処理システムは、情報処理装置と、サーバ装置と、前記情報処理装置と前記サーバ装置との間の通信に関する処理を行う通信処理装置とを備えた情報処理システムであって、前記情報処理装置は、前記サーバ装置から前記通信処理装置を介して前記情報処理装置に送信される返信パケットの送信を要求するパケットである複数の要求パケットを、前記通信処理装置の複数のポートを介して送信する要求パケット送信部と、前記サーバ装置から前記通信処理装置を介して送信された返信パケットを受信する返信パケット受信部と、前記返信パケット受信部が受信した返信パケットに基づいて、前記通信処理装置のポート維持時間を検出するポート維持時間検出部と、を備え、前記サーバ装置は、前記複数の要求パケットを受信する要求パケット受信部と、前記返信パケットを、当該返信パケットの送信を要求した要求パケットの通過した前記通信処理装置のポートに送信する返信パケット送信部と、前記要求パケット受信部が受信した要求パケットに基づいて、前記返信パケット送信部による返信パケットの送信を制御する返信パケット送信制御部と、を備えた、ものである。
このような構成により、要求パケットに対応して送信された返信パケットのうち、返信パケット受信部において受信した返信パケットに基づいて、通信処理装置のポート維持時間を検出することができる。また、通信処理装置の複数のポートを介して要求パケットを送信することにより、単一のポートを用いた場合よりも、より短期間でポート維持時間の検出を行うことができうる。また、検出されたポート維持時間を用いて、例えば、定期的なパケットの送信等を行うことができる。その結果、例えば、不要なパケットの送信を行わないようにすることができうる。
また、本発明による情報処理システムでは、前記要求パケットが、前記返信パケットの送信までの待ち時間に関する情報である待ち時間情報を有しており、前記要求パケット送信部が、異なった待ち時間に応じた待ち時間情報をそれぞれ有する複数の要求パケットを、前記通信処理装置の複数のポートを介して送信し、前記返信パケット送信制御部が、前記要求パケットに含まれる待ち時間情報に基づいて、前記返信パケットの送信を制御し、前記ポート維持時間検出部が、前記返信パケット受信部によって受信された返信パケットに対応する待ち時間のうち、一番長い待ち時間に基づいて、前記ポート維持時間を検出してもよい。
このような構成により、待ち時間を適切に設定することにより、必要十分な範囲でのポート維持時間の検出を行うことができる。例えば、最大のポート維持時間として、5分が検出されれば十分な場合などには、待ち時間の設定の最大値を5分としておくことにより、その範囲内においてポート維持時間を検出することができる。
また、本発明による情報処理システムでは、前記要求パケット送信部が、前記通信処理装置の1以上のポートについて、あらかじめ決められている待ち時間情報を有する複数の要求パケットを、各要求パケットが有する待ち時間情報に対応する時間間隔をあけて送信してもよい。
このような構成により、あらかじめ決められているタイミングで要求パケットを送信することとなる。したがって、ポート維持時間の検出までに要する時間があらかじめわかることになる。
また、本発明による情報処理システムでは、前記要求パケット送信部が、初回の要求パケットの送信からポート維持時間が検出されるまでの時間が最短となるように、前記通信処理装置の各ポートを介して複数の要求パケットを送信してもよい。
このような構成により、ポート維持時間の検出までの時間を最短にすることができ、効率のよいポート維持時間の検出を行うことができる。
また、本発明による情報処理システムでは、前記複数の要求パケットには、複数の返信パケットを送信する旨の指示を含む要求パケットが含まれており、前記返信パケット送信制御部が、前記要求パケットの指示に基づいて、複数の返信パケットを送信するように前記返信パケット送信部を制御してもよい。
このような構成により、複数の返信パケットを送信する旨の指示を含む要求パケットの送信によって、複数の返信パケットが送信されることになり、情報処理装置からの要求パケットの送信回数を減らすことができ、情報処理装置における処理負担を減少させることができうる。
また、本発明による情報処理システムでは、前記要求パケットが、前記返信パケットの送信までの待ち時間に関する情報である待ち時間情報を有しており、前記要求パケット送信部が、異なった待ち時間に応じた待ち時間情報をそれぞれ有する複数の要求パケットを、前記通信処理装置の複数のポートを介してそれぞれ送信し、前記返信パケット送信制御部が、前記要求パケットに含まれる待ち時間情報に基づいて、前記返信パケットの送信を制御し、前記情報処理装置が、前記返信パケット受信部による返信パケットの受信の有無に基づいて、前記要求パケット送信部による要求パケットの送信を制御する要求パケット送信制御部をさらに備え、前記ポート維持時間検出部が、前記返信パケット受信部によって受信された返信パケットに対応する待ち時間のうち、一番長い待ち時間に基づいて、前記ポート維持時間を検出してもよい。
このような構成により、待ち時間情報を適切に設定することにより、必要十分な誤差範囲においてポート維持時間を検出することができる。例えば、ポート維持時間を10秒単位で、あるいは1秒単位で検出することができる。
また、本発明による情報処理システムでは、前記要求パケット送信制御部が、前記返信パケット受信部が返信パケットを受信した場合に、それまでに送信した要求パケットに対応する待ち時間のうち一番長い待ち時間よりも長い待ち時間に応じた待ち時間情報を有する要求パケットを、前記通信処理装置の使用可能なポートを介して送信するように前記要求パケット送信部を制御してもよい。
このような構成により、要求パケットに対応する待ち時間を、要求パケットの送信ごとに増加させることによって、ポート維持時間の検出を行うことができる。したがって、例えば、要求パケットに対応する返信パケットを受信できなかった時点でポート維持時間の検出を行うことで、返信パケットの不要な受信の待ち受け(例えば、5分の待ち時間に対
応する返信パケットを受信できていないのに、7分の待ち時間に対応する返信パケットの受信の待ち受けを行うことなど)を行わないようにすることができうる。その結果、短期間でポート維持時間の検出を行うことができうる。
また、本発明による情報処理システムでは、前記要求パケット送信制御部が、送信された要求パケットに対応する返信パケットを前記返信パケット受信部が受信しなかった場合に、それまでに送信した要求パケットに対応する待ち時間のうち一番短い待ち時間よりも短い待ち時間に応じた待ち時間情報を有する要求パケットを、前記通信処理装置の使用可能なポートを介して送信するように前記要求パケット送信部を制御してもよい。
このような構成により、要求パケットに対応する待ち時間を、要求パケットの送信ごとに減少させることによって、ポート維持時間の検出を行うことができる。したがって、例えば、要求パケットに対応する返信パケットを受信できた時点でポート維持時間の検出を行うことで、返信パケットの不要な受信の待ち受け(例えば、5分の待ち時間に対応する返信パケットを受信できたのに、3分の待ち時間に対応する返信パケットの受信の待ち受けを行うことなど)を行わないようにすることができうる。その結果、短期間でポート維持時間の検出を行うことができうる。
また、本発明による情報処理システムでは、返信パケット送信制御部が、前記要求パケット受信部が要求パケットを受信すると、あらかじめ決められたタイミングで返信パケットを送信するように前記返信パケット送信部を制御してもよい。
このような構成により、情報処理装置は、複数の要求パケットをサーバ装置に送信するだけで、サーバ装置からあらかじめ決められたタイミングで返信パケットが送信されることとなり、その返信パケットを受信できたかどうかによって、ポート維持時間の検出を行うことができる。
また、本発明による情報処理システムでは、前記返信パケットの即時の送信を要求する要求パケットを前記要求パケット送信部に送信させ、当該要求パケットの送信から、当該要求パケットに応じて送信された返信パケットの前記返信パケット受信部による受信までの時間であるパケット往復時間を測定するパケット往復時間検出部をさらに備え、前記パケット往復時間に基づいて、前記ポート維持時間が検出されてもよい。
このような構成により、パケットの往復時間をも考慮して、より精度の高いポート維持時間の検出を行うことができる。
要求パケットが通過する前記通信処理装置のポートは、当該ポートを初回の要求パケットが通過する時に、前記通信処理装置において新たに割り当てられるものであってもよい。
このような構成により、要求パケットの送信から、返信パケットの送信までに、要求パケットの通過した通信処理装置のポートが他の用途に用いられる危険性を低くすることができ、正確なポート維持時間の検出を行うことができうる。
本発明による情報処理システム等によれば、情報処理装置から送信された要求パケットに対応して、サーバ装置から送信された返信パケットに基づいて、通信処理装置のポート維持時間を検出することができる。
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1による情報処理システムについて、図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施の形態による情報処理システムの構成を示すブロック図である。図1において、本実施の形態による情報処理システムは、情報処理装置1と、通信処理装置2と、サーバ装置3とを備える。図1では、1つの情報処理装置1が通信処理装置2に接続されている場合について記載しているが、2以上の情報処理装置が通信処理装置2に接続されていてもよい。情報処理装置1は、例えば、コンピュータ、電子レンジ、電話機、プリンタ、ファクシミリ装置、冷蔵庫、洗濯機、空調装置、テレビ、映像録画装置、セットトップボックス等である。通信処理装置2と、サーバ装置3とは、有線または無線の通信回線4を介して接続されている。通信回線4は、例えば、インターネットやイントラネットなどである。
情報処理装置1は、要求パケット送信部11と、返信パケット受信部12と、ポート維持時間検出部13とを備える。
要求パケット送信部11は、複数の要求パケットを、通信処理装置2の複数のポートを介してサーバ装置3に送信する。ここで、要求パケットとは、サーバ装置3に対して、返信パケットの送信を要求するパケットである。この要求パケットは、例えば、UDPヘッダを有するパケットである。なお、要求パケットのペイロードには、待ち時間情報が含まれている。ここで、待ち時間情報とは、サーバ装置3における要求パケットの受信から返信パケットの送信までの待ち時間に関する情報である。この待ち時間情報は、例えば、待ち時間を示す情報(例えば、待ち時間が2分であることを示す情報)であってもよく、待ち時間と所定の関係を有する情報(例えば、待ち時間が1分58秒である場合に、それに2秒を足した2分を示す情報)であってもよい。本実施の形態では、前者の場合について説明する。要求パケット送信部11は、異なった待ち時間に応じた待ち時間情報をそれぞれ有する複数の要求パケットを、通信処理装置2の複数のポートを介してそれぞれ送信する。要求パケット送信部11は、この複数の要求パケットを同時に送信してもよく、あるいは、別々のタイミングで送信してもよい。複数の要求パケットが通信処理装置2の異なるポートを介して送信されるようにするために、要求パケット送信部11は、複数の要求パケットを、それぞれ情報処理装置1において新たに割り当てられるポートを用いて送信してもよい。また、返信パケットとは、サーバ装置3から通信処理装置2を介して情報処理装置1に送信されるパケットである。その返信パケットを情報処理装置1が受信できるかどうかによって、通信処理装置2におけるポート維持時間が検出される(これらについては後述する)。なお、要求パケット送信部11は、送信を行うための送信デバイス(例えば、モデムやネットワークカードなど)を含んでもよく、あるいは含まなくてもよい(この場合には、要求パケット送信部11の外部に図示しない送信デバイスが存在することとなる)。また、要求パケット送信部11は、ハードウェアによって実現されてもよく、あるいは送信デバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
返信パケット受信部12は、サーバ装置3から送信された返信パケットを受信する。この返信パケットは、その返信パケットの送信を要求した要求パケットの通過した通信処理装置2のポートを介して送信されたものである。なお、後述するように、返信パケット受信部12は、サーバ装置3から送信されたすべての返信パケットを受信するわけではない。サーバ装置3から送信された返信パケットのうち、その返信パケットの送信を要求した要求パケットの通過したポートのポート維持時間が経過した後に、通信処理装置2に送信された返信パケットは、通信処理装置2から情報処理装置1に対して送信されないからである。返信パケット受信部12は、受信を行うための受信デバイス(例えば、モデムやネットワークカードなど)を含んでもよく、あるいは含まなくてもよい(この場合には、返信パケット受信部12の外部に図示しない受信デバイスが存在することとなる)。また、返信パケット受信部12は、ハードウェアによって実現されてもよく、あるいは受信デバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
ポート維持時間検出部13は、返信パケット受信部12が受信した返信パケットに基づ
いて、通信処理装置2のポート維持時間を検出する。本実施の形態におけるポート維持時間の検出は、返信パケット受信部12によって受信された返信パケットに対応する待ち時間のうち、一番長い待ち時間に基づいてなされる。ここで、「返信パケットに対応する待ち時間」とは、その返信パケットの送信を要求した要求パケットに含まれる待ち時間情報に対応した待ち時間のことである。また、「一番長い待ち時間に基づいて」とは、一番長い待ち時間をポート維持時間として検出してもよく、一番長い待ち時間とは異なる時間をポート維持時間として検出してもよい。「一番長い待ち時間とは異なる時間」とは、例えば、一番長い待ち時間に対して、情報処理装置1とサーバ装置3との間のパケット往復時間を考慮した時間などである。なお、パケット往復時間の考慮については、後述する実施の形態4で説明する。また、以下の説明において、「ポート維持時間」は、ポート維持時間検出部13によって検出されたポート維持時間を示す情報を指すこともある。
ポート維持時間検出部13が検出するポート維持時間は、通信処理装置2のポート維持時間そのものであってもよく、あるいは、通信処理装置2のポート維持時間よりも短い時間であってもよい。例えば、通信処理装置2のポート維持時間が2分である場合に、ポート維持時間検出部13は、通信処理装置2のポート維持時間を1分50秒と検出してもよい。なお、ポート維持時間検出部13が検出したポート維持時間は、パケットを定期的に送信する送信部(図示せず)に対してパケットを送信する周期として設定されてもよく、所定の記録媒体等に蓄積されてもよく、他の装置等に送信されてもよく、表示デバイス等に表示されてもよい。このように、検出されたポート維持時間の用途は問わない。
通信処理装置2は、情報処理装置1とサーバ装置3との間の通信に関する処理を行う。本実施の形態による通信処理装置2は、NAT機能を有するものであり、例えば、ルータと呼ばれるものである。本実施の形態による通信処理装置2は、情報処理装置1から送信されるパケットに含まれる送信元のアドレス情報(すなわち、情報処理装置1のアドレス情報)を、通信処理装置2のWAN側のアドレス情報に変換する。
具体的には、情報処理装置1から送信されるパケットに含まれるソース(送信元)アドレス(プライベートIPアドレスであり、アドレスAとする)、ソース(送信元)ポート番号(ポート番号Bとする)を、通信処理装置2のWAN側のグローバルIPアドレス(アドレスXとする)、ポート番号(ポート番号Yとする)に変換する。また、サーバ装置3から通信処理装置2のWAN側のアドレスX、ポート番号Yに送信されたパケットは、送信先のアドレスX、ポート番号Yが情報処理装置1のアドレスA、ポート番号Bに変換され、情報処理装置1に送信される。ここで、グローバルIPアドレスとは、ある情報処理装置が外部の装置(例えば、WAN(インターネットなど)に接続されている外部の装置など)と通信するためのアドレスである。したがって、一般にはWANで使用されるアドレスであるが、ある電子機器がNAT機能を有するルータを介してLAN(例えば、イントラネットなど)に接続されている装置と通信を行う場合に、そのLANで使用されるアドレスであってもよい。そのIPアドレスは、例えば、現在のいわゆるIPv4のアドレスであってもよく、あるいは、IPv6のアドレスなどの他のバージョンのアドレスであってもよい。
なお、通信処理装置2において、受信フィルタルールが設定されている場合には、その受信フィルタルールに基づいたパケットの受信が行われる。受信フィルタルールには、パケットの送信先のアドレス及びポート番号をそれぞれ、アドレスP、ポート番号Qとすると、例えば、通信処理装置2のLAN側からWAN側に対して、送信先のアドレス、ポート番号が、それぞれアドレスP、ポート番号Qであるパケットが送信された場合に、アドレスPからのパケットしか受信しないAddress Sensitiveフィルタ、ポート番号Qからのパケットしか受信しないPort Sensitiveフィルタ、フィルタが存在しないNoフィルタ(どのアドレス、どのポート番号からのパケットも受信す
る)がある。ここで、通信処理装置2がパケットを受信するとは、LAN側の情報処理装置1から送信されたパケットに対して割り当てた通信処理装置2のポートにおいて、WAN側からのパケットを受け付け、アドレス変換を行い、そのパケットをLAN側の情報処理装置1に対して送信することである。
上記従来例でも記載したように、この通信処理装置2のアドレス変換の行われる期間には、所定の制限がある。すなわち、アドレスA、ポート番号Bと、アドレスX、ポート番号Yとの間でのアドレス変換は、両者間で最後にアドレス変換が行われてから、通信処理装置2のポート維持時間が経過した時点で行われなくなる。したがって、そのポート維持時間が経過した後に、アドレスX、ポート番号Yに対して、通信回線4を介してパケットが送信されたとしても、通信処理装置2においてアドレス変換がなされず、情報処理装置1は、そのパケットを受信することはできない。
サーバ装置3は、要求パケット受信部31と、返信パケット送信部32と、返信パケット送信制御部33とを備える。
要求パケット受信部31は、情報処理装置1から通信処理装置2の所定のポートを介して送信された要求パケットを受信する。なお、要求パケット受信部31は、受信を行うための受信デバイス(例えば、モデムやネットワークカードなど)を含んでもよく、あるいは含まなくてもよい(この場合には、要求パケット受信部31の外部に図示しない受信デバイスが存在することとなる)。また、要求パケット受信部31は、ハードウェアによって実現されてもよく、あるいは受信デバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
返信パケット送信部32は、返信パケットを、要求パケット受信部31が受信し、その返信パケットの送信を要求した要求パケットの通過した通信処理装置2のポートに対して送信する。この返信パケットの送信は、後述する返信パケット送信制御部33の制御に基づいて行われる。この返信パケットは、例えば、UDPヘッダを有するパケットである。この返信パケットのペイロードには、例えば、要求パケット受信部31が受信した要求パケットを識別する情報(例えば、待ち時間情報や、その他の識別情報)が含まれていてもよい。なお、返信パケット送信部32は、送信を行うための送信デバイス(例えば、モデムやネットワークカードなど)を含んでもよく、あるいは含まなくてもよい(この場合には、返信パケット送信部32の外部に図示しない送信デバイスが存在することとなる)。また、返信パケット送信部32は、ハードウェアによって実現されてもよく、あるいは送信デバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
返信パケット送信制御部33は、要求パケット受信部31が受信した要求パケットに基づいて、返信パケット送信部32による返信パケットの送信を制御する。本実施の形態では、返信パケット送信制御部33は、要求パケットに含まれる待ち時間情報に基づいて、返信パケットの送信を制御する。返信パケット送信制御部33は、要求パケットに含まれる待ち時間情報が、例えば、待ち時間を示す情報(例えば、待ち時間が2分であることを示す情報)である場合には、要求パケット受信部31が要求パケットを受信してから、その待ち時間情報の示す待ち時間(例えば2分)が経過した時に、返信パケットを送信するように返信パケット送信部32を制御し、要求パケットに含まれる待ち時間情報が、例えば、待ち時間と所定の関係を有する情報(例えば、待ち時間が1分58秒である場合に、それに2秒を足した2分を示す情報)である場合には、要求パケット受信部31が要求パケット受信してから、その待ち時間情報に応じた待ち時間(例えば1分58秒)が経過した時に、返信パケットを送信するように返信パケット送信部32を制御する。ここで、待ち時間が経過した時とは、待ち時間が経過した厳密な時点であってもよく、あるいは、その待ち時間が経過した厳密な時点から制御に関する時間などが経過した時点であってもよい。
次に、本実施の形態による情報処理システムの動作について、フローチャートを用いて説明する。図2のフローチャートは、本実施の形態による情報処理装置1の動作を示すフローチャートである。
(ステップS101)要求パケット送信部11は、それぞれ異なる待ち時間に応じた待ち時間情報を有する複数の要求パケットを、通信処理装置2を介してサーバ装置3に送信する。その複数の要求パケットは、通信処理装置2の異なるポートを介して送信される。
(ステップS102)返信パケット受信部12は、返信パケットを受信したかどうか判断する。そして、返信パケットを受信した場合には、ステップS103に進み、そうでない場合には、ステップS104に進む。
(ステップS103)返信パケット受信部12は、受信した返信パケットに基づいて、所定の受信処理を行う。ここで、所定の受信処理とは、例えば、受信した返信パケット、あるいは受信した返信パケットに待ち時間情報等が含まれる場合には、その待ち時間情報等をポート維持時間検出部13に渡すことなどである。
(ステップS104)要求パケット送信部11は、要求パケットを送信するタイミングであるかどうか判断する。例えば、1回目の要求パケットの送信から所定の時間が経過した時点で、要求パケットを送信するタイミングであると判断する。そして、要求パケットを送信するタイミングである場合には、ステップS105に進み、そうでない場合には、ステップS106に進む。
(ステップS105)要求パケット送信部11は、要求パケットを、通信処理装置2を介してサーバ装置3に送信する。この場合の要求パケットの送信は、複数の要求パケットの送信でもよく、単一の要求パケットの送信でもよい。
(ステップS106)返信パケット受信部12は、所定の受信期間が経過したかどうか判断する。ここで、所定の受信期間とは、要求パケット送信部11が要求パケットを送信してから、その要求パケットに応じて送信される最後の返信パケットが送信され、返信パケット受信部12において受信されるはず(実際に受信できるかどうかは問わない)の時点までの期間のことである。そして、所定の受信期間が経過した場合には、ステップS107に進み、そうでない場合には、ステップS102に戻る。
(ステップS107)ポート維持時間検出部13は、それまでに返信パケット受信部12が受信した返信パケットに基づいて、通信処理装置2のポート維持時間を検出する。そして、通信処理装置2のポート維持時間を検出する一連の処理は終了となる。
なお、図2のフローチャートでは、ステップS101において複数の要求パケットを送信した後に、ステップS104において要求パケットの送信タイミングであると判断されると、再度、1以上の要求パケットを送信する場合について説明しているが、本実施の形態による情報処理装置は、図3のフローチャートで示されるように、ステップS101において複数の要求パケットを送信した後には、要求パケットの送信を行わなくてもよい。なお、図3のフローチャートの各ステップの説明は、上述の図2のフローチャートの説明と同様であり、その説明を省略する。
次に、図4のフローチャートを用いて、サーバ装置3の動作について説明する。
(ステップS201)要求パケット受信部31は、要求パケットを受信したかどうか判断する。そして、要求パケットを受信した場合には、ステップS202に進み、そうでない場合には、ステップS203に進む。
(ステップS202)返信パケット送信制御部33は、要求パケット受信部31が受信した要求パケットについて計時を開始する。例えば、返信パケット送信制御部33は、受信された要求パケットに含まれる待ち時間情報に応じた待ち時間を計時するためのタイマをスタートさせる。そして、ステップS201に戻る。
(ステップS203)返信パケット送信制御部33は、返信パケットを送信するタイミングであるかどうか判断する。ここで、返信パケットを送信するタイミングであるかどうかは、例えば、ステップS202における計時の開始から、待ち時間情報に応じた待ち時間が経過したかどうかによって判断される。そして、返信パケットを送信するタイミングである場合には、ステップS204に進み、そうでない場合には、ステップS201に戻る。
(ステップS204)返信パケット送信部32は、返信パケットを送信する。返信パケットは、返信パケットに対応する要求パケット(すなわち、その返信パケットの送信を要求した要求パケット)の通過した通信処理装置2のポートに対して送信される。この返信パケットには、例えば、要求パケット受信部31が受信した要求パケットに含まれる待ち時間情報などが含まれる。そして、ステップS201に戻る。
なお、図4のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
次に、本実施の形態による情報処理システムの動作について、具体例を用いて説明する。この具体例において、複数の要求パケットを同時に1回だけ送信する場合(具体例1)、2以上の要求パケットを、要求パケットが有する待ち時間情報に対応する時間間隔をあけて送信する場合(具体例2)、各要求パケットが有する待ち時間情報に応じた待ち時間のポートごとの合計が等しくなるように要求パケットを送信する場合(具体例3)についてそれぞれ説明する。
図5(a)、(b)は、以下の具体例における要求パケットと、返信パケットとの構成を示す図である。要求パケット、返信パケットは、ともにUDPヘッダを有しており、ペイロードには、待ち時間情報が含まれている。返信パケットに含まれる待ち時間情報は、その返信パケットの送信を要求した要求パケットのペイロードに含まれている待ち時間情報と同じものであるとする。
図6は、以下の具体例における要求パケットと、返信パケットとが通過するポートについて説明するための図である。図6で示されるように、情報処理装置1から送信される要求パケットは、ポートP1、P4、P7から送信される。そして、それらの各要求パケットはそれぞれ、通信処理装置2のWAN側のポートP2、P5、P8を通過し、サーバ装置3のポートP3、P6、P9で受信される。
ここで、要求パケットが通過する通信処理装置2のポートP2、P5、P8は、それらのポートを初回の要求パケットが通過する時に、通信処理装置2において新たに割り当てられるものである。すなわち、他の情報処理装置やサーバ装置との通信で用いられていない通信処理装置2のポートを用いて要求パケットの送信を行うことが大切である。そうでなければ、例えば、ポートP2がそれまでに他の用途のために用いられており、要求パケットの送信から返信パケットの送信までに、ポートP2を介して他の通信が行われた場合には、正確なポート維持時間の検出を行うことができないからである。なお、ポートP2等が、初回の要求パケットが通過する時に、通信処理装置2において新たに割り当てられるものであるようにするためには、例えば、情報処理装置1のポートP1として、新たなポート(それまでに他の通信で用いていないポート)を用いればよい。
情報処理装置1から送信された要求パケットに対応して送信される返信パケットは、要求パケットを受信したポートP3、P6、P9のいずれかから送信される。ポート維持時間が経過していない場合には、その返信パケットは、通信処理装置2のポートP2等を通過して情報処理装置1のポートP1等で受信される。一方、ポート維持時間が経過している場合には、通信処理装置2から情報処理装置1に返信パケットは送信されない。図6からわかるように、本実施の形態による情報処理システムでは、通信処理装置2の複数のポートP2、P5、P8を、要求パケット、及び返信パケットが通過する。なお、ポートP2に関するポート維持時間が経過した後に、ポートP1からポートP3に対して要求パケットが送信された場合には、通信処理装置2において新たなポート(例えば、ポートP2と異なるポートP10など)が割り当てられることもあり、あるいは、再度ポートP2が用いられることもある。これは、通信処理装置2の仕様に依存する。ただし、いずれの場合であっても処理自体に大きな違いはないので(ポートP2がポートP10などに変わるだけであるので)、説明の便宜上、ポート維持時間の経過後に情報処理装置1のポートP1から送信された要求パケットに対して、ポートP2が割り当てられる場合について説明する。ポートP5、P8についても同様であるとする。また、図6において、サーバ装置3のポートP3、P6、P9のうち、2以上のポートが同一のポートであってもよい。
また、情報処理装置1、通信処理装置2、サーバ装置3の各IPアドレスは、以下のとおりであるとする。なお、通信処理装置2のIPアドレスは、WAN側のアドレスである。
情報処理装置1:192.168.0.1
通信処理装置2:202.132.10.6
サーバ装置3:155.32.10.10
[具体例1]
この具体例では、要求パケット送信部11がそれぞれ異なる待ち時間に応じた待ち時間情報を有する複数の要求パケットを1回だけ送信する場合について説明する。また、この具体例では、情報処理装置1は、図3のフローチャートで示される処理を行うものとする。また、この具体例では、通信処理装置2のポート維持時間が1分20秒であるとする。
ポート維持時間を検出するタイミング(例えば、情報処理装置1の初回の起動時や、通信処理装置2を取り替えたことなどに起因するリセット時など)であると判断すると、情報処理装置1の要求パケット送信部11は、待ち時間が30秒、1分、1分30秒に対応する待ち時間情報をそれぞれ構成する。そして、要求パケット送信部11は、それらの待ち時間情報をペイロードに有する3個のUDPの要求パケットを、サーバ装置3のIPアドレス155.32.10.10のポートP3、P6、P9に向けて送信する(ステップS101)。その3個の要求パケットは、要求パケット送信部11によって同時に送信される。ここで、同時にとは、3個の要求パケットの送信タイミングが厳密に同一であることでもよく、3個の要求パケットの送信タイミングがパケットの送信の制御等に要する時間(通常は無視可能な微少な時間である)だけずれていてもよい。
情報処理装置1から送信された3個の要求パケットは、通信処理装置2において、ソースアドレスが192.168.0.1から202.132.10.6に変換され、ソースポートがポートP1からポートP2、ポートP4からポートP5、ポートP7からポートP8にそれぞれ変換され、サーバ装置3のポートP3、P6、P9にそれぞれ送信される。その3個の要求パケットは、サーバ装置3の要求パケット受信部31で受信される(ステップS201)。そして、返信パケット送信制御部33において、タイマがスタートされる(ステップS202)。
図7は、返信パケット送信制御部33が図示しない記憶手段で管理している送信タイミング管理テーブルの一例を示す図である。この送信タイミング管理テーブルにおいて、要求パケットの送信元である装置(ここでは、通信処理装置2)のアドレス、及びポート(ここでは、「ポートP2」等としているが、実際には、ポート番号が用いられる)に対応付けて、計時を開始してから経過した時間(「タイマ」のフィールド)と、返信パケットを送信するタイミングを示す送信タイミングとが管理されている。図7(a)では、情報処理装置1から送信された3個の要求パケットに応じて、30秒、1分、1分30秒の送信タイミングが設定されている。返信パケット送信制御部33は、フィールド「タイマ」の値が、フィールド「送信タイミング」の値と等しくなったときに、返信パケットを送信するタイミングであると判断する。なお、送信タイミング管理テーブルのフィールド「タイマ」の値は、時間の経過とともに更新されるものとする。
返信パケット送信制御部33は、タイマの値が30秒となったときに、返信パケットを送信するタイミングであると判断し(ステップS203)、返信パケット送信部32に、30秒の待ち時間を示す待ち時間情報を有する返信パケットを、IPアドレス202.132.10.6、ポートP2に送信する旨の指示を渡す。すると、返信パケット送信部32は、通信処理装置2のポートP2に対して、待ち時間「30秒」を示す待ち時間情報を有する返信パケットを送信する(ステップS204)。なお、この返信パケットの送信後に、図7(a)で示される送信タイミング管理テーブルの1番目のレコードは削除されるものとする。
その返信パケットは、通信処理装置2において、送信先が情報処理装置(IPアドレス:192.168.0.1)のポートP1に変換され、情報処理装置1に送信される。そして、その返信パケットは返信パケット受信部12で受信され(ステップS102)、その返信パケットに含まれる待ち時間情報の示す待ち時間「30秒」がポート維持時間検出部13に渡される(ステップS103)。なお、ポート維持時間検出部13は、受け取った待ち時間「30秒」を図示しない記憶手段で記憶しておくものとする。
サーバ装置3において、タイマの値が1分となったときにも、返信パケット送信制御部33は、返信パケットを送信するタイミングであると判断し(ステップS203)、返信パケット送信部32に1分の待ち時間を示す待ち時間情報を有する返信パケットを、IPアドレス202.132.10.6、ポートP5に送信する旨の指示を渡す。すると、返信パケット送信部32は、その指示に応じて、通信処理装置2のポートP5に対して、返信パケットを送信する(ステップS204)。その後、送信タイミング管理テーブルの対応するレコードが削除されるのは上記説明と同様である。
その返信パケットも、上記説明と同様にして通信処理装置2においてアドレス変換され、情報処理装置1に送信される。そして、その返信パケットは返信パケット受信部12で受信され(ステップS102)、その返信パケットに含まれる待ち時間情報の示す待ち時間「1分」がポート維持時間検出部13に渡される(ステップS103)。なお、ポート維持時間検出部13は、受け取った待ち時間「1分」を図示しない記憶手段で記憶しておくものとする。
また、サーバ装置3において、タイマの値が1分30秒となったときにも、返信パケット送信制御部33は、返信パケットを送信するタイミングであると判断し(ステップS203)、返信パケット送信部32に1分30秒の待ち時間を示す待ち時間情報を有する返信パケットを、IPアドレス202.132.10.6、ポートP8に送信する旨の指示を渡す。すると、返信パケット送信部32は、その指示に応じて、通信処理装置2のポートP8に対して、返信パケットを送信する(ステップS204)。その後、送信タイミング管理テーブルの対応するレコードが削除されるのは上記説明と同様である。
この場合には、通信処理装置2におけるポート維持時間(1分20秒)が経過しており、ポートP8に送信された返信パケットに対するアドレス変換が行われない。したがって、情報処理装置1は待ち時間1分30秒に対応する返信パケットを受信することはできない。
返信パケット受信部12は、3個の要求パケットが送信されてから、一番長い待ち時間である1分30秒に5秒(この5秒は、要求パケット等の送信時間等を考慮するためのものである)を加算した1分35秒が経過した時点で、受信期間が経過したと判断し(ステップS106)、ポート維持時間を検出する旨の指示をポート維持時間検出部13に渡す。ポート維持時間検出部13は、それまでに返信パケット受信部12から受け取った待ち時間のうち、一番長い待ち時間である「1分」を、通信処理装置2のポート維持時間として検出する(ステップS107)。
なお、その後、その検出されたポート維持時間は、例えば、所定の記録媒体(図示せず)で記憶され、サーバ装置3への定期的なパケットの送信周期として用いられる。ここで、検出されたポート維持時間を用いるのは、情報処理装置1であってもよく、あるいは、通信処理装置2のLAN側に接続された他の情報処理装置等であってもよい。また、そのポート維持時間を用いて定期的に送信されるパケットの送信先は、サーバ装置3であってもよく、あるいは、他のサーバ装置等であってもよい。また、検出されたポート維持時間よりも短い時間を、定期的に送信されるパケットの送信周期としてもよい。
図8は、この具体例における要求パケットの送信と、返信パケットの受信(あるいは不受信)について、通信処理装置2のポートごとに説明するための図である。この場合には、30秒と1分の待ち時間に対応する返信パケットを受信することができたが、1分30秒の待ち時間に対応する返信パケットを受信することができなかったため、ポート維持時間が1分と検出された。
[具体例2]
この具体例では、要求パケット送信部11が、通信処理装置2の1以上のポートについて、あらかじめ決められている待ち時間情報を有する2以上の要求パケットを、各要求パケットが有する待ち時間情報に対応する時間間隔をあけて送信する場合について説明する。すなわち、具体例1では、3個の要求パケットが1回、同時に送信されただけであったが、この具体例では、通信処理装置2の所定のポートについては、2以上の要求パケットが送信されることになる。また、2以上の要求パケットを、各要求パケットが有する待ち時間情報に対応する時間間隔をあけて送信するとは、ある要求パケットを送信してから、その要求パケットに含まれる待ち時間情報に応じた待ち時間以上経過した後に、次の要求パケットを送信することである。このようにすることで、要求パケットに対応して送信された返信パケットを情報処理装置1が受信できるかどうか(すなわち、その返信パケットに対して通信処理装置2でアドレス変換がなされるかどうか)を情報処理装置1が判断した後に、次の要求パケットが送信されることになる。また、この具体例では、要求パケット送信部11が、初回の要求パケットの送信からポート維持時間が検出されるまでの時間が最短となるように、通信処理装置2の各ポートを介して複数の要求パケットを送信するものとする。
具体的には、要求パケット送信部11において、ポートP1から1分の待ち時間に対応する要求パケットを送信し、その要求パケットの送信から1分5秒後に3分の待ち時間に対応する要求パケットを送信するように設定されているとする。また、ポートP4から2分の待ち時間に対応する要求パケットを送信し、ポートP7から4分の待ち時間に対応する要求パケットを送信するように設定されているとする。なお、1分、2分、4分の待ち
時間に対応する要求パケットは、同時に送信されるものとする。
また、この具体例では、情報処理装置1は、図2のフローチャートで示される処理を行うものとする。また、この具体例では、通信処理装置2のポート維持時間が3分30秒であるとする。
また、この具体例では、要求パケットの送信に関する処理や、返信パケットの受信、不受信に関する処理は、具体例1と同様であるため、それらの処理の詳細な説明を省略し、図9を用いて説明する。図9は、この具体例において、要求パケットの送信と、返信パケットの受信(あるいは不受信)について、通信処理装置2のポートごとに説明するための図である。
図9で示すように、この具体例でも、まず、1分、2分、4分の待ち時間を示す待ち時間情報をそれぞれ有する3個の要求パケットが送信されたとする(ステップS101)。サーバ装置3がそれらの要求パケットを受信してから1分(ここで、パケットの送信時間等については無視している)が経過すると(ステップS203)、1分の待ち時間に対応する返信パケットがサーバ装置3から送信される(ステップS204)。その返信パケットは、通信処理装置2においてアドレス変換され、返信パケット受信部12で受信される(ステップS102)。要求パケット送信部11は、3個の要求パケットを送信した時点から、図示しないタイマを用いて計時を行っており、タイマの値が1分5秒となると、要求パケットを送信するタイミングであると判断し(ステップS104)、3分の待ち時間を示す待ち時間情報を有する要求パケットを送信する(ステップS105)。この要求パケットは、情報処理装置1のポートP1から送信される。
その後、情報処理装置1の返信パケット受信部12は、3個の要求パケットが送信されてから2分後に、2分の待ち時間に対応する返信パケットを受信する(ステップS102)。また、返信パケット受信部12は、3分の待ち時間に対応する要求パケットが送信されてから3分後にも、3分の待ち時間に対応する返信パケットを受信する(ステップS102)。なお、3個の要求パケットが送信されてから4分経過後にも、4分の待ち時間に対応する返信パケットがサーバ装置3から通信処理装置2のポートP8に対して送信されるが、この場合には、ポートP8のポート維持時間(3分30秒)がすでに経過しているため、その返信パケットは情報処理装置1に送信されず、情報処理装置1で受信されない。
返信パケット受信部12は、3個の要求パケットが送信されてから、最後の返信パケットを受信するはずの時間である4分5秒に5秒(この5秒は、要求パケット等の送信時間等を考慮するためのものである)を加算した4分10秒が経過した時点で、受信期間が経過したと判断し(ステップS106)、ポート維持時間を検出する旨の指示をポート維持時間検出部13に渡す。ポート維持時間検出部13は、それまでに返信パケット受信部12から受け取った待ち時間のうち、一番長い待ち時間である「3分」を、通信処理装置2のポート維持時間として検出する(ステップS107)。
このように、初回の要求パケットの送信からポート維持時間が検出されるまでの時間が最短となるように、通信処理装置2の3個のポートを介して、要求パケットが送信されることによって、ポート維持時間が検出されるまでの時間を短くすることができる。例えば、通信処理装置2のポートP2を介して1分の待ち時間に対応する要求パケットのみを送信し、ポートP5を介して2分と3分の待ち時間に対応する要求パケットを送信することもできるが、この場合には、ポート維持時間が検出されるまでに約5分かかることとなり、この具体例の場合(約4分でポート維持時間を検出できる)よりも長い時間がかかることになる。
[具体例3]
この具体例では、具体例2と同様に、要求パケット送信部11が、通信処理装置2の1以上のポートについて、あらかじめ決められている待ち時間情報を有する2以上の要求パケットを、各要求パケットが有する待ち時間情報に対応する時間間隔をあけて送信する場合について説明する。また、要求パケット送信部11が、初回の要求パケットの送信からポート維持時間が検出されるまでの時間が最短となるように、通信処理装置2の各ポートを介して複数の要求パケットを送信するものとする。さらに、この具体例では、要求パケットが有する待ち時間情報に応じた待ち時間のポートごとの合計が等しくなるように、待ち時間情報が決められている場合について説明する。
具体的には、要求パケット送信部11において、ポートP1から1分の待ち時間に対応する要求パケットを送信し、その送信後、1分5秒後に4分の待ち時間に対応する要求パケットを送信するように設定されているとする。また、ポートP4から2分の待ち時間に対応する要求パケットを送信し、その送信後、2分5秒後に3分の待ち時間に対応する要求パケットを送信するように設定されているとする。また、ポートP7から5分の待ち時間に対応する要求パケットを送信するように設定されているとする。なお、1分、2分、5分の待ち時間に対応する要求パケットは、同時に送信されるものとする。
また、この具体例では、情報処理装置1は、図2のフローチャートで示される処理を行うものとする。また、この具体例では、通信処理装置2のポート維持時間が3分30秒であるとする。
また、この具体例では、要求パケットの送信に関する処理や、返信パケットの受信、不受信に関する処理は、具体例2と同様であるため、それらの処理の詳細な説明を省略し、図10を用いて説明する。図10は、この具体例において、要求パケットの送信と、返信パケットの受信(あるいは不受信)について、通信処理装置2のポートごとに説明するための図である。
図10で示すように、この具体例でも、まず、1分、2分、5分の待ち時間を示す待ち時間情報をそれぞれ有する3個の要求パケットが送信されたとする(ステップS101)。サーバ装置3がそれらの要求パケットを受信してから1分が経過すると(ステップS203)、1分の待ち時間に対応する返信パケットがサーバ装置3から送信される(ステップS204)。その返信パケットは、通信処理装置2においてアドレス変換され、返信パケット受信部12で受信される(ステップS102)。その後、要求パケット送信部11が3個の要求パケットを送信してから1分5秒が経過すると、要求パケット送信部11は、要求パケットを送信するタイミングであると判断し(ステップS104)、4分の待ち時間に対応する要求パケットを送信する(ステップS105)。
同様にして、3個の要求パケットが送信されてから2分が経過すると、2分の待ち時間に対応する返信パケットがサーバ装置3から送信され、通信処理装置2においてアドレス変換されて情報処理装置1に送信され、受信される(ステップS102)。また、要求パケット送信部11が3個の要求パケットを送信してから2分5秒が経過すると、要求パケット送信部11は、要求パケットを送信するタイミングであると判断し(ステップS104)、3分の待ち時間に対応する要求パケットを送信する(ステップS105)。
なお、図7(b)は、この具体例において、サーバ装置3が3個の要求パケットを受信してから195秒が経過した時点における、返信パケット送信制御部33が有する送信タイミング管理テーブルの一例を示す図である。この図で示されるように、通信処理装置2のポートP2に対応して、4分の待ち時間に対応する返信パケットの送信タイミングが管理されており、通信処理装置2のポートP5に対応して、3分の待ち時間に対応する返信パケットの送信タイミングが管理されている。
その後、情報処理装置1の返信パケット受信部12は、3分の待ち時間に対応する返信パケットを受信するが、4分及び5分の待ち時間に対応する返信パケットは、通信処理装置2におけるポート維持時間(3分30秒)が経過しているため、通信処理装置2においてアドレス変換が行われず、情報処理装置1において受信されない。
返信パケット受信部12は、3個の要求パケットが送信されてから、最後の返信パケットを受信するはずの時間である5分5秒に5秒(この5秒は、要求パケット等の送信時間等を考慮するためのものである)を加算した5分10秒が経過した時点で、受信期間が経過したと判断し(ステップS106)、ポート維持時間を検出する旨の指示をポート維持時間検出部13に渡す。ポート維持時間検出部13は、それまでに返信パケット受信部12から受け取った待ち時間のうち、一番長い待ち時間である「3分」を、通信処理装置2のポート維持時間として検出する(ステップS107)。
このように、通信処理装置2の3個のポートを介して送信される要求パケットが有する待ち時間情報に応じた待ち時間のポートごとの合計が等しくなるように要求パケットが送信されることによって、ポート維持時間が検出されるまでの時間を短くすることができ、また、ポート維持時間の検出を効率よく行うことができる。例えば、通信処理装置2のポートP2を介して1分と3分の待ち時間に対応する要求パケットのみを送信し、ポートP5を介して2分と4分の待ち時間に対応する要求パケットを送信することもできるが、この場合には、ポート維持時間が検出されるまでに約6分かかることとなり、この具体例の場合(約5分でポート維持時間を検出できる)よりも長い時間がかかることになる。
以上のように、本実施の形態による情報処理システムによれば、待ち時間情報を有する複数の要求パケットを、通信処理装置2の複数のポートを介して送信し、その要求パケットに対応して送信された返信パケットを受信できたかどうかに基づいて、通信処理装置2のポート維持時間を検出することができる。通信処理装置2の複数のポートを用いて複数の要求パケットを送信することにより、通信処理装置2の単一のポートを介して要求パケットを送信する場合よりも、短期間でポート維持時間の検出を行うことができる。
また、本実施の形態では、要求パケットに待ち時間情報が含まれる場合について説明したが、待ち時間情報に代えて、返信パケットを送信する時刻を示す時刻情報が要求パケットに含まれてもよい。その場合には、サーバ装置3は、その時刻情報の示す時刻に返信パケットを送信する。なお、時刻情報を有する要求パケットを用いる場合には、例えば、タイムサーバ等を用いることにより、情報処理装置1とサーバ装置3との間での時計の同期を取る必要がある。
また、本実施の形態では、図5(a)で示されるように、要求パケットに待ち時間のみが含まれる構成について説明したが、図5(c)で示されるように、要求パケットに待ち時間と識別情報とが含まれており、要求パケットに対応して送信される返信パケットには、図5(d)で示されるように、要求パケットに含まれていた識別情報が含まれるようにしてもよい。この場合には、返信パケットを受信した情報処理装置1は、待ち時間情報と識別情報との対応を示す情報(情報処理装置1あるいは情報処理装置1がアクセス可能な装置において、あらかじめ保持されているものとする)を参照することにより、その返信パケットに対応する待ち時間を知ることができる。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2による情報処理システムについて、図面を参照しながら説明する。本実施の形態による情報処理システムでは、要求パケットに複数の返信パケットを送信する旨の指示が含まれており、その指示に基づいて、複数の返信パケットが送信されるも
のである。
図11は、本実施の形態による情報処理システムの構成を示すブロック図である。図11において、本実施の形態による情報処理システムは、情報処理装置5と、通信処理装置2と、サーバ装置6とを備える。通信処理装置2は実施の形態1において説明したものと同様のものであり、その説明を省略する。情報処理装置5、サーバ装置6は、それぞれ実施の形態1における情報処理装置1、サーバ装置3に対応するものであるが、本実施の形態では、情報処理装置5が送信した1つの要求パケットに対応して、サーバ装置6が複数の返信パケットを送信する。
情報処理装置5は、要求パケット送信部11と、返信パケット受信部12と、ポート維持時間検出部51とを備える。なお、要求パケット送信部11、返信パケット受信部12に関する構成及び動作は、要求パケット及び返信パケットのペイロードに含まれる情報の構成が異なる以外、実施の形態1における要求パケット送信部11、及び返信パケット受信部12と同様のものであり、その説明を省略する。ここで、要求パケット送信部11が送信する複数の要求パケットには、複数の返信パケットを送信する旨の指示を含む要求パケットが含まれている。すなわち、要求パケット送信部11が送信するすべての要求パケットに、複数の返信パケットを送信する旨の指示が含まれてもよく、あるいは、要求パケット送信部11が送信する一部の要求パケットに、複数の返信パケットを送信する旨の指示が含まれてもよい。複数の返信パケットを送信する旨の指示とは、例えば、複数の待ち時間情報であってもよく、複数の返信パケットを送信する間隔を示す情報であってもよい。
ポート維持時間検出部51は、返信パケット受信部12が受信した返信パケットに基づいて、通信処理装置2のポート維持時間を検出する。このポート維持時間の検出の詳細な動作については後述する。このポート維持時間検出部51が検出するポート維持時間は、通信処理装置2のポート維持時間そのものであってもよく、あるいは、通信処理装置2ポート維持時間よりも短いポート維持時間であってもよい点、及び検出されたポート維持時間の用途は問わない点については、実施の形態1によるポート維持時間検出部13と同様である。
サーバ装置6は、要求パケット受信部31と、返信パケット送信部32と、返信パケット送信制御部61とを備える。なお、要求パケット受信部31、返信パケット送信部32に関する構成及び動作は、要求パケット及び返信パケットのペイロードに含まれる情報の構成が異なる以外、実施の形態1における要求パケット受信部31、及び返信パケット送信部32と同様のものであり、その説明を省略する。
返信パケット送信制御部61は、要求パケット受信部31が受信した要求パケットに基づいて、返信パケット送信部32による複数の返信パケットの送信を制御する。より具体的には、返信パケット送信制御部61は、要求パケットに含まれる、複数の返信パケットを送信する旨の指示に基づいて、複数の返信パケットを送信するように返信パケット送信部32を制御する。
次に、本実施の形態による情報処理システムの動作について、フローチャートを用いて説明する。図12のフローチャートは、本実施の形態による情報処理装置5の動作を示すフローチャートである。
(ステップS301)要求パケット送信部11は、複数の要求パケットを、通信処理装置2の複数のポートを介してサーバ装置6に送信する。その複数の要求パケットのうち、少なくとも一部の要求パケットには、複数の返信パケットを送信する旨の指示が含まれる

(ステップS302)返信パケット受信部12は、返信パケットを受信したかどうか判断する。そして、返信パケットを受信した場合には、ステップS303に進み、そうでない場合には、ステップS304に進む。
(ステップS303)返信パケット受信部12は、受信した返信パケットに基づいて、所定の受信処理を行う。ここで、所定の受信処理とは、例えば、受信した返信パケット、あるいは受信した返信パケットに待ち時間情報等が含まれる場合には、その待ち時間情報等をポート維持時間検出部51に渡すことなどである。
(ステップS304)返信パケット受信部12は、所定の受信期間が経過したかどうか判断する。ここで、所定の受信期間とは、要求パケット送信部11がステップS301で要求パケットを送信してから、その要求パケットに応じて送信される最後の返信パケットが送信され、返信パケット受信部12において受信されるはず(実際に受信できるかどうかは問わない)の時点までの期間のことである。そして、所定の受信期間が経過した場合には、ステップS305に進み、そうでない場合には、ステップS302に戻る。
(ステップS305)ポート維持時間検出部51は、それまでに返信パケット受信部12が受信した返信パケットに基づいて、通信処理装置2のポート維持時間を検出する。なお、このポート維持時間の検出の詳細な処理については後述する。そして、通信処理装置2のポート維持時間を検出する一連の処理は終了となる。
なお、サーバ装置6の動作は、パケットのペイロードに含まれる情報が異なっており、返信パケット送信制御部33が返信パケット送信制御部61となり、受信した1つの要求パケットに応じて、1以上の返信パケットを送信する以外、実施の形態1における図4のフローチャートと同様であり、その説明を省略する。
次に、本実施の形態による情報処理システムの動作について、具体例を用いて説明する。この具体例において、要求パケットに2以上の待ち時間情報が含まれる場合(具体例1)、要求パケットに返信パケットを送信する時間間隔に関する情報である時間間隔情報が含まれる場合(具体例2)についてそれぞれ説明する。
なお、以下の具体例において要求パケットと返信パケットとが通過するポートは、実施の形態1の図6の説明と同様であるとする。また、情報処理装置5、通信処理装置2、サーバ装置6の各IPアドレスも、実施の形態1の具体例と同様であるとする。
[具体例1]
この具体例では、要求パケットが、待ち時間情報を1以上有しており、返信パケット送信制御部61が、要求パケットに含まれる1以上の待ち時間情報に基づいて、返信パケットの送信を制御するものとする。また、ポート維持時間検出部51は、返信パケット受信部12によって受信された返信パケットの送信間隔のうち、一番長い時間に基づいて、ポート維持時間を検出するものとする。ここで、返信パケットの送信間隔とは、その返信パケットが受信(あるいは送信)された時点と、その返信パケットよりも一つ前の返信パケットが受信(あるいは送信)された時点との時間的な間隔のことである。なお、それらの返信パケットは、通信処理装置2の同一のポートを介して送信されたものであるとする。また、1回目に送信された返信パケットの場合には、要求パケットの送信(あるいは受信)から返信パケットの受信(あるいは送信)までの時間的な間隔が、その1回目に送信された返信パケットの送信間隔となる。この返信パケットの送信間隔においても、パケットの送信時間(例えば、情報処理装置5から要求パケットが送信されてから、サーバ装置6に到達するまでの時間など)を考慮してもよい。
図13(a)〜(c)は、要求パケット送信部11が送信する3個の要求パケットの構成をそれぞれ示す図である。要求パケットは、UDPヘッダと、1以上の待ち時間情報を有するペイロードとから構成されている。待ち時間情報は、サーバ装置6が要求パケットを受信してから、返信パケットを送信するまでの待ち時間を示す情報である。
要求パケット送信部11は、ポート維持時間を検出するタイミングであると判断すると、図13(a)〜(c)で示される3個の要求パケットを、それぞれサーバ装置6のIPアドレス155.32.10.10のポートP3、P6、P9に向けて送信する(ステップS301)。返信パケット受信部12は、この要求パケットの送信と同時に、受信期間に関する計時を開始する。その後、情報処理装置5では、受信期間が経過するまで、返信パケットの受信を待つ処理が行われる(ステップS302〜S304)。ここで、この具体例では、受信期間として5分5秒(この5秒は、要求パケット等の送信時間等を考慮するためのものである)が設定されているものとする。
情報処理装置5から送信された要求パケットは、実施の形態1の具体例の説明と同様にして、通信処理装置2においてアドレス変換され、サーバ装置6の要求パケット受信部31で受信される(ステップS201)。そして、返信パケット送信制御部61においてタイマがスタートされ、計時が開始される(ステップS202)。図14(a)は、その計時が開始されてから15秒経過後の送信タイミング管理テーブルの一例を示す図である。図14(a)で示されるように、待ち時間情報ごとに、1つのレコードで送信タイミングが管理されている。
返信パケット送信制御部61は、タイマがスタートされてから1分経過すると、返信パケットを送信するタイミングであると判断し(ステップS203)、返信パケット送信部32に、1分の待ち時間を示す待ち時間情報を有する返信パケットを、アドレス202.132.10.6のポートP2に送信する旨の指示を渡す。すると、返信パケット送信部32は、通信処理装置2のポートP2に対して、1分の待ち時間を示す待ち時間情報を有する返信パケット(図13(d)参照)を送信する。なお、この返信パケットの送信後に、図14(a)で示される送信タイミング管理テーブルの1番目のレコードは削除されるものとする。
その返信パケットは、実施の形態1の具体例における説明と同様にして、通信処理装置2によってアドレス変換され、返信パケット受信部12で受信されたとする(ステップS302)。返信パケット受信部12は、返信パケットに含まれる待ち時間情報の示す待ち時間「1分」と、その返信パケットの受信されたポートP1を示す情報をポート維持時間検出部51に渡す(ステップS303)。その待ち時間「1分」は、ポートP1に対応付けられてポート維持時間検出部13における図示しない記憶手段で記憶されるものとする。
図15は、この具体例における要求パケットの送信と、返信パケットの受信(あるいは不受信)について、通信処理装置2のポートごとに説明するための図である。図15において、上記説明と同様にして、3個の要求パケットがサーバ装置6で受信されてから2分経過後に通信処理装置2のポートP5に送信された返信パケットは、情報処理装置5の返信パケット受信部12において受信される(ステップS302)。一方、3個の要求パケットがサーバ装置6で受信されてから5分経過後に通信処理装置2のポートP2、P5、P8にそれぞれ送信された返信パケットのうち、ポートP5に送信された返信パケットは、返信パケット受信部12で受信されるが、ポートP2、P8に送信された返信パケットは、返信パケット受信部12で受信されない。そして、要求パケットを送信してから5分5秒経過すると、受信期間が経過したと判断され(ステップS304)、返信パケット受
信部12から、ポート維持時間検出部51に対して、ポート維持時間を検出する旨の指示が渡される。
ポート維持時間検出部51は、それまでに返信パケット受信部12から受け取ったポートP1に対応付けられた待ち時間「1分」、ポートP4に対応付けられた待ち時間「2分」、「5分」に基づいて、各返信パケットの送信間隔を、ポートP1については「1分」、ポートP4については「2分」、「3分」と算出する。そして、その返信パケットの送信間隔のうち、一番長い時間、すなわち「3分」を通信処理装置2のポート維持時間として検出する(ステップS305)。
[具体例2]
この具体例では、通信処理装置2の複数のポートを介して送信される要求パケットが返信パケットを送信する時間間隔に関する情報である時間間隔情報を1以上有しており、返信パケット送信制御部61が、要求パケットに含まれる時間間隔情報に応じた時間間隔で返信パケットを送信するように返信パケット送信部32を制御するものとする。また、ポート維持時間検出部51は、返信パケット受信部12が受信した返信パケットに対応する時間間隔のうち、一番長い時間間隔に基づいて、ポート維持時間を検出するものとする。
図16(a)〜(c)は、要求パケット送信部11が送信する要求パケットの構成を示す図である。要求パケットは、UDPヘッダと、複数の時間間隔情報を有するペイロードとから構成されている。時間間隔情報は、例えば、時間間隔を示す情報であってもよく、時間間隔と所定の関係を有する情報(例えば、時間間隔「1分」、「2分」、「3分」にそれぞれ対応した「短期」、「中期」、「長期」という情報など)であってもよいが、この具体例では、前者の場合について説明する。なお、要求パケット送信部11が要求パケットを送信してから、要求パケット受信部31によって要求パケットが受信されるまでの動作は、返信パケット受信部12が、要求パケットが送信されたタイミングで、要求パケットに含まれている時間間隔情報を受け取る以外、具体例1と同様であり、その説明を省略する。なお、要求パケットに含まれる時間間隔情報を受け取った返信パケット受信部12は、受信期間に関する計時を開始する。そして、返信パケット受信部12は、受け取った時間間隔情報によって示される時間間隔を要求パケットごとに加算し、その加算した結果の一番長い時間(この具体例では5分)に5秒(要求パケット等の送信時関東を考慮するための時間)を加算した5分5秒を受信期間として設定する。
次に、返信パケットの送信について説明する。要求パケット受信部31が要求パケットを受信すると(ステップS201)、返信パケット送信制御部61は、タイマをスタートする(ステップS202)。図14(b)は、その計時が開始されてから15秒経過後の送信タイミング管理テーブルの一例を示す図である。図14(b)で示されるように、時間間隔情報ごとに、1つのレコードで送信タイミングが管理されている。なお、図14(b)において、送信タイミングが240秒であるレコードのタイマがスタートされていないが、このタイマは1番目のレコードのタイマの値が送信タイミング「60秒」と等しくなり、返信パケットを送信するタイミングとなったときに開始されるものとする。また同様に、送信タイミングが180秒であるレコードのタイマも、3番目のレコードのタイマの値が送信タイミング「120秒」と等しくなり、返信パケットを送信するタイミングとなったときに開始されるものとする。
返信パケット送信制御部61は、タイマがスタートされてから1分経過すると、返信パケットを送信するタイミングであると判断し(ステップS203)、返信パケット送信部32に、1分の時間間隔を示す時間間隔情報を含む返信パケット(図16(d)参照)を、アドレス202.132.10.6のポートP2に送信する旨の指示を渡す。すると、返信パケット送信部32は、通信処理装置2のポートP2に対して、時間間隔情報を有す
る返信パケットを送信する(ステップS204)。なお、この返信パケットの送信後に、図14(b)で示される送信タイミング管理テーブルの1番目のレコードは削除されるものとする。また、この返信パケットを送信するタイミングで、図14(b)で示される送信タイミング管理テーブルの2番目のレコードのタイマがスタートされるものとする。
送信された返信パケットは、通信処理装置2においてアドレス変換され、情報処理装置5に送信される。返信パケット受信部12は、その返信パケットを受信し、返信パケットに含まれる時間間隔情報の示す時間間隔「1分」をポート維持時間検出部51に渡す。その時間間隔「1分」は、ポート維持時間検出部13における図示しない記憶手段で記憶されるものとする。
図17は、この具体例における要求パケットの送信と、返信パケットの受信(あるいは不受信)について、通信処理装置2のポートごとに説明するための図である。図17において、上記説明と同様にして、3個の要求パケットがサーバ装置6で受信されてから2分経過後に通信処理装置2のポートP5に送信された返信パケットは、情報処理装置5の返信パケット受信部12において受信される(ステップS302)。一方、3個の要求パケットがサーバ装置6で受信されてから5分経過後に通信処理装置2のポートP2、P5、P8にそれぞれ送信された返信パケットのうち、ポートP5に送信された返信パケットは、返信パケット受信部12で受信されるが、ポートP2、P8に送信された返信パケットは、返信パケット受信部12で受信されない。そして、要求パケットを送信してから5分5秒経過すると、受信期間が経過したと判断され(ステップS304)、返信パケット受信部12から、ポート維持時間検出部51に対して、ポート維持時間を検出する旨の指示が渡される。
ポート維持時間検出部51は、それまでに返信パケット受信部12から受け取った時間間隔「1分」、「2分」、「3分」のうち、一番長い時間間隔「3分」をポート維持時間として検出する(ステップS305)。
なお、上記各具体例で説明した要求パケットの構造は一例であり、上記各具体例で説明した以外の複数の返信パケットの送信を要求する要求パケットを情報処理装置1が送信してもよい。
以上のように、本実施の形態による情報処理システムによれば、1回の要求パケットの送信によって、複数の返信パケットを送信させることができ、そのような要求パケットを通信処理装置2の複数のポートを介してサーバ装置3に送信し、複数のポートを用いたポート維持時間の検出を行うことによって、実施の形態1と同様にして、短期間で通信処理装置2のポート維持時間を検出することができる。
また、本実施の形態では、返信パケットの送信間隔が増加するように設定された時間間隔情報を有する要求パケットを送信する場合について説明したが、返信パケットの送信間隔が減少するように、あるいは、その他の変化をするように設定された時間間隔情報を有する要求パケットを送信してもよい。
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3による情報処理システムについて、図面を参照しながら説明する。本実施の形態による情報処理システムは、返信パケットを受信できたかどうかに基づいて、要求パケットの送信を制御するものである。
図18は、本実施の形態による情報処理システムの構成を示すブロック図である。図18において、本実施の形態による情報処理システムは、情報処理装置7と、通信処理装置2と、サーバ装置3とを備える。通信処理装置2、及びサーバ装置3は実施の形態1にお
いて説明したものと同様のものであり、その説明を省略する。情報処理装置7は、実施の形態1における情報処理装置1に対応するものであるが、本実施の形態では、返信パケットの受信の有無に基づいて、要求パケットの送信を制御する。
情報処理装置7は、要求パケット送信部11と、返信パケット受信部12と、ポート維持時間検出部13と、要求パケット送信制御部71とを備える。なお、要求パケット送信部11、返信パケット受信部12、ポート維持時間検出部13に関する構成及び動作は、実施の形態1と同様のものであり、その説明を省略する。
要求パケット送信制御部71は、返信パケット受信部12による返信パケットの受信の有無に基づいて、要求パケット送信部11による要求パケットの送信を制御する。要求パケット送信部11による要求パケットの送信の制御とは、例えば、要求パケット送信部11が送信する要求パケットに含まれる待ち時間情報の設定、要求パケット送信部11による要求パケットの送信タイミングの制御などである。この処理の詳細については、後述する。
次に、本実施の形態による情報処理システムの動作について、フローチャートを用いて説明する。図19のフローチャートは、本実施の形態による情報処理装置7の動作を示すフローチャートである。
(ステップS401)要求パケット送信制御部71は、要求パケット送信部11が送信する複数の要求パケットに対応する複数の待ち時間を設定する。ここで、待ち時間を設定するとは、例えば、所定のメモリ等に待ち時間を記録することなどである。
(ステップS402)要求パケット送信部11は、ステップS401、あるいは後述するステップS407で設定された待ち時間に応じた待ち時間情報を有する要求パケットを、サーバ装置3に送信する。
(ステップS403)返信パケット受信部12は、ステップS402で送信された要求パケットに対してサーバ装置3から送信された返信パケットを受信したかどうか判断する。そして、返信パケットを受信した場合には、ステップS404に進み、そうでない場合には、ステップS405に進む。
(ステップS404)返信パケット受信部12は、受信した返信パケットに基づいて、所定の受信処理を行う。ここで、所定の受信処理とは、例えば、受信した返信パケット、もしくは、その返信パケットに含まれる待ち時間情報をポート維持時間検出部13と、要求パケット送信制御部71とに渡すこと、または、受信した返信パケットに含まれる待ち時間情報を所定のメモリで記憶することなどである。
(ステップS405)要求パケット送信制御部71は、タイムアウトであるかどうか判断する。ここで、タイムアウトとは、要求パケット送信部11が要求パケットに対応する返信パケットを受信するはずのタイミングがすでに経過したことをいう。例えば、要求パケット送信部11が要求パケットを送信してから、その要求パケットに含まれる待ち時間情報に関する待ち時間が経過した時点でタイムアウトと判断してもよく、要求パケットが通信処理装置2からサーバ装置3に到達する時間や、返信パケットがサーバ装置3から通信処理装置2に到達する時間、あるいは何らかのトラブルによって返信パケットの送信が遅れる場合などを想定して、要求パケット送信部11が要求パケットを送信してから、その要求パケットに含まれる待ち時間情報に関する待ち時間に所定の時間(例えば、1,2秒など)を加算した時間が経過した時点でタイムアウトと判断してもよい。タイムアウトである場合には、ステップS406に進み、そうでない場合には、ステップS403に戻る。
(ステップS406)要求パケット送信制御部71は、ステップS403で受信された返信パケットを受信した情報処理装置1のポート、あるいは、タイムアウトとなった情報処理装置1のポート(通信処理装置2においてアドレス変換が行われていたのであれば、返信パケットを受信していたはずのポート)を用いて、新たな要求パケットの送信を行うかどうか判断する。そして、要求パケットの送信を行う場合には、ステップS407に進み、そうでない場合には、ステップS408に進む。
(ステップS407)要求パケット送信制御部71は、新たに送信する要求パケットに対応する待ち時間を設定する。例えば、前回に送信した要求パケットに対応する待ち時間よりも長い時間を設定する。そして、ステップS402に戻る。
(ステップS408)要求パケット送信制御部71は、ポート維持時間を検出するかどうか判断する。ポート維持時間を検出する場合には、その旨をポート維持時間検出部13に伝えてステップS409に進み、そうでない場合には、ステップS403に戻る。
(ステップS409)ポート維持時間検出部13は、それまでに返信パケット受信部12によって受信された返信パケットに対応する待ち時間のうち、一番長い待ち時間に基づいて、ポート維持時間を検出する。そして、通信処理装置2のポート維持時間を検出する一連の処理は終了となる。
なお、サーバ装置3の動作は、実施の形態1における図4のフローチャートと同様であり、その説明を省略する。
次に、本実施の形態による情報処理システムの動作について、具体例を用いて説明する。この具体例において、待ち時間を増加させていくことによってポート維持時間を検出する場合(具体例1)、待ち時間を減少させていくことによってポート維持時間を検出する場合(具体例2)、待ち時間を増加させていき、返信パケットを受け付けることができた待ち時間と、返信パケットを受け付けることができなかった待ち時間との間において、さらに細かく要求パケットを送信することによって、ポート維持時間を検出する場合(具体例3)、二分探索法を用いてポート維持時間を検出する場合(具体例4)についてそれぞれ説明する。
なお、以下の具体例において要求パケットと返信パケットとが通過するポートは、実施の形態1の図6の説明と同様であるとする。また、情報処理装置7、通信処理装置2、サーバ装置3の各IPアドレスも、実施の形態1の具体例と同様であるとする。また、要求パケットと返信パケットの構造は、図5(a)、(b)と同様であるとする。
[具体例1]
この具体例では、返信パケット受信部12によって返信パケットが受信された場合に、要求パケット送信制御部71が、それまでに送信した要求パケットに対応する待ち時間のうち一番長い待ち時間よりも長い待ち時間に応じた待ち時間情報を有する要求パケットを、通信処理装置2の使用可能なポートを介して送信するように要求パケット送信部11を制御するものとする。ここで、通信処理装置2の使用可能なポートとは、通信処理装置2のポートのうち、返信パケットの待ち受けを行っていないポートのことである。例えば、返信パケットに対するアドレス変換を行った後に、まだ要求パケットの送信で用いられていないポートは、使用可能なポートとなる。また、タイムアウトとなったポートも、使用可能なポートである。また、それまでに使用されていない(ポートの割り当てが行われていない)ポートも、使用可能なポートである。この具体例では、返信パケットが受信された場合に、それまでに送信した要求パケットに対応する一番長い待ち時間よりも1分だけ長い待ち時間に対応する要求パケットを送信するものとする。
この具体例では、通信処理装置2のポート維持時間は3分30秒であるとする。また、ステップS406において、返信パケットが受信された場合には、ステップS407に進み、返信パケットが受信されず、タイムアウトとなった場合には、ステップS408に進むものとする。また、ステップS408において、いずれかのポートについて、タイムアウトであると判断された場合には、ポート維持時間の検出を行うと判断し、ステップS409に進むものとする。また、要求パケットの送信や返信パケットの受信等の処理は、実施の形態1の具体例における説明と同様であり、その詳細な説明を省略する。この具体例では、図20で示される、要求パケットの送信と、返信パケットの受信(あるいは不受信)について、通信処理装置2のポートごとに説明するための図を用いて説明する。
まず、要求パケット送信制御部71は、ポート維持時間を検出するタイミングであると判断すると、ポートP1〜P3に対応付けて、それぞれ1分、2分、3分の待ち時間を設定する(ステップS401)。すると、要求パケット送信部11は、ポートP1〜P3から、それぞれ1分、2分、3分の待ち時間に対応する要求パケットを送信する(ステップS402)。
3個の要求パケットがサーバ装置3で受信されてから1分後に、1分の待ち時間に対応する返信パケットが送信される(ステップS204)。その返信パケットは、通信処理装置2においてアドレス変換され、情報処理装置7の返信パケット受信部12で受信され(ステップS403)、その返信パケットに含まれる待ち時間情報の示す待ち時間「1分」がポート維持時間検出部13と、要求パケット送信制御部71とに渡される。また、要求パケット送信制御部71には、その返信パケットを受信したポートP1を示す情報が渡される(ステップS404)。
返信パケットが受信されたため、要求パケット送信制御部71は、要求パケットの送信を行うと判断し(ステップS406)、それまでに送信した要求パケットに対応する待ち時間(1分、2分、3分)のうち一番長い待ち時間(3分)よりも1分長い待ち時間として、待ち時間「4分」を設定し、その待ち時間に応じた待ち時間情報を有する要求パケットを、ポートP1から送信する旨の指示を要求パケット送信部11に渡す(ステップS407)。要求パケット送信部11は、その指示に応じて、ポートP1から4分の待ち時間に対応する要求パケットを送信する(ステップS402)。その要求パケットは、通信処理装置2でアドレス変換され、通信処理装置2のポートP2を介してサーバ装置3に送信される。
同様にして、2分の待ち時間に対応する返信パケット、及び3分の待ち時間に対応する返信パケットが返信パケット受信部12によって受信され(ステップS403)、それらの返信パケットが受信されたポートP4、P7からそれぞれ、5分の待ち時間、及び6分の待ち時間に対応する要求パケットが送信される(ステップS404、S406、S407、S402)。
通信処理装置2のポート維持時間は、3分30秒であるため、4分の待ち時間に対応する返信パケットがサーバ装置3から送信されても、通信処理装置2においてアドレス変換されない。したがって、4分の待ち時間に対応する要求パケットが送信されてから4分5秒(この5秒は、要求パケット等の送信時間等を考慮するためのものである)が経過した時点で、要求パケット送信制御部71は、タイムアウトであると判断する(ステップS405)。その結果、要求パケットの送信を行わないと判断され(ステップS406)、ポート維持時間の検出を行うと判断される(ステップS408)。その後、ポート維持時間検出部13によって、それまでに受信された返信パケットに対応する待ち時間のうち、一番長い待ち時間である「3分」がポート維持時間として検出される(ステップS409)
このように、5分、及び6分の待ち時間に対応する返信パケットを受信できるかどうかを判断する前に、ポート維持時間の検出を行うため、ポート維持時間を短期間で検出することが可能となる。
[具体例2]
この具体例では、返信パケット受信部12によって返信パケットが受信されなかった場合に、要求パケット送信制御部71が、それまでに送信した要求パケットに対応する待ち時間のうち一番短い待ち時間よりも短い待ち時間に応じた待ち時間情報を有する要求パケットを、通信処理装置2の使用可能なポートを介して送信するように要求パケット送信部11を制御するものとする。具体的には、返信パケットが受信されなかった場合に、それまでに送信した要求パケットに対応する一番短い待ち時間よりも1分だけ短い待ち時間に対応する要求パケットを送信するものとする。
この具体例では、通信処理装置2のポート維持時間は4分30秒であるとする。また、ステップS406において、返信パケットが受信されず、タイムアウトとなった場合には、ステップS407に進み、返信パケットが受信された場合には、ステップS408に進むものとする。また、ステップS408において、返信パケットが1以上受信され、また、受信または不受信が決まっていない返信パケットについても、受信か不受信かが決まった場合には、ステップS409に進み、そうでない場合には、ステップS403に戻るものとする。また、要求パケットの送信や返信パケットの受信等の処理は、実施の形態1の具体例における説明と同様であり、その詳細な説明を省略する。この具体例では、図21で示される、要求パケットの送信と、返信パケットの受信(あるいは不受信)について、通信処理装置2のポートごとに説明するための図を用いて説明する。
まず、要求パケット送信制御部71は、ポート維持時間を検出するタイミングであると判断すると、ポートP1〜P3に対応付けて、それぞれ8分、7分、6分の待ち時間を設定する(ステップS401)。すると、要求パケット送信部11は、ポートP1〜P3から、それぞれ8分、7分、6分の待ち時間に対応する要求パケットを送信する(ステップS402)。
3個の要求パケットがサーバ装置3で受信されてから6分後に、6分の待ち時間に対応する返信パケットが送信される(ステップS204)。この時点では、通信処理装置2のポート維持時間(4分30秒)がすでに経過しているため、その返信パケットは、通信処理装置2においてアドレス変換されず、情報処理装置7に送信されない。したがって、3個の要求パケットが送信されてから6分5秒(この5秒は、要求パケット等の送信時間等を考慮するためのものである)が経過した時点で、要求パケット送信制御部71は、タイムアウトであると判断する(ステップS405)。
返信パケットが受信されなかったため、要求パケット送信制御部71は、要求パケットの送信を行うと判断し(ステップS406)、それまでに送信した要求パケットに対応する待ち時間(8分、7分、6分)のうち一番短い待ち時間(6分)よりも1分短い待ち時間として、待ち時間「5分」を設定し、その待ち時間に応じた待ち時間情報を有する要求パケットを、ポートP7から送信する旨の指示を要求パケット送信部11に渡す(ステップS407)。要求パケット送信部11は、その指示に応じて、ポートP7から5分の待ち時間に対応する要求パケットを送信する(ステップS402)。その要求パケットは、通信処理装置2でアドレス変換され、通信処理装置2のポートP8を介してサーバ装置3に送信される。
同様にして、7分及び8分の待ち時間に対応する返信パケットも返信パケット受信部12によって受信されず、タイムアウトとなり(ステップS405)、タイムアウトとなったポートP4、P1からそれぞれ、4分の待ち時間、及び3分の待ち時間に対応する要求パケットが送信される(ステップS404、S406、S407、S402)。
3個の要求パケットが送信されてから約11分が経過すると、サーバ装置3から3分、4分、5分の待ち時間に対応する返信パケットがそれぞれ送信される。その返信パケットのうち、3分、4分の待ち時間に対応する返信パケットは、通信処理装置2でアドレス変換され、情報処理装置7に送信される。一方、5分の待ち時間に対応する返信パケットは、ポート維持時間が経過しているため、通信処理装置2におけるアドレス変換が行われず、情報処理装置7に送信されない。したがって、3分、4分の待ち時間に対応する返信パケットは返信パケット受信部12で受信されるが(ステップS403)、5分の待ち時間に対応する返信パケットは、タイムアウトとなる(ステップS405)。
この場合には、すでに返信パケットが受信されているため、新たな要求パケットの送信を行わないと判断される(ステップS406)。また、送信した要求パケットに対応するすべての返信パケットについて、受信または不受信(タイムアウト)が決定しているため、ポート維持時間の検出を行うと判断される(ステップS408)。そして、ポート維持時間検出部13によって、それまでに受信された返信パケットに対応する待ち時間のうち、一番長い待ち時間である「4分」がポート維持時間として検出される(ステップS409)。
[具体例3]
この具体例では、具体例1と同様に、返信パケットが受信された場合に、それまでに送信した要求パケットに対応する待ち時間のうち一番長い待ち時間よりも長い待ち時間に応じた待ち時間情報を有する要求パケットを送信するものとする。ただし、この具体例では、待ち時間の変化量を段階的に変更することによって、より厳密なポート維持時間の検出を行うものとする。
すなわち、この具体例では、まず、1分単位で待ち時間を変化させることによって、ポート維持時間の範囲を1分の範囲内に絞り込む。次に、その1分の範囲を10秒単位で待ち時間を変化させることによって、ポート維持時間の範囲を10秒の範囲内に絞り込む。最後に、その10秒の範囲を1秒単位で待ち時間を変化させることによって、ポート維持時間を1秒単位で検出するものである。
この具体例では、通信処理装置2のポート維持時間が3分29秒である場合について説明する。また、ステップS406において、待ち時間の変化量が1分単位、及び10秒単位の段階では、送信すべき要求パケットをすべて送信してしまっており(例えば、3分10秒から3分50秒までの10秒単位で変化する待ち時間に対応する要求パケットをすでに送信している)、その段階での最後以外の返信パケットが受信された場合には、ステップS408に進み、その段階での最後の返信パケット(例えば、3分10秒から3分50秒までの10秒単位で変化する場合の、3分50秒に対応する返信パケット)が受信された場合、あるいは、それら以外の場合には、ステップS407に進むものとする。また、ステップS406において、待ち時間の変化量が1秒単位の段階では、送信すべき要求パケットがまだすべて送信されておらず、返信パケットが受信された場合には、ステップS407に進み、それ以外の場合には、ステップS408に進むものとする。また、ステップS408において、待ち時間の変化量が1秒単位の段階では、タイムアウトがあった場合、あるいは、その段階におけるすべての返信パケットが受信された場合には、ステップS409に進み、それら以外の場合には、ステップS403に戻るものとする。また、ステップS408において、待ち時間の変化量が1分単位、及び10秒単位の段階の場合に
は、ステップS403に戻るものとする。
また、待ち時間の変化量の各段階(1分単位、10秒単位など)において、タイムアウトがあった場合には、ステップS407において、それまでに受信した返信パケットに対応する一番長い待ち時間を、次の段階の待ち時間の変化量によって変化させるように待ち時間を設定するものとする。また、サーバ装置3において、返信パケットを送信する以前に、送信タイミング管理テーブルにおいて管理しているアドレス、ポートと同一のアドレス、ポートから、要求パケットを受信した場合には、上書きでそのレコードを更新するものとする。
また、要求パケットの送信や返信パケットの受信等の処理は、実施の形態1の具体例における説明と同様であり、その詳細な説明を省略する。この具体例では、図22〜図24で示される、要求パケットの送信と、返信パケットの受信(あるいは不受信)について、通信処理装置2のポートごとに説明するための図を用いて説明する。
まず、要求パケット送信制御部71は、ポート維持時間を検出するタイミングであると判断すると、ポートP1〜P3に対応付けて、それぞれ1分、2分、3分の待ち時間を設定する(ステップS401)。すると、要求パケット送信部11は、ポートP1〜P3から、それぞれ1分、2分、3分の待ち時間に対応する要求パケットを送信する(ステップS402)。
3個の要求パケットがサーバ装置3で受信されてから1分後に、1分の待ち時間に対応する返信パケットが送信される(ステップS204)。その返信パケットは、通信処理装置2においてアドレス変換され、情報処理装置7の返信パケット受信部12で受信され(ステップS403)、その返信パケットに含まれる待ち時間情報の示す待ち時間「1分」がポート維持時間検出部13と、要求パケット送信制御部71とに渡される。また、要求パケット送信制御部71には、その返信パケットを受信したポートP1を示す情報が渡される(ステップS404)。
返信パケットが受信されたため、要求パケット送信制御部71は、要求パケットの送信を行うと判断し(ステップS406)、それまでに送信した要求パケットに対応する待ち時間(1分、2分、3分)のうち一番長い待ち時間(3分)よりも1分長い待ち時間として、待ち時間「4分」を設定し、その待ち時間に応じた待ち時間情報を有する要求パケットを、ポートP1から送信する旨の指示を要求パケット送信部11に渡す(ステップS407)。要求パケット送信部11は、その指示に応じて、ポートP1から4分の待ち時間に対応する要求パケットを送信する(ステップS402)。その要求パケットは、通信処理装置2でアドレス変換され、通信処理装置2のポートP2を介してサーバ装置3に送信される。
同様にして、2分の待ち時間、及び3分の待ち時間に対応する返信パケットが返信パケット受信部12によってそれぞれ受信され(ステップS403)、それらの返信パケットが受信されたポートP4、P7からそれぞれ、5分の待ち時間、及び6分の待ち時間に対応する要求パケットが送信される(ステップS404、S406、S407、S402)。
通信処理装置2のポート維持時間が3分29秒であるため、4分の待ち時間に対応する返信パケットがサーバ装置3から送信されても、通信処理装置2においてアドレス変換を行うことができない。したがって、4分の待ち時間に対応する要求パケットが送信されてから4分5秒(この5秒は、要求パケット等の送信時間等を考慮するためのものである)が経過した時点で、要求パケット送信制御部71は、タイムアウトであると判断する(ス
テップS405)。ここで、この時点において返信パケット送信制御部33で管理されている送信タイミング管理テーブルは、図25(a)で示されるものであったとする。ポートP2を介して送信された要求パケットが受信されていないため、ポートP2に対応するレコードが存在していない。
この場合には、要求パケット送信制御部71は、要求パケットを送信すると判断し(ステップS406)、図23で示されるように、ポートP1〜P3に対応付けて、それぞれ3分10秒、3分20秒、3分30秒の待ち時間を設定する(ステップS407)。これらの待ち時間は、それまでに受信された返信パケットに対応する一番長い待ち時間「3分」を、次の段階の待ち時間の変化量「10秒」単位で変化させた値である。要求パケット送信部11は、ポートP1〜P3から、それぞれ3分10秒、3分20秒、3分30秒の待ち時間に対応する要求パケットを送信する(ステップS402)。
その3個の要求パケットは、サーバ装置3の要求パケット受信部31で受信される(ステップS201)。ポートP5、P8を介して送信された要求パケットが受信されたため、返信パケット送信制御部33は、上書きで送信タイミング管理テーブルを更新し、計時を開始する(ステップS202)。図25(b)は、そのようにして上書きで更新された送信タイミング管理テーブルの一例を示す図である。図25(b)で示されるように、図25(a)の2個のレコードは、図25(b)の2番目、3番目のレコードによって上書きされている。したがって、5分、及び6分の待ち時間に対応する返信パケットは、送信されないことになる。
3個の要求パケットがサーバ装置3で受信されてから3分10秒後に、返信パケットが送信され(ステップS204)、その返信パケットは、返信パケット受信部12で受信され、受信処理がなされる(ステップS403、S404)。そして、通信処理装置2のポートP2を介して、待ち時間「3分40秒」に対応する要求パケットが送信される(ステップS406、S407、S402)。同様にして、3分20秒の待ち時間に対応する返信パケットが受信され(ステップS403、S404)、待ち時間「3分50秒」に対応する要求パケットが送信される(ステップS406、S407、S402)。
通信処理装置2のポート維持時間が3分29秒であるため、3分30秒の待ち時間に対応する返信パケットがサーバ装置3から送信されても、通信処理装置2においてアドレス変換を行うことができない。したがって、3分30秒の待ち時間に対応する要求パケットが送信されてから3分35秒(この5秒は、要求パケット等の送信時間等を考慮するためのものである)が経過した時点で、要求パケット送信制御部71は、タイムアウトであると判断する(ステップS405)。
この場合には、要求パケット送信制御部71は、要求パケットを送信すると判断し(ステップS406)、図24で示されるように、ポートP1〜P3に対応付けて、それぞれ3分21秒、3分22秒、3分23秒の待ち時間を設定する(ステップS407)。これらの待ち時間は、それまでに受信された返信パケットに対応する一番長い待ち時間「3分20秒」を、次の段階の待ち時間の変化量「1秒」単位で変化させた値である。要求パケット送信部11は、ポートP1〜P3から、それぞれ3分21秒、3分22秒、3分23秒の待ち時間に対応する要求パケットを送信する(ステップS402)。
上記説明と同様にして、図24で示されるように、要求パケットが順次送信される。そして、各要求パケットに対応する返信パケットが返信パケット受信部12において受信されたものとする。なお、返信パケット受信部12が3分27秒、及び3分28秒の待ち時間に対応する返信パケットを受信した場合には、すでに、1秒単位の段階におけるすべての要求パケット(3分21秒から3分29秒までの待ち時間に対応する要求パケット)が
送信されているため、要求パケット送信制御部71は、要求パケットを送信しないと判断する(ステップS406)。また、1秒単位の段階におけるすべての要求パケットに対応する返信パケットを受信したため、ポート維持時間の検出を行うと判断される(ステップS408)。その後、ポート維持時間検出部13によって、それまでに受信された返信パケットに対応する待ち時間のうち、一番長い待ち時間である「3分29秒」がポート維持時間として検出される(ステップS409)。
なお、この具体例では、サーバ装置3において、返信パケットを送信する以前に、送信タイミング管理テーブルにおいて管理しているアドレス、ポートと同一のアドレス、ポートから、要求パケットを受信した場合には、上書きでそのレコードを更新する場合について説明したが、情報処理装置7から、送信タイミング管理テーブルをクリアする旨の情報をサーバ装置3に送信し、サーバ装置3がその情報を受信すると、その情報の送信元である通信処理装置2のアドレスを有する送信タイミング管理テーブルのレコードを削除するようにしてもよい。その後、情報処理装置7から新たな要求パケットが送信されることにより、その要求パケットに対応する新たなレコードが、送信タイミング管理テーブルに生成されることになる。
また、この具体例では、待ち時間の変化量の各段階において、ある返信パケットを受信することができずにタイムアウトとなった場合に、他の返信パケットの返信を待つことなく、次の段階の要求パケットを送信すると説明したが、これは一例であり、要求パケットに対応するすべての返信パケットを受信するか、あるいは受信できずにタイムアウトとなった後に、次の段階の要求パケットの送信を開始してもよい。
[具体例4]
この具体例では、二分探索法を用いてポート維持時間を検出する場合について説明する。ここで、二分探索法を用いてポート維持時間を検出するとは、情報処理装置1において受信できた返信パケットに対応する待ち時間と、情報処理装置1において受信できなかった返信パケットに対応する待ち時間との中央の待ち時間を、次に送信する要求パケットの待ち時間として設定することである。なお、この具体例では、通信処理装置2の複数のポートを用いてポート維持時間の検出を行うため、送信した要求パケットに対応する返信パケットを受信できるかどうかを確認する前に、新たな要求パケットを送信することも起こりえる。そのような場合には、受信できた返信パケットに対応する待ち時間と、情報処理装置1において受信できなかった返信パケットに対応する待ち時間とが明確でないことになる。その場合には、受信できた返信パケットに対応する待ち時間と、その待ち時間よりも大きく、その待ち時間に直近の、すでに送信されている要求パケットに対応する待ち時間との中央の待ち時間、あるいは受信できなかった返信パケットに対応する待ち時間と、その待ち時間よりも小さく、その待ち時間に直近の、すでに送信されている要求パケットに対応する待ち時間との中央の待ち時間を、次に送信する要求パケットの待ち時間として設定するものとする。このように二分探索法を用いた待ち時間の設定を行うことにより、情報処理装置1において受信可能な返信パケットに対応する待ち時間のうち、最大の待ち時間(ポート維持時間)を高速に探索することができる。
この具体例では、通信処理装置2のポート維持時間は7分30秒であるとする。また、要求パケットの送信や返信パケットの受信等の処理は、本実施の形態における上記各具体例の説明と同様であり、その詳細な説明を省略する。この具体例では、図26で示される、要求パケットの送信と、返信パケットの受信(あるいは不受信)について、通信処理装置2のポートごとに説明するための図を用いて説明する。
まず、4分、8分、12分の待ち時間に対応する要求パケットが送信される(ステップS401、S402)。そして、4分の待ち時間に対応する返信パケットが情報処理装置
7で受信されると(ステップS403)、次に、受信された返信パケットに対応する待ち時間(4分)と、すでに送信されている要求パケットに対応する直近の待ち時間(8分)との中央の待ち時間である6分の待ち時間に対応する要求パケットが送信される(ステップS404、S406、S407、S402)。
また、8分の待ち時間に対応する返信パケットが情報処理装置7で受信されず、タイムアウトとなると(ステップS405)、次に、受信されなかった返信パケットに対応する待ち時間(8分)と、すでに送信されている要求パケットに対応する直近の待ち時間(6分)との中央の待ち時間である7分の待ち時間に対応する要求パケットが送信される(ステップS404、S406、S407、S402)。
その後、7分の待ち時間に対応する返信パケットが情報処理装置7において受信され(ステップS403)、通信処理装置2のポート維持時間が7分であると検出される(ステップS404〜S409)。
なお、この具体例では、二分探索法として、情報処理装置1において受信できた返信パケットに対応する待ち時間と、情報処理装置1において受信できなかった返信パケットに対応する待ち時間との中央の待ち時間に対応する要求パケットを送信する場合について説明したが、受信できた返信パケットに対応する待ち時間と、受信できなかった返信パケットに対応する待ち時間との間の待ち時間に対応する要求パケットを送信してもよい。受信できた、あるいは受信できなかった返信パケットに対応する待ち時間と、その待ち時間に直近の、すでに送信されている要求パケットに対応する待ち時間と関係においても同様である。例えば、受信されなかった返信パケットに対応する待ち時間(8分)と、すでに送信されている要求パケットに対応する直近の待ち時間(6分)との間の6分30秒に対応する要求パケットを送信するようにしてもよい。
以上のように、本実施の形態による情報処理システムによれば、要求パケットを、通信処理装置2の複数のポートを介して送信することにより、実施の形態1と同様に、通信処理装置2のポート維持時間を検出することができる。また、返信パケットを受信したかどうかに基づいて、要求パケットを送信するかどうかを決定することができるため、ポート維持時間の検出に関して、不必要な要求パケットを送信すること(例えば、1分30秒の待ち時間に対応する返信パケットを受信できていないにもかかわらず、その返信パケットがタイムアウトとなった後に2分の待ち時間を示す待ち時間情報を有する要求パケットを送信すること)を回避することができる。
また、要求パケットに含まれる待ち時間情報を変化させる幅などを適切に設定することにより、必要十分な範囲において通信処理装置2のポート維持時間の検出を行うことができる。例えば、1分単位でのポート維持時間を検出すればいい場合には、1分間隔の待ち時間に対応する要求パケットを送信することにより、1分単位でのポート維持時間を検出することができ、1秒単位でのポート維持時間を検出しなければならない場合には、1秒間隔の待ち時間に対応する要求パケットを送信することにより、1秒単位でのポート維持時間を検出することができる。また、具体例3で説明したように、待ち時間の変化量の幅を段階的に切り替えていくことにより、はじめから細かく待ち時間を変化させていく場合に比べて、より短期間でポート維持時間を検出することが可能となる。
なお、本実施の形態の上記各具体例において、返信パケットの受信の有無に基づいて要求パケットの送信を制御するいくつかの具体的なアルゴリズムについて説明したが、これらは一例であって、返信パケットの受信の有無に基づいて要求パケットの送信を制御するのであれば、その制御にどのようなアルゴリズムを用いてもよい。
(実施の形態4)
本発明の実施の形態4による情報処理システムについて、図面を参照しながら説明する。本実施の形態による情報処理システムでは、要求パケット、及び返信パケットの送信時間を考慮してポート維持時間の検出を行うものである。
図27は、本実施の形態による情報処理システムの構成を示すブロック図である。図27において、本実施の形態による情報処理システムは、情報処理装置8と、通信処理装置2と、サーバ装置3とを備える。通信処理装置2、サーバ装置3は実施の形態3において説明したものと同様のものであり、それらの説明を省略する。情報処理装置8は、実施の形態3における情報処理装置7に対応するものであるが、本実施の形態では、情報処理装置8は、要求パケット及び返信パケットの送信時間を考慮してポート維持時間の検出を行う。
情報処理装置8は、要求パケット送信部11と、返信パケット受信部12と、要求パケット送信制御部71と、ポート維持時間検出部81と、パケット往復時間測定部82とを備える。なお、要求パケット送信部11、返信パケット受信部12、要求パケット送信制御部71に関する構成及び動作は、ポート維持時間の検出が要求パケット及び返信パケットの送信時間を考慮して行われる以外、実施の形態3におけるものと同様のものであり、その説明を省略する。
ポート維持時間検出部81は、情報処理装置8と、サーバ装置3との間のパケットの往復時間に基づいて、ポート維持時間の検出を行う。それ以外の処理は、実施の形態3によるポート維持時間検出部13と同様であり、その説明を省略する。
パケット往復時間測定部82は、返信パケットの即時の送信を要求する要求パケットを要求パケット送信部11に送信させ、その要求パケットの送信から、その要求パケットに応じて送信された返信パケットの返信パケット受信部12による受信までの時間であるパケット往復時間を測定する。パケット往復時間測定部82によって測定されたパケット往復時間は、前述のように、ポート維持時間の検出において用いられる。
次に、本実施の形態による情報処理装置8の動作について、図28のフローチャートを用いて説明する。
(ステップS501)パケット往復時間測定部82は、パケット往復時間を測定するための要求パケットを送信するように要求パケット送信部11を制御する。そして、要求パケット送信部11は、このパケット往復時間測定部82による制御に応じて、要求パケットを送信する。ここで、パケット往復時間を測定するための要求パケットとは、返信パケットの即時の送信を要求する要求パケットであり、例えば、待ち時間「0秒」を示す待ち時間情報を有する要求パケットである。なお、パケット往復時間測定部82は、要求パケットが送信されてから、パケット往復時間を測定するための計時を開始する。
(ステップS502)返信パケット受信部12は、ステップS501で送信された要求パケットに対応してサーバ装置3から送信された返信パケットを受信したかどうか判断する。そして、受信した場合には、受信した旨をパケット往復時間測定部82に伝えてステップS503に進み、そうでない場合には、受信するまでステップS502の処理を繰り返す。
(ステップS503)パケット往復時間測定部82は、ステップS502において返信パケットが受信されると、ステップS501において開始した計時をストップし、その時の計時の値(すなわち、要求パケットの送信から返信パケットの受信までの時間)をパケット往復時間とする。
(ステップS504)情報処理装置8は、パケット往復時間測定部82によって測定されたパケット往復時間を用いて、ポート維持時間の検出を行う。このポート維持時間の検出の処理は、ポート維持時間検出部81によるポート維持時間の検出処理(ステップS409)において、パケット往復時間を考慮したポート維持時間の検出がなされる以外、実施の形態3における図19で示されるフローチャートの処理と同様であり、その説明を省略する。
なお、図28のフローチャートでは、ポート維持時間の検出(ステップS504)の処理よりも以前に、パケット往復時間を測定する場合について説明したが、このパケット往復時間の測定は、図19のフローチャートのステップS409の処理よりも以前に行われるのであれば、その測定のタイミングを問わない。例えば、「0秒」以外の待ち時間を示す待ち時間情報を有する要求パケットの送信の後に、パケット往復時間の測定を行ってもよい。
次に、本実施の形態による情報処理装置8の動作について、具体例を用いて説明する。
パケット往復時間測定部82は、「0秒」の待ち時間を示す待ち時間情報を有する要求パケットをサーバ装置3に送信するように要求パケット送信部11に指示を渡す。すると、要求パケット送信部11は、指示された待ち時間情報を有する要求パケットを、通信処理装置2を介してサーバ装置3に送信する(ステップS501)。パケット往復時間測定部82は、その要求パケットが送信されたタイミングで、タイマをスタートさせ、計時を開始する。
送信された要求パケットは、実施の形態3の具体例における説明と同様にしてサーバ装置3に送信され、要求パケット受信部31で受信される(ステップS201)。返信パケット送信制御部33は、受信された要求パケットに対応する待ち時間が「0秒」であるため、即時の返信を行うと判断し(ステップS202、S203)、返信パケット送信部32に、要求パケットの送信元である通信処理装置2に返信パケットを送信する旨の指示を渡す。その指示に応じて、返信パケット送信部32は、ペイロードに待ち時間「0秒」を示す待ち時間情報を有する返信パケットを通信処理装置2に送信する(ステップS204)。その返信パケットは、通信処理装置2においてアドレス変換され、情報処理装置8に送信される。そして、返信パケット受信部12は、その返信パケットを受信し(ステップS502)、返信パケットを受信した旨をパケット往復時間測定部82に渡す。パケット往復時間測定部82は、要求パケットの送信時にスタートさせたタイマをストップさせ、そのタイマの値をパケット往復時間とする(ステップS503)。ここでは、パケット往復時間が「1秒」であると測定されたものとする。パケット往復時間測定部82は、その測定したパケット往復時間「1秒」を、ポート維持時間検出部81に渡す。
この後、情報処理装置8は、実施の形態3の具体例3と同様にして、要求パケットを送信し、返信パケットの受信を行ったとする。すなわち、情報処理装置8の返信パケット受信部12によって受信された返信パケットに対応する待ち時間のうち、一番長い待ち時間が3分29秒であったとする。すると、ポート維持時間検出部81は、その待ち時間「3分29秒」にパケット往復時間「1秒」を加算した「3分30秒」を、通信処理装置2のポート維持時間として検出する(ステップS409)。
ここで、図29を用いて通信処理装置2のポート維持時間が、返信パケット受信部12で受信された返信パケットに対応する待ち時間のうち、一番長い待ち時間と、パケット往復時間とを加算した時間になることについて説明する。図29は、要求パケットの送信から、返信パケットの受信までの時間を示す図である。なお、図29において、情報処理装置8による要求パケットの送信から、その要求パケットが通信処理装置2を通過するまで
の時間、及び返信パケットが通信処理装置2を通過してから、その返信パケットが情報処理装置8で受信されるまでの時間は、無視可能なぐらい小さいものとしている。
図29において、要求パケットが送信され、通信処理装置2を通過してから、サーバ装置3において要求パケットが受信されるまでの時間を「時間A」とする。サーバ装置3が要求パケットを受信してから、要求パケットに対応する待ち時間だけ経過した時点で返信パケットを送信する場合には、サーバ装置3による要求パケットの受信から返信パケットの送信までが待ち時間となる。また、返信パケットが送信されてから、その返信パケットが通信処理装置2を通過し、情報処理装置8で受信されるまでの時間を「時間B」とする。すると、図29で示される場合には、通信処理装置2のポートP2は、「待ち時間+時間A+時間B」の期間だけ維持されていたこととなる。ここで、時間Aと時間Bとを加算したものがパケット往復時間であるので、受信できた返信パケットに対応する一番長い待ち時間にパケット往復時間を加算した時間がポート維持時間となる。
以上のように、本実施の形態による情報処理システムでは、通信処理装置2と、サーバ装置3との間におけるパケットの往復時間(実際に測定しているのは、情報処理装置8と、サーバ装置3との間のパケットの往復時間)を考慮してポート維持時間を検出することができるため、より厳密なポート維持時間を検出することができる。
なお、本実施の形態では、ポート維持時間検出部81によるポート維持時間の検出処理時にパケット往復時間を考慮する場合について説明したが、これは一例であって、測定されたパケット往復時間に基づいて、ポート維持時間が検出されればよい。すなわち、ポート維持時間を検出するいずれかの過程においてパケット往復時間が用いられればよく、例えば、送信する要求パケットに含まれる待ち時間情報を、パケット往復時間を用いて変更してもよく、サーバ装置3において、パケット往復時間を用いて返信パケットを送信するタイミングを変更してもよい。例えば、30秒の待ち時間を示す待ち時間情報を有する要求パケットを送信する場合に、その待ち時間から、パケット往復時間(1秒とする)を引いた29秒の待ち時間を示す待ち時間情報を有する要求パケットを送信し、その要求パケットに対応して送信された返信パケットを受信できた場合に、その返信パケットに対応する待ち時間が30秒であるとして、ポート維持時間の検出を行ってもよい。
また、本実施の形態では、実施の形態3による情報処理システムにおいてパケット往復時間を考慮したポート維持時間の検出を行う場合について説明したが、実施の形態1及び実施の形態2による情報処理システムにおいてパケット往復時間を考慮したポート維持時間の検出を行ってもよい。ここで、実施の形態2による情報システムにおいて、パケット往復時間を考慮する場合に、例えば、図15で示される場合のように、ポート維持時間検出部51において、返信パケットに含まれる待ち時間情報の示す待ち時間の差をとる場合には、すでにパケット往復時間が互いに相殺されていることになる。したがって、図15の例の場合には、1分、2分、5分の待ち時間に対応する返信パケットについてのみ、パケット往復時間を考慮すればよいことになる。実施の形態2の他の具体例についても同様であり、パケット往復時間を考慮しなければならない場合にのみ、その考慮を行えばよい。
また、本実施の形態では、ポート維持時間の検出と、パケット往復時間の測定とを同一の装置で行う場合について説明したが、両者を異なった装置において行ってもよい。そして、一方の装置で検出されたパケット往復時間を用いて、他方の装置においてポート維持時間の検出を行ってもよい。
なお、上記各実施の形態では、要求パケットによって要求されたタイミングに応じて、サーバ装置から返信パケットが送信される場合について説明したが、返信パケット送信制
御部は、要求パケット受信部が要求パケットを受信すると、あらかじめ決められたタイミングで返信パケットを送信するように返信パケット送信部を制御するものであってもよい。すなわち、返信パケットを送信するタイミングがあらかじめサーバ装置の返信パケット送信制御部に設定されており、情報処理装置から送信された複数の要求パケットをサーバ装置が受信すると、あらかじめ設定されているタイミング(例えば、要求パケットを受信してから30秒、1分、1分30秒、2分のタイミングなど)で返信パケットを送信するようにしてもよい。
具体的には、図15で示されるように、3つの要求パケットが受信されると(ただし、この場合の要求パケットには、待ち時間情報のような情報が含まれていない)、返信パケット送信制御部は、その時点から計時を開始し、あらかじめ決められている待ち時間(1分、2分、5分など)が経過する時点において、返信パケットを送信するように制御する。この場合にも、返信パケットは、各要求パケットの通過した、通信処理装置2の複数のポートに対して送信されるものとする。また、返信パケットには、待ち時間情報や、時間間隔情報等が含まれていてもよい。
また、上記各実施の形態では、図6で示されるように、通信処理装置2の3個のポートを介して、複数の要求パケットを送信する場合について説明したが、通信処理装置2の2個、あるいは4個以上のポートを介して要求パケットを送信してもよい。なお、複数の要求パケットを、通信処理装置2の複数のポートを介して送信するとは、一度に用いる通信処理装置2のポートが2以上であるということである。具体的には、上記各実施の形態で説明したように、要求パケットを始めて送信する場合に、3個の要求パケットを同時に送信してもよく、あるいは、所定の時間間隔をおいて送信してもよい。後者の場合であっても、要求パケットが送信されてから、その要求パケットに対応する返信パケットが通信処理装置2に送信されるまでの期間について、その少なくとも2つの期間の重なる時期が存在するものとする。また、上記各実施の形態における具体例では、通信処理装置2のポートP2、P5、P8を繰り返し用いる場合について説明したが、要求パケットを送信するごとに、その要求パケットの通過する通信処理装置2のポートを変更してもよい。
また、上記各実施の形態において、要求パケットと返信パケットとがUDPのパケットである場合について説明したが、要求パケットと返信パケットとはTCPのパケットであってもよく、ポート維持時間の検出が可能なパケットであれば、それら以外のパケットであってもよい。
また、上記各実施の形態において、返信パケットの送信タイミングを、タイマを用いて計時する場合について説明したが、タイマに代えて、例えば、時計やクロック信号等を用いてもよく、その計時の手段は問わない。
また、上記各実施の形態において、図7等で示される送信タイミング管理テーブルを用いて、返信パケットの送信タイミングを管理する場合について説明したが、これは一例であって、その他の方法によって返信パケットの送信タイミングを管理してもよい。例えば、図30(a)で示されるように、要求パケットの送信元(通信処理装置2)のアドレスとポートに、要求パケットを受信した時刻(ここでは、10時15分23秒)と、返信パケットを送信するまでの待ち時間とを対応付けている送信タイミング管理テーブルを用いてもよい。この場合には、返信パケット送信制御部33が時計を参照することにより、要求パケットが受信された時刻を受信時刻として送信タイミング管理テーブルに登録し、時計の示す時刻が、受信時刻から待ち時間だけ経過した時点で、返信パケットを送信するように返信パケット送信部32を制御するものとする。なお、ここでは、返信パケット送信制御部33が時計を参照する場合について説明したが、時計に代えてタイマを用いてもよい。具体的には、図30(b)で示されるように、1回目の要求パケットが受信された時
点においてタイマをスタートさせ、図30(a)の送信タイミング管理テーブルにおける受信時刻に代えて、要求パケットを受信した時点におけるタイマの値を用いるようにしてもよい。この場合には、計時しているタイマの値が、送信タイミング管理テーブルの各レコードで保持されている受信時のタイマの値に待ち時間だけ加算した値となったときに、返信パケットを送信するタイミングであると判断されることになる。なお、返信パケットの送信を要求する要求パケットの通過した通信処理装置2のポートに対して返信パケットを、要求パケットの指定する送信タイミングで送信することができるのであれば、上記説明以外のテーブル、あるいは上記説明以外の方法を用いることによって、返信パケットの送信を制御してもよい。
また、上記各実施の形態では、要求パケット、返信パケットのペイロードに待ち時間情報等の情報が含まれている場合について説明したが、それらのパケットの構成は、上記説明に限定されるものではなく、その他の構成であってもよい。また、サーバ装置と情報処理装置との間であらかじめ何らかの取り決めがなされている場合などには、要求パケット、返信パケットのペイロードには、意味のある情報が含まれていなくてもよい(すなわち、ダミーパケットであってもよい)。ここで、サーバ装置と、情報処理装置との間でなされる取り決めの一例としては、例えば、サーバ装置が1つ目の要求パケットを受信した場合には、30秒後に返信パケットを送信し、2つ目の要求パケットを受信した場合には、1分後に返信パケットを送信し、3つ目の要求パケットを受信した場合には、1分30秒後に返信パケットを送信する、といったものである。
また、上記各実施の形態では、通信処理装置を1つだけ介して通信回線4に接続される場合について説明したが、複数の通信処理装置を介して通信回線4に接続されてもよい(すなわち、多段接続の通信処理装置が構成されていてもよい)。この場合には、その多段接続の通信処理装置のうち、一番短いポート維持時間が検出されることになる。
また、上記各実施の形態では、通信処理装置2がNATの機能を有するものである(すなわち、アドレス変換を行う)と説明したが、通信処理装置2は、NATの機能に代えて、あるいはNATの機能と共にパケットフィルタリングのファイアウォール(Firewall)の機能を有するものであってもよい。ここで、パケットフィルタリングとは、例えば、前述の受信フィルタルールに基づいた受信パケットの選択を行うものである。そのようなファイアウォールの機能を有する通信処理装置2について、上記各実施の形態による方法によって、そのポート維持時間を検出することができる。ここで、通信処理装置2がファイアウォール機能を有するものである場合のポート維持時間とは、その通信処理装置2のあるポートを最後のパケットが通過してから所定の時間が経過した後に、WAN側からそのポートに送信されたパケットが通信処理装置2のLAN側に送信されない場合における、その所定の時間のことである。
また、上記各実施の形態において、通信処理装置2の複数のポートを介して要求パケットを送信するために、図6で示されるように、情報処理装置1の複数のポートから要求パケットを送信する場合について説明したが、通信処理装置2の種類によっては、情報処理装置1の一つのポートから要求パケットを送信してもよい。例えば、要求パケットの送信先のポートP3、P6、P9が異なっている場合には、情報処理装置1の一つのポートから要求パケットが送信されたとしても、通信処理装置2において、送信先のポートごとに別のポートが割り当てられる場合がある(このようなポート割り当てルールを、一般にポートセンシティブという)。そのような場合には、要求パケットを送信する情報処理装置1のポートが1個であってもよい。
また、上記各実施の形態において、UDPの要求パケット、返信パケットを送信する場合には、パケットロスを考慮して(UDPはコネクションレス型の通信であるため、パケ
ットロスの発生する可能性がある)、同一内容の要求パケット、返信パケットを、複数同時に送信するようにしてもよい。
また、上記各実施の形態では、サーバ装置をIPアドレスによって特定する場合について説明したが、サーバ装置をドメイン名(例えば、server.pana.netなど)によって特定してもよい。この場合には、そのドメイン名がDNSサーバを用いて、IPアドレスに変換されることにより、サーバ装置を特定することができる。
また、上記各実施の形態において、各処理(各機能)は、単一の装置(システム)によって集中処理されることによって実現されてもよく、あるいは、複数の装置によって分散処理されることによって実現されてもよい。
また、上記各実施の形態において、各構成要素は専用のハードウェアにより構成されてもよく、あるいは、ソフトウェアにより実現可能な構成要素については、プログラムを実行することによって実現されてもよい。例えば、ハードディスクや半導体メモリ等の記録媒体に記録されたソフトウェア・プログラムをCPU等のプログラム実行部が読み出して実行することによって、各構成要素が実現され得る。なお、上記各実施の形態における情報処理装置を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、コンピュータに、情報処理装置と、サーバ装置と、前記情報処理装置と前記サーバ装置との間の通信に関する処理を行う通信処理装置とを備えた情報処理システムを構成する前記情報処理装置における処理を実行させるためのプログラムであって、前記サーバ装置から前記通信処理装置を介して前記情報処理装置に送信される返信パケットの送信を要求するパケットである複数の要求パケットを、前記通信処理装置の複数のポートを介して送信する要求パケット送信ステップと、前記サーバ装置から前記通信処理装置を介して送信された返信パケットを受信する返信パケット受信ステップと、前記返信パケット受信ステップで受信した返信パケットに基づいて、前記通信処理装置のポート維持時間を検出するポート維持時間検出ステップと、を実行させるためのものである。
また、このプログラムでは、前記要求パケットが、前記返信パケットの送信までの待ち時間に関する情報である待ち時間情報を有しており、前記要求パケット送信ステップでは、返信パケットの受信の有無に基づいて、異なった待ち時間に応じた待ち時間情報をそれぞれ有する複数の要求パケットを、前記通信処理装置の複数のポートを介してそれぞれ送信し、前記ポート維持時間検出ステップでは、前記返信パケット受信ステップで受信された返信パケットに対応する待ち時間のうち、一番長い待ち時間に基づいて、前記ポート維持時間を検出してもよい。
また、このプログラムでは、コンピュータに、前記要求パケット送信ステップにおける、前記返信パケットの即時の送信を要求する要求パケットの送信から、当該要求パケットに応じて送信された返信パケットの前記返信パケット受信ステップにおける受信までの時間であるパケット往復時間を測定するパケット往復時間検出ステップをさらに実行させ、前記パケット往復時間に基づいて、前記ポート維持時間が検出されてもよい。
また、上記各実施の形態におけるサーバ装置を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、コンピュータに、情報処理装置と、サーバ装置と、前記情報処理装置と前記サーバ装置との間の通信に関する処理を行う通信処理装置とを備えた情報処理システムを構成する前記サーバ装置における処理を実行させるためのプログラムであって、前記情報処理装置から前記通信処理装置の複数のポートを介して送信された、前記サーバ装置から前記通信処理装置を介して前記情報処理装置に送信される返信パケットの送信を要求するパケットである複数の要求パケットを受信する要求パケット受信ステップと、前記要求パケット受信ステップで受信した要求パケットに基づい
て、前記返信パケットを、当該返信パケットの送信を要求した要求パケットの通過した前記通信処理装置のポートに送信する返信パケット送信ステップと、を実行させるためのものである。
また、このプログラムでは、前記要求パケットが、前記返信パケットの送信までの待ち時間に関する情報である待ち時間情報を有しており、前記返信パケット送信ステップでは、前記要求パケットに含まれる待ち時間情報に基づいて、前記返信パケットを送信してもよい。
また、このプログラムでは、前記要求パケット受信ステップにおいて要求パケットが受信されると、前記返信パケット送信ステップにおいてあらかじめ決められたタイミングで前記返信パケットを送信してもよい。
なお、上記プログラムにおいて、情報を送信する送信ステップや、情報を受信する受信ステップなどでは、ハードウェアによって行われる処理、例えば、送信ステップにおけるモデムやインターフェースカードなどで行われる処理(ハードウェアでしか行われない処理)は含まれない。
また、このプログラムは、サーバなどからダウンロードされることによって実行されてもよく、所定の記録媒体(例えば、CD−ROMなどの光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなど)に記録されたプログラムが読み出されることによって実行されてもよい。
また、このプログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、あるいは分散処理を行ってもよい。
また、本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。
以上より、本発明による情報処理システム等は、通信処理装置のポート維持時間を検出することができ、通信処理装置を介してサーバ装置等にパケットを送信する情報処理装置を備えた情報処理システム等として有用である。
本発明の実施の形態1による情報処理システムの構成を示すブロック図 同実施の形態による情報処理装置の動作を示すフローチャート 同実施の形態による情報処理装置の動作を示すフローチャート 同実施の形態によるサーバ装置の動作を示すフローチャート 同実施の形態における要求パケット及び返信パケットの構成を示す図 同実施の形態における要求パケット及び返信パケットの送受信を説明するための図 同実施の形態における送信タイミング管理テーブルの一例を示す図 同実施の形態における要求パケットの送信、及び返信パケットの受信を説明するための図 同実施の形態における要求パケットの送信、及び返信パケットの受信を説明するための図 同実施の形態における要求パケットの送信、及び返信パケットの受信を説明するための図 本発明の実施の形態2による情報処理システムの構成を示すブロック図 同実施の形態による情報処理装置の動作を示すフローチャート 同実施の形態における要求パケット及び返信パケットの構成を示す図 同実施の形態における送信タイミング管理テーブルの一例を示す図 同実施の形態における要求パケットの送信、及び返信パケットの受信を説明するための図 同実施の形態における要求パケット及び返信パケットの構成を示す図 同実施の形態における要求パケットの送信、及び返信パケットの受信を説明するための図 本発明の実施の形態3による情報処理システムの構成を示すブロック図 同実施の形態による情報処理装置の動作を示すフローチャート 同実施の形態における要求パケットの送信、及び返信パケットの受信を説明するための図 同実施の形態における要求パケットの送信、及び返信パケットの受信を説明するための図 同実施の形態における要求パケットの送信、及び返信パケットの受信を説明するための図 同実施の形態における要求パケットの送信、及び返信パケットの受信を説明するための図 同実施の形態における要求パケットの送信、及び返信パケットの受信を説明するための図 同実施の形態における送信タイミング管理テーブルの一例を示す図 同実施の形態における要求パケットの送信、及び返信パケットの受信を説明するための図 本発明の実施の形態4による情報処理システムの構成を示すブロック図 同実施の形態による情報処理装置の動作を示すフローチャート 同実施の形態におけるパケット往復時間とポート維持時間との関係について説明するための図 他の形態における送信タイミング管理テーブルの一例を示す図
符号の説明
1、5、7、8 情報処理装置
2 通信処理装置
3、6 サーバ装置
11 要求パケット送信部
12 返信パケット受信部
13、51、81 ポート維持時間検出部
31 要求パケット受信部
32 返信パケット送信部
33、61 返信パケット送信制御部
71 要求パケット送信制御部
82 パケット往復時間測定部

Claims (29)

  1. 情報処理装置と、サーバ装置と、前記情報処理装置と前記サーバ装置との間の通信に関する処理を行う通信処理装置とを備えた情報処理システムであって、
    前記情報処理装置は、
    前記サーバ装置から前記通信処理装置を介して前記情報処理装置に送信される返信パケットの送信を要求するパケットである複数の要求パケットを、前記通信処理装置の複数のポートを介して送信する要求パケット送信部と、
    前記サーバ装置から前記通信処理装置を介して送信された返信パケットを受信する返信パケット受信部と、
    前記返信パケット受信部が受信した返信パケットに基づいて、前記通信処理装置のポート維持時間を検出するポート維持時間検出部と、を備え、
    前記サーバ装置は、
    前記複数の要求パケットを受信する要求パケット受信部と、
    前記返信パケットを、当該返信パケットの送信を要求した要求パケットの通過した前記通信処理装置のポートに送信する返信パケット送信部と、
    前記要求パケット受信部が受信した要求パケットに基づいて、前記返信パケット送信部による返信パケットの送信を制御する返信パケット送信制御部と、を備えた、情報処理システム。
  2. 前記要求パケットは、前記返信パケットの送信までの待ち時間に関する情報である待ち時間情報を有しており、
    前記要求パケット送信部は、異なった待ち時間に応じた待ち時間情報をそれぞれ有する複数の要求パケットを、前記通信処理装置の複数のポートを介して送信し、
    前記返信パケット送信制御部は、前記要求パケットに含まれる待ち時間情報に基づいて、前記返信パケットの送信を制御し、
    前記ポート維持時間検出部は、前記返信パケット受信部によって受信された返信パケットに対応する待ち時間のうち、一番長い待ち時間に基づいて、前記ポート維持時間を検出する、請求項1記載の情報処理システム。
  3. 前記返信パケット送信制御部は、前記要求パケット受信部が前記要求パケットを受信してから、前記要求パケットに含まれる待ち時間情報に応じた待ち時間が経過した時に、前記返信パケットを送信するように前記返信パケット送信部を制御する、請求項2記載の情報処理システム。
  4. 前記要求パケット送信部は、前記通信処理装置の1以上のポートについて、あらかじめ決められている待ち時間情報を有する複数の要求パケットを、各要求パケットが有する待ち時間情報に対応する時間間隔をあけて送信する、請求項2または3記載の情報処理システム。
  5. 前記要求パケット送信部は、初回の要求パケットの送信からポート維持時間が検出されるまでの時間が最短となるように、前記通信処理装置の各ポートを介して複数の要求パケットを送信する、請求項4記載の情報処理システム。
  6. 前記要求パケットが有する待ち時間情報に応じた待ち時間のポートごとの合計が等しくなるように、前記待ち時間情報が決められている、請求項4記載の情報処理システム。
  7. 前記複数の要求パケットには、複数の返信パケットを送信する旨の指示を含む要求パケットが含まれており、
    前記返信パケット送信制御部は、前記要求パケットの指示に基づいて、複数の返信パケッ
    トを送信するように前記返信パケット送信部を制御する、請求項1記載の情報処理システム。
  8. 前記複数の返信パケットを送信する旨の指示を含む要求パケットは、前記返信パケットの送信までの待ち時間に関する情報である待ち時間情報を2以上有しており、
    前記返信パケット送信制御部は、前記要求パケットに含まれる2以上の待ち時間情報に基づいて、前記返信パケットの送信を制御し、
    前記ポート維持時間検出部は、前記返信パケット受信部によって受信された返信パケットの送信間隔のうち、一番長い時間に基づいて、前記ポート維持時間を検出する、請求項7記載の情報処理システム。
  9. 前記要求パケットは、前記返信パケットの送信までの待ち時間に関する情報である待ち時間情報を有しており、
    前記要求パケット送信部は、異なった待ち時間に応じた待ち時間情報をそれぞれ有する複数の要求パケットを、前記通信処理装置の複数のポートを介してそれぞれ送信し、
    前記返信パケット送信制御部は、前記要求パケットに含まれる待ち時間情報に基づいて、前記返信パケットの送信を制御し、
    前記情報処理装置は、前記返信パケット受信部による返信パケットの受信の有無に基づいて、前記要求パケット送信部による要求パケットの送信を制御する要求パケット送信制御部をさらに備え、
    前記ポート維持時間検出部は、前記返信パケット受信部によって受信された返信パケットに対応する待ち時間のうち、一番長い待ち時間に基づいて、前記ポート維持時間を検出する、請求項1記載の情報処理システム。
  10. 前記返信パケット送信制御部は、前記要求パケット受信部が前記要求パケットを受信してから、前記要求パケットに含まれる待ち時間情報に応じた待ち時間が経過した時に、前記返信パケットを送信するように前記返信パケット送信部を制御する、請求項9記載の情報処理システム。
  11. 前記要求パケット送信制御部は、前記返信パケット受信部が返信パケットを受信した場合に、それまでに送信した要求パケットに対応する待ち時間のうち一番長い待ち時間よりも長い待ち時間に応じた待ち時間情報を有する要求パケットを、前記通信処理装置の使用可能なポートを介して送信するように前記要求パケット送信部を制御する、請求項9または10記載の情報処理システム。
  12. 前記要求パケット送信制御部は、送信された要求パケットに対応する返信パケットを前記返信パケット受信部が受信しなかった場合に、それまでに送信した要求パケットに対応する待ち時間のうち一番短い待ち時間よりも短い待ち時間に応じた待ち時間情報を有する要求パケットを、前記通信処理装置の使用可能なポートを介して送信するように前記要求パケット送信部を制御する、請求項9または10記載の情報処理システム。
  13. 前記返信パケット送信制御部は、前記要求パケット受信部が要求パケットを受信すると、あらかじめ決められたタイミングで返信パケットを送信するように前記返信パケット送信部を制御する、請求項1記載の情報処理システム。
  14. 前記返信パケットの即時の送信を要求する要求パケットを前記要求パケット送信部に送信させ、当該要求パケットの送信から、当該要求パケットに応じて送信された返信パケットの前記返信パケット受信部による受信までの時間であるパケット往復時間を測定するパケット往復時間検出部をさらに備え、
    前記パケット往復時間に基づいて、前記ポート維持時間が検出される、請求項1から13
    のいずれか記載の情報処理システム。
  15. 要求パケットが通過する前記通信処理装置のポートは、当該ポートを初回の要求パケットが通過する時に、前記通信処理装置において新たに割り当てられるものである、請求項1から14のいずれか記載の情報処理システム。
  16. 請求項1から15のいずれか記載の情報処理システムを構成する情報処理装置。
  17. 請求項1から15のいずれか記載の情報処理システムを構成するサーバ装置。
  18. 情報処理装置と、サーバ装置と、前記情報処理装置と前記サーバ装置との間の通信に関する処理を行う通信処理装置とを備えた情報処理システムを構成する前記情報処理装置において用いられる情報処理方法であって、
    前記サーバ装置から前記通信処理装置を介して前記情報処理装置に送信される返信パケットの送信を要求するパケットである複数の要求パケットを、前記通信処理装置の複数のポートを介して送信する要求パケット送信ステップと、
    前記サーバ装置から前記通信処理装置を介して送信された返信パケットを受信する返信パケット受信ステップと、
    前記返信パケット受信ステップで受信した返信パケットに基づいて、前記通信処理装置のポート維持時間を検出するポート維持時間検出ステップと、を備えた情報処理方法。
  19. 前記要求パケットは、前記返信パケットの送信までの待ち時間に関する情報である待ち時間情報を有しており、
    前記要求パケット送信ステップでは、返信パケットの受信の有無に基づいて、異なった待ち時間に応じた待ち時間情報をそれぞれ有する複数の要求パケットを、前記通信処理装置の複数のポートを介してそれぞれ送信し、
    前記ポート維持時間検出ステップでは、前記返信パケット受信ステップで受信された返信パケットに対応する待ち時間のうち、一番長い待ち時間に基づいて、前記ポート維持時間を検出する、請求項18記載の情報処理方法。
  20. 前記要求パケット送信ステップにおける、前記返信パケットの即時の送信を要求する要求パケットの送信から、当該要求パケットに応じて送信された返信パケットの前記返信パケット受信ステップにおける受信までの時間であるパケット往復時間を測定するパケット往復時間検出ステップをさらに備え、
    前記パケット往復時間に基づいて、前記ポート維持時間が検出される、請求項18または19記載の情報処理方法。
  21. 情報処理装置と、サーバ装置と、前記情報処理装置と前記サーバ装置との間の通信に関する処理を行う通信処理装置とを備えた情報処理システムを構成する前記サーバ装置において用いられる情報処理方法であって、
    前記情報処理装置から前記通信処理装置の複数のポートを介して送信された、前記サーバ装置から前記通信処理装置を介して前記情報処理装置に送信される返信パケットの送信を要求するパケットである複数の要求パケットを受信する要求パケット受信ステップと、
    前記要求パケット受信ステップで受信した要求パケットに基づいて、前記返信パケットを、当該返信パケットの送信を要求した要求パケットの通過した前記通信処理装置のポートに送信する返信パケット送信ステップと、を備えた情報処理方法。
  22. 前記要求パケットは、前記返信パケットの送信までの待ち時間に関する情報である待ち時間情報を有しており、
    前記返信パケット送信ステップでは、前記要求パケットに含まれる待ち時間情報に基づい
    て、前記返信パケットを送信する、請求項21記載の情報処理方法。
  23. 前記返信パケット送信ステップでは、前記要求パケット受信ステップにおいて要求パケットが受信されると、あらかじめ決められたタイミングで前記返信パケットを送信する、請求項21記載の情報処理方法。
  24. コンピュータに、
    情報処理装置と、サーバ装置と、前記情報処理装置と前記サーバ装置との間の通信に関する処理を行う通信処理装置とを備えた情報処理システムを構成する前記情報処理装置における処理を実行させるためのプログラムであって、
    前記サーバ装置から前記通信処理装置を介して前記情報処理装置に送信される返信パケットの送信を要求するパケットである複数の要求パケットを、前記通信処理装置の複数のポートを介して送信する要求パケット送信ステップと、
    前記サーバ装置から前記通信処理装置を介して送信された返信パケットを受信する返信パケット受信ステップと、
    前記返信パケット受信ステップで受信した返信パケットに基づいて、前記通信処理装置のポート維持時間を検出するポート維持時間検出ステップと、を実行させるためのプログラム。
  25. 前記要求パケットは、前記返信パケットの送信までの待ち時間に関する情報である待ち時間情報を有しており、
    前記要求パケット送信ステップでは、返信パケットの受信の有無に基づいて、異なった待ち時間に応じた待ち時間情報をそれぞれ有する複数の要求パケットを、前記通信処理装置の複数のポートを介してそれぞれ送信し、
    前記ポート維持時間検出ステップでは、前記返信パケット受信ステップで受信された返信パケットに対応する待ち時間のうち、一番長い待ち時間に基づいて、前記ポート維持時間を検出する、請求項24記載のプログラム。
  26. コンピュータに、
    前記要求パケット送信ステップにおける、前記返信パケットの即時の送信を要求する要求パケットの送信から、当該要求パケットに応じて送信された返信パケットの前記返信パケット受信ステップにおける受信までの時間であるパケット往復時間を測定するパケット往復時間検出ステップをさらに実行させ、
    前記パケット往復時間に基づいて、前記ポート維持時間が検出される、請求項24または25記載の情報処理方法。
  27. コンピュータに、
    情報処理装置と、サーバ装置と、前記情報処理装置と前記サーバ装置との間の通信に関する処理を行う通信処理装置とを備えた情報処理システムを構成する前記サーバ装置における処理を実行させるためのプログラムであって、
    前記情報処理装置から前記通信処理装置の複数のポートを介して送信された、前記サーバ装置から前記通信処理装置を介して前記情報処理装置に送信される返信パケットの送信を要求するパケットである複数の要求パケットを受信する要求パケット受信ステップと、
    前記要求パケット受信ステップで受信した要求パケットに基づいて、前記返信パケットを、当該返信パケットの送信を要求した要求パケットの通過した前記通信処理装置のポートに送信する返信パケット送信ステップと、を実行させるためのプログラム。
  28. 前記要求パケットは、前記返信パケットの送信までの待ち時間に関する情報である待ち時間情報を有しており、
    前記返信パケット送信ステップでは、前記要求パケットに含まれる待ち時間情報に基づい
    て、前記返信パケットを送信する、請求項27記載のプログラム。
  29. 前記返信パケット送信ステップでは、前記要求パケット受信ステップにおいて要求パケットが受信されると、あらかじめ決められたタイミングで前記返信パケットを送信する、請求項27記載のプログラム。
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JP2009048571A (ja) * 2007-08-22 2009-03-05 Brother Ind Ltd 通信時刻を通知するサーバ装置、通信時刻通知方法及びプログラム

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