JP2006049360A - 熱処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】不良品の発生を防止して生産性を向上させることが可能なウェハの熱処理装置を提供する。
【解決手段】プロセスチューブ11内の開放端部11b側には、気流緩和部材15が配置されている。そのため、気流緩和部材15によってプロセスチューブ11内におけるガスの急激な流れが緩和され、ガス導入管12からプロセスチューブ11内に供給されたガスはプロセスチューブ11内を緩やかに流れて排気ポート14から排出される。従って、プロセスチューブ11内におけるガスの急激な流れによりパーティクルや塵埃などの不純物が発生せず、全てのロットRa〜Rdについて不純物によるウェハWの汚染を防止して良好な酸化膜の生成が可能になる。
【選択図】 図1

Description

本発明は熱処理装置に係り、詳しくは、半導体製造に用いられるウェハの熱処理装置に関するものである。
単結晶シリコンウェハの表面に熱酸化法を用いて形成した二酸化ケイ素の酸化膜は、特性が優秀なためMOSトランジスタのゲート絶縁膜として好適である。
熱酸化法を用いて酸化膜を形成するには、単結晶シリコンウェハを熱酸化装置のプロセスチューブ内に入れ、酸素雰囲気中で加熱することによりウェハ表面を熱酸化させる。
熱酸化法に用いられる横型の熱酸化装置には、ソフトランディング型の搬送装置(ソフトランダー)を備えたものがある。
ソフトランディング型の搬送装置は、ウェハを保持固定したウェハボート(ウェハボード)をプロセスチューブ内に搬入・搬出する際に、プロセスチューブ内壁にウェハボートを接触させないようにすることで、パーティクルの発生を抑える機能がある。
そして、ソフトランディング型の熱酸化装置では、プロセスチューブ内にウェハボートを搬入・搬出するのに用いるフォークを、プロセスチューブ内から引き出した後にウェハの熱酸化処理を行う。
また、熱酸化装置(熱処理装置)のプロセスチューブ(反応管)内におけるウェハボートの近傍に断熱基体を設け、その断熱基体によりプロセスチューブ内の温度をコントロールする技術が知られており、その断熱基体として、複数枚の円板状の石英製反射板を石英製ロッドにより間隙をおいて並列に並べて固定したものが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特許第3423131号公報(第2〜5頁 図1〜図12)
図10は、ソフトランディング型の搬送装置(ソフトランダー)を備えた従来の横型熱酸化装置70の概略構成を説明するための概略縦断面図である。
横型熱酸化装置(横型熱酸化炉)70は、プロセスチューブ(反応管、熱処理炉)71、ガス導入管72、シャッター73、排気ポート74、搬送装置(図示略)、ヒータ(図示略)などから構成されている。
石英製で略円筒状のプロセスチューブは、一端が閉鎖されて閉鎖端部(炉奥)71aが形成されると共に、他端が開放されて開放端部(炉口)71bが形成されている。
閉鎖端部71aの中央部には、プロセスチューブ71内に酸素ガスを供給するためのガス導入管72が接続されている。
開放端部71bには、その開放端部71bを覆うための石英製のシャッター73が設けられている。また、開放端部71bの下側には、プロセスチューブ71内のガスを排気するための排気ポート74が設けられている。
単結晶シリコンウェハWは25枚で1ロットが構成され、ウェハボートBには4ロットRa〜Rd分のウェハWが立てた状態で保持固定されている。つまり、ウェハボートBには合計100枚のウェハWが保持固定されている。
各ロットRa〜Rdをそれぞれ構成する各ウェハWは、そのウェハ面を平行に近接させた状態で配置されている。そして、各ロットRa〜Rdは、そのウェハ面が平行に所定間隔だけ間隙を空けた状態でウェハボートBの長手方向に配置されている。
ウェハボートB上において、両端部のロットRa,Rdの外側にはそれぞれダミーDa,Dbが保持固定されている。
各ダミーDa,Dbは5枚のウェハWから構成され、その各ウェハWはウェハ面を平行に近接させた状態で配置されている。そして、各ダミーDa,Dbは、そのウェハ面が各ロットRa,Rdのウェハ面に対して平行に所定間隔だけ間隙を設けて配置されている。
横型熱酸化装置70を使用するには、まず、シャッター73を引き上げて開け、次に、各ロットRa〜Rdおよび各ダミーDa,Dbが保持固定されたウェハボートBを搬送装置のフォークに載置し、続いて、そのフォークを開放端部71b側からプロセスチューブ71内に挿入してウェハボートBを搬入し、その後に、プロセスチューブ71内からフォークを引き出す。
そして、シャッター73を引き下げて閉め、ガス導入管72からプロセスチューブ71内に酸素を供給しながら、プロセスチューブ71の外周をヒータを用いて加熱してプロセスチューブ71内を昇温させることにより、酸素雰囲気中でウェハWを加熱し、ウェハWの表面を熱酸化させて二酸化ケイ素の酸化膜を形成する。
このとき、プロセスチューブ71内には、閉鎖端部71a側から開放端部71b側に向けて、ダミーDa、ロットRa〜Rd、ダミーDbがこの順番でウェハボートB上に保持配置されている。
尚、各ダミーDa,Dbは、プロセスチューブ71内の温度をコントロールして各ロットRa〜Rdの周囲温度を均一化するために設けられている。
そして、プロセスチューブ71内にはガスの急激な流れ(気流)が生じており、そのガスの流れは、矢印αに示すように、ガス導入管72から一旦下降した後に上昇して排気ポート74から排出される状態になっている。
すなわち、閉鎖端部71a側に配置された各ロットRa,Rbの下側を流れたガスが、開放端部71b側に配置された各ロットRc,Rdに吹き掛けながら上昇する。
プロセスチューブ71内を急激に流れるガスは、プロセスチューブ71の内壁面、ウェハボートBの表面、ダミーDaおよび各ロットRa,Rbを構成する各ウェハWの表面などに当たり、それら表面からパーティクルや塵埃などの不純物を発生させる。
その不純物はガスの流れに乗り、各ロットRc,Rdに吹き掛けられる。そのため、各ロットRc,Rdを構成する各ウェハWの表面に不純物が付着し、その不純物により当該ウェハWが汚染されて良好な酸化膜の生成が妨げられる。
その結果、各ロットRc,Rdを構成する各ウェハWの表面に形成された酸化膜の品質が低下し、その酸化膜を用いて各ウェハW上に作製したMOS素子の容量−電圧(C−V)特性が悪化し、そのMOS素子の一例であるMOSトランジスタのしきい値電圧(Vt:Threshold Voltage)特性も悪化する。
特に、各ロットRc,Rdを構成する各ウェハWの上部に不純物が付着して汚染され易いため、その汚染され易い部分に作製された半導体チップの前記特性は殊のほか悪化し、ウェハ面内における特性バラツキが大きくなる。
従って、従来の横型熱酸化装置70を用いた場合には、各ロットRc,Rdの合計50枚分のウェハWを不良品として廃棄しなければならず、各ロットRa〜Rdの合計100枚のウェハWから各ロットRa,Rbの50枚分しか良品が得られないため、生産性が低いという問題があった。
本発明は上記問題を解決するためになされたものであって、その目的は、不良品の発生を防止して生産性を向上させることが可能なウェハの熱処理装置を提供することにある。
請求項1に記載の発明は、半導体製造で用いられるウェハをプロセスチューブ内に収容し、プロセスチューブ内に適宜なガスを供給して、そのガス雰囲気中でウェハを加熱して熱処理を施す熱処理装置であって、前記プロセスチューブ内のガスの流れを緩和するための気流緩和手段を備えたことを技術的特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の熱処理装置において、前記気流緩和手段は、前記プロセスチューブの横断面形状に対応した平面形状の複数枚の板材と、前記各板材の板面が所定間隔だけ間隙を空けた状態で各板材を連結固定する固定部材とを備え、前記プロセスチューブ内の長手方向の適宜な箇所に配置されていることを技術的特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の熱処理装置において、前記気流緩和手段の前記各板材には、その板面の表裏を貫通する貫通孔が形成されていることを技術的特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の熱処理装置において、前記ウェハを保持固定するウェハボートと、そのウェハボートを載置して前記プロセスチューブ内に搬入または搬出するフォークとを備え、前記フォークを前記プロセスチューブ内から引き出した後に前記ウェハの熱処理を行うことを技術的特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の熱処理装置において、前記フォークは、前記ウェハボートに加えて前記気流緩和手段を載置して前記プロセスチューブ内に搬入または搬出することを技術的特徴とする。
(請求項1)
請求項1の発明では、気流緩和手段によってプロセスチューブ内におけるガスの急激な流れ(気流)が緩和され、プロセスチューブ内に供給されたガスはプロセスチューブ内を緩やかに流れる。
従って、請求項1の発明では、従来技術のような急激なガスの流れ(図10の矢印α参照)がプロセスチューブ内に起こらず、従来技術のようにパーティクルや塵埃などの不純物を発生させることがない。
そのため、請求項1の発明によれば、不純物によるウェハの汚染を防止して良好な熱処理が可能になる。
例えば、請求項1の発明を熱酸化法に適用した場合には、ウェハの表面に形成された酸化膜の品質を向上させることにより、その酸化膜を用いてウェハ上に作製したMOS素子の容量−電圧特性を良好にすると共に、そのMOS素子の一例であるMOSトランジスタのしきい値電圧特性をも良好にし、ウェハ面内における特性バラツキを抑制できる。
その結果、請求項1の発明によれば、プロセスチューブ内に複数枚のウェハを収容して熱酸化を行う場合でも、全てのウェハを良品にすることが可能になり、従来技術に比べて生産性を大幅に向上させることができる。
(請求項2)
請求項2の発明によれば、板材と固定部材から構成される簡単な構造の気流緩和手段を設けるだけで、請求項1の発明の作用・効果を確実に得られる。
尚、気流緩和手段を構成する各板材の外形寸法および枚数については、プロセスチューブ内におけるガスの流れを十分に緩和できるように、プロセスチューブの全長および横断面の寸法形状に合わせてカット・アンド・トライで実験的に最適値を見つけて設定すればよい。
同様に、プロセスチューブ内における気流緩和手段の配置箇所についても、実験的に最適値を見つけて設定すればよい。
(請求項3)
請求項3の発明によれば、気流緩和手段を構成する各板材に貫通孔を設けることにより、請求項2の発明の作用・効果を更に高めることができる。
尚、貫通孔の寸法形状,個数,配置箇所については、プロセスチューブ内におけるガスの流れを十分に緩和できるように、プロセスチューブの全長および横断面の寸法形状に合わせてカット・アンド・トライで実験的に最適値を見つけて設定すればよい。
(請求項4)
請求項4の発明によれば、ソフトランディング型を採用することにより、プロセスチューブ内壁にウェハボートを接触させないことが可能になり、パーティクルの発生を抑えることができる。
(請求項5)
請求項5の発明によれば、フォークがウェハボートに加えて気流緩和手段を載置してプロセスチューブ内に搬入・搬出するため、気流緩和手段をウェハボートと同時にプロセスチューブ内に搬入・搬出可能になり、気流緩和手段の搬入・搬出に特別な工程を設ける必要が無く、工程が複雑化することによる製造コストの増大を回避できる。
以下、本発明を具体化した各実施形態について図面を参照しながら説明する。尚、各実施形態で共通の構成部材については符号を等しくしてある。
(第1実施形態)
図1は、ソフトランディング型の搬送装置(ソフトランダー)を備えた第1実施形態の横型熱酸化装置(横型熱酸化炉)10の概略構成を説明するための概略縦断面図である。
横型熱酸化装置10は、プロセスチューブ(反応管、熱処理炉)11、ガス導入管12、シャッター13、排気ポート14、気流緩和部材(気流緩和手段)15、搬送装置のフォーク16、ヒータ(図示略)などから構成されている。
石英製で略円筒状のプロセスチューブは、一端が閉鎖されて閉鎖端部(炉奥)11aが形成されると共に、他端が開放されて開放端部(炉口)11bが形成されている。
閉鎖端部11aの中央部には、プロセスチューブ11内に酸素ガスを供給するためのガス導入管12が接続されている。
開放端部11bには、その開放端部11bを覆うための石英製のシャッター13が設けられている。また、開放端部11bの下側には、プロセスチューブ11内のガスを排気するための排気ポート14が設けられている。
単結晶シリコンウェハWは25枚で1ロットが構成され、ウェハボートBには4ロットRa〜Rd分のウェハWが立てた状態で保持固定されている。つまり、ウェハボートBには合計100枚のウェハWが保持固定されている。
各ロットRa〜Rdをそれぞれ構成する各ウェハWは、そのウェハ面を平行に近接させた状態で配置されている。そして、各ロットRa〜Rdは、そのウェハ面が平行に所定間隔だけ間隙を空けた状態でウェハボートBの長手方向に配置されている。
尚、各ウェハWの前記所定間隔は、各ロットRa〜RdをウェハボートBに取り付け又は取り外す際の作業がし易いような適宜な間隔に設定されている。
ウェハボートB上において、両端部のロットRa,Rdの外側にはそれぞれダミーDa,Dbが保持固定されている。
各ダミーDa,Dbは5枚のウェハWから構成され、その各ウェハWはウェハ面を平行に近接させた状態で配置されている。そして、各ダミーDa,Dbは、そのウェハ面が各ロットRa,Rdのウェハ面に対して平行に所定間隔だけ間隙を設けて配置されている。
図2は、第1実施形態の気流緩和部材15を示す斜視図である。
図3(A)は、気流緩和部材15の側面図である。
図3(B)は、気流緩和部材15の平面図である。
気流緩和部材15は、石英製または炭化ケイ素製の各板材21および各固定部材22a,22bから構成されている。
同一寸法形状の7枚の板材21は、略円盤状の本体部21aと矩形状の各脚部21b,21cを備え、本体部21aの外周の一部が切り取られ、その切り取られた部分の両端部に各脚部21b,21cが接続された形状を成しており、石英板から切削加工により作製される。
また、各板材21における各脚部21b,21cの上方には、円形の各貫通孔21d,21eが形成されている。
そして、各板材21の各貫通孔21d,21eには円柱状の各固定部材22a,22bが挿通され、各固定部材22a,22bの外周と各貫通孔21d,21eの周囲とが溶接されている。
そのため、各板材21の板面が所定間隔だけ間隙を空けた状態で各固定部材22a,22bによって連結固定され、各板材21および各固定部材22a,22bは一体化されている。
[第1実施形態の使用方法]
図4は、第1実施形態の横型熱酸化装置10の使用方法を説明するための概略縦断面図である。
まず、図4(A)に示すように、気流緩和部材15をフォーク16の末端部側に載置した後に、各ロットRa〜Rdおよび各ダミーDa,Dbが保持固定されたウェハボートBをフォーク16に載置する。そして、シャッター13を引き上げて開ける。
次に、図4(B)に示すように、フォーク16を開放端部11b側からプロセスチューブ11内に挿入し、ウェハボートBおよび気流緩和部材15をプロセスチューブ11内に搬入する。
このとき、ソフトランディング型の搬送装置は、プロセスチューブ11内壁にウェハボートBを接触させないようにすることで、パーティクルの発生を抑える。
続いて、図4(C)に示すように、ウェハボートBおよび気流緩和部材15をプロセスチューブ11内に残したまま、プロセスチューブ11内からフォーク16のみを引き出す。
そして、図4(D)に示すように、シャッター13を引き下げて閉め、ガス導入管12からプロセスチューブ11内に酸素を供給しながら、プロセスチューブ11の外周をヒータを用いて加熱してプロセスチューブ11内を昇温させることにより、酸素雰囲気中でウェハWを加熱し、ウェハWの表面を熱酸化させて二酸化ケイ素の酸化膜を形成する。
[第1実施形態の作用・効果]
第1実施形態によれば、以下の作用・効果を得ることができる。
[1−1]
プロセスチューブ11内には、閉鎖端部11a側から開放端部11b側に向けて、ダミーDa、ロットRa〜Rd、ダミーDbがこの順番でウェハボートB上に保持配置されている。
尚、各ダミーDa,Dbは、プロセスチューブ11内の温度をコントロールして各ロットRa〜Rdの周囲温度を均一化するために設けられている。
そして、プロセスチューブ11内の開放端部11b側には、気流緩和部材15が配置されている。気流緩和部材15は、各板材21の各脚部21b,21cがプロセスチューブ11内の底部に載置され、プロセスチューブ11内で自立している。
そのため、気流緩和部材15によってプロセスチューブ11内におけるガスの急激な流れ(気流)が緩和され、ガス導入管12からプロセスチューブ11内に供給されたガスはプロセスチューブ11内を緩やかに流れて排気ポート14から排出される。
従って、第1実施形態では、従来技術のような急激なガスの流れ(図10の矢印α参照)がプロセスチューブ11内に起こらず、従来技術のようにパーティクルや塵埃などの不純物を発生させることがない。
そのため、第1実施形態によれば、全てのロットRa〜Rdについて不純物によるウェハWの汚染を防止して良好な酸化膜の生成が可能になる。
そして、各ロットRa〜Rdを構成する各ウェハWの表面に形成された酸化膜の品質を向上させることにより、その酸化膜を用いて各ウェハW上に作製したMOS素子の容量−電圧(C−V)特性を良好にすると共に、そのMOS素子の一例であるMOSトランジスタのしきい値電圧(Vt:Threshold Voltage)特性をも良好にし、ウェハ面内における特性バラツキを抑制できる。
その結果、第1実施形態によれば、全てのロットRa〜Rdの全てのウェハWを良品にすることが可能になり、従来技術に比べて生産性を大幅に向上させることができる。
[1−2]
気流緩和部材15を構成する各板材21の外形寸法および枚数については、プロセスチューブ11内におけるガスの流れを十分に緩和できるように、プロセスチューブ11の全長および横断面の寸法形状に合わせてカット・アンド・トライで実験的に最適値を見つけて設定すればよい。
同様に、気流緩和部材15とウェハボートBとの離間距離についても、実験的に最適値を見つけて設定すればよい。
[1−3]
気流緩和部材15を構成する各板材21および各固定部材22a,22bの材質として石英を用いた場合には、その表面を平滑にして透明にしてもよく、その表面に細かな凹凸を設けてスリ状にしてもよい。
[1−4]
気流緩和部材15を構成する各板材21および各固定部材22a,22bの材質として炭化ケイ素を用いた場合、炭化ケイ素は石英よりも耐熱温度が高いため熱酸化の処理温度を高めることが可能である反面、炭化ケイ素は石英よりも熱伝導性が良好なため気流緩和部材15の部分毎に温度差が生じて破損を起こすおそれがある。
従って、気流緩和部材15の材質は、熱酸化の処理温度と使用するフォーク16の搬送装置に合わせて適宜選択すればよい。
[1−5]
フォーク16は、ウェハボートBに加えて気流緩和部材15を載置してプロセスチューブ11内に搬入・搬出する。
そのため、第1実施形態によれば、気流緩和部材15をウェハボートBと同時にプロセスチューブ11内に搬入・搬出可能になり、気流緩和部材15の搬入・搬出に特別な工程を設ける必要が無く、工程が複雑化することによる製造コストの増大を回避できる。
[1−6]
特許文献1には、ウェハボートの近傍に断熱基体を設け、その断熱基体として、複数枚の円板状の石英製反射板を石英製ロッドにより間隙をおいて並列に並べて固定したものを用いることが記載されている。
つまり、特許文献1の断熱基体は、プロセスチューブ内の温度をコントロールするためのものであり、第1実施形態における各ダミーDa,Dbと同様の機能を有する。そして、特許文献1には、断熱基体の機能として、前記[1−1]の記載内容に関する内容は一切開示されておらず示唆すらもされていない。
従って、特許文献1の断熱基体に基づいて第1実施形態の気流緩和部材15を想到することは、例え当業者といえども困難であり、第1実施形態の作用・効果(前記[1−1]〜[1−5])を予測し得るものではない。
(第2実施形態)
図5は、ソフトランディング型の搬送装置を備えた第2実施形態の横型熱酸化装置30の使用方法を説明するための概略縦断面図である。
横型熱酸化装置30は、プロセスチューブ11、ガス導入管12、シャッター13、排気ポート14、気流緩和部材(気流緩和手段)15,31、搬送装置のフォーク16、ヒータ(図示略)などから構成されている。
第2実施形態の横型熱酸化装置30において、第1実施形態の横型熱酸化装置10と異なるのは、プロセスチューブ11内の閉鎖端部(炉奥)11a側に気流緩和部材31が配置されている点だけである。
尚、気流緩和部材31の構成は気流緩和部材15と同じである。
そして、気流緩和部材31は、プロセスチューブ11内に単に載置しておくだけでもよく、プロセスチューブ11内に固定しておいてもよい。
第2実施形態では、プロセスチューブ11内の開放端部11b側に配置された気流緩和部材15に加えて、閉鎖端部11a側に配置された気流緩和部材31により、プロセスチューブ11内におけるガスの流れが第1実施形態よりも更に緩和される。
従って、第2実施形態によれば、第1実施形態の前記[1−1]の作用・効果を更に高めることができる。
尚、気流緩和部材15をフォーク16の末端部側に載置し、ウェハボートBをフォーク16の中間部に載置し、気流緩和部材31をフォーク16の先端部側に載置することにより、気流緩和部材15およびウェハボートBと同時に気流緩和部材31をプロセスチューブ11内に搬入・搬出するようにしてもよい。
(第3実施形態)
図6は、ソフトランディング型の搬送装置を備えた第3実施形態の横型熱酸化装置40の使用方法を説明するための概略縦断面図である。
横型熱酸化装置40は、プロセスチューブ11、ガス導入管12、シャッター13、排気ポート14、搬送装置のフォーク16、気流緩和部材31、ヒータ(図示略)などから構成されている。
第3実施形態の横型熱酸化装置40において、第2実施形態の横型熱酸化装置30と異なるのは、プロセスチューブ11内の開放端部11b側に配置された気流緩和部材15が省かれ、閉鎖端部11a側にのみ気流緩和部材31が配置されている点だけである。
第3実施形態においても、プロセスチューブ11内におけるガスの急激な流れを緩和可能であるため、第1実施形態と同様の作用・効果が得られる。
尚、第1実施形態と第3実施形態のいずれを実施するかは、プロセスチューブ11の全長および横断面の寸法形状に合わせて適宜選択すればよい。
[別の実施形態]
ところで、本発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、以下のように具体化してもよく、その場合でも、上記各実施形態と同等もしくはそれ以上の作用・効果を得ることができる。
(1)
図7に示すように、気流緩和部材15,31を構成する各板材21に、その板面の表裏を貫通する各貫通孔21fを設けてもよい。
各貫通孔21fの寸法形状,個数,配置箇所については、プロセスチューブ11内におけるガスの流れを十分に緩和できるように、プロセスチューブ11の全長および横断面の寸法形状に合わせてカット・アンド・トライで実験的に最適値を見つけて設定すればよい。
(2)
上記各実施形態の気流緩和部材15,31は、同一寸法形状の各板材21によって構成されている。
しかし、各板材21の寸法形状を異ならせてもよく、例えば、プロセスチューブ11内の閉鎖端部11a側から開放端部11b側に向けて、円盤状の各板材21の直径が除々に大きく(または小さく)なるようにしてもよい。
各板材21の寸法形状については、プロセスチューブ11内におけるガスの流れを十分に緩和できるように、プロセスチューブ11の全長および横断面の寸法形状に合わせてカット・アンド・トライで実験的に最適値を見つけて設定すればよい。
(3)
第1実施形態ではプロセスチューブ11の開放端部11b側に気流緩和部材15を配置し、第2実施形態ではプロセスチューブ11の両端部11a,11b側に気流緩和部材31,16を配置し、第3実施形態ではプロセスチューブ11の閉鎖端部11a側に気流緩和部材31を配置している。
しかし、図8に示す第4実施形態の横型熱酸化装置50のように、プロセスチューブ11の全長に対してウェハボートBが短い場合には、ウェハボートBの右側(開放端部11b側)の適宜な位置に気流緩和部材15を配置してもよい。
尚、図8においても、図5に示す第3実施形態と同様に、気流緩和部材31をウェハボートBの左側(閉鎖端部11a側)の適宜な位置に配置してもよい。
また、図9に示す第5実施形態の横型熱酸化装置60のように、プロセスチューブ11の全長に対して短い2個のウェハボートBa,Bbをプロセスチューブ11内に収容する場合には、各ウェハボートBa,Bbの中間の適宜な位置に気流緩和部材15を配置してもよい。
尚、プロセスチューブ11内に3個以上のウェハボートを収容する場合には、各ウェハボートの間に気流緩和部材15を配置してもよい。
つまり、プロセスチューブ11内における気流緩和部材15,31の配置箇所は、プロセスチューブ11の全長とウェハボートB,Ba,Bbの長さに合わせてカット・アンド・トライで実験的に最適値を見つけて設定すればよい。
(4)
上記各実施形態では、25枚のウェハWで1ロットが構成され、ウェハボートBには4ロットRa〜Rd分のウェハWが保持固定されている。
しかし、1ロットを構成するウェハWの枚数は適宜設定してもよく、ウェハボートBに保持させるロット数についても適宜設定してよい。
(5)
上記各実施形態では、単結晶シリコンウェハWをウェハボートBに保持させている。
しかし、単結晶シリコンウェハに限らず、半導体製造に用いられるどのようなウェハ(例えば、SOI(Semiconductor On Insulator)構造の絶縁基板から成るウェハなど)をウェハボートBに保持させてもよい。
(6)
上記各実施形態は、酸素雰囲気中でウェハWを加熱して熱酸化させるドライ酸化法に適用したものである。
しかし、本発明は、酸素と水素の混合雰囲気中でウェハWを加熱して熱酸化させるウェット酸化法(湿式酸化法)に適用してもよく、ウェット酸化法の一種であるパイロジェニック酸化法に適用してもよい。
パイロジェニック酸化法では、外部燃焼装置で水素を燃焼させて水蒸気を作り、その水蒸気と酸素の混合雰囲気中でウェハWを加熱して熱酸化させる。
また、ウェット酸化法において窒素を供給し、酸素と水素と窒素の混合雰囲気中でウェハWを加熱して熱酸化させてもよく、このように形成した酸化膜は、膜厚を薄くしても特性が優れるため、MOSトランジスタのゲート絶縁膜として使用すれば高集積化に好適である。
(7)
上記各実施形態は熱酸化装置に適用したものであるが、本発明は熱酸化装置に限らず、半導体製造で用いられるウェハに適宜なガス雰囲気中で熱処理を施すための熱処理装置全般に適用してもよい。
尚、熱処理装置としては、例えば、ウェハ表面に不純物を熱拡散させる熱拡散装置(熱拡散炉)だけでなく、CVD(Chemical Vapor Deposition)法を用いてウェハ上に各種薄膜を形成するCVD装置、アッシング装置なども含まれる。
本発明を具体化した第1実施形態の横型熱酸化装置10の概略構成を説明するための概略縦断面図。 第1実施形態の気流緩和部材15を示す斜視図。 図3(A)は、気流緩和部材15の側面図。図3(B)は、気流緩和部材15の平面図。 第1実施形態の横型熱酸化装置10の使用方法を説明するための概略縦断面図。 本発明を具体化した第2実施形態の横型熱酸化装置30の使用方法を説明するための概略縦断面図。 本発明を具体化した第3実施形態の横型熱酸化装置40の使用方法を説明するための概略縦断面図。 気流緩和部材15,31の変形例を示す斜視図。 本発明を具体化した第4実施形態の横型熱酸化装置50の概略構成を説明するための概略縦断面図。 本発明を具体化した第5実施形態の横型熱酸化装置60の概略構成を説明するための概略縦断面図。 ソフトランディング型の搬送装置を備えた従来の横型熱酸化装置70の概略構成を説明するための概略縦断面図。
符号の説明
10,30,40,50,60…横型熱酸化装置
11…プロセスチューブ
12…ガス導入管
13…シャッター
14…排気ポート
15…気流緩和部材
16…フォーク
21…板材
21f…貫通孔
22a,22b…固定部材

Claims (5)

  1. 半導体製造で用いられるウェハをプロセスチューブ内に収容し、プロセスチューブ内に適宜なガスを供給して、そのガス雰囲気中でウェハを加熱して熱処理を施す熱処理装置であって、
    前記プロセスチューブ内のガスの流れを緩和するための気流緩和手段を備えたことを特徴とする熱処理装置。
  2. 請求項1に記載の熱処理装置において、
    前記気流緩和手段は、
    前記プロセスチューブの横断面形状に対応した平面形状の複数枚の板材と、
    前記各板材の板面が所定間隔だけ間隙を空けた状態で各板材を連結固定する固定部材とを備え、
    前記プロセスチューブ内の長手方向の適宜な箇所に配置されていることを特徴とする熱処理装置。
  3. 請求項2に記載の熱処理装置において、
    前記気流緩和手段の前記各板材には、その板面の表裏を貫通する貫通孔が形成されていることを特徴とする熱処理装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の熱処理装置において、
    前記ウェハを保持固定するウェハボートと、
    そのウェハボートを載置して前記プロセスチューブ内に搬入または搬出するフォークとを備え、
    前記フォークを前記プロセスチューブ内から引き出した後に前記ウェハの熱処理を行うことを特徴とするソフトランディング型の熱処理装置。
  5. 請求項4に記載の熱処理装置において、
    前記フォークは、前記ウェハボートに加えて前記気流緩和手段を載置して前記プロセスチューブ内に搬入または搬出することを特徴とする熱処理装置。
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