JP2006047880A - カメラ - Google Patents
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Abstract
【課題】 外光によって光学検出手段がミラーユニットの位置を誤検出することを防止できるカメラを提供する。
【解決手段】 撮影光路に対して第1の位置と第2の位置との間で移動するミラーユニット(6)と、ミラーユニットが第2の位置にあることを光学的に検出する光学検出手段(30)と、制御手段(40)とを有する。制御手段は、ミラーユニットが第1の位置から第2の位置に向かって移動を開始した後、第2の位置に達する前に光学検出手段を用いたミラーユニットの位置検出を開始する。
【選択図】 図5
【解決手段】 撮影光路に対して第1の位置と第2の位置との間で移動するミラーユニット(6)と、ミラーユニットが第2の位置にあることを光学的に検出する光学検出手段(30)と、制御手段(40)とを有する。制御手段は、ミラーユニットが第1の位置から第2の位置に向かって移動を開始した後、第2の位置に達する前に光学検出手段を用いたミラーユニットの位置検出を開始する。
【選択図】 図5
Description
本発明は、撮影光路に対して第1の位置と第2の位置との間で移動可能なミラーユニットを有するカメラに関するものである。
通常は、使用者のレリーズ動作に応じて、ミラーボックス内の可動ミラーがカメラ上方に移動(回動)して撮影光路から退避し、その後シャッタ幕が走行することで、撮影レンズを通過した被写体光束がフィルムやCCD等に露光される。
しかし、可動ミラーが正常な退避位置まで移動していない状態で露光動作が行われると、フィルムやCCD等の露光面に到達する被写体光が可動ミラーによってケラレてしまい、不自然な画像が生成されてしまう。そして、撮影者は、上述した不具合に気が付かずに撮影を行ってしまうことがある。
そこで、上述した不具合を防止するために、リーフスイッチやコード板および接点ブラシの組み合せで構成されるスイッチを用いて、可動ミラーが正常な退避位置まで移動しているか否かを検出するようにしているカメラがある(例えば、特許文献1、2参照)。
特開平1−134443号公報(5頁右上欄7行〜16行、第1図等)
特開平5−61116号公報(段落番号0021、0022、図1、図5等)
しかしながら、特許文献1のようにリーフスイッチを用いて可動ミラーの位置を検出する機構では、リーフスイッチの板ばねとしての付勢力が可動ミラーに対して、該回動方向の一方向に作用するため、可動ミラーを他方向に回動させるためのバネ力には、本来設定されるバネ力の他に、上記リーフスイッチの付勢力以上のバネ力を持たせる必要がある。
このように可動ミラーを付勢するバネ力が増加すると、バネ力に抗して可動ミラーを回動させるチャージ力も増大し、モータの大型化およびモータの消費電力の増加を招いてしまう。
また、リーフスイッチやコード板および接点ブラシで構成されるスイッチでは、ON/OFFスイッチングの微振動、いわゆるチャタリングが発生し易いため、可動ミラーが停止するのを待ってから、その後の撮影動作(シャッタ走行動作)を行っている。この場合には、カメラに設けられたレリーズボタンの操作によって撮影動作の開始を指示してから、シャッタ走行動作による露光動作が開始されるまでに、時間がかかりすぎてしまう。しかも、連写撮影を行う場合においては、連写コマ速の向上を妨げてしまう。
本発明のカメラは、撮影光路に対して第1の位置と第2の位置との間で移動するミラーユニットと、前記ミラーユニットが前記第2の位置にあることを光学的に検出する光学検出手段と、制御手段とを有する。そして、前記制御手段は、前記ミラーユニットが前記第1の位置から前記第2の位置に向かって移動を開始した後、該第2の位置に達する前に前記光学検出手段を用いた前記ミラーユニットの位置検出を開始することを特徴とする。
本発明によれば、光学検出手段を用いてミラーユニットが第2の位置にあることを検出するため、従来に比べてミラーユニットの駆動をスムーズに行わせることができる。しかも、ミラーユニットが第2の位置に達する前に光学検出手段を用いたミラーユニットの位置検出を開始させることで、外光による光学検出手段の誤検出を防止することができる。
以下、本発明の実施例について説明する。
以下、本発明の実施例1であるカメラシステムについて、図1から図5を用いて説明する。本実施例のカメラシステムは、カメラ本体と、該カメラ本体に装着されるレンズ装置とを有している。
ここで、図1は、カメラ本体を被写体側から見たときの外観斜視図である。図2は、被写体観察状態にあるときのカメラシステムの断面図であり、図3は、撮影状態にあるときのカメラシステムの断面図である。
図4は、撮影状態にあるときのカメラ本体の正面図である。図5は、カメラシステムの概略構成を示すブロック図である。
これらの図において、1はカメラ本体であり、撮影時に使用者がカメラ本体1を安定して保持しやすいように前方(被写体側)に突出したグリップ部1aを有している。2はカメラ本体1に形成されたマウント部であり、レンズ装置3に形成されたマウント部と接触する部分である。マウント部2とレンズ装置3側のマウント部を合わせ、いわゆるバヨネット結合をさせることで、レンズ装置3をカメラ本体1に装着することができる。
レンズ装置3は、図2、3に示すように、複数の撮影レンズユニット(ズームレンズおよびフォーカシングレンズを含む)20と、絞りユニット21とを有する。絞りユニット21は、開口径を変化させることによって、像面に入射する光量を調節する。
4は、レンズ装置3をカメラ本体1から取り外す際に操作されるレンズロック解除ボタンである。5は、カメラ本体1内に配置されたミラーボックスで、撮影光路を囲むように配置されている。
6はメインミラー(ミラーユニット)であり、クイックリターン機構に連結されたメインミラー受け板6a(ミラーユニット)によって保持されている。ここで、カメラシステムが図2に示すように被写体観察状態にあるときには、メインミラー6は、撮影光路上に位置しており、レンズ装置3からの被写体光束のうち一部の光束をファインダ光学系に向けて反射させるとともに、他の光束を透過させる。このとき、メインミラー6は、撮影光軸Lに対して略45度の傾きを持って配置されている。
メインミラー受け板6aは、ヒンジ軸6bを介してミラーボックス5に回動可能に支持されており、メインミラー6を撮影光路内に位置させた所定のダウン位置(図2に示す位置)と、メインミラー6を撮影光路から退避させた所定のアップ位置との間で回動可能となっている。また、メインミラー受け板6aは、バネ部材(不図示)によってアップ位置の方向に付勢されている。
カメラ本体1の上面であって、カメラ正面向かって左側の領域には、図1に示すように、シャッタボタン7、メイン操作ダイヤル8、LCD表示パネル9および撮影モード設定ボタン10が配置されている。
シャッタボタン7は、半押し操作(SW1のオン状態)によって撮影準備動作(測光動作やAF動作)を開始させることができるとともに、全押し操作(SW2のオン状態)によって撮影動作を開始させることができる。メイン操作ダイヤル8は、特定の撮影モードが設定されている場合において、回転操作によってシャッタスピードや絞り値を設定することができる。
LCD表示パネル9は、カメラシステムにおける各動作モードを表示する。撮影モード設定ボタン10は、シャッタボタン7の半押し操作で連写撮影になるか1コマのみの撮影となるかの設定や、セルフ撮影モードの設定といった、各種の撮影モードを設定するために操作される。撮影モード設定ボタン10で設定された撮影モードに関する情報は、LCD表示パネル9で表示される。
カメラ本体1の上部中央には、カメラ本体1に対してポップアップ可能なストロボユニット11と、外付けのストロボ装置を取り付けるためのアクセサリシュー12と、外付けのストロボ装置との通信を行うための接点13とが設けられている。
カメラ本体1の上面であって、カメラ正面向かって右側の領域には、撮影モード設定ダイヤル14がカメラ本体1に対して回転可能な状態で配置されている。ここで、撮影モード設定ダイヤル14の表面に形成された各撮影モードを示す表示をカメラ本体1側に形成された指標に合わせることによって、該指標に合わせた撮影モードの設定を行うことができる。
図2等において、22はフォーカルプレンシャッタであり、メインミラー6の後方(像面側)に配置され、ミラーボックス5によって保持されている。23はペンタプリズム、24は被写体像を観察するためのファインダ接眼レンズである。ここで、ペンタプリズム23およびファインダ接眼レンズ24は、ファインダ光学系の一部を構成する。
25は、光軸Lに対して略垂直な面である撮像面を有する、CCDやCMOSセンサ等の撮像素子である。撮像素子25は、レンズ装置3内の撮影光学系(撮影レンズユニット20および絞りユニット21を含む)によって形成された被写体像(光学像)を電気信号に光電変換する。
図5に示すように、信号処理回路41は、撮像素子25から読み出された信号に対して、所定の処理(色処理、ガンマ補正や圧縮/伸張処理等)を施すことによって画像データを生成する。該画像データは、表示ユニット42に出力されて撮影画像として表示されたり、記録回路43に出力されて記録されたりする。
図2等において、26は、撮像素子25の被写体側であって、撮像素子25の撮像面と略平行となるように配置された光学フィルタである。光学フィルタ26は、被写体光束に含まれる高周波成分をカットするローパスフィルタおよび、赤外光をカットする赤外カットフィルタとしての機能を有する。
27はサブミラーで、サブミラー受け板27aによって保持されている。サブミラー受け板27aは、メインミラー受け板6aに対して回動可能に支持されており、メインミラー受け板6aの回動に応じて、メインミラー受け板6aに対する相対位置を変化させる。
すなわち、メインミラー6がダウン位置にある場合、サブミラー27は、図2に示すようにメインミラー6に対して略90度開いた状態にある。また、メインミラー6がアップ位置にある場合、サブミラー27は、図3に示すようにメインミラー6に対して略平行でメインミラー受け板6aに密着した状態にある。
28は、AF光学系およびAFセンサ28aを有するAFユニットである。図2に示すようにメインミラー6がダウン位置にある場合には、メインミラー6を透過した被写体光束の一部が、サブミラー27で反射することによって、AFユニット28に導かれる。このとき、AFセンサ28a上に2つの像が形成され、該2つの像から得られる信号に基づいて、位相差検出方式によって撮影光学系の焦点状態が検出される。
29は、モルトプレーン等の衝撃吸収材料からなるストッパであり、メインミラー6がダウン位置からアップ位置に移動する際に、メインミラー6の先端に当接して、メインミラー6をアップ位置で停止させる。
30はフォトリフレクタ(光学検出手段)であり、赤外光を投光する投光部としての発光ダイオードと、赤外領域の波長の光に対して主な感度を有する(赤外領域において感度のピークを持つ)受光部としての受光センサとを有する。
ミラーボックス5の側面には、図4に示すようにミラーボックス5を貫通する穴部5aが形成されており、穴部5aのうちミラーボックス5の外側には、フォトリフレクタ30が配置されている。ここで、フォトリフレクタ30のうち発光ダイオードおよび受光センサが設けられた面は、穴部5aと対向する位置にある。また、発光ダイオードの発光領域および受光センサの受光領域は、穴部5aによって形成される領域と略等しい領域内に配置されている。
穴部5aは、該穴部5aの一端側(フォトリフレクタ30が配置されている側とは反対側)が、メインミラー6がアップ位置にあるときのメインミラー受け板6aの一側面と略対向する位置となるように、ミラーボックス5に対して形成されている。
フォトリフレクタ30は、ミラーボックス5のうち撮影光束が通過する側の壁面(内壁面)とは反対側の壁面(外壁面)に沿って配置されており、上記内壁面からミラーボックス5の厚み分だけ遠ざけて配置されている。このように構成することで、内壁面側を通過する外光がフォトリフレクタ30に到達するのを抑制することができる。
また、カメラシステムが撮影状態にあるときには、メインミラー受け板6aの一側面が、穴部5aの一端側を概ね塞ぐようになっているため、撮影光束が穴部5aを通ってフォトリフレクタ30に到達するのを抑制することができる。
一方、メインミラー受け板6aの上記一側面には、反射板31が貼り付けられている。反射板31は、穴部5aに対応した位置にあるときに、フォトリフレクタ30の発光ダイオードから照射された赤外光を効率良く受光センサ側へ反射させる。
ここで、反射板31としては、アルミシート等の高反射率を有する部材を用いることが好ましい。
ただし、必ずしも本実施例のようにメインミラー受け板6aに対して反射板31を設ける必要はなく、発光ダイオードからの赤外光が受光センサで受光され、かつ受光センサで十分な出力が得られるのであればいかなる構成としてもよい。
すなわち、発光ダイオードの発光波長に対する反射率が10%程度以上の反射面としたものであってもよい。具体的には、メインミラー受け板6aの上記一側面に対して、白い塗料を塗ってもよいし、赤外光を反射させるための処理を行わなくてもよい。
一方、図5において、40は、カメラシステム全体の動作を制御するシステム制御回路である。システム制御回路40は、シャッタ駆動回路44を介してフォーカルプレンシャッタ22の駆動制御を行うとともに、ミラー駆動回路45を介してメインミラー受け板6aの駆動制御を行う。また、システム制御回路40は、フォトリフレクタ30の出力に基づいて、後述する動作を行う。
次に、上述した構成のカメラシステムにおける撮影動作について説明する。
カメラシステムが被写体観察状態にあるとき、ミラーボックス5内のメインミラー6およびサブミラー27は、図2に示すように撮影光路内に位置している。ここで、レンズ装置3内の撮影レンズユニット20を通過した被写体光束のうち一部の光束は、メインミラー6で反射してペンタプリズム23に導かれ、ペンタプリズム23内で複数回反射した後、ファインダ接眼レンズ24に導かれる。これにより、撮影者は、ファインダ接眼レンズ24を介して被写体像を観察することができる。
また、メインミラー6を透過した残りの被写体光束は、サブミラー27で反射してAFユニット28に導かれる。カメラシステムが被写体観察状態にあるとき、フォーカルプレンシャッタ22は閉じ状態となっており、被写体光束が撮像素子25に到達するのを阻止している。
一方、カメラシステムが被写体観察状態から撮影状態に移行すると、メインミラー6およびサブミラー27が撮影光路から退避する。これにより、レンズ装置3内の撮影レンズユニット20を通過した被写体光束は、像面側に向かうようになる。
そして、フォーカルプレンシャッタ22が閉じ状態から開き状態に移行することで、被写体光束が撮像素子25の撮像面に到達し、撮影動作が行われる。
上述した動作について、図6に示すフローチャートを用いて詳細に説明する。
ステップS101では、シャッタボタン7の半押しによってSW1がオン状態になるまで待機し、SW1がオン状態になると、ステップS102において、測光動作および焦点調節動作を行う。
具体的には、システム制御回路40が、カメラ本体1内に設けられた測光センサ(不図示)の出力に基づいて被写体輝度の測定(測光動作)を行う。そして、測光結果に基づいて、シャッタ速度および絞り値を決定する。
また、システム制御回路40は、AFユニット28の出力に基づいて撮影光学系の焦点状態を検出し、該検出結果に基づいて、撮影レンズユニット20内のフォーカシングレンズの駆動を制御する。これにより、撮影光学系は合焦状態となる。
ステップS103では、シャッタボタン7の全押しによってSW2がオン状態にあるか否かを判別し、オフ状態であればステップS101に戻り、オン状態であればステップS104に進む。
ステップS104では、カメラ本体1内に設けられた電源の電源量をチェックする、いわゆるバッテリチェックを行う。ここで、撮影動作を行うのに十分な電源量を有している場合にはステップS105に進み、そうでない場合にはステップS106に進む。
ステップS105では、ミラー駆動とシャッタチャージに用いられる制御用カムギア(不図示)が初期位置(位相位置)にあるか否かを判別する。
具体的には、制御用カムギアとともに回転する検出接片と、該検出接片と対向して配置された所定のパターンを有する基板とで構成された検出ユニットの出力に基づいて、初期位置の判別を行う。また、制御用カムギアは、ギア列(不図示)を介して駆動源としてのモータに連結されており、モータからの駆動力を受けて回転可能となっている。そして、制御用カムギアが回転することによって、メインミラー6をダウン位置からアップ位置に移動させるミラーアップ動作を許容するとともに、メインミラー6をアップ位置からダウン位置に移動させる。
ステップS105において、制御用カムギアが初期位置にある場合にはステップS107に進み、そうでない場合にはステップS106に進む。
ステップS106では、エラー表示を行う。具体的には、カメラ本体1に設けられたLCD表示パネル9に警告表示を行う。なお、音声等を用いて警告を行うこともできる。
ステップS107において、システム制御回路40はシャッタ駆動回路44の駆動を制御することで、先幕および後幕の走行タイミングを決定する準備として、フォーカルプレンシャッタ内に設けられたマグネットへの通電を行う。これにより、先幕および後幕は、走行開始位置で保持される。
ステップS108において、システム制御回路40はミラー駆動回路45の駆動を制御することで、ミラーアップ動作を行うために、上記モータへの通電を開始する。
ステップS109では、モータの通電停止タイミングを決定するため、上記検出ユニットの出力に基づいて、制御用カムギアの回転位相が切り換わったか否かを判別する。ここで、制御用カムギアの回転位相が切り換わった場合にはステップS110に進み、切り換わらない場合にはステップS111に進む。ステップS110では、モータへの通電を遮断する。
ステップS111において、システム制御回路40は、この内部に設けられたタイマ40aを用いて所定時間が経過したか否かを判別する。ここで、所定時間が経過するまでは、モータへの通電を継続して行う。また、所定時間に到達してもステップS109で制御用カムギアの回転位相の切り換わりが検出されない場合には、ステップS112でエラー表示を行う。このエラー表示は、ステップS106と同様に行うことができる。
ステップS113では、システム制御回路40内に設けられたタイマ40aを用いることで、ミラーアップ動作に要する時間を計測するためのカウントを開始する。ここで、タイマ40aは、メインミラー6がダウン位置からアップ位置まで移動するのに要する適正な時間(ミラーアップ完了時間、予め設定された時間)が経過しているか否かを判別するために用いられる。このミラーアップ完了時間は、適宜設定することができる。なお、ミラーアップ完了時間は、一般的には50msecとなる。
ステップS114において、システム制御回路40は、タイマ40aの計測時間が、ミラーアップ完了時間に到達するよりも10msec前となった場合には、フォトリフレクタ30の発光ダイオードおよび受光センサを起動させ、フォトリフレクタ30の出力信号を監視する。
本実施例では、上述した10msec前のタイミングでフォトリフレクタ30を起動させているが、予めフォトリフレクタ30を起動させておき、上述したタイミングでシステム制御回路40がフォトリフレクタ30の出力を監視するようにしてもよい。
上述した10msecの時間は、メインミラー受け板6aの反射板31が発光ダイオードからの照射光を受光センサへ向けて反射させ始めるタイミングよりも前のタイミングでフォトリフレクタ30が起動するように設定された時間である。上述した10msec前のタイミングでは、メインミラー受け板6aは、ダウン位置よりもアップ位置に近い位置にあることになる。
なお、ミラーアップ完了時間は、予め設定されたミラーアップ力、すなわち、メインミラー6をダウン位置からアップ位置まで移動させるバネ力に応じて変わるため、上述した10msecの時間も適宜変更される。
ステップS115において、システム制御回路40は、フォトリフレクタ30の出力に基づいて、メインミラー6がアップ位置まで移動したか否かを判別する。ここで、メインミラー6がアップ位置まで移動したと判別した場合にはステップS117に進み、アップ位置まで移動していないと判別した場合にはステップS116に進む。
メインミラー受け板6aの反射板31がミラーボックス5の穴部5aに対応した位置まで移動すると、フォトリフレクタ30の発光ダイオードから照射された赤外光は、反射板31で反射して受光センサで受光される。これにより、フォトリフレクタ30の出力が変化し、システム制御回路40は、メインミラー6がアップ位置まで移動したことを検出することができる。
ステップS116では、タイマ40aでの計測時間がミラーアップ完了時間に到達したか否かを判別する。ここで、ミラーアップ完了時間に到達した場合にはステップS112に進み、到達していなければステップS115に戻る。
すなわち、タイマ40aの計測時間がミラーアップ完了時間に到達しても、フォトリフレクタ30の出力が変化しない場合には、メインミラー6がアップ位置まで正常に移動していないと判別して、ステップS112でエラー表示を行う。
ステップS117では、シャッタの先幕および後幕が所定の走行開始位置にあるか否かを判別する。ここで、所定の走行開始位置にある場合にはステップS118に進み、そうでない場合にはステップS112に進んでエラー表示を行う。
ステップS118において、システム制御回路40はシャッタ駆動回路44を介して先幕用マグネットへの通電を遮断することで、先幕を走行させる。これにより、撮像素子25への露光が開始される。
そして、ステップS119で、ステップS102で求められた所定の露出時間が経過するのを待ってから、ステップS120において、シャッタ駆動回路44を介して後幕駆動用マグネットへの通電を遮断することで、後幕を走行させる。これにより、撮像素子25への露光が終了する(S121)。
そして、撮像素子25から読み出された信号は、信号処理回路41で画像データに変換された後、表示ユニット42や記録回路43に出力される。
本実施例のカメラシステムによれば、メインミラー6がアップ位置にあることを検出する素子として、一対の投光部および受光部を有するフォトリフレクタ30を用いているため、従来のようにミラーアップ動作に対して余分な負荷を与える必要がなく、ミラーアップ動作をスムーズに行わせることができる。
また、メインミラー6がアップ位置にあるとき、メインミラー受け板6aがミラーボックス5の穴部5aの一端側を塞ぐため、外光が穴部5aを介してフォトリフレクタ30に到達するのを抑制することができる。これにより、外光を受光することでフォトリフレクタ30の出力信号が変化し、メインミラー6の位置を誤検知するのを防止することができる。
なお、本実施例では、撮像素子を備えたカメラシステムについて説明したが、銀塩フィルムを用いるカメラシステムについても本発明を適用することができる。
次に、本発明の実施例2であるカメラシステムについて説明する。
図7は、本実施例のカメラシステムのうち被写体観察状態にあるカメラ本体の正面図を示す。実施例1のカメラシステム(カメラ本体)は、メインミラーがアップ位置にあることを検出するものであるが、本実施例では、メインミラーがダウン位置にあることを検出するものである。ここで、実施例1で説明した部材と同じ部材については、同一符号を用いる。
図7に示すように、ミラーボックス50には、該ミラーボックス50を貫通した穴部50aが形成されている。穴部50aは、メインミラー6がダウン位置にあるときのメインミラー受け板6aの反射板31と対向する位置に形成されている。
また、ミラーボックス50のうち被写体光束が通過する側の内壁面とは反対側の外壁面には、穴部50aを塞ぐようにフォトリフレクタ30が配置されている。フォトリフレクタ30は、赤外光を照射する投光部としての発光ダイオードと、赤外領域の波長を持つ光に対して主な感度を有する受光部としての受光センサとを有している。
フォトリフレクタ30の発光ダイオードおよび受光センサは、穴部50aによって形成される領域に対応した領域内に設けられている。
メインミラー6がダウン位置にあるとき、メインミラー受け板6aの反射板31は穴部50aの一端側を塞ぐようになっており、フォトリフレクタ30の発光ダイオードから照射された赤外光を反射させて、受光センサ側に導く。受光センサが反射された赤外光を受光すると、フォトリフレクタ30の出力が変化し、該出力の変化に基づいて、メインミラー6がダウン位置に停止していることを正確に検出することができる。
次に、図8に示すフローチャートを用いて、本実施例のカメラシステム(カメラ本体)における露光完了後のミラーダウン動作について説明する。ここでは、ミラーダウン動作に連動して行われるフォーカルプレンシャッタのチャージ動作の説明については、省略する。
ステップS201において、システム制御回路40は、ミラーダウン動作を行うに際して、ミラー駆動回路45を介してモータへの通電を開始させる。そして、ステップS202において、システム制御回路40内のタイマ40aを用いてカウントを開始する。本実施例において、タイマ40aは、ミラーダウン動作に要する所定の時間(ミラーダウン完了時間)が経過したか否かを判別するために用いられる。
ステップS203において、システム制御回路40は、タイマ40aでの計測時間に基づいて、ミラーダウン完了時間に到達する10msec前に、フォトリフレクタ30を起動させて、フォトリフレクタ信号の出力を監視する。
ここで、上述した10msecという時間は、メインミラー受け板6aの反射部材31が発光ダイオードからの赤外光を受光センサへ向けて反射させ始めるタイミングよりも前のタイミングでフォトリフレクタ30が起動するように設定された時間である。ただし、ミラーダウン完了時間は、予め設定されたミラーダウン力に応じて変化するため、該変化に応じて上述した10msecの時間も変化する。
ステップS204において、システム制御回路40は、フォトリフレクタ30の出力に基づいて、メインミラー6がダウン位置まで移動したか否かを判別する。ここで、メインミラー6がダウン位置まで移動したと判別した場合にはステップS207に進み、ダウン位置まで移動していないと判別した場合にはステップS205に進む。
メインミラー受け板6aの反射板31がミラーボックス50の穴部50aに対応した位置まで移動すると、フォトリフレクタ30の発光ダイオードから照射された赤外光は、反射板31で反射して受光センサで受光される。これにより、フォトリフレクタ30の出力が変化し、システム制御回路40は、メインミラー6がダウン位置まで移動したことを検出することができる。
ステップS205では、タイマ40aでの計測時間がミラーダウン完了時間に到達したか否かを判別する。ここで、ミラーダウン完了時間に到達していない場合にはステップS204に戻り、到達した場合にはステップS206に進む。
すなわち、タイマ40aでの計測時間がミラーダウン完了時間に到達しても、フォトリフレクタ30の出力が変化しない場合には、メインミラー6がダウン位置まで正常に移動していないと判別して、ステップS206でエラー表示を行う。
ステップS207では、次の動作シーケンス、具体的には、実施例1で説明した図6のステップS101に進む。
本実施例によれば、メインミラー6のダウン位置を検出する場合においても、一対の投光部および受光部を有するフォトリフレクタ30を用いているため、従来のようにミラーダウン動作に対して余分な負荷を与える必要がなく、ミラーダウン動作をスムーズに行わせることができる。
また、メインミラー6がダウン位置にあるとき、メインミラー受け板6aがミラーボックス5の穴部5aの一端側を塞ぐため、外光が穴部5aを介してフォトリフレクタ30に到達するのを抑制することができる。これにより、外光を受光することでフォトリフレクタ30の出力信号が変化し、メインミラー6の位置を誤検知するのを防止することができる。
なお、実施例1および本実施例で説明した構成を組み合わせることで、メインミラー6のアップ位置およびダウン位置の検出を行うことができる。すなわち、ミラーボックスの側壁に、アップ位置およびダウン位置の検出用の2つの穴部(実施例1の穴部5aおよび本実施例の穴部50a)を形成し、各穴部に対してフォトリフレクタを配置することもできる。
次に、本発明の実施例3であるカメラシステムについて説明する。ここで、実施例1で説明した部材と同じ部材については、同一符号を用いて説明する。
本実施例のカメラシステムでは、メインミラー6のアップ動作に伴うバウンド状態を検出し、該検出結果に応じて撮影動作の制御を行うものである。メインミラー6がバネ力を受けてダウン位置からアップ位置に移動する場合、メインミラー6の先端部がストッパ29(図2等参照)に衝突することによって、メインミラー6は、バウンドすることがある。
そこで、本実施例では、メインミラー6のバウンドがおさまってから露光制御を行うようにすることで、メインミラー6等によって被写体光束がケラレてしまうのを抑制するものである。以下、本実施例のカメラシステムにおける撮影動作について、図9に示すフローチャートを用いて説明する。
図9のステップS301からステップS316までの各処理は、実施例1(図6)で説明したステップS101からステップS116までの各処理と同様であるため、詳細な説明は省略する。
ステップS317において、システム制御回路40は、フォトリフレクタ30の出力信号においてLOW状態となっている時間が所定時間以下であるか否かを判別する。メインミラー6が上述したようにバウンドすると、フォトリフレクタ30の出力信号は、HI状態とLOW状態の間で切り換わる。すなわち、メインミラー受け板6aの反射部材31が穴部5aに対応した位置にあるときには、フォトリフレクタ30の出力信号はHI状態となり、反射部材31が穴部5aに対応した位置にないときには、フォトリフレクタ30の出力信号はLOW状態となる。
上述したようにフォトリフレクタ30の出力信号がLOW状態となっている時間が所定時間以下であるか否かを判別することで、メインミラー6のバウンド状態が撮影画像にケラレを生じさせるものであるか否かを判別することができる。
ステップS317では、LOW状態となっている時間が所定時間以下となるまで待機し、所定時間以下となった場合にはステップS318に進む。
ステップS318では、シャッタの先幕および後幕が所定の走行開始位置にあるか否かを判別する。ここで、所定の走行開始位置にある場合にはステップS319に進み、そうでない場合にはステップS312に進んでエラー表示を行う。
ステップS319において、システム制御回路40はシャッタ駆動回路44を介して先幕用マグネットへの通電を遮断することで、先幕を走行させる。これにより、撮像素子25への露光が開始される。
そして、ステップS320で、ステップS302で求められた所定の露出時間が経過するのを待ってから、ステップS321において、シャッタ駆動回路44を介して後幕駆動用マグネットへの通電を遮断することで、後幕を走行させる。これにより、撮像素子25への露光が終了する(S322)。
本実施例では、光学的にメインミラー6の位置を検出するフォトリフレクタ30を用いているため、従来のリーフスイッチ等の場合のようにチャタリングが生じることはなく、メインミラー6の微小変動を検出することができる。これにより、メインミラー6の停止付近におけるバウンド状態を検出することができる。
そして、メインミラー6のバウンド状態が撮影画像にケラレを生じさせる状態で無くなったことを検出した直後に、次の動作であるシャッタ制御を行うことで、メインミラー6のバウンド状態が完全におさまってからシャッタ制御を行う場合に比べて、レリーズタイムラグを短縮することができる。このようにレリーズタイムラグを短縮できれば、連写撮影モードにおいて、連写コマ速を早くできる。
次に、本発明の実施例4であるカメラシステムについて説明する。本実施例のカメラシステムの構成は、実施例2のカメラシステムの構成と同じであり、実施例2で説明した部材と同じ部材については同一符号を用いて説明する。
本実施例のカメラシステムでは、メインミラー6のダウン動作に伴うバウンド状態を検出するものである。メインミラー6がアップ位置からダウン位置に移動する場合、メインミラー受け板6aがストッパ(不図示)に衝突することによって、メインミラー6は、バウンドすることがある。
そこで、本実施例では、メインミラー6のバウンドがおさまってから次の動作を行うようにしている。以下、本実施例のカメラシステムにおけるミラーダウン動作について、図10に示すフローチャートを用いて説明する。
ステップS401からステップS406までの各処理は、実施例2(図8)で説明したステップS201からステップS206までの各処理と同様であり、この説明は省略する。
ステップS407において、システム制御回路40は、フォトリフレクタ30の出力信号においてLOW状態となっている時間が所定時間以下であるか否かを判別する。メインミラー6が上述したようにバウンドすると、フォトリフレクタ30の出力信号は、HI状態とLOW状態の間で切り換わる。すなわち、メインミラー受け板6aの反射部材31が穴部50aに対応した位置にあるときには、フォトリフレクタ30の出力信号はHI状態となり、反射部材31が穴部50aに対応した位置にないときには、フォトリフレクタ30の出力信号はLOW状態となる。
ステップS407では、LOW状態となっている時間が所定時間以下となるまで待機し、所定時間以下となった場合にはステップS408に進む。ステップS408では、次の撮影動作シーケンス、具体的には、実施例1で説明した図6のステップS101に進む。
本実施例によれば、光学的にメインミラー6の位置を検出するフォトリフレクタ30を用いているため、従来のリーフスイッチ等の場合のようにチャタリングが生じることはなく、メインミラー6の微小変動を検出することができる。これにより、メインミラー6の停止付近におけるバウンド状態を検出することができる。
そして、メインミラー6のバウンド状態が所定量以下におさまったことを検出した直後に、次の撮影動作を行わせるようにすることで、メインミラー6のバウンドによって次の撮影動作における焦点検出動作に悪影響を与えるのを抑制することができる。しかも、バウンド状態が所定量以下におさまった直後に次の撮影動作を開始させるようにしているため、例えば、連写撮影において、次の撮影に移行するまでの時間を短縮することができる。
なお、上述した各実施形態では、メインミラー6と一体的に動作するメインミラー受け板6aに反射部材31を設けた場合について説明したが、これに限るものではない。例えば、メインミラー受け板と連動するミラー駆動部材(不図示)に反射部材を設けて、メインミラーの停止位置(アップ位置やダウン位置)を検出するようにしてもよい。
6:メインミラー(ミラーユニットに対応)
30:フォトリフレクタ(光学検出手段に対応)
40:システム制御回路(制御手段に対応)
30:フォトリフレクタ(光学検出手段に対応)
40:システム制御回路(制御手段に対応)
Claims (8)
- 撮影光路に対して第1の位置と第2の位置との間で移動するミラーユニットと、
前記ミラーユニットが前記第2の位置にあることを光学的に検出する光学検出手段と、
制御手段とを有し、
前記制御手段は、前記ミラーユニットが前記第1の位置から前記第2の位置に向かって移動を開始した後、該第2の位置に達する前に前記光学検出手段を用いた前記ミラーユニットの位置検出を開始することを特徴とするカメラ。 - 前記制御手段は、前記ミラーユニットが前記第1の位置から前記第2の位置に向かって移動を開始した後、前記第1の位置よりも前記第2の位置に近づいたときに前記光学検出手段を用いた前記位置検出を開始することを特徴とする請求項1に記載のカメラ。
- 前記制御手段は、前記光学検出手段を用いた前記位置検出の開始タイミングを決定するためのタイマを有することを特徴とする請求項1又は2に記載のカメラ。
- 前記制御手段は、前記光学検出手段を用いた前記位置検出を開始した状態において、前記ミラーユニットが前記第2の位置にあることを検出した状態と検出していない状態との切り換わり間隔が所定間隔以下か否かを判別することを特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載のカメラ。
- 前記第1の位置が前記撮影光路外の位置で、前記第2の位置が前記撮影光路上の位置であり、
前記制御手段は、前記切り換わり間隔が前記所定間隔以下になったときは、該カメラの撮影準備動作の開始を許容することを特徴とする請求項4に記載のカメラ。 - 前記制御手段は、前記位置検出を開始するために、前記光学検出手段の動作を開始することを特徴とする請求項1から5のいずれか1つに記載のカメラ。
- 前記光学検出手段は、前記ミラーユニットに設けられた反射部で反射した光を検出することを特徴とする請求項1から6のいずれか1つに記載のカメラ。
- 前記光学検出手段は、前記ミラーユニットを移動可能に保持するミラーボックスに形成された穴部を通して前記反射した光の検出を行い、
該光学検出手段により前記反射した光の検出が行われるときは、前記反射部を含む前記ミラーユニットの一部により前記穴部が覆われることを特徴とする請求項7に記載のカメラ。
Priority Applications (1)
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JP2004231623A JP2006047880A (ja) | 2004-08-06 | 2004-08-06 | カメラ |
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JP2010177989A (ja) * | 2009-01-29 | 2010-08-12 | Olympus Imaging Corp | 撮像装置および撮像装置の制御方法 |
-
2004
- 2004-08-06 JP JP2004231623A patent/JP2006047880A/ja active Pending
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