JP2006045487A5 - - Google Patents
Download PDFInfo
- Publication number
- JP2006045487A5 JP2006045487A5 JP2004343122A JP2004343122A JP2006045487A5 JP 2006045487 A5 JP2006045487 A5 JP 2006045487A5 JP 2004343122 A JP2004343122 A JP 2004343122A JP 2004343122 A JP2004343122 A JP 2004343122A JP 2006045487 A5 JP2006045487 A5 JP 2006045487A5
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- resin composition
- thermoplastic resin
- polymer
- mass
- acrylic polymer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Description
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、生分解性を有する脂肪族ポリエステル系樹脂(A)0.1〜99.9質量%と、25℃での還元粘度(ηSP/C)が2以上であるアクリル系高分子重合体(B)99.9〜0.1質量%とを含有することを特徴とする。
前記脂肪族ポリエステル系樹脂は、ポリ乳酸系重合体および/またはコハク酸系重合体を含むことが好ましい。
また、本発明の熱可塑性樹脂組成物は、メタクリル酸メチル成分を50質量%以上含む、25℃での還元粘度(ηSP/C)が2未満のアクリル系高分子重合体(C)をさらに含むことが好ましい。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、有機系重合体と、粒子径10μm以下のポリテトラフルオロエチレン粒子とを含むポリテトラフルオロエチレン含有混合粉体(D)を、ポリテトラフルオロエチレン粒子が0.1〜80質量%となるようにさらに含むことが好ましい。
前記脂肪族ポリエステル系樹脂は、ポリ乳酸系重合体および/またはコハク酸系重合体を含むことが好ましい。
また、本発明の熱可塑性樹脂組成物は、メタクリル酸メチル成分を50質量%以上含む、25℃での還元粘度(ηSP/C)が2未満のアクリル系高分子重合体(C)をさらに含むことが好ましい。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、有機系重合体と、粒子径10μm以下のポリテトラフルオロエチレン粒子とを含むポリテトラフルオロエチレン含有混合粉体(D)を、ポリテトラフルオロエチレン粒子が0.1〜80質量%となるようにさらに含むことが好ましい。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、生分解性を有する脂肪族ポリエステル系樹脂(A)を含有する。
加工性、コスト、機械特性、耐水性等の点で比較的バランスがとれていて、様々な用途に使いやすいことから、脂肪族ポリエステル系樹脂が好ましく用いられる。
加工性、コスト、機械特性、耐水性等の点で比較的バランスがとれていて、様々な用途に使いやすいことから、脂肪族ポリエステル系樹脂が好ましく用いられる。
脂肪族ポリエステル系樹脂において、ポリ乳酸系重合体を用いると、熱可塑性樹脂組成物が透明性に優れ、優れた生分解性を有するものとなるため好ましい。
また、脂肪族ポリエステル系樹脂において、コハク酸系重合体、特にポリブチレンサクシネート系重合体を用いると、分解がポリ乳酸系樹脂と比較してさらに早くなる。
さらに、ポリ乳酸系重合体およびコハク酸系重合体の原料になるコハク酸は、非石油系原料、特にさつまいもやトウモロコシなどの原料を使用して合成されていることから、石油資源を使用しない植物系由来の樹脂として、今まで石油系プラスチックを使用していた用途で、素材を非石油系材料へ置き換えていく動きに対応することができる。
また、脂肪族ポリエステル系樹脂において、コハク酸系重合体、特にポリブチレンサクシネート系重合体を用いると、分解がポリ乳酸系樹脂と比較してさらに早くなる。
さらに、ポリ乳酸系重合体およびコハク酸系重合体の原料になるコハク酸は、非石油系原料、特にさつまいもやトウモロコシなどの原料を使用して合成されていることから、石油資源を使用しない植物系由来の樹脂として、今まで石油系プラスチックを使用していた用途で、素材を非石油系材料へ置き換えていく動きに対応することができる。
また、共重合と同じ効果を得る目的で、ポリ乳酸と他の脂肪族ポリエステル系樹脂とを単にブレンドして脂肪族ポリエステル系樹脂(A)として用いても良い。この場合において、他の脂肪族ポリエステル系樹脂を構成するモノマーの種類や乳酸成分の含量等は、乳酸コポリマーを得る共重合の場合と同様のものが例示される。例えば、脂肪族ポリエステル系樹脂(A)100質量%中に50質量%以上のポリ乳酸を含むことが好ましい。
アクリル系高分子重合体(B)は、例えば、以下の方法で得ることができる。
重合方法は乳化重合法が最適で、1段または多段で重合することができる。滑性および分散性を両立させるためには、2段または3段での重合が好ましい。この重合の際、例えば、連鎖移動剤の添加量を少なくすることでアクリル系高分子重合体(B)の還元粘度を高くすることができ、連鎖移動剤の添加量を多くすることで還元粘度を低くすることができる。したがって、連鎖移動剤添加量を適宜調整することによって、25℃での還元粘度(ηSP/C)が2以上であるアクリル系高分子重合体(B)を得ることができる。
乳化重合法で製造される場合、ラテックスの状態で得られる。その為、固体にする為に、種々の手段が用いられる。一般的には、酸または塩を用いた急速凝固法により粉体として得ることができる。
この粉体の状態でも十分効果を発揮するものであるが、マトリクス樹脂である脂肪族ポリエステル系樹脂(A)は、通常、ビーズ状粒子、もしくはペレット状の場合が多く、粉体をそのまま使用すると、分級する可能性があるので、アクリル系高分子重合体(B)を顆粒状粉体としておくことが好ましい。
顆粒状粉体にする手段としては、酸もしくは塩による凝固中に溶剤を添加し、酸析して顆粒状にする溶剤法による手段、酸または塩を用いて緩速条件で凝固させて酸析して顆粒状にする緩速凝固法による手段、高温の気流中に、ラテックスを噴霧し、乾燥させて顆粒状粉体とするスプレードライ法による手段等を用いることができる。
重合方法は乳化重合法が最適で、1段または多段で重合することができる。滑性および分散性を両立させるためには、2段または3段での重合が好ましい。この重合の際、例えば、連鎖移動剤の添加量を少なくすることでアクリル系高分子重合体(B)の還元粘度を高くすることができ、連鎖移動剤の添加量を多くすることで還元粘度を低くすることができる。したがって、連鎖移動剤添加量を適宜調整することによって、25℃での還元粘度(ηSP/C)が2以上であるアクリル系高分子重合体(B)を得ることができる。
乳化重合法で製造される場合、ラテックスの状態で得られる。その為、固体にする為に、種々の手段が用いられる。一般的には、酸または塩を用いた急速凝固法により粉体として得ることができる。
この粉体の状態でも十分効果を発揮するものであるが、マトリクス樹脂である脂肪族ポリエステル系樹脂(A)は、通常、ビーズ状粒子、もしくはペレット状の場合が多く、粉体をそのまま使用すると、分級する可能性があるので、アクリル系高分子重合体(B)を顆粒状粉体としておくことが好ましい。
顆粒状粉体にする手段としては、酸もしくは塩による凝固中に溶剤を添加し、酸析して顆粒状にする溶剤法による手段、酸または塩を用いて緩速条件で凝固させて酸析して顆粒状にする緩速凝固法による手段、高温の気流中に、ラテックスを噴霧し、乾燥させて顆粒状粉体とするスプレードライ法による手段等を用いることができる。
本発明の熱可塑性樹脂組成物において、前記脂肪族ポリエステル系樹脂(A)と、前記アクリル系高分子重合体(B)との含有比率は、前記脂肪族ポリエステル系樹脂(A)0.1〜99.9質量%、前記アクリル系高分子重合体(B)99.9〜0.1質量%である。脂肪族ポリエステル系樹脂(A)の含有比率は、好ましくは1〜90質量%であり、さらに好ましくは10〜80質量%である。
前記脂肪族ポリエステル系樹脂(A)0.1〜99.9質量%と、前記アクリル系高分子重合体(B)99.9〜0.1質量%とを含有する熱可塑性樹脂組成物は、成形性、とくに溶融張力の向上したものとなり、特に発泡成形、ブロー成形等の成形方法、真空成形等の2次加工方法を適用されても、良好な成形品を可能ならしめるものである。
ここで、前記脂肪族ポリエステル系樹脂(A)がポリ乳酸系重合体であれば、従来のポリ乳酸系重合体に対して顕著に成形性の向上した熱可塑性樹脂組成物が得られる。
ここで、前記脂肪族ポリエステル系樹脂(A)がポリ乳酸系重合体であれば、従来のポリ乳酸系重合体に対して顕著に成形性の向上した熱可塑性樹脂組成物が得られる。
PTFE含有混合粉体(D)に含まれる有機系重合体は、有機系の単量体を重合した重合体であれば特に制限されないが、脂肪族ポリエステル系樹脂(A)に配合する際の分散性の観点から、脂肪族ポリエステル系樹脂(A)に対して親和性が高いものであることが好ましい。
有機系重合体を構成する単量体の具体例としては、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、o−メチルスチレン、t−ブチルスチレン、o−エチルスチレン、p−クロロスチレン、o−クロロスチレン、2,4−ジクロロスチレン、p−メトキシスチレン、o−メトキシスチレン、2,4−ジメチルスチレン等の芳香族ビニル系単量体;アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸ドデシル、メタクリル酸ドデシル、アクリル酸トリデシル、メタクリル酸トリデシル、アクリル酸オクタデシル、メタクリル酸オクタデシル、アクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル等の(メタ)アクリル酸エステル系単量体;アクリロニトリル、メタアクリロニトリル等のシアン化ビニル系単量体;無水マレイン酸等のα,β−不飽和カルボン酸;N−フェニルマレイミド、N−メチルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド等のマレイミド系単量体;グリシジルメタクリレート等のグリシジル基含有単量体;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル等のビニルエーテル系単量体;酢酸ビニル、酪酸ビニル等のカルボン酸ビニル系単量体;エチレン、プロピレン、イソブチレン等のオレフィン系単量体;ブタジエン、イソプレン、ジメチルブタジエン等のジエン系単量体等を挙げることができる。これらのビニル系単量体は、単独であるいは2種以上混合して用いることができる。
これらのビニル系単量体の中では、脂肪族ポリエステル系樹脂(A)との親和性の観点から、(メタ)アクリル酸エステル系単量体が好ましい。
有機系重合体を構成する単量体の具体例としては、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、o−メチルスチレン、t−ブチルスチレン、o−エチルスチレン、p−クロロスチレン、o−クロロスチレン、2,4−ジクロロスチレン、p−メトキシスチレン、o−メトキシスチレン、2,4−ジメチルスチレン等の芳香族ビニル系単量体;アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸ドデシル、メタクリル酸ドデシル、アクリル酸トリデシル、メタクリル酸トリデシル、アクリル酸オクタデシル、メタクリル酸オクタデシル、アクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル等の(メタ)アクリル酸エステル系単量体;アクリロニトリル、メタアクリロニトリル等のシアン化ビニル系単量体;無水マレイン酸等のα,β−不飽和カルボン酸;N−フェニルマレイミド、N−メチルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド等のマレイミド系単量体;グリシジルメタクリレート等のグリシジル基含有単量体;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル等のビニルエーテル系単量体;酢酸ビニル、酪酸ビニル等のカルボン酸ビニル系単量体;エチレン、プロピレン、イソブチレン等のオレフィン系単量体;ブタジエン、イソプレン、ジメチルブタジエン等のジエン系単量体等を挙げることができる。これらのビニル系単量体は、単独であるいは2種以上混合して用いることができる。
これらのビニル系単量体の中では、脂肪族ポリエステル系樹脂(A)との親和性の観点から、(メタ)アクリル酸エステル系単量体が好ましい。
ポリテトラフルオロエチレン粒子は粒子径が10μm以下である。ポリテトラフルオロエチレン粒子が10μm以上に凝集していないことにより、PTFE含有混合粉体(D)を脂肪族ポリエステル系樹脂(A)に均一に分散できる。なお、ここでいう粒子径とは、質量平均粒子径のことである。
熱可塑性樹脂組成物がPTFE含有混合粉体(D)をさらに含む場合、ポリテトラフルオロエチレン粒子の含量は、熱可塑性樹脂組成物100質量%に対して0.1〜80質量%である。ポリテトラフルオロエチレン粒子の含量が0.1〜80質量%であることで、脂肪族ポリエステル系樹脂(A)において成形性や分散性を良好に保持させることができる。
なお、ポリテトラフルオロエチレン粒子量が0.1質量%未満では、溶融張力を向上させる効果が乏しく、ポリテトラフルオロエチレン粒子量が80質量%を超えると、樹脂への分散性が悪化する場合がある。
また、PTFE含有混合粉体(D)の粉体中では、ポリテトラフルオロエチレン粒子が単体で10μm以上の凝集体を形成していないことが好ましい。ポリテトラフルオロエチレン粒子が10μm以上の凝集体を形成していなければ、PTFE含有混合粉体(D)を含有する熱可塑性樹脂組成物を成形した場合に成形品の外観が極めて優れる。
なお、ポリテトラフルオロエチレン粒子量が0.1質量%未満では、溶融張力を向上させる効果が乏しく、ポリテトラフルオロエチレン粒子量が80質量%を超えると、樹脂への分散性が悪化する場合がある。
また、PTFE含有混合粉体(D)の粉体中では、ポリテトラフルオロエチレン粒子が単体で10μm以上の凝集体を形成していないことが好ましい。ポリテトラフルオロエチレン粒子が10μm以上の凝集体を形成していなければ、PTFE含有混合粉体(D)を含有する熱可塑性樹脂組成物を成形した場合に成形品の外観が極めて優れる。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、例えば、脂肪族ポリエステル系樹脂(A)、顆粒状粉体としたアクリル系高分子重合体(B)、アクリル系高分子重合体(C)、PTFE含有混合粉体(D)、上記の添加剤を、ミルロール、バンバリーミキサー、スーパーミキサー、単軸あるいは二軸押出機等を用いて混合混練することによって得ることができる。
このようにして得られた熱可塑性樹脂組成物は、生分解性を有し、かつ成形性、特に溶融張力の向上したものとなり、特に発泡成形、ブロー成形等の成形方法、真空成形等の2次加工方法を適用されても、良好な成形品を与えることができる。
上記のようにして混練された熱可塑性樹脂組成物を、インジェクション法、溶融押出し法、カレンダー法、ブロー成形法等の成形方法により賦型することができ、このような成形方法によって、射出成形品、シート、フィルム、ボトル等を得ることができる。
このようにして得られた熱可塑性樹脂組成物は、生分解性を有し、かつ成形性、特に溶融張力の向上したものとなり、特に発泡成形、ブロー成形等の成形方法、真空成形等の2次加工方法を適用されても、良好な成形品を与えることができる。
上記のようにして混練された熱可塑性樹脂組成物を、インジェクション法、溶融押出し法、カレンダー法、ブロー成形法等の成形方法により賦型することができ、このような成形方法によって、射出成形品、シート、フィルム、ボトル等を得ることができる。
以下、本発明を実施例、および比較例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、実施例の記載中、「部」および「%」は質量で示した。
各種評価、成形は以下の方法で行った。
(1) 押出機
内径30mm(φ30mm)、L(シリンダ有効長さ)/D(口径)=20の二軸押し出し機を用い、アクリル系高分子重合体と脂肪族ポリエステル系樹脂(A)を溶融混練し、熱可塑性樹脂組成物ペレットを得た。
(2) 射出成形機
上記熱可塑性樹脂組成物ペレットを、射出成形機を用いて成形し、10cm角の板とした。
(3)溶融張力(メルトテンション)
熱可塑性樹脂組成物のペレットを、降下式フローテスター(ロザンド社製フローマスター)を用い、一定押出量(せん断速度3.35/秒)で押し出し、ストランドを一定速度(16m/分)で引き取り、溶融張力を測定した。ダイスのL/Dは16mm/1mmとした。
(4)溶融粘度
熱可塑性樹脂組成物のペレットについて、降下式フローテスター(ロザンド社製フローマスター)を用い溶融粘度を測定した。ダイスのL/Dは16mm/1mmとした。シェアレート600/Sの値を示した。
(5)ヒートディストーション(HDT)
熱可塑性樹脂組成物のペレットを射出成形した板から4×10×120mmのサンプルを切り出し、東洋精機製HDT自動測定器を用いて測定した。
各種評価、成形は以下の方法で行った。
(1) 押出機
内径30mm(φ30mm)、L(シリンダ有効長さ)/D(口径)=20の二軸押し出し機を用い、アクリル系高分子重合体と脂肪族ポリエステル系樹脂(A)を溶融混練し、熱可塑性樹脂組成物ペレットを得た。
(2) 射出成形機
上記熱可塑性樹脂組成物ペレットを、射出成形機を用いて成形し、10cm角の板とした。
(3)溶融張力(メルトテンション)
熱可塑性樹脂組成物のペレットを、降下式フローテスター(ロザンド社製フローマスター)を用い、一定押出量(せん断速度3.35/秒)で押し出し、ストランドを一定速度(16m/分)で引き取り、溶融張力を測定した。ダイスのL/Dは16mm/1mmとした。
(4)溶融粘度
熱可塑性樹脂組成物のペレットについて、降下式フローテスター(ロザンド社製フローマスター)を用い溶融粘度を測定した。ダイスのL/Dは16mm/1mmとした。シェアレート600/Sの値を示した。
(5)ヒートディストーション(HDT)
熱可塑性樹脂組成物のペレットを射出成形した板から4×10×120mmのサンプルを切り出し、東洋精機製HDT自動測定器を用いて測定した。
実施例1〜17、24〜40、比較例1〜6、参考例1〜6
生分解性を有する脂肪族ポリエステル系樹脂(A)として、ポリ乳酸系重合体である「LACEA H100」[三井化学社製、MFR=9g/10分(190℃)]、「LACEA H400」[三井化学社製、MFR=2g/10分(190℃)]、ポリブチレンサクシネート重合体である「GS Pla」[三菱化学社製]、「ビオノーレPBS #1001」[昭和高分子社製]、を用い、これとアクリル系高分子重合体(B−1)〜(B−3)、アクリル系高分子重合体(C)[三菱レイヨン社製 「アクリペット」(登録商標)VH]、ポリテトラフルオロエチレン含有混合粉体(D)を表1〜5に示す割合でハンドブレンドした後、二軸押出機(池貝社製PCM−28.5)を用いて、バレル温度200℃、スクリュー回転数150rpmにて溶融混練し、ペレット状に賦型して熱可塑性樹脂組成物のペレットを得た。これを用いてメルトテンション、溶融粘度、HDTの測定を行った。結果を表1〜5に示す。
生分解性を有する脂肪族ポリエステル系樹脂(A)として、ポリ乳酸系重合体である「LACEA H100」[三井化学社製、MFR=9g/10分(190℃)]、「LACEA H400」[三井化学社製、MFR=2g/10分(190℃)]、ポリブチレンサクシネート重合体である「GS Pla」[三菱化学社製]、「ビオノーレPBS #1001」[昭和高分子社製]、を用い、これとアクリル系高分子重合体(B−1)〜(B−3)、アクリル系高分子重合体(C)[三菱レイヨン社製 「アクリペット」(登録商標)VH]、ポリテトラフルオロエチレン含有混合粉体(D)を表1〜5に示す割合でハンドブレンドした後、二軸押出機(池貝社製PCM−28.5)を用いて、バレル温度200℃、スクリュー回転数150rpmにて溶融混練し、ペレット状に賦型して熱可塑性樹脂組成物のペレットを得た。これを用いてメルトテンション、溶融粘度、HDTの測定を行った。結果を表1〜5に示す。
ポリ乳酸系重合体とアクリル系重合体とを含む実施例1〜10は、アクリル系高分子重合体(B−1)〜(B−3),ポリテトラフルオロエチレン含有混合粉体(D)を含まない比較例1に比べて、メルトテンションが良好であった。さらに、アクリル系高分子重合体(B−1)〜(B−3)の含有率が高いほど、熱可塑性樹脂組成物の溶融粘度が顕著に増加した。また、ポリテトラフルオロエチレン含有混合粉体(D)の含有量が多いほど、メルトテンションおよび溶融粘度が高くなった。
また、ポリ乳酸系重合体とポリブチレンサクシネート系重合体とアクリル系重合体とを
含む実施例11〜17は、アクリル系高分子重合体(B−1)〜(B−3),アクリル系高分子重合体(C),ポリテトラフルオロエチレン含有混合粉体(D)を含まない比較例2〜3に比べて、メルトテンションが良好であった。また、ポリテトラフルオロエチレン含有混合粉体(D)の含有量が多いほど、メルトテンションおよび溶融粘度が高くなった。
ポリ乳酸系重合体とアクリル系重合体とを含む実施例24〜33は、アクリル系高分子重合体(B−1)〜(B−3),ポリテトラフルオロエチレン含有混合粉体(D)を含まない比較例4に比べて、メルトテンションが良好であった。さらに、アクリル系高分子重合体(B−1)〜(B−3)の含有率が高いほど、熱可塑性樹脂組成物の溶融粘度が顕著に増加した。
また、ポリ乳酸系重合体とポリブチレンサクシネート系重合体とアクリル系重合体とを含む実施例34〜40は、アクリル系高分子重合体(B−1)〜(B−3),アクリル系高分子重合体(C),ポリテトラフルオロエチレン含有混合粉体(D)を含まない比較例5〜6に比べて、メルトテンションが良好であった。
また、実施例はいずれもメルトテンションとHDTが良好であるため、真空成形等の2次加工に好適であることが明らかとなった。
また、ポリ乳酸系重合体とポリブチレンサクシネート系重合体とアクリル系重合体とを
含む実施例11〜17は、アクリル系高分子重合体(B−1)〜(B−3),アクリル系高分子重合体(C),ポリテトラフルオロエチレン含有混合粉体(D)を含まない比較例2〜3に比べて、メルトテンションが良好であった。また、ポリテトラフルオロエチレン含有混合粉体(D)の含有量が多いほど、メルトテンションおよび溶融粘度が高くなった。
ポリ乳酸系重合体とアクリル系重合体とを含む実施例24〜33は、アクリル系高分子重合体(B−1)〜(B−3),ポリテトラフルオロエチレン含有混合粉体(D)を含まない比較例4に比べて、メルトテンションが良好であった。さらに、アクリル系高分子重合体(B−1)〜(B−3)の含有率が高いほど、熱可塑性樹脂組成物の溶融粘度が顕著に増加した。
また、ポリ乳酸系重合体とポリブチレンサクシネート系重合体とアクリル系重合体とを含む実施例34〜40は、アクリル系高分子重合体(B−1)〜(B−3),アクリル系高分子重合体(C),ポリテトラフルオロエチレン含有混合粉体(D)を含まない比較例5〜6に比べて、メルトテンションが良好であった。
また、実施例はいずれもメルトテンションとHDTが良好であるため、真空成形等の2次加工に好適であることが明らかとなった。
Claims (3)
- 生分解性を有する脂肪族ポリエステル系樹脂(A)0.1〜99.9質量%と、25℃での還元粘度(ηSP/C)が2以上であるアクリル系高分子重合体(B)99.9〜0.1質量%とを含有することを特徴とする熱可塑性樹脂組成物。
- メタクリル酸メチル成分を50質量%以上含む、25℃での還元粘度(ηSP/C)が2未満のアクリル系高分子重合体(C)をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の熱可塑性樹脂組成物。
- 有機系重合体と、粒子径10μm以下のポリテトラフルオロエチレン粒子とを含むポリテトラフルオロエチレン含有混合粉体(D)を、ポリテトラフルオロエチレン粒子が0.1〜80質量%となるようにさらに含むことを特徴とする請求項1または2に記載の熱可塑性樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004343122A JP2006045487A (ja) | 2004-01-09 | 2004-11-26 | 熱可塑性樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004004294 | 2004-01-09 | ||
JP2004191276 | 2004-06-29 | ||
JP2004343122A JP2006045487A (ja) | 2004-01-09 | 2004-11-26 | 熱可塑性樹脂組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006045487A JP2006045487A (ja) | 2006-02-16 |
JP2006045487A5 true JP2006045487A5 (ja) | 2008-01-10 |
Family
ID=36024448
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004343122A Pending JP2006045487A (ja) | 2004-01-09 | 2004-11-26 | 熱可塑性樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2006045487A (ja) |
Families Citing this family (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006121011A1 (ja) * | 2005-05-09 | 2006-11-16 | Kaneka Corporation | 生分解性樹脂組成物及びその成形体 |
CN101175818B (zh) * | 2005-05-13 | 2011-06-22 | 株式会社钟化 | 生物降解性树脂组合物及其成型体 |
JP5073956B2 (ja) * | 2006-03-28 | 2012-11-14 | アキレス株式会社 | 生分解性フィルムまたはシート |
JP2007269995A (ja) | 2006-03-31 | 2007-10-18 | Three M Innovative Properties Co | ポリ乳酸含有樹脂組成物、ポリ乳酸含有樹脂フィルム及びポリ乳酸含有樹脂繊維 |
JP5243761B2 (ja) * | 2007-09-21 | 2013-07-24 | パナソニック株式会社 | 樹脂組成物及びそれから成る照明カバーを備えた照明器具 |
JP2010070711A (ja) * | 2008-09-22 | 2010-04-02 | Toray Ind Inc | ポリ乳酸発泡体およびその製造方法 |
EP2345691B1 (en) | 2008-10-02 | 2015-01-14 | Nitto Denko Corporation | Polylactic acid-based film or sheet |
WO2021240694A1 (ja) * | 2020-05-27 | 2021-12-02 | 東洋スチレン株式会社 | 樹脂組成物 |
CN114174418A (zh) * | 2019-08-27 | 2022-03-11 | 东洋苯乙烯股份有限公司 | 树脂组合物 |
Family Cites Families (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002129042A (ja) * | 2000-10-24 | 2002-05-09 | Mitsubishi Rayon Co Ltd | 生分解性樹脂の改質剤および生分解性樹脂組成物 |
JP2002220533A (ja) * | 2001-01-24 | 2002-08-09 | Mitsubishi Rayon Co Ltd | 熱可塑性樹脂組成物および成形性向上、相溶性改良用添加剤並びにこれを用いたマスターバッチ |
JP3949922B2 (ja) * | 2001-03-01 | 2007-07-25 | 三菱レイヨン株式会社 | 熱可塑性樹脂組成物の成形性改良方法および製造方法 |
JP2002346594A (ja) * | 2001-05-25 | 2002-12-03 | Taiho Ind Co Ltd | 脱窒細菌固定用成形体 |
JP2003113322A (ja) * | 2001-10-02 | 2003-04-18 | Mitsubishi Rayon Co Ltd | 発泡成形用熱可塑性樹脂組成物、発泡体及びこれに用いる樹脂混合体 |
JP3962242B2 (ja) * | 2001-11-12 | 2007-08-22 | 三菱レイヨン株式会社 | 熱可塑性樹脂組成物及びそれを用いた成形体 |
JP2004010842A (ja) * | 2002-06-11 | 2004-01-15 | Idemitsu Petrochem Co Ltd | ポリ乳酸樹脂組成物 |
-
2004
- 2004-11-26 JP JP2004343122A patent/JP2006045487A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5015371B2 (ja) | プラスチック添加剤組成物、その製造方法およびブレンド | |
WO2022252266A1 (zh) | 一种复合增韧耐高温聚乳酸改性材料及其制备方法 | |
TW201210685A (en) | Thermoplastic composition, method of producing the same, and articles made therefrom | |
WO2015074297A1 (zh) | 适于吹塑成型的高耐热abs树脂组合物及其制备方法 | |
WO2013147143A1 (ja) | 樹脂組成物及びその成形体 | |
US20140121291A1 (en) | Radiation Curable Polymers | |
JP2006045487A5 (ja) | ||
JP2023060107A (ja) | ワンパックポリマー変性剤 | |
TWI391438B (zh) | 包含接枝聚合物之供擠壓加工用組成物 | |
JP3584890B2 (ja) | 熱可塑性樹脂成形品及びその製造方法 | |
CN111944291B (zh) | 一种聚乳酸树脂组合物及其制备方法 | |
JPH01163243A (ja) | 熱可塑性樹脂組成物 | |
JP2000290461A (ja) | メタクリル酸メチル系樹脂組成物 | |
KR20080071109A (ko) | 고분자 상용성을 개선시키는 상용화 첨가제 및 그 제조방법 | |
JP2009001739A (ja) | 熱可塑性樹脂組成物および成形品 | |
JPH0216145A (ja) | 繊維強化熱可塑性樹脂組成物 | |
JP2008536982A5 (ja) | ||
JP5220332B2 (ja) | 樹脂添加剤用マスターバッチ | |
JP3949922B2 (ja) | 熱可塑性樹脂組成物の成形性改良方法および製造方法 | |
JP2006045487A (ja) | 熱可塑性樹脂組成物 | |
JP2000226523A (ja) | 熱可塑性樹脂組成物 | |
JPH0224346A (ja) | 繊維強化熱可塑性樹脂組成物 | |
JP2016529375A (ja) | 耐衝撃性が改良された生分解性ポリマー組成物 | |
JPS63179957A (ja) | 熱可塑性樹脂組成物 | |
JP2003113322A (ja) | 発泡成形用熱可塑性樹脂組成物、発泡体及びこれに用いる樹脂混合体 |