JP2006045475A - 粘着剤組成物、粘着シート類および表面保護フィルム - Google Patents

粘着剤組成物、粘着シート類および表面保護フィルム Download PDF

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Abstract

【課題】金属類に粘着面が直接接触しても腐食の発生がなく、剥離時の耐電防止性の優れた帯電防止性粘着剤組成物、ならびにこれを用いた帯電防止性の粘着シート類、および表面保護フィルムを提供する。
【解決手段】フッ素含有イミドアニオンを含有するイオン性液体、およびベースポリマーとしてガラス転移温度Tgが0℃以下のポリマーを含有してなることを特徴とする粘着剤組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は帯電防止性を有する粘着剤組成物、ならびにこれを用いてシート状やテープ状などの形態とした帯電防止性の粘着シート類および表面保護フィルムに関するものである。本発明の帯電防止性の粘着剤組成物からなる粘着シート類は、静電気が発生しやすいプラスチック製品などに好適に用いられる。なかでも特に、電子機器など静電気を嫌う用途で用いられる帯電防止性の粘着シートおよび表面保護フィルムとして有用である。
表面保護フィルムは、一般的に保護フィルム側に塗布された粘着剤を介して被保護体に貼り合わせ、被保護体の加工、搬送時に生じる傷や汚れを防止する目的で用いられる。たとえば、液晶ディスプレイのパネルは液晶セルに接着剤を介して偏光板や波長板などの光学部材を貼り合わせることにより形成されている。液晶セルに貼り合わせるこれらの光学部材は傷や汚れなどを防止する目的で保護フィルムが粘着剤を介して貼り合わされている。
そして、この光学部材が液晶セルに貼り合わされるなどして、保護フィルムが不要になった段階で保護フィルムは剥離して除去される。一般に保護フィルムや光学部材は、プラスチック材料により構成されているため、電気絶縁性が高く、摩擦や剥離の際に静電気を発生する。したがって、保護フィルムを偏光板などの光学部材から剥離する際にも静電気が発生する。静電気が残ったままの状態で、液晶に電圧を印加すると、液晶分子の配向が損失したり、パネルの欠損が生じたりする。そこで、このような不具合を防止するため、表面保護フィルムには各種帯電防止処理が施されている。
これまでに、上述の静電気の帯電を抑制する試みとして、たとえば、粘着剤に低分子の界面活性剤を添加し、粘着剤中から界面活性剤を被着体に転写させて帯電防止する方法が開示されている(たとえば、特許文献1参照)。しかしながら、これら低分子の界面活性剤は粘着剤表面にブリードし易く、保護フィルムに適用した場合、被着体への汚染が懸念される。したがって、低分子の界面活性剤を添加した粘着剤を光学部材用保護フィルムに適用した場合には、光学部材の光学特性を損なわず、十分な帯電防止特性を発現させることは困難である。
また、帯電防止剤を粘着剤層に含有させた粘着シート類(たとえば、特許文献2参照)が開示されている。かかる粘着シート類においては、粘着剤表面に帯電防止剤がブリードするのを抑制するために、ポリエーテルポリオール化合物とアルカリ金属塩からなる帯電防止剤をアクリル系粘着剤に添加している。しかしながら、かかる提案に示されているLiClOは腐食性が高く、粘着面が金属に直接触れた場合には金属を腐食する恐れがある。特に光学部材用保護フィルムの使用用途として、光学部材の外周部を「ベゼル」と呼ばれるステンレス、アルミなどの金属製の固定枠で固定された液晶モジュールに適用する例も数多く見受けられるため、これらの用途では上記粘着剤成分による腐食により「ベゼル」が変質する可能性があり、適用の制約があった。
特開平9−165460号公報 特開平6−128539号公報
そこで、本発明は、従来の帯電防止性粘着シート類における問題点を解消すべく、金属類に粘着面が直接接触しても腐食の発生がなく、剥離時の耐電防止性の優れた帯電防止性粘着剤組成物、ならびにこれを用いた帯電防止性の粘着シート類、および表面保護フィルムを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討した結果、以下に示す粘着剤組成物により上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の粘着剤組成物は、フッ素含有イミドアニオンを含有するイオン性液体、およびベースポリマーとしてガラス転移温度Tgが0℃以下のポリマーを含有してなることを特徴とする。
本発明の粘着剤組成物によると、実施例の結果に示すように、フッ素含有イミドアニオンを含有するイオン性液体、およびベースポリマーとしてガラス転移温度Tgが0℃以下のポリマーを含有してなるため、これを架橋した粘着剤層は、被保護体への腐食性が低減され、剥離した際の帯電防止性および粘着特性に優れたものとなる。上記フッ素含有イミドアニオンを含有するイオン性液体を用いることによりかかる特性を発現する理由の詳細は明らかではないが、フッ素含有イミドアニオンを含有するイオン性液体が、ガラス転移温度Tgが0℃以下のポリマーとの相溶性、およびイオン伝導性などのバランスの良い相互作用に寄与し、もって良好な粘着特性、帯電特性、および腐食性の並立を可能にしていると推測される。
本発明におけるイオン性液体とは、70℃以下で液状を呈する溶融塩を指し、融点が70℃以下、好ましくは室温(25℃)以下のイオン性化合物をいう。
本発明の粘着剤組成物は、上記のイオン性液体を帯電防止剤として用いることにより、帯電防止剤のブリードが抑制され、経時や高温下においても被着体への接着信頼性に優れたものとなる。イオン性液体を用いることによりブリードが抑制される理由は明らかでないが、界面活性剤などと比較してベースポリマーへの相溶性が高いためと推測される。また、イオン性液体はそれ自身ですぐれた導電性を示すため、被着体表面への汚染が微量でも十分な帯電防止能が得られる。
また、上記のイオン性液体は好ましくは室温にて液状であるため、固体の塩とくらべ、粘着剤への添加および分散または溶解が容易に行える。さらにイオン性液体は蒸気圧がない(不揮発性)のため、経時で消失することもなく、帯電防止特性が継続して得られるものとなる。
本発明においては、フッ素含有イミドアニオンを含有するイオン性液体を含むことを特徴とする。フッ素含有イミドアニオンとは、分子構造中にフッ素原子を含むイミドアニオンをいう。かかるフッ素含有イミドアニオンを含有するイオン性液体を用いることにより、金属への腐食発生が抑制される。
上記において、前記イオン性液体が、含窒素オニウム塩、含硫黄オニウム塩、または含リンオニウム塩のいずれか1種以上であることが好ましい。特に、前記イオン性液体が、下記一般式(A)〜(D)で表される1種以上のカチオンを含むことが好ましい。これらのカチオンを持つイオン性液体により、さらに帯電防止能の優れたものが得られる。
Figure 2006045475
[式(A)中のRは、炭素数4から20の炭化水素基を表し、ヘテロ原子を含んでも良く、RおよびRは、同一または異なって、水素または炭素数1から16の炭化水素基を表し、ヘテロ原子を含んでも良い。但し、窒素原子が2重結合を含む場合、Rはない。]
[式(B)中のRは、炭素数2から20の炭化水素基を表し、ヘテロ原子を含んでも良く、R、R、およびRは、同一または異なって、水素または炭素数1から16の炭化水素基を表し、ヘテロ原子を含んでも良い。]
[式(C)中のRは、炭素数2から20の炭化水素基を表し、ヘテロ原子を含んでも良く、R、R、およびRは、同一または異なって、水素または炭素数1から16の炭化水素基を表し、ヘテロ原子を含んでも良い。]
[式(D)中のZは、窒素、硫黄、またはリン原子を表し、R、R、R、およびRは、同一または異なって、炭素数1から20の炭化水素基を表し、ヘテロ原子を含んでも良い。但しZが硫黄原子の場合、Rはない。]
さらに、本発明においては、エチレンオキシド基含有化合物を併用することで、さらに帯電防止性に優れた粘着剤組成物となる。エチレンオキシド基含有化合物を併有することで帯電防止性が向上する理由は定かではないが、エチレンオキシド基含有化合物を併有することでフッ素などの非極性の材料に対しての濡れ性が向上し、粘着特性を十分維持することができる。
更に、ガラス転移温度Tgが0℃以下のポリマーが、炭素数1〜14のアルキル基を有す(メタ)アクリレートの1種以上を主成分とする(メタ)アクリル系ポリマーであることが好ましい。これらの(メタ)アクリル系ポリマーにより、イオン性液体およびベースポリマーとの相溶性のバランスが良好となり、粘着特性を十分維持することができる。
なお、本発明における(メタ)アクリル系ポリマーとは、アクリル系ポリマーおよび/またはメタクリル系ポリマーをいう。また、(メタ)アクリレートとは、アクリレートおよび/またはメタクリレートをいう。
一方、本発明の粘着剤層は、上記いずれかに記載の粘着剤組成物を架橋してなることを特徴とする。ガラス転移温度Tgが0℃以下のポリマーの構成単位、構成比率、架橋剤の選択および添加比率等を適宜調節して架橋することにより、より耐熱性等に優れた粘着シート類を得ることができる。
また、本発明の粘着シート類は、上記いずれかに記載の粘着剤組成物を架橋してなる粘着剤層を支持体上に形成してなることを特徴とする。本発明の粘着シート類によると、上記の如き作用効果を奏する粘着剤組成物を架橋してなる粘着剤層を備えるため、剥離した際に帯電防止されていない被着体への帯電防止が図れ、被着体への腐食性が低減された、接着信頼性の優れた粘着シート類となる。
さらに、本発明の粘着剤組成物を表面保護フィルムに適用する場合には、保護フィルムに用いられるプラスチック基材は帯電防止処理されてなるものがより好ましい。本発明の表面保護フィルムによると、上記の如き作用効果を奏する粘着剤組成物を架橋してなる粘着剤層を備えるため、剥離した際に帯電防止されていない被着体への帯電防止が図れ、被着体への腐食性が低減された、接着信頼性の優れた粘着シート類となる。このため、特に、静電気の帯電や腐食性が特に深刻な問題となる電子機器関連の技術分野における帯電防止性表面保護フィルムとして非常に有用となる。
本発明の粘着剤組成物は、フッ素含有イミドアニオンを含有するイオン性液体、およびベースポリマーとしてガラス転移温度Tgが0℃以下のポリマーを含有してなることを特徴とする。
イオン性液体としては、含窒素オニウム塩、含硫黄オニウム塩、または含リンオニウム塩が好ましく用いられ、特に優れた帯電防止能が得られる理由から下記一般式(A)〜(D)で表される有機カチオン成分と、フッ素含有イミドアニオン成分からなるものが好ましく用いられる。
Figure 2006045475
[式(A)中のRは、炭素数4から20の炭化水素基を表し、ヘテロ原子を含んでも良く、RおよびRは、同一または異なって、水素または炭素数1から16の炭化水素基を表し、ヘテロ原子を含んでも良い。但し、窒素原子が2重結合を含む場合、Rはない。]
[式(B)中のRは、炭素数2から20の炭化水素基を表し、ヘテロ原子を含んでも良く、R、R、およびRは、同一または異なって、水素または炭素数1から16の炭化水素基を表し、ヘテロ原子を含んでも良い。]
[式(C)中のRは、炭素数2から20の炭化水素基を表し、ヘテロ原子を含んでも良く、R、R、およびRは、同一または異なって、水素または炭素数1から16の炭化水素基を表し、ヘテロ原子を含んでも良い。]
[式(D)中のZは、窒素、硫黄、またはリン原子を表し、R、R、R、およびRは、同一または異なって、炭素数1から20の炭化水素基を表し、ヘテロ原子を含んでも良い。但しZが硫黄原子の場合、Rはない。]
式(A)で表されるカチオンとしては、たとえば、ピリジニウムカチオン、ピペリジニウムカチオン、ピロリジニウムカチオン、ピロリン骨格を有するカチオン、ピロール骨格を有するカチオンなどがあげられる。
具体例としては、たとえば、1−エチルピリジニウムカチオン、1−ブチルピリジニウムカチオン、1−へキシルピリジニウムカチオン、1−ブチル−3−メチルピリジニウムカチオン、1−ブチル−4−メチルピリジニウムカチオン、1−へキシル−3−メチルピリジニウムカチオン、1−ブチル−3,4−ジメチルピリジニウムカチオン、1,1−ジメチルピロリジニウムカチオン、1−エチル−1−メチルピロリジニウムカチオン、1−メチル−1−プロピルピロリジニウムカチオン、2−メチル−1−ピロリンカチオン、1−エチル−2−フェニルインドールカチオン、1,2−ジメチルインドールカチオン、1−エチルカルバゾールカチオンがあげられる。
式(B)で表されるカチオンとしては、たとえば、イミダゾリウムカチオン、テトラヒドロピリミジニウムカチオン、ジヒドロピリミジニウムカチオンなどがあげられる。
具体例としては、たとえば、1,3−ジメチルイミダゾリウムカチオン、1,3−ジエチルイミダゾリウムカチオン、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムカチオン、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムカチオン、1−へキシル−3−メチルイミダゾリウムカチオン、1−オクチル−3−メチルイミダゾリウムカチオン、1−デシル−3−メチルイミダゾリウムカチオン、1−ドデシル−3−メチルイミダゾリウムカチオン、1−テトラデシル−3−メチルイミダゾリウムカチオン、1,2−ジメチル−3−プロピルイミダゾリウムカチオン、1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリウムカチオン、1−ブチル−2,3−ジメチルイミダゾリウムカチオン、1−へキシル−2,3−ジメチルイミダゾリウムカチオン、1,3−ジメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウムカチオン、1,2,3−トリメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウムカチオン、1,2,3,4−テトラメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウムカチオン、1,2,3,5−テトラメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウムカチオン、1,3−ジメチル−1,4−ジヒドロピリミジニウムカチオン、1,3−ジメチル−1,6−ジヒドロピリミジニウムカチオン、1,2,3−トリメチル−1,4−ジヒドロピリミジニウムカチオン、1,2,3−トリメチル−1,6−ジヒドロピリミジニウムカチオン、1,2,3,4−テトラメチル−1,4−ジヒドロピリミジニウムカチオン、1,2,3,4−テトラメチル−1,6−ジヒドロピリミジニウムカチオンなどがあげられる。
式(C)で表されるカチオンとしては、たとえば、ピラゾリウムカチオン、ビラゾリニウムカチオンなどがあげられる。
具体例としては、たとえば、1−メチルピラゾリウムカチオン、3−メチルピラゾリウムカチオン、1−エチル−2−メチルピラゾリニウムカチオンなどがあげられる。
式(D)で表されるカチオンとしては、たとえば、テトラアルキルアンモニウムカチオン、トリアルキルスルホニウムカチオン、テトラアルキルホスホニウムカチオンや、上記アルキル基の一部がアルケニル基やアルコキシル基、さらにはエポキシ基に置換されたものなどがあげられる。
具体例としては、たとえば、テトラメチルアンモニウムカチオン、テトラエチルアンモニウムカチオン、テトラブチルアンモニウムカチオン、テトラヘキシルアンモニウムカチオン、トリエチルメチルアンモニウムカチオン、トリブチルエチルアンモニウムカチオン、トリメチルデシルアンモニウムカチオン、N,N−ジエチル−N−メチル−N−(2−メトキシエチル)アンモニウムカチオン、グリシジルトリメチルアンモニウムカチオン、トリメチルスルホニウムカチオン、トリエチルスルホニウムカチオン、トリブチルスルホニウムカチオン、トリヘキシルスルホニウムカチオン、ジエチルメチルスルホニウムカチオン、ジブチルエチルスルホニウムカチオン、ジメチルデシルスルホニウムカチオン、テトラメチルホスホニウムカチオン、テトラエチルホスホニウムカチオン、テトラブチルホスホニウムカチオン、テトラヘキシルホスホニウムカチオン、ホスホニウムカチオン、トリエチルメチルホスホニウムカチオン、トリブチルエチルホスホニウムカチオン、トリメチルデシルホスホニウムカチオン、ジアリルジメチルアンモニウムカチオンなどがあげられる。なかでもトリエチルメチルアンモニウムカチオン、トリブチルエチルアンモニウムカチオン、トリメチルデシルアンモニウムカチオン、ジエチルメチルスルホニウムカチオン、ジブチルエチルスルホニウムカチオン、ジメチルデシルスルホニウムカチオン、トリエチルメチルホスホニウムカチオン、トリブチルエチルホスホニウムカチオン、トリメチルデシルホスホニウムカチオンなどの非対称のテトラアルキルアンモニウムカチオン、トリアルキルスルホニウムカチオン、テトラアルキルホスホニウムカチオンや、N,N−ジエチル−N−メチル−N−(2−メトキシエチル)アンモニウムカチオン、グリシジルトリメチルアンモニウムカチオン、ジアリルジメチルアンモニウムカチオンが好ましく用いられる。
一方、アニオン成分としては、分子構造中にフッ素原子を含むフッ素含有イミドアニオンが用いられる。
具体例としては、たとえば、(CFSO、(CSO、(CSO)(CFSO)N、(C17SO)(CFSO)N、(CFCHOSO、(CCHOSO、(HCFCFCHOSO、((CFCHOSOなどがあげられる。これらの中でも特にすぐれた帯電特性が得られることから、(CSOが特に好ましいものとしてあげられる。これらのフッ素含有イミド塩は単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
本発明に用いられるイオン性液体の具体例としては、上記カチオン成分とアニオン成分の組み合わせから適宜選択して用いられ、たとえば、1−ブチル−3−メチルピリジニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、1−ブチル−3−メチルピリジニウムビス(ペンタフルオロエタンスルホニル)イミド、1−ヘキシルピリジニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、1−ヘキシルピリジニウムビス(ペンタフルオロエタンスルホニル)イミド、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムビス(ペンタフルオロエタンスルホニル)イミド、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムビス(ペンタフルオロエタンスルホニル)イミド、1−ヘキシル−3−メチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、1−ヘキシル−3−メチルイミダゾリウムビス(ペンタフルオロエタンスルホニル)イミド、1−オクチル−3−メチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、1−オクチル−3−メチルイミダゾリウムビス(ペンタフルオロエタンスルホニル)イミド、テトラヘキシルアンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、テトラヘキシルアンモニウムビス(ペンタフルオロエタンスルホニル)イミド、ジアリルジメチルアンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、ジアリルジメチルアンモニウムビス(ペンタフルオロエタンスルホニル)イミド、N,N−ジエチル−N−メチル−N−(2−メトキシエチル)アンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、N,N−ジエチル−N−メチル−N−(2−メトキシエチル)アンモニウムビス(ペンタフルオロエタンスルホニル)イミド、グリシジルトリメチルアンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、グリシジルトリメチルアンモニウムビス(ペンタフルオロエタンスルホニル)イミドなどがあげられる。
前記のようなイオン性液体は、市販のものを使用してもよいが、下記のようにして合成することも可能である。イオン性液体の合成方法としては、目的とするイオン性液体が得られれば特に限定されないが、一般的には、文献“イオン性液体−開発の最前線と未来−”[(株)シーエムシー出版発行]に記載されているような、ハロゲン化物法、水酸化物法、酸エステル法、錯形成法、および中和法などが用いられる。
下記にハロゲン化物法、水酸化物法、酸エステル法、錯形成法、および中和法について含窒素オニウム塩を例にその合成方法について示すが、その他の含硫黄オニウム塩、含リンオニウム塩などその他のイオン性液体についても同様の手法により得ることができる。
ハロゲン化物法は、下記式(1)〜(3)に示すような反応によって行われる方法である。まず3級アミンとハロゲン化アルキルと反応させてハロゲン化物を得る(反応式(1)、ハロゲンとしては塩素、臭素、ヨウ素が用いられる)。
得られたハロゲン化物を目的とするイオン性液体のアニオン構造(A)を有する酸(HA)あるいは塩(MA、Mはアンモニウム、リチウム、ナトリウム、カリウムなど目的とするアニオンと塩を形成するカチオン)と反応させて目的とするイオン性液体(RNA)が得られる。
Figure 2006045475
水酸化物法は、(4)〜(8)に示すような反応によって行われる方法である。まずハロゲン化物(RNX)をイオン交換膜法電解(反応式(4))、OH型イオン交換樹脂法(反応式(5))または酸化銀(AgO)との反応(反応式(6))で水酸化物(RNOH)を得る(ハロゲンとしては塩素、臭素、ヨウ素が用いられる)。
得られた水酸化物を上記ハロゲン化法と同様に反応式(7)〜(8)の反応を用いて目的とするイオン性液体(RNA)が得られる。
Figure 2006045475
酸エステル法は、(9)〜(11)に示すような反応によって行われる方法である。まず3級アミン(RN)を酸エステルと反応させて酸エステル物を得る(反応式(9)、酸エステルとしては、硫酸、亜硫酸、りん酸、亜りん酸、炭酸などの無機酸のエステルやメタンスルホン酸、メチルホスホン酸、蟻酸などの有機酸のエステルなどが用いられる)。
得られた酸エステル物を上記ハロゲン化法と同様に反応式(10)〜(11)の反応を用いて目的とするイオン性液体(RNA)が得られる。また、酸エステルとしてメチルトリフルオロメタンスルホネート、メチルトリフルオロアセテートなどを用いることにより、直接イオン性液体を得ることもできる。
Figure 2006045475
錯形成法は、(12)〜(15)に示すような反応によって行われる方法である。まず4級アンモニウムのハロゲン化物(RNX)、4級アンモニウムの水酸化物(RNOH)、4級アンモニウムの炭酸エステル化物(RNOCOCH)などをフッ化水素(HF)やフッ化アンモニウム(NHF)と反応させてフッ化4級アンモニウム塩を得る(反応式(12)〜(14))。
得られたフッ化4級アンモニウム塩をBF,AlF,PF,ASF,SbF,NbF,TaFなどのフッ化物と錯形成反応により、イオン性液体を得ることができる(反応式(15))。
Figure 2006045475
中和法は、(16)に示すような反応によって行われる方法である。3級アミンとHBF,HPF,CHCOOH,CFCOOH,CFSOH,(CFSONH,(CFSOCH,(CSONHなどの有機酸とを反応させることにより得ることができる。
Figure 2006045475
上記の式(1)〜(16)記載のRは、水素または炭素数1から20の炭化水素基を表し、ヘテロ原子を含んでも良い。
上記のイオン性液体は、単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
イオン性液体の配合量としては、使用する(メタ)アクリル系ポリマーとイオン性液体の相溶性により変わるため一概に定義することができないが、一般的にはベースポリマー100重量部に対して、0.01〜40重量部が好ましく、0.03〜20重量部がより好ましく、0.05〜10重量部が最も好ましい。0.01重量部未満であると十分な帯電防止特性が得られず、40重量部を超えると被着体への汚染が増加する傾向がある。
本発明では、ベースポリマーとしてガラス転移温度(Tg)が0℃以下のポリマーが用いられるが、好ましくはTgが−100〜−5℃であり、より好ましくはTgが−80〜−10℃である。ガラス転移温度(Tg)が0℃を超えると、イオン性液体を含有する場合でも、十分な粘着力を得るのが困難になる。
かかるポリマーとしては、炭素数1〜14のアルキル基を有す(メタ)アクリレートの1種または2種以上を主成分とする(メタ)アクリル系ポリマー、天然ゴム、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SISブロック共重合体)、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBSブロック共重合体)、スチレン−エチレン・ブチレン−スチレンブロック共重合体(SEBSブロック共重合体)、スチレン−ブタジエンゴム、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリイソブチレン、ブチルゴム、クロロプレンゴム、シリコーンゴムなどの粘着剤のポリマーとして一般的に適用されるポリマーがあげられる。
これらの中でもイオン性液体との相溶性のバランスおよび優れた粘着特性が得られることから炭素数1〜14のアルキル基を有す(メタ)アクリレートの1種または2種以上を主成分とする(メタ)アクリル系ポリマーが好ましく用いられる。
炭素数1〜14のアルキル基を有す(メタ)アクリレートの1種または2種以上を主成分とする(メタ)アクリル系ポリマーとしては、炭素数が1〜14のアルキル基を有す(メタ)アクリレートの1種または2種以上を50〜100重量%含有する単量体を主成分とした重量平均分子量10万以上の(メタ)アクリル系ポリマーが用いられる。なお、重量平均分子量はGPC(ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー)により測定して得られたものをいう。
炭素数1〜14のアルキル基を有す(メタ)アクリレートの具体例としては、たとえば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、s−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、n−ノニル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、n−デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、n−ドデシル(メタ)アクリレート、n−トリデシル(メタ)アクリレート、n−テトラデシル(メタ)アクリレートなどがあげられる。
なかでも、本発明の表面保護フィルムに用いる場合には、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、n−ノニル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、n−デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、n−ドデシル(メタ)アクリレート、n−トリデシル(メタ)アクリレート、n−テトラデシル(メタ)アクリレートなどの炭素数6〜14のアルキル基を有す(メタ)アクリレートが好適に用いられる。炭素数6〜14のアルキル基を有す(メタ)アクリレートからなる(メタ)アクリル系ポリマーを用いることにより、被着体への粘着力を低く制御することが容易となり、再剥離性に優れたものとなる。
また、その他の重合性単量体成分として、粘着性能のバランスが取りやすい理由からTgが0℃以下(通常−100℃以上)になるようにして、(メタ)アクリル系ポリマーのガラス転移点や剥離性を調整するための重合性モノマーなどを、本発明の効果を損なわない範囲で使用することができる。
その他の重合性単量体成分としては、たとえば、スルホン酸基含有モノマー、リン酸基含有モノマー、シアノ基含有モノマー、ビニルエステル類、芳香族ビニル化合物などの凝集力・耐熱性向上成分や、カルボキシル基含有モノマー、酸無水物基含有モノマー、ヒドロキシル基含有モノマー、アミド基含有モノマー、アミノ基含有モノマー、イミド基含有モノマー、エポキシ基含有モノマー、N−アクリロイルモルホリン、ビニルエーテル類等の接着力向上や架橋化基点として働く官能基を有す成分を適宜用いることができる。その他の成分は1種または2種以上併用して用いることができる。
但し、カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基などの酸官能基を有す(メタ)アクリレートを用いる場合は、(メタ)アクリル系ポリマーの酸価が29以下になるように調整する方が好ましい。(メタ)アクリル系ポリマーの酸価が29を超えると、帯電防止特性が悪くなる傾向にある。
酸価の調整は、酸官能基を有す(メタ)アクリレートの配合量により調整でき、たとえば、カルボキシル基を有す(メタ)アクリル系ポリマーとして2−エチルヘキシルアクリレートとアクリル酸を共重合した(メタ)アクリル系ポリマーがあげられるが、この場合、2−エチルヘキシルアクリレートとアクリル酸の合計量100重量部に対して、アクリル酸は3.7重量部以下に調整することで上記酸価の値を満足することが出来る。
スルホン酸基含有モノマーとしては、たとえば、スチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、(メタ)アクリルアミドプロパンスルホン酸、スルホプロピル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイルオキシナフタレンスルホン酸、ビニルスルホン酸ナトリウムなどがあげられる。
リン酸基含有モノマーとしては、たとえば、2−ヒドロキシエチルアクリロイルホスフェートがあげられる。
シアノ基含有モノマーとしては、たとえば、アクリロニトリル、メタクリロニトリルがあげられる。
ビニルエステル類としては、たとえば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ラウリン酸ビニルなどがあげられる。
芳香族ビニル化合物としては、たとえば、スチレン、クロロスチレン、クロロメチルスチレン、α−メチルスチレン、その他の置換スチレンなどがあげられる。
カルボキシル基含有モノマーとしては、たとえば、(メタ)アクリル酸、カルボキシエチル(メタ)アクリレート、カルボキシペンチル(メタ)アクリレート、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、イソクロトン酸などがあげられる。
酸無水物基含有モノマーとしては、たとえば、無水マレイン酸、無水イタコン酸、上記のカルボキシル基含有モノマーの酸無水物体などがあげられる。
ヒドロキシル基含有モノマーとしては、たとえば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、8−ヒドロキシオクチル(メタ)アクリレート、10−ヒドロキシデシル(メタ)アクリレート、12−ヒドロキシラウリル(メタ)アクリレート、(4−ヒドロキシメチルシクロヘキシル)メチルアクリレート、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、ビニルアルコール、アリルアルコール、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテルなどがあげられる。
アミド基含有モノマーとしては、たとえば、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジエチルアクリルアミド、N−ビニルピロリドン、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、N,N−ジエチルメタクリルアミド、N,N’−メチレンビスアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピリアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピリメタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミドなどがあげられる。
アミノ基含有モノマーとしては、たとえば、アミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイルモルホリンなどがあげられる。
イミド基含有モノマーとしては、たとえば、シクロヘキシルマレイミド、イソプロピルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、イタコンイミドなどがあげられる。
エポキシ基含有モノマーとしては、たとえば、グリシジル(メタ)アクリレート、メチルグリシジル(メタ)アクリレート、アリルグリシジルエーテルなどがあげられる。
ビニルエーテル類としては、たとえば、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテルなどがあげられる。
上述のその他の重合性単量体成分は単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよいが、全体としての含有量は(メタ)アクリル系ポリマーの全構成単位100重量部に対して、重合性単量体成分が0〜49重量部であることが好ましく、0.1〜45重量部であることがより好ましく、3〜35重量部であることが特に好ましい。上述のその他の重合性単量体成分を用いることにより、イオン性液体との良好な相互作用、および良好な接着性を適宜調節することができる。
本発明の(メタ)アクリル系ポリマーは、溶液重合、乳化重合、塊状重合、懸濁重合など(メタ)アクリル系ポリマーの合成手法として一般的に用いられる重合方法によって得られる。また、得られるポリマーはランダム共重合体、ブロック共重合体などいずれであってもよい。
本発明の粘着剤組成物には、適宜エチレンオキシド基含有化合物を含有することができる。前記エチレンオキシド基含有化合物を粘着剤組成物に含有することにより、さらに帯電防止性に優れた粘着剤組成物となる。
本発明におけるエチレンオキシド基含有化合物としては、エチレンオキシド基を有する化合物であれば特に限定されないが、たとえば、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンジアミン、エチレングリコール基含有(メタ)アクリル系ポリマー、エチレンオキシド基含有ポリエーテル系ポリマー、エチレンオキシド基含有ポリエーテルエステルアミド、エチレンオキシド基含有ポリエーテルアミドイミド、ポリオキシエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシソルビタン酸脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテルなどがあげられる。
なかでも、エチレンオキシド基を有するポリエーテル系ポリマーまたはアクリル系ポリマーが、ベースポリマーとの相溶性のバランスがとり易く好ましく用いられる。
エチレンオキシド基含有ポリエーテル系ポリマーとしては、たとえば、ポリプロピレングリコール−ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコールのブロック共重合体、ポリプロピレングリコール−ポリエチレングリコールのブロック共重合体、ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコール−ポリエチレングリコールのブロック共重合体、ポリプロピレングリコール−ポリエチレングリコールのランダム共重合体などのポリエチレングリコールとポリプロピレングリコールのランダム共重合体やブロック共重合体があげられる。
グリコール鎖の末端は、水酸基のままや、アルキル基、フェニル基等で置換されていてもよい。
これらポリエチレングリコールとポリプロピレングリコールのランダム共重合体やブロック共重合体のポリエチレングリコール比率としては5〜74重量%が好ましく、10〜70重量%がより好ましい。ポリエチレングリコール比率が5重量%未満であると、イオン性液体との相溶性が悪くなり、十分な帯電防止特性が得られにくくなる傾向があり、一方、74重量%を越えると、結晶性が高くなり(メタ)アクリル系ポリマーとの相溶性が悪くなり十分な帯電防止特性が得られにくくなる傾向がある。
エチレングリコール基含有(メタ)アクリル系ポリマーとしては、エチレングリコール基含有(メタ)アクリレートを必須成分とする(メタ)アクリル系ポリマーが用いられる。
(メタ)アクリレートへのオキシエチレン単位の付加モル数としては、イオン性液体が配位する観点から1〜30が好ましく、2〜20がより好ましい。オキシアルキレン鎖の末端は、水酸基のままや、アルキル基、フェニル基等で置換されていてもよい。
エチレングリコール基含有(メタ)アクリレートとしては、たとえば、メトキシ−ジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシ−トリエチレングリコール(メタ)アクリレートなどのメトキシ−ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート型、エトキシ−ジエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシ−トリエチレングリコール(メタ)アクリレートなどのエトキシ−ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート型、ブトキシ−ジエチレングリコール(メタ)アクリレート、ブトキシ−トリエチレングリコール(メタ)アクリレートなどのブトキシ−ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート型、フェノキシ−ジエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシ−トリエチレングリコール(メタ)アクリレートなどのフェノキシ−ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート型、2−エチルヘキシル−ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノール−ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート型などがあげられる。
また、上記成分以外として、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、s−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、n−ノニル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、n−デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、n−ドデシル(メタ)アクリレート、n−トリデシル(メタ)アクリレート、n−テトラデシル(メタ)アクリレートなどの炭素数1〜14のアルキル基を有すアクリレートおよび/またはメタクリレートを用いることも可能である。
さらには、カルボキシル基含有(メタ)アクリレート、リン酸基含有(メタ)アクリレート、シアノ基含有(メタ)アクリレート、ビニルエステル類、芳香族ビニル化合物、酸無水物基含有(メタ)アクリレート、ヒドロキシル基含有(メタ)アクリレート、アミド基含有(メタ)アクリレート、アミノ基含有(メタ)アクリレート、エポキシ基含有(メタ)アクリレート、N−アクリロイルモルホリン、ビニルエーテル類等を適宜用いることも可能である。
エチレングリコール基含有(メタ)アクリレートポリマー中に含まれるエチレングリコール基含有(メタ)アクリレートの比率としては10〜70重量%が好ましい。エチレングリコール基含有(メタ)アクリレートの比率が10重量%未満であると、イオン性液体との相溶性が悪くなり十分な帯電特性が得られなくなり、一方、70重量%を超えると、ベースポリマーである(メタ)アクリル系ポリマーとの相溶性が悪くなり十分な帯電特性が得られなくなる。
また、上記の(メタ)アクリレートは単独で用いても良いし、組み合わせて用いても良い。
上記エチレンオキシド基含有ポリエーテル系ポリマーやエチレングリコール基含有(メタ)アクリル系ポリマーの分子量としては、数平均分子量が10000以下のものが好適に用いられる、200〜5000のものがより好適に用いられる。数平均分子量が10000を超えると、被着体への汚染性が悪化する傾向がある。数平均分子量はGPC(ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー)により測定して得られたものをいう。
上記エチレンオキシド基含有化合物は単独で用いても良いし、組み合わせて用いても良いが、配合量としては、ベースポリマー100重量部に対して、0.01〜40重量部であることが好ましく、0.1重量部〜20重量部であることがより好ましい。0.01重量部未満であると十分な帯電特性が得られず、10重量部を超えると被着体へのブリードが増加して、粘着力が低下する傾向にあるため好ましくない。
本発明の粘着剤組成物は、ベースポリマー、特に(メタ)アクリル系ポリマーを適宜架橋することで、更に耐熱性に優れた粘着シート類が得られる。架橋方法の具体的手段としては、イソシアネート化合物、エポキシ化合物、メラミン系樹脂、アジリジン化合物など(メタ)アクリル系ポリマーに適宜架橋化基点として含ませたカルボキシル基、ヒドロキシル基、アミノ基、アミド基などと反応しうる基を有する化合物を添加し反応させるいわゆる架橋剤を用いる方法がある。なかでも、主に適度な凝集力を得る観点から、イソシアネート化合物やエポキシ化合物が特に好ましく用いられる。これらの化合物は、単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
このうち、イソシアネート化合物としては、トリレンジイソシアネート、キシレンジイソシアネートなどの芳香族イソシアネート、イソホロンジイソシアネートなどの脂環族イソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートなどの脂肪族イソシアネートなどがあげられる。
より具体的には、イソシアネート化合物としては、たとえば、ブチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートなどの低級脂肪族ポリイソシアネート類、シクロペンチレンジイソシアネート、シクロヘキシレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートなどの脂環族イソシアネート類、2,4−トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネートなどの芳香族ジイソシアネート類、トリメチロールプロパン/トリレンジイソシアネート3量体付加物(日本ポリウレタン工業社製、商品名コロネートL)、トリメチロールプロパン/ヘキサメチレンジイソシアネート3量体付加物(日本ポリウレタン工業社製、商品名コロネートHL)、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体(日本ポリウレタン工業社製、商品名コロネートHX)などのイソシアネート付加物などがあげられる。これらのイソシアネート化合物は単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
エポキシ化合物としては、たとえば、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン(三菱瓦斯化学社製、商品名TETRAD−X)や1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン(三菱瓦斯化学社製、商品名TETRAD−C)などがあげられる。これらの化合物は単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
メラミン系樹脂としてはヘキサメチロールメラミン等があげられる。
アジリジン誘導体としては、たとえば、市販品としての商品名HDU(相互薬工社製)、商品名TAZM(相互薬工社製)、商品名TAZO(相互薬工社製)等があげられる。これらの化合物は単独で使用しても良く、また2種以上を混合して使用しても良い。
これらの架橋剤の使用量は、架橋すべき(メタ)アクリル系ポリマーとのバランスにより、さらには、粘着シートとしての使用用途によって適宜選択される。アクリル粘着剤の凝集力により充分な耐熱性を得るには一般的には、上記(メタ)アクリル系ポリマー100重量部に対して、0.01〜15重量部含有されていることが好ましく、0.5〜10重量部含有されていることがより好ましい。含有量が0.01重量部よりも少ない場合、架橋剤による架橋形成が不十分となり、粘着剤組成物の凝集力が小さくなって、十分な耐熱性が得られない場合もあり、また、糊残りの原因となる傾向がある。一方、含有量が15重量部を超える場合、ポリマーの凝集力が大きく、流動性が低下し、被着体への濡れが不十分となって、はがれの原因となる傾向がある。
また、実質的な架橋剤として放射線反応性不飽和結合を2個以上有す多官能モノマーとして添加し、放射線などで架橋させることもできる。放射線反応性不飽和結合を2個以上有す多官能モノマーとしてはビニル基、アクリロイル基、メタクリロイル基、ビニルベンジル基の如き放射線の照射で架橋処理(硬化)しうる1種または2種以上の放射線反応性を2個以上有す多官能モノマー成分が用いられる。なお一般的には放射線反応性不飽和結合が10個以下のものが好適に用いられる。多官能モノマーは2種以上を併用することも可能である。
多官能モノマーの具体例としては、たとえば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6へキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼン、N,N’−メチレンビスアクリルアミドなどあげられる。
多官能モノマーの使用量は、架橋すべき(メタ)アクリル系ポリマーとのバランスにより、さらには、粘着シートとしての使用用途によって適宜選択される。アクリル粘着剤の凝集力により充分な耐熱性を得るには一般的には、(メタ)アクリル系ポリマー100重量部に対して0.1〜30重量部で配合するのが好ましい。また柔軟性、接着性の点から(メタ)アクリル系ポリマー100重量部に対して、10重量部以下で配合するのがより好ましい。
放射線としては、たとえば、紫外線、レーザー線、α線、β線、γ線、X線、電子線などがあげられるが、制御性および取り扱い性の良さ、コストの点から紫外線が好適に用いられる。より好ましくは、波長200〜400nmの紫外線が用いられる。紫外線は、高圧水銀灯、マイクロ波励起型ランプ、ケミカルランプなどの適宜光源を用いて照射することができる。なお、放射線として紫外線を用いる場合にはアクリル粘着剤に光重合開始剤を添加する。
光重合開始剤としては、放射線反応性成分の種類に応じ、その重合反応の引金となり得る適当な波長の紫外線を照射することによりラジカルもしくはカチオンを生成する物質であればよい。
光ラジカル重合開始剤として、たとえば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、o−ベンゾイル安息香酸メチル−p−ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、α−メチルベンゾイン等のベンゾイン類、ベンジルジメチルケタール、トリクロルアセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン等のアセトフェノン類、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、2−ヒドロキシ−4’−イソプロピル−2−メチルプロピオフェノン等のプロピオフェノン類、ベンゾフェノン、メチルベンゾフェノン、p−クロルベンゾフェノン、p−ジメチルアミノベンゾフニノン等のベンゾフェノン類、2−クロルチオキサントン、2−エチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン等のチオキサントン類、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−(エトキシ)−フェニルホスフィンオキサイド等のアシルフォスフィンオキサイド類、ベンジル、ジベンゾスベロン、α−アシルオキシムエステルなどがあげられる。
光カチオン重合開始剤としては、たとえば、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族ヨードニウム塩、芳香族スルホニウム塩等のオニウム塩や、鉄−アレン錯体、チタノセン錯体、アリールシラノール−アルミニウム錯体などの有機金属錯体類、ニトロベンジルエステル、スルホン酸誘導体、リン酸エステル、フェノールスルホン酸エステル、ジアゾナフトキノン、N−ヒドロキシイミドスルホナートなどがあげられる。上記光重合開始剤については、2種以上併用することも可能である。
光重合開始剤は、(メタ)アクリル系ポリマー100重量部に対し、通常0.1〜10重量部、好ましくは0.2〜7重量部の範囲で配合するのが好ましい。
さらにアミン類などの光開始重合助剤を併用することも可能である。前記光開始助剤としては、2−ジメチルアミノエチルベンゾエート、ジメチルアミノアセトフェノン、p−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル、p−ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエステルなどがあげられる。上記光重合開始助剤については、2種以上併用することも可能である。重合開始助剤は、(メタ)アクリル系ポリマー100重量部に対し、0.05〜10重量部、さらには0.1〜7重量部の範囲で配合するのが好ましい。
さらに本発明の粘着シートに用いられる粘着剤には、従来公知の各種の粘着付与剤や表面潤滑剤、レベリング剤、酸化防止剤、腐食防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、重合禁止剤、シランカップリンング剤、無機または有機の充項剤、金属粉、顔料などの粉体、粒子状、箔状物などの従来公知の各種の添加剤を使用する用途に応じて適宜添加することができる。
一方、本発明の粘着剤層は、以上のような粘着剤組成物を架橋してなるものである。また、本発明の粘着シート類は、かかる粘着剤層を支持フィルム上に形成してなるものである。その際、粘着剤組成物の架橋は、粘着剤組成物の塗布後に行うのが一般的であるが、架橋後の粘着剤組成物からなる粘着剤層を支持フィルム等に転写することも可能である。
上述のように任意成分とする光重合開始剤を添加した場合において、前記粘着剤組成物を、被保護体上に直接塗工するか、または支持基材の片面または両面に塗工した後、光照射することにより粘着剤層を得ることができる。通常は、波長300〜400nmにおける照度が1〜200mW/cmである紫外線を、光量400〜4000mJ/cm程度照射して光重合させることにより粘着剤層が得られる。
フィルム上に粘着剤層を形成する方法は特に問わないが、たとえば、前記粘着剤組成物を支持フィルムに塗布し、重合溶剤等を乾燥除去して粘着剤層を支持フィルム上に形成することにより作製される。その後、粘着剤層の成分移行の調整や架橋反応の調整などを目的として養生をおこなってもよい。また、粘着剤組成物を支持フィルム上に塗布して粘着シート類を作製する際には、支持フィルム上に均一に塗布できるよう、該組成物中に重合溶剤以外の1種以上の溶剤を新たに加えてもよい。
また、本発明の粘着剤層の形成方法としては、粘着シート類の製造に用いられる公知の方法が用いられる。具体的には、たとえば、ロールコート、グラビアコート、リバースコート、ロールブラッシュ、スプレーコート、エアーナイフコート法などがあげられる。
本発明の粘着シート類は、上記粘着剤を通常厚み3〜100μm、好ましくは5〜50μm程度となるようにポリエステルフィルムなどのプラスチックフィルムや、紙、不織布などの多孔質材料などからなる各種の支持体の片面または両面に塗布形成し、シート状やテープ状などの形態としたものである。特に表面保護フィルムの場合には支持体としてプラスチック基材が用いるのが好ましい。
プラスチック基材としては、シート状やフィルム状に形成できるものであれば特に限定されるものでなく、たとえば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ−1−ブテン、ポリ−4−メチル−1−ペンテン、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・1−ブテン共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・エチルアクリレート共重合体、エチレン・ビニルアルコール共重合体などのポリオレフィンフィルム、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステルフィルム、ポリアクリレートフィルム、ポリスチレンフィルム、ナイロン6、ナイロン6,6、部分芳香族ポリアミドなどのポリアミドフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリカーボネートフィルムなどがあげられる。
前記フィルムの厚みは、通常5〜200μm、好ましくは10〜100μm程度である。
プラスチック基材には、必要に応じて、シリコーン系、フッ素系、長鎖アルキル系若しくは脂肪酸アミド系の離型剤、シリカ粉等による離型および防汚処理や酸処理、アルカリ処理、プライマー処理、コロナ処理、プラズマ処理、紫外線処理などの易接着処理、塗布型、練り込み型、蒸着型などの静電防止処理をすることもできる。
また、本発明の表面保護フィルムに使用するプラスチック基材は、帯電防止処理されたものがより好ましい。
プラスチック基材に施される帯電防止処理としては特に限定されないが、たとえば、一般的に用いられるフィルムの少なくとも片面に帯電防止層を設ける方法やプラスチックフィルムに練り込み型帯電防止剤を練り込む方法が用いられる。
フィルムの少なくとも片面に帯電防止層を設ける方法としては、たとえば、帯電防止剤と樹脂成分から成る帯電防止性樹脂や導電性ポリマー、導電性物質を含有する導電性樹脂を塗布する方法や導電性物質を蒸着あるいはメッキする方法があげられる。
帯電防止性樹脂に含有される帯電防止剤としては、たとえば、第4級アンモニウム塩、ピリジニウム塩、第1、第2、第3アミノ基などのカチオン性官能基を有するカチオン型帯電防止剤、スルホン酸塩や硫酸エステル塩、ホスホン酸塩、リン酸エステル塩などのアニオン性官能基を有するアニオン型帯電防止剤、アルキルベタインおよびその誘導体、イミダゾリンおよびその誘導体、アラニンおよびその誘導体などの両性型帯電防止剤、アミノアルコールおよびその誘導体、グリセリンおよびその誘導体、ポリエチレングリコールおよびその誘導体などのノニオン型帯電防止剤、更には、上記カチオン型、アニオン型、両性イオン型のイオン導電性基を有する単量体を重合もしくは共重合して得られたイオン導電性重合体があげられる。これらの化合物は単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
具体的には、カチオン型の帯電防止剤として、たとえば、アルキルトリメチルアンモニウム塩、アシロイルアミドプロピルトリメチルアンモニウムメトサルフェート、アルキルベンジルメチルアンモニウム塩、アシル塩化コリン、ポリジメチルアミノエチルメタクリレートなどの4級アンモニウム基を有する(メタ)アクリレート共重合体、ポリビニルベンジルトリメチルアンモニウムクロライドなどの4級アンモニウム基を有するスチレン共重合体、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライドなどの4級アンモニウム基を有するジアリルアミン共重合体などがあげられる。これらの化合物は単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
アニオン型の帯電防止剤として、たとえば、アルキルスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルエトキシ硫酸エステル塩、アルキルリン酸エステル塩、スルホン酸基含有スチレン共重合体があげられる。これらの化合物は単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
両性イオン型の帯電防止剤として、たとえば、アルキルベタイン、アルキルイミダゾリウムベタイン、カルボベタイングラフト共重合があげられる。これらの化合物は単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
ノニオン型の帯電防止剤として、たとえば、脂肪酸アルキロールアミド、ジ(2−ヒドロキシエチル)アルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミン、脂肪酸グリセリンエステル、ポリオキシエチレングリコール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレンジアミン、ポリエーテルとポリエステルとポリアミドからなる共重合体、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレートなどがあげられる。これらの化合物は単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
導電性ポリマーとしては、たとえば、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェンなどがあげられる。これらの導電性ポリマーは単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
導電性物質としては、たとえば、酸化錫、酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化カドミウム、酸化チタン、酸化亜鉛、インジウム、錫、アンチモン、金、銀、銅、アルミニウム、ニッケル、クロム、チタン、鉄、コバルト、ヨウ化銅、およびそれらの合金または混合物があげられる。これらの導電性物質は単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
帯電防止性樹脂および導電性樹脂に用いられる樹脂成分としては、たとえば、ポリエステル、アクリル、ポリビニル、ウレタン、メラミン、エポキシなどの汎用樹脂が用いられる。なお、高分子型帯電防止剤の場合には、樹脂成分を含有させなくてもよい。また、帯電防止樹脂成分に、架橋剤としてメチロール化あるいはアルキロール化したメラミン系、尿素系、グリオキザール系、アクリルアミド系などの化合物、エポキシ化合物、イソシアネート化合物を含有させることも可能である。
帯電防止層の形成方法としては、たとえば、上記帯電防止性樹脂、導電性ポリマー、導電性樹脂を有機溶剤もしくは水などの溶媒で希釈し、この塗液をプラスチックフィルムに塗布、乾燥することで形成される。
前記帯電防止層の形成に用いる有機溶剤としては、たとえば、メチルエチルケトン、アセトン、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、シクロへキサノン、n−へキサン、トルエン、キシレン、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノールなどがあげられる。これらの溶剤は単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
前記帯電防止層の形成における塗布方法については公知の塗布方法が適宜用いられ、具体的には、たとえば、ロールコート、グラビアコート、リバースコート、ロールブラッシュ、スプレーコート、エアーナイフコート、含浸およびカーテンコート法があげられる。
前記帯電防止性樹脂層、導電性ポリマー、導電性樹脂の厚みとしては通常0.01〜5μm、好ましくは0.03〜1μm程度である。
導電性物質の蒸着あるいはメッキの方法としては、たとえば、真空蒸着、スパッタリング、イオンプレーティング、化学蒸着、スプレー熱分解、化学メッキ、電気メッキ法などがあげられる。
前記導電性物質層の厚みとしては通常20〜10000Åであり、好ましくは50〜5000Åである。
また練り込み型帯電防止剤としては、上記帯電防止剤が適宜用いられる。
練り込み型帯電防止剤の配合量としては、プラスチックフィルムの総重量に対して20重量%以下、好ましくは0.05〜10重量%の範囲で用いられる。練り込み方法としては、前記帯電防止剤がプラスチックフィルムに用いられる樹脂に均一に混合できる方法であれば特に限定されず、たとえば、加熱ロール、バンバリーミキサー、加圧ニーダー、二軸混練機等が用いられる。
プラスチックフィルムには、必要に応じて、シリコーン系、フッ素系、長鎖アルキル系若しくは脂肪酸アミド系の離型剤、シリカ粉等による離型および防汚処理や酸処理、アルカリ処理、プライマー処理、コロナ処理、プラズマ処理、紫外線処理などの易接着処理をすることもできる。
本発明の粘着シート類は必要に応じて粘着面を保護する目的で粘着剤表面にセパレーターを貼り合わせることが可能である。セパレーターを構成する基材としては紙やプラスチックフィルムがあるが、表面平滑性に優れる点からプラスチックフィルムが好適に用いられる。
そのフィルムとしては、前記粘着剤層を保護し得るフィルムであれば特に限定されず、たとえば、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリブテンフィルム、ポリブタジエンフィルム、ポリメチルペンテンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、塩化ビニル共重合体フィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリブチレンテレフタレートフィルム、ポリウレタンフィルム、エチレン−酢酸ビニル共重合体フィルムなどがあげられる。
前記フィルムの厚みは、通常5〜200μm、好ましくは10〜100μm程度である。前記フィルムの粘着剤層貼合面には、シリコーン系、フッ素系、長鎖アルキル系若しくは脂肪酸アミド系の離型剤、シリカ粉等により適宜離型剤処理が施されている。
以下、本発明の構成と効果を具体的に示す実施例等について説明する。なお、実施例等における評価項目は下記のようにして測定を行った。
<酸価の測定>
酸価は、自動滴定装置(平沼産業株式会社製、COM−550)を用いて測定を行い、下記式より求めた。
A={(Y−X)×f×5.611}/M
A;酸価
Y;サンプル溶液の滴定量(ml)
X;混合溶媒50gのみの溶液の滴定量(ml)
f;滴定溶液のファクター
M;ポリマーサンプルの重量(g)
測定条件は下記の通りである。
サンプル溶液:ポリマーサンプル約0.5gを混合溶媒(トルエン/2−プロパノール/蒸留水=50/49.5/0.5、重量比)50gに溶解してサンプル溶液とした。
滴定溶液:0.1N、2−プロパノール性水酸化カリウム溶液(和光純薬工業社製、石油製品中和価試験用)
電極:ガラス電極;GE−101、比較電極;RE−201
測定モード:石油製品中和価試験1
<分子量の測定>
分子量は、東ソー株式会社製GPC装置(HLC−8220GPC)を用いて測定を行い、ポリスチレン換算値にて求めた。測定条件は下記の通りである。
サンプル濃度:0.2wt%(THF溶液)
サンプル注入量:10μl
溶離液:THF
流速:0.6ml/min
測定温度:40℃
カラム:
サンプルカラム;TSKguardcolumn SuperHZ−H(1本)+TSKgel SuperHZM−H(2本)
リファレンスカラム;TSKgel SuperH−RC(1本)
検出器:示差屈折計
<ガラス転移温度の測定>
ガラス転移温度Tg(℃)は、各モノマーによるホモポリマーのガラス転移温度Tgn(℃)として下記の文献値を用い、下記の式により求めた。
式:
1/(Tg+273)=Σ〔Wn/(Tgn+273)〕
〔式中、Tg(℃)は共重合体のガラス転移温度、Wn(−)は各モノマーの重量分率、Tgn(℃)は各モノマーによるホモポリマーのガラス転移温度、nは各モノマーの種類を表す。〕
文献値:
2−エチルヘキシルアクリレート:−70℃
イソノニルアクリレート:−82℃
2−ヒドロキシエチルアクリレート:−15℃
なお、文献値は、「アクリル樹脂の合成・設計と新用途開発」(中部経営開発センター出版部発行)の記載を参照した。
<NMR測定>
NMR測定は、核磁気共鳴装置(日本電子社製、EX−400)を用いて下記の測定条件にて行った。
観測周波数:400MHz(H)、100MHz(13C)
測定溶媒:acetone−d
測定温度:23℃
<XRF測定>
XRF測定は、走査型蛍光X線分析装置(理学電機社製、ZSX−100e)を用いて下記の測定条件にて行った。
測定方法:ろ紙法
X線源:Rh
<FT−IR測定>
FT−IR測定は、赤外分光光度計(Nicolet社製、Magna−560)を用いて下記の測定条件にて行った。
測定方法:ATR法
検出器:DTGS
分解能:4.0cm−1
積算回数:64回
<剥離帯電圧の測定>
粘着シートを幅70mm、長さ130mmのサイズにカットし、セパレーターを剥離した後、あらかじめ除電しておいたアクリル板(厚み:1mm、幅:70mm、長さ:100mm)に貼り合わせた偏光板(日東電工社製、SEG1224DUARC150T、幅:70mm、長さ:100mm)表面に片方の端部が30mmはみ出すようにハンドローラーにて圧着した。
23℃×50%RHの環境下に一日放置した後、図1に示すように所定の位置にサンプルをセットする。30mmはみ出した片方の端部を自動巻取り機に固定し、剥離角度150°、剥離速度10m/minとなるように剥離する。このときに発生する偏光板表面の電位を所定の位置に固定してある電位測定機(春日電機社製、KSD−0103)にて測定した。測定は、23℃×50%RHの環境下で行った。
<腐食性の評価>
粘着シートを幅30mm、長さ80mmのサイズにカットし、幅50mm、長さ100mmのアルミ箔にハンドローラーにて圧着し、評価サンプルとした。この評価サンプルを、60℃×90%RHの環境下に一日放置した後、アルミ箔から保護フィルムを剥離し、アルミ箔表面を目視にて観測評価した。評価基準は以下のとおりである。
変色の発生が認められなかった場合:○
変色の発生が認められた場合:×
<粘着力測定>
トリアセチルセルロースフィルム(富士フィルム社製、フジタック、厚み:90μm)を幅70mm、長さ100mmにカットし、60℃の水酸化ナトリウム水溶液(10重量%)に1分間浸漬した後、蒸留水にて洗浄し被着体を作製した。
上記被着体を23℃×50%RHの環境下に24時間放置した後、幅25mm、長さ100mmにカットした粘着シートを上記被着体に0.25MPaの圧力でラミネートし、評価サンプルを作製した。ラミネート後、23℃×50%RHの環境下に30分間放置した後、万能引張試験機にて剥離速度30m/分、剥離角度180°で剥離したときの粘着力を測定した。測定は23℃×50%RHの環境下でおこなった。
<(メタ)アクリル系ポリマーの調整>
(アクリル系ポリマー(A))
攪拌羽根、温度計、窒素ガス導入管、冷却器を備えた四つ口フラスコに、2−エチルヘキシルアクリレート200重量部、2−ヒドロキシエチルアクリレート8重量部、重合開始剤として2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.4重量部、および酢酸エチル312重量部を仕込み、緩やかに攪拌しながら窒素ガスを導入し、フラスコ内の液温を65℃付近に保って6時間重合反応を行い、アクリル系ポリマー(A)溶液(40重量%)を調製した。このアクリル系ポリマー(A)は、Tg=−68℃、重量平均分子量50万、酸価0.0であった。
(アクリル系ポリマー(B))
攪拌羽根、温度計、窒素ガス導入管、冷却器を備えた四つ口フラスコに、イソノニルアクリレート200重量部、2−ヒドロキシエチルアクリレート8重量部、重合開始剤として2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.4重量部、および酢酸エチル312重量部を仕込み、緩やかに攪拌しながら窒素ガスを導入し、フラスコ内の液温を65℃付近に保って6時間重合反応を行い、アクリル系ポリマー(B)溶液(40重量%)を調製した。このアクリル系ポリマー(B)は、Tg=−80℃、重量平均分子量54万、酸価0.0であった。
(アクリル系ポリマー(C))
攪拌羽根、温度計、窒素ガス導入管、冷却器を備えた四つ口フラスコに、2−エチルヘキシルアクリレート200重量部、重合開始剤として1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、イルガキュア184)0.1重量部、およびベンジルジメチルケタール(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、イルガキュア651)0.1重量部を仕込み、緩やかに攪拌しながら窒素ガスを導入し、高圧水銀灯(東芝ライテック社製、SHL−100UVQ−2)による紫外線照射を約3分間することにより重合反応を行い、重合率10重量%の部分重合物(シロップ状)であるアクリル系ポリマー(C)溶液を調製した。このアクリル系ポリマー(C)は、Tg=−70℃、重量平均分子量220万、酸価0.0であった。
<イオン性液体の調整>
(イオン性液体(1))
攪拌羽根、温度計、冷却器を備えた四つ口フラスコに、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムブロミド(東京化成工業社製)10重量部の20重量%水溶液を添加した後、撹拌羽根を回しながらリチウムビス(ペンタフルオロエタンスルホニル)イミド(キシダ化学社製)21重量部の20重量%水溶液を徐々に添加した。添加後、23℃で2時間撹拌を続けた後、12時間静置し、上澄み液を除去し、液状の生成物を得た。
得られた液状生成物を200重量部の蒸留水にて3回洗浄し、110℃の環境下で2時間乾燥させて23℃で液状のイオン性液体(1)を19重量部得た。得られたイオン性液体(1)のNMR(H、13C)測定、FT−IR測定、XRF測定をおこない、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムビス(ペンタフルオロエタンスルホニル)イミドであることを同定・確認した。
(イオン性液体(2))
攪拌羽根、温度計、冷却器を備えた四つ口フラスコに、1−ブチル−3−メチルピリジニウムクラロイド(和光純薬工業社製)10重量部の20重量%水溶液を添加した後、撹拌羽根を回しながらリチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(キシダ化学社製)19重量部の20重量%水溶液を徐々に添加した。添加後、23℃で2時間撹拌を続けた後、12時間静置し、上澄み液を除去し、液状の生成物を得た。
得られた液状生成物を200重量部の蒸留水にて3回洗浄し、110℃の環境下で2時間乾燥させて23℃で液状のイオン性液体(2)を20重量部得た。得られたイオン性液体(2)のNMR(H、13C)測定、FT−IR測定、XRF測定をおこない、1−ブチル−3−メチルピリジニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドであることを同定・確認した。
(イオン性液体(3))
攪拌羽根、温度計、冷却器を備えた四つ口フラスコに、1−ブチル−3−メチルピリジニウムクラロイド(和光純薬工業社製)10重量部の20重量%水溶液を添加した後、撹拌羽根を回しながらリチウムトリフルオロメタンスルホネート(和光純薬工業社製)10重量部の20重量%水溶液を徐々に添加した。添加後、23℃で2時間撹拌を続けた後、ジクロロメタン100重量部を添加し、次いで12時間静置した。次に上澄み液を除去し、ジクロロメタン抽出物を得た。
得られたジクロロメタン抽出物を100重量部の蒸留水にて2回洗浄し、ジクロロメタンを分留し、液状の生成物を得た。続いて110℃の環境下で2時間乾燥させて23℃で液状のイオン性液体(3)を5重量部得た。得られたイオン性液体(3)のNMR(H、13C)測定、FT−IR測定、XRF測定をおこない、1−ブチル−3−メチルピリジニウムトリフルオロメタンスルホネートであることを同定・確認した。
<帯電防止剤溶液の調製>
(帯電防止剤溶液(a))
攪拌羽根、温度計、冷却器を備えた四つ口フラスコに、上記イオン性液体(1)1重量部、ポリプロピレングリコール−ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコールブロック共重合体(数平均分子量:2000、エチレングリコール比率:50wt%)1重量部、酢酸エチル18重量部を仕込み、フラスコ内の液温を23℃付近に保って30分間混合撹拌を行い、帯電防止剤溶液(a)(10重量%)を調製した。
(帯電防止剤溶液(b))
攪拌羽根、温度計、冷却器を備えた四つ口フラスコに、上記イオン性液体(2)1重量部、ポリプロピレングリコール−ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコールブロック共重合体(数平均分子量:2000、エチレングリコール比率:50wt%)1重量部、酢酸エチル18重量部を仕込み、フラスコ内の液温を23℃付近に保って30分間混合撹拌を行い、帯電防止剤溶液(b)(10重量%)を調製した。
(帯電防止剤溶液(c))
攪拌羽根、温度計、冷却器を備えた四つ口フラスコに、イオン性液体であるN,N−ジエチル−N−メチル−N−(2−メトキシエチル)アンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(関東化学社製)1重量部、エチレンオキシド基含有化合物(旭電化工業社製、アデカリアソープNE−10)1重量部、酢酸エチル18重量部を仕込み、フラスコ内の液温を23℃付近に保って30分間混合撹拌を行い、帯電防止剤溶液(c)(10重量%)を調製した。
(帯電防止剤溶液(d))
攪拌羽根、温度計、冷却器を備えた四つ口フラスコに、イオン性液体である1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムトリフルオロメタンスルホネート(関東化学社製)1重量部、ポリプロピレングリコール−ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコールブロック共重合体(数平均分子量:2000、エチレングリコール比率:50wt%)1重量部、酢酸エチル18重量部を仕込み、フラスコ内の液温を23℃付近に保って30分間混合撹拌を行い、帯電防止剤溶液(d)(10重量%)を調製した。
(帯電防止剤溶液(e))
攪拌羽根、温度計、冷却器を備えた四つ口フラスコに、上記イオン性液体(3)1重量部、ポリプロピレングリコール−ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコールブロック共重合体(数平均分子量:2000、エチレングリコール比率:50wt%)1重量部、酢酸エチル18重量部を仕込み、フラスコ内の液温を23℃付近に保って30分間混合撹拌を行い、帯電防止剤溶液(e)(10重量%)を調製した。
(帯電防止剤溶液(f))
攪拌羽根、温度計、冷却器を備えた四つ口フラスコに、過塩素酸リチウム0.1重量部、ポリプロピレングリコール(ジオール型、数平均分子量:2000)9.9重量部、酢酸エチル10重量部を仕込み、フラスコ内の液温を80℃付近に保って2時間混合撹拌を行い、帯電防止剤溶液(f)(50重量%)を調製した。
<帯電防止処理フィルムの作製>
帯電防止剤(ソルベックス社製、マイクロソルバーRMd−142、酸化スズとポリエステル樹脂を主成分とする)10重量部を、水30重量部とメタノール70重量部からなる混合溶媒で希釈することにより帯電防止剤溶液を調製した。
得られた帯電防止剤溶液を、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(厚さ38μm)上にマイヤーバーを用いて塗布し、130℃で1分間乾燥することにより溶剤を除去して帯電防止層(厚さ0.2μm)を形成し、帯電防止処理フィルムを作製した。
〔実施例1〕
(粘着剤組成物の調製)
上記アクリル系ポリマー(A)溶液(40重量%)を酢酸エチルで20重量%に希釈し、この溶液100重量部に、上記帯電防止剤溶液(a)(10重量%)2重量部、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体(日本ポリウレタン工業社製、コロネートHX)0.6重量部、架橋触媒としてジラウリン酸ジブチルスズ(1重量%酢酸エチル溶液)0.4重量部を加えて、23℃で約1分間混合攪拌を行ってアクリル粘着剤溶液(1)を調製した。
(粘着シートの作製)
上記アクリル粘着剤溶液(1)を上記の帯電防止処理フィルムの帯電防止処理面とは反対の面に塗布し、110℃で3分間加熱して、厚さ20μmの粘着剤層を形成した。次いで、前記粘着剤層の表面に、片面にシリコーン処理を施した厚さ25μmのポリエチレンテレフタレートフィルムのシリコーン処理面を貼合せて粘着シートを作製した。
〔実施例2〕
(粘着剤組成物の調製)
上記帯電防止剤溶液(a)(10重量%)2重量部に代えて、上記帯電防止剤溶液(b)(10重量%)2重量部を用いたこと以外は、実施例1と同様にしてアクリル粘着剤溶液(2)を調製した。
(粘着シートの作製)
上記アクリル粘着剤溶液(1)に代えて、上記アクリル粘着剤溶液(2)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして粘着シートを作製した。
〔実施例3〕
(粘着剤組成物の調製)
上記アクリル系ポリマー(A)溶液(40重量%)を酢酸エチルで20重量%に希釈し、この溶液100重量部に、上記帯電防止剤溶液(c)1.4重量部、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体(日本ポリウレタン工業社製、コロネートHX)0.5重量部、架橋触媒としてジラウリン酸ジブチルスズ(1重量%酢酸エチル溶液)0.4重量部を加えて、23℃で約1分間混合攪拌を行ってアクリル粘着剤溶液(3)を調製した。
(粘着シートの作製)
上記アクリル粘着剤溶液(1)に代えて、上記アクリル粘着剤溶液(3)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして粘着シートを作製した。
〔実施例4〕
(粘着剤組成物の調製)
上記アクリル系ポリマー(A)溶液(40重量%)を酢酸エチルで20重量%に希釈した溶液100重量部に代えて、上記アクリル系ポリマー(B)溶液(40重量%)を酢酸エチルで20重量%に希釈した溶液100重量部を用いたこと以外は、実施例1と同様にしてアクリル粘着剤溶液(4)を調製した。
(粘着シートの作製)
上記アクリル粘着剤溶液(1)に代えて、上記アクリル粘着剤溶液(4)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして粘着シートを作製した。
〔実施例5〕
(粘着剤組成物の調製)
上記アクリル系ポリマー(C)溶液100重量部に、上記イオン性液体(1)0.05重量部、ポリプロピレングリコール−ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコールブロック共重合体(数平均分子量:2000、エチレングリコール比率:50wt%)0.05重量部を加えて23℃で約1時間混合撹拌を行った後、多官能モノマーとしてトリメチロールプロパンアクリレート1.5重量部、重合開始剤としてベンジルジメチルケタール(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、イルガキュア651)0.1重量部を加えて、23℃で約1分間混合攪拌を行ってアクリル粘着剤溶液(5)を調製した。
(粘着シートの作製)
上記アクリル粘着剤溶液(5)を上記の帯電防止処理フィルムの帯電防止処理面とは反対の面に塗布し、厚さ20μmの粘着剤層を形成した。次いで、前記粘着剤層の表面に、片面にシリコーン処理を施した厚さ25μmのポリエチレンテレフタレートフィルムのシリコーン処理面を貼合せてフィルムシートを作成した。このフィルムシートを、高圧水銀灯(ウシオ電機社製、UVL−4000−N)にて紫外線照射(照度37mW/cm、光量660mJ/cm)を行うことにより粘着シートを作製した。
〔比較例1〕
(粘着剤組成物の調製)
上記アクリル系ポリマー(A)溶液(40重量%)を酢酸エチルで20重量%に希釈し、この溶液100重量部に、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体(日本ポリウレタン工業社製、コロネートHX)0.8重量部、架橋触媒としてジラウリン酸ジブチルスズ(1重量%酢酸エチル溶液)0.4重量部を加えて、23℃で約1分間混合攪拌を行ってアクリル粘着剤溶液(6)を調製した。
(粘着シートの作製)
上記アクリル粘着剤溶液(1)に代えて、上記アクリル粘着剤溶液(6)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして粘着シートを作製した。
〔比較例2〕
(粘着剤組成物の調製)
上記アクリル系ポリマー(A)溶液(40重量%)を酢酸エチルで20重量%に希釈した溶液100重量部に代えて、上記アクリル系ポリマー(B)溶液(40重量%)を酢酸エチルで20重量%に希釈した溶液100重量部を用いたこと以外は、比較例1と同様にしてアクリル粘着剤溶液(7)を調製した。
(粘着シートの作製)
上記アクリル粘着剤溶液(1)に代えて、上記アクリル粘着剤溶液(7)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして粘着シートを作製した。
〔比較例3〕
(粘着剤組成物の調製)
上記帯電防止剤溶液(a)(10重量%)2重量部に代えて、上記帯電防止剤溶液(d)(10重量%)2重量部を用いたこと以外は、実施例1と同様にしてアクリル粘着剤溶液(8)を調製した。
(粘着シートの作製)
上記アクリル粘着剤溶液(1)に代えて、上記アクリル粘着剤溶液(8)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして粘着シートを作製した。
〔比較例4〕
(粘着剤組成物の調製)
上記帯電防止剤溶液(a)(10重量%)2重量部に代えて、上記帯電防止剤溶液(e)(10重量%)2重量部を用いたこと以外は、実施例1と同様にしてアクリル粘着剤溶液(9)を調製した。
(粘着シートの作製)
上記アクリル粘着剤溶液(1)に代えて、上記アクリル粘着剤溶液(9)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして粘着シートを作製した。
〔比較例5〕
(粘着剤組成物の調製)
上記アクリル系ポリマー(A)溶液(40重量%)を酢酸エチルで20重量%に希釈し、この溶液100重量部に、上記帯電防止剤溶液(f)(50重量%)2.6重量部、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体(日本ポリウレタン工業社製、コロネートHX)0.4重量部、架橋触媒としてジラウリン酸ジブチルスズ(1重量%酢酸エチル溶液)0.4重量部を加えて、23℃で約1分間混合攪拌を行ってアクリル粘着剤溶液(10)を調製した。
(粘着シートの作製)
上記アクリル粘着剤溶液(1)に代えて、上記アクリル粘着剤溶液(10)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして粘着シートを作製した。
上記の実施例、比較例等で得られた粘着シートについて、上記の要領で、剥離帯電圧、腐食性、および粘着力を評価した。その結果を表1に示す。
Figure 2006045475
上記表1の結果により、本発明にしたがって作製された粘着剤組成物を用いた場合(実施例1〜5)、全実施例において偏光板への剥離帯電圧が抑制され、かつ、腐食の発生もないことが明らかとなった。
これに対して、帯電防止剤を用いなかった場合(比較例1〜3)では、いずれにおいても腐食の発生は認められないものの、フッ素樹脂で表面処理された偏光板への剥離帯電圧が高い結果となった。また、アニオン成分としてフッ素含有イミドアニオンを含有しないイオン性液体を用いた場合(比較例3〜4)、ならびにポリエーテルポリオールとアルカリ金属塩からなる帯電防止剤を用いた場合(比較例5)では、いずれにおいても剥離帯電圧は抑制されているものの、腐食の発生が認められる結果となった。したがって、比較例ではいずれも、被着体である偏光板への剥離帯電圧の抑制と腐食の発生の抑制とを両立させることができない結果となった。
また、本発明の実施例1〜5の粘着シートは、いずれも180°ピール粘着力が0.1〜6N/25mmの範囲にあり、表面保護フィルム用として適用可能な粘着シートであることがわかる。
実施例等で剥離帯電圧の測定に使用した電位測定部の概略構成図

Claims (8)

  1. フッ素含有イミドアニオンを含有するイオン性液体、およびベースポリマーとしてガラス転移温度Tgが0℃以下のポリマーを含有してなることを特徴とする粘着剤組成物。
  2. 前記イオン性液体が、含窒素オニウム塩、含硫黄オニウム塩、または含リンオニウム塩のいずれか1種以上である請求項1記載の粘着剤組成物。
  3. 前記イオン性液体が、下記一般式(A)〜(D)で表される1種以上のカチオンを含む請求項1または2に記載の粘着剤組成物。
    Figure 2006045475
    [式(A)中のRは、炭素数4から20の炭化水素基を表し、ヘテロ原子を含んでも良く、RおよびRは、同一または異なって、水素または炭素数1から16の炭化水素基を表し、ヘテロ原子を含んでも良い。但し、窒素原子が2重結合を含む場合、Rはない。]
    [式(B)中のRは、炭素数2から20の炭化水素基を表し、ヘテロ原子を含んでも良く、R、R、およびRは、同一または異なって、水素または炭素数1から16の炭化水素基を表し、ヘテロ原子を含んでも良い。]
    [式(C)中のRは、炭素数2から20の炭化水素基を表し、ヘテロ原子を含んでも良く、R、R、およびRは、同一または異なって、水素または炭素数1から16の炭化水素基を表し、ヘテロ原子を含んでも良い。]
    [式(D)中のZは、窒素、硫黄、またはリン原子を表し、R、R、R、およびRは、同一または異なって、炭素数1から20の炭化水素基を表し、ヘテロ原子を含んでも良い。但しZが硫黄原子の場合、Rはない。]
  4. エチレンオキシド基含有化合物を含有してなる請求項1〜3のいずれかに記載の粘着剤組成物。
  5. ガラス転移温度Tgが0℃以下のポリマーが、炭素数1〜14のアルキル基を有すアクリレートおよび/またはメタクリレートの1種以上を主成分とする(メタ)アクリル系ポリマーである請求項1〜4のいずれかに記載の粘着剤組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の粘着剤組成物を架橋してなる粘着剤層。
  7. 請求項1〜5のいずれかに記載の粘着剤組成物を架橋してなる粘着剤層を支持体上の片面または両面に形成してなることを特徴とする粘着シート類。
  8. 請求項1〜5のいずれかに記載の粘着剤組成物を架橋してなる粘着剤層を、帯電防止処理されてなるプラスチック基材からなる支持体上の片面または両面に形成してなることを特徴とする表面保護フィルム。
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