JP2006299119A - 接着剤及びそれを用いたカバーテープ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】接着剤中の樹脂100重量部に対して、イオン性液体を5〜120重量部含有させることで、透明性に優れ、低湿度下でも帯電防止性を発揮する接着剤、及びそれをカバーテープの層間を接着する為に用いた、透明性に優れ、低湿度下でも帯電防止性を発揮するカバーテープ。
【選択図】 なし
Description
(1)樹脂及びイオン性液体を含有することを特徴とする接着剤、
(2)前記接着剤中の樹脂100重量部に対して、イオン性液体を5〜120重量部含有する
1)項記載の接着剤、
(3)前記イオン性液体が、イミダゾリウム系イオン性液体、ピリジニウム系イオン性液体、アンモニウム系イオン性液体、ホスホニウム系イオン性液体、スルホニウム系イオン性液体のいずれか又は、それらの組み合わせである(1)又は(2)項記載の接着剤、
(4)接着剤中の樹脂が熱硬化性である(1)〜(3)項のいずれかに記載の接着剤、
(5)接着剤中の樹脂が2液型ポリウレタン樹脂である(1)〜(4)項のいずれかにに記載の接着剤、
(6)基材層、シール層の2層以上から構成されるカバーテープであって、その層間を接着する為に(1)〜(5)項のいずれかに記載の接着剤を用いたカバーテープ、
である。
本発明は、イオン性液体を含有することを特徴とする接着剤である。イオン性液体とは、特定のカチオン及びアニオンの組み合わせからなる、室温付近で液体状態にある有機塩(常温溶融塩)である。カチオンとしては、特に限定はしないが、イミダゾリウム系、ピリジニウム系、アンモニウム系、ホスホニウム系、スルホニウム系等が好ましく使用できる。アニオンとしては、特に限定はしないが、BF4 −、PF6 −、AlCl4 −、NO2 −、NO3 −、I−、AsF6 −、SbF6 −、NbF6 −、TaF6 −等の無機アニオン系、CF3SO2 −、(CF3SO2)2N−、p−CH3PhSO3 −、CH3CO2、CH3SO3 −、CF3SO3 −、(CF3SO2)3C−、C3F7CO2 −、C4F9SO3 −、(C2F5SO2)2N−、(CF3SO2)(CF3CO)N−、(CN)2N−等の有機アニオン系が好ましく使用できる。導電性の機構としてはイオンによるものなので、湿度に関係なく、安定した導電性を示す。また、イオン性液体は透明であることから、接着剤と混合しても、接着剤の透明性をほとんど損なわない。また、規定の範囲内であれば、その接着剤としての接着強度をほとんど損なうことなく使用できる。
≪実験A≫
本実験Aでは、接着剤としての表面抵抗値の湿度依存性やその接着剤層の透明性の評価を実施した。
<実施例1>
タケラックA−310及びタケネートA−3(三井武田ケミカル(株)製)を重量比でタケラックA−310/タケネートA−3/酢酸エチル=10/1/13で混合した接着剤に、イオン性液体(広栄化学工業(株)製 IL−P14)を接着剤の樹脂100重量部に対して、8重量部添加した溶液をO−PETに塗布し乾燥硬化させ、接着剤層付きのO−PETフィルムを得た。
<実施例2>
イオン性液体(広栄化学工業(株)製 IL−P14)を接着剤の固形分100重量部に対して、100重量部添加した以外は実施例1と同様とし、接着剤層付きのO−PETフィルムを得た。
<比較例1>
タケラックA−310及びタケネートA−3(三井武田ケミカル(株)製)を重量比でタケラックA−310/タケネートA−3/酢酸エチル=10/1/13で混合した接着剤を、O−PETに塗布し乾燥硬化させ、接着剤層付きのO−PETフィルムを得た。
<比較例2>
O−PETに帯電防止剤(花王(株)製 エレクトロストリッパー)を塗布し乾燥させ、帯電防止剤層付きのO−PETフィルムを得た。
<比較例3>
O−PETにカーボンブラック含有塗料(大阪印刷インキ(株)製 UPT−100(V)墨)を塗布し乾燥させ、カーボンブラック含有塗料層付きのO−PETフィルムを得た。
本実験Bでは、接着剤を使用したカバーテープを用いて、そのカバーテープとしての透明性、帯電圧、及び接着強度の評価を実施した。
<実施例3>
タケラックA−310及びタケネートA−3(三井武田ケミカル(株)製)を重量比でタケラックA−310/タケネートA−3/酢酸エチル=10/1/13で混合した接着剤に、イオン性液体(広栄化学工業(株)製 IL−P14)を接着剤の樹脂100重量部に対して、8重量部添加した接着剤を、O−PETに塗布し、接着剤を塗布した面にLLDPEをラミネートした。その後、接着剤の硬化のため40℃の環境下に24時間放置し、LLDPE面にキャリアテープとの熱圧着用シーラント(住友ベークライト(株)製)を塗布し、カバーテープを得た。
<実施例4>
イオン性液体(広栄化学工業(株)製 IL−P14)を接着剤の樹脂100重量部に対し100重量部添加した以外は、実施例3と同様とし、カバーテープを得た。
<比較例4>
タケラックA−310及びタケネートA−3(三井武田ケミカル(株)製)を重量比でタケラックA−310/タケネートA−3/酢酸エチル=10/1/13で混合した接着剤を、O−PETに塗布し、接着剤を塗布した面にLLDPEをラミネートした。その後、接着剤の硬化のため40℃の環境下に24時間放置し、LLDPE面にキャリアテープとの熱圧着用シーラント(住友ベークライト(株)製)を塗布し、カバーテープを得た。
<比較例5>
イオン性液体(広栄化学工業(株)製 IL−P14)を接着剤の樹脂100重量部に対して、2重量部添加した以外は実施例3と同様とし、カバーテープを得た。
<比較例6>
イオン性液体(広栄化学工業(株)製 IL−P14)を接着剤の樹脂100重量部に対して、160重量部添加した以外は、実施例3と同様とし、カバーテープを得た。
<比較例7>
O−PETに帯電防止剤(花王(株)製 エレクトロストリッパー)を塗布し、更にその上に、タケラックA−310及びタケネートA−3(三井武田ケミカル(株)製)を重量比でタケラックA−310/タケネートA−3/酢酸エチル=10/1/13で混合した接着剤を塗布し、接着剤を塗布した面にLLDPEをラミネートした。その後、接着剤の硬化のため40℃の環境下に24時間放置し、LLDPE面にキャリアテープとの熱圧着用シーラント(住友ベークライト(株)製)を塗布し、カバーテープを得た。
<比較例8>
O−PETにカーボンブラック含有塗料(大阪印刷インキ(株)製 UPT−100(V)墨)を塗布し、更にその上に、タケラックA−310及びタケネートA−3(三井武田ケミカル(株)製)を重量比でタケラックA−310/タケネートA−3/酢酸エチル=10/1/13で混合した接着剤を塗布し、接着剤を塗布した面にLLDPEをラミネートした。その後、接着剤の硬化のため40℃の環境下に24時間放置し、LLDPE面にキャリアテープとの熱圧着用シーラント(住友ベークライト(株)製)を塗布し、カバーテープを得た。
2:中間層
3:シール層
4:接着剤層
5:カバーテープ
a、b:電気力線の方向
Claims (6)
- 樹脂及びイオン性液体を含有することを特徴とする接着剤。
- 前記接着剤中の樹脂100重量部に対して、イオン性液体を5〜120重量部含有する請求項1記載の接着剤。
- 前記イオン性液体が、イミダゾリウム系イオン性液体、ピリジニウム系イオン性液体、アンモニウム系イオン性液体、ホスホニウム系イオン性液体、スルホニウム系イオン性液体のいずれか又は、それらの組み合わせである請求項1又は2記載の接着剤。
- 前記接着剤中の樹脂が熱硬化性である請求項1〜3のいずれかに記載の接着剤。
- 前記接着剤中の樹脂が2液型ポリウレタン樹脂である請求項1〜4のいずれかにに記載の接着剤。
- 基材層、シール層の少なくとも2層から構成されるカバーテープであって、その層間を接着する為に請求項1〜5のいずれかに記載の接着剤を用いたカバーテープ。
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