JP2006045025A - 自己流動性水硬性組成物 - Google Patents

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則彦 澤邊
Katsuhiko Mazaki
克彦 真崎
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浩司 蒔田
Kiyomi Hayashiyama
貴代美 林山
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Abstract

【課題】 本発明は、硬化時間の目安となるスラリー表面の水分が乾くまでの時間が1〜2時間程度で、高温化で使用しても、高い流動性を有し、硬化表面に微小な凹凸が発生しないアルミナセメント系のセルフレベリング材を提案することを目的とする。
【解決手段】 水硬性成分、細骨材、減水剤及び増粘剤とを含む自己流動性水硬性組成物であり、
水硬性成分100質量部に対して、細骨材を60〜200質量部含み、
細骨材100質量%中に平均粒径1〜100μmの微粉細骨材を1〜20質量%含むことを特徴とする自己流動性水硬性組成物を提供すること。
【選択図】 なし

Description

本発明は、一般建築物の主に床下地調整に使用されるセルフレベリング材として、優れた表面状態を有する自己流動性水硬性組成物に関する。特に25℃以上でセルフレベリング材として使用できる自己流動性水硬性組成物に関する。
セルフレベリング性の自己流動性水硬性組成物として、特許文献1にアルミナセメント、ポルトランドセメント、石膏、高炉スラグからなる水硬性成分と、リチウム塩とホウ酸化合物よりなる凝結調整剤と、減水剤と、増粘剤とからなる組成物が開示されている。
特許文献2には、アルミナセメント、ポルトランドセメント、石膏、高炉スラグからなる水硬性成分と、減水剤と、増粘剤とからなる組成物が開示されている。
特開2000−211961号 特開2000−302519号
セルフレベリング性の自己流動性水硬性組成物(SL材)は、水と混練して流し込むだけで面精度の優れた平面を形成できるので、その自己平滑性を利用してコンクリート構造物の表面仕上げ作業の省力化、効率化のため、建築用左官工事仕上げ工法を主体として広く普及している。
セルフレベリング材は、高い流動性と、高精度に平滑な面を有することが必須の要件である。硬化時間の目安となるスラリー表面の水分が乾くまでの時間が1〜2時間程度のアルミナセメント系のセルフレベリング材では、特に高温化で使用すると、硬化表面に微小な凹凸が発生し易い傾向にある。
本発明は、硬化時間の目安となるスラリー表面の水分が乾くまでの時間が1〜2時間程度で、高温化で使用しても、高い流動性を有し、硬化表面に微小な凹凸が発生しないアルミナセメント系のセルフレベリング材を提案することを目的とする。
本発明者らは、急硬性を本質的に有しており且つ平滑性に優れた水硬性成分を使用する材料において、細骨材の一部を特定の平均粒径の細骨材に置換することにより、15〜40℃の幅広い温度範囲で使用しても、材料分離が抑制され硬化体表面の平滑性が向上することを見出した。
本発明は、水硬性成分、細骨材、減水剤及び増粘剤とを含む自己流動性水硬性組成物であり、
水硬性成分100質量部に対して、細骨材を60〜200質量部含み、
細骨材100質量%中に平均粒径1〜100μmの微粉細骨材を1〜20質量%含むことを特徴とする自己流動性水硬性組成物を提供することである。
本発明の自己流動性水硬性成分の好ましい態様を以下に示す。好ましい態様は複数組み合わせることができる。
1)水硬性成分は、アルミナセメント、ポルトランドセメント、石膏及び高炉スラグを含み、
アルミナセメント100質量部に対し、ポルトランドセメント120質量部以下、石膏40〜100質量部及び高炉スラグ50〜350質量部の組成であることが好ましい。
2)細骨材は粒径2mm以下の硅砂を主成分とし、
平均粒径1〜100μmの微粉細骨材は、硅石粉、寒水石及びフライアッシュから選ばれる成分を含むことが好ましい。
3)自己流動性水硬性組成物は、さらに凝結調整剤を含むことが好ましい。
4)水硬性成分100質量部に対して、減水剤0.01〜0.2質量部及び増粘剤0.05〜0.5質量部含むことが好ましい。
5)セルフレベリング性のSL値(L30)が、300〜600mmであることが好ましい。
本発明の自己流動性水硬性組成物は、細骨材として特定範囲の平均粒子径の特定の細骨材を含むことにより、セルフレベリング材として要求される流動性及び流動保持性が向上し、硬化時間の目安となるスラリー表面の水分が乾くまでの時間が1〜2時間程度でも硬化時に骨材分離がなく、硬化体表面の平滑性に優れた特性を有する組成物であり、従来にない美観に優れたセルフレベリング材を提供することができる。
本発明の自己流動性水硬性組成物は、幅広い温度範囲で使用することができ、40℃の高温下でも優れた効果を有する。
本発明の自己流動性水硬性組成物は、水硬性成分100質量部に対し、細骨材が60〜200質量部含むことが好ましい。
本発明の自己流動性水硬性組成物は、水硬性成分100質量部に対し、減水剤が0.01〜0.20質量部、増粘剤が0.05〜0.5質量部含むことが好ましい。
本発明の自己流動性水硬性組成物は、水硬性成分100質量部に対し、凝結調整剤0.05〜5質量部を含むことが好ましい。
本発明の自己流動性水硬性組成物は、水硬性成分100質量部に対し、消泡剤2質量部以下を含むことが好ましい。
本発明の自己流動性水硬性組成物は、水硬性成分100質量部に対し、細骨材が60〜200質量部、減水剤が0.01〜0.20質量部及び増粘剤0.05〜0.5質量部とを含むことが好ましい。
さらに自己流動性水硬性組成物は、水硬性成分100質量部に対し、細骨材が60〜200質量部、減水剤が0.01〜0.20質量部、増粘剤0.05〜0.5質量部、凝結調整剤0.05〜5質量部及び消泡剤2質量部以下とを含むことが好ましい。
水硬性成分は、アルミナセメント、ポルトランドセメント、石膏、高炉スラグなどを用いることができ、これらの成分は目的に応じて適宜単独又は2種以上混合して用いることが出来、アルミナセメントを含むことが好ましい。
本発明の自己流動性水硬性組成物において、水硬性成分は、本発明の特性を損なわない範囲で添加することができる。
セルフレベリング材の具備すべき重要な要件の一つは、適度な急硬性を有することであるが、急硬性は第一義的に、含まれる水硬性成分の種類に依存する。ポルトランドセメント系では硬化速度が遅く、乾燥収縮が大きいと言う欠点を有しており、一方、速硬性セメント系では硬化速度面では改善されるものの、流動性が低く、強度が低いと言う欠点を有している。
特に水硬性成分として、アルミナセメント、石膏および高炉スラグを含む水硬性成分、さらにアルミナセメント、ポルトランドセメント、石膏および高炉スラグを含む水硬性成分を使用することにより、上記の互いの欠点を補うことができるために好ましい。
水硬性成分は、好ましくはアルミナセメント100質量部、石膏40〜100質量部及び高炉スラグ50〜350質量部の組成、さらに好ましくはアルミナセメント100質量部、ポルトランドセメント120質量部以下、石膏40〜100質量部及び高炉スラグ50〜350質量部の組成が、適度な急硬性を有し、高い流動性及び強度、且つ寸法安定性の良さの理由で好ましい。
アルミナセメントは、潜在的に急硬性を有しており、硬化後は耐化学薬品性、耐火性に優れた硬化体を与える。また、潜在水硬性を有する高炉スラグの存在により、その欠点である硬化体強度の経時的な低下も抑制される。アルミナセメントは鉱物組成が異なるものが数種知られ市販されており、何れも主成分はモノカルシウムアルミネート(CA)であるが、強度および着色性の面からは、CA成分が多く且つCAF等の少量成分が少ないアルミナセメントが好ましい。
石膏は、無水、半水等の各石膏がその種を問わず1種又は2種以上の混合物として使用できる。石膏は急硬性であり、また、硬化後の寸法安定性保持成分として働くものである。石膏の添加量は、アルミナセメント100質量部に対して40〜100質量部が好ましい。少なすぎると寸法安定性が低下する場合があり、多すぎると耐水性が低下し、水による異常膨張が起こる場合があり好ましくない。
高炉スラグは、乾燥収縮による硬化体の耐クラック性を高めるだけでなく、アルミナセメントの硬化体強度を向上させる効果も有している。高炉スラグの添加量は、アルミナセメント100質量部に対して50〜250質量部とするのが好ましく、少なすぎると収縮が大きくなり、多すぎると強度低下を招くことがある。
高炉スラグは、JIS・A−6206に規定されるブレーン比表面積3000cm/g以上のものを用いることができる。
ポルトランドセメントは、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメントなどを用いるができる。水硬性成分としてポルトランドセメントを用いることにより、コスト低減に効果が認められ好ましい、また、添加量が多すぎると流動性が低下する場合があり、白華発生の原因となるため、アルミナセメント100質量部に対し、120質量部より少なく添加することが好ましい。
細骨材100質量%中に、微粉細骨材を1〜20質量%、好ましくは3〜18質量%、さらに好ましくは5〜15質量%、特に好ましくは8〜14質量%を含むものである。
細骨材は、水硬性成分100質量部に対し、60〜200質量部、好ましくは70〜150質量部、特に好ましくは80〜100質量部の範囲が好ましい。
微粉細骨材を除く細骨材としては、粒径2mm以下の骨材、好ましくは粒径0.1〜2mmの骨材、さらに好ましくは粒径0.2〜2mmの骨材、特に好ましくは0.3〜2mmの骨材を主成分としている。
微粉細骨材を除く細骨材としては、珪砂、川砂、海砂、アルミナクリンカー、シリカ粉、粘土鉱物、廃FCC触媒、石灰石などの無機質材、ウレタン砕、EVAフォーム、発砲樹脂などの樹脂粉砕物などを用いることができる。
特に、微粉細骨材を除く細骨材としては、珪砂、川砂、海砂、石英粉末、アルミナクリンカーなどが好ましく用いることが出来る。
細骨材の粒径は、JIS Z−8801で規定される呼び寸法の異なる数個のふるいを用いて測定する。
細骨材に含まれる微粉細骨材の平均粒径は、1〜100μm、好ましくは2〜100μm、さらに好ましくは5〜90μm、特に好ましくは10〜85μmである。
微粉細骨材としては、上記の平均粒径であればどのような細骨材でも用いることができるが、特に硅石粉、寒水石及びフライアッシュから選ばれる成分少なくとも1成分含むことが、硬化後の硬化体表面の凹凸がなく、表面平滑性に優れるために好ましい。
微粉細骨材の粒径は、JIS Z−8801で規定される呼び寸法の異なる数個のふるいを用いて測定し、ふるい上分布曲線の50%質量に対応する粒径(メディアン径)を平均粒径とする。
増粘剤は、セルロース系、蛋白質系、ラテックス系、および水溶性ポリマー系などを用いることが出来、特にセルロース系などを用いることが出来る。
増粘剤の添加量は、本発明の特性を損なわない範囲で添加することができ、水硬性成分100質量部に対して0.05〜0.5質量部、さらに0.05〜0.3質量部、特に0.05〜0.2質量部含むことが好ましい。増粘剤の添加量が多くなると、流動性の低下を招く恐れがあり好ましくない。
増粘剤及び消泡剤を併用して用いることは、骨材分離の抑制、気泡発生の抑制、硬化体表面の改善に好ましい効果を与え、セルフレベリング材としての特性を向上させるために好ましい。
消泡剤は、シリコン系、アルコール系、ポリエーテルなどの合成物質又は植物由来の天然物質など、公知のものを用いることが出来る。
消泡剤の添加量は、本発明の特性を損なわない範囲で添加することができ、水硬性成分100質量部に対して、2質量部以下、さらに1質量部以下、特に0.2質量部以下が好ましい。消泡剤の添加量は、上記より多く添加する場合、消泡効果の向上がみとめられない場合がある。
凝結調整剤は、凝結促進を行う成分である凝結促進剤、凝結遅延を行う成分である凝結遅延剤などを用いることが出来る。
凝結促進剤としては、公知の凝結促進剤を用いることが出来る。凝結促進剤の一例として、炭酸リチウム、塩化リチウム、硫酸リチウム、硝酸リチウム、水酸化リチウム、酢酸リチウム、酒石酸リチウム、リンゴ酸リチウム、クエン酸リチウムなどの有機酸などの、無機リチウム塩や有機リチウム塩などのリチウム塩を用いることが出来る。特に炭酸リチウムは、効果、入手容易性、価格の面から好ましい。
凝結促進剤としては、特性を妨げない粒径を用いることが好ましく、粒径は50μm以下にするのが好ましい。
特にリチウム塩を用いる場合、リチウム塩の粒径は50μm以下、さらに30μm以下、特に10μm以下が好ましく、粒径が上記範囲より大きくなるとリチウム塩の溶解度が小さくなるために好ましくなく、特に顔料添加系では微細な多数の斑点として目立ち、美観を損なう場合がある。
凝結遅延剤としては、公知の凝結遅延剤を用いることが出来る。凝結遅延剤の一例として、硫酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、酒石酸ナトリウム、リンゴ酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、グルコン酸ナトリウムなど有機酸などの、無機ナトリウム塩や有機ナトリウム塩などのナトリウム塩を用いることが出来る。特に重炭酸ナトリウムや酒石酸ナトリウムは、効果、入手容易性、価格の面から好ましい。
凝結調整剤は、用いる自己流動性水硬性成分や水硬性成分組成に応じて、特性を損なわない範囲で適宜添加することができ、凝結促進剤及び凝結遅延剤の成分、添加量及び混合比率を適宜選択して、自己流動性水硬性成分に添加することにより、自己流動性水硬性組成物の可使時間を調整することができ、セルフレベリング材としての使用が非常に容易になるため好ましい。
凝結調整剤は、自己流動性水硬性組成物をセルフレベリング材として用いる場合、リチウム塩とナトリウム塩の合量が、水硬性成分100質量部に対して0.05〜5質量部、さらに0.1〜2質量部、特に0.30〜0.50質量部の範囲で添加することが好ましい。
凝結調整剤は、自己流動性水硬性組成物をセルフレベリング材として用いる場合、リチウム塩に対するナトリウム塩のモル比が、1〜50の範囲にするのが好ましく、モル比が1より小さいと、凝結が早すぎ、自己流動性が低下するため、可使時間が短くなりすぎて施工に支障を来たす場合があり好ましくなく、また、50より大きいと、速硬性が低下し、早期開放が困難になる場合があり好ましくない。
本発明の自己流動性水硬性組成物は、水と混合し、フロー値が、好ましくは190mm以上、さらに好ましくは200mm以上、特に好ましくは210mm以上に調整されていることが、施工の容易さ及び平滑性の高い硬化体表面を得られやすいという理由により好ましい。
本発明の自己流動性水硬性組成物は、さらに特性を損なわない範囲で水を加えることにより、流動性及び流動保持性を有する床下地調整などのセルフレベリング材として用いることができ、好ましくは1〜40℃、さらに好ましくは15〜40℃の範囲、特に好ましくは20〜35℃の温度範囲で使用することができる。
本発明の自己流動性水硬性組成物を床下地調整などのセルフレベリング材として用いる場合、水は水硬性成分100質量部に対し、28〜60質量部、さらに38〜58質量部、特に48〜56質量部加えて用いることが好ましい。
本発明の自己流動性水硬性組成物を床下地調整などのセルフレベリング材として用いる場合、水は自己流動性水硬性組成物100質量部に対し、14〜30質量部、さらに19〜29質量部、特に24〜28質量部加えて用いることが好ましい。
本発明の自己流動性水硬性組成物は、水と混合して製造されるスラリーの表面水分乾燥時間が、好ましくは60〜120分、さらに好ましくは65〜110分、特に好ましくは70〜100分の範囲で使用することが好ましい。
本発明の自己流動性水硬性組成物は、公知の方法でセルフレベリング材として施工することが出来る。例えば施工の一例として、特開2001−040862号公報などに開示されている。
本発明の自己流動性水硬性組成物は、一般建築物の主に床下地調整に使用されるセルフレベリング材として用いることができる。
本発明のSL材は、コンクリートの表面仕上げ材として広く使用することができ、一般の建築用左官材料、例えばPータイル貼、長尺シート、じゅうたん、ウレタン等の合成樹脂塗り床の下地の施工にも使用することができる。
本発明の自己流動性水硬性組成物は、15〜40℃の幅広い温度範囲で優れた特性を有し、セルフレベリング材として使用できる。
以下、本発明を実施例に基づき、さらに詳細に説明する。但し、本発明は下記実施例により制限されるものでない。
1.ブレーン比表面積の評価法:JIS・R−5201に規定されているブレーン空気透過装置を使用して測定する。
[実施例1〜6及び比較例1]
(1)使用材料:以下の材料を使用した。
・アルミナセメント:ブレーン比表面積3,600cm/g、モノカルシウムアルミネート含有量45重量%。
・ポルトランドセメント:早強セメント、ブレーン比表面積4,500cm/g。
・石膏:II型無水石膏、ブレーン比表面積3,300cm/g。
・高炉スラグ:ブレーン比表面積4,400cm/g。
・珪砂:4号珪砂(市販品)。
・リチウム塩:炭酸リチウム(市販品)。
・ナトリウム塩:重炭酸ナトリウムと酒石酸ナトリウム(何れも市販品)。
・減水剤:ポリカルボン酸系減水剤(市販品)。
・増粘剤:メチルセルロース系増粘剤(市販品)。
・消泡剤:ポリエーテル系消泡剤(市販品)。
(2)水硬性組成物、スラリーの調製:
水硬性成分、細骨材、減水剤、増粘剤、凝結調整剤、消泡剤(総量:1.5kg)及び表1に示す微粉細骨材を、ケミスタラーを用いて混練し、水硬性組成物を調整し、さらに所定量の水を加えて3分間混練して、スラリーを得る。水硬性組成物及びスラリーの調整は、表2に示す温度で行う。水硬性成分は、アルミナセメント100質量部、ポルトランドセメント68質量部、石膏59質量部及び高炉スラグ227質量部の割合のものを用いた。
(3)スラリーの評価:
評価は、表1に示す温度で行う。
・フロー値: JASS・15M−103に準拠して測定する。厚さ5mmのみがき板ガラスの上に内径50mm、高さ51mmの塩化ビニル製パイプ(内容積100ml)を置き練り混ぜたコンクリート組成物を充填した後、パイプを引き上げる。広がりが静止した後、直角2方向の直径を測定し、その平均値をフロー値とする。
・セルフレベリング性: 図1に示すSL測定器を使用し、幅30mm×高さ30mm×長さ750mmのレールに、先端より長さ150mmのところに堰板を設け、混練直後のスラリーを所定量満たして成形する。成形直後に堰板を引き上げて、スラリーの流れの停止後に、標点(堰板の設置部)からスラリー流れの最短部までの距離を測定し、その値(SL値)をL0とする。
同様に成形後30分後に堰板を引き上げて、スラリーの流れの停止後に、標点(堰板の設置部)からスラリー流れの最短部までの距離を測定し、その値(SL値)をL30とする。さらに成形後40分後に堰板を引き上げて、スラリーの流れの停止後に、標点(堰板の設置部)からスラリー流れの最短部までの距離を測定し、その値(SL値)をL40とする。
評価は、温度30℃で行う。
(4)表面状態(水浮き、骨材分離、白華の有無、凹凸、気泡痕):
骨材分離は、(3)のセルフレベリング性において、スラリーの流れ停止後にスラリーの途中で骨材が停止していないかどうかを触診で観察する。
水浮きは、堰板引き上げ後のブリージング水がスラリー自体よりも早く流れて水分だけが長く流れていないかどうか、また、白華の有無、凹凸、及び気泡痕は、上記(2)で得られるスラリーを、30cm×30cmのコンクリート板へ厚さ10mmで流し込み、硬化終了後、目視で観察した。評価は以下の通りとした。
評価は、温度30℃で行う。
○:無し、×:有り。
(5)表面水分乾燥時間(分):
上記(2)で得られるスラリーを、30cm×30cmのコンクリート板へ厚さ10mmで流し込み、スラリー表面の水分が無くなる(水引き)時間を目視で観察して、評価した。
Figure 2006045025
Figure 2006045025
Figure 2006045025
SL測定器を用いて、セルフレベリング性評価の概略示す図である。

Claims (6)

  1. 水硬性成分、細骨材、減水剤及び増粘剤とを含む自己流動性水硬性組成物であり、
    水硬性成分100質量部に対して、細骨材を60〜200質量部含み、
    細骨材100質量%中に平均粒径1〜100μmの微粉細骨材を1〜20質量%含むことを特徴とする自己流動性水硬性組成物。
  2. 水硬性成分が、アルミナセメント、ポルトランドセメント、石膏及び高炉スラグを含み、
    アルミナセメント100質量部、ポルトランドセメント120質量部以下、石膏40〜100質量部及び高炉スラグ50〜350質量部の組成であることを特徴とする請求項1に記載の自己流動性水硬性組成物。
  3. 細骨材は粒径2mm以下の硅砂を主成分とし、
    平均粒径1〜100μmの微粉細骨材は、硅石粉、寒水石及びフライアッシュから選ばれる成分を含むことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の自己流動性水硬性組成物。
  4. 自己流動性水硬性組成物は、さらに凝結調整剤を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の自己流動性水硬性組成物。
  5. 水硬性成分100質量部に対して、減水剤0.01〜0.2質量部及び増粘剤0.05〜0.5質量部含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の自己流動性水硬性組成物。
  6. セルフレベリング性のSL値(L30)が、300〜600mmであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の自己流動性水硬性組成物。
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