JP2015000816A - 防水構造体の施工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 一般建築物の屋上やルーフバルコニー等の下地表面に防水構造体を施工する際、アスファルト系下地調整材を用いてその下地表面を容易に平坦及び平滑に調整し、その上に防水シートを施工して防水構造体を形成することが可能である防水構造体の施工方法を提供することを目的とする。
【解決手段】 建築物の施工面に下地調整材を施工する下地調整工程と、下地調整材の上面にトーチ工法又は自着工法で防水シートを施工する防水シート工程と、を含む防水構造体の施工方法であって、下地調整材は、アルミナセメント、ポルトランドセメント及び石膏からなる水硬性成分と、無機充填材と、細骨材とを含む水硬性組成物、及び改質アスファルトエマルジョンからなり、無機充填材は特定の粒度を構成する炭酸カルシウム微粉末であり、細骨材は、細骨材全体を基準として、粒子径が106μm未満である粒子の質量割合が2質量%以下である防水構造体の施工方法を提供する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、一般建築物の屋上やルーフバルコニー等にアスファルト系下地調整材や防水シートを有する防水構造体を施工する方法に関する。
建築物の下地表面(施工面)に防水層を施工する場合、主にシート型防水材(以下、防水シート)が用いられる。工法としては、トーチバーナーで防水シートの下面(最下層)を溶融しながら床面に敷設するトーチ工法と防水シートの最下層が自己粘着性を有し、火気を使用せずに床面に敷設する自着工法に大別される。また、建築物の下地表面が平坦ではなく凹凸が多く存在したり、下地表面が改修工事で既設の防水シートがそのまま残っていたり、防水シートを剥がした残りが付着したりする場合には、新たに防水シートを敷設する際に、床面との接着性が十分に得られないことがあったため、該床面上にアスファルト系下地調整材を塗布施工し、その上に防水シートを施工する方法が提案されている。
特許文献1にはアルミナセメント、石膏および高炉スラグを含む水硬性成分とアスファルト、減水剤および増粘剤とを含む下地調整材が開示されており、広範囲の温度領域において、下地調整材として十分な流動性と流動保持時間を保持して施工作業性に優れているのみならず、施工翌日の開放が可能な早期開放性を有することが示されている。
特許文献2にはアルミナセメントを含む水硬性成分とハイドロジェンポリシロキサンシリコーンオイルを含む水硬性組成物、とゴムアスファルトエマルションを混合した防水性を有する下地調整材が開示されており、長期貯蔵安定性を有するために、ゴムアスファルトエマルジョンと混合して、硬化時間及び流動性が安定し、十分な仮防水性を有し、水和硬化速度が速く、作業性及び施工性が安定していることが示されている。
特許文献3には、構造物の施工面にアスファルト系防水シートを敷設する工程と、前記アスファルト系防水シートの上面にポリマーセメント組成物を塗布する工程とを有することで、コンクリートなどの下地層のクラックに対する下地ひび割れ追従性に優れると共に、高耐久な防水性と良好な施工性とを併せ持ち、さらに平坦な仕上り面を形成できる複合防水工法が開示されている。
特開2001−139845号公報 特開2005−239490号公報 特開2008−231812号公報
しかしながら、防水構造体の施工においてアスファルト系下地調整材を構成する改質アスファルトエマルジョンと水硬性成分を含む水硬性組成物とを均質に混合する際の混ざり易さ(混和性)が温度条件等により変化することにより混和性が低下し、アスファルト系下地調整材にて建築物の下地表面を平坦及び平滑に調整することが困難となる場合もあることから、温度等の施工環境条件の変化に依存しない安定した混和性を有するアスファルト系下地調整材を用いた防水構造体の施工が求められている。また、施工後において下地や防水シートとの一体化をより向上するための温度依存性の小さい優れた寸法安定性(膨張及び収縮の小さい長さ変化率)を有するアスファルト系下地調整材を用いた防水構造体の施工が求められている。
そこで、本発明は、一般建築物の屋上やルーフバルコニー等の下地表面に防水構造体を施工する際、アスファルト系下地調整材を用いてその下地表面を容易に平坦及び平滑に調整し、その上に防水シートを施工して防水構造体を形成することが可能であり、また、下地調整材を構成する改質アスファルトエマルジョンと水硬性組成物との混和性に優れたアスファルト系下地調整材を用いた防水構造体の施工方法を提供することを目的とする。さらに、施工後において下地や防水シートとの一体化をより向上するための温度依存性の小さい優れた寸法安定性を有するアスファルト系下地調整材を用いた防水構造体の施工方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために鋭意検討した結果、本発明者らは、建築物の下地表面に施工するアスファルト系下地調整材を、アルミナセメント、ポルトランドセメント及び石膏からなる水硬性成分と、特定の無機充填材と、細骨材とを含む水硬性組成物、及び改質アスファルトエマルジョンを含む下地調整材とすることによって、一般建築物の屋上やルーフバルコニー等の下地に防水構造体を施工する際、アスファルト系下地調整材を用いてその下地表面を容易に平坦及び平滑に調整し、その上に防水シートを施工して防水構造体を形成することが可能であり、また、下地調整材を構成する改質アスファルトエマルジョンと水硬性組成物とを容易に均質に混合できる良好な混和性を有し、さらに、施工後において下地や防水シートとの一体化をより向上するための温度依存性の小さい優れた寸法安定性を有するアスファルト系下地調整材を用いた防水構造体の施工方法が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、建築物の施工面に下地調整材を施工する下地調整工程と、下地調整材の上面にトーチ工法又は自着工法で防水シートを施工する防水シート工程と、を含む防水構造体の施工方法であって、下地調整材は、アルミナセメント、ポルトランドセメント及び石膏からなる水硬性成分と、無機充填材と、細骨材とを含む水硬性組成物、及び改質アスファルトエマルジョンを含み、無機充填材は炭酸カルシウム微粉末であり、炭酸カルシウム微粉末は、炭酸カルシウム微粉末全体を基準として、粒子径600μm以上の粒子を含まず、粒子径が300μm以上であり且つ600μm未満である粒子の質量割合が5質量%以下であり、粒子径が150μm以上であり且つ300μm未満である粒子の質量割合が0.5〜15質量%であり、粒子径が75μm以上であり且つ150μm未満である粒子の質量割合が5〜40質量%であり、75μm未満である粒子の質量割合が50〜90質量%であり、細骨材は、細骨材全体を基準として、粒子径が106μm未満である粒子の質量割合が2質量%以下である防水構造体の施工方法を提供する。
本発明の防水構造体の施工方法によれば、一般建築物の屋上やルーフバルコニー等の下地表面(例えば、防水層の改修時において防水シート等が敷設されている下地表面)に防水構造体を施工する際、アスファルト系下地調整材を用いてその下地表面を容易に平坦及び平滑に調整し、その上に防水シートを施工して防水構造体を形成することが可能であり、また、下地調整材を構成する改質アスファルトエマルジョンと水硬性組成物とを容易に均質に混合できる良好な混和性を有し、さらに、施工後において下地や防水シートとの一体化をより向上するための温度依存性の小さい優れた寸法安定性を有する。このように、本発明の防水構造体の施工方法に用いるアスファルト系下地調整材が、水硬性組成物と改質アスファルトエマルジョンとの混和性が温度等に依存せず安定して良好である理由や温度依存性が小さく優れた寸法安定性を有する理由は必ずしも明らかではないが、その理由の一つとして、本発明者らはアスファルト系下地調整材に含まれる各成分が相互に作用するとともに、特に特定の炭酸カルシウム微粉末と特定の細骨材との組み合わせによって生じる作用が改質アスファルトエマルジョンとの混和性や下地調整材の寸法安定性の向上に寄与していると考えている。
本発明の防水構造体の施工方法は、以下の態様であることが好ましい。本発明の防水構造体の施工方法は、以下の態様を適宜組み合わせることがより好ましい。
下地調整材の細骨材は、細骨材全体を基準として、粒子径が106μm未満である粒子の質量割合が2質量%以下、且つ粒子径が150μm未満である粒子の質量割合が10質量%以下であることが好ましい。これにより、下地調整材の良好な混和性や優れた寸法安定性をより向上することができ、より良好な防水構造体を施工することができる。
下地調整材の水硬性成分は、水硬性成分100質量%中にアルミナセメント20〜60質量%、ポルトランドセメント20〜60質量%、石膏10〜50質量%含むことが好ましい。これにより、下地調整材の一層優れた混和性や寸法安定性をより向上することができ、より良好な防水構造体を施工することができる。
下地調整材は、水硬性成分100質量部に対して、炭酸カルシウム微粉末50〜200質量部、細骨材100〜350質量部、改質アスファルトエマルジョン100〜300質量部含むことが好ましい。これにより、下地調整材の一層優れた混和性や寸法安定性をより向上することができ、より良好な防水構造体を施工することができる。
下地調整材の改質アスファルトエマルジョンは、改質アスファルトエマルジョン100質量%中に固形分20〜50質量%含むことが好ましい。これにより、下地調整材の一層優れた混和性や寸法安定性をより向上することができ、より良好な防水構造体を施工することができる。
本発明によれば、一般建築物の屋上やルーフバルコニー等の下地表面(例えば、防水層の改修時において防水シート等が敷設されている下地表面)に防水構造体を施工する際、アスファルト系下地調整材を用いてその下地表面を容易に平坦及び平滑に調整し、その上に防水シートを施工して防水構造体を形成することが可能であり、また、下地調整材を構成する改質アスファルトエマルジョンと水硬性組成物とを容易に均質に混合できる良好な混和性を有し、さらに、施工後において下地や防水シートとの一体化をより向上するための温度依存性の小さい優れた寸法安定性を有するアスファルト系下地調整材を用いた防水構造体の施工方法を提供することができる。
防水構造体の施工手順の一例を示す模式図である。 防水構造体の施工手順の一例を示す模式図である。 防水構造体の施工手順の一例を示す模式図である。 防水構造体の施工手順の一例を示す模式図である。 防水構造体の施工手順の一例を示す模式図である。 長さ変化率を測定する装置の模式図である。 20℃における長さ変化率の測定結果を示す図である。 35℃における長さ変化率の測定結果を示す図である。
<防水工法>
本発明の防水構造体の防水工法の好適な実施形態について以下に説明する。本実施形態の防水構造体の施工方法は、一般建築物の屋上やルーフバルコニー等の下地表面にアスファルト系下地調整材や防水シートを有する防水構造体を施工する方法であり、建築物の下地面に下地調整材を施工する下地調整工程と、下地調整材の上面にトーチ工法又は自着工法で防水シートを施工する防水シート工程と、を含む防水構造体の施工方法である。
本実施形態の防水構造体の施工方法について図1〜5にしたがって説明する。
図1〜5は、建築物の施工面(一例として屋上の下地表面)に本発明の防水構造体の施工方法を適用する手順を示す模式図である。
(清掃工程)
本発明の防水構造体の施工方法では、まず、図1に示すとおり、建築物10の施工面11の全面を対象として、施工表面の埃、塵や汚れ等の付着物の除去を行う。また、施工面11が改修工事で既設の防水シートがそのまま残っていたり、防水シートを剥がした残りが付着したりする場合には、それらが建築物10の下地と十分に接着していることを確認する。
(下地調整工程)
次に、下地調整材をハンドミキサー等で均質に混合して調製する。また、下地調整材の特性を損なわない範囲で水を加えて混合することもできる。図2に示すように、左官鏝等を用いて調製した下地調整材を平坦及び平滑になるように施工する。本実施形態の防水構造体の施工方法に係る下地調整材は、アルミナセメント、ポルトランドセメント及び石膏からなる水硬性成分と、無機充填材と、細骨材とを含む水硬性組成物、及び改質アスファルトエマルジョンを含む。
(防水シート工程)
次に、図3に示すとおり、建築物10の施工面11に施工した下地調整材13の上面に防水シート14を施工(敷設)する防水シート工程では、防水シート14の種類によってトーチ工法又は自着工法にて防水シート14を下地調整材13の上面に施工する。
トーチ工法で用いられる防水シート14は、少なくとも改質アスファルト層A、不織布、改質アスファルト層B及び合成樹脂フィルムの順で積層一体化したアスファルト系防水シートが好ましく、さらにJIS A 6013「改質アスファルトルーフィング」に適合したものであることが好ましい。また、改質アスファルト層A及び改質アスファルト層Bはそれぞれ同じ組成であっても異なる組成であっても、良好な防水性、接着性、一体化性及び作業性を奏するものであれば好適に用いることができる。さらに、骨材層、改質アスファルト層、不織布、改質アスファルト層、合成樹脂フィルムの順で積層一体化したアスファルト系防水シートも好適に用いることができる。
トーチ工法では、上記の防水シート14の合成樹脂フィルム面を下地調整材13の上面と接するように配置し、合成樹脂フィルム面をトーチバーナー等で、炙り、合成樹脂フィルム面が溶融するタイミングで、下地調整材13の上面に敷設し、アスファルト系防水シート14を下地調整材13の上面を接着させる。このとき、下地調整材13の上面に開口部を複数有する通気性多層シートを事前に敷設することもできる。これにより、開口部を複数有する通気性多層シートの開口部を介して、アスファルト系防水シート14を下地調整材13の上面を接着させ、通気性多層シート中を空気が通気することができる。
そして、先行して敷設されたアスファルト系防水シート14の短辺方向の端部16と、後から敷設されるアスファルト系防水シート14の短辺方向の端部16とを、好ましくは100〜150mm重ね合わせて敷設し、接着することで良好な防水性能が得られる。
次に、図4に示すとおり、建築物10の側壁12及び入隅から防水シート14に重なるようにアスファルト系防水シート17を敷設し、接着させる。また、アスファルト系防水シート17を入隅から防水シート14に重なるように50〜150mmの幅で敷設することが好ましい。ここで、防水シート17は、防水シート14と同様のトーチ工法用の防水シート又は自着工法用の防水シートのどちらでも好適に用いることができる。
さらに、図5に示すとおり、上記敷設したアスファルト系防水シート14及び防水シート17の上面にスラリー状のポリマーセメント系組成物又は合成樹脂を主成分とする塗材を塗布し、硬化させて、塗膜を形成する塗膜工程を有することができる。アスファルト系防水シートと塗膜とが積層し、一体化することで、防水性や耐候性をより向上することができる。
自着工法で用いられる防水シート14は、少なくとも改質アスファルト層、不織布、自己粘着性を有する改質アスファルト層の順で積層一体化した自己粘着型アスファルト系防水シートが好ましい。さらに、自己粘着を有する改質アスファルト層に、開口部を複数有する通気性多層シートを積層一体化することもできる。これにより、開口部を介して自己粘着を有する改質アスファルト層と下地調整材13の上面が接着し、通気性多層シート中を空気が通気することができる。また、保管性の面から自己粘着性を有する改質アスファルト層又は開口部を複数有する通気性多層シートに剥離シートを付着させることで、施工前に自着することを防ぐことができる。
自着工法では、上記の防水シート14の自己粘着性を有する改質アスファルト層又は開口部を複数有する通気性多層シート面を下地調整材13の上面と接するように敷設し、アスファルト系防水シート14を下地調整材13の上面に接着させる。
そして、先行して敷設されたアスファルト系防水シート14の短辺方向の端部16と、後から敷設されるアスファルト系防水シート14の短辺方向の端部16とを、好ましくは100〜150mm重ね合わせて敷設し、接着することで良好な防水性能が得られる。
次に、図4に示すとおり、建築物10の側壁12及び入隅から防水シート14に重なるようにアスファルト系防水シート17を敷設し、接着させる。また、アスファルト系防水シート17を入隅から防水シート14に重なるように50〜150mmの幅で敷設することが好ましい。ここで、防水シート17は、防水シート14と同様のトーチ工法用の防水シート又は自着工法用の防水シートのどちらでも好適に用いることができる。
さらに、図5に示すとおり、上記敷設したアスファルト系防水シート14及び防水シート17の上面に上塗り材18を施工することができる。上塗り材としては、スラリー状のポリマーセメント系組成物又は合成樹脂を主成分とする塗材等の市販のものを使用することができ、その上塗り材18を塗布し、硬化させて、塗膜を形成する塗膜工程を有することができる。アスファルト系防水シート14と上塗り材18とが積層し、一体化することで、防水性や耐候性をより向上することができる。
<下地調整材>
本発明の防水構造体の防水工法に係る下地調整材の好適な実施形態について以下に説明する。本実施形態の下地調整材は、一般建築物の屋上やルーフバルコニー等の下地表面に防水構造体を施工する際、防水シートの下地に用いるアスファルト系下地調整材であり、アルミナセメント、ポルトランドセメント及び石膏からなる水硬性成分と、特定の無機充填材と、細骨材とを含む水硬性組成物、及び改質アスファルトエマルジョンを含む下地調整材である。
以下、本実施形態の下地調整材に含まれる各成分について詳細に説明する。
アルミナセメントは、鉱物組成の異なるものが数種知られ市販されているが、それらの主成分はモノカルシウムアルミネート(CA)であり、市販品はその種類によらず使用することができる。なかでも、4000〜6000cm/gのブレーン比表面積を有するアルミナセメントを用いることが好ましい。アルミナセメントのブレーン比表面積は、JIS R 2521:1995に準拠して求められる。
ポルトランドセメントは、水硬性材料として一般的なものであり、いずれの市販品も使用することができる。これらのなかでも、JIS R 5210:2009「ポルトランドセメント」で規定されるポルトランドセメントを用いることが好ましい。
石膏は、例えば、二水石膏、半水石膏及び無水石膏が挙げられ、排煙脱硫やフッ酸製造工程等で副産される石膏、又は天然に産出される石膏のいずれも使用することができる。作業性の観点から、無水石膏の使用が好ましい。
本発明では、アルミナセメント、ポルトランドセメント及び石膏からなる水硬性成分を用いることにより、ポルトランドセメント単味と比べ、優れた速硬性を有する下地調整材を得ることができる。
水硬性成分は、水硬性成分100質量%中に、アルミナセメント20〜60質量%、ポルトランドセメント20〜60質量%、石膏10〜50質量%含むことが好ましく、アルミナセメント25〜55質量%、ポルトランドセメント25〜50質量%、石膏13〜40質量%含むことがより好ましく、アルミナセメント30〜50質量%、ポルトランドセメント28〜43質量%、石膏16〜34質量%含むことがさらに好ましく、アルミナセメント40〜48質量%、ポルトランドセメント30〜38質量%、石膏18〜26質量%含むことが特に好ましい。
アルミナセメント、ポルトランドセメント及び石膏が上記範囲であることにより、ポルトランドセメント単味と比べ、優れた速硬性を有し、硬化中の体積変化が少ない下地調整材を得ることがより確実となる。
無機充填材は、炭酸カルシウム微粉末であり、炭酸カルシウム微粉末全体を基準として、粒子径600μm以上の粒子を含まず、粒子径が300μm以上であり且つ600μm未満である粒子の質量割合が5質量%以下であり、粒子径が150μm以上であり且つ300μm未満である粒子の質量割合が0.5〜15質量%であり、粒子径が75μm以上であり且つ150μm未満である粒子の質量割合が5〜40質量%であり、75μm未満である粒子の質量割合が50〜90質量%である。また、より好ましくは、粒子径600μm以上の粒子を含まず、粒子径が300μm以上であり且つ600μm未満である粒子の質量割合が3質量%以下であり、粒子径が150μm以上であり且つ300μm未満である粒子の質量割合が2〜12質量%であり、粒子径が75μm以上であり且つ150μm未満である粒子の質量割合が10〜35質量%であり、75μm未満である粒子の質量割合が55〜85質量%である。
炭酸カルシウム微粉末の粒子径が上述の範囲にあることによって、混和性や寸法安定性がより向上する。
炭酸カルシウム微粉末の粒子径は、JIS Z 8801:2006「試験用ふるい−第1部:金属製網ふるい」に規定される呼び寸法の異なる数個の篩いを用いて測定することができる。また、本明細書において、「粒子径が150μm以上であり且つ300μm未満である粒子の質量割合」とは、篩目300μmの篩いを用いたときに篩目300μmの篩いを通過し、且つ、篩目150μmの篩を用いたとき、篩目150μmの篩上に残る粒子の炭酸カルシウム微粉末全体に対する質量割合をいう。
本実施形態の下地調整材における炭酸カルシウム微粉末の含有量は、水硬性成分100質量部に対し、好ましくは50〜200質量部であり、より好ましくは80〜180質量部であり、さらに好ましくは100〜160質量部であり、特に好ましくは120〜140質量部である。
炭酸カルシウム微粉末を、上述の好ましい範囲で含有することによって、混和性や寸法安定性がより向上する。
細骨材は、細骨材全体を基準として、粒子径が106μm未満である粒子の質量割合が2質量%以下である。
また、細骨材全体を基準として、粒子径が106μm未満である粒子の質量割合が2質量%以下、且つ粒子径が150μm未満である粒子の質量割合が10質量%以下であることが好ましく、粒子径が106μm未満である粒子の質量割合が1質量%以下、且つ粒子径が150μm未満である粒子の質量割合が5質量%以下であることがより好ましい。
また、細骨材全体を基準として、粒子径が106μm未満である粒子の質量割合が2質量%以下、且つ粒子径が150μm未満である粒子の質量割合が10質量%以下であって、粒子径が600μm以上である粒子の質量割合が40質量%以下であり、粒子径が425μm以上であり且つ600μm未満である粒子の質量割合が50質量%以下であり、粒子径300μm以上であり且つ425μm未満である粒子の質量割合が5〜60質量%であり、粒子径212μm以上であり且つ300μm未満である粒子の質量割合が1〜70質量%であることが好ましく、粒子径が106μm未満である粒子の質量割合が1質量%以下、且つ粒子径が150μm未満である粒子の質量割合が5質量%以下であって、粒子径が600μm以上である粒子の質量割合が5質量%以下であり、粒子径が425μm以上であり且つ600μm未満である粒子の質量割合が15質量%以下であり、粒子径300μm以上であり且つ425μm未満である粒子の質量割合が10〜50質量%であり、粒子径212μm以上であり且つ300μm未満である粒子の質量割合が30〜60質量%であることがより好ましい。
細骨材の粒子径が、上述の範囲内であることにより、混和性や寸法安定性がより向上する。
細骨材の粒子径は、JIS Z 8801−1:2006「試験用ふるい−第1部:金属製網ふるい」に規定される呼び寸法の異なる数個の篩いを用いて測定することができる。また、本明細書において、「粒子径が106μm未満である粒子の質量割合」とは、篩目106μmの篩を用いたときに篩目106μmの篩を通過した粒子の細骨材全体に対する質量割合をいう。また、「粒子径が212μm以上であり且つ300μm未満である粒子の質量割合」とは、篩目300μmの篩いを用いたときに篩目300μmの篩いを通過し、且つ、篩目212μmの篩を用いたとき、篩目212μmの篩上に残る粒子の細骨材全体に対する質量割合をいう。
このような細骨材として、珪砂、川砂、陸砂、海砂、砕砂等の砂類から選択したものを好適に用いることができる。
本実施形態の下地調整材における細骨材の含有量は、水硬性成分100質量部に対して、好ましくは100〜350質量部であり、より好ましくは150〜300質量部であり、さらに好ましくは180〜270質量部であり、特に好ましくは200〜250質量部である。
下地調整材中の細骨材の含有量を上記範囲とすることにより、混和性や寸法安定性がより向上する。
改質アスファルトエマルジョンは、下地や上に敷設される防水層との接着性や耐クラック性を向上させるために下地調整材に含まれる。また、改質アスファルトエマルジョンを含む下地調整材は、新設防水層がアスファルト系防水層の場合、プライマーを使用しなくても新設アスファルト系防水層と高い接着力が得られ、トーチ工法の炎に対しても爆裂することなくむしろ溶融に近い状態を経てより高い接着性に寄与する。さらに、改修工事において、下地に古い防水層、特に古いアスファルト系防水層等が残存していたとしても高い接着力が得られ、上に敷設される防水層とも一体化し、良好な防水構造体を得ることができる。
改質アスファルトエマルジョンは、改質アスファルトを含む固形分を水又は含水溶媒に分散させたものであり、改質アスファルトエマルジョン100質量%中に固形分20〜50質量%含むことが好ましく、固形分30〜40質量%含むことがより好ましい。
固形分を、上述の範囲で含有することにより、エマルジョンとしてより安定した分散状態を維持できるとともに、水硬性組成物と混和する際に、より良好な混和性が得られる。
本実施形態の下地調整材における改質アスファルトエマルジョンの含有量は、水硬性成分100質量部に対して、好ましくは100〜300質量部であり、より好ましくは130〜270質量部であり、さらに好ましくは160〜240質量部であり、特に好ましくは180〜220質量部である。
下地調整材中の改質アスファルトエマルジョンの含有量を上記範囲とすることにより、混和性や寸法安定性がより向上する。
改質アスファルトエマルジョンは、公知の製造方法により得られるものを用いることができ、例えば、水又は含水溶媒中で乳化剤の存在下に、アスファルトにゴム、ポリマーなどを混和して改質したアスファルト(改質アスファルト)と、ゴム及び/又はポリマーとが乳化分散しているものなどを用いることができる。また、改質アスファルトエマルジョンは、ゴム及び/またはポリマーと、加熱溶融したアスファルトにゴム及び/又はポリマーなどを混和した改質アスファルトとを乳化機を通して混合する方法などの公知の方法で製造したものを用いることができる。
乳化剤としては、公知のものを用いることができ、アニオン性、ノニオン性、カチオン性又は両性の界面活性剤やポリビニルアルコールなどの保護コロイドなどを挙げることができる。
改質アスファルトエマルジョンにおいて、ゴム成分としては、天然ゴム、エチレンプロピレンジエン共重合ゴム、エチレンブテン共重合ゴム、ポリイソプレン、イソプレン・ブタジエン共重合体、スチレン・ブタジエン共重合体(例えば、SBS、SBRなど)、スチレン・イソプレンブロック共重合ゴム、及びこれらの水素添加物、メタクリレートとブタジエンの共重合体、アクリレートとブタジエンの共重合体、アクリルニトリルとブタジエンの共重合体、ポリブタジエン、ポリクロロプレン、ポリイソブレチン、ブチルゴム、ポリウレタンなど及びこれらのカルボキシル基やグリシジル基などの官能基を導入した変性物などであり、ポリマー成分としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリスチレン、エチレン・アクリレート共重合体、エチレン・メタクリレート共重合体、酢酸ビニール・アクリレート共重合体、酢酸ビニール・メタアクリレート共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、酢酸ビニル・脂肪酸ビニルエステル共重合体、酢酸ビニルとマレイン酸、フマール酸、イタコン酸などのジエステルの共重合体、アルキルメタクリレート・アルキルアクリレート共重合体、スチレン・アルキルアクリレート共重合体、エチレン・アルキルアクリレート共重合体、ABS樹脂、ポリ塩化ビニル、など及びこれらの重合体にカルボキシル基、マレイン酸などの酸変性などの官能基を導入した変性物などである。
アスファルトとしては、天然アスファルトやアスファルタイトなど天然に産するもの、ストレートアスファルト、ブローンアスファルト、カットバックアスファルト等の石油アスファルト、又はこれらのアスファルトの混合物などを好ましく用いることができる。また、アスファルトはプロセスオイル、潤滑油などのオイル、アンスラセンオイル、パイン油、クレオソート油などを少量添加したものを用いることができる。さらに、老化防止剤を添加することもできる。
本実施形態の下地調整材における水硬性組成物は、さらに目的に応じ、本発明の特性を損なわない範囲で流動化剤、増粘剤、消泡剤、凝結調整剤などを適宜選択して添加することができる。
水硬性組成物に流動化剤を添加することにより、改質アスファルトエマルジョンと混合して得られるペースト状やスラリー状の下地調整材の材料分離をより抑制することが可能となる。水硬性組成物に増粘剤を添加することにより、改質アスファルトエマルジョンと混合して得られるペースト状やスラリー状の下地調整材の流動性を確保したまま、材料分離をより十分なレベルまで抑えることが可能となる。水硬性組成物に消泡剤を添加することにより、改質アスファルトエマルジョンと混合して得られる下地調整材の気泡によるピンホールをより防止することが可能となる。水硬性組成物に凝結調整剤を添加することにより、改質アスファルトエマルジョンと混合して得られる下地調整材の凝結速度を調整し、比較的長い可使時間と比較的短い硬化開始時間(凝結始発)をより高度に両立することが可能となる。水硬性組成物に消泡剤及び増粘剤を併用添加することにより、改質アスファルトエマルジョンと混合して得られる下地調整材の骨材分離の抑制、気泡発生の抑制、硬化体表面の改善により好ましい効果を与える。
流動化剤は、減水効果を合わせ持つ、メラミンスルホン酸のホルムアルデヒド縮合物、カゼイン、カゼインカルシウム、ポリカルボン酸系、ポリエーテル系及びポリエーテルポリカルボン酸系等の市販の流動化剤が、その種類を問わず使用でき、特にポリエーテル系及びポリエーテルポリカルボン酸等の市販の流動化剤を用いることが好ましい。
流動化剤は、使用する水硬性成分に応じて、特性を損なわない範囲で適宜添加することができ、水硬性成分100質量部に対して、好ましくは0.01〜3.0質量部、より好ましくは0.1〜2.0質量部、さらに好ましくは0.2〜1.0質量部、特に好ましくは0.3〜0.7質量部である。流動化剤の添加量が少なすぎると好適な効果を発現せず、また添加量が多すぎても添加量に見合った効果は期待できず、単に不経済であるだけでなく、場合によっては粘稠性も大きくなり所要の流動性を得るための混練水量が増大して強度性状が悪化する場合がある。
増粘剤は、セルロース系、蛋白質系、ラテックス系、及び水溶性ポリマー系などの市販品が挙げられる。中でもセルロース系増粘剤は価格や入手のし易さの観点から好ましい。セルロース系増粘剤には、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等があり、その種類を問わず組み合わせて用いることができる。
増粘剤は、使用する水硬性成分に応じて、特性を損なわない範囲で適宜添加することができ、水硬性成分100質量部に対して、好ましくは0.01〜2.0質量部、より好ましくは0.05〜1.0質量部、さらに好ましくは0.08〜0.6質量部、特に好ましくは0.1〜0.4質量部である。増粘剤の添加量が少なすぎると好適な効果を発現せず、また添加量が多すぎても添加量に見合った効果は期待できず、単に不経済であるだけでなく、場合によっては粘性も大きくなり作業性が悪化する場合がある。
消泡剤は、シリコーン系、アルコール系及び/又はポリエーテル系などの合成物質及び/又は植物由来の天然物質など、公知のものが挙げられる。中でもポリエーテル系消泡剤は価格や入手のし易さの観点から好ましい。消泡剤は、使用する水硬性成分に応じて、特性を損なわない範囲で適宜添加することができ、水硬性成分100質量部に対して、好ましくは0.01〜3.0質量部、より好ましくは0.05〜2.0質量部、さらに好ましくは0.1〜1.0質量部、特に好ましくは0.2〜0.6質量部である。消泡剤の添加量が少なすぎると好適な効果を発現せず、また添加量が多すぎても添加量に見合った効果は期待できない。
凝結速度調整剤は、水和の促進を行う成分である凝結促進剤、水和の遅延を行う成分である凝結遅延剤などを用いることができる。凝結調整剤としては、凝結促進剤及び凝結遅延剤を併用して用いることが好ましい。凝結調整剤は、用いる水硬性成分や水硬性組成物に応じて、その特性を損なわない範囲で適宜添加することができ、凝結促進剤及び凝結遅延剤の成分、添加量及び混合比率を適宜選択して、可使時間や硬化特性をより調整することができる。
凝結促進剤としては、公知の凝結を促進する成分を用いることができる。例えば、凝結促進効果を有する塩化物、亜硝酸塩、硝酸塩、硫酸塩、炭酸塩、有機酸塩等を好適に用いることができ、これらを単独又は数種組み合わせて使用することができる。
硫酸塩の一例として、硫酸カルシウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸リチウムを挙げることができる。炭酸塩の一例として、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウムを挙げることができる。有機酸塩の一例としては、ギ酸カルシウム、酢酸カルシウム、アクリル酸カルシウムを挙げることができる。
凝結遅延剤としては、公知の凝結を遅延する成分を用いることができる。例えば、凝結遅延効果を有するオキシカルボン酸類等の有機酸や、グルコース、マルトース、デキストリン等の糖類、重炭酸ナトリウムやリン酸ナトリウム等を好適に用いることができ、これらを単独又は数種組み合わせて使用することができる。
オキシカルボン酸類は、オキシカルボン酸及びこれらの塩を含む。オキシカルボン酸としては、例えば、クエン酸、グルコン酸、酒石酸、グリコール酸、乳酸、ヒドロアクリル酸、α−オキシ酪酸、グリセリン酸、タルトロン酸、リンゴ酸等の脂肪族オキシ酸、サリチル酸、m−オキシ安息香酸、p−オキシ安息香酸、没食子酸、マンデル酸及びトロパ酸等の芳香族オキシ酸を挙げることができる。
オキシカルボン酸の塩としては、例えば、アルカリ金属塩(具体的にはナトリウム塩及びカリウム塩等)及びアルカリ土類金属塩(具体的にはカルシウム塩、バリウム塩及びマグネシウム塩等)を挙げることができ、ナトリウム塩がより好ましい。オキシカルボン酸塩の一例として、クエン酸ナトリウム、グルコン酸ナトリウム、酒石酸ナトリウムを挙げることができる。
本実施形態の下地調整材における水硬性組成物は、一般的な混合機で混合して水硬性組成物を均質に調製することができる。混合機としては、公知の混合機を用いることができ、例えば、ナウターミキサ、リボンミキサ、オムニミキサ等を挙げることができる。
水硬性組成物は、一般的な混合機で混合して組成物を均質に調製し、粉体状態で一般に使用されているセメントの包装袋、紙袋、ポリエチレン袋、ポリビニール袋の他に、外気接触が無い金属性・有機質系の密閉容器などで貯蔵することができる。
本実施形態の下地調整材は、水硬性組成物と改質アスファルトエマルジョンを均質に混合して調製し、一般建築物の屋上やルーフバルコニー等の下地表面に防水構造体を施工する際、その下地表面を容易に平坦及び平滑に調整し、その上に防水シートを施工して防水構造体を形成することができる。また、本発明の特性を損なわない範囲で水硬性組成物と改質アスファルトエマルジョンにさらに水を加えて混合することもできる。
混合して調製した直後の20℃における下地調整材の粘度は、500〜3500mPa・sが好ましく、1000〜3000mPa・sがより好ましい。また、35℃における下地調整材の粘度は、200〜2500mPa・sが好ましく、500〜2000mPa・sがより好ましい。
下地調整材の粘度が上述の範囲にあることにより、水硬性組成物と改質アスファルトエマルジョンとの混和性が良好で、均質な下地調整材を調製することができ、それにより優れた特性を奏することが可能となる。
ここで、下地調整材の「粘度」とは、B型粘度計(BROOKFIELD社製デジタル粘度計:RVDV−1+)を用いてローターNo.6、回転速度12rpm、20℃及び35℃で測定した値をいう。
本実施形態の下地調整材は、施工条件に応じて鏝やゴムベラ、場合によってはローラー刷毛等を用い、1〜10mm程度の厚さに下地調整材を平滑に施工することができる。その際、20℃における下地調整材のフロー値は、200〜240mmが好ましく、205〜230mmがさらに好ましい。35℃における下地調整材のフロー値は、210〜250mmが好ましく、215〜240mmがさらに好ましい。また、下地調整材のフロー比は20℃及び35℃ともに0.95〜1.05であることが好ましい。
下地調整材のフロー値が上述の範囲であることにより、良好な施工性を奏することができる。また、下地調整材のフロー比が上述の範囲であることにより、施工可能時間の十分な確保や施工後のフロー値の伸びによるしわ発生等による平滑性の低下を抑制することができる。
ここで、下地調整材の「フロー値」とは、JASS 15M−103「社団法人日本建築学会:セルフレベリング材の品質基準」に記載の試験方法に準拠して20℃及び35℃で測定した値(単位:mm)をいう。また、「フロー比」とは、各配合及び各温度において、混合・調製して60分経過した後のフロー値を、混合・調製した直後のフロー値で除した値をいう。
本実施形態の下地調整材は、施工後に下地である床面や上面に敷設される防水層との一体化のための優れた寸法安定性を有する。寸法安定性は下地調整材の長さ変化で表すことができ、20℃及び35℃ともに長さ変化率の最大値が−0.10〜0.25%であることが好ましく、−0.05〜0.20%であることがさらに好ましい。
下地調整材の長さ変化率が上述の範囲であることにより、下地である床面や上面に敷設される防水層との優れた一体化を奏することができる。
ここで、下地調整材の「長さ変化率」とは、図6に示す装置を用いて20℃及び35℃で測定し、演算して得られた値(単位:%)をいう。
以上、本発明の防水構造体の防水工法に係る下地調整材の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に何ら限定されるものではない。
以下に実験例を挙げて本発明の内容をより詳細に説明するが、本発明は以下の実験例に限定されるものではない。
(実験例1)
表1に示す粒度構成を有する細骨材A〜Fの各100質量部に対して、改質アスファルトエマルジョンをそれぞれ45質量部加えて混合(混練)し、細骨材と改質アスファルトエマルジョンとの混和性を確認した。混練は、温度35℃の条件下で、攪拌機(ヤマト科学社製、ラボスターラーLR400D)を用いて700rpmで3分間行った。混練直後に混和性を目視で評価した。
[使用材料]
(1)細骨材
・珪砂(篩を使用して測定した各々の珪砂の粒度構成を表1に示す。)
(2)改質アスファルトエマルジョン
・改質アスファルトエマルジョン(宇部興産社製、主成分としてアスファルト、ブタジエン・スチレン共重合物、水を含む、固形分35%)
ここで、上述の固形分とは、改質アスファルトエマルジョンを105℃で3時間処理して残った不揮発分をいう。
[物性の評価方法]
(1)細骨材と改質アスファルトエマルジョンとの混和性
混練直後に流動性を有していれば混和性良好(○)とし、流動性を有さない、あるいは偽凝結のようにこわばった状態であれば混和性不良(×)とした。
Figure 2015000816
実験に用いた細骨材の粒子径が106μm未満である粒子の質量割合が2質量%以下であるNo.1−1、No.1−2、No.1−3は、改質アスファルトエマルジョンとの混和性が良好であった。また、実験に用いた細骨材の粒子径が150μm未満である粒子の質量割合が10質量%以下であるNo.1−1、No.1−2、No.1−3は、改質アスファルトエマルジョンとの混和性が良好であった。
(実験例2)
水硬性成分100質量部に対し、無機充填材、細骨材、流動化剤、増粘剤、消泡剤及び改質アスファルトエマルジョンを表3に示す質量部で配合して下地調整材を調製した。表3において、水硬性成分であるアルミナセメント、ポルトランドセメント及び石膏は、各質量部の合計が100質量部になるように配合した。下地調整材の混練は、温度20℃及び温度35℃の条件下で、攪拌機(ヤマト科学社製、ラボスターラーLR400D)を用いて700rpmで3分間行った。混練直後に粘度、フロー値を測定し、図6に示す装置を用いて長さ変化率を20℃及び35℃で測定した。
[使用材料]
(1)水硬性成分
・アルミナセメント(ケルネオス社製、ブレーン比表面積:3100cm/g)
・早強ポルトランドセメント(宇部三菱セメント社製、ブレーン比表面積:4580cm/g)
・石膏(天然無水石膏、ブレーン比表面積3710cm/g)
(2)無機充填材
・高炉スラグ微粉末(千葉リバーメント社製、篩を使用して測定した高炉スラグ微粉末の粒度構成を表2に示す。)
・炭酸カルシウム微粉末(有恒鉱業社製、篩を使用して測定した炭酸カルシウム微粉末の粒度構成を表2に示す。)
Figure 2015000816
(3)細骨材
・細骨材B(珪砂、篩を使用して測定した細骨材Bの粒度構成を表1に示す。)
・細骨材E(珪砂、篩を使用して測定した細骨材Eの粒度構成を表1に示す。)
(4)流動化剤
・ポリエーテル系流動化剤(花王社製)
(5)増粘剤
・セルロース系増粘剤(松本油脂社製、主成分:ヒドロキシエチルメチルセルロース、粘度[20℃、2%水溶液]:28800mPa・s)
(6)消泡剤
・ポリエーテル系消泡剤(日本油脂社製)
(7)改質アスファルトエマルジョン
・改質アスファルトエマルジョン(宇部興産社製、主成分としてアスファルト、ブタジエン・スチレン共重合物、水を含む、固形分35%)
Figure 2015000816
[物性の評価方法]
調製した各実施例及び各比較例の下地調整材の粘度、フロー値及び長さ変化率を測定した。測定結果は、表4、表5、図7及び図8に示すとおりであった。各測定は、以下に示す方法で行った。
(1)粘度の測定方法
20℃及び35℃で調製した下地調整材をB型粘度計(BROOKFIELD社製デジタル粘度計:RVDV−1+)を用いてローターNo.6、回転速度12rpmにて、20℃及び35℃で測定した。粘度比は、各温度で一番低い粘度を1.0としたときの配合の違いによる各温度における粘度の比を求めた。
(2)フロー値の測定方法
20℃及び35℃で調製した下地調整材をJASS 15M−103「社団法人日本建築学会:セルフレベリング材の品質基準」に記載の試験方法に準拠して20℃及び35℃で測定した。また、フロー比は、各配合及び各温度において、混練して60分経過した後のフロー値を、混練した直後のフロー値で除して求めた。
(3)長さ変化率の測定方法
20℃及び35℃で調製した下地調整材を図6に示す装置の型枠内部に型枠の高さc(10mm)まで打設し、打設直後より長さ変化の測定を開始し、測定間隔は5分毎に行い、材齢15日まで20℃及び35℃にて測定した。長さ変化率は、図6(a)に示すSUS製円盤55bと渦電流式変位センサー54の端部(SUS製円盤55b側の端部)との間隔の測定間隔毎における変化量(mm)をSUS製円盤55aとSUS製円盤55cとの間隔b(480mm)で除して、百分率で表した値とした。長さ変化率にマイナスの符号がつく場合は測定開始より収縮していることを意味し、長さ変化率に符号がつかない場合は測定開始より膨張していることを意味する。
Figure 2015000816
Figure 2015000816
表4に示すとおり、無機充填材が高炉スラグ微粉末で、細骨材がNo.1−5で使用され改質アスファルトエマルジョンとの混和性が不良であった細骨材EであるNo.2−1は、20℃及び35℃ともに粘度が高く、粘度比も20℃及び35℃でそれぞれ2.5、2.7と高い値を示した。また、無機充填材が特定の粒度を構成する炭酸カルシウム微粉末であっても、細骨材がNo.1−5で使用され改質アスファルトエマルジョンとの混和性が不良であった細骨材EであるNo.2−2は、No.2−1よりは低い粘度を示したが、20℃及び35℃ともに粘度が高く、粘度比も20℃及び35℃ともに1.5と高い値を示した。無機充填材が特定の粒度を構成する炭酸カルシウム微粉末で、細骨材がNo.1−2で使用され改質アスファルトエマルジョンとの混和性が良好であった特定の粒度を構成する細骨材BであるNo.2−3及びNo.2−4は、水硬性成分の配合割合が異なっていても20℃及び35℃ともに良好な粘度を示した。
表5に示すとおり、無機充填材が高炉スラグ微粉末で、細骨材がNo.1−5で使用され改質アスファルトエマルジョンとの混和性が不良であった細骨材EであるNo.2−1は、20℃及び35℃ともに混練直後のフロー値が低く、フロー比も20℃及び35℃でそれぞれ0.94及び0.90と60分後のフロー値の伸びが大きくなっていた。また、無機充填材が特定の粒度を構成する炭酸カルシウム微粉末であっても、細骨材がNo.1−5で使用され改質アスファルトエマルジョンとの混和性が不良であった細骨材EであるNo.2−2は、No.2−1よりも混練直後に高いフロー値を示したが、20℃でのフロー比が0.92と60分後のフロー値の伸びが大きくなっていた。無機充填材が特定の粒度を構成する炭酸カルシウム微粉末で、細骨材がNo.1−2で使用され改質アスファルトエマルジョンとの混和性が良好であった特定の粒度を構成する細骨材BであるNo.2−3及びNo.2−4は、水硬性成分の配合割合が異なっていても20℃及び35℃ともに良好なフロー値及びフロー比を示した。
図7に示すとおり、無機充填材が高炉スラグ微粉末で、細骨材がNo.1−5で使用され改質アスファルトエマルジョンとの混和性が不良であった細骨材EであるNo.2−1は、20℃において長さ変化率の最大値が0.26%とやや大きな値を示した。また、無機充填材が特定の粒度を構成する炭酸カルシウム微粉末であっても、細骨材がNo.1−5で使用され改質アスファルトエマルジョンとの混和性が不良であった細骨材EであるNo.2−2は、20℃において長さ変化率の最大値が0.34%とNo.2−1より大きくなった。無機充填材が特定の粒度を構成する炭酸カルシウム微粉末で、細骨材がNo.1−2で使用され改質アスファルトエマルジョンとの混和性が良好であった特定の粒度を構成する細骨材BであるNo.2−3及びNo.2−4は、20℃において長さ変化率の最大値がそれぞれ0.09及び0.04と良好な長さ変化率を示した。中でもNo.2−4が最も良好な値を示した。
図8に示すとおり、無機充填材が高炉スラグ微粉末で、細骨材がNo.1−5で使用され改質アスファルトエマルジョンとの混和性が不良であった細骨材EであるNo.2−1は、35℃において長さ変化率の最大値が0.64%とかなり大きな値を示した。また、無機充填材が特定の粒度を構成する炭酸カルシウム微粉末であっても、細骨材がNo.1−5で使用され改質アスファルトエマルジョンとの混和性が不良であった細骨材EであるNo.2−2は、35℃において長さ変化率の測定結果が無いものの、20℃での長さ変化率の最大値がNo.2−1を上回っていたことから、35℃においても大きいと推測される。無機充填材が特定の粒度を構成する炭酸カルシウム微粉末で、細骨材がNo.1−2で使用され改質アスファルトエマルジョンとの混和性が良好であった特定の粒度を構成する細骨材BであるNo.2−3及びNo.2−4は、35℃において長さ変化率の最大値がそれぞれ0.19及び0.07と20℃での長さ変化率よりも若干大きくなったが、良好な寸法変化率を示した。中でも、No.2−4が最も良好な値を示した。
以上より、No.2−3及びNo.2−4のように、アルミナセメント、ポルトランドセメント及び石膏からなる水硬性成分と、無機充填材が特定の粒度を構成する炭酸カルシウム微粉末と、特定の粒度を構成する細骨材とを含む水硬性組成物、及び改質アスファルトエマルジョンを含む下地調整材は、水硬性組成物と改質アスファルトエマルジョンとを容易に均質に混合できる良好な混和性を有し、さらに下地や防水層との一体化をより向上するための温度依存性の小さい優れた寸法安定性(膨張及び収縮の小さい長さ変化率)を有することが確認された。すなわち、本願発明の防水構造体の施工方法に用いられる下地調整材は年中いかなる時期に使用されても良好な混和性を示すとともに、一般建築物の屋上やルーフバルコニー等の下地表面に防水構造体を施工する際、その下地表面を容易に平坦及び平滑に調整し、その上に防水シートを施工して防水構造体を形成することができる。
10…建築物、11…施工面、12…側壁、13…下地調整材、14…防水シート、15…長辺方向の端部、16…短辺方向の端部、17…防水シート、18…上塗り材、51…長さ変化測定装置,52…型枠,53…緩衝材,54…渦電流式変位センサー,55…SUS製円盤(55a,55b,55c),56…SUS棒(56a,56b),57…フッ素樹脂シート。

Claims (5)

  1. 建築物の施工面に下地調整材を施工する下地調整工程と、
    下地調整材の上面にトーチ工法又は自着工法で防水シートを施工する防水シート工程と、を含む防水構造体の施工方法であって、
    前記下地調整材は、アルミナセメント、ポルトランドセメント及び石膏からなる水硬性成分と、無機充填材と、細骨材とを含む水硬性組成物、及び改質アスファルトエマルジョンを含み、
    前記無機充填材は炭酸カルシウム微粉末であり、
    前記炭酸カルシウム微粉末は、炭酸カルシウム微粉末全体を基準として、粒子径600μm以上の粒子を含まず、粒子径が300μm以上であり且つ600μm未満である粒子の質量割合が5質量%以下であり、粒子径が150μm以上であり且つ300μm未満である粒子の質量割合が0.5〜15質量%であり、粒子径が75μm以上であり且つ150μm未満である粒子の質量割合が5〜40質量%であり、75μm未満である粒子の質量割合が50〜90質量%であり、
    前記細骨材は、細骨材全体を基準として、粒子径が106μm未満である粒子の質量割合が2質量%以下である
    防水構造体の施工方法。
  2. 前記細骨材は、細骨材全体を基準として、粒子径が106μm未満である粒子の質量割合が2質量%以下、且つ粒子径が150μm未満である粒子の質量割合が10質量%以下である
    請求項1記載の防水構造体の施工方法。
  3. 前記水硬性成分は、水硬性成分100質量%中にアルミナセメント20〜60質量%、ポルトランドセメント20〜60質量%、石膏10〜50質量%含む
    請求項1又は請求項2記載の防水構造体の施工方法。
  4. 前記水硬性成分100質量部に対して、炭酸カルシウム微粉末50〜200質量部、細骨材100〜350質量部、改質アスファルトエマルジョン100〜300質量部含む
    請求項1〜3のいずれか1項記載の防水構造体の施工方法。
  5. 前記改質アスファルトエマルジョンは、改質アスファルトエマルジョン100質量%中に固形分20〜50質量%含む
    請求項1〜4のいずれか1項記載の防水構造体の施工方法。
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