JP2006042618A - ケーキ用起泡性素材及びそれを用いたケ−キ類 - Google Patents

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靖 三浦
Kikuo Ozawa
喜久夫 小澤
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Abstract

【課題】 合成乳化剤を使用せず、タンパク質の起泡性を生かし風味、食感に優れた適度な膨化状態を有するケーキ類を製造できる起泡性素材ならびにそれを用いたケーキ類の製造方法を提供する。
【解決手段】 オールインミックス法によりケーキを製造する際に、起泡性素材として生地に添加する、トウモロコシ胚乳タンパク質をアルカリ加水分解し、透析後粉末化してなることを特徴とするタンパク質アルカリ加水分解物およびそれによるケーキ類の製造方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、合成乳化剤を用いず適度な膨化状態を有し風味、食感に優れたケーキ類を製造できる起泡性素材及びそれを用いたケーキ類の製造方法に関する。
スポンジケーキ、バターケ−キ、シフォンケーキを初めとするケーキ類はわが国において欠かせない食品の一つであり、種類も多く様々な風味、食感、香り、形態のケーキが販売されている。このケーキ類を簡便、安価、大量に製造するために、小麦粉、卵類、砂糖などの原材料をまとめて一度に混合攪拌し生地を起泡させるオールインミックス法が広く採用されている。オールインミックス法は連続ミキサーなどの機械を使用し一回に大量の生地を簡便に製造することができるが、その反面生地の作業性、安定性を確保するために、グリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステルなどの合成乳化剤を多量に使用することが必要となり、乳化剤特有のエグ味、苦味などによりケーキ本来の優れた風味、味、食感が損なわれるという欠点を有している。
そのため、乳化剤の代替としてタンパク質加水分解物の起泡性を利用する方法が種々提案されている。例えば、小麦グルテン、トウモロコシグルテン、分離大豆タンパクなどを用い、アルカリ加水分解と酸、酵素、酸化剤または還元剤を組み合わせた多段分解処理を行うことにより、1段処理に比べ、表面張力低下能、乳化能に優れたタンパク質分解物を得る方法(特許文献1)、重量平均分子量が4000〜20,000の範囲にある小麦、大豆、トウモロコシ、乳、卵白のタンパク質加水分解物1部と油脂0.2〜2.0部及び水0.5〜4.0部から成る起泡性乳化組成物を調整し、これを小麦粉100部に対して15〜75部(タンパク質加水分解物換算で6〜20部)添加する方法(特許文献2)等が開示されている。
しかし、前者は得られたタンパク質加水分解物の用途をマーガリン、ドレッシング等の油脂乳化組成物に限定しており、ケーキ生地の起泡性、ならびに気泡の安定性を目的としたものではない。一方、後者は得られたタンパク質加水分解物と油脂との組み合わせが必須であり、また小麦グルテンの場合は水への溶解が容易ではなく、さらにタンパク質加水分解物の添加量が対小麦粉6〜20%と多いため、場合によっては使用するタンパク質加水分解物の臭い、エグ味などの点で風味の優れたケーキを得難いなどの問題があった。
特開平1−252245号公報 特開平9−9860号公報
本発明の目的は、タンパク質の起泡性を生かし、合成乳化剤を使用せず風味、食感に優れた適度な膨化状態を有するケーキ類を簡便に製造できる起泡性素材ならびにそれを用いたケーキ類の製造方法を提供せんとするものである。
本発明者らは上記の課題を解決するために、鋭意検討を重ねた結果、疎水性タンパク質であるトウモロコシ胚乳タンパク質をアルカリ加水分解により分子量14,000以下のペプチドに分解した後脱塩水で透析し、さらに凍結乾燥により粉末化したものを用いることで、合成乳化剤を使用せずとも風味、味に優れたケーキ類の製造が可能であることを見出し本発明を完成させた。
すなわち、本発明は従来から公知であるタンパク質加水分解物の起泡性を利用したものであるが、従来は疎水性であるため利用され難かったトウモロコシ胚乳タンパク質をアルカリ加水分解後脱塩水で透析したことを特徴とする起泡性素材、ならびにそれを用いることを特徴とするケ−キの製造法である。
本発明で言うケーキ類とはスポンジケーキ、バターケーキ、スナックケーキ、などを指すが、オールインミックス法で製造可能であれば特にその生地比重や配合には拘らない。
トウモロコシ胚乳タンパク質をアルカリ加水分解し脱塩水により透析したケーキ用起泡性素材を用いることで、従来必要とされていた合成乳化剤を用いること無く風味、食感に優れた適度な膨化状態を有するケーキ類を製造できる。
本発明において、基質となるタンパク質はトウモロコシ胚乳部に含まれるタンパク質に限られる。タンパク質の加水分解方法にはアルカリ分解、酸分解、酸化剤、還元剤を用いる方法、トリプシンやペプシン、ブロメラインなどの酵素を用いる方法が知られているが、最終的に得られるタンパク質加水分解物への他物質の残存を回避するため、本発明ではアルカリ加水分解を用いる。アルカリ剤としては特に制限が無く、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、あるいはそれらの炭酸塩などを用いることができるが、それらのうち水酸化ナトリウムが好適である。加水分解条件は温度60℃〜180℃、反応時間10分〜600分が適しているが、60℃〜100℃、3時間程度の反応が好ましい。
アルカリ加水分解後は脱塩水を用いた透析を行ない、アルカリ剤を除去した後に凍結乾燥を行ない粉末として本発明の起泡性素材を得る。本発明の起泡性素材(加水分解物)の分子量は14,000以下である。分子量が14,000を越えると加水分解の度合いが十分でなく起泡性が損なわれる。
本発明の起泡性素材のケーキ生地への添加量はケーキ生地全重量の0.02%(w/w)〜2%(w/w)が好ましい。生地比重が比較的大きいケーキ類では添加量0.05%程度で十分な起泡性を発揮するが、生地比重が小さいケーキ類では添加量を増加する必要がある。
以下に実施例により本発明を具体的に示すが、本発明の主旨はもとよりこれに限定されるものではない。
実施例1:起泡性素材の調製
容量300mlのガラス製三角フラスコに入れた0.1N水酸化ナトリウム水溶液99重量部にとうもろこし胚乳蛋白1重量部を加え、60℃の恒温槽内で攪拌を行ないながら3時間攪拌した。これを透析膜を用いて脱塩水により透析後、凍結乾燥してアルカリ加水分解物(起泡性素材)を得た。スラブ型SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動で分子量を測定したところ、分子量14,000以下の画分を主成分とするアルカリ加水分解物が得られた。
実施例2:スポンジケ−キの焼成
表1の配合によりスポンジケーキを製造した。
ケ−キ生地はオ−ルインミックス法で調製した。篩った粉類、卵類、起泡性素材(アルカリ加水分解物)の順にミキサーボウルに入れ、低速で20秒、後は高速で攪拌した。比重測定後の生地300gをケ−キ型に流し入れ180℃で25分間焼成した。比較対照としてトウモロコシ胚乳タンパク質酵素分解物、ならびに脱塩水による透析を行っていないアルカリ加水分解物を用いた。
なお、トウモロコシ胚乳タンパク質酵素分解物は次の方法で調製した。リン酸水素2ナ
トリウム水酸化ナトリウム緩衝液を用いて基質濃度:酵素濃度=10:1となるようにトウモロコシ胚乳タンパク質と酵素を調整し、37℃、30分間反応させた。1N塩酸により反応を停止させ、さらに煮沸により酵素を失活させた後凍結乾燥して粉末を得た。酵素にはBacillus subtilis由来プロテアーゼ製剤(プロレザーFG−F,天野エンザイム(株))を用いた。
Figure 2006042618
表2に示す通り、アルカリ加水分解物では脱塩水による透析を行ったアルカリ加水分解物A(本発明)の方が生地比重が低く、焼成品も優れたものが得られた。一方、脱塩水による透析を行わなかったアルカリ加水分解物Bでは生地比重が十分低くならず、釜落ちのために焼成品の体積が小さく内相も硬くなった。酵素分解物を配合した場合には生地比重が不十分で、焼成品も体積が小さく硬いものとなった。さらに、独特の味と匂いを持っていた。
判定はパネルにより、良好を○、不良を×で示す。
Figure 2006042618

Claims (3)

  1. トウモロコシ胚乳タンパク質をアルカリ加水分解し、さらに脱塩水による透析後、凍結乾燥により粉末としてなり、その分子量が14,000以下であることを特徴とするケーキ用起泡性素材。
  2. 請求項1記載のケーキ用起泡性素材を配合し、合成乳化剤を使用しないことを特徴とするケーキ類の製造法。
  3. 請求項1記載のケーキ用起泡性素材を配合し、合成乳化剤を使用しないことを特徴とするケーキ類。

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