JP2006042438A - 圧電アクチュエータの駆動速度調整方法、圧電アクチュエータの駆動装置、電子機器、圧電アクチュエータの駆動装置の制御プログラム及び記憶媒体 - Google Patents
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Abstract
【課題手段】 圧電アクチュエータの駆動装置は、圧電素子に加える駆動信号の周波数を所定範囲でスイープさせる周波数制御手段51を備える。周波数制御手段51は、駆動信号の周波数のスイープ方向を制御するスイープ方向制御部61、スイープ速度を制御するスイープ速度制御部63、周波数分解能を制御する分解能制御部62を備える。スイープ方向、スイープ速度、周波数分解能を適宜制御するだけで圧電アクチュエータの駆動速度を簡単に制御できる。
【選択図】 図4
Description
そのため、変動する駆動信号の周波数範囲を含む広い範囲で駆動信号の周波数をスイープ(変化)させ、確実にモータを駆動させる方式が知られている(例えば、特許文献1参照)。
このため、特許文献1のように、発振周波数をスイープさせた場合、圧電アクチュエータの個体差等によって圧電アクチュエータで駆動される駆動対象(被駆動体)の駆動速度、例えばロータを回転駆動する場合にはロータの回転速度にバラツキが生じるという問題があった。
また、圧電アクチュエータが劣化した場合も、駆動速度にバラツキが生じるという問題もあった。
従って、圧電アクチュエータの駆動速度を向上する場合には、スイープ方向をダウン方向とし、駆動速度を低くする場合には、スイープ方向をアップ方向にすればよい。
これにより、個々の圧電アクチュエータの個体差や特性差による駆動速度のバラツキがあっても、簡単な作業でそのバラツキを軽減でき、駆動対象を所定の速度で駆動可能な圧電アクチュエータを安定して供給することができる。
さらに、圧電アクチュエータの駆動中に前記スイープ方向の切り替え制御を実施可能とすれば、圧電アクチュエータの劣化による駆動速度のバラツキに対しても容易に対応でき、駆動速度を簡単に安定させることができる。また、利用者の操作や駆動対象の状態に応じた駆動速度の切り替え制御も簡単に実施できる。
圧電アクチュエータは、起動時間および駆動対象(被駆動体)の慣性により、回転し始める期間に余裕があるほど初動がスムーズとなり、効率的に駆動対象を駆動できる。すなわち、スイープ速度が低速度つまり1回のスイープの所要時間が長いほうが、前記低速度よりも速度が速い高速度の場合に比べて、圧電アクチュエータの駆動速度を高速にできる。
これにより、前述の駆動速度調整方法と同様に、個々の圧電アクチュエータの個体差や特性差にかかわらず駆動対象を所定速度で駆動可能な圧電アクチュエータを安定して供給でき、圧電アクチュエータの劣化による駆動速度のバラツキに対しても容易に対応でき、利用者の操作や駆動対象の状態に応じた駆動速度の切り替え制御も簡単に実施できる。
なお、スイープ速度の調整範囲は、圧電アクチュエータのサイズなどで設定される縦振動と屈曲振動の共振周波数に応じて設定すればよい。一例を挙げれば、スイープ速度は100kHz/sec〜1MHz/sec程度に設定すればよい。通常、1スイープ時には駆動対象を駆動できない領域も存在するため、前記スイープ速度が100kHz/sec程度以下などと低すぎると、駆動対象(被駆動体)が間欠的に動いていることが人間の目でも分かってしまう。一方、前記スイープ速度が1MHz/sec程度以上などと速すぎると、例えば、周波数範囲が240〜300kHz程度の駆動信号の1パルスに比べてスイープ速度(クロックスピード)が速くなり、速度の変化が飽和してしまう。従って、スイープ速度の調整範囲は、圧電アクチュエータのサイズなどで設定される縦振動と屈曲振動の共振周波数に応じて設定することが好ましい。
また、スイープ速度は、少なくとも2段階に切替可能に構成されていればよいが、圧電アクチュエータの駆動速度を細かく制御するために、3段階以上に切替可能に構成されていることが好ましい。例えば、100kHz/sec、500kHz/sec、1MHz/secの3段階に切替可能に構成すればよい。
この周波数分解能は、アップダウンカウンタを用いて駆動信号の周波数をスイープさせている場合、12ビットのカウンタを用いれば10ビットのカウンタを用いた場合に比べて高分解能にできる。すなわち、スイープ周波数範囲が240〜300kHzの場合、12ビットのカウンタでは、スイープ周波数の変化量は60/4096≒0.015kHzとなり、10ビットのカウンタでは、60/1024≒0.059kHzとなる。
従って、高分解能のほうが、スイープ周波数の変化量を小さくできる。そして、圧電アクチュエータの駆動量は、駆動信号の周波数に対する駆動量の相関における累積値(積算値)であるため、分解能が細かいほどつまり高分解能のほうが、累積値が増加し、駆動速度も向上する。
これにより、前述の駆動速度調整方法と同様に、個々の圧電アクチュエータの個体差や特性差にかかわらず駆動対象を所定速度で駆動可能な圧電アクチュエータを安定して供給でき、圧電アクチュエータの劣化による駆動速度のバラツキに対しても容易に対応でき、利用者の操作や駆動対象の状態に応じた駆動速度の切り替え制御も簡単に実施できる。
この際、スイープ方向、スイープ速度および周波数分解能の2つを制御すれば、設定できる圧電アクチュエータの駆動速度の段階を多くできるので、駆動速度を細かく制御できる。
また、スイープ方向、スイープ速度および周波数分解能の3つを制御すれば、設定できる圧電アクチュエータの駆動速度の段階をより多くできるので、駆動速度をより細かく制御できる。
例えば、スイープ方向がダウン方向またはアップ方向の2方向に切り替え可能とされ、スイープ速度を低速度、中速度、高速度の3段階に切り替え可能とされ、周波数分解能を高分解能または低分解能の2段階に切替可能とされている場合、スイープ方向およびスイープ速度の2つを制御すれば、圧電アクチュエータの駆動速度を2×3=6段階に切り替えることができる。さらに、スイープ方向、スイープ速度、周波数分解能の3つを制御すれば、圧電アクチュエータの駆動速度を2×3×2=12段階に切り替えることができる。
また、駆動信号を所定周波数範囲で常時スイープさせているので、周囲温度、外乱、負荷の変動などで圧電素子の駆動周波数がばらついても、そのバラツキに無調整で対応できる。このため、駆動装置に、周囲温度、外乱、負荷の変動などを検出する検出回路や、その検出データに基づいて駆動信号の周波数を調整する調整回路を設ける必要が無く、駆動装置の構成も簡易化できる。
従って、前述の駆動速度調整方法と同様に、個々の圧電アクチュエータの個体差や特性差にかかわらず駆動対象を所定速度で駆動可能な圧電アクチュエータを安定して供給でき、圧電アクチュエータの劣化による駆動速度のバラツキに対しても容易に対応でき、利用者の操作や駆動対象の状態に応じた駆動速度の切り替え制御も簡単に実施できる。
従って、前述の駆動速度調整方法と同様に、個々の圧電アクチュエータの個体差や特性差にかかわらず駆動対象を所定速度で駆動可能な圧電アクチュエータを安定して供給でき、圧電アクチュエータの劣化による駆動速度のバラツキに対しても容易に対応でき、利用者の操作や駆動対象の状態に応じた駆動速度の切り替え制御も簡単に実施できる。
従って、前述の駆動速度調整方法と同様に、個々の圧電アクチュエータの個体差や特性差にかかわらず駆動対象を所定速度で駆動可能な圧電アクチュエータを安定して供給でき、圧電アクチュエータの劣化による駆動速度のバラツキに対しても容易に対応でき、利用者の操作や駆動対象の状態に応じた駆動速度の切り替え制御も簡単に実施できる。
この構成の発明では、駆動速度の調整が容易な圧電アクチュエータを備えているので、特に腕時計などの小型で携帯に適した電子機器において、圧電アクチュエータの個体差等にかかわらず、安定した駆動を実現できる。
また、本発明の記憶媒体は、前記プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であることを特徴とする。
そして、各手段をコンピュータで構成すれば、プログラムを変更するだけで、容易に条件を変更できるため、駆動対象等に応じた適切な制御を容易に行うことができる。
まず、電子機器の実施形態として、圧電アクチュエータによって駆動される日付表示機構を備えた電子時計を例示する。
図1は、本実施形態にかかる電子時計1の日付表示機構90を示す平面図である。この図1において、日付表示機構90の主要部は、圧電アクチュエータ91と、この圧電アクチュエータ91によって回転駆動される駆動対象(被駆動体)としてのロータ92と、ロータ92の回転を減速しつつ伝達する減速輪列と、減速輪列を介して伝達される駆動力により回転する日車93とから大略構成されている。減速輪列は、日回し中間車94と日回し車95とを備えている。これらの圧電アクチュエータ91、ロータ92、日回し中間車94、および日回し車95は、底板9Aに支持されている。
日回し中間車94の側方の底板9Aには、板バネ944が設けられており、この板バネ944の基端部が底板9Aに固定され、先端部が略V字状に折り曲げられて形成されている。板バネ944の先端部は、日回し中間車94の切欠部943に出入可能に設けられている。板バネ944に近接した位置には、接触子945が配置されており、この接触子945は、日回し中間車94が回転し、板バネ944の先端部が切欠部943に入り込んだときに、板バネ944と接触するようになっている。そして、板バネ944には、所定の電圧が印加されており、接触子945に接触すると、その電圧が接触子945にも印加される。従って、接触子945の電圧を検出することによって、日送り状態を検出でき、日車93の1日分の回転量が検出できる。
なお、日車93の回転量は、板バネ944や接触子945を用いたものに限らず、ロータ92や日回し中間車94の回転状態を検出して所定のパルス信号を出力するものなどが利用でき、具体的には、公知のフォトリフレクタ、フォトインタラプタ、MRセンサ等の各種の回転エンコーダ等が利用できる。
補強板911の長手方向略中央には、両側に突出する腕部913が形成されており、これらの腕部913の一方がビスなどによって底板9Aに固定されている。なお、他方の腕部913は、底板9Aには固定されず、フリーの状態となっており、圧電アクチュエータ91が振動する場合に振動のバランスをとる錘となっている。
補強板911の対角線上両端には、補強板911の長手方向に沿って突出する略半円形の凸部914がそれぞれ形成されている。これらの凸部914のうち一方は、ロータ92の側面に当接されている。
ロータ92には、板ばね922が取り付けられており、ロータ92が圧電アクチュエータ91側に付勢されている。これにより凸部914とロータ92側面との間に適切な摩擦力が発生し、圧電アクチュエータ91の駆動力の伝達効率が良好となる。
ロータ92の回転運動は、日回し中間車94に伝達され、切欠部943に日回し車95の歯が係合すると、日回し中間車94によって日回し車95が回転し、日車93を回転させる。この回転により日車93が表示する日付が変更される。
次に、圧電アクチュエータ91の駆動装置50の構成を図3,4に基づいて説明する。
図3において、駆動装置50は、圧電アクチュエータ91の圧電素子912に対して駆動信号を出力する駆動回路55と、駆動回路55から出力される駆動信号の周波数を制御する周波数制御手段51とを備えて構成される。
電圧調整回路54は、UDカウンタ544およびD/A変換器545を備えて構成されている。制御回路60は、スイープ方向制御部61、周波数分解能制御部62、スイープ速度制御部63を備えて構成されている。
電圧調整回路54は、アップダウンカウンタ(UDカウンタ)544と、このUDカウンタ544から出力されたデジタル信号をアナログ信号に変換するデジタル/アナログ変換器(D/A変換器)545とを備えている。
可変周波数発振器56は、D/A変換器545から出力される電圧に応じた周波数信号を駆動回路55に出力し、駆動回路55は入力された信号の周波数に応じた周波数の駆動信号を圧電素子912に出力する。
UDカウンタ544には、カウンタ値を減少させる際にクロック信号を入力するダウン入力部と、カウンタ値を増加させる際にクロック信号を入力するアップ入力部とが設けられており、可変周波数発振器53からのクロック信号をどちらの入力部に入力するかは、制御回路60のスイープ方向制御部61によって選択されている。
また、スイープ方向制御部61は、スイープ方向をアップ方向に制御する場合には、UDカウンタ544のカウンタ値の初期値を最小値にセットし、かつ可変周波数発振器53からのクロック信号をアップ入力部に入力させるように制御する。
なお、UDカウンタ544において選択可能なビット数は、10ビットおよび12ビットに限らず、スイープする周波数幅等に応じて選択すればよい。すなわち、分解能(カウンタ値が1変化した際の周波数の変化量)を0.01〜0.25kHz程度にし、スイープ周波数幅を50〜100kHz程度にした場合には、10〜12ビット程度のカウンタを用いる必要があるが、スイープ周波数幅がより小さければ、よりビット数の小さなカウンタ、例えば8ビットおよび9ビットで選択可能なカウンタを利用することもできる。
まず、時計1の生産ラインにおける作業者が、圧電アクチュエータ91で回転駆動されるロータ92の回転速度を計測する。
そして、圧電アクチュエータ91の個体差や、ロータ92および圧電アクチュエータ91を時計1内に組み込んだ際の接触角や圧力のバラツキによって、前記ロータ92の回転速度が予め設定された所定の回転速度と異なる場合には、作業者は、制御回路60の制御部61〜63を介して、スイープ方向、スイープ速度、周波数分解能を設定し、ロータ92の回転速度を調整すればよい。
なお、スイープ方向は、ダウン方向またはアップ方向のいずれかに設定され、スイープ速度は、100kHz/sec、500kHz/sec、1MHz/secの3段階に切替可能に構成され、周波数分解能は12ビット、10ビットの2段階に切替可能に構成されている。
スイープ方向は、その切り替えによる速度差が大きく、この方向設定によって他のスイープ速度、周波数分解能を設定した場合の駆動速度が大きく変動する。従って、目標となる駆動速度に調整する場合、スイープ方向を最初に設定することが好ましい。
なお、図5の例では、可変周波数発振器53から出力するクロック信号の周波数は、100kHz〜1MHz程度の範囲が好ましい。通常、1スイープ時には駆動対象を駆動できない領域も存在するため、100kHz/sec以下とスイープ速度が低すぎると、駆動対象(被駆動体)が間欠的に動いていることが人間の目でも分かってしまう。一方、前記スイープ速度が1MHz/sec以上と速すぎると、駆動信号の1パルスに比べてスイープ速度が速くなり、速度の変化が飽和してしまう。従って、前記100kHz/sec〜1MHz/sec程度の範囲が好ましい。
このようなクロック信号の周波数の最適範囲、つまりスイープ速度の調整範囲は、圧電アクチュエータのサイズなどで設定される縦振動と屈曲振動の共振周波数に応じて設定することが好ましい。
本実施形態によれば、次の作用効果を奏することができる。
(1)本実施形態の圧電アクチュエータ91の駆動装置50は、圧電素子912を駆動する駆動信号の周波数のスイープ方向、スイープ速度、周波数分解能を適宜切り替えることで圧電アクチュエータ91の駆動速度を調整できる。このため、個々の圧電アクチュエータ91の個体差や特性差による駆動速度のバラツキを簡単な作業で無くすことができ、駆動対象を所定速度で駆動可能な圧電アクチュエータ91を安定して製造、供給することができる。
また、予めスイープ方向、スイープ速度、周波数分解能を適宜設定するだけで、圧電アクチュエータ91の駆動速度を調整しておくことができるので、従来のように、圧電アクチュエータの駆動速度を検出してその都度調整するような速度調整機構を不要にでき、駆動制御が容易になり、かつコストも低減できる。
また、周波数分解能は、UDカウンタ544のビット数によって設定できるので、周波数分解能も容易に切り替えることができる。
例えば、前記実施形態では、圧電アクチュエータの個体差等による駆動速度のバラツキを予め無くすために本発明を用いていたが、被駆動体の駆動中に、その駆動速度を検出して速度調整を行うフィードバック制御時に本発明を用いてもよい。
また、例えば、可動玩具などにおいて、利用者が高速駆動と低速駆動等、駆動速度を切り替えて操作可能な場合に、その速度切替のために本発明を用いてもよい。
要するに、本発明は、目標となる駆動速度に合わせるための速度調整に限らず、利用者の操作や駆動対象の状態に応じて積極的に駆動速度を切り替える場合にも利用できる。
ここで、前記プログラムやデータは、時計や携帯機器内に組み込まれたRAMやROM等のメモリに予め記憶しておけばよい。また、例えば、時計や携帯機器内のメモリに所定の制御プログラムやデータをインターネット等の通信手段や、CD−ROM、メモリカード等の記録媒体を介してインストールしてもよい。そして、メモリに記憶されたプログラムでCPU等を動作させて、各手段を実現させればよい。なお、時計や携帯機器に所定のプログラム等をインストールするには、その時計や携帯機器にメモリカードやCD−ROM等を直接差し込んで行ってもよいし、これらの記憶媒体を読み取る機器を外付けで時計や携帯機器に接続してもよい。さらには、LANケーブル、電話線等を時計や携帯機器に接続して通信によってプログラム等を供給しインストールしてもよいし、無線によってプログラムを供給してインストールしてもよい。
Claims (15)
- 所定の周波数の駆動信号が圧電素子に与えられることで振動する振動体と、この振動体に設けられるとともに駆動対象に当接される当接部とを備えた圧電アクチュエータの駆動速度調整方法であって、
前記圧電素子へ供給する駆動信号の周波数を所定範囲でスイープさせるとともに、
前記周波数のスイープ方向を切り替えて圧電アクチュエータの駆動速度を調整することを特徴とする圧電アクチュエータの駆動速度調整方法。 - 所定の周波数の駆動信号が圧電素子に与えられることで振動する振動体と、この振動体に設けられるとともに駆動対象に当接される当接部とを備えた圧電アクチュエータの駆動速度調整方法であって、
前記圧電素子へ供給する駆動信号の周波数を所定範囲でスイープさせるとともに、
前記周波数のスイープ速度を切り替えて圧電アクチュエータの駆動速度を調整することを特徴とする圧電アクチュエータの駆動速度調整方法。 - 所定の周波数の駆動信号が圧電素子に与えられることで振動する振動体と、この振動体に設けられるとともに駆動対象に当接される当接部とを備えた圧電アクチュエータの駆動速度調整方法であって、
前記圧電素子へ供給する駆動信号の周波数を所定範囲でスイープさせるとともに、
前記周波数の分解能を切り替えて圧電アクチュエータの駆動速度を調整することを特徴とする圧電アクチュエータの駆動速度調整方法。 - 所定の周波数の駆動信号が圧電素子に与えられることで振動する振動体と、この振動体に設けられるとともに駆動対象に当接される当接部とを備えた圧電アクチュエータの駆動速度調整方法であって、
前記圧電素子へ供給する駆動信号の周波数を所定範囲でスイープさせるとともに、
前記駆動信号の周波数のスイープ方向、スイープ速度および周波数分解能の少なくとも1つを制御して圧電アクチュエータの駆動速度を調整することを特徴とする圧電アクチュエータの駆動速度調整方法。 - 請求項4に記載の圧電アクチュエータの駆動速度調整方法において、
最初に前記周波数のスイープ方向を設定し、次に前記周波数のスイープ速度を設定し、最後に前記周波数の分解能を設定して圧電アクチュエータの駆動速度を調整することを特徴とする圧電アクチュエータの駆動速度調整方法。 - 請求項5に記載の圧電アクチュエータの駆動速度調整方法において、
前記周波数のスイープ方向はアップ方向またはダウン方向に切替可能とされ、
前記周波数のスイープ速度は高速度または低速度の少なくとも2段階に切替可能とされ、
前記周波数の周波数分解能は高分解能または低分解能の少なくとも2段階に切替可能とされ、
前記スイープ速度を低速度、分解能を高分解能に設定した状態で、前記周波数のスイープ方向を切り替えて圧電アクチュエータを駆動し、圧電アクチュエータの目標速度が前記スイープ方向をダウン方向に設定した場合の駆動速度以下であり、かつスイープ方向をアップ方向に設定した場合の駆動速度よりも速い場合には、スイープ方向をダウン方向に設定し、圧電アクチュエータの目標速度が前記スイープ方向をアップ方向に設定した場合の駆動速度以下の場合には、スイープ方向をアップ方向に設定することを特徴とする圧電アクチュエータの駆動速度調整方法。 - 所定の周波数の駆動信号が圧電素子に与えられることで振動する振動体と、この振動体に設けられるとともに駆動対象に当接される当接部とを備えた圧電アクチュエータにおける前記圧電素子へ駆動信号を供給する圧電アクチュエータの駆動装置であって、
前記圧電素子へ供給する駆動信号の周波数を所定範囲でスイープさせる周波数制御手段を備え、
前記周波数制御手段は、前記駆動信号の周波数のスイープ方向を切り替えて圧電アクチュエータの駆動速度を調整することを特徴とする圧電アクチュエータの駆動装置。 - 所定の周波数の駆動信号が圧電素子に与えられることで振動する振動体と、この振動体に設けられるとともに駆動対象に当接される当接部とを備えた圧電アクチュエータにおける前記圧電素子へ駆動信号を供給する圧電アクチュエータの駆動装置であって、
前記圧電素子へ供給する駆動信号の周波数を所定範囲でスイープさせる周波数制御手段を備え、
前記周波数制御手段は、前記駆動信号の周波数のスイープ速度を切り替えて圧電アクチュエータの駆動速度を調整することを特徴とする圧電アクチュエータの駆動装置。 - 所定の周波数の駆動信号が圧電素子に与えられることで振動する振動体と、この振動体に設けられるとともに駆動対象に当接される当接部とを備えた圧電アクチュエータにおける前記圧電素子へ駆動信号を供給する圧電アクチュエータの駆動装置であって、
前記圧電素子へ供給する駆動信号の周波数を所定範囲でスイープさせる周波数制御手段を備え、
前記周波数制御手段は、前記駆動信号の周波数の分解能を切り替えて圧電アクチュエータの駆動速度を調整することを特徴とする圧電アクチュエータの駆動装置。 - 所定の周波数の駆動信号が圧電素子に与えられることで振動する振動体と、この振動体に設けられるとともに駆動対象に当接される当接部とを備えた圧電アクチュエータにおける前記圧電素子へ駆動信号を供給する圧電アクチュエータの駆動装置であって、
前記圧電素子へ供給する駆動信号の周波数を所定範囲でスイープさせる周波数制御手段を備え、
前記周波数制御手段は、前記駆動信号の周波数のスイープ方向、スイープ速度および周波数分解能の少なくとも1つを制御して圧電アクチュエータの駆動速度を調整することを特徴とする圧電アクチュエータの駆動装置。 - 請求項7から請求項10のいずれかに記載の圧電アクチュエータの駆動装置において、
前記周波数制御手段は、駆動信号の周波数のスイープ方向を制御するスイープ方向制御部と、駆動信号の周波数のスイープ速度を制御するスイープ速度制御部と、駆動信号の周波数の分解能を制御する周波数分解能制御部とを備えていることを特徴とする圧電アクチュエータの駆動装置。 - 請求項7から請求項11のいずれかに記載の圧電アクチュエータの駆動装置において、
前記周波数制御手段は、クロック信号を出力するとともに前記クロック信号の周波数を可変可能な第1の可変周波数発振器と、電圧調整回路と、前記電圧調整回路から出力される電圧によって出力信号の周波数を可変可能な第2の可変周波数発振器と、制御回路とを備え、
前記電圧調整回路は、前記第1の可変周波数発振器から出力されるクロック信号が入力されるアップダウンカウンタと、このアップダウンカウンタのカウンタ値に基づいて出力電圧の電圧値を設定するデジタル/アナログ変換器とを備え、
前記制御回路は、前記クロック信号の入力をアップダウンカウンタのアップ入力またはダウン入力に切り替えてスイープ方向を選択するスイープ方向制御部と、前記第1の可変周波数発振器から出力されるクロック信号の周波数を変更してスイープ速度を制御するスイープ速度制御部と、前記アップダウンカウンタのビット数を設定して周波数分解能を制御する周波数分解能制御部とを備えることを特徴とする圧電アクチュエータの駆動装置。 - 所定の周波数の駆動信号が圧電素子に与えられることで振動する振動体及びこの振動体に設けられるとともに駆動対象に当接される当接部を有する圧電アクチュエータと、請求項7から請求項12のいずれかに記載の圧電アクチュエータの駆動装置と、を備えたことを特徴とする電子機器。
- 所定の周波数の駆動信号が圧電素子に与えられることで振動する振動体と、この振動体に設けられるとともに駆動対象に当接される当接部とを備えた圧電アクチュエータにおける前記圧電素子へ駆動信号を供給する圧電アクチュエータの駆動装置の制御プログラムであって、
前記駆動装置に組み込まれたコンピュータを、
前記圧電素子へ供給する駆動信号の周波数を所定範囲でスイープさせるとともに、前記駆動信号の周波数のスイープ方向、スイープ速度および周波数分解能の少なくとも1つを制御して圧電アクチュエータの駆動速度を調整する周波数制御手段として機能させることを特徴とする圧電アクチュエータの駆動装置の制御プログラム。 - 請求項14に記載の制御プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
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