JP2006036146A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 電動パワーステアリング装置において、電動モータからラック軸への回転力伝達系における滑りの発生を早期に検知すること。
【解決手段】 電動パワーステアリング装置10において、電動モータ20の検出電流信号と検出回転速度信号とPWM信号のデューティ比を入力して、デューティ比が所定のデューティ比しきい値より大きく、かつ検出電流が所定の電流しきい値より小さく、かつ検出回転速度が所定の回転速度しきい値より大きいときに、電動モータ20からラック軸に至る回転力伝達系に滑り、空転が発生したものと判断するモータ滑り検知手段60を有するもの。
【選択図】 図3

Description

本発明は電動パワーステアリング装置に関する。
電動パワーステアリング装置は、特許文献1に記載の如く、ステアリング系の操舵トルクを操舵トルクセンサで検出し、検出した操舵トルクに基づいて目標電流を設定し、目標電流と電動モータに実際に流れる電流の偏差にPI(比例・積分)補償を施したPWM(パルス巾変調)信号により電動モータを駆動制御してラック軸を直線ストロークさせ、ラック軸に連結されている車輪に操舵アシスト力を及ぼす。
特開平6-8839
従来の電動パワーステアリング装置では、電動モータからラック軸に至る回転力伝達系に滑りが発生しても、この滑りの発生を早期に検知できず、操舵アシスト制御が不安定になるおそれがある。電動モータの回転力伝達系に生ずる滑りとしては、電動モータの回転をラック軸の直線ストロークに変換するベルト伝動機構やボールねじ装置の破損、又は伝達機構の固着連結部の緩み等に起因する不規則な空転等がある。
本発明の課題は、電動パワーステアリング装置において、電動モータからラック軸への回転力伝達系における滑りの発生を早期に検知することにある。
請求項1の発明は、ステアリング系の操舵トルクを検出して操舵トルク信号を出力する操舵トルクセンサと、ステアリング系に操舵アシスト力を付与する電動モータと、電動モータの回転速度を検出して検出回転速度信号を出力する回転検出手段と、電動モータに流れる電流を検出して検出電流信号を出力する電流検出手段と、操舵トルク信号に基づいて目標電流信号を設定する目標電流設定手段と、目標電流信号と検出電流信号の偏差に応じ、電動モータの駆動手段に方向指令信号及びデューティ比に相当するPWM信号を出力する電流制御演算手段とを有する電動パワーステアリング装置において、電動モータの検出電流信号と検出回転速度信号とPWM信号のデューティ比から、デューティ比が所定のデューティ比しきい値より大きく、検出電流が所定の電流しきい値より小さく、かつ検出回転速度が所定の回転速度しきい値より大きい場合に、電動モータの回転力伝達系に滑りが発生したと判断するモータ滑り検知手段を有するようにしたものである。
請求項2の発明は、請求項1の発明において更に、前記電流制御演算手段が、目標電流信号と検出電流信号の偏差を比例・積分補償し、比例・積分信号を出力するPI制御手段と、比例・積分信号の方向と大きさに対応する方向指令信号及びデューティ比に相当するPWM信号を電動モータの駆動手段に与えるPWM信号発生手段とを有してなるようにしたものである。
請求項3の発明は、請求項1又は2の発明において更に、前記モータ滑り検知手段が電動モータの回転力伝達系における滑りの発生を検知したとき、前記電流制御演算手段はPWM信号のデューティ比をゼロにするようにしたものである。
請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれかの発明において更に、前記モータ滑り検知手段が電動モータの回転力伝達系における滑りの発生を検知したとき、警報を出力する警報出力手段を有するようにしたものである。
請求項5の発明は、請求項1〜4のいずれかの発明において更に、前記電動モータの回転軸に固定した駆動プーリの回転力を、該駆動プーリと巻掛体により連結された従動プーリを含む動力伝達機構を介してラック軸に駆動連結するようにしたものである。
請求項6の発明は、請求項1〜4のいずれかの発明において更に、前記電動モータの回転軸に固定した駆動ギヤの回転力を、該駆動ギヤに噛合う従動ギヤを含む動力伝達機構を介してラック軸に駆動連結するようにしたものである。
(請求項1、2)
(a)モータ滑り検知手段は、電動モータに与えるPWM信号のデューティ比が予め記憶された所定のデューティ比しきい値より大きく、更に電動モータの検出電流が予め記憶された所定の電流しきい値より小さく、かつ検出回転速度が予め記憶された所定の回転速度しきい値より大きい場合に、電動モータの負荷が正常時の適正負荷領域よりも低減したこと、換言すれば電動モータに適正な負荷がかからない状態であることを検出し、電動モータからラック軸に至る回転力伝達系の滑りの発生を早期に容易に検知できる。
(請求項3)
(b)モータ滑り検知手段が電動モータの回転力伝達系における滑りの発生を検知したとき、電流制御演算手段がPWM信号のデューティ比を瞬時にゼロにすることにより、不安定な状態の操舵アシスト制御を直ちに解除できる。
(請求項4)
(c)モータ滑り検知手段が電動モータの回転力伝達系における滑りの発生を検知したとき、警報出力手段が警報を出力し、操舵アシスト制御の異常を直ちに使用者に報知できる。
(請求項5)
(d)電動モータからラック軸への動力伝達機構が駆動プーリと従動プーリに巻掛けた巻掛体からなるとき、巻掛体の切断等に原因する上述(a)の滑りを検知できる。
(請求項6)
(e)電動モータからラック軸への動力伝達機構が駆動ギヤと従動ギヤの歯車列からなるとき、ギヤの歯の破断等に原因する上述(a)の滑りを検知できる。
図1は電動パワーステアリング装置を示す正面図、図2は電動パワーステアリング装置の要部を示す断面図、図3は電動パワーステアリング装置の制御系を示すブロック図、図4はモータ滑り検知手順を示す流れ図である。
電動パワーステアリング装置10は、図1に示す如く、ギヤハウジング11を分割した、第1ギヤハウジング11Aと第2ギヤハウジング11Bを有するものにし、このギヤハウジング11(第1ギヤハウジング11A)にステアリング入力軸12を支持し、入力軸12にトーションバー13を介して出力軸(不図示)を連結し、この出力軸にピニオン(不図示)を設け、このピニオンに噛合うラック軸14をギヤハウジング11に左右方向に直線移動可能に支持している。入力軸12と出力軸の間には、操舵トルクセンサ41を設けている。操舵トルクセンサは、ステアリングホイールに加えた操舵トルクに起因するトーションバーの弾性ねじり変形により、入力軸12と出力軸の間に生ずる相対回転変位量に基づき、操舵トルクを検出し、操舵トルク信号Tsを出力する。
電動パワーステアリング装置10は、ラック軸14の両端部をギヤハウジング11(第1ギヤハウジング11A、第2ギヤハウジング11B)の両側に突出し、それらの端部にタイロッド15A、15Bを連結し、ラック軸14の直線移動に連動するタイロッド15A、15Bを介して、左右の車輪を転舵可能にする。
電動パワーステアリング装置10は、図2に示す如く、電動モータ20を取付ボルト21(不図示)によりホルダ22に固定し、このホルダ22を取付ボルト23により第1ギヤハウジング11Aに着脱可能にしている。第1ギヤハウジング11Aに取付けられて第1ギヤハウジング11Aの内部に挿入されたホルダ22は、ギヤハウジング11A、11Bの内周との間に一定の間隙を有し、第1ギヤハウジング11Aに対するホルダ22の揺動を許され、ホルダ22に後述する如くに支持する駆動プーリ24と従動プーリ36に巻掛けられるベルト37の張力を調整可能にする。
このとき、ホルダ22は、駆動プーリ24の中心軸25を支持し、電動モータ20の回転軸20Aの軸端のジョイント26Aと、中心軸25の軸端のジョイント26Bを、それらの周方向複数位置に設けた歯の間にゴム等の中間ジョイント26Cを挟む状態で、互いに軸方向から係着する。駆動プーリ24は中心軸25の両端部を軸受27、28によりホルダ22に両端支持される。29は軸受28の外輪固定用止め輪である。
電動パワーステアリング装置10は、ラック軸14にボールねじ30を設け、ボールねじ30にボール31を介して噛合うボールナット32を有し、ギヤハウジング11(第1ギヤハウジング11A)に支持した軸受33によりボールナット32を回転自在に支持する。34は軸受33の外輪固定用ナットである。ボールナット32の外周には、ロックナット35により従動プーリ36が固定される。
電動パワーステアリング装置10は、電動モータ20の側の駆動プーリ24と、ボールナット32の側の従動プーリ36にベルト37を巻掛け、電動モータ20の回転を駆動プーリ24、ベルト37、従動プーリ36経由でボールナット32に伝え、ひいてはラック軸14の直線ストロークに変換し、該ラック軸14を直線移動させる。これにより、電動モータ20はステアリング系に操舵アシスト力を付与するものになる。
電動パワーステアリング装置10は、第1ギヤハウジング11Aに支持されているラック軸14を第2ギヤハウジング11Bに通し、第1ギヤハウジング11Aに取付けられているホルダ22を第2ギヤハウジング11Bで覆い、第1ギヤハウジング11Aと第2ギヤハウジング11Bを複数の締結ボルト16で締結する。このとき、第1ギヤハウジング11Aと第2ギヤハウジング11Bは、図2に示す如く、複数の筒状ノックピン16Aにより、それらノックピン16Aの両端部のそれぞれを打ち込まれて位置合せされた後、各ノックピン16Aに挿通される締結ボルト16により螺合締結される。一部の締結ボルト16はノックピン16Aを通って第1ギヤハウジング11Aに螺着され、他の締結ボルト16はノックピン16Aを通って第2ギヤハウジング11Bに螺着される。
電動パワーステアリング装置10は、ギヤハウジング11A、11Bに支持されるラック軸14の振れを小さくするため、以下の構成を備える。
第2ギヤハウジング11Bにおいて、第1ギヤハウジング11Aに支持したボールナット32に相対する部分をブッシュ支持部17とし、ボールナット32とブッシュ支持部17とにブッシュ40を架け渡す。ブッシュ40は、ボールナット32の先端側内周部に圧入されて固定的に設けられ、ブッシュ支持部17の内周部に回転摺動可能に支持される状態で、ラック軸14を直線摺動可能に支持する。
ブッシュ40は、金属等からなる筒体の外周の軸方向における一部をブッシュ支持部17との摺動部とし、内周の全部をラック軸14との摺動部とする。摺動部は、含油ポリアセタール樹脂、又は四フッ化エチレン樹脂等の潤滑被膜層を筒体の表面にコーティング等にて設けたものである。
電動パワーステアリング装置10は、電動モータ20のための以下の制御手段50を有する(図3)。
制御手段50は、操舵トルクセンサ41と車速センサ42を付帯的に備える。操舵トルクセンサ41は、前述の如く、ステアリング系の操舵トルクを検出して操舵トルク信号Tsを制御手段50に出力する。車速センサ42は、車両の速度を検出し、車速信号Vsを制御手段50に出力する。
制御手段50は、マイクロプロセッサを基本に、各種演算処理手段、信号発生手段、メモリ等を有し、操舵トルク信号Ts、車速信号Vsに基づき、P(比例制御)及びI(積分制御)を施した駆動制御信号V0(PWM信号)を生成し、これによってモータ駆動手段43を駆動制御する。
モータ駆動手段43は、例えば4個のパワーFET(電界効果トランジスタ)、又はIGBT(絶縁ゲート・バイポーラトランジスタ)等のスイッチング素子からなるブリッジ回路で構成され、駆動制御信号V0に基づくモータ電圧Vmを出力し、電動モータ20を駆動する。ステアリングホイールが時計回り方向に操舵されているときには、電動モータ20は例えば正回転させて前輪が時計回り方向に向くようにステアリング系に操舵アシスト力を付与する。
制御手段50は、電流検出手段44を付帯的に備える。電流検出手段44は、電動モータ20に実際に流れるモータ電流Imを検出し、モータ電流Imに対応するデジタルに変換した検出電流信号Imoを制御手段50にフィードバック(負帰還)する。
制御手段50は、目標電流設定手段51、偏差演算手段52、電流制御演算手段53を有する。
目標電流設定手段51は、ROM(Read Only Memory)等のメモリを備え、操舵トルクセンサ41が出力する操舵トルク信号Tsと、この操舵トルク信号Tsと車速センサ42が出力する車速信号Vsに基づいて予めメモリに記憶されている目標電流信号Imsマップから、車速信号Vsをパラメータにした操舵トルク信号Tsに対する目標電流信号Imsを読み出して偏差演算手段52に向けて出力する。
偏差演算手段52は、目標電流信号Imsと検出電流信号Imoの偏差(Ims−Imo)を演算し、偏差信号ΔIを電流制御演算手段53に出力する。
電流制御演算手段53は、目標電流信号Imsと検出電流信号Imoの偏差信号ΔIに応じ、電動モータ20のモータ駆動手段43に方向(電動モータ20の回転方向)極性信号及びデューティ比に相当するPWM信号Voを与える。
電流制御演算手段53は、PI(比例・積分)制御手段54、PWM信号発生手段55から構成される。
PI制御手段54は、比例感度KPを発生して比例制御する比例要素54Aと、積分ゲインKIを発生して積分制御する積分要素54Bと、比例要素54Aと積分要素54Bの出力信号を加算する加算器54Cを備える。比例要素54Aと積分要素54Bは並列接続され、比例要素54Aは偏差信号ΔIに比例感度KPを乗じた比例信号IPを、積分要素54Bは偏差信号ΔIに積分ゲインKIを有する積分処理を施した積分信号IIを、それぞれ加算器54Cに出力する。加算器54Cは比例信号IPと積分信号IIを加算し、比例・積分信号IPI(IP+II)をPWM信号発生手段55に向けて出力する。
PWM信号発生手段55は、比例・積分信号IPIの方向と大きさに対応する方向極性信号及びデューティ比に相当するPWM信号を駆動制御信号Voとしてモータ駆動手段43に向けて出力する。モータ駆動手段43はモータ駆動電圧Vmで電動モータ20を駆動する。
従って、制御手段50は電動パワーステアリング装置10を以下の如く動作する。
(1)操舵トルクセンサ41が検出した操舵トルクが所定値より低いとき、操舵アシスト力は不要であり、電動モータ20を駆動しない。
(2)操舵トルクセンサ41が検出した操舵トルクが所定値を超えるとき、操舵アシスト力を必要とするから、電動モータ20を駆動する。電動モータ20の回転力が駆動プーリ24、ベルト37、従動プーリ36経由でボールナット32に伝えられ、ボールねじ30を介してラック軸14を直線ストロークさせる操舵アシスト力になる。
しかるに、電動パワーステアリング装置10は、電動モータ20からラック軸14への回転力伝達系における滑りの発生を検知するため、制御手段50にモータ滑り検知手段60を設け、モータ滑り検知手段60に電動モータ20の回転検出手段61、及び警報出力手段62を付帯して備える。
尚、電動モータ20の滑りは、電動モータ20からラック軸14への回転力伝達系における何れかの連結部間の滑り、或いは、噛合い破損による空転、例えば電動モータ20と駆動プーリ24の中心軸25との連結ジョイント(26A〜26C)の破損、滑り、駆動プーリ24と中心軸25の嵌合部の滑り、ベルト37の切断、滑り、ボールナット32と従動プーリ36の連結部の滑り、ボールねじ30の破損等に起因する。
電動パワーステアリング装置10において、電動モータ20の空転等、電動モータ20の回転力伝達系に滑りが生じているときには、電動モータ20の負荷が正常時の作動負荷領域から外れて極端に低減し、制御手段50がモータ駆動手段43に出力するPWM信号のデューティ比は予め定めた所定のしきい値Adより大きくなり、電動モータ20のモータ電流Imは予め定めた所定のしきい値Aiより小さくなり、電動モータ20の回転速度Nmは予め定めた所定のしきい値Anより大きくなることが認められる。尚、電動モータ20の回転速度Nmは回転検出手段61により検出され、回転検出手段61は検出回転速度信号Nmoを出力する。
従って、モータ滑り検知手段60にあっては、図4に示す如く、電流検出手段44が出力する検出電流信号Imoと、回転検出手段61が出力する検出回転速度信号Nmoと、電流制御演算手段53のPWM信号発生手段55が出力するPWM信号Voのデューティ比Dを得て、デューティ比Dが所定のデューティ比しきい値Adより大きく、かつ、検出電流Imが所定の電流しきい値Aiより小さく、更に検出回転速度Nmが所定の回転速度しきい値Anより大きい場合に、電動モータ20からラック軸に至る回転力伝達系のいずれかで滑り、空転が発生したものと判断する。
尚、図4では、デューティ比D、検出電流Im、検出回転速度Nmの順でそれらのしきい値Ad、Ai、Anと比較したが、この比較の順は任意で良く、例えばデューティ比D、検出回転速度Nm、検出電流Imの順であっても良い。
モータ滑り検知手段60は、電動モータ20からの回転力伝達系における滑り、空転の発生を検知したとき、PWM信号発生手段55にモータ停止制御信号Aを出力してPWM信号発生手段55を制御し、PWM信号発生手段55が出力するPWM信号Voのデューティ比Dをゼロにする。これにより、電動モータ20の無用な駆動を停止制御する。また、回転力伝達系の滑り初期状態においては、不規則な滑り検知がなされることがある。これは、伝達系に未だ完全な滑りが発生しておらず、係合状態が不安定な連結状態にあると判断して、PWM信号発生手段55が出力するPWM信号Voのデューティ比Dを斬減してゼロにしても良い。
モータ滑り検知手段60は、電動モータ20の回転力伝達系における滑りの発生を検知したとき、警報出力手段62に警報出力信号Bを出力して警報出力手段62を制御し、使用者に対して視覚、聴覚等による警報を出力する。
本実施例によれば以下の作用効果を奏する。
(a)モータ滑り検知手段60は、電動モータ20に与えるPWM信号のデューティ比Dが所定のデューティ比しきい値Adより大きく、更に電動モータ20の検出電流Imが所定の電流しきい値Aiより小さく、かつ検出回転速度Nmが所定の回転速度しきい値Anより大きい場合に、電動モータ20の負荷が正常時の適正負荷領域よりも低減していること、換言すれば電動モータ20の負荷状態に異常があるものと判断し、電動モータ20からラック軸14に至る回転力伝達系の滑り、空転の発生を早期に容易に検知できる。
(b)モータ滑り検知手段60が電動モータ20からの回転力伝達系における滑りの発生を検知したとき、電流制御演算手段53がPWM信号Voのデューティ比Dをゼロにすることにより、不安定な操舵アシスト制御を直ちに解除できる。
(c)モータ滑り検知手段60が電動モータ20の回転力伝達系における滑りの発生を判断したとき、警報出力手段62が警報を出力し、操舵アシスト制御の異常を直ちに使用者に報知できる。
(d)電動モータ20からラック軸14への動力伝達機構が駆動プーリ24と従動プーリ36に巻掛けたベルト37からなるとき、ベルト37の切断、緩み等に原因する上述(a)の滑りを検知できる。
(e)電動モータ20からラック軸14への動力伝達機構が駆動ギヤと従動ギヤの歯車列からなるとき、ギヤの歯の破断等に原因する上述(a)の滑りを検知できる。
以上、本発明の実施例を図面により詳述したが、本発明の具体的な構成はこの実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。例えば、電動モータの回転をラック軸に伝える動力伝達機構は、電動モータの回転軸に固定した駆動ギヤの回転力を、ピニオン軸に固定された従動ギヤと噛み合わせたピニオンアシスト駆動機構であっても良い。
図1は電動パワーステアリング装置を示す正面図である。 図2は電動パワーステアリング装置の要部を示す断面図である。 図3は電動パワーステアリング装置の制御系を示すブロック図である。 図4はモータ滑り検知手順を示す流れ図である。
符号の説明
10 電動パワーステアリング装置
20 電動モータ
24 駆動プーリ
36 従動プーリ
37 ベルト(巻掛体)
41 操舵トルクセンサ
44 電流検出手段
50 制御手段
51 目標電流設定手段
52 偏差演算手段
53 電流制御演算手段
54 PI制御手段
55 PWM信号発生手段
60 モータ滑り検知手段
61 回転検出手段
62 警報出力手段

Claims (6)

  1. ステアリング系の操舵トルクを検出して操舵トルク信号を出力する操舵トルクセンサと、
    ステアリング系に操舵アシスト力を付与する電動モータと、
    電動モータの回転速度を検出して検出回転速度信号を出力する回転検出手段と、
    電動モータに流れる電流を検出して検出電流信号を出力する電流検出手段と、
    操舵トルク信号に基づいて目標電流信号を設定する目標電流設定手段と、
    目標電流信号と検出電流信号の偏差に応じ、電動モータの駆動手段に方向指令信号及びデューティ比に相当するPWM信号を出力する電流制御演算手段とを有する電動パワーステアリング装置において、
    電動モータの検出電流信号と検出回転速度信号とPWM信号のデューティ比から、デューティ比が所定のデューティ比しきい値より大きく、検出電流が所定の電流しきい値より小さく、かつ検出回転速度が所定の回転速度しきい値より大きい場合に、電動モータの回転力伝達系に滑りが発生したものと判断するモータ滑り検知手段を有することを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  2. 前記電流制御演算手段が、
    目標電流信号と検出電流信号の偏差を比例・積分補償し、比例・積分信号を出力するPI制御手段と、
    比例・積分信号の方向と大きさに対応する方向指令信号及びデューティ比に相当するPWM信号を電動モータの駆動手段に与えるPWM信号発生手段とを有してなる請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
  3. 前記モータ滑り検知手段が電動モータの回転力伝達系における滑りの発生を検知したとき、電流制御演算手段はPWM信号のデューティ比をゼロにする請求項1又は2に記載の電動パワーステアリング装置。
  4. 前記モータ滑り検知手段が電動モータの回転力伝達系における滑りの発生を検知したとき、警報を出力する警報出力手段を有する請求項1〜3のいずれかに記載の電動パワーステアリング装置。
  5. 前記電動モータの回転軸に固定した駆動プーリの回転力を、該駆動プーリと巻掛体により連結された従動プーリを含む動力伝達機構を介してラック軸に駆動連結する請求項1〜4のいずれかに記載の電動パワーステアリング装置。
  6. 前記電動モータの回転軸に固定した駆動ギヤの回転力を、該駆動ギヤに噛合う従動ギヤを含む動力伝達機構を介してラック軸に駆動連結する請求項1〜4のいずれかに記載の電動パワーステアリング装置。
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