JP4840842B2 - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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Description

本発明は電動パワーステアリング装置に関する。
電動パワーステアリング装置は、特許文献1に記載の如く、電動モータの回転を動力伝達機構によりラック軸の直線ストロークに変換し、ラック軸に連結される車輪を操舵アシストする。
特開平6-8839
従来の電動パワーステアリング装置では、ラック軸の左右のストロークエンドを検知する左センサと右センサを有し、両方のセンサがストロークエンドを未検知とするときには、ラック軸がストロークエンドに達していないものと判断して電動モータを通常回転させるアシスト制御を行なう。一方のセンサがストロークエンドを検知したときには、ラック軸が一方のストロークエンドに達したものと判断し、ラック軸がギヤハウジングと軸方向で衝突することを回避すべく、電動モータを制動するブレーキ制御を行なう。
しかしながら、従来技術では、センサ異常の検知手段をもたないため、一方のセンサがストロークエンドを誤検知したときには、ラック軸がストロークエンドに達していないにもかかわらず、電動モータを制動するブレーキ制御を行なってしまう。
本発明の課題は、電動パワーステアリング装置において、ラック軸のストロークエンドを検知するセンサの異常、誤検知を検出し、操舵性能の安定を図ることにある。
請求項1の発明は、電動モータの回転を動力伝達機構によりラック軸の直線ストロークに変換し、ラック軸に連結される車輪を操舵アシストする電動パワーステアリング装置において、ラック軸の左右のストロークエンドを検知するセンサと、ラック軸の直線ストローク距離を検出する操舵距離検出手段と、センサと操舵距離検出手段の検知結果に基づいて電動モータを駆動制御するストロークエンド制御手段とを有し、ストロークエンド制御手段は、センサがラック軸のストロークエンドを検知開始してから、ラック軸がギヤハウジングと軸方向で衝突するまでのラック軸の直線ストローク移動距離として、予め定められている制動制御距離を用い、センサがラック軸のストロークエンドを検知してからの操舵距離検出手段の検出距離が上記制動制御距離をこえたとき、当該センサが異常であるものと判定するようにしたものである。
請求項2の発明は、請求項1の発明において更に、前記ストロークエンド制御手段が、センサがラック軸のストロークエンドを未検知とするときには電動モータを通常回転させるアシスト制御を行ない、センサがラック軸のストロークエンドを検知し、ストロークエンドを検知してからの操舵距離検出手段の検出距離が前記制動制御距離の範囲内にあるときには電動モータを制動するブレーキ制御を許可し、ストロークエンドを検知してからの操舵距離検出手段の検出距離が前記制動制御距離をこえたときには上記ブレーキ制御を許可しないようにしたものである。
請求項3の発明は、請求項2の発明において更に、前記ストロークエンド制御手段が、センサがラック軸のストロークエンドを検知し、ストロークエンドを検知してからの操舵距離検出手段の検出距離が前記制動制御距離をこえたときには電動モータへの給電を停止制御するようにしたものである。
請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれかの発明において更に、前記センサの異常を判定したときに、警報を出力する警報出力手段を有するようにしたものである。
(請求項1)
(a)センサがラック軸のストロークエンドを検知開始してから、ラック軸がギヤハウジングと軸方向で衝突するまでのラック軸の直線ストローク移動距離を制動制御距離として予め定める。従って、センサがラック軸のストロークエンドを検知してからの操舵距離検出手段の検出距離(ラック軸の直線ストローク移動距離)が、上記制動制御距離をこえたことに基づき、当該センサが異常(誤検知を含む)であることを簡易に検出判断できる。
(請求項2)
(b)センサがストロークエンドを検知してからの操舵距離検出手段の検出距離が前記制動制御距離をこえたセンサの異常時には、電動モータを制動するブレーキ制御は行なわない。これにより、徒なブレーキ制御により運転者に急に極端に重い操舵を強いる不都合を回避する。
(請求項3)
(c)上述(b)のセンサの異常時には、電動モータへの通電を停止する。尚、このとき、電動モータを通常回転させるアシスト制御するものとしても良い。
(請求項4)
(d)センサの異常時に、警報出力手段が警報を出力し、運転者にセンサの異常を直ちに報知できる。
図1は電動パワーステアリング装置を示す正面図、図2は電動パワーステアリング装置の要部を示す断面図、図3は電動パワーステアリング装置の制御系を示すブロック図、図4はストロークエンド制御手順を示す流れ図である。
電動パワーステアリング装置10は、図1に示す如く、ギヤハウジング11を分割した、第1ギヤハウジング11Aと第2ギヤハウジング11Bを有するものにし、このギヤハウジング11(第1ギヤハウジング11A)にステアリング入力軸12を支持し、入力軸12にトーションバー13(不図示)を介して出力軸(不図示)を連結し、この出力軸にピニオン(不図示)を設け、このピニオンに噛合うラック軸14をギヤハウジング11に左右方向に直線移動可能に支持している。入力軸12と出力軸の間には、操舵トルクセンサ41を設けている。操舵トルクセンサ41は、ステアリングホイールに加えた操舵トルクに起因するトーションバーの弾性ねじり変形により、入力軸12と出力軸の間に生ずる相対回転変位量に基づき、操舵トルクを検出し、操舵トルク信号Tsを出力する。
電動パワーステアリング装置10は、ラック軸14の両端部をギヤハウジング11(第1ギヤハウジング11A、第2ギヤハウジング11B)の両側に突出し、それらの端部にタイロッド15A、15Bを連結し、ラック軸14の直線移動に連動するタイロッド15A、15Bを介して、左右の車輪を転舵可能に連結する。
電動パワーステアリング装置10は、図2に示す如く、電動モータ20を取付ボルト21(不図示)によりホルダ22に固定し、このホルダ22を取付ボルト23(不図示)により第1ギヤハウジング11Aに着脱可能にしている。第1ギヤハウジング11Aに取付けられて第1ギヤハウジング11Aの内部に挿入されたホルダ22は、ギヤハウジング11A、11Bの内周との間に一定の間隙を有し、第1ギヤハウジング11Aに対するホルダ22の揺動を許され、ホルダ22に後述する如くに支持する駆動プーリ24と従動プーリ36に巻掛けられるベルト37の張力を調整可能にする。
このとき、ホルダ22は、駆動プーリ24の中心軸25を支持し、電動モータ20の回転軸20Aの軸端のジョイント26Aと、中心軸25の軸端のジョイント26Bを、それらの周方向複数位置に設けた歯の間にゴム等の中間ジョイント26Cを挟む状態で、互いに軸方向から係着する。駆動プーリ24は中心軸25の両端部を軸受27、28によりホルダ22に両端支持される。29は軸受28の外輪固定用止め輪である。
電動パワーステアリング装置10は、ラック軸14にボールねじ30を設け、ボールねじ30にボール31を介して噛合うボールナット32を有し、ギヤハウジング11(第1ギヤハウジング11A)に支持した軸受33によりボールナット32を回転自在に支持する。34は軸受33の外輪固定用ナットである。ボールナット32の外周には、ロックナット35により従動プーリ36が固定される。
電動パワーステアリング装置10は、電動モータ20の側の駆動プーリ24と、ボールナット32の側の従動プーリ36にベルト37を巻掛け、電動モータ20の回転を駆動プーリ24、ベルト37、従動プーリ36経由でボールナット32に伝え、ひいてはラック軸14の直線ストロークに変換し、該ラック軸14を直線移動させる。これにより、電動モータ20はステアリング系に操舵アシスト力を付与するものになる。
電動パワーステアリング装置10は、第1ギヤハウジング11Aに支持されているラック軸14を第2ギヤハウジング11Bに通し、第1ギヤハウジング11Aに取付けられているホルダ22を第2ギヤハウジング11Bで覆い、第1ギヤハウジング11Aと第2ギヤハウジング11Bを複数の締結ボルト16で締結する。このとき、第1ギヤハウジング11Aと第2ギヤハウジング11Bは、図2に示す如く、複数の筒状ノックピン16Aにより、それらノックピン16Aの両端部のそれぞれを打ち込まれて位置合せされた後、各ノックピン16Aに挿通される締結ボルト16により螺合締結される。一部の締結ボルト16はノックピン16Aを通って第1ギヤハウジング11Aに螺着され、他の締結ボルト16はノックピン16Aを通って第2ギヤハウジング11Bに螺着される。
電動パワーステアリング装置10は、ギヤハウジング11A、11Bに支持されるラック軸14の振れを小さくするため、以下の構成を備える。
第2ギヤハウジング11Bにおいて、第1ギヤハウジング11Aに支持したボールナット32に相対する部分をブッシュ支持部17とし、ボールナット32とブッシュ支持部17とにブッシュ40を架け渡す。ブッシュ40は、ボールナット32の先端側内周部に圧入されて固定的に設けられ、ブッシュ支持部17の内周部に回転摺動可能に支持される状態で、ラック軸14を直線摺動可能に支持する。
ブッシュ40は、金属等からなる筒体の外周の軸方向における一部をブッシュ支持部17との摺動部とし、内周の全部をラック軸14との摺動部とする。摺動部は、含油ポリアセタール樹脂、又は四フッ化エチレン樹脂等の潤滑被膜層を筒体の表面にコーティング等にて設けたものである。
電動パワーステアリング装置10は、電動モータ20のための以下の制御手段50を有する(図3)。
制御手段50は、操舵トルクセンサ41と車速センサ42を付帯的に備える。操舵トルクセンサ41は、前述の如く、ステアリング系の操舵トルクを検出して操舵トルク信号Tsを制御手段50に出力する。車速センサ42は、車両の速度を検出し、車速信号Vsを制御手段50に出力する。
制御手段50は、マイクロプロセッサを基本に、各種演算処理手段、信号発生手段、メモリ等を有し、操舵トルク信号Ts、車速信号Vsに基づき、P(比例制御)及びI(積分制御)を施した駆動制御信号Vo(PWM信号)を生成し、これによってモータ駆動手段43を駆動制御する。
モータ駆動手段43は、例えば4個のパワーFET(電界効果トランジスタ)、又はIGBT(絶縁ゲート・バイポーラトランジスタ)等のスイッチング素子からなるブリッジ回路で構成され、駆動制御信号Voに基づくモータ電圧Vmを出力し、電動モータ20を駆動する。ステアリングホイールが時計回り方向に操舵されているときには、電動モータ20を例えば正回転させて前輪が時計回り方向に向くようにステアリング系に操舵アシスト力を付与する。
制御手段50は、電流検出手段44を付帯的に備える。電流検出手段44は、電動モータ20に実際に流れるモータ電流Imを検出し、モータ電流Imに対応するデジタルに変換した検出電流信号Imoを制御手段50にフィードバック(負帰還)する。
制御手段50は、目標電流設定手段51、偏差演算手段52、電流制御演算手段53を有する。
目標電流設定手段51は、ROM(Read Only Memory)等のメモリを備え、操舵トルクセンサ41が出力する操舵トルク信号Tsと、この操舵トルク信号Tsと車速センサ42が出力する車速信号Vsに基づいて予めメモリに記憶されている目標電流信号Imsマップから、車速信号Vsをパラメータにした操舵トルク信号Tsに対する目標電流信号Imsを読み出して偏差演算手段52に向けて出力する。
偏差演算手段52は、目標電流信号Imsと検出電流信号Imoの偏差(Ims−Imo)を演算し、偏差信号ΔIを電流制御演算手段53に出力する。
電流制御演算手段53は、目標電流信号Imsと検出電流信号Imoの偏差信号ΔIに応じ、電動モータ20のモータ駆動手段43に方向(電動モータ20の回転方向)極性信号及びデューティ比に相当するPWM信号Voを与える。
電流制御演算手段53は、PI(比例・積分)制御手段54、PWM信号発生手段55から構成される。尚、必要によりトルク微分制御手段も加えられる。
PI制御手段54は、比例感度KPを発生して比例制御する比例要素54Aと、積分ゲインKIを発生して積分制御する積分要素54Bと、比例要素54Aと積分要素54Bの出力信号を加算する加算器54Cを備える。比例要素54Aと積分要素54Bは並列接続され、比例要素54Aは偏差信号ΔIに比例感度KPを乗じた比例信号IPを、積分要素54Bは偏差信号ΔIに積分ゲインKIを有する積分処理を施した積分信号IIを、それぞれ加算器54Cに出力する。加算器54Cは比例信号IPと積分信号IIを加算し、比例・積分信号IPI(IP+II)をPWM信号発生手段55に向けて出力する。
PWM信号発生手段55は、比例・積分信号IPIの方向と大きさに対応する方向極性信号及びデューティ比に相当するPWM信号を駆動制御信号Voとしてモータ駆動手段43に向けて出力する。モータ駆動手段43はモータ駆動電圧Vmで電動モータ20を駆動する。
従って、制御手段50は電動パワーステアリング装置10の電動モータ20に対し、基本的には以下の如くのアシスト制御を行なう。
(1)操舵トルクセンサ41が検出した操舵トルクが所定値より低いとき、操舵アシスト力は不要であり、電動モータ20を駆動しない。
(2)操舵トルクセンサ41が検出した操舵トルクが所定値を超えるとき、操舵アシスト力を必要とするから、電動モータ20を駆動して通常回転させ、アシスト制御する。電動モータ20の回転力が駆動プーリ24、ベルト37、従動プーリ36経由でボールナット32に伝えられ、ボールねじ30を介してラック軸14を直線ストロークさせる操舵アシスト力になる。
しかるに、制御手段50は、ラック軸14の左右のストロークエンドを検知する左センサ61と右センサ62を付帯的に備える。左右のセンサ61、62は、例えばフォトセンサ、近接センサ、マイクロスイッチ等から構成でき、ギヤハウジング11の左右端に取着される検知手段aと、ラック軸14の左右端に取着される被検体bからなり、検知手段aが被検体bに所定距離以下に近接したときに、ラック軸14がストロークエンドに達したことの検知信号を出力する。
制御手段50は、左センサ61と右センサ62の検知結果を得るストロークエンド制御手段70を有する。ストロークエンド制御手段70は、左センサ61と右センサ62の検知結果に基づいて電動モータ20を駆動制御する。即ち、ストロークエンド制御手段70は、左センサ61と右センサ62がラック軸14のストロークエンドを未検知とするときには、ラック軸14がストロークエンドに達していないものと判断して電動モータ20を通常回転させるアシスト制御信号AをPWM信号発生手段55に出力し、電動モータ20を前述の如くにアシスト制御する。ストロークエンド制御手段70は、一方のセンサ61又は62がラック軸14のストロークエンドを検知したときには、ラック軸14が一方のストロークエンドに達したものと判断し、ラック軸14がギヤハウジング11と軸方向で衝突することを回避するため、電動モータ20を制動するブレーキ制御信号BをPWM信号発生手段55に出力し、PWM信号発生手段55がモータ駆動手段43に送出するブレーキ操作信号Brにより電動モータ20に強制的に電磁ブレーキを付与してブレーキ制御を行なう。
尚、左センサ61と右センサ62がラック軸14のストロークエンドを未検知とするとき、ストロークエンド制御手段70はPWM信号発生手段55にあえてアシスト制御信号Aを出力することを必要とせず、ストロークエンド制御手段70がPWM信号発生手段55にアシスト制御信号Aを出力しなくても、制御手段50は電動モータを前述の如くに通常のアシスト制御することもできる。
制御手段50は、ストロークエンド制御手段70においてセンサ61、62の異常(誤検知を含む)を検出するため、ラック軸14の直線ストローク距離Lxを検出する操舵距離検出手段56を有する。操舵距離検出手段56は、ラック軸14の変位計(ストロークセンサ)により直接的にその直線ストローク距離Lxを検出することができる。
尚、操舵距離検出手段56は、電動モータ20のモータ端子間電圧Vm、モータ電流Im、モータ内部抵抗値Rmをモータ駆動手段43から転送され、下記(1)により算出されるモータ回転速度Nmに電動モータ20の減速比、プーリ24、26の直径比、ボールねじ30のリードを乗ずることにより、ラック軸14の直線ストローク速度Lvを算出し、この直線ストローク速度Lvを一定時間経時的に積分処理した積分値をラック軸14の当該時間における直線ストローク距離Lxとして検出することもできる。
但し、Ksは電動モータ20により定まる誘起電圧定数である。
Nm=(Vm−Rm・Im)/Ks … (1)
ストロークエンド制御手段70は、左センサ61又は右センサ62がラック軸14のストロークエンドを検出してからの操舵距離検出手段56の検出距離Lxが、予め定めてある制動制御距離Loをこえたとき、当該センサ61又は62が何らかの異常であるものと判定する。尚、制動制御距離Loは、左センサ61又は右センサ62がラック軸14のストロークエンドを検知開始してから、ラック軸14がギヤハウジング11と軸方向で衝突するまでのラック軸14の直線ストローク移動距離であり、電動パワーステアリング装置10において予め定まる。
従って、制御手段50は、ストロークエンド制御手段70の存在により、電動モータ20を以下の如くに駆動制御する(図4)。
(1)ストロークエンド制御手段70は、左センサ61と右センサ62の両方がともにラック軸14のストロークエンドを未検知とするとき、電動モータ20を通常回転させるアシスト制御信号AをPWM信号発生手段55に出力し、電動モータ20をアシスト制御する。
(2)ストロークエンド制御手段70は、左センサ61と右センサ62の一方がラック軸14のストロークエンドを検知したとき、初回の検知であれば、操舵距離検出手段56において左センサ61又は右センサ62がラック軸14のストロークエンドを検知開始したときのラック軸14の位置を保存し、その後ラック軸14の現在位置を読み込む。左センサ61と右センサ62の一方によるラック軸14のストロークエンドの検知が、上述の初回に続く検知であれば、直ちにラック軸14の現在位置を読み込む。
(3)ストロークエンド制御手段70は、操舵距離検出手段56において、上述(2)のラック軸14の現在位置と、左センサ61又は右センサ62がラック軸14のストロークエンドを検知開始したときのラック軸14の位置の距離を、左センサ61又は右センサ62がラック軸14のストロークエンドを検知してからのラック軸14の直線ストローク距離Lxとして検出する。
(4)ストロークエンド制御手段70は、上述(3)の検出距離Lxが制動制御距離Loの範囲内にあるとき、電動モータ20を制動するブレーキ制御信号BをPWM信号発生手段55に出力し、電動モータ20を電磁ブレーキ制御する。
但し、ストロークエンド制御手段70は、一方のセンサ61、62がストロークエンドを検知した後、操舵トルクセンサ41の検出結果に基づき、運転者がステアリングホイールの操舵方向を切り返さずに不変としているか否かを判定し、切り返さずに不変としているときだけ電動モータ20を制動するブレーキ制御に移行し、切り返して変更したときには電動モータ20を通常のアシスト制御をする。
(5)ストロークエンド制御手段70は、上述(3)の検出距離Lxが制動制御距離Loをこえたときには、センサ異常と判断し、上述(4)のブレーキ制御を不許可とし、ブレーキ制御中であればこれを解除する。更に、電動モータ20への給電を停止する停止制御信号SをPWM信号発生手段55に出力し、PWM信号発生手段55はモータ駆動手段43に出力するPWM信号Voのデューティ比Dをゼロにし、電動モータ20を停止制御する。運転者は電動モータ20による操舵アシスト力無し状態で、手動操舵することになる。但し、このとき、ストロークエンド制御手段70は、電動モータ20を直ちに停止制御せずに、電動モータ20を通常回転させる前述のアシスト制御をそのまま行なうようにしても良い。
ストロークエンド制御手段70は、センサ61、62の異常を検知したとき、警報出力手段80にセンサ異常警報出力信号Eを出力して警報出力手段80を制御し、運転者に対して視覚、聴覚によるセンサ異常警報を出力する。
尚、ストロークエンド制御手段70は、左センサ61と右センサ62の両方がともにストロークエンドを検知するときには、センサ異常と判断し、電動モータ20をブレーキ制御せずに、電動モータ20への給電を停止する停止制御信号SをPWM信号発生手段55に出力し、PWM信号発生手段55はモータ駆動手段43に出力するPWM信号Voのデューティ比Dをゼロにし、電動モータ20を停止制御することができる。運転者は電動モータ20による操舵アシスト力無し状態で、手動操舵することになる。
本実施例によれば以下の作用効果を奏する。
(a)センサ61、62がラック軸14のストロークエンドを検知開始してから、ラック軸14がギヤハウジング11と軸方向で衝突するまでのラック軸14の直線ストローク距離を制動制御距離として予め定める。従って、センサ61、62がラック軸14のストロークエンドを検知してからの操舵距離検出手段56の検出距離(ラック軸14の直線ストローク距離)が、上述の制動制御距離をこえたことの検出により、当該センサ61、62が異常(誤検知を含む)であることを簡易に検出判断できる。
(b)センサ61、62がストロークエンドを検知してからの操舵距離検出手段56の検出距離が制動制御距離をこえたセンサ61、62の異常時には、電動モータ20を制動するブレーキ制御は行なわない。これにより、徒なブレーキ制御により運転者に急に極端に重い操舵を強いる不都合を回避する。
(c)上述(b)のセンサ61、62の異常時には、電動モータ20への通電を停止する。尚、このとき、電動モータ20を通常回転させるアシスト制御するものとしても良い。
(d)センサ61、62の異常時に、警報出力手段80が警報を出力し、運転者にセンサ61、62の異常を直ちに報知できる。
以上、本発明の実施例を図面により詳述したが、本発明の具体的な構成はこの実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。例えば、電動モータの回転をラック軸に伝える動力伝達機構は、電動モータの回転軸に固定した駆動ギヤの回転力を、ラック軸に噛合うピニオン軸に固定された従動ギヤと噛み合わせたピニオンアシスト駆動機構であっても良い。
図1は電動パワーステアリング装置を示す正面図である。 図2は電動パワーステアリング装置の要部を示す断面図である。 図3は電動パワーステアリング装置の制御系を示すブロック図である。 図4はストロークエンド制御手順を示す流れ図である。
符号の説明
10 電動パワーステアリング装置
14 ラック軸
20 電動モータ
50 制御手段
56 操舵距離検出手段
61 左センサ
62 右センサ
70 ストロークエンド制御手段
80 警報出力手段

Claims (4)

  1. 電動モータの回転を動力伝達機構によりラック軸の直線ストロークに変換し、ラック軸に連結される車輪を操舵アシストする電動パワーステアリング装置において、
    ラック軸の左右のストロークエンドを検知するセンサと、
    ラック軸の直線ストローク距離を検出する操舵距離検出手段と、
    センサと操舵距離検出手段の検知結果に基づいて電動モータを駆動制御するストロークエンド制御手段とを有し、
    ストロークエンド制御手段は、
    センサがラック軸のストロークエンドを検知開始してから、ラック軸がギヤハウジングと軸方向で衝突するまでのラック軸の直線ストローク移動距離として、予め定められている制動制御距離を用い、
    センサがラック軸のストロークエンドを検知してからの操舵距離検出手段の検出距離が上記制動制御距離をこえたとき、当該センサが異常であるものと判定することを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  2. 前記ストロークエンド制御手段が、
    センサがラック軸のストロークエンドを未検知とするときには電動モータを通常回転させるアシスト制御を行ない、
    センサがラック軸のストロークエンドを検知し、ストロークエンドを検知してからの操舵距離検出手段の検出距離が前記制動制御距離の範囲内にあるときには電動モータを制動するブレーキ制御を許可し、ストロークエンドを検知してからの操舵距離検出手段の検出距離が前記制動制御距離をこえたときには上記ブレーキ制御を許可しない請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
  3. 前記ストロークエンド制御手段が、
    センサがラック軸のストロークエンドを検知し、ストロークエンドを検知してからの操舵距離検出手段の検出距離が前記制動制御距離をこえたときには電動モータへの給電を停止制御する請求項2に記載の電動パワーステアリング装置。
  4. 前記センサの異常を判定したときに、警報を出力する警報出力手段を有する請求項1〜3のいずれかに記載の電動パワーステアリング装置。
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