JP2006035943A - 車両前部の排水装置 - Google Patents

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圭介 清水
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Abstract

【課題】遮蔽板を用いることなく、カウル内部に浸入した水がドアヒンジに付着することを防止する車両前部の排水装置を提供する。
【解決手段】本発明の車両前部の排水装置を構成するカウルトップサイド2は、カウル1との結合面である内側面21に内側面孔211を形成し、内側面21に対向する車幅端側に配設された外側面22に外側面孔221を形成している。そして、内側面孔211と外側面孔221との間に、導通部材3を架設している。さらに、フェンダライナ4の最高端部であるライナ溝部421の後端側が、導通部材であるバルクヘッド3の車幅端側であるバルクヘッド端部331よりも車両後方に位置している。つまり、カウル内部に侵入した水は、バルクヘッド3を通過した後に、フェンダライナ4の前側に落下して、車両前下方向から車両外部へ排出される。
【選択図】図3

Description

本発明は、車両前部の排水装置、特にフロントウィンドウからカウルへ流れた水を車両外部へ排出する装置に関する。
従来の車両前部の排水装置は、例えば、カウルの端側をカウルトップサイドの内部に突入させている構成のものがある(特許文献1参照)。この車両前部の排水装置によれば、筒状のカウルトップサイドの底面を水路の一部として利用することにより、フロントウィンドウの傾斜面に沿ってカウル内部に浸入した雨水(以下、「水」と称する)を車両外部へ排出している。
この場合、筒状のカウルトップサイドの底面に到達した水は、車両後方へ流動し、最終的にドアヒンジ付近に形成された空間部に向かって飛散することになる。この空間部に向かって飛散した水の一部はドアヒンジに付着する。寒冷地において、ドアヒンジに付着した水は凍結しフロントドアの円滑な開閉に弊害を及ぼすという問題が生じる。
この問題を解決するために、例えば、ドアヒンジ付近の空間部内の前方に遮蔽板を立設することが提案されている(特許文献2参照)。この遮蔽板を立設することにより、ドアヒンジ付近の空間部に向かって飛散された水がドアヒンジに付着することを防止できる。
特開平11−189177号公報 実開昭61−190773号公報
しかしながら、遮蔽板の使用は部品点数の増加につながる。さらに、遮蔽板の立設作業は困難であるため、製造コストが高くなる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、遮蔽板を用いることなく、カウル内部に浸入した水がドアヒンジに付着することを防止する車両前部の排水装置を提供することを目的とする。
そこで、本発明者は上記課題を解決すべく鋭意研究し試行錯誤を重ねた結果、カウル内部に浸入した水を車両外部へ排出する手段として筒状のカウルトップサイドの底面とは異なる水路を確保することを思いつき、本発明を完成するに至った。
本発明の車両前部の排水装置は、車両のフロントウィンドウの下縁に沿って車幅方向に延在され底面が車幅端側に向かって下傾している溝部を有するカウルと、前記カウルの端側に結合される筒状からなり第1面の前記溝部の端側に第1孔が形成され前記第1面に対向する第2面に第2孔が形成されるカウルトップサイドと、前記第1孔と前記第2孔との間に架設され前記溝部の端側に延在される導通部材と、略円弧形状からなり前記導通部材のうち前記第2孔側の第2端部の下方に配設されると共に最高端部が前記第2端部より車両後方に配設されるフェンダライナと、を備える。
ここで、カウルトップサイドは、一般的には車両の前後方向へ延びる筒状としている。このカウルトップサイドを筒状としているのは、車両前方からの衝撃を吸収するため、及び、サスペンションタワーからの振動に対するカウルトップサイドの剛性を確保するためである。さらに、このカウルトップサイドは、車両前方からの衝撃の吸収力を高めるために、車両後方に向かって広がっているものがある。また、カウルトップサイドの筒状とは、角形断面筒状であってもよいし、円形断面筒状又は楕円形断面筒状であってよい。そして、例えば、四角形断面筒状のカウルトップサイドの場合における第1面及び第2面は、それぞれ対向する略平行な面となる。また、円形断面筒状のカウルトップサイドの場合における第1面及び第2面は、所定の一部分とそれに対向する一部分となる。
本発明の車両前部の排水装置によれば、導通部材をカウルトップサイド底面の代替流路として確保することおよび導通部材の第2端部をフェンダライナの最高端部より車両前方に配設したことにより、遮蔽板を用いることなく、カウル内部に浸入した水がドアヒンジに付着することを防止できる。
以下、導通部材をカウル内部の水の排水流路とすることにより、ドアヒンジに水が付着することを防止できる理由について説明する。ここで、導通部材は、上述したようにカウルトップサイドに形成された第1孔と第2孔との間に架設されている。なお、第1孔は、具体的には、カウルトップサイドのうちカウルの端側に結合される結合面(以下、適宜「第1面」と称する)に形成されている。第2孔は、第1面に対向する第2面に形成されている。
カウル内部に浸入した水は、第1孔を通過して導通部材を流動する。そして、導通部材を流動する水は、第2孔を通過した後に、導通部材の第2端部に到達する。導通部材の第2端部に到達した水は、導通部材の第2端部の直下であるフェンダライナの前側に落下する。ここでフェンダライナの前側とは、フェンダライナの形状である略円弧形状の最高端部より車両前方を意味する。
そして、フェンダライナは略円弧形状であるので、フェンダライナの前側の形状は車両前方に下傾している。このため、フェンダライナ前側に落下した水は、フェンダライナ前側の形状に沿って車両前下方向へ向かって滑り落ちる。つまり、フェンダライナの後側へ水が移動することはない。したがって、フェンダライナの後側に位置するドアヒンジ付近に形成された空間部にカウル内部の水が飛散されることはなく、カウル内部の水がドアヒンジに付着することはない。このように、カウル内部の水がドアヒンジ付近に形成された空間部に向かって飛散されることはないので、遮蔽板は必要とされない。
つまり、本発明の車両前部の排水装置によれば、上述したように、カウル内部の水をドアヒンジに付着させることなく車両外部へ排出させることができる。
本発明の車両前部の排水装置は、上述したように、カウルと、カウルトップサイドと、導通部材と、フェンダライナとを備える。ここで、前記導通部材は、車幅端側に向かって下傾していてもよい。これにより、確実にカウルから流動してきた水を導通部材を通過させて、フェンダライナの前側へ落下させることができる。なお、導通部材の傾斜角は、カウルの溝部の傾斜角より大きいことが好ましい。これにより、カウルの溝部から流れてくる水を滞りなく円滑に導通部材の第2端部へ向かって流動させることができる。なお、傾斜角とは、水平面とによりなされる鋭角を意味する。
また、前記導通部材は、略凹断面形状からなるようにしてもよい。ここで、略凹断面形状とは、底面と壁面とを備える溝状の断面形状である。導通部材が壁面を備えることにより、導通部材を流動する水がカウルトップサイドの底面へ落下することを防止できる。なお、この壁面の高さは、通常の雨量を大幅に超過しない限り、この壁面から水が溢れ出ることのない高さとするとよい。この壁面の高さは、実地試験により求めてもよいし、コンピュータシミュレーション等を用いて求めてもよい。
また、前記導通部材は、両端側面が開口した筒状からなるようにしてもよい。この場合の導通部材の断面形状は、円形でもよいし多角形でもよい。なお、筒状の導通部材の材料は、金属でもよいし、樹脂でもよい。導通部材の材料に樹脂を用いることにより、導通部材の加工および取付作業が容易になる。さらに、導通部材が筒状であることにより、導通部材を流動中の水が途中でカウルトップサイドの底面へ落下することを確実に防止できる。
また、前記導通部材は、前記カウルトップサイドの変形を防止するバルクヘッドであってもよい。従来カウルトップサイドの剛性の向上のみを目的として用いられていたバルクヘッドを水の流路としても利用するものである。これにより、導通部材として新たな部品を設ける必要がない。つまり、部品点数を増加させることなく、上記効果を奏することができる。
また、前記導通部材は、前記カウルと一体成形されていてもよい。これにより、部品点数を増加させることなく、上記効果を奏することができる。
また、前記導通部材は、前記カウルに連結されていてもよい。カウルと導通部材とを連結し一体化することにより、カウルトップサイドの剛性を向上させることができる。この場合、カウルトップサイドの側面に結合しているサスペンションタワーから受ける車幅方向の振動に対して、カウルトップサイドは高い剛性を発揮する。
前記フェンダライナは、少なくとも前記第2端部の下方付近から車両前方に溝部を有していてもよい。ここで、溝部とは、上方側が開口した略凹型断面である。これにより、導通部材からフェンダライナの前側に落下した水が、車幅方向へ流動することを防止できる。すなわち、フェンダライナの前側に落下した水が、この溝部に沿って車両前下方向のみに滑り落ちるようにすることができる。なお、溝部は、第2端部の下方付近から車両前側のみであることが好ましい。これにより、溝部の車両後側の端部が壁となり、この壁が車両後側へ流れようとする水を確実に塞き止めるからである。
また、前記フェンダライナの頂点位置は、車両前方へ向かって下傾している傾斜部を形成してもよい。この場合、フェンダライナの最高端部は、傾斜部の後端側となる。これにより、車両後側に流れる水をより確実に塞き止めることができる。ここで、傾斜部とは、車両前方へ向かって下傾する傾斜面を形成するものである。この傾斜面は、平面形状でもよいし、湾曲形状でもよい。なお、湾曲形状とは、傾斜面の接面の勾配が後方につれ大きくなる形状とするとよい。
実施例を挙げ本発明を説明する。
(1)車両前部の構成
車両前部の概略構成は左右対称であるため、ここでは主に車両前部左側を説明する。車両前部左側の構成に関して図1〜図4を用いて説明する。図1は、車両前部左側の斜視図を示す。図2は、フェンダを除去した状態における車両前部左側の側面図を示す。図3は、図2のA−A断面矢視図を示す。図4は、図2の上方から見た図を示す。なお、図中の幅広の矢印は水の流動方向を示すものである(後述する)。
(1−1)車両前部の概略構成
まず、車両前部左側の構成について、主に図1を参照して簡単に説明する。車両前部左側の概略構成は、カウル1およびフェンダ部5からなる。カウル1は、フロントウィンドウ73(図1において二点鎖線で示す)の下縁に沿って車幅方向(図1の左右方向)に延在されている。そして、カウル1は、上方側が開口した略コ字型断面形状に形成されている。フェンダ部5は、車幅方向の両端側付近(図1の左右端側)に配設されている。具体的には、フェンダ部5は、カウル1の両端側であって、フロントフェンダ(図1において二点鎖線で示す)の内側に配設されている。このフェンダ部5は、カウル1の両端側に結合されている。さらに、フェンダ部5は、フロントピラー72の前側に結合されている。なお、フロントピラー72の後側には、サイドドア74(図1において二点鎖線で示す)が配設されている。そして、フロントピラー72とサイドドア74との間には、ドアヒンジ(図略)が配設されている。さらに、カウル1とフェンダ部5との結合部付近には、車両上下方向に延びる筒状のサスペンションタワー71(図3および図4参照)が立設されている。
ここで、本発明の車両前部の排水装置は、カウル1とフェンダ部5とから構成される。具体的には、本発明の車両前部の排水装置は、カウル1と、カウルトップサイド2と、バルクヘッド(導通部材)3と、フェンダライナ4とから構成される。
(1−2)車両前部の詳細構成
次に、車両前部左側の構成を詳細に説明する(図1〜図4参照)。
(1−2−1)カウル1
カウル1は、上述したように、フロントウィンドウ73の下縁に沿って延在されている。ここで、カウル1は、カウル幅大部11と、カウル幅縮小部12と、カウル幅小部13とから構成される。そして、車幅方向の中央から車幅方向の両端側に向かって、カウル幅大部11、カウル幅縮小部12、カウル幅小部13の順に配設される。
カウル幅大部11は、カウル幅大底面部111と、カウル幅大前壁面部112と、カウル幅大後壁面部113とから構成される(主に図1及び図4参照)。カウル幅大底面部111は、ほぼ一定幅に形成されており、車幅方向の中央から車幅方向の端側に向かって下傾している(図3参照)。また、カウル幅大前壁面部112は、カウル幅大底面部111の前縁からほぼ垂直に立設されている(図1参照)。カウル幅大後壁面部113は、カウル幅大底面部111の後縁からほぼ垂直に立設されると共に、カウル幅大前壁面部112とほぼ平行になるように配設されている。つまり、カウル幅大部11は、ほぼ一定幅の溝(溝部)を形成している(図1及び図4参照)。
カウル幅縮小部12は、カウル幅大部11の端側から車幅両端側に延設されている。ここで、カウル幅縮小部12は、カウル幅縮小底面部121と、カウル幅縮小前壁面部122と、カウル幅縮小後壁面部123とから構成される(主に図1及び図4参照)。カウル幅縮小底面部121は、車幅両端側ほど幅が狭くなるように形成されており、車幅方向の端側に向かって下傾している(図3参照)。このカウル幅縮小底面部121のうちカウル幅大部11側の幅は、カウル幅大底面部111の幅とほぼ同一としている。カウル幅縮小前壁面部122は、カウル幅縮小底面部121の前縁から立設されている。カウル幅縮小後壁面部123は、カウル幅縮小底面部121の後縁から立設される。つまり、カウル幅縮小部12は、カウル幅大部11から車幅両端側に向かって溝幅が狭くなるような溝(溝部)を形成している(図1及び図4参照)。
カウル幅小部13は、カウル幅縮小部12の端側から車幅両端側に延設されている。ここで、カウル幅小部13は、カウル幅小底面部131と、カウル幅小前壁面部132と、カウル幅小後壁面部133とから構成される(主に図1及び図4参照)。カウル幅小底面部131は、ほぼ一定幅に形成されており、車幅方向の端側に向かって下傾している(図3参照)。このカウル幅小底面部131の幅は、カウル幅縮小底面部121の車幅両端側の幅とほぼ同一としている。カウル幅小前壁面部132は、カウル幅小底面部131の前縁から前方に傾斜するように立設されている(主に、図4参照)。また、カウル幅小後壁面部133は、カウル幅小底面部131の後縁から後方に傾斜するように立設されている。すなわち、カウル幅小部13の断面(車長方向断面)形状が上方に向かって幅広の略コ字型断面形状となるように、カウル幅小前壁面部132及びカウル幅小後壁面部133がカウル幅小底面部131から立設されている。つまり、カウル幅小部13は、カウル幅縮小部12により狭くされた溝(溝部)を車幅両端側へ延長する方向に形成している。
以上のことから、カウル1の底面の幅は、車幅方向中央から車幅方向の両端側に向かって狭くなっている(図1及び図4参照)。
(1−2−2)フェンダ部5
フェンダ部5は、カウルトップサイド2と、バルクヘッド(導通部材)3と、フェンダライナ4とから構成される。以下、フェンダ部5の構成について詳しく説明する。
(a)カウルトップサイド2
カウルトップサイド2は、車両の前後方向へ延びる略四角形断面形状からなる筒状に形成されている(図3参照)。このカウルトップサイド2は、フェンダ部5のうちの上側部分に配設されている。そして、カウルトップサイド2は、カウル1の両端側に結合されている。さらに、カウルトップサイド2の車両前側は開口している。一方、カウルトップサイド2の車両後側は、フロントピラー(図1及び図2参照)72に結合している。
具体的には、このカウルトップサイド2は、内側面21と、外側面22と、カウルトップサイド上面23と、カウルトップサイド底面24とから構成される。内側面(第1面)21は、カウル1に結合している面である。すなわち、内側面21は、カウル1のカウル幅小部13の車幅端側に結合され、カウル幅小部13のカウル幅小底面部131にほぼ垂直に立設されている面である。この内側面21のうち上下方向中心位置よりわずか上方側には、略六角形状の内側面孔211を形成している。この内側面孔211の車両前後方向の大きさは、カウル幅小部13のカウル幅小底面部131の幅とほぼ同一に形成されている。さらに、内側面孔211は、カウル幅小部13のカウル幅小底面部131の車幅端側に延在するように形成されている。また、内側面孔211の下縁から車幅方向の中央側に向かって垂直に内側面突出部212が形成されている。
外側面(第2面)22は、内側面21の車幅両端側方向に配設されている。具体的には、外側面22は、内側面21に対向かつほぼ平行に配設されている。この外側面22のうち上下方向中心位置よりわずか下方側には、内側面21に形成された内側面孔211とほぼ同一形状からなる略六角形状の外側面孔221が形成されている(図3参照)。さらに、外側面孔221の下縁から車幅方向の端側に向かって垂直に外側面突出部222が形成されている。
カウルトップサイド上面23は、内側面21の上縁と外側面22の上縁とを結合している。このカウルトップサイド上面23は、車長方向の後側に向かって上傾している(図2参照)。カウルトップサイド底面24は、内側面21の下縁と外側面22の下縁とを結合している。このカウルトップサイド底面24は、車長方向の後側に向かって下傾している(図2参照)。すなわち、カウルトップサイド2は、車両後方に向かって広がるような形状に形成されている。また、内側面21の後縁と、外側面22の後縁と、カウルトップサイド上面23の後縁とが、後側のフロントピラー72に溶接結合されている。なお、カウルトップサイド底面24の後縁とフロントピラー72との間には、予備的排水のための隙間を形成している。
ここで、カウルトップサイド2が筒状であることにより、車両前方からの衝撃を吸収することができると共に、サスペンションタワーからの振動に対する剛性を確保することができる。さらに、カウルトップサイド2が車両後方に向かって広がるような形状に形成されることにより、車両前方からの衝撃の吸収力を高めることができる。
(b)バルクヘッド3
バルクヘッド3は、上端部31と、バルクヘッド傾斜部32と、下端部33とから構成される(主に、図3及び図4参照)。そして、車幅方向の中央から端側に向かって、上端部31、バルクヘッド傾斜部32、下端部33の順に配設される。なお、バルクヘッド3の大部分は、カウルトップサイド2の内部に配設されている。
上端部31は、上方側が開口した略コの字型断面形状からなる。さらに、上端部31の幅は、カウル幅小部13のカウル幅小底面部131の幅とほぼ同一に形成されている。そして、この上端部31は、カウルトップサイド2の内側面21に形成された内側面孔211を貫通させて、水平に配設されている。すなわち、上端部31の一端側(車幅内側)は、内側面孔211の車幅内側に位置するカウルトップサイド2の内側面突出部212に溶接結合されている。このようにして、上端部31は、水平に保たれている。さらに、上端部31の一端側は、カウル幅小部13のカウル幅小底面部131の僅かに下方側に配設されている。一方、上端部31の他端側(車幅端側)は、カウルトップサイド2の内部側に突入している。すなわち、上端部31は、カウル幅小部13のカウル幅小底面部131の車幅端側に向かって延設されていることになる。
下端部33は、上方側が開口した略コの字型断面形状からなる。そして、この下端部33は、カウルトップサイド2の外側面22に形成された外側面孔221を貫通させて、水平に配設されている。すなわち、下端部33の一端側(車幅内側)は、カウルトップサイド2の内部側に突入している。そして、下端部33のほぼ中央付近は、外側面孔221の車幅端側に位置するカウルトップサイド2の外側面突出部222に溶接結合されている。このようにして、下端部33は、水平に保たれている。そして、下端部33の他端部(車幅端側)であるバルクヘッド端部331は、外側面突出部222よりわずか車幅端側に配設されている。
バルクヘッド傾斜部32は、上方側が開口した略コの字型断面形状からなる。そして、このバルクヘッド傾斜部32は、カウルトップサイド2の内部に配設されている。具体的には、バルクヘッド傾斜部32の一端側(車幅内側)は、上端部31の他端側と連結している。一方、バルクヘッド傾斜部32の他端側(車幅端側)は、下端部33の一端側と連結している。つまり、バルクヘッド傾斜部32は、車幅内側から車幅端側に向かって下傾している(図3参照)。
つまり、バルクヘッド3は、カウルトップサイド2に形成された内側面孔211と外側面孔221との間に架設されている。また、バルクヘッド3の材料として鉄板を用いている。これにより、カウルトップサイド2の剛性を向上させることができる。
(c)フェンダライナ4
フェンダライナ4は、ホイールの上側を覆う略半円弧形状からなる(主に、図1及び図2参照)。このフェンダライナ4は、フェンダ部5のうちの下側部分に配設されている。具体的には、フェンダライナ4は、カウルトップサイド2の下方に配設されている。そして、フェンダライナ4は、略半円弧形状の頂点位置41に傾斜部42が形成されている。この傾斜部42は、ライナ溝部421と、後端部422とを備える。ライナ溝部421は、フェンダライナ4の略半円弧形状に沿って形成されている。このライナ溝部421は、上側が開口しており、車両前側に下傾している。そして、ライナ溝部421の前端側は、フェンダライナ4の前側の面に一致している。さらに、ライナ溝部421は、バルクヘッド3の下端部33のバルクヘッド端部331の下方側に位置している。具体的には、ライナ溝部421の後端側(最高端部)が、バルクヘッド端部331よりも車両後方に配設されている。なお、本発明の最高端部は、傾斜部42のライナ溝部421の後端側に相当する。後端部422は、ライナ溝部421の後端側に配設されており、ライナ溝部421の後端側を閉塞している。
(2)車両前部の排水装置による排水工程
次に、図1〜4を用いて車両前部の排水装置による水の流路について説明する。上述したように、図中の幅広の矢印は水の流動方向を示すものである。
まず、フロントウィンドウ73(図1参照)に落ちた水は、フロントウィンドウの斜面に沿って下方側へ滑り落ちて、カウル1の内部に浸入する。カウル1(図1及び図4参照)の内部に浸入した水は、カウル1の溝部の傾斜により車幅方向の端側に向かって流動する。具体的には、カウル1のカウル幅大部11に水が侵入すると、カウル幅大底面部111の傾斜によりカウル幅縮小部12の方へ流動する。続いて、カウル幅縮小部12に到達した水は、カウル幅縮小底面部121の傾斜によりカウル幅小部13の方へ流動する。続いて、カウル幅小部13に到達した水は、カウル幅小底面部131の傾斜によりカウル幅小部13の車幅端側へ流動する。
ここで、カウル1のカウル幅小部13の下方側には、バルクヘッド3の上端部31が配設されている。従って、カウル1の車幅端側に到達した水は、バルクヘッド3の上端部31に落下する。そして、バルクヘッド3の上端部31に落下した水は、バルクヘッド3上を車幅端側へ向かって流動する。具体的には、バルクヘッド3の上端部31に落下した水は、カウルトップサイド2の内側面孔211を通過して、バルクヘッド3のバルクヘッド傾斜部32に到達する。続いて、バルクヘッド傾斜部32に到達した水は、バルクヘッド傾斜部31の傾斜により、バルクヘッド3の下端部33に到達する。続いて、バルクヘッド3の下端部33に到達した水は、カウルトップサイド2の外側面孔221を通過して、バルクヘッド3の車幅最端側であるバルクヘッド端部331(図2参照)に到達する。
ここで、バルクヘッド端部331の下方側には、フェンダライナ4のライナ溝部421が配設されている。従って、バルクヘッド端部331に到達した水は、バルクヘッド端部331から下方へ落下して、フェンダライナ4のライナ溝部421に到達する。続いて、ライナ溝部421に落下した水は、フェンダライナ4の前方側の形状に沿って前下方向に向かって滑り落ちる。
なお、ライナ溝部421の後端側に後端部422が配設されているため、ライナ溝部421に落下した水は後端部422より後方へ流動することはない。車両前下方向に向かって滑り落ちた水は排水口(図略)から車両外部へ排出される。
車両前部左側の斜視図である。 フェンダを除去した状態における車両前部左側の側面図である。 図2のA−A断面矢視図である 図3の上方から見た図である。
符号の説明
1:カウル 2:カウルトップサイド 3:バルクヘッド(導通部材) 4:フェンダライナ 5:フェンダ部 11:カウル幅大部
12:カウル幅縮小部 13:カウル幅小部 111:カウル幅大底面部
112:カウル幅大前壁面部 113:カウル幅大後壁面部
121:カウル幅縮小底面部 122:カウル幅縮小前壁面部
123:カウル幅縮小後壁面部 131:カウル幅小底面部
132:カウル幅小前壁面部 133:カウル幅小後壁面部
21:内側面(第1面) 22:外側面(第2面)
23:カウルトップサイド上面 24:カウルトップサイド底面
211:内側面孔(第1孔) 212:内側面突出部
221:外側面孔(第2孔) 222:外側面突出部 31:上端部
32:バルクヘッド傾斜部 33:下端部
331:バルクヘッド端部(第2端部)
41:頂点位置 42:傾斜部 421:ライナ溝部 422:後端部
71:サスペンションタワー 72:フロントピラー
73:フロントウィンドウ 74:サイドドア

Claims (9)

  1. 車両のフロントウィンドウの下縁に沿って車幅方向に延在され底面が車幅端側に向かって下傾している溝部を有するカウルと、
    前記カウルの端側に結合される筒状からなり第1面の前記溝部の端側に第1孔が形成され前記第1面に対向する第2面に第2孔が形成されるカウルトップサイドと、
    前記第1孔と前記第2孔との間に架設され前記溝部の端側に延在される導通部材と、
    略円弧形状からなり前記導通部材のうち前記第2孔側の第2端部の下方に配設されると共に最高端部が前記第2端部より車両後方に配設されるフェンダライナと、
    を備える車両前部の排水装置。
  2. 前記導通部材は、車幅端側に向かって下傾している請求項1に記載の車両前部の排水装置。
  3. 前記導通部材は、略凹断面形状からなる請求項1又は2に記載の車両前部の排水装置。
  4. 前記導通部材は、筒状からなる請求項1又は2に記載の車両前部の排水装置。
  5. 前記導通部材は、前記カウルトップサイドの変形を防止するバルクヘッドである請求項1〜4のいずれかに記載の車両前部の排水装置。
  6. 前記導通部材は、前記カウルと一体成形されている請求項1〜4のいずれかに記載の車両前部の排水装置。
  7. 前記導通部材は、前記カウルに連結されている請求項1〜5のいずれかに記載の車両前部の排水装置。
  8. 前記フェンダライナは、少なくとも前記第2端部の下方付近から車両前方に溝部を有する請求項1〜7のいずれかに記載の車両前部の排水装置。
  9. 前記フェンダライナの頂点位置は、車両前方へ向かって下傾している傾斜部を形成している請求項1〜8のいずれかに記載の車両前部の排水装置。
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