JP2006035659A - 現像レス平版印刷用原版及び平版印刷版 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 界面活性剤を含有する下地層を介して支持体上に感光層が形成されたことを特徴とする現像レス平版印刷用原版、および該現像レス平版印刷用原版を露光して得られる現像レス平版印刷版。
【選択図】 なし
Description
(1) 界面活性剤を含有する下地層を介して支持体上に感光層が形成されたことを特徴とする現像レス平版印刷用原版。
(2) 界面活性剤が、フッ素系界面活性剤である(1)記載の現像レス平版印刷用原版。
(3) 下地層を介して支持体上に形成された感光層を有する現像レス平版印刷用原版を露光して得られる現像レス平版印刷版において、下地層が界面活性剤を含有することを特徴とする現像レス平版印刷版。
(4) 界面活性剤が、フッ素系界面活性剤である(3)記載の現像レス平版印刷版。
本発明の現像レス平版印刷原版においては、支持体と感光層の密着性を高めるため下地層を設置する。この時に用いる下地層の組成は特に制限はないが、感光層に含まれる疎水性ポリマーと同じ種類の樹脂を用いることが好ましい。特にウレタン系、アクリル系、酢酸ビニル系、合成ゴム系、エチレン系等の疎水性ポリマーを使用することが好ましい。
本発明の現像レス平版印刷用原版においては、親水性付与のため下地層に界面活性剤を添加することが重要である。ここで界面活性剤は、印刷中に徐々に表面にブリードし親水性を付与するものであれば、特に限定されず公知の界面活性剤が使用可能である。例として非イオン性界面活性剤、イオン性界面活性剤、フッ素系界面活性剤等が挙げられる。好ましくはブリードしやすく、かつ少量で高い親水性を与えるとともに、レーザー露光部の白濁度が高いことから、フッ素系界面活性剤を用いることが好ましい。下地層への界面活性剤の添加量は、0.01〜5重量%であることが好ましく、0.1〜5重量%であることが更に好ましい。添加量がこの範囲である場合に親水性付与効果が十分見られ、支持体及び感光層との密着性が良好であるため好ましい。
本発明の現像レス平版印刷用原版及び平版印刷版は、支持体上に下地層を介して感光層を設けるものであるが、この際用いられる支持体としては特に制限はなく、公知のものが使用可能である。支持体の具体例としては、アルミ板、鋼板、ステンレス板、銅板等の金属板やポリエステル、ナイロン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ABS樹脂等のプラスチックフィルムや紙、プラスチックフィルムラミネート紙等が挙げられる。これらの支持体の厚さは特に制限はないが、通常100〜400μm程度である。又、これらの支持体には下地層との密着性の改良等のために酸化処理、クロメート処理、サンドブラスト処理、コロナ放電処理等の表面処理を施してもよい。
次に本発明の現像レス平版印刷用原版に用いることのできる感光層に関して説明する。本発明の現像レス平版印刷用原版は湿し水を用いるオフセット印刷用の現像レス版であり、感光層の光照射部以外は非画像部になるものである。従って、本発明において感光層は親水性で、且つ水に溶けないことが必要である。そして、本発明の印刷用原版では、光を照射した部分の感光層はアブレーションにより取り除かれることはなく、感光層の親水性が親インク性に変化する性質を有するものである。そのため、本発明の版は光の照射後に現像や拭き取り等が不要となるが、上記したような特性の変化を具現化するために、本発明に用いる感光層は、親水性ポリマー、架橋剤、疎水性ポリマー及び光吸収剤を含有してなる感光性樹脂組成物を架橋してなるものであることが好ましい。親水性ポリマーは架橋することにより水に不溶性となる。このような感光性樹脂組成物として、例えば特開2002−362052号公報に記載の感光性樹脂組成物が挙げられ、具体的には、置換または無置換(メタ)アクリルアミドやN−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、水酸基や酸性基を有する(メタ)アクリレート、例えばヒドロキシエチルメタクリレートなどを共重合した親水性ポリマー、2個以上の官能基を持ったエポキシ樹脂やアミノ樹脂、ブロック化イソシアネートのような架橋剤、水分散ポリウレタン樹脂、アクリル系ラテックス、水分散ポリエステル樹脂のような疎水性ポリマー、シアニン系色素、フタロシアニン系色素、ナフタロシアニン系色素、カーボンブラックのような光吸収剤からなる感光性樹脂組成物が好ましい。架橋剤、疎水性ポリマー及び光吸収剤の配合量は、親水性ポリマー100質量部に対し、それぞれ5〜100質量部、0〜300質量部、1〜100質量部であることが好ましい。配合量がこの範囲である場合に、非画線部の親水性、画線部の親インク性、耐刷性、レーザー露光に対する感度が良好となるため好ましい。水溶液あるいはエマルジョン状の親水性ポリマー、架橋剤、疎水性ポリマー及び光吸収剤を攪拌しながら混合し作成した感光性樹脂組成物を、下地層上に塗布、加熱することで感光層が形成される。ここで感光性樹脂組成物には印刷条件に対する安定性を広げるため、種々の界面活性剤を添加しても良い。
[実施例1]
(下地層の塗工)
厚さ0.3mmのアルミニウム板に、下記組成(単位質量部、以下同様)からなる下地層用樹脂液をワイヤーバーを用いて塗布した後、140℃1分間乾燥し、5μmの下地層を成膜した。
水分散ウレタン樹脂(三井化学(株)製、オレスターTMUD350、固形分40重量%):100部
パーフルオロアルキルスルホン酸塩((株)ジェムコ製、フッ素系界面活性剤、エフトップTM―103、固形分100重量%):0.5部
上記方法にて作成した下地層の上に、下記組成(単位質量部、以下同様)からなる感光性樹脂組成物の水溶液をワイヤーバーを用いて塗布した後、120℃で60分間乾燥し、2μmの膜厚の感光層を成膜して現像レス平版印刷原版を作成した。
アクリルアミド:ヒドロキシエチルアクリレート=90:10(重量比)の親水性ポリマー水溶液(固形分15重量%):267部
メチル化メラミン樹脂(三井サイテック(株)製、サイメルTM350、固形分80重量%):25部
水分散ウレタン樹脂(第一工業製薬(株)製、スーパーフレックスTM700、固形分40重量%):100部
シアニン色素水溶液(日本感光性色素(株)製、IR−125、固形分5重量%):100部
アニオン性界面活性剤(第一工業製薬(株)製、ネオコールTMYSK、固形分70重量%):3部
この原版に波長830nmの半導体レーザー光を350mJ/cm2の照射エネルギー密度となるように集光しながら走査照射して、175線/インチの画像情報の描画を行った。レーザー露光部は白濁化しており、蛍光灯下、4ポイントの細明朝体で描画した「三井化学」の文字およびベタ部分の抜き文字を目視ではっきりと確認できた。
この描画した版をオフセット印刷機三菱重工業(株)製ダイヤ1F−4にセットし、湿し水として(株)日研化学研究所のH液アストロマーク3の2%水溶液、インクとして東洋インキ製造(株)製のハイエコーTMSOYを使用して印刷を行った。PS版で用いる湿し水量は印刷機の目盛りで50であるが、実施例1の版では46でも光の未照射部にはインクが全く付かず、一方、照射部にはインクが十分に付着し、描画した画像が印刷用紙上に再現された。また2万枚印刷後も同じ湿し水量のままで、未照射部にはインクが全く付かず、照射部へのインク付着性も損なわれず、親水性付与効果が持続していた。
実施例1の下地層に添加する界面活性剤を、パーフルオロアルキルベタイン(セイミケミカル(株)製フッ素系界面活性剤サーフロンTMS―131、固形分30重量%)に替えた以外は実施例1と同様にして印刷版を作り描画した。レーザー露光部は白濁化しており、蛍光灯下、4ポイントの細明朝体で描画した「三井化学」の文字およびベタ部分の抜き文字を目視ではっきりと確認できた。実施例1と同様にして印刷評価を行なったところ、湿し水量を45まで減らすことができた。また2万枚印刷後も同じ湿し水量のままで、未照射部にはインクが全く付かず、照射部へのインク付着性も損なわれず、親水性付与効果が持続していた。
実施例1の下地層に添加する界面活性剤を、パーフルオロアルキルアミンオキシド(セイミケミカル(株)製フッ素系界面活性剤サーフロンTMS―141、固形分30重量%)に替えた以外は実施例1と同様にして印刷版を作り描画した。レーザー露光部は白濁化しており、蛍光灯下、4ポイントの細明朝体で描画した「三井化学」の文字およびベタ部分の抜き文字を目視で確認できた。実施例1と同様にして印刷評価を行なったところ、湿し水量を45まで減らすことができた。また2万枚印刷後も同じ湿し水量のままで、未照射部にはインクが全く付かず、照射部へのインク付着性も損なわれず、親水性付与効果が持続していた。
実施例1の下地層に界面活性剤を添加しないこと以外は実施例1と同様にして現像レス平版印刷版を作り描画した。レーザー露光部は白濁化していたものの白濁度が低く、蛍光灯下では4ポイントの細明朝体で描画した「三井化学」の文字はわずかに確認できたものの、見難かった。実施例1と同様にして印刷評価を行なったところ、印刷初期にはPS版と同じ湿し水量50で光の未照射部にはインクが全く付かず、一方、照射部にはインクが十分に付着し、描画した画像が印刷用紙上に再現された。しかし1万枚印刷した後では、湿し水量を55に上げないと網点面積率80%以上の領域にインキ絡みが発生した。
実施例1のフッ素系界面活性剤であるエフトップTM―103を下地層ではなく、感光層に添加した以外は実施例1と同様にして現像レス平版印刷原版を作り、描画した。レーザー露光部は白濁化していたものの白濁度が低く、蛍光灯下では4ポイントの細明朝体で描画した「三井化学」の文字はわずかに確認できたものの、見難かった。実施例1と同様にして印刷評価を行なったところ、印刷初期には湿し水量48でも光の未照射部にはインクが全く付かず、一方、照射部にはインクが十分に付着し、描画した画像が印刷用紙上に再現された。しかし5千枚印刷した後では、湿し水量を50に上げないと網点面積率80%以上の領域にインキ絡みが発生した。さらに2万枚印刷後では、湿し水量は55に上げないとインキ絡みが発生した。
Claims (4)
- 界面活性剤を含有する下地層を介して支持体上に感光層が形成されたことを特徴とする現像レス平版印刷用原版。
- 界面活性剤が、フッ素系界面活性剤である請求項1記載の現像レス平版印刷用原版。
- 下地層を介して支持体上に形成された感光層を有する現像レス平版印刷用原版を露光して得られる現像レス平版印刷版において、下地層が界面活性剤を含有することを特徴とする現像レス平版印刷版。
- 界面活性剤が、フッ素系界面活性剤である請求項3記載の現像レス平版印刷版。
Priority Applications (1)
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JP2004219459A JP2006035659A (ja) | 2004-07-28 | 2004-07-28 | 現像レス平版印刷用原版及び平版印刷版 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2004219459A JP2006035659A (ja) | 2004-07-28 | 2004-07-28 | 現像レス平版印刷用原版及び平版印刷版 |
Publications (1)
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JP2006035659A true JP2006035659A (ja) | 2006-02-09 |
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JP2004219459A Pending JP2006035659A (ja) | 2004-07-28 | 2004-07-28 | 現像レス平版印刷用原版及び平版印刷版 |
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2004
- 2004-07-28 JP JP2004219459A patent/JP2006035659A/ja active Pending
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