JP2006035656A - 積層体 - Google Patents

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Abstract

【課題】 成形性に優れ、耐傷付き性に優れるとともに、シート表面のべた付きが少なく、均一延展性、シボ(エンボス模様)保持性に優れる積層体であって、特に表皮材として好適な積層体を提供する。
【解決手段】 熱可塑性エラストマー層と基材層とを積層してなる積層体において、熱可塑性エラストマー層として下記の成分(a)、(b)及び(c)を含有する混合物を動的架橋して得られる熱可塑性エラストマー組成物からなる層を用いる。
(a)エチレンと炭素数3〜5のα−オレフィンとからなる、メタロセン系触媒を用いて製造した密度0.85g/cm3〜0.88g/cm3のエチレン・α−オレフィン共重合体:40重量%〜99重量%
(b)オレフィン系樹脂:1重量%〜60重量% [但し、(a)と(b)との合計量を100重量%とする]
(c)炭化水素系ゴム用軟化剤:(a)と(b)の合計量100重量部に対して0重量部〜100重量部

Description

本発明は、積層体に関する。更に詳しくは、熱可塑性エラストマー層と基材層、好ましくは発泡体からなる基材層とを積層してなり、自動車用内装材等として有効に使用される積層体に関する。
従来、インストルメントパネル、ドアトリム等の表皮に使用される自動車内装用シートには、表面が皮革模様にエンボス加工されたポリ塩化ビニル層と発泡体層、更に必要に応じて樹脂基材層が順次積層された積層体が用いられてきた。しかしながら、自動車部品の軽量化、リサイクル性、易焼却性等の環境問題のニーズ、耐熱性、耐寒性、耐熱老化性、耐光性、臭気、見た目の安物感等を解消するため、近年、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー材料(以下、単に「TPO」と略記する場合がある。)が実用に供され始めた。かかるTPOとして、例えば特開平6−1888号公報にはオレフィン系共重合ゴム、オレフィン系共重合体及び結晶性パラフィンを含んでなる表皮材用エラストマー組成物が開示され、これを用いた表皮材(シート状積層体)が開示されている。
しかしながら、従来のTPOを用いたシート状積層体においては、押出成形時にダイス出口への付着物(目やに)が多く発生して成型品表面を汚染したり、これを除去するために押出機を停止して清掃するため生産性が低下する等の問題があった。更に、耐傷付き性が悪いため、用途によっては使用が不可能であった。また、耐傷付き性を改良するために樹脂成分を増加させると硬度が上がり、所望のソフト感が得られないという問題があった。
耐磨耗性、耐環境劣化性を改良したTPOとして、特開2000−44694号公報には、エチレンと炭素数6〜12のα−オレフィンからなるメタロセン系触媒を用いて製造したエチレン・α−オレフィン共重合体とプロピレン系樹脂とからなる部分的または完全に架橋された熱可塑性エラストマー組成物からなる表皮部材と緩衝層あるいは補強層とから形成されてなることを特徴とする積層体が提案されている。しかしながら、このTPOを基材としたシート状積層体においては、真空成形、圧空成形、スタンピング成形等の二次加工により賦形する際に、延展性が不足し、成型時の絞り比の大きい製品では、破れが生じたり、極端に薄肉になってしまう等の問題点があった。更に、インストルメントパネル、ドアトリム等の内装表皮材では皮革状の風合いを出したり、反射防止のために、その表面にシボ付け(エンボス模様加工)が施されるが、かかるシボ(エンボス模様)を予め付与したシートを真空成形等の二次加工に供すると、二次加工時の熱や変形によりシボ流れ(シボ(エンボス模様)が浅くなる現象)が生じ、シボ(エンボス模様)保持性に問題があった。また、かかるシボ流れを回避するために、シボ付け(エンボス模様加工)を施した雌金型を用いて真空成形する等の方法が採用されているが、かかる方法でも、金型のシボ深さに比べて成型品のシボが浅くなったりする問題があった。また、オイルを配合すると、条件によってシートの表面にオイルがブリードしべた付くという問題があった。
特開平6−1888号公報 特開2000−44694号公報
本発明は、上記のような従来技術に伴う問題点を解決しようとするものであって、成形性に優れ、耐傷付き性に優れるとともに、シート表面のべた付きが少なく、均一延展性、シボ(エンボス模様)保持性に優れる積層体を提供することを目的としている。
本発明者は、上記の目的を達成すべく鋭意検討した結果、エチレンとα−オレフィンとからなるある特定の構造を有したエチレン・α−オレフィン共重合体とオレフィン系樹脂を必須成分として用いることにより、種々の問題点を解決し得ることを見出し、本発明を完成したものである。
即ち、本発明の要旨は、 熱可塑性エラストマー層と基材層とを積層してなる積層体において、熱可塑性エラストマー層が下記の成分(a)、(b)及び(c)を含有する混合物を動的架橋して得られる熱可塑性エラストマー組成物からなることを特徴とする積層体に存する。
(a)エチレンと炭素数3〜5のα−オレフィンとからなる、メタロセン系触媒を用いて製造した密度0.85g/cm3〜0.88g/cm3のエチレン・α−オレフィン共重合体:40重量%〜99重量%
(b)オレフィン系樹脂:1重量%〜60重量% [但し、(a)と(b)との合計量を100重量%とする]
(c)炭化水素系ゴム用軟化剤:(a)と(b)の合計量100重量部に対して0重量部〜100重量部
本発明によれば、押出成形性、耐傷付き性、更に均一延展性、シボ(エンボス模様)保持性に優れた積層体を提供することができる。また、本発明の積層体は、各種表皮材、例えば自動車部品において内装部材に使用されるシート状表皮材(具体的にはインストルメントパネル、ドアトリム、コンソールボックス、天井材シート、ハンドルパッド、座席用シート等の表皮材)、家電・OA機器の表皮材、家具用表皮材、屋内外用床材・壁材・天井材等の表皮材等に有用に使用することができるので、本発明の工業的価値は極めて大きい。
以下、本発明を詳細に説明するが、以下に記載する各構成要件の説明は、本発明の実施態様の代表例であり、本発明はこれらに限定されるものではない。
尚、本明細書において、「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。
成分(a):エチレン・α−オレフィン共重合体
本発明で使用する成分(a)のエチレン・α−オレフィン共重合体は、エチレンと炭素数が3〜5のα−オレフィンとからなるエチレン・α−オレフィン共重合体である。
炭素数3〜5のα−オレフィンとしては、例えば、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1等が挙げられる。
とりわけエチレン及び炭素数4のブテン−1からなる共重合体は、シート状に成形した表面のべた付きが少ないため望ましい。炭素数6以上のα−オレフィンからなる共重合体を用いた場合は、特に、後述する炭化水素系ゴム用軟化剤を配合した場合に、積層体のシート表面がべた付いたり、ブリードを起こしやすい傾向にある。
本発明のエチレン・α−オレフィン共重合体は、公知のメタロセン系触媒を用いて製造することができる。
一般にはメタロセン系触媒は、チタン、ジルコニウム等のIV族金属のシクロペンタジエニル誘導体と助触媒からなり、重合触媒として高活性であるだけでなく、従来のチーグラー系触媒と比較して、得られる重合体の分子量分布が狭く、共重合体中のコモノマーである炭素数3〜5のα−オレフィンの分布が均一である。従って、メタロセン系触媒により製造されたオレフィン系エラストマーは、チーグラー系触媒等を用いる従来のものと比較して重合体の性質が大きく異なっている。
また、本発明のエチレン・α−オレフィン共重合体は、密度が0.85g/cm3〜0.88g/cm3の範囲であることが必須であり、好ましくは0.853g/cm3〜0.875g/cm3の範囲、特に好ましくは0.855g/cm3〜0.87g/cm3の範囲である。密度が0.85g/cm3未満のものでは積層体としての強度が不足する傾向があり、0.88g/cm3を超えるものでは積層体としての柔軟性が不足して、良好な触感が得られない傾向にある。
さらに、本発明のエチレン・α−オレフィン共重合体は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により算出される重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比である分子量分布(Mw/Mn)が好ましくは3.0未満、特に好ましくは2.8未満 である。分子量分布(Mw/Mn)が3.0を超えると積層体の耐傷付き性が劣る傾向となる。
本発明で使用する成分(b)はオレフィン系樹脂である。オレフィン系樹脂としては、プロピレン系樹脂、エチレン系樹脂、結晶性ポリブテン−1樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体等のエチレン系共重合樹脂等が挙げられるが、プロピレン系樹脂が好適に用いられる。プロピレン系樹脂の具体例としては、例えば、プロピレンの単独重合体、プロピレンを主成分とするプロピレン−エチレンランダム共重合体樹脂、プロピレン−エチレンブロック共重合体樹脂等が挙げられる。重合様式は、樹脂状物が得られる限り、如何なる重合様式を採用しても差し支えない。
上記のプロピレン系樹脂のメルトフローレート(JIS−K7210、230℃、21.2N荷重)は、通常0.05g/10分〜200g/10分、好ましくは0.1g/10分〜100g/10分である。メルトフローレートが上記範囲以外のものを用いたときには、積層体の二次加工時における均一延展性が不良となる傾向がある。
本発明において、上記各成分の組成割合は次の通りである。即ち、成分(a)及び(b)の合計量(100重量%)に対し、成分(a)の割合は、40重量%〜99重量%、好ましくは45重量%〜90重量%であり、特に好ましくは50重量%〜85重量%、成分(b)の割合は60重量%〜1重量%、好ましくは55重量%〜10重量%、特に好ましくは50重量%〜15重量%である。成分(a)の割合が40重量%未満(成分(b)の割合が60重量%超過)の場合は、得られる積層体の柔軟性が不足し、成分(a)の割合が99重量%超過(成分(b)の割合が1重量%未満)の場合は、成形加工性及び得られる積層体の耐熱性が劣る傾向にある。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物に、成分(c)の炭化水素系ゴム用軟化剤を添加することもできる。炭化水素系ゴム用軟化剤としては、パラフィン系、ナフテン系、芳香族系の鉱物油系炭化水素、又は、ポリブテン系、ポリブタジエン系等の低分子量物等の合成樹脂系炭化水素等が挙げられるが、中でも鉱物油系炭化水素が好ましい。また、重量平均分子量で300〜2,000、特に500〜1,500の分子量を有するものが好ましい。
鉱物油系炭化水素からなるゴム用軟化剤としては、一般に、芳香族系炭化水素、ナフテン系炭化水素及びパラフィン系炭化水素の混合物が用いられる。通常、芳香族系炭化水素の炭素数が全炭素数中の30%以上のものが芳香族系オイル、ナフテン系炭化水素の炭素数が全炭素数中の30〜45%のものがナフテン系オイル、パラフィン系炭化水素の炭素数が全炭素数中の50%以上を占めるものがパラフィン系オイルとそれぞれ呼ばれているが、本発明においては、パラフィン系オイルが特に好ましい。
また、本発明の炭化水素系ゴム用軟化剤としては、前記鉱物油系炭化水素は、40℃での動粘度が通常20cSt(センチストークス)〜800cSt、好ましくは50cSt〜600cSt、流動点が通常−40〜0℃、好ましくは−30〜0℃、引火点が通常200℃〜400℃、好ましくは250℃〜350℃であるものがそれぞれ好ましい。
成分(c)の混合割合は、成分(a)及び(b)の合計量100重量部に対して0重量部〜100重量部、好ましくは10重量部〜80重量部である。成分(c)の量が100重量部超過の場合は得られる積層体のシート表面にオイルがブリードし、べた付きが発生する傾向にある。
本発明の積層体の表層は、成分(a)、(b)、及び必要に応じて(c)を含有してなる熱可塑性エラストマー組成物からなるが、従来から表層として用いられてきたTPOと同様に、架橋剤の存在下に動的に熱処理する(動的架橋する)ことが必須である。即ち、本発明の積層体の表層は、成分(a)、(b)、及び必要に応じて(c)を含有する混合物を動的架橋して得られる熱可塑性エラストマー組成物からなる。
架橋剤としては有機過酸化物、マレイミド系架橋剤、硫黄、フェノール系架橋剤、オキシム類、ポリアミン等が用いられるが、有機過酸化物、マレイミド系架橋剤、フェノール系架橋剤が好ましく、特に有機過酸化物が好ましい。
ここで、動的に熱処理する(動的熱処理)とは、溶融状態又は半溶融状態で混練することを意味する。通常、動的熱処理は、前記の各成分を均一に混合した後、必要に応じて有機過酸化物と架橋助剤の存在下に溶融混練することによって行われる。混合装置としては、ヘンシェルミキサー、リボンブレンダー、V型ブレンダー等が使用され、混練装置としては、ミキシングロール、ニーダー、バンバリーミキサー、ブラベンダープラストグラフ、一軸又は二軸の押出機等が使用される。
架橋剤の使用割合としては、成分(a)及び(b)の合計量100重量部に対して、通常0.05重量部〜3重量部、好ましくは0.07重量部〜1重量部である。架橋助剤の使用割合は、成分(a)及び(b)の合計量100重量部に対して、0.01重量部〜3重量部、好ましくは0.01重量部〜1重量部である。また、混練温度は、通常、100℃〜300℃、好ましくは110℃〜280℃であり、混練時間は、通常10秒〜30分、好ましくは20秒〜20分間である。動的熱処理時の材料の状態は、使用する材料の種類や動的熱処理温度によって異なり、通常は半溶融状態または溶融状態となるが、特に制限されない。混練に際しては、各成分を一括して混練する方法の他、また任意の成分を混練した後、他の残りの成分を添加して混練する多段分割混練法を採用してもよい。
架橋剤として特に好ましい有機過酸化物としては、例えば、ジ−t−ブチルパーオキシド、t−ブチルクミルパーオキシド、ジクミルパーオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、1,3−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン等のジアルキルパーオキシド類、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキシン−3等のパーオキシエステル類、アセチルパーオキシド、ラウロイルパーオキシド、ベンゾイルパーオキシド、p−クロロベンゾイルパーオキシド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキシド等のジアシルパーオキシド類、ジイソプロピルベンゼンヒドロパーオキシド等のヒドロパーオキシド類等が挙げられる。これらの中では、1分間の半減期温度が140℃以上の有機過酸化物が好ましく、斯かる有機過酸化物としては、例えば、1,3−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3等が挙げられる。
架橋助剤としては、例えば、硫黄、p−キノンジオキシム、p−ジニトロソベンゼン、1,3−ジフェニルグアニジン、m−フェニレンビスマレイミド等の過酸化物架橋用助剤、ジビニルベンゼン、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、ジアリルフタレート等の多官能ビニル化合物、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート等の多官能(メタ)アクリレート化合物等が挙げられるが、中でもジビニルベンゼン、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートが好ましい。
また本発明においては、本発明の目的を損わない範囲内において、必要に応じて、各種熱可塑性樹脂やゴム、及びガラス繊維、炭素繊維、チタン酸カリウム繊維、タルク、マイカ、シリカ、チタニア、炭酸カルシウム、カーボンブラック等の充填剤、並びに、酸化防止剤、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、中和剤、滑剤、防曇剤、石油樹脂、ブロッキング防止剤、帯電防止剤、分散剤、難燃剤、導電性付与剤、分子量調整剤、防菌剤、防黴材、蛍光増白剤、着色剤等を含有していてもよく、これらは、成分(a)、成分(b)又は成分(c)のいずれかに予め含有させておくか、又は、各成分を均一に混合時、溶融混練時或いは動的熱処理時に配合することができる。
ここで、必須成分以外の熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリフェニレンエーテル系樹脂、ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、ポリオキシメチレンホモポリマー、ポリオキシメチレンコポリマー等のポリオキシメチレン系樹脂、ポリメチルメタクリレート系樹脂、ポリスチレン系樹脂等を挙げることができる。
また、任意のゴムとしては、例えば必須成分以外のエチレン・プロピレン共重合体ゴム、エチレン・プロピレン・非共役ジエン共重合体ゴム等のオレフィン系ゴム、ポリブタジエン等、またスチレン系共重合体ゴム等を挙げることができる。
本発明の基材層は、積層体に必要とされる性能に応じて自由に選択することができる。基材層によく使用されるものとしては、ポリプロピレンまたはポリエチレンに代表されるポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートに代表されるポリエステル系樹脂、ポリスチレン、スチレン系弾性体(スチレン・ブタジエン・スチレン共重合体水添物等)、紙、布、アルミシート等の金属箔等が挙げられる。これら基材層に使用される材料は単独でも、2種以上の混合体でも良く、また、各種共重合体も利用することができ、例示した限りではない。特にポリオレフィン系樹脂は、本発明の熱可塑性エラストマー組成物と熱融着が可能で、加工が容易なので好ましい。
また、本発明の基材層は発泡体層であることが好ましく、このような発泡体層は、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、またはそれらの混合物の発泡体からなることが好ましく、更に好ましいのは少なくとも部分的に架橋されている発泡体である。基材層として発泡体層を用いることにより、本発明の熱可塑性エラストマー層と強固に融着した積層体を得ることができる。このような発泡体の製造は、特公昭39−25500公報、同40−25351号公報、同40−25352公報等に記載されている通り、アジド発泡剤を用いて行われる他、放射線による架橋発泡体等でも可能である。また、市販されている架橋発泡体をそのまま使用することもできる。発泡体の発泡倍率は、積層体を自動車用内装材として用いる場合には、通常5倍〜50倍、好ましくは7倍〜40倍であることが望ましい。
本発明の積層体は、熱可塑性エラストマー層の表面がエンボス加工されていることが好適である。エンボス加工方法としては、例えば以下の方法が使用される。押し出し成形法、カレンダー加工法等により成形された熱可塑性エラストマー組成物のシートを、溶融状態或いは半溶融状態でシボ付け(エンボス模様加工)用ロールとゴムロール等の圧着ロールの間を通す方法、予め巻き取ったシートを加熱ドラム、赤外線ヒーター等により再加熱し、シボ付け(エンボス模様加工)用ロールとゴムロール等の圧着ロールの間を通す方法、エンボス模様を付した金型を用いてシートをプレスする方法、更にエンボス模様を付した雌雄金型を用いて真空成形することによりシートの賦形と同時にシボ付け(エンボス模様加工)する方法である。なお、シボ(エンボス模様)とは、シートの表面が皮革状あるいは幾何学状等の凹凸の浮き出し模様にエンボス加工された状態をいう。
本発明において、例えば、熱可塑性エラストマー層と発泡体層との積層体は、押し出し成形法、カレンダー加工法等により成形された溶融状態或いは半溶融状態の熱可塑性エラストマーシートと、発泡体シートとを重ね合わせて、一対のロール間を通すことにより製造することができる。その際、通常、熱可塑性エラストマーシートはロール温度約30〜70度の(エンボス加工用)ロール側に、また発泡体シートは加熱されていない通常ロール側に接触させる。また、一度押し出し冷却した熱可塑性エラストマーシートを再度加熱して溶融状態もしくは半溶融状態にし、上記と同様に積層する方法、熱可塑性エラストマーシートを発泡体シートと積層させた状態でプレスする方法、二層射出成型法等により製造することができる。熱可塑性エラストマー層の厚みとしては、目的に応じて種々厚みを適宜選択することができ、例えば自動車用内装材としては、通常、0.01mm〜10mm、好ましくは0.03mm〜8mmの厚みのものが好ましい。また、基材層の厚みとしても、目的に応じて種々厚みを適宜選択することができ、例えば自動車用内装材としては、通常0.1mm〜30mm、好ましくは0.2mm〜25mmの厚みのものが好ましい。
本発明の積層体には、更に骨材、発泡体、綿布等の織布、不織布、紙等を積層することができる。また、積層体の少なくとも一面にコート層を塗布することもできる。更に、これら積層体を真空成形、圧空成形等により、賦形させたものも本発明の積層体に含まれる。
本発明の積層体は、皮革状あるいは幾何学状等の凹凸の浮き出し模様を施したシボ付き(エンボス模様加工の施された)のシート状成形体とすることができ、各種表皮材として好適である。
例えば、自動車部品においては、自動車のインストルメントパネル、コンソールボックス、アームレスト、ヘッドレスト、ドアトリム、リアパネル、ピラートリム、サンバンザー、トランクルームトリム、トランクリッドトリム、エアーバック収納ボックス、シートバックル、ヘッドライナー、グローブボックス、ステアリングホイールカバー、座席用シート、天井材等の内装用表皮材として好適に用いることができる。
家電・OA機器部品においては、テレビ、ビデオ、洗濯機、乾燥機、掃除機、クーラー、エアコン、リモコンケース、電子レンジ、トースター、コーヒーメーカー、ポット、ジャー、食器洗い器、電気カミソリ、ヘアードライヤー、マイク、ヘッドホーン、ビューティー器具、CD・カセット収納箱、パーソナルコンピューター、タイプライター、映写機、電話、コピー機、ファクシミリ、テレックス等のハウジングの表皮材として好適に用いることができる。
スポーツ用品分野においては、スポーツシューズ装飾部品、各種球技のラケット・スポーツ機器・用品のグリップ、自転車・二輪車・三輪車のサドル表皮材として好適に用いることができる。
建築・住宅部品においては、家具・机・椅子等の表皮材、門・扉・塀等の表皮材、壁装飾材料・天井装飾材料・カーテンウォールの表皮材、台所・洗面所・トイレ等の屋内用床材、ベランダ・テラス・バルコニー・カーポート等の屋内用床材、玄関マット・テーブルクロス・コースター・灰皿敷等の敷物として好適に用いることができる。
その他工業部品分野においては、電動工具類のグリップ・ホース及びその表皮材、パッキング材料に適する。それ以外にも、かばん・ケース類・ファイル・手帳・アルバム・文房具・カメラボディー・人形やその他玩具等の表皮材、また、額の外枠及びその表皮材として好適に用いることができる。
以下、実施例を用いて本発明の内容を更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り以下の実施例により限定されるものではない。尚、実施例及び比較例で使用した材料、成型方法及び評価方法は以下の通りである。
<材料>
成分(a):エチレン・α−オレフィン共重合体
a−1:エチレンとブテン−1との共重合体(以下、「EBM」と称する。)
〔三井化学(株)社より入手可能なタフマーYA501、重合触媒:メタロセン系、密度:0.86g/cm3、Mw/Mn=2.2、メルトフローレート(以下、「MFR」と称する。)190℃、21N荷重)=0.5〕
a−2:エチレン−プロピレン−エチリデンノルボルネン共重合体(以下、「EPDM」と称する。)
〔重合触媒:チーグラー系、エチレン含有量:66重量%、エチリデンノルボルネン含量:4.5重量%、密度:0.86g/cm3、Mw/Mn=3.2〕
a−3:エチレンとオクテン−1との共重合体(以下、「EOR」と称する。)
〔重合触媒:メタロセン系、密度:0.86g/cm3、Mw/Mn=2.4、MFR(190℃、21N荷重)=0.5〕
(b)オレフィン系樹脂
プロピレン重合体樹脂(MFR(230℃、21.2N荷重):0.9g/10分)
(c)炭化水素系ゴム用軟化剤
パラフィン系オイル(重量平均分子量746、40℃での動粘度382cSt、流動点−15℃、引火点300℃、出光興産社製「PW380」)。
架橋剤:2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン(以下、「POX」と称する。)
架橋助剤:ジビニルベンゼン(以下、「DVB」と称する。)
<成形方法>
(1)積層体の製造
実施例及び比較例で得られた熱可塑性エラストマー組成物を、渡辺加工機製の45mmφ押出機(シングルフライトタイプスクリュウ)のTダイから、シリンダー温度190℃、ダイス温度210℃、スクリュウ回転数70rpmの条件下、幅250mm、厚さ0.35mmのシートとして押し出し、続いてシボ付け(エンボス模様加工)用ロール(30℃)と圧着ゴムロールとの間を通した。このとき、ポリプロピレン樹脂の架橋発泡体シート(発泡倍率10倍、厚さ1mm)を圧着ゴムロール側に重ね合わせて通し、熱可塑性エラストマー組成物とポリプロピレン樹脂の架橋発泡体との積層体を製造した。
(2)真空成形
積層体を赤外線ヒーターにより表面温度が100℃から130℃の温度になるまで加熱した後、展開率が200%となるように雌引き真空成形を行なった(成形機:(株)浅野研究所製「真空成形機 FCP−4APA−W−30−L」)。
<評価方法>
(1)成形加工性:上記の成形条件で成形上に問題が無く、さらに得られた積層体の著しい外観不良が無い場合、成形加工性を良好とした。
(2)目やに:上記成形時のダイス出口への付着物の状況を目視観察し、以下に示す5段階で評価した。
5…非常に少ない
4…少ない
3…普通
2…多い
1…非常に多い
(3)耐傷付き性:(株)東洋精機社製(テーバースクラッチテスタ)を用いて、積層体の熱可塑性エラストマーシート表面をタングステンカーバイト製のカッターで、加重300gにて引っ掻き、目視にて表面を観察し、以下に示す3段階で評価した。
○…傷付かない
△…殆ど傷付かない
×…傷が付く
(4)真空成形後のシボ(エンボス模様)保持性:(株)東京精密製表面粗さ形状測定機(サーフコム570A)を用い、積層体の同一場所での真空成形前後のシボ深さを測定し、10点の平均粗さを求めた。真空成形後の平均粗さの真空成形前の平均粗さに対する割合を求め、Rz残率(%)とした。Rz残率の値により以下に示す4段階で評価した。
Rz残率:50%以上……… ◎
40%以上50%未満…… ○
35%以上40%未満…… △
35%未満……… ×
(5)破れ:真空成形時の積層体表面を目視観察し、以下に示す2段階で評価した。
○…破れた箇所が全く認められない
×…破れた箇所が認められた
(6)オイルの耐ブリード性:積層体を80℃で7日間ギャーオーブン中に静置した後、軟化剤のブリードの有無を目視観察し、以下に示す2段階で評価した。
○…オイルのブリードが全く認められない
×…オイルのブリードが認められた
実施例1〜3及び比較例1〜4
表1に示す配合量(重量部)にて配合した熱可塑性エラストマー組成物の成分(a)及び(b)の合計量100重量部に対して、テトラキス[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン(商品名「イルガノックス1010」チバスペシャリティーケミカルズ社製)0.1重量部を添加し、更に表1に示す量のPOX、DVBを添加し、ヘンシェルミキサーにて1分間ブレンドした。このブレンド物を、2個の原料供給口を有する同方向2軸押出機(神戸製鋼製「KTX44」、L/D=41、シリンダブロック数=11)の第1供給口へ30kg/時間の速度で投入し、110℃〜220℃で溶融混練することにより動的に熱処理し、必要に応じて、同時に押出機シリンダーの途中に設けられた第2の供給口から、残りの成分(c)を表1の割合になるように供給し、これをダイよりストランド状に押し出し、カッティングして熱可塑性エラストマー組成物のペレットを得た。そして、得られたペレット用いて上記の方法にて積層体を製造し、評価を行った。評価結果を表1に示す。
Figure 2006035656

Claims (7)

  1. 熱可塑性エラストマー層と基材層とを積層してなる積層体において、熱可塑性エラストマー層が下記の成分(a)、(b)及び(c)を含有する混合物を動的架橋して得られる熱可塑性エラストマー組成物からなることを特徴とする積層体。
    (a)エチレンと炭素数3〜5のα−オレフィンとからなる、メタロセン系触媒を用いて製造した密度0.85g/cm3〜0.88g/cm3のエチレン・α−オレフィン共重合体:40重量%〜99重量%
    (b)オレフィン系樹脂:1重量%〜60重量% [但し、(a)と(b)との合計量を100重量%とする]
    (c)炭化水素系ゴム用軟化剤:(a)と(b)の合計量100重量部に対して0重量部〜100重量部
  2. 成分(a)のエチレン・α−オレフィン共重合体が、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより算出される、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比である分子量分布(Mw/Mn)が3.0未満である請求項1に記載の積層体。
  3. 成分(b)のオレフィン系樹脂が、プロピレン系重合体である請求項1又は2に記載の積層体。
  4. 熱可塑性エラストマー層の表面がエンボス加工されている請求項1乃至3の何れか1項に記載の積層体。
  5. 基材層が、ポリオレフィン系樹脂層である請求項1乃至4の何れか1項に記載の積層体。
  6. 基材層が、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂又はこれらの混合物の発泡体からなる層である請求項1乃至5の何れか1項に記載の積層体。
  7. 発泡体が、少なくとも部分的に架橋された発泡体である請求項6に記載の積層体。
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