JP2006034400A - 蒸気発生装置の吹出口構造 - Google Patents
蒸気発生装置の吹出口構造 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2006034400A JP2006034400A JP2004215390A JP2004215390A JP2006034400A JP 2006034400 A JP2006034400 A JP 2006034400A JP 2004215390 A JP2004215390 A JP 2004215390A JP 2004215390 A JP2004215390 A JP 2004215390A JP 2006034400 A JP2006034400 A JP 2006034400A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- heat exchanger
- outlet
- condensation
- steam generator
- steam
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Images
Landscapes
- Devices For Medical Bathing And Washing (AREA)
Abstract
【課題】
吹出口に発生する結露を一カ所集めて処理することにより、浴室内への滴下を防止して快適な入浴が可能となる蒸気発生装置の吹出口構造を提供する。
【解決手段】
加熱手段を備えると共に湯水が放散されることにより蒸気を発生させ得る熱交換器と、該熱交換器で発生した蒸気を吹出口から吹き出す送風ファンとを備え、熱交換器と送風ファンがケース内に配置されて浴室の天井部分に設置される蒸気発生装置の吹出口構造であって、前記ケースの開口部に吹出口を有するグリル板を配設すると共に、該グリル板の吹出口部分にドレンパン、ヒータ又は保温部材、吸水部材、保持部材等からなる結露滴下防止手段を設けたことを特徴とする。
【選択図】 図5
吹出口に発生する結露を一カ所集めて処理することにより、浴室内への滴下を防止して快適な入浴が可能となる蒸気発生装置の吹出口構造を提供する。
【解決手段】
加熱手段を備えると共に湯水が放散されることにより蒸気を発生させ得る熱交換器と、該熱交換器で発生した蒸気を吹出口から吹き出す送風ファンとを備え、熱交換器と送風ファンがケース内に配置されて浴室の天井部分に設置される蒸気発生装置の吹出口構造であって、前記ケースの開口部に吹出口を有するグリル板を配設すると共に、該グリル板の吹出口部分にドレンパン、ヒータ又は保温部材、吸水部材、保持部材等からなる結露滴下防止手段を設けたことを特徴とする。
【選択図】 図5
Description
本発明は、例えばシステムバスルーム等の浴室の天井に設置されて浴室内に蒸気を発生させる蒸気発生装置の吹出口構造に関する。
従来、浴室の天井に設置される蒸気発生装置としては、例えば特許文献1に開示されている。この蒸気発生装置(ミスト装置)は、本体ケース内に熱交換器と循環ファン等からなる通風手段を配置すると共に、グリル板の吸込口の近傍外側に、温水供給管と複数の噴射ノズルとで構成したミスト噴出手段を突出状態で配置し、このミスト噴出手段の噴射ノズルから浴室内にミスト(蒸気)を直接噴出するようにしたものである。
特開2002−336327号公報
しかしながら、この蒸気発生装置においては、通風手段の作動による加熱空気(温風)によって、ミスト噴出手段から噴射されるミストが入浴者の頭部側に飛散するのを防止しているものの、ミストの飛散を単に送風により抑制しているのみであるため、本体ケースの吹出口や噴出ノズルの先端部分に発生する結露の例えば浴室のバスタブ内への滴下を防止することは困難である。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、吹出口に発生する結露の浴室内への滴下を防止して快適な入浴が可能となる蒸気発生装置の吹出口構造を提供することにある。
かかる目的を達成すべく、本発明のうち請求項1に記載の発明は、加熱手段を備えると共に湯水が放散されることにより蒸気を発生させ得る熱交換器と、該熱交換器で発生した蒸気を吹出口から吹き出す送風ファンとを備え、前記熱交換器と送風ファンがケース内に配置されて浴室の天井部分に設置される蒸気発生装置の吹出口構造であって、前記ケースの開口部に吹出口を有するグリル板を配設すると共に、該グリル板の吹出口部分に結露滴下防止手段を設けたことを特徴とする。
そして、前記結露滴下防止手段は、請求項2に記載の発明のように、発生した結露を一カ所に集めて処理する収集手段及び又は結露の滴下を抑制する滴下抑制手段であることが好ましい。この場合、前記収集手段は、請求項3に記載の発明のように、吹出口の下方に配置されたドレンパンを有することが好ましく、前記滴下抑制手段は、請求項4に記載の発明のように、結露の発生を抑えるヒータ又は保温部材、結露を吸水する吸水部材、結露を保持する保持部材の少なくとも一つであることが好ましい。
また、請求項5に記載の発明のように、加熱手段を有して温風を発生させ得る第2の熱交換器を備え、該第2の熱交換器が略水平状態で前記熱交換器が傾斜状態でケース内に配置されていることが好ましい。
本発明の請求項1に記載の発明によれば、熱交換器及び送風ファン等を収納配置するケースの開口部が吹出口を有するグリル板で閉塞され、このグリル板の吹出口部分に結露滴下防止手段が設けられるため、熱交換器により蒸気を発生される際に吹出口部分に発生する結露の浴室内への滴下が結露滴下防止手段で防止されて、例えば浴室のバスタブ内に結露が滴下すること等がなくなって快適な入浴が可能となる。
また、請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の効果に加え、結露滴下防止手段が収集手段及び又は滴下抑制手段で形成されるため、吹出口部分に発生する結露を収集手段で一カ所に集めて処理するか、あるいは滴下抑制手段で結露自体の発生を抑制したり、発生した結露を吸水・保持して乾燥処理することができて、吹出口からの結露の滴下を確実に防止することができる。
また、請求項3に記載の発明によれば、請求項2に記載の発明の効果に加え、収集手段が吹出口の下方に配置されたドレンパンを有するため、吹出口部分に発生した結露をドレンパンに集めて排水処理でき、簡易な構成により結露の滴下を確実に防止することができる。
また、請求項4に記載の発明によれば、請求項2に記載の発明の効果に加え、滴下抑制手段がヒータ又はパッキン等の保温部材、パッキンやスポンジ等の吸水部材、親水シボ等の保持部材の少なくとも一つであるため、保温部材により結露の発生自体が抑制されたり、吸水部材や保持部材により結露を保持して乾燥させることができ、簡易な構成により結露の滴下を確実に防止することができる。
また、請求項5に記載の発明によれば、請求項1ないし4に記載の発明の効果に加え、蒸気を発生させ得る熱交換器と温風を発生させ得る第2の熱交換器がケース内に所定の形態で配置されるため、例えば第2の熱交換器で熱交換された温風を蒸気発生に使用できる等、蒸気と温風の発生を効率的に行うことができると共に、装置の外形形状を傾斜状態の熱交換器の高さ寸法に対応した薄型に形成できて、浴室の天井部分に好適に設置することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1〜図7は、本発明に係わる吹出口構造を適用した蒸気発生装置の一実施形態を示し、図1がその基本構造を示す概略構成図、図2がその斜視図、図3が浴室への設置状態を示す斜視図、図4が具体的構造の概念図、図5がその吹出口部分の拡大断面図、図6が吹出口部分の概略平面図、図7が図6のA−A線に沿った断面図である。
図1〜図7は、本発明に係わる吹出口構造を適用した蒸気発生装置の一実施形態を示し、図1がその基本構造を示す概略構成図、図2がその斜視図、図3が浴室への設置状態を示す斜視図、図4が具体的構造の概念図、図5がその吹出口部分の拡大断面図、図6が吹出口部分の概略平面図、図7が図6のA−A線に沿った断面図である。
図1に示すように、蒸気発生装置1は、多数枚のフィン4a及び4bが加熱手段としての温水供給管5a及び5bで連結された第1の熱交換器(交換器)3a及び第2の熱交換器3bと、水や湯(湯水という)を循環させて湯噴出管6から第1の熱交換器3aのフィン4a上に放散(吐出や噴出、噴射、吹付け、噴霧等も含む)させる湯循環手段7と、吸引口8と吹出口9との間に後述する通風経路R1を形成する送風ファン10と、後述する換気通路R2を形成する換気ファン11等を備えている。
前記湯循環手段7は、第1の熱交換器3aの下方に配置され該熱交換器3aのフィン4aに沿って流下した湯水を回収するバッファタンク12と、このバッファタンク12内の湯水を汲み上げる循環ポンプ13と、第1の熱交換器3aのフィン4a上部に所定の間隔で配置され循環ポンプ13で汲み上げられた湯水をフィン4a上に放散させる前記湯噴出管6等を有している。
この湯循環手段7のバッファタンク12は、その上面に、流下した湯水を回収する例えばスリット状の回収孔12aが形成された蓋体部12bが設けられ、この蓋体部12bには、バッファタンク12内の湯水の上限水位を検出する1個のフロートスイッチ15が配置されると共に、バッファタンク12内には、湯水の温度を検出する水温センサ16が配置されている。
また、前記吸気口8内には、吸気される浴室内の空気温度を検出する吸気温センサ17が配置され、前記第1の熱交換器3aの例えば後述する支持板39(図4参照)あるいは温水供給管5aには、当該熱交換器3aの温度を検出する温度センサ18が配置されている。さらに、前記吹出口9には、ルーバーモータ19aの回転により吹出口9を開放させる例えば2枚の羽根19b(図2参照)を有するルーバー19が開閉可能に配設されている。
前記送風ファン10は、例えばクロスフローファン、シロッコファン、ターボファン等によって形成され、その送風ファンモータ10aが制御基板20の制御信号により回転し、また、前記換気ファン11は、例えばシロッコファンで形成され、その換気ファンモータ11aが制御基板20の制御信号により回転するようになっている。
また、本体ケース2内には、各種ケーブル14が接続された前記制御基板20と受信・表示基板21が配置されると共に、前記各温水供給管5a、5bに接続された往き配管22aと戻り配管22b、前記バッファタンク12に接続された給水配管23及び排水配管24の一部が配置されている。これらの配管のうち、往き配管22aと給水配管23及び排水配管24の本体ケース2内には、給湯電磁弁26、給水電磁弁25、排水電磁弁27が接続されている。
また、往き配管22aと戻り配管22bのケース本体2外の端部には、循環機能付きの灯油ボイラーやガス給湯器等の給湯機29が接続され、給水配管23の端部には、水道や給湯機29内の水道配管が接続されている。なお、前記バッファタンク12には、その先端が排水配管24に接続されたオーバーフロー管28の基端部が接続され、また、本体ケース2内の前記受信・表示基板21には防水赤外線の無線リモコン30が接続され、前記制御基板20には必要に応じて有線リモコン31が接続されている。
この蒸気発生装置1は、前述した各部材が横方向に薄型の本体ケース2内に配置されることで、図2に示すように、蒸気発生装置1の外形形状が扁平薄型に形成されている。この時、本体ケース2は、その下面の開口部にグリル板40が着脱可能に装着され、このグリル板40には、前記吸気口8と吹出口9を形成する吸気口8bと吹出口9bが設けられると共に、表示器41等が配設されている。
そして、このような構成を有する蒸気発生装置1は、例えば図3に示すようにして浴室32に設置される。すなわち、その外形形状が扁平薄型形状の本体ケース2を、浴室天井を形成するバスタブ33上方の天井パネル34に、例えば図2の二点鎖線で示すように、浴室32上方の躯体36に複数本の吊りボルト37により吊り下げ設置し、本体ケース2に装着されているグリル板40の吸気口8bと吹出口9bを浴室32内に開口させる。
そして、この蒸気発生装置1の前記往き配管22aと戻り配管22b及び給水配管23を、例えば図示しないサヤ管に納めて天井パネル34の上面(天井裏)に配置すると共に、排水配管24を天井パネル34の上面から浴室32の壁パネル35の外面を通してバスタブエプロン38内の防水パン上に配置する。この時、給水配管23は、天井パネル34の上面に位置する蒸気発生装置1側の端部を所定角度α傾斜させることにより、給水配管23外面に付着する結露水が蒸気発生装置1内に導かれるように設定する。
また、壁パネル35の外面に位置する排水配管24を垂直線に対して角度β傾斜させて配置することにより、排水配管24の排水口を防水パンの所定位置に位置させると共に、排水の流速が調整できるようになっている。なお、蒸気発生装置1から引き出される電源用やリモコン用あるいはいわゆるインテリジェント通信用等の前記各種ケーブル14は、天井パネル34の上面側に配線され、また、換気ファン11の換気ダクト11bも天井パネル34の上面側に配置される。
図4は、前記蒸気発生装置1の具体的構造の概念図を示している。以下、図1と同一部には同一符号を付して説明する。図に示すように、本体ケース2内には、外側の隔壁2aと内側の隔壁2bが設けられ、前記第2の熱交換器3bは、隔壁2a内で例えばグリル板40側に水平状態で配置され、この第2の熱交換器3bの左端側上方に第1の熱交換器3aが垂直方向に対して所定角度γ傾斜した状態で配置されている。また、第1の熱交換器3aの下方には、前記バッファタンク12を形成するバッファパン12cが配置されると共に、第1の熱交換器3aの下方左側方には、前記送風ファン10が配置されている。
また、ケース本体2内の送風ファン10の下方には、隔壁2aと隔壁2bとで本体ケース2側の吹出口9aが設けられ、第2の熱交換器3bの下方には、隔壁2aと隔壁2bとで本体ケース2側の吸気口8aが設けられている。そして、本体ケース2の吹出口9aに対応してグリル板40に吹出口9bが設けられることで前記吹出口9が形成され、本体ケース2の吸気口8aに対応してグリル板40に吸気口8bが設けられることで前記吸気口8が形成されている。
これにより、送風ファン10が回転した際に、本体ケース2内に図の二点鎖線で示すように、吸気口8→第2の熱交換器3b→第1の熱交換器3a→送風ファン10→吹出口9に連通する通風経路R1が形成されている。また、通風経路R1が形成される本体ケース2内には、吸気口8と換気ファン11の換気ダクト11bとを連通する換気通路R2も形成されている。
そして、本体ケース2の吹出口9aとグリル板40の吹出口9bとで形成される吹出口9部分には、本発明の要旨をなす結露滴下防止手段が設けられている。この結露滴下防止手段は、図5及び図6に示すように、吹出口9aを形成する隔壁2aと隔壁2bの下端面に固定された例えば合成樹脂製の樋状のドレンパン42(収集手段)を有し、このドレンパン42は、長方形状の吹出口9aの全周に亘って設けられて、その例えば一角部には排水口43が設けられている。
また、ドレンパン42の底壁表面(内面)は、図6の矢印ロに示すように、排水口43が設けられる角部と対角線上に対向する角部から排水口43方向に向けて緩やかに傾斜する傾斜面で形成されると共に、ドレンパン42の吹出口9a内への突出寸法は、隔壁2a、2b内面に発生する結露がドレンパン42内に確実に流れ込みできるように設定されている。これにより、後述するように吹出口9部分に発生した結露がドレンパン42内に収容され、これがドレンパン42内を流れて排水口43部分に集められ、排水口43に排水ホース44で接続された例えば排水配管24に排水されるようになっている。
なお、図7(a)に示すように、ドレンパン42の底壁表面に、内側(吹出口9a方向)に傾斜する溝45を所定間隔で形成することにより、ドレンパン42の底壁表面上で結露をその内側端部に集めて排水口43方向に良好に流すように構成しても良く、この場合の溝45としては傾斜方向に形成することもできる。また、図7(b)に示すように、本体ケース2の各隔壁2a、2b内面に、横溝46aと縦溝46bを交互に組み合わせて排水性を向上させた凹凸溝46を設け、発生した結露をこの凹凸溝46でドレンパン42内に良好に流すように構成することもできる。
また、図4に示すように、本体ケース2内に傾斜状態で配置された第1の熱交換器3aの上方には、所定間隔を有して前記湯噴出管6が配置されると共に、両熱交換器3a、3bの温水供給管5a、5bの両端部が、例えば図1に示すように、前記往き配管22aと戻り配管22bにそれぞれ接続されることにより、2つの温水供給管5a、5bが並列接続されている。そして、蒸気発生装置1は、傾斜状態で配置された第1の熱交換器3aが主に蒸気発生用として使用され、水平状態で配置された第2の熱交換器3bが主に温風発生用として使用されるようになっている。
なお、本体ケース2内に配置される第1の熱交換器3aと第2の熱交換器3bは、左右の一対の支持板39(図4参照)と、この支持板39間に所定ピッチで並設された多数枚の薄板からなるフィン4a、4bと、このフィン4a、4bと左右の支持板39間に横方向の蛇行状に配置されてフィン4a、4bや支持板39を連結する加熱手段としての温水供給管5a、5b等を有して、その基本構造が略同一に形成されるが、他の適宜の構造の熱交換器3a、3bの使用や両熱交換器3a、3bの形態を異ならせること等も勿論可能である。
また、このように構成された蒸気発生装置1は、前記制御基板20の制御により「乾燥」「ミスト暖房」「ドライ暖房」「換気」の4つの運転モードで運転可能であり、各運転モード時において、循環ポンプ13、送風ファンモータ10a、ルーバーモータ19a及び換気ファンモータ11aが所定の動作(作動もしくは停止)をするように設定されている。
次に、このように構成された蒸気発生装置1の動作を、特に吹出口9部分に結露が発生し易い「ミスト暖房」運転を例にして説明する。先ず、蒸気発生装置1の例えば無線リモコン30の図示しないミスト暖房運転スイッチがオン操作されると、給水配管23からバッファタンク12内に水が供給されて、これが循環ポンプ13の作動で湯循環手段7を循環する。また、湯循環手段7内を水が循環した状態で、行き配管22aと戻り配管22bを介して第1の熱交換器3aと第2の熱交換器3bの温水供給管5a、5bに給湯機29から所定温度(例えば80℃以上)の温水がそれぞれ循環供給される。
この温水の循環供給で各熱交換器3a、3bのフィン4a、4bが所定温度までそれぞれ加温されると共に、送風ファンモータ10aの回転により、吸気口8から本体ケース2内に吸い込まれた空気が第2の熱交換器3bで加温されて温風となり、この温風が通風経路R1を流れて第1の熱交換器3aのフィン4a間に供給される。そして、バッファタンク12内に供給された水が第1の熱交換器3aで加温されて所定温度の湯となり、この湯が湯噴出管6から第1の熱交換器3aのフィン4a上に放散されると、第2の熱交換器3bから通風経路R1を介して第1の熱交換器3aのフィン4a間に供給されている空気との間に圧力差が生じて放散される湯の一部が蒸気となり、この蒸気が通風経路R1を流れて吹出口9から浴室32内に吹き出されることになる。
この時、本体ケース2内に2つの熱交換器3a、3bが配置されると共に、両熱交換器3a、3bを結ぶ通風経路R1が第2の熱交換器3bから第1の熱交換器3aに流れる状態に設定されていることから、第1の熱交換器3aに第2の熱交換器3bで熱交換された高温の温風が供給されて加熱され、第1の熱交換器3aにおける蒸気の発生が促進される。その結果、第1の熱交換器3aにおける放散された湯とフィン4aとの接触時間を従来より例えば短くできて、第1の熱交換器3a自体を小型に形成してその高さ寸法を低くしても十分な量の蒸気を発生できることになる。
そして、この蒸気の発生中(ミスト暖房運転中)に、吹出口9の内外(蒸気発生装置1内と浴室32内)の温度差により、本体ケース2側の吹出口9aに発生する結露(結露水)Kは、図5に示すように、吹出口9aを形成する隔壁2a、2bの内面に沿って矢印イ如く下方に流れてドレンパン42内に収容される。このドレンパン42に収容された結露Kは、図6に示すように、傾斜しているドレンパン42の底壁内面に沿って矢印ロの如く排水口43方向に流れ、排水口43から排水ホース44を介して排水配管24の前記排水電磁弁27より下流側に排水されて、バスタブ側の防水パン上に排水される。
これにより、浴室32の天井パネル43上に設置した蒸気発生装置1の吹出口9部分に発生する結露Kが、ドレンパン42で排水口43部分に集められ、これが排水ホース44及び湯水排水用の排水配管24を介してバスタブ側の防水パン上に排水されることになって、結露Kの吹出口9の下方であるバスタブ33内への直接的な滴下が防止されることになる。
このように、上記実施形態の蒸気発生装置1にあっては、グリル板40の吹出口9bに対応した本体ケース2の吹出口9a部分に、ドレンパン42を有する結露滴下防止手段が設けられているため、ミスト暖房運転時に第1の熱交換器3aにより蒸気を発生させる際に吹出口9a部分に発生する結露を、ドレンパン42に収容して(集めて)その排水口43から排水配管24に排水することができ、結露の吹出口9下方への滴下が防止されて、例えば結露が浴室32のバスタブ33内に滴下すること等がなくなり入浴者が快適に入浴を行うことができる。
特に、平面視で長方形状のドレンパン42の各辺の底壁内面を排水口43方向に傾斜させているため、結露がドレンパン42内のどの位置に収容されてもそれを排水口43方向に良好に流すことができて、結露の排水性を向上させてその処理を的確に行うことが可能となる。また、ドレンパン42の底壁内面に所定方向に傾斜した溝45を設けるようにすれば、ドレンパン42内に収容された結露を例えば該ドレンパン42の幅方向の端部に集めて排水口43方向に良好に流すことができたり、各隔壁2a、2bの内面に排水性に優れた凹凸溝46を形成するようにすれば、各隔壁2a、2b内面に発生した結露をドレンパン42内にスムーズに収容することができて、結露の処理を一層確実に行うことができる。
また、各隔壁2a、2bの下面に比較的深さの浅い樋形状のドレンパン42が配置されているため、本体ケース2の高さを大きくすることなく対応できて、例えば蒸気発生装置1を浴室32の天井パネル34上に設置する場合であっても、簡単に設置することができると共に、蒸気発生装置1が従来のように浴室32の天井パネル面に突出することがなくなり、コスト的に有利でかつ蒸気の発生量等の性能面や意匠面で優れた蒸気発生装置1を提供することが可能となる。
また、本体ケース2内に湯噴出管6を備えた第1の熱交換器3aと湯噴出管6を備えない第2の熱交換器3bを別体で配置し、送風ファン10による通風経路R1が第2の熱交換器3bで熱交換された温風を第1の熱交換器3aに供給するように設定しているため、第1の熱交換器3aによる蒸気発生時に、第2の熱交換器3bで熱交換された温風を第1の熱交換器3aのフィン4a間に供給して第1の熱交換器3aを加熱することができる。
その結果、第1の熱交換器3aにおいて、温水供給管5a自体への給湯機29からの温水の循環供給と第2の熱交換器3bからの温風とでフィン4aを効率的に加熱することができて、フィン4a間を流れる湯水を従来では得られない短時間で蒸気発生に適した高温の湯水とすることができ、第1の熱交換器3aによる蒸気発生を促進させることができたり、両熱交換器3a、3bの使用により温風を短時間に発生させることができる等、蒸気発生装置1における蒸気や温風の発生効率を十分に高めることが可能となる。
また同時に、蒸気発生用と温風発生用の両熱交換器3a、3bが、その効率を向上させた状態で扁平薄型の本体ケース2内に配置されているため、放散された湯水が流下する傾斜状態の第1の熱交換器3aの高さ寸法を小さくして、蒸気発生装置1の外形形状を小型に形成でき、例えばシステムバスルーム等の浴室32の天井パネル34上に大きなスペースを必要とすることなく、簡単かつコンパクトに設置することができる。
また、前記蒸気発生装置1においては、次のような付随的な作用効果を奏することができる。すなわち、第1の熱交換器3aの下方にフィン4aに沿って流下した湯水を回収するバッファタンク12が設けられ、このバッファタンク12内の湯水が循環ポンプ13により第1の熱交換器3aの湯噴出管6に再び供給、すなわち湯水が湯循環手段7で循環使用されるため、蒸気発生に使用した湯水を再利用することができて、水の有効利用を図ることができ、省エネ効果に優れた蒸気発生装置1を提供することが可能となる。
また、本体ケース2内に第1の熱交換器3aと第2の熱交換器3bが配置されると共に、送風ファン10、循環ポンプ13、換気ファン11及び各種電磁弁25〜27が配置されて、これらが制御基板20からの制御信号で所定に動作して4つの運転モードに設定できるため、1台の蒸気発生装置1で、例えば乾いた温風での衣類乾燥(乾燥運転時)、湿った温風での浴室暖房(ミスト暖房運転時)、乾いた温風での浴室暖房(ドライ暖房運転時)、及び浴室内換気(換気運転時)を行うことができて、蒸気発生装置1の使い勝手等を向上させることができる。
図8〜図10は、本発明に関わる吹出口構造のそれぞれ他の実施形態を示す断面図である。以下、上記実施形態と同一部位には同一符号を付して説明する。先ず、図8に示す吹出口構造の特徴は、吹出口9aを形成する本体ケース2の隔壁2aと隔壁2bの内面下端部にヒータ47(滴下抑制手段)を埋設状態で設けた点にある。すなわち、隔壁2a、2bの内面下端部に切欠き48を形成し、この切欠き48内に電気(通電)式もしくは温水循環式のヒータ47を固着し、このヒータ47を前記制御基板20に接続して、例えばミスト暖房運転が選択された場合にヒータ47を作動させる。なお、この実施形態におけるヒータ47の配置位置は、図の二点鎖線で示すように、各隔壁2a、2bの下端面や外面側に配置することもでき、この実施形態の場合、ヒータ47の作動により吹出口9aの隔壁2a、2bを所定温度まで加温できて結露自体の発生が抑制されることになる。
また、図9に示す吹出口構造の特徴は、本体ケース2側の吹出口9aの各隔壁2a、2bの下面端部に保温効果と吸水性を有するパッキン49(滴下抑制手段)を固着した点にある。この実施形態の場合は、吹出口9aの隔壁2a、2b内面に結露が発生し難くなると共に、結露が発生した場合でも、下方に流下してパッキン49に吸水されて保持されると共に、ミスト暖房運転が停止した後も所定時間保持されることで乾燥除去されるようになっている。なお、この例の場合は、パッキン49を図の二点鎖線で示すように、各隔壁2a、2bの内面側にも固着したり、各隔壁2a、2bに埋設状態で配置すること等により、吸水量を十分に確保することもできるし、吸水部材としてはパッキン49に限らず、吸水性を有するスポンジ等の各種部材を使用でき、また、ミスト暖房運転終了後に所定時間ドライ暖房運転を行い、より短い時間で乾燥除去させる構成としても良い。
さらに、本体ケース2側の吹出口9aの各隔壁2a、2bの内面下端部に保持部材としての親水シボを形成し、この親水シボで結露を保持するように構成しても良い。この時、この親水シボで保持された結露が、前記パッキン49と同様にミスト暖房運転が停止した後に所定時間保持されることで、乾燥除去されるようになっている。この親水シボや前記パッキン49を使用する場合は、ミスト暖房運転の停止後に乾燥運転等を行うようにすれば、親水シボやパッキン49に保持されている結露を一層効率的に乾燥除去できることになる。
なお、上記実施形態においては、結露滴下防止手段を本体ケース2の吹出口9aを形成する各隔壁2a、2bに設けた例について説明したが、本発明はこれに限定されず、例えば本体ケース2に対して着脱されるグリル板40の吹出口9bに結露滴下防止を設けることもできるし、また、本体ケース2側にドレンパン42を設けグリル板40側にパッキン49を設ける等、結露滴下防止手段を両方の吹出口9a、9bにそれぞれ設ける構成としても良い。また、上記実施形態における各吹出口9a、9bにおける結露滴下防止手段の配置位置も一例であって、結露の滴下を防止し得る吹出口9近傍の適宜の位置に配置することができる。
また、上記実施形態においては、本体ケース2内に一つの通風経路R1を設けた場合について説明したが、本発明はこれに限定されず、例えば本体ケース2内に第1の熱交換器3aを傾斜状態で第2の熱交換器3bを水平状態で配置し、第2の熱交換器3bの右側方に送風ファン10を配置すると共に、グリル板40の送風ファン10下方に吹出口9を設け、グリル板40の第1の熱交換器3aと第2の熱交換器3bの下部に一対の吸気口8を設けて2つの通風経路を設ける構成としても良い。
さらに、上記実施形態においては、本体ケース2内に第1の熱交換器3aと第2の熱交換器3bを1台ずつ配置したが、例えば各熱交換器3a、3bを複数台配置する構成としても良い。また、上記実施形態においては、蒸気発生装置1を天井パネル34上に設置したが、例えば天井パネル34と壁パネル35のコーナ部分(このコーナ部分と天井パネル34を天井部分という)に設置しても良い。さらにまた、上記実施形態においては、換気ファン11を本体ケース2内に一体的に配置したが、別体で配置しても良いし、本体ケース2の形状、バッファタンク12の全体形状、グリル板2aの吸気口8や吹出口9の位置や大きさ等の形状、各種センサ等の配置位置、各熱交換器3a、3b自体の形態等も一例であって、本発明に係わる各発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜の構成を採用することができる。
本発明は、システムバスルーム等の浴室に限らず、例えばサウナルームやシャワールーム等の蒸気発生装置にも適用できる。
1・・・蒸気発生装置、2・・・本体ケース、2a、2b・・・隔壁、3a・・・第1の熱交換器、3b・・・第2の熱交換器、4a、4b・・・フィン、5a、5b・・・温水供給管、6・・・湯噴出管、7・・・湯循環手段、8、8a、8b・・・吸気口、9、9a、9b・・・吹出口、10・・・送風ファン、11・・・換気ファン、12・・・バッファタンク、12c・・・バッファパン、13・・・循環ポンプ、20・・・制御基板、29・・・給湯機、30・・・無線リモコン、31・・・有線リモコン、32・・・浴室、33・・・バスタブ、34・・・天井パネル、40・・・グリル板、42・・・ドレンパン、43・・・排水口、45・・・溝、46・・・凹凸溝、47・・・ヒータ、49・・・パッキン、K・・・結露。
Claims (5)
- 加熱手段を備えると共に湯水が放散されることにより蒸気を発生させ得る熱交換器と、該熱交換器で発生した蒸気を吹出口から吹き出す送風ファンとを備え、前記熱交換器と送風ファンがケース内に配置されて浴室の天井部分に設置される蒸気発生装置の吹出口構造であって、
前記ケースの開口部に吹出口を有するグリル板を配設すると共に、該グリル板の吹出口部分に結露滴下防止手段を設けたことを特徴とする蒸気発生装置の吹出口構造。 - 前記結露滴下防止手段は、発生した結露を一カ所に集めて処理する収集手段及び又は結露の滴下を抑制する滴下抑制手段であることを特徴とする請求項1に記載の蒸気発生装置の吹出口構造。
- 前記収集手段は、吹出口の下方に配置されたドレンパンを有することを特徴とする請求項2に記載の蒸気発生装置の吹出口構造。
- 前記滴下抑制手段は、結露の発生を抑えるヒータ又は保温部材、結露を吸水する吸水部材、結露を保持する保持部材の少なくとも一つであることを特徴とする請求項2に記載の蒸気発生装置の吹出口構造。
- 加熱手段を有して温風を発生させ得る第2の熱交換器を備え、該第2の熱交換器が略水平状態で前記熱交換器が傾斜状態でケース内に配置されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の蒸気発生装置の吹出口構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004215390A JP2006034400A (ja) | 2004-07-23 | 2004-07-23 | 蒸気発生装置の吹出口構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004215390A JP2006034400A (ja) | 2004-07-23 | 2004-07-23 | 蒸気発生装置の吹出口構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006034400A true JP2006034400A (ja) | 2006-02-09 |
Family
ID=35900042
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004215390A Withdrawn JP2006034400A (ja) | 2004-07-23 | 2004-07-23 | 蒸気発生装置の吹出口構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2006034400A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007222228A (ja) * | 2006-02-21 | 2007-09-06 | Mitsubishi Electric Corp | ミストサウナ装置 |
JP2009079783A (ja) * | 2007-09-25 | 2009-04-16 | Panasonic Corp | 換気空調装置 |
-
2004
- 2004-07-23 JP JP2004215390A patent/JP2006034400A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007222228A (ja) * | 2006-02-21 | 2007-09-06 | Mitsubishi Electric Corp | ミストサウナ装置 |
JP4712579B2 (ja) * | 2006-02-21 | 2011-06-29 | 三菱電機株式会社 | ミストサウナ装置 |
JP2009079783A (ja) * | 2007-09-25 | 2009-04-16 | Panasonic Corp | 換気空調装置 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5891254B2 (ja) | 空調及び清浄化装置 | |
JP2006025967A (ja) | サウナ装置 | |
JP2006275366A (ja) | 蒸気発生装置 | |
JP5057958B2 (ja) | 空気調和機 | |
JP2006034400A (ja) | 蒸気発生装置の吹出口構造 | |
JP2008215684A (ja) | 加湿装置及び加湿空調装置 | |
JP2007236611A (ja) | サウナ装置 | |
JP4606307B2 (ja) | シャワー装置及びその運転方法 | |
JP2007263506A (ja) | 蒸気発生装置 | |
JP2006271585A (ja) | 蒸気発生装置 | |
JP4257593B2 (ja) | ミスト発生機能付き暖房装置 | |
JP2006109869A (ja) | 蒸気発生装置 | |
JP2006271805A (ja) | 蒸気発生装置 | |
JP2007244689A (ja) | 蒸気発生装置 | |
JP2006043164A (ja) | 蒸気発生装置の排水構造 | |
JP2007263398A (ja) | 蒸気発生装置 | |
JP2006246994A (ja) | 蒸気発生装置 | |
JP2006000136A (ja) | 蒸気発生装置 | |
JP3073141B2 (ja) | スチームサウナ装置 | |
JP2004041466A (ja) | 涼風機能付き蒸気発生装置 | |
JP2006043040A (ja) | 蒸気発生装置のタンク構造 | |
JP2006275365A (ja) | 蒸気発生装置 | |
JP2008148795A (ja) | 食器洗浄機 | |
JP4416123B2 (ja) | 蒸気発生装置の配管構造 | |
JP2006006685A (ja) | 蒸気発生装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20070131 |
|
A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20090615 |