JP2006028594A - 高炉の操業方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】フェロコークスを高炉用原料として用いる際に、従来のフェロコークス製造技術の問題点を解消すると共に、フェロコークスの強度を向上させて還元材比を低減できる高炉の操業方法を提供すること。
【解決手段】石炭と鉄鉱石とを主成分とする原料を加熱して熱間にて塊成型物に成型し、該塊成型物を加熱して塊成型物中の石炭を乾留して製造されたフェロコークス8と、コークスと、鉄鉱石7とを高炉に装入する際に、前記コークスは単独で高炉内に装入してコークス層を形成させて、前記鉄鉱石と前記フェロコークスとは混合して高炉内に装入して混合層を形成させて、前記コークス層と前記混合層とを交互に形成することを特徴とする高炉の操業方法を用いる。フェロコークスの原料として、石炭と鉄鉱石に加えバイオマスを含有すること、さらに廃プラスチックを含有することが望ましい。
【選択図】図2

Description

本発明は、フェロコークスを高炉原料として用いる高炉の操業方法に関する。
原料石炭に粉鉄鉱石を配合し、この混合物を通常の室炉式コークス炉で乾留してフェロコークスを製造する技術としては、1)石炭と粉鉄鉱石との粉体混合物を室炉式コークス炉に装入する方法、2)石炭と鉄鉱石を冷間、すなわち室温で成型し、その成型物を室炉式コークス炉に装入する方法などが検討されてきた(例えば、非特許文献1参照。)。しかし通常の室炉式コークス炉は、珪石煉瓦で構成されているので、鉄鉱石を装入した場合に珪石煉瓦の主成分であるシリカと反応し、低融点のファイヤライト(2FeO・SiO)が生成して珪石煉瓦の損傷を招く。このため室炉式コークス炉でフェロコークスを製造する技術は、工業的には実施されていない。
近年室炉式コークス製造法に替わるコークス製造方法として、連続式成型コークス製造法が開発されている。連続式成型コークス製造法では、乾留炉として、珪石煉瓦ではなくシャモット煉瓦にて構成される竪型シャフト炉を用い、石炭を冷間で所定の大きさに成型後、シャフト炉に装入し、循環熱媒ガスを用いて加熱することにより成型炭を乾留し、成型コークスを製造する。資源埋蔵量が豊富で安価な非微粘結炭を多量に使用しても、通常の室炉式コークスと同等の強度を有するコークスが製造可能なことが確認されているが、使用する石炭の粘結性が高い場合にはシャフト炉内で成型炭が軟化融着し、シャフト炉操業が困難になると共に変形や割れ等のコークスの品質低下を招くという問題が発生する。
連続式コークス製造法でのシャフト炉内での融着抑制のために、石炭に鉄鉱石を全体量の15〜40%となるように添加し、冷間で成型物を製造し、シャフト炉に装入する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
一方で、フェロコークスを高炉原料として利用する際に、フェロコークスを高炉の鉱石層に混入し、コークス層はコークスのみによって形成させることで、炉況安定化を図ることのできる高炉操業方法が知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開平6−65579号公報 特開昭63−210207号公報 燃料会編 「コークス技術年報」 1958年、p.38
しかし、特許文献1に記載の、石炭に鉄鉱石を添加し、冷間で成型物を製造し、シャフト炉に装入する連続式コークス製造法では、鉄鉱石には粘結性がないので、冷間の状態で成型物を製造するために高価なバインダを添加する必要がある。また室温の成型物をシャフト炉の上部から装入するため、高温ガスとの接触により成型物の内部と表面の温度差により熱応力が発生し、熱割れが起こり、粉化し、製品歩留りが低下してしまう。
また、高炉操業においては、微粉炭吹込み量の増加等により、高価なコークスの使用量を削減する、還元材比を低減させる操業を指向している。高炉操業においてフェロコークスを原料として使用する場合も、還元材比を低減させる操業が行えることが望ましい。特許文献2に記載の方法は、低強度のフェロコークスを高炉に装入する際に、コークス層よりも鉱石層に混合して装入する方が、より低強度のフェロコークスを装入可能であるという技術を開示するものであり、還元材比を低減させる操業についての知見は示されていない。
したがって本発明の目的は、フェロコークスを高炉用原料として利用するために、従来のフェロコークス製造技術の問題点を解消すると共に、フェロコークスの強度を向上させて、このようなフェロコークスを高炉操業に用いる際に還元材比を低減させることのできる高炉の操業方法を提供することにある。
このような課題を解決するための本発明の特徴は以下の通りである。
(1)石炭と鉄鉱石とを主成分とする原料を加熱して熱間にて塊成型物に成型し、該塊成型物を加熱して塊成型物中の石炭を乾留して製造されたフェロコークスと、コークスと、鉄鉱石とを高炉に装入する際に、前記コークスは単独で高炉内に装入してコークス層を形成させて、前記鉄鉱石と前記フェロコークスとは混合して高炉内に装入することを特徴とする高炉の操業方法。
(2)フェロコークスの原料が、さらにバイオマスを含有することを特徴とする(1)に記載の高炉の操業方法。
(3)フェロコークスの原料がさらに廃プラスチックを含有することを特徴とする(1)または(2)に記載の高炉の操業方法。
本発明によれば、高炉の操業に好適なフェロコークスが得られ、このようなフェロコークスを高炉用原料として用いることでコークス比、還元材比の低減が可能であり、しかも高炉内の通気性を良くすることができるので高出銑量の操業も可能となり、生産性も向上する。
本発明で用いるフェロコークスは、石炭と鉄鉱石とを主成分とする原料を成型して製造した塊成型物を加熱して、塊成型物中の石炭を乾留して製造されたものであり、石炭と鉄鉱石とを主成分とする原料を加熱して熱間にて塊成型物に成型し、該塊成型物を加熱して塊成型物中の石炭を乾留して製造されたものである。なお、石炭と鉄鉱石とを主成分とするとは、フェロコークスの原料が主として石炭と鉄鉱石であることを意味するものであり、石炭と鉄鉱石とを70mass%以上含有する原料を用いてフェロコークスを製造するものであるが、通常は石炭と鉄鉱石とを80mass%以上含有する原料を使用する。
石炭と鉄鉱石とを原料としてフェロコークスを製造する際に、石炭を加熱処理した場合に粘結性が発現することを利用し、石炭を加熱した熱間の状態で鉄鉱石と共に塊成型物を成型することにより、バインダを使用しないで成型物を製造する。また、上記の熱間成型物を高温の状態のままで乾留することで、加熱過程において成型物に発生する熱応力が低減され、このため粉化を抑制することができ、製造されるフェロコークスの製品歩留まりを向上させることができる。また、乾留過程における鉄鉱石の触媒効果を利用して石炭から水素を含むガスを多量に回収することができ、この還元性の発生ガスを鉄源の還元ガスとして冶金炉に供給することもできる。
フェロコークスの原料として、石炭と鉄鉱石のみを用いることもできるが、石炭と鉄鉱石とに加えて、バイオマスを用いることが好ましい。バイオマスとは、すべての生物、すなわちエネルギ資源として再生可能な全有機体をいい、例えば木材、パルプ廃液、紙、油が挙げられる。乾留過程における鉄鉱石の触媒効果により、バイオマスから水素を含むガスを多量に回収することができるので、バイオマスを添加することで、高炉等への吹き込みにより好適な還元性のガスを得ることができる。また、フェロコークス原料はシャフト炉で乾留することが好ましく、原料を成型した塊成型物をシャフト炉の中で加熱する際に成型物同士が互いに融着すると、炉内の熱風の流れが悪くなる、塊成型物がシャフト炉内で荷下がりしなくなる等の問題が発生する場合があるが、鉄鉱石の他に粘結性を示さない木材などのバイオマスを配合することで、乾留過程において塊成型物がシャフト炉内で融着するのを抑制することができる。
フェロコークスにバイオマスを配合する場合、バイオマスは低嵩密度であるので、製造されたフェロコークスの強度が低下する傾向がある。したがって、バイオマスの配合割合はフェロコークス原料全体の20mass%以下とすることが好ましい。
以下、高炉での使用に好適なフェロコークスの製造方法の一実施形態について説明する。原料の鉄鉱石、石炭、バイオマスを用いる場合はさらにバイオマスは、粉砕機にて所定の粒度以下に粉砕された後、予熱器にて加熱される。予熱器には流動層炉やキルンが用いられる。原料を予熱する方法としては、原料の鉄鉱石、石炭、バイオマス全てを同じ温度に予熱するパターンと、それぞれに温度差をつけるパターンが考えられるが、本実施形態では2種類の予熱器を使用して、石炭、バイオマスの温度を200℃〜300℃程度に予熱し、また鉄鉱石を400℃〜500℃に予熱し、その後、混練機にて混合することにより平均350℃程度の混合物を製造する。石炭、バイオマスを200℃以上に加熱処理すると熱分解ガスが発生する場合があり、ハンドリングが難しくなる傾向があるので、石炭、バイオマスの予熱温度は低く押えることが望ましい。一方鉄鉱石は加熱処理してもガス発生がないので、予熱温度を高くすることが可能である。
鉄鉱石は、石炭、バイオマス等に比較して、比重が大きいこと等に起因して予熱時の熱効率が高いので、鉄鉱石の予熱温度を石炭、バイオマスよりも高くすることで省エネルギ化することもできる。
石炭は急速加熱すると粘結性が高くなる性質がある。石炭の予熱温度を鉄鉱石の予熱温度よりも低い温度にて加熱し、混合することで、石炭を急速加熱することができるので、石炭の粘結性を向上させることができる。
次に熱間成型機で原料の鉄鉱石、石炭、バイオマスを熱間成型する。石炭は予熱・混練により350℃程度になると軟化溶融する。この石炭の軟化溶融性をバインダとして利用すると、別途バインダを添加しなくても原料を塊成型物に成型することができる。なお350℃よりも高い温度で原料を成型しようとすると、石炭から発生するガスにより成型できない場合があるので、成型温度は350℃以下とすることが望ましい。
熱間成型機で成型した塊成型物をシャフト炉型熱処理炉等で熱風を用いた直接加熱法にて乾留することが望ましい。熱風炉よりシャフト炉に加熱ガスを吹込む。シャフト炉の上部には低温ガスが吹込まれ、中部には高温ガスが吹き込まれ、また熱効率を高めるために中部から上部にガスが循環される。シャフト炉の下部には冷却ガスが吹き込まれ、室温ベースの成型フェロコークスが取り出される。
シャフト炉内で塊成型物は900℃程度の温度になるので、石炭と接触している鉄鉱石が還元される。鉄鉱石の還元率は80%以上の高い還元率とすることも可能である。成型されたフェロコークスの圧潰強度は1960N以上であり、高炉で粉化しない十分な強度が得られる。
本実施形態によれば、熱間で成型した塊成型物を高温の状態のままでシャフト炉に装入するので、シャフト炉での加熱過程において成型物に発生する熱応力が低減され、このため粉化を抑制することができ、製品歩留まりを向上させることができる。また鉄鉱石の他に粘結性を示さない木材などのバイオマスを配合することで、乾留過程において成型物がシャフト炉内で融着するのを抑制することができる。
一部還元された粉状鉄源を内包したフェロコークスは高炉に投入される。通常、高炉にはフェロコークス以外に、鉄鉱石、焼結鉱、コークス等を投入する。フェロコークスは高反応性のため焼結鉱の還元を促進すると共に、一部還元された鉄鉱石が含まれているので、高炉内での熱保存帯の温度を下げることができ、したがってコークス比を低減することができる。
高炉の還元材比(燃料比)低下のためには、高反応性コークスを用いる高炉での還元平衡温度を制御し、熱保存帯の温度を下げる方法と、事前に鉄鉱石を部分還元して高炉に投入するという2つの方法が考えられる。上記の方法で製造したフェロコークスを高炉の操業に用いると、両方の方法を組み合わせることができるので、非常に効果的である。すなわち本発明方法で製造されるフェロコークスは、鉄鉱石が一部還元されていると同時に、鉄鉱石の触媒効果でコークスの反応性を高めることができ、高炉の中でのガス利用率を高められるため、これを用いることで高炉の還元材比を低下させることができる。
また、フェロコークスの原料の鉄鉱石は多孔質の鉄鉱石を含むことが望ましい。鉄鉱石の中でも多孔質の鉄鉱石(すなわち所謂高結晶水鉱石)を使用すると、分解触媒効果を向上させることができ、水素の収率を上げることができる。
塊成型物を製造する際の鉄鉱石と石炭との配合割合は、鉄鉱石を、鉄鉱石と石炭との合計量の40mass%以下とすることが好ましい。鉄鉱石の配合比率が40mass%超であると、フェロコークスの強度が急激に低下するためである。また、鉄鉱石の配合割合が少ないほど、石炭と接触する鉄鉱石の表面の割合が高くなるので、鉄鉱石の還元率は高くなる。鉄鉱石中の鉄の還元率が80mass%程度と高くなると、鉄鉱石の配合によりフェロコークスのコークスドラム強度や圧潰強度が高くなる。
本発明では、フェロコークスの原料として、バイオマスの代わりに又はバイオマスと併用して廃プラスチックを使用することも可能である。バイオマスと同様に、廃プラスチックからもシャフト炉等での乾留過程における鉄鉱石の触媒効果により、水素を含むガスが多量に発生する。廃プラスチックとは、あらゆる産業分野、日常生活分野で利用されているプラスチックが使用後に廃棄物として排出されたものをいう。廃プラスチックは主に家庭から排出される一般廃棄物及び事業所から排出される産業廃棄物の双方に含まれて排出される。また廃プラスチック以外にも、汚泥、タイヤ等の有機系廃棄物をフェロコークスの原料として使用してもよい。廃プラスチックを用いる場合もバイオマスと同様に200℃以上に加熱処理すると熱分解ガスが発生する場合があり、ハンドリングが難しくなる傾向があり、予熱温度は200℃〜300℃程度で、低温の方が好ましい。また、フェロコークスの原料を熱間成型する際には、廃プラスチックの熱可塑性を利用し、廃プラスチックを加熱した熱間の状態で成型して、バインダを使用しないで成型物を製造することができる。
以上のように、石炭と鉄鉱石とを主成分とする原料を加熱して熱間にて塊成型物に成型し、該塊成型物を加熱して塊成型物中の石炭を乾留して製造されたフェロコークスを高炉用原料として用いることでコークス比、還元材比の低減が可能であるが、フェロコークスを鉄鉱石、コークスとともに高炉に装入する際の装入方法を工夫することで、よりいっそう還元材比を低減化させることが可能である。本発明では、鉄鉱石とフェロコークスとを混合して高炉に装入する。高炉の頂部からコークス、鉄鉱石、フェロコークスを装入する際に、まずコークスを装入してコークス層を形成し、次に鉄鉱石とフェロコークスとの混合物を装入して、鉄鉱石とフェロコークスとの混合層(以下、単に「混合層」と記載する。)を形成する。以下、コークス層と混合層とのサイクルを順次繰り返して高炉の原料装入を行うものである。混合層では、鉄鉱石とフェロコークスとが全体としてほぼ均一に混合されていることが望ましいが、少なくとも一部について混合されている状態であれば効果がある。
鉄鉱石とフェロコークスとを混合して高炉に装入することで、通常発生する鉄鉱石層上部の還元停滞を緩和して、還元材比を低減化させることができる。また、フェロコークスは鉄鉱石が主成分であるために、混合層の層厚を従来の鉄鉱石層の層厚に比べてそれほど増加させることがないので、通気性を悪化させることがない。
本発明の効果を図2を用いて説明する。図2の左側に高炉内に堆積した状態の本発明の混合層の模式図を、図2の右側にフェロコークスと鉄鉱石(または焼結鉱)とを混合しないで高炉内に堆積した状態の層状構造の模式図を、中央部にそれぞれの層内でのガスの酸化度の変化の概略を表すグラフを示す。鉄鉱石7(または焼結鉱)の粒径は5〜20mm程度であり、フェロコークス8は、例えばマセック型(I:43mm、H:43mm、t:18mm)に成型したものである。図2の右側に示す層構造は本発明の比較例として想定したものであり、鉄鉱石層の上部ではガスの酸化度が上昇して、鉄鉱石の還元反応が停滞する。これに対して本発明の混合層では、フェロコークスの存在によりC+CO2=2COの反応が鉄鉱石層内で生じるのでガスの酸化度が低い状態で維持されて、混合層の上部においても還元反応が停滞することがない。
図1は本発明の一実施形態を示す説明図である。図1において、高炉1の頂部からコークス、鉄鉱石、フェロコークスを装入するために、地上部にそれぞれ個別の貯留層を用意している。例えば貯留層4にはコークス、貯留層5にはフェロコークス、貯留層6には鉄鉱石をそれぞれ充填する。フェロコークスとして、上記で説明した熱間で成型して製造したフェロコークスを用いる。また、鉄鉱石の代りに焼結鉱を用いることもできる。これらの原燃料をベルトコンベア3にのせ高炉1の炉頂装入設備2を用いて高炉1内に積層堆積させる。炉頂装入設備2には複数の形式があるが、任意の形式のものを用いることができる。通常の高炉操業においてはコークス、鉄鉱石の装入を1サイクルとして高炉の原料装入レベルが一定となるように順次装入サイクルを繰り返していくものであるが、本発明では鉄鉱石層において鉄鉱石とフェロコークスとを混合して装入することを特徴とする。鉄鉱石とフェロコークスとの混合は、ベルトコンベア3上で行うことも可能であるし、貯留層のひとつ以上に鉄鉱石とフェロコークスとを混合して充填することで行ってもよい。
高炉に装入してコークス層を形成するコークスとしては、粒径が20〜50mm程度の大塊コークスを用いることが望ましい。高炉操業に用いるコークスは、その粒径に応じて、例えば20〜50mm程度を大塊コークス、8〜20mm程度を小中塊コークス、8mm以下を粒コークスとして分類している。大塊コークスによりコークス層を形成することで、高炉内の通気性を良好に維持する効果がある。
また、鉄鉱石または焼結鉱と、フェロコークスとの混合層に、さらに小中塊コークスを混合することが好ましい。小中塊コークスは大塊コークスのように高炉内の通気性を良好とする機能は持たないが、鉄鉱石が還元されて生成したCO2ガスを、C+CO2=2COの反応により再び還元性のガスへ転換させることができる。したがって、鉄鉱石のガス還元効率を上昇させ、還元材比を低減する効果がある。さらに、石炭を乾留してコークスを製造する工程においては、大塊コークスに加えて、必ず小中塊コークスが製造される。この小中塊コークスを高炉で使用することで石炭の歩留りを向上させ、石炭の使用量を低下させることができるので銑鉄製造コストを削減する効果がある。
すなわち本発明においては、高炉内の通気性維持は大塊コークス層に担わせ、一方、鉄鉱石(または焼結鉱)とフェロコークス、またはさらに小中塊コークス等を混合した、比較的細粒物の混合層には酸化鉄の還元促進機能を担わせるものである。
鉄鉱石として高結晶水鉱石のナマルディー鉱石と、石炭として非微粘結炭のマッコウリー炭と、バイオマスである廃木材とを配合して、フェロコークスを製造した。石炭とバイオマスを混合後、流動層予熱機にて350℃まで予熱し、また同様な方法で350℃まで予熱された鉄鉱石を均一に混合した。そして成型圧力9800N/cmでマセック型(I:43mm、H:43mm、t:18mm)の塊成型物を製造した。シャフト炉内での加熱条件は、雰囲気温度650℃までは10℃/minの緩速加熱とし、雰囲気温度600℃から900℃までは3℃/minの低速加熱にて乾留し、フェロコークスを製造した。石炭60%、バイオマス10%、鉄鉱石30%の割合で原料を配合し、製造されたフェロコークスの性状を測定したところ、30回転のドラム強度94.2%、圧潰強度1740N、鉄鉱石中の鉄の還元率82%であった。
上記のようにして製造したフェロコークスを用いて、高炉での操業試験を行った。内容積3443m3の高炉へ、コークス、鉄鉱石、フェロコークスを装入する際に、コークス層、フェロコークスと鉄鉱石との混合層の順に積層堆積させた場合の高炉操業例を本発明例として表1に示す。
また、比較例として、高炉への原燃料の装入順序を、コークス、フェロコークス、鉄鉱石の順に層状に装入して操業を行った。高炉操業例を表1に併せて示す。
さらに、従来例として、高炉への原燃料の装入をコークスと鉄鉱石として、フェロコークスの装入を実施しない通常の操業を行った。高炉操業例を表1に併せて示す。
Figure 2006028594
表1において、従来例は、フェロコークスを使用しない場合の高炉操業であるため、本発明例、比較例よりも還元材比が高く、生産性も低いものであった。
比較例では、本発明のフェロコークスの使用により、従来例に比べて、還元材比が低下し、コークス比も低下し、スラグ比も低下した。
比較例に対して本発明例では、混合層内でガスの酸化度が低く維持され、高炉内の酸化鉄(フェロコークス、鉄鉱石中の酸化鉄ともに)の還元性が良好であるため、還元材比がいっそう低下し、コークス比も低下し、出銑量が増加して、安定的に操業可能であり、生産性も向上した。
以上のように高炉における本発明のフェロコークスの使用は還元材比低減に大きな効果を発揮するが、原燃料の装入方法は高炉の生産性に大きな影響を与えるため、適切に決定する必要があることが分かった。
本発明の一実施形態を示す説明図である。 本発明の効果を示す説明図である。
符号の説明
1 高炉
2 炉頂装入設備
3 ベルトコンベア
4 貯留層(コークス)
5 貯留層(フェロコークス)
6 貯留層(鉄鉱石)
7 鉄鉱石
8 フェロコークス

Claims (3)

  1. 石炭と鉄鉱石とを主成分とする原料を加熱して熱間にて塊成型物に成型し、該塊成型物を加熱して塊成型物中の石炭を乾留して製造されたフェロコークスと、コークスと、鉄鉱石とを高炉に装入する際に、前記コークスは単独で高炉内に装入してコークス層を形成させて、前記鉄鉱石と前記フェロコークスとは混合して高炉内に装入することを特徴とする高炉の操業方法。
  2. フェロコークスの原料が、さらにバイオマスを含有することを特徴とする請求項1に記載の高炉の操業方法。
  3. フェロコークスの原料がさらに廃プラスチックを含有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の高炉の操業方法。
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