JP2006026696A - 耐久性に優れたコールドチャンバーダイカストマシン - Google Patents
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Abstract
【課題】 押出ピンと射出装置のスリーブとについて、大幅にその製品寿命を延ばすことができ、その結果、全体としての耐久性に優れたコールドチャンバーダイカストマシンを提供することを目的とする。
【解決手段】 押出ピン1を備えた金型2と、スリーブ3とプランジャー4とを備え金型2に溶湯5を射出する射出装置6と、射出装置6に溶湯5を供給する供給装置7と、を有するコールドチャンバーダイカストマシンにおいて、押出ピン1の内部に少なくとも1以上の流路8が内蔵せしめられていると共に、スリーブ3の外壁9内に少なくとも1以上の流路10が内蔵せしめられており、かつ、前記各流路内(流路8と流路10内)に所定温度の流体が循環せしめられていることを特徴とする、耐久性に優れたコールドチャンバーダイカストマシン。
【選択図】 図1
【解決手段】 押出ピン1を備えた金型2と、スリーブ3とプランジャー4とを備え金型2に溶湯5を射出する射出装置6と、射出装置6に溶湯5を供給する供給装置7と、を有するコールドチャンバーダイカストマシンにおいて、押出ピン1の内部に少なくとも1以上の流路8が内蔵せしめられていると共に、スリーブ3の外壁9内に少なくとも1以上の流路10が内蔵せしめられており、かつ、前記各流路内(流路8と流路10内)に所定温度の流体が循環せしめられていることを特徴とする、耐久性に優れたコールドチャンバーダイカストマシン。
【選択図】 図1
Description
本発明は、全体としての耐久性に優れたコールドチャンバーダイカストマシンに関する。
ダイカストマシンは、いわゆるダイカスト成形を行うマシン(機械)であって、射出装置(スリーブ及びプランジャー)が溶湯(溶融金属)中にあるホットチャンバーダイカストマシンと、射出装置が溶湯中にないコールドチャンバーダイカストマシンとに分けられる。
本発明は、後者、つまり射出装置が溶湯中にないコールドチャンバーダイカストマシンに関するものである。
このコールドチャンバーダイカストマシンは、主に金型と、金型に溶湯を射出する射出装置と、射出装置に溶湯を供給する供給装置と、からなっている。
このコールドチャンバーダイカストマシンは、厳しい熱履歴を受けることから、得られる製品の高品質化だけでなく、マシン自体の耐久性をいかに延ばし、効率よく生産することができるかが課題とされてきた。
本発明は、後者、つまり射出装置が溶湯中にないコールドチャンバーダイカストマシンに関するものである。
このコールドチャンバーダイカストマシンは、主に金型と、金型に溶湯を射出する射出装置と、射出装置に溶湯を供給する供給装置と、からなっている。
このコールドチャンバーダイカストマシンは、厳しい熱履歴を受けることから、得られる製品の高品質化だけでなく、マシン自体の耐久性をいかに延ばし、効率よく生産することができるかが課題とされてきた。
このうち金型に関しては、これまでその耐久性を向上させる試みが多くなされてきたが、射出装置等に関しては、あまり考慮されていないのが実情である。また、金型に備えられている押出ピンなどについても、これまであまり考慮されていなかった。
そのため、金型自体は耐久性に優れたものであったとしても、他の部分の耐久性がそれと同等ではないことから、全体としての耐久性が不十分となってしまうおそれがあった。
そのため、金型自体は耐久性に優れたものであったとしても、他の部分の耐久性がそれと同等ではないことから、全体としての耐久性が不十分となってしまうおそれがあった。
本発明は、このような従来の問題点を解消し、コールドチャンバーダイカストマシンにおいて、これまでほとんど考慮されていなかった金型に備えられている押出ピンと、金型に溶湯を射出する射出装置とに改良を加えて、押出ピンと射出装置のスリーブとについて、大幅にその製品寿命を延ばすことができ、その結果、全体としての耐久性に優れたコールドチャンバーダイカストマシンを提供することを目的とするものである。
本発明者は、上記目的を達成すべく鋭意検討を重ねた。
その結果、本発明者は、押出ピンを備えた金型と、スリーブとプランジャーとを備え前記金型に溶湯を射出する射出装置と、前記射出装置に溶湯を供給する供給装置と、を有するコールドチャンバーダイカストマシンにおいて、前記押出ピンの内部に少なくとも1以上の流路を内蔵せしめると共に、前記スリーブの外壁内に少なくとも1以上の流路を内蔵せしめ、かつ、前記各流路内に所定温度の流体を循環させることにより、耐久性に優れたコールドチャンバーダイカストマシンが得られることを見出し、かかる知見に基づいて本発明を完成するに至った。
その結果、本発明者は、押出ピンを備えた金型と、スリーブとプランジャーとを備え前記金型に溶湯を射出する射出装置と、前記射出装置に溶湯を供給する供給装置と、を有するコールドチャンバーダイカストマシンにおいて、前記押出ピンの内部に少なくとも1以上の流路を内蔵せしめると共に、前記スリーブの外壁内に少なくとも1以上の流路を内蔵せしめ、かつ、前記各流路内に所定温度の流体を循環させることにより、耐久性に優れたコールドチャンバーダイカストマシンが得られることを見出し、かかる知見に基づいて本発明を完成するに至った。
即ち、請求項1に係る本発明は、押出ピンを備えた金型と、スリーブとプランジャーとを備え前記金型に溶湯を射出する射出装置と、前記射出装置に溶湯を供給する供給装置と、を有するコールドチャンバーダイカストマシンにおいて、前記押出ピンの内部に少なくとも1以上の流路が内蔵せしめられていると共に、前記スリーブの外壁内に少なくとも1以上の流路が内蔵せしめられており、かつ、前記各流路内に所定温度の流体が循環せしめられていることを特徴とする、耐久性に優れたコールドチャンバーダイカストマシンを提供するものである。
次に、請求項2に係る本発明は、前記押出ピンを2以上の分割片とし、当該各分割片の所定位置には組立て接合時に流路となる部分溝を形成し、これら各分割片をパルス通電による接合処理により接合して、前記押出ピンの内部に少なくとも1以上の流路を内蔵せしめてなる、請求項1記載の耐久性に優れたコールドチャンバーダイカストマシンを提供するものである。
また、請求項3に係る本発明は、前記押出ピンは、先端部が耐熱性材料からなり、側面部がカーボン又はセラミックス材料からなるものである、請求項1又は2記載の耐久性に優れたコールドチャンバーダイカストマシンを提供するものである。
さらに、請求項4に係る本発明は、前記スリーブの外壁を2以上の分割片とし、当該各分割片の所定位置には組立て接合時に流路となる部分溝を形成し、これら各分割片をパルス通電による接合処理により接合して、前記スリーブの外壁内に少なくとも1以上の流路を内蔵せしめてなる、請求項1記載の耐久性に優れたコールドチャンバーダイカストマシンを提供するものである。
次に、請求項2に係る本発明は、前記押出ピンを2以上の分割片とし、当該各分割片の所定位置には組立て接合時に流路となる部分溝を形成し、これら各分割片をパルス通電による接合処理により接合して、前記押出ピンの内部に少なくとも1以上の流路を内蔵せしめてなる、請求項1記載の耐久性に優れたコールドチャンバーダイカストマシンを提供するものである。
また、請求項3に係る本発明は、前記押出ピンは、先端部が耐熱性材料からなり、側面部がカーボン又はセラミックス材料からなるものである、請求項1又は2記載の耐久性に優れたコールドチャンバーダイカストマシンを提供するものである。
さらに、請求項4に係る本発明は、前記スリーブの外壁を2以上の分割片とし、当該各分割片の所定位置には組立て接合時に流路となる部分溝を形成し、これら各分割片をパルス通電による接合処理により接合して、前記スリーブの外壁内に少なくとも1以上の流路を内蔵せしめてなる、請求項1記載の耐久性に優れたコールドチャンバーダイカストマシンを提供するものである。
本発明によれば、押出ピンを備えた金型と、スリーブとプランジャーとを備え前記金型に溶湯を射出する射出装置と、前記射出装置に溶湯を供給する供給装置と、を有するコールドチャンバーダイカストマシンにおいて、前記押出ピンの内部に少なくとも1以上の流路を内蔵せしめると共に、前記スリーブの外壁内に少なくとも1以上の流路を内蔵せしめ、かつ、前記各流路内に所定温度の流体を循環させることから、前記押出ピンと前記スリーブとについて、大幅にその製品寿命を延ばすことができ、その結果、全体としての耐久性に優れたコールドチャンバーダイカストマシンが提供される。
即ち、押出ピンは、加熱冷却の繰り返しによる損傷、摺動部分の焼き付き、カジリ等が問題とされていたが、本発明においては、押出ピンをこのように構成し、特に所定温度の流体を循環させる流路を内蔵せしめているため、大幅にその製品寿命を延ばすことができる。さらに、押出ピンの内部に少なくとも1以上の流路を内蔵せしめると共に、押出ピンを特定の材料を組合わせたものとすることにより、摺動磨耗、カジリを有効に防止することができる。しかも、このように摺動磨耗、カジリを有効に防止することができることから、押出ピンに高価な表面処理(コーティング処理)施しておく必要がなく、コストダウンを図ることができる。
それ故、射出装置におけるスリーブの外壁内に流路を内蔵せしめ、この流路に所定温度の流体を循環させていることからスリーブの耐久性を大幅に向上させることができることと相まって、全体としての耐久性に優れたコールドチャンバーダイカストマシンが提供される。また、このため、ダイカスト製品の生産性も向上させることができる。
それ故、射出装置におけるスリーブの外壁内に流路を内蔵せしめ、この流路に所定温度の流体を循環させていることからスリーブの耐久性を大幅に向上させることができることと相まって、全体としての耐久性に優れたコールドチャンバーダイカストマシンが提供される。また、このため、ダイカスト製品の生産性も向上させることができる。
以下、本発明の実施の形態を示す。
請求項1に係る本発明は、耐久性に優れたコールドチャンバーダイカストマシンに関し、押出ピンを備えた金型と、スリーブとプランジャーとを備え前記金型に溶湯を射出する射出装置と、前記射出装置に溶湯を供給する供給装置と、を有するコールドチャンバーダイカストマシンにおいて、前記押出ピンの内部に少なくとも1以上の流路が内蔵せしめられていると共に、前記スリーブの外壁内に少なくとも1以上の流路が内蔵せしめられており、かつ、前記各流路内に所定温度の流体が循環せしめられていることを特徴とするものである。
請求項1に係る本発明は、耐久性に優れたコールドチャンバーダイカストマシンに関し、押出ピンを備えた金型と、スリーブとプランジャーとを備え前記金型に溶湯を射出する射出装置と、前記射出装置に溶湯を供給する供給装置と、を有するコールドチャンバーダイカストマシンにおいて、前記押出ピンの内部に少なくとも1以上の流路が内蔵せしめられていると共に、前記スリーブの外壁内に少なくとも1以上の流路が内蔵せしめられており、かつ、前記各流路内に所定温度の流体が循環せしめられていることを特徴とするものである。
以下、本発明を図面により詳細に説明する。図1は、請求項1に係る本発明の耐久性に優れたコールドチャンバーダイカストマシンの一態様を示す断面図である。
請求項1に係る発明は、押出ピン1を備えた金型2と、スリーブ(射出スリーブ)3とプランジャー(射出プランジャー)4とを備え前記金型2に溶湯5を射出する射出装置6と、前記射出装置6に溶湯(溶融金属)5を供給する供給装置7と、を有するコールドチャンバーダイカストマシンに関する。
請求項1に係る発明は、押出ピン1を備えた金型2と、スリーブ(射出スリーブ)3とプランジャー(射出プランジャー)4とを備え前記金型2に溶湯5を射出する射出装置6と、前記射出装置6に溶湯(溶融金属)5を供給する供給装置7と、を有するコールドチャンバーダイカストマシンに関する。
ここでコールドチャンバーダイカストマシンとは、金型に溶湯を射出する射出装置が溶湯中にないタイプのダイカストマシンを指している。
このコールドチャンバーダイカストマシンは、ホットチャンバーダイカストマシンと比べて鋳造サイクルは遅いものの、鋳込圧力を高くすることができるなどの利点を有している。
このようなコールドチャンバーダイカストマシンは、押出ピン1を備えた金型2と、スリーブ3とプランジャー4とを備え前記金型2に溶湯5を射出する射出装置6と、射出装置6に溶湯5を供給する供給装置7と、を有している。
金型1の一方は固定型2Aであり、他方は可動型2Bである。通常は、固定型2Aに押出ピン1が備えられるが、可動型2Bに備えられていてもよい。押出ピン1は、通常、2本備えられているが、これに限定されるものではない。金型2としては、通常用いられるものを使用することができる。
このコールドチャンバーダイカストマシンは、ホットチャンバーダイカストマシンと比べて鋳造サイクルは遅いものの、鋳込圧力を高くすることができるなどの利点を有している。
このようなコールドチャンバーダイカストマシンは、押出ピン1を備えた金型2と、スリーブ3とプランジャー4とを備え前記金型2に溶湯5を射出する射出装置6と、射出装置6に溶湯5を供給する供給装置7と、を有している。
金型1の一方は固定型2Aであり、他方は可動型2Bである。通常は、固定型2Aに押出ピン1が備えられるが、可動型2Bに備えられていてもよい。押出ピン1は、通常、2本備えられているが、これに限定されるものではない。金型2としては、通常用いられるものを使用することができる。
請求項1に係る発明は、押出ピン1の内部に少なくとも1以上の流路8が内蔵せしめられていると共に、スリーブ3の外壁9内に少なくとも1以上の流路10が内蔵せしめられており、かつ、前記各流路内(流路8と流路10内)に所定温度の流体が循環せしめられていることを特徴とするものである。なお、図1中、符号11はキャビティである。また、符号12は鋳込み口(スプルー)であり、符号12Aがスプルーブッシュであり、符号12Bがスプルーコアーである。さらに、符号14は湯道(ランナー)である。
図2は、金型2における押出ピン(鋳抜きピンともいう)1の一態様を示す拡大断面図である。
図2では、その内部に連通する流路8を1つ内蔵せしめた例を示しているが、これに限定されるものではなく、2又はそれ以上の流路8を内蔵せしめてもよい。流路8の中には、60〜80℃程度の温度の流体を流すとよい。また、2又はそれ以上の流路8を内蔵せしめる場合には、異なる温度の流体を流すこともできる。そのために、流路8内には、流路内の温度を測る温度センサー(図示していない)を適宜内蔵せしめておくとよい。
図2では、その内部に連通する流路8を1つ内蔵せしめた例を示しているが、これに限定されるものではなく、2又はそれ以上の流路8を内蔵せしめてもよい。流路8の中には、60〜80℃程度の温度の流体を流すとよい。また、2又はそれ以上の流路8を内蔵せしめる場合には、異なる温度の流体を流すこともできる。そのために、流路8内には、流路内の温度を測る温度センサー(図示していない)を適宜内蔵せしめておくとよい。
このような押出ピン1は、例えば請求項2に記載したように、押出ピン1を2以上の分割片とし、当該各分割片の所定位置には組立て接合時に流路となる部分溝を形成し、これら各分割片をパルス通電による接合処理により接合することにより得ることができる。パイプ状物を内外2種類以上組合わせ、さらに先端部などに別の材料を組合わせ、これらをパルス通電による接合処理により接合してもよい。押出ピン1に流路を内蔵せしめ、この流路に所定温度の流体を循環させることはこれまで知られていない。
なお、パルス通電による接合処理は常法により行えばよい。パルス通電による接合処理の条件は特に限定されないが、3段階に分け、第1段階で200℃以上650℃以下の温度と1MPa以上20MPa以下の加圧力にてパルス通電による接合を行い、次いで、第2段階で700℃以上1000℃以下の温度と0.01MPa以上0.9MPa以下の加圧力にてパルス通電による接合を行い、さらに、第3段階で800℃以上1000℃以下の温度で0.5〜3時間熱処理することが好ましい。第1段階と第2段階では、パルス通電による接合(それぞれ仮接合と本接合)を行うが、第3段階では、パルス通電を止め、所定の熱処理(相互拡散接合処理)を行う。
パルス電流としては通常、直流が用いられ、本発明においては、デューティー比、つまりパルスのONとOFFの比(ON/ON+OFF)が86〜99.9%、好ましくは90〜99.9%のパルス電流を流すことが好ましい。
このようなパルスのON時間の比率の高いパルス電流を流し、自己発熱により全体を緩やかに昇温させて、なるべく部材全体を均一に昇温させることが好ましい。
また、パルス電流としては、100〜50000A、好ましくは300〜30000Aの範囲のものが用いられ、電圧は100V以下である。
電流密度に換算すると、パルス電流としては、50A/cm2〜500A/cm2、好ましくは80A/cm2〜150A/cm2の電流供給が可能なものが用いられ、電圧は100V以下である。
このようなパルスのON時間の比率の高いパルス電流を流し、自己発熱により全体を緩やかに昇温させて、なるべく部材全体を均一に昇温させることが好ましい。
また、パルス電流としては、100〜50000A、好ましくは300〜30000Aの範囲のものが用いられ、電圧は100V以下である。
電流密度に換算すると、パルス電流としては、50A/cm2〜500A/cm2、好ましくは80A/cm2〜150A/cm2の電流供給が可能なものが用いられ、電圧は100V以下である。
さらに、このような押出ピン1は、通常、SKD61等の金属製材料からなるものであるが、例えば請求項3に記載したように、本体部A以外の先端部Bが耐熱性材料からなり、側面部Cがカーボン又はセラミックス材料からなるものが好ましい。
先端部Bの材料として好適な耐熱性材料としては、耐熱鋼、タングステン合金等が挙げられる。また、側面部Cの一つの材料としてのセラミックス材料としては、例えば窒化ケイ素等が挙げられる。このセラミックス材料としては、潤滑的役目を兼ねる耐熱セラミックスが好ましい。
先端部Bの材料として好適な耐熱性材料としては、耐熱鋼、タングステン合金等が挙げられる。また、側面部Cの一つの材料としてのセラミックス材料としては、例えば窒化ケイ素等が挙げられる。このセラミックス材料としては、潤滑的役目を兼ねる耐熱セラミックスが好ましい。
なお、上記したように、押出ピン1を2以上の分割片とする場合に、例えば先端部、本体部、側面部と分割しておき、先端部Bを耐熱性材料とし、側面部Cをカーボン又はセラミックス材料としておけば、これら各分割片をパルス通電接合処理により接合することにより、本体部A以外の先端部Bが耐熱性材料からなり、側面部Cがカーボン又はセラミックス材料からなる押出ピン1が得られる。
押出ピン1は、加熱冷却の繰り返しによる損傷、摺動部分の焼き付き、カジリ等が問題とされていたが、本発明においては、押出ピン1をこのように構成し、特に所定温度の流体を循環させる流路が内蔵せしめられているため、大幅にその製品寿命を延ばすことができる。さらに、流路を内蔵せしめると共に、押出ピン1を特定の材料を組合わせたものとすることにより、摺動磨耗、カジリを有効に防止することができる。
また、請求項4に記載したように、射出装置6におけるスリーブ3の外壁9を2以上の分割片とし、当該各分割片の所定位置には組立て接合時に流路となる部分溝を形成し、これら各分割片をパルス通電による接合処理により接合して、前記スリーブ3の外壁9内に少なくとも1以上の流路10を内蔵せしめることができる。パルス通電による接合処理は常法により行えばよい。
図1では、前記スリーブ3の外壁9内に合計2つの流路10(10A、10B)を内蔵せしめた例を示しているが、これに限定されるものではない。
ここで少なくとも流路10を2以上内蔵せしめておき、そのうちの鋳込み口に近い流路に比べて、溶湯5の供給口に近い流路ほど、より温度の低い流体を循環させることが好ましい。これは、溶湯5の供給口に近い流路ほど、スリーブ3の外壁温度が低くなっているからである。流体の循環については、常法により行えばよい。なお、図1、2中、「入」とあるのは流路入口を指し、「出」とあるのは流路出口を指しており、「入」から入った流体が「出」から出ることになる。
このスリーブ3の流路10内に流される流体の温度は特に制限されないが、上記したように、溶湯5の供給口に近い流路ほど、より温度の低い流体を循環させることが好ましく、例えばここには15〜40℃程度の温度の流体を、それ以外の部分には60〜80℃程度の温度の流体を、それぞれ流すとよい。
これまで、射出装置6におけるスリーブ3の外壁内に流路を内蔵せしめ、この流路に所定温度の流体を循環させることは知られていない。
本発明では、このように射出装置6におけるスリーブ3の外壁内に流路を内蔵せしめ、この流路に所定温度の流体を循環させていることから、スリーブ3の耐久性を大幅に向上させることができる。
ここで少なくとも流路10を2以上内蔵せしめておき、そのうちの鋳込み口に近い流路に比べて、溶湯5の供給口に近い流路ほど、より温度の低い流体を循環させることが好ましい。これは、溶湯5の供給口に近い流路ほど、スリーブ3の外壁温度が低くなっているからである。流体の循環については、常法により行えばよい。なお、図1、2中、「入」とあるのは流路入口を指し、「出」とあるのは流路出口を指しており、「入」から入った流体が「出」から出ることになる。
このスリーブ3の流路10内に流される流体の温度は特に制限されないが、上記したように、溶湯5の供給口に近い流路ほど、より温度の低い流体を循環させることが好ましく、例えばここには15〜40℃程度の温度の流体を、それ以外の部分には60〜80℃程度の温度の流体を、それぞれ流すとよい。
これまで、射出装置6におけるスリーブ3の外壁内に流路を内蔵せしめ、この流路に所定温度の流体を循環させることは知られていない。
本発明では、このように射出装置6におけるスリーブ3の外壁内に流路を内蔵せしめ、この流路に所定温度の流体を循環させていることから、スリーブ3の耐久性を大幅に向上させることができる。
射出装置6は、このようなスリーブ3と、プランジャー4とを備えたものである。射出装置6としては、上記したスリーブを用いる以外は、通常の射出装置を用いればよいが、プランジャー4の先端にパルス通電接合処理により耐熱性材料を接合しておくとよい。
また、射出装置6に溶湯5を供給する供給装置7としては、通常のものでよい。溶湯(溶融金属)5としては、例えば溶融させたマグネシウム、アルミニウム合金等が用いられる。
なお、必要に応じて、スプルーブッシュ12Aの内面やスリーブ3の内面に、窒化ケイ素などのセラミックス材料を用いて焼き嵌めを施しておくと、より好ましいものとなる。
さらに、必要に応じて金型2の内部にも少なくとも1以上の流路13を内蔵せしめ、かつ、前記流路内に所定温度の流体を循環させることにより、金型の耐久性も向上させることができ、より一層コールドチャンバーダイカストマシン全体としての耐久性を向上させることができる。
また、射出装置6に溶湯5を供給する供給装置7としては、通常のものでよい。溶湯(溶融金属)5としては、例えば溶融させたマグネシウム、アルミニウム合金等が用いられる。
なお、必要に応じて、スプルーブッシュ12Aの内面やスリーブ3の内面に、窒化ケイ素などのセラミックス材料を用いて焼き嵌めを施しておくと、より好ましいものとなる。
さらに、必要に応じて金型2の内部にも少なくとも1以上の流路13を内蔵せしめ、かつ、前記流路内に所定温度の流体を循環させることにより、金型の耐久性も向上させることができ、より一層コールドチャンバーダイカストマシン全体としての耐久性を向上させることができる。
ダイカスト成形品を製造する際には、まず溶湯5を供給装置7から射出装置6に供給し、供給装置7から射出装置6に供給された溶湯5は、次いでプランジャー4によって鋳込み口(スプルー)12より金型2のキャビティ11内に射出される。
さらに、金型2のキャビティ11内に射出された溶湯5が凝固した後、金型2を開き、押出ピン1を用いてダイカスト成形品を取り出す。
さらに、金型2のキャビティ11内に射出された溶湯5が凝固した後、金型2を開き、押出ピン1を用いてダイカスト成形品を取り出す。
このようにして本発明のコールドチャンバーダイカストマシンによりダイカスト成形品が製造されるが、コールドチャンバーダイカストマシン全体としての耐久性が向上しているため、生産性よくダイカスト成形品を製造することができる。
1 押出ピン
2 金型
2A 固定型
2B 可動型
3 スリーブ(射出スリーブ)
4 プランジャー(射出プランジャー)
5 溶湯
6 射出装置
7 供給装置
8 流路(押出ピン内の流路)
9 外壁
10 流路(スリーブ内の流路)
11 キャビティ
12 鋳込み口(スプルー)
12A スプルーブッシュ
12B スプルーコアー
13 流路(金型内の流路)
14 湯道(ランナー)
A 押出ピンの本体部
B 押出ピンの先端部
C 押出ピンの側面部
2 金型
2A 固定型
2B 可動型
3 スリーブ(射出スリーブ)
4 プランジャー(射出プランジャー)
5 溶湯
6 射出装置
7 供給装置
8 流路(押出ピン内の流路)
9 外壁
10 流路(スリーブ内の流路)
11 キャビティ
12 鋳込み口(スプルー)
12A スプルーブッシュ
12B スプルーコアー
13 流路(金型内の流路)
14 湯道(ランナー)
A 押出ピンの本体部
B 押出ピンの先端部
C 押出ピンの側面部
Claims (4)
- 押出ピンを備えた金型と、スリーブとプランジャーとを備え前記金型に溶湯を射出する射出装置と、前記射出装置に溶湯を供給する供給装置と、を有するコールドチャンバーダイカストマシンにおいて、前記押出ピンの内部に少なくとも1以上の流路が内蔵せしめられていると共に、前記スリーブの外壁内に少なくとも1以上の流路が内蔵せしめられており、かつ、前記各流路内に所定温度の流体が循環せしめられていることを特徴とする、耐久性に優れたコールドチャンバーダイカストマシン。
- 前記押出ピンを2以上の分割片とし、当該各分割片の所定位置には組立て接合時に流路となる部分溝を形成し、これら各分割片をパルス通電による接合処理により接合して、前記押出ピンの内部に少なくとも1以上の流路を内蔵せしめてなる、請求項1記載の耐久性に優れたコールドチャンバーダイカストマシン。
- 前記押出ピンは、先端部が耐熱性材料からなり、側面部がカーボン又はセラミックス材料からなるものである、請求項1又は2記載の耐久性に優れたコールドチャンバーダイカストマシン。
- 前記スリーブの外壁を2以上の分割片とし、当該各分割片の所定位置には組立て接合時に流路となる部分溝を形成し、これら各分割片をパルス通電による接合処理により接合して、前記スリーブの外壁内に少なくとも1以上の流路を内蔵せしめてなる、請求項1記載の耐久性に優れたコールドチャンバーダイカストマシン。
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JP2004210012A Pending JP2006026696A (ja) | 2004-07-16 | 2004-07-16 | 耐久性に優れたコールドチャンバーダイカストマシン |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103862237A (zh) * | 2014-03-11 | 2014-06-18 | 宁波固远管件有限公司 | 一种小四方套分步式冷挤压工艺 |
JP2016010807A (ja) * | 2014-06-30 | 2016-01-21 | カルソニックカンセイ株式会社 | ダイカスト装置 |
US10557815B2 (en) | 2015-09-15 | 2020-02-11 | Denso Corporation | Particulate matter detection sensor |
Citations (6)
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JPS60195158U (ja) * | 1984-06-07 | 1985-12-26 | 東芝機械株式会社 | 鋳造用金型の押出ピン |
JPS6293056A (ja) * | 1985-10-18 | 1987-04-28 | Hitachi Metals Ltd | 金型鋳造用製品押出し器具 |
JPS6366557U (ja) * | 1986-10-20 | 1988-05-02 | ||
JPH0747574A (ja) * | 1993-08-06 | 1995-02-21 | Sanyo Electric Co Ltd | 射出成形金型 |
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-
2004
- 2004-07-16 JP JP2004210012A patent/JP2006026696A/ja active Pending
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