JP2006024501A - 透明面状発熱体及びその製造方法 - Google Patents

透明面状発熱体及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、透視性及び視認性が高く、導電部の電気抵抗値が低くかつ均一な発熱が可能な高品位の面発熱特性を有する透明面状発熱体、並びに該透明面状発熱体を簡便かつ安価に製造する方法を提供する。
【解決手段】透明基体上に網の目導電パターンを有する透明面状発熱体であって、該透明基体上に、物理的薄膜形成手段による銅薄膜層とメッキ手段による銅厚膜層とを順次積層して形成されてなる該網の目導電パターンを有し、該網の目導電パターンの有する電気抵抗値が5Ω/□以下であり、該透明面状発熱体の全光線透過率が50%以上であり、該網の目導電パターンに一対の電極を備えた透明面状発熱体、並びに透明面状発熱体の製造方法に関する。
【選択図】図1

Description

本発明は、透明面状発熱体及びその製造方法に関し、特に液晶素子用の透明面状発熱体及びその製造方法に関する。
近年、液晶表示素子の需要が大きくなっているが、寒冷地で使用した場合に液晶の動作が遅くなる等の問題があり、液晶表示素子にも温度制御用の透明面状ヒーターを備えることの必要性が高まってきている。
従来、寒冷地などの条件下で使用される液晶表示素子としては、例えば、特許文献1には、透明基板上に設けられた銀、銅、インジウムスズオキシド(ITO)等の透明導電膜を発熱面として使用し、該透明導電膜に通電するための一対の金属電極を備えた透明面状ヒーターが報告されている。
しかしこの方法では、液晶素子全体を均一に加熱することは必ずしも容易でなく、厚みが増すとヘイズや反射も増えてしまう透明導電膜からなる発熱抵抗体を用いた場合には、液晶表示を見る際の邪魔になったりする。また、透明性を確保できる薄い厚みでは、シート抵抗値が大きいため流れる電流量が少なくなり発熱の立ち上がりが遅い場合がある。
従って、透視性及び視認性が高く、導電部の抵抗値が低くかつ均一な発熱が可能である高品位の透明面状発熱体を、より簡便に製造する方法が望まれている。
特開平9−306647号公報
本発明は、透視性及び視認性が高く、導電部の電気抵抗値が低くかつ均一な発熱が可能な高品位の面発熱特性を有する透明面状発熱体、並びに該透明面状発熱体を簡便かつ安価に製造する方法を提供することを主な目的とする。
本発明者は、上記の課題を解決するため鋭意研究を行った結果、透明性可塑性樹脂に銅をスパッタリングして薄膜層を形成し、該薄膜層上に液状レジストを塗布してフォトリソグラフィ法により網の目パターンを露出し、該網の目パターン上に銅を電解メッキして銅厚膜層を積層し、非網の目パターン部分の残存レジストを剥離除去し、全体を化学エッチングして非網の目パターン部分の薄膜層を溶解除去することにより、上記の目的を達成し得る高品位の透明面状発熱体が得られることを見出した。かかる知見に基づき、さらに検討を重ねて本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、以下の透明面状発熱体及びその製造方法を提供する。
項1.透明基体上に網の目導電パターンを有する透明面状発熱体であって、該透明基体上に、物理的薄膜形成手段による銅薄膜層とメッキ手段による銅厚膜層とを順次積層して形成されてなる該網の目導電パターンを有し、該網の目導電パターンの有する電気抵抗値が5Ω/□以下であり、該透明面状発熱体の全光線透過率が50%以上であり、該網の目導電パターンに一対以上の電極を備えた透明面状発熱体。
項2.次の(イ)〜(へ)に記載する各工程を順次行うことを特徴とする透明面状発熱体の製造方法:
(イ)全光線透過率65%以上のシート状熱可塑性樹脂の片面に、銅をスパッタリングして、厚さ1000〜1800Åの薄膜層を形成する第一工程、
(ロ)前記薄膜層上に液状レジストを塗布し、フォトリソグラフィ法により現像して、線幅10〜20μmの網の目パターンを露出する第二工程、
(ハ)前記網の目パターン上に銅を電解メッキして厚さ1〜10μmの銅厚膜層を積層する第三工程、
(ニ)非網の目パターン部分の残存レジストを剥離除去する第四工程、
(ホ)全面を化学エッチングして非網の目パターン部分の薄膜層を溶解除去し、スパッタリングによる銅薄膜層と電解メッキによる銅厚膜層との積層による網の目導電パターンを得る第五工程、及び
(へ)前記網の目パターンに一対以上の電極を設ける工程。
項3.次の(イ)〜(ト)に記載する各工程を順次行うことを特徴とする透明面状発熱体の製造方法:
(イ)全光線透過率65%以上のシート状熱可塑性樹脂の片面に、銅をスパッタリングして、厚さ1000〜1800Åの薄膜層を形成する第一工程、
(ロ)前記薄膜層上に液状レジストを塗布し、フォトリソグラフィ法により現像して、線幅10〜20μmの網の目パターンを露出する第二工程、
(ハ)前記網の目パターン上に銅を電解メッキして厚さ1〜10μmの銅厚膜層を積層する第三工程、
(ニ)非網の目パターン部分の残存レジストを剥離除去する第四工程、
(ホ)全面を化学エッチングして非網の目パターン部分の薄膜層を溶解除去し、スパッタリングによる銅薄膜層と電解メッキによる銅厚膜層との積層による網の目導電パターンを得る第五工程、及び
(へ)前記(ホ)によって得られた網の目導電パターンの銅表面を酸化又は硫化処理して、褐色から黒色の酸化銅又は硫化銅表面層を形成する第六工程。
(ト)前記網の目パターンに一対以上の電極を設ける工程。
項4.前記透明基体が、網の目導電パターンが形成される面と反対面に、ハードコート層を有している項2又は3のいずれかに記載の製造方法。
項5.前記項2〜4のいずれかに記載の製造方法により製造される透明面状発熱体。
項6.偏光板/液晶素子/偏光板/接着層/項1又は5に記載の透明面状発熱体/透明絶縁層の順に積層されてなる液晶表示体。
項7.項1又は5に記載の透明面状発熱体からなる偏光板保護フィルム。
項8.偏光板の少なくとも片面に項7に記載の偏光板保護フィルムが積層されてなる液晶表示素子。
項9.項1又は5に記載の透明面状発熱体からなる位相差フィルム。
項10.偏光板の少なくとも片面に項9に記載の位相差フィルムが積層されてなる液晶表示素子。
以下、本発明を詳述する。必要に応じ、図1の符号を引用する。
I.透明面状発熱体
本発明の透明面状発熱体の透明基体(1)は、少なくとも液晶ディスプレイ(LCD)が透視できることを前提とし、好ましくは全光線透過率65%以上の透過性と、他に耐熱性、耐侯性、非収縮性、そして機械的強度、耐薬品性等にも優れているものが好ましい。
具体的には、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)などのポリエステル樹脂;ポリカーボネート樹脂;ポリ(メタ)アクリル酸エステル樹脂;シリコーン樹脂;環状ポリオレフィン樹脂;ポリアリレート樹脂;ポリエーテルスルホン樹脂等の熱可塑性樹脂が例示できる。上記のうち、透明性、コスト、耐久性、耐熱性等の観点から総合的に判断すると、PET又はPENが好ましく採用される。その形状は、一般にはシート状(厚さにして約0.05〜2mm程度)であるが、使用場所によっては、それが曲折形状の場合もある。
前記透明基体に何を選択するかは、種々の条件を勘案して決めるが、透明性(全光線透過率)(JIS K7105)が65%以上、好ましくは85〜90%程度、及びヘイズ値(JIS K7105)が0.5〜8%程度を有する熱可塑性樹脂から選択することが望ましい。
また、本発明で用いられる透明基体(1)には、上記の網の目導電パターンを有する面とは反対面に、ハードコート層を設けてもよい。
ハードコート層としては、透明性を損なわないものであれば一般的な材料のものを用いればよく、特に制限はないが、紫外線硬化型アクリレート樹脂が好ましい。その主成分としては、ポリエステルアクリレート、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート等の2官能基以上を有する紫外線硬化型のアクリレートであれば特に限定されるものではない。1,6-ヘキサンジオールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールアクリレート、1,9-ノナンジオールジアクリレート、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート、ネオペンチルグリコールPO変性ジアクリレート、EO変性ビスフェノールAジアクリレートのような2官能性アクリレートやトリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、トリメチロールプロパンEO変性トリアクリレート、PO変性グリセリントリアクリレート、トリスヒドロキシエチルイソシアヌレートトリアクリレートのような多官能アクリレート等の使用が好ましい。
また、紫外線硬化型アクリレート樹脂には、通常、光重合開始剤を添加して使用する。光重合開始剤として、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(イルガキュア 184 チバ・スペシャリティー・ケミカルズ株式会社製)、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−1−フェニル−プロパン−1−オン等を添加することにより、充分な硬化被膜を得ることができる。その他、ベンゾイン、ベンゾイン誘導体、ベンゾフェノン、ベンゾフェノン誘導体、チオキサントン、チオキサントン、チオキサントン誘導体、ベンジルジメチルケタール、α−アミノアルキルフェノン、モノアシルホスフィンオキサイド、ビスアシルホスフィンオキサイド、アルクルフェニルグリオキシレート、ジエトキシアセトフェノン、チタノセン化合物等の光重合開始剤も使用できる。
これらの光重合開始剤の配合割合は、紫外線硬化型アクリレート樹脂100重量部に対し1〜10重量部が好ましい。1重量部未満では充分に重合が開始せず、また、10重量部を超えると場合によっては耐久性が低下するからである。
なお、前記の紫外線硬化型アクリレート樹脂中には、その透明性を損なわない程度で第三成分(UV吸収剤、フィラー等)を含ませてもよく得に制限はない。
透明基体(1)にハードコート層を形成する方法は、一般的な塗布方法を用いればよく、特に制限はない。
透明基体(1)にハードコート層を設けることにより、後述する焼成時に、基材樹脂からのオリゴマーの析出による白化や黄変を抑制することができ、これにより本発明の透明面状発熱体は高い透明性が確保される。また、透明面状発熱体の製造工程中でのキズ防止も可能となる。
前記透明基体が、上記のハードコート層を有する場合であっても、該透明基体の透明性(全光線透過率)は65%以上好ましくは85%以上を有していることが好ましい。
尚、本発明でいう全光線透過率(以下「Tt」と呼ぶ)とは、JIS K7105(1981)に基づいて作製された日本電色工業株式会社製の濁度計タイプNDH−20D型によって測定した値(%)であり、この値が大きい程透明で視認性に優れていることになる。
また、網の目導電パターンの「網の目」とは、例えば、縦横同一幅又は異幅によって格子状になり、開口部分が直角四辺形であることは勿論、ある角度をもって斜めに交差した状態、つまり開口部分が菱形である場合とか、あるいは5〜10角形程度の多角形状、つまり開口部が5〜10角形である場合も含まれ、特定されるものではない。特に、面状発熱体の透明性、発熱特性の点から、開口部分が直角四辺形(特に、正方形)の網の目(格子状)導電パターンが好ましい。
網の目をどうするか、つまりどのような開口率を有する網の目にするかは、Ttと面発熱特性とが共に高くなることを前提で決める必要がある。本発明の透明面状発熱体は、高い開口率を有し、75%以上、特に80〜95%程度となる。そのため、高い透視性が達成される。
なお、本明細書で、開口率(%)とは、開口部分が直角四辺形(特に、正方形)の網の目導電パターンの場合、線幅(W)、網目状パターンの線の間隔(ピッチ)(P)とした場合に、式:
開口率(%)=(P−W)2/P2×100
で表される(図3を参照)。
また、網の目導電パターンの線幅(W)は、通常、10〜30μm程度、好ましくは15〜20μm程度である。線幅が約10μm未満であるパターンは、その作製が困難となる傾向にあり、30μmを越えるとパターンが目に付きやすくなる傾向にあるため好ましくない。
なお、網の目導電パターンにおける線の間隔(ピッチ)(P)は、上記の開口率及び線幅を満たす範囲で適宜選択することができる。通常、100〜400μm程度の範囲であればよい。
また物理的薄膜形成手段とは、一般に呼ばれまた実用もされている金属の、特に薄膜形成技術において、化学的薄膜形成手段(メッキ法とかCVD法)に対するものであり、具体的にはスパッタリング法、真空蒸着法、イオンプレーティング法の3法がある。これらは、共通して該金属を何らかの方法で気体又はイオンの状態にして、これを透明基体表面に受けて、これを沈着して薄膜状とするもので、本発明では該金属として銅を使用する。
前記物理的手段の中でも、スパッタリング法又はイオンプレーティング法が好ましい。更にこの中でもスパッタリング法がより好ましい。イオンプレーティング法は、スパッタリング法よりも高エネルギーでの蒸着であり、それだけにその蒸着効率(速度)は高い。しかし、蒸着雰囲気の温度が高いので透明基体の選択に幅がないこと等の点で、総合的に見てスパッタリング法がより好ましいとの理由からである。
尚、スパッタリング法、イオンプレーティング法、真空蒸着法は一般的に行われている方法によるもので特別な条件はない。
前記薄膜形成手段によって形成される銅は、可能な限り純銅であることが好ましく、化学エッチングに使用する無機酸水溶液に対して、不溶である金属の存在は避けるべきである。
また、銅で行うメッキ手段は、電解メッキ又は無電解メッキのいずれでもよいが、電解メッキの方が好ましい。これは、無電解メッキに比較して、より迅速に必要な厚さの銅厚膜層を積層することができることによる。
そして、本発明が前記の各手段をとって構成されるのは次の理由による。まず、透明基体上に形成される網の目導電パターンが、銅に特定されるのは、他の金属よりも該基体とのより高い密着力を有し、かつより高い透明性と導電性(低い電気抵抗値)を有する面状発熱体を容易に製作することができるためである。また、該基体面にスパッタリング等の物理的薄膜形成手段をもって銅薄膜を蒸着したことにより、従来のような前処理とか特殊な接着剤等を介在させることなく、直接かつ極めて高い密着力で銅薄膜層を形成することができる。また、導電パターン化のために行う化学エッチングによって、非パターン部分にある該薄膜は容易に完全に除去されるので、これによる透明性への悪影響は生じない。
そして、前記銅薄膜層があることで、該層の上に積層する次の手段、つまりメッキ手段、特に電解メッキによる銅のメッキ適用性が格段に向上し、前処理を必要とすることなく、直接的に極めて強力な密着力を有する銅厚膜層を形成することができる。特にメッキ手段がとられているので、優れた導電性(面状発熱特性)を付与するのに必要な銅の厚さを、自由に容易にそしてスピーディに調節することもできる。
そして、所望する網の目導電パターンを忠実に再現することができるので、より細い線幅の網の目で、かつ、より低い電気抵抗値を有する導電パターンとすることができる。つまり、より高い透明性と面発熱特性を得ることができることになる。
第1層に相当する銅薄膜層(2)は、メッキによる銅厚膜層(4)形成のために設けられるもので、面発熱特性発現の実質的因子は、第2層に相当する該銅厚膜層にあることになる。従って、該薄膜層(2)の有する膜厚は、可能な限り薄くし、逆に第2層の該銅厚膜層をより厚くして構成するのがよいことになる。
前記各層の厚さについては、第1層はより薄く、第2層はより厚くするのが良いが、好ましい厚さは次のとおりである。第1層となる銅薄膜層(2)の厚さは、約1000〜1800Å、好ましくは1200〜1700Åであり、第2層となる銅厚膜層(4)の厚さは、約1〜10μm、好ましくは2〜8μmである。
第1層の銅薄膜層が薄すぎると、その高い電気抵抗値のために、第2層の銅厚膜層形成のためのスピーディなメッキ(特に電解メッキ)を行うことができなくなる。一方、第1層の銅薄膜層が厚すぎると、導電パターン化のために行う化学エッチングにおいて非パターン部分の除去時間が長くなり、その結果サイドエッチング現象が発生したり、電導パターンとしての線幅が細くなり易くなり、パターンが忠実に再現されなくなるからである。
そして、前記第1層と第2層との積層によりなる導電パターンではあるが、更に該パターン自身の有する電気抵抗値、ここでは単位面積当たりの電気抵抗値、つまり表面抵抗値として5Ω/□以下であることが必要であり、好ましくは3Ω/□以下、さらに好ましくは2Ω/□以下である。この電気抵抗値は、必要とする面発熱特性を得る為に極めて重要な因子であることから、前記の如く特定されるものであるが、ここではこれが5Ω/□を境にして、これを超えると面発熱特性が小さくて実用性に欠けてしまうので良くないことになる。
尚、本発明でいう電気的抵抗値は、得られた網の目銅導電パターンについて、三菱油化株式会社製LORESTA(ロレスタ、商品名:MCP−TESTERFP)に専用MCPプローブ(四端子による測定)を連結した電気抵抗測定器を使い、該パターンの銅表面に四端子をしっかり当接して、場所を変えて測定したものである。
また、本発明の透明面状発熱体は、透明基体(1)上に形成された網の目導電パターン上に、保護フィルム、透明絶縁フィルムなどが積層されていてもよい。その保護フィルムとしては、一般的に用いられる公知の樹脂が用いられる。それらの樹脂をドライラミネート、ウェットラミネート等の公知の方法により積層する。
本発明の透明面状発熱体は、さらに機能性フィルム等が積層されていてもよい。機能性フィルムとしては、フィルムの表面の光反射を防止する反射防止層が設けられた反射防止フィルム、着色や添加剤によって着色された着色フィルム、指紋など汚染物質が表面に付着することを防止する防汚性フィルムなどが挙げられる。
また、褐色から黒色の着色層(5)を設けても良く、この着色層(5)は、最終的に得られた透明面状発熱体を通して表示画面を見た時に、より見やすくかつより長時間凝視しても目に疲労感をあまり感じない特性、つまり視認性のより向上をはかるために設けられる。そして、この特性は色によって異なり、一般に褐色から黒色がよく、更には純粋な褐色より黒色に近づく程良い。
前記着色層(5)は銅表面に設けられ、その種類については特定されないが、可能なかぎり薄層でかつ該銅表面と強固に密着するものであることが望ましい。かかる意味においては、酸化銅又は硫化銅によるのが良く、これも該銅表面を酸化又は硫化処理して表層を酸化銅又は硫化銅に変えて着色層とするのが良い。
本発明の透明面状発熱体は、網の目導電パターンに一対以上の電極を設けて、この電極に通電することにより発熱体として機能する。用いられる電極としては、導電性を有するものであれば特に限定はなく、例えば、導電性樹脂、導電性樹脂と金属箔、金属メッキ、金属ナノ粒子等が挙げられる。接触抵抗の観点からすると、より抵抗値が低いものの方が好ましい。これら電極は、いずれも公知のもの採用し、公知の方法で形成することができる。
II.透明面状発熱体の製造方法
次に、本発明の透明面状発熱体の製造方法について説明する。
(イ)第一工程
まず、(イ)の第一工程において、透明基体(1)としては、前記のものが挙げられるが、自身の有するTtが65%以上の前記シート状の熱可塑性樹脂を用いるのが好ましい。中でもポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、非晶性ポリオレフィンのシートが良い。そして、該シート状の厚さは、取り扱い性とか該Ttから見て、0.1〜1mm程度のものを使用するのが良い。
該シート状熱可塑性樹脂の片面に、スパッタリング法にて銅を厚さ1000〜1800Åの薄膜状にスパッタ蒸着する。このスパッタリングに際しては、該シートを何らの前処理を施す必要はなく、直ちに行うことができるが、場合によっては、その表面を脱脂洗浄するかグロー又はコロナによる放電処理等の前処理をすることもある。
スパッタリング条件は、一般的条件に従って行えば良いが、次のような条件で行う方が好ましい。つまり、10-1〜10-2トール以下の低ガス圧(ガスはアルゴン等の不活性ガス)下で行う低ガス圧スパッタリングである。この低ガス圧スパッタリングは、3極グロー放電、2極グローRF放電、マグネトロン、イオンビームによるスパッタリングに相当するが、マグネトロンによるスパッタリングがより好ましい。これは、形成される薄膜の速度が早く、純度も高く、またスパッタリング装置の真空槽内に発生する温度も低い(せいぜい100℃前後)ことによる。
(ロ)第二工程
次に行う(ロ)の第二工程は、前記工程にて得られた銅薄膜層を、フォトリソグラフィ法を使って現像し、所望の網の目パターンを露出する。ここで、フォトリソグラフィ法は、一般に行われている感光性レジストの塗布→マスキングフィルムの真空密着→露光→露光部又は非露光部の溶解除去のための現像→所望する網の目パターンの露出をいう。
ここで感光性レジストには、ネガ型とポジ型があり、ネガ型では露光されて紫外線を受けるとその部分のみが光硬化する。ポジ型はネガ型の逆の光特性を有し、紫外光を受けた部分が光分解する。両者現像処理を行えば、ネガ型では、未露光部分が溶解除去され、ポジ型では露光部分が溶解除去されることになる。従って、マスキングフィルムは、ネガ型ではポジフィルム(網の目パターンは黒)を、ポジ型ではネガフィルム(網の目パターンは透明)を使用することになる。もちろん、マスキングフィルムの代わりにガラスマスク、クロムマスクでもかまわない。
尚、前記感光性レジストは、特に限定されないが、一般的にはネガ型ではアクリル系、ボジ型ではジアゾ系を使用することができる。また、該レジストは、一般には液状であるのでこれを塗布する方法になるが、これがドライフィルムの様に、予めフィルム状であっても良い。また、網の目パターンの内容、特に微細パターンでない該パターンを所望する場合には、フォトリソグラフィ法に代えて、印刷手法でもって、直接薄膜層上に網の目パターンを露出状態で得ることができる。
(ハ)第三工程
次に行う(ハ)の第三工程では、前工程までの露出網の目パターン部分の前記薄膜層をベースとして、この上に銅を電解メッキして、厚さ1〜10μmの銅を積層する。電解メッキの条件は、一般に行われている銅のメッキに準じて行えば良い。
例えば、硫酸銅と硫酸を主成分として調整された硫酸銅メッキ浴を用いる場合には、含リン銅を陽極としてこの中に前記薄膜形成熱可塑性樹脂シートを陰極として浸漬し、陰極電流密度0.5〜6A/dm2、該溶液温度15〜30℃、メッキ速度0.1〜1.2μm/minで行う。勿論、他の方法、例えばシアン化第一銅とシアン化ナトリウムを主成分とするメッキ浴による銅メッキ、つまりシアン化銅メッキとか、ピロリン酸銅とピロリン酸カリウムを主成分とするメッキ浴による銅メッキ、つまりピロリン酸銅メッキによっても良い。
(ニ)第四工程
次に行う(ニ)の第四工程は、前記工程で露出せずに残存している非網の目パターン部分の感光性レジスト層を剥離除去する。剥離除去は、一般には各種有機溶剤又はアルカリ系水溶液の剥離用薬液を用いてこれを噴射又は揺動浸漬する。
(ホ)第五工程
(ホ)の第五工程では、全面を同時に化学エッチングするものであるが、化学エッチングは、少なくとも前記非網の目パターン部分の銅薄膜層のすべてが、溶解除去されるまで行う。従って、その時間は該薄膜層の厚さによって変わる。全面を同時に化学エッチングするので、前記(ハ)の第三工程による銅電解メッキによる層厚は、該薄膜層の厚さに相当する分、化学エッチングされて薄くなる。しかし、該薄膜層の厚さ(1000〜1800Å)に比較して、電解メッキによる銅厚膜層ははるかに厚い(1〜10μm)ので、電気抵抗値に実質的な変化はない。
ここで、化学エッチングとは、銅をエッチング液によって化学的に溶解除去する操作である。従って、エッチング液は、該銅が溶解するものであれば制限はない。一般的には、通常使用される塩化第二鉄、塩化第二銅等の水溶液が挙げられるが、これらのものよりマイルドにエッチングできる、例えば硫酸/過酸化水素系水溶液等を使うのが良い。これは、ここでの化学エッチングが非網の目パターンにあるスパッタによる銅による極めて薄い層を単に除去すれば、所望する導電パターンが自ら形成されてくるからである。つまり、厚い銅層を化学エッチングして導電パターンを形成するものとは異なるからである。化学エッチング時間は、約20〜50秒と短時間で終了するが、終了後は直ちに水洗し、乾燥して全行程を終了する。
(へ)第六工程
なお、必要に応じ上記(ホ)の第五工程の後に、該導電パターン表面を別色に着色する第六工程を設けてもよい。この工程は、上記(ホ)の第五工程で得られた銅の導電パターンの銅色のみでは、前記するように視認性に欠けるような場合に、必要に応じ、該導電パターン表面に別色を着色して、これを改善するために行う工程である。ここでは、この別色を褐色から黒色とするのが好ましいことから、これを酸化銅又は硫化銅にて行う。
この酸化銅による着色は、該導電パターンを酸化剤と接して、化学的に銅表面を酸化して酸化銅の表層膜とするのである。一方、硫化銅による着色は硫化剤と接することで行われる。従って、このような化学的方法での着色であるために、異種の材料でコーティング等による新たな着色層を設ける方法とは異なり、より薄い層でもって一体的に形成されるので剥離するようなこともない。
前記の酸化剤としては種々あるが、アルカリ性の強酸化剤の水溶液が良い。これには、例えば、亜塩素酸ナトリウムを水酸化ナトリムでアルカリ性にした水溶液があり、これに浸漬するだけで良く、浸漬時間は数分程度で良い。該水溶液中の水酸化ナトリウム濃度、亜塩素酸ナトリウム濃度、浸漬時間等を変えることで、生成する酸化銅の結晶構造に由来と考えられるが、その色を褐色から黒色の範囲で自由に変えることができる。
また硫化剤としては、例えば、硫黄又はその無機化合物(例えば硫化カリ)を主成分とする水溶液である。ここで硫黄の場合は、それ単独では効率的ではないのでこれに生石灰、カゼイン,必要によっては助剤的に硫化カリを添加して水溶液化する。一方硫化カリの場合には、反応促進の為に塩化アンモニウム等を併用して水溶液化する。触触の時間、温度等はいずれの場合も適宜実験にて決めればよい。尚、酸化銅による表面層の厚さは酸化又は硫化処理時間によって変わるが、厚くすることで電気抵抗値が5Ω/□を超えないようにする必要がある。
(ト)電極設置工程
(ト)の電極設置工程では、上記(ホ)の第五工程又は(へ)第六工程で得られた網の目導電パターンに一対以上の電極を設ける。用いられる電極としては、導電性を有するものであれば特に限定はなく、例えば、導電性樹脂、導電性樹脂と金属箔、金属メッキ、金属ナノ粒子等が挙げられる。接触抵抗の観点からすると、より抵抗値が低いものの方が好ましい。これら電極は、いずれも公知のもの採用し、公知の方法で形成することができる。
前記(イ)〜(へ)までの各工程で処理されて得られたものの構造を更に図示すると図1の通りである。該図は、その構造の1部を断面図で示している。該図で1はTt65%以上のシート状熱可塑性樹脂、2は銅をスパッタリングした薄膜層、2aはリソグラフィ法による網の目パターン露出部分で、3は全面コーティングした感光性レジスト3aが残存する部分、4は露出部分の該薄膜層上に電解メッキにより積層した銅厚膜層、5は酸化銅表面層である。また図2は(へ)を斜視図で示し、6は開口部分であり、この開口部分の全面積によってTtは上下することになる。
前記に記載する製造方法以外にも、例えば、予め銅のスパッタリングと電解メッキとを行った後に、フォトリソグラフィと共に化学エッチングを行う方法が挙げられる。或いは、まず銅のスパッタリングを行い、得られた銅の薄膜層をフォトリソグラフィと共に化学エッチングし、該薄膜をパターン化し、次に銅を電解メッキして、該パターン部分のみに銅を電解メッキして積層する方法などが挙げられる。
しかし、これらの方法よりも(イ)〜(へ)に記載する製造方法が好ましいのは、特に原稿パターンに対する忠実な再現性が得られる点である。この再現性は、パターンそのものの線幅に変化がなくかつサイドエッチングもないということに他ならない。従って、所望するとおりに自由に電気抵抗値つまり面発熱特性を得ることができる。そして、再現性に優れていることは、より細線でかつそこに積層する銅もより厚く積層することができるのである。これは、所望する電気抵抗値を得るのに、線幅を広くするのではなく、線幅を小さく積層する銅の厚さを厚くすることが可能になるので、面発熱特性を上げても、全体の透明性の低下は極めて小さく抑えることができるということになる。つまり、電気抵抗をより小さくして面発熱特性を向上させると共に、全体のTtをも向上させるという点において、他の製造方法よりもよりも優れている。
尚、前記製造方法による導電パターンの再現性の確認は、該パターンがメッシュ(格子)状で、線幅10μm以上、ピッチ100μm以上、厚さ10μm以下のもので行った。
III.透明面状発熱体の用途
かくして得られる透明面状発熱体は、液晶表示体が低温環境下で、スイッチング特性の改善、駆動回路の簡略化等を図る目的に用いられ、かかる目的に用いるものであれば特にその使用形態に限定はない。
例えば、偏光板/液晶素子/偏光板で構成された液晶表示体の、表示画面と反対面の偏光板に接着剤等で固定して液晶表示体とすることができる。また、偏光板/液晶素子/透明面状発熱体/液晶素子/偏光板で積層された液晶表示体としても良い。透明面状発熱体の使用方法は、液晶表示体が低温環境下で、スイッチング特性の改善、駆動回路の簡略化等が図れるものであれば特に限定はない。
或いは、本発明の透明面状発熱体を、偏光板保護フィルムや位相差フィルム等として用いることもできる。これにより、液晶表示体に新たな透明面状発熱体層を設ける必要がない。
偏光板保護フィルムは、偏光板の表面及び裏面を挟んで形成される液晶表示素子であるが、本発明の透明面状発熱体からなる偏光板保護フィルムを、偏光板の表面及び裏面の少なくとも一方に設けて液晶表示素子とすることができる(例えば、図4(a))。この場合は透明性樹脂基材が光学等方性なものを選択する必要がある。また、位相差フィルムは、偏光板の表面及び裏面を挟んで形成される液晶表示素子であるが、本発明の透明面状発熱体からなる偏光板保護フィルムを、偏光板の表面及び裏面の少なくとも一方に設けて液晶表示素子とするともできる(例えば、図4(b))。この場合は透明性樹脂基材が適当なリターデーションを持つものを選択する必要がある。
本発明は、前記のとおり構成されているので、次のような効果を奏する。
透明基体と、この上に形成される銅の網の目導電パターンとは、特にスパッタリング等の技術によって直接形成した銅薄膜層を介して積層されているので、該基体とは極めて高い密着力を有している。これは、屈曲にも耐え、かつ高温高湿中での長時間使用でも剥離することはない。
前記のとおり、銅の導電パターンは従来の様に接着剤等を介せず、直接形成されているので、それによる透明性の低下はない。
更に、優れた面発熱特性を得るために必要な導電パターンの電気抵抗がより狭い幅で、より厚い層厚で銅がメッキされて形成されるので、発熱の立ち上がりが速やかで面全体が均一に発熱できるという優れた面発熱特性を有すると共に、高い透明性を有する部材である。
また、本発明の透明面状発熱体の製造方法によれば、パターンの細りサイドエッチングの懸念はなくなり、製造が容易にかつ高い収率で得ることができる。
更に、網の目導電パターンの表層を酸化銅又は硫化銅にて褐色から黒色に着色することもでき、この着色層の存在は、各機器に装着して使用する場合、見やすく長時間の凝視でも目の疲労感も小さい。
従って、本発明の透明面状発熱体は、液晶表示素子の加熱に用いられる発熱体として特に有用である。
次に本発明を、比較例と共に実施例によって更に詳述する。
実施例、比較例に示した本発明の透明面状発熱体の全光線透過率、ヘイズ値、シート抵抗、線幅、開口率、線厚みは、以下の測定方法で測定した。
1.全光線透過率
JIS K7105に従って、濁度計NDH−20D型(日本電色工業株式会社製)で測定した。
2.ヘイズ値
JIS K7105に従って、濁度計NDH−20D型(日本電色工業株式会社製)で測定した。
3.シート抵抗
ロレスタEP(ダイヤインスツルメンツ社製)を用いて測定した。
4.線幅(W)
光学顕微鏡を用いて測定した。
5.開口率
開口率は、光学顕微鏡を用いて、透明面状発熱体の格子状1パターンの線幅(W)と線間隔(P)を測定し、図3に示される面積Aと面積Bを算出して、これを次式にあてはめることにより算出した。
開口率(%)=(面積B/面積A)×100=(P−W)2/P2×100
6.線厚み
表面粗さ計を用いて測定した。
実施例1
厚さ125μm、サイズ400×1000mm、Tt=90%の二軸延伸ポリエチレンテレフタレート(以下PETフィルムと呼ぶ)を使って、次のスパッタリングを行う前に、まずグロー放電して前処理した。この前処理のPETフィルムをマグネトロン式スパッタ装置の真空槽内に、銅ターゲットに対峙して配置し、空気をアルゴンに完全置換して得た真空度2×10-3トールの環境下、印加電圧DC9kWで1m/minで3回繰り返しのスパッタ蒸着を行った。
得られた銅薄膜の厚さは、1200Å(±100Å)で均一であった。また一部を切り取ってテープ剥離テストしたが、銅薄膜が剥離するような様子はなかった。
次に、前記得られた銅蒸着PETフィルムの該蒸着面に、ポジ型レジストをロールコータにてコーティングし、厚さ5μmの該レジスト層を設けた。そして、該レジスト層面に、線幅15μm、ピッチ150μmのメッシュ状パターンを描写したネガフィルム(該パターン部分が透明で、非パターン部分が黒色で、メッシュ状に描写されたマスキング用フィルム)を真空密着した後、露光した。(超高圧水銀灯を光源として、130mJ/cm2を照射した。)
この露光によって、該メッシュパターン部分のレジストは、分解されているので、この部分を現像液にて溶解除去して、最後に水洗乾燥した。非パターン部分の該レジストは、該銅蒸着面と密着して残存している。従って、非パターン部分はマスクされており、パターン部分は、該銅蒸着層が露出されていることになる。
次に、前記露出のメッシュ状パターンに次の条件にて、銅を電解メッキした。つまり、含リン銅を陽極として、該パターンを陰極として、硫酸銅と硫酸及び水との混合液をメッキ液として、該浴の温度23℃として、陰極電流密度1.7A/dm2、メッキ速度0.3μm/minにて電解メッキした。そして十分に水洗して乾燥した。
次に、前記電解メッキしたものの全面にアセトンを噴射しつつ、軽タッチでブラッシングして、非パターン部分の残存レジストを溶解除去し、水洗、乾燥した。得られた一部を切り取って、断面を顕微鏡して拡大し観察したところ、積層された銅メッキ層は極めてシャープに角柱状を呈し、幅は15.1μm、厚さ(高さ)は4.9μmであった。ここで、銅メッキ層が極めてシャープに角柱状で積層されたのは、予めフォトレジストによって、枠をつくり、この枠が正確にシャープに形成されているために、この枠に沿って、銅が積層されたためと考えられる。
次に、前記銅メッキされたものを、アセトンに浸漬して残存する非パターン部分のレジストを溶解除去した後、水洗して乾燥後、これを次の条件で全面エッチングした。
化学エッチング液として、硫酸と過酸化水素とを含む水溶液を用い、これを浴槽に入れて、攪拌しながら、前記をエッチングした。エッチング時間は30秒であり、30秒したら直ちに水洗し乾燥した。PETフィルム上に170メッシュのシャープな導電パターンが形成され、180°に折り曲げても、剥離するようなことは全くなかった。形成された導電パターンの線幅は、15μmで、厚さは4.8μmであった。尚、該パターンは角柱状で、サイドエッチングは全く見られなかった。
実施例2
実施例1において、次の条件を変える以外は同様にして、各工程を経て、まずメッシュ状の銅による導電パターンをPETフィルム上に積層した。
銅のスパッタリングにより形成した薄膜層の厚さは1700Åと、ポジ型レジストのコーティング厚さは5μmとし、ネガフィルムのパターン画像は、線幅15μm/ピッチ322μmのメッシュ状パターンとし、銅の電解メッキ厚さは4.0μmとし、化学エッチングの時間は50秒とした。
得られた導電パターンの厚さは3.8μmで、線幅は15.6μmでありサイドエッチングも全くなく、その断面観察ではシャープな角柱状を呈してした。
次に前記形成された銅の導電パターンの表面を褐色から黒色に着色するために、水酸化ナトリウムと亜塩素酸ナトリウムとを成分とする水溶液を酸化浴として、70℃で5分間全体を浸漬した。5分間経過したら取り出して水洗乾燥した。該パターンの銅は、黒褐色に変化し、その着色層の厚さは約0.52μmであった。
さらに前記得られた着色導電パターンPETフィルムを液晶ディスプレイの画面に10mmの距離で懸垂し、画像を見ると、実施例1の未着色品に比較して見やすく、目の疲れもない感じで視認することができた。
実施例3
まず実施例2と同一条件にて、PETフィルム上に積層銅によるメッシュ状導電パターンを形成した。これを、硫黄を主成分としてこれに生石灰、カゼイン及び硫化カリを添加して蒸留水に溶解して調整した硫化浴に40℃で、60秒間接した。直ちに取り出して水洗・乾燥した。該パターン表面は着色され実施例2よりも黒色で鮮明であった。勿論この着色手段による該パターンへの悪影響はなかった。
比較例1(ITOの場合)
厚さ175μmのポリエチレンテレフタレートフィルム透明基板(東洋紡績社製、商品名『A4100』)を用い、該基材フィルムに、ガス圧5.0×10-2Pa、スパッタリング電力840kW、スパッタリング時間53秒間の条件でITOをスパッタリングで製膜して、透明面状発熱体を製造した。
比較例2
スパッタリング時間を15秒間とした以外は、比較例1と同様にして透明面状発熱体を作成した。
上記実施例1〜3、比較例1及び2の透明面状発熱体における、全光線透過率、ヘイズ値、シート抵抗等の評価結果を表1に示す。
Figure 2006024501
比較例1及び2の透明面状発熱体は、シート抵抗値が極めて高いため電流量が小さくなり発熱に時間がかかる。これに対し、実施例1及び2の透明面状発熱体では、シート抵抗値が小さいため電流量が多くなり速やかに発熱できる。従って、本発明の透明面状発熱体は、例えば、寒冷地における作動性に優れた液晶表示素子として好適に用いることができる。
試験例1(面発熱特性)
実施例2で得られる本発明の透明面状発熱体と、比較例1及び2で得られるITOでスパッタリングした透明面状発熱体について、面発熱特性(印加電圧−端子間電流特性、及び電圧−表面温度特性)を評価した。
試験方法は、図5に示すサンプルを用いて行った。電極幅10cm、電極間10cmの透明面状発熱体の両端に、ナノ粒子の銀ペーストを用いて電極を作成した。電極は、透明面状発熱体の左右それぞれ3箇所から取り出して、サンプルは空中に浮かして設置した。測定位置は、面内中央とした。その結果を、図6及び図7に示す。
図6及び図7より、実施例2の透明面状発熱体は、抵抗値が小さいため低い電圧でも端子間電流が大きく、速やかに発熱できることが分かる。これに対し、比較例1及び2の透明面状発熱体は、抵抗値が大きいため電流量が小さくなり発熱が遅くなり、実施例2と同等の発熱量を得るにはより大きな電圧が必要となってしまう。
試験例2(面内温度分布)
実施例2で得られる本発明の透明面状発熱体と、比較例1で得られるITOでスパッタリングした透明面状発熱体について、面内温度分布を評価した。
測定方法は、試験例1で用いたサンプルを用いて、図5のように電極及び電源を設定した。測定条件は、各透明面状発熱体に所定の電圧を印加して電流を流し3分経過したときの、各発熱体の面上16箇所の位置における発熱温度を測定した。各測定点(A〜D及び1)〜4)の位置)の模式図を図8に示す。表2及び表3に面内温度分布の結果を示す。
Figure 2006024501
Figure 2006024501
上記の結果より、実施例2の透明面状発熱体は、均一な面発熱特性を有することが分かった。これは、基材上に導電性パターンが均一に形成されていることに起因すると考えられる。また、温度分布のバラツキも少なく、実施例2と比較例1ではほとんど差異がなく良好であった。
本発明の透明面状発熱体の製造工程を示す(断面図)。 図1の工程(へ)の斜視図である。 開口率の測定方法を模式的に示した図である。 本発明の透明面状発熱体の液晶表示素子としての具体例を示す図である。 試験例1の面発熱特性の測定方法を模式的に示す図である。 実施例1と比較例1及び2の透明面状発熱体の面発熱特性(印加電圧−端子間電流特性)を示すグラフである。 実施例2と比較例1及び2の透明面状発熱体の面発熱特性(電圧−表面温度特性)を示すグラフである。 試験例2の透明面状発熱体発熱温度測定位置(16箇所)を模式的に示す図である。

Claims (10)

  1. 透明基体上に網の目導電パターンを有する透明面状発熱体であって、該透明基体上に、物理的薄膜形成手段による銅薄膜層とメッキ手段による銅厚膜層とを順次積層して形成されてなる該網の目導電パターンを有し、該網の目導電パターンの有する電気抵抗値が5Ω/□以下であり、該透明面状発熱体の全光線透過率が50%以上であり、該網の目導電パターンに一対以上の電極を備えた透明面状発熱体。
  2. 次の(イ)〜(へ)に記載する各工程を順次行うことを特徴とする透明面状発熱体の製造方法:
    (イ)全光線透過率65%以上のシート状熱可塑性樹脂の片面に、銅をスパッタリングして、厚さ1000〜1800Åの薄膜層を形成する第一工程、
    (ロ)前記薄膜層上に液状レジストを塗布し、フォトリソグラフィ法により現像して、線幅10〜20μmの網の目パターンを露出する第二工程、
    (ハ)前記網の目パターン上に銅を電解メッキして厚さ1〜10μmの銅厚膜層を積層する第三工程、
    (ニ)非網の目パターン部分の残存レジストを剥離除去する第四工程、
    (ホ)全面を化学エッチングして非網の目パターン部分の薄膜層を溶解除去し、スパッタリングによる銅薄膜層と電解メッキによる銅厚膜層との積層による網の目導電パターンを得る第五工程、及び
    (へ)前記網の目パターンに一対以上の電極を設ける工程。
  3. 次の(イ)〜(ト)に記載する各工程を順次行うことを特徴とする透明面状発熱体の製造方法:
    (イ)全光線透過率65%以上のシート状熱可塑性樹脂の片面に、銅をスパッタリングして、厚さ1000〜1800Åの薄膜層を形成する第一工程、
    (ロ)前記薄膜層上に液状レジストを塗布し、フォトリソグラフィ法により現像して、線幅10〜20μmの網の目パターンを露出する第二工程、
    (ハ)前記網の目パターン上に銅を電解メッキして厚さ1〜10μmの銅厚膜層を積層する第三工程、
    (ニ)非網の目パターン部分の残存レジストを剥離除去する第四工程、
    (ホ)全面を化学エッチングして非網の目パターン部分の薄膜層を溶解除去し、スパッタリングによる銅薄膜層と電解メッキによる銅厚膜層との積層による網の目導電パターンを得る第五工程、及び
    (へ)前記(ホ)によって得られた網の目導電パターンの銅表面を酸化又は硫化処理して、褐色から黒色の酸化銅又は硫化銅表面層を形成する第六工程。
    (ト)前記網の目パターンに一対以上の電極を設ける工程。
  4. 前記透明基体が、網の目導電パターンが形成される面と反対面に、ハードコート層を有している請求項2又は3のいずれかに記載の製造方法。
  5. 前記請求項2〜4のいずれかに記載の製造方法により製造される透明面状発熱体。
  6. 偏光板/液晶素子/偏光板/接着層/請求項1又は5に記載の透明面状発熱体/透明絶縁層の順に積層されてなる液晶表示体。
  7. 請求項1又は5に記載の透明面状発熱体からなる偏光板保護フィルム。
  8. 偏光板の少なくとも片面に請求項7に記載の偏光板保護フィルムが積層されてなる液晶表示素子。
  9. 請求項1又は5に記載の透明面状発熱体からなる位相差フィルム。
  10. 偏光板の少なくとも片面に請求項9に記載の位相差フィルムが積層されてなる液晶表示素子。

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